4393

バンク・オブ・イノベーション(4393)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

情報・通信業 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • スマートフォンアプリ開発・運営
    バンク・オブ・イノベーションは、主にスマートフォン向けのゲームアプリやその他サービスを開発・運営しています。Google PlayやApp Storeといったプラットフォームを通じてサービスを提供し、基本無料でアプリを提供しつつ、ゲーム内で利用できるアイテムなどを有料で販売することで収益を得ています。これにより、幅広いユーザーにリーチしながら、課金ユーザーから収益を上げるビジネスモデルです。
  • 主力ゲームアプリ「メメントモリ」
    同社の売上の大部分は、自社オリジナルのRPGアプリ「メメントモリ」が占めています。このゲームは、水彩調の美しいグラフィックと有名アーティストによる楽曲が特徴の放置型RPGで、累計400万ダウンロードを超える人気を博しています。ゲーム内課金だけでなく、自社IP(知的財産)として他社に著作物の利用許諾を行い、ロイヤリティ収入も得ています。
  • その他サービス「恋庭」
    連結子会社の株式会社Koiniwaが開発・運営する「恋庭」は、「ゲームしてたら、恋人ができた。」をコンセプトにしたゲーム恋活アプリです。累計300万ダウンロードを超え、ゲームを通じてユーザー同士が交流し、恋愛に発展する可能性を提供するユニークなサービスです。これもアプリ内課金が主な収益源となっています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • スマートフォンアプリ関連事業
    バンク・オブ・イノベーショングループは、スマートフォンアプリ関連事業の単一セグメントで構成されています。これは、スマートフォン向けのゲームアプリやその他サービス(恋活アプリなど)の開発・運営を主な事業内容としており、グループ全体の収益がこの事業から生み出されていることを意味します。
  • ゲーム事業
    このセグメントの主力は、自社オリジナルのRPGアプリ「メメントモリ」です。2025年9月期には、このタイトルがセグメント全体の売上高の94.5%を占める見込みであり、同社の主要な収益源となっています。ゲーム内アイテムの販売や自社IPの利用許諾によるロイヤリティ収入が主な稼ぎ頭です。
  • その他サービス事業
    ゲーム事業以外では、連結子会社が開発・運営する恋活アプリ「恋庭」がこのセグメントに含まれます。2025年9月期には、セグメント売上高の5.5%を占める見込みであり、ゲームとは異なるアプローチでユーザーに価値を提供し、収益を上げています。この事業もアプリ内課金が主な収益源です。
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|2,178 文字
3 【事業の内容】当社グループは、当社と連結子会社である株式会社Koiniwa及び株式会社バンク・オブ・インキュベーションの3社で構成され、「ロマン (世界で一番「思い出」をつくるエンターテイメント企業)」と「企業信念 (良いものは必ず評価される)」の二つの企業理念のもと、人々の心に末永く刻まれるようなサービスの創出を目指してスマートフォンアプリの開発・運営に取り組むスマートフォンアプリ関連事業を行っております。なお、当社グループはスマートフォンアプリ関連事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載はしておりません。 (1) スマートフォンアプリについて当社グループは、Google LLC及びApple Inc.等が運営するプラットフォーム上で提供するスマートフォンアプリを通じて、サービスを提供しております。多くのユーザーに楽しんでいただけるよう、基本的に無料で利用可能とし、より便利に利用するためのアイテム等を有料で販売しております。主たるサービスはゲームとその他サービスの2つに分類され、主なサービス内容は以下の通りとなります。 ① ゲーム自社オリジナルのRPG (注1) アプリを提供しております。また、アプリやアプリに含まれるコンテンツは自社IP (Intellectual Property:知的財産) として他社に著作物の利用許諾を行っており、他社から支払われるロイヤリティーも当社の売上として計上しております。提供しているサービスは、次のとおりであります。2025年9月30日現在サービス名(配信開始年月)プラットフォームオリジナル/他社IP概要メメントモリ(2022年10月)App StoreGoogle PlayDMM GAMES当社ウェブサイト(注2)Steamオリジナル「せつなくて、美しい。一瞬で別世界へ」水彩調で儚く描かれたキャラクターたちが登場する放置RPG。多数の有名アーティストによる"ラメント"(歌) は少女たち一人一人が持つ想いを表現しており、心に残るストーリーと実力派声優によるボイスでゲームの世界観を存分に体感することができます。 (累計400万ダウンロード超) (注) 1.「RPG (ロールプレイングゲーム)」とは、ユーザーがゲーム内の登場人物となり、与えられる試練 (冒険、難題、探索、戦闘等) を通して目的の達成を目指すゲームのことをいいます。2.『メメントモリ』の公式ウェブサイトにおいて、Androidスマートフォン又はWindows PCで遊べる「BOI版」を提供しております。 ② その他サービス当社の連結子会社である株式会社Koiniwaが開発・運営する、当社のゲームアプリ以外のサービスをいい、当連結会計年度末時点においては『恋庭』を提供しております。2025年9月30日現在サービス名(配信開始年月)プラットフォームオリジナル/他社IP概要恋庭(2021年4月)App StoreGoogle Playオリジナル「ゲームしてたら、恋人ができた。」をコンセプトに、ゲーム恋活アプリ利用者数No.1の「心でつながる」サービスを提供しております。 (累計300万ダウンロード超)   サービス別売上高タイトル名2024年9月期2025年9月期売上高(百万円)割合(%)売上高(百万円)割合(%)メメントモリ12,84994.411,68394.5恋庭7655.66825.5その他00.000.0合計13,615100.012,366100.0 当社の事業系統図は次のとおりです。 (2) 当社の特徴及び強みについて① ゲームアプリの長期運営当社は、「ゲームに対して積極的なユーザー層 (注)」を想定主要顧客とし、自社IPかつグローバル配信を前提に開発しております。