経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。(1)経営の基本方針 当社グループは、「日本発のイノベーションを世界へ向けて発信する」という経営理念のもと、1997年の創業以来、顧客の本質的な課題解決を通じた価値創出を追求してまいりました。ビジネスに深く精通したテクノロジーパートナーとして、顧客ビジネスの成功に貢献する高付加価値サービスの提供を通じ、持続的な成長と高い収益性を実現していくことを経営の基本方針としております。 (2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、持続的な成長と高い収益性の実現を目指す観点から、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標として、売上収益、売上総利益率、営業利益及び営業利益率を重視しております。また、資本効率を意識した経営に取り組む観点から、ROEについても重要な指標としております。 これらの指標のうち、特に売上総利益率は、当社グループが提供するサービスの付加価値を測る重要な経営指標として位置付けております。当社グループは、豊富なビジネスノウハウと高度なテクノロジーの双方が求められる、参入障壁の高い領域において事業を展開しております。このような事業特性を踏まえ、売上総利益率は、優秀なエンジニア及びコンサルタントの確保・定着、組織的な生産性及び当社グループが創出する付加価値に対する顧客からの評価を総合的に反映するものと考えております。 2026年3月期においては、売上収益は58,682百万円、売上総利益率は43.7%、営業利益は14,420百万円、営業利益率は24.6%、ROEは21.0%となりました。 (3)経営戦略等 当社グループの価値提供モデルの中核は、Xspear Consulting株式会社とシンプレクス株式会社が一体となり、戦略立案から業務設計、開発、運用保守、継続改善に至るまでをEnd-to-Endに一気通貫で支援する点にあります。構想策定にとどまらず、実際の開発や運用、その後の改善まで継続的に支援することで、戦略と実装の両面から顧客ビジネスの変革を支援し、成果創出の確度を高める価値提供モデルを強みとしております。 あらゆる産業においてテクノロジーを活用したビジネスモデルの変革が求められる中、当社グループは、長期成長戦略「Vision1000」で掲げる売上収益1,000億円の実現時期を2030年3月期に明確化し、2027年3月期から2030年3月期までの4カ年を対象期間とする中期経営計画「中計2030 -Vision1000-」を策定し、2026年4月に公表しております。 「中計2030 -Vision1000-」では、当社グループの価値提供モデルをさらに進化させるとともに、生成AIなどの先端技術を積極的に活用し、サービスの品質と生産性を高めることで、収益性の向上、提供価値の高度化及び受注機会の拡大に取り組んでおります。また、web3をはじめとする先端技術や知的資本を活用し、人員数の増加に過度に依存しない非労働集約型ビジネスの確立を目指しております。さらに、金融・非金融双方において、顧客ごとの課題や事業機会を的確に捉えた支援を通じて、顧客基盤の拡大と深耕を進めることで、持続的な成長を実現してまいります。(4)対処すべき課題 「中計2030 -Vision1000-」の実現に向けて、当社グループは、外部環境及び事業環境の変化を踏まえ、マテリアリティ(重要課題)を改めて整理いたしました。顧客の本質的な課題解決を通じた価値創出を起点に、その源泉となる人的資本及び知的資本の蓄積・高度化を進めるとともに、ガバナンスやリスク管理、気候変動問題への対応を含む実行基盤の強化を通じて、持続的な企業価値の向上を目指してまいります。 上記の認識に基づき、当社グループが推進する主要戦略は以下のとおりであります。 ① 価値創出の推進 当社グループは、企業価値の源泉を、顧客の本質的な課題解決を通じた価値創出と捉えております。金融・非金融を問わず、顧客が直面する経営課題や事業課題に深く向き合い、戦略立案から実行・定着に至るまでを一体で支援することにより、構想の実効性と成果創出の確度を高めてまいります。 具体的には、Xspear Consulting株式会社とシンプレクス株式会社が一体となった価値提供モデルをさらに進化させ、戦略と実装の両面から顧客ビジネスの変革を支援してまいります。 金融領域においては、金融サービスの利便性向上及び高度化に取り組んでまいります。非金融領域においては、官公庁や社会インフラ領域を含む多様な領域におけるDX支援を通じて、金融領域で培った知見と技術力を産業横断で展開し、顧客の競争力強化と持続的成長に貢献してまいります。さらに、これらの取り組みを通じて、産業や社会全体の変革を後押しし、経済・社会システムの進化を支える役割を果たしてまいります。 ② 価値を生み出す戦略資本の強化 当社グループが高付加価値サービスを継続的に提供するためには、人的資本及び知的資本を戦略的に強化することが不可欠であると認識しております。特に、特定の技術領域に閉じることなく、変化を機会として捉え、ビジネスとテクノロジーの双方を横断しながら新たな価値を創出できるハイブリッド人材は、当社グループの競争優位の源泉であります。 ハイブリッド人材の獲得にあたっては、人材市場トップ10%をターゲットとして、当社グループの価値観に共感し、高い成長意欲を有する人材の採用に取り組んでまいります。新卒採用では将来の成長可能性を重視したポテンシャル採用を、中途採用では高い専門性を有する人材の確保を推進してまいります。 また、事業戦略に応じた人材配置や体系化された育成プログラムを通じて実践力を高めるとともに、評価・報酬制度の適切な運用や定着・エンゲージメント向上に資する施策を通じて、社員の継続的な成長を支えてまいります。 知的資本については、先端領域で獲得した知見やソフトウェア資産を組織的に活用し、価値提供の高度化につなげてまいります。特に、生成AIの活用を前提に開発・運用プロセスを進化させるAI-Native Deliveryの推進や、web3を活用した業界・市場インフラの構築に取り組むことで、人員数の増加に過度に依存しない収益モデルの確立を目指してまいります。また、研究開発の推進を通じて、当社グループの競争優位を持続的に強化してまいります。 ③ 価値創出を支える実行基盤の充実 当社グループが持続的な成長を実現するためには、価値創出を支える実行基盤を継続的に充実させることが重要であると考えております。機動的な意思決定と成長投資を可能にするため、適切なリスクテイクを支えるガバナンス及びリスク管理体制の実効性向上に取り組んでまいります。 具体的には、戦略との整合性、財務面の健全性、リスク評価を踏まえ、意思決定の質を高めるとともに、取締役会による監督・牽制機能の発揮を図ってまいります。また、AIガバナンス、情報セキュリティ、リスクマネジメント、コンプライアンスを含む管理体制の実効性を高め、事業環境の変化に的確に対応できる経営基盤の構築に努めてまいります。 加えて、株主・投資家、顧客、社員、ビジネスパートナー、社会からの期待や要請を的確に捉え、透明性の高い情報開示と継続的なコミュニケーションを通じて、ステークホルダーとの持続的な信頼関係を構築してまいります。 また、気候変動を含む外部環境の変化についても、事業運営に影響を及ぼし得る重要な経営課題として捉え、リスク及び機会を経営判断に織り込み、事業継続性の確保とレジリエンスの強化に取り組んでまいります。これらの取り組みを通じて、持続的な企業価値向上を支える実行基盤のさらなる充実を図ってまいります。 (5)キャピタルアロケーション方針 当社は、高いキャッシュ・フロー創出力を礎として、財務健全性を維持した上で、事業基盤の強化に資する成長投資を優先的に実行することが、持続的な利益成長と企業価値の向上に資すると考えております。加えて、当社は、資本効率を意識した経営に取り組んでおり、重要な経営指標の一つとしてROE目標を掲げ、資本効率の向上に資する株主還元についても、キャピタルアロケーションにおける重要施策として認識しております。 こうした認識に基づき、当社は、業績動向やROE水準、成長投資の機会等を総合的に勘案した上で、配当を基本として株主還元の充実に努めております。配当については、利益成長を通じた1株当たり配当金の安定的・持続的な増加を基本方針とし、連結配当性向40%を目安として配当を行う方針としております。なお、自己株式の取得についても、資本効率の向上に資する株主還元策として、前述の配当決定に係る検討事項に加え、株価を含めた市場環境を考慮した上で、引き続き機動的に実施していく方針です。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。(1)経営の基本方針 当社グループは、「日本発のイノベーションを世界へ向けて発信する」という経営理念のもと、1997年の創業以来、顧客の本質的な課題解決を通じた価値創出を追求してまいりました。ビジネスに深く精通したテクノロジーパートナーとして、顧客ビジネスの成功に貢献する高付加価値サービスの提供を通じ、持続的な成長と高い収益性を実現していくことを経営の基本方針としております。 (2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、持続的な成長と高い収益性の実現を目指す観点から、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標として、売上収益、売上総利益率、営業利益及び営業利益率を重視しております。また、資本効率を意識した経営に取り組む観点から、ROEについても重要な指標としております。 これらの指標のうち、特に売上総利益率は、当社グループが提供するサービスの付加価値を測る重要な経営指標として位置付けております。