4275

カーリット(4275)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

化学 素材・化学

事業の概要

  • 多角的な事業展開
    カーリットグループは、化学品、ボトリング、金属加工、エンジニアリングサービスの4つの主要事業を展開しています。これにより、特定の市場変動リスクを分散し、安定した収益基盤を構築しています。各事業が独立して収益を上げ、グループ全体の安定成長に貢献するビジネスモデルです。
  • 化学品事業の多様性
    化学品事業は、産業用爆薬や自動車用緊急保安炎筒といった化薬分野から、危険性評価試験などの受託評価、塩素酸ナトリウムなどの化成品、有機導電材料などの電子材料、研削材などのセラミック材料、半導体用シリコンウェーハまで、非常に幅広い製品・サービスを提供しています。これにより、多様な産業ニーズに対応し、収益源を多角化しています。
  • グループ会社による専門性
    カーリットグループは、連結子会社11社と持分法適用関連会社1社、持分法非適用会社1社で構成されています。各社がそれぞれの専門分野(例:ジェーシーボトリング株式会社が清涼飲料水のボトリング、並田機工株式会社が金属加工)を担当することで、専門性の高いサービスを提供し、効率的な事業運営を行っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 化学品事業
    売上高216.92億円、営業利益14.78億円と、グループの主要な稼ぎ頭です。産業用爆薬、自動車用緊急保安炎筒などの化薬分野、危険性評価試験などの受託評価、塩素酸ナトリウムなどの化成品、有機導電材料などの電子材料、研削材などのセラミック材料、半導体用シリコンウェーハの製造・販売と、非常に多岐にわたる製品・サービスを提供しています。株式会社カーリットや株式会社ジャペックスなどがこの事業を担っています。
  • ボトリング事業
    売上高45.24億円、営業利益3.45億円で、清涼飲料水のボトリング加工・販売を行っています。ジェーシーボトリング株式会社が中心となり、飲料メーカーからの受託生産を通じて安定的な収益を上げています。消費者の飲料需要に支えられた事業であり、季節変動や市場トレンドの影響を受ける可能性があります。
  • 金属加工事業
    売上高70.79億円、営業利益5.08億円で、各種耐熱炉内用金物やスプリングの製造・販売を手掛けています。並田機工株式会社や東洋発條工業株式会社が主要な関係会社です。産業機械や自動車部品など、幅広い分野に製品を供給しており、顧客企業の生産活動に連動する形で業績が変動する可能性があります。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
Chemistry 事業 217 15 6.8%
Bottling 事業 45 3 7.6%
MetalWorking 事業 71 5 7.2%
EngineeringServices 事業 36 8 22.7%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|747 文字
3【事業の内容】当社グループ(当社および当社の関係会社)は、当社(㈱カーリット)と、連結子会社11社、持分法適用関連会社1社および持分法非適用会社1社により構成され、化学品、ボトリング、金属加工、エンジニアリングサービスに関連する事業を主として行っています。主な事業内容と主要な関係会社の当該事業における位置づけは、次のとおりです。なお、当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりです。 報告セグメント主な事業内容主要な関係会社化学品<化薬分野>産業用爆薬、自動車用緊急保安炎筒、信号焔管、煙火用材料の製造・販売<受託評価分野>危険性評価試験、電池試験<化成品分野>塩素酸ナトリウム、過塩素酸アンモニウム、亜塩素酸ナトリウム、農薬、電極、過塩素酸の製造・販売<電子材料分野>有機導電材料、光機能材料、イオン導電材料の製造・販売<セラミック材料分野>研削材の製造・販売<シリコンウェーハ分野>半導体用シリコンウェーハ株式会社カーリット、株式会社ジャペックス、佳里多(上海)貿易有限公司 ボトリング清涼飲料水のボトリング加工・販売ジェーシーボトリング株式会社金属加工各種耐熱炉内用金物、スプリングの製造・販売並田機工株式会社、東洋発條工業株式会社エンジニアリングサービス工業用塗料販売・塗装工事、上下水道・排水処理施設の設計・監理カーリット産業株式会社、南澤建設株式会社、富士商事株式会社、株式会社総合設計 <事業系統図> 以上を事業系統図によって示すと、次のとおりであります。 なお、当社は持分法非適用会社である東日本日東エースとの間で防蟻薬剤の取引を行っております。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
産業用爆薬、自動車用緊急保安炎筒、信号焔管、煙火用材料の製造・販売など専門性の高い分野。
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:技術革新のリスク / 市場動向変動のリスク / 原材料調達・価格変動のリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 5 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

カーリットの財務サマリデータが未収録のため、ブランド力、特許、規制ライセンス、IPなどの無形資産に関する具体的な評価は困難です。公開情報が限定的であり、詳細な分析には追加情報が必要です。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

