事業の概要
- 企業向けメッセージング企業が顧客と効率的にコミュニケーションを取るためのSMSやRCSといったメッセージングサービスを提供しています。これは、電話やメールよりも安価で手軽に、本人認証や業務連絡、プロモーションなど多岐にわたる用途で利用されており、企業と顧客の関係強化や業務効率化に貢献しています。
- AI技術活用サービスノーコードAI分析ツール「Deep Predictor」を主力とし、データサイエンティストでなくても簡単にAI分析ができるサービスを提供しています。これにより、企業の意思決定支援やデジタルトランスフォーメーション(DX)推進を加速させ、業務効率化と生産性向上を支援しています。
- 収益モデルメッセージングサービスでは、顧客企業が当社の配信管理画面やAPIを通じてSMSやRCSを配信し、その配信通数などに応じた月額利用料とカスタマイズ料が収益源です。携帯電話事業者との直接契約により、安定したサービス提供と収益確保を図っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- Smart AI Engagement事業この事業は、企業向けのメッセージングサービスとAI関連サービスを提供しています。SMSやRCSを活用したコミュニケーションプラットフォームとAI技術を組み合わせることで、企業と顧客のコミュニケーション高度化と業務効率化を支援しており、売上高401億4415万円、営業利益105億679万円とグループの主要な収益源です。
- マーケティングソリューション事業株式会社ロウプが展開するこの事業は、企業のマーケティング戦略の立案から実行、改善までを一貫して支援しています。ブランド戦略、顧客データ活用、デジタル施策を通じて顧客体験の向上を目指しており、売上高1億3719万4千円、営業利益1257万円です。
- 投資事業連結子会社のAIX Tech Ventures株式会社が、主にスタートアップ企業への投資事業を行っています。投資先企業へのビジネス支援や当社グループとの協業推進を通じて、新たな事業機会の創出やグループ全体の成長を目指しています。なお、この事業の具体的な売上・利益はセグメント情報には含まれていません。
2025-12 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| SmartAIEngagementBusiness | 地域 | 40 | 11 | 26.2% |
| MarketingSolutionsBusiness | 地域 | 1 | 0 | 9.2% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3【事業の内容】 当社グループは、「Smart Work, Smart Life~人生のいい時間をつくりつづける。」をミッションに掲げ、企業向けメッセージングサービスを中核事業として展開するとともに、AI関連事業の拡大に取り組んでおります。SMS(注1)やRCS(注2)などのメッセージングチャネルを活用したコミュニケーションプラットフォームを提供し、AI技術と組み合わせることで、企業と生活者とのコミュニケーションの高度化を図っております。また、AI技術を活用したサービスの開発・提供を推進し、企業の業務効率化及び生産性向上に貢献しております。 当社グループは、当社、連結子会社2社(AIX Tech Ventures株式会社、株式会社ロウプ)より構成されております。 当社は、企業向けにメッセージングサービスおよびAIサービスを提供する(1)Smart AI Engagement事業を展開しております。AIX Tech Ventures株式会社は、主にスタートアップ企業を対象とした投資事業を行っており、投資先企業へのビジネス支援および当社グループとの協業推進に取り組んでおります。株式会社ロウプは、企業のマーケティング戦略の立案から施策実行までを支援する(2)マーケティングソリューション事業を展開しております。なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況1 連結財務諸表(1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)1.報告セグメントの概要」をご参照ください。 Smart AI Engagement事業SMSやRCSなどのメッセージングチャネルとAI技術を組み合わせることで、企業と顧客とのコミュニケーションの高度化を図り、エンゲージメント向上および業務効率化に資するサービスを提供しております。SMSやRCSなどの配信プラットフォームを提供する①メッセージングサービスとAIにより企業の意思決定やDXを推進する②AI関連サービスを提供しております。 ①メッセージングサービスメッセージングサービスは、主にB2Cビジネスを営む国内外の事業者に対して、エンドユーザーの保有するモバイル端末にSMSやRCSの配信を行うための配信プラットフォームサービスであります。SMS及びRCSは、電話、メール、DM(郵便)などの従来のコミュニケーション手段に比べて、比較的安価な費用で一般消費者とのコミュニケーションが行えることから、様々な用途で利用されており、主な利用用途は以下の通りです。利用用途内容本人認証Webサービスにおける本人確認に使用業務連絡登録派遣スタッフへの募集案内や面接日の連絡重要事項の連絡事前通知予約確認連絡、各種往訪日の連絡、商品の出荷通知プロモーションキャンペーン等の通知督促滞納者への督促 顧客企業のニーズに合わせて柔軟な提案を可能にするプランを取り揃えており、双方向配信(注3)が可能な機能や、配信者情報を表記する機能、決済機能、自動応答機能などがあります。 当社と契約した顧客企業は、当社の配信管理画面を操作またはAPI(注4)により携帯電話事業者の回線を介して一般消費者の持つ携帯端末にSMS及びRCSを配信することができます。APIにおいては、SMS専用プロトコルであるSMPP(注5)接続も可能となります。当該サービスのビジネスモデルは、顧客企業、販売会社(以下、販社という)、アグリゲーター(注6)と契約を締結し、初期等のカスタマイズ料と配信通数等に応じた月額の利用料の収益を計上し、携帯電話事業者に対するSMS及びRCS配信に係る利用料とサーバー利用料等を費用に計上します。 携帯電話事業者が認める正規配信ルートによりSMS及びRCS配信サービスを提供するには全ての携帯電話事業者(注7)と直接契約を締結する必要があり、当社は直接契約を締結しております。なお、メッセージングサービスのプラットフォームの名称は以下の通りです。 プラットフォーム名称内容絶対リーチ!SMSSMS配信プラットフォーム絶対リーチ!RCSRCS及びSMS配信及びチャットボットプラットフォーム*SMS配信プラットフォームの名称を2020年9月に「AIX Message SMS」から「絶対リーチ!SMS」へ変更しております。