4462

石原ケミカル(4462)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

化学 素材・化学

事業の概要

  • 電子関連分野の多角化
    石原ケミカルは、パソコンや携帯電話などの電子機器に不可欠な半導体やプリント配線板に使われる錫・銅めっき液の開発、製造、販売、アフターサービスを一貫して手掛けています。さらに、めっき液の自動管理装置や、半導体製造装置に使われるマシナブルセラミックス、エンジニアリングプラスチック、CFRPといった電子材料の加工・販売も行い、電子産業の幅広いニーズに対応しています。
  • 自動車用品分野の展開
    カーディーラーや整備工場、ガソリンスタンドなどで使われるエアコン洗浄剤、ブレーキクリーナー、潤滑剤、コーティング剤、洗車剤などの自動車用化学製品を開発・製造・販売しています。また、建設機械やビル建設の鉄骨溶接時に発生するスパッター(鉄の飛散粒子)の付着を防ぐ防止剤も手掛けており、自動車アフターマーケットと建設分野に貢献しています。
  • 工業薬品の供給
    鉄鋼や化学関連の大手企業向けに、自動車用鋼板の表面処理剤、触媒、活性炭、水処理剤など、生産工程で必要となる特殊な工業薬品を仕入れて販売しています。これらの製品は、多くの場合、仕入先から直接顧客に届けられ、効率的なサプライチェーンを構築しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • めっき薬品・化成処理液自動管理装置事業
    この事業は、売上高130.56億円、営業利益26.38億円と、同社グループの稼ぎ頭であり、最も規模の大きいセグメントです。パソコンや携帯電話などの電子機器に使われる錫・銅めっき液や、プリント基板加工時の化成処理液自動管理装置の開発・製造・販売を行っており、電子産業の基盤を支えています。
  • 自動車用化学製品事業
    売上高37.05億円、営業利益8.37億円を計上しており、自動車アフターマーケット向けの業務用化学製品を扱っています。カーディーラーや整備工場などで使われるエアコン洗浄剤、ブレーキクリーナー、コーティング剤、洗車剤などを開発・製造・販売しており、自動車関連市場に貢献しています。
  • 工業薬品事業
    売上高60.33億円、営業利益2.53億円の規模で、鉄鋼や化学関連の大手企業向けに特殊な工業薬品を仕入れて販売しています。自動車用鋼板の表面処理剤、触媒、活性炭、水処理剤などが主な商品で、生産工程に不可欠な薬剤を提供することで、幅広い産業をサポートしています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
PlatingChemicalsAndAutomaticControlEquipmentForChemicalsReportableSegment 事業 131 26 20.2%
ElectronicMaterialsReportableSegment 事業 8 0 0.9%
AutomotiveChemicalsForAftermarketReportableSegment 事業 37 8 22.6%
InorganicCompoundsAndFineChemicalsReportableSegment 事業 60 3 4.2%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,481 文字
3 【事業の内容】(1) 事業の内容当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、連結子会社(石原化美(上海)商貿有限公司、キザイ株式会社)の計3社で構成されており、電子関連分野、自動車用品分野、工業薬品分野の3つの分野で、金属表面処理剤及び機器等、電子材料、自動車用化学製品等、工業薬品の4つの事業を行っております。 当社及び当社の関係会社の事業における当社及び関係会社の位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。なお、以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。 (電子関連分野)1 金属表面処理剤及び機器等:① 錫系および銅めっき液・・・パソコン、携帯電話、AV機器などは、半導体、コネクター等の電子部品とプリント配線板を内蔵しています。錫系めっき液は、電子部品とプリント配線板を導通が可能な状態で接合する目的で使用し、銅めっき液は、半導体やプリント配線板の微細な回路形成や導通確保を目的として使用します。当社は、この錫系および銅めっき液の開発、製造、販売、アフターサービスを行っております。また、多種多様な材質や形状を有する電子部品やプリント配線板へのめっき条件の設定や、めっき皮膜の評価や改善などの技術的支援、めっき液ラインの管理などユーザーと深くかかわって開発・改良を進めております。② 化成処理液自動管理装置等・・・プリント基板加工時の無電解めっき液やフラットパネル製造時の現像液などの化成処理液を自動的に分析し、不足している薬品を自動的に補給管理する化成処理装置の開発、製造、販売、アフターサービスを行うとともに、これらの機器に使用する試薬の開発、製造、販売も行っております。 (主な関係会社)当社、石原化美(上海)商貿有限公司及びキザイ株式会社 2 電子材料:  マシナブルセラミックス、エンジニアリングプラスチック及び炭素繊維強化プラスチック(以下CFRPという)・・・半導体製造装置及び検査装置の部品等に使用される耐熱性、電気絶縁性の高いマシナブルセラミックス及びエンジニアリングプラスチックを材料として調達し、ユーザーの仕様に合わせて機械加工し、販売しております。  また、CFRPをウェハーや液晶パネルの搬送装置の部品として販売しております。 (主な関係会社)当社 (自動車用品分野)自動車用化学製品等:① 自動車用化学製品・・・カーディーラー、自動車整備工場、板金塗装工場、ガソリンスタンド等で使用されるエアコン洗浄剤、ブレーキパーツクリーナーや潤滑剤等整備ケミカル、塗装補修用コンパウンド、艶出し剤、コーティング剤、補修ケミカル、洗車機用洗車剤等自動車アフターマーケット向け業務用ケミカル製品の開発、製造、販売を行っております。② 溶接用スパッター付着防止剤・・・建設機械やビル建設の鉄骨等の電気溶接時にはスパッター(鉄の溶けた粒子)が飛散し、溶接部周辺に溶着すると、上塗り塗装のはがれ、錆の発生原因になり、美観も損ねるなど不具合が生じます。当社は、このスパッターの付着を防止するスパッター付着防止剤の開発、製造、販売、アフターサービスを行っております。 (主な関係会社)当社及び石原化美(上海)商貿有限公司 (工業薬品分野)工業薬品:鉄鋼、化学関連の大手ユーザーの生産工程で使用される特殊性の高い商品や官公庁向け薬剤の仕入販売を行っております。主な商品は、自動車用鋼板等の表面処理剤、触媒、活性炭、水処理剤等であり、その多くは仕入先から販売先に直接発送されます。 (主な関係会社)当社 (2) 事業の系統図