化学品、特に工業用接着剤や特殊化学品は、顧客の製造プロセスに組み込まれている場合、切り替えコストが発生する可能性があります。しかし、具体的な顧客基盤や製品特性に関する情報が不足しており、スイッチング・コストの強さを判断するには不十分です。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

カーリットの事業内容(化学品製造)において、ネットワーク効果が働くビジネスモデルは想定されません。製品の価値がユーザー数の増加に比例して高まるような特性は見られません。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

化学品業界においては、規模の経済や製造プロセスの効率化によるコスト優位性が一般的ですが、カーリットの具体的なコスト構造や競合他社との比較に関する詳細データが不足しています。一部のニッチ製品においては、特定の製造ノウハウによるコスト優位性がある可能性は否定できません。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

化学品業界は一般的に規模の経済が働く分野ですが、カーリットの市場シェアや業界内でのポジショニングに関する具体的なデータが不足しています。特定のニッチ市場においては、一定の規模による効率性を享受している可能性はありますが、業界全体を代表するような規模の経済優位性は現時点では判断できません。

  • 多角化された事業ポートフォリオ
    カーリットグループは、化学品、ボトリング、金属加工、エンジニアリングサービスという異なる分野の事業を展開しています。これにより、特定の市場や産業の変動リスクを分散し、安定した収益基盤を築いている可能性があります。例えば、化学品市場が低迷しても、ボトリング事業が好調であれば、グループ全体の業績への影響を緩和できます。
  • 技術とノウハウの蓄積
    特に化学品事業では、産業用爆薬や特殊な化学品の製造・販売、危険性評価試験など、高度な技術と専門的なノウハウが求められます。長年の事業活動を通じて培われたこれらの技術力は、新規参入障壁となり、競争優位性をもたらしている可能性があります。また、半導体用シリコンウェーハのような先端材料分野も手掛けています。
  • 品質管理と安全への取り組み
    化学品事業では火薬類などの危険物を取り扱うため、厳格な安全基準と品質管理体制が不可欠です。同社グループは、生産拠点ごとの安全基準設定、設備・保護装置の設置、定期巡視、教育訓練などを通じて、事故リスクを最小限に抑える努力をしています。これにより、顧客からの信頼を獲得し、安定的な事業継続に繋がっていると考えられます。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針《経営理念》信頼と限りなき挑戦 2018年に創業100周年を迎え、創業者である浅野総一郎の理念を踏まえ、当社の現代の存在意義と将来に向けた夢のある発展を追い求めるため、「信頼と限りなき挑戦」を経営理念に掲げました。2024年10月にグループ内企業3社の合併により事業会社体制へ移行していますが、これまでと変わらぬ理念を掲げてまいります。 当社グループは、社会と人々に貢献することが使命と考えます。そのためには「継続ある事業基盤の確立」と「不朽なる技術の進展」は不可欠であります。ステークホルダーからの信頼確保を第一に、研究開発体制の整備、M&Aや海外進出を含む新規事業への積極的な展開を図りながら、新製品の開発と新規事業の開拓を行ってまいります。社員一同、世界に信頼される「カーリットグループ」となるよう、飽くなき挑戦を日々積み重ねてまいります。 (2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社は、2024年度を最終年度とする中期経営計画「Challenge2024」を推進してまいりました。経営方針として「事業ポートフォリオの最適化により企業価値の向上を目指す」を掲げ、「成長事業の加速化」「研究開発の拡充」「既存事業の収益性改善」「ESG経営の高度化」「事業インフラの再構築」という5つの戦略を推進してまいりました。「成長事業の加速化」および「研究開発の拡充」では、今後も活況が続くと予想できる半導体・電子機器・5G関連材料の需要と、EV化を起点に市場の拡大が見込める自動車関連需要の2つに焦点を当て、生産設備の新設や増強、国内外マーケットに向けた販売促進、当社コア技術の発展・応用の模索を進めてまいりました。注力領域や成長事業については、新中期経営計画「Challenge2027」にて見直しを行っています。「既存事業の収益性改善」では、省エネ・省人化設備への更新や、事業ポートフォリオに基づいたリソースの適切な配分を進め、当社の利益を生み出す構造に改善してまいりました。「ESG経営の高度化」および「事業インフラの再構築」では、気候変動対策、カーボンニュートラルへの挑戦、ステークホルダーとのコミュニケーション、財務戦略の明確化、IT推進といった施策を進めてまいりました。加えて、経営環境の変化に柔軟に対応することで中期経営計画「Challenge2024」の達成をより確実とすることを目的に、ローリング方式にて中期経営計画の見直しを行い「ローリングプラン2023」や「グローアッププラン2024」を策定してまいりました。 今後は2025年3月に公表した新中期経営計画「Challenge2027」を推進し、引き続き当社グループの社会貢献およびコーポレート・ガバナンスのさらなる充実を進めることで、「利益ある成長」と「ESG」を具現化し、社会に信頼される企業グループを目指してまいります。  (中期経営計画「Challenge2027」より事業ポートフォリオの考え方を抜粋)  2025年度の世界経済は、米国による段階的な関税引き上げが下押し要因となり、緩やかな回復ペースにとどまると見通しています。自由貿易に対する逆風の中、日欧では輸出市場における対中競争激化も輸出回復の重石になる予想です。また、中国の不動産不況に起因する内需低迷は継続する見込みです。2025年度の国内経済は、賃上げ機運の高まりを受けた個人消費の持ち直しが継続する見込みです。省力化等の投資需要も継続することで内需主導による緩やかな景気回復が期待されます。ただし、物価影響を除いた実質賃金の改善は鈍く力強い消費回復には至らないと予想しています。なお、国内外ともに米国政権交代ならびに関税政策による影響が懸念され、経済環境の不透明感が高まっています。  これらの社会背景、経済環境を踏まえ2025年3月期の連結業績予想を以下のとおりとし、2025年5月15日付の「2025年3月期決算短信」にて開示いたしました。 (%表示は、通期は対前期、四半期は対前年同四半期増減率) 売上高営業利益経常利益親会社株主に帰属する当期純利益1株当たり当期純利益 百万円%百万円%百万円%百万円%円 銭第2四半期(累計)18,5002.51,100△7.91,200△13.2800△15.934.68通期39,0005.63,1001.73,3500.92,7005.0117.04
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針《経営理念》信頼と限りなき挑戦 2018年に創業100周年を迎え、創業者である浅野総一郎の理念を踏まえ、当社の現代の存在意義と将来に向けた夢のある発展を追い求めるため、「信頼と限りなき挑戦」を経営理念に掲げました。2024年10月にグループ内企業3社の合併により事業会社体制へ移行していますが、これまでと変わらぬ理念を掲げてまいります。 当社グループは、社会と人々に貢献することが使命と考えます。そのためには「継続ある事業基盤の確立」と「不朽なる技術の進展」は不可欠であります。ステークホルダーからの信頼確保を第一に、研究開発体制の整備、M&Aや海外進出を含む新規事業への積極的な展開を図りながら、新製品の開発と新規事業の開拓を行ってまいります。社員一同、世界に信頼される「カーリットグループ」となるよう、飽くなき挑戦を日々積み重ねてまいります。 (2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社は、2024年度を最終年度とする中期経営計画「Challenge2024」を推進してまいりました。経営方針として「事業ポートフォリオの最適化により企業価値の向上を目指す」を掲げ、「成長事業の加速化」「研究開発の拡充」「既存事業の収益性改善」「ESG経営の高度化」「事業インフラの再構築」という5つの戦略を推進してまいりました。「成長事業の加速化」および「研究開発の拡充」では、今後も活況が続くと予想できる半導体・電子機器・5G関連材料の需要と、EV化を起点に市場の拡大が見込める自動車関連需要の2つに焦点を当て、生産設備の新設や増強、国内外マーケットに向けた販売促進、当社コア技術の発展・応用の模索を進めてまいりました。注力領域や成長事業については、新中期経営計画「Challenge2027」にて見直しを行っています。「既存事業の収益性改善」では、省エネ・省人化設備への更新や、事業ポートフォリオに基づいたリソースの適切な配分を進め、当社の利益を生み出す構造に改善してまいりました。「ESG経営の高度化」および「事業インフラの再構築」では、気候変動対策、カーボンニュートラルへの挑戦、ステークホルダーとのコミュニケーション、財務戦略の明確化、IT推進といった施策を進めてまいりました。加えて、経営環境の変化に柔軟に対応することで中期経営計画「Challenge2024」の達成をより確実とすることを目的に、ローリング方式にて中期経営計画の見直しを行い「ローリングプラン2023」や「グローアッププラン2024」を策定してまいりました。 今後は2025年3月に公表した新中期経営計画「Challenge2027」を推進し、引き続き当社グループの社会貢献およびコーポレート・ガバナンスのさらなる充実を進めることで、「利益ある成長」と「ESG」を具現化し、社会に信頼される企業グループを目指してまいります。  (中期経営計画「Challenge2027」より事業ポートフォリオの考え方を抜粋)  2025年度の世界経済は、米国による段階的な関税引き上げが下押し要因となり、緩やかな回復ペースにとどまると見通しています。自由貿易に対する逆風の中、日欧では輸出市場における対中競争激化も輸出回復の重石になる予想です。また、中国の不動産不況に起因する内需低迷は継続する見込みです。2025年度の国内経済は、賃上げ機運の高まりを受けた個人消費の持ち直しが継続する見込みです。省力化等の投資需要も継続することで内需主導による緩やかな景気回復が期待されます。ただし、物価影響を除いた実質賃金の改善は鈍く力強い消費回復には至らないと予想しています。なお、国内外ともに米国政権交代ならびに関税政策による影響が懸念され、経済環境の不透明感が高まっています。  これらの社会背景、経済環境を踏まえ2025年3月期の連結業績予想を以下のとおりとし、2025年5月15日付の「2025年3月期決算短信」にて開示いたしました。 (%表示は、通期は対前期、四半期は対前年同四半期増減率) 売上高営業利益経常利益親会社株主に帰属する当期純利益1株当たり当期純利益 百万円%百万円%百万円%百万円%円 銭第2四半期(累計)18,5002.51,100△7.91,200△13.2800△15.934.68通期39,0005.63,1001.73,3500.92,7005.0117.04
