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パーク24(4666)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

不動産業 不動産

事業の概要

  • 駐車場運営管理:パーク24グループは、遊休地や施設付帯駐車場を借り上げて時間貸しや月極駐車場として運営する「サブリース契約」と、駐車場所有者から管理を任される「管理受託契約」を軸に収益を得ています。これにより、土地を所有せずに駐車場サービスを提供できるのが特徴です。
  • モビリティサービス:「タイムズカー」というブランドで、カーシェアリングとレンタカーを融合したサービスを展開しています。利用者は必要な時間だけ車を借りることができ、全国の店舗や無人ステーションで手軽に利用できる点が収益源となっています。
  • 海外駐車場事業:英国、豪州、ニュージーランド、シンガポール、マレーシア、台湾といった国々で、国内と同様にサブリース契約や管理受託契約による時間貸し・月極駐車場サービスを提供しています。各地域の需要に合わせた短期契約・少額投資型の駐車場開発を進め、グローバルに事業を展開しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 国内駐車場事業:国内における時間貸し・月極駐車場の運営・管理が主な事業内容です。遊休地や施設付帯駐車場を借り上げるサブリース契約と、管理受託契約が中心で、売上高1936.35億円、営業利益375.48億円と、グループ全体の稼ぎ頭となっています。
  • モビリティ事業:カーシェアリングとレンタカーを融合した「タイムズカー」サービスを提供しています。全国の有人店舗や無人ステーションで利用でき、売上高1281.58億円、営業利益148.88億円を計上しており、国内駐車場事業に次ぐ規模の事業です。
  • 海外駐車場事業:英国、豪州、ニュージーランド、シンガポール、マレーシア、台湾で時間貸し・月極駐車場サービスを展開しています。国内の戦略を基盤に、各地域の需要に合わせた短期契約型の駐車場開発を進めており、売上高843.73億円ですが、営業利益は-13.98億円と赤字となっています。
2025-10 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
DomesticParkingReportableSegment 事業 1,936 375 19.4%
MobilityReportableSegment 事業 1,282 149 11.6%
OverseasParkingReportableSegment 事業 844 -14 -1.7%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|707 文字
3【事業の内容】 当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社と連結子会社89社で構成されており、駐車場の運営・管理、自動車の貸付・売買これらに関連した事業を展開しております。 当社は特定上場会社等であります。特定上場会社等に該当することにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。 当社グループの事業内容は、次のとおりであり、セグメント情報に記載された区分と同一の区分であります。 駐車場事業国内・・・・・遊休地や施設付帯駐車場等を賃借するサブリース契約と、駐車場所有者等から管理の委託を受ける管理受託契約及び駐車場の自社保有により、時間貸及び月極駐車場サービスを提供しております。また、予約型駐車場の運営や駐車場に付帯した施設の管理運営も行っております。モビリティ事業・・・・・全国の有人店舗及び無人ステーションで、利用したい時間・期間だけクルマを借りることができるモビリティサービス「タイムズカー」(カーシェアリングとレンタカーの融合サービス)を提供しております。また、クルマの事故・故障に対応するロードサービスも提供しております。駐車場事業海外・・・・・英国、豪州、ニュージーランド、シンガポール、マレーシア、台湾において、サブリース契約並びに管理受託契約により時間貸及び月極駐車場サービスを提供しております。国内の駐車場事業戦略である「小型・分散・ドミナント化」をベースに各地域の駐車場需要環境に適した短期契約かつ少額投資型の駐車場(各国版タイムズパーキング)の開発を促進しております。  当社グループの事業系統図は次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
国内カーシェアリング市場における圧倒的なシェアを活かし、利便性の高いサービス提供
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 ネットワーク
全国の有人店舗及び無人ステーション、駐車場ネットワークの拡大・進化・融合
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 低い(分散)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:経営戦略に関わるリスク / 駐車場事業国内に関わるリスク / モビリティ事業に関わるリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 11 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

パーク24のブランド力は、タイムズ(Times)駐車場ブランドとして一定の認知度を持つ。しかし、特許や独自IPによる明確な競争優位性は見出しにくい。新規参入障壁となるような強力な無形資産は限定的。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

タイムズの駐車場利用者は、利便性や料金体系で他の駐車場サービスへの乗り換えを検討する可能性がある。ただし、特定の地域や時間帯での「タイムズ」の優位性(例:駅近、長時間割引)が乗り換えコストをわずかに発生させる。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

駐車場事業において、利用者数が増えることでサービス価値が向上するようなネットワーク効果は基本的に存在しない。

コスト優位★★★☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

パーク24は、土地の長期借上げや駐車場機器の効率的な運用、大規模な駐車場ネットワークによるスケールメリットを活かしたコスト管理を行っている。これにより、同業他社と比較して一定のコスト競争力を維持している可能性がある。

規模の経済★★★★★
根拠:強い規模が参入障壁になる

パーク24は、日本国内で最大級の駐車場ネットワークを構築しており、圧倒的な規模を誇る。この規模は、土地確保、機器調達、管理運営における効率性を高め、競合他社が容易に追随できない優位性を確立している。特に都市部での優位性は大きい。

  • 駐車場ネットワーク:パーク24は、国内で「タイムズパーキング」として広く認知された駐車場ネットワークを構築しており、これが顧客にとっての利便性向上につながっています。多数の駐車場を運営することで、利用者は目的地に近い場所で駐車場を見つけやすくなります。
  • モビリティサービスシェア:国内カーシェアリング市場において圧倒的なシェアを誇る「タイムズカー」は、その規模を活かして高い利便性を提供しています。これにより、競合他社に対する優位性を保ち、安定した収益基盤を維持していると考えられます。