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
ユーザーと深くかかわり開発・改良を進め、技術的支援も行っているため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
錫系および銅めっき液の開発・製造・販売・アフターサービス、化成処理液自動管理装置等の開発・製造・販売。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:電子関連分野の技術陳腐化や市場性低下 / 研究開発の不確実性及び人材育成の失敗 / 海外活動における予期せぬ法律・規制変更や社会的混乱
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

石原ケミカルは、特定の強力なブランド、特許ポートフォリオ、または規制ライセンスに関する公開情報が限定的であり、無形資産による競争優位性は現時点では明確に確認できません。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

化学製品のサプライヤー変更には、品質基準の再検証や製造プロセスの調整が必要となる場合があるため、一定のスイッチング・コストが存在する可能性があります。しかし、その程度は製品特性や顧客との関係性によります。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

石原ケミカルの事業モデルは、ユーザー数の増加が製品やサービスの価値を直接的に高めるネットワーク効果を生む構造にはなっていません。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

長年の事業運営で培われた製造ノウハウや、特定の原料調達における効率化の可能性は考えられますが、業界全体と比較して構造的なコスト優位性を示す具体的な情報は現時点では確認できません。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

石原ケミカルは、特定のニッチ市場において一定のシェアを確保しており、その規模が生産効率や供給能力に寄与している可能性があります。しかし、業界全体を代表するような寡占的な地位にあるとは言えません。

  • 高度な技術支援と開発力
    同社は、錫系および銅めっき液の開発・製造・販売に加え、顧客の多様な電子部品やプリント配線板に対するめっき条件設定、皮膜評価・改善などの技術的支援、めっき液ラインの管理まで深く関わっています。これにより、顧客の課題解決に貢献し、信頼関係を構築することで、高いスイッチングコストを生み出しています。
  • 自動管理装置による効率化
    化成処理液自動管理装置は、プリント基板加工時の無電解めっき液やフラットパネル製造時の現像液などを自動分析し、不足薬品を自動補給するシステムです。この装置とそれに使用する試薬の開発・製造・販売を通じて、顧客の生産効率向上と品質安定化に貢献し、競合に対する優位性を確立しています。
  • 多角的な事業ポートフォリオ
    電子関連分野を主力としつつも、自動車用品分野や工業薬品分野にも事業を展開することで、特定市場の変動リスクを分散しています。各分野で培った専門知識と製品群により、幅広い顧客層にアプローチできるため、安定した収益基盤の構築に繋がっています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。当社グループは、自己開発、商品開発、市場開発の「三つの開発」を企業理念とし、ニッチ市場といわれる事業分野で高い市場占有率を維持し、基幹となる3つの分野で事業をバランスよく展開し、各々の収益力を高め、総体として会社の業績の伸長をはかってまいります。このような事業活動を通じて常に新しいニーズの創造・発掘に取り組み、会社の発展を通じて、株主、取引先、従業員など関係各位の信頼と期待に応え、社会に貢献していくことを経営の基本方針にしております。当基本方針に基づき設定しました、当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標(KPI)は以下のとおりであります。当該KPIを採用した理由は、投資家が当社グループの経営方針・経営戦略等を理解する上で重要な指標であり、また、収益力の向上を測定することが可能な指標であり、経営方針・経営戦略等の進捗状況や、実現可能性の評価等を行うことが可能となるためであります。① 売上総利益率35%以上を目指します。② 経常利益率15%以上を目指します。③ 利益額の伸長により、安定的にROE(自己資本利益率)10%以上を目指します。(注)上記KPIについては有価証券報告書提出日現在において予測できる事情等を基礎とした合理的な判断に基づくものであり、その達成を保証するものではありません。 当連結会計年度におけるわが国経済は、緩やかな回復基調が続いておりますが、物価上昇、金利上昇、米国の通商政策動向などにより、先行きは不透明であります。このような状況の中、当社グループは、高付加価値製品の開発に取り組み、国内及び海外における営業活動により市場拡大に努めてまいりました。このような状況下、当社グループといたしましては、下記に記載する「中長期経営方針」及び「重点課題」に掲げる事項を対処すべき課題と捉え、企業価値向上に向け邁進しております。① 中長期経営方針 「成長路線の創造」自己開発、商品開発、市場開発の「三つの開発」を企業理念とし、ニッチ市場といわれる事業分野で高い市場占有率を維持し、基幹となる三つの分野で四つの事業を展開する事を基本とし、世界に通用する製品、技術、サービスを創造駆使し、グローバルに社会課題を解決し持続可能な社会の実現に貢献して、更なる成長をはかります。② 重点課題 a.隣接分野、新地域への参入によりプラスアルファ売上を創造します。 b.電子部品業界等において、先端半導体用めっき液等の付加価値の高い製品を市場投入し、市場を拡大していくことにより、高付加価値製品の売上及び売上総利益の増加をはかります。 c.カーディーラーにおいて、エアコンクリーナーの更なる拡販に加え、新製品を導入・拡販することにより、市場拡大をはかります。 d.第5の事業の柱として、導電性銅ナノインク等金属ナノ粒子の新規電子材料の事業化を加速し、先端電子材料市場への参入、市場拡大をはかります。 e.中国現地法人、台湾支店、その他海外拠点の機能を高め、事業のグローバル化をはかります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。当社グループは、自己開発、商品開発、市場開発の「三つの開発」を企業理念とし、ニッチ市場といわれる事業分野で高い市場占有率を維持し、基幹となる3つの分野で事業をバランスよく展開し、各々の収益力を高め、総体として会社の業績の伸長をはかってまいります。このような事業活動を通じて常に新しいニーズの創造・発掘に取り組み、会社の発展を通じて、株主、取引先、従業員など関係各位の信頼と期待に応え、社会に貢献していくことを経営の基本方針にしております。当基本方針に基づき設定しました、当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標(KPI)は以下のとおりであります。