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況a.財政状態 当連結会計年度末の資産合計は530億1千2百万円となり、前連結会計年度末に比べ21億3千3百万円減少いたしました。 当連結会計年度末の負債合計は155億3千3百万円となり、前連結会計年度末に比べ28億3千7百万円減少いたしました。 当連結会計年度末の純資産合計は374億7千9百万円となり、前連結会計年度末に比べ7億4百万円増加いたしました。 b.経営成績  当連結会計年度の業績につきましては、化学品セグメント(化薬分野、化成品分野、電子材料分野、セラミック材料分野)とエンジニアリングサービスセグメントが好調に推移しました。しかしながら、化学品セグメントのシリコンウェーハ分野は顧客の生産・在庫調整の影響、ボトリングセグメントは生産数量減少の影響を受け減益となりました。販売好調な事業セグメント・分野においても、人件費・エネルギーコスト上昇等の影響を受け利益率が低下していることから、当連結会計年度の経営成績は、連結売上高は369億1千4百万円(前年同期比0.9%増)、連結営業利益は30億4千6百万円(前年同期比9.1%減)、連結経常利益は33億2千万円(前年同期比7.8%減)となりました。  これらにより、親会社株主に帰属する当期純利益は25億7千万円(前年同期比1.1%減)となりました。   当社は、2024年10月1日付で当社の連結子会社であった日本カーリット㈱、㈱シリコンテクノロジーを消滅会社とする吸収合併をしたことにより持株会社から事業会社へ移行しました。これに伴い管理区分の見直しを行い、従来「その他」に含めていた当社の財務情報を「化学品」に含めています。前連結会計年度の数値は、変更後の報告セグメントの区分に組み替えた数値で比較分析しています。 (参考)                                          (単位:百万円)区  分連 結 売 上 高連 結 営 業 利 益前 期当 期増減額前 期当 期増減額化学品20,86522,4231,5581,5211,478△42ボトリング5,1504,524△625609345△264金属加工7,3047,230△7346150847エンジニアリングサービス4,3464,411658188223小 計37,66638,5909243,4103,154△255消去△1,089△1,675△586△58△108△49合 計36,57736,9143373,3523,046△305 ②キャッシュ・フローの状況  当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、47億6千8百万円となり、前連結会計年度末に比べて20億1千5百万円増加いたしました。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動によるキャッシュ・フローは、46億9千6百万円の純収入(前年同期は21億5千5百万円の純収入)となりました。これは、主に収入として税金等調整前当期純利益40億8百万円、減価償却費17億8百万円、売上債権の減少27億8千4百万円、支出として仕入債務の減少16億4千5百万円、法人税等の支払額12億1千万円等によるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動によるキャッシュ・フローは、9億9千1百万円の純支出(前年同期は13億7千3百万円の純支出)となりました。これは、主に固定資産の取得による支出31億8千6百万円、固定資産の除却による支出4億3千3百万円、投資有価証券の売却による収入23億3千1百万円、利息及び配当金の受取額2億6千8百万円等によるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動によるキャッシュ・フローは、16億9千9百万円の純支出(前年同期は18億3千9百万円の純支出)となりました。これは、主に借入金の減少額5億6千5百万円、配当金の支払額7億8千9百万円等によるものです。 ③生産、受注及び販売の実績a.生産実績 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称生産高(百万円)前期比(%)化学品12,0990.9ボトリング4,503△12.3金属加工3,618△0.3エンジニアリングサービス--合計20,221△2.6 (注)金額は、販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。 b.受注実績 当社グループは主として見込み生産によっているため記載すべき事項はありません。c.販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)化学品21,6927.3ボトリング4,524△12.2金属加工7,079△1.1エンジニアリングサービス3,618△10.7合計36,9140.9 (注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。    2.当社は、2024年10月1日付で当社の連結子会社であった日本カーリット㈱及び㈱シリコンテクノロジーを消滅会社とする吸収合併をしたことにより持株会社から事業会社へ移行し、管理区分の見直しを行っております。これに伴い、当連結会計年度より従来「その他」に含めていた当社の財務情報を「化学品」に含めて記載する方法に変更しております。前期比は、組替後の数値により算定しております。    3.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。