事業の概要
- 多岐にわたる化学品事業三洋化成工業グループは、洗剤やヘアケア製品の界面活性剤、自動車シートのポリウレタン原料、複写機トナーの材料など、非常に幅広い分野で化学製品を製造・販売しています。子会社や関連会社と連携し、国内外で製品供給や技術提供を行うことで、多様な産業のニーズに応えるビジネスモデルを構築しています。
- グローバルな製造・販売網日本国内だけでなく、タイ、韓国、米国など複数の国に生産・販売拠点を持ち、グローバルに事業を展開しています。これにより、特定の地域に依存せず、世界中の市場で製品を提供できる体制を整え、収益源の多角化を図っています。
- 物流を含む総合サービス化学品の製造・販売だけでなく、関連する物流サービスも自社グループで行っています。三洋化成ロジスティクスや塩浜ケミカル倉庫が保管・出荷・運送を担うことで、製品の安定供給と効率的なサプライチェーンを構築し、顧客への総合的なサービス提供を実現しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- トイレタリー・ヘルスケア事業この事業は、洗剤やヘアケア製品に使われる界面活性剤、殺菌・抗菌剤などを製造・販売しており、売上高は306.8億円、営業利益は1.76億円です。生活に密着した製品が多く、安定した需要が見込まれる一方で、競争も激しい分野と考えられます。
- 石油・自動車関連事業自動車のシートに使われるポリウレタンフォーム原料や、変速機・エンジン用オイルの潤滑油添加剤などを製造・販売しており、売上高は492.32億円、営業利益は39.79億円と、最も高い利益を上げています。自動車産業の動向に大きく影響される事業です。
- プラスチック・繊維関連事業永久帯電防止剤、顔料分散剤、樹脂改質剤、繊維用薬剤などを製造・販売しており、売上高は268.39億円、営業利益は28.67億円です。プラスチックや繊維製品の機能性向上に貢献する製品を提供しています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| ToiletriesAndHealthCare | 事業 | 307 | 2 | 0.6% |
| PetroleumAndAutomotives | 事業 | 492 | 40 | 8.1% |
| PlasticsAndTextiles | 事業 | 268 | 29 | 10.7% |
| InformationAndElectricsElectronics | 事業 | 209 | 25 | 12.1% |
| EnvironmentalProtectionConstructionAndOthers | 事業 | 146 | 0 | 0.0% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3【事業の内容】当社グループは、当社、子会社19社及び関連会社6社で構成され、生活・健康産業関連分野、石油・輸送機産業関連分野、プラスチック・繊維産業関連分野、情報・電気電子産業関連分野、環境・住設産業関連分野他の各産業関連製品の製造・販売、技術供与を主な内容とし、さらに関連する物流、その他のサービス等の事業活動を展開しております。当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。なお、次の5分野は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。 [化学品事業]生活・健康産業関連分野洗剤やヘアケア製品用の界面活性剤および殺菌・抗菌剤などを当社およびサンヨーカセイ(タイランド)リミテッドが製造・販売しているほか、ポリエチレングリコール等をサンケミカル㈱が製造し、当社が販売しております。また、紙パルプ用薬剤等をサンノプコ㈱が、高吸水性樹脂をSDPグローバル㈱、SDPグローバル(マレーシア)SDN.BHD.が製造・販売しております。 石油・輸送機産業関連分野ポリウレタンフォーム原料等を当社およびサンケミカル㈱が製造し、自動車等のシート用原料として当社が販売しております。自動車内装表皮材用ウレタンビーズを当社が製造・販売しているほか、サンヨーケミカル・テキサス・インダストリーズLLCが製造し、サンヨーケミカル・アメリカInc.が全量引き取り販売しております。変速機用やエンジン用オイルの潤滑油に添加する薬剤を、当社が製造・販売しております。また、韓国三洋化成製造㈱が製造し、当社および韓国三洋化成㈱が全量引き取り販売しております。 プラスチック・繊維産業関連分野永久帯電防止剤や顔料分散剤を当社およびサンヨーカセイ(タイランド)リミテッドが、樹脂改質剤等を当社が製造・販売しているほか、塗料用薬剤をサンノプコ㈱が製造・販売しております。また、繊維用薬剤等を当社が製造・販売しております。 情報・電気電子産業関連分野複写機やプリンター用トナーバインダー及び重合トナー用材料を当社が製造・販売しています。また、アルミ電解コンデンサ等の電解液を当社が製造・販売しているほか、半導体関連材料を当社およびサンアプロ㈱が製造・販売しております。 環境・住設産業関連分野他廃水処理用高分子凝集剤などを当社が販売しているほか、ポリウレタン断熱材の原料を当社およびサンケミカル㈱が製造し、当社が販売しております。 [その他事業]物流三洋化成ロジスティクス㈱が保管・出荷業務・工場内荷役作業及び運送、塩浜ケミカル倉庫㈱が保管・荷役・運送取扱いを行っております。 当社グループの主な会社の事業系統図は次のとおりであります。(注)1.当社は2025年4月1日付で連結子会社であるSDPグローバル㈱を吸収合併しております。2.当連結会計年度において、三大雅精細化学品(南通)有限公司の持分を全て譲渡したことにより、同社を連結の範囲から除外しております。3.セグメント別には区分しておりません。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 特定の産業分野向けに多様な化学品を製造・販売する技術力と研究開発力。 |