当該KPIを採用した理由は、投資家が当社グループの経営方針・経営戦略等を理解する上で重要な指標であり、また、収益力の向上を測定することが可能な指標であり、経営方針・経営戦略等の進捗状況や、実現可能性の評価等を行うことが可能となるためであります。① 売上総利益率35%以上を目指します。② 経常利益率15%以上を目指します。③ 利益額の伸長により、安定的にROE(自己資本利益率)10%以上を目指します。(注)上記KPIについては有価証券報告書提出日現在において予測できる事情等を基礎とした合理的な判断に基づくものであり、その達成を保証するものではありません。 当連結会計年度におけるわが国経済は、緩やかな回復基調が続いておりますが、物価上昇、金利上昇、米国の通商政策動向などにより、先行きは不透明であります。このような状況の中、当社グループは、高付加価値製品の開発に取り組み、国内及び海外における営業活動により市場拡大に努めてまいりました。このような状況下、当社グループといたしましては、下記に記載する「中長期経営方針」及び「重点課題」に掲げる事項を対処すべき課題と捉え、企業価値向上に向け邁進しております。① 中長期経営方針 「成長路線の創造」自己開発、商品開発、市場開発の「三つの開発」を企業理念とし、ニッチ市場といわれる事業分野で高い市場占有率を維持し、基幹となる三つの分野で四つの事業を展開する事を基本とし、世界に通用する製品、技術、サービスを創造駆使し、グローバルに社会課題を解決し持続可能な社会の実現に貢献して、更なる成長をはかります。② 重点課題 a.隣接分野、新地域への参入によりプラスアルファ売上を創造します。 b.電子部品業界等において、先端半導体用めっき液等の付加価値の高い製品を市場投入し、市場を拡大していくことにより、高付加価値製品の売上及び売上総利益の増加をはかります。 c.カーディーラーにおいて、エアコンクリーナーの更なる拡販に加え、新製品を導入・拡販することにより、市場拡大をはかります。 d.第5の事業の柱として、導電性銅ナノインク等金属ナノ粒子の新規電子材料の事業化を加速し、先端電子材料市場への参入、市場拡大をはかります。 e.中国現地法人、台湾支店、その他海外拠点の機能を高め、事業のグローバル化をはかります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び当社の関係会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況当社グループの経営成績について、当連結会計年度の業績は、売上高23,630百万円(前年比14.1%増)、営業利益3,400百万円(前年比46.0%増)、経常利益3,456百万円(前年比40.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,465百万円(前年比29.3%増)となりました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。<金属表面処理剤及び機器等> 当セグメントの売上高は、13,056百万円(前年比24.4%増)、営業利益は、2,637百万円(前年比82.9%増)となりました。<電 子 材 料>当セグメントの売上高は、835百万円(前年比28.8%増)、営業利益は、7百万円(前年同期は20百万円の営業損失)となりました。<自動車用化学製品等>当セグメントの売上高は、3,705百万円(前年比2.0%増)、営業利益は、837百万円(前年比12.7%減)となりました。<工 業 薬 品>当セグメントの売上高は、6,033百万円(前年比1.7%増)、営業利益は、253百万円(前年比1.5%減)となりました。 当連結会計年度末における流動資産残高は、前連結会計年度末に比べ1,087百万円増加し15,832百万円となりました。主な増減は、有価証券の増加1,290百万円、原材料の減少199百万円等によるものであります。固定資産残高は、前連結会計年度末に比べ2,008百万円減少し11,165百万円となりました。主な増減は、投資有価証券の減少2,179百万円等によるものであります。負債合計は、前連結会計年度末に比べ286百万円増加し5,097百万円、純資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,207百万円減少し21,899百万円となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末より105百万円増加し、5,757百万円となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー)税金等調整前当期純利益が前年同期に比べ788百万円増加し3,411百万円となり、減価償却費539百万円、法人税等の支払額△733百万円、その他の流動資産の増加△125百万円等により、営業活動によるキャッシュ・フローは3,591百万円(前年同期1,844百万円)となりました。