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森下仁丹(4524)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

医薬品 医薬品

事業の概要

  • 健康関連商品の製造販売
    森下仁丹グループは、医薬品、医薬部外品、健康食品といった多岐にわたる健康関連商品の製造と販売を主な事業としています。これには、長年の歴史を持つ仁丹ブランドの製品だけでなく、現代のニーズに合わせた新しい健康食品なども含まれます。消費者の健康維持・増進をサポートする製品を提供することで収益を上げています。
  • 健康関連サービスの提供
    当社グループは、健康関連商品の販売だけでなく、関連するサービスも提供しています。例えば、子会社の森下仁丹ヘルスコミュニケーションズは、当社が長年培ってきた通販事業のノウハウを活かし、コールセンター業務をはじめとする顧客サービス代行業務を行っています。これにより、顧客との接点を強化し、事業の多角化を図っています。
  • 受託製造と開発支援
    株式会社MJ滋賀は、医薬品や健康関連商品の開発から受託製造までを手掛けています。これは、自社製品の生産拠点としての役割だけでなく、国内外の大手メーカーからの受託生産も行うことで、安定した収益源を確保しています。特に、カプセル製剤技術を活かした幅広い分野での受託が特徴です。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • コンシューマー事業
    この事業は、一般消費者向けの健康関連商品の製造販売を主に行っています。森下仁丹のブランド力を活かし、医薬品や健康食品などを提供しており、顧客サービスの代行業務も含まれます。最新年度の売上は47.87億円でしたが、営業利益は-0.58億円と赤字でした。
  • ソリューション事業
    この事業は、国内外の大手メーカーなどからの受託製造や開発支援が中心です。医薬品や健康関連商品の開発・製造技術、特にカプセル製剤技術を活かして、幅広い分野での受託を行っています。最新年度の売上は79.71億円、営業利益は8.55億円と、グループの収益を牽引する事業となっています。
  • その他の事業
    上記二つの主要事業に含まれない、その他の事業活動を指します。具体的な内容は明記されていませんが、グループ全体の事業ポートフォリオを構成する一部として位置づけられています。規模は小さいものの、事業の多角化や新たな収益源の探索に貢献する可能性があります。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
ConsumerBusinessDivision 地域 48 -1 -1.2%
SolutionBusinessDivision 地域 80 9 10.7%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|708 文字
3【事業の内容】当社グループは、連結財務諸表提出会社(以下、当社という)と、連結子会社2社及び持分法非適用関連会社1社によって構成されており、健康関連商品の製造販売及び健康関連のサービス提供の事業を展開しております。その主な事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付け及びセグメントとの関連は次のとおりであります。なお、以下に示す区分はセグメントと同一の区分であります。また、当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。コンシューマー事業、ソリューション事業及びその他の事業を展開している当社が中心となり、健康関連商品の開発並びに製造販売を行っております。コンシューマー事業を展開している株式会社森下仁丹ヘルスコミュニケーションズは、当社が通販事業において長年蓄積してきたコールセンターを始めとする顧客サービスの代行業務を行っております。株式会社MJ滋賀は、医薬品や健康関連商品の開発並びに受託製造を行っており、当社滋賀工場の生産拡張拠点としての役割も担っております。当社は統合報告書にて、これまでの歩みや130周年を機に策定したパーパスについて、サステナビリティ及びESG経営の内容など、持続可能な社会の実現と企業価値向上のための取り組みを、財務・非財務の両面から総合的に説明させていただいております。統合報告書2024 https://www.jintan.co.jp/pdf/integrated_report2024.pdf 事業の系統図は、次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
異業種を含む大手企業の進出や様々な新興企業の業界参入など競争は年々激化
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