相手先前連結会計年度当連結会計年度金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)㈱伊藤園4,00510.93,77810.2 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(2025年3月31日)現在において当社グループが判断したものであります。 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容a.当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績 1)財政状態 (総資産) 当連結会計年度末の総資産は530億1千2百万円となり、前連結会計年度末に比べ21億3千3百万円減少いたしました。 資産の増減の主な内容は、投資有価証券の減少23億9千8百万円、受取手形、売掛金及び契約資産の減少23億9千3百万円、現金及び預金の増加20億2千4百万円、有形固定資産の増加3億6千6百万円等であります。 流動資産は229億6百万円となり、前連結会計年度末に比べ6億1千1百万円減少いたしました。 固定資産は301億5百万円となり、前連結会計年度末に比べ15億2千1百万円減少いたしました。     (負債) 当連結会計年度末の負債は155億3千3百万円となり、前連結会計年度末に比べ28億3千7百万円減少いたしました。 負債の増減の主な内容は、支払手形及び買掛金の減少17億3百万円、繰延税金負債の減少11億3千1百万円、有利子負債の減少7億3千4百万円、未払法人税の増加6億6千7百万円等であります。 流動負債は99億3千5百万円となり、前連結会計年度末に比べ12億1千3百万円減少いたしました。 固定負債は55億9千7百万円となり、前連結会計年度末に比べ16億2千3百万円減少いたしました。     (純資産) 当連結会計年度末の純資産は374億7千9百万円となり、前連結会計年度末に比べ7億4百万円増加いたしました。 純資産の増減の主な内容は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等による利益剰余金の増加17億7千9百万円、その他有価証券評価差額金の減少12億9千8百万円等であります。 この結果、1株当たり純資産は、前連結会計年度末に比べて29.88円増加し1,590.20円となり、自己資本比率は前連結会計年度末の66.7%から70.7%となりました。 株主資本は322億2千8百万円となり、前連結会計年度末に比べ17億7千9百万円増加いたしました。 その他の包括利益累計額は52億5千1百万円となり、前連結会計年度末に比べ10億7千5百万円減少いたしました。     2)経営成績    (売上高) 当連結会計年度の売上高は369億1千4百万円となり、前連結会計年度の365億7千7百万円から3億3千7百万円増加し、前年同期比0.9%増加いたしました。 (売上原価、販売費及び一般管理費) 当連結会計年度の売上原価は276億6千2百万円となり、前連結会計年度の270億7千5百万円から5億8千7百万円増加いたしました。売上に対する比率は74.9%となり、前年同期の74.0%から0.9ポイント増加いたしました。 また、当連結会計年度の販売費及び一般管理費は62億5百万円となり、前連結会計年度の61億4千9百万円から5千5百万円増加いたしました。売上高に対する比率は16.8%となり、前年同期から微減いたしました。 (親会社株主に帰属する当期純利益) 当連結会計年度の営業利益は30億4千6百万円となり、前連結会計年度の33億5千2百万円から3億5百万円減少いたしました。当連結会計年度の営業外収益から営業外費用を差し引いた純額は2億7千3百万円の収益計上となり、前連結会計年度の2億4千8百万円の収益から2千5百万円増加いたしました。 その結果、当連結会計年度の経常利益は33億2千万円となり、前連結会計年度の36億円から2億8千万円減少いたしました。 当連結会計年度の特別利益から特別損失を差し引いた純額は6億8千7百万円の収益計上となり、前連結会計年度の1億6百万円の収益から5億8千万円増加いたしました。 以上の結果、税金等調整前当期純利益は40億8百万円となり、前連結会計年度の37億7百万円から3億円増加いたしました。法人税、住民税及び事業税や法人税等調整額を差し引いた親会社株主に帰属する当期純利益は25億7千万円となり、前連結会計年度の25億9千8百万円から2千8百万円減少いたしました。 b.当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因 2025年度の世界経済は、米国による段階的な関税引き上げが下押し要因となり、緩やかな回復ペースにとどまると見通しています。自由貿易に対する逆風のなか、日欧では輸出市場における対中競争激化も輸出回復の重石になる予想です。また、中国の不動産不況に起因する内需低迷は継続する見込みです。 2025年度の国内経済は、賃上げ機運の高まりを受けた個人消費の持ち直しが継続する見込みです。省力化等の投資需要も継続することで内需主導による緩やかな景気回復が期待されます。ただし、物価影響を除いた実質賃金の改善は鈍く力強い消費回復には至らないと予想しています。 なお、国内外ともに米国政権交代ならびに関税政策による影響が懸念され、経済環境の不透明感が高まっています。上述の経済環境を踏まえ、各報告セグメントの今後の見通しは以下のとおりです。 化学品セグメントは、半導体サイクルが回復基調であるものの、顧客の小口径シリコンウェーハの在庫消化が緩やかな進捗であるため、シリコンウェーハ分野の回復は2025年度下期以降に見込みます。一方、自動車向け製品や基礎化学品関連製品などの販売は前期同様に堅調に推移する見通しです。 ボトリングセグメントは、2025年度に行う定期修繕工事に伴う費用が発生しますが、例年同様の費用規模となる想定であり、販売は堅調に推移する見通しです。 金属加工セグメントおよびエンジニアリングサービスセグメントについては、国内経済動向にあわせ、前期同様堅調に推移すると予想しています。 c.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社は、2024年度を最終年度とする中期経営計画「Challenge2024」を策定し、経営方針として「事業ポートフォリオの最適化により企業価値の向上を目指す」を掲げ、「成長事業の加速化」「研究開発の拡充」「既存事業の収益性改善」「ESG経営の高度化」「事業インフラの再構築」という5つの戦略を推進してまいりました。これらに加え、経営環境の変化に柔軟に対応することで「Challenge2024」の達成をより確実にすることを目的にローリング方式にて中期経営計画の見直しを行い、「ローリングプラン2023」や「グローアッププラン2024」を策定してまいりました。 今後は2025年3月に公表した新中期経営計画「Challenge2027」を推進し、引き続き企業価値の向上を目指してまいります。 当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は、以下のとおりです。  (中期経営計画「Challenge2027」より抜粋) d.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容「化学品セグメント」化薬分野 =増収減益・産業用爆薬は、今期より適正価格が反映され、増収増益。・自動車用緊急保安炎筒は、型式認証問題に伴う新車生産台数の減少の影響を受けたものの第4四半期で挽回を はかり、売上高はほぼ横ばい。しかし生産コスト増加の影響により、減益。・高速道路用信号焔管は、自動車交通量等の変動は見られず需要は堅調に推移。また適正価格の反映が結実し、 増収増益。・煙火関連は、花火大会の増加等により需要が増え、増収増益。 受託評価分野 =増収増益・各種研究開発市場の活況が継続し、危険性評価試験・電池試験ともに好調で増収。人件費やエネルギーコスト増 の影響はあるものの大型特別試験の受注が増え、増益。 化成品分野 =増収増益・塩素酸ナトリウムは、紙パルプ漂白用途の需要に対し安定した供給を進め、増収増益。・過塩素酸アンモニウム(ロケット・防衛用推進薬原料)は、宇宙ロケット用途の販売が好調で、増収増益。・電極は、酸素発生系電極の交換需要が好調に推移し、増収増益。・過塩素酸は、国内主要ユーザーは堅調に推移したものの海外需要が低迷し、減収減益。 電子材料分野 =増収増益・EV市場の成長鈍化の影響を受けるも、AIサーバー等の付随部品向け需要の好調により、増収増益。 セラミック材料分野 =増収増益・国内砥石・研磨布紙メーカーの需要低迷が続くも、適正価格の維持と取り扱い品目の拡充および販売推進に より、増収増益。 シリコンウェーハ分野 =増収減益・半導体市場低迷に端を発する顧客の在庫過多や生産調整が継続するも挽回をはかり、売上高は増収。しかし利益 性の高い製品の販売が伸び悩み、減益。 小口径ウェーハ市場の新規開拓とシェア拡大、既存製品群の生産性向上活動に引き続き注力していく。 これらの結果、当セグメント全体の売上高は224億2千3百万円(前年同期比 15億5千8百万円増、同 7.5%増)、営業利益は14億7千8百万円(前年同期比4千2百万円減 、同 2.8%減)となりました。また資産は、前連結会計年度の485億7千9百万円から94億9千9百万円減の390億7千9百万円となりました。 「ボトリングセグメント」・ペットボトル飲料は、第1四半期の定期修繕後の設備復旧の遅れ、および第3四半期の受注数量減少の影響に より、減収減益。 この結果、当セグメント全体の売上高は45億2千4百万円(前年同期比 6億2千5百万円減、同 12.2%減)、営業利益は3億4千5百万円(前年同期比 2億6千4百万円減、同 43.3%減)となりました。また資産は、前連結会計年度の58億1千6百万円から16億円減の42億1千5百万円となりました。 「金属加工セグメント」・耐熱炉内用金物のアンカー、集じん機用リテーナは、販売が好調に推移し、増収増益。・各種金属スプリングおよびプレス品は主要取引先(建設機械・自動車)の需要が落ち込み、減収減益。生産性 向上、適正価格維持に向けた活動を継続する。 これらの結果、当セグメント全体の売上高は72億3千万円(前年同期比 7千3百万円減、同 1.0%減)、営業利益は5億8百万円(前年同期比 4千7百万円増、同 10.2%増)となりました。また資産は、前連結会計年度の57億4千4百万円から2億1百万円減の55億4千2百万円なりました。 「エンジニアリングサービスセグメント」・建築・設備工事は、外部工事獲得の競争環境激化が続いているものの設備工事の増加により、増収増益。・塗料販売・塗装業務は、塗料・設備販売の好調により増収となったものの、利益性の高い塗装業務において 建設機械向けの需要が落ち込み、減益。・構造設計は、公共案件の獲得好調により増収増益。 これらの結果、当セグメント全体の売上高は44億1千1百万円(前年同期比 6千5百万円増、同1.5%増 )、営業利益は8億2千2百万円(前年同期比 3百万円増、同 0.4%増)となりました。また資産は、前連結会計年度の46億7千9百万円から5億4千2百万円増の52億2千1百万円となりました。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報  当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。   当社グループの資本の財源及び資金の流動性   当社グループの資金調達については安定的な事業運営を行うため、資本効率を高めつつ事業運営に必要な   流動性と多様な調達手段を確保することとしています。 (契約債務) 2025年3月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。 年度別要支払額(百万円)契約債務合計1年以内1年超3年以内3年超5年以内5年超長期借入金470235235--リース債務8091496518- (財務政策) 当社グループは、営業活動から得られる自己資金、銀行等金融機関からの借入、増資などを資金の源泉としております。また、当社及び国内連結子会社間でキャッシュ・マネジメント・システム(CMS)を導入しており、各社の余剰資金を当社へ集中して一元管理を行うことで、資金の流動性の確保と資金効率の最適化に努めております。 設備投資やM&Aなどに伴う長期的な資金需要については、資金需要が見込まれる時点で、内部留保に加え、金融機関からの長期借入(原則として5年以内)などを活用して対応しております。また、運転資金など短期の資金需要については、自己資金及び短期借入を充当しております。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。これらの連結財務諸表の作成にあたり、開示すべき財政状態および経営成績の報告数値に影響を与える見積りや仮定設定を行わなければなりませんが、当社経営陣は、固定資産の減損会計、各種引当金の見積り計算、棚卸資産の評価、繰延税金資産の回収可能性等に関して継続してその妥当性の評価を行い、過去の実績や状況に基づき合理的な判断を行っております。 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。

事業リスク

  • 技術革新と市場変動のリスク
    同社グループの一部事業分野では、技術革新のスピードが速く、市場ニーズも変化しやすい特性があります。新しい技術やイノベーションによって既存製品が陳腐化し、競争力を失うことで、業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。常に市場調査や競合分析を行い、技術トレンドを把握することが重要です。
  • 原材料調達と価格変動のリスク
    原材料の調達中断、価格上昇、品質低下は、製品の供給安定性や品質に影響を与え、業績悪化につながる可能性があります。特に近年は物流キャパシティの減少やエネルギー供給の不確実性が高まっており、複数社からの購買や購入ルートの確保を通じて、リスク分散を図る必要があります。
  • 事故・災害および品質に関するリスク
    化学品事業では火薬類などの危険物を扱うため、火災、爆発、漏洩といった重大事故が発生した場合、人命に関わる被害や事業中断、環境破壊につながる可能性があります。また、多岐にわたる事業において品質問題が発生すれば、信用失墜や費用発生により業績に影響を及ぼす恐れがあります。厳格な安全・品質管理体制の維持が不可欠です。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|3,477 文字
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中における将来に関する事項は、提出日現在において当社グループが判断したものであり、事業のリスクはこれらに限られるものではありません。 1.技術革新のリスク 当社グループの一部事業分野においては、技術革新のスピードと市場のニーズの変化が非常に速いことから、新しい技術やイノベーションの発生によって、既存の製品やサービスが陳腐化、競争力を失い、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。これに対応するべく、市場調査や競合分析、技術トレンドなどの情報 収集を継続的に実施することに加え、製造・営業・開発が定期的に情報共有する体制を構築し、リスクを適切に管理 しています。 2.市場動向変動のリスク 当社グループでは製品の需要や供給の変動、競合他社や取引先の戦略変更などにより、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。外部環境を常にモニタリングし、いち早く需要や競合状況を把握、市場動向の変化を捉え、適切な対策を講じることに加えて、当社は4つの事業セグメントを有することで事業領域を多角化し、リスクを分散することで管理しています。 3.原材料調達・価格変動のリスク 原材料の調達中断、価格の上昇、品質の低下などにより、当社グループの製品の供給安定性や品質が低下し、業績 および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。近年では運送業の労務環境改善に伴う物流キャパシティ減少、世界情勢の悪化に伴うエネルギー供給の不確実性など大きなリスクが生じており、重大なリスク要因として認識しています。原材料調達については、複数社購買を基本戦略とし、購入ルートを適切に確保、安定調達を図ることでリスクを分散し管理しています。 4.為替相場の変動リスク 当社グループは国内販売を中心に営業活動を展開しておりますが、原材料の一部を輸入品により調達していることから、為替相場の変動による原価高騰によって影響を受ける可能性があります。また、海外での事業や輸出に関連した取引においての為替レートの急激な変動により影響を受ける可能性があります。これらに対し、複数購買による調達リスクの分散、為替予約により仕入れ価格をあらかじめ確定させるなど、変動の影響を極力軽減する方策を採っておりますが、近年は急激な円安局面にあることから、重要モニタリング項目として留意してまいります。 5.事故・災害のリスク 当社グループでは、化学品セグメントにおいて、火薬類、塩素酸塩類などの危険物を数多く扱っており、重大事故等の発生可能性は極めて低いものの、万が一火災、爆発、化学的な漏洩などの重大な事故が発生した場合は、人命の危険や物的損害、環境破壊、それに伴い事業活動が中断する可能性があります。生産拠点ごとに妥当な安全基準を定め、適切な設備や保護装置の設置、工場の定期巡視実施による未然防止、消火訓練等の適切な教育の規程化などに取り組むことで、リスクを最小限に抑えています。 6.品質に関するリスク 当社グループの事業は多岐にわたっており、各社の事業に合致した品質管理体制が要求されます。グループ各社において、原材料調達から製造・出荷まで、一貫した品質管理体制の構築・運用を行っていますが、予期せぬ事態により製品の品質問題が発生した場合には、該社のみならず当社グループの信用や顧客満足度が低下し市場シェアに影響を及ぼすこと、また製品の回収、手直し、代替製品の納入および製造に係わる費用の発生などにより、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループにおいては、大きな品質問題として顕在化する前の兆候の段階から品質担当者間で情報を共有する会議体を設置し、異なる業種からの視点も参考にしつつ対応を検討して実施するとともに、グループ各社への水平展開により品質管理体制の向上を図っています。 7.法的規制のリスク 当社グループの製品等に関する法的な制約や規制の変更、コンプライアンスの不備により、製造・販売や信頼・評判に影響が生じた場合には、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。外部専門家などの助言を受けつつ、環境問題、化学物質、輸出等の業務に係る法規制改正動向を常に注視することに加え、コンプライアンスを徹底し適正な業務運営を行っています。 8.訴訟のリスク 当社グループが関わる契約違反、知的財産権侵害、労働問題、製品の欠陥などについて、訴訟、係争、その他法律的手続きの対象となる可能性があり、訴訟が提訴されることなどにより、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。各所管部門が規程にもとづき、契約書の適正な作成と管理、知的財産権の保護、労働法の遵守、製品の品質管理などを実施することでリスクの低減を図っています。 9.資産評価の変動リスク 当社グループは、時価のある株式や不動産、債権などを保有しているため、株式相場が大幅に下落した場合、また、固定資産について回収可能額を測定した結果が帳簿価額を下回る場合、これらの資産評価により、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。保有資産の必要性を定期的に確認するなど、資産の評価と維持を適切に行うとともに、中長期的な計画の中で資本戦略を検討することで、リスクを適切に管理しています。 10.自然災害等によるリスク 当社グループの事業拠点は国内を中心に分布しています。大地震や津波・台風・大雨等の自然災害の際には、当社グループの生産設備や人的資源への影響・損害や、顧客の需要動向に大きな変化が起こる可能性があります。気象情報などの兆候に注視するとともに、BCPの策定や従業員安否確認システムの導入、生産設備の災害保険加入など、災害に対するレジリエンス向上に取り組むことで、リスクを適切に管理しています。 11.情報セキュリティに関するリスク 当社グループは、顧客および取引先の機密情報、開発・生産・販売などの情報ならびに会計、企業戦略等さまざまな情報を有しており、これらの情報は外部流出や破壊、改ざん等が無いようにグループ全体で管理体制の構築ならびに従業員教育、ITセキュリティ等の強化策を継続的に実施しています。しかしながら、不正アクセスやサイバー攻撃、内部の不正行為等により、情報資産の漏洩や破壊、改ざん、情報システムの停止が発生し、信頼や評判の損失に加え、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。組織的対策としてはサイバーセキュリティ管理体制の構築、技術的対策としてはセキュリティポリシーに則った技術導入の推進をそれぞれ取り組むことで、リスクを適切に管理しています。 12.金利変動のリスク 当社グループは、事業運営に必要な資金調達を行っておりますが、金利の上昇もしくは下降による資本調達コストの変更により当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。適切な資金調達戦略や借入条件の見直しを実施し、リスクを分散することで管理しています。 13.海外拠点のガバナンス不全のリスク 当社グループは、上海に販売拠点を保有しています。現地の法律や規制、社会文化の違い等に対応するためのガバナンスが行き届かなかった場合、法令違反や腐敗・不正、誤った経営判断等が発生し、信頼や評判の損失に加え、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。適正な組織構造の確立と明確化、コンプライアンスプログラムの実施に加え、文化や法律の違いに対応するために外部専門家などの助言を受けることで、地域に適応した透明性の高い経営を行い、リスクを管理しています。 14.人員不足に関するリスク 当社グループでは、生産や営業などの事業活動を少人数で行うことによる事業キャパシティの低下や、後継者不在による重要な技術およびノウハウの継承が断絶することで、製品の供給安定性、競争力および業績に影響を及ぼす可能性があります。従業員エンゲージメント向上や採用活動の強化などの人事活動を適切に行うとともに、中長期的な経営戦略の中で人的資本投資を検討することで、リスクを適切に管理しています。

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