(投資活動によるキャッシュ・フロー)有形固定資産の取得による支出△388百万円、無形固定資産の取得による支出△241百万円、有価証券の売却及び償還による収入865百万円等により、投資活動によるキャッシュ・フローは182百万円(前年同期△281百万円)となりました。(財務活動によるキャッシュ・フロー)配当金の支払額△560百万円、自己株式の取得による支出△3,102百万円等により、財務活動によるキャッシュ・フローは△3,678百万円(前年同期△883百万円)となりました。  ③ 生産、受注及び販売の実績a. 生産実績 セグメントの名称生産高(千円)前年同期比(%)金属表面処理剤及び機器等8,215,280117.7電子材料681,39285.5自動車用化学製品等3,015,672100.9工業薬品191,217152.5合計12,103,563111.1 (注) 金額は販売価格によっております。 b. 商品仕入実績 セグメントの名称商品仕入高(千円)前年同期比(%)金属表面処理剤及び機器等3,596,839123.4電子材料29,664112.8自動車用化学製品等541,269100.8工業薬品5,364,325100.0合計9,532,099107.8 (注) 金額は実際仕入価格によっております。 c. 受注実績当社グループは主として見込生産によっておりますので、受注実績について特に記載する事項はありません。 d. 販売実績 セグメントの名称販売高前年同期比(%)金額(千円)構成比(%)金属表面処理剤及び機器等 製品8,145,28534.5119.0商品4,910,89720.8134.7計13,056,18355.3124.4電子材料 製品797,0893.4129.0商品38,3670.2125.0計835,4563.5128.8自動車用化学製品等 製品3,053,79112.9102.0商品651,5602.8101.8計3,705,35215.7102.0工業薬品 製品189,8260.8154.1商品5,843,52624.7100.6計6,033,35225.5101.7総計23,630,345100.0114.1 (注) 1 輸出販売高及び輸出割合は、次のとおりであります。 前連結会計年度当連結会計年度輸出販売高(千円)輸出割合(%)輸出販売高(千円)輸出割合(%)7,861,35338.010,090,27842.7 2 主な輸出先及び輸出販売高に対する割合は、次のとおりであります。 輸出先前連結会計年度(%)当連結会計年度(%)台湾33.431.4中国29.525.4韓国18.323.2アセアン14.414.8その他4.45.2計100.0100.0 3 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。 相手先前連結会計年度当連結会計年度金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)AMPOC Far-East Co., Ltd.2,865,18213.83,268,93313.8日本製鉄株式会社2,293,04911.12,249,7779.5 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容当社グループの当連結会計年度の財政状態は、親会社株主に帰属する当期純利益2,465百万円、自己株式の取得3,102百万円、剰余金の配当560百万円等により当連結会計年度期首の純資産残高より1,207百万円減少し、当連結会計年度末の純資産残高は21,899百万円となりました。これらの結果、自己資本比率は81.1%となり、健全な経営基盤を維持するため内部留保の充実をはかっております。当連結会計年度におけるわが国経済は、緩やかな回復基調が続いておりますが、物価上昇や海外経済の減速による影響により、先行きは不透明であります。このような状況の中、当社グループは、高付加価値製品の開発に取り組み、国内及び海外における営業活動により市場拡大に努めてまいりました。当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因としては、短期的には付加価値の高い製品を市場投入し市場を拡大していくことであり、長期的には研究開発を促進し事業化を加速していくことであります。新規高付加価値製品の市場展開に積極的に取り組むとともに研究開発をさらに進めております。 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について、当社グループは、①売上総利益率35%以上、②経常利益率15%以上、③利益額の伸長により、安定的にROE(自己資本利益率)10%以上を目標としております。当連結会計年度におきましては、売上総利益率・経常利益率・ROEは前期と比較して増加致しました。全ての指標について目標を達成するため、さらなる企業価値向上に努めてまいります。 (参考)売上総利益率、経常利益率、ROE(自己資本利益率)の状況(連結)売上総利益率経常利益率ROE(自己資本利益率)2024年3月期32.3%11.9%8.5%2025年3月期33.9%14.6%11.0% セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。<金属表面処理剤及び機器等>金属表面処理剤については、パソコン、スマートフォン向けの電子部品が緩やかな需要回復に留まりましたが、生成AI向けなどの大幅な需要増によりAIサーバーやデータセンター向けは堅調に推移しました。また、化成処理液自動管理装置等については、主に半導体用の高付加価値基板向け設備投資を中心に需要が増加し、売上は前年を上回りました。<電 子 材 料>機能材料加工品は、半導体市況が回復傾向にあり、半導体製造装置向けセラミックス及びエンプラの売上は増加しました。<自動車用化学製品等>カーディーラー向けエアコン洗浄剤、車室内消臭抗菌剤、コーティング剤、セルフガソリンスタンド向け洗車機用洗剤は、取組みカーディーラーおよび取扱いガソリンスタンドの拡大を図ったことにより、売上は前年を上回りました。一方、中国市場向け製品においては、日本車の新車販売が低調であったことにより、売上は前年を下回りました。<工 業 薬 品>工業薬品は、フッ酸や苛性ソーダ等の鉄鋼会社向け薬剤が低調に推移したものの、化学会社向け触媒、鉄鋼会社向け特殊表面処理剤、建材用途向けアルミインゴットの販売量に回復が見られました。また、水処理薬剤の新規案件獲得や石炭改質薬剤の拡販もあり、売上は前年を上回りました。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローについて、営業活動によるキャッシュ・フローは3,591百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローは182百万円の収入となり、フリーキャッシュ・フローは3,774百万円のプラスとなりました。当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、資産構成に合わせた最適な資金調達を行うことを基本方針としております。運転資金のうち主なものは、製品製造のための原材料費、労務費、経費、販売費及び一般管理費等の営業費用であり、これらの資金需要に対しては自己資金により対応しております。投資を目的とした資金需要は、主に設備投資等によるものであり、これらの資金需要に対しては自己資金により対応しております。資金の配分方針については、適正な手許現金及び現金同等物の水準を定め、企業価値向上に資する資金の配分に努めております。貸借対照表から算出した運転資金(※売上債権+棚卸資産-仕入債務)を安定的な経営に必要な適正な手許現金及び現金同等物の水準とし、それを超える部分については、成長投資、株主還元等への原資といたします。成長投資について、当連結会計年度は主として金属表面処理剤及び機器等セグメント等における設備投資として735百万円、主として金属表面処理剤及び機器等セグメント等における研究開発投資として1,186百万円となりました。次連結会計年度は設備投資として707百万円、研究開発投資として1,315百万円を見込んでおります。設備投資計画の詳細については、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」をご参照ください。株主還元については安定的で継続的な配当を行うことを基本としつつ、自己株式取得も機動的に組み合わせて行います。当社の配当政策については、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」をご参照ください。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。 ・繰延税金資産の回収可能性繰延税金資産の回収可能性は、将来の税金負担額を軽減する効果を有するかどうかで判断しております。当該判断は、収益力に基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性、タックス・プランニングに基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性及び将来加算一時差異の十分性のいずれかを満たしているかどうかにより判断しております。収益力に基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性を判断するにあたっては、一時差異等の解消見込年度及び繰戻・繰越期間における課税所得を見積っております。課税所得は、取締役会で承認された事業計画等に基づき算定され、売上高に影響する電子部品の市場成長率の見込などの仮定を用いております。当該見積り及び当該仮定について、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する繰延税金資産及び法人税等調整額の金額に重要な影響を与える可能性があります。

事業リスク

  • 電子関連分野の市場変動リスク
    同社の主力事業である金属表面処理剤や電子材料は、電子関連分野の技術革新、競合激化、需給サイクルに大きく左右されます。新技術の登場や需要の急激な変化により、製品が陳腐化したり、市場性が低下したり、顧客の生産調整が起きたりした場合、経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
  • 研究開発の不確実性と人材リスク
    同社は売上高の約10%を研究開発に投じていますが、研究開発の成果は保証されず、多額の投資が無駄になるリスクがあります。また、企業成長には高い技術スキルを持つ人材の確保と育成が不可欠であり、これが滞ると、新製品開発や技術革新が進まず、企業の成長や業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 海外事業と法的規制のリスク
    同社は中国や東南アジアを中心に海外展開を進めていますが、予期せぬ法規制の変更、不利な税制、インフラ未整備、政治的混乱、テロ、感染症などが事業活動に悪影響を与える可能性があります。また、「毒物及び劇物取締法」や「水質汚濁防止法」などの法的規制の強化や環境問題の発生も、業績に影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|2,316 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (特に重要なリスク) リスクの内容リスクに対する対応策(1)業界動向及び競合等について当社グループの主力事業であります金属表面処理剤及び機器等、電子材料は、いずれも電子関連分野に対応し、この分野での新技術の開発、新方式の採用、新製品の出現、競合他社の台頭、需給のサイクルなどにより影響を受け、当社グループの取扱製品の急速な陳腐化や市場性低下、需要先の大幅な生産調整等が起きた場合には当社グループの経営に重大な影響を与える可能性があります。電子関連分野以外の自動車用品分野や工業薬品分野を含めた基幹となる3つの分野で事業をバランスよく展開し、各々の収益力を高め、総体としての会社の業績の伸長をはかっております。(2)研究開発活動及び人材育成について当社グループが事業展開する分野においては、新製品や改良品を継続的に投入し売上の維持・拡大をはかっていくことが必須であり、毎期、製品売上高の概ね10%相当額を研究開発費として投入しております。しかし、研究開発の成果は不確実なものであり、多額の支出を行ったとしても必ずしも成果に結びつかないというリスクがあります。また、当社グループの企業成長のためには、特に研究開発に係る有能な人材に依存するため、技術スキルの高い人材の確保と育成並びに研究成果の適正な評価が重要になっております。このような人材確保又は育成ができなかった場合には、当社グループの企業成長、経営成績及び財政状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、取引業態毎に得意先、商品構成、営業方法、開発テーマの見直しを行い、付加価値の高い開発テーマ探索を行い、利益率の高い製品を開発し販売しております。また、ホームページ、採用ツール、リクルーターなどを活用した積極的な採用活動を実施し、技術スキルの高い人材の獲得に努めるとともに、入社後の研修等による人材育成にも努めております。 (重要なリスク) リスクの内容リスクに対する対応策(1)海外活動に係わるリスクについて当社グループは、海外市場の開拓を積極的に進めており、中国、東南アジアを中心に各国で営業活動及び技術サポート活動を進めております。これら海外活動に係わるリスクとして次のようなリスクがあり、それぞれの事象が発生した場合には当社グループの経営成績及び財政状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。・予期しえない法律・規制、不利な影響を及ぼす租税制度等の変更・インフラ等が未整備なことによる活動への悪影響・不利な政治的要因、テロ、戦争、デモ、暴動、病気等による社会的混乱当社グループは、在外子会社など海外拠点と密接なコミュニケーションをはかることにより現地の情勢把握に努めるとともに、現地専門家の助言を得ることによりリスクの軽減をはかっております。また、海外市場の開拓については、1つの地域に集中するのではなく、適度な分散をはかっております。(2)法的規制等について当社グループは、「毒物及び劇物取締法」の対象となる薬品を製造・販売しているため、同法の規制を受けております。今後の法規制の大幅な改正、強化が行われた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、同法の対象となる薬品に関する製造・販売業登録を取得しており、徹底した社内管理体制を確立し、法令遵守に努めております。また、当社グループは、化学物質及び安全衛生等に関する法規制のもと、品質管理及び法令遵守の徹底をはかって事業活動を行っております。(3)環境問題対応について当社グループの製造過程において排出される排水に「水質汚濁防止法」及び「滋賀県公害防止条例」等の対象となる、りん、窒素等が微量含まれており、同法の規制を受けております。今後、何らかの環境問題が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、滋賀工場が琵琶湖に隣接することから環境保全設備の充実、保全活動に力を入れており、徹底した社内管理体制を確立し、法令遵守に努めております。(4)保有有価証券の時価下落によるリスクについて当社グループは、当連結会計年度末において事業投資の資金需要までの待機資金である余資の運用目的及び取引先との安定的な関係を維持するための政策保有目的で有価証券を保有しております。これらの有価証券の急激な価格の下落は当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。当社グループは、有価証券の投資・運用において、発行体の信用リスク、株価・為替の変動リスク、金利変動による債券価格の変動リスク、カントリーリスク等想定されるリスクについて、十分な検討を行い極力元本にリスクを生じさせない運用に努めることを原則としております。(5)自然災害・新型ウイルス等の感染症によるリスクについて当社グループは、国内・海外において営業活動を展開しており、大規模な地震・台風などの自然災害や新型ウイルス等の感染症により設備の損害や人的被害が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、生産拠点の分散や事業拠点の分散、在宅勤務への対応などにより、事業活動への影響の極小化をはかっております。

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