4270

BeeX(4270)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

情報・通信業 情報通信・サービスその他

事業の概要

クラウド移行サービス: 企業の基幹システム(特にSAPシステム)を、自社でサーバーを持つ「オンプレミス」から、インターネット経由で利用する「クラウド」へ移行させるサービスが主軸です。これにより、企業はシステム運用コストの削減や災害対策強化などのメリットを享受できます。<br>運用・保守サービス: クラウドへ移行した後のシステムの監視や保守、運用を代行するサービスも提供しています。これにより、企業はIT人材の負担を軽減し、安定したシステム稼働を維持できます。24時間365日のサポート体制で、顧客企業のシステムを支えています。<br>ライセンス販売・請求代行: Amazon Web Services(AWS)やMicrosoft Azureなどのクラウドサービスの利用ライセンスを販売し、その請求代行も行っています。これにより、顧客企業は複数のクラウドベンダーとの契約手続きを簡素化でき、効率的なクラウド利用が可能になります。

出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成

クラウドインテグレーション: 企業の基幹システム(特にSAPシステム)を、自社サーバーからクラウド環境へ移行させるためのコンサルティング、設計、構築、移行サービスを提供しています。これは、システム移行という一度きりの大きなプロジェクトで収益を上げる事業です。<br>MSP(マネージドサービスプロバイダ): クラウドへ移行したシステムの運用・保守を代行するサービスです。仮想サーバーやネットワークの監視、SAPシステムの基盤監視などを24時間365日体制で行い、安定したシステム稼働を支援します。これは継続的に収益を得られるストック型の事業です。<br>クラウドライセンスリセール: AWS、Azure、Google Cloudといった主要なパブリッククラウドサービスの利用ライセンスを顧客企業に販売し、その請求代行も行っています。これにより、顧客企業は複数のクラウドベンダーとの契約手続きを簡素化でき、同社はライセンス販売手数料を得る事業です。

