4486

ユナイトアンドグロウ(4486)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

情報・通信業 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • シェアード・エンジニアリング
    ユナイトアンドグロウは、IT人材や知識を共有する「シェアード・エンジニアリング」という独自の技術を基盤に、会員制サービスを提供しています。これは、企業が共同でIT部門を持つようなイメージで、自社だけでは難しいIT課題を解決し、企業の成長を支援するビジネスモデルです。
  • コーポレートIT部門の支援
    主な事業は、中堅・中小企業の「コーポレートIT部門」を支援する会員制の「シェアード社員」サービスです。IT人材の不足や知識の蓄積・活用が難しい企業に対し、同社の社員が直接顧客オフィスに出向き、IT課題のヒアリングから解決までをサポートします。これにより、顧客企業のDX化推進や経済的負担の軽減に貢献しています。
  • ポイント制料金システム
    サービスはポイント制で提供され、顧客は事前にポイントを購入し、利用時間に応じて消費します。余ったポイントは翌月に繰り越せるため、一時的な利用から常駐対応まで、顧客の多様なニーズに合わせた柔軟な利用が可能です。また、会員制ナレッジシェアサービス「Kikzo」も利用でき、情報共有も促進されます。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • コーポレートIT部門の業務支援事業
    同社の主要な収益源であり、中堅・中小企業向けにIT人材と知識をシェアする会員制サービスを提供しています。売上高は28.04956億円、営業利益は9.52267億円と、同社の事業の大部分を占める稼ぎ頭です。IT人材不足に悩む企業に対し、IT課題解決やDX推進を支援しています。
  • コーポレートIT内製開発支援事業
    このセグメントは、主に地域に特化した事業展開をしており、売上高は1.62227億円、営業利益は0.61433億円です。以前は独立したセグメントでしたが、最新の報告では「コーポレートIT部門の業務支援事業」に統合されています。中堅・中小企業のIT内製化を支援するサービスを提供していました。
  • 単一セグメントへの変更
    当事業年度より、従来の「コーポレートIT総合支援」と「コーポレートIT内製開発支援」の2つの報告セグメントから、「コーポレートIT部門の業務支援事業」の単一セグメントに変更されました。これは、事業内容が密接に関連しているため、より効率的な事業運営とサービス品質の維持を目指す方針転換を示しています。
2024-12 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
CorporateITComprehensiveSupportReportableSegment 事業 28 10 33.9%
CorporateITInHouseDevelopmentSupportReportableSegment 地域 2 1 37.9%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,697 文字
3 【事業の内容】当社は、人的資源や知的資源をオープンかつ安全に共有する独自の技術「シェアード・エンジニアリング」を基盤として、IT人材と知識を提供する会員制のサービスを提供しております。私たちが展開するサービスは、「会員企業が共同で利用するコーポレートIT部門」の実現を目指しており、当社社員が最新の知識やノウハウを循環させることで付加価値を向上し、顧客企業が抱えるコーポレートITの課題を解決することで、成長支援に貢献できるものと考えております。シェアリングの対象は顧客企業だけでなく、社内においても、人材、技術、知識、人脈、さらには採用、育成、組織づくりのノウハウなど、企業活動全般に係るシェアの技術が当社の強みであります。 当社は、当事業年度より、報告セグメントを従来の「コーポレートIT総合支援」及び「コーポレートIT内製開発支援」から、「コーポレートIT部門の業務支援事業」の単一セグメントに変更いたしました。事業の内容は次のとおりであります。中堅・中小企業に対して、コーポレートIT部門を支援する会員制の「シェアード社員(注1)」サービスを提供しております。IT人材と知識をシェアすることで、中堅・中小企業のITに関する人材不足の解消、課題解決、経済的負担の軽減、企業のDX化を推進し、顧客の成長加速を支援しております。対象となる企業は、業種に偏ることなく従業員数50名~1,000名規模、かつ、当社拠点である東京都千代田区を中心とした東京23区内及び横浜市中区・西区に所在する企業や事業所であります。このサービス提供方針を明確に定めることで、事業の効率化及びサービス品質の維持を実現しております。当社が主要な顧客としている中堅・中小企業のコーポレートIT部門は、従業員50名の企業で専任者が1名あるいはゼロ、従業員1,000名の企業でも多くて10名程度とIT人材不足は深刻なものとなっております。また、知識や経験の蓄積があっても再利用や継承の機会がなく、人の異動も少ないため、生産性が上がりにくい状況だと考えられます。そこで、当社の「シェアード社員」が直接、顧客のオフィスへ出向き、顧客が自社人材だけでは対応できないITに関する課題等をヒアリング・整理し、スクラム(注2)体制で課題解決の支援を行います。具体的には、IT課題策定や内部統制等のシステム活用に関するコンサルティング、ITインフラの整備やヘルプデスク等のシステム運用に関するもの、システム担当者の育成や交流支援等、中堅・中小企業におけるコーポレートIT部門の多様なニーズをサポートしております。なお、本サービスは準委任契約(注3)として提供し、シェアード社員には当社から指揮命令を行っております。 サービスの提供においてはポイント制料金システムを採用しております。顧客はポイントを事前に購入し、時間課金により利用したポイント分が消費され、余ったポイントは翌月以降に繰り越されます。顧客の月々の利用時間を見積り、それに見合った支払コースから選択できるサービス提供形態としております。一時的な利用、研修や勉強会、ITトラブルの緊急対応、月間稼働時間別の利用、常駐対応等、顧客の依頼業務及び希望条件に合わせて選択できるコース体系を「シェアード社員 サービス利用規程」として定めております。なお、顧客は企業秘密を守りながら専門の技術者(当社シェアード社員)及び他社会員企業のユーザーへITに関する質問や情報共有を行うことができる会員制ナレッジシェアサービス「Kikzo」も利用可能です。 注1.シェアード社員とは、コーポレートIT部門をタイムシェアで提供する当社所属の社員をいいます。注2.スクラムとは、顧客案件チームの呼称であり、複数のシェアード社員で構成されております。注3.準委任契約とは、顧客側ではなく当社側での指揮命令のもと業務を遂行し、成果物の「完成」ではなく「業務の遂行」自体が目的となる契約です。当社においては、時間課金の料金体系となっております。 以上の事業の系統図は、次のとおりであります。[事業系統図]