*RCS配信プラットフォームの名称を2024年9月に「Smart X Chat」から「絶対リーチ!RCS」へ変更し、チャットボット機能を追加しております。 ②AI関連サービス当社は、従来データサイエンティストが行っていたAI分析を、直感的なユーザーインターフェースで誰でも簡単に実行できるノーコードAI分析ツール「Deep Predictor」を主要サービスとし、顧客企業毎の課題にあわせた最適なプランおよびカスタマイズを行いAI関連サービスとして提供しております。 マーケティングソリューション事業企業と顧客との接点全体を見据え、マーケティング活動の設計、構築、運用および改善までを一貫して支援しており、ブランド戦略の立案、顧客データの活用、デジタル施策の実行等を通じて、顧客体験の向上を支援しております。 (注1)SMS:ショートメッセージサービス。相手先の電話番号だけで文字情報を送受信できるサービス。(注2)RCS:Rich Communication Services。世界的に標準化されている次世代メッセージングサービスの国際規格。(注3)双方向配信:企業から一般消費者への一方的なSMS配信だけでなく、一般消費者からの返信が可能な配信。(注4)API:アプリケーションプログラミングインターフェース。ソフトウエアが連携することが可能になる仕様。(注5)SMPP:Short Message Peer-to-Peer。ショートメッセージデータを転送するための業界標準プロトコル。(注6)アグリゲーター:SMS及びRCS配信需要をとりまとめて、大量のSMS及びRCS配信を行う企業。(注7)携帯電話事業者:株式会社NTTドコモ、KDDI株式会社、ソフトバンク株式会社、楽天モバイル株式会社などの携帯会社。 [事業系統図] 当社グループの事業系統図は以下の通りであります。 Smart AI Engagement事業 マーケティングソリューション事業
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 SMS配信市場は4社による寡占市場であり、比較的安価な費用でコミュニケーションが可能。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | ネットワーク 主要な携帯電話事業者4社と直接接続契約を締結していること。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 中程度 |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 軽い(資本不要) |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:市場動向に係るリスク / 競合他社に係るリスク / 取引先に対する依存に係るリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
AI CROSSはAI技術を活用したSaaSを提供。特許や独自開発のアルゴリズムは存在するが、競合も多く、明確な独占的IPや強力なブランド力はまだ確立されていない。AI技術の進化は速く、技術的優位性の持続性は不透明。
スイッチングコスト★★☆☆☆
同社のSaaSプロダクトは、導入後の業務効率化により一定のスイッチングコストが発生する可能性がある。しかし、顧客のIT投資判断や競合プロダクトの機能・価格競争力によっては、乗り換えリスクは無視できないレベル。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
現時点では、同社のプロダクトやサービスにおいて、ユーザー数の増加が直接的にサービス価値を高めるネットワーク効果は確認できない。個々の顧客との関係性が中心となっている。
コスト優位☆☆☆☆☆
AI技術の開発・運用にはコストがかかるため、構造的なコスト優位性は見られない。むしろ、最先端技術への投資が先行する段階であり、価格競争力で優位に立つことは難しい。
規模の経済★☆☆☆☆
AI技術を活用したSaaS市場は成長段階であり、同社も一定の顧客基盤を築きつつある。しかし、市場全体が断片化しており、業界規模に対して最適な少数寡占を形成しているとは言えない。
- 携帯キャリアとの直接契約NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルといった主要な携帯電話事業者4社全てと直接契約を結んでいます。これにより、安定した正規ルートでのSMS・RCS配信が可能となり、信頼性の高いサービス提供を実現しています。
- AIとメッセージングの融合SMSやRCSといったメッセージングチャネルにAI技術を組み合わせることで、企業と生活者のコミュニケーションを高度化しています。これにより、単なるメッセージ配信に留まらず、顧客エンゲージメントの向上や業務効率化に資する付加価値の高いサービスを提供しています。
- ノーコードAI分析ツール誰でも簡単にAI分析を実行できるノーコードAI分析ツール「Deep Predictor」を提供しています。これにより、専門知識がなくてもAIを活用したデータ分析が可能となり、企業のDX推進を強力に支援する独自の強みとなっています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下の通りであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針 当社グループは、"Smart Work, Smart Life~人生のいい時間をつくりつづける。"をミッションに掲げております。ミッションの実現に向けて、企業と顧客の双方向のコミュニケーションを分析・開発することで、企業がより確実に顧客の課題を解決できる手助けをし、誰もが自らの力で高精度な予測分析を実現できる仕組みを提供します。また、効率的にビジネスを回せる人材を増やし、人工知能などの専門領域のコンサルティングを通じて、知見をさまざまな企業に広め、次の世代を育成し、日本全体の生産性を上げていきたいと考えております。そして、まだないサービスや商品を世に送り出し、もっとそれらの変革を加速していきたいと考えております。 (2)経営戦略等 当社グループは、SMSの配信プラットフォーム「絶対リーチ!RCS」を主力サービスとして位置付け、顧客への直販及び販売代理店の開拓により事業を拡大して参りました。なお、更なる収益拡大のため、「CXツールへのSMSの進化」「レベニューモデルの進化」「パートナービジネスの更なる拡大」を推進し、他社との差別化をメッセージング×AIによるCXの変革を目指すことを「Smart AI Engagement事業」として取り組んで参ります。 