シームレスカプセル製剤技術を活用し、腸溶性カプセル等、特定部位での成分放出を可能とする製剤設計
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 中程度
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:法的規制による業績への影響 / 個人情報流出による社会的信用の失墜 / ソリューション事業の受託高の変動
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★★☆☆
根拠:中程度ブランド・特許・許認可

「仁丹」ブランドは120年以上の歴史を持ち、国内外で高い認知度を誇る。特に、銀粒鉄砲などのユニークな製品は、長年にわたり消費者の記憶に残る無形資産となっている。また、ヘルスケア分野における長年の経験と信頼もブランド価値を支えている。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

特定の健康食品や医薬品は、一度効果を実感したり、習慣化したりすると、他社製品への乗り換えに抵抗を感じる可能性がある。しかし、代替品も多く、乗り換えコストは限定的である。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

同社のビジネスモデルは、直接的なネットワーク効果を生み出す構造ではない。製品の価値は個々の利用者の体験に依存し、ユーザー数の増加が直接的に製品価値を高めるわけではない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

医薬品・健康食品業界は、製造プロセスや原料調達において一定のコスト管理が求められるが、同社に顕著なコスト優位性を示す具体的な情報は少ない。規模の経済によるコスト削減効果も限定的と考えられる。

規模の経済★☆☆☆☆
根拠:弱い規模が参入障壁になる

医薬品・健康食品市場は競争が激しく、大手企業も多数存在する。同社の規模が業界全体に対して最適化された少数寡占を形成しているとは言えず、規模の経済による優位性は限定的である。

  • 長年の歴史とブランド力
    森下仁丹は130年以上の歴史を持つ企業であり、「仁丹」というブランドは多くの人に認知されています。この長年の信頼とブランドイメージは、健康関連商品市場において強力な競争優位性となります。特に、消費者が安心して選べる製品としての信頼感は、新規参入企業には真似できない強みです。
  • 高度なカプセル製剤技術
    当社グループは、医薬品や健康食品の開発・製造において、特にカプセル製剤技術に強みを持っています。この技術は、様々な成分を効率的かつ安定的に供給することを可能にし、他社との差別化に貢献しています。産業用途を含む幅広い分野に対応可能なこの技術は、ソリューション事業の成長を支える重要な要素です。
  • 通販事業で培った顧客サービスノウハウ
    長年にわたる通信販売事業で蓄積されたコールセンター運営や顧客対応のノウハウは、顧客満足度を高める上で重要な資産です。子会社を通じてこのノウハウを活かし、顧客サービスの代行業務も手掛けることで、顧客との良好な関係を維持し、リピート購入を促進する基盤を築いています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】以下の基本方針に沿って、施策の具体化やグループ業績目標を実現していくために課題解決に取り組んでまいります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)会社の経営の基本方針百年を超える歴史を持つ当社グループ(以下、当社という)は、業祖 森下博が掲げた「済世利民」の信念を受け継ぎ、1893年の創業来、人々の健康や豊かな社会の実現を目指しております。コンシューマー事業においては、安心・安全は当然ながら、特長を持ち、「健康寿命の延伸」に貢献できる、お客さまに寄り添った製品やサービスを、グローバルに提供し続けます。一方、ソリューション事業においては、「市場創造型の受託企業」として、更なる技術革新による価値提供への挑戦を継続してまいります。企業を取り巻く経営環境は厳しくなるなか、当社としては上記のコンシューマー事業とソリューション事業の両事業をベースとして、「変革」を目指し、新たな分野にも積極的に事業展開を図ってまいります。 (2)目標とする経営指標当社は、まず中長期的な成長の観点から経常利益率を捉え、さらに安定成長の観点から自己資本比率を重要な経営指標としてその改善に努めております。経営方針に沿って市場ニーズを的確に把握し高付加価値の新製品開発とコストダウンに努力するとともに営業力強化等により収益力を高め、結果として自己資本比率の向上を目指してまいります。 (3)中長期的な会社の経営戦略当社グループは、社是および創業130周年を機に策定したパーパス「思いやりの心で、オモロい技術と製品で、一人に寄り添い、この星すべてに想いを巡らせ、次の健やかさと豊かさを、丹念に紡いでゆく」のもと、モノづくりの原点である「仁丹」から発展した「球体技術」や「素材研究」を基盤に、ステークホルダーの皆様にご支持いただける製品・サービスの提供、また、シームレスカプセル受託事業及び機能性原料の販売を展開しております。これらの事業を通じて、健やかで豊かな社会の実現に貢献するとともに、安定的かつ強固な収益基盤の構築を目指しております。なかでもコンシューマー事業は、社会課題に対応した製品の提供を通じて、当社グループの企業ブランド価値を高めるうえで、重要な事業領域と位置づけております。同事業で培った技術や知見は、ソリューション事業における受託開発や原料販売において差別化の要素として活用されており、両事業の間で相互にシナジーを創出しています。今後も、コンシューマー事業とソリューション事業を両輪としてバランスよく成長させることにより、社会課題の解決に寄与しながら、当社グループの企業価値と存在感のさらなる向上を図ってまいります。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題① コンシューマー事業における持続的成長に向けた取り組み当社は、コンシューマー事業を「健やかさ・豊かさへの貢献」というマテリアリティ(重要課題)の具現化に資する事業と位置づけ、現在は「おなかの健康」と「おくちの健康」の2領域を重点テーマとして取り組んでおります。「おなかの健康」では、当社の主力製品「ビフィーナ®」が一定の市場シェアを維持しているものの、近年の乳酸菌ブームに伴って差別性が弱まりつつあります。そこで、当社独自のカプセル製剤技術を活用した「タンサ脂肪酸」など「腸テク」シリーズ3品を2025年4月に発売いたしました。イメージキャラクターに宮﨑あおいさんを起用し、総合型マーケティングにより、新ブランドの認知およびカプセル製剤技術への信頼度醸成を図ってまいります。また、「おくちの健康」は、当社が大正時代より取り組んできた領域であり、人々の健康に貢献する重要な分野です。改めて本分野への注力を強め、企業の社会的価値を高めてまいります。 これらの取り組みにより、当社はコンシューマー事業の持続的成長を続けてまいります。 ② ソリューション事業の拡大と収益基盤の強化当事業においては、引き続きシームレスカプセルの受託製造の拡大に注力しており、今後は製造ラインの増設を含む戦略的投資を実施し、生産能力の強化と需要拡大への対応体制を整備してまいります。また、可食分野に加え、非可食分野への市場展開も視野に入れ、技術革新を推進してまいります。機能性原料の販売においては、新規顧客の開拓に加え、エビデンスの強化を目的とした研究開発を引き続き推進してまいります。これらの取り組みにより、今後もソリューション事業を当社の収益を支える柱としてさらに育成するとともに、同事業で得た技術や知見を自社製品の開発にも還元してまいります。 ③ 森下“仁財”の活躍推進当社は、事業課題の解決に向けた基盤として、従業員のスキルアップ、モチベーションおよびエンゲージメントの向上が重要であると認識しております。こうした考えに基づき、2023年度に実施したワーク・エンゲージメント調査の結果を踏まえ、若手従業員に対しては、部門横断的なコミュニケーションの活性化を目的としたプログラムを導入し、組織全体における連携強化を目指します。また、シニア層に対しては、リスキリング支援を通じた活躍機会の創出に取り組み、年齢にかかわらず多様な人材が能力を発揮できる職場環境の構築を進めてまいります。なお、これらの施策の有効性については、今後も定期的なワーク・エンゲージメント調査を通じて検証と改善を継続してまいります。 ④ 持続可能な成長に向けた環境配慮の取り組み当社は、「地球環境への配慮」を企業の基本的責務であるとともに、持続可能な成長に向けたマテリアリティの一つと位置付け、重点的に取り組んでおります。環境マネジメントの一環として、2001年に滋賀工場および大阪工場において環境マネジメントシステムの国際規格「ISO14001」を取得し、現在も認証を継続しております。 また、水資源の保全に向けた節水ノズルへの切り替えや、CO₂排出量の削減にも取り組んでおり、2030年度までに2013年度比で46%の削減を目標に、排熱回収ヒートポンプの設備などの導入や再生可能エネルギーへの置き換えなどを段階的に推進しております。今後も省エネルギー施策の継続に加え、再生可能エネルギーの自社活用(創エネルギー)による脱炭素の取り組みも強化してまいります。 ⑤ 製品の品質向上に関する取り組みについて当社は、製品の品質保証に対する社会的要請の高まりを受け、安全・安心な製品を安定的に供給する責任を一層重く認識しております。こうした認識のもと、グループ会社であるMJ滋賀では2025年1月に健康食品GMP認証を取得し、すでに認証を取得している滋賀工場および大阪工場とあわせて、製造拠点全体における品質・衛生管理体制の強化を推進しています。なお、当期事業年度に発生した「販売名:仁丹パックシートH」の自主回収については、当社として厳粛に受け止めており、再発防止に向けて品質管理体制の見直しを進めております。具体的には、製品開発フローの見直しおよび確認プロセスの強化を実施いたしました。合わせて、全社教育プログラムに品質に関する考え方も組み込むなど、運用面・組織面の両側面から体制の再構築を図ってまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】以下の基本方針に沿って、施策の具体化やグループ業績目標を実現していくために課題解決に取り組んでまいります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)会社の経営の基本方針百年を超える歴史を持つ当社グループ(以下、当社という)は、業祖 森下博が掲げた「済世利民」の信念を受け継ぎ、1893年の創業来、人々の健康や豊かな社会の実現を目指しております。コンシューマー事業においては、安心・安全は当然ながら、特長を持ち、「健康寿命の延伸」に貢献できる、お客さまに寄り添った製品やサービスを、グローバルに提供し続けます。一方、ソリューション事業においては、「市場創造型の受託企業」として、更なる技術革新による価値提供への挑戦を継続してまいります。企業を取り巻く経営環境は厳しくなるなか、当社としては上記のコンシューマー事業とソリューション事業の両事業をベースとして、「変革」を目指し、新たな分野にも積極的に事業展開を図ってまいります。 (2)目標とする経営指標当社は、まず中長期的な成長の観点から経常利益率を捉え、さらに安定成長の観点から自己資本比率を重要な経営指標としてその改善に努めております。経営方針に沿って市場ニーズを的確に把握し高付加価値の新製品開発とコストダウンに努力するとともに営業力強化等により収益力を高め、結果として自己資本比率の向上を目指してまいります。 (3)中長期的な会社の経営戦略当社グループは、社是および創業130周年を機に策定したパーパス「思いやりの心で、オモロい技術と製品で、一人に寄り添い、この星すべてに想いを巡らせ、次の健やかさと豊かさを、丹念に紡いでゆく」のもと、モノづくりの原点である「仁丹」から発展した「球体技術」や「素材研究」を基盤に、ステークホルダーの皆様にご支持いただける製品・サービスの提供、また、シームレスカプセル受託事業及び機能性原料の販売を展開しております。これらの事業を通じて、健やかで豊かな社会の実現に貢献するとともに、安定的かつ強固な収益基盤の構築を目指しております。なかでもコンシューマー事業は、社会課題に対応した製品の提供を通じて、当社グループの企業ブランド価値を高めるうえで、重要な事業領域と位置づけております。同事業で培った技術や知見は、ソリューション事業における受託開発や原料販売において差別化の要素として活用されており、両事業の間で相互にシナジーを創出しています。今後も、コンシューマー事業とソリューション事業を両輪としてバランスよく成長させることにより、社会課題の解決に寄与しながら、当社グループの企業価値と存在感のさらなる向上を図ってまいります。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題① コンシューマー事業における持続的成長に向けた取り組み当社は、コンシューマー事業を「健やかさ・豊かさへの貢献」というマテリアリティ(重要課題)の具現化に資する事業と位置づけ、現在は「おなかの健康」と「おくちの健康」の2領域を重点テーマとして取り組んでおります。「おなかの健康」では、当社の主力製品「ビフィーナ®」が一定の市場シェアを維持しているものの、近年の乳酸菌ブームに伴って差別性が弱まりつつあります。そこで、当社独自のカプセル製剤技術を活用した「タンサ脂肪酸」など「腸テク」シリーズ3品を2025年4月に発売いたしました。イメージキャラクターに宮﨑あおいさんを起用し、総合型マーケティングにより、新ブランドの認知およびカプセル製剤技術への信頼度醸成を図ってまいります。また、「おくちの健康」は、当社が大正時代より取り組んできた領域であり、人々の健康に貢献する重要な分野です。改めて本分野への注力を強め、企業の社会的価値を高めてまいります。 これらの取り組みにより、当社はコンシューマー事業の持続的成長を続けてまいります。 ② ソリューション事業の拡大と収益基盤の強化当事業においては、引き続きシームレスカプセルの受託製造の拡大に注力しており、今後は製造ラインの増設を含む戦略的投資を実施し、生産能力の強化と需要拡大への対応体制を整備してまいります。また、可食分野に加え、非可食分野への市場展開も視野に入れ、技術革新を推進してまいります。機能性原料の販売においては、新規顧客の開拓に加え、エビデンスの強化を目的とした研究開発を引き続き推進してまいります。