事業等のリスク
主要顧客への売上依存度が高く、契約内容の変更が業績に影響を与える可能性があります。テストセンター事業では、賃料や運営費の上昇が収益を圧迫するリスクがあります。テスト運営・受託事業は入札に左右されやすく、大規模案件を落札できない場合や、印刷・採点コストの変動、トラブル発生時の追加費用が収益性を低下させる可能性があります。また、少子化による国内教育市場の需要低下、教育制度の変更、システム開発コストの増加や競争力不足、システムトラブル、個人情報漏洩、人材確保・育成の困難さなども経営に影響を及ぼす可能性があります。
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FY2025|5,822 文字
3【事業等のリスク】本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。 (1) 特定顧客との関係について当社グループは、主要事業において、特定の取引先(以下「特定顧客」)に対する売上の依存度が高く、過去数年来全売上高に占める特定顧客への売上割合は約40%前後となっております。当社グループは、能力測定技術、テスト理論の専門性、大規模テストの運用実績等の強みを基盤に、提供するサービスの付加価値を高めるとともに、事業シナジーを活かしたクロスセル等によって、幅広い顧客の開拓及び深耕を図ってまいりますが、特定顧客との契約内容に変更が生じた場合等、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (2) テストセンター事業の安定的運営について当社グループは、各種検定・試験のCBTの実施に当たり、その実施会場であるテストセンターを運営しており、現在、約40拠点の直営テストセンターを有しております。当社グループは、テストセンターの安定的な運営を実現できる体制構築に注力しておりますが、テストセンターの賃料や会場運営等に係る固定費の上昇リスクが生じる等、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (3) テスト運営・受託事業が性質上入札の結果に大きく影響されることについてテスト運営・受託事業は国内の公的機関が発注者となる場合が多く、安定的に発注がある一方で、受託の際に入札プロセスが導入されるため長期に亘る継続的な契約を結ぶことが難しく、毎年の入札結果によっては受託できないことも起こりえます。当社グループが実績を積み重ね、技術点を上げることで、ある程度継続的に落札することが可能となるものの、新規参入企業による競争激化の可能性もあり、安定的かつ確実な受注環境にあるとはいえない事業です。特に文部科学省の実施する全国学力・学習状況調査等の大規模な案件が国内の公的機関から落札できなかった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (4) テスト運営・受託事業における収益性についてテスト運営・受託事業は、実施に係る印刷コストや採点等に関する経費が原価に占める割合が高い事業です。そのため、経済状況の変動におけるアルバイト賃金の上昇や外注費の高騰等により、期待した利益率を達成できない可能性があります。また、採点や集計に関するトラブルが発生した場合、印刷コストや採点等に関して追加負担が発生することがありますが、受託金額の上乗せを実現することは困難であることから、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (5) 海外子会社の運営について当社グループは、現在インドのプネにある連結子会社にて、システム開発やメンテナンスを行っております。また、海外子会社については、運営体制の見直しによるスリム化を図り、早期のコスト削減に努めてまいりますが、各国における為替・金利などの動向が、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (6) 少子化による需要の低下について国内の教育市場については、構造的な少子化傾向が継続しております。当社グループは、英語学習の低年齢化、リスキリング需要の増加、また各種試験のCBT化等の事業拡大機会を的確に捉え、独自のポジショニングの確立に向け取り組んでおりますが、業界全体に対する需要の低下が続いた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (7) 教育に関わる各種制度の変更について国内市場においては、学習指導要領の改訂や就学支援金制度、教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置等、行政による教育に関わる制度変更が発生します。このような制度変更に対しては早期の察知及びこれを踏まえた適切な対応に努めておりますが、早期の察知や十分な対応ができない場合等において、ビジネスチャンスの逸失や集客の低下等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。(8) システム及びコンテンツ開発について当社グループは、教育関連システムを自社で開発しており、開発コストが想定以上にかかった場合、サービス開始前の資金需要が発生する可能性があります。また、当社グループが展開するテスト商品及びラーニング商品は、時代の変化に合わせて継続的に新たなテスト問題の作成やラーニングのためのコンテンツ制作を行うことが不可欠です。世の中で必要とされるスキルや能力は変化しており、そのスキルや能力を測定又は習得していくコンテンツの開発力を高めることが重要となります。当社グループは、戦略との整合性や投資金額の妥当性の検証を踏まえ、システム及びコンテンツの開発に着手しておりますが、商品の競争力が十分でなくサービス売上が予定を下回った場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (9) 減損会計当社グループは、各種サービスを提供するため、無形固定資産としてシステム提供のためのソフトウエア及び学習コンテンツを保有するとともに、継続的に開発投資を行っています。これらの資産を利用して提供するサービスの収益性が著しく低下した場合、当社グループが保有するソフトウエア等の資産について減損損失の計上が必要となることが考えられます。 (10) 有利子負債依存度について当社グループは一定程度、有利子負債に依存しております。急激な調達環境の悪化や金利の上昇などが起きた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があり、当社グループのキャッシュ・フロー、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (11) システムトラブルについて当社グループの事業は、コンピューター・システムを結ぶ通信ネットワークに依存しており、自然災害や事故等により通信ネットワークが切断された場合には、当社グループの事業に重大な影響を及ぼす可能性があります。当社グループではセキュリティ対策やシステムの安定性確保に取り組んでおりますが、何らかの理由によりシステムトラブルが発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (12) 個人情報の管理について株式会社教育測定研究所は、「英ナビ!」における会員情報や「CASEC」等の受験者情報等の個人情報を保有しており、「個人情報の保護に関する法律」の適用を受ける個人情報取扱事業者です。株式会社教育測定研究所はプライバシーマークを認証取得するとともに、個人情報については、社内研修などを通じて社員への啓発活動を継続的に実施するなどの施策を講じておりますが、何らかの理由で個人情報が漏えいした場合、信用失墜や損害賠償請求等が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (13) 人材の確保・育成について当社グループは、今後持続的な成長を図るために、研究開発、事業開発、営業・マーケティング、内部管理の全ての面において、優秀な人材の確保、採用、育成が重要な課題であると認識しております。2023年10月から営業面と商品・サービス開発面を強化した組織体制に移行するとともに、新しい人事制度をスタートさせて、人材の活性化を図ることに加えて、社員への研修・教育制度を整備することで、優秀な人材の確保・育成に取り組んでまいります。しかしながら、これらの施策が効果的である保証はなく、必要な人材を確保できない可能性や育成した人材が当社グループの事業に十分に寄与できない可能性があります。そのような場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (14) 自然災害当社グループにおいては、地震等の大災害発生に備え、グループ各社の被災状況の情報集約体制の構築、国内事業の情報システムの分散等の事業継続のための施策を講じております。しかしながら、大災害が発生した場合、被災地域における営業活動の停止、当社グループの施設等の損壊、交通、通信、物流といった社会インフラの混乱、委託先の被災等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、各事業会社の本部機能の東京への集中度が高いため、東京に被害が生じた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (15) 新感染症の発生について新ウイルス等による感染症の拡大が発生した場合には、グループ各社や委託先の従業員の感染症罹患による事務所等における稼働率低下、各種試験団体による試験の中止や受験者数の大幅な減少、販売先・取引先における事業活動の制限の影響等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (16) 技術革新等についてインターネット、クラウドコンピューティング、AI等の開発環境は技術進歩が速く、当社グループはソフトウエア投資等を通じて技術進歩に対応するべく努めておりますが、当社グループが想定する以上の技術革新により、当社グループの技術やサービスが競争力を失うような事態が生じた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (17) 知的財産権について当社グループは、現在、他社の知的財産権を侵害している事実は認識しておりません。しかしながら、当社グループの認識していない知的財産権が既に成立していることにより当社グループの事業運営が制約を受ける場合や第三者の知的財産権侵害が発覚した場合などにおいては、信用失墜や損害賠償請求等が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、他社により当社グループの知的財産権が侵害された場合においては、他社が当社グループの参加する一般競争入札において優位な位置を占めるなどして、当社グループの受託を阻害し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (18) 配当政策について当社は、株主への利益還元を経営上の重要な課題として認識しており、事業基盤の整備状況や事業展開の状況、業績や財政状態等を総合的に勘案しながら、継続的かつ安定的な配当を行うことを基本方針としております。ただし、当社としましては、内部留保の充実を図り、成長に向けた事業の拡充や組織体制、システム環境の整備への投資等の財源として有効活用することが、株主に対する最大の利益還元に繋がると考え、現状は通常配当を実施しておりません。将来的には、財政状態及び経営成績を勘案しながら配当を実施していく方針ではありますが、現時点において通常配当の実施時期等については未定であります。 (19) 法的規制等について当社グループは、下請法の他、広告事業の展開に伴い景品表示法の適用を受けております。当社グループではこれらの規制を遵守し事業活動を行っておりますが、当社グループに適用される各種法令・規則や税制等に関連して、今後急激に変更若しくは新たな規制の導入等が行われる場合、又は当社グループが行政処分、行政指導、司法手続等の対象になった場合や、その他当社グループに関連して訴訟や紛争等が生じた場合には、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (20) 継続企業の前提に関する重要事象等について該当事項はありません。 (21) 株式会社増進会ホールディングスとの関係について当社は2022年7月29日付「株式会社増進会ホールディングスとの資本業務提携契約の締結、株式の売出し、主要株主及び主要株主である筆頭株主並びにその他の関係会社の異動に関するお知らせ」において開示した通り、株式会社増進会ホールディングスとの間で資本業務提携契約を締結し、株式会社増進会ホールディングスの関係会社となっております。当社と株式会社増進会ホールディングスとの間の更なる業務提携は当社の収益力の強化ひいては当社の企業価値向上に資すると考えておりますが、資本業務提携契約解消等により、当社と株式会社増進会ホールディングスの関係に変化が生じた場合には、レピュテーションリスクの増加、共同研究や協同プロジェクトを単独で遂行することによるリスクの増加、資本業務提携契約に基づく当社に対する貸付等の資金調達の支援を得られなくなること等が生じる可能性があります。このような場合及びその他の理由で株式会社増進会ホールディングスとの間の更なる業務提携又は当社の収益力の強化若しくは当社の企業価値向上が予定通りに進まない場合には、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (22) 内部統制について当社は、2021年10月15日及び2022年2月28日付にて、過年度に係る有価証券報告書等の訂正を行ったことに伴い、株式会社東京証券取引所より、当社株式は2022年4月1日付で「特設注意市場銘柄」の指定を受けましたが、内部管理体制の強化に取り組んできた結果、その取り組み内容が評価され、2023年5月20日付で当該指定は解除されております。当社は、当該指定解除後も引き続き、内部管理体制の整備・強化を継続していますが、再度、内部管理体制に不備が生じた場合には、信用失墜や株価へ影響が生じる可能性があります。
FY2024|6,595 文字
3【事業等のリスク】本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。 (1) 特定顧客との関係について当社グループは、主要事業において、特定の取引先(以下「特定顧客」)に対する売上の依存度が高く、2024年9月期の全売上高に占める特定顧客への売上割合は40.4%となっております。当社グループは、能力測定技術、テスト理論の専門性、大規模テストの運用実績等の強みを基盤に、提供するサービスの付加価値を高めるとともに、事業シナジーを活かしたクロスセル等によって、幅広い顧客の開拓及び深耕を図ってまいりますが、特定顧客との契約内容に変更が生じた場合等、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (2) テストセンター事業の安定的運営について当社グループは、各種検定・試験のCBTの実施に当たり、その実施会場であるテストセンターを運営しており、2024年9月末現在で40の直営テストセンターを有しております。当社グループは、テストセンターの安定的な運営を実現できる体制構築に注力しておりますが、テストセンターの賃料や会場運営等に係る固定費の上昇リスクが生じる等、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (3) テスト運営・受託事業が性質上入札の結果に大きく影響されることについてテスト運営・受託事業は国内の公的機関が発注者となる場合が多く、安定的に発注がある一方で、受託の際に入札プロセスが導入されるため長期に亘る継続的な契約を結ぶことが難しく、毎年の入札結果によっては受託できないことも起こりえます。当社グループが実績を積み重ね、技術点を上げることで、ある程度継続的に落札することが可能となるものの、新規参入企業による競争激化の可能性もあり、安定的かつ確実な受注環境にあるとはいえない事業です。特に文部科学省の実施する全国学力・学習状況調査等の大規模な案件が国内の公的機関から落札できなかった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (4) テスト運営・受託事業における収益性についてテスト運営・受託事業は、実施に係る印刷コストや採点等に関する経費が原価に占める割合が高い事業です。そのため、経済状況の変動におけるアルバイト賃金の上昇や外注費の高騰等により、期待した利益率を達成できない可能性があります。また、採点や集計に関するトラブルが発生した場合、印刷コストや採点等に関して追加負担が発生することがありますが、受託金額の上乗せを実現することは困難であることから、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (5) 海外子会社の運営について当社グループは、現在インドのプネにある連結子会社にて、システム開発やメンテナンスを行っております。また、海外子会社については、運営体制の見直しによるスリム化を図り、早期のコスト削減に努めてまいりますが、各国における為替・金利などの動向が、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (6) 少子化による需要の低下について国内の教育市場については、構造的な少子化傾向が継続しております。当社グループは、英語学習の低年齢化、リスキリング需要の増加、また各種試験のCBT化等の事業拡大機会を的確に捉え、独自のポジショニングの確立に向け取り組んでおりますが、業界全体に対する需要の低下が続いた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (7) 教育に関わる各種制度の変更について国内市場においては、学習指導要領の改訂や就学支援金制度、教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置等、行政による教育に関わる制度変更が発生します。このような制度変更に対しては早期の察知及びこれを踏まえた適切な対応に努めておりますが、早期の察知や十分な対応ができない場合等において、ビジネスチャンスの逸失や集客の低下等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。(8) システム及びコンテンツ開発について当社グループは、教育関連システムを自社で開発しており、開発コストが想定以上にかかった場合、サービス開始前の資金需要が発生する可能性があります。また、当社グループが展開するテスト商品及びラーニング商品は、時代の変化に合わせて継続的に新たなテスト問題の作成やラーニングのためのコンテンツ制作を行うことが不可欠です。世の中で必要とされるスキルや能力は変化しており、そのスキルや能力を測定又は習得していくコンテンツの開発力を高めることが重要となります。当社グループは、戦略との整合性や投資金額の妥当性の検証を踏まえ、システム及びコンテンツの開発に着手しておりますが、商品の競争力が十分でなくサービス売上が予定を下回った場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (9) 減損会計当社グループは、各種サービスを提供するため、無形固定資産としてシステム提供のためのソフトウエア及び学習コンテンツを保有するとともに、継続的に開発投資を行っています。