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太陽ホールディングス(4626)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

化学 素材・化学

事業の概要

  • エレクトロニクス事業
    太陽ホールディングスグループは、主にプリント基板(PCB)に使われるソルダーレジスト(SR)などの電子部品用化学品部材の開発、製造、販売、仕入れを行っています。これらの部材は、PC、スマートフォン、サーバーなどのIT機器、テレビなどのAV機器、自動車の電子制御ユニット(ECU)など、幅広いエレクトロニクス製品に不可欠なものです。この事業がグループの主要な収益源となっています。
  • 医療・医薬品事業
    2018年1月から本格的に事業を開始し、長期収載品(特許期間が終了した医薬品)の製造販売を主に行っています。現在は19製品を提供しており、2019年からは医薬品の製造受託事業も開始しました。さらに2022年3月には歯科技工製品の製造・販売事業にも参入し、医療分野での多角化を進めています。
  • 多角的な収益構造
    同社グループは、エレクトロニクス事業と医療・医薬品事業の二つの柱で収益を上げています。エレクトロニクス事業はIT機器や自動車など幅広い産業を支える基盤材料を提供し、医療・医薬品事業は安定した需要が見込める長期収載品や製造受託、歯科技工製品で収益を確保しています。これにより、特定の市場変動リスクを分散し、安定的な経営基盤を構築しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • エレクトロニクス材料事業
    この事業は、プリント基板(PCB)用部材であるソルダーレジスト(SR)をはじめとする電子部品用化学品部材の開発、製造、販売、仕入れを主に行っています。PC、スマートフォン、サーバー、テレビ、自動車の電子制御ユニット(ECU)など、幅広いエレクトロニクス製品に不可欠な材料を提供しており、2023年度の売上高は817.03億円、営業利益は214.58億円と、グループの主要な稼ぎ頭となっています。
  • 医療・医薬品事業
    2018年1月に長期収載品(特許切れ医薬品)の製造販売を開始し、現在は19製品を提供しています。2019年からは医薬品の製造受託事業も手掛け、2022年3月には歯科技工製品の製造・販売にも参入しました。この事業は、2023年度の売上高が315.58億円、営業利益が20.49億円であり、エレクトロニクス事業に次ぐ第二の柱として、安定的な収益貢献を目指しています。
  • その他事業
    同社グループは、染料・顔料・薬品・インクの製造販売を行う太陽ファインケミカル株式会社、自然エネルギーによる発電事業を行う太陽グリーンエナジー株式会社、飲食施設の運営を行う株式会社嵐山食堂、システムエンジニアリングサービスやシステム開発を行う株式会社ファンリード、株式会社アペックス、株式会社エクシーズなど、多岐にわたる事業を展開しています。これらは「ICT&S事業」と総称され、グループ全体の多角化と安定化に寄与しています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
ElectronicsMaterials 事業 817 215 26.3%
MedicalAndPharmaceutical 事業 316 20 6.5%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,653 文字
3【事業の内容】(用語説明) 以下の略語を使用しています。略 語内 容  PCB  プリント基板  SR  ソルダーレジスト  PKG  半導体パッケージ  DF  ドライフィルム  当社グループは、太陽ホールディングス株式会社(提出会社)、子会社33社(うち連結子会社28社)、関連会社1社及びその他の関係会社1社により構成され、主としてPCB用部材を始めとする電子部品用化学品部材の開発・製造販売及び仕入販売に関する事業(以下、「エレクトロニクス事業」)、及び医療用医薬品の製造販売・製造受託に関する事業(以下、「医療・医薬品事業」)を行っています。 エレクトロニクス事業のPCB用部材は、電機メーカー各社のPCB内製部門及びPCB専業メーカー各社で消費され、PC、スマートフォン、サーバー等のIT機器並びにテレビ等のAV機器を始めとするデジタル家電、さらには電子制御ユニット(ECU)等の車載関連機器など数多くのエレクトロニクス製品の中で重要な部材として使用されます。 医療・医薬品事業は、長期収載品13製品の製造販売承認及び製造販売権等を譲り受けた2018年1月から本格的に事業を開始し、現在は19製品の長期収載品を提供しております。また、2019年10月に医薬品の製造を行う工場を会社分割により承継し、医療用医薬品の製造受託事業を開始しました。2022年3月には歯科技工所の株式取得により、歯科技工製品の製造及び販売に関する事業を開始しました。 当社グループの事業内容及び当社及び関係会社の当該事業に係る位置付けは、概ね次のとおりです。「エレクトロニクス事業」、「医療・医薬品事業」の2区分は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ②経営成績」、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一です。 なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。セグメント事業内容主要な会社-(注)1当社グループの経営戦略構築、子会社への経営指導、電子部品用化学品部材の研究開発国内提出会社エレクトロニクス事業PCB用部材を始めとする電子部品用化学品部材の開発・製造販売及び仕入販売国内太陽インキ製造株式会社海外太陽油墨(蘇州)有限公司永盛泰新材料(江西)有限公司台湾太陽油墨股份有限公司韓国タイヨウインキ株式会社TAIYO AMERICA,INC.TAIYO INK VIETNAM CO., LTD.PCB用部材を始めとする電子部品用化学品部材の関係会社等からの仕入販売海外TAIYO INK INTERNATIONAL(HK)LIMITED太陽油墨貿易(深圳)有限公司永勝泰油墨(深圳)有限公司永勝泰科技股份有限公司太陽インキプロダクツ株式会社TAIYO INK INTERNATIONAL (SINGAPORE) PTE LTDTAIYO TRADING (THAILAND) CO., LTD.