またマーケティング設計から運用・改善までを担う上流領域に強みを有する株式会社ロウプにおいて、「マーケティングソリューション事業」を展開し、両事業の融合により、多種多様な事業者が有する最終消費者との接点に関する課題やニーズへ幅広いソリューションを提供することを実現いたします。 またM&Aやベンチャー投資により自社事業周辺領域への進出を行い、市場でのポジショニング確立及び占有率の更なる拡大により成長を加速させて参りたいと考えております。 (3)経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、収益性と効率性の拡大に伴い企業価値の向上を経営目標としております。経営指標としては、「売上高営業利益率」を重視しております。 (4)経営環境 我が国経済は、米国の通商政策の影響が自動車産業を中心に一部で見られるものの、総じて緩やかな回復基調が続いております。今後は、雇用・所得環境の改善や政府による各種政策の効果などが、引き続き景気の持ち直しを下支えすることが期待されます。一方で、米国の通商政策の動向に加え、物価上昇の継続による消費者マインドの低下が個人消費に及ぼす影響など、景気を下押しするリスクには留意が必要です。また、株式や為替をはじめとする金融資本市場の変動についても、引き続き注視する必要があります。 当社グループのサービスを展開するビジネスコミュニケーションプラットフォーム関連の市場は成長を続けており、2030年度にはSMSの配信数が14,268百万通にも及ぶという調査結果(出所:デロイト トーマツ ミック経済研究所「ミックITリポート2025年12月号」)があります。今後も、本人認証や未入金の督促等の通知だけでなく、SMSの次世代規格である、「RCS(Rich Communication Services)」が適したプロモーション、MA(注)との連携が進むことで、関連市場は高い成長を続けていくものと予測されております。 (注)MA:「Marketing Automation」の略で、見込み顧客の獲得から育成、既存顧客への継続的なアプローチまでを、デジタル技術によって自動化・効率化する仕組みを指します。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 (1)及び(2)に記載の、経営方針及び経営戦略等を実行していく上で、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は以下の通りであります。 ① システム及びセキュリティの強化 当社グループは、収益の基盤となるサービスをインターネット上で展開していることから、システム稼働の安定性を確保することが経営上の重要な課題であると認識しております。そのため、システムを安全かつ安定的に稼働させるための人員体制の強化及びセキュリティ品質の向上に努めて参ります。 ② 優秀な人材の採用及び育成 当社グループは、AIでコミュニケーションの次元を高める会社を目指し、組織力、営業力、開発力を高め、ユーザーの多様なニーズに最適に対応し、当社グループの成長を確かなものとすることが最重要課題と考えております。そのため、優秀なグローバル人材やデータサイエンティストの採用と既存従業員のスキルの底上げを実施し、従業員に対して魅力的な労働環境を提供すると共に当社グループのミッション・バリューを深く浸透させ、優秀な人材を育成するよう努めて参ります。 ③ 内部管理体制の強化 当社グループは、今後もより一層の事業拡大を見込んでおります。そのため、当社グループの持続的な成長を支える盤石な内部管理体制の構築を図ると共に、金融商品取引法における内部統制報告制度の適用や子会社管理等を行い、より一層のコーポレート・ガバナンスの充実に取り組んで参ります。 ④ 知的財産権の確保 当社グループでは、日々の開発業務から生じた新規性のある独自技術を保護するために、当社グループ単独又は共同開発企業と共同で、特許権等の知的財産権の取得を図っております。しかしながら、AIに関する開発分野においては、多くの国内外企業が積極的に取り組んでいるため、当社グループも特許権等の取得により当社グループの活動領域を確保することが課題であると考えております。今後、様々な業界において有用な知見が得られることが期待されるため、他社に先駆けて戦略的な特許権等の取得に取り組んで参ります。 ⑤ 新技術への対応 当社グループが事業を行うAI関連の技術は、世界的に研究開発が活発に行われております。このような環境の下で当社グループが事業を継続的に拡大していくためには、様々な新技術に適時に対応していくことが必要であると認識しております。そのため、最先端の情報収集に努め、最先端の技術の開発と導入を行いながら技術力の向上に取り組んで参ります。 ⑥ 携帯電話事業者との関係強化 携帯電話事業者により、SMS送信単価の引き上げや契約が継続できなかった場合に、業績に重要な影響を及ぼすと考えております。そのため携帯電話事業者との強固なリレーションを継続し、今後より深い関係を構築できるよう努めて参ります。 ⑦ 新規事業の創出 経営環境が急激に変化する中、当社グループがサステナブルに企業価値を向上させていくためには、新規事業の創出による収益の多様化を図っていくことが必要であると考えております。このような環境下、従来取り組んできたAIを活用したサービスの早期事業化を図り、メッセージングサービスとの融合により、顧客への提供価値の拡張性を高める仕組みづくりに積極的に挑戦して参ります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下の通りであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針 当社グループは、"Smart Work, Smart Life~人生のいい時間をつくりつづける。"をミッションに掲げております。ミッションの実現に向けて、企業と顧客の双方向のコミュニケーションを分析・開発することで、企業がより確実に顧客の課題を解決できる手助けをし、誰もが自らの力で高精度な予測分析を実現できる仕組みを提供します。また、効率的にビジネスを回せる人材を増やし、人工知能などの専門領域のコンサルティングを通じて、知見をさまざまな企業に広め、次の世代を育成し、日本全体の生産性を上げていきたいと考えております。そして、まだないサービスや商品を世に送り出し、もっとそれらの変革を加速していきたいと考えております。 (2)経営戦略等 当社グループは、SMSの配信プラットフォーム「絶対リーチ!RCS」を主力サービスとして位置付け、顧客への直販及び販売代理店の開拓により事業を拡大して参りました。なお、更なる収益拡大のため、「CXツールへのSMSの進化」「レベニューモデルの進化」「パートナービジネスの更なる拡大」を推進し、他社との差別化をメッセージング×AIによるCXの変革を目指すことを「Smart AI Engagement事業」として取り組んで参ります。 