有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|7,169 文字
3【事業の内容】当社グループは、企業の基幹システムの基盤環境をオンプレミス(※1)からクラウドへ移行するサービス並びにクラウド環境移行後の保守・運用サービスを提供することを主軸としたクラウドソリューション事業を展開しております。中でもSAPシステムのクラウド移行・環境構築及び移行後の運用については、創業当初から当社グループが特化してきたサービスであります。当社グループを取り巻くクラウド市場においては、Gartnerの調査(世界のIaaS(※2)パブリッククラウドサービスの市場シェア2023年-2024年)によると、パブリッククラウド(※3)の市場シェアは2024年に22.5%成長し、当社グループが取扱いをしている「Amazon Web Services」(AWS)(※4)、「Microsoft Azure」(Azure)(※5)及び「Google Cloud」(※6)も成長しております。また、ERP市場においては、ITRの調査(ITR Market View:ERP市場2025)によると、ERP市場は成長を維持しており、今後もこの傾向が続くと予測され、ERPのクラウド化が進んでいくものと見ております。SAPシステムにおいては、「SAP ERP6.0」および同製品を同梱した「SAP Business Suite」の標準サポートが2027年、延長サポートが2030年に終了が予定されており、自社のSAPシステムの環境をどのように遷移させていくかというアップグレード・クラウド移行戦略は、大変重要なポイントとなっております。SAPシステムの基盤環境としてパブリッククラウドを選定する場合には、基盤製品の保守期限だけでなく、各種ライセンス持ち込み要件や技術制約についても配慮が必要であることから、当社では、顧客企業毎に最適化されたアップグレード・クラウド移行戦略の重要性を理解しており、単純なパッケージ更新作業ではなく、システムを支える製品全体のライフサイクルを考慮したシナリオ策定を含めてシステムを更改するというサービスの提供をしております。クラウドに移行することのメリットとしては、「コスト削減効果が得られる」、「ハードウエア保守、ハードウエアのライフサイクルからの解放」、「ITガバナンス向上、セキュリティ強化に寄与」、「災害対策に有効」があると考えており、加えて、SAPシステムにおいては、ERP保守終了リスクも考慮した「次世代ERPプラットフォームへの対応がし易くなる」というメリットもあると考えております。そのような環境の中、当社グループでは「デジタルトランスフォーメーション(※7)」及び「マルチクラウド」という2つの領域を軸にサービスを展開しており、顧客企業毎に使用している基幹システムに最適なパブリッククラウドの選定、基幹システムをパブリッククラウド上で最適な状態で利用するためのコンサルティング、クラウド環境の設計・構築、クラウド環境への移行、及びクラウド環境での運用業務の提供を行っております。クラウドソリューション事業としては、「クラウドインテグレーション」、「MSP(マネージドサービスプロバイダ)」及び「クラウドライセンスリセール」の3つのサービスを提供しております。 (1)当社グループサービスの特徴 当社グループの事業は「クラウドソリューション事業」の単一セグメントでありますが、「クラウドインテグレーション」、「MSP(マネージドサービスプロバイダ)」及び「クラウドライセンスリセール」の3つのサービスを事業展開しております。サービス区分主なサービス内容クラウドインテグレーション・SAP環境クラウド移行コンサルティング・SAP環境クラウド移行サービス・クラウド利用コンサルティング・クラウド基盤設計・運用コンサルティング・クラウド導入・環境構築サービス・アプリケーション開発MSP(マネージドサービスプロバイダ)・クラウド環境運用・監視サービス・SAP基盤(BASIS)監視・ヘルプデスクサービス・顧客企業別状況コンソール提供クラウドライセンスリセール・クラウドライセンス販売・請求代行サービス・他社ライセンス販売・クラウド技術問い合わせ ① クラウドインテグレーション SAPシステムを中心とした基幹システムの基盤環境をオンプレミス環境からクラウド環境(パブリッククラウド等の最新のIaaSやPaaS(※2)基盤)へ移行するための一連の業務を提供するサービスが主力であります。 本主力サービスは、準備(調査・分析)、計画(設計)及び実行(構築・移行)のフェーズ毎に区分でき、各フェーズにおける主な内容は次のとおりであります。 準備(調査・分析)には、顧客企業の既存システムをクラウド移行するにあたって、必要項目やリスクの洗い出し、検討項目の調査、クラウド基盤を最適化するための分析、コスト等も含めて網羅的に最適化された移行戦略の策定等のコンサルティングやサービスがあります。 計画(設計)には、クラウド毎に特有なサービス・運用仕様に基づき、顧客企業向けに最適化された基幹クラウド基盤を設計するサービス及びクラウド移行を事前に実環境で検証するサービス等があります。 実行(構築・移行)には、クラウドごとに特有なサービス・運用仕様に基づき、顧客企業向けに最適化された基幹クラウド基盤を構築するサービス、SAPシステム及び周辺システムを短期間で安全にオンプレミス環境からクラウド環境へ移行するサービス等があります。 上記、クラウド移行の他、既存のSAP ERPシステムからSAP S/4HANAにコンバージョン(※8)するサービス、並びにクラウドの利点(俊敏性・拡張性)を生かしたアプリケーションを開発するサービスがあります。  当社は、SAPシステムのクラウド化に携わってきたコンサルタントが集結しており、かつAWS、Microsoft、Google、SAPが提供する各種認定技術者資格を保有する数多くのエンジニアを育成しております。SAPシステム基盤とクラウド両方を理解し、かつ運用にも精通したエンジニアが細やかな技術対応を実施することから、勘所を押さえた提案ができることが当サービスの特徴でもあります。 また、SAPシステム等の大規模基幹システム以外においても、顧客の事業用Webサービス等のクラウド移行並びにクラウド利用を前提とした「データ分析基盤構築」及び「クラウドアプリケーション開発」も手掛けております。加えて、当社は、取り扱えるパブリッククラウドがAWS、Azure及びGoogle Cloudの3種類あることから、企業のIT基盤のクラウド上での活用方法を最適な形でコンサルティングするサービスも得意としております。 クラウドインテグレーションのプロジェクト数の実績は以下のとおりであります。(単位:件)2024年2月期2025年2月期2026年2月期第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期189155157135145158134142150152175205 ② MSP(マネージドサービスプロバイダ) 顧客企業がクラウド環境に構築したシステムの仮想サーバーやネットワークの監視及び運用保守等を顧客企業の代わりに行うサービスを提供しております。 当社グループの本サービスの監視は、単純なサーバーの監視だけでなく、CPU・メモリ・ディスク等の使用率やネットワークトラフィック量など各種リソース監視を行い、不足又は不足の予兆が見られた場合は、改善策のご提案を行うサービスを提供しており、上位のミドルウエア、アプリケーションの監視にも対応しております。 当社グループの本サービスの運用保守は、24時間365日、リモート遠隔運用体制により、クラウド、オンプレミスを問わず、顧客企業の環境に合わせたフレキシブルな対応が可能となっております。また、各種クラウド基盤に精通したエンジニアが万全の体制で顧客企業のシステムをサポートするとともに、SAPシステムへの対応においては、SAP認定コンサルタントが対応に参加することで、インフラからSAPシステム基盤である「SAP BASIS(※9)」まで網羅的なサポートを提供しております。  MSPの顧客数の実績は以下のとおりであります。(単位:社) 2022年2月期2023年2月期2024年2月期2025年2月期2026年2月期期末月顧客数58668690114※1 期末月顧客数:期末である2月に取引のあったエンドユーザーの数(社数) ③ クラウドライセンスリセールa.クラウドライセンス販売 顧客企業が利用するクラウド環境の提供元であるAWS社、Microsoft社及びGoogle社からライセンスを仕入れて、顧客企業に販売することで月額課金を代行する業務が主なサービスであります。当サービスには、単に再販するだけではなく、当社が提供する付加価値としての請求代行を行うサービスや問い合わせ対応サービスも含まれており、顧客企業は当サービス経由で各クラウドを利用することにより、従来ハードウエアの調達やその管理に費やしていた時間やコストを削減することができます。 また、パブリッククラウドベンダーから課金されるクラウド利用料は外国通貨で請求されることが一般的でありますが、当サービスにおいては、当社が日本円建ての請求書を発行することにより、顧客企業は一般的な日本円での銀行振込による支払いが可能となります。 AWS利用料、Azure利用料及びGoogle Cloud利用料は、基本的に初期費用が不要であり、顧客企業のクラウド利用時間に応じて顧客企業に課金されますが、顧客企業が利用するサーバースペックと利用期間を予約することにより大幅な割引を得ることのできるReserved Instance(リザーブドインスタンス)(※10)又はSavings Plans(※10)と呼ばれる取引形態が存在します。 AWS、Azure及びGoogle Cloudのアカウント数合計の実績は以下のとおりであります。(単位:個)2024年2月期2025年2月期2026年2月期第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期396382408426456540601700761815849892 b.ソフトウエアライセンス販売 情報漏洩対策など顧客企業の関心が高いセキュリティ対策ソフトウエア・サービスは、クラウド環境を安全に運用し顧客企業の不安を払拭するうえで不可欠なものとなっております。当社は、顧客企業のクラウド環境を運用するうえで有効な各種ソフトウエア・サービスの仕入れ販売を行っております。 (2)当社のビジネスモデルについて 当社のサービスは、クラウドコンピューティング(※2)の中でもIaaS及びPaaSの領域に属しております。クラウドインテグレーションによる売上を「フロー売上」(主に、顧客企業へのコンサルティング、基盤設計、基盤構築、移行を行うサービスであり、主として顧客企業の検収時まで一定の期間にわたり売上が計上される一過性の売上)として位置付け、導入企業を開拓することによりフロー売上を拡大させるとともに継続利用企業を蓄積することで、「ストック売上」(クラウド上のサーバーの監視・バックアップ等の運用代行及び保守等に関するサービス(前述(1)② MSP)並びに顧客企業にパブリッククラウドやセキュリティソフトウエア等のライセンスを販売し月額課金を代行するサービス(前述(1)③ クラウドライセンスリセール)による継続的な売上)の拡大による安定収益化を図っております。ただし、「フロー売上」で獲得した顧客が「ストック売上」に移行しない場合もあります。 [事業系統図] 〔用語解説〕※1 オンプレミス顧客企業が情報システムを自社で保有し、自社の設備において自社運用する形態を意味します。 ※2 クラウドコンピューティングソフトウエア、データベース、サーバー及びストレージ等をインターネットなどのネットワークを通じてサービスの形式で必要に応じて利用する方式のことを意味し、「IaaS」「PaaS」「SaaS」の大きく3つの種別に分類されます。 クラウドの種別代表例説明IaaS(Infrastructure-as-a-Service)AWSインターネットを経由して、CPUやメモリなどのハードウエア、サーバーやネットワークなどのITインフラを提供するサービスPaaS (Platform-as-a-Service)AWS、Microsoft Azure、Google Cloudインターネットを経由して、アプリケーションを実行するためのプラットフォームを提供するサービスSaaS (Software-as-a-Service)Salesforce.com、Office365インターネットを経由して、従来パッケージ製品として提供されていたソフトウエアを提供・利用する形態 ※3 パブリッククラウド広く一般のユーザーや企業向けに、サーバーやストレージ、データベース、ソフトウエアなどのクラウドコンピューティング環境をインターネット経由で提供するサービスを意味します。代表的なサービス名として、「Amazon Web Services(AWS)」、「Microsoft Azure」、「Google Cloud」などがあります。 ※4 AWSAmazon.com,Inc.の関連会社 Amazon Web Services,Inc.を意味します。Amazon Web Services,Inc.が提供するWebサービスを通じてアクセスできるよう整備されたクラウドコンピューティングサービス群の総称も「AWS」といいます。 ※5 AzureMicrosoft Corporationが提供する、Webサービスを通じてアクセスできるよう整備されたクラウドコンピューティングサービス群の総称のことを意味します。 ※6 Google CloudGoogle Inc.が提供する、Webサービスを通じてアクセスできるよう整備されたクラウドコンピューティングサービス群の総称のことを意味します。Google Cloudには、Google Cloud Platform、G Suite、エンタープライズ向けAndroid及びChrome OS、機械学習のためのApplication Programming Interfaces(API)、エンタープライズ向けマップサービスなどが存在しております。 ※7 デジタルトランスフォーメーション企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立することを意味します。 ※8 コンバージョンある形式で記録されたデータやファイルを、別の形式に変換することを意味します。変換、転換、交換などを意味し、ITの分野ではデータ形式などの変換や、消費者から顧客への転換などの意味で用いられることが一般的であります。 ※9 SAP BASISSAP ERP システムの場合、一般的なアプリケーションとは異なり、OS上に「SAP BASIS」というミドルウエアコンポーネントをインストールします。SAP ERPはBASISの上で稼働する構造になっており、BASISは、SAP独自のプログラミング言語であるABAP(アバップ)やJava、Webサービスを実行・利用するためのランタイム機能を担います。 ※10 Reserved Instance(リザーブドインスタンス)、Savings Plansクラウド利用料の購入形態の一つであり、利用期間(1年又は3年の期間)で特定の使用量を予約するかわりに、都度精算する形態である従量課金の料金と比較して低料金となるため、コストを削減できるサービスであります。Reserved Instance(リザーブドインスタンス)はサーバースペックのタイプを指定する形態であり、Savings Plansは1時間当たりの利用費を約束する形態であります。 ※11 2026年2月末日現在、各ベンダーの認定資格取得数は以下のとおりであります。ベンダー資格取得数AWS344Microsoft51Google31SAP90 ※12 APNAWS Partner Network の略称であります。AWSパートナー企業のビジネス、技術、マーケティング、市場開拓等における活動を支援・促進するためのさまざまなサポートを提供する制度であります。コンサルティングサービス、マネージドサービス、プロフェッショナルサービス、付加価値提供再販サービスなど各種サービスを提供している AWS パートナーには、「セレクト」、「アドバンスト」、「プレミア」という3つのティア (階層)があります。最上位のプレミアティアサービスパートナーは、APNパートナーの中でも最も優れた実績を残したパートナーとして位置づけられております。なお、当社は日本で15社目の「プレミアティアサービスパートナー」であります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2026時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
顧客企業毎に最適化されたアップグレード・クラウド移行戦略の提供による差別化。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
SAPシステムのクラウド移行・環境構築及び移行後の運用に関する創業当初からの特化サービス。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか ディフェンシブ
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 軽い(資本不要)
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 低い
会社が挙げる主要リスク:経済状況の変化による顧客企業のIT投資減退 / クラウド市場の発展阻害 / クラウドインテグレーション案件獲得の困難化
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 2 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