  • 事業展開の多角化:駐車場事業だけでなく、カーシェアリングやレンタカーといったモビリティサービスも展開しているため、交通インフラサービス企業として幅広いニーズに対応できます。これにより、特定の事業に依存するリスクを軽減し、事業全体の安定性を高めている可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 パーク24グループ(以下、当社グループ)は、グループ理念に「時代に応える、時代を先取る快適さを実現する。」を掲げております。日常に当たり前にある「快適さ」や、世の中になかった新しい「快適さ」を届けることで、そこに住み、そこに生きる人々や街、社会が、より豊かに、より魅力溢れるものになるよう挑戦を続けていくことで、お客様との相互理解を深め、人々に、時代に求められている「快適さ」を実現してまいります。同時に、環境課題や社会課題の解決に資する事業展開や取り組みを推進することで、社会の持続的発展に貢献してまいります。 (2)目標とする経営指標 当社グループが、時代に求められている「快適さ」を実現し、社会の持続的発展に貢献するためには、駐車場事業及びモビリティ事業の規模の拡大とサービスの進化・融合による高い成長性と収益性の確保が経営課題であると認識しております。そのため、最も重視する経営指標に経常利益成長率を掲げ、2桁成長の継続を目指しております。 また、当社グループは、新型コロナウイルス感染症の影響により一時的に財務基盤が毀損しましたが、財務施策とその後の業績回復により、2025年10月期末時点において株主資本比率は29.4%となりました。引き続き、財務の健全化を図ることを経営の重要課題と認識しております。 なお、当社グループは、2024年12月に2025年10月期を初年度とする3カ年の「2027年10月期 中期経営計画」を公表しており、本計画の最終年度である2027年10月期の経営数値目標は、売上高4,740億円、営業利益445億円、経常利益420億円、親会社株主に帰属する当期純利益280億円となっております。 (3)経営環境及び中長期的な会社の経営戦略 短期的な経営環境については、資源・エネルギー価格の高騰や世界的な物価上昇、各国の金融政策による急激な為替変動など、依然として先行き不透明な状況が継続すると見込んでおります。 中長期的な経営環境については、温暖化による気候変動、国ごとの人口構成変化等による行動様式の変化、デジタル革命の進行、テクノロジーの急激な進化等が加速度的に進行していくものと考えております。このようなマクロ環境認識のもと、当社グループにおけるリスクと機会を整理し、優先的に取り組む5つのマテリアリティ(重要課題)を特定しております。当社グループは、サステナビリティへの取り組みが社会全体及び当社の持続的な企業価値向上に貢献するものと考えております。今後も、国際基準に基づき、本業を通じた持続可能な社会の実現のため、5つのマテリアリティに資する取り組みを推進してまいります。 <5つのマテリアリティ>① 持続可能な地球環境への貢献② 安全なモビリティ・交通インフラサービスの提供③ 快適な社会を実現するイノベーション④ 企業成長に必要な多様な人材の活躍推進⑤ 強固な経営基盤の確立  中長期的な事業戦略としては、2025年10月期から2027年10月期までの3カ年計画である「2027年10月期 中期経営計画」に加え、当社グループのグループ理念である「時代に応える、時代を先取る快適さを実現する。」のもと、交通インフラサービス企業としてさらなる進化を目指し、2035年中長期ビジョン「モビリティサービスプラットフォーマーへの進化」を掲げております。ビジョンの実現に向けては、中期経営計画の達成と、当社グループが有する人(会員)・クルマ(モビリティ)・街(目的地)・駐車場の「4つのネットワークの拡大・進化・融合」を推進することが肝要です。  「4つのネットワーク」のうち、1つ目の駐車場については、国内外ともに安定的に駐車場を開発することでネットワークの拡大に努めます。特に国内の駐車場は慢性的に不足していることから、需給ギャップが大きいため、駐車場の開発は十分にできる環境にあると認識しております。  そのため、国内においては、収益性の質を伴った厳選開発を維持しながらも開発件数の増加による自立的な拡大を図ります。さらには、他社ブランドの駐車場サービスに対して、オンライン管理システムTONICに蓄積されたデータと、駐車場機器・システムや運営に必要な管理メンテナンス、コールセンター対応といったネットワークサービスを提供するタイムズプラットフォームサービス(以下、TPL)の確立・展開により、ネットワークの拡大を加速してまいります。また、持続的な成長に際しては、サービス進化による収益性の向上及びお客様の利便性向上が不可欠であり、自社開発精算機タイムズタワーの設置や車番認証カメラを活用した駐車場の拡大を図ることで、より簡単に入出庫や精算が可能な次世代駐車場サービスの構築・展開を推進してまいります。  海外においては、国内の駐車場事業戦略である「小型・分散・ドミナント化」をベースに、各地域の駐車場需要環境に適した短期契約駐車場「各国版タイムズパーキング」の開発が重要となります。そのため、駐車場事業国内のリソースとノウハウの注入により開発体制を強化し、各国版タイムズパーキングの開発を加速させることで、大型かつ長期契約駐車場に偏った事業ポートフォリオを最適化し、事業リスクを低減させるとともに収益性の向上に努めてまいります。  2つ目のモビリティについては、カーシェアリングサービスとレンタカーサービスを融合したモビリティサービス「タイムズカー」の会員数・車両数・貸出拠点数の拡大を図ります。タイムズカーは、お客様が借りたい時間に、借りたい場所で、借りたいタイプのクルマを、借りたい期間だけ借りることができる便利なサービスであり、会員数・稼働ともに順調に伸長していることから、今後も引き続き大きく成長が可能なサービスであると認識しております。  3つ目のお客様の目的地となる街においては、キャッシュレス決済サービス「タイムズペイ」の加盟店数を増やすことで加盟店とお客様、両者の快適さを実現すると同時に、街(目的地)のネットワーク拡大を図ってまいります。  4つ目の会員においては、クルマ(モビリティ)・街(目的地)・駐車場、それぞれのサービスが拡大することで利便性が向上し、使いやすいサービスの提供により、法人・個人ともに会員規模の拡大を図ってまいります。  こうしたネットワークの拡大・進化に加えて、ネットワークの融合をキーワードに、各種サービスのスマートフォンアプリ機能の高度化・連携強化やTPLの確立・展開により、それぞれのサービスが相互に会員送客する基盤を構築することで、お客様の利便性向上を図るとともに、収益性の向上を目指してまいります。  これらの取り組みにより、当社グループは、世界各地で駐車場を含めたモビリティサービスを提供する企業として、収益性においてはもちろん、サービス面においても世界No.1の企業となるべく持続的成長を図るとともに、企業の社会的責任を果たすことで企業価値の向上に努め、全てのステークホルダーの信頼と期待に応えてまいります。 (4)会社の対処すべき課題 当社グループは、グループ理念である「時代に応える、時代を先取る快適さを実現する。」のもと、交通インフラサービス企業としてさらに進化すべく、2035年中長期ビジョン「モビリティサービスプラットフォーマーへの進化」を掲げております。ビジョンの実現に際しては、以下を中長期的な会社の経営戦略に基づく対処すべき課題と認識しております。 ① 4つのネットワークの拡大・進化・融合 2035年中長期ビジョン「モビリティサービスプラットフォーマーへの進化」の実現に向けては、「4つのネットワーク(人・クルマ・街・駐車場)の拡大・進化・融合」を推進することが重要であると認識しております。そのため、それぞれのネットワークにおける開発力やサービス提案力等、営業力の強化に加え、他社ブランドの駐車場・モビリティサービスに対して、オンライン管理システムTONICに蓄積されたデータと、運営に必要なネットワークサービスを提供する「タイムズプラットフォームサービス(TPL)」の確立・展開により、「拡大」を推進いたします。 また、「進化」「融合」については、積極的にデジタル投資を行うことで、各種サービスにおける設備の強化やスマートフォンアプリの高度化・連携強化に加え、4つのネットワークを一元的に管理する基盤・体制の構築により、ビジョン実現に向けた取り組みを推進してまいります。 ② 安定したサービスの提供 当社グループは、駐車場サービス及びモビリティサービスは社会インフラとしての側面も持ち合わせていると考えていることから、各サービスを安定的に供給することが重要であると認識しております。