医療・医薬品事業医療用医薬品の製造販売国内太陽ファルマ株式会社医療用医薬品の製造受託国内太陽ファルマテック株式会社歯科技工製品の製造及び販売国内株式会社リック(現:株式会社マイ・スターズ)その他(注)2染料、顔料、薬品及びインクの製造販売国内太陽ファインケミカル株式会社自然エネルギーによる発電事業等国内太陽グリーンエナジー株式会社飲食施設の運営等国内株式会社嵐山食堂システムエンジニアリングサービス国内株式会社ファンリードシステム開発国内株式会社アペックス株式会社エクシーズ(注)1.提出会社は報告セグメントに含まれていません。2.これらを総称してICT&S事業といいます。事業の系統図は下記のとおりです。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
特定の市場で高いシェアを持ち、新技術開発で顧客に採用されているため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
PCB用部材や医薬品製造には高度な技術開発力と品質管理が求められるため。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:為替変動リスク / 原材料等の調達に係るリスク / 競合他社との価格競争激化
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

太陽ホールディングスは、電子材料分野における長年の経験と技術蓄積を持つが、特許やブランド力が競合他社と比較して突出しているとは言えない。一部のニッチな分野での技術的優位性は存在する可能性がある。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

顧客である電子機器メーカーは、材料サプライヤーの変更に際して、品質安定性や供給体制の確認に一定のコストと時間を要する。特に、太陽HDが供給する絶縁材料や封止材は、製品の信頼性に直結するため、切り替えには慎重さが求められる。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

同社の事業モデルは、特定のプラットフォーム上でユーザーが増えることで価値が増大するネットワーク効果を直接的に生み出すものではない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

電子材料の製造においては、規模の経済や効率的な生産プロセスがコスト競争力に影響を与えるが、太陽HDが他社に対して構造的なコスト優位性を確立しているという明確な証拠は少ない。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

電子材料業界はグローバルに展開されており、太陽HDは一定の市場シェアを持つが、業界全体を代表するような寡占的な地位を築いているとは言えない。大手化学メーカーとの競争も存在する。

  • PCB用部材の技術力
    同社グループは、プリント基板(PCB)に不可欠なソルダーレジスト(SR)などの電子部品用化学品部材の開発・製造販売において高い技術力を持っています。これらの部材は、PC、スマートフォン、サーバー、自動車の電子制御ユニット(ECU)など、多岐にわたるエレクトロニクス製品に採用されており、幅広い顧客基盤と市場での存在感を示しています。
  • 医療分野への展開
    2018年以降、長期収載品(特許切れ医薬品)の製造販売や医薬品の製造受託、さらには歯科技工製品の製造販売へと事業領域を拡大しています。これにより、エレクトロニクス事業とは異なる安定的な収益源を確保し、事業ポートフォリオの多様化とリスク分散を図っています。医療分野は景気変動の影響を受けにくく、安定した需要が見込める点が強みです。
  • グローバルな事業展開
    エレクトロニクス事業では、日本国内だけでなく、中国、台湾、韓国、アメリカ、ベトナムなど海外にも製造・販売拠点を展開しています。これにより、世界中の電機メーカーやPCB専業メーカーに製品を供給できる体制を構築しており、地域ごとの市場ニーズに対応し、グローバルな競争力を維持しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 (1)経営方針 当社グループは、「経営理念」に掲げる「楽しい社会の実現」を不変のものとして受け継ぎ、「経営基本方針」を環境と戦略の変化に合わせて柔軟に見直しながら発展を続ける所存です。 経営理念 我がグループの「あらゆる技術」を高め、革新的な製品をもって、夢あるさまざまなモノをグローバルに生み出し、楽しい社会を実現します。 経営基本方針1.我がグループは利益を生み出し企業価値を高めることで、お客様・地域社会・株主及び従業者の幸福と繁栄に寄与します。2.我がグループは経営理念の達成にあたり法令遵守、環境保護、品質管理の徹底、社会貢献を含め企業の社会的責任を全うします。3.我がグループはグローバル体制を活用し、常に優れた製品とサービスの提供を行います。4.我がグループは常に従業者が挑戦し成長できる機会を生み出し、自ら目標を立て、その実現に向けて高い志を持つ集団を目指します。5.我がグループは「スピード&コミュニケーション」をキーワードに、グループ内各社の連携と全員のチームワークを活性化することで、企業総合力を高めます。6.我がグループは絶えず技術革新に努め、新製品や新事業を創造することで、楽しい社会の実現に貢献できるグローバル企業を目指します。 (2)経営環境、経営戦略、並びに事業上及び財務上の対処すべき課題 経営環境 当事業年度における世界経済は、地政学リスクの高まりによる資源等の高騰、欧米諸国での高金利の継続や為替変動、中国の景気低迷など不透明感が高まる状況が継続しました。さらに、米政権の関税政策により世界経済の先行きに不確実性が高まりました。 ①エレクトロニクス業界 エレクトロニクス業界は、半導体産業の影響を強く受けます。半導体産業においては、IoT・仮想空間等の社会への浸透や第5世代移動通信システム(5G)の普及、生成AI関連製品の増加、デジタルトランスフォーメーションの進展により、半導体をはじめとする関連需要の拡大が中長期的に期待されます。