現時点では、BeeXが保有する強力なブランド、特許、規制ライセンス、独占的IPに関する具体的な情報は確認できません。無形資産による競争優位性は現時点では不明瞭です。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

BeeXの提供するSaaS型ITインフラ管理サービスは、導入・運用に一定の工数がかかるため、顧客が他社サービスへ乗り換える際には学習コストやデータ移行の手間が発生する可能性があります。しかし、そのスイッチングコストは限定的と考えられます。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

現時点では、BeeXのサービスにおいて、ユーザー数の増加がサービスの価値を直接的に高めるネットワーク効果が顕著に現れているという情報は確認できません。プラットフォームとしての拡大は今後の課題と考えられます。

コスト優位☆☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

BeeXのビジネスモデルにおいて、構造的に競合他社よりも低コストで製品やサービスを提供できるような優位性は現時点では確認されていません。価格競争力に関する具体的な情報は乏しいです。

規模の経済★☆☆☆☆
根拠:弱い規模が参入障壁になる

ITインフラ管理市場は競争が激しいですが、BeeXは特定のニッチ領域で事業を展開しており、一定の顧客基盤を築いています。しかし、市場全体に対する規模の経済性や寡占度という点では、まだ発展途上と考えられます。

SAPシステム特化の専門性: 創業当初からSAPシステムのクラウド移行に特化しており、この分野で豊富な実績とノウハウを持っています。SAPシステムは企業の基幹業務を担う重要なシステムであり、その移行には高度な専門知識が必要とされるため、同社の強みとなっています。<br>マルチクラウド対応力: AWS、Azure、Google Cloudといった主要なパブリッククラウド全てに対応できる技術力を持っています。これにより、顧客企業の既存システムやニーズに合わせて最適なクラウド環境を提案・構築でき、特定のクラウドベンダーに縛られない柔軟なサービス提供が可能です。<br>一貫したサービス提供: クラウド移行のコンサルティングから設計、構築、そして移行後の運用・保守、さらにはライセンス販売までを一貫して提供しています。これにより、顧客企業は複数のベンダーと契約する手間を省き、スムーズなシステム移行と運用を実現できます。

