4421

ディ・アイ・システム(4421)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

情報・通信業 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • システムインテグレーション事業
    顧客のITシステムに関するあらゆる要望に応える主力事業です。具体的には、企業の業務を効率化するアプリケーションの開発、IT基盤となるサーバーやネットワークの設計・構築、そしてそれらのシステムの運用・保守までを一貫して提供しています。顧客のニーズに合わせて、人材を常駐させる派遣・準委任契約や、システム開発を一括で請け負う請負契約など、柔軟なサービス提供形態をとっています。
  • 教育サービス・セキュリティソリューション事業
    自社開発の教材を基に、ITエンジニア向けの研修サービスと、セキュリティ製品の開発・販売・導入・保守を提供しています。研修サービスでは、新入社員から中堅社員まで幅広い層を対象に、コンピュータ言語やデータベースなどの技術教育を行っています。セキュリティソリューションでは、金融機関など監査基準の厳しい業界向けに、サーバーやデータベースの操作ログを取得する製品を提供し、アクセス管理やIT統制を支援しています。
  • 独立系情報サービス企業としての強み
    特定のメーカーや製品に縛られず、顧客の要望や予算、納期に応じて最適なシステムを提案・構築できる点が強みです。例えば、アプリケーション開発では、ゼロからシステムを設計する「スクラッチ開発」と、既存のソフトウェアパッケージを活用する方法の両方を提案し、顧客にとって最も効果的なソリューションを提供しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • システムインテグレーション事業
    この事業は、同社グループの主力であり、売上高は64.63億円と最も大きいです。IT通信業、金融業、流通業、医療、官公庁など幅広い業種に対して、業務用アプリケーションの設計開発、インフラシステムの設計構築、そしてそれらの運用保守サービスを提供しています。
  • 教育サービス・セキュリティソリューション事業
    この事業の売上高は7.60億円です。ITエンジニア向けの研修サービスと、セキュリティ製品の開発・販売・導入・保守を行っています。特にセキュリティソリューションは、金融機関など監査基準の厳しい業界向けに特化しており、専門性の高いサービスを提供しています。
  • 事業の地域構成
    有価証券報告書には具体的な地域構成の記載はありませんが、主に日本国内の企業を対象にサービスを提供していると考えられます。両事業ともに、顧客の課題解決に貢献することで収益を上げています。
2025-09 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
SystemIntegrationBusiness 地域 65
EducationalAndSecuritySolutionBusiness 地域 8
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|2,473 文字
3【事業の内容】 当社グループは、独立系の情報サービス企業として当社及び連結子会社3社により構成されており、システムインテグレーション事業及び教育サービス・セキュリティソリューション事業を営んでおります。 なお、(1)システムインテグレーション事業と(2)教育サービス・セキュリティソリューション事業は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に掲げるセグメントの区分と同一であります。(1)システムインテグレーション事業 システムインテグレーション事業では、エンドユーザ、エンドユーザの情報システム子会社、通信事業者、当社と同業となるシステムインテグレーション事業者(注1)に対しまして、IT通信業・金融業・流通業・医療・官公庁等の幅広い業種に対応した業務用アプリケーションの設計開発業務、インフラシステムの設計構築業務、業務用アプリケーション・インフラシステムの運用保守業務を中心に行っております。 サービス提供形態としましては、顧客要望を確認の上、派遣及び準委任契約にて顧客の事務所内に人材を常駐させて作業を行う方法や、請負契約(受託開発)にて作業を一括して請負う方法等を採用しております。① 業務用アプリケーションの設計開発業務 売上管理、顧客管理、購買管理、生産管理等の顧客業務を効率化するための業務用アプリケーションの設計開発業務を行っております。 上記の設計開発業務においては、「顧客要望に対して最適なシステム提案を行う」という方針のもと、独立系の情報サービス企業としての強みを活かし、顧客の投資金額、ユーザ規模、希望納期等に応じまして、スクラッチ(注2)でのシステム設計開発業務、ソフトウエアパッケージ製品を利用したシステム設計開発業務を提案・対応をしております。 ② インフラシステムの設計構築業務 IT基盤において、「想定されたユーザが確実にシステムを使用できること」に加えまして、「想定されたユーザ以外は、システムを使用できない」ことを達成するために必要となる情報を管理する各種サーバ、ネットワーク、ストレージ等で構築するインフラシステムの設計提案業務を行っております。 業務用アプリケーションの設計開発業務と同様に、「顧客要望に対して最適なシステム提案を行う」という方針のもと、独立系の情報サービス企業としての強みを活かし、顧客の投資金額、ユーザ規模、希望納期等に応じまして、各種メーカの機器選定を含めましたシステム設計構築業務の提案・対応を行っております。 ③ 業務用アプリケーション・インフラシステムの運用保守業務 業務用アプリケーション・インフラシステム共に運用段階において、顧客はシステム導入した効果を享受することになります。一方、業務用アプリケーション・インフラシステムの適切な運用のためには、システムの運用監視、データ投入・解析、保守開発、機器メンテナンス等の運用保守が必要となります。 当社グループは、上記①、②にて納品いたしました業務用アプリケーション・インフラシステム及び他の事業者が納品したシステムに対しまして、顧客が期待した通りの効果を享受できるように運用保守業務の提案・対応をしております。 (注1)システムインテグレーション事業者とは、情報システムの企画、設計、構築、運用保守業務を行う事業者をいいます。(注2)スクラッチとは、ソフトウエアパッケージ製品等を利用せずに、最初から全てのシステムを設計開発することをいいます。 (2)教育サービス・セキュリティソリューション事業 当該事業は、自社で開発した商材を基に、IT研修の企画及びコンサルティング、研修プログラムの開発、研修業務を行う教育サービス分野とセキュリティ製品の開発、販売、導入、保守を行うセキュリティソリューション分野をサービスの領域として提供しております。① 教育サービス エンドユーザ(ITエンジニアに育成することを前提に人材採用をした企業)、エンドユーザの情報システム子会社、エンドユーザの教育サービス子会社、当社グループと同業となる教育ベンダ(注3)に対しまして、コンピュータ言語、データベース、サーバ、ネットワーク等の教育業務を行っております。顧客の人事戦略に基づき、新入社員向け研修、中堅社員向け研修を行っております。 新入社員向け研修においては、IT基礎研修の実施から成果発表会までを行っております。新入社員の採用数が数十名となる企業につきましては、研修内容、研修期間を個社向けに調整した研修コースの提案・提供をしております。