またマーケティング設計から運用・改善までを担う上流領域に強みを有する株式会社ロウプにおいて、「マーケティングソリューション事業」を展開し、両事業の融合により、多種多様な事業者が有する最終消費者との接点に関する課題やニーズへ幅広いソリューションを提供することを実現いたします。 またM&Aやベンチャー投資により自社事業周辺領域への進出を行い、市場でのポジショニング確立及び占有率の更なる拡大により成長を加速させて参りたいと考えております。 (3)経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、収益性と効率性の拡大に伴い企業価値の向上を経営目標としております。経営指標としては、「売上高営業利益率」を重視しております。 (4)経営環境 我が国経済は、米国の通商政策の影響が自動車産業を中心に一部で見られるものの、総じて緩やかな回復基調が続いております。今後は、雇用・所得環境の改善や政府による各種政策の効果などが、引き続き景気の持ち直しを下支えすることが期待されます。一方で、米国の通商政策の動向に加え、物価上昇の継続による消費者マインドの低下が個人消費に及ぼす影響など、景気を下押しするリスクには留意が必要です。また、株式や為替をはじめとする金融資本市場の変動についても、引き続き注視する必要があります。 当社グループのサービスを展開するビジネスコミュニケーションプラットフォーム関連の市場は成長を続けており、2030年度にはSMSの配信数が14,268百万通にも及ぶという調査結果(出所:デロイト トーマツ ミック経済研究所「ミックITリポート2025年12月号」)があります。今後も、本人認証や未入金の督促等の通知だけでなく、SMSの次世代規格である、「RCS(Rich Communication Services)」が適したプロモーション、MA(注)との連携が進むことで、関連市場は高い成長を続けていくものと予測されております。 (注)MA:「Marketing Automation」の略で、見込み顧客の獲得から育成、既存顧客への継続的なアプローチまでを、デジタル技術によって自動化・効率化する仕組みを指します。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 (1)及び(2)に記載の、経営方針及び経営戦略等を実行していく上で、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は以下の通りであります。 ① システム及びセキュリティの強化 当社グループは、収益の基盤となるサービスをインターネット上で展開していることから、システム稼働の安定性を確保することが経営上の重要な課題であると認識しております。そのため、システムを安全かつ安定的に稼働させるための人員体制の強化及びセキュリティ品質の向上に努めて参ります。 ② 優秀な人材の採用及び育成 当社グループは、AIでコミュニケーションの次元を高める会社を目指し、組織力、営業力、開発力を高め、ユーザーの多様なニーズに最適に対応し、当社グループの成長を確かなものとすることが最重要課題と考えております。そのため、優秀なグローバル人材やデータサイエンティストの採用と既存従業員のスキルの底上げを実施し、従業員に対して魅力的な労働環境を提供すると共に当社グループのミッション・バリューを深く浸透させ、優秀な人材を育成するよう努めて参ります。 ③ 内部管理体制の強化 当社グループは、今後もより一層の事業拡大を見込んでおります。そのため、当社グループの持続的な成長を支える盤石な内部管理体制の構築を図ると共に、金融商品取引法における内部統制報告制度の適用や子会社管理等を行い、より一層のコーポレート・ガバナンスの充実に取り組んで参ります。 ④ 知的財産権の確保 当社グループでは、日々の開発業務から生じた新規性のある独自技術を保護するために、当社グループ単独又は共同開発企業と共同で、特許権等の知的財産権の取得を図っております。しかしながら、AIに関する開発分野においては、多くの国内外企業が積極的に取り組んでいるため、当社グループも特許権等の取得により当社グループの活動領域を確保することが課題であると考えております。今後、様々な業界において有用な知見が得られることが期待されるため、他社に先駆けて戦略的な特許権等の取得に取り組んで参ります。 ⑤ 新技術への対応 当社グループが事業を行うAI関連の技術は、世界的に研究開発が活発に行われております。このような環境の下で当社グループが事業を継続的に拡大していくためには、様々な新技術に適時に対応していくことが必要であると認識しております。そのため、最先端の情報収集に努め、最先端の技術の開発と導入を行いながら技術力の向上に取り組んで参ります。 ⑥ 携帯電話事業者との関係強化 携帯電話事業者により、SMS送信単価の引き上げや契約が継続できなかった場合に、業績に重要な影響を及ぼすと考えております。そのため携帯電話事業者との強固なリレーションを継続し、今後より深い関係を構築できるよう努めて参ります。 ⑦ 新規事業の創出 経営環境が急激に変化する中、当社グループがサステナブルに企業価値を向上させていくためには、新規事業の創出による収益の多様化を図っていくことが必要であると考えております。このような環境下、従来取り組んできたAIを活用したサービスの早期事業化を図り、メッセージングサービスとの融合により、顧客への提供価値の拡張性を高める仕組みづくりに積極的に挑戦して参ります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次の通りであります。 ①財政状態の状況(資産) 当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べて694,384千円増加し、3,084,639千円となりました。 流動資産は、前連結会計年度末に比べて435,760千円増加し、2,566,973千円となりました。これは主に、現金及び預金が252,159千円、売掛金及び契約資産が199,300千円それぞれ増加したことによるものであります。 固定資産は、前連結会計年度末に比べて258,623千円増加し、517,666千円となりました。これは主に、のれんが265,176千円増加したことによるものであります。 (負債) 当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べて457,113千円増加し、1,138,226千円となりました。 流動負債は、前連結会計年度末に比べて112,118千円増加し、793,231千円となりました。これは主に、未払金が67,728千円減少した一方で、買掛金が111,569千円、1年内返済予定の長期借入金が89,319千円それぞれ増加したことによるものであります。 