また、EV・ハイブリッド車の普及に伴う電動化や、自動運転の普及に伴う電装化により、車載関連部材の拡大も期待されます。② 医療・医薬品業界 医療・医薬品業界は、医療保険財政への影響から薬価制度の見直しが継続的に進められる中、製薬産業の構造変化や医療ニーズの多様化が進んでいます。製薬産業の構造変化においては、2024年10月から開始された先発医薬品(長期収載品)の選定療養の仕組みの導入をはじめとした、先発医薬品(長期収載品)の価格抑制や後発医薬品の使用促進などの医療費抑制政策が図られ、更なる医療制度改革の議論が続けられています。一方で、後発医薬品業界では品質問題やそれに伴う製品の欠品等が頻発しており、品質管理体制の見直しや安定供給といった信頼性が求められています。医療ニーズの多様化においては、技術革新や産官学連携による革新的医薬品の創出が期待されています。 経営戦略 このような状況の中、当社は、当社グループが持つ「化学」というキーワードを軸に、経営理念である「楽しい社会の実現」に向け、2021年6月に長期経営構想「Beyond Imagination 2030」を策定いたしました。2030年は、テクノロジーの進化、環境への想い、世界中の様々な取り組みの中で、私たちの想像を超えた未来が広がっていると想定されます。当社はそのような未来のために、夢ある様々なモノを生み出す会社でありたいと考えています。当社の自律型人材が、変化の多い環境下においても、中核事業であるエレクトロニクス事業、医療・医薬品事業をさらに発展させると同時に、エネルギー事業とデジタルトランスフォーメーションをグループ全体の取り組みとして展開してまいります。長期経営構想「Beyond Imagination 2030」 基本方針① 多様化する組織や社会に対応する自律型人材の育成・活用② エレクトロニクス事業の継続した成長と新規事業領域の創造③ 医療・医薬品事業の更なる成長④ デジタルトランスフォーメーションによる進化と変革⑤ 新たな事業の創出⑥ 戦略的なM&A⑦ SDGs(持続可能な開発目標)への取り組み強化 目標① 収 益 性 ROE(自己資本利益率)18%② 株主還元 DOE(株主資本配当率) 5%以上維持  当社は、単なる規模の拡大を目指すのではなく、社会的責任を果たすと同時に、株主価値の最大化を目指しています。長期にわたり、利益を拡大しながら資本効率を高めていくこと、また、株主の皆様に十分な利益を還元することに取り組んでまいります。これらの活動を推進するため、収益性の指標としてROE(自己資本利益率)18%及び株主還元の指標としてDOE(株主資本配当率)5%以上維持を長期経営構想「Beyond Imagination 2030」における当社の目標として設定しています。DOE5%以上維持の目標に加え、連結総還元性向100%を目安とした株主還元を少なくとも2028年3月期まで実施する方針に基づき、ROEのさらなる改善を目指しており、2025年3月期においては、ROE10.6%、DOE11.6%となりました。今後も引き続き目標の達成を目指した活動を進めてまいります。  長期経営構想「Beyond Imagination 2030」の基本方針ごとにグループ全体で各種施策に取り組んでおり、特に次の施策に重点的に取り組んでいます。 1. 多様化する組織や社会に対応する自律型人材の育成・活用(基本方針①) 多様化する組織や社会に対応し、企業として成長していくには、それを支えていく人材の育成が重要な課題と考えています。「仕事のやりがい」「職場環境」「公正な評価・給与」の3つをバランス良く整えることで、自ら目標を設定し、その達成のためのプロセスと成果の創出を楽しむことができる自律型人材があふれる組織を目指しています。 2. エレクトロニクス事業の継続した成長と新規事業領域の創造(基本方針②) 当社グループのエレクトロニクス事業は、主力製品であるSRの市場において世界トップクラスのシェアを有し、また、海外での売上比率が9割を超えています。前述のような世界経済やエレクトロニクス業界の状況下において 永続的に成長していくために、次の施策について重点的に取り組んでいます。<研究開発体制の整備>研究開発のための積極的な設備投資を行い、国内外の優秀な研究者・技術者の採用と育成に注力しています。当事業年度は、当社嵐山事業所敷地内に当事業における研究開発を目的とした新たな技術開発センター「InnoValley」を開設しました。今後は、主力製品であるドライフィルムタイプのSRの技術開発を目的とした生産技術センターの建設を予定しています。設備投資に加え外部連携も強化し、事業開発を強く推進していきます。<新製品の迅速な事業化>当社グループでは、製品化の目処が立ったところで、営業部門・製造部門・開発部門から選抜した専属プロジェクトを立ち上げ、一定の責任と権限を付与することにより、製品化から事業化までの障壁を乗り越える力を高めスピードアップを両立しながら事業化を推進しています。<為替リスク対策>米政権による関税政策などの影響で為替リスクが高まる状況において、当事業の製品販売価格は外貨建となっていることが多く、為替レートの変動が業績の変動につながりやすいため、為替リスク対策は重要な課題です。引き続き、「地産地販」(「現地(各市場)で販売する製品は現地で生産する」という方針)を推し進めるとともに、原材料の現地調達比率を高めることにより、収入と支出の取引通貨の一致を図ります。 3. 医療・医薬品事業の更なる成長(基本方針③) 医療・医薬品業界は、品質問題による供給停止や医療費抑制のための医療制度改革の推進など予見可能性が低下している環境にあります。このような状況下において、当社グループは将来を通じて既存製品を安定的に供給するために必要な体制の構築、医療機関・患者様のニーズに合致した医薬品の提供を目指します。<医療用医薬品製造受託事業の継続>第一三共プロファーマ株式会社の高槻工場を会社分割により承継した太陽ファルマテック株式会社では、医薬品製造受託事業を行っています。従来どおり既存顧客に対する安定供給だけでなく、当事業年度は新しい分野である再生医療分野において受託事業を本格的に開始しました。今後も製造受託事業の成長を目指し、再生医療や遺伝子治療薬などの新しい分野での受託や新規顧客からの受託を強化すると同時に、引き続き高品質な製品の安定供給を行います。