|---|---|
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | 中程度 |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
会社が挙げる主要リスク:経済状況の悪化による需要縮小 / 為替レートの変動 / 原料価格(原油由来)の変動
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 7 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
特定の高機能化学品分野における長年の研究開発実績とノウハウは存在するが、特許による独占的な保護や強力なブランド力は限定的。新規参入障壁は中程度。
スイッチングコスト★★☆☆☆
顧客は特定の用途向けにカスタマイズされた製品を求めており、仕様変更には一定のコストや時間を要する。しかし、代替材料の存在や顧客の調達戦略により、スイッチング・コストは限定的。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
ネットワーク効果は事業モデルにほとんど見られない。製品の価値は個々の性能に依存し、ユーザー数の増加が直接的な価値向上に繋がらない。
コスト優位★★☆☆☆
一部の製造プロセスにおいて効率化やスケールメリットによるコスト削減の努力は見られるが、原料価格の変動や競合他社との価格競争に晒されており、構造的なコスト優位性は確立されていない。
規模の経済★★☆☆☆
特定のニッチ市場では一定のシェアを持つが、グローバルな化学業界全体で見ると規模の経済性は限定的。業界再編やM&Aによる規模拡大の余地はある。
- 多様な産業への貢献同社グループは、生活・健康、石油・輸送機、プラスチック・繊維、情報・電気電子、環境・住設といった多岐にわたる産業分野に製品を提供しています。これにより、特定の産業の景気変動に左右されにくい安定した事業基盤を築いている可能性があります。
- グローバルな生産・販売体制日本、タイ、米国、韓国などに生産・販売拠点を持ち、中国や台湾にも販売拠点を展開しています。これにより、地域ごとの市場特性や需要に対応し、グローバルな供給網を構築することで、安定的な事業運営を可能にしていると考えられます。
- 研究開発と技術供与有価証券報告書には具体的な技術優位性の記載は少ないものの、多岐にわたる化学品を製造していることから、それぞれの分野で培われた独自の技術やノウハウを有していると推察されます。また、技術供与も事業内容に含まれており、技術力を活かしたビジネス展開も行っている可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 当社グループは、社是「企業を通じてよりよい社会を建設しよう」のもと、2022年3月に経営方針「WakuWaku Explosion 2030」(以下、『経営方針』といいます)を策定し、2022年7月にはマテリアリティの特定を行いました。また、経営方針とマテリアリティに沿って、2023年度を起点とする3ヵ年計画として「新中期経営計画2025」(以下、『新中計2025』といいます)を策定し、成長の道筋と具体策を明らかにしました。新中計2025では、経営方針で掲げた「実現したい社会」と「ありたい姿」への到達という目標を堅持し、そのために実行すべきミッションである「カーボンニュートラルへの貢献」と「QOLの向上」につながる製品群の開発・製造・販売に経営資源を重点的に投入することを表明しました。そして『基盤事業の見直し』、『基盤事業からの展開』、『新たな成長軌道』の3つの取り組みで「ありたい姿に向けた変革」を加速させ、収益力を向上させることとしました。 新中計2025の2年目にあたる2024年度は、中国経済の低迷の長期化や中国における基礎化学品の増産による競争激化など、想定以上の外部環境の変化が重なり、当社業績にも影響を及ぼしました。特に、当社の基盤事業の一つであるウレタン事業は、中国から極めて安価なポリウレタンフォーム原料の流入による価格競争の激化と商権喪失があり、世界自動車生産台数も伸び悩んだことから、大変な苦戦を強いられました。このような状況を鑑みて、2025年度の業績予測を精査した結果、営業利益の見通しは100億円とし、新中計2025の最終年度に掲げていた営業利益150億円の達成時期についても見直しを行うことといたしました。 昨今の中国での基礎化学品の増産による日本の化学業界への影響は不可逆的であると考えており、当社としては急速に変化する事業環境に対して、新中計2025で掲げた諸施策を通じて、製品の品質差別化が難しく価格競争に晒されている汎用品から当社独自の価値が提供できる高付加価値製品への事業ポートフォリオの転換を図っている途上にあります。 