そのため、各種サービスを一元的に管理できる基盤・体制の構築に加え、品質を維持するための厳格なルールを制定することで事業を推進しております。 さらに、当社グループは、システムを通じてお客様へのサービス提供を行っております。そのため、システムにおいては十分な設備投資並びに人材の育成・採用等を行うことで安定稼働に努めてまいります。 ③ 駐車場事業海外における事業ポートフォリオの最適化 当社グループは現在、英国、豪州、ニュージーランド、シンガポール、マレーシア、台湾で駐車場事業を展開しております。 長期的に駐車場事業海外が当社グループの成長を牽引するためには、事業基盤の整備と強化並びに事業ポートフォリオの最適化による収益性の改善と向上が喫緊の課題と認識しております。そのため、駐車場の管理及び運営体制の改善、新たな駐車場の開発等を強力に推進することで課題の解決に注力してまいります。駐車場の新規開発については、国内の駐車場事業戦略である「小型・分散・ドミナント化」をベースに、各地域の駐車場需要環境に適した短期契約駐車場「各国版タイムズパーキング」の開発を促進することで、大型かつ長期契約駐車場に偏った事業ポートフォリオの最適化を図り、事業リスクを低減させるとともに収益性の向上に努めてまいります。 ④ 財務の健全性強化 当社グループは、新型コロナウイルス感染症の影響により一時的に財務基盤が毀損しましたが、財務施策とその後の業績回復により、2025年10月期末時点において株主資本比率は29.4%となりました。引き続き、財務の健全化を図ることを経営の重要課題と認識しております。 ⑤ 環境課題への対応 気候変動への対応がグローバルに求められる経営環境の中、当社グループが運営する駐車場事業及びモビリティ事業は、電気自動車(以下、EV)及びEV充電器の主要な提供元のひとつとして注目を集めています。駐車場事業においては、EVの普及動向に注視しながら、駐車場へのEV充電器の設置を推進し、モビリティ事業におきましても、同様にEVの普及動向に注視しながら、モビリティサービスへの電動車(EV・HV)導入を推進してまいります。 また、当社は、2021年12月に気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の提言に賛同を表明いたしました。今後も国際的なガイドラインや規格に沿って、CO2排出量等の環境に関する情報開示の質と量を充実させていくとともに、大きく変化する市場及び社会環境を見定めながら、事業と連動した具体的な取り組みを推進することで、「循環経済型ビジネス」を担う交通インフラサービス企業として、環境負荷低減に貢献してまいります。 ⑥ 多様な人材育成と働きがいのある環境の創出 当社グループは、従業員がお客様へ提供するサービス価値の多くを生み出しており、その持続的発展のためには、人材の育成と採用及び働きがいのある環境の創出が不可欠と考えております。商品やサービスが厳しく選別される時代において、従業員は企業の競争優位性を決定づける大切な経営資本であることから、人材ビジョンに「持てる個性を最大限発揮し、期待される役割を十二分に果たすとともに自らの能力を持続的に高める人材」を掲げ、多様性を尊重した人材育成及び採用に努めております。 ⑦ 健康経営の推進 当社グループは、幅広い年代の従業員が心身ともに健康に活躍できる労働環境を整備するために「健康経営宣言」を表明しております。従業員とその家族の健康保持増進が当社グループにおける経営戦略上の重要課題であると考え、健康経営の視点を取り入れることで、従業員が心身の健康づくりに主体的・積極的に取り組める環境を提供し、パフォーマンスの高い活性化された組織を作っていくことを目指しております。 ⑧ コーポレート・ガバナンスの強化 当社グループの持続的成長による企業価値の向上を実現するためには、経営基盤強化としてコーポレート・ガバナンスの強化が重要と考えております。そのため、的確かつ迅速な意思決定及び業務執行体制並びに適正な監督・監視体制の構築を図っております。また、経営の健全性、公正性の観点から、コーポレート・ガバナンスの実効性を一層強化するため、当社グループ全体で、リスク管理、内部統制、コンプライアンスへの取り組みを徹底することで自浄能力の向上に努め、全てのステークホルダーからの信頼の向上につなげてまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 パーク24グループ(以下、当社グループ)は、グループ理念に「時代に応える、時代を先取る快適さを実現する。」を掲げております。日常に当たり前にある「快適さ」や、世の中になかった新しい「快適さ」を届けることで、そこに住み、そこに生きる人々や街、社会が、より豊かに、より魅力溢れるものになるよう挑戦を続けていくことで、お客様との相互理解を深め、人々に、時代に求められている「快適さ」を実現してまいります。同時に、環境課題や社会課題の解決に資する事業展開や取り組みを推進することで、社会の持続的発展に貢献してまいります。 (2)目標とする経営指標 当社グループが、時代に求められている「快適さ」を実現し、社会の持続的発展に貢献するためには、駐車場事業及びモビリティ事業の規模の拡大とサービスの進化・融合による高い成長性と収益性の確保が経営課題であると認識しております。そのため、最も重視する経営指標に経常利益成長率を掲げ、2桁成長の継続を目指しております。 また、当社グループは、新型コロナウイルス感染症の影響により一時的に財務基盤が毀損しましたが、財務施策とその後の業績回復により、2025年10月期末時点において株主資本比率は29.4%となりました。引き続き、財務の健全化を図ることを経営の重要課題と認識しております。 なお、当社グループは、2024年12月に2025年10月期を初年度とする3カ年の「2027年10月期 中期経営計画」を公表しており、本計画の最終年度である2027年10月期の経営数値目標は、売上高4,740億円、営業利益445億円、経常利益420億円、親会社株主に帰属する当期純利益280億円となっております。 (3)経営環境及び中長期的な会社の経営戦略 短期的な経営環境については、資源・エネルギー価格の高騰や世界的な物価上昇、各国の金融政策による急激な為替変動など、依然として先行き不透明な状況が継続すると見込んでおります。 中長期的な経営環境については、温暖化による気候変動、国ごとの人口構成変化等による行動様式の変化、デジタル革命の進行、テクノロジーの急激な進化等が加速度的に進行していくものと考えております。このようなマクロ環境認識のもと、当社グループにおけるリスクと機会を整理し、優先的に取り組む5つのマテリアリティ(重要課題)を特定しております。当社グループは、サステナビリティへの取り組みが社会全体及び当社の持続的な企業価値向上に貢献するものと考えております。今後も、国際基準に基づき、本業を通じた持続可能な社会の実現のため、5つのマテリアリティに資する取り組みを推進してまいります。 <5つのマテリアリティ>① 持続可能な地球環境への貢献② 安全なモビリティ・交通インフラサービスの提供③ 快適な社会を実現するイノベーション④ 企業成長に必要な多様な人材の活躍推進⑤ 強固な経営基盤の確立  中長期的な事業戦略としては、2025年10月期から2027年10月期までの3カ年計画である「2027年10月期 中期経営計画」に加え、当社グループのグループ理念である「時代に応える、時代を先取る快適さを実現する。」のもと、交通インフラサービス企業としてさらなる進化を目指し、2035年中長期ビジョン「モビリティサービスプラットフォーマーへの進化」を掲げております。ビジョンの実現に向けては、中期経営計画の達成と、当社グループが有する人(会員)・クルマ(モビリティ)・街(目的地)・駐車場の「4つのネットワークの拡大・進化・融合」を推進することが肝要です。  「4つのネットワーク」のうち、1つ目の駐車場については、国内外ともに安定的に駐車場を開発することでネットワークの拡大に努めます。特に国内の駐車場は慢性的に不足していることから、需給ギャップが大きいため、駐車場の開発は十分にできる環境にあると認識しております。  