出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社が判断したものであります。(1)会社の経営の基本方針 当社グループは、日本の未来を創るために、今までの価値観や常識、風習から脱却し、新たな価値を創造し続け、日本経済を成長させる必要があると考えております。私たちは経営理念(ミッション、ビジョン、バリュー)を定め、新しい技術で世の中にポジティブなエネルギーを与え、実りをもたらす存在であり続けるプロフェッショナル集団として、日本経済の成長、社会の発展に貢献したいと考えております。 ①ミッション「先進テクノロジーを利用し、お客様の成長と変革に貢献するビジネスパートナーになる」②ビジョン「企業の経済活動を活性化し、世の中にポジティブなエネルギーを与え、実りをもたらす存在であり続けることで社会に貢献する」③バリュー「わくわく」何事にもポジティブに好奇心をもつ「With Customer」顧客にとっての課題解決へ「プロフェッショナル」価値観や常識を疑い、誠実に行動する「チャレンジ」経験をリセットし、学習し続け、与え、共有する (2)経営環境及び中長期的な経営戦略当社グループのクラウドソリューション事業は、クラウド市場に属しております。当市場においては、Gartnerの調査(世界のIaaSパブリッククラウドサービスの市場シェア2023年-2024年)によると、パブリッククラウドの市場シェアは2024年に22.5%成長し、当社が取扱いをしている「Amazon Web Services」(AWS)、「Microsoft Azure」(Azure)及び「Google Cloud」も成長しております。また、ERP市場においては、ITRの調査(ITR Market View:ERP市場2025)によると、ERP市場は成長を維持しており、今後もこの傾向が続くと予測され、ERPのクラウド化が進んでいくものと見ております。クラウド市場は、複数のクラウドサービスを適材適所に使い分けるハイブリッド/マルチクラウドを利用してビジネスの強化を図るエンタープライズ分野の大規模ユーザーを中心に拡大し、本格的な普及期に入ったと認識しております。新技術の開発・提供、製品・サービスの機能・性能に対する価値を提供することで成長を実現した初期市場とは異なり、成長市場で持続的な成長を続けるためには環境の変化を見越した事業戦略の立案・実行力と持続的成長を支える経営基盤の強化が必要であると認識しております。また、新しい業種や導入先企業の規模などに応じて多くのクラウドサービスが存在するため、規模の大小を問わず競合企業が複数存在しており、クラウドの普及に伴い、今後も競合企業の新規参入が予測されます。経済産業省が発表したレポート(ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開2018年9月7日)によると、複雑化したシステムの運用コスト高騰など「技術的負債」(レガシーシステムのブラックボックス化)、IT人材不足(2025年に43万人不足)、分断されたシステムによるデータ活用やデジタルトランスフォーメーションの遅れといった諸問題が提起されています。当社は、顧客企業のデジタルトランスフォーメーションを実現する為のプラットフォームを構築するとともに、顧客企業のデジタルトランスフォーメーションに向けた取組みを支援してまいります。また、新型コロナウイルスの感染拡大を機に、場所にこだわらない働き方(リモートワーク)が世間に浸透し、結果として各企業におけるクラウド化への考えが高まる契機となりました。 このような経営環境を踏まえ、当社グループが属しているクラウド業界は今後も引き続き伸長していくものと考えており、特にデジタルトランスフォーメーションに関する取組みは、企業においてより活発になるものと考えております。当社グループの「データ分析基盤構築」及び「クラウドアプリケーション開発」をベースとしたクラウド技術及びその提供実績は、データを積極的に活用することにより事業拡大を推進していく企業にとって必要とされるものと認識しております。当社グループは、それら環境も踏まえ、MSP(クラウド上のサーバーの監視・バックアップ等の運用代行及び保守等に関するサービス)並びにクラウドライセンスリセール(顧客企業にパブリッククラウドやセキュリティソフトウエア等のライセンスを販売し月額課金を代行するサービス)を中心としたストック型収益モデルを構築することで継続的な成長及び安定的な収益モデルの構築を推進してまいります。また、当社グループの売上高の構成は、ストック型収益のみならず、フロー型収益も伴います。フロー型収益には、クラウドインテグレーション(主に、顧客企業へのコンサルティング、クラウド基盤設計、クラウド基盤構築、クラウド環境への移行を行うサービス)があります。当社グループが推進する成長戦略の概要は以下の様になります。①基幹システムクラウド移行企業の基幹システムのクラウド化(従来型オンプレミスからクラウド/標準化への移行)は、未だ進んでいない顧客が多く存在していると見ており、当社グループとしては、大規模な基幹システム(SAPシステム含む)のクラウド移行の案件獲得を主なターゲットとしております。 ②顧客企業のデジタルトランスフォーメーションを実現するプラットフォーム構築デジタルトランスフォーメーション推進を実現するにあたり、当社グループで提供実績のある「データ分析基盤構築」及び「クラウドアプリケーション開発」をベースに、顧客企業の新たなビジネスモデルの実現に向けて、クラウドの持つ技術の活用、開発により、レガシーシステムの複雑化・ブラックボックス化した状態を解消し、既存システムを廃棄・刷新することで、既存データを活用したデジタルトランスフォーメーションが可能になり、新たなデジタル技術を導入し、迅速なビジネスモデル変革を実現することを支援してまいります。 ③セキュリティソリューションの提供パブリッククラウドを安心して利用し、セキュアなデジタルトランスフォーメーションを推進するために、セキュリティソリューションの取組みを開始しております。具体的には、コンプライアンス&ガバナンス対策をはじめ、WAF(Webアプリケーションファイアウォール)、脆弱性診断等、サードパーティソリューションを、当社のMSPとクラウドライセンスリセールを組み合わせたサービスパッケージ「BeeX Plus」へ組み込み、運用サービスとして提供しております。デジタルトランスフォーメーションに求められるデバイスからクラウドまでのトータルセキュリティを順次拡大してまいります。 常に変化する経営環境、市場動向に的確に対処しながら、企業価値のさらなる向上に向けて事業展開を進めてまいります。加えて、社内開発のほか他社との協業・業務提携等により、次なる収益の柱となる新規事業を積極的に開発・育成してまいります。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、まだ成長途上の段階にあり、事業規模の速やかな拡大と利益創出基盤の拡大が急務であると考えており、当面の指標としては売上高及び経常利益を重視しております。また、持続的な成長のためには財務基盤の強化を図る必要があると考えており、財務的安定性の指標として、自己資本比率についても着目しております。非財務指標としては、クラウドインテグレーションのプロジェクト数、MSPの顧客数、クラウドライセンスリセールのアカウント数を活用しております。当社の収益源は、クラウドソリューション事業におけるこれらの3サービスに係る売上であり、プロジェクト数、顧客数及びアカウント数を増加させることで将来の収益拡大が見込まれます。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題今後当社グループが成長を遂げていくために優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は以下の通りであります。①クラウドビジネスの強化・拡大 当社グループは当社の親会社である株式会社テラスカイの一事業であった「AWS事業部」を吸収分割にて事業を統合する等して、AWSを中心としたクラウドビジネスの強化・拡大を図ってまいりました。また、AWSに限らずAzureの取扱いも行っており、加えて、Google Cloudについても2019年3月より取扱いを開始しており、マルチクラウドへの対応も強化してまいりました。 今後より一層クラウドの普及が進むことで、オンプレミスベースの既存顧客企業を保有する大手システムインテグレーター企業等が相次いで市場に参入し、技術力競争及び価格競争等が激化することが予測されます。 競争が激化していく中で、当社が成長を持続するためには、当社の主力サービスであるSAPシステムの「移行」を中心としたフロー売上であるクラウドインテグレーション売上とストック売上であるクラウドライセンスリセール売上及びMSP売上を両輪で拡大していくことが課題であると認識しております。 クラウドインテグレーション売上については、大規模移行プロジェクトの獲得やクラウドアプリケーション開発に注力するとともにAWS、Azure及びGoogle Cloudのプロジェクト実績を積み上げることでマルチクラウド化を推進し、その結果としてクラウドライセンスリセール売上の拡大に繋げてまいります。また、データ分析基盤構築及びクラウドアプリケーション開発等の実績をベースに、デジタルトランスフォーメーションを推進する取組みを拡大していくとともに顧客企業のデジタルトランスフォーメーションを実現する為のプラットフォーム構築に注力してまいります。 ②優秀な人材の確保・育成 当社グループが属するクラウド業界は、特に技術者(エンジニア)の人材不足が深刻化しております。当社グループの提供するサービスは、特に技術者の技術力に依るところが大きく、今後も市場拡大が見込まれる中で当社グループが成長を持続して行くためには、優秀な技術者を安定的に確保し続けることが重要な課題であると認識しております。 そのため、当社グループでは、リモートワーク・フレックスタイム制度の導入など、ダイバーシティ(働き方の多様性)に対応した施策を積極的に推進し、ワークライフバランスの実現を率先的に図ることにより、次世代を担う優秀な人材の獲得に努めてまいります。また同時に、社員の能力開発・向上のための研修、パブリッククラウド及びSAPに関係する認定資格の取得補助の実施や人事評価制度の継続的改善運用など、従業員の能力を最大限に発揮させる仕組みを確立してまいります。 ③自社クラウドサービスの機能向上による次世代MSPの強化当社グループのクラウド運用サービスツール「BeeX Service Console」は、SaaS型の運用管理者向けポータルサービスとなっており、顧客企業の運用管理者側でクラウドの利用状況や費用の分析が可能な機能等が搭載されております。