ゲームアプリにおける長期安定運営の基盤は、ユーザーにより深く刺さる施策を投じていくことで強化されていくものと考えており、ユーザー動向の分析、KPI (重要業績評価指標) 変動要因の把握、新機能の実装後におけるKPI推移や他社分析の実行等を継続的に行っていくことで確立されたPDCAサイクルは、当社の運営力の源泉となっております。さらに、これまでのPC向けゲームやゲームアプリ開発における成功・失敗のあらゆる面から蓄積したノウハウの活用、そして「お客様と共にゲームをつくっていく」という姿勢を通してサービスの長期運営に取組んでおります。 (注) 当社では、現在においてスマートフォンゲームや家庭用ゲーム機、PCゲーム等に親しんでいる層のほか、これらのゲームにかつて深く親しんだ経験のある層を対象としております。 ② プロモーション当社は、設定した予算内でより費用対効果があると判断したプロモーションを実施しております。また、プロモーション単価のコントロールを適切に行うため、実施したプロモーション施策についてのデータ分析及びPDCAサイクルを遂行しております。 ③ 自社IPの活用当社は、今後の中長期的な成長を見据えるために、収益貢献度が高く、かつ他社IPの制約にとらわれない開発が可能であるオリジナルタイトルの開発・運営を主力としており、プロモーションとの連携によって自社IPの確立及び収益の多角化を図っております。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
プラットフォーム運営事業者の規約や手数料に依存し、競合激化により優位性維持が困難な場合があるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
自社オリジナルの2Dグラフィック制作技術による高品質なスマートフォンアプリ提供。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 高い(依存)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか ディフェンシブ
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 軽い(資本不要)
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:特定のタイトルへの収益依存 / スマートフォンゲーム市場の競争激化 / プラットフォーム運営事業者の動向
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 3 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

「ミトラスフィア」や「東京喰種トーキョーグール:re【CALL to EXIST】」などのIPを活用したゲーム開発実績があるが、IPの独自性や新規IP創出能力における持続的な競争優位性は限定的。IPのブランド力に依存する側面が強い。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

モバイルゲームは一般的にプレイヤーの乗り換えコストが低い。特定のゲームに熱中するプレイヤーは存在するものの、他の類似ゲームへの移行は比較的容易であり、強固なスイッチング・コストは構築されにくい。

ネットワーク効果★☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

一部のゲームではプレイヤー間の交流要素があるが、ユーザー数の増加がゲーム体験の質を劇的に向上させるような強力なネットワーク効果は確認されていない。ゲームのヒットに依存する。

コスト優位☆☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

ゲーム開発・運営における構造的なコスト優位性は見られない。開発費や人件費は業界標準であり、他社と比較して著しく低いコスト構造を持つわけではない。

規模の経済☆☆☆☆☆
根拠:弱い規模が参入障壁になる

特定のヒット作に依存する傾向があり、業界全体で見た場合に最適な規模の少数寡占を形成しているとは言えない。開発リソースやマーケティング力において大手と比較して劣後する。

  • 自社IPによる差別化と収益多角化
    バンク・オブ・イノベーションは、自社オリジナルのIP(知的財産)を活用したゲーム開発を主力としています。これにより、他社IPの制約を受けずに自由な開発が可能となり、独自のブランドを確立しています。また、自社IPの利用許諾によるロイヤリティ収入も得ており、収益源の多角化にも貢献しています。
  • 長期運営を支えるPDCAサイクル
    同社は、ゲームアプリの長期安定運営を目指し、ユーザー動向の分析、KPI(重要業績評価指標)の把握、新機能の実装後の効果検証などを継続的に行っています。この確立されたPDCAサイクル(計画・実行・評価・改善)により、ユーザーニーズを的確に捉え、サービスの魅力を維持・向上させる運営力が強みとなっています。
  • 費用対効果を重視したプロモーション
    同社は、設定した予算内で費用対効果が高いと判断したプロモーション戦略を実施しています。プロモーション施策のデータ分析とPDCAサイクルを徹底することで、広告単価を適切にコントロールし、効率的なユーザー獲得とブランド認知度向上を図っています。これにより、限られた資源を最大限に活用し、効果的なマーケティングを実現しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社グループは、企業理念である「ロマン (世界で一番「思い出」をつくるエンターテイメント企業)」と「企業信念 (良いものは必ず評価される)」のもと、スマートフォンゲームアプリを中心に高品質のサービスを提供していくことで、株主価値の最大化及び企業価値の向上を目指してまいります。 (2) 経営戦略当社グループは、スマートフォンゲーム市場において継続的に企業価値や株主価値を高めていくために、以下の戦略によって事業の拡大を目指してまいります。 ① 良いものづくり当社グループは、サービスの提供を通してユーザー満足度の最大化、かつ株主価値の向上を目指すにあたり、良いものづくりをしたい経営陣・従業員が互いに尊重しながら開発を行っていくことが重要であると考えております。そこで、「第1 企業の概況 3 事業の内容 (2) 当社の特徴及び強みについて」において前述した開発・運営における強みをベースに「品質最優先」の開発を最重要事項に掲げるとともに、開発期間の期限をあえて設けず、品質に納得したタイミングで配信を目指すフェーズへ進む方針のもと、質の高いサービスの開発に取り組んでおります。 ② 自社IPの創出当社グループが掲げるロマンを達成するには、「20年先、30年先にも残るような価値あるIP」を創出することが重要であると考えております。その中で当社グループは、1本のタイトルをヒットさせるにとどまることなく、その先も長く人々の心に残るようなIPを作っていきたいという強い気持ちがあります。そのために、既存タイトルのIP活用の推進などといったIPの認知度向上のための取組みを実施しており、新作タイトルについても積極的に検討してまいります。 ③ 海外市場展開当社が今後、収益規模の拡大を目指すにあたり、日本市場だけでなく世界に向けたサービスの開発に取り組むことが重要であると考えており、現在開発中の自社IP新作ゲームアプリは世界同時配信かつ自社配信 (ただし、中国等の一部国・地域を除く。) を前提に進めております。 (3) 目標とする経営指標当社グループは、翌期以降3年間における売上高及び営業利益それぞれの合計金額を重要な経営指標とし、中長期的に株主価値の最大化を図ってまいります。 (4) 経営環境及び優先的に対処すべき課題日本国内のスマートフォンゲーム市場を取り巻く環境においては、市場規模は安定した推移を辿る一方、市場の成熟化と海外メーカーの参入により競争が激化し、企業間格差が広がっております。このような事業環境のもと、当社グループは今後もゲームアプリを中心に事業規模を拡大し、将来的にスマートフォンを活用したエンターテイメント領域に進出したいと考えております。当社グループはその実現のため、以下の課題の解決に取り組んでまいります。 ① 収益力の高いサービスの提供当社グループがスマートフォンアプリ関連事業においてより一層成長していくためには、収益力が高く、かつ多くのユーザーが長期的に楽しめるような質の高いサービスを提供していくことが重要であると考えております。当社グループは引き続き、既存タイトルの開発・運営を通して蓄積した各種データやノウハウを活用することで、新たな収益の創出に繋げてまいります。 ② 優秀な人材の確保当社グループは、今後の市場の動向やユーザーの多様化に迅速に対応していくために、優秀な人材の獲得及び育成が課題であると認識しておりますが、有能な人材ほど他社との獲得競争が激しく、採用が難しくなる状況となることも考えられます。当社グループでは、社内研修の強化、福利厚生の充実を図っていくとともに、志望者を惹きつけるようなオリジナリティのあるヒットタイトルを継続的に提供していくことで採用強化に繋げたいと考えております。また、事業活動を通してコーポレートブランドを高め、ゲームだけではなく企業としての魅力を世の中に訴求していくことも重要であると考えております。 ③ サービスの安全性及び健全性の強化オンラインゲーム業界においては、リアル・マネー・トレード (オンライン上のキャラクター、アイテム、ゲーム内仮想通貨等を、現実の通貨で売買する行為のこと) や、有料アイテムの不適切な出現確率表示、未成年による課金などの問題が社会的に度々提起されております。また、マッチングサービス業界においては「インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律」等の法的規制により、業界全体で環境整備が進んでまいりました。当社グループは、こうした状況を踏まえ、事業に関連する業界の健全性や成長性を損なうことのないように対応していくことが重要な課題であると認識しており、各種法的規制や業界団体の自主規制を遵守しております。 ④ システム管理体制の強化当社グループが提供するサービスは、多数のユーザーが同時にネットワークに接続することを想定しておりますが、主にサービス開始時や大型メンテナンス終了時等においてシステムに想定以上の負荷がかかった場合、サービスの提供に支障が生じることがあります。当社グループは、ユーザーがいつでも快適にサービスを利用できる体制を整備することが重要であると認識しており、システム基盤や管理体制の強化を通して、安定したサービス提供を目指してまいります。 ⑤ 組織体制の強化当社グループが、今後更なる業容拡大を図るためには、事業環境の変化に適応しつつ、持続的な成長を支える組織体制・内部管理体制の強化が重要であると考えております。当社グループとしましては、内部統制の実効性を高めるための環境を整備し、コーポレート・ガバナンスを充実していくことにより、内部管理体制の強化やリスク管理の徹底と業務の効率化を図ってまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社グループは、企業理念である「ロマン (世界で一番「思い出」をつくるエンターテイメント企業)」と「企業信念 (良いものは必ず評価される)」のもと、スマートフォンゲームアプリを中心に高品質のサービスを提供していくことで、株主価値の最大化及び企業価値の向上を目指してまいります。 (2) 経営戦略当社グループは、スマートフォンゲーム市場において継続的に企業価値や株主価値を高めていくために、以下の戦略によって事業の拡大を目指してまいります。 ① 良いものづくり当社グループは、サービスの提供を通してユーザー満足度の最大化、かつ株主価値の向上を目指すにあたり、良いものづくりをしたい経営陣・従業員が互いに尊重しながら開発を行っていくことが重要であると考えております。そこで、「第1 企業の概況 3 事業の内容 (2) 当社の特徴及び強みについて」において前述した開発・運営における強みをベースに「品質最優先」の開発を最重要事項に掲げるとともに、開発期間の期限をあえて設けず、品質に納得したタイミングで配信を目指すフェーズへ進む方針のもと、質の高いサービスの開発に取り組んでおります。 ② 自社IPの創出当社グループが掲げるロマンを達成するには、「20年先、30年先にも残るような価値あるIP」を創出することが重要であると考えております。その中で当社グループは、1本のタイトルをヒットさせるにとどまることなく、その先も長く人々の心に残るようなIPを作っていきたいという強い気持ちがあります。そのために、既存タイトルのIP活用の推進などといったIPの認知度向上のための取組みを実施しており、新作タイトルについても積極的に検討してまいります。 ③ 海外市場展開当社が今後、収益規模の拡大を目指すにあたり、日本市場だけでなく世界に向けたサービスの開発に取り組むことが重要であると考えており、現在開発中の自社IP新作ゲームアプリは世界同時配信かつ自社配信 (ただし、中国等の一部国・地域を除く。) を前提に進めております。 (3) 目標とする経営指標当社グループは、翌期以降3年間における売上高及び営業利益それぞれの合計金額を重要な経営指標とし、中長期的に株主価値の最大化を図ってまいります。 (4) 経営環境及び優先的に対処すべき課題日本国内のスマートフォンゲーム市場を取り巻く環境においては、市場規模は安定した推移を辿る一方、市場の成熟化と海外メーカーの参入により競争が激化し、企業間格差が広がっております。このような事業環境のもと、当社グループは今後もゲームアプリを中心に事業規模を拡大し、将来的にスマートフォンを活用したエンターテイメント領域に進出したいと考えております。当社グループはその実現のため、以下の課題の解決に取り組んでまいります。 ① 収益力の高いサービスの提供当社グループがスマートフォンアプリ関連事業においてより一層成長していくためには、収益力が高く、かつ多くのユーザーが長期的に楽しめるような質の高いサービスを提供していくことが重要であると考えております。当社グループは引き続き、既存タイトルの開発・運営を通して蓄積した各種データやノウハウを活用することで、新たな収益の創出に繋げてまいります。 ② 優秀な人材の確保当社グループは、今後の市場の動向やユーザーの多様化に迅速に対応していくために、優秀な人材の獲得及び育成が課題であると認識しておりますが、有能な人材ほど他社との獲得競争が激しく、採用が難しくなる状況となることも考えられます。当社グループでは、社内研修の強化、福利厚生の充実を図っていくとともに、志望者を惹きつけるようなオリジナリティのあるヒットタイトルを継続的に提供していくことで採用強化に繋げたいと考えております。また、事業活動を通してコーポレートブランドを高め、ゲームだけではなく企業としての魅力を世の中に訴求していくことも重要であると考えております。 ③ サービスの安全性及び健全性の強化オンラインゲーム業界においては、リアル・マネー・トレード (オンライン上のキャラクター、アイテム、ゲーム内仮想通貨等を、現実の通貨で売買する行為のこと) や、有料アイテムの不適切な出現確率表示、未成年による課金などの問題が社会的に度々提起されております。また、マッチングサービス業界においては「インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律」等の法的規制により、業界全体で環境整備が進んでまいりました。当社グループは、こうした状況を踏まえ、事業に関連する業界の健全性や成長性を損なうことのないように対応していくことが重要な課題であると認識しており、各種法的規制や業界団体の自主規制を遵守しております。 ④ システム管理体制の強化当社グループが提供するサービスは、多数のユーザーが同時にネットワークに接続することを想定しておりますが、主にサービス開始時や大型メンテナンス終了時等においてシステムに想定以上の負荷がかかった場合、サービスの提供に支障が生じることがあります。当社グループは、ユーザーがいつでも快適にサービスを利用できる体制を整備することが重要であると認識しており、システム基盤や管理体制の強化を通して、安定したサービス提供を目指してまいります。 ⑤ 組織体制の強化当社グループが、今後更なる業容拡大を図るためには、事業環境の変化に適応しつつ、持続的な成長を支える組織体制・内部管理体制の強化が重要であると考えております。当社グループとしましては、内部統制の実効性を高めるための環境を整備し、コーポレート・ガバナンスを充実していくことにより、内部管理体制の強化やリスク管理の徹底と業務の効率化を図ってまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー (以下、「経営成績等」という。) の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果が緩やかな回復を支えることが期待される一方、継続的な物価上昇による消費者マインドの弱含みや、米国の政策動向の影響がわが国の景気を下押しするリスクとなっております。また、金融資本市場の変動等の影響にも十分注意する必要がある状況であります。当社グループの事業を取り巻く環境においては、2024年における世界のモバイルゲーム市場は12兆4,103億円、そのうち日本国内では1兆7,290億円と高い水準で推移しております (参考:株式会社角川アスキー総合研究所「ファミ通モバイルゲーム白書2025」)。 当社グループにおいては、主力タイトルである『メメントモリ』のサービス提供を基盤に、中長期的な成長の要となる複数の新規アプリの企画・開発に取り組んでまいりました。当連結会計年度においては、『メメントモリ』が年間を通じて貢献したものの、経年の影響もあり、売上高は前年比で減少いたしました。その一方、サービス開始から3年目であること、また広告出稿における費用対効果等を踏まえたうえで、大規模なCM出稿を控えたことにより広告宣伝費が大きく減少し、利益が拡大いたしました。以上の結果、当連結会計年度の売上高は12,366百万円 (前連結会計年度比9.2%減)、営業利益2,154百万円 (前連結会計年度比62.0%増)、経常利益2,185百万円 (前連結会計年度比60.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益に関しては1,351百万円 (前連結会計年度比50.9%増) となりました。なお、当社グループはスマートフォンアプリ関連事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載はしておりません。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物 (以下、「資金」という。) は、前連結会計年度と比べて2,802百万円増加し、5,212百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において営業活動の結果得られた資金は2,867百万円 (前連結会計年度は1,716百万円の支出) となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益の計上2,185百万円、未収消費税等の減少額242百万円及び法人税等の還付額325百万円であります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において投資活動の結果得られた資金は123百万円 (前連結会計年度は428百万円の支出) となりました。主な要因は、定期預金の払戻による収入316百万円及び敷金及び保証金の差入による支出158百万円であります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において財務活動の結果使用した資金は188百万円 (前連結会計年度比273百万円の支出減) となりました。主な要因は、長期借入金の返済による支出187百万円であります。 ③ 生産、受注及び販売の状況a.生産実績当社グループは生産活動を行っておりませんので、記載を省略しております。 