そのため、国内においては、収益性の質を伴った厳選開発を維持しながらも開発件数の増加による自立的な拡大を図ります。さらには、他社ブランドの駐車場サービスに対して、オンライン管理システムTONICに蓄積されたデータと、駐車場機器・システムや運営に必要な管理メンテナンス、コールセンター対応といったネットワークサービスを提供するタイムズプラットフォームサービス(以下、TPL)の確立・展開により、ネットワークの拡大を加速してまいります。また、持続的な成長に際しては、サービス進化による収益性の向上及びお客様の利便性向上が不可欠であり、自社開発精算機タイムズタワーの設置や車番認証カメラを活用した駐車場の拡大を図ることで、より簡単に入出庫や精算が可能な次世代駐車場サービスの構築・展開を推進してまいります。  海外においては、国内の駐車場事業戦略である「小型・分散・ドミナント化」をベースに、各地域の駐車場需要環境に適した短期契約駐車場「各国版タイムズパーキング」の開発が重要となります。そのため、駐車場事業国内のリソースとノウハウの注入により開発体制を強化し、各国版タイムズパーキングの開発を加速させることで、大型かつ長期契約駐車場に偏った事業ポートフォリオを最適化し、事業リスクを低減させるとともに収益性の向上に努めてまいります。  2つ目のモビリティについては、カーシェアリングサービスとレンタカーサービスを融合したモビリティサービス「タイムズカー」の会員数・車両数・貸出拠点数の拡大を図ります。タイムズカーは、お客様が借りたい時間に、借りたい場所で、借りたいタイプのクルマを、借りたい期間だけ借りることができる便利なサービスであり、会員数・稼働ともに順調に伸長していることから、今後も引き続き大きく成長が可能なサービスであると認識しております。  3つ目のお客様の目的地となる街においては、キャッシュレス決済サービス「タイムズペイ」の加盟店数を増やすことで加盟店とお客様、両者の快適さを実現すると同時に、街(目的地)のネットワーク拡大を図ってまいります。  4つ目の会員においては、クルマ(モビリティ)・街(目的地)・駐車場、それぞれのサービスが拡大することで利便性が向上し、使いやすいサービスの提供により、法人・個人ともに会員規模の拡大を図ってまいります。  こうしたネットワークの拡大・進化に加えて、ネットワークの融合をキーワードに、各種サービスのスマートフォンアプリ機能の高度化・連携強化やTPLの確立・展開により、それぞれのサービスが相互に会員送客する基盤を構築することで、お客様の利便性向上を図るとともに、収益性の向上を目指してまいります。  これらの取り組みにより、当社グループは、世界各地で駐車場を含めたモビリティサービスを提供する企業として、収益性においてはもちろん、サービス面においても世界No.1の企業となるべく持続的成長を図るとともに、企業の社会的責任を果たすことで企業価値の向上に努め、全てのステークホルダーの信頼と期待に応えてまいります。 (4)会社の対処すべき課題 当社グループは、グループ理念である「時代に応える、時代を先取る快適さを実現する。」のもと、交通インフラサービス企業としてさらに進化すべく、2035年中長期ビジョン「モビリティサービスプラットフォーマーへの進化」を掲げております。ビジョンの実現に際しては、以下を中長期的な会社の経営戦略に基づく対処すべき課題と認識しております。 ① 4つのネットワークの拡大・進化・融合 2035年中長期ビジョン「モビリティサービスプラットフォーマーへの進化」の実現に向けては、「4つのネットワーク(人・クルマ・街・駐車場)の拡大・進化・融合」を推進することが重要であると認識しております。そのため、それぞれのネットワークにおける開発力やサービス提案力等、営業力の強化に加え、他社ブランドの駐車場・モビリティサービスに対して、オンライン管理システムTONICに蓄積されたデータと、運営に必要なネットワークサービスを提供する「タイムズプラットフォームサービス(TPL)」の確立・展開により、「拡大」を推進いたします。 また、「進化」「融合」については、積極的にデジタル投資を行うことで、各種サービスにおける設備の強化やスマートフォンアプリの高度化・連携強化に加え、4つのネットワークを一元的に管理する基盤・体制の構築により、ビジョン実現に向けた取り組みを推進してまいります。 ② 安定したサービスの提供 当社グループは、駐車場サービス及びモビリティサービスは社会インフラとしての側面も持ち合わせていると考えていることから、各サービスを安定的に供給することが重要であると認識しております。そのため、各種サービスを一元的に管理できる基盤・体制の構築に加え、品質を維持するための厳格なルールを制定することで事業を推進しております。 さらに、当社グループは、システムを通じてお客様へのサービス提供を行っております。そのため、システムにおいては十分な設備投資並びに人材の育成・採用等を行うことで安定稼働に努めてまいります。 ③ 駐車場事業海外における事業ポートフォリオの最適化 当社グループは現在、英国、豪州、ニュージーランド、シンガポール、マレーシア、台湾で駐車場事業を展開しております。 長期的に駐車場事業海外が当社グループの成長を牽引するためには、事業基盤の整備と強化並びに事業ポートフォリオの最適化による収益性の改善と向上が喫緊の課題と認識しております。そのため、駐車場の管理及び運営体制の改善、新たな駐車場の開発等を強力に推進することで課題の解決に注力してまいります。駐車場の新規開発については、国内の駐車場事業戦略である「小型・分散・ドミナント化」をベースに、各地域の駐車場需要環境に適した短期契約駐車場「各国版タイムズパーキング」の開発を促進することで、大型かつ長期契約駐車場に偏った事業ポートフォリオの最適化を図り、事業リスクを低減させるとともに収益性の向上に努めてまいります。 ④ 財務の健全性強化 当社グループは、新型コロナウイルス感染症の影響により一時的に財務基盤が毀損しましたが、財務施策とその後の業績回復により、2025年10月期末時点において株主資本比率は29.4%となりました。引き続き、財務の健全化を図ることを経営の重要課題と認識しております。 ⑤ 環境課題への対応 気候変動への対応がグローバルに求められる経営環境の中、当社グループが運営する駐車場事業及びモビリティ事業は、電気自動車(以下、EV)及びEV充電器の主要な提供元のひとつとして注目を集めています。駐車場事業においては、EVの普及動向に注視しながら、駐車場へのEV充電器の設置を推進し、モビリティ事業におきましても、同様にEVの普及動向に注視しながら、モビリティサービスへの電動車(EV・HV)導入を推進してまいります。 また、当社は、2021年12月に気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の提言に賛同を表明いたしました。今後も国際的なガイドラインや規格に沿って、CO2排出量等の環境に関する情報開示の質と量を充実させていくとともに、大きく変化する市場及び社会環境を見定めながら、事業と連動した具体的な取り組みを推進することで、「循環経済型ビジネス」を担う交通インフラサービス企業として、環境負荷低減に貢献してまいります。 ⑥ 多様な人材育成と働きがいのある環境の創出 当社グループは、従業員がお客様へ提供するサービス価値の多くを生み出しており、その持続的発展のためには、人材の育成と採用及び働きがいのある環境の創出が不可欠と考えております。商品やサービスが厳しく選別される時代において、従業員は企業の競争優位性を決定づける大切な経営資本であることから、人材ビジョンに「持てる個性を最大限発揮し、期待される役割を十二分に果たすとともに自らの能力を持続的に高める人材」を掲げ、多様性を尊重した人材育成及び採用に努めております。 ⑦ 健康経営の推進 当社グループは、幅広い年代の従業員が心身ともに健康に活躍できる労働環境を整備するために「健康経営宣言」を表明しております。従業員とその家族の健康保持増進が当社グループにおける経営戦略上の重要課題であると考え、健康経営の視点を取り入れることで、従業員が心身の健康づくりに主体的・積極的に取り組める環境を提供し、パフォーマンスの高い活性化された組織を作っていくことを目指しております。 ⑧ コーポレート・ガバナンスの強化 当社グループの持続的成長による企業価値の向上を実現するためには、経営基盤強化としてコーポレート・ガバナンスの強化が重要と考えております。そのため、的確かつ迅速な意思決定及び業務執行体制並びに適正な監督・監視体制の構築を図っております。また、経営の健全性、公正性の観点から、コーポレート・ガバナンスの実効性を一層強化するため、当社グループ全体で、リスク管理、内部統制、コンプライアンスへの取り組みを徹底することで自浄能力の向上に努め、全てのステークホルダーからの信頼の向上につなげてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(業績等の概要)(1)業績 当社グループは、2024年12月に「2027年10月期 中期経営計画」を公表し、2025年10月期から2027年10月期までの3カ年計画に加え、中長期的な方針として、グループ理念である「時代に応える、時代を先取る快適さを実現する。」のもと、交通インフラサービス企業としてさらなる進化を目指し、2035年中長期ビジョン「モビリティサービスプラットフォーマーへの進化」を掲げました。同ビジョンの実現に向けては、中期経営計画の達成と、当社グループが有する人(会員)・クルマ(モビリティ)・街(目的地)・駐車場の「4つのネットワークの拡大・進化・融合」を推進することが肝要であり、各種取り組みを通じて、同ビジョンの実現を確実なものにしてまいります。 2025年10月期は中期経営計画の初年度として、「ネットワーク拡大・サービス進化」、「持続的な成長に向けた基盤構築」を基本方針とし、4つのネットワークの拡大の加速、お客様に選ばれ続けるサービスであるための利便性の追求、新しいサービスの検討、生産性向上に向けた人材投資等に重点的に取り組んでまいりました。 当連結会計年度(2024年11月1日~2025年10月31日)における当社グループの営業概況は、駐車場事業国内は堅調に推移し、モビリティ事業はタイムズカーの車両配備及び車室開発に注力しネットワークが拡大した一方、会員獲得が想定を下回ったこと等により稼働が軟調に推移しました。また、駐車場事業海外は一部の地域で駐車場の稼働が想定を下回り、その他の地域は概ね堅調に推移しましたが、前連結会計年度の英国での修繕引当金の戻入など、一過性要因があったことの反動により減益となりました。 これらの結果、当連結会計年度の当社グループ業績は、次のとおりであります。なお、各段階利益は前連結会計年度を下回る結果となっておりますが、これは閏年により2024年2月の日数が1日多かったことによる反動やモビリティ事業が軟調であったこと等が影響しております。さらに、親会社株主に帰属する当期純利益は、第2四半期連結会計期間に英国子会社のNATIONAL CAR PARKS LIMITEDにおける退職給付制度終了に伴い、特別損失33億50百万円を計上したほか、第4四半期連結会計期間には英国において契約関連無形資産の減損損失24億53百万円を計上した影響等を受けました。(単位:百万円) 2024年10月期2025年10月期前期比増減増減率売上高370,913406,16835,2549.5%営業利益38,69737,561△1,135△2.9%経常利益35,44534,157△1,287△3.6%親会社株主に帰属する当期純利益18,62515,917△2,708△14.5%  報告セグメントごとの業績(セグメント間の内部売上高を含む)は次のとおりであります。なお、当連結会計年度より、当社グループの持続的成長に向けた事業構造の変化等を踏まえ、報告セグメントごとの業績をより適切に反映させるため、一部の全社費用の配分方法を見直しました。前期比較については、変更後の費用配分方法に基づいた数値で比較分析しております。 ① 駐車場事業国内 駐車場の稼働は堅調に推移しました。タイムズパーキングの新規開発においては、厳選開発のノウハウを活かすことで収益性を維持しつつネットワーク拡大を加速させ、当連結会計年度は1,784件を開発しました。また、サービス進化に向けた取り組みとして、自社開発精算機タイムズタワーの設置や車番認証カメラを活用した駐車場の拡大を加速させることで、より簡単に入出庫や精算が可能な次世代駐車場サービスの構築・展開を推進しました。これらの結果、当連結会計年度の業績等は、次のとおりであります。 ・業績(単位:百万円) 2024年10月期2025年10月期前期比増減増減率売上高182,302200,42118,1199.9%営業利益36,46037,5481,0873.0% ・ネットワーク拡大 2024年10月期末2025年10月期末前期比増減増減率タイムズパーキング件数(件)18,57119,6791,1086.0%タイムズパーキング台数(台)633,208697,37564,16710.1%総駐車場運営件数 ※(件)26,30027,1518513.2%総駐車場運営台数 ※(台)813,600881,54567,9458.4%※ 月極駐車場及び管理受託駐車場等を含めた件台数 ② モビリティ事業 主にタイムズカー専用(カーシェア利用専用)車両の積極的な増車及び貸出拠点の開設を行ったことで、当連結会計年度におけるタイムズカー専用車両は12,829台増車し63,880台(前期比125.1%)、貸出拠点数は6,112箇所増加し26,073箇所(同130.6%)と、ネットワーク拡大は順調に進捗しました。また、タイムズカーの認知度向上と利用促進に向けて、テレビCM等を用いた継続的なプロモーションの実施や地域特性に応じた営業活動等、お客様に合わせた情報発信と施策を展開したことで、会員数は3,616千人(前期比119.2%)と、堅調に増加しました。 一方、会員獲得が想定を下回ったこと等により、サービスの稼働が軟調に推移した結果、車両1台当たり利益が前連結会計年度を下回る結果となりました。これらの結果、当連結会計年度の業績等は、次のとおりであります。 ・業績 (単位:百万円) 2024年10月期2025年10月期前期比増減増減率売上高112,058128,50616,44714.7%営業利益15,90114,888△1,013△6.4% ・ネットワーク拡大 2024年10月期末2025年10月期末前期比増減増減率車両台数(台)69,17080,69111,52116.7%うち タイムズカー専用車両数(台)51,05163,88012,82925.1%貸出拠点数(箇所)19,96126,0736,11230.6%会員数(千人)3,0323,61658319.2% ③ 駐車場事業海外 英国及び豪州における一部の駐車場の稼働は想定を下回ったものの、その他の地域は概ね堅調に推移しました。一方、前連結会計年度の英国での修繕引当金の戻入など、一過性要因があったことの反動により減益となりました。 国内の駐車場事業戦略である「小型・分散・ドミナント化」をベースに、各地域の駐車場需要環境に適した短期契約駐車場「各国版タイムズパーキング」の開発を促進することで、大型かつ長期契約駐車場に偏った事業ポートフォリオを最適化し、事業リスクの低減及び収益性の改善に努めました。また、買収前から運営している大型かつ長期契約駐車場についても、地域特性に応じた施策や駐車場稼働管理システムの活用による収益改善に努めたほか、自社開発精算機タイムズタワーや車番認証カメラ等の展開に加え、アプリ決済への対応をはじめとしたサービスの進化により、付加価値の創出と提案営業の強化及びお客様の利便性と満足度の向上を図りました。これらの結果、当連結会計年度の業績等は、次のとおりであります。※ 海外グループ会社の連結対象期間は、2024年10月期は2023年10月1日~2024年9月30日、2025年10月期は2024年10月1日~2025年9月30日であります。 ・業績(単位:百万円) 2024年10月期2025年10月期前期比増減増減率売上高82,41184,3731,9622.4%営業損失(△) ※△967△1,398△431-※ のれんの償却額として、2024年10月期には△1,426百万円、2025年10月期には△1,423百万円が含まれております。 ・ネットワーク拡大 2024年10月期末※22025年10月期末前期比増減増減率各国版タイムズパーキング件数(件)1,3791,58921015.2%各国版タイムズパーキング台数(台)59,40672,74413,33822.5%総駐車場運営件数 ※1(件)2,5912,6971064.1%総駐車場運営台数 ※1(台)539,338491,124△48,214△8.9%※1 月極駐車場及び管理受託駐車場等を含めた件台数※2 2025年7月15日に公表の「過年度の有価証券報告書等の訂正報告書の提出および過年度の決算短信等の一部訂正に関するお知らせ」のとおり、英国における各国版タイムズパーキングの件数及び台数に誤りがございましたので、2024年10月期末の実績を修正しております。 (2)キャッシュ・フローの状況当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの概況は、次のとおりであります。(単位:百万円) 2024年10月期2025年10月期増減営業活動によるキャッシュ・フロー54,17662,8808,704投資活動によるキャッシュ・フロー△37,563△46,064△8,501フリー・キャッシュ・フロー16,61216,815202財務活動によるキャッシュ・フロー△42,50814,82657,334現金及び現金同等物の期末残高48,04180,15032,108 (受注及び販売の状況)(1)生産実績 当社グループは、国内と海外において駐車場事業及びモビリティ事業を行っており、生産実績として表示すべき適当な指標はありません。これにかえて、セグメントの売上高及び事業規模と比較的関連性が強いと認められる国内及び海外における駐車場運営件数・駐車場運営台数及び車両台数・貸出拠点数を、「(業績等の概要)(1)業績」に記載しております。 (2)販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)前期比増減(%)駐車場事業国内193,635+9.6モビリティ事業128,158+14.6駐車場事業海外84,373+2.4合計406,168+9.5(注)セグメント間取引については、相殺消去しております。 (財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析) 文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。また、連結財務諸表の作成にあたっては、固定資産の減損、繰延税金資産の計上等の重要な会計方針に関する見積り及び判断を行っております。これらの見積りは、過去の実績や当該事象の状況を勘案して、合理的と考えられる方法に基づき行い、必要に応じて見直しを行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性によって異なる場合があります。 連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。 (2)当連結会計年度の経営成績の分析(売上高と営業利益) 当連結会計年度の売上高は前期に比べ352億54百万円増加し、4,061億68百万円(前期比9.5%増)、営業利益は375億61百万円(同2.9%減)となりました。これは、駐車場事業国内が堅調に推移したことと、モビリティ事業はタイムズカーの車両配備及び車室開発に注力しネットワークが拡大した一方、会員獲得が想定を下回ったこと等により稼働が軟調に推移したこと、駐車場事業海外は一部の地域で駐車場の稼働が想定を下回ったものの、その他の地域は概ね堅調に推移したこと等によるものです。売上高及び営業利益の内訳は「(業績等の概要)(1)業績」をご参照ください。(営業外損益と経常利益) 営業外収益は前期計上した為替差益の反動等により前期に比べ2億34百万円減少し、9億8百万円となりました。営業外費用は株式交付費の償却終了やその他の営業外費用が減少したこと等により前期に比べ82百万円減少し、43億13百万円となりました。この結果、経常利益は341億57百万円(同3.6%減)となりました。(特別損益及び親会社株主に帰属する当期純利益) 特別損失において退職給付制度終了損や減損損失を計上したこと等により、税金等調整前当期純利益は280億95百万円(同13.0%減)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は159億17百万円(同14.5%減)となりました。 (3)財務状態の分析当連結会計年度末における財政状態の概況は、次のとおりであります。 2024年10月期末2025年10月期末増減総資産(百万円)295,701354,37658,674有利子負債(百万円)143,983172,64528,661株主資本(百万円)89,063104,28515,222株主資本比率(%)30.129.4△0.7ネットD/Eレシオ(倍)1.070.88△0.19ROIC(%)11.310.2△1.1※ 有利子負債:連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債株主資本比率:株主資本/総資産ネットD/Eレシオ:(有利子負債-現金及び預金)/株主資本ROIC:営業利益×(1-法定実効税率)/(期中平均有利子負債+期中平均株主資本) (4)キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの概況は、「(業績等の概要)(2)キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。 (5)資本の財源及び資金の流動性 当社グループは成長投資と資本効率のバランスを重視し、事業成長を図っております。運転資金及び駐車場の新規開発やモビリティ車両の調達等のネットワークの拡大、サービスの進化、基盤強化等に必要な成長投資資金については、営業活動によるキャッシュ・フローのほか金融機関からの借入金などを活用し流動性を確保しております。また、大規模な自然災害や世界的な感染症流行を受けても当座の事業継続が可能と思われる水準として株主資本900億円を目安としております。適切な水準を超える株主資本の積み上げは行わず、総還元性向を意識した追加的な株主還元施策の実施を目指してまいります。

事業リスク

  • 経営戦略の不確実性:2035年中長期ビジョン「モビリティサービスプラットフォーマーへの進化」や中期経営計画は、将来の仮定や予想に基づいており、様々な要因で計画通りに進まない可能性があります。これにより、期待通りの成長や企業価値向上が実現できないリスクがあります。
  • 国内駐車場事業のリスク:主力である国内駐車場事業は、土地の賃貸借契約が解約されたり、地価上昇による賃料増加やオーナーの売却意向が高まったりすると、収益性が悪化する可能性があります。顧客利便性の低下も、事業に悪影響を及ぼす要因となります。
  • 海外事業の変動リスク:海外駐車場事業では、各地域の商習慣による長期契約や物価変動連動賃料、予期せぬ法改正、政治・経済情勢、為替変動などが事業や経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、海外子会社のガバナンスや内部統制が不十分な場合、財務報告の正確性が損なわれるリスクも存在します。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|7,058 文字
3【事業等のリスク】 当社グループは、リスクを「当社グループが目指す持続的な成長と中長期的な企業価値の向上という目的達成に対する不確実性」と捉えております。その上で、これらの目的達成を助長する要因を受け入れること(リスクテイク)、目的を阻害する要因に対処すること(リスクヘッジ)を効果的に行うとともに、これらについてモニタリング・レビューを行うことにより、全社的なリスク管理(ERM:Enterprise Risk Management)を実施しております。 全社的なリスク管理は、代表取締役社長CEOをリスク管理最高責任者、法務コンプライアンス部門を管掌する執行役員を委員長とする「リスク管理委員会」によって推進しております。 リスク管理委員会は、グループ全体のリスクを俯瞰的にアセスメントし、グループ全体に影響を及ぼす重大リスクに関しては自ら管理するとともに、重大リスク以外のリスクに関しては当社グループ各社又は業務執行部門が実施するリスク管理を監督することで、リスク管理の体系化を図っております。 当社グループが、投資者の投資判断に重要な影響を及ぼす可能性があると認識しているリスクの概要は以下のとおりです。なお、以下の事項は、当連結会計年度末時点において当社グループが判断したものであり、その内容には将来に関する予測も含まれていることから、これらの事項は現時点の状況とは合致しない可能性もあります。また、以下に記載されていない他の事項が当社グループに影響を及ぼす可能性もあります。 (1)経営戦略に関わるリスク 当社グループは、グループ理念である「時代に応える、時代を先取る快適さを実現する。」のもと、交通インフラサービス企業としてさらに進化すべく、2024年12月に2035年中長期ビジョン「モビリティサービスプラットフォーマーへの進化」並びに、2027年10月期 中期経営計画(以下、中期経営計画)を公表しました。また、これらの実現に向け、当社グループが有する人(会員)・クルマ(モビリティ)・街(目的地)・駐車場の「4つのネットワークの拡大・進化・融合」の推進を方針としています。これらは、策定時に当社グループが入手可能な情報や適切と考えられる一定の前提に基づき、将来の事象に関する仮定及び予想に依拠して策定されたものにつき、本「事業等のリスク」に記載の各リスク等を含む様々な要因により変更を余儀なくされ、計画どおりに遂行できない可能性があります。 (2)駐車場事業国内に関わるリスク 当社グループの主力である駐車場事業国内は、土地や施設付帯駐車場をオーナー様から借り受けるサブリース型が中心であり、多くの賃貸借契約が解約された場合、又は顧客利便性が低下した場合、事業や経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、地価上昇は、オーナー様の売却(解約)意向や賃料上昇を招き、収益性を低下させる可能性があります。 当社グループは、地域密着営業によるオーナー様との関係強化、地価上昇の影響を受けにくいエリアでの開発推進に加え、キャッシュレス決済やナンバープレート認識システムの導入による顧客利便性の向上により、これらのリスク低減に努めております。 (3)モビリティ事業に関わるリスク 当社グループのモビリティ事業は、同業他社やオートリース会社との間で、品質、価格、サービスを巡る競争にさらされており、競合状況によっては事業や経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、カーシェア用地の地代上昇は、収益性を低下させる可能性があります。 当社グループは、国内カーシェアリング市場における圧倒的なシェアを活かし、利便性の高いサービス提供を行っております。今後も事業規模の拡大やサービスの拡充に取り組むとともに、継続的なプロモーション活動や地域特性に応じた営業活動などを通して、競争優位性の維持と収益基盤の安定化に努めてまいります。 (4)駐車場事業海外に関わるリスク① 事業に関するリスク 当社グループは、英国、豪州、ニュージーランド、シンガポール、マレーシア、台湾で駐車場事業を展開しております。一部地域では、特有の商習慣により、駐車場用地の不動産契約について長期的かつ物価変動に連動した賃料が求められる場合があります。こうした条件下で、適切な価格転嫁等が困難な場合には、事業や経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、各地域において、予期できない租税制度や法律、規制等の改正、政治的要因及び経済的要因の変動、予測の範囲を超えた市場や為替レートの変動があった場合、事業や経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、国内の駐車場事業戦略である「小型・分散・ドミナント化」をベースに、各地域の駐車場事業環境に適した短期契約駐車場「各国版タイムズパーキング」の開発を推進することで、長期契約駐車場に偏った事業ポートフォリオを最適化し、事業リスク低減に努めております。 ② ガバナンス・内部統制に関するリスク 海外子会社におけるガバナンスや内部統制が十分に機能しない場合、財務報告の正確性が損なわれるリスクがあります。 当社グループは、各種業務プロセスの明確化や検証プロセスの整備、コンプライアンス教育、不正・コンプライアンス違反の早期発見を目的として、現地の内部通報窓口とは別に、当社に直接通報を行えるグローバル通報窓口を設置するなど、自律的な法令遵守及びリスク管理が可能な内部統制の確立、最適なガバナンス体制の構築を推進します。これらにより、海外におけるリスクを早期に特定し、顕在化する前に具体的かつ適切に対処できるよう取り組んでまいります。 (5)ICTシステムリスク 当社グループは、お客様へのサービス提供及びそれらに付随する業務等、ICTシステム依存度が高い事業を展開しており、今後の事業展開において、その重要度はさらに高まります。自然災害、サイバー攻撃(マルウェア感染、不正アクセス等)、システム障害(機器故障、ソフトウェア不具合)、通信・電力供給の途絶などにより、当社グループのシステム又はネットワークに重大な障害が発生した場合、又は新技術やシステムの開発・導入が計画どおり進まない場合や信頼性の低いシステムを開発・導入してしまった場合において、サービス提供の維持が困難となり、信用失墜を通じて当社グループの事業や経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、オンプレミスのデータセンターに加えクラウド環境も活用し、システムの冗長化やデータバックアップを実施しています。バックアップについては、自然災害などによるリスクを低減するため、クラウドと複数のデータセンターを地理的に分散配置し、サービスの安定稼働を確保しています。また、障害発生時の自動切替機能の整備や災害復旧計画(DR)の策定についても取り組みを進めており、順次強化を図っています。新技術やシステムの開発・導入に関しては、システム委員会を設置し、重要なシステム投資に際してリスクアセスメントを行い、経営レベルでの投資判断とリスク低減を図るほか、開発段階における品質確保のため、事前検証や段階的導入を行い、必要に応じて外部専門家によるレビューを通じて、信頼性の高いシステム構築を目指しています。 (6)情報セキュリティリスク 当社グループは、会員制ポイントプログラム「タイムズクラブ」やモビリティサービス「タイムズカー」などを通じて、多くの顧客情報を保有しており、個人情報保護法をはじめ、各国の関連法令に基づき、これらの情報を適切に管理することが求められています。不正アクセス等のサイバー攻撃や業務上の過失等により大規模な情報漏えいやデータ改ざんが発生した場合、損害賠償や対応費用の発生に加え、信用失墜による事業への重大な影響が生じる可能性があります。また、ランサムウェア攻撃等によりシステムやデータが暗号化され利用不能となる場合、事業継続に深刻な影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、グループ横断型の組織を設置し、情報セキュリティ方針をはじめとするグループ共通のセキュリティ基準を策定するとともに、従業員に対する定期的な教育・訓練を実施しています。また、脆弱性管理、アクセス制御、暗号化技術の導入などの技術的対策を講じ、外部からの攻撃や内部不正の防止に努めるとともに、外部専門機関との連携により、定期的なフィードバックを通じて最新の脅威動向や改善点を把握し、継続的な改善を図っています。 (7)人的資本に関わるリスク 当社グループは、2035年中長期ビジョンとして「モビリティサービスプラットフォーマーへの進化」を掲げ、中期経営計画を公表しました。これらの実現と達成のために「4つのネットワーク(人・クルマ・街・駐車場)の拡大・進化・融合」を重要なテーマとし、その推進に向け人材戦略を策定し、取り組んでいます。人材戦略においては、人的資本価値の最大化の指標に「生産性」を掲げ、その向上のために、既存事業の拡大や新規事業の創出による「価値創造」、「効率化及びビジネス・プロセス・リエンジニアリング(BPR)」の推進、多様な人材が活躍すべく「エンゲージメント」の向上を図っております。