当ツールは、顧客企業がクラウド導入パートナーを選定するにあたり当社を選択する、他社ベンダーとの差別化要因となっており、クラウドインテグレーション案件受注率向上に貢献していると認識しています。また、MSPとクラウドライセンスリセールを組み合わせたサービスパッケージ「BeeX Plus」も販売を開始しており、今後、他社ベンダーとの差別化要因として期待できるセキュリティソリューション等のサービスや機能の開発にも注力しております。当社グループが今後も成長を持続していくためには他社との差別化が急務であり、サービスの優位性を高めるための機能強化・追加が必要不可欠であると認識しております。また、クラウド化の進展によって、企業は複雑化していくシステム開発への迅速な対応と、多岐にわたるシステム運用業務の運用品質・効率改善とコスト削減を同時並行的に高めていく必要に迫られています。これを解決する手段のひとつとして次世代MSPに注目が集まっています。当社グループではクラウド運用サービスツール「BeeX Service Console」並びにサービスパッケージ「BeeX Plus」の提供によって徹底した運用の効率化並びにサービスの質的向上を実現しておりますが、継続的なサービス品質の強化が必要不可欠であると認識しております。そのため、市場環境や技術動向の変化に俊敏に対応し、顧客ニーズに迅速に対応するための機能強化、またそれを実現可能な開発体制の強化を図ってまいります。 ④事業展開のグローバル化当社グループでは日本国内において継続的な事業拡大を図っておりますが、中長期的な視点から展開を見据えた更なる業容の拡大を図るにあたり、日本国内のみならず主にアジア市場をにらんだグローバル市場への進出が重要になると考えております。本書提出日現在、ベトナムにMSPの運用拠点を開設しておりますが、今後はエンジニア不足を補う海外のパートナー企業との協業、並びに当社グループのクラウドソリューション事業のアジア諸国へのビジネス展開等を検討しております。 ⑤経営管理体制の強化当社グループは、今後持続的な成長を図っていくためには、事業の成長や業容の拡大に伴い、経営管理体制の更なる充実・強化が課題であると認識しており、ステークホルダーに信頼される企業となるために、コーポレート・ガバナンスへの積極的な取組みが不可欠であると考えております。そのため、優秀な人材の採用・育成により業務執行体制の充実を図り、コーポレート・ガバナンスが有効に機能するような仕組みを強化・維持していくとともに、業務の適正性及び財務報告の信頼性を確保するための内部統制システムの適切な運用、法令遵守を徹底してまいります。 ⑥財務基盤の強化 当社グループは、収益基盤の維持・拡大を図るためには、手許資金の流動性確保や金融機関との良好な取引関係が重要であると考えております。一定の内部留保の確保や費用対効果の検討による各種コストの見直しを継続的に行うことで、さらなる財務基盤の強化を図ってまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社が判断したものであります。(1)会社の経営の基本方針 当社グループは、日本の未来を創るために、今までの価値観や常識、風習から脱却し、新たな価値を創造し続け、日本経済を成長させる必要があると考えております。私たちは経営理念(ミッション、ビジョン、バリュー)を定め、新しい技術で世の中にポジティブなエネルギーを与え、実りをもたらす存在であり続けるプロフェッショナル集団として、日本経済の成長、社会の発展に貢献したいと考えております。 ①ミッション「先進テクノロジーを利用し、お客様の成長と変革に貢献するビジネスパートナーになる」②ビジョン「企業の経済活動を活性化し、世の中にポジティブなエネルギーを与え、実りをもたらす存在であり続けることで社会に貢献する」③バリュー「わくわく」何事にもポジティブに好奇心をもつ「With Customer」顧客にとっての課題解決へ「プロフェッショナル」価値観や常識を疑い、誠実に行動する「チャレンジ」経験をリセットし、学習し続け、与え、共有する (2)経営環境及び中長期的な経営戦略当社グループのクラウドソリューション事業は、クラウド市場に属しております。当市場においては、Gartnerの調査(世界のIaaSパブリッククラウドサービスの市場シェア2023年-2024年)によると、パブリッククラウドの市場シェアは2024年に22.5%成長し、当社が取扱いをしている「Amazon Web Services」(AWS)、「Microsoft Azure」(Azure)及び「Google Cloud」も成長しております。また、ERP市場においては、ITRの調査(ITR Market View:ERP市場2025)によると、ERP市場は成長を維持しており、今後もこの傾向が続くと予測され、ERPのクラウド化が進んでいくものと見ております。クラウド市場は、複数のクラウドサービスを適材適所に使い分けるハイブリッド/マルチクラウドを利用してビジネスの強化を図るエンタープライズ分野の大規模ユーザーを中心に拡大し、本格的な普及期に入ったと認識しております。新技術の開発・提供、製品・サービスの機能・性能に対する価値を提供することで成長を実現した初期市場とは異なり、成長市場で持続的な成長を続けるためには環境の変化を見越した事業戦略の立案・実行力と持続的成長を支える経営基盤の強化が必要であると認識しております。また、新しい業種や導入先企業の規模などに応じて多くのクラウドサービスが存在するため、規模の大小を問わず競合企業が複数存在しており、クラウドの普及に伴い、今後も競合企業の新規参入が予測されます。経済産業省が発表したレポート(ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開2018年9月7日)によると、複雑化したシステムの運用コスト高騰など「技術的負債」(レガシーシステムのブラックボックス化)、IT人材不足(2025年に43万人不足)、分断されたシステムによるデータ活用やデジタルトランスフォーメーションの遅れといった諸問題が提起されています。当社は、顧客企業のデジタルトランスフォーメーションを実現する為のプラットフォームを構築するとともに、顧客企業のデジタルトランスフォーメーションに向けた取組みを支援してまいります。また、新型コロナウイルスの感染拡大を機に、場所にこだわらない働き方(リモートワーク)が世間に浸透し、結果として各企業におけるクラウド化への考えが高まる契機となりました。 このような経営環境を踏まえ、当社グループが属しているクラウド業界は今後も引き続き伸長していくものと考えており、特にデジタルトランスフォーメーションに関する取組みは、企業においてより活発になるものと考えております。当社グループの「データ分析基盤構築」及び「クラウドアプリケーション開発」をベースとしたクラウド技術及びその提供実績は、データを積極的に活用することにより事業拡大を推進していく企業にとって必要とされるものと認識しております。当社グループは、それら環境も踏まえ、MSP(クラウド上のサーバーの監視・バックアップ等の運用代行及び保守等に関するサービス)並びにクラウドライセンスリセール(顧客企業にパブリッククラウドやセキュリティソフトウエア等のライセンスを販売し月額課金を代行するサービス)を中心としたストック型収益モデルを構築することで継続的な成長及び安定的な収益モデルの構築を推進してまいります。また、当社グループの売上高の構成は、ストック型収益のみならず、フロー型収益も伴います。フロー型収益には、クラウドインテグレーション(主に、顧客企業へのコンサルティング、クラウド基盤設計、クラウド基盤構築、クラウド環境への移行を行うサービス)があります。当社グループが推進する成長戦略の概要は以下の様になります。①基幹システムクラウド移行企業の基幹システムのクラウド化(従来型オンプレミスからクラウド/標準化への移行)は、未だ進んでいない顧客が多く存在していると見ており、当社グループとしては、大規模な基幹システム(SAPシステム含む)のクラウド移行の案件獲得を主なターゲットとしております。 ②顧客企業のデジタルトランスフォーメーションを実現するプラットフォーム構築デジタルトランスフォーメーション推進を実現するにあたり、当社グループで提供実績のある「データ分析基盤構築」及び「クラウドアプリケーション開発」をベースに、顧客企業の新たなビジネスモデルの実現に向けて、クラウドの持つ技術の活用、開発により、レガシーシステムの複雑化・ブラックボックス化した状態を解消し、既存システムを廃棄・刷新することで、既存データを活用したデジタルトランスフォーメーションが可能になり、新たなデジタル技術を導入し、迅速なビジネスモデル変革を実現することを支援してまいります。 ③セキュリティソリューションの提供パブリッククラウドを安心して利用し、セキュアなデジタルトランスフォーメーションを推進するために、セキュリティソリューションの取組みを開始しております。具体的には、コンプライアンス&ガバナンス対策をはじめ、WAF(Webアプリケーションファイアウォール)、脆弱性診断等、サードパーティソリューションを、当社のMSPとクラウドライセンスリセールを組み合わせたサービスパッケージ「BeeX Plus」へ組み込み、運用サービスとして提供しております。デジタルトランスフォーメーションに求められるデバイスからクラウドまでのトータルセキュリティを順次拡大してまいります。 常に変化する経営環境、市場動向に的確に対処しながら、企業価値のさらなる向上に向けて事業展開を進めてまいります。加えて、社内開発のほか他社との協業・業務提携等により、次なる収益の柱となる新規事業を積極的に開発・育成してまいります。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、まだ成長途上の段階にあり、事業規模の速やかな拡大と利益創出基盤の拡大が急務であると考えており、当面の指標としては売上高及び経常利益を重視しております。また、持続的な成長のためには財務基盤の強化を図る必要があると考えており、財務的安定性の指標として、自己資本比率についても着目しております。非財務指標としては、クラウドインテグレーションのプロジェクト数、MSPの顧客数、クラウドライセンスリセールのアカウント数を活用しております。当社の収益源は、クラウドソリューション事業におけるこれらの3サービスに係る売上であり、プロジェクト数、顧客数及びアカウント数を増加させることで将来の収益拡大が見込まれます。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題今後当社グループが成長を遂げていくために優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は以下の通りであります。