<医療用医薬品製造販売事業の継続>太陽ファルマ株式会社は、中外製薬株式会社、日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社、アストラゼネカ株式会社、Janssen Pharmaceutica NVより譲受した19製品の長期収載品をラインナップしており、医療用医薬品を確実かつ安定的に医療現場へ提供し続けています。当事業年度はパーキンソニズム治療剤「マドパー®配合錠L50」を新発売しました。今後も医療現場の声にお応えする医薬品の製剤開発や提供を継続します。<医薬品の副作用等リスクへの対策>医薬品の製造販売には、製品回収や販売中止、健康被害に関する賠償責任等に関するリスクが伴います。薬機法※及び関連する規制の遵守を徹底するとともに、必要な賠償責任保険に加入することにより、このような事態が発生した場合の財政的負担を最小限に留めるべく対応していきます。※薬機法…医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 4. デジタルトランスフォーメーションによる進化と変革(基本方針④) 急速な事業環境の変化をとらえつつ、グローバルな競争力を強化していくには、当社グループの業務・仕組み・ビジネスモデルを不断に高度化・革新していくことが重要な課題と考えています。デジタルトランスフォーメーションの推進により、受発注・生産管理・研究開発・新事業開発など、あらゆる業務・仕組みを変革し、グループ内及び顧客に新しい価値を提供していきます。 5. 新たな事業の創出(基本方針⑤) 当社は、中長期的な企業価値の向上のために、既存の事業の強化に加え、新たな事業を継続的に創出するための取り組みを重視しています。エレクトロニクス、医療・医薬品、ICT、ファインケミカル、エネルギー、食糧に続く、当社グループの収益の柱となる新たな事業展開に今後も注力していきます。 6. 戦略的なM&A(基本方針⑥) 既存事業の強化、新規事業の立ち上げ加速のために、当社の保有する経営資源の活用だけではなく、戦略的に他社との業務提携や資本提携、M&Aを今後も積極的に行っていきます。 7. SDGs(持続可能な開発目標)への取り組み強化(基本方針⑦) 当社グループは、SDGsの重要性が世界的に広く注目される以前より、持続的な企業価値の向上に不可欠なものとして、SDGsと親和性のある取り組みを進めてきました。具体的には、日本国内に水上太陽光発電所を18基開所し、再生可能エネルギーの普及を通じて気候変動課題に対応しています。また、地域のイベントや美化活動への参加、子ども食堂の実施など、地域社会に根差した活動や取り組みも積極的に行っています。  上述の通り、当社は長期経営構想で掲げる7つの基本方針に基づき、定量面を含む目標達成に向けて様々な取り組みを全社で進めてまいりました。 一方、当社取締役会では、多くの株主との建設的な対話を踏まえ、すべてのステークホルダーに対し、企業価値を最大化するための現状の課題と今後の取り組みに対する考え方を改めて開示すべきである、との考えに至りました。 その結果、当社における経営課題を踏まえた今後の取り組みを客観性・透明性を担保しつつ検討し、中長期的な企業価値・株主価値を最大化するための会議体として、2030 Committeeを設置することといたしました。なお、当社取締役会が検討する資本政策については、公正性、透明性及び客観性のある比較検討を行い、当社取締役会に提言することを目的として、社外取締役及び社外有識者からなる特別委員会も設置しています。 今後、2030 Committeeでは、各種ワーキンググループを設置し、人材等の経営基盤、成長戦略・事業ポートフォリオ、キャピタルアロケーション、ガバナンス体制の向上、株主・投資家への適切な情報開示及び資本政策などについて議論し、長期経営構想で掲げる7つの基本方針や当社が認識している経営課題について検討・検証に取り組む予定です。 詳細については以下の当社ホームページ内に記載しておりますのでご参照ください。  https://www.taiyo-hd.co.jp/_cms/wp-content/uploads/2025/05/20250528_05.pdf
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 (1)経営方針 当社グループは、「経営理念」に掲げる「楽しい社会の実現」を不変のものとして受け継ぎ、「経営基本方針」を環境と戦略の変化に合わせて柔軟に見直しながら発展を続ける所存です。 経営理念 我がグループの「あらゆる技術」を高め、革新的な製品をもって、夢あるさまざまなモノをグローバルに生み出し、楽しい社会を実現します。 経営基本方針1.我がグループは利益を生み出し企業価値を高めることで、お客様・地域社会・株主及び従業者の幸福と繁栄に寄与します。2.我がグループは経営理念の達成にあたり法令遵守、環境保護、品質管理の徹底、社会貢献を含め企業の社会的責任を全うします。3.我がグループはグローバル体制を活用し、常に優れた製品とサービスの提供を行います。4.我がグループは常に従業者が挑戦し成長できる機会を生み出し、自ら目標を立て、その実現に向けて高い志を持つ集団を目指します。5.我がグループは「スピード&コミュニケーション」をキーワードに、グループ内各社の連携と全員のチームワークを活性化することで、企業総合力を高めます。6.我がグループは絶えず技術革新に努め、新製品や新事業を創造することで、楽しい社会の実現に貢献できるグローバル企業を目指します。 (2)経営環境、経営戦略、並びに事業上及び財務上の対処すべき課題 経営環境 当事業年度における世界経済は、地政学リスクの高まりによる資源等の高騰、欧米諸国での高金利の継続や為替変動、中国の景気低迷など不透明感が高まる状況が継続しました。さらに、米政権の関税政策により世界経済の先行きに不確実性が高まりました。 ①エレクトロニクス業界 エレクトロニクス業界は、半導体産業の影響を強く受けます。半導体産業においては、IoT・仮想空間等の社会への浸透や第5世代移動通信システム(5G)の普及、生成AI関連製品の増加、デジタルトランスフォーメーションの進展により、半導体をはじめとする関連需要の拡大が中長期的に期待されます。また、EV・ハイブリッド車の普及に伴う電動化や、自動運転の普及に伴う電装化により、車載関連部材の拡大も期待されます。② 医療・医薬品業界 医療・医薬品業界は、医療保険財政への影響から薬価制度の見直しが継続的に進められる中、製薬産業の構造変化や医療ニーズの多様化が進んでいます。