当社グループは、豊富なビジネスノウハウと高度なテクノロジーの双方が求められる、参入障壁の高い領域において事業を展開しております。このような事業特性を踏まえ、売上総利益率は、優秀なエンジニア及びコンサルタントの確保・定着、組織的な生産性及び当社グループが創出する付加価値に対する顧客からの評価を総合的に反映するものと考えております。 2026年3月期においては、売上収益は58,682百万円、売上総利益率は43.7%、営業利益は14,420百万円、営業利益率は24.6%、ROEは21.0%となりました。 (3)経営戦略等 当社グループの価値提供モデルの中核は、Xspear Consulting株式会社とシンプレクス株式会社が一体となり、戦略立案から業務設計、開発、運用保守、継続改善に至るまでをEnd-to-Endに一気通貫で支援する点にあります。構想策定にとどまらず、実際の開発や運用、その後の改善まで継続的に支援することで、戦略と実装の両面から顧客ビジネスの変革を支援し、成果創出の確度を高める価値提供モデルを強みとしております。 あらゆる産業においてテクノロジーを活用したビジネスモデルの変革が求められる中、当社グループは、長期成長戦略「Vision1000」で掲げる売上収益1,000億円の実現時期を2030年3月期に明確化し、2027年3月期から2030年3月期までの4カ年を対象期間とする中期経営計画「中計2030 -Vision1000-」を策定し、2026年4月に公表しております。 「中計2030 -Vision1000-」では、当社グループの価値提供モデルをさらに進化させるとともに、生成AIなどの先端技術を積極的に活用し、サービスの品質と生産性を高めることで、収益性の向上、提供価値の高度化及び受注機会の拡大に取り組んでおります。また、web3をはじめとする先端技術や知的資本を活用し、人員数の増加に過度に依存しない非労働集約型ビジネスの確立を目指しております。さらに、金融・非金融双方において、顧客ごとの課題や事業機会を的確に捉えた支援を通じて、顧客基盤の拡大と深耕を進めることで、持続的な成長を実現してまいります。(4)対処すべき課題 「中計2030 -Vision1000-」の実現に向けて、当社グループは、外部環境及び事業環境の変化を踏まえ、マテリアリティ(重要課題)を改めて整理いたしました。顧客の本質的な課題解決を通じた価値創出を起点に、その源泉となる人的資本及び知的資本の蓄積・高度化を進めるとともに、ガバナンスやリスク管理、気候変動問題への対応を含む実行基盤の強化を通じて、持続的な企業価値の向上を目指してまいります。 上記の認識に基づき、当社グループが推進する主要戦略は以下のとおりであります。 ① 価値創出の推進 当社グループは、企業価値の源泉を、顧客の本質的な課題解決を通じた価値創出と捉えております。金融・非金融を問わず、顧客が直面する経営課題や事業課題に深く向き合い、戦略立案から実行・定着に至るまでを一体で支援することにより、構想の実効性と成果創出の確度を高めてまいります。 具体的には、Xspear Consulting株式会社とシンプレクス株式会社が一体となった価値提供モデルをさらに進化させ、戦略と実装の両面から顧客ビジネスの変革を支援してまいります。 金融領域においては、金融サービスの利便性向上及び高度化に取り組んでまいります。非金融領域においては、官公庁や社会インフラ領域を含む多様な領域におけるDX支援を通じて、金融領域で培った知見と技術力を産業横断で展開し、顧客の競争力強化と持続的成長に貢献してまいります。さらに、これらの取り組みを通じて、産業や社会全体の変革を後押しし、経済・社会システムの進化を支える役割を果たしてまいります。 ② 価値を生み出す戦略資本の強化 当社グループが高付加価値サービスを継続的に提供するためには、人的資本及び知的資本を戦略的に強化することが不可欠であると認識しております。特に、特定の技術領域に閉じることなく、変化を機会として捉え、ビジネスとテクノロジーの双方を横断しながら新たな価値を創出できるハイブリッド人材は、当社グループの競争優位の源泉であります。 ハイブリッド人材の獲得にあたっては、人材市場トップ10%をターゲットとして、当社グループの価値観に共感し、高い成長意欲を有する人材の採用に取り組んでまいります。新卒採用では将来の成長可能性を重視したポテンシャル採用を、中途採用では高い専門性を有する人材の確保を推進してまいります。 また、事業戦略に応じた人材配置や体系化された育成プログラムを通じて実践力を高めるとともに、評価・報酬制度の適切な運用や定着・エンゲージメント向上に資する施策を通じて、社員の継続的な成長を支えてまいります。 知的資本については、先端領域で獲得した知見やソフトウェア資産を組織的に活用し、価値提供の高度化につなげてまいります。