①クラウドビジネスの強化・拡大 当社グループは当社の親会社である株式会社テラスカイの一事業であった「AWS事業部」を吸収分割にて事業を統合する等して、AWSを中心としたクラウドビジネスの強化・拡大を図ってまいりました。また、AWSに限らずAzureの取扱いも行っており、加えて、Google Cloudについても2019年3月より取扱いを開始しており、マルチクラウドへの対応も強化してまいりました。 今後より一層クラウドの普及が進むことで、オンプレミスベースの既存顧客企業を保有する大手システムインテグレーター企業等が相次いで市場に参入し、技術力競争及び価格競争等が激化することが予測されます。 競争が激化していく中で、当社が成長を持続するためには、当社の主力サービスであるSAPシステムの「移行」を中心としたフロー売上であるクラウドインテグレーション売上とストック売上であるクラウドライセンスリセール売上及びMSP売上を両輪で拡大していくことが課題であると認識しております。 クラウドインテグレーション売上については、大規模移行プロジェクトの獲得やクラウドアプリケーション開発に注力するとともにAWS、Azure及びGoogle Cloudのプロジェクト実績を積み上げることでマルチクラウド化を推進し、その結果としてクラウドライセンスリセール売上の拡大に繋げてまいります。また、データ分析基盤構築及びクラウドアプリケーション開発等の実績をベースに、デジタルトランスフォーメーションを推進する取組みを拡大していくとともに顧客企業のデジタルトランスフォーメーションを実現する為のプラットフォーム構築に注力してまいります。 ②優秀な人材の確保・育成 当社グループが属するクラウド業界は、特に技術者(エンジニア)の人材不足が深刻化しております。当社グループの提供するサービスは、特に技術者の技術力に依るところが大きく、今後も市場拡大が見込まれる中で当社グループが成長を持続して行くためには、優秀な技術者を安定的に確保し続けることが重要な課題であると認識しております。 そのため、当社グループでは、リモートワーク・フレックスタイム制度の導入など、ダイバーシティ(働き方の多様性)に対応した施策を積極的に推進し、ワークライフバランスの実現を率先的に図ることにより、次世代を担う優秀な人材の獲得に努めてまいります。また同時に、社員の能力開発・向上のための研修、パブリッククラウド及びSAPに関係する認定資格の取得補助の実施や人事評価制度の継続的改善運用など、従業員の能力を最大限に発揮させる仕組みを確立してまいります。 ③自社クラウドサービスの機能向上による次世代MSPの強化当社グループのクラウド運用サービスツール「BeeX Service Console」は、SaaS型の運用管理者向けポータルサービスとなっており、顧客企業の運用管理者側でクラウドの利用状況や費用の分析が可能な機能等が搭載されております。当ツールは、顧客企業がクラウド導入パートナーを選定するにあたり当社を選択する、他社ベンダーとの差別化要因となっており、クラウドインテグレーション案件受注率向上に貢献していると認識しています。また、MSPとクラウドライセンスリセールを組み合わせたサービスパッケージ「BeeX Plus」も販売を開始しており、今後、他社ベンダーとの差別化要因として期待できるセキュリティソリューション等のサービスや機能の開発にも注力しております。当社グループが今後も成長を持続していくためには他社との差別化が急務であり、サービスの優位性を高めるための機能強化・追加が必要不可欠であると認識しております。また、クラウド化の進展によって、企業は複雑化していくシステム開発への迅速な対応と、多岐にわたるシステム運用業務の運用品質・効率改善とコスト削減を同時並行的に高めていく必要に迫られています。これを解決する手段のひとつとして次世代MSPに注目が集まっています。当社グループではクラウド運用サービスツール「BeeX Service Console」並びにサービスパッケージ「BeeX Plus」の提供によって徹底した運用の効率化並びにサービスの質的向上を実現しておりますが、継続的なサービス品質の強化が必要不可欠であると認識しております。そのため、市場環境や技術動向の変化に俊敏に対応し、顧客ニーズに迅速に対応するための機能強化、またそれを実現可能な開発体制の強化を図ってまいります。 ④事業展開のグローバル化当社グループでは日本国内において継続的な事業拡大を図っておりますが、中長期的な視点から展開を見据えた更なる業容の拡大を図るにあたり、日本国内のみならず主にアジア市場をにらんだグローバル市場への進出が重要になると考えております。本書提出日現在、ベトナムにMSPの運用拠点を開設しておりますが、今後はエンジニア不足を補う海外のパートナー企業との協業、並びに当社グループのクラウドソリューション事業のアジア諸国へのビジネス展開等を検討しております。 ⑤経営管理体制の強化当社グループは、今後持続的な成長を図っていくためには、事業の成長や業容の拡大に伴い、経営管理体制の更なる充実・強化が課題であると認識しており、ステークホルダーに信頼される企業となるために、コーポレート・ガバナンスへの積極的な取組みが不可欠であると考えております。そのため、優秀な人材の採用・育成により業務執行体制の充実を図り、コーポレート・ガバナンスが有効に機能するような仕組みを強化・維持していくとともに、業務の適正性及び財務報告の信頼性を確保するための内部統制システムの適切な運用、法令遵守を徹底してまいります。 ⑥財務基盤の強化 当社グループは、収益基盤の維持・拡大を図るためには、手許資金の流動性確保や金融機関との良好な取引関係が重要であると考えております。一定の内部留保の確保や費用対効果の検討による各種コストの見直しを継続的に行うことで、さらなる財務基盤の強化を図ってまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当社グループは当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前連結会計年度との比較分析は行っておりません。 (1)経営成績等の状況の概要当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態の状況(資産)当連結会計年度末における資産合計は、5,791,697千円となりました。当連結会計年度末における流動資産は、5,520,712千円となりました。主な内容としては、現金及び預金が2,634,052千円、売掛金1,785,535千円、契約資産331,267千円、前払費用767,705千円であります。当連結会計年度末における固定資産は、270,984千円となりました。内容としては、有形固定資産49,474千円、無形固定資産122,152千円及び投資その他の資産99,358千円であります。 (負債)当連結会計年度末における負債合計は、2,696,243千円となりました。当連結会計年度末における流動負債は、2,696,243千円となりました。主な内容としては、買掛金1,502,405千円、契約負債610,912千円、短期借入金200,000千円、未払法人税等57,618千円等であります。 (純資産)当連結会計年度末における純資産合計は、3,095,453千円となりました。主な内容としては、資本金328,794千円、資本準備金393,919千円、利益剰余金2,337,518千円等であります。 ②経営成績の状況当連結会計年度(2025年3月1日から2026年2月28日まで)におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善を背景に、個人消費や設備投資に持ち直しの動きがみられるなど、緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、物価上昇の継続や金融政策の修正、海外経済の不確実性の影響などにより、先行き不透明な状況が続いております。このような経済環境のもと、情報サービス産業におきましては、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)推進や業務効率化、競争力強化に向けたIT投資は底堅く推移いたしました。特に、クラウドサービスの活用拡大、基幹システムの刷新、データ活用・AI導入、セキュリティ対策強化等の需要が引き続き高まっております。また、人手不足を背景とした自動化・省力化投資の需要も増加傾向にあります。一方で、企業のIT投資は景気動向の影響を受けやすく、コスト抑制意識の高まりや投資案件の選別、プロジェクトの長期化・複雑化などの傾向もみられました。加えて、IT人材の不足や人件費の上昇は、業界全体における重要な課題となっております。このように、当社グループを取り巻く事業環境は、中長期的な成長が期待される一方で、外部環境の変化やコスト面の課題等を内包した状況で推移いたしました。当社グループを取り巻くクラウド市場においては、Gartnerの調査(世界のIaaSパブリッククラウドサービスの市場シェア2023年-2024年)によると、パブリッククラウドの市場シェアは2024年に22.5%成長し、当社グループが取扱いをしている「Amazon Web Services」(AWS)、「Microsoft Azure」(Azure)及び「Google Cloud」も成長しております。また、ERP市場においては、ITRの調査(ITR Market View:ERP市場2025)によると、ERP市場は成長を維持しており、今後もこの傾向が続くと予測され、ERPのクラウド化が進んでいくものと見ております。SAPシステムにおいては、「SAP ERP6.0」および同製品を同梱した「SAP Business Suite」の標準サポートが2027年、延長サポートが2030年に終了が予定されており、自社のSAPシステムの環境をどのように遷移させていくかというアップグレード・クラウド移行戦略は、継続して重要なポイントとなっております。このような状況下、当社グループでは「デジタルトランスフォーメーション」及び「マルチクラウド」という2つの領域を軸にクラウドソリューション事業を展開しており、SAP社が提供する基幹システムを中心に、顧客企業毎に使用している基幹システムに最適なパブリッククラウドの選定、基幹システムをパブリッククラウド上で最適な状態で利用するためのコンサルティング、クラウド環境の設計・構築、クラウド環境への移行、及びクラウド環境での運用業務の提供を行ってまいりました。以上の結果、当連結会計年度における売上高は10,626,073千円、営業利益は592,601千円、経常利益は616,880千円、親会社株主に帰属する当期純利益は452,943千円となりました。