製薬産業の構造変化においては、2024年10月から開始された先発医薬品(長期収載品)の選定療養の仕組みの導入をはじめとした、先発医薬品(長期収載品)の価格抑制や後発医薬品の使用促進などの医療費抑制政策が図られ、更なる医療制度改革の議論が続けられています。一方で、後発医薬品業界では品質問題やそれに伴う製品の欠品等が頻発しており、品質管理体制の見直しや安定供給といった信頼性が求められています。医療ニーズの多様化においては、技術革新や産官学連携による革新的医薬品の創出が期待されています。 経営戦略 このような状況の中、当社は、当社グループが持つ「化学」というキーワードを軸に、経営理念である「楽しい社会の実現」に向け、2021年6月に長期経営構想「Beyond Imagination 2030」を策定いたしました。2030年は、テクノロジーの進化、環境への想い、世界中の様々な取り組みの中で、私たちの想像を超えた未来が広がっていると想定されます。当社はそのような未来のために、夢ある様々なモノを生み出す会社でありたいと考えています。当社の自律型人材が、変化の多い環境下においても、中核事業であるエレクトロニクス事業、医療・医薬品事業をさらに発展させると同時に、エネルギー事業とデジタルトランスフォーメーションをグループ全体の取り組みとして展開してまいります。長期経営構想「Beyond Imagination 2030」 基本方針① 多様化する組織や社会に対応する自律型人材の育成・活用② エレクトロニクス事業の継続した成長と新規事業領域の創造③ 医療・医薬品事業の更なる成長④ デジタルトランスフォーメーションによる進化と変革⑤ 新たな事業の創出⑥ 戦略的なM&A⑦ SDGs(持続可能な開発目標)への取り組み強化 目標① 収 益 性 ROE(自己資本利益率)18%② 株主還元 DOE(株主資本配当率) 5%以上維持  当社は、単なる規模の拡大を目指すのではなく、社会的責任を果たすと同時に、株主価値の最大化を目指しています。長期にわたり、利益を拡大しながら資本効率を高めていくこと、また、株主の皆様に十分な利益を還元することに取り組んでまいります。これらの活動を推進するため、収益性の指標としてROE(自己資本利益率)18%及び株主還元の指標としてDOE(株主資本配当率)5%以上維持を長期経営構想「Beyond Imagination 2030」における当社の目標として設定しています。DOE5%以上維持の目標に加え、連結総還元性向100%を目安とした株主還元を少なくとも2028年3月期まで実施する方針に基づき、ROEのさらなる改善を目指しており、2025年3月期においては、ROE10.6%、DOE11.6%となりました。今後も引き続き目標の達成を目指した活動を進めてまいります。  長期経営構想「Beyond Imagination 2030」の基本方針ごとにグループ全体で各種施策に取り組んでおり、特に次の施策に重点的に取り組んでいます。 1. 多様化する組織や社会に対応する自律型人材の育成・活用(基本方針①) 多様化する組織や社会に対応し、企業として成長していくには、それを支えていく人材の育成が重要な課題と考えています。「仕事のやりがい」「職場環境」「公正な評価・給与」の3つをバランス良く整えることで、自ら目標を設定し、その達成のためのプロセスと成果の創出を楽しむことができる自律型人材があふれる組織を目指しています。 2. エレクトロニクス事業の継続した成長と新規事業領域の創造(基本方針②) 当社グループのエレクトロニクス事業は、主力製品であるSRの市場において世界トップクラスのシェアを有し、また、海外での売上比率が9割を超えています。前述のような世界経済やエレクトロニクス業界の状況下において 永続的に成長していくために、次の施策について重点的に取り組んでいます。<研究開発体制の整備>研究開発のための積極的な設備投資を行い、国内外の優秀な研究者・技術者の採用と育成に注力しています。当事業年度は、当社嵐山事業所敷地内に当事業における研究開発を目的とした新たな技術開発センター「InnoValley」を開設しました。今後は、主力製品であるドライフィルムタイプのSRの技術開発を目的とした生産技術センターの建設を予定しています。設備投資に加え外部連携も強化し、事業開発を強く推進していきます。<新製品の迅速な事業化>当社グループでは、製品化の目処が立ったところで、営業部門・製造部門・開発部門から選抜した専属プロジェクトを立ち上げ、一定の責任と権限を付与することにより、製品化から事業化までの障壁を乗り越える力を高めスピードアップを両立しながら事業化を推進しています。<為替リスク対策>米政権による関税政策などの影響で為替リスクが高まる状況において、当事業の製品販売価格は外貨建となっていることが多く、為替レートの変動が業績の変動につながりやすいため、為替リスク対策は重要な課題です。引き続き、「地産地販」(「現地(各市場)で販売する製品は現地で生産する」という方針)を推し進めるとともに、原材料の現地調達比率を高めることにより、収入と支出の取引通貨の一致を図ります。 3. 医療・医薬品事業の更なる成長(基本方針③) 医療・医薬品業界は、品質問題による供給停止や医療費抑制のための医療制度改革の推進など予見可能性が低下している環境にあります。このような状況下において、当社グループは将来を通じて既存製品を安定的に供給するために必要な体制の構築、医療機関・患者様のニーズに合致した医薬品の提供を目指します。<医療用医薬品製造受託事業の継続>第一三共プロファーマ株式会社の高槻工場を会社分割により承継した太陽ファルマテック株式会社では、医薬品製造受託事業を行っています。従来どおり既存顧客に対する安定供給だけでなく、当事業年度は新しい分野である再生医療分野において受託事業を本格的に開始しました。今後も製造受託事業の成長を目指し、再生医療や遺伝子治療薬などの新しい分野での受託や新規顧客からの受託を強化すると同時に、引き続き高品質な製品の安定供給を行います。<医療用医薬品製造販売事業の継続>太陽ファルマ株式会社は、中外製薬株式会社、日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社、アストラゼネカ株式会社、Janssen Pharmaceutica NVより譲受した19製品の長期収載品をラインナップしており、医療用医薬品を確実かつ安定的に医療現場へ提供し続けています。