さらに、これらの推進に向け、5つの重点テーマとして「個の成長・スキル向上」「DX推進」「組織・制度のあり方」「DEI・健康経営の推進」「グループ理念浸透・風土醸成」を掲げ、各種人事施策を実行しております。人材戦略が十分に浸透・実行されない場合、従業員のエンゲージメント向上や能力開発が進まず、生産性の向上や組織力の強化が不十分となり、結果として中長期ビジョンの実現や中期経営計画の達成が困難となる可能性があります。 当社グループは、このリスクを低減するため、経営層によるコミットメント強化、人事施策の進捗管理、従業員への継続的なコミュニケーションを通じて、人的資本経営の実効性を確保する取り組みを進めております。 (8)財務に関わるリスク① 資金調達リスク 当社グループの事業資金は、銀行借入・社債発行等により調達を行っております。今後、当社グループの事業環境が悪化し、信用格付けが格下げされた場合や金融市場の金利上昇等により、当社にとって有利な条件による資金調達が困難又は不可能となる結果、資金調達コストが増加し、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、株主資本等の財務の健全性強化、債務償還額の平準化、債務の長期化及び固定金利での調達や金利スワップなどのデリバティブ取引による支払金利の長期固定化を行うことにより、資金調達にかかるリスクを抑制する方針をとっております。② 為替変動リスク 当社グループの連結財務諸表は日本円により表示されており、連結財務諸表作成にあたって海外子会社の現地通貨建ての財務諸表を円換算しているため、為替相場が急激に変動した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 なお、外貨建の負債の一部については通貨スワップなどのデリバティブ取引を行うことにより、為替変動にかかるリスクの低減に努めております。 (9)自然災害・戦争・テロ・感染症等に関わるリスク 地震、津波、洪水、台風、積雪、火山噴火等の自然災害により、駐車場及びモビリティ車両が毀損した場合や管理センター等の設備が壊滅的な損害を被った場合、お客様へのサービス提供が困難になると同時に修復・買替等に多額の費用が発生する等により、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。また、巨大地震等の甚大な自然災害やテロ・戦争の勃発による社会的・経済的混乱、深刻な感染症の流行等、予測の範囲を超える変化等により、経済活動の制限やお客様の外出自粛、従業員の被災・被害・罹患等が影響し、当社グループの事業が継続できなくなるおそれがあり、当社グループの財政状態及び経営成績に多大な影響を与える可能性があります。 当社グループでは、駐車場やモビリティサービスの展開地域の分散を図ると同時に、これらの被害による損失を軽減するため、主にお客様及び従業員の生命・身体の安全確保、並びに当社グループの拠点における被害状況の確認及び二次災害の発生防止を目的とした「初動対応ガイドライン」及び事業の継続を目的とした「事業継続計画書」を事業セグメントごとに設置するとともに、これらに基づく教育・訓練の実施などによって事業継続マネジメントの推進を図っております。また、深刻な感染症が発生し、感染が大規模に拡大した場合には、これらに基づいた感染拡大防止策を徹底し、お客様や従業員の安全性を保つとともに、適切な事業運営ができるよう必要な措置を講じます。 (10)サービスの安全性に関わるリスク 当社グループが提供するサービスにおいて、施設・設備・車両の整備や点検の不備、修繕・修理の未実施、又はサービススタッフによる誤操作や案内不備などが原因で重大な事故が発生した場合、お客様への補償対応が必要となるほか、社会的信用の失墜によりサービス利用の減少を招く可能性があります。さらに、行政処分による事業停止や認可取消など、事業や経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、「安全性の確保」を最優先課題と位置づけ、法令に基づく点検に加え、当社グループ独自の厳格な基準による定期点検・修繕の徹底、サービススタッフへの安全教育・啓発の強化、事故・トラブル発生時の迅速な安全確保、原因究明、再発防止策の実行を継続的に実施することにより、事故防止と安全性向上を図るとともに、継続的な改善を通じてリスク低減に努めております。 (11)人権リスク 当社グループ内のみならず、お取引先様を含めた当社グループ事業に関わる事業領域全体で人権を侵害する行為が発生した場合、当社グループの社会的信用の失墜やブランド価値の毀損等が生じ、当社グループの事業や経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、国際人権章典(世界人権宣言と国際人権規約)、国際労働機関(ILO)の宣言、国連グローバル・コンパクトの原則などに沿って当社グループの「人権方針」を定めました。また、当社グループは「ビジネスと人権に関する指導原則」に沿った事業運営を行っており、社内においては、人権に関する従業員教育や啓発活動、経営レベルの会議体における定期的なモニタリング等を実施するとともに、必要に応じて、社外関係先に対しても、直接的に確認・調査を行う等、当リスクの適切な管理に努めております。 (12)調達に関わるリスク 当社グループは、事業運営にかかる資材等の一部につき、外部のお取引先様より調達をしております。お取引先様の事業において、当社への供給に影響するような自然災害や品質問題、供給不足や価格の高騰等が発生した場合、当社グループの事業や経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループのお取引先様における法令違反や人権侵害等に関連する問題等が生じた場合、当社グループへの供給停止、納入遅延、又は発注元である当社グループの企業イメージの低下を招き、当社グループの事業や経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、お取引先様選定に対し、多様化を推進するとともに、お取引先様の法令遵守や人権尊重に関しては、取引に際して、都度評価・選定を行っております。また、新規取引開始時には、基本契約書において当社グループの調達ガイドラインに沿った事業活動にご協力いただくことを定め、取引開始後はアンケート調査を通じてお取引先様とコミュニケーションを強化しております。これらの取り組みにより、最適なサプライチェーンの構築と、安定的な調達に努めてまいります。 (13)気候変動及び気候変動に付随する環境リスク 当社グループが運営する事業領域にかかる次世代技術の進展・普及とお客様の環境意識の高まりにより、大量にEV等の環境配慮車やEV充電器等関連設備の導入が必要になった場合、設備投資コストや環境配慮車に関連した固有の管理コストが増加する可能性があります。さらに、今後エネルギー需要の変化等により燃料価格が高騰した場合、モビリティ事業の運営コストが増加し、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。政策・規制面においては、温室効果ガス排出への課税等、費用負担を伴う環境規制のさらなる強化等が進んだ場合、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。加えて、環境負荷軽減への取り組みが不十分な場合には、当社グループの社会的な評価が低下し、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、喫緊の課題である気候変動に関しては、環境負荷低減に向けて気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)への賛同と情報開示を行うことで、お客様やお取引先様をはじめ、全てのステークホルダーの皆様と連携して取り組んでおります。なお、TCFD提言に沿った情報は、当社企業サイトにて開示しております。

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