その中において、新中計2025で掲げていた『基盤事業の見直し』における「構造改革」と「サプライチェーン全体での効率化」については、大きな進展がありました。また、『基盤事業からの展開』における「高付加価値製品群の拡販」と「グローバル展開」については、想定よりも若干の遅れがあるものの事業構造の転換に向けた着実な取り組みを継続しており、『新たな成長軌道』としての「新規事業の開発」についても将来の収益の柱にすべく研究リソースを集中投入して注力しております。現地点での進捗状況は以下のとおりとなります。 (1) 基盤事業の見直し①構造改革 新興国での相次ぐ新規参入で供給過剰に陥り、さらには新規参入メーカーと品質による差別化が困難な汎用製品となっていた高吸水性樹脂事業からの撤退を断行しました。本事業撤退により売上高は約20%減少しますが、一方で営業利益は約10億円の改善、運転資本の圧縮効果は約100億円となります。 また、新中計2025にはウレタン事業の構造改革を掲げており、三井化学㈱と共に設立したジャパンポリオール有限責任事業組合(LLP)による原料調達等におけるコスト低減と製品の差別化を進めております。想定外の中国からの安価なウレタン原料流入による競争激化で利益が大幅に悪化しており、構造改革効果の発現には時間がかかる見込みですが、当社の基盤事業として着実に利益を上げられる体質に転換してまいります。 ②サプライチェーン全体での効率化 「ものづくり大改革」として取り組んでいる「サプライチェーン全体にわたるコスト削減及び運転資本の圧縮」については、目標(中期経営計画3ヵ年における増分営業利益30億円、運転資本圧縮50億円)を上回るペースで進捗しており、基盤事業のコスト競争力の強化に継続して取り組んでまいります。 (2) 基盤事業からの展開 カーボンニュートラル及びQOL(生活の質)の向上に貢献する注力5製品群を「高付加価値製品群」として位置付け、本製品群への研究開発及び設備拡充に向けた投資を進めています。製品群によって進捗に差があり、若干想定を下回っているものの、新たな注力製品を特定するなどの取り組みを加速させて、高付加価値製品を中心としたポートフォリオへの転換を進めてまいります。 (3) 新たな成長軌道 新規創傷治癒材「シルクエラスチン®創傷用シート」の独占的販売権を科研製薬㈱に供与したほか、カーボンニュートラルやQOL(生活の質)の向上を軸とした食と医療などの分野で、複数の新規ビジネスの事業化に向けた取り組みに注力しており、収益化に向けて概ね想定どおりに進捗しております。 これらの結果、2024年度の売上高営業利益率は前年度3.1%から5.9%に、ROICは前年度2.4%から4.8%にそれぞれ改善いたしました。………………………………………………………………………………………………………………………………… 新中計2025の最終年度にあたり、こうした取り組みを収益力強化につなげるとともに、外部環境の変化に対応できるよう、「事業ポートフォリオの高度化」を加速させることが重要な課題です。次の収益の柱となる成長領域へのリソース投入を含め、以下の重点事項に取り組んでまいります。 (1) 「ありたい姿に向けた変革」加速のシナリオ①基盤事業の見直し● 市場ニーズに対応した差別化製品の開発による利益の拡大● サプライチェーン全体の効率化を目的とする「ものづくり大改革」(ソフト面)の継続的推進と生産設備の統廃合・集約化に取り組む「生産設備改革」(ハード面)の新たな推進の両輪で、グループ全体での最適な生産体制を構築● 基盤事業の収益性・競争力強化に向けた他社とのアライアンスの検討と推進②基盤事業からの展開● 高付加価値製品群の拡充に向けた注力テーマへのリソースの集中投入● 半導体分野の製品開発と拡販に向けたマーケティングの推進● 小規模高付加価値テーマ推進に向けた小型反応槽の導入③新たな成長軌道● 人工タンパク質「シルクエラスチン」の米国事業化とマーケティングの推進● カーボンニュートラルやQOL(生活の質)の向上を軸とした食と医療などの分野での新規ビジネスの事業化加速(匂いセンサー、農業資材用ペプチド、陸上養殖、電池部材など)④その他の取り組み● 研究開発力の強化に向けた新研究棟建設プランの具体化● アメリカ・インド市場を中心としたグローバルマーケティングの推進● 物流会社とのパートナー連携による効率的かつ持続可能な物流体制の構築 (2) 変革を支える活動 マテリアリティを中心に、持続可能な事業基盤を支えるための以下の取り組みを強化します。● 2050年度のカーボンニュートラルに向けたCO2排出削減のロードマップ策定とこれに向けた削減策として、コージェネレーションシステムや再生可能エネルギーの導入、生産工程の見直しの遂行● DEIの推進によるイノベーション創出、人財育成の強化、働きがいの向上● イノベーションの創出を支えるDXの積極推進とデジタルプラットフォームの活用による業務効率化● 重要リスクの管理の徹底と透明性のある経営の実践(重要リスクの管理の徹底)・全社リスクを包括的に管理するリスクマネジメント委員会の設置によるリスクマップの整備及び重要リスクの特定と対応・安全最優先の経営の推進、人権方針に沿った取り組みの推進、品質ガバナンスの強化、ハラスメント防止の徹底(透明性のある経営)・財務/非財務情報の積極的な開示