当事業年度はパーキンソニズム治療剤「マドパー®配合錠L50」を新発売しました。今後も医療現場の声にお応えする医薬品の製剤開発や提供を継続します。<医薬品の副作用等リスクへの対策>医薬品の製造販売には、製品回収や販売中止、健康被害に関する賠償責任等に関するリスクが伴います。薬機法※及び関連する規制の遵守を徹底するとともに、必要な賠償責任保険に加入することにより、このような事態が発生した場合の財政的負担を最小限に留めるべく対応していきます。※薬機法…医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 4. デジタルトランスフォーメーションによる進化と変革(基本方針④) 急速な事業環境の変化をとらえつつ、グローバルな競争力を強化していくには、当社グループの業務・仕組み・ビジネスモデルを不断に高度化・革新していくことが重要な課題と考えています。デジタルトランスフォーメーションの推進により、受発注・生産管理・研究開発・新事業開発など、あらゆる業務・仕組みを変革し、グループ内及び顧客に新しい価値を提供していきます。 5. 新たな事業の創出(基本方針⑤) 当社は、中長期的な企業価値の向上のために、既存の事業の強化に加え、新たな事業を継続的に創出するための取り組みを重視しています。エレクトロニクス、医療・医薬品、ICT、ファインケミカル、エネルギー、食糧に続く、当社グループの収益の柱となる新たな事業展開に今後も注力していきます。 6. 戦略的なM&A(基本方針⑥) 既存事業の強化、新規事業の立ち上げ加速のために、当社の保有する経営資源の活用だけではなく、戦略的に他社との業務提携や資本提携、M&Aを今後も積極的に行っていきます。 7. SDGs(持続可能な開発目標)への取り組み強化(基本方針⑦) 当社グループは、SDGsの重要性が世界的に広く注目される以前より、持続的な企業価値の向上に不可欠なものとして、SDGsと親和性のある取り組みを進めてきました。具体的には、日本国内に水上太陽光発電所を18基開所し、再生可能エネルギーの普及を通じて気候変動課題に対応しています。また、地域のイベントや美化活動への参加、子ども食堂の実施など、地域社会に根差した活動や取り組みも積極的に行っています。  上述の通り、当社は長期経営構想で掲げる7つの基本方針に基づき、定量面を含む目標達成に向けて様々な取り組みを全社で進めてまいりました。 一方、当社取締役会では、多くの株主との建設的な対話を踏まえ、すべてのステークホルダーに対し、企業価値を最大化するための現状の課題と今後の取り組みに対する考え方を改めて開示すべきである、との考えに至りました。 その結果、当社における経営課題を踏まえた今後の取り組みを客観性・透明性を担保しつつ検討し、中長期的な企業価値・株主価値を最大化するための会議体として、2030 Committeeを設置することといたしました。なお、当社取締役会が検討する資本政策については、公正性、透明性及び客観性のある比較検討を行い、当社取締役会に提言することを目的として、社外取締役及び社外有識者からなる特別委員会も設置しています。 今後、2030 Committeeでは、各種ワーキンググループを設置し、人材等の経営基盤、成長戦略・事業ポートフォリオ、キャピタルアロケーション、ガバナンス体制の向上、株主・投資家への適切な情報開示及び資本政策などについて議論し、長期経営構想で掲げる7つの基本方針や当社が認識している経営課題について検討・検証に取り組む予定です。 詳細については以下の当社ホームページ内に記載しておりますのでご参照ください。  https://www.taiyo-hd.co.jp/_cms/wp-content/uploads/2025/05/20250528_05.pdf
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」)の状況の概要は次のとおりです。 ① 財政状態当連結会計年度の資産、負債及び純資産の状況と主な要因は下表のとおりです。 前連結会計年度(百万円)当連結会計年度(百万円)増減額(百万円)主な要因(前連結会計年度との比較)流動資産109,65598,008△11,646現金及び預金13,680百万円の減少、原材料及び貯槽品2,191百万円、商品及び製品1,968百万円の増加固定資産103,09694,014△9,082販売権8,794百万円、建設仮勘定3,784百万円の減少、機械装置及び運搬具2,714百万円の増加資産合計212,751192,022△20,729 負債合計112,35389,043△23,309長期借入金(1年内返済予定含む)12,683百万円、短期借入金9,515百万円の減少純資産合計100,398102,9782,580親会社株主に帰属する当期純利益10,780百万円の計上、剰余金の配当4,594百万円、自己株式の取得2,113百万円、為替換算調整勘定1,738百万円の減少負債純資産合計212,751192,022△20,729 ② 経営成績 当連結会計年度の売上高は119,010百万円(前年同期比13.6%増)、営業利益は22,067百万円(前年同期比21.2%増)、経常利益は21,577百万円(前年同期比24.6%増)となりました。なお、太陽ファルマ株式会社において収益性が低下した販売権の見直しを実施し、減損損失を計上した影響等から、親会社株主に帰属する当期純利益は10,780百万円(前年同期比24.6%増)となりました。  セグメントごとの経営成績は次のとおりです。 当社グループは、事業子会社を基礎としたセグメントから構成されており、「エレクトロニクス事業」「医療・医薬品事業」の2つを報告セグメントとしています。 エレクトロニクス事業エレクトロニクス事業の売上高は、為替の影響に加え、リジッド基板用部材や半導体パッケージ基板用部材の販売数量増加等により、前年同期を10,287百万円上回る81,703百万円(前年同期比14.4%増)となりました。セグメント利益は、前年同期を5,002百万円上回る21,458百万円(前年同期比30.4%増)となりました。 なお、当期累計期間における期中平均為替レートは1米ドル152.5円であり、前年同期の期中平均為替レートである1米ドル144.4円と比較し8.1円の円安に推移しました。 <主要な変動要因>● リジッド基板用部材の販売数量増加により、増収。・中国地域における車載関連部材の販売数量が増加。・スマートフォン関連部材においても販売数量が増加。