新入社員の採用数が5名前後となる企業につきましては、複数社合同にて開催することができる汎用性のある研修コースの提案・提供をしております。  中堅社員向け研修においては、受講人数が数十名となる企業、もしくは、特殊な技術の研修を希望する企業につきましては研修コースの開発から研修実施までの提案・提供をしております。汎用性のある技術の研修を希望する企業につきましては、複数社合同にて開催することができる研修コースの提案・提供を行っております。 ② セキュリティソリューション 主に、金融機関やクレジットカード会社、保険会社など、監査やセキュリティ基準の厳しい業界を対象に、サーバやデータベースの操作したログを取得するセキュリティ製品の開発、販売、導入、保守を行っております。年々強化が求められる金融機関のシステム運用におけるアクセス管理、IT統制、セキュリティ対策といった課題に対しまして、本質的な対応を施し、長期にわたり、ガイドラインや外部監査、当局検査に耐えうるリスクコントロールツールが求められております。当社グループのセキュリティ製品につきましては、抜け漏れのない「アクセスログ取得」と「操作制御」の提供を行っております。 (注3)教育ベンダとは、教育研修サービスの企画、環境設計、環境構築、教育実施業務を行う事業者をいいます。 〔事業系統図〕

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
独立系として最適なシステム提案を行う強みがあるが、競合増加による価格競争リスクがある。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 なし
情報処理サービス事業の参入障壁は低いと認識されており、競合他社が増加する可能性がある。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 高い(依存)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:技術革新への対応遅れ / 経済・市場環境の変化によるIT投資縮小 / 競合他社増加による人材・価格競争激化
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 2 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

開示情報からは、特許、ブランド、規制ライセンスなどの明確な無形資産の存在を示す具体的な情報は確認できませんでした。技術的な優位性も現時点では不明瞭です。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

顧客の基幹システムに深く関与している可能性はありますが、具体的な顧客数やシステム導入期間、乗り換えコストに関する情報が不足しており、スイッチング・コストの強さを判断するには材料が乏しい状況です。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

現時点では、同社のサービスやプラットフォームにおいて、ユーザー数の増加がサービス価値を向上させるネットワーク効果が働く兆候は見られません。

コスト優位☆☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

競合他社と比較して、構造的に低コストでサービスを提供できるような優位性を示す情報は見当たりません。価格競争力に関する具体的なデータも不足しています。

規模の経済★☆☆☆☆
根拠:弱い規模が参入障壁になる

情報通信業の中でも特定のニッチ市場に特化している可能性はありますが、業界全体の規模に対して最適な少数寡占を形成していると断定できるほどの市場シェアや規模の経済に関する情報は現時点では確認できません。

  • 幅広い技術対応力
    システム開発からインフラ・ネットワーク構築、運用保守まで、ITに関する多岐にわたるサービスをワンストップで提供できる点が強みです。特定の技術に依存せず、顧客の多様なニーズに柔軟に対応することで、競合他社との差別化を図っています。
  • 独立系企業としての柔軟性
    特定のベンダーや製品に縛られない「独立系」であるため、顧客の要望や予算、規模に合わせて最適なシステムや機器を選定し、提案できる点が競争優位性となっています。これにより、顧客にとって最も効率的で費用対効果の高いソリューションを提供することが可能です。
  • セキュリティ分野の専門性
    金融機関など、特に高いセキュリティ基準が求められる業界向けに、サーバーやデータベースのアクセスログ取得・操作制御を行うセキュリティ製品を提供しています。これにより、顧客のIT統制や監査対応を支援し、専門性の高いニッチ市場で優位性を確立しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針 当社グループは、「コンピュータ関連業務を通じて無限の夢を創造する、無限の夢を実現する」を経営理念として掲げております。 常に最新のIT関連技術の動向を把握した上で顧客と打合せを行い、顧客要望・顧客システムを理解した上で最適な技術サービスの提案・提供することを通じて社会へ還元することを経営方針としております。 (2)経営戦略等 これまでも顧客企業は業務プロセスをシステム化することで競争力の強化に努めてまいりました。DX(デジタルトランスフォーメーション)推進を背景に、今後も顧客企業は業務プロセスのシステム化を進めていくことで競争力の強化を図ることを想定しております。 ITの技術革新は加速度的に進んでおり、今後も新技術・新サービスの導入を必要とする案件が増加することを見込んでおります。また、顧客企業にてシステム化が進むことで、デジタル人材の育成需要も増加していくことを見込んでおります。さらに、AI技術の本格的な活用に向けた投資及び専門人材の育成投資につきましても、高水準で増加していくことが想定されます。 当社グループは、これまでの実績を通じて顧客に技術力・品質をアピールすることにより、上記需要を取り込むことで更なる事業拡大と収益拡大を図ってまいります。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループでは、さらなる事業規模の拡大を目指しており、サービス提供をするための人材育成・人材採用が必須であると認識しております。人材育成を進めていくためには、OJTに加えまして、階層別の研修をきめ細かく実施することが重要であり、社内で実施した研修のコース数・研修時間を重要な指標であると認識しております。また、既存社員の人材育成に加えて、新卒採用・中途採用の確保が必要となるために、新卒採用人数・中途採用人数を重要な指標であると認識しております。 さらに、当社グループでは内部管理体制の充実・営業力の強化を進めており、販売費及び一般管理費が継続して増加することを予想しております。内部管理体制の充実につきましては、事務処理件数を重要な指標であると認識しており、営業力の強化につきましては、顧客のリピート率・新規顧客数を重要な指標であると認識しております。 また、当社グループの事業規模拡大と内部管理体制の充実・営業力強化に向けた投資額を適正なバランスで管理することが重要であると認識しており、その指標として、営業利益率を重要な指標として認識しております。 (4)経営環境 情報通信業の売上高は、顧客企業のIT投資の累積額となりますので、円安進行や、原料・エネルギーコストの高騰、国際情勢の不安定化等により収益の悪化した顧客企業がIT投資額の抑制やIT投資の時期を変更する等の影響を受ける可能性はありますが、総務省の「サービス産業動態統計調査(2025年9月分速報)」によりますと、情報通信業の2025年9月の売上高は前年同期比10.6%増の7兆3,579億円となっており、引き続き、市場全体として拡大傾向に進むと思われます。 