特に、生成AIの活用を前提に開発・運用プロセスを進化させるAI-Native Deliveryの推進や、web3を活用した業界・市場インフラの構築に取り組むことで、人員数の増加に過度に依存しない収益モデルの確立を目指してまいります。また、研究開発の推進を通じて、当社グループの競争優位を持続的に強化してまいります。 ③ 価値創出を支える実行基盤の充実 当社グループが持続的な成長を実現するためには、価値創出を支える実行基盤を継続的に充実させることが重要であると考えております。機動的な意思決定と成長投資を可能にするため、適切なリスクテイクを支えるガバナンス及びリスク管理体制の実効性向上に取り組んでまいります。 具体的には、戦略との整合性、財務面の健全性、リスク評価を踏まえ、意思決定の質を高めるとともに、取締役会による監督・牽制機能の発揮を図ってまいります。また、AIガバナンス、情報セキュリティ、リスクマネジメント、コンプライアンスを含む管理体制の実効性を高め、事業環境の変化に的確に対応できる経営基盤の構築に努めてまいります。 加えて、株主・投資家、顧客、社員、ビジネスパートナー、社会からの期待や要請を的確に捉え、透明性の高い情報開示と継続的なコミュニケーションを通じて、ステークホルダーとの持続的な信頼関係を構築してまいります。 また、気候変動を含む外部環境の変化についても、事業運営に影響を及ぼし得る重要な経営課題として捉え、リスク及び機会を経営判断に織り込み、事業継続性の確保とレジリエンスの強化に取り組んでまいります。これらの取り組みを通じて、持続的な企業価値向上を支える実行基盤のさらなる充実を図ってまいります。 (5)キャピタルアロケーション方針 当社は、高いキャッシュ・フロー創出力を礎として、財務健全性を維持した上で、事業基盤の強化に資する成長投資を優先的に実行することが、持続的な利益成長と企業価値の向上に資すると考えております。加えて、当社は、資本効率を意識した経営に取り組んでおり、重要な経営指標の一つとしてROE目標を掲げ、資本効率の向上に資する株主還元についても、キャピタルアロケーションにおける重要施策として認識しております。 こうした認識に基づき、当社は、業績動向やROE水準、成長投資の機会等を総合的に勘案した上で、配当を基本として株主還元の充実に努めております。配当については、利益成長を通じた1株当たり配当金の安定的・持続的な増加を基本方針とし、連結配当性向40%を目安として配当を行う方針としております。なお、自己株式の取得についても、資本効率の向上に資する株主還元策として、前述の配当決定に係る検討事項に加え、株価を含めた市場環境を考慮した上で、引き続き機動的に実施していく方針です。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。 ① 経営成績の状況 近年、デジタル技術の進展・普及に伴い、あらゆる産業において、テクノロジーを駆使してビジネスモデルそのものを改革していく、DXへの対応が急務となっております。こうした流れに連動する形で、当社グループがサービス提供を手掛ける対象領域も急速に拡大しております。 こうした経営環境の下、当社グループにおいては、創設5年目のXspear Consulting株式会社が着実に成長を続けており、当社グループのテックファームであるシンプレクス株式会社とのシナジーを創出した結果、戦略/DXコンサルティング及びシステムインテグレーションの売上が大きく増加しました。 当連結会計年度の経営成績は以下のとおりであります。(売上収益) 売上収益は、システムインテグレーション、運用サービスともに売上が好調に推移したこと及び戦略/DXコンサルティングにおける堅調な案件獲得により、58,682百万円(前期47,394百万円、前期比23.8%増)と、過去最高を更新しました。 (売上総利益) 売上総利益は25,623百万円(前期19,638百万円、前期比30.5%増)、売上総利益率は43.7%(前期41.4%)と、ともに前期を大きく上回りました。 (営業利益) 販売費及び一般管理費は、主に新卒採用者数の増加及び研修や中途採用の強化施策により、9,594百万円(前期7,307百万円、前期比31.3%増)と、前期より増加しました。研究開発費は1,572百万円(前期1,475百万円、前期比6.6%増)と、前期より増加しました。また、その他の収益に16百万円、その他の費用に52百万円を計上しております。 この結果、営業利益は14,420百万円(前期10,804百万円、前期比33.5%増)、営業利益率は24.6%(前期22.8%)となりました。 (税引前当期利益) 金融収益96百万円、金融費用195百万円、持分法による投資利益31百万円を計上して、税引前当期利益は14,352百万円(前期10,729百万円、前期比33.8%増)となりました。 (当期利益) 法人所得税費用は3,814百万円(前期2,948百万円)となり、親会社の所有者に帰属する当期利益は10,538百万円(前期7,781百万円、前期比35.4%増)となりました。 ② 財政状態の状況 当連結会計年度末の財政状態は以下のとおりであります。(資産) 当連結会計年度末における資産合計は、88,169百万円(対前連結会計年度末比9,147百万円増加)となりました。これは主に、増床を含むオフィス契約の更新等により、使用権資産が5,384百万円増加した他、受注案件の規模拡大に伴い、営業債権及びその他の債権が4,003百万円増加したことによるものです。 (負債) 当連結会計年度末における負債合計は、36,719百万円(対前連結会計年度末比6,507百万円増加)となりました。これは主に、増床を含むオフィス契約の更新等により、リース負債が5,312百万円増加した他、営業債務及びその他の債務が1,121百万円増加したことによるものです。 (資本) 当連結会計年度末における資本合計は51,450百万円(対前連結会計年度末比2,640百万円増加)となり、親会社所有者帰属持分比率は58.4%(前連結会計年度末は61.8%)となりました。 ③ キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は14,443百万円(対前連結会計年度末比1,005百万円増加)となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果、10,689百万円の資金取得(前期9,746百万円の資金取得)となりました。これは主に、税引前当期利益14,352百万円、償却費2,628百万円の計上によるキャッシュ・フローの増加と、法人所得税の支払4,573百万円、営業債権及びその他の債権の増加4,003百万円によるキャッシュ・フローの減少によるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果、1,970百万円の資金取得(前期534百万円の資金取得)となりました。これは主に、持分法で会計処理されている投資の売却による収入1,892百万円、投資有価証券の売却による収入572百万円によるキャッシュ・フローの増加と、主にインフラ環境の増強に伴う有形固定資産の取得による支出370百万円によるキャッシュ・フローの減少によるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果、11,662百万円の資金使用(前期10,570百万円の資金使用)となりました。これは主に、自己株式の取得による支出5,615百万円、配当金の支払額2,847百万円、リース負債の支払による支出2,055百万円、借入金の返済による支出1,480百万円によるキャッシュ・フローの減少によるものです。 ④ 生産、受注及び販売の実績 当社グループは、ITソリューションの提供を中心に事業活動を展開する単一セグメントであるため、セグメント別の記載はしておりませんが、当連結会計年度の生産実績、受注実績、販売実績をサービス区分ごとに示すと、以下のとおりであります。a 生産実績サービス形態当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)戦略/DXコンサルティング(百万円)5,580147.8システムインテグレーション(百万円)19,227121.4運用サービス(百万円)8,252101.3その他(百万円)--合計(百万円)33,059119.1 (注)金額は製造原価によっております。 b 受注実績サービス形態受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)戦略/DXコンサルティング11,608146.52,410148.9システムインテグレーション35,655126.110,433122.5運用サービス14,758107.912,100105.7その他5095.847386.5合計62,072124.324,989115.7 (注)受注残高は、向こう1年間の売上収益の計上予定額によっております。 c 販売実績サービス形態当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)戦略/DXコンサルティング(百万円)10,816144.0システムインテグレーション(百万円)33,758128.3運用サービス(百万円)14,093104.2その他(百万円)1533.6合計(百万円)58,682123.8 (注)1.金額は販売価格によっております。2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績については、連結売上収益10%以上に該当する販売先がないため、記載を省略しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、IFRSに基づき作成されております。この連結財務諸表の作成において、経営者は、会計方針の適用並びに資産、負債、収益及び費用の金額に影響を及ぼす判断、見積り及び仮定を行うことが要求されております。