・ディスプレイ関連のドライフィルム製品の販売数量が増加。● 半導体パッケージ基板用部材の販売数量増加により、増収。・需要の回復がみられ、メモリ向け製品を中心に販売数量が増加。● 為替が円安に推移したことにより、増収。 医療・医薬品事業医療・医薬品事業の売上高は、株式会社リック(現株式会社マイ・スターズ)の連結子会社化や製造販売事業における一部製品の需要増加、製造受託事業における受託数量増加等により、前年同期を2,288百万円上回る31,558百万円(前年同期比7.8%増)となりました。セグメント利益は、前年同期を1,199百万円下回る2,049百万円(前年同期比36.9%減)となりました。 <主要な変動要因>● 歯科技工製品の製造及び販売を行う株式会社リック(現株式会社マイ・スターズ)の連結子会社化により、増収。● 太陽ファルマ株式会社(医療用医薬品の製造販売事業)は、増収。・他社同効薬の供給不足に伴う需要の増加や、鎮咳去痰薬への需要の増加。・アルツハイマー型認知症治療剤レミニールⓇの製造販売承認の承継による売上高の増加。● 太陽ファルマテック株式会社(医療用医薬品の製造受託事業)は、増収。・製造委託元からの要請による受託数量の増加。 ③ キャッシュ・フローの状況当連結会計年度の連結キャッシュ・フローの状況と主な要因は下表のとおりです。 前連結会計年度(百万円)当連結会計年度(百万円)主な要因営業活動によるキャッシュ・フロー21,22423,713税金等調整前当期純利益14,566百万円、減価償却費9,090百万円、減損損失7,010百万円、棚卸資産の増加額△4,388百万円、法人税等の支払額△3,013百万円投資活動によるキャッシュ・フロー△21,069△8,307有形固定資産の取得による支出△6,312百万円、無形固定資産の取得による支出△983百万円財務活動によるキャッシュ・フロー8,954△29,216長期借入れによる収入22,950百万円、長期借入金の返済による支出△35,788百万円、短期借入金の純減額△9,426百万円、配当金の支払額△4,594百万円、自己株式取得による支出△2,219百万円現金及び現金同等物の増減額10,299△14,201 現金及び現金同等物の期末残高57,66444,052 ④ 生産、受注及び販売の実績a 生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。(単位:百万円)セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年 4月 1日至 2025年 3月31日)前年同期比(%)エレクトロニクス事業69,469118.6医療・医薬品事業16,96599.8報告セグメント計86,435114.4その他1,739117.1合計88,174114.5(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっています。2.医療・医薬品事業の金額には、製造委託は含まれていません。 b 受注状況当社グループは見込生産を主体としているため受注状況の記載を省略しています。 c 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。(単位:百万円)セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年 4月 1日至 2025年 3月31日)前年同期比(%)エレクトロニクス事業81,703114.4医療・医薬品事業31,558107.8報告セグメント計113,261112.5その他5,749140.6合計119,010113.6(注)セグメント間の取引については相殺消去しています。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。① 重要な会計方針及び見積り 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しています。連結財務諸表の作成に当たって採用する重要な会計方針、会計上の見積り及び見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)及び(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容a 当社グループの当連結会計年度の経営成績等 当社グループの当連結会計年度の経営成績等につきましては、「第2 事業の状況、4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析、(1)経営成績等の状況の概要、② 経営成績」を参照ください。 b 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況、3 事業等のリスク」を参照ください。 c 当社グループの資本の財源及び資金の流動性 当社グループは、事業活動のための適切な資金確保、適切な流動性の維持及び健全なバランスシートの維持を財務方針としています。必要資金については、主に営業活動から得られる資金及び銀行借入金などによりまかなっており、現在必要とされる資金水準を十分確保していると考えています。当連結会計年度末の短期借入金及び長期借入金の合計は64,523百万円です。当社グループの借入必要額に、重要な季節的変動はありません。 また、当社グループは、当連結会計年度末の現金及び現金同等物44,052百万円を主に円建てを中心として保有していますが、その他の外貨建でも保有しています。当社グループの現金及び現金同等物は、売上収益の約4.4ヶ月相当の水準となっており、当社グループの事業運営上、十分な流動性を確保していると考えています。しかしながら、景気後退による市場の縮小や金融市場・為替市場の混乱などにより、流動性に一部支障をきたす場合も考えられます。このため、金融機関と限度額24,005百万円の当座借越契約を締結しています。 d 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社は、2022年3月期を初年度とする2031年3月期までの長期経営構想「Beyond Imagination 2030」を策定しました。各指標の達成状況は次のとおりです。 