b.受注状況当社グループは受注生産を行っておりませんので、記載を省略しております。 c.販売実績当連結会計年度の販売実績は次のとおりであります。なお、当社グループはスマートフォンアプリ関連事業の単一セグメントであります。セグメントの名称 当連結会計年度(自 2024年10月1日 至 2025年9月30日)前年同期比(%)スマートフォンアプリ関連事業 (百万円)12,366△9.2 (注) 1.当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2023年10月1日 至 2024年9月30日)当連結会計年度(自 2024年10月1日 至 2025年9月30日)販売高(百万円)割合(%)販売高 (百万円)割合(%)Apple Inc.6,51747.96,18450.0Google LLC5,80742.74,34135.1 2.相手先は決済代行事業者であり、ユーザーからの代金回収を代行しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 ① 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要とする箇所があります。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表の作成における重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。また、当社の財務諸表の作成における重要な会計上の見積りは、「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容a.経営成績等1) 財政状態 (資産)当連結会計年度末における総資産は7,943百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,141百万円増加いたしました。これは主に、現金及び預金が1,885百万円増加、有価証券が600百万円増加したためであります。 (負債)当連結会計年度末における負債は2,127百万円となり、前連結会計年度末に比べ791百万円増加いたしました。これは主に、未払法人税等が731百万円増加したためであります。 (純資産)当連結会計年度末における純資産は5,816百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,349百万円増加いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益を1,351百万円計上したことに伴い、利益剰余金が1,351百万円増加したためであります。 2) 経営成績 (売上高) 当連結会計年度の売上高は12,366百万円 (前連結会計年度比9.2%減) となりました。詳細は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。 (売上原価、売上総利益)当連結会計年度の売上原価は6,367百万円 (前連結会計年度比11.2%減) となりました。増減の主な要因としては、アプリの課金高減少に伴うプラットフォーム手数料の減少によるものであります。この結果、当連結会計年度の売上総利益は5,998百万円 (前連結会計年度比6.9%減) となりました。 (販売費及び一般管理費、営業利益)当連結会計年度の販売費及び一般管理費は3,844百万円 (前連結会計年度比24.8%減) となりました。増減の主な要因としては、「メメントモリ」に係る広告宣伝費の減少によるものであります。この結果、当連結会計年度の営業利益は2,154百万円 (前連結会計年度比62.0%増) となりました。 (営業外損益、経常利益)当連結会計年度の営業外収益は33百万円 (前連結会計年度比12.1%減)、営業外費用は2百万円 (前連結会計年度比63.8%減) となりました。営業外収益の主な内訳は受取手数料の発生19百万円、営業外費用の主な内訳は支払利息の発生1百万円であります。この結果、当連結会計年度の経常利益は2,185百万円 (前連結会計年度比60.4%増) となりました。 (特別損益、親会社株主に帰属する当期純利益)当連結会計年度においては、特別利益及び特別損失は計上しておりません。これらの結果、税金等調整前当期純利益は2,185百万円 (前連結会計年度比60.4%増) となり、法人税、住民税及び事業税899百万円並びに法人税等調整額△65百万円の計上により、親会社株主に帰属する当期純利益は1,351百万円 (前連結会計年度比50.9%増) となりました。 3) キャッシュ・フローの分析キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 b.経営成績に重要な影響を与える要因当社の経営成績に重要な影響を与える要因は「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。 c.資本の財源及び資金の流動性当社の事業活動における運転資金需要の主なものは、広告宣伝費、人件費及び地代家賃であります。このほか、会社の成長に必要な設備投資等を含め、収入と支出のバランスを考慮して資金運用を実施することを主たる方針としております。これらの運転資金については、自己資金、金融機関からの借入及び新株の発行により調達しております。 d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、翌期以降3年間における売上高及び営業利益それぞれの合計金額を経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための指標と位置付け、その向上を目指しております。

事業リスク

  • 特定タイトルへの収益依存
    同社は、売上の大部分を「メメントモリ」に依存しており、2025年9月期には連結売上高の94.5%を占める見込みです。もしこの主力タイトルの収益が想定よりも大きく減少した場合、会社全体の業績に深刻な影響を及ぼす可能性があります。新規タイトルの開発や既存タイトルの継続的な魅力向上による収益源の分散が課題となります。
  • プラットフォーム運営事業者の影響
    同社のサービスは、Apple Inc.(App Store)とGoogle LLC(Google Play)が運営するプラットフォームに大きく依存しています。これらのプラットフォーム運営事業者が規約を変更したり、ランキングの仕様を変更したりした場合、サービスの提供が困難になったり、収益構造に影響が出たりする可能性があります。手数料の支払いも収益を圧迫する要因となり得ます。
  • 市場競争の激化とユーザー嗜好の変化