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 当社グループは、社是「企業を通じてよりよい社会を建設しよう」のもと、2022年3月に経営方針「WakuWaku Explosion 2030」(以下、『経営方針』といいます)を策定し、2022年7月にはマテリアリティの特定を行いました。また、経営方針とマテリアリティに沿って、2023年度を起点とする3ヵ年計画として「新中期経営計画2025」(以下、『新中計2025』といいます)を策定し、成長の道筋と具体策を明らかにしました。新中計2025では、経営方針で掲げた「実現したい社会」と「ありたい姿」への到達という目標を堅持し、そのために実行すべきミッションである「カーボンニュートラルへの貢献」と「QOLの向上」につながる製品群の開発・製造・販売に経営資源を重点的に投入することを表明しました。そして『基盤事業の見直し』、『基盤事業からの展開』、『新たな成長軌道』の3つの取り組みで「ありたい姿に向けた変革」を加速させ、収益力を向上させることとしました。 新中計2025の2年目にあたる2024年度は、中国経済の低迷の長期化や中国における基礎化学品の増産による競争激化など、想定以上の外部環境の変化が重なり、当社業績にも影響を及ぼしました。特に、当社の基盤事業の一つであるウレタン事業は、中国から極めて安価なポリウレタンフォーム原料の流入による価格競争の激化と商権喪失があり、世界自動車生産台数も伸び悩んだことから、大変な苦戦を強いられました。このような状況を鑑みて、2025年度の業績予測を精査した結果、営業利益の見通しは100億円とし、新中計2025の最終年度に掲げていた営業利益150億円の達成時期についても見直しを行うことといたしました。 昨今の中国での基礎化学品の増産による日本の化学業界への影響は不可逆的であると考えており、当社としては急速に変化する事業環境に対して、新中計2025で掲げた諸施策を通じて、製品の品質差別化が難しく価格競争に晒されている汎用品から当社独自の価値が提供できる高付加価値製品への事業ポートフォリオの転換を図っている途上にあります。 その中において、新中計2025で掲げていた『基盤事業の見直し』における「構造改革」と「サプライチェーン全体での効率化」については、大きな進展がありました。また、『基盤事業からの展開』における「高付加価値製品群の拡販」と「グローバル展開」については、想定よりも若干の遅れがあるものの事業構造の転換に向けた着実な取り組みを継続しており、『新たな成長軌道』としての「新規事業の開発」についても将来の収益の柱にすべく研究リソースを集中投入して注力しております。現地点での進捗状況は以下のとおりとなります。 (1) 基盤事業の見直し①構造改革 新興国での相次ぐ新規参入で供給過剰に陥り、さらには新規参入メーカーと品質による差別化が困難な汎用製品となっていた高吸水性樹脂事業からの撤退を断行しました。本事業撤退により売上高は約20%減少しますが、一方で営業利益は約10億円の改善、運転資本の圧縮効果は約100億円となります。 また、新中計2025にはウレタン事業の構造改革を掲げており、三井化学㈱と共に設立したジャパンポリオール有限責任事業組合(LLP)による原料調達等におけるコスト低減と製品の差別化を進めております。想定外の中国からの安価なウレタン原料流入による競争激化で利益が大幅に悪化しており、構造改革効果の発現には時間がかかる見込みですが、当社の基盤事業として着実に利益を上げられる体質に転換してまいります。 ②サプライチェーン全体での効率化 「ものづくり大改革」として取り組んでいる「サプライチェーン全体にわたるコスト削減及び運転資本の圧縮」については、目標(中期経営計画3ヵ年における増分営業利益30億円、運転資本圧縮50億円)を上回るペースで進捗しており、基盤事業のコスト競争力の強化に継続して取り組んでまいります。 (2) 基盤事業からの展開 カーボンニュートラル及びQOL(生活の質)の向上に貢献する注力5製品群を「高付加価値製品群」として位置付け、本製品群への研究開発及び設備拡充に向けた投資を進めています。製品群によって進捗に差があり、若干想定を下回っているものの、新たな注力製品を特定するなどの取り組みを加速させて、高付加価値製品を中心としたポートフォリオへの転換を進めてまいります。 (3) 新たな成長軌道 新規創傷治癒材「シルクエラスチン®創傷用シート」の独占的販売権を科研製薬㈱に供与したほか、カーボンニュートラルやQOL(生活の質)の向上を軸とした食と医療などの分野で、複数の新規ビジネスの事業化に向けた取り組みに注力しており、収益化に向けて概ね想定どおりに進捗しております。 これらの結果、2024年度の売上高営業利益率は前年度3.1%から5.9%に、ROICは前年度2.4%から4.8%にそれぞれ改善いたしました。………………………………………………………………………………………………………………………………… 新中計2025の最終年度にあたり、こうした取り組みを収益力強化につなげるとともに、外部環境の変化に対応できるよう、「事業ポートフォリオの高度化」を加速させることが重要な課題です。次の収益の柱となる成長領域へのリソース投入を含め、以下の重点事項に取り組んでまいります。 (1) 「ありたい姿に向けた変革」加速のシナリオ①基盤事業の見直し● 市場ニーズに対応した差別化製品の開発による利益の拡大● サプライチェーン全体の効率化を目的とする「ものづくり大改革」(ソフト面)の継続的推進と生産設備の統廃合・集約化に取り組む「生産設備改革」(ハード面)の新たな推進の両輪で、グループ全体での最適な生産体制を構築● 基盤事業の収益性・競争力強化に向けた他社とのアライアンスの検討と推進②基盤事業からの展開● 高付加価値製品群の拡充に向けた注力テーマへのリソースの集中投入● 半導体分野の製品開発と拡販に向けたマーケティングの推進● 小規模高付加価値テーマ推進に向けた小型反応槽の導入③新たな成長軌道● 人工タンパク質「シルクエラスチン」の米国事業化とマーケティングの推進● カーボンニュートラルやQOL(生活の質)の向上を軸とした食と医療などの分野での新規ビジネスの事業化加速(匂いセンサー、農業資材用ペプチド、陸上養殖、電池部材など)④その他の取り組み● 研究開発力の強化に向けた新研究棟建設プランの具体化● アメリカ・インド市場を中心としたグローバルマーケティングの推進● 物流会社とのパートナー連携による効率的かつ持続可能な物流体制の構築 (2) 変革を支える活動 マテリアリティを中心に、持続可能な事業基盤を支えるための以下の取り組みを強化します。● 2050年度のカーボンニュートラルに向けたCO2排出削減のロードマップ策定とこれに向けた削減策として、コージェネレーションシステムや再生可能エネルギーの導入、生産工程の見直しの遂行● DEIの推進によるイノベーション創出、人財育成の強化、働きがいの向上● イノベーションの創出を支えるDXの積極推進とデジタルプラットフォームの活用による業務効率化● 重要リスクの管理の徹底と透明性のある経営の実践(重要リスクの管理の徹底)・全社リスクを包括的に管理するリスクマネジメント委員会の設置によるリスクマップの整備及び重要リスクの特定と対応・安全最優先の経営の推進、人権方針に沿った取り組みの推進、品質ガバナンスの強化、ハラスメント防止の徹底(透明性のある経営)・財務/非財務情報の積極的な開示
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、物価高による消費マインドの低下はあるものの雇用・所得環境の改善を背景に緩やかな持ち直しが見られました。為替相場は円安進行後、米欧の利下げや日銀の利上げなどから円が急反発する場面もありましたが、金利差の縮小が限定的であったこと等もあり、年間を通して乱高下しながら小幅な円高となりました。また、原油価格は中東地域を巡る地政学リスク等により高止まりが続きました。世界経済は、米国景気は底堅く推移し、欧州景気は回復傾向である一方、中国は政策効果による一時的な持ち直しは見られたものの、不動産市況悪化の影響等により自律的な景気回復が遅れております。加えて、昨今の米国の関税政策の動向やロシア・ウクライナ情勢の長期化ならびに中東地域の不安定な状況が継続するなど、先行きは極めて不透明な状況にあります。化学業界におきましては、中国の内需不振と供給過剰により中国製品が日本およびアジアマーケットに流入してきていることで価格競争が激化するなど、事業環境は不可逆的な変化に晒されております。このような環境の下、当社は前連結会計年度において、『新中期経営計画2025』で掲げた構造改革に沿って、高吸水性樹脂事業及び中国における生産事業からの撤退を決定しました。当連結会計年度では、その決定に従って、三大雅精細化学品(南通)有限公司の持分譲渡を完了し、高吸水性樹脂事業から完全撤退するなど高付加価値事業への転換を図る事業ポートフォリオ改革は着実に進捗しております。また、『ものづくり大改革』として取組んでいる「サプライチェーン全体にわたるコスト削減および運転資本の圧縮」についても、目標を上回るペースで進捗しており、基盤事業の収益回復に寄与してきております。これらの結果、当連結会計年度の売上高は、高吸水性樹脂事業からの撤退などにより1,422億5千8百万円(前期比10.8%減)となりました。利益面では、先端半導体分野の好調に加え高付加価値製品の拡販や構造改革による収益性改善などにより営業利益は84億3千9百万円(前期比72.7%増)、経常利益は96億7千万円(前期比18.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は出資金評価損や事業構造改革費用を計上したことにより41億5千1百万円(前期は事業構造改革費用の計上などにより85億1百万円の損失)となりました。 なお、上記事業構造改革に関する損失は、前連結会計年度から複数年度にわたり総額200億円を見込んでおりましたが、前連結会計年度に約120億円、当連結会計年度は三大雅精細化学品(南通)有限公司の減損損失を含め約12億円を計上しております。 セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。 <生活・健康産業関連分野>生活産業関連分野は、ポリエチレングリコールの市況が国内外ともに回復するなど、売上高は好調に推移しました。健康産業関連分野は、高吸水性樹脂事業からの撤退に伴い、売上高は大幅に減少しました。以上の結果、当セグメントの売上高は306億8千万円(前期比33.2%減)、営業利益は1億7千6百万円(前期は14億2千1百万円の営業損失)となりました。 <石油・輸送機産業関連分野>石油産業関連分野は、潤滑油添加剤の需要回復により売上高は順調に推移しました。輸送機産業関連分野は、自動車生産台数が横ばいの中、自動車シートなどに使用される国内向けのポリウレタンフォーム用原料が海外安価品の流入により低調になったことに加え、海外向け自動車内装表皮材用ウレタンビーズも減少したため、売上高は低調となりました。以上の結果、当セグメントの売上高は492億3千2百万円(前期比2.5%減)、営業利益は39億7千9百万円(前期比41.2%増)となりました。 <プラスチック・繊維産業関連分野>プラスチック産業関連分野は、永久帯電防止剤の需要回復により売り上げを伸ばし、塗料コーティング用薬剤・添加剤も堅調に推移したため、売上高は好調に推移しました。繊維産業関連分野は、タイヤコード糸等の製造時に使用される油剤が中国の需要回復に伴い大幅に増加したことに加え、風力発電用風車向けの炭素繊維用薬剤も復調したものの、合成皮革用薬剤が低調に推移し、売上高は横ばいとなりました。以上の結果、当セグメントの売上高は268億3千9百万円(前期比6.4%増)、営業利益は28億6千7百万円(前期比21.1%増)となりました。 <情報・電気電子産業関連分野>情報産業関連分野は、トナーバインダーの需要が回復傾向にある一方で、重合トナー用材料が中国での生産事業からの撤退等により低調となり、売上高は大きく減少しました。電気電子産業関連分野は、アルミ電解コンデンサ用電解液がEV市場の回復遅れにより低調に推移しましたが、先端半導体市場が堅調に推移したことにより関連材料が売り上げを伸ばし、売上高は増加しました。以上の結果、当セグメントの売上高は209億1千1百万円(前期比8.6%減)、営業利益は25億3千2百万円(前期比38.3%増)となりました。 <環境・住設産業関連分野他>環境産業関連分野は、高分子凝集剤用のカチオンモノマーが国内市況の低迷により低調に推移しました。住設産業関連分野は、セメント用薬剤が需要低迷により低調でしたが、家具・断熱剤などに用いられるポリウレタンフォーム用原料の販売が回復したため、売上高は横ばいとなりました。以上の結果、当セグメントの売上高は145億9千4百万円(前期比2.9%減)、営業利益は4百万円(前期比99.2%減)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況 前連結会計年度(百万円)当連結会計年度(百万円)増減(百万円)営業活動によるキャッシュ・フロー19,81413,925△5,889投資活動によるキャッシュ・フロー△6,264△5,0791,184財務活動によるキャッシュ・フロー△4,006△11,895△7,889現金及び現金同等物に係る換算差額601△128△730現金及び現金同等物の増減額10,145△3,177△13,323現金及び現金同等物の期末残高27,18824,010△3,177 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末残高と比較し31億7千7百万円減少し、240億1千万円となりました。 各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動による資金の増加は、139億2千5百万円(前期は198億1千4百万円の増加)となりました。これは、税金等調整前当期純利益64億6千1百万円、減価償却費96億3千3百万円、売上債権の減少78億8千3百万円、棚卸資産の減少32億5千4百万円などによる資金の増加が、仕入債務の減少65億8千6百万円、事業構造改革に伴う支払額45億4千9百万円、法人税等の支払額25億1百万円などによる資金の減少を上回ったことによるものです。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動による資金の減少は、50億7千9百万円(前期は62億6千4百万円の減少)となりました。これは、固定資産の取得に67億7千1百万円を支出したことなどによるものです。 営業活動によるキャッシュ・フローから投資活動によるキャッシュ・フローを差し引いた「フリーキャッシュ・フロー」は、88億4千6百万円の増加(前期は135億5千万円の増加)となりました。(財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動による資金の減少は、118億9千5百万円(前期は40億6百万円の減少)となりました。これは、配当金の支払額37億6千万円、短期借入金の純減少額83億7千1百万円による資金の減少などによるものです。 ③生産、受注及び販売の実績 (a)生産実績当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)前期比(%)金額(百万円)生活・健康産業関連分野30,880△39.0石油・輸送機産業関連分野44,864△6.2プラスチック・繊維産業関連分野28,0129.8情報・電気電子産業関連分野22,061△3.5環境・住設産業関連分野他14,576△3.3合計140,394△13.3(注)1.生産金額は、平均販売価格により計算しており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。2.生産実績には委託生産品(商品仕入高)を含んでおりません。 (b)受注実績当社グループ(当社及び連結子会社)は、受注生産方式ではなく、主として見込生産を行っております。 (c)販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)前期比(%)金額(百万円)生活・健康産業関連分野30,680△33.2石油・輸送機産業関連分野49,232△2.5プラスチック・繊維産業関連分野26,8396.4情報・電気電子産業関連分野20,911△8.6環境・住設産業関連分野他14,594△2.9合計142,258△10.8(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。2.販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10以上である販売先はありません。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 ①経営成績の分析(売上高) 当連結会計年度における売上高は、販売量の減少などにより、1,422億5千8百万円(前期比10.8%減)となりました。 (売上原価、販売費及び一般管理費) 売上原価は、前期比200億2千6百万円減少し、売上原価率は前連結会計年度の81.6%から77.5%へ4.1ポイント減少しました。 販売費及び一般管理費は、前期比7億7千8百万円減少し、対売上高比率は前連結会計年度の15.3%から16.6%へ1.3ポイント増加しました。 研究開発費は、前期比6千3百万円減少し、対売上高比率は前連結会計年度の3.3%から3.6%へ0.3ポイント増加しました。 (営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純損益) 営業利益は、84億3千9百万円(前期比72.7%増)となりました。また、売上高営業利益率は前連結会計年度の3.1%から5.9%へ2.8ポイント増加しました。 経常利益は、96億7千万円(前期比18.1%増)となりました。 親会社株主に帰属する当期純利益は、41億5千1百万円(前期は85億1百万円の損失)となりました。 ②財政状態の分析(流動資産) 流動資産は、受取手形及び売掛金が99億8百万円、商品及び製品が68億7千6百万円減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べて209億8千6百万円減少し、849億4千2百万円となりました。 (固定資産) 固定資産は、有形固定資産が53億3千5百万円減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べて84億6千5百万円減少し、914億2千3百万円となりました。 (流動負債) 流動負債は、短期借入金が82億4千1百万円、買掛金が69億6千8百万円、未払金が39億1千万円減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べて231億8千7百万円減少し、303億3千2百万円となりました。 (固定負債) 固定負債は、事業構造改革引当金が30億4千2百万円減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べて29億8千9百万円減少し、77億3千1百万円となりました。 流動資産から流動負債を差し引いた運転資本は546億1千万円、流動比率は280.0%となりました。(純資産) 純資産は、前連結会計年度末に比べ32億7千5百万円減少し、1,383億2百万円となりました。自己資本比率は、前連結会計年度末の67.6%から9.2ポイント増加し76.8%となりました。また、1株当たり純資産は、前連結会計年度末の6,295.31円から6,119.90円と175.41円減少しました。 ③資本の財源及び資金の流動性についての分析 当社グループは、付加価値の高いパフォーマンス・ケミカルス(=機能化学品)の製造・販売を通じて、毎期安定した営業キャッシュ・フローを計上しています。近年、パフォーマンス・ケミカルスは新興国の生活水準向上などにより海外需要が増加しており、当社グループでは「グローバル化」を重要施策と位置付け、国内外で製造拠点の新設や設備増強を進めています。 グループ会社の資金は当社が一元的に管理し、必要に応じて資金を融通しています。また、投資資金については、営業活動によるキャッシュ・フローや金融機関からの借入による調達を基本としており、今後も同様の方針で取り組んでまいります。 当社は、グループ内の資金効率化を図るとともに、投資計画の妥当性を考慮した資金活用を判断することで、財務体質の改善や企業価値向上に繋げていく所存です。 ④経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは2024年当初の目標として連結売上高1,450億円、連結営業利益80億円、連結経常利益95億円、親会社株主に帰属する当期純利益25億円を掲げておりました。 当連結会計年度の売上高は高吸水性樹脂事業からの撤退などにより1,422億5千8百万円(前期比10.8%減)、営業利益は先端半導体分野の好調に加え高付加価値製品の拡販や構造改革による収益性改善などにより84億3千9百万円(前期比72.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は出資金評価損や事業構造改革費用を計上したことにより41億5千1百万円(前期は事業構造改革費用120億5千9百万円の計上などにより85億1百万円の損失)となり、ROEは3.0%(前期比9.0ポイント増)になりました。 今後の見通しにつきましては、わが国経済は内需主導で緩やかな回復基調が継続すると見込まれます。一方、世界的には米国の関税政策の動向やロシア・ウクライナ情勢の長期化、中東地域を巡る地政学リスク等による先行き不透明な状況が続くと予想されます。また、事業環境としても上記状況の他、中国における汎用石油化学品の過剰生産による競争激化に加え、原料価格動向や為替動向など予断を許さない状況が続くと想定されます。 このような環境の中、翌連結会計年度の連結業績見通しにつきましては、事業構造改革に伴う増益ならびに高付加価値製品の拡販等により売上高1,300億円(前期比8.6%減)、営業利益100億円(前期比18.5%増)、経常利益110億円(前期比13.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益80億円(前期比92.7%増)を予想しております。 ⑤重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表及び財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成には、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行っております。当社が採用しております会計方針の内、重要となる事項につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しておりますのでご参照ください。
事業リスク
- 経済状況による需要変動日本、北米、欧州、アジアなど主要市場の景気後退は、同社グループ製品の需要を縮小させる可能性があります。特に、自動車や電子機器など景気変動の影響を受けやすい産業向け製品が多い場合、業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
- 為替レートの変動リスク海外に多くの事業展開をしているため、為替レートの変動は業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。円高に振れた場合、海外子会社の売上や利益を円換算した際に目減りするリスクが考えられます。
- 原材料価格の高騰同社グループが使用する主要な原料は原油に由来しており、中東情勢や需給バランス、為替などの要因で原油価格が変動します。原油価格の上昇に伴う原料価格の高騰は、製品の製造コストを押し上げ、利益率の低下を通じて業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在に当社グループが判断したものであり、事業等のリスクはこれらに限られるものではありません。当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当社グループの経営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため記載しておりません。 リスク対応に関しては、経営会議に紐づくリスクマネジメント委員会の指示・監督のもと、当該リスクの主管部署が適切に対応するとともに、監査室が第三者的な観点から監査を行う体制としております。詳細については、「第4 提出会社の状況 4コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ④企業統治に関するその他の事項 c.損失の危険の管理に関する規程その他の体制」をご参照ください。 (1) 経済状況 当社グループ製品の需要は、当社グループが製品を販売している国または地域の経済状況の影響を受けます。 従って、日本、北米、欧州、アジアを含む当社グループの主要市場における景気後退等に伴い需要が縮小する場合は、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 (2) 為替レート 当社グループの海外における事業展開において、為替レートの変動が、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 (3) 原料価格の変動 当社グループが使用する原料の主要部分は原油に由来しておりますが、原油価格については中東情勢・需給バランス・為替等の様々な要因により変動します。原油価格の上昇に伴う原料価格の上昇は、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼします。 (4) 地震等の自然災害 当社の主力工場である名古屋工場が位置する愛知県東海市及び衣浦工場が位置する愛知県半田市は、東海地震の地震防災対策強化地域となっております。 当社グループでは、地震対策として設備等の耐震構造の強化並びに生産拠点の複数化等の対策を実施しております。 しかし、大地震が発生した場合には、様々な要因により生産・販売活動が停止するなど、当社グループの業績及び財務状況に大きな悪影響をもたらす恐れがあります。 (5) カントリーリスク 当社グループは、米国・タイ・韓国に生産・販売拠点を、中国・台湾に販売拠点を設置しており、進出国における①予期しない法律または規制の変更、②政治要因による社会的混乱等を通して、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。