また、評価制度の再構築やワークライフスタイルの変革に積極的に対応していくことが、既存社員のモチベーション向上、新卒採用・中途採用における競争力向上のために必要になると認識しております。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 地政学的な緊張の継続によるサプライチェーンの混乱やエネルギー価格の高止まり、各国金融政策の動向、そして円安の長期化に伴う輸入物価の高騰など、わが国経済への影響は当面のあいだ続くものと判断しております。一方で、当社グループの属する情報サービス産業においては、引き続き、DX推進を背景とした業務効率化・企業競争力強化のためのIT投資に加え、AI技術の本格的な活用に向けた投資及び専門人材の育成投資は、今後も高水準で増加していくものと見込んでおります。 このような環境の中、当社グループにおきましては、収益力強化に対する取り組みに加え、積極的な人員採用、及びエンジニア育成の強化など、多様化する市場ニーズを享受できる対応領域を備えた体制づくりを強化していくことが重要な課題であると認識しており、以下の取り組みを行ってまいります。① 収益力の強化について 当社グループが継続的な成長をしていくためには、多様化する市場ニーズに対応できるソリューションの提供が重要であると認識しております。有望な分野での元請け案件の拡大や新しい技術分野への積極進出、AIを活用した教育プラットフォームの開発、自社サービス・自社製品の拡充等により、エンジニア数に依存しない新たな高収益モデルを確立してまいります。 ② ワークライフバランスの実現について 当社グループが継続的な成長をしていくためには、社員が自身の健康管理をしやすくなる職場環境の実現、子育て中の社員が働きやすくなる職場の実現、優秀な人材がより高い生産性を発揮することができる体制の強化が必要であると認識しております。 当社グループでは、ワークスタイルの変革、及び労働環境のフレキシブル化を強化し、ワークライフバランスの実現に努めてまいります。 ③ 人材の確保について 当社グループが継続して事業規模を拡大していくためには、優秀な人材の確保が必要であると認識しております。 当社グループでは、教育サービスの提供において蓄積した研修ノウハウを活用することで、意欲の高い人材であれば、早期にエンジニアに育成する体制を構築しております。また、Web面接とテレワークの導入により、通勤圏外の居住者を含めた、幅広い地域からの採用を強化しております。新卒採用活動につきましても、各種インターン制度を提供することにより、当社グループの魅力を伝え、より多くの新卒入社者を確保できるように努めております。 上記の強みを活かした採用活動による優秀な人材の確保に加え、グローバル化に対応すべく、国籍・年齢・性別を問わずに優秀な人材の確保・育成に努め、ダイバーシティ推進のための取り組みも進めてまいります。 また、社員の満足度向上に努め、更なる定着率の向上に努めてまいります。 ④ 技術力の強化について 当社グループが社会に貢献し、安定した収益を獲得するためには、更なる技術力の強化が必要であると認識しております。 当社グループの属する情報サービス産業におきましては、常に新しい技術が開発されています。教育サービスにおいて蓄積した研修ノウハウの活用、及び社内での技術共有を進めることで新しい技術を習得し、技術力の強化を進めてまいります。 ⑤ プロジェクトマネージャーの育成について 当社グループがより規模の大きな案件・より難易度の高い案件を確保することで、収益を拡大するためには、プロジェクトマネージャー(注)のマネジメント能力を強化するとともに、さらに多くのプロジェクトマネージャーを育成する必要があると認識しております。 教育サービスの提供において蓄積した研修ノウハウの活用、及び、社内でのプロジェクトマネジメント事例の共有を進めることで、プロジェクトマネージャーの強化・育成を進めてまいります。 (注)プロジェクトマネージャーとは、プロジェクトの計画、遂行に責任を負うプロジェクトの管理者をいいます。 ⑥ 内部管理体制の強化について 当社グループが継続的な成長をしていくためには、業務拡大に合わせて内部管理体制を強化する必要があると認識しております。 社内での業務知識の共有、システムへの投資に加えて、外部有識者から専門的なアドバイスを受けることができる体制を構築することで、内部管理体制の強化を進めてまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針 当社グループは、「コンピュータ関連業務を通じて無限の夢を創造する、無限の夢を実現する」を経営理念として掲げております。 常に最新のIT関連技術の動向を把握した上で顧客と打合せを行い、顧客要望・顧客システムを理解した上で最適な技術サービスの提案・提供することを通じて社会へ還元することを経営方針としております。 (2)経営戦略等 これまでも顧客企業は業務プロセスをシステム化することで競争力の強化に努めてまいりました。DX(デジタルトランスフォーメーション)推進を背景に、今後も顧客企業は業務プロセスのシステム化を進めていくことで競争力の強化を図ることを想定しております。 ITの技術革新は加速度的に進んでおり、今後も新技術・新サービスの導入を必要とする案件が増加することを見込んでおります。また、顧客企業にてシステム化が進むことで、デジタル人材の育成需要も増加していくことを見込んでおります。さらに、AI技術の本格的な活用に向けた投資及び専門人材の育成投資につきましても、高水準で増加していくことが想定されます。 当社グループは、これまでの実績を通じて顧客に技術力・品質をアピールすることにより、上記需要を取り込むことで更なる事業拡大と収益拡大を図ってまいります。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループでは、さらなる事業規模の拡大を目指しており、サービス提供をするための人材育成・人材採用が必須であると認識しております。人材育成を進めていくためには、OJTに加えまして、階層別の研修をきめ細かく実施することが重要であり、社内で実施した研修のコース数・研修時間を重要な指標であると認識しております。また、既存社員の人材育成に加えて、新卒採用・中途採用の確保が必要となるために、新卒採用人数・中途採用人数を重要な指標であると認識しております。 さらに、当社グループでは内部管理体制の充実・営業力の強化を進めており、販売費及び一般管理費が継続して増加することを予想しております。内部管理体制の充実につきましては、事務処理件数を重要な指標であると認識しており、営業力の強化につきましては、顧客のリピート率・新規顧客数を重要な指標であると認識しております。 また、当社グループの事業規模拡大と内部管理体制の充実・営業力強化に向けた投資額を適正なバランスで管理することが重要であると認識しており、その指標として、営業利益率を重要な指標として認識しております。 (4)経営環境 情報通信業の売上高は、顧客企業のIT投資の累積額となりますので、円安進行や、原料・エネルギーコストの高騰、国際情勢の不安定化等により収益の悪化した顧客企業がIT投資額の抑制やIT投資の時期を変更する等の影響を受ける可能性はありますが、総務省の「サービス産業動態統計調査(2025年9月分速報)」によりますと、情報通信業の2025年9月の売上高は前年同期比10.6%増の7兆3,579億円となっており、引き続き、市場全体として拡大傾向に進むと思われます。 