これらの取り組みにより、今後もソリューション事業を当社の収益を支える柱としてさらに育成するとともに、同事業で得た技術や知見を自社製品の開発にも還元してまいります。 ③ 森下“仁財”の活躍推進当社は、事業課題の解決に向けた基盤として、従業員のスキルアップ、モチベーションおよびエンゲージメントの向上が重要であると認識しております。こうした考えに基づき、2023年度に実施したワーク・エンゲージメント調査の結果を踏まえ、若手従業員に対しては、部門横断的なコミュニケーションの活性化を目的としたプログラムを導入し、組織全体における連携強化を目指します。また、シニア層に対しては、リスキリング支援を通じた活躍機会の創出に取り組み、年齢にかかわらず多様な人材が能力を発揮できる職場環境の構築を進めてまいります。なお、これらの施策の有効性については、今後も定期的なワーク・エンゲージメント調査を通じて検証と改善を継続してまいります。 ④ 持続可能な成長に向けた環境配慮の取り組み当社は、「地球環境への配慮」を企業の基本的責務であるとともに、持続可能な成長に向けたマテリアリティの一つと位置付け、重点的に取り組んでおります。環境マネジメントの一環として、2001年に滋賀工場および大阪工場において環境マネジメントシステムの国際規格「ISO14001」を取得し、現在も認証を継続しております。 また、水資源の保全に向けた節水ノズルへの切り替えや、CO₂排出量の削減にも取り組んでおり、2030年度までに2013年度比で46%の削減を目標に、排熱回収ヒートポンプの設備などの導入や再生可能エネルギーへの置き換えなどを段階的に推進しております。今後も省エネルギー施策の継続に加え、再生可能エネルギーの自社活用(創エネルギー)による脱炭素の取り組みも強化してまいります。 ⑤ 製品の品質向上に関する取り組みについて当社は、製品の品質保証に対する社会的要請の高まりを受け、安全・安心な製品を安定的に供給する責任を一層重く認識しております。こうした認識のもと、グループ会社であるMJ滋賀では2025年1月に健康食品GMP認証を取得し、すでに認証を取得している滋賀工場および大阪工場とあわせて、製造拠点全体における品質・衛生管理体制の強化を推進しています。なお、当期事業年度に発生した「販売名:仁丹パックシートH」の自主回収については、当社として厳粛に受け止めており、再発防止に向けて品質管理体制の見直しを進めております。具体的には、製品開発フローの見直しおよび確認プロセスの強化を実施いたしました。合わせて、全社教育プログラムに品質に関する考え方も組み込むなど、運用面・組織面の両側面から体制の再構築を図ってまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度における当グループを取り巻く経営環境は、異業種を含む大手企業の新規参入など更なる競合激化は続いており、依然として厳しいものとなっております。さらに、地政学的リスクの高まりによる、原材料価格や燃料価格の高騰、それを受けて物価の上昇が、今後も継続すると予想されます。また、それらが個人消費に影響をおよぼすなど、依然として不確実性の高い状況が想定されるため、今後も市場動向を注視してまいります。この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。a.財政状態当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ712百万円増加し、17,896百万円となりました。当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ704百万円増加し、5,743百万円となりました。当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ7百万円増加し、12,152百万円となりました。 b.経営成績当連結会計年度の経営成績は、売上高12,766百万円(前年同期比2.9%増)、営業利益804百万円(前年同期比12.3%増)、経常利益870百万円(前年同期比6.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益547百万円(前年同期比21.5%減)となりました。 セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同期比較については、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較分析しております。コンシューマー事業コンシューマー事業では、主力製品である「ビフィーナ®」のインバウンド需要が増加した一方、プロモーション戦略の最適化期間中における新規顧客獲得数の減少、およびパックシートの自主回収により減収となりました。また、大型新ブランド「腸テク」シリーズの2025年4月発売に向けたプロモーション準備に伴い、一時的に減益となりました。しかし、当社は創業時より「毒滅」「仁丹」など社会課題に対応した製品の提供を通じて企業ブランド価値の向上に努めてきたことから、今後もこの姿勢を大切にし、コンシューマー事業を重要な領域として位置付けてまいります。2025年2月には、当社のモノづくりの原点といえる「仁丹」シリーズが発売120周年を迎えました。これを契機に、アニバーサリー施策を通じて既存顧客との関係性を深めるとともに、新たな顧客層との接点拡大や、多様なステークホルダーとのエンゲージメント強化に取り組んでおります。さらに、「腸テク」シリーズを軸としたマーケティング戦略の推進と自社製品のグローバル展開を加速させることで、持続的な成長と収益性の改善を目指してまいります。当セグメントにおきましては、売上高は、4,787百万円(前年同期比12.2%減)、セグメント損失58百万円(前年同期は、セグメント利益182百万円)となりました。 ソリューション事業ソリューション事業では、自社製品の開発過程で生まれたシームレスカプセル製剤技術による受託製造および機能性原料販売が引き続き堅調に推移しております。特に、ローズヒップ(機能性原料)、ジェネリック医薬品、フレーバーカプセルの販売が前年同期を上回り、売上、利益面ともに増加しました。自社製品開発を起点とする技術基盤がソリューション事業の差別化を支える一方、当事業で培われた技術や知見は、今後の製品開発にも活用される見込みであり、コンシューマー事業の発展にも寄与すると考えております。今後は受託事業・機能性原料販売の強化に加え、パートナー企業やアカデミアとの共同研究を通じて、社会課題の解決にも取り組んでまいります。当セグメントにおきましては、売上高は、7,971百万円(前年同期比14.8%増)、セグメント利益は、855百万円(前年同期比63.2%増)となりました。 その他当セグメントにおきましては、売上高は、7百万円と前年同期と比べ1百万円の減収となりました。損益面では、セグメント利益は、7百万円と前年同期と比べ1百万円の減益となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、1,940百万円と前連結会計年度末と比べ848百万円(77.7%)の増加となりました。当連結会計年度に係る区分ごとのキャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における営業活動による資金の増加は669百万円(前連結会計年度は196百万円の増加)となりました。その主な要因は、税金等調整前当期純利益772百万円、減価償却費578百万円、売上債権の増加196百万円などによるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における投資活動による資金の減少は701百万円(前連結会計年度は1,152百万円の減少)となりました。その主な要因は、有形固定資産の取得による支出600百万円、無形固定資産の取得による支出79百万円などによるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における財務活動による資金の増加は880百万円(前連結会計年度は362百万円の減少)となりました。その主な要因は、長期借入れによる収入1,250百万円、配当金の支払額204百万円によるものであります。③ 生産、受注及び販売の実績a.生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)コンシューマー事業3,829△22.8ソリューション事業6,06611.9合計9,896△4.7(注)金額は、販売価格によっております。b.受注実績当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)コンシューマー事業115△51.547△35.2ソリューション事業5,9848.61,26327.3合計6,0996.21,31023.0c.販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)コンシューマー事業4,787△12.2ソリューション事業7,97114.8その他7△16.2合計12,7662.9(注)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前連結会計年度販売高(百万円)割合(%)日本フィルター工業株式会社2,58520.8 相手先当連結会計年度販売高(百万円)割合(%)日本フィルター工業株式会社2,13316.7 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。当社グループの連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度末における資産、負債の報告金額及び収益、費用の報告金額に影響を与える見積り、判断及び仮定を使用することが必要となります。当社グループの経営陣は連結財務諸表作成の基礎となる見積り、判断及び仮定を過去の経験や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。しかしながら、これらの見積り及び仮定は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。なお、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容a.経営成績等1)財政状態(資産合計)当連結会計年度末における流動資産は8,187百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,134百万円増加いたしました。これは主に原材料及び貯蔵品が40百万円減少しましたが、現金及び預金が848百万円、受取手形が167百万円、商品及び製品が101百万円それぞれ増加したことなどによるものであります。固定資産は9,708百万円となり、前連結会計年度末に比べ422百万円減少いたしました。これは主に、投資有価証券の時価の減少などにより531百万円減少したことなどによるものであります。この結果、総資産は、17,896百万円となり、前連結会計年度末に比べ712百万円増加いたしました。(負債合計)当連結会計年度末における流動負債は2,836百万円となり、前連結会計年度末に比べ389百万円減少いたしました。これは主に未払法人税等が205百万円、設備関係支払手形が89百万円、1年内返済予定の長期借入金が69百万円それぞれ減少したことなどによるものであります。固定負債は2,907百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,093百万円増加いたしました。これは主に長期借入金が1,155百万円増加したことによるものであります。この結果、負債合計は、5,743百万円となり、前連結会計年度末に比べ704百万円増加いたしました。(純資産合計)当連結会計年度末における純資産合計は12,152百万円となり、前連結会計年度末に比べ7百万円増加いたしました。これは主に利益剰余金が342百万円増加しましたが、その他有価証券評価差額金が346百万円減少したことなどによるものであります。この結果、自己資本比率は67.9%(前連結会計年度末は70.7%)となりました。2)経営成績(売上高)売上高は、「ビフィーナ®」や、フレーバーカプセルの受託の販売が前年同期と比べ増収となり、前連結会計年度に比べ2.9%増の12,766百万円となりました。そのうち、国内売上は9,931百万円、海外売上高は2,835百万円となりました。 (売上原価、販売費及び一般管理費)売上原価は、前連結会計年度に比べ6.0%増の6,793百万円となりました。販売費及び一般管理費は、「仁丹」のリブランディングを目的とした戦略的プロモーション活動等に努めたこともあり、前連結会計年度に比べ2.1%減の5,169百万円となりました。 (親会社株主に帰属する当期純利益)親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ21.5%減の547百万円となりました。 3)キャッシュ・フローの状況当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容当社グループの経営に影響を与える大きな要因としては、主に異業種を含む大手企業の新規参入など、市場の競合激化などであります。これらについて、当社グループとしては、「伝統と技術と人材力を価値にする」をビジョンとして、引き続き積極的な営業活動を展開するとともに、通販ECサイトの拡充、当社独自の機能性原料販売の拡大施策、アジア・ASEAN地域を中心とした海外事業の拡大などに取り組んでまいります。 c.資本の財源及び資金の流動性1)キャッシュ・フロー当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 2)財務政策当社グループは健康関連商品の製造販売事業を行うための設備投資計画に照らして、必要な資金を主に銀行借入により調達しております。一時的な余資は安全性の高い金融資産で運用しております。

事業リスク

  • 法的規制とコンプライアンス
    医薬品医療機器等法、JAS法、食品衛生法など、健康関連商品の製造販売には多くの法的規制が適用されます。これらの規制の変更や、万が一法令に抵触する事態が発生した場合、行政処分や社会的信用の失墜により、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。コンプライアンス体制の維持が重要です。
  • 個人情報漏洩のリスク
    通信販売やインターネット販売を通じて多くの個人情報を保有しているため、情報漏洩のリスクが存在します。個人情報が流出した場合、社会的信用の失墜、損害賠償請求などにより、企業の業績に重大な影響を与える可能性があります。厳格な情報管理体制の維持が不可欠です。
  • ソリューション事業の需要変動
    ソリューション事業は、国内外の大手メーカーからの大口受託に依存する部分が大きく、受託先の需要動向によって売上高が大きく変動する可能性があります。特定の顧客や産業分野への依存度が高い場合、その業界の景気変動や顧客の戦略変更が直接的に業績に影響を及ぼすリスクがあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,690 文字
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2025年6月20日)現在において当社グループが判断したものであります。(1)医薬品医療機器等法などの法的規制について当社グループは医薬品・医薬部外品・健康食品等の健康関連商品の製造販売を主な事業としており、製商品の多くが「医薬品医療機器等法」の規制を受けております。また、製商品によっては「JAS法」「食品衛生法」や「保健機能食品制度」などの規制を受けております。さらには、通信販売などを公正に行い消費者の保護を目的とする「特定商取引に関する法律」や不当な景品・表示による顧客の誘引防止を目的とする「不当景品類及び不当表示防止法」などの規制を受けております。このため行政の動向によっては、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また当社グループは「コンプライアンス・マニュアル」を制定し、法令遵守を徹底しておりますが、万一これらに抵触することがあった場合も業績に影響を与える可能性があります。 (2)個人情報について当社グループは、健康関連商品の通信販売及びインターネット販売事業を行っており、多くの個人情報を保有しております。当社グループは、「個人情報保護規程」を制定し厳格な個人情報の管理の徹底を図っておりますが、何らかの原因により個人情報が流失した場合、社会的信用の失墜、訴訟提起による損害賠償等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (3)ソリューション事業についてソリューション事業は、可食品及び非可食分野における国内海外大手メーカー等からの大口受託が多く、受託先の需要動向により受託高が大きく増減する傾向があり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。なお、当社グループはリスクの分散を図るため、国内外において受託先の拡大を図る一方、産業用途を含む幅広い分野に対応可能なカプセル製剤技術の開発を推進しております。 (4)新製品開発と競争激化について当社グループが製造販売している健康関連商品は、異業種を含む大手企業の進出や様々な新興企業の業界参入など競争は年々激化しております。当社グループは、新製品の研究開発により市場の要請に合った製商品の開発に努めておりますが、市場の動向や需要の変化等を十分に予測し魅力ある製商品を開発できず他社との差別化の対応が不十分な場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (5)棚卸資産について当社グループ保有の棚卸資産の評価方法は、「第5(経理の状況) 1(連結財務諸表等) (1)(連結財務諸表) (注記事項)(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおり、総平均法による原価法(収益性の低下による簿価切下げの方法)を採用しております。当該棚卸資産について今後、製品のライフサイクルの短縮による非流動化や陳腐化、価格競争の激化により市場価値が大幅に下落した場合は、当該棚卸資産を評価減または廃棄処理することが予想され、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (6)知的財産権について当社グループでは、特許権や商標権等の知的財産権の確保を重要な事項として認識しており、当社グループ独自の技術・ノウハウの保護や第三者の知的財産権を侵害しないように注意を払っています。ただし、当社グループにおいて知的財産権に関する問題が発生した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (7)社会情勢の変化について当社グループは、仕入及び販売活動の一部を海外において実施しております。当社が事業展開を行う各国において、今後、予期しない法律または規制・税制の変更、政治または社会経済状況の変化、伝染病や大規模災害等の発生、テロ・戦争等の政情不安等により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

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