これらの資産を利用して提供するサービスの収益性が著しく低下した場合、当社グループが保有するソフトウエア等の資産について減損損失の計上が必要となることが考えられます。 (10) 有利子負債依存度について当社グループの有利子負債依存比率(連結)は、2023年9月期末及び2024年9月期末でそれぞれ37.9%、18.0%となっております。急激な調達環境の悪化や金利の上昇などが起きた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があり、当社グループのキャッシュ・フロー、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (11) システムトラブルについて当社グループの事業は、コンピューター・システムを結ぶ通信ネットワークに依存しており、自然災害や事故等により通信ネットワークが切断された場合には、当社グループの事業に重大な影響を及ぼす可能性があります。当社グループではセキュリティ対策やシステムの安定性確保に取り組んでおりますが、何らかの理由によりシステムトラブルが発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (12) 個人情報の管理について株式会社教育測定研究所は、「英ナビ!」における会員情報や「CASEC」等の受験者情報等の個人情報を保有しており、「個人情報の保護に関する法律」の適用を受ける個人情報取扱事業者です。株式会社教育測定研究所はプライバシーマークを認証取得するとともに、個人情報については、社内研修などを通じて社員への啓発活動を継続的に実施するなどの施策を講じておりますが、何らかの理由で個人情報が漏えいした場合、信用失墜や損害賠償請求等が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (13) 人材の確保・育成について当社グループは、今後持続的な成長を図るために、研究開発、事業開発、営業・マーケティング、内部管理の全ての面において、優秀な人材の確保、採用、育成が重要な課題であると認識しております。2023年10月から営業面と商品・サービス開発面を強化した組織体制に移行するとともに、新しい人事制度をスタートさせて、人材の活性化を図ることに加えて、社員への研修・教育制度を整備することで、優秀な人材の確保・育成に取り組んでまいります。しかしながら、これらの施策が効果的である保証はなく、必要な人材を確保できない可能性や育成した人材が当社グループの事業に十分に寄与できない可能性があります。そのような場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (14) 自然災害当社グループにおいては、地震等の大災害発生に備え、グループ各社の被災状況の情報集約体制の構築、国内事業の情報システムの分散等の事業継続のための施策を講じております。しかしながら、大災害が発生した場合、被災地域における営業活動の停止、当社グループの施設等の損壊、交通、通信、物流といった社会インフラの混乱、委託先の被災等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、各事業会社の本部機能の東京への集中度が高いため、東京に被害が生じた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (15) 新感染症の発生について新ウイルス等による感染症の拡大が発生した場合には、グループ各社や委託先の従業員の感染症罹患による事務所等における稼働率低下、各種試験団体による試験の中止や受験者数の大幅な減少、販売先・取引先における事業活動の制限の影響等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (16) 技術革新等についてインターネット、クラウドコンピューティング、AI等の開発環境は技術進歩が速く、当社グループはソフトウエア投資等を通じて技術進歩に対応するべく努めておりますが、当社グループが想定する以上の技術革新により、当社グループの技術やサービスが競争力を失うような事態が生じた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (17) 知的財産権について当社グループは、現在、他社の知的財産権を侵害している事実は認識しておりません。しかしながら、当社グループの認識していない知的財産権が既に成立していることにより当社グループの事業運営が制約を受ける場合や第三者の知的財産権侵害が発覚した場合などにおいては、信用失墜や損害賠償請求等が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、他社により当社グループの知的財産権が侵害された場合においては、他社が当社グループの参加する一般競争入札において優位な位置を占めるなどして、当社グループの受託を阻害し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (18) 配当政策について当社は、株主への利益還元を経営上の重要な課題として認識しており、事業基盤の整備状況や事業展開の状況、業績や財政状態等を総合的に勘案しながら、継続的かつ安定的な配当を行うことを基本方針としております。ただし、当社としましては、内部留保の充実を図り、成長に向けた事業の拡充や組織体制、システム環境の整備への投資等の財源として有効活用することが、株主に対する最大の利益還元に繋がると考え、現状は通常配当を実施しておりません。将来的には、財政状態及び経営成績を勘案しながら配当を実施していく方針ではありますが、現時点において通常配当の実施時期等については未定であります。 (19) 法的規制等について当社グループは、下請法の他、広告事業の展開に伴い景品表示法の適用を受けております。当社グループではこれらの規制を遵守し事業活動を行っておりますが、当社グループに適用される各種法令・規則や税制等に関連して、今後急激に変更若しくは新たな規制の導入等が行われる場合、又は当社グループが行政処分、行政指導、司法手続等の対象になった場合や、その他当社グループに関連して訴訟や紛争等が生じた場合には、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (20) 継続企業の前提に関する重要事象等について当社グループでは、当連結会計年度において、テストセンター事業を中心とした売上の増加や減価償却費の減少があったものの、前連結会計年度に引き続き、営業損失、親会社株主に帰属する当期純損失を計上している状況にあります。そのため、当社グループでは継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。このような事象又は状況の下、営業損失に対しては、不採算なプロジェクトからの撤退や採算性の高いプロジェクトへの注力による選択と集中を推進するほか、新規の開発計画の見直し、販管費を含めた固定費の削減を継続的に行うことで、収益率の改善と営業キャッシュ・フローの創出を継続的に図り経営基盤の強化・安定に努めております。資金面においては、主力金融機関と良好な関係を維持しており、継続的な支援が得られるよう取引金融機関と協議し、手元流動資金の確保に努めております。また、2024年7月に、株式会社EdTech RISEの株式の49%を株式会社Z会に譲渡した際に同社から受領した対価により事業継続に十分な資金を確保したことなどにより、その結果、当連結会計年度において1,671,435千円の現金及び預金を確保しており、財務基盤は安定しております。また、当社は2022年7月29日付「株式会社増進会ホールディングスとの資本業務提携契約の締結、株式の売出し、主要株主及び主要株主である筆頭株主並びにその他の関係会社の異動に関するお知らせ」にて開示のとおり、同日付で株式会社増進会ホールディングスとの資本業務提携契約を締結し、株式会社増進会ホールディングスの関係会社となっております。以上から、当社グループでは、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。 (21) 増進会ホールディングスとの関係について当社は2022年7月29日付「株式会社増進会ホールディングスとの資本業務提携契約の締結、株式の売出し、主要株主及び主要株主である筆頭株主並びにその他の関係会社の異動に関するお知らせ」において開示した通り、株式会社増進会ホールディングスとの間で資本業務提携契約を締結し、株式会社増進会ホールディングスの関係会社となっております。当社と株式会社増進会ホールディングスとの間の更なる業務提携は当社の収益力の強化ひいては当社の企業価値向上に資すると考えておりますが、資本業務提携契約解消等により、当社と株式会社増進会ホールディングスの関係に変化が生じた場合には、レピュテーションリスクの増加、共同研究や協同プロジェクトを単独で遂行することによるリスクの増加、資本業務提携契約に基づく当社に対する貸付等の資金調達の支援を得られなくなること等が生じる可能性があります。このような場合及びその他の理由で株式会社増進会ホールディングスとの間の更なる業務提携又は当社の収益力の強化若しくは当社の企業価値向上が予定通りに進まない場合には、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (22) 内部統制について当社は、2021年10月15日及び2022年2月28日付にて、過年度に係る有価証券報告書等の訂正を行ったことに伴い、株式会社東京証券取引所より、当社株式は2022年4月1日付で「特設注意市場銘柄」の指定を受けましたが、内部管理体制の強化に取り組んできた結果、その取り組み内容が評価され、2023年5月20日付で当該指定は解除されております。当社は、当該指定解除後も引き続き、内部管理体制の整備・強化を継続してまいりますが、再度、内部管理体制に不備が生じた場合には、信用失墜や株価へ影響が生じる可能性があります。
FY2023|7,097 文字
3【事業等のリスク】本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。 (1) 特定顧客との関係について当社グループは、主要事業において、特定の取引先(以下「特定顧客」)に対する売上の依存度が高く、2023年9月期の全売上高に占める特定顧客への売上割合は54.1%となっております。当社グループは、能力測定技術、テスト理論の専門性、大規模テストの運用実績等の強みを基盤に、提供するサービスの付加価値を高めるとともに、事業シナジーを活かしたクロスセル等によって、幅広い顧客の開拓及び深耕を図ってまいりますが、特定顧客との契約内容に変更が生じた場合等、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (2) テストセンター事業の安定的運営について当社グループは、各種検定・試験のCBTの実施に当たり、その実施会場であるテストセンターを運営しており、2023年9月末現在で41の直営テストセンターを有しております。当社グループは、テストセンターの安定的な運営を実現できる体制構築に注力しておりますが、テストセンターの賃料や会場運営等に係る固定費の上昇リスクが生じる等、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (3) テスト運営・受託事業が性質上入札の結果に大きく影響されることについてテスト運営・受託事業は国内の公的機関が発注者となる場合が多く、安定的に発注がある一方で、受託の際に入札プロセスが導入されるため長期に亘る継続的な契約を結ぶことが難しく、毎年の入札結果によっては受託できないことも起こりえます。当社グループが実績を積み重ね、技術点を上げることで、ある程度継続的に落札することが可能となるものの、新規参入企業による競争激化の可能性もあり、安定的かつ確実な受注環境にあるとはいえない事業です。特に文部科学省の実施する全国学力・学習状況調査等の大規模な案件が国内の公的機関から落札できなかった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (4) テスト運営・受託事業における収益性についてテスト運営・受託事業は、実施に係る印刷コストや採点等に関する経費が原価に占める割合が高い事業です。そのため、経済状況の変動におけるアルバイト賃金の上昇や外注費の高騰等により、期待した利益率を達成できない可能性があります。また、採点や集計に関するトラブルが発生した場合、印刷コストや採点等に関して追加負担が発生することがありますが、受託金額の上乗せを実現することは困難であることから、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (5) 海外子会社の運営について当社グループは、現在、インドのプネにある自社の開発拠点にて、システム開発やメンテナンスを行っております。また、アイルランドのダブリンにて、先端的なAIの開発に取り組んでおります。海外子会社については、運営体制の見直しによるスリム化を図り、早期のコスト削減に努めてまいりますが、各国における為替・金利などの動向が、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (6) 少子化による需要の低下について国内の教育市場については、構造的な少子化傾向が継続しております。当社グループは、英語学習の低年齢化、リスキリング需要の増加、また各種試験のCBT化等の事業拡大機会を的確に捉え、独自のポジショニングの確立に向け取り組んでおりますが、業界全体に対する需要の低下が続いた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (7) 教育に関わる各種制度の変更について国内市場においては、学習指導要領の改訂や就学支援金制度、教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置等、行政による教育に関わる制度変更が発生します。このような制度変更に対しては早期の察知及びこれを踏まえた適切な対応に努めておりますが、早期の察知や十分な対応ができない場合等において、ビジネスチャンスの逸失や集客の低下等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (8) システム及びコンテンツ開発について当社グループは、教育関連システムを自社で開発しており、開発コストが想定以上にかかった場合、サービス開始前の資金需要が発生する可能性があります。また、当社グループが展開するテスト商品及びラーニング商品は、時代の変化に合わせて継続的に新たなテスト問題の作成やラーニングのためのコンテンツ制作を行うことが不可欠です。世の中で必要とされるスキルや能力は変化しており、そのスキルや能力を測定又は習得していくコンテンツの開発力を高めることが重要となります。当社グループは、戦略との整合性や投資金額の妥当性の検証を踏まえ、システム及びコンテンツの開発に着手しておりますが、商品の競争力が十分でなくサービス売上が予定を下回った場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (9) 減損会計当社グループは、各種サービスを提供するため、無形固定資産としてシステム提供のためのソフトウエア及び学習コンテンツを保有するとともに、継続的に開発投資を行っています。これらの資産を利用して提供するサービスの収益性が著しく低下した場合、当社グループが保有するソフトウエア等の資産について減損損失の計上が必要となることが考えられます。なお、当社が保有する固定資産のうち、主にプラットフォーム事業及びテスト等ライセンス事業の固定資産グループについて、当該資産から得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回ったことから、2023年9月期において減損損失を2,032,254千円計上しております。 (10) 有利子負債依存度について当社グループの有利子負債依存比率(連結)は、2022年9月期末及び2023年9月期末でそれぞれ40.1%、37.9%となっております。当社グループでは、これまで、株式会社教育測定研究所が受託する学力調査等の案件において、アルバイト賃金や外注費等の一時的なコスト負担が生じることや、一般競争入札において流動比率を高めることが入札要件として有利である等の事情があり、借入を増やして現金及び預金残高を高めてまいりました。調達資金に基づく収益が意図したとおりに上がらず、流動比率を維持するための借り入れを継続する状況下で、急激な調達環境の悪化や金利の上昇などが起きた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があり、当社グループのキャッシュ・フロー、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (11) システムトラブルについて当社グループの事業は、コンピューター・システムを結ぶ通信ネットワークに依存しており、自然災害や事故等により通信ネットワークが切断された場合には、当社グループの事業に重大な影響を及ぼす可能性があります。当社グループではセキュリティ対策やシステムの安定性確保に取り組んでおりますが、何らかの理由によりシステムトラブルが発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (12) 個人情報の管理について株式会社教育測定研究所は、「英ナビ!」における会員情報や「CASEC」等の受験者情報等の個人情報を保有しており、「個人情報の保護に関する法律」の適用を受ける個人情報取扱事業者です。株式会社教育測定研究所はプライバシーマークを認証取得するとともに、個人情報については、社内研修などを通じて社員への啓発活動を継続的に実施するなどの施策を講じておりますが、何らかの理由で個人情報が漏えいした場合、信用失墜や損害賠償請求等が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (13) 人材の確保・育成について当社グループは、今後持続的な成長を図るために、研究開発、事業開発、営業・マーケティング、内部管理の全ての面において、優秀な人材の確保、採用、育成が重要な課題であると認識しております。2023年10月から営業面と商品・サービス開発面を強化した組織体制に移行するとともに、新しい人事制度をスタートさせて、人材の活性化を図ることに加えて、社員への研修・教育制度を整備することで、優秀な人材の確保・育成に取り組んでまいります。しかしながら、これらの施策が効果的である保証はなく、必要な人材を確保できない可能性や育成した人材が当社グループの事業に十分に寄与できない可能性があります。そのような場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (14) 自然災害当社グループにおいては、地震等の大災害発生に備え、グループ各社の被災状況の情報集約体制の構築、国内事業の情報システムの分散等の事業継続のための施策を講じております。しかしながら、大災害が発生した場合、被災地域における営業活動の停止、当社グループの施設等の損壊、交通、通信、物流といった社会インフラの混乱、委託先の被災等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、各事業会社の本部機能の東京への集中度が高いため、東京に被害が生じた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (15) 新感染症の発生について新ウイルス等による感染症の拡大が発生した場合には、グループ各社や委託先の従業員の感染症罹患による事務所等における稼働率低下、各種試験団体による試験の中止や受験者数の大幅な減少、販売先・取引先における事業活動の制限の影響等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (16) 技術革新等についてインターネット、クラウドコンピューティング、AI等の開発環境は技術進歩が速く、当社グループはソフトウエア投資等を通じて技術進歩に対応するべく努めておりますが、当社グループが想定する以上の技術革新により、当社グループの技術やサービスが競争力を失うような事態が生じた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (17) 知的財産権について当社グループは、現在、他社の知的財産権を侵害している事実は認識しておりません。しかしながら、当社グループの認識していない知的財産権が既に成立していることにより当社グループの事業運営が制約を受ける場合や第三者の知的財産権侵害が発覚した場合などにおいては、信用失墜や損害賠償請求等が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、他社により当社グループの知的財産権が侵害された場合においては、他社が当社グループの参加する一般競争入札において優位な位置を占めるなどして、当社グループの受託を阻害し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (18) 配当政策について当社は、株主への利益還元を経営上の重要な課題として認識しており、事業基盤の整備状況や事業展開の状況、業績や財政状態等を総合的に勘案しながら、継続的かつ安定的な配当を行うことを基本方針としております。ただし、当社としましては、内部留保の充実を図り、成長に向けた事業の拡充や組織体制、システム環境の整備への投資等の財源として有効活用することが、株主に対する最大の利益還元に繋がると考え、現状は通常配当を実施しておりません。将来的には、財政状態及び経営成績を勘案しながら配当を実施していく方針ではありますが、現時点において通常配当の実施時期等については未定であります。 (19) 法的規制等について当社グループは、下請法の他、広告事業の展開に伴い景品表示法の適用を受けております。当社グループではこれらの規制を遵守し事業活動を行っておりますが、当社グループに適用される各種法令・規則や税制等に関連して、今後急激に変更若しくは新たな規制の導入等が行われる場合、又は当社グループが行政処分、行政指導、司法手続等の対象になった場合や、その他当社グループに関連して訴訟や紛争等が生じた場合には、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (20) 継続企業の前提に関する重要事象等について当社グループは、当連結会計年度において、売上高は前年同期比減収となり、前連結会計年度に引き続き、営業損失、経常損失、親会社株主に帰属する当期純損失を計上している状況にあります。そのため、当社グループでは継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。 しかしながら、親会社株主に帰属する当期純損失3,105,217千円は、将来に損失を繰り延べないための固定資産の減損損失や各種引当金繰入等の非資金支出2,875,379千円で構成されており、また営業損失に対しては、不採算なプロジェクトからの撤退や採算性の高いプロジェクトへの注力による選択と集中を推進するほか、新規の開発計画の見直し、原価や販管費の削減を継続的に行うことで、収益率の改善と営業キャッシュ・フローの創出を継続的に図り経営基盤の強化・安定に努めております。 また、2023年12月8日付けにて「中期経営計画 -事業計画及び成長可能性に関する事項-」を公表し、2025年9月期以降、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益の黒字化を目指しております。 資金面においては、主力金融機関と良好な関係を維持しており、継続的な支援が得られるよう取引金融機関と協議し、手元流動資金の確保に努めており、当連結会計年度末において3,844,871千円の現金及び預金を確保しており、財務基盤は安定しております。 また、当社は2022年7月29日付「株式会社増進会ホールディングスとの資本業務提携契約の締結、株式の売出し、主要株主及び主要株主である筆頭株主並びにその他の関係会社の異動に関するお知らせ」にて開示のとおり、同日付で株式会社増進会ホールディングスとの資本業務提携契約を締結し、株式会社増進会ホールディングスの関係会社となっております。 以上から、当社グループでは、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。 (21) 増進会ホールディングスとの関係について当社は2022年7月29日付「株式会社増進会ホールディングスとの資本業務提携契約の締結、株式の売出し、主要株主及び主要株主である筆頭株主並びにその他の関係会社の異動に関するお知らせ」において開示した通り、株式会社増進会ホールディングスとの間で資本業務提携契約を締結し、株式会社増進会ホールディングスの関係会社となっております。当社と株式会社増進会ホールディングスとの間の更なる業務提携は当社の収益力の強化ひいては当社の企業価値向上に資すると考えておりますが、資本業務提携契約解消等により、当社と株式会社増進会ホールディングスの関係に変化が生じた場合には、レピュテーションリスクの増加、共同研究や協同プロジェクトを単独で遂行することによるリスクの増加、資本業務提携契約に基づく当社に対する貸付等の資金調達の支援を得られなくなること等が生じる可能性があります。このような場合及びその他の理由で株式会社増進会ホールディングスとの間の更なる業務提携又は当社の収益力の強化若しくは当社の企業価値向上が予定通りに進まない場合には、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (22) 内部統制について当社は、2021年8月より、特別調査委員会を設置し、一連の会計処理について調査を行いました。その後、特別調査委員会による最終報告書の内容を踏まえ、2021年10月15日及び2022年2月28日付にて、過年度に係る有価証券報告書等の訂正を行いました。これに伴い、株式会社東京証券取引所より、当社株式は2022年4月1日付で「特設注意市場銘柄」の指定を受けましたが、内部管理体制の強化に取り組んできた結果、その取組み内容が評価され、2023年5月20日付で当該指定は解除されております。当社は、引き続き、内部管理体制の整備・強化を継続してまいりますが、再度、内部管理体制に不備が生じた場合には、信用失墜や株価へ影響が生じる可能性があります。
FY2022|11,019 文字
2【事業等のリスク】本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。 (1) 内部統制について当社グループと特定の顧客との間の一部取引(以下「本件取引」)に関連して、当社の会計処理の一部について、不適切な会計処理が行われていたことが判明し、当社は、2022年1月11日付で東京証券取引所より「改善報告書」の提出請求、上場市場の変更(市場第一部からマザーズへの変更)及び上場契約違約金の徴求を受け、2022年1月25日付で「改善報告書」を提出しました。また、当社は、本件取引に関連して、2021年10月15日に中間報告及び2022年2月25日に最終調査報告書をそれぞれ特別調査委員会より受領しました。当社は、これらを受けて、2016年9月期から2020年9月期までの有価証券届出書及び有価証券報告書、ならびに2018年9月期第3四半期報告書から2021年9月期第2四半期までの四半期報告書について一連の訂正を行っております。その後、2022年4月1日に東京証券取引所から特設注意市場銘柄に指定されたこと受け、同年5月19日に改めて「改善計画・状況報告書」を公表し、同年12月7日付で「改善状況報告書」を提出しました。今後は、特別調査委員会からの提言も踏まえ、「改善報告書」及び「改善計画・状況報告書」に記載の改善措置と併せて、再発防止策の策定と着実な実行、及び内部管理体制等の強化に努めてまいります。ただし、これらの再発防止策の策定と着実な実行及び内部管理体制等の強化が適切になされない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態、レピュテーション並びに金融機関との関係等に悪影響を及ぼす可能性があります。また、その他内部統制の整備上の欠陥や運用上の認識不足等の不備により財務報告等に重大な誤りが生じた場合にも、当社の信用が失墜すると共に、当社グループの経営成績及び財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社は2022年7月29日付「株式会社増進会ホールディングスとの資本業務提携契約の締結、株式の売出し、主要株主及び主要株主である筆頭株主並びにその他の関係会社の異動に関するお知らせ」において開示した通り、同日付で株式会社増進会ホールディングスとの資本業務提携契約を締結し、株式会社増進会ホールディングスの関係会社となっております。当社は、当社と増進会ホールディングスとの間で安定的かつ強固な関係を構築し、旧経営陣による当社の経営への影響力を排除することにより市場からの信頼を回復させるとともに、増進会ホールディングスから内部管理等に精通した役職員の派遣を受け入れることにより内部統制の更なる改善及びガバナンスの強化が見込まれ、しかしながら、上記の内部統制の更なる改善及びガバナンスの強化が予定通りに進まない場合には、当社グループの信用の回復、経営成績及び財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社株式は2022年4月1日に東京証券取引所から特設注意市場銘柄に指定されており、これより1年後に内部管理体制確認書を提出し、東京証券取引所による審査を受ける予定です。当該審査において、内部管理体制に問題が認められない場合には、指定は解除になりますが、問題があるとされる場合は、原則として上場廃止、又は6か月間の特設注意市場銘柄指定の延長後の再審査となります。当社は、上記のとおり、内部統制体制を再構築し、その運用に努めておりますが、特設注意市場銘柄指定が解除されない場合には、上場廃止となり、株価に重大な影響を与える可能性があります。 (2) 教育プラットフォームサービスの収益化について当社グループは、現在展開している学習サービスをスタディギアブランドに統一し、英検の唯一の公式ラーニングサービスである「スタディギア for EIKEN」に続き、漢検、数検等、新たな公式ラーニングサービス提供をスタートいたしました。今後、的確なマーケティング戦略や営業戦略を通じて、同プラットフォームの個人ユーザー及び広告主を獲得し、収益の拡大を図ってまいりますが、計画通りに課金ユーザーや広告主の獲得が進まない場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (3) 英検協会との関係について当社グループは、主要事業において、特定の取引先に対する販売に大きく依存しております。英検協会に対して多くのサービスを提供しており、同協会に対する2022年9月期の全売上高に占める売上割合は49.9%となっております。当社グループの受注案件は多岐にわたりますが、その多くは、当社グループの能力測定技術、テスト理論の専門性、大規模テストに係る業務設計及び運用力等に基づき受注しており、他社代替性が低いものと理解しております。今後も英検協会との安定的な取引関係の継続に努めてまいりますが、英検協会の業績が悪化した場合や英検協会との契約内容に変更が生じた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (4) テストセンター事業の安定的運営について当社グループは、英検協会による1日で英語4技能を測定することができる受験形態の「英検S-CBT」の実施にあたり、その実施会場であるテストセンターの運営を2020年6月より本格的に開始いたしました。当社グループは、2022年9月末現在で42の直営のテストセンターを運営しており、テストセンターの賃料や会場運営等に係る固定費の発生に伴う稼働リスクが生じる等、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (5) テスト運営・受託事業が性質上入札の結果に大きく影響されることについてテスト運営・受託事業は国内の公的機関が発注者となる場合が多く、安定的に発注がある一方で、受託の際に入札プロセスが導入されるため長期に亘る継続的な契約を結ぶことが難しく、毎年の入札結果によっては受託できないことも起こりえます。当社グループが実績を積み重ね、技術点を上げることで、ある程度継続的に落札することが可能となるものの、新規参入企業による競争激化の可能性もあり、安定的かつ確実な受注環境にあるとはいえない事業です。文部科学省の実施する全国学力・学習状況調査等の特に大規模な案件が国内の公的機関から落札できなかった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (6) 当社グループの業績(売上高、営業利益)が四半期ごとに偏重する傾向があることについて当社グループの主要顧客には公的機関を含む教育機関が多く、その多くが3月末を会計年度末としているため、受託事業における検収やなどが3月に集中する場合があります。また、テストセンター事業での英検等の受検者が第3及び第4四半期に増加する傾向が売上高と営業利益が増加する傾向にあります。また、「テスト運営・受託事業」において、当社グループは2021年の全国学力・学習状況調査(小学校第6学年の児童を対象)及び中学校第3学年の生徒を対象とした調査を共同受注しておりますが、この案件の売上高及び営業利益は第2及び第3四半期に集中する傾向にあります。以上のとおり、当社グループの売上高及び営業利益は、商品やサービスの特性及び大きなプロジェクトの受注状況により、四半期毎の偏重が生じる傾向があります。なお、2022年9月期の通期売上高に占める四半期毎の売上高の割合、並びに通期営業利益に占める四半期毎の営業利益の割合は以下のとおりです。 (単位:売上高/営業利益・千円) 第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期2022年9月期合計売上高(%)営業利益(%)売上高(%)営業利益(%)売上高(%)営業利益(%)売上高(%)営業利益(%)売上高(%)営業利益(%)テスト等ライセンス事業332,416(26.2)73,272(27.3)409,652(32.3)156,166(58.2)255,376(20.1)△4,804(△1.8)270,665(21.3)43,912(16.4)1,268,111(100.0)268,547(100.0)教育プラットフォーム事業592,082(22.8)132,064(18.1)642,100(24.8)203,390(27.9)701,551(27.1)213,032(29.2)657,301(25.3)181,555(24.9)2,593,035(100.0)730,042(100.0)テストセンター事業692,147(24.0)91,377(27.2)626,756(21.7)△70,835(△21.0)684,121(23.7)116,791(34.7)879,011(30.5)199,187(59.2)2,882,036(100.0)336,521(100.0)AI事業75,542(24.5)△145,086(-)75,607(24.5)25,557(-)72,110(23.3)25,477(-)85,664(27.7)17,322(-)308,924(100.0)△76,729(-)テスト運営・受託事業388,067(14.3)△61,212(△197.1)662,603(24.5)20,066(64.6)1,295,519(47.9)49,187(158.4)360,126(13.3)23,017(74.1)2,706,316(100.0)31,059(100.0)合計2,080,255(21.3)90,416(7.0)2,416,720(24.8)334,345(25.9)3,008,678(30.8)399,683(31.0)2,252,769(23.1)464,996(36.1)9,758,424(100.0)1,289,441(100.0)(注)四半期毎の割合は通期に対するパーセンテージです。 (7) 売上計上の期ずれが業績に与える影響について当社グループが展開している「テスト運営・受託事業」においては、システム開発受託、コンテンツ開発受託等のサービスを行っております。また、ライセンス及びソフトウエアの提供においても、仕様変更や機能拡充等に関して変更料等を計上する場合があります。これらのサービスの提供においては、取引先の都合による検収時期の変動や、受注後の仕様変更等により納入時期が変更となり、売上高及び利益の計上について翌四半期あるいは翌連結会計年度への期ずれが発生する場合があります。期ずれの金額の大きさによっては、各四半期あるいは連結会計年度における当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (8) 海外事業展開について現在、当社グループの海外拠点の活動はソフトウエア開発・コンテンツ開発・採点業務・教育ベンチャーへの投資が中心となっており、コストセンターとなっています。海外事業展開に際しては、事前に進出する国の法律や規制等の確認及びマーケット動向調査や分析等に努めていますが、法律・規制・租税制度の予期しない変更や社会的混乱など、各国における諸事情の変化や為替・金利などの市場動向が、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (9) テスト運営・受託事業における収益性についてテスト運営・受託事業は、実施に係る印刷コストや採点等に関する経費が原価に占める割合が高い事業です。そのため、経済状況の変動におけるアルバイト賃金の上昇や外注費の高騰等により、期待した利益率を達成できない可能性があります。また、採点や集計に関するトラブルが発生した場合、印刷コストや採点等に関して追加負担が発生することがありますが、受託金額の上乗せを実現することは困難であることから、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (10) 少子化による需要の低下について国内の教育市場については、構造的な少子化傾向がこのまま継続して市場の縮小と受験競争の緩和が進み、業界全体に対する需要の低下が続いた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。当社グループが提供するサービスの中心となる英語学習市場については、英語学習の低年齢化、英語試験の4技能化の要請、旺盛な企業による職員に対する英語教育需要等により足元は拡大傾向にありますが、少子化の影響による教育市場の縮小を受け、英語学習市場の拡大が頭打ちになる可能性があります。 (11) 教育に関わる各種制度の変更について国内市場においては、2019年11月に決定した大学入試における民間の英語資格・検定試験活用の延期をはじめ、学習指導要領の改訂や就学支援金制度、教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置等、行政による教育に関わる制度変更が発生します。このような制度変更に対しては早期の察知及びこれを踏まえた適切な対応に努めておりますが、早期の察知や十分な対応ができない場合等において、ビジネスチャンスの逸失や集客の低下等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (12) システム開発について当社グループが開発する教育関連システムについては、受託開発から当社グループがリスクをとって開発して使用料を得るライセンスモデルへと移行しております。これによりライセンス収入が経常的に見込める予定です。一方で、開発に際しては、戦略との整合性や投資金額の妥当性の検証に努めておりますが、アップフロントの開発コストが想定以上にかかった場合、サービス開始前の資金需要が発生する可能性があるとともに、さらにサービス売上が予定を下回った場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (13) コンテンツ開発について当社グループが展開するテスト商品及びラーニング商品は、時代の変化による問題の陳腐化を避けるため、継続的に新たなテスト問題の作成やラーニングのためのコンテンツ制作を行うことが不可欠です。また、ラーニングのためのツールは、様々なデバイスに対応する教材のアプリ化などにより必要な技術も高度化する傾向にあります。当社グループは、開発に際し、戦略との整合性や投資金額の妥当性の検証に努め、これらのサービスインに1~2年先立ってコンテンツ制作リスクを負って開発を行いますが、商品の競争力が十分でなくサービス売上が予定を下回った場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (14) 減損会計当社グループは、各種サービスを提供するため、無形固定資産としてシステム提供のためのソフトウエア及び学習コンテンツを保有するとともに、継続的に開発投資を行っています。これらの資産を利用して提供するサービスの収益性が著しく低下した場合、当社グループが保有するソフトウエア等の資産について減損損失の計上が必要となることが考えられますが、今回の一連の調査の過程で、当2022年9月期において減損損失を595百万円計上しております。また、当社グループは海外を中心にEdTech企業及びEdTechに特化したベンチャーキャピタルに対して投資を行っており、これら投資先の業績が投資時の想定に届かない場合、保有するベンチャー企業株式等やベンチャーキャピタルの持分について減損損失の計上が必要となることが考えられます。そのような場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (15) 有利子負債依存度について当社グループの有利子負債依存比率(連結)は、2021年9月期末及び2022年9月期末でそれぞれ42.0%、40.1%となっております。当社グループでは、これまで、株式会社教育測定研究所が受託する学力調査等の案件において、アルバイト賃金や外注費等の一時的なコスト負担が生じることや、一般競争入札において流動比率を高めることが入札要件として有利である等の事情があり、借入を増やして現金及び預金残高を高めてまいりました。調達資金に基づく収益が意図したとおりに上がらず、流動比率を維持するための借り入れを継続する状況下で、急激な調達環境の悪化や金利の上昇などが起きた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。金融機関による下記(24)の本件取引に関する不適切な会計処理の評価次第では、金融機関との関係又は今後のファイナンスやその条件に影響が出る等により、当社グループのキャッシュ・フロー、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (16) システムトラブルについて当社グループの事業は、コンピュータ・システムを結ぶ通信ネットワークに依存しており、自然災害や事故等により通信ネットワークが切断された場合には、当社グループの事業に重大な影響を及ぼす可能性があります。当社グループではセキュリティ対策やシステムの安定性確保に取り組んでおりますが、何らかの理由によりシステムトラブルが発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (17) 個人情報の管理について株式会社教育測定研究所は、「英ナビ・スタディギア」における会員情報や「CASEC」等の受験者情報等の個人情報を保有しており、「個人情報の保護に関する法律」の適用を受ける個人情報取扱事業者です。株式会社教育測定研究所及び株式会社教育デジタルソリューションズはプライバシーマークを認証取得するとともに、個人情報については、社内研修などを通じて社員への啓蒙活動を継続的に実施するなどの施策を講じておりますが、何らかの理由で個人情報が漏えいした場合、信用失墜や損害賠償請求等が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (18) 人材の確保・育成について当社グループは、今後の事業拡大のために優秀な人材の確保、育成は重要な課題であると認識しており、積極的に人材を採用していくとともに、研修の実施等により人材の育成に取り組んでいく方針であります。しかしながら、これらの施策が効果的である保証はなく、必要な人材を確保できない可能性や育成した人材が当社グループの事業に十分に寄与できない可能性があります。そのような場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (19) 自然災害当社グループにおいては、地震等の大災害発生に備え、グループ各社の被災状況の情報集約体制の構築、国内事業の情報システムの分散等の事業継続のための施策を講じております。しかしながら、大災害が発生した場合、被災地域における営業活動の停止、当社グループの施設等の損壊、交通、通信、物流といった社会インフラの混乱、委託先の被災等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、各事業会社の本部機能の東京への集中度が高いため、東京に被害が生じた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (20) 新型コロナウイルス感染症について当社グループにおいては、新型コロナウイルス感染症について感染拡大初期より対応・対策を進め、グループの従業員及びその家族の安全確保を第一として、グループ各社の感染状況の情報集約体制の構築、全社的な在宅勤務の実施、また、出社する場合は、外出前の検温、マスクの着用、手指の消毒、相互の離隔といった対応を引き続き実施しております。今後も感染の拡大や変異によるワクチン効果の低下が発生した場合には、グループ各社や委託先の従業員の感染症罹患による事務所等における稼働率低下、各種試験団体による試験の中止や受験者数の大幅な減少、販売先・取引先における事業活動の制限の影響等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (21) 技術革新等についてインターネット、クラウドコンピューティング、AIの開発環境は技術進歩が速く、当社グループはソフトウエア投資等を通じて技術進歩に対応するべく努めておりますが、当社グループが想定する以上の技術革新により、当社グループの技術やサービスが競争力を失うような事態が生じた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (22) 知的財産権について当社グループは、現在、他社の知的財産権を侵害している事実は認識しておりません。しかしながら、当社グループの認識していない知的財産権が既に成立していることにより当社グループの事業運営が制約を受ける場合や第三者の知的財産権侵害が発覚した場合などにおいては、信用失墜や損害賠償請求等が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、他社により当社グループの知的財産権が侵害された場合においては、他社が当社グループの参加する一般競争入札において優位な位置を占めるなどして、当社グループの受託を阻害し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (23) 配当政策について当社は、株主への利益還元を経営上の重要な課題として認識しており、事業基盤の整備状況や事業展開の状況、業績や財政状態等を総合的に勘案しながら、継続的かつ安定的な配当を行うことを基本方針としております。ただし、当社は現在成長過程にあり、内部留保の充実を図り、更なる成長に向けた事業の拡充や組織体制、システム環境の整備への投資等の財源として有効活用することが、株主に対する最大の利益還元に繋がると考え、現状は通常配当を実施しておりません。将来的には、財政状態及び経営成績を勘案しながら配当を実施していく方針ではありますが、現時点において通常配当の実施時期等については未定であります。 (24)法的規制等について当社グループは、下請法の他、広告事業拡大に伴い景品表示法の適用を受けております。当社グループではこれらの規制を遵守し事業活動を行っておりますが、当社グループに適用のある各種法令・規則や税制等に関連して、今後急激に変更若しくは新たな規制の導入等が行われ又は当社グループが行政処分、行政指導、司法手続等の対象になった場合や、その他当社グループに関連して訴訟や紛争等が生じた場合には、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (25)継続企業の前提に関する重要事象等について当社グループは、当連結会計年度において、テストセンター事業を中心にした売上の増加により前年比増収となった一方で、テストセンター事業に関連する事業損失引当金の計上や、人員増等に伴う人件費の増加、ソフトウエア開発投資に伴う減価償却費の増加、地代家賃の増加等により、営業損失234,391千円を計上しております。これに伴い足元の顧客からの受注状況や既存プロジェクトの採算性を見直したことで、減損損失等595,849千円を計上しております。また、その他にも当社グループにおける過年度に遡及した会計処理の訂正に起因した訂正報告書を提出するための特別調査費用や追加の監査費用を計上いたしました。その結果、親会社株主に帰属する当期純損失818,700千円を計上しており、営業キャッシュ・フローは△581,118千円となっております。このため、当社グループでは継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象または状況が存在しております。 しかしながら、当社グループでは、従来取り組んでいた不採算なプロジェクトからの撤退の検討や採算性の高いプロジェクトへの注力による選択と集中を推進するほか、新規の開発計画の見直し、販管費を含めた固定費の削減等を行うことで、営業キャッシュ・フローの創出、収益率の改善を継続的に図り経営基盤の強化・安定に努めてまいります。資金面においては、主力金融機関と良好な関係を維持しており、継続的な支援が得られるよう取引金融機関と協議することで、手元流動資金の確保に努めており、当連結会計年度末において6,053,510千円の現金及び預金を確保しており、財務基盤は安定しております。また、当社は2022年7月29日付「株式会社増進会ホールディングスとの資本業務提携契約の締結、株式の売出し、主要株主及び主要株主である筆頭株主並びにその他の関係会社の異動に関するお知らせ」にて開示の通り、同日付で株式会社増進会ホールディングスとの資本業務提携契約を締結し、株式会社増進会ホールディングスの関係会社となっております。以上から、当社グループでは、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。 (26)増進会ホールディングスとの関係について当社は2022年7月29日付「株式会社増進会ホールディングスとの資本業務提携契約の締結、株式の売出し、主要株主及び主要株主である筆頭株主並びにその他の関係会社の異動に関するお知らせ」において開示した通り、株式会社増進会ホールディングスとの間で資本業務提携契約を締結し、株式会社増進会ホールディングスの関係会社となっております。当社と株式会社増進会ホールディングスとの間の更なる業務提携は当社の収益力の強化ひいては当社の企業価値向上に資すると考えておりますが、資本業務提携契約解消等により、当社と株式会社増進会ホールディングスの関係に変化が生じた場合には、上記「(1)内部統制について」に記載の点に加え、レピュテーションリスクの増加、共同研究や協同プロジェクトを単独で遂行することによるリスクの増加、資本業務提携契約に基づく当社に対する貸付等の資金調達の支援を得られなくなること等が生じる可能性があります。このような場合及びその他の理由で株式会社増進会ホールディングスとの間の更なる業務提携又は当社の収益力の強化若しくは当社の企業価値向上が予定通りに進まない場合には、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
FY2021|9,980 文字
2【事業等のリスク】本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。 (1) 教育プラットフォームサービスの収益化について当社グループは、現在展開している学習サービスをスタディギアブランドに統一し、英検の唯一の公式ラーニングサービスである「スタディギア for EIKEN」に続き、漢検、数検等、新たな公式ラーニングサービス提供をスタートいたしました。今後、的確なマーケティング戦略や営業戦略を通じて、同プラットフォームの個人ユーザー及び広告主を獲得し、収益の拡大を図ってまいりますが、計画通りに課金ユーザーや広告主の獲得が進まない場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (2) 英検協会との関係について当社グループは、主要事業において、特定の取引先に対する販売に大きく依存しております。英検協会に対して多くのサービスを提供しており、同協会に対する2021年9月期の全売上高に占める売上割合は45.6%となっております。当社グループの受注案件は多岐にわたりますが、その多くは、当社グループの能力測定技術、テスト理論の専門性、大規模テストに係る業務設計及び運用力等に基づき受注しており、他社代替性が低いものと理解しております。今後も英検協会との安定的な取引関係の継続に努めてまいりますが、英検協会の業績が悪化した場合や英検協会との契約内容に変更が生じた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (3) テストセンター事業の安定的運営について当社グループは、英検協会による1日で英語4技能を測定することができる受験形態の「英検S-CBT」の実施にあたり、その実施会場であるテストセンターの運営を2020年6月より本格的に開始いたしました。当社グループは、2021年9月末現在で42の直営のテストセンターを運営しており、テストセンターの賃料や会場運営等に係る固定費の発生に伴う稼働リスクが生じる等、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (4) テスト運営・受託事業が性質上入札の結果に大きく影響されることについてテスト運営・受託事業は国内の公的機関が発注者となる場合が多く、安定的に発注がある一方で、受託の際に入札プロセスが導入されるため長期に亘る継続的な契約を結ぶことが難しく、毎年の入札結果によっては受託できないことも起こりえます。当社グループが実績を積み重ね、技術点を上げることで、ある程度継続的に落札することが可能となるものの、新規参入企業による競争激化の可能性もあり、安定的かつ確実な受注環境にあるとはいえない事業です。文部科学省の実施する全国学力・学習状況調査等の特に大規模な案件が国内の公的機関から落札できなかった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (5) 当社グループの業績(売上高、営業利益)が四半期ごとに偏重する傾向があることについて当社グループの主要顧客には公的機関を含む教育機関が多く、その多くが3月末を会計年度末としているため、受託事業における検収やなどが3月に集中する場合があります。また、テストセンター事業での英検等の受検者が第3及び第4四半期に増加する傾向が売上高と営業利益が増加する傾向にあります。また、「テスト運営・受託事業」において、当社グループは2021年の全国学力・学習状況調査(小学校第6学年の児童を対象)及び中学校第3学年の生徒を対象とした調査を共同受注しておりますが、この案件の売上高及び営業利益は第2及び第3四半期に集中する傾向にあります。以上のとおり、当社グループの売上高及び営業利益は、商品やサービスの特性及び大きなプロジェクトの受注状況により、四半期毎の偏重が生じる傾向があります。なお、2021年9月期の通期売上高に占める四半期毎の売上高の割合、並びに通期営業利益に占める四半期毎の営業利益の割合は以下のとおりです。 (単位:売上高/営業利益・千円) 第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期2021年9月期合計売上高(%)営業利益(%)売上高(%)営業利益(%)売上高(%)営業利益(%)売上高(%)営業利益(%)売上高(%)営業利益(%)テスト等ライセンス事業337,853(25.1)135,803(23.2)399,195(29.7)194,914(33.4)257,593(19.2)78,531(13.4)349,914(26.0)175,010(30.0)1,344,556(100.0)584,259(100.0)教育プラットフォーム事業533,757(22.0)241,355(21.7)563,710(23.2)221,931(19.9)728,312(30.0)404,055(36.3)599,925(24.7)245,677(22.1)2,425,706(100.0)1,113,020(100.0)テストセンター事業601,566(23.1)△187,269(-)476,421(18.3)△427,435(-)597,288(22.9)△18,423(-)929,353(35.7)135,876(-)2,604,630(100.0)△497,250(-)AI事業112,519(25.9)△235,733(-)120,764(27.8)△23,833(-)105,684(24.4)40,973(-)94,943(21.9)△122,208(-)433,912(100.0)△340,801(-)テスト運営・受託事業283,820(8.6)△20,030(-)898,933(27.4)108,464(-)1,311,181(40.0)61,205(-)788,071(24.0)△132,556(-)3,282,006(100.0)17,082(-)合計1,869,517(18.5)△65,873(-)2,459,025(24.4)74,041(-)3,000,059(29.7)566,342(-)2,762,209(27.4)301,799(-)10,090,811(100.0)876,310(-)(注)1.売上高には、消費税等は含まれておりません。2.四半期毎の割合は通期に対するパーセンテージです。 (6) 売上計上の期ずれが業績に与える影響について当社グループが展開している「テスト運営・受託事業」においては、システム開発受託、コンテンツ開発受託等のサービスを行っております。また、ライセンス及びソフトウエアの提供においても、仕様変更や機能拡充等に関して変更料等を計上する場合があります。これらのサービスの提供においては、取引先の都合による検収時期の変動や、受注後の仕様変更等により納入時期が変更となり、売上高及び利益の計上について翌四半期あるいは翌連結会計年度への期ずれが発生する場合があります。期ずれの金額の大きさによっては、各四半期あるいは連結会計年度における当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (7) 海外事業展開について現在、当社グループの海外拠点の活動はソフトウエア開発・コンテンツ開発・採点業務・教育ベンチャーへの投資が中心となっており、コストセンターとなっています。海外事業展開に際しては、事前に進出する国の法律や規制等の確認及びマーケット動向調査や分析等に努めていますが、法律・規制・租税制度の予期しない変更や社会的混乱など、各国における諸事情の変化や為替・金利などの市場動向が、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、既存の海外事業については中国自習室事業の撤退等の施策を通じて収益性改善に取り組んでおりますが、かかる取り組みが功を奏しない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (8) テスト運営・受託事業における収益性についてテスト運営・受託事業は、実施に係る印刷コストや採点等に関する経費が原価に占める割合が高い事業です。そのため、経済状況の変動におけるアルバイト賃金の上昇や外注費の高騰等により、期待した利益率を達成できない可能性があります。また、採点や集計に関するトラブルが発生した場合、印刷コストや採点等に関して追加負担が発生することがありますが、受託金額の上乗せを実現することは困難であることから、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。文部科学省の実施する全国学力・学習状況調査等の案件において、従来受託業務の進捗に合わせて文部科学省より支払いを受けていましたが、現在当社グループが受託しております令和4年度の受託業務においては支払い時期について一部変更の要請を受けております。このような要請が続く場合、当社の資金繰りに悪影響を与える可能性があります。 (9) 少子化による需要の低下について国内の教育市場については、構造的な少子化傾向がこのまま継続して市場の縮小と受験競争の緩和が進み、業界全体に対する需要の低下が続いた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。当社グループが提供するサービスの中心となる英語学習市場については、英語学習の低年齢化、英語試験の4技能化の要請、旺盛な企業による職員に対する英語教育需要等により足元は拡大傾向にありますが、少子化の影響による教育市場の縮小を受け、英語学習市場の拡大が頭打ちになる可能性があります。 (10) 教育に関わる各種制度の変更について国内市場においては、2019年11月に決定した大学入試における民間の英語資格・検定試験活用の延期をはじめ、学習指導要領の改訂や就学支援金制度、教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置等、行政による教育に関わる制度変更が発生します。このような制度変更に対しては早期の察知及びこれを踏まえた適切な対応に努めておりますが、早期の察知や十分な対応ができない場合等において、ビジネスチャンスの逸失や集客の低下等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (11) システム開発について当社グループが開発する教育関連システムについては、受託開発から当社グループがリスクをとって開発して使用料を得るライセンスモデルへと移行しております。これによりライセンス収入が経常的に見込める予定です。一方で、開発に際しては、戦略との整合性や投資金額の妥当性の検証に努めておりますが、アップフロントの開発コストが想定以上にかかった場合、サービス開始前の資金需要が発生する可能性があるとともに、さらにサービス売上が予定を下回った場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (12) コンテンツ開発について当社グループが展開するテスト商品及びラーニング商品は、時代の変化による問題の陳腐化を避けるため、継続的に新たなテスト問題の作成やラーニングのためのコンテンツ制作を行うことが不可欠です。また、ラーニングのためのツールは、様々なデバイスに対応する教材のアプリ化などにより必要な技術も高度化する傾向にあります。当社グループは、開発に際し、戦略との整合性や投資金額の妥当性の検証に努め、これらのサービスインに1~2年先立ってコンテンツ制作リスクを負って開発を行いますが、商品の競争力が十分でなくサービス売上が予定を下回った場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (13) 減損会計当社グループは、各種サービスを提供するため、無形固定資産としてシステム提供のためのソフトウエア及び学習コンテンツを保有するとともに、継続的に開発投資を行っています。これらの資産を利用して提供するサービスの収益性が著しく低下した場合、当社グループが保有するソフトウエア等の資産について減損損失の計上が必要となることが考えられますが、今回の一連の調査の過程で、当2021年9月期において減損損失を2,617百万円計上しております。また、当社グループは海外を中心にEdTech企業及びEdTechに特化したベンチャーキャピタルに対して投資を行っており、これら投資先の業績が投資時の想定に届かない場合、保有するベンチャー企業株式等やベンチャーキャピタルの持分について減損損失の計上が必要となることが考えられます。そのような場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (14) 有利子負債依存度について当社グループの有利子負債依存比率(連結)は、2020年9月期末及び2021年9月期末でそれぞれ41.7%、42.0%となっております。当社グループでは、これまで、株式会社教育測定研究所が受託する学力調査等の案件において、アルバイト賃金や外注費等の一時的なコスト負担が生じることや、一般競争入札において流動比率を高めることが入札要件として有利である等の事情があり、借入を増やして現金及び預金残高を高めてまいりました。調達資金に基づく収益が意図したとおりに上がらず、流動比率を維持するための借り入れを継続する状況下で、急激な調達環境の悪化や金利の上昇などが起きた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。金融機関による下記(24)の本件取引に関する不適切な会計処理の評価次第では、金融機関との関係又は今後のファイナンスやその条件に影響が出る等により、当社グループのキャッシュ・フロー、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (15) システムトラブルについて当社グループの事業は、コンピュータ・システムを結ぶ通信ネットワークに依存しており、自然災害や事故等により通信ネットワークが切断された場合には、当社グループの事業に重大な影響を及ぼす可能性があります。当社グループではセキュリティ対策やシステムの安定性確保に取り組んでおりますが、何らかの理由によりシステムトラブルが発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (16) 個人情報の管理について株式会社教育測定研究所は、「英ナビ・スタディギア」における会員情報や「CASEC」等の受験者情報等の個人情報を保有しており、「個人情報の保護に関する法律」の適用を受ける個人情報取扱事業者です。株式会社教育測定研究所及び株式会社教育デジタルソリューションズはプライバシーマークを認証取得するとともに、個人情報については、社内研修などを通じて社員への啓蒙活動を継続的に実施するなどの施策を講じておりますが、何らかの理由で個人情報が漏えいした場合、信用失墜や損害賠償請求等が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (17) 人材の確保・育成について当社グループは、今後の事業拡大のために優秀な人材の確保、育成は重要な課題であると認識しており、積極的に人材を採用していくとともに、研修の実施等により人材の育成に取り組んでいく方針であります。しかしながら、これらの施策が効果的である保証はなく、必要な人材を確保できない可能性や育成した人材が当社グループの事業に十分に寄与できない可能性があります。そのような場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (18) 自然災害当社グループにおいては、地震等の大災害発生に備え、グループ各社の被災状況の情報集約体制の構築、国内事業の情報システムの分散等の事業継続のための施策を講じております。しかしながら、大災害が発生した場合、被災地域における営業活動の停止、当社グループの施設等の損壊、交通、通信、物流といった社会インフラの混乱、委託先の被災等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、各事業会社の本部機能の東京への集中度が高いため、東京に被害が生じた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (19) 新型コロナウイルス感染症について当社グループにおいては、新型コロナウイルス感染症について感染拡大初期より対応・対策を進め、グループの従業員及びその家族の安全確保を第一として、グループ各社の感染状況の情報集約体制の構築、全社的な在宅勤務の実施、不要不急の出張の制限、不特定多数の人が集まるイベントの開催・参加の延期・中止の検討といった策を引き続き実施しております。今後も感染拡大期間が長期化した場合、グループ各社や委託先の従業員の感染症罹患による事務所等における稼働率低下、各種試験団体による試験の中止や受験者数の大幅な減少、販売先・取引先における事業活動の制限の影響等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (20) 技術革新等についてインターネット、クラウドコンピューティング、AIの開発環境は技術進歩が速く、当社グループはソフトウエア投資等を通じて技術進歩に対応するべく努めておりますが、当社グループが想定する以上の技術革新により、当社グループの技術やサービスが競争力を失うような事態が生じた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (21) 知的財産権について当社グループは、現在、他社の知的財産権を侵害している事実は認識しておりません。しかしながら、当社グループの認識していない知的財産権が既に成立していることにより当社グループの事業運営が制約を受ける場合や第三者の知的財産権侵害が発覚した場合などにおいては、信用失墜や損害賠償請求等が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、他社により当社グループの知的財産権が侵害された場合においては、他社が当社グループの参加する一般競争入札において優位な位置を占めるなどして、当社グループの受託を阻害し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (22) 配当政策について当社は、株主への利益還元を経営上の重要な課題として認識しており、事業基盤の整備状況や事業展開の状況、業績や財政状態等を総合的に勘案しながら、継続的かつ安定的な配当を行うことを基本方針としております。ただし、当社は現在成長過程にあり、内部留保の充実を図り、更なる成長に向けた事業の拡充や組織体制、システム環境の整備への投資等の財源として有効活用することが、株主に対する最大の利益還元に繋がると考え、現状は通常配当を実施しておりません。将来的には、財政状態及び経営成績を勘案しながら配当を実施していく方針ではありますが、現時点において通常配当の実施時期等については未定であります。 (23) 法的規制等について当社グループは、下請法の他、広告事業拡大に伴い景品表示法の適用を受けております。当社グループではこれらの規制を遵守し事業活動を行っておりますが、当社グループに適用のある各種法令・規則や税制等に関連して、今後急激に変更若しくは新たな規制の導入等が行われ又は当社グループが行政処分、行政指導、司法手続等の対象になった場合や、その他当社グループに関連して訴訟や紛争等が生じた場合には、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (24) 内部統制について当社グループと特定の顧客との間の一部取引(以下「本件取引」)に関連して、当社の会計処理の一部について、不適切な会計処理が行われていたことが判明し、当社は、2022年1月11日付で東京証券取引所より「改善報告書」の提出請求、上場市場の変更(市場第一部からマザーズへの変更)及び上場契約違約金の徴求を受け、2022年1月25日付で「改善報告書」を提出しました。また、当社は、本件取引に関連して、2021年10月15日に中間報告及び2022年2月25日に最終調査報告書をそれぞれ特別調査委員会より受領しました。当社は、これらを受けて、2016年9月期から2020年9月期までの有価証券届出書及び有価証券報告書、ならびに2018年9月期第3四半期報告書から2021年9月期第2四半期までの四半期報告書について一連の訂正を行っており、今後は、特別調査委員会からの提言も踏まえ、「改善報告書」に記載の改善措置と併せて、再発防止策の策定と着実な実行、及び内部管理体制等の強化に努めてまいります。ただし、これらの再発防止策の策定と着実な実行及び内部管理体制等の強化が適切になされない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態、レピュテーション並びに金融機関との関係等に悪影響を及ぼす可能性があります。また、その他内部統制の整備上の欠陥や運用上の認識不足等の不備により財務報告等に重大な誤りが生じた場合にも、当社の信用が失墜すると共に、当社グループの経営成績及び財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。 (25)継続企業の前提に関する重要事象等について当社グループは、当連結会計年度において、テストセンター事業を中心にした売上の増加により前年比増収となった一方で、テストセンター事業に関連する事業損失引当金の計上や、人員増等に伴う人件費の増加、ソフトウエア開発投資に伴う減価償却費の増加、地代家賃の増加等により、営業損失425,942千円を計上しております。これに伴い足元の顧客からの受注状況や既存プロジェクトの採算性を見直したことで、減損損失等2,617,010千円を計上しております。また、その他にも当社グループにおける過年度に遡及した会計処理の訂正に起因した訂正報告書を提出するための特別調査費用や追加の監査費用を計上いたしました。その結果、親会社株主に帰属する当期純損失5,255,052千円を計上しており、営業キャッシュ・フローは△665,011千円となっております。このため、当社グループでは継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象または状況が存在しております。 しかしながら、当社グループでは、従来取り組んでいた不採算なプロジェクトからの撤退の検討や採算性の高いプロジェクトへの注力による選択と集中を推進するほか、新規の開発計画の見直し、販管費を含めた固定費の削減等を行うことで、営業キャッシュ・フローの創出、収益率の改善を継続的に図り経営基盤の強化・安定に努めてまいります。また、資金面においては、主力金融機関と良好な関係を維持しており、継続的な支援が得られるよう取引金融機関と協議することで、手元流動資金の確保に努めております。加えて、当連結会計年度末において10,698,107千円の現金及び預金を確保しており、財務基盤は安定しております。以上から、当社グループでは、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。 (26)東証市場区分の変更について当社は財務報告等の過年度の遡及による訂正に起因し、2022年2月に東京証券取引所市場第一部からマザーズ市場に変更しました。これに伴い2022年4月より東京証券取引所の新市場区分が適用される際にはグロース市場に位置付けられる予定です。市場変更により株価に影響を与える可能性がございますが、引き続き企業価値の向上に取り組み、株価への影響を最小限に抑えてまいります。
FY2020|8,814 文字
2【事業等のリスク】本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。 (1) 教育プラットフォームサービスの収益化と株式会社旺文社との関係について当社グループは、株式会社旺文社による例題提供・監修のもと、2018年5月より小中学生を対象とした英語だけでなく他の教科も含めた動画学習アプリを「スタディギア」ブランドで提供する教育プラットフォームサービスを展開しております。株式会社旺文社は、当社子会社の株式会社教育測定研究所の設立を支援するとともに2002年3月から2005年6月まで子会社としていました。その後、株式会社教育測定研究所の独立性を強めるために持ち分比率を下げ、2015年2月に一度株主ではなくなりましたが、教育プラットフォームサービスの提供に際して、再び当社グループとの関係を強化すべく2017年10月の第三者割当増資を通じて当社の株主となり、さらに、2020年10月に第三者割当増資を実施して持ち株数が増加しております。今後、的確なマーケティング戦略や営業戦略を通じて、同プラットフォームの個人及び広告主を獲得し、収益の拡大を図ってまいりますが、計画通りに課金ユーザーや広告主の獲得が進まない場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (2) 英検協会との関係について当社グループは、主要事業において、特定の取引先に対する販売に大きく依存しております。英検協会に対して多くのサービスを提供しており、同協会に対する2020年9月期の全売上高に占める売上割合は45.2%となっております。当社グループの受注案件は多岐にわたりますが、その多くは、当社グループの能力測定技術、テスト理論の専門性、大規模テストに係る業務設計及び運用力等に基づき受注しており、他社代替性が低いものと理解しております。当社グループは新規事業への参入等により収益の多様化を図っており、また、当該販売先との取引関係は安定しており、今後も安定的な取引関係の継続に努めてまいりますが、販売先の業績が悪化した場合や販売先との契約内容に変更が生じた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (3) 新規事業の安定的運営と収益化について当社グループは、英検協会による1日で英語4技能を測定することができる受験形態の「S-CBT」の実施にあたり、その実施会場であるテストセンターの運営を2020年6月より本格的に開始いたしました。当社グループは、直営のテストセンターの拡大を進めており、テストセンターの賃料や会場運営等に係る固定費の発生に伴う稼働リスクが生じる等、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、当社グループは、国内外において上記以外の新規事業を検討しています。新規事業への取り組みに際しては、業界や競合他社の情報の収集及びマーケット動向調査や分析等に努めておりますが、これらの新規事業に参入した結果、当該新規事業が収益化しない場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (4) テスト運営・受託事業が性質上入札の結果に大きく影響されることについてテスト運営・受託事業は国内の公的機関が発注者となる場合が多く、安定的に発注がある一方で、受託の際に入札プロセスが導入されるため長期に亘る継続的な契約を結ぶことが難しく、毎年の入札結果によっては受託できないことも起こりえます。当社グループが実績を積み重ね、技術点を上げることである程度継続的に落札することが可能となるものの、新規参入企業による競争激化の可能性もあり、安定的かつ確実な受注環境にあるとはいえない事業です。文部科学省の実施する全国学力・学習状況調査等の特に大規模な案件が国内の公的機関から落札できなかった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (5) 当社グループの業績(売上高、営業利益)が四半期毎に偏重する傾向があることについて当社グループの主要顧客には公的機関を含む教育機関が多く、その多くが3月末を会計年度末としているため、受託事業における検収や、ライセンス収益の従量部分の精算などが3月に集中する場合があります。また、当社グループのライセンス事業において、サービス提供開始時期やシステムやサービスの仕様変更業務等が特定の期間に集中するとともに、「CASEC」の主要顧客である多くの教育機関において3月に利用されることが多いなど、当社グループの売上高及び営業利益の計上が特定の時期に集中する傾向が顕著となる場合があります。2020年9月期においてはこれらのシステムやサービスの仕様変更業務の検収が集中し、第4四半期に当該傾向が顕著となりました。また、「テスト運営・受託事業」において、当社グループは2021年の全国学力・学習状況調査(小学校第6学年の児童を対象)を受託し、さらに再委託機関として2021年度の全国学力・学習状況調査(中学校第3学年の生徒を対象)を受託しておりますが、この案件の売上高及び営業利益は第2及び第3四半期に集中する傾向にあります。以上のとおり、当社グループの売上高及び営業利益は、商品やサービスの特性及び大きなプロジェクトの受注状況により、四半期毎の偏重が生じる傾向があります。なお、2020年9月期の通期売上高に占める四半期毎の売上高の割合、並びに通期営業利益に占める四半期毎の営業利益の割合は以下のとおりです。(単位:売上高/営業利益・千円) 第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期2020年9月期合計売上高(%)営業利益(%)売上高(%)営業利益(%)売上高(%)営業利益(%)売上高(%)営業利益(%)売上高(%)営業利益(%)e-Testing/e-Learning事業765,846(12.0)168,265(6.4)1,280,369(20.1)585,070(22.2)1,663,346(26.1)605,625(23.0)2,652,640(41.7)1,274,814(48.4)6,362,201(100.0)2,633,774(100.0)テスト運営・受託事業405,491(21.5)△17,923(△4.9)584,512(30.9)110,201(30.4)509,662(27.0)125,559(34.7)390,413(20.7)144,477(39.9)1,890,078(100.0)362,314(100.0)合計1,171,337(14.2)150,341(5.0)1,864,881(22.6)695,271(23.2)2,173,008(26.3)731,184(24.4)3,043,054(36.9)1,419,291(47.4)8,252,280(100.0)2,996,088(100.0)(注)1.売上高には、消費税等は含まれておりません。2.四半期毎の割合は通期に対するパーセンテージです。 (6) 売上計上の期ずれが業績に与える影響について当社グループが展開している「テスト運営・受託事業」においては、システム開発受託、コンテンツ開発受託等のサービスを行っております。また、ライセンス及びソフトウエアの提供においても、仕様変更や機能拡充等に関して変更料等を計上する場合があります。これらのサービスの提供においては、取引先の都合による検収時期の変動や、受注後の仕様変更等により納入時期が変更となり、売上及び利益の計上について翌四半期あるいは翌連結会計年度への期ずれが発生する場合があります。期ずれの金額の大きさによっては、各四半期あるいは連結会計年度における当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (7) 海外事業展開について海外拠点の拡充に伴って、法律・規制・租税制度の予期しない変更や社会的混乱など、各国における諸事情の変化や為替・金利などの市場動向が、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。現在、当社グループの海外拠点の活動はソフトウエア開発・コンテンツ開発・採点業務・教育ベンチャーへの投資が中心となっており、コストセンターとなっています。海外事業展開に際しては、事前に進出する国の法律や規制等の確認及びマーケット動向調査や分析等に努め、早いタイミングでの収益化を目指していますが、海外売上の実現の後れにより収益化が遅れ、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (8) テスト運営・受託事業における収益性についてテスト運営・受託事業は、実施に係る印刷コストや採点等に関する経費が原価に占める割合が高い事業です。そのため、経済状況の変動におけるアルバイト賃金の上昇や外注費の高騰等により、期待した利益率を達成できない可能性があります。また、採点や集計に関するトラブルが発生した場合、印刷コストや採点等に関して追加負担が発生することがありますが、受託金額の上乗せを実現することは困難であることから、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (9) 少子化による需要の低下について国内の教育市場については、構造的な少子化傾向がこのまま継続して市場の縮小と受験競争の緩和が進み、業界全体に対する需要の低下が続いた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。当社グループが提供するサービスの中心となる英語学習市場については、英語学習の低年齢化、英語試験の4技能化の要請、旺盛な企業による職員に対する英語教育需要等により足元は拡大傾向にありますが、少子化の影響による市場の縮小を受け、市場拡大が頭打ちになる可能性があります。また、当社グループは、国内市場に加えて海外市場への展開を進めておりますが、これに関するリスクについては上記「(7) 海外事業展開について」をご参照ください。 (10) 教育に関わる各種制度の変更について国内市場においては、2019年11月に決定した大学入試における民間の英語資格・検定試験活用の延期をはじめ、学習指導要領の改訂や就学支援金制度、教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置等、行政による教育に関わる制度変更が発生します。このような制度変更に対しては早期の察知及びこれを踏まえた適切な対応に努めておりますが、早期の察知や十分な対応ができない場合等において、ビジネスチャンスの逸失や集客の低下等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (11) システム開発について当社グループが開発する教育関連システムについては、受託開発から当社グループがリスクをとって開発して使用料を得るライセンスモデルへと移行しております。これによりマージンの高いライセンス収入が経常的に見込めます。一方で、開発に際しては、戦略との整合性や投資金額の妥当性の検証に努めておりますが、アップフロントの開発コストが想定以上にかかった場合、サービス開始前の資金需要が発生する可能性があるとともに、さらにサービス売上が予定を下回った場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (12) コンテンツ開発について当社グループが展開するテスト商品及びラーニング商品は、時代の変化による問題の陳腐化を避けるため、継続的に新たなテスト問題の作成やラーニングのためのコンテンツ制作を行うことが不可欠です。また、ラーニングのためのツールは、様々なデバイスに対応する教材のアプリ化などにより必要な技術も高度化する傾向にあります。当社グループは、開発に際し、戦略との整合性や投資金額の妥当性の検証に努め、これらをサービスインに1~2年先立ってコンテンツ制作リスクを負って開発を行いますが、商品の競争力が十分でなくサービス売上が予定を下回った場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (13) 減損会計当社グループは、e-Testing/e-Learning事業に関する各種サービスを提供するため、無形固定資産としてシステム提供のためのソフトウエア及び学習コンテンツを保有するとともに、継続的に開発投資を行っています。これらの資産を利用して提供するサービスの収益性が著しく低下した場合には、当社グループが保有するソフトウエア等の資産について減損損失の計上が必要となることが考えられます。また、当社グループは海外を中心にEdTech企業及びEdTechに特化したベンチャーキャピタルに対して投資を行っており、これら投資先の業績が投資時の想定に届かない場合、保有するベンチャー企業株式等やベンチャーキャピタルの持分について減損損失の計上が必要となることが考えられます。そのような場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (14) ライセンス収入への依存度が高いことについて当社グループの収益において、コンテンツ、ソフトウエア及びシステムの提供に基づくライセンス収入が拡大しており、2020年9月期の連結の売上高は2,394,724千円で、当社グループの連結の売上高に占める割合は29.0%となっております。当社グループの提供するコンテンツ、ソフトウエア及びシステムは、複数年に亘ってサービスを提供する前提で顧客と協議した上で開発される場合がほとんどであり、当社グループは可及的に長期の契約にする等の対応に努めておりますが、契約期間中にライセンス料が改定された場合やライセンス契約が解除された場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (15) 有利子負債依存度について当社グループの有利子負債依存比率(連結)は、2019年9月期末及び2020年9月期末でそれぞれ38.0%、40.5%となっております。当社グループでは、これまで、株式会社教育測定研究所が受託する学力調査等の案件において、アルバイト賃金や外注費等の一時的なコスト負担が生じることや、一般競争入札において流動比率を高めることが入札要件として有利である等の事情があり、借入を増やして現金及び預金残高を高めてまいりました。今後も調達した資金をもとに収益を上げ、常に相当額の現金及び預金残高を維持することで、流動比率を維持することが可能と考えられますが、一方で、調達資金に基づく収益が意図したとおりに上がらず、流動比率を維持するための借り入れを継続する状況下で、急激な調達環境の悪化や金利の上昇などが起きた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (16) システムトラブルについて当社グループの事業は、コンピュータ・システムを結ぶ通信ネットワークに依存しており、自然災害や事故等により通信ネットワークが切断された場合には、当社グループの事業に重大な影響を及ぼす可能性があります。当社グループではセキュリティ対策やシステムの安定性確保に取り組んでおりますが、何らかの理由によりシステムトラブルが発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (17) 個人情報の管理について株式会社教育測定研究所は、「英ナビ・スタディギア」における会員情報や「CASEC」等の受験者情報等の個人情報を保有しており、「個人情報の保護に関する法律」の適用を受ける個人情報取扱事業者です。株式会社教育測定研究所及び株式会社教育デジタルソリューションズはプライバシーマークを認証取得するとともに、個人情報については、社内研修などを通じて社員への啓蒙活動を継続的に実施するなどの施策を講じておりますが、何らかの理由で個人情報が漏えいした場合、信用失墜や損害賠償請求等が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (18) 人材の確保・育成について当社グループは、今後の事業拡大のために優秀な人材の確保、育成は重要な課題であると認識しており、積極的に人材を採用していくとともに、研修の実施等により人材の育成に取り組んでいく方針であります。しかしながら、これらの施策が効果的である保証はなく、必要な人材を確保できない可能性や育成した人材が当社グループの事業に十分に寄与できない可能性があります。そのような場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (19) 自然災害当社グループにおいては、地震等の大災害発生に備え、グループ各社の被災状況の情報集約体制の構築、国内事業の情報システムの分散等の事業継続のための施策を講じております。しかしながら、大災害が発生した場合、被災地域における営業活動の停止、当社グループの施設等の損壊、交通、通信、物流といった社会インフラの混乱、委託先の被災等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、各事業会社の本部機能の東京への集中度が高いため、東京に被害が生じた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (20) 新型コロナウイルス感染症について当社グループにおいては、新型コロナウイルス感染症について中国での感染拡大期より対応・対策を進め、グループの従業員及びその家族の安全確保を第一として、グループ各社の感染状況の情報集約体制の構築、全社的な在宅勤務の実施、不要不急の出張の制限、不特定多数の人が集まるイベントの開催・参加の延期・中止の検討といった策を実施しております。しかしながら、新型コロナウイルス感染症がさらに拡大した場合、グループ各社や委託先の従業員の感染症罹患による事務所等における稼働率低下、各種試験団体による試験の中止や受験者数の大幅な減少、販売先・取引先における事業活動の制限の影響等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (21) 技術革新等についてインターネット、クラウドコンピューティング、AIの開発環境は技術進歩が速く、当社グループはソフトウエア投資等を通じて技術進歩に対応するべく努めておりますが、当社グループが想定する以上の技術革新により、当社グループの技術やサービスが競争力を失うような事態が生じた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (22) 知的財産権について当社グループは、現在、他社の知的財産権を侵害している事実は認識しておりません。しかしながら、当社グループの認識していない知的財産権が既に成立していることにより当社グループの事業運営が制約を受ける場合や第三者の知的財産権侵害が発覚した場合などにおいては、信用失墜や損害賠償請求等が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、他社により当社グループの知的財産権が侵害された場合においては、他社が当社グループの参加する一般競争入札において優位な位置を占めるなどして、当社グループの受託を阻害し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (23) 配当政策について当社は、株主への利益還元を経営上の重要な課題として認識しており、事業基盤の整備状況や事業展開の状況、業績や財政状態等を総合的に勘案しながら、継続的かつ安定的な配当を行うことを基本方針としております。ただし、当社は現在成長過程にあり、内部留保の充実を図り、更なる成長に向けた事業の拡充や組織体制、システム環境の整備への投資等の財源として有効活用することが、株主に対する最大の利益還元に繋がると考え、現状は通常配当を実施しておりません。将来的には、財政状態及び経営成績を勘案しながら配当を実施していく方針ではありますが、現時点において通常配当の実施時期等については未定であります。なお、当事業年度につきましては、2020年10月19日に東京証券取引所マザーズから東京証券取引所市場第一部に市場変更したことから記念配当として、1株当たり30円の特別配当を実施することを決定いたしました。 (24) 法的規制等について当社グループは、下請法の他、広告事業拡大に伴い景品表示法の適用を受けております。当社グループではこれらの規制を遵守し事業活動を行っておりますが、当社に適用のある各種法令や税制等について、今後急激に変更があった場合や新たな規制が導入された場合には、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
FY2019|8,960 文字
2【事業等のリスク】本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。 (1) 多教科プラットフォームサービスの収益化と株式会社旺文社との関係について当社グループは、株式会社旺文社による例題提供・監修のもと、2018年5月より小中学生を対象とした英語だけでなく他の教科も含めた無料の動画学習アプリを「スタディチャンネル」ブランドで提供する多教科プラットフォームサービスを開始しています。株式会社旺文社は、当社子会社の株式会社教育測定研究所の設立を支援し、2002年3月から2005年6月まで子会社としていました。その後、株式会社教育測定研究所の独立性を強めるために持ち分比率を下げ、2015年2月に一度株主ではなくなりましたが、多教科プラットフォームサービスの提供に際して、再び当社グループとの関係を強化すべく2017年10月の第三者割当増資を通じて当社の株主となりました。本サービスについての開発資金は同社への第三者割当増資を通じて調達しております。今後、的確なマーケティング戦略や営業戦略を通じて、同プラットフォームの個人及び法人ユーザーや広告主を獲得し、早期の収益化を実現する予定ですが、計画通りにユーザーや広告主の獲得が進まない場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (2) 英検協会との関係について当社グループは、主要事業において、特定の取引先に対する販売に大きく依存しており、特に英検協会関連のサービスを提供するために英検協会及び株式会社教育デジタルソリューションズに対する2019年9月期の全売上高に占める売上割合はそれぞれ20.6%及び18.1%となっております。当社グループは、多岐にわたって英検協会に関わる案件を受注しておりますが、その多くは、当社グループの能力測定技術、テスト理論の専門性、大規模テストに係る業務設計及び運用力等に基づき受注しており、他社代替性が低いものと理解しております。当該販売先との取引関係は安定していますが、販売先の業績が悪化した場合や販売先との契約内容に変更が生じた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (3) 新規事業の収益化について当社グループは英検協会が導入する予定の、1日で英語4技能を測定することができる新しい受験形態の「S-CBT」の実施にあたり、その実施会場であるテストセンターを全国に展開しその運営を開始いたします。これは当社グループにとって新規事業であり、固定費の発生に伴う稼働リスクに対して受験者数が十分獲得できなかったり、システム運用上のトラブルで安定的な運用が果たせずコストが増加したりする等、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、当社グループは上記以外も国内外において新規事業を検討していますが、これらの新規事業に参入した結果、当該新規事業が収益化しない場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (4) テスト運営・受託事業が性質上入札の結果に大きく影響されることについてテスト運営・受託事業は国内の公的機関が発注者となる場合が多く、安定的に発注がある一方で、受託の際に入札プロセスが導入されるため長期に亘る継続的な契約を結ぶことが難しく、毎年の入札結果によっては受託できないことも起こりえます。当社グループが実績を積み重ね、技術点を上げることである程度継続的に落札することが可能となるものの、新規参入企業による競争激化の可能性もあり、安定的かつ確実な受注環境にあるとはいえない事業です。文部科学省の実施する全国学力・学習状況調査等の特に大規模な案件が国内の公的機関から落札できなかった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (5) 当社グループの業績(売上高、営業利益)が四半期毎に偏重する傾向があることについて当社グループの提供する「e-Testing/e-Learning事業」及び「テスト運営・受託事業」の主要顧客には教育機関(公的機関を含む)が多く、その多くが3月末を会計年度末としているため、受託事業における検収や、ライセンス収益の従量部分の清算などが3月に集中する傾向にあります。また、当社グループの「e-Testing/e-Learning事業」において、サービス提供開始時期やシステムやサービスの仕様変更業務等が特定の期間に集中することによって、さらに「CASEC」の主要顧客である多くの教育機関において4月から始まる新年度のクラス分けのための試験として3月に利用されることが多く、当社グループの売上高及び営業利益の計上も同時期に集中する傾向が顕著となる場合があります。2019年9月期においては前者のシステムやサービスの仕様変更業務の検収が集中したことによって9月に当該の傾向が顕著となりました。一方、「テスト運営受託事業」において、当社グループは2019年及び2020年の全国学力・学習状況調査(小学校第6学年の児童を対象)を受注しており、この案件の売上高及び営業利益が4月から7月にかけて増加する傾向にあります。以上のとおり、当社グループの売上高及び営業利益は、商品やサービスの特性及び大きなプロジェクトの受注状況により、四半期毎の偏重が生じる傾向があります。なお、2019年9月期の通期売上高に占める四半期毎の売上高の割合、並びに通期営業利益に占める四半期毎の営業利益の割合は以下のとおりです。(単位:売上高/営業利益・千円) 第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期2019年9月期合計売上高(%)営業利益(%)売上高(%)営業利益(%)売上高(%)営業利益(%)売上高(%)営業利益(%)売上高(%)営業利益(%)e-Testing/e-Learning事業700,460(18.4)249,958(12.8)880,191(23.1)427,914(21.8)713,846(18.7)321,281(16.4)1,517,835(39.8)960,006(49.0)3,812,332(100.0)1,959,159(100.0)テスト運営・受託事業394,858(16.1)△7,307(△1.5)613,657(24.9)100,232(20.7)1,054,527(42.9)342,416(70.8)396,755(16.1)48,351(10.0)2,459,797(100.0)483,692(100.0)合計1,095,318(17.5)242,651(9.9)1,493,848(23.8)528,146(21.6)1,768,373(28.2)663,697(27.2)1,914,590(30.5)1,008,357(41.3)6,272,130(100.0)2,442,852(100.0)(注)1.売上高には、消費税等は含まれておりません。2.四半期毎の割合は通期に対するパーセンテージです。 (6) 売上計上の期ずれが業績に与える影響について当社グループが展開している「テスト運営・受託事業」においては、システム開発受託、コンテンツ開発受託等のサービスを行っております。また、ライセンス及びソフトウエアの提供においても、仕様変更や機能拡充等に関して変更料等を計上する場合があります。これらのサービスの提供においては、取引先の都合による検収時期の変動や、受注後の仕様変更等により納入時期が変更となり、売上及び利益の計上について翌四半期あるいは翌連結会計年度への期ずれが発生する場合があります。期ずれの金額の大きさによっては、各四半期あるいは連結会計年度における当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (7) 海外事業展開について海外拠点の拡充に伴って、法律・規制・租税制度の予期しない変更や社会的混乱など、各国における諸事情の変化や為替・金利などの市場動向が、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。現在、当社グループの海外拠点の活動はソフトウエア開発・コンテンツ開発・採点業務・教育ベンチャーへの投資が中心となっており、コストセンターとなっています。早いタイミングでの収益化を目指していますが、海外売上の実現の後れにより収益化が遅れ、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (8) テスト運営・受託事業における収益性についてテスト運営・受託事業は、実施に係る印刷コストや採点等に関する経費が原価に占める割合が高い事業です。そのため、経済状況の変動におけるアルバイト賃金の上昇や外注費の高騰等により、期待した利益率を達成できない可能性があります。また、採点や集計に関するトラブルが発生した場合、印刷コストや採点等に関して追加負担が発生することがありますが、受託金額の上乗せを実現することは困難であることから、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (9) 少子化による需要の低下について国内の教育市場については、構造的な少子化傾向がこのまま継続して市場の縮小と受験競争の緩和が進み、業界全体に対する需要の低下が続いた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。当社グループが提供するサービスの中心となる英語学習市場については、英語学習の低年齢化、英語試験の4技能化の要請、旺盛な企業による職員に対する英語教育需要等により足元は拡大傾向にありますが、少子化の影響による市場の縮小を受け、市場拡大が頭打ちになる可能性があります。 (10) 教育に関わる各種制度の変更について国内市場においては、2019年11月に決定した大学入試における民間の英語資格・検定試験活用の延期をはじめ、学習指導要領の改訂や就学支援金制度、教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置等、行政による教育に関わる制度変更が発生します。このような制度変更に対して早期に察知できなかったり、適切な対応ができなかったりした場合は、ビジネスチャンスの逸失や集客の低下等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (11) システム開発について当社グループが開発する教育関連システムについては、受託開発から当社グループがリスクをとって開発して使用料を得るライセンスモデルへと移行しております。これによりマージンの高いライセンス収入が経常的に見込める一方、アップフロントの開発コストがかかり、サービス開始前の資金需要が発生するとともに、サービス売上が予定を下回った場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (12) コンテンツ開発について当社グループが展開するテスト商品及びラーニング商品は、時代の変化による問題の陳腐化を避けるため、継続的に新たなテスト問題の作成やラーニングのためのコンテンツ制作を行うことが不可欠です。また、ラーニングのためのツールは、様々なデバイスに対応する教材のアプリ化などにより必要な技術も高度化する傾向にあります。当社グループは、これらをサービスインに1~2年先立ってコンテンツ制作リスクを負って開発を行いますが、商品の競争力が十分でなくサービス売上が予定を下回った場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (13) 減損会計当社グループは、e-Testing/e-Learning事業に関する各種サービスを提供するため、無形固定資産としてシステム提供のためのソフトウエア及び学習コンテンツを保有するとともに、継続的に開発投資を行っています。これらの資産を利用して提供するサービスの収益性が著しく低下した場合には、当社グループが保有するソフトウエア等の資産について減損損失の計上が必要となることが考えられます。また、当社グループは海外を中心にEdTech企業及びEdTechに特化したベンチャーキャピタルに対して投資を行っており、これら投資先の業績が投資時の想定に届かない場合、保有するベンチャー企業株式等やベンチャーキャピタルの持分について減損損失の計上が必要となることが考えられます。そのような場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (14) ライセンス収入への依存度が高いことについて当社グループの収益において、コンテンツ、ソフトウエア及びシステムの提供に基づくライセンス収入が拡大しており、2019年9月期の連結の売上高は2,105,595千円で、当社グループの連結の売上高に占める割合は33.6%となっております。当社グループの提供するコンテンツ、ソフトウエア及びシステムは、複数年に亘ってサービスを提供する前提で顧客と協議した上で開発される場合がほとんどですが、契約期間中にライセンス料が改定された場合やライセンス契約が解除された場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (15) 有利子負債依存度について当社グループの有利子負債依存比率(連結)は、2018年9月期末及び2019年9月期末でそれぞれ58.2%、38.0%となっております。当社グループでは、これまで、株式会社教育測定研究所が受託する学力調査等の案件において、アルバイト賃金や外注費等の一時的なコスト負担が生じることや、一般競争入札において流動比率を高めることが入札要件として有利である等の事情があり、借入を増やして現金及び預金残高を高めてまいりました。今回、有利子負債依存比率が低下したことは2018年12月に実施した公募増資による純資産額の上昇によるものですが、今後は調達した資金をもとに収益を上げ、常に相当額の現金及び預金残高を維持することで、流動比率を維持することが可能と考えられます。一方、調達資金に基づく収益が意図したとおりに上がらず、流動比率を維持するための借り入れを継続する状況下で、急激な調達環境の悪化や金利の上昇などが起きた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (16) システムトラブルについて当社グループの事業は、コンピュータ・システムを結ぶ通信ネットワークに依存しており、自然災害や事故等により通信ネットワークが切断された場合には、当社グループの事業に重大な影響を及ぼす可能性があります。当社グループではセキュリティ対策やシステムの安定性確保に取り組んでおりますが、何らかの理由によりシステムトラブルが発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (17) 個人情報の管理について株式会社教育測定研究所は、「英ナビ・スタディギア」における会員情報や「CASEC」等の受験者情報等の個人情報を保有しており、「個人情報の保護に関する法律」の適用を受ける個人情報取扱事業者です。株式会社教育測定研究所はプライバシーマークを認証取得するとともに、個人情報については、社内研修などを通じて社員への啓蒙活動を継続的に実施するなどの施策を講じておりますが、何らかの理由で個人情報が漏えいした場合、信用失墜や損害賠償請求等が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (18) 人材の確保・育成について当社グループは、今後の事業拡大のために優秀な人材の確保、育成は重要な課題であると認識しており、積極的に人材を採用していくとともに、研修の実施等により人材の育成に取り組んでいく方針であります。しかしながら、これらの施策が効果的である保証はなく、必要な人材を確保できない可能性や育成した人材が当社グループの事業に十分に寄与できない可能性があります。そのような場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (19) 特定の経営者への依存について当社グループは、当社代表取締役社長兼CEO 髙村淳一に経営の重要な部分を依存しております。現在、当社グループでは同氏に過度に依存しないよう、内部管理体制の整備、人材の育成を行うなど体制の整備に努めておりますが、何らかの理由により同氏による当社グループの業務遂行が困難となった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (20) 資金使途について2018年12月に当社が実施した公募増資による調達資金の使途につきましては、テスト及びラーニングツール開発のためのソフトウエア開発及びコンテンツ開発費に概ね計画のとおりに充当し、今後も継続してまいります。しかしながら、学習教材市場は参加者も多く新商品も多数投入されており、計画通りに資金を使用したとしても、期待通りの効果を上げられない可能性があります。そのような場合、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (21) 自然災害当社グループにおいては、地震等の大災害発生に備え、グループ各社の被災状況の情報集約体制の構築、国内事業の情報システムの分散等の事業継続のための施策を講じております。しかしながら、大災害が発生した場合、被災地域における営業活動の停止、当社グループの施設等の損壊、交通、通信、物流といった社会インフラの混乱、委託先の被災等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、各事業会社の本部機能の東京への集中度が高いため、東京が被災した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (22) 技術革新等についてインターネット、クラウドコンピューティング、AIの開発環境は技術進歩が速く、当社グループが想定する以上の技術革新により、当社グループの技術やサービスが競争力を失うような事態が生じた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (23) 知的財産権について当社グループは、現在、他社の知的財産権を侵害している事実は認識しておりません。しかしながら、当社グループの認識していない知的財産権が既に成立していることにより当社グループの事業運営が制約を受ける場合や第三者の知的財産権侵害が発覚した場合などにおいては、信用失墜や損害賠償請求等が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、他社により当社グループの知的財産権が侵害された場合においては、他社が当社グループの参加する一般競争入札において優位な位置を占めるなどして、当社グループの受託を阻害し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (24) ストック・オプション制度について当社グループは業績向上に対する意欲や士気を高めることを目的として、ストック・オプション制度を採用しており、会社法の規定に基づく新株予約権を当社グループ取締役及び従業員等に付与しております。これらの新株予約権又は今後付与される新株予約権が行使された場合、株式価値が希薄化する可能性があります。なお、2019年9月30日現在における新株予約権による潜在株式数は935,000株であり、発行済株式総数8,780,000株の10.65%に相当します。(25) 配当政策について当社は、株主への利益還元を経営上の重要な課題として認識しており、事業基盤の整備状況や事業展開の状況、業績や財政状態等を総合的に勘案しながら、継続的かつ安定的な配当を行うことを基本方針としております。ただし、当社は現在成長過程にあり、内部留保の充実を図り、更なる成長に向けた事業の拡充や組織体制、システム環境の整備への投資等の財源として有効活用することが、株主に対する最大の利益還元に繋がると考え、現状は通常配当を実施しておりません。将来的には、財政状態及び経営成績を勘案しながら配当を実施していく方針ではありますが、現時点において通常配当の実施時期等については未定であります。なお、当事業年度につきましては、2020年4月に創業20周年を迎えることから記念配当として、1株当たり23円の特別配当を実施することを決定しました。 (26) 法的規制等について当社グループは、下請法の他、広告事業拡大に伴い景品表示法の適用を受けておりますが、これらの法令を含め当社に適用のある各種法令や税制等について、今後変更があった場合や新たな規制が導入された場合には、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。特に日本国内の税制については、2019年10月1日に消費税の増税が実施されました。消費税の増税により税込み販売価格が上昇した結果、特に「CASEC」を中心に顧客の購買意欲が減退する可能性があり、その場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