また、評価制度の再構築やワークライフスタイルの変革に積極的に対応していくことが、既存社員のモチベーション向上、新卒採用・中途採用における競争力向上のために必要になると認識しております。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 地政学的な緊張の継続によるサプライチェーンの混乱やエネルギー価格の高止まり、各国金融政策の動向、そして円安の長期化に伴う輸入物価の高騰など、わが国経済への影響は当面のあいだ続くものと判断しております。一方で、当社グループの属する情報サービス産業においては、引き続き、DX推進を背景とした業務効率化・企業競争力強化のためのIT投資に加え、AI技術の本格的な活用に向けた投資及び専門人材の育成投資は、今後も高水準で増加していくものと見込んでおります。 このような環境の中、当社グループにおきましては、収益力強化に対する取り組みに加え、積極的な人員採用、及びエンジニア育成の強化など、多様化する市場ニーズを享受できる対応領域を備えた体制づくりを強化していくことが重要な課題であると認識しており、以下の取り組みを行ってまいります。① 収益力の強化について 当社グループが継続的な成長をしていくためには、多様化する市場ニーズに対応できるソリューションの提供が重要であると認識しております。有望な分野での元請け案件の拡大や新しい技術分野への積極進出、AIを活用した教育プラットフォームの開発、自社サービス・自社製品の拡充等により、エンジニア数に依存しない新たな高収益モデルを確立してまいります。 ② ワークライフバランスの実現について 当社グループが継続的な成長をしていくためには、社員が自身の健康管理をしやすくなる職場環境の実現、子育て中の社員が働きやすくなる職場の実現、優秀な人材がより高い生産性を発揮することができる体制の強化が必要であると認識しております。 当社グループでは、ワークスタイルの変革、及び労働環境のフレキシブル化を強化し、ワークライフバランスの実現に努めてまいります。 ③ 人材の確保について 当社グループが継続して事業規模を拡大していくためには、優秀な人材の確保が必要であると認識しております。 当社グループでは、教育サービスの提供において蓄積した研修ノウハウを活用することで、意欲の高い人材であれば、早期にエンジニアに育成する体制を構築しております。また、Web面接とテレワークの導入により、通勤圏外の居住者を含めた、幅広い地域からの採用を強化しております。新卒採用活動につきましても、各種インターン制度を提供することにより、当社グループの魅力を伝え、より多くの新卒入社者を確保できるように努めております。 上記の強みを活かした採用活動による優秀な人材の確保に加え、グローバル化に対応すべく、国籍・年齢・性別を問わずに優秀な人材の確保・育成に努め、ダイバーシティ推進のための取り組みも進めてまいります。 また、社員の満足度向上に努め、更なる定着率の向上に努めてまいります。 ④ 技術力の強化について 当社グループが社会に貢献し、安定した収益を獲得するためには、更なる技術力の強化が必要であると認識しております。 当社グループの属する情報サービス産業におきましては、常に新しい技術が開発されています。教育サービスにおいて蓄積した研修ノウハウの活用、及び社内での技術共有を進めることで新しい技術を習得し、技術力の強化を進めてまいります。 ⑤ プロジェクトマネージャーの育成について 当社グループがより規模の大きな案件・より難易度の高い案件を確保することで、収益を拡大するためには、プロジェクトマネージャー(注)のマネジメント能力を強化するとともに、さらに多くのプロジェクトマネージャーを育成する必要があると認識しております。 教育サービスの提供において蓄積した研修ノウハウの活用、及び、社内でのプロジェクトマネジメント事例の共有を進めることで、プロジェクトマネージャーの強化・育成を進めてまいります。 (注)プロジェクトマネージャーとは、プロジェクトの計画、遂行に責任を負うプロジェクトの管理者をいいます。 ⑥ 内部管理体制の強化について 当社グループが継続的な成長をしていくためには、業務拡大に合わせて内部管理体制を強化する必要があると認識しております。 社内での業務知識の共有、システムへの投資に加えて、外部有識者から専門的なアドバイスを受けることができる体制を構築することで、内部管理体制の強化を進めてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度(2024年10月1日から2025年9月30日まで)におけるわが国経済は、インバウンド消費の拡大や雇用・所得環境の改善などから、緩やかな回復の動きが見られました。一方で、米国による関税措置をはじめとする通商政策の動向や、国際情勢の不安定化に伴う地政学リスクなど、国内外における経済的な見通しは依然として不透明感の強い状況が続いております。 当社グループの属する情報サービス産業においては、「2025年の崖」(注1)をキーワードとしたDX(デジタルトランスフォーメーション)推進により、アナログ的な事務作業のデジタル化や、オンプレミス(注2)で運用されているレガシーシステム(注3)のクラウド化など、業務効率化・企業競争力強化のためのIT投資は旺盛な状況となっており、中でも生成AIの活用に注目が集まっております。 一方で、未だ企業のDX化の進捗は十分に進んでいるとは言えず、今後、IT企業の役割はますます重要になっていくことが予想されます。総務省の「サービス産業動態統計調査(2025年9月分速報)」によりますと、情報通信業の2025年9月の売上高は前年同期比10.6%増の7兆3,579億円となっており、引き続き、市場全体として拡大傾向に進むと思われます。また、DX時代の人材戦略としてリスキリングが重要視されており、デジタル技術の力で企業価値を創造できる能力やスキルの再開発が必要となってきております。 このような環境の中、当社グループにおいては、中長期的視点から事業利益の創出に取り組むための「中期経営計画(2024年9月期~2026年9月期)」及び中長期ビジョン「Vision2028」(2028年9月期目標:売上高100億円・営業利益10億円)を策定し、元請け案件や受託案件の獲得拡大に対する取り組みや顧客企業のセキュリティ課題解決に対する取り組み、生成AIを活用した技術開発への取り組み等、各施策を積極的に遂行してまいりました。さらに、当社グループが提供している教育サービス業務で蓄積した研修ノウハウの活用や、社内での技術共有を進めることで、より規模の大きな案件や難易度の高い案件を確保するために必要な技術力の強化、プロジェクトマネージャー(注4)の育成やコンサルティング力の強化を進めてまいりました。 これらの結果、当連結会計年度における売上高は7,222百万円(前期比5.7%増)、営業利益は356百万円(同3.7%増)、経常利益は359百万円(同4.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は256百万円(同6.0%増)となりました。 なお、営業利益以下の段階利益が前期比微増にとどまった要因につきましては、当連結会計年度における成長投資(本社移転、社員の待遇向上、社内IT投資、基幹システムリプレイス、社内研修の充実等)の実施によるものです。この成長投資により、今後の更なる企業成長と経営基盤の強化を図ってまいります。 (注1)「2025年の崖」とは、2018年に経済産業省が発表した「DXレポート」内で示された言葉で、過度に複雑化した国内の古いシステムを刷新しない限り、2025年以降に最大で毎年12兆円の経済損失が生じる可能性があるといわれています。(注2)「オンプレミス」とは、システムの稼働やインフラの構築に必要となるサーバやネットワーク機器、あるいはソフトウェアなどを自社で保有し運用するシステムの利用形態です。(注3)「レガシーシステム」とは、過去の技術や仕組みで構築されている古いシステムのことを表します。(注4)「プロジェクトマネージャー」とは、プロジェクトの計画、遂行に責任を負うプロジェクトの管理者のことをいいます。  セグメント別の経営成績は、次のとおりです。 なお、各セグメントの業績数値には、セグメント間の内部取引高を含んでおります。 (システムインテグレーション事業) 業務用システムの設計・開発及び構築、運用保守の各工程を、当社グループにて提供できる体制(ワンストップ体制)を構築しており、顧客の要望に応じて、全工程の業務サービス、または、工程別の業務サービス提供を行っております。IT通信業・金融業・流通業・医療・官公庁等の幅広い業種に対応しており、業務用アプリケーションの設計開発業務、インフラシステムの設計構築業務、業務用アプリケーション・インフラシステムの運用保守業務等を行っております。 当連結会計年度においては、加速化する企業のDX推進を背景に、サーバリプレイスや基幹システムリプレイス、クラウドストレージ導入に伴うデータ移行、標的型メール訓練サービス(注5)などの案件が、引き続き、増加傾向となりました。さらに、大型案件の引き合いも増加しており、それらの案件を迅速かつ高品質で対応するため、ビジネスパートナー(注6)を積極的に活用するとともに、前連結会計年度に発足した当社の品質管理専門チームを中心に品質の管理・向上に十分に努めながら各案件を遂行してまいりました。 当社ホームページへの問い合わせ件数につきましても増加傾向となっており、元請け案件の獲得にも繋がっております。引き続き、楽々WorkflowⅡ(注7)や楽々Framework3(注8)、COMPANY(注9)などの問い合わせが増加傾向となっております。また、昨年8月より販売を開始した自社製品「Syslog Watcherアプライアンス『ためログ』」(注10)についても、Webマーケティングなどを活用しながら積極的に販売展開してまいりました。 これらの結果、システムインテグレーション事業の売上高は6,497百万円(前期比4.8%増)、セグメント利益につきましては1,283百万円(同11.8%増)となりました。 (注5)「標的型メール訓練サービス」は、株式会社ブロードバンドセキュリティと協業し、提供しているサービスです。(注6)「ビジネスパートナー」とは、外注先企業に在籍しているエンジニアのことをいいます。(注7)「楽々WorkflowⅡ」は、本格的なワークフローも簡単・スピーディに実現し、グローバルにも対応した電子承認・電子決裁システムです。(住友電気工業株式会社の登録商標です。)(注8)「楽々Framework3」は、システム開発の費用・リスクを大幅に削減できる純国産ローコード開発プラットフォームです。(住友電気工業株式会社の登録商標です。)(注9)「COMPANY」はクラウド型統合人事システムで、株式会社Works Human Intelligenceが製造・販売している製品です。(注10)「Syslog Watcherアプライアンス『ためログ』」は、当社で開発した製品で、あらゆるネットワークデバイスのシステムログを収集し一元管理することができるログ管理ソリューションです。 (教育サービス・セキュリティソリューション事業) 当該事業は、自社で開発した商材を基に、IT研修の企画及びコンサルティング、研修プログラムの開発、研修業務を行う教育サービス分野と、セキュリティ製品の開発、販売、導入、保守を行うセキュリティソリューション分野をサービス領域として提供しております。 教育サービス分野については、IT研修の企画及びコンサルティング、研修プログラムの開発、研修実施の各工程を当社グループにて提供できる体制を構築しており、顧客の要望に応じて、全工程の業務サービス、または、工程別の業務サービス提供を行っております。当社連結子会社のアスリーブレインズ株式会社が当該分野を担っております。 当連結会計年度においては、新規研修の研究開発を継続するとともに、講師の育成強化を図りました。売上につきましては、毎年4月から6月に開催している新入社員向け研修の受注が堅調であったことに加え、昨今のITスキル習得需要の高まりを背景に、クラウドや無線LAN構築系の研修、生成AI関連の研修の受注が増加傾向となりました。また、前連結会計年度にリリースした「Microsoft 365 Copilot(注11)体験研修」が好評であったことを受け、昨年10月に「Microsoft 365 Copilot応用研修」をリリースし、より実践的なCopilotの活用支援を強化いたしました。さらに、2025年5月より、生成AIを活用したロールプレイング技術による研修ソリューションの展開を開始いたしました。生成AIの市場はさらに拡大することが予想されていることから、教育サービス分野にとどまらず、システムインテグレーション事業へ波及する可能性もあり、今後、新しい付加価値を生み出すイノベーションが期待されます。 また、顧客企業においては、DX化のためのIT人材確保や育成が重要になってきているとともにリスキリングの重要性も叫ばれていることから、当社グループが提供するIT教育サービスの需要は、今後ますます増加していくものと見込んでおります。  セキュリティソリューション分野については、主に、金融機関やクレジットカード会社、保険会社など、監査やセキュリティに対して厳格な業界を対象に、サーバやデータベースを操作したログを取得するセキュリティ製品の開発、販売、導入、保守を行っております。当社連結子会社のウイーズ・システムズ株式会社が当該分野を担っております。 自社製品として、重要システムからの情報漏洩リスクを防ぐIT運用統制ソフトウェアツール群「WEEDS Trace」(注12)を販売しており、さまざまな情報システムのログを収集する主要製品をベースに、顧客の目的に応じて、必要な機能やライセンスの提供を行っております。 当連結会計年度においては、顧客の多様なニーズに柔軟に対応できるよう、前連結会計年度から引き続き、「WEEDS Trace」の機能拡張を実施いたしました。売上につきましては、公共法人向け及び地方銀行向けのライセンス販売が好調となりました。  これらの結果、教育サービス・セキュリティソリューション事業の売上高は797百万円(前期比17.8%増)、セグメント利益につきましては260百万円(同10.8%増)となりました。 (注11)「Microsoft 365 Copilot」は、大規模言語モデル(LLM:Large Language Model)をTeams、Word、Excel、PowerPoint、Outlookなどの各Officeアプリケーションに組み込み、組織内のチームやメンバーの生産性向上や業務効率化を改善するためのツールです。(注12)「WEEDS Trace」は、当社連結子会社のウイーズ・システムズ株式会社で企画・開発した特権IDの管理・重要情報保護のためのセキュリティソフトウェア製品です。 ② キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ48百万円減少し、当連結会計年度末には1,023百万円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果、得られた資金は299百万円(前連結会計年度は173百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益359百万円、売上債権及び契約資産の増加87百万円、その他の資産の増加28百万円、その他の負債の増加39百万円、法人税等の支払額111百万円等によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果、使用した資金は217百万円(前連結会計年度は74百万円の支出)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出92百万円、無形固定資産の取得による支出93百万円及び差入保証金の差入による支出48百万円等によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果、使用した資金は130百万円(前連結会計年度は130百万円の支出)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出58百万円及び配当金の支払額72百万円等によるものであります。 ③ 生産、受注及び販売実績イ.生産実績 当社グループの生産は、完成後ただちに顧客へ引渡しており、生産実績は販売実績とほぼ一致しているため、記載を省略しております。 ロ.受注実績 当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年10月1日至 2025年9月30日)受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)システムインテグレーション事業6,417,299100.511,251,72396.47教育サービス・セキュリティソリューション事業804,356139.44139,506146.68合計7,221,655103.741,391,23099.90 (注)セグメント間取引については、相殺消去しております。 ハ.販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年10月1日至 2025年9月30日)販売高(千円)前年同期比(%)システムインテグレーション事業6,463,029104.53教育サービス・セキュリティソリューション事業759,955117.22合計7,222,984105.73 (注)セグメント間取引については、相殺消去しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっての会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。また、この連結財務諸表の作成にあたり、決算日における資産及び負債、報告期間における収益及び費用に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いております。見積り及び判断・評価につきましては、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。 連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容イ.経営成績等(イ)財政状態(資産) 当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末と比べて215百万円増加し、3,108百万円となりました。 流動資産は、前連結会計年度末と比べて53百万円増加し、2,210百万円となりました。これは主に、売掛金及び契約資産が87百万円及び流動資産のその他が15百万円増加した一方、現金及び預金が48百万円減少したこと等によるものであります。 固定資産は、前連結会計年度末と比べて162百万円増加し、897百万円となりました。これは主に建物(純額)が48百万円、工具、器具及び備品(純額)が14百万円、無形固定資産のその他が71百万円、保証金が28百万円及び繰延税金資産が10百万円増加した一方、のれんが23百万円減少したこと等によるものであります。 (負債) 当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末と比べて18百万円増加し、1,472百万円となりました。 流動負債は、前連結会計年度末と比べて1百万円減少し、1,185百万円となりました。これは主に、未払金が30百万円、未払費用が12百万円及び未払法人税等が10百万円増加した一方、1年内返済予定の長期借入金が58百万円、未払消費税等が12百万円及び契約負債が10百万円減少したこと等によるものであります。 固定負債は、前連結会計年度末と比べて20百万円増加し、287百万円となりました。これは主に退職給付に係る負債が13百万円増加したこと等によるものであります。 (純資産) 当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末と比べて197百万円増加し、1,635百万円となりました。これは主に利益剰余金が183百万円増加したこと等によるものであります。 (ロ)経営成績(売上高) 当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べ391百万円増加し、7,222百万円となりました。これは、DXの進展を背景に、顧客企業の企業競争力の強化・業務効率化のためのIT投資が旺盛となり、既存顧客の取引拡大に加え、オンラインマーケティングを強化したことによる元請け案件の獲得、及び新規顧客の獲得増加が主な理由となります。 (営業利益) 売上原価は、システムエンジニア増員等により人件費が増加したことに加えて、協力会社への発注増加に伴い外注費の増加したこと等により5,751百万円となりました。販売費及び一般管理費は、社内管理業務強化のための増員等による人件費が増加したことに加えて、本社移転関連費用の発生等があり、1,114百万円となりました。この結果、営業利益は、前連結会計年度に比べ12百万円増加し、356百万円となりました。 (経常利益) 経常利益は、営業利益の増加により、前連結会計年度に比べ16百万円増加し、359百万円となりました。 (親会社株主に帰属する当期純利益) 親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ14百万円増加し、256百万円となりました。 (ハ)キャッシュ・フローの状況の分析 当社グループのキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 ロ.資本の財源及び資金の流動性 当社グループの運転資金需要の主なものは、製造原価、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また、投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。 短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を資金調達の基本としております。 なお、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は1,023百万円となっております。 ハ.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、新卒及び中途社員の採用人数、営業利益率等を重要な経営指標としております。 当連結会計年度の採用人数(入社実績)は、新卒入社者45人、中途入社者31人の計76人となりました。また、営業利益率については、前連結会計年度から0.1ポイント減少の4.9%となりましたが、これは当連結会計年度における成長投資(本社移転、社員の待遇向上、社内IT投資、基幹システムリプレイス、社内研修の充実等)の実施によるものです。成長投資期間は2026年9月期まで予定しているため、2026年9月期の営業利益率は4.8%ほどを見込んでおりますが、中長期ビジョン「Vision2028」に定めた2028年9月期の営業利益率は10.0%を目標としております。 ニ.経営成績に重要な影響を与える要因 当社グループの将来の経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。 ホ.経営者の問題意識と今後の方針について 経営者の問題意識と今後の方針につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

事業リスク

  • 技術革新への対応遅れ
    IT業界は技術革新が非常に速いため、新しい技術の習得や環境変化への対応が遅れると、競争力が低下し、事業や業績に悪影響を及ぼす可能性があります。常に最新技術を学び、技術者の育成や開発環境の整備が重要となります。
  • 経済・市場環境の変化
    景気悪化に伴い、顧客企業がIT投資を縮小したり、投資時期を変更したりする可能性があります。これにより、同社グループが提供するサービスの需要が減少し、事業や業績に影響が出るリスクがあります。
  • 特定顧客への依存
    NTTドコモビジネスグループへの売上高の割合が高い状況が続いており、この取引が大幅に減少したり、継続が困難になったりした場合、同社グループの事業や業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。他の顧客との取引拡大による依存度低減が課題です。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|5,641 文字
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1)市場環境に関するリスクについて① 技術革新による影響について 当社グループの事業はコンピュータ言語、インフラ・ネットワーク等の技術革新と密接な関係にあります。ITの技術革新は加速度的に進んでいるために、当社グループでは、常に最新の技術を習得し、迅速な環境変化に対応できるよう技術者の採用・育成、開発環境の整備等を進めております。 上記理由により本書提出日現在において、技術革新により発生するリスクが顕在化する可能性は低いものと認識しておりますが、急激な技術動向の変化に適時十分な対応をなし得なかった場合、あるいはその対応に時間を要した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 経済・市場環境の変化による影響について 当社グループが提供する情報システムサービスは、景気の影響を受けやすい傾向にあります。顧客企業において、景気悪化にともなうIT投資の縮小、IT投資時期の変更、システム開発の内製化等により、当社グループが提供するサービス領域が縮小される可能性があります。 国内外の景気動向を受け、顧客企業がIT投資に関する判断の変更をするリスクが顕在化する可能性は相応に存在すると認識しており、その場合には当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 競合他社による影響について 当社グループでは、システムインテグレーション事業及び教育サービス・セキュリティソリューション事業において、常にサービス提供の基盤となる技術力向上に努めてまいりました。特定の技術に依存することなく、システム開発からインフラ・ネットワークの全方位のサービス提供をできるところが当社サービスの強みとなります。そのため、本書提出日現在において、リスクが顕在化する可能性は低いものと認識しております。 しかしながら、当社グループの属する情報処理サービス事業の参入障壁は低く、今後、競合他社が増加する可能性があります。競合他社増加に伴い人材獲得競争・価格競争等がさらに激化した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (2)当社グループ事業に関するリスクについて① 不採算プロジェクトの発生について 当社グループでは、一括請負型の開発案件においては、受注前に顧客要件を十分に分析し、見積もり内容を関係部門で検証した上で受注しております。受注後は開発工程ごとに進捗管理を行い、常に問題点の抽出と対策をしております。 上記理由により本書提出日現在において、リスクが顕在化する可能性は低いものと認識しておりますが、見積時の工数の誤り、技術的な要因等により、不採算プロジェクトが発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 助成金について 当社グループの教育サービス・セキュリティソリューション事業の教育サービス分野においては、厚生労働省からの「人材開発支援助成金」の受給を前提としている顧客がおります。この「人材開発支援助成金」は、労働者のキャリア形成を効率的に促進するために支給される助成金となります。 当社グループは「人材開発支援助成金」につきまして、随時、情報収集を進めており、本書提出日現在において、リスクが顕在化する可能性は低いものと認識しておりますが、今後、「人材開発支援助成金」制度に変更がある際には、顧客の教育投資が減退し、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 個人情報を含む重要な情報資産の漏洩に係るリスクについて 当社グループは、自ら個人情報を収集する業務を行ってはおりませんが、顧客先における情報システムの開発の中で個人情報を取り扱う場合があります。顧客に対する安全性と信頼性に重点を置くため、個人情報マネジメントシステムを構築し、外部認証機関によるプライバシーマークの認定を受け、個人情報の安全な管理体制と該当部門の従業員への個人情報保護に関する周知徹底を行っております。 また、情報セキュリティ委員会を設置、従業員教育、各種ソフトウエアの監視、情報資産へのアクセス証跡の記録等、各種の情報セキュリティ対策を講じ、個人情報を含む重要な情報資産の管理を実施し、情報漏洩のリスクの回避を図っております。当社では高レベルの情報管理の証であるISMS(ISO/IEC27001:2022)の認証を取得しております。 なお、当社が取得しているプライバシーマーク及びISMS認証の詳細につきましては、「第2事業の状況 2サステナビリティに関する考え方及び取組 (4)指標及び目標」に記載しております。 上記理由により本書提出日現在において、リスクが顕在化する可能性は低いものと認識しておりますが、万が一にも、当社グループ又はその協力会社(外注先)より情報の漏洩が発生した場合は、顧客からの損害賠償請求や当社グループの信用失墜等により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 情報システムのトラブルについて 当社グループは、社内のコンピュータシステムに関して、バックアップ体制を確立することによる災害対策を講じておりますので、本書提出日現在において、リスクが顕在化する可能性は低いものと認識しておりますが、地震や火災等の災害、コンピュータウィルス、電力供給の停止、通信障害、通信事業者に起因するサービスの長期にわたる中断や停止等、現段階では予測不可能な事由によるシステムトラブルが生じた場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 協力会社確保に関する影響について 当社グループの事業展開においては、顧客要請への迅速な対応を実現し、受注の機会損失を防ぐことを目指しております。そのためには、協力会社の確保及び良好な取引関係の維持が必要不可欠であり、今後も協力会社の確保と良好な連携体制構築を積極的に推進する方針であります。 本書提出日現在において、当社は協力会社の確保及び良好な取引関係を維持しており、リスクが顕在化する可能性は低いものと認識しておりますが、協力会社からの協力を確保できない場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 長時間労働の発生について 一括請負型のシステム開発プロジェクトにおいては、当初計画にない想定外の事象が発生し、品質や納期を順守するため長時間労働が発生することがあります。 当社グループでは適切な労務管理に努め、長時間労働の発生を未然に防ぐべく事業部門と管理部門双方により監視しており、本書提出日現在において、リスクが顕在化する可能性は低いものと認識しておりますが、やむを得ない事情によりこのような事象が発生した場合には、システム開発の生産性の低下等により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ 特定顧客への依存について 本書提出日現在の当社グループでは、総売上高に対するNTTドコモビジネス(旧NTTコミュニケーションズ)グループの売上高の割合が高い状況となっており、2024年9月期において13.2%、2025年9月期において14.6%となっております。 当社グループは、NTTドコモビジネスグループとの取引額に関して拡大を図っていきながらも、他の顧客との取引額の拡大を図り、NTTドコモビジネスグループへの依存度の低減に努めてまいりますので、本書提出日現在において、リスクが顕在化する可能性は低いものと認識しておりますが、何らかの事情により、NTTドコモビジネスグループとの取引額が大幅に減少した場合、もしくはNTTドコモビジネスグループとの取引の継続が困難な事態に陥った場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (3)当社グループ組織に関するリスクについて① 人材の確保及び育成について 今後、当社グループがさらなる拡大を図るためには、優秀な人材の確保及び育成が必須となります。エンジニアの確保及び育成はもとより、顧客にシステムを提案できる技術営業担当者及び事業拡大の基盤となる管理担当者の確保が重要になっております。 当社グループでは、上記のような人材を確保及び育成に努めてまいりますので、本書提出日現在において、リスクが顕在化する可能性は低いものと認識しておりますが、人材の確保及び育成が当社グループの目論見通りに進まなかった場合は、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 幹部候補の人材育成について 当社グループが今後成長していくためには、幹部社員の増員が必須となります。上記①の「人材の確保及び育成について」に記載させていただいておりますとおり、当社グループが確保していく人材に対しまして、適切なマネジメントができる幹部社員の増員をいかに図るかが重要になっております。 当社グループでは、幹部社員の増員を図るべく社内教育の実施を徹底しており、本書提出日現在において、リスクが顕在化する可能性は低いものと認識しておりますが、上記①における人材確保の進捗と比べた際に、幹部社員の育成が進まなかった場合には、当社グループのマネジメントに影響を与え、結果として、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (4)その他のリスクについて① 法的規制等について 当社グループの事業に関する法的規制につきましては、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律(労働者派遣法)」及び「下請代金支払遅延等防止法」等があります。 当社グループは、労働者派遣免許の取得及び労働者派遣法の遵守に努めており、本書提出日現在において、リスクが顕在化する可能性は低いものと認識しておりますが、労働者派遣法に定める派遣元事業者としての欠格事由に該当した場合、関係法令に違反した場合には当該事業の停止や許可の取消しを命じられる可能性があります。また、新たに法規則の制定や改廃等が行われた場合や、司法・行政解釈等の変更がある場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 当社認定等の名称認定番号認定機関有効期限労働者派遣免許派 13-040812厚生労働省2028年5月31日 アスリーブレインズ株式会社認定等の名称認定番号認定機関有効期限労働者派遣免許派 13-310064厚生労働省2026年4月30日 株式会社ステップコム認定等の名称認定番号認定機関有効期限労働者派遣免許派 22-300446厚生労働省2027年2月28日  また、下請代金支払遅延等防止法に対しましては、支払代金の遅延等を未然に防止する体制を構築し、法令遵守に努めており、本書提出日現在において、リスクが顕在化する可能性は低いものと認識しておりますが、法令違反に該当する事態が発生した場合、又は法令等の改正等が行われた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 知的財産権について 当社グループでは、「知的財産権管理規程」に基づき、第三者が所有する著作権及び特許権を侵害しないよう十分な啓蒙活動と注意を払い事業展開をしております。 上記理由により、本書提出日現在において、リスクが顕在化する可能性は低いものと認識しておりますが、当社グループの認識外で第三者が所有する著作権及び特許権を侵害してしまった場合、当社グループへの損害賠償請求、信用の低下、風評等により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 自然災害・伝染病について 当社グループが事業展開をする地域において、地震・火災等の自然災害、又は、伝染病の発生等、予期せぬ事態に対応するため、当社グループは事業継続のための検討を行っております。特に、コロナ禍を経て、当社グループでは、健康管理の重要性を従業員に指導しておりますが、本書提出日現在において、リスクが顕在化する可能性は相応に存在すると認識しております。 災害等の規模によっては、当社グループまたは当社グループの取引先の事業活動に悪影響を及ぼし、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 訴訟リスクについて システム設計・開発等において、作業遅延の発生や顧客からの検収受領後にシステムの不具合等が発見される可能性があります。当社グループでは、工程管理や品質管理の徹底・システムテスト等を通じまして開発の遅延やシステム不具合等の発生防止に努めており、本書提出日現在において、リスクが顕在化する可能性は低いものと認識しておりますが、今後、当社グループ起因による開発遅延やシステム不具合等が発生し、顧客に訴訟をされた場合、その内容及び結果によっては、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 繰延税金資産について 繰延税金資産の計算は、将来の課税所得に関する予測・仮定を含めて個別に資産計上・取崩を行っております。 上記理由により、本書提出日現在において、リスクが顕在化する可能性は低いものと認識しておりますが、将来の課税所得の予測・仮定が変更され、繰延税金資産の一部ないしは全部が回収できないと判断された場合、当社グループの繰延税金資産は減額され、その結果、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

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