なお、当社の事業はクラウドソリューション事業の単一セグメントのため、セグメントごとの記載はしておりません。 ③キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、2,634,052千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果、取得した資金は296,809千円となりました。主な増加要因として、税金等調整前当期純利益の計上622,051千円、仕入債務の増加額342,254千円等があった一方で、主な減少要因として、売上債権及び契約資産の増加額292,980千円、法人税等の支払額211,654千円、契約負債の減少額216,546千円等があったことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果、取得した資金は83,216千円となりました。主な増加要因として、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による収入145,473千円等があった一方で、主な減少要因として、有形固定資産の取得による支出19,029千円、無形固定資産の取得による支出42,983千円等があったことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果、支出した資金は83,315千円となりました。これは、新株予約権の行使による株式の発行による収入15,411千円があった一方で、主な減少要因として連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出98,727千円があったことによるものであります。 ④生産、受注及び販売の実績a.生産実績当社の事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しておりま す。 b.受注実績 当連結会計年度のクラウドソリューション事業における受注実績をサービス別に示すと、次のとおりであります。サービス区分の名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)クラウドインテグレーション2,443,396-235,707- (注)1.クラウドインテグレーションに係る受注の状況を記載しております。   2.当社グループは当連結会計年度が連結初年度であるため、前年同期との比較を行っておりません。c.販売実績 当社は「クラウドソリューション事業」の単一セグメントとしておりますが、当連結会計年度の販売実績をサービス区分ごとに示すと次のとおりであります。サービス区分の名称当連結会計年度(自2025年3月1日至2026年2月28日)前年同期比(%)クラウドインテグレーション(千円)2,446,677-MSP(千円)1,367,995-クラウドライセンスリセール(千円)6,811,400-合計(千円)10,626,073-(注)1.当社グループは当連結会計年度が連結初年度であるため、前年同期との比較を行っておりません。   2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります相手先当連結会計年度(自2025年3月1日至2026年2月28日)金額(千円)割合(%)AGC株式会社1,345,98812.7 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。 ①財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に関する認識及び分析・検討内容a.財政状態の分析財政状態の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態の状況」に記載のとおりであります。 b.経営成績の分析(売上高)当連結会計年度におけるクラウドインテグレーションにおいては、既存顧客からの追加案件の受注及び新規顧客からの案件獲得もあり、クラウドインテグレーション売上高は2,446,677千円となりました。MSPにおいては、MSPを専業としている株式会社スカイ365の子会社化に伴い取引社数の上積みがあり、MSP売上高は1,367,995千円となりました。クラウドライセンスリセールにおいては、新規契約数が順調に増加し、クラウドライセンスリセール売上高は6,811,400千円となりました。 (売上原価)当連結会計年度における売上原価は、8,818,934千円となりました。主な内容としては、クラウドインテグレーションにおけるプロジェクトにおいて、社内リソースでカバーできない工数を外部の開発リソースで補完したことにより業務委託費を計上し、クラウドライセンスリセール売上計上に伴うAWS及びAzure等のライセンスの仕入高を計上しました。また、エンジニアの採用が順調に進捗し、労務費を計上しました。 (販売費及び一般管理費)当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、1,214,538千円となりました。主な内容としては、採用費並びに営業部門や管理部門の人件費を計上し、マーケティング施策による広告宣伝費を計上した他、業務委託費、地代家賃等を計上しました。 (営業外損益)当連結会計年度における営業外収益は、26,072千円となりました。主な内容としては、受取手数料及び受取利息を計上したこと等によるものであります。また、営業外費用は、1,793千円となりました。主な内容としては、支払利息を計上したこと等によるものであります。 (特別損益)当連結会計年度における特別利益は、5,255千円となりました。これは、段階取得に係る差益及び負ののれん発生益を計上したことによるものであります。また、特別損失は85千円となりました。これは、固定資産売却損を計上したことによるものであります。 c.キャッシュ・フローの状況の分析 キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 ②重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りに関しては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りとは異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に下記の会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断等に影響を及ぼすと考えております。 (履行義務の充足に係る進捗度に基づき一定の期間にわたり認識する収益)当社グループは、財又はサービスを顧客に移転する履行義務を充足するにつれて、一定の期間にわたり収益を認識しており、履行義務の充足に係る進捗度を合理的に見積ることができる場合には、進捗度に基づき収益を認識しております。この履行義務の充足に係る進捗度の見積りは、各報告期間の期末日までに発生した原価又は工数実績の見積総原価又は見積総工数に対する割合として算定しております。進捗度に基づく収益計上の基礎となる見積総原価又は見積総工数はプロジェクトごとに行っております。各プロジェクトで要員管理・進捗管理・予算管理を行っておりますが、予期し得ない不具合の発生等により、開発工数が大幅に増加し、不採算プロジェクトが発生するような場合には、売上原価が増加することによって当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③資本の財源及び資金の流動性当社グループの運転資金需要のうち主なものは、AWS及びAzureのクラウドライセンスリセールにおける仕入のほか、クラウドインテグレーションに係る外注費及び社内人件費(製造原価)及び販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。また、投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。なお、当社グループの資金の源泉は主に営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入による資金調達でありますが、今後、急激に資金繰りが悪化した場合においても、追加で資金調達が迅速に行える当座貸越契約を金融機関と締結しております。 ④経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、まだ成長途上の段階にあり、事業規模の速やかな拡大と利益創出基盤の拡大が急務であると考えており、当面の指標としては売上高及び経常利益を重視しております。また、持続的な成長のためには財務基盤の強化を図る必要があると考えており、財務的安定性の指標として、自己資本比率についても着目しております。いずれの指標も継続的に増加させていくことを目指しております。2026年2月期の各指標については以下のとおりであります。 2026年2月期売上高10,626,073千円経常利益616,880千円自己資本比率52.8% ⑤経営成績に重要な影響を与える要因について当社グループは「3 事業等のリスク」に記載のとおり、事業内容や外部環境、事業体制等、様々なリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。そのため、当社グループは常に業界動向に留意しつつ、優秀な人材を確保し市場のニーズに合ったサービスを展開していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応を行ってまいります。 ⑥経営者の問題認識と今後の方針について当社グループが属する業界においては、今後一層、デジタルトランスフォーメーションの考えが浸透し、クラウド化が進んでいくことに伴い、顧客企業のITに対する理解も急速に高度化されていく事が予想され、クラウド化の波は、ますます加速化するものと見ております。クラウドの加速化は、当社グループにとっては追い風である一方で、オンプレミスベースの既存顧客企業を保有する大手システムインテグレーター企業等が相次いで市場に参入し、技術力競争及び価格競争等が激化することが予測されます。また、当社グループが提供するサービスも、単なる工数提供の対価を得るということではなく、顧客企業にとっての価値を実現するという価値実現の対価を得る、という付加価値を提供するというサービスにシフトしていく必要があると考えております。このような状況下において、当社グループが更なる成長を実現し、持続的に成長していくために、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の内容について重点的に取り組んでいく方針であります。