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2【事業等のリスク】本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。 (1) 多教科プラットフォームサービスの収益化と株式会社旺文社との関係について当社グループは、株式会社旺文社による例題提供・監修のもと、平成30年5月より小中学生を対象とした英語だけでなく他の教科も含めた無料の動画学習アプリを「スタディギア」ブランドで提供する多教科プラットフォームサービスを開始しています。株式会社旺文社は、当社子会社の株式会社教育測定研究所の設立を支援し、平成14年3月から平成17年6月まで子会社としていました。その後、株式会社教育測定研究所の独立性を強めるために持ち分比率を下げ、平成27年2月に一度株主ではなくなりましたが、多教科プラットフォームサービスの提供に際して、再び当社グループとの関係を強化すべく平成29年10月の第三者割当増資を通じて当社の株主となりました。本サービスについての開発資金は同社への第三者割当増資を通じて調達しております。今後、的確なマーケティング戦略や営業戦略を通じて、同プラットフォームの個人及び法人ユーザーや広告主を獲得し、早期の収益化を実現する予定ですが、計画通りにユーザーや広告主の獲得が進まない場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (2) 英検協会との関係について当社グループは、主要事業において、特定の取引先に対する販売に大きく依存しており、特に英検協会関連のサービスを提供するために英検協会及び株式会社教育デジタルソリューションズに対する平成30年9月期の全売上高に占める売上割合はそれぞれ28.0%及び26.1%となっております。当社グループは、多岐にわたって英検協会に関わる案件を受注しておりますが、その多くは、当社グループの能力測定技術、テスト理論の専門性、大規模テストに係る業務設計及び運用力等に基づき受注しており、他社代替性が低いものと理解しております。また当社グループのテスト運営・受託事業において、英検協会に対してテスト運営・受託事業における答案処理の委託を行う等、多面的な関係を構築しています。当該販売先との取引関係は安定していますが、販売先の業績が悪化した場合や販売先との契約内容に変更が生じた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (3) テスト運営・受託事業が性質上入札の結果に大きく影響されることについてテスト運営・受託事業は国内の公的機関が発注者となる場合が多く、安定的に発注がある一方で、受託の際に入札プロセスが導入されるため長期に亘る継続的な契約を結ぶことが難しく、毎年の入札結果によっては受託できないことも起こりえます。当社グループが実績を積み重ね、技術点を上げることである程度継続的に落札することが可能となるものの、新規参入企業による競争激化の可能性もあり、安定的かつ確実な受注環境にあるとはいえない事業です。文部科学省の実施する全国学力・学習状況調査等の特に大規模な案件が国内の公的機関から落札できなかった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (4) 当社グループの業績(売上高、営業利益)が第2四半期・第4四半期に偏重する傾向があることについて当社グループの提供する「e-Testing/e-Learning事業」及び「テスト運営・受託事業」の主要顧客には教育機関(公的機関を含む)が多く、その多くが3月末を会計年度末としているため、受託事業における検収や、ライセンス収益の従量部分の清算などが3月に集中する傾向にあります。また、当社グループの「e-Testing/e-Learning事業」は、「CASEC」の主要顧客である多くの教育機関において、4月から始まる新年度のためのクラス分けのための調査として3月に利用されることが多く、当社グループの売上高及び営業利益の計上も同月に集中する傾向があります。一方、「テスト運用・受託事業」において、当社グループが過去安定的に受注している顧客で完了検収を8月から9月にかけて行う団体が数件あり、これに伴い当社グループの売上高及び営業利益は8月から9月にかけて増加する傾向にあります。これらの結果として、当社グループの売上高及び営業利益は第2四半期・第4四半期に偏重する傾向があります。なお、平成30年9月期の通期売上高に占める四半期毎の売上高の割合、並びに通期営業利益に占める四半期毎の営業利益の割合は以下のとおりです。(単位:売上高/営業利益・千円) 第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期平成30年9月期合計売上高(%)営業利益(%)売上高(%)営業利益(%)売上高(%)営業利益(%)売上高(%)営業利益(%)売上高(%)営業利益(%)e-Testing/e-Learning事業508,154(17.3)141,275(9.6)802,780(27.3)452,204(30.7)640,268(21.8)272,079(18.5)986,576(33.6)605,619(41.2)2,937,778(100.0)1,471,177(100.0)テスト運営・受託事業307,757(29.9)182(0.1)390,065(37.8)172,058(80.7)59,006(5.7)359(0.2)273,860(26.6)40,617(19.0)1,030,688(100.0)213,216(100.0)合計815,912(20.6)141,457(8.4)1,192,845(30.1)624,263(37.1)699,274(17.6)272,437(16.2)1,260,436(31.8)646,236(38.4)3,968,467(100.0)1,684,393(100.0)(注)1.売上高には、消費税等は含まれておりません。2.四半期毎の割合は通期に対するパーセンテージです。 (5) 売上計上の期ずれが業績に与える影響について当社グループが展開している「テスト運営・受託事業」においては、システム開発受託、コンテンツ開発受託等のサービスを行っております。当該事業においては、取引先の都合による検収時期の変動や、受注後の仕様変更等により納入時期が変更となり、売上及び利益の計上について翌四半期あるいは翌連結会計年度への期ずれが発生する場合があります。期ずれの金額の大きさによっては、各四半期あるいは連結会計年度における当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (6) 新規事業の収益化について当社グループは、平成29年6月より株式会社NTTドコモと資本提携を含む業務提携を開始いたしました。本件に関する開発資金の一部は同社への第三者割当増資によって調達いたしました。株式会社NTTドコモが開発・運営する英語4技能トレーニングのための学習サービス「English4Skills」の営業戦略やマーケティング戦略を通じた法人ユーザーの獲得及び早期の収益化を支援しておりますが、計画通りに収益化が進まない場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、当社グループは上記以外も国内外において新規事業を検討していますが、これらの新規事業に参入した結果、当該新規事業が収益化しない場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (7) 海外事業展開について海外拠点の拡充に伴って、法律・規制・租税制度の予期しない変更や社会的混乱など、各国における諸事情の変化や為替・金利などの市場動向が、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。現在、当社グループの海外拠点の活動はソフトウエア開発・コンテンツ開発・採点業務・教育ベンチャーへの投資が中心となっており、コストセンターとなっています。早いタイミングでの収益化を目指していますが、海外売上の実現の後れにより収益化が遅れ、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (8) テスト運営・受託事業における収益性についてテスト運営・受託事業は、実施に係る印刷コストや採点等に関する経費が原価に占める割合が高い事業です。そのため、経済状況の変動におけるアルバイト賃金の上昇や外注費の高騰等により、期待した利益率を達成できない可能性があります。また、採点や集計に関するトラブルが発生した場合、印刷コストや採点等に関して追加負担が発生することがありますが、受託金額の上乗せを実現することは困難であることから、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (9) 少子化による需要の低下について国内の教育市場については、構造的な少子化傾向がこのまま継続して市場の縮小と受験競争の緩和が進み、業界全体に対する需要の低下が続いた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。当社グループが提供するサービスの中心となる英語学習市場については、英語学習の低年齢化、英語試験の4技能化の要請、旺盛な企業による職員に対する英語教育需要等により足元は拡大傾向にありますが、少子化の影響による市場の縮小を受け、市場拡大が頭打ちになる可能性があります。 (10) 教育に関わる各種制度の変更について国内市場においては、学習指導要領の改訂や就学支援金制度、教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置等、行政による教育に関わる制度変更は度々発生しております。このような制度変更に対して早期に察知できなかったり、適切な対応ができなかったりした場合は、ビジネスチャンスの逸失や集客の低下等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (11) システム開発について当社グループが開発する教育関連システムについては、受託開発から当社グループがリスクをとって開発して使用料を得るライセンスモデルへと移行しております。これによりマージンの高いライセンス収入が経常的に見込める一方、アップフロントの開発コストがかかり、サービス開始前の資金需要が発生するとともに、サービス売上が予定を下回った場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (12) コンテンツ開発について当社グループが展開するテスト商品及びラーニング商品は、時代の変化による問題の陳腐化を避けるため、継続的に新たなテスト問題の作成やラーニングのためのコンテンツ制作を行うことが不可欠です。また、ラーニングのためのツールは、様々なデバイスに対応する教材のアプリ化などにより必要な技術も高度化する傾向にあります。当社グループは、これらをサービスインに1~2年先立ってコンテンツ制作リスクを負って開発を行いますが、商品の競争力が十分でなくサービス売上が予定を下回った場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (13) 減損会計当社グループは、e-Testing/e-Learning事業に関する各種サービスを提供するため、無形固定資産としてシステム提供のためのソフトウエア及び学習コンテンツを保有するとともに、継続的に開発投資を行っています。これらの資産を利用して提供するサービスの収益性が著しく低下した場合には、当社グループが保有するソフトウエア等の資産について減損損失の計上が必要となることが考えられます。また、当社グループは海外を中心にEdTech企業及びEdTechに特化したベンチャーキャピタルに対して投資を行っており、これら投資先の業績が投資時の想定に届かない場合、保有するベンチャー企業株式等やベンチャーキャピタルの持分について減損損失の計上が必要となることが考えられます。そのような場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (14) ライセンス収入への依存度が高いことについて当社グループの収益において、コンテンツ、ソフトウエア及びシステムの提供に基づくライセンス収入が拡大しており、平成30年9月期の連結の売上高は1,552,110千円で、当社グループの連結の売上高に占める割合は39.1%となっております。当社グループの提供するコンテンツ、ソフトウエア及びシステムは、複数年に亘ってサービスを提供する前提で顧客と協議した上で開発される場合がほとんどですが、契約期間中にライセンス料が改定された場合やライセンス契約が解除された場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (15) 有利子負債依存度について当社グループの有利子負債依存比率(連結)は、平成29年9月期末及び平成30年9月期末でそれぞれ61.8%、58.2%と高い水準にあります。当社グループでは、これまで、株式会社教育測定研究所が受託する学力調査等の案件において、アルバイト賃金や外注費等の一時的なコスト負担が生じることや、一般競争入札において流動比率を高めることが入札要件として有利である等の事情があり、借入を増やして現金及び預金残高を高めてまいりました。常に相当額の現金及び預金残高を維持することで、流動比率を高めると同時に、有利子負債について返済及び金利負担リスクを軽減できていると考えておりますが、急激な調達環境の悪化や金利の上昇などが起きた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (16) システムトラブルについて当社グループの事業は、コンピュータ・システムを結ぶ通信ネットワークに依存しており、自然災害や事故等により通信ネットワークが切断された場合には、当社グループの事業に重大な影響を及ぼす可能性があります。当社グループではセキュリティ対策やシステムの安定性確保に取り組んでおりますが、何らかの理由によりシステムトラブルが発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (17) 個人情報の管理について株式会社教育測定研究所は、「英ナビ・スタディギア」における会員情報や「CASEC」等の受験者情報等の個人情報を保有しており、「個人情報の保護に関する法律」の適用を受ける個人情報取扱事業者です。株式会社教育測定研究所はプライバシーマークを認証取得するとともに、個人情報については、社内研修などを通じて社員への啓蒙活動を継続的に実施するなどの施策を講じておりますが、何らかの理由で個人情報が漏えいした場合、信用失墜や損害賠償請求等が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (18) 人材の確保・育成について当社グループは、今後の事業拡大のために優秀な人材の確保、育成は重要な課題であると認識しており、積極的に人材を採用していくとともに、研修の実施等により人材の育成に取り組んでいく方針であります。しかしながら、これらの施策が効果的である保証はなく、必要な人材を確保できない可能性や育成した人材が当社グループの事業に十分に寄与できない可能性があります。そのような場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (19) 特定の経営者への依存について当社グループは、当社代表取締役社長兼CEO 髙村淳一に経営の重要な部分を依存しております。現在、当社グループでは同氏に過度に依存しないよう、内部管理体制の整備、人材の育成を行うなど体制の整備に努めておりますが、何らかの理由により同氏による当社グループの業務遂行が困難となった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (20) 資金使途について今回当社が実施した公募増資による調達資金の使途につきましては、テスト及びラーニングツール開発のためのソフトウエア開発及びコンテンツ開発費に充当する予定です。しかしながら、学習教材市場は参加者も多く新商品も多数投入されており、計画通りに資金を使用したとしても、期待通りの効果を上げられない可能性があります。そのような場合、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (21) 自然災害当社グループにおいては、地震等の大災害発生に備え、グループ各社の被災状況の情報集約体制の構築、国内事業の情報システムの分散等の事業継続のための施策を講じております。しかしながら、大災害が発生した場合、被災地域における営業活動の停止、当社グループの施設等の損壊、交通、通信、物流といった社会インフラの混乱、委託先の被災等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、各事業会社の本部機能の東京への集中度が高いため、東京が被災した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (22) 技術革新等についてインターネット、クラウドコンピューティング、AIの開発環境は技術進歩が速く、当社グループが想定する以上の技術革新により、当社グループの技術やサービスが競争力を失うような事態が生じた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (23) 知的財産権について当社グループは、現在、他社の知的財産権を侵害している事実は認識しておりません。しかしながら、当社グループの認識していない知的財産権が既に成立していることにより当社グループの事業運営が制約を受ける場合や第三者の知的財産権侵害が発覚した場合などにおいては、信用失墜や損害賠償請求等が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、他社により当社グループの知的財産権が侵害された場合においては、他社が当社グループの参加する一般競争入札において優位な位置を占めるなどして、当社グループの受託を阻害し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (24) ストック・オプション制度について当社グループは業績向上に対する意欲や士気を高めることを目的として、ストック・オプション制度を採用しており、会社法の規定に基づく新株予約権を当社グループ取締役及び従業員等に付与しております。これらの新株予約権又は今後付与される新株予約権が行使された場合、株式価値が希薄化する可能性があります。なお、本書提出日現在における新株予約権による潜在株式数は1,024,400株であり、発行済株式総数8,474,600株の12.09%に相当します。 (25) 配当政策について当社は、株主への利益還元を経営上の重要な課題として認識しており、事業基盤の整備状況や事業展開の状況、業績や財政状態等を総合的に勘案しながら、継続的かつ安定的な配当を行うことを基本方針としております。ただし、当社は現在成長過程にあり、内部留保の充実を図り、更なる成長に向けた事業の拡充や組織体制、システム環境の整備への投資等の財源として有効活用することが、株主に対する最大の利益還元に繋がると考え、現状は配当を実施しておりません。将来的には、財政状態及び経営成績を勘案しながら配当を実施していく方針ではありますが、現時点において配当の実施時期等については未定であります。 (26) 法的規制等について当社グループは、下請法の他、広告事業拡大に伴い景品表示法の適用を受けておりますが、これらの法令を含め当社に適用のある各種法令や税制等について、今後変更があった場合や新たな規制が導入された場合には、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。特に日本国内の税制については、平成26年4月1日に消費税の増税が実施され、今後も更なる税率の引き上げが検討されております。消費税の増税により税込み販売価格が上昇した場合には、特に「CASEC」を中心に顧客の購買意欲が減退する可能性があり、その場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。