固定負債は、前連結会計年度末に比べて344,995千円増加しました。これは長期借入金が344,995千円増加したことによるものであります。 (純資産) 当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べて237,270千円増加し、1,946,413千円となりました。これは主に、利益剰余金が165,246千円、新株予約権が41,756千円それぞれ増加したことによるものであります。 ②経営成績の状況 我が国経済は、米国の通商政策の影響が自動車産業を中心に一部で見られるものの、総じて緩やかな回復基調が続いております。今後は、雇用・所得環境の改善や政府による各種政策の効果などが、引き続き景気の持ち直しを下支えすることが期待されます。一方で、米国の通商政策の動向に加え、物価上昇の継続による消費者マインドの低下が個人消費に及ぼす影響など、景気を下押しするリスクには留意が必要です。また、株式や為替をはじめとする金融資本市場の変動についても、引き続き注視する必要があります。 このような環境下、当社グループは「Smart Work, Smart Life」をミッションとし、2025年2月14日公表の「中期経営計画 AIX2027 2025~2027(連結)」に基づき、メッセージングサービスのプラットフォーム提供から、メッセージングサービス×AIによるマーケティングソリューション提供へのモデル転換を推進しております。また、2025年10月1日に株式会社ロウプ(以下、ロウプ社)の株式を取得し子会社化したことにより、当第4四半期連結会計期間から連結対象としております。ロウプ社が有する顧客との接点全体を見据えたマーケティング設計力やクリエイティブ制作力に加え、データ分析・CRM(注1)/MA(注2)運用ノウハウを当社のメッセージング×AIと掛け合わせることで、顧客企業に対する統合的なマーケティング支援の提供を強化し、今後の事業成長の加速につなげてまいります。 なお、当社の連結子会社であるAIX Tech Ventures株式会社が保有する投資有価証券のうち、簿価に比べて実質価額が著しく下落したものについて投資有価証券評価損13,035千円を計上いたしました。 これらの結果、当連結会計年度の業績は、売上高4,151,609千円(前年同期比12.0%増)、営業利益370,599千円(前年同期比10.6%増)、経常利益366,316千円(前年同期比12.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益165,246千円(前年同期比11.3%増)となりました。 セグメント別の業績は、次の通りであります。 なお、当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載の通りであります。 (Smart AI Engagement事業) Smart AI Engagement事業は、SMS、RCSなどのメッセージングサービスでのデータ、さらにはWeb上に点在するデータなど、様々なテクノロジー・チャネル上にある情報を集約し、AIで多面的に分析・学習・予測することで、今まで実現できなかった企業と従業員、企業とユーザーなど、新たなエンゲージメントの創出を目指しております。本事業を展開するビジネスコミュニケーションプラットフォーム関連の市場は成長を続けており、2030年度にはSMSの配信数が14,268百万通にも及ぶという調査結果(出所:デロイト トーマツ ミック経済研究所「ミックITリポート2025年12月号」)があります。今後も、本人認証や未入金の督促等の通知だけでなく、SMSの次世代規格である、「RCS(Rich Communication Services)」が適したプロモーション、MA(注2)との連携が進むことで、関連市場は高い成長を続けていくものと予測されております。 このような事業環境の中、企業の更なる業務効率向上と、働く従業員の多様な働き方の革新を支援するため、メッセージングサービスであるSMS配信プラットフォーム「絶対リーチ!SMS」及びRCS配信及びチャットボットプラットフォーム「絶対リーチ!RCS」を展開し、配信数を拡大しております。また、収益性の高い国内顧客への注力及び金融や人材関連サービスを中心とした業界特化施策の実施、SMSサービスにAI技術を組合せ多様化する顧客ニーズへ対応した統合型ソリューションを提供しSMSの提供価値を進化させることで収益性を向上しております。これらの結果、当セグメントの売上高は4,014,415千円(前年同期比8.3%増)、セグメント利益は1,050,679千円(前年同期比20.1%増)となりました。 (マーケティングソリューション事業) マーケティングソリューション事業は、広告企画・プロモーションおよびクリエイティブ制作、その上流における戦略立案・マーケティングリサーチ、さらにメディア開発・運営といった多岐にわたるコミュニケーション設計を行っております。本事業は、主要取引先を中心とした案件の獲得・拡大に注力いたしました。具体的には、既存案件の深耕を進めるとともに、新規案件の提案活動を継続し、取引領域の拡大を図っております。引き続き、主要取引先配下での受託案件を安定的に獲得し続ける方針のもと、案件規模の拡大を推進する方針です。 これらの結果、当セグメントの売上高は137,194千円、セグメント利益は12,570千円となりました。 (注1)CRM:「Customer Relationship Management」の略で、顧客情報を一元管理・分析し、営業、マーケティング、カスタマーサポートなど、あらゆる業務の効率化と売上向上につなげることを目的とした手法やそのためのシステムのことを指します。(注2)MA :「Marketing Automation」の略で、見込み顧客の獲得から育成、既存顧客への継続的なアプローチまでを、デジタル技術によって自動化・効率化する仕組みを指します。 ③キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末より252,159千円増加し、1,815,691千円となりました。 当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果得られた資金は150,978千円(前連結会計年度は342,927千円の収入)となりました。これは主に、増加要因として税金等調整前当期純利益353,281千円の増加、仕入債務の増加84,881千円、減少要因として、売上債権及び契約資産の増加100,612千円、法人税等の支払額244,480千円によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果支出した資金は319,397千円(前連結会計年度は24,195千円の支出)となりました。