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
ポイント制料金システムを採用し、顧客の利用状況に合わせてコース選択が可能。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
人や知識の共有など独自のノウハウを蓄積しており、競合状況は限定的。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 中程度
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 軽い(資本不要)
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:業界及び顧客の動向 / 法的規制等 / 自然災害、不測の事故等
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 3 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

財務サマリに時系列データが未収録であり、ブランド、特許、規制ライセンス、独占的IPに関する具体的な情報が得られないため、無形資産による競争優位性は現時点では評価できない。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

同社は中小企業向けITサポートサービスを提供しており、顧客がサービスを乗り換える際には、新たなシステムへの移行や学習コストが発生する可能性がある。しかし、その規模や影響力は限定的と推測される。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

提供サービスの内容から、直接的なネットワーク効果(ユーザーが増えるほどサービス価値が高まる構造)は期待できない。顧客基盤の拡大が直接的な価値向上に繋がるわけではない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

中小企業向けに特化している点は、一定の効率化に繋がる可能性があるが、競合他社とのコスト競争力に関する具体的な情報は乏しく、構造的なコスト優位性は確認できない。

規模の経済★☆☆☆☆
根拠:弱い規模が参入障壁になる

中小企業向けITサポート市場は競争が激しいと推測されるが、同社が業界規模に対して最適な少数寡占を形成しているという証拠はない。市場シェアや規模の経済に関する情報が不足している。