    スマートフォンゲーム市場は、国内外のメーカー参入により競争が激化しており、ユーザーの嗜好も移り変わりが激しい特徴があります。同社が提供するアプリがユーザーニーズを的確に捉えられなかったり、競合他社との差別化が難しくなったりした場合、利用者数の減少や収益の低下につながる可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
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FY2025|7,811 文字
3 【事業等のリスク】本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項を記載しております。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資判断上あるいは当社グループの事業活動を理解するうえで重要と考えられる事項につきましては、投資家に対する積極的な情報開示の観点から以下に記載しております。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生可能性のあるすべてのリスクを網羅するものではありません。 (1) 事業環境に関するリスク① スマートフォンゲーム市場の動向について当社グループの事業領域である日本国内のスマートフォンゲーム市場は、1兆円規模を安定して推移しつつも、海外メーカーの参入等により競争が激化しております。また、オンラインマッチングサービス市場は、2023年9月頃よりTVCMが解禁され、引き続き社会的な認知が進むことで安定的に成長していくものと見込まれております。しかしながら、新たな法的規制や通信事業者の動向によって、市場の成長を阻害するような要因が重なった場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ② プラットフォーム運営事業者の動向について当社グループのスマートフォンアプリ関連事業では、アプリストアを通じてユーザーへサービスを提供しており、特にApp Storeを運営するApple Inc.並びにGoogle Playを運営するGoogle LLCの2社に対する収益依存が大きくなっております。また、当社グループは各運営事業者の定める規約を遵守するとともに、各運営事業者に対して代金回収代行業務及び売上管理業務等にかかる手数料を支払っております。しかしながら、アプリストアの売上等の各種ランキングの仕様変更や今後起こり得る規約変更をはじめとする各運営事業者の動向によって当社グループのサービス提供が困難となった場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 競合他社について当社グループはオリジナル2Dグラフィックの制作技術で差別化を図り、高品質のスマートフォンアプリを提供し続けることを目指してまいります。しかしながら、同業他社との競争激化によって優位性を保てなくなった場合には、当社の提供するスマートフォンアプリの利用者数が減少し、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 事業・サービスに関するリスク① スマートフォンアプリの開発及び運営について当社グループは、主にRPGのゲームアプリの開発・運営を行っておりますが、これまでの運営で蓄積したノウハウの活用により、着実にユーザー数や売上規模が拡大するとともに、ユーザーから主にグラフィック面において一定の評価を得ていると認識しております。しかしながら、これらのサービスにおいてはユーザーの嗜好の移り変わりが激しく、ユーザーニーズの的確な把握や、ニーズに対するコンテンツの導入が、何らかの要因により困難となった場合には、ユーザーへの訴求力の低下等から当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 特定のタイトルにおける収益依存について当社グループは、売上の大部分を「メメントモリ」に依存している状況にあり、2025年9月期連結売上高においては94.5%を占めております。当社グループといたしましては、確立されたPDCAサイクルの実行によって既存タイトルのサービス向上に取り組む一方で、人的資源を新規開発に集中させることで新たなサービスの創出に注力してまいります。しかしながら、今後既存タイトルの収益が想定よりも大きく下回った場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ サービスの安全性及び健全性について当社が提供するゲームアプリは、不特定多数の個人ユーザーが、各ユーザー間において独自にコミュニケーションを取ることができる機能を設ける場合があります。当社は、健全なコミュニティを育成するため、利用規約において社会的問題へと発展する可能性のある不適切な利用の禁止を明示しております。また、ゲーム上において会話又は投稿するにふさわしくない禁止語句の設定やユーザー等のモニタリングを常時行っており、規約に違反したユーザーに対しては、改善の要請や退会等の措置を講じるよう努めております。当社グループは引き続き、健全性維持の取り組みを実施してまいりますが、万が一当社が把握できなかったユーザーの不適切な行為によってトラブルが生じた場合には、利用規約の内容に関わらず、当社が法的責任を問われる可能性があります。また、法的責任を問われない場合においても、企業の信用やブランド価値が低下し、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。なお、事業規模の拡大に伴い、コンテンツの健全性の維持、向上のために必要な対策を講じていく方針ではありますが、これに伴うシステム対応や体制強化の遅延等が生じた場合や、対応のために想定以上に費用が増加した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。また、オンラインゲーム業界においては、リアル・マネー・トレードが一部ユーザーにより行われております。当社のゲームアプリには、ユーザー同士でアイテムを交換する等の機能は設けておりませんが、ごく一部のユーザーが希少なアイテムを保有するゲームアカウントをオークションサイトに出品している事例が発生しております。当社では、利用規約においてゲームアカウントの売買を禁止する旨を表記するとともに、オークションサイトの適時監視も行っております。しかしながら、当社に関連するリアル・マネー・トレードが大規模に発生、拡大した場合には、当社サービスの信頼性が低下し、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ システム障害について当社グループの事業は、スマートフォンやPC、コンピュータ・システムを結ぶ通信ネットワークに全面的に依存しており、自然災害や事故 (社内外の人的要因によるものを含む) 等によって通信ネットワークが切断された場合には、当社グループの事業及び業績は深刻な影響を受けます。また、当社グループの運営する各サイトへのアクセスの急激な増加、データセンターへの電力供給やクラウドサービスの停止等の予測不可能な様々な要因によってコンピュータ・システムがダウンした場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 開発・運営コストの増加について当社グループは、自社による開発・運営を行っていることから、開発運営費が高くなる傾向にあります。当社グループでは引き続き、コストコントロールを行いながら高品質アプリの開発に取り組んでまいりますが、アプリ内コンテンツの高品質化等の影響により開発運営費が高騰した場合、また、サービス開始後の売上が想定どおりとならない場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループはプロモーションを実施する中で、広告宣伝費の予実管理や費用対効果を見極めた広告宣伝を実施しておりますが、今後の市場動向によって広告単価が上昇した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。併せて、Web広告や動画の配信等の広告宣伝活動は、当社グループが自社IPの確立を目指すうえでは不可欠な取り組みでありますが、多額の広告宣伝費が必要となることもあり、場合によっては利益を圧迫する可能性があります。さらに投下した広告宣伝費が期待した効果を得られないケースも考えられ、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 開発フェーズの長期化について当社グループは、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 経営戦略」に記載のとおり、開発期間の期限をあえて設けない「品質最優先」を最優先事項とし、国内外において20年先・30年先にも残るような価値あるIPの創出を目指すという戦略のもとで事業を進めてまいります。また、当社グループの人員規模や経営資源等を勘案し、ヒットの確率をより高めるために本数を絞り、新作ゲームアプリ及び新規サービスの開発に取り組んでまいります。また、当社グループは高品質ゲームアプリの開発のために開発ラインの数を絞り込んでいるため、事業展開における柔軟性は決して高いとはいえません。よって、事業環境や業界の動向によっては、早急な対応が容易ではない体制であると捉えており、開発期間が長期化した場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ 新たな事業展開について当社グループは将来的に、現在のスマートフォンアプリ関連事業から、スマートフォンゲームコンテンツを活用したエンターテイメント領域に進出したいと考えており、追加的な支出が発生する可能性や、当社が今まで想定していない新たなリスクが発生する可能性があります。このため、新たな事業展開が想定どおりに進捗しなかった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑧ 海外展開について当社グループのゲームアプリは、国外のプラットフォーム運営事業者を介して海外のユーザーにサービスを提供しております。サービスの提供においては、日本国内とは異なる法的規制に対応するため、顧問弁護士を通じて法令調査等を実施し、事前のリスク回避に努めております。しかしながら、現地の情勢や特有の法的規制の変更等により想定通りにサービスの提供ができない場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループが海外のユーザーに販売したゲーム内アイテム等の代金は、国外のプラットフォーム運営事業者を介して現地の通貨にて回収され、当社グループには日本円へ換算され入金されます。今後、当初想定した為替レートと実勢レートに著しい乖離が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 法的規制に関するリスク① インターネットに関連する法的規制について当社の事業に関連する各種法的規制等については、随時対応しております。しかしながら、不測の事態により、万が一当該規制等に抵触しているとして何らかの行政処分等を受けた場合、また、今後これらの法令等が強化され、もしくは新たな法令等が定められ当社の事業が制約を受ける場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ② サービスに関する法的規制等について当社グループが属するスマートフォンゲーム業界は、主に「有料アイテム」における過度な射幸心の誘発等の問題が度々提起されており、近年においても「不当景品類及び不当表示防止法 (以下、「景品表示法」という。)」における有利誤認・優良誤認や「資金決済に関する法律 (以下、「資金決済法」という。)」における仮想通貨の取扱いについて取り上げられております。当社グループでは、景品表示法にかかる対策として、当社の顧問弁護士との協議や法改正に関する情報交換、日本オンラインゲーム協会 (JOGA) が制定しているガイドラインの遵守等に自主的に取組んでおります。また、資金決済法に関しては同法が定める規定に従って金融機関との間で発行保証金保全契約を締結するなどにより遵守しております。さらに「インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律」の適用を受けるサービスを提供しておりますが、インターネット異性紹介事業者としての届出やサービス内における年齢認証等を実施しており、法令等を遵守のうえでユーザーに安心してご利用いただけるサービス提供に努めております。以上のことから、サービスの提供には大きな影響を与えていないものと認識するとともに、今後も変化する可能性がある社会的要請について、サービスを提供する企業として自主的に対応し、業界の健全性・発展性を損なうことの無いよう努めていくべきであると考えております。しかしながら、今後、社会情勢の変化によって、既存の法令等の解釈の変更や新たな法令等の制定等、法的規制が行われた時に当社の事業が著しく制約を受ける場合には、当社グループの事業及び業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。 (4) 知的財産権の管理に関するリスク当社グループは、自社で提供しているサービスに関する知的財産の保護に努めております。また、当社役員・従業員や人材派遣会社からの派遣社員などによる知的財産権の持ち出しリスクを含めて検討するほか、顧問弁護士・顧問弁理士等との連携を通して、社内管理体制の強化をおこなうことでリスク回避を図っております。しかしながら、第三者が保有する知的財産権の内容により、当社グループが第三者から知的財産権侵害の訴訟、使用差止請求等を受けた場合、解決までに多額の費用と時間がかかり、当社グループの事業及び業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。なお、係争中の重要な訴訟の詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結貸借対照表関係) 3 偶発債務 (係争事件)」に記載しております。 (5) 企業価値の毀損リスク当社は、企業価値の維持及び強化がユーザーの信頼確保、当社の将来的な成長に繋がると考えております。事業を展開する中で想定されるトラブルを未然に防ぐため、上述「(3) 法的規制に関するリスク」に列挙した法的規制をはじめとする関連法規、ガイドライン並びに当社内で定める各種規則の遵守を徹底しておりますが、当社に関する否定的な評判・評価が世間に流布される場合には、当社の企業価値が低下し、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。さらに、当社が事業を展開する中で予期せぬトラブルが発生し、訴訟に発展した場合には、多額の訴訟対応費用が発生し、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 組織体制に関するリスク① 人材の採用と育成について当社グループが、今後更なる業容拡大に対応するためには、優秀な人材の確保・育成を継続的におこなっていくことが重要な課題であると認識しております。人材獲得競争の過熱化や人材不足が見込まれる状況の中で、有能な人材が流出するリスクも想定されますが、当社グループでは、現在も採用による人材の獲得に加え、入社後の社内研修、各種勉強会の開催、福利厚生の充実など、人材の育成及び流出に対応した各種施策を推進しております。しかしながら、新規の採用や社内における人材の育成が計画どおりに進まない場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。また、開発の内製化は、品質の担保や開発体制の強化につながる一方で、外注比率の低下によって適時のコスト削減がしづらいというデメリットがあります。当社グループでは、全従業員の生産性向上を目的とする人員配置を随時行っておりますが、売上が想定を下回る場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。また、利益率が低いサービスの運営に関して、KPI改善を図る中で人員配置がうまくいかず、事業撤退判断や経営判断に遅れが生じた場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 代表者への依存について当社の代表取締役社長である樋口智裕は、創業当時から最高経営責任者として当社の経営戦略・事業戦略においてきわめて重要な役割を担うほか、子会社である株式会社Koiniwa及び株式会社バンク・オブ・インキュベーションの代表取締役社長を兼務しております。当社グループは、同氏の属人性に依存することのない組織的な事業経営体制の構築を目的として、優秀な人材の採用及び育成並びに権限の委譲等を推進しております。しかしながら、何らかの理由により同氏が当社及び子会社の業務を継続することが困難となった場合、当社グループの事業推進等に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 内部管理体制について当社グループは、企業価値の持続的な増大を図るにはコーポレート・ガバナンスが有効に機能することが不可欠であるとの認識のもと、業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保、さらには健全な倫理観に基づく法令遵守の徹底が必要であると認識しております。当社グループでは内部管理体制の充実に努めておりますが、事業の急速な拡大により、十分な内部管理体制の構築が追いつかないという状況が生じる場合には、適切な業務運営が困難となり、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (7) その他のリスク① 資金調達について当社グループは、運転資金及び設備資金については、通常の営業キャッシュ・フローで獲得した資金を投入しております。当連結会計年度末時点における当社グループの財政状態から、開発投資に係る追加資金調達の必要性は限定的であるとしながらも、今後、当社で大規模な広告出稿等の先行投資を実行する局面においては、金融機関からの借入に加え、新株式の発行その他のエクイティ調達を含む外部資金の調達が必要になる認識であります。その際、金融機関における当社への与信判断や取引条件の変更、市場金利の上昇、資本市場環境の悪化により、必要な資金を所要のタイミング・条件で調達できない、又は資金調達コストが増加する可能性があります。これにより当社グループの事業計画の遅延、業績及び財務状態に影響を及ぼすおそれがあります。また、調達資金が計画どおりに投下された場合でも、市況変動、ユーザー動向、競争環境等により想定した成果を上げられない可能性があり、その場合には資金効率の低下や費用負担の増加等を通じて、当社グループの業績及び財務状態に影響を及ぼすおそれがあります。 ② 配当政策について当社は、株主に対する利益還元を経営の重要課題の一つであると認識しておりますが、当事業年度末時点においては内部留保並びに再投資によって1株当たり株主価値を向上させていくことを優先とし、配当実施の可能性及びその実施時期等については未定であります。なお、将来的には、事業の進捗状況及び当社を取り巻く事業環境を勘案しながら、当社株式を中長期的に保有する方針をお持ちの株主・投資家の皆様を中心に経済的利益を享受していただけるよう、より良い方法を検討してまいりたいと考えております。 ③ 自然災害等について当社グループでは、自然災害、事故等に備え、定期的なバックアップ、稼働状況の常時監視等により、トラブルの事前防止又は回避に努めておりますが、当社グループの所在地近辺において、大地震等の自然災害が発生した場合、当社グループ設備の損壊や電力供給の制限等の事業継続に支障をきたす事象が発生して、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

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