これは主に、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出255,511千円、無形固定資産の取得による支出60,035千円によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果得られた資金は420,579千円(前連結会計年度は9,962千円の支出)となりました。これは主に、長期借入金の借入による収入460,000千円、長期借入金の返済による支出70,436千円によるものであります。 ④生産、受注及び販売の実績a.生産実績生産に該当する事項がありませんので、生産実績に関する記載はしておりません。 b.受注実績提供するサービスの性質上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。 c.販売実績当連結会計年度の販売実績は次の通りであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年1月1日至 2025年12月31日)金額(千円)前年同期比(%)Smart AI Engagement事業4,014,415108.33マーケティングソリューション事業137,194-合計4,151,609112.03 サービス別の販売実績は次の通りであります。サービスの名称当連結会計年度(自 2025年1月1日至 2025年12月31日)金額(千円)前年同期比(%)メッセージングサービス3,914,450106.97AI関連サービス99,964215.13マーケティングソリューションサービス137,194-合計4,151,609112.03(注)報告セグメントとサービス区分との関係について、「Smart AI Engagement事業」の販売実績は「メッセージングサービス」及び「AI関連サービス」から構成されております。また、「マーケティングソリューション事業」の販売実績は「マーケティングソリューションサービス」と同一であります。 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次の通りであります。相手先前連結会計年度(自 2024年1月1日至 2024年12月31日)当連結会計年度(自 2025年1月1日至 2025年12月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)株式会社ジンテック327,0808.8502,72912.1 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において認識及び分析・検討したものであります。 ①重要な会計方針及び見積り 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成に当たって、経営者により、一定の会計基準の範囲内で、かつ、合理的であると考えられる見積りについては、過去実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。 詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載の通りであります。 当社グループの連結財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項」に記載しております。 ②経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容a.財政状態 財政状態の状況分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態の状況」に記載の通りであります。 b.経営成績 経営成績の状況分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②経営成績の状況」に記載の通りであります。 c.キャッシュ・フローの状況 キャッシュ・フローの状況分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載の通りであります。 d.経営成績に重要な影響を与える要因について 経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載の通りであります。 e.資本の財源及び資金の流動性についての分析 当社グループは、事業上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としており、営業活動によるキャッシュ・フローの他、一部資金を金融機関からの借入等により調達しております。なお、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は1,815,691千円となっており、当面事業を継続していく上で十分な流動性を確保しております。
事業リスク
- 市場成長の鈍化と競争激化SMS配信サービス市場は寡占状態ですが、市場全体の成長が鈍化したり、新規参入によって競争が激化したりする可能性があります。これにより、市場シェアの変動や収益性の低下を招き、事業および業績に影響を及ぼす可能性があります。
- 主要取引先への依存メッセージングサービスの売上高のうち、特定の主要顧客が12.5%を占めています。この顧客の方針変更や取引量の減少があった場合、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。また、携帯電話事業者との契約条件変更や契約不継続もリスクです。
- 技術革新への対応遅れAI技術を活用する業界は変化が激しく、常に新しい技術が開発されています。もし当社グループが技術革新への対応が遅れた場合、提供するサービスの競争力が低下する可能性があります。また、予期せぬシステム投資が必要となるリスクもあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、以下の記載は、当社株式への投資に関連する全てのリスクを網羅するものではありませんので、ご留意ください。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。 (1)市場動向に係るリスク 当社グループが属するビジネスコミュニケーションプラットフォーム関連の市場は成長を続けており、サービスの導入が進むことによって、今後も高い成長を続けていくことが予想されます。しかしながら、SMS配信サービス市場でいえば、当社グループを含め4社により市場の大半を占めて寡占市場となっています。それゆえ、市場の成長スピードが大きく鈍化した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。そして、逆に市場の拡大が急速に進んだ場合であっても、当社グループが同様のペースで順調に成長しない可能性があります。さらには、市場が成熟していないため、今後、新規参入等により市場シェアの構成が急激に変化した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (2)競合他社に係るリスク 当社グループは、Smart AI Engagement事業として「メッセージングサービス」及び「AI関連サービス」を展開しており、また、株式会社ロウプにおいてマーケティングソリューション事業を展開しております。当連結会計年度末において、これら各事業分野において国内外に競合他社が存在しております。当社グループとしましては、これまで培ってきた技術力やノウハウを生かし、顧客のニーズに合致したサービスの開発及び提供を継続して参りますが、競争環境の更なる激化等、競合の状況によっては、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 (3)取引先に対する依存に係るリスク ①取引先に関するリスク 当社グループの売上高のうち、メッセージングサービスの主要顧客割合が12.5%を占めております。同社の方針変更等により大幅に金額が減少した場合に当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ②仕入先に関するリスク SMS配信プラットフォームを運営するに当たり、当社は主要な携帯電話事業者4社と直接接続契約を締結しており、当社グループでは企業から依頼された配信コンテンツを当社システムから携帯電話事業者のSMS配信ルートを利用して、一般ユーザーに配信しております。現在、携帯電話事業者と当社の間の契約の継続に支障を来す要因は発生しておりませんが、携帯電話事業者の経営方針が変更となった場合、SMS送信単価の引き上げ等が実施された場合、その他何かしらの事情により当社といずれかの携帯電話事業者との契約が継続できなかった場合に、業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。 (4)技術革新に係るリスク 当社グループが、サービスを提供するAI技術を活用した業界においては新技術の開発及びそれに基づく新サービスの導入が頻繁に行われており非常に変化の激しい業界となっております。そのため常に新しい技術要素を取り入れて参りますが、何らかの理由で技術革新への対応が遅れた場合、当社グループが提供するサービスの競争力が低下する可能性があります。また、新技術への対応のため、予定していないシステムの投資が必要となった場合、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。 (5)システム障害に係るリスク 当社グループの事業は、サービスの基盤をインターネットに依存しているため、自然災害や事故等により通信ネットワークが遮断された場合には、サービスを提供することが不可能となる場合があります。また、アクセスの一時的な増加による負荷増大によって、当社のサーバーが停止し、サービス提供に支障が出る場合があります。 さらには、外部からの不正な手段によるコンピューター内への侵入等の犯罪や当社担当者の過誤等によって、当社のシステムに重大な影響が出る場合があります。当社といたしましては、定期的なシステムのバックアップを実施すると共に、外部のデータセンターを利用することでセキュリティ強化や安定的なシステム運用ができるような体制の構築に努めておりますが、前述のような状況が発生した場合には、当社への損害賠償請求等により直接的な損害が生じる可能性の他、当社グループ及び当社システムへの信頼の低下により、間接的に当社の事業及び業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (6)人材の確保及び育成に係るリスク 当社グループが、今後更なる業容拡大に対応するためには、継続して優秀な人材の確保、育成することが重要な課題となります。現在も採用活動による人材の獲得に加え、入社後の社内における研修・育成等、人材の流出に対応した各種施策を推進しております。しかし、人材の採用や社内における人材の育成が計画通りに進まず、適正な人員配置が困難になった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 (7)顧客情報の管理に係るリスク 当社グループは、提供するサービスに関連して顧客企業の機密情報や個人情報を取扱っております。これらの情報資産を保護するため、当社においてプライバシーマーク(有効期限:2026年10月16日)及びISO/IEC 27001:2022(有効期限:2027年8月28日)を取得し、株式会社ロウプにおいて、ISO/IEC 27001:2022+Amd 1:2024)(有効期限:2028年10月27日)を取得している他、情報セキュリティに関する方針を定め、この方針に従って情報資産を適切に管理、保護しております。しかしながら、このような対策にもかかわらず重要な情報資産が外部に漏洩した場合には、当社グループの社会的信用の失墜、損害賠償請求の発生等により、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。また、個人情報に関する事故等の発生や重大な認証違反があり不適合の是正進捗がない場合は、認証取消となり当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 (8)法的規制に係るリスク ①電気通信事業法 当社グループは、電気通信事業者として総務省に届出を行っており、電気通信事業法に基づく通信役務の提供を行っております。今後、これらの法令や規則等の予測不能な変更あるいは新設が各事業の営業成績に影響を及ぼす可能性があります。また、当該法令に基づく命令若しくは処分に違反した場合において、公共の利益を阻害すると認められた場合、許認可取消を受ける可能性があります。 当社グループは、当該法令の遵守に努めており、当連結会計年度末において、こうした取消事由に該当する事項は生じておりませんが、かかる事態が発生した場合には、当社事業及び業績に影響を与える可能性があります。 ②特定電子メールの送信の適正化等に関する法律 特定電子メールの送信の適正化等に関する法律は、一時に多数の者に対してなされる特定電子メールの送信等による電子メールの送受信上の支障を防止する必要性が生じていることに鑑み、電子メールの利用についての良好な環境の整備を図り、高度情報通信社会の健全な発展に寄与することを目的としており、SMS配信も対象となっております。 当社グループでは、SMS配信審査の中で法令違反が発生しないように利用目的を事前に確認する等の対応を行っておりますが、万一当社顧客が法令違反をし、業務改善命令や罰則等を受けた場合に当社の業績に影響を与える可能性があります。 ③取引適正化に関する法規制 2024年11月1日にフリーランス・事業者間取引適正化等法(いわゆるフリーランス新法)が施行され、また、2026年1月1日には改正下請代金支払遅延等防止法(通称:取適法)が施行されております。これらの法令は、事業者間取引の適正化及び中小事業者・フリーランスの利益保護を目的としており、取引条件の明示義務、書面交付・記録保存義務の強化、不当な取引条件の禁止等の規制が定められております。 当社グループは、これらの法令を遵守するため、適切な契約締結や取引管理を行うとともに、運営フローの整備や役職員への研修等を実施し、法令に沿った事業運営に努めております。しかしながら、今後、法令の解釈の変更、所轄官庁の判断又は新たな判例等により、当社グループの取引慣行等に見直しが必要となった場合には、当社グループの業績及び事業運営に影響を及ぼす可能性があります。 (9)知的財産権に係るリスク 当社グループは、運営するサービスに関する知的財産権の獲得に努めております。また、第三者の知的財産権を侵害しないよう、十分注意を払っております。しかしながら、今後当社グループが属する事業分野において第三者の権利侵害が成立した場合は、第三者より損害賠償及び使用差止め等の訴えを起こされる可能性及び権利に関する使用料等の対価の支払いが発生する可能性があり、また当社グループの知的財産権が侵害された場合においても、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。 (10)自然災害、事故等に係るリスク 当社グループでは、自然災害、事故等に備え、定期的なバックアップ、稼働状況の監視等によりトラブルの事前防止または回避に努めておりますが、当社グループ所在地周辺において、大地震等の自然災害が発生した場合、当社グループ設備の破壊や電力供給の制限等の事業継続に支障を来す事象が発生して、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。 (11)内部管理体制に係るリスク 当社グループは、企業価値の持続的な増大を図るためには、コーポレート・ガバナンスが有効に機能することが不可欠であるとの認識の下、業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保、さらに健全な倫理観に基づく法令遵守の徹底が必要と認識しております。 また、小規模組織の当社グループでは特定の人材に過度に依存しないよう組織的な経営体制を整備し、全般的な経営リスクの軽減に努めると共に、管理体制の整備・強化を図っております。しかしながら、管理体制の拡充を上回る速度で拡大した場合、適切な代替要員の不在や人員増強の遅延等により、当社グループの内部管理体制に支障が生ずる可能性があります。 (12)新株予約権の行使による株主価値の希薄化に係るリスク 当社グループは、取締役及び従業員に対し、長期的な企業価値向上に対するインセンティブ等を目的として、新株予約権を付与している他、今後も優秀な人材確保のため新株予約権を発行する可能性があります。現在付与されている、または今後付与する新株予約権の行使が行われた場合、発行済株式総数が増加し、1株当たりの株式価値を希薄化させる可能性があります。当連結会計年度末、これらの新株予約権による潜在株式数は293,200株であり、発行済株式総数4,083,850株の7.18%に相当しております。なお、新株予約権の詳細は、後記「第4 提出会社の状況 1 株式等の状況 (2) 新株予約権等の状況」をご参照ください。 (13)訴訟等に係るリスク 当社グループでは、これまでに訴訟は発生しておりません。しかしながら、将来において当社の取締役、従業員の法令違反等の有無にかかわらず、予期せぬトラブルや訴訟等が発生する可能性は否定できません。かかる訴訟が発生した場合には、その内容や賠償金額によって、当社グループの業績及び事業展開に影響を及ぼす可能性があります。 (14)資本提携及びM&Aに関するリスク 当社グループは、事業規模の拡大や営業基盤の強化による収益性及び競争力向上を目的として、当社グループの事業と関連性があり、事象シナジーを見込める企業を対象とした資本業務提携及びM&Aを積極的に実施して参ります。このような活動においては、譲受対価によっては償却費用が増加し、あるいは提携先及び出資先の業績によっては、評価損を計上する等の状況となり、結果として当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、M&Aにおいては、のれん計上後の経営環境の変動等により、のれんの超過収益力が著しく低下した場合には減損損失が発生し、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。なお、当該リスクへの対応については、当社グループでは、有識者会議及び取締役会において、案件の妥当性及び合理性を慎重に審議し実行し、M&A後のモニタリング状況についても同様の会議体において報告を行い、リスクの把握に努めて参ります。 (15)ソフトウエアの投資に関するリスク 当社グループにおけるソフトウエア投資は、競争力の確保及び維持、収益力向上の観点で重要であり、継続的かつ積極的なソフトウエア投資が重要課題の一つとなっております。当社グループにおいては、ソフトウエアの開発計画の大幅な遅延、開発コストの増加、収益計画の下振れ等により、投資回収が当初計画どおり見込めない場合には減損損失が発生し、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社グループでは、当該リスクへの対応について、有識者会議及び取締役会にて案件の妥当性及び合理性等を慎重に審議し投資を行っており、投資実行後も定期的なモニタリングを行い、同様の会議体において報告を行い、減損に関するリスク回避をするように努めております。 (16)CVC投資に関するリスク 当社グループにおけるCVC事業は、コミュニケーション事業領域のスタートアップ企業や女性起業家を中心に投資を展開しております。具体的な投資対象は、当社グループにおける既存事業領域の拡大、新規事業創出に繋がる独自の技術・サービスを持つ国内外のスタートアップ企業が対象となります。従いまして、実質的な財務リターンを求めるというよりは、戦略リターンを重点においた投資を行っております。 投資に際しては、当社グループが定める投資ルールに基づく投資・運用プロセスに従い、投資検討時は詳細なデューデリジェンス、投資実施後は事業進捗に対する定期的にモニタリング等を徹底し、可能な限りリスクを回避するよう努めております。 しかしながら、投資先企業の財政状況の悪化などにより、投資価値が毀損したと判断した場合には減損計上の処理を行います。これら減損処理により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響が及ぶ可能性があります。