  • 独自のシェアード・エンジニアリング
    同社は、人的資源や知的資源をオープンかつ安全に共有する「シェアード・エンジニアリング」という独自の技術を基盤としています。これは、単なる人材派遣ではなく、IT人材と知識を会員企業間で共有することで、個々の企業では得られない付加価値を提供し、競合との差別化を図っています。
  • 中堅・中小企業特化のノウハウ
    中堅・中小企業のコーポレートIT部門は、IT人材不足が深刻であり、個々の取引規模が小さいため、大手企業が参入しにくい市場です。同社はこの市場に特化し、長年の事業推進を通じて人や知識の共有に関する独自のノウハウを蓄積しており、これが競合に対する優位性となっています。
  • 準委任契約によるサービス提供
    同社のサービスは、顧客側ではなく同社側で指揮命令を行う「準委任契約」として提供されます。これにより、労働者派遣法などの法的規制を遵守しつつ、顧客のIT課題解決に深く関与できる体制を構築しています。この契約形態は、顧客に安定したサービス提供を可能にし、信頼関係の構築にも寄与しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。 (1) 経営方針当社は、パーパス(=会社存在の目的)を「お客様企業のパーパスすべてが、私たちのパーパスです。」としております。コア・バリューとして「つながり」と「成長」を掲げ、これは共通の価値観であり会社名にもなっております。ビジョンは「中堅・中小企業のコーポレートIT部門において最も影響力のある会社となる」としており、このビジョンを実現することに経営資源を集中しております。当社は、成長企業がコーポレートITに関して抱える問題課題を解消する活動を通じて、顧客の事業変革(DX:デジタルトランスフォーメーション)を実現いたします。また同時に、この事業を通じて、当社の人材が持続的に成長し、自律的かつ主体的に仕事を推進できる優れた人材となるよう育成に努めます。 (2) 中長期的な経営戦略当社は、従業員数50名~1,000名規模の成長企業に特化し、独自の事業モデル「シェアード・エンジニアリング」を基盤としたサービスを展開しております。中長期ビジョン「UGビジョン30th」の実現に向け、年平均成長率15%を軸とした継続的な企業価値の向上を図ります。具体的には、主力である「情シス総合」を基盤に、「内製開発」、「ITインフラ」、「会計IT」といった専門性の高い特化型サービスを順次立ち上げ、事業領域を拡大してまいります。さらに、M&Aによる事業領域の拡大を組み合わせることで成長を加速させ、2033年までに社員数1,000人、売上高100億円、営業利益20億円、時価総額300億円を順次達成することを目指し、継続的な企業価値の向上を図ってまいります 。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社では、いかに人材を採用し育成するかということが常に最も重要な課題の一つです。事業を拡大させていくためには、社員の育成・定着に加えて、人材の確保が必要となるため、コーポレートIT部門の業務支援事業におけるシェアード社員の人員数を重要な指標であると認識しております。また、人員数の他、会員数及びシェアード社員の稼働1時間あたりの売上高を指標としております。また、高品質なサービスを安定的に提供していくためには、健全な財務基盤の維持が重要であると考えており、営業利益を収益性の指標としております。 (4) 経営環境当社のコーポレートIT部門の業務支援事業が位置するIT人材市場において、国内のIT人材不足は深刻な社会課題となっており、2030年度には約45万人が不足すると推測されています(経済産業省「平成30年度我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備(IT人材等育成支援のための調査分析事業)」より、IT需要の伸び率を中位(2~5%)とした場合)。オープンデータによると、国内の事業会社を対象としたDX人材の過不足感については約85%の企業が不足と捉えており、中でも「大幅に不足している」と捉える企業が過半数を占めるなど、依然としてIT人材不足が大きな課題となっており(独立行政法人情報処理推進機構「DX動向2025」)、特に中堅・中小企業においては、IT戦略の立案やセキュリティ対策、AI利活用といった高度な役割を担う「コーポレートエンジニア」の確保が極めて困難な状況にあります。現在、企業のIT活用は、業務の効率化・迅速な情報集約や業績把握・人材不足の解消等のプロセス効率化から、AI等の新技術を活用したビジネスモデル創出等の価値創造へ広がっており、また、サイバー攻撃・情報セキュリティへの対応、情報リテラシーの教育など、IT部門に要求される内容はより複雑で高度なものとなっております。このような状況の中、コーポレートIT部門に関するサービス需要は継続して高い状態にあり、成長企業におけるIT活用への投資や組織拡大に対する意欲は今後も継続するものと見込まれるため、当社の提供する「人と知識のシェアリング」への需要は今後も持続的に高まっていくものと認識しております。 (5) 優先的に対処すべき課題以下に挙げる課題は、本書提出日現在において当社が今後対応すべきであると考えている事項を記載しております。 ① 人材の採用当社の事業は、人によって売上をつくり、組織とサービスによって付加価値を生み社会の役に立つというものであり、人材の採用が常に最重要課題であります。当社の事業内容、働き方、組織としての様々な取り組みなどが、求職者にとって決定的な魅力として伝わるよう、WEBサイト、採用メディア、SNS、個別の面談を通じた情報発信に力を入れております。また、選考の過程においては、求職者と当社のお互いが十分に納得できるまで丁寧に面談を繰り返すなど、採用ミスマッチの低減に努め、この過程で多くの現場人材が採用に関与することで、組織としてのノウハウを積み重ねております。IT人材の獲得競争がますます激化する中、優秀な人材を通年で安定的に採用するために、社内採用体制やプロセスを充実させ、広報活動にも力を入れるなど、採用市場におけるブランドの確立を図ってまいります。また、社内外の信頼できる人脈からの推薦によって採用を実現するリファーラル採用も積極的に推進し、人材の確保に努めてまいります。 ② 人材の育成と定着当社において、人材を育成し定着率を高めることは、人材採用と同様に長期安定的な事業成長のための重要な課題であると考えております。当社では、サービスモデルや組織の在り方自体が社員にとって最大の魅力、最大の学習環境となるよう、事業づくりや組織づくりを推進してまいりました。一方で、IT人材の市場価値も高まっており、長期定着へ取り組み、離職率を一定の範囲内にとどめることが必須の命題でもあります。当社では、社員一人ひとりの多様な状況に対応したより働きやすい環境の整備や、株式報酬制度を含む処遇の向上、特化型サービスの複数立ち上げによるキャリアパスの多様化、経営陣との対話や専門スキルを深掘りする機会等を増やすなど、個々の能力を最大限に引き出し、組織としての魅力をより高めるために、今後も積極的に定着率の維持向上に注力してまいります。 ③ シェアード・エンジニアリング(基幹技術)のノウハウの蓄積当社の基幹技術となる「シェアード・エンジニアリング」のノウハウをさらに蓄積し、充実させていくことは当社事業の競争優位性を高めるうえでも必要不可欠です。当社サービスにおける事例をはじめ、事業スキームや社内制度・人事制度の改定、社内ITシステムへの投資等を通じて、ITや人材に関するノウハウを蓄積し、活用していくことで、さらなるサービス品質の向上と競争優位性を高めてまいります。 ④ 新サービスの開発主軸である「情シス総合」を基盤とした新しいサービスの開発及び提供を行うことが課題であると考えております。特化型サービスとして立ち上げた内製開発、ITインフラをさらに拡大させるための体制強化に努めてまいります。また、当社の人材とWebサイトによる連携サービスの提供、当社が蓄積するIT及び中堅・中小企業のビジネスに関するノウハウを活用した新サービスの開発など、情シス総合と部分的に競合するサービスをつくることで、互いの品質向上、収益向上、顧客の共有、人材や知識の共有が継続する状態を目指して取り組んでまいります。 ⑤ 既存事業の深化と拡大当社事業の成長を加速させるため、「シェアード社員®」サービスの品質を高めるとともに、外部資源の活用や企業間連携の可能性を推進してまいります。既存事業を通じて蓄積した経営資源を活かし、当社事業とのシナジーが十分に期待できるM&Aや事業提携等の戦略的な選択肢についても実現に向けて取り組んでまいります。 ⑥ システム基盤の強化当社の「シェアード社員®」サービスは、当社の人的・知的資源を時間単位で顧客に提供していることから、管理する基幹システムの稼働の安定性を確保することが重要な課題であると認識しております。基幹システムの安定稼働と、システム基盤及び機能の継続的な強化を図ってまいります。 ⑦ 個人情報の取扱い及び情報管理体制の強化当社は、提供するサービスの特性上、顧客の機密情報及び個人情報を多く取り扱っております。そのため、個人情報の取り扱い及び情報管理体制をさらに強化することが課題であると考えております。これら情報等の取り扱いについては、情報セキュリティマネジメントシステム国際規格(ISO/IEC27001)の認証を取得し、個人情報や機密情報に関する取り扱いを社内規程に定め、社内研修の実施等によりセキュリティ意識の喚起や情報リテラシーの向上に努めてまいります。 ⑧ 法令遵守の体制強化当社の「シェアード社員®」サービスは、準委任契約により事業を行っております。「労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分に関する基準」(昭和61年4月17日 労働省告示第37号)に従い、労働者派遣事業との違いを厳正に適用し、法令に則った事業運営が不可欠であります。そのため、法令遵守の体制をよりいっそう強化することが課題であると考えております。社内においては、入社時研修や定期的な講習及び理解度確認テストの実施など、継続的な周知徹底に努めてまいります。 ⑨ 内部管理体制、コーポレート・ガバナンスの強化当社が今後の事業環境の変化に対応し、また新たに事業拡大を進めるためには、内部管理体制を強化していくことが重要であると認識しております。内部統制の実効性を高め、コーポレート・ガバナンスを充実していくことで、リスク管理の徹底や業務の効率化を図ってまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。 (1) 経営方針当社は、パーパス(=会社存在の目的)を「お客様企業のパーパスすべてが、私たちのパーパスです。」としております。コア・バリューとして「つながり」と「成長」を掲げ、これは共通の価値観であり会社名にもなっております。ビジョンは「中堅・中小企業のコーポレートIT部門において最も影響力のある会社となる」としており、このビジョンを実現することに経営資源を集中しております。当社は、成長企業がコーポレートITに関して抱える問題課題を解消する活動を通じて、顧客の事業変革(DX:デジタルトランスフォーメーション)を実現いたします。また同時に、この事業を通じて、当社の人材が持続的に成長し、自律的かつ主体的に仕事を推進できる優れた人材となるよう育成に努めます。 (2) 中長期的な経営戦略当社は、従業員数50名~1,000名規模の成長企業に特化し、独自の事業モデル「シェアード・エンジニアリング」を基盤としたサービスを展開しております。中長期ビジョン「UGビジョン30th」の実現に向け、年平均成長率15%を軸とした継続的な企業価値の向上を図ります。具体的には、主力である「情シス総合」を基盤に、「内製開発」、「ITインフラ」、「会計IT」といった専門性の高い特化型サービスを順次立ち上げ、事業領域を拡大してまいります。さらに、M&Aによる事業領域の拡大を組み合わせることで成長を加速させ、2033年までに社員数1,000人、売上高100億円、営業利益20億円、時価総額300億円を順次達成することを目指し、継続的な企業価値の向上を図ってまいります 。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社では、いかに人材を採用し育成するかということが常に最も重要な課題の一つです。事業を拡大させていくためには、社員の育成・定着に加えて、人材の確保が必要となるため、コーポレートIT部門の業務支援事業におけるシェアード社員の人員数を重要な指標であると認識しております。また、人員数の他、会員数及びシェアード社員の稼働1時間あたりの売上高を指標としております。また、高品質なサービスを安定的に提供していくためには、健全な財務基盤の維持が重要であると考えており、営業利益を収益性の指標としております。 (4) 経営環境当社のコーポレートIT部門の業務支援事業が位置するIT人材市場において、国内のIT人材不足は深刻な社会課題となっており、2030年度には約45万人が不足すると推測されています(経済産業省「平成30年度我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備(IT人材等育成支援のための調査分析事業)」より、IT需要の伸び率を中位(2~5%)とした場合)。オープンデータによると、国内の事業会社を対象としたDX人材の過不足感については約85%の企業が不足と捉えており、中でも「大幅に不足している」と捉える企業が過半数を占めるなど、依然としてIT人材不足が大きな課題となっており(独立行政法人情報処理推進機構「DX動向2025」)、特に中堅・中小企業においては、IT戦略の立案やセキュリティ対策、AI利活用といった高度な役割を担う「コーポレートエンジニア」の確保が極めて困難な状況にあります。現在、企業のIT活用は、業務の効率化・迅速な情報集約や業績把握・人材不足の解消等のプロセス効率化から、AI等の新技術を活用したビジネスモデル創出等の価値創造へ広がっており、また、サイバー攻撃・情報セキュリティへの対応、情報リテラシーの教育など、IT部門に要求される内容はより複雑で高度なものとなっております。このような状況の中、コーポレートIT部門に関するサービス需要は継続して高い状態にあり、成長企業におけるIT活用への投資や組織拡大に対する意欲は今後も継続するものと見込まれるため、当社の提供する「人と知識のシェアリング」への需要は今後も持続的に高まっていくものと認識しております。 (5) 優先的に対処すべき課題以下に挙げる課題は、本書提出日現在において当社が今後対応すべきであると考えている事項を記載しております。 ① 人材の採用当社の事業は、人によって売上をつくり、組織とサービスによって付加価値を生み社会の役に立つというものであり、人材の採用が常に最重要課題であります。当社の事業内容、働き方、組織としての様々な取り組みなどが、求職者にとって決定的な魅力として伝わるよう、WEBサイト、採用メディア、SNS、個別の面談を通じた情報発信に力を入れております。また、選考の過程においては、求職者と当社のお互いが十分に納得できるまで丁寧に面談を繰り返すなど、採用ミスマッチの低減に努め、この過程で多くの現場人材が採用に関与することで、組織としてのノウハウを積み重ねております。IT人材の獲得競争がますます激化する中、優秀な人材を通年で安定的に採用するために、社内採用体制やプロセスを充実させ、広報活動にも力を入れるなど、採用市場におけるブランドの確立を図ってまいります。また、社内外の信頼できる人脈からの推薦によって採用を実現するリファーラル採用も積極的に推進し、人材の確保に努めてまいります。 ② 人材の育成と定着当社において、人材を育成し定着率を高めることは、人材採用と同様に長期安定的な事業成長のための重要な課題であると考えております。当社では、サービスモデルや組織の在り方自体が社員にとって最大の魅力、最大の学習環境となるよう、事業づくりや組織づくりを推進してまいりました。一方で、IT人材の市場価値も高まっており、長期定着へ取り組み、離職率を一定の範囲内にとどめることが必須の命題でもあります。当社では、社員一人ひとりの多様な状況に対応したより働きやすい環境の整備や、株式報酬制度を含む処遇の向上、特化型サービスの複数立ち上げによるキャリアパスの多様化、経営陣との対話や専門スキルを深掘りする機会等を増やすなど、個々の能力を最大限に引き出し、組織としての魅力をより高めるために、今後も積極的に定着率の維持向上に注力してまいります。 ③ シェアード・エンジニアリング(基幹技術)のノウハウの蓄積当社の基幹技術となる「シェアード・エンジニアリング」のノウハウをさらに蓄積し、充実させていくことは当社事業の競争優位性を高めるうえでも必要不可欠です。当社サービスにおける事例をはじめ、事業スキームや社内制度・人事制度の改定、社内ITシステムへの投資等を通じて、ITや人材に関するノウハウを蓄積し、活用していくことで、さらなるサービス品質の向上と競争優位性を高めてまいります。 ④ 新サービスの開発主軸である「情シス総合」を基盤とした新しいサービスの開発及び提供を行うことが課題であると考えております。特化型サービスとして立ち上げた内製開発、ITインフラをさらに拡大させるための体制強化に努めてまいります。また、当社の人材とWebサイトによる連携サービスの提供、当社が蓄積するIT及び中堅・中小企業のビジネスに関するノウハウを活用した新サービスの開発など、情シス総合と部分的に競合するサービスをつくることで、互いの品質向上、収益向上、顧客の共有、人材や知識の共有が継続する状態を目指して取り組んでまいります。 ⑤ 既存事業の深化と拡大当社事業の成長を加速させるため、「シェアード社員®」サービスの品質を高めるとともに、外部資源の活用や企業間連携の可能性を推進してまいります。既存事業を通じて蓄積した経営資源を活かし、当社事業とのシナジーが十分に期待できるM&Aや事業提携等の戦略的な選択肢についても実現に向けて取り組んでまいります。 ⑥ システム基盤の強化当社の「シェアード社員®」サービスは、当社の人的・知的資源を時間単位で顧客に提供していることから、管理する基幹システムの稼働の安定性を確保することが重要な課題であると認識しております。基幹システムの安定稼働と、システム基盤及び機能の継続的な強化を図ってまいります。 ⑦ 個人情報の取扱い及び情報管理体制の強化当社は、提供するサービスの特性上、顧客の機密情報及び個人情報を多く取り扱っております。そのため、個人情報の取り扱い及び情報管理体制をさらに強化することが課題であると考えております。これら情報等の取り扱いについては、情報セキュリティマネジメントシステム国際規格(ISO/IEC27001)の認証を取得し、個人情報や機密情報に関する取り扱いを社内規程に定め、社内研修の実施等によりセキュリティ意識の喚起や情報リテラシーの向上に努めてまいります。 ⑧ 法令遵守の体制強化当社の「シェアード社員®」サービスは、準委任契約により事業を行っております。「労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分に関する基準」(昭和61年4月17日 労働省告示第37号)に従い、労働者派遣事業との違いを厳正に適用し、法令に則った事業運営が不可欠であります。そのため、法令遵守の体制をよりいっそう強化することが課題であると考えております。社内においては、入社時研修や定期的な講習及び理解度確認テストの実施など、継続的な周知徹底に努めてまいります。 ⑨ 内部管理体制、コーポレート・ガバナンスの強化当社が今後の事業環境の変化に対応し、また新たに事業拡大を進めるためには、内部管理体制を強化していくことが重要であると認識しております。内部統制の実効性を高め、コーポレート・ガバナンスを充実していくことで、リスク管理の徹底や業務の効率化を図ってまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 経営成績の状況当事業年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善などを背景に、景気は緩やかな回復基調で推移したものの、断続的な物価上昇による個人消費への影響や米国の通商政策、金融資本市場の変動が世界経済に与える影響も懸念され、依然として先行きは不透明な状況が続いております。このような状況の中、国内における慢性的な人材の需給逼迫により、企業の持続的成長や競争力強化の中核を担うコーポレートIT人材(社内のITツールやシステムを効果的に活用し、ITを活用した経営課題に取り組む人材)の確保は、中堅・中小企業においてますます困難な状況にあり、企業の成長にかかわる大きな要因となっております。このコーポレートIT人材の不足という社会課題に対し、当社はIT人材と知識をシェアする会員制サービス「シェアード社員®」を提供することで、企業の持続的成長を支援しております。コーポレートIT人材への需要に応え、企業が抱える課題の解決に向けて支援体制を強化するべく、当社では継続して人材への投資に力を入れてまいりました。人材育成面では、外部の知見を活用した実践的な研修による高度な専門スキルの習得や、自律人材に必要な思考や行動を学ぶための教育プログラムを全社的に展開することで、組織とサービスの強化に取り組んでおります。また、人材の確保と定着を図るため、福利厚生の一環として社宅制度を導入いたしました。シェアード社員を基盤とした特化型サービスとして、当事業年度よりITインフラの支援を開始しており、今後も新たな特化型サービスの開発に継続して取り組んでまいります。この結果、当事業年度の経営成績は、売上高3,514,731千円(前期比18.5%増)、営業利益560,387千円(同41.7%増)、経常利益561,647千円(同36.4%増)、当期純利益410,894千円(同6.9%増)となりました。 当社は、当事業年度より、報告セグメントを従来の「コーポレートIT総合支援」及び「コーポレートIT内製開発支援」から、「コーポレートIT部門の業務支援事業」の単一セグメントに変更したため、セグメントごとの記載はしておりませんが、サービス別の経営成績の概要は以下のとおりであります。 a.情シス総合 中堅・中小企業に対して、コーポレートIT部門を支援する会員制サービス「シェアード社員®」を提供しております。IT人材と知識をシェアすることで、中堅・中小企業のITに関する人材不足の解消、課題解決、経済的負担の軽減、企業のデジタル化を推進し、顧客の成長加速を支援しております。当事業年度の売上高は3,171,422千円となりました。 b.内製開発 情シス総合を基盤として、ローコード開発ツールを活用した各種社内システムの内製開発を支援しております。保守メンテナンスを充実させ、内製開発に特化することによりノウハウを蓄積し、独自のチーム制開発手順により顧客側にもノウハウを残すことを目的としております。当事業年度の売上高は207,518千円となりました。 c.ITインフラ 当事業年度より開始した新たな特化型サービスです。情シス総合を基盤として、サーバやネットワーク等ITインフラの構築・運用保守に特化した支援を行っております。インフラ業務に特化して蓄積したノウハウを活かし、顧客のITインフラの最適化を実現いたします。当事業年度の売上高は135,790千円となりました。 コーポレートIT部門の業務支援事業全体としては、当事業年度においてサービス利用規程をバージョンアップし、価格改定を実施いたしました。既存顧客のすべての実働会員に対して丁寧な説明と提案を行い、改定価格を段階的に適用しております。この結果、当事業年度末における会員数は814社(前年同期比42社増)、そのうち実働会員は243社(同1社減)、実働会員の関連会社支援社数は190社(同39社増)となり、実質支援社数は433社(同38社増)となっております。また、シェアード社員数は274人(同32人増)となり、シェアード社員の稼働1時間あたりの売上高は9,403円(同11.4%増)となりました。 ② 財政状態の状況(資産)当事業年度末における資産合計は3,475,382千円となり、前事業年度末に比べ396,315千円増加いたしました。流動資産については、前事業年度末に比べ410,641千円増加し、3,150,509千円となりました。これは主に、現金及び預金407,152千円の増加によるものであります。固定資産については、有形固定資産が70,088千円、無形固定資産が118,490千円、投資その他の資産が136,294千円となり、前事業年度末に比べ14,325千円減少し、324,873千円となりました。これは主に、投資有価証券15,149千円及び繰延税金資産20,750千円の増加、ソフトウエア41,518千円の減少によるものであります。 (負債)当事業年度末における負債合計は1,235,040千円となり、前事業年度末に比べ197,417千円増加いたしました。流動負債については、前事業年度末に比べ218,145千円増加し、1,221,666千円となりました。これは主に、契約負債129,162千円、未払金36,205千円、株式給付引当金26,857千円の増加によるものであります。固定負債については、前事業年度末に比べ20,727千円減少し、13,374千円となりました。これは主に、株式給付引当金20,472千円の減少によるものであります。 (純資産)当事業年度末における純資産合計は2,240,342千円となり、前事業年度末に比べ198,898千円増加いたしました。これは主に、当期純利益410,894千円の計上及び利益剰余金214,655千円の配当、資本金1,330千円及び資本剰余金1,330千円の増加によるものであります。この結果、自己資本比率は64.5%(前事業年度末は66.3%)となりました。 ③ キャッシュ・フローの状況当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末と比べ207,707千円増加し、2,275,639千円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は679,981千円(前事業年度末は得られた資金566,246千円)となりました。主な増加要因は、税引前当期純利益の計上561,647千円、減価償却費55,730千円、契約負債129,162千円及び未払金75,760千円の増加であり、主な減少要因は、法人税等の支払額166,690千円の支出によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は258,291千円(前事業年度末は使用した資金12,151千円)となりました。主な増加要因は、定期預金の払戻1,230,535千円の収入であり、主な減少要因は、定期預金の預入1,430,992千円、有形固定資産の取得17,961千円、無形固定資産の取得18,418千円及び投資有価証券の取得17,725千円の支出によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は213,983千円(前事業年度は使用した資金は86,107千円)となりました。主な増加要因は、新株予約権の行使による株式の発行2,660千円の収入であり、主な減少要因は、配当金の支払額214,655千円の支出によるものであります。 ④ 生産、受注及び販売の実績a.生産実績当社は、生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。 b.受注実績当社で行う事業は、提供するサービスの性質上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。 c.販売実績当事業年度における販売実績は、次のとおりであります。サービスの種類当事業年度(自 2025年1月1日至 2025年12月31日)金額(千円)前年同期比(%)情シス総合3,171,422113.1内製開発207,518127.9ITインフラ135,790― (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。 ① 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容当社の当事業年度における経営成績は、次のとおりであります。 (売上高)当事業年度における売上高は3,514,731千円(前期比18.5%増)となりました。これは、主に顧客の増加及びシェアード社員の増加によるものです。 (売上原価、売上総利益)当事業年度における売上原価は1,872,947千円(前期比17.9%増)となりました。これは、主にシェアード社員の増加に伴う人件費の増加によるものです。この結果、当事業年度の売上総利益は1,641,784千円(同19.1%増)となりました。 (販売費及び一般管理費、営業利益)当事業年度における販売費及び一般管理費は1,081,397千円(前期比9.9%増)となりました。これは、主に社員増加、給与水準の向上施策及び賞与支給額の増加に伴う人件費の増加、研修費の増加、社内設備の投資に伴う減価償却費の増加によるものです。この結果、当事業年度の営業利益は560,387千円(同41.7%増)となりました。 (営業外収益・営業外費用、経常利益)当事業年度において、営業外収益は3,867千円、営業外費用は2,606千円の発生となりました。この結果、経常利益は561,647千円(前期比36.4%増)となりました。 (特別利益・特別損失、税引前当期純利益)当事業年度において、特別利益及び特別損失の発生はありません。この結果、税引前当期純利益は561,647千円(前期比10.5%増)となりました。 (当期純利益)当事業年度において、法人税、住民税及び事業税171,504千円、法人税等調整額△20,750千円を計上した結果、当事業年度の当期純利益は410,894千円(前期比6.9%増)となりました。 当社は、中堅・中小企業においてIT人材不足が深刻な社会課題であると認識しており、「中堅・中小の成長企業向けコーポレートITのマネジメント支援事業」を対象とした市場における成長ポテンシャルは極めて大きいと考えております。今後も独自の事業モデルである「シェアード・エンジニアリング」を核に、コーポレートIT部門のためのサービスを継続的に提供し、安定的な業績拡大と企業価値の向上に注力してまいります。人的資本を充実させるため、採用と育成を継続的に推進してまいります。採用面では、SNSや採用メディアの活用により人材採用市場における認知度やブランド力を高めるとともに、リファーラル(紹介)やアルムナイ(退職者)を通じた人材獲得により、採用コストを抑制しつつ自社文化に適合した優秀な人材を確保してまいります。また、育成面では「UGアカデミー」による新卒社員の早期戦力化を推進し、若手社員のスキルアップを加速させることで、サービス品質の底上げと収益性の向上を図ります。なお、問題意識に対する今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報キャッシュ・フローの状況の分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。当社の資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりです。当社は、人件費及び社内システムの開発・維持等に係る通常の運転資金のほか、新たな人材獲得及び人材育成への投資、顧客や求職者へ向けたブランディングへの投資、社内システム強化への投資並びに新規事業ソフトウエア開発等への投資により、事業の拡大を進める方針であります。通常の運転資金については、自己資金により賄うことを基本とし、新たな投資につきましては、上場時の調達資金を活用する方針であります。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されておりますが、この財務諸表の作成にあたっては、経営者により一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、不確実性を伴うため、実際の結果はこれらとは異なる場合があります。この見積りにつきましては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っております。なお、この財務諸表の作成にあたる重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項」に記載しております。 ④ 経営成績に重要な影響を与える要因当社の経営成績に重要な影響を与える要因は、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

事業リスク

  • 景気変動によるIT投資縮小
    同社の主要顧客である中堅・中小企業は、国内外の経済情勢や景気動向の影響を受けやすい傾向があります。景気が悪化した場合、顧客企業がIT投資を縮小したり、IT業務の内製化を進めたりする可能性があり、その結果、同社のサービス需要が減少し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 法的規制の変更リスク
    同社は、労働者派遣法とは異なる準委任契約でサービスを提供していますが、将来的に関連法令の改正や新たな法令の制定があった場合、事業活動に制約を受ける可能性があります。また、法規上の適格要件を満たせなくなった場合も、事業運営や業績に大きな影響が出る恐れがあります。
  • 優秀な人材確保の困難さ
    事業拡大には優秀なIT人材の確保と育成が不可欠です。しかし、採用活動が計画通りに進まなかったり、予測を超える退職者が発生したりした場合、必要なサービス提供体制を維持できなくなり、事業の成長が阻害される可能性があります。IT人材の獲得競争は激しく、常にリスクを伴います。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|3,605 文字
3 【事業等のリスク】本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また、必ずしもそのようなリスク要因には該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に記載しております。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、将来において発生する可能性のあるすべてのリスクを網羅するものではありません。 ① 業界及び顧客の動向について当社は、中堅・中小企業を主要な顧客としております。中堅・中小企業向けの事業においては、国内外の経済情勢や景気動向等の影響を受けやすい傾向にあります。顧客において景気悪化に伴う、IT投資の縮小、内製化等により、当社の提供するサービス領域が減少する場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。当社のコーポレートIT部門の業務支援事業においては、慢性的なIT人材不足という深刻な社会課題を背景に、成長企業におけるIT投資や組織拡大に対する意欲が今後も継続するものと見込んでおりますが、今後も高品質なサービスを安定的に提供し、社会に必要とされる事業を推進することで、本リスクの低減に努めてまいります。 ② 法的規制等について当社では、コーポレートIT部門の業務支援事業のサービス提供において、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律」(労働者派遣法)等の関係法規に照らし合わせ、労働者派遣事業とは区分される準委任契約での事業形態の遵守に努めております。しかしながら、予期しない当該法令の改正や新たな法令等の制定により当社の事業に何らかの制約を受ける場合、あるいは、コーポレートIT部門の業務支援事業において法規上の適格要件を欠く等の問題が生じる場合には、当社の事業及び業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。当社においては、法令改正や新設等について事前の情報収集に努めており、法的規制に関する対応が必要となる場合には、速やかに経営判断を行うことで、事業活動へ及ぼすリスクを抑制するよう努めてまいります。 ③ 自然災害、不測の事故等について当社は、主に東京都内を中心にサービスを展開しております。この地域での大規模な地震、台風、津波等の自然災害、感染症の流行、テロや広域火災等不測の事故が発生した場合、正常な事業活動が困難となる恐れがあるため、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社においては、このようなリスクの発生に対し、緊急時対策本部を設置し、速やかにその対応にあたる体制としております。また、大規模な自然災害においては、安否確認の実施手順や社内備蓄品等の整備、テレワーク環境の充実等、予防措置及び緊急対応ができる体制構築に努めております。 ④ 競合についてコーポレートIT部門の業務支援事業は、中堅・中小企業の領域において、一つ一つの取引規模が小さく、そのハンドリングや収益化が困難なビジネスモデルであります。将来にわたり成長が見込まれる市場であるため、国内外の事業者がこの分野に参入してくる可能性がありますが、当社が先行して事業を推進し、人や知識の共有など独自のノウハウを蓄積してきたことが優位性につながっており、実際に競合する状況も限定的であると考えております。しかしながら、今後において十分な差別化や機能向上等が図られなかった場合や、新規参入により競争が激化した場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクに対し、当社のITや人材に関するノウハウを蓄積し、特化型サービスの開発やナレッジのさらなる共有を図ることで、サービス品質の向上と競争優位性を一層高めてまいります。 ⑤ 人材の確保について当社が、さらなる事業の拡大を図るためには、優秀な人材の確保及び育成が必須となります。当社は、積極的に人材の採用及び育成を進めておりますが、人材採用等が計画どおりに進まず、必要な人材を確保することができない場合、予測の範囲を超える多数の退職者が同時期に発生した場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。当社においては、Webを活用したダイレクトリクルーティング、社内外の信頼できる人脈からの紹介や推薦により採用活動を行うリファーラル採用等の積極的な採用活動と、それらをより円滑に推進するための採用広報に注力することで本リスクの低減に努めてまいります。 ⑥ 情報管理について当社は、サービスの特性上、顧客側で保有している個人情報を含む機密情報を取り扱う機会が多くあります。顧客情報等の流出が発生する可能性を完全に消滅させることは困難なため、万が一、情報漏えい事故が発生した場合には、損害賠償請求訴訟等によって、当社の業績及び財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。これら情報等の取扱いについては、情報セキュリティマネジメントシステム国際規格(ISO/IEC27001)の認証を取得し、社内規程に定めるとともに、社内研修の実施等により、セキュリティ意識の喚起や情報リテラシーの向上に努めております。 ⑦ 内部管理体制について当社は、現在の規模では適正な内部管理体制を構築していると考えておりますが、今後の事業拡大に合わせて、内部管理体制の一層の充実・強化を図る必要があります。しかしながら、事業規模に適した体制構築に遅れが生じた場合、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクに対し、当社の成長に応じた機関設計や諸規程の整備等、内部管理体制の維持に必要な人員の確保を行ってまいります。 ⑧ 特定サービスへの依存について当社の主な収益は、コーポレートIT部門の業務支援事業における会員制サービスによる収入であり、依存度が高い状況にあります。従いまして、取引の拡大に努めるとともに、特化型サービスやその他新規サービスの拡充を図っております。しかしながら、業界及び顧客の動向等何らかの要因により当サービスの計画が予定どおり進まなかった場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。当社においては、コーポレートIT部門の業務支援事業の人材確保を積極的に行うとともに、「シェアード・エンジニアリング」を基盤とした特化型サービスや新規事業によりサービスの拡大を進めることで、本リスクの低減に努めてまいります。 ⑨ 業務委託先との取引関係について当社のコーポレートIT部門の業務支援事業においては、正社員によるサービス提供を基本としておりますが、専門的な分野や経験を有する個人または法人との業務委託契約により一部を委託しております。これらの業務委託先と当社の関係は良好でありますが、今後取引の継続が困難になった場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。当社は、委託業務の内容や今後の活動計画等について、業務委託先との定期的な対話を通じ、円滑なコミュニケーションを図ることで、本リスクの低減に努めてまいります。なお、業務委託内容の定期的な見直し等により、本リスクによる影響の度合いは過年度と比較して低減しております。 ⑩ 訴訟、係争性について当社では、本書提出日現在において業績に影響を及ぼす訴訟、紛争は生じておりません。しかしながら、今後何らかの事情によって当社に関連する訴訟、紛争が行われる可能性は否定できず、かかる事態となった場合、その経過または結果によっては当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。当社においては、このようなリスクに対し、法令遵守による事業活動を基本方針としたコンプライアンス規程を定め、コンプライアンス・リスク委員会の運営や発生時の体制等を整備し、速やかに対応してまいります。 ⑪ 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について当社は、業績向上に対する意欲向上を目的として、ストック・オプション制度を導入しており、会社法の規定に基づく新株予約権を当社の役員及び従業員に付与しております。本書提出日現在、新株予約権の株数は40,400株であり、当社発行済株式総数の7,963,200株に対する潜在株式比率は約0.5%に相当しております。これらの新株予約権の行使が行われた場合には、当社の株式価値が希薄化する可能性があります。なお、新株予約権の内容は、「第一部 企業情報 第4 提出会社の状況 1 株式等の状況 (2)新株予約権等の状況」に記載のとおりであります。当社においては、将来のストック・オプション制度の活用に関し、外部専門家の意見も踏まえて制度設計を計画・実行することで本リスクの低減に努めてまいります。

このページのバフェット流コメンタリーは順次自動生成中です。生成されると、ここに「数値の読み解き方」「同業比較」「投資判断のポイント」を表示します。

もっと深く分析したい?

モート先生 AI が ユナイトアンドグロウ の事業を 4 賢人の理論で詳しく解説します

モート先生に聞く →