事業リスク

経済状況の変化: 景気後退など経済状況が悪化すると、企業のIT投資が抑制される可能性があります。これにより、同社のクラウド移行サービスや運用サービスの需要が減少し、売上成長が鈍化するリスクがあります。特に基幹システムの投資は企業の業績に左右されやすい傾向があります。<br>クラウド市場の動向: クラウド市場は成長が予測されていますが、新たな法的規制の導入や予期せぬ技術的変化などにより、市場の発展が阻害される可能性があります。市場の成長が鈍化した場合、同社の事業拡大計画に影響を及ぼし、業績に悪影響を与える可能性があります。<br>特定クラウドベンダーへの依存: 同社の売上は、AWSやAzureといった特定のパブリッククラウドベンダーの市場拡大に大きく依存しています。これらのベンダーの経営戦略変更や市場シェアの変動があった場合、同社の事業展開や業績に大きな影響を与える可能性があります。

出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|13,494 文字
3【事業等のリスク】1.事業展開について 本書に記載しております事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクには、次のようなものがあります。 ただし、将来の業績や財政状態に与えうるリスクや不確実性は、これらに限定されるものではありません。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経済状況の変化について(顕在化可能性:低 / 影響度:中)当社グループは、クラウドに特化したサービスの提供を行っております。各顧客企業の基幹システムに係るIT投資の積極的な取組みを背景として事業を拡大していく方針でありますが、今後、国内外の経済情勢や景気動向等の理由により顧客企業の取組みが減退するような場合には、当初計画していたような売上成長が見込めず、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクは完全に排除できる性格のものではないことから、市況の急変等の場合においては、顕在化する可能性があると認識しております。 (2)クラウド市場の動向について(顕在化可能性:低 / 影響度:中)当社グループが事業を展開するクラウド市場は、ICT(情報通信技術)を活用した業務プロセスの効率化やコスト削減への取組み等、「守り」のビジネス・テーマが主体でありましたが、今後は、「事業や経営判断の高速化」「営業力強化」「ソーシャルメディア等を使った顧客との新たな関係構築」「ビジネス領域の拡大/業際市場への進出」等、ビジネスにおける「攻め」のテーマにシフトしつつあるとみられており、クラウドを前提とした取組みは、ビジネスへの期待感を高め、注目は高まってきております。当社グループは今後もクラウド市場の拡大傾向は持続すると予測しており、クラウド事業の多角化を積極的に展開していく計画であります。しかしながら、クラウド市場は依然として拡大を継続する見通しですが、クラウド市場の環境整備や新たな法的規制の導入後、何らかの要因によってクラウド市場の発展が阻害される場合には、当初計画していたような売上成長が見込めず、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループが実施する業界のモニタリング及び影響の分散施策等によって、当該リスクを完全に排除できる性格のものではないことから、市況の急変等の場合においては、顕在化する可能性があると認識しております。当社グループは、継続してマルチクラウドに取組み、MSP及びクラウドライセンスリセールのストックビジネスを推進・拡大していくことで、収益基盤の強化を図ってまいります。 (3)製品・サービスの関連性について(顕在化可能性:中 / 影響度:中)当社グループは、クラウドインテグレーションにおいてクラウド環境の設計・構築を行うだけでなく、環境構築後のクラウドライセンスリセールやMSPのサービスを継続して顧客企業に提供することも主力サービスとしております。そのため、クラウドインテグレーションの案件獲得が困難になった場合には、クラウドインテグレーションの売上高が減少するだけではなく、クラウドライセンスリセールやMSPの売上高の成長が鈍化し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、SAPシステムを中心とした基幹システムのオンプレミスからのクラウド移行においても、クラウド移行のコンサルティング、設計・構築と併せて、移行先のクラウドライセンスリセールやMSPのサービスを継続して顧客企業に提供しております。そのため、SAPシステムのクラウド移行の案件獲得が困難になった場合には、SAPシステムのクラウド移行の売上高が減少するだけではなく、クラウドライセンスリセールやMSPの売上高の成長が鈍化し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクが顕在化する可能性は高くないと判断しておりますが、当該リスクが顕在化した場合は、一定程度の影響を被るものと認識しております。当社グループは、クラウドソリューション事業の各サービスの導入実績、ノウハウによる技術優位性を確保できていると認識しており、このまま実績を積み上げ他社との差別化を図り、市場での地位を早期に確立していくことで安定的な案件獲得を図ってまいります。 (4)クラウド基盤事業者への依存について(顕在化可能性:低 / 影響度:高)当社グループはパブリッククラウドベンダーの中でもAWS及びAzureのクラウド環境に顧客企業のSAPシステムを中心とした基幹システムのオンプレミスからのクラウド移行に関するビジネス並びにAWS及びAzureのクラウドライセンスリセールの拡大により売上高の持続的成長を実現してまいりました。従いまして、当社グループの成長はAWS及びAzureの市場拡大に大きく依存しております。当社グループは、AWS及びAzureを含めたパブリッククラウドの市場規模は継続的に拡大していくものと認識しており、今後もAWS及びAzureを主軸とし、加えてGoogle Cloudのