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花王

化学 素材・化学

研究開発費(時系列)

年度R&D費用(億円)設備投資(億円)
2025-12 - 1,010
2024-12 - 930
2023-12 - 930
2022-12 - 943
2021-12 - 875

研究開発活動(本文)

FY2025|4,233 文字
6 【研究開発活動】私たちは、持続可能で豊かな共生世界を実現することを使命に、「未来のいのちを守る企業」として、人、社会、地球に貢献することを目指しております。研究開発部門では、多様な国や地域の生活者の様々な文化やニーズを深く理解し、独創的なシーズと組み合わせることにより、新たな価値や市場を創造する画期的な商品・技術の開発に取り組んでおります。これらの取り組みの一環として、紫外線や暑熱環境といった外的ストレスから人の肌を守り、生活者のQOL(Quality of Life:生活の質)向上に貢献するスキンプロテクション事業への注力を進めました。UVケア製品では、肌上で紫外線防御剤を含む塗膜が均一に形成される設計を基盤とし、肌表面の湿度環境にも着目した日やけ止め「ビオレUV アクアリッチ エアリーホールドクリーム」を開発しました。日常的な環境変化に応じた塗膜挙動を考慮した処方設計により、生活場面において安定した紫外線防御性能と使用感を実現しています。また、塗膜挙動を精緻に制御する技術基盤のもと、紫外線防御性能と使用感の両立を目指した処方設計を推進しました。これらの技術的知見は、海外市場向けの「Bioré UV Aqua Rich(ビオレUV アクアリッチ)」シリーズの開発にも活用されています。汗ケア製品では、暑熱環境における湿度・温度ストレス※を低減し、肌の快適性を向上させる研究を進め、その成果を「ビオレZero」シリーズの製品開発に活用しました。皮膚表面における汗の挙動を詳細に解析することで、汗を素早く乾かす独自技術の開発を推進しています。これらの研究成果は、海外市場においても現地の生活環境や使用実態に応じた製品展開につながっており、インドネシアで展開する「Bioré Breeze DEODORANT(ビオレ ブリーズデオドラント)」にも応用されています。今後も、皮膚科学研究と生活者理解を融合させ、スキンプロテクション分野における技術の高度化と、グローバルな市場ニーズに対応した製品開発を推進することで、人々の健やかで快適な暮らしに貢献してまいります。当社グループ全体で、約2,800名が研究開発業務に携わっております。当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は、611億円(売上高比3.6%)であり、主な成果は、下記のとおりであります。 ※:汗・ベタつきの不快感 グローバルコンシューマーケア事業 〔ハイジーンリビングケア事業〕 人々の生活スタイルや価値観の多様なニーズに応え、清潔で安心して暮らせる生活空間の実現や、誰もが自分 らしく快適に過ごせるための商品・サービスを提供すべく、幅広い分野での研究開発を進めております。 ファブリックケア製品及びホームケア製品における研究開発力のさらなる進化と、多様なステークホルダーとの 共創を通じたサステナブルな社会の実現を目的として、12月に和歌山事業場内に「Lifestyle Innovation Center (ライフスタイルイノベーションセンター)」を竣工しました。 ファブリックケア製品では、衣料用洗剤「アタック抗菌EX」シリーズを改良新発売しました。本シリーズの特 長である抗菌※1性能に加え、「アタック抗菌EX」は、花王初の黄ばみ除去成分の新配合により皮脂洗浄力の向上 を図っています。「アタック抗菌EX 部屋干し用」は、高湿度環境の密集干し※2でも、消臭性能を発揮する処方 設計としました。 柔軟仕上げ剤ブランド「ハミングフレア」からは、新剤型の洗たく用香りづけ剤 「ハミングフレア アロマビ ーズ」を発売しました。顆粒に特殊加工を施した「フレグランスポケット製法」により、冷水にも溶けやすく、 洗たく後の溶け残りを抑制します。また、衣類長持ち設計により、洗たく中の色あせ抑制※3にも寄与します。 ホームケア製品では、食器用洗剤 「キュキュット」から、「キュキュット ゴシゴシいらずの泡パック」を発 売しました。酵素パワーin処方により、高い洗浄力を発揮するとともに、シンク内の食器全体を泡で覆うことが できるスプレー設計により、従来のこすり洗い工程の簡略化を可能にしています。その結果、食器洗い時間の約 30%短縮※4、すすぎ時の水量の約20%削減※4に寄与します。 当事業に係る研究開発費は、146億円であります。 ※1:すべての菌の増殖を抑えるわけではありません ※2:干しはじめの洗たく物周辺の環境 ※3:衣類によって効果は異なります ※4:当社手洗い品比。鍋とフライパンを除く標準使用方法で比較 〔ヘルスビューティケア事業〕 世界の人々の肌や髪を深く知るとともに、人が本来持っている健康力を生かしたQOLの向上を目指した本質研究と、革新的な技術と品質によるユニークで付加価値の高い製品の提案をとおして、健康美と清潔衛生を実現する研究開発に取り組んでいます。 スキンケア製品では、「ビオレ」から、「ビオレ ザ ボディ ととのい肌」を発売しました。花王独自の皮脂選択洗浄成分※1を配合し、肌のうるおいに必要な皮脂は残しつつ、不要な皮脂を洗い流す処方設計により、 部位ごとに異なる肌状態を有する「ベタカサまざり肌※2」に対応しています。 ヘアケア製品では、ヘアケア事業変革の新ブランド第三弾として「MEMEME(ミーミーミー)」を発売しました。「ミーミーミー クラッシュジェルトリートメント」は、ジェル剤型を採用し、使用時に手で伸ばすと剤が崩れるように変化し、髪になじみやすくなる設計としています。 パーソナルヘルス製品では、「めぐりズム」から、炭酸※3配合ジェルパック「めぐりズム 貼る炭酸※3シリーズ」として、額・首もと用及び足用の2タイプを発売しました。炭酸※3を含む冷感ジェルシートが肌に密着し、使用中の快適性を高めます。当事業に係る研究開発費は、213億円であります。 ※1:オレフィンC16スルホン酸Na ※2:脂性と乾燥が混在している肌の状態 ※3:起泡剤 〔化粧品事業〕 世界の人々の肌を深く知る本質研究による確かなエビデンスと五感に訴える感性研究を融合し、一人ひとりの「美」と「個性」に寄り添う新しい価値創造を目指しております。 カウンセリング化粧品では、「KANEBO(カネボウ)」から、「カネボウ クリーム イン デイII」、「カネボウ クリーム イン ナイトII」を発売しました。肌を乾燥から守る「胎脂」の擬似機能成分「TAISHITM Complex※1」を配合し、朝と夜の肌状態に応じた処方及び塗膜設計としています。 「est(エスト)」では、ベーシックラインとして「エスト ザ ローション EX」、「エスト ザ エマルジョンEX」を発売しました。独自開発成分 「エクトビオシス※2」を配合し、角層内の水分保持機能に着目した保湿設計により、乾燥環境下でもうるおいの持続を図っています。また、植物工場「SMART GARDEN(スマートガーデン)」における独自の栽培・抽出方法で精製された高純度植物エキス※3を含む複合保湿成分を配合しています。 当事業に係る研究開発費は、114億円であります。※1:基剤:長鎖分岐脂肪酸コレステリル、マカデミアナッツ油脂肪酸フィトステリル 保湿:N‐ステアロイルジヒドロスフィンゴシン、濃グリセリン※2:保湿:エクトイン、コハク酸ジグリコールグアニジン*、トレハロース、グリセリン *医薬部外品はコハク酸2-(2-ヒドロキシエトキシ)エチルグアニジン※3:SGローマカミツレエキス、SGローズマリーエキス 〔ビジネスコネクティッド事業〕 プロフェッショナルからの高度な衛生ニーズに応えるとともに、高機能な製品開発とモニタリング技術を活用した一人ひとりへの精度の高いソリューションの提供を通じて、心身の健康を支え、人々のウェルネス向上に貢献する研究を推進しています。 ヘルスケア分野における研究知見を、情報と商品の両面から生活者に直接提供する新たなブランドとして、「花王ライフケア研究所」を立ち上げ、歩行から姿勢のゆがみを解析するアプリ「my Symmetry(マイシンメトリー)」の提供を開始しました。今後、研究知見の活用を通じた新たな価値創出を目指していきます。 BtoB衛生関連製品では、花王プロフェッショナル・サービス株式会社(KPS)が、介護・医療施設向けに「パワフル消臭ストロング」シリーズを全国発売しました。 本シリーズでは、尿臭や便臭といった施設特有の課題に対応するため、独自の香料技術※1及び防臭技術※2、※3を採用し、施設内の消臭ニーズへの対応を図っています。 当事業に係る研究開発費は、13億円であります。 ※1: 尿臭・便臭をガードする独自香料が悪臭を弱めるとともに、悪臭を取り込み、よい香りに変化させる技術(悪臭ガード ハーモセント技術) ※2:「パワフル消臭ストロング 消臭芳香剤」を除く ※3: 清掃後の対象物に独自の防臭成分が働き、尿臭の発生を防ぐ技術(尿臭ブロッカー) ケミカル事業 油脂科学、界面科学、高分子科学等における研究開発の成果を基盤に、顧客やパートナーとの共創を通じて、 環境・社会課題の解決に貢献する特徴あるケミカル製品・ソリューションの創出に取り組んでおります。 油脂製品では、オレオケミカルや三級アミンにおいて独自の触媒・プロセス技術開発を進めております。 機能材料製品では、鉄バクテリア由来の茶褐色汚泥を除去できる産業用除去剤「ルナクリア」を発売し、 インフラメンテナンス分野における作業負荷低減に寄与しています。また、株式会社アイシンと共同開発した常 温防錆洗浄剤「ステイブライト」は、CO2排出量削減効果が評価され、第52回環境賞※において環境大臣賞を受賞 しました。 情報材料製品では、フラックス洗浄剤や半導体用薬剤をはじめとする電子部品用洗浄剤「クリンスルー」 シリーズを展開し、多様な製造工程ニーズに対応した洗浄ソリューションを提供しています。今後も、界面制御 技術と洗浄技術を基盤に、パートナー企業と連携した課題解決提案を強化してまいります。 当事業に係る研究開発費は、127億円であります。 ※:国立環境研究所・日刊工業新聞社共催、環境省後援

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