経営指標目標2023年3月期2024年3月期2025年3月期ROE(自己資本利益率)18%12.8%9.0%10.6%DOE(株主資本配当率)5%以上維持6.0%(達成)5.1%(達成)11.6%(達成)  ROEにつきましては、長期経営構想「Beyond Imagination 2030」で掲げた2031年3月期での18%の達成を目指しています。当連結会計年度は10.6%と前連結会計年度の9.0%から改善しています。今後は、エレクトロニクス事業、医療・医薬品事業だけでなく、食糧・エネルギーなどの新たな事業分野での成長を図りながら、達成に向けて活動を行ってまいります。 DOEにつきましては、2018年3月期を初年度とする3ヶ年の中期経営計画「NEXT STAGE 2020」に引き続き、長期経営構想「Beyond Imagination 2030」においても5%以上維持を目標としており、当連結会計年度においては11.6%と前連結会計年度より継続して達成しています。今後は長期経営構想に沿い、SRの収益力の強化、SR以外のPCB関連領域の拡充、医療・医薬品事業の事業戦略の遂行、株主への利益還元及び経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行等を行い、企業価値の向上へ尽力いたします。 e セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、「第2 事業の状況、4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析、(1)経営成績等の状況の概要、② 経営成績」を参照ください。

事業リスク

  • 為替変動リスク
    海外での事業活動や海外子会社の業績を円貨に換算する際に、為替レートの変動が収益に影響を与える可能性があります。為替予約の実施や、為替変動リスクの低い国での資金調達、地産地消の推進などでリスク軽減を図っていますが、急激な変動は業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 原材料調達リスク
    製品製造に必要な原材料の供給不足や、石油などの市況変動による価格上昇は、同社グループの生産活動に支障をきたし、コスト増につながる可能性があります。複数のサプライヤーからの調達や、代替材料の検討などでリスク分散を図っていますが、予期せぬ事態が発生した場合は業績に影響を及ぼす可能性があります。
  • 技術革新リスク
    エレクトロニクス業界では技術革新が急速に進んでおり、プリント基板(PCB)を使用しない電子機器や、ソルダーレジスト(SR)を使用しない製造方法が普及した場合、同社グループの主力製品の需要が減少する可能性があります。常に新しい工法の技術開発に取り組んでいますが、市場の変化に対応できない場合は競争力が低下し、収益に影響を与える可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,471 文字
3【事業等のリスク】 当社グループの事業展開について影響を及ぼす可能性のある主なリスクには以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものです。 リスク項目関連するリスク主要な取り組み社会課題への対応に係るリスク・ 気候変動等の環境課題を含む社会課題への取り組みが不十分である場合の企業評価の低下、事業機会の損失・ 取締役会、サステナビリティ推進委員会の重要課題の特定・ リスクと機会の分析とリスク管理の徹底為替変動リスク・ 為替の変動による海外での事業活動の停  滞・ 為替・金利の変動による海外子会社業績  の円貨への換算への影響・ 為替予約等の実施・ 親会社を含めた為替変動リスクの低い国  での資金調達・ 地産地販の推進カントリーリスク・ 法規制の変更や、関税等の税制の変更・ 戦争や紛争等の発生・ 進出国の適度な分散・ 顧客や各国政府等の動向の調査製造拠点の罹災リスク・ 製造拠点の罹災による製品の製造停止・ エレクトロニクス事業の製造拠点の適度な  分散・ 医療・医薬品事業の製造受託拠点におけ  る、罹災時に使用可能な自家発電装置の保  有感染症のリスク・ 当社グループの役員、従業員の罹患によ  る事業活動の制約・ 政府方針に合わせた対策・ テレワーク環境の採用・ 手指消毒液の設置原材料等の調達に係るリスク・ 原材料メーカーの罹災や供給不足等に  より、当社グループの生産に生じる支障・ 石油等市況の影響等による、一部の原材料  価格の上昇・ 様々なサプライヤーからの材料調達競合他社との価格競争激化・ 当社グループの製品の価格低下圧力・ 低価格製品の生産・販売・ 競合他社の企業調査顧客の経営破綻・ 海外を含めた予期せぬ顧客の経営破綻・ 情報収集、与信管理等、債権保全技術革新リスク・ 革新的な技術発展により電子機器にPCB  を使用しない方法等の普及・ PCBの製造でSRを使用しない方法等の適用・ 新しい工法の技術開発特許に伴うリスク・ 権利保護が受けられない可能性・ 当社グループによる他社の特許・知的財  産権の侵害・ 知的財産のリスクマネジメントの実施医薬品の副作用等・ 予期せぬ重大な副作用や安全性の問題の  発現・ 薬機法及び関連する規制の遵守を徹底、  必要な損害保険に加入医薬行政の動向・ 薬価改定を含む国・自治体の医療政策、  医療保険制度の変更等・ 適切な業務運営体制や管理・監査体制の  構築減損リスク・ 資産の時価が著しく下落した場合、又は  事業の収益性が悪化した場合には、減損  会計の適用により固定資産の減損損失が  発生・ 取締役会における買収価格の適切性に関  する審議・ 買収後のシナジー実現に向けたフォロー  アップやマクロ経済環境の定期的なモニ  タリング移転価格税制等の国際税務リスク・ 税務当局の調査における税務当局との見  解の相違により、追徴課税や二重課税が  発生・ 各国税制遵守の徹底・ 外部専門家の活用人材確保に係るリスク・ 人材育成の遅れや少子高齢化、人口減少を  背景とした社員流出や採用難による労働人  口の減少・ 多様化する組織や社会に対応する自律型  人材の育成・活用・ 仕事のやりがいや職場環境、公正な評価・  給与の整備情報セキュリティに係るリスク・ サイバー攻撃等による情報の漏洩・改ざん等の発生・ コンピュータシステムの停止や誤作動・ 情報管理体制の強化・整理・ 従業員への教育・訓練の実施

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