実際の業績は、これらの見積りとは異なる場合があります。 見積り及びその基礎となる仮定は継続して見直されます。会計上の見積りの見直しによる影響は、見積りを見直した会計期間及びそれ以降の将来の会計期間において認識されます。 経営者が行った連結財務諸表の金額に重要な影響を与える判断及び見積りは以下のとおりであります。 1.のれんの評価及び減損テスト 当社グループは、のれんについて、毎期一定の時期又は減損の兆候がある場合には随時、減損テストを実施しております。減損テストの回収可能価額は、使用価値に基づき算定しております。 使用価値は、過去の実績及び外的環境を反映し、経営者が承認した事業計画と事業計画経過後の永久成長率0.7%を基礎としたキャッシュ・フロー見積額を、資金生成単位の税引前加重平均資本コストを基礎とした割引率10.0%により現在価値に割り引いて算定しております。なお、事業計画における主要な仮定は、リカーリング率、リピートオーダー率等であります。 減損テストに使用した主要な仮定が変更された場合には減損が発生するリスクがありますが、使用価値は資金生成単位の帳簿価額を十分に上回っており、減損テストに使用した主要な仮定が合理的に予想可能な範囲で変化したとしても、使用価値が帳簿価額を下回る可能性は低いと判断しております。 2.収益認識に関する総原価の見積り 当社グループは、連結財務諸表注記「3.重要性がある会計方針 (15) 収益」に記載のとおり、売上収益のうち、戦略/DXコンサルティング及びシステムインテグレーションにかかる収益については、一定期間にわたって履行義務が充足されるものであることから、当該履行義務の完全な充足に向けての進捗度に基づいて収益を認識しております。 当連結会計年度において計上された売上収益のうち、進捗度に基づいて認識した売上収益は連結財務諸表注記「23.売上収益 (1) 収益の分解」の「戦略/DXコンサルティング」「システムインテグレーション」にそれぞれ区分して記載しております。 進捗度は、案件別に発生したコストに基づくインプット法(原価比例法)によって測定されており、インプット法の基礎となる総原価の見積りには、外注費を含む作業工数の見積りが含まれます。 また、顧客ごとのニーズに応じた設計開発やコンサルティング等を行うため、個別性が強く、作業の進捗状況によって想定外の作業工数が必要になる可能性があります。このため、インプット法の基礎となる総原価の見積りのうち、特に作業工数の見積りには一定程度の不確実性を伴い、当該不確実性に対する当社グループの判断が、進捗度に基づく収益認識額に重要な影響を及ぼします。 ② 目標とする客観的な指標等の推移 当社グループは、売上収益、売上総利益率及び営業利益を重視し、これらの向上を目指しております。特に、サービスの付加価値を測る客観的な経営指標として、売上総利益率の安定的な確保を目指しております。 売上収益、売上総利益率及び営業利益の近時の推移は以下のとおりです。 2022年3月期連結会計年度2023年3月期連結会計年度2024年3月期連結会計年度2025年3月期連結会計年度2026年3月期連結会計年度売上収益 (百万円)30,57934,94640,70847,39458,682売上総利益率 (%)42.641.842.941.443.7営業利益 (百万円)6,3627,4518,85010,80414,420 ③ 経営成績の分析 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。 ④ 資本の財源及び資金の流動性 当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。主な資金使途は、運転資金と借入金の返済であり、当面は着実に事業計画を遂行することで営業キャッシュ・フローを蓄積し、安定的な借入金の返済によって有利子負債比率を低減することで、財務体質の更なる強化を図ります。また、持続的な成長を図るため事業領域の拡大と事業領域の深耕を推進しておりますが、これらの要因により、一時的に必要な資金の増加が見込まれる場合は、金融機関計6行と締結済のコミットメントライン契約又は当座貸越契約(総額100億円)を利用して流動性の高い資金調達を実施する方針としております。なお、当連結会計年度末における有利子負債(借入金)残高は13,320百万円であり、現金及び現金同等物の残高は14,443百万円であります。なお、現時点で重要な資本的支出の予定はございません。 ⑤ 経営者の問題意識と今後の方針について 当社グループは、「日本発のイノベーションを世界へ向けて発信する」という経営理念のもと、全社員が一丸となり、顧客企業のビジネスの成功に貢献する「高付加価値サービスの創造」を追求しております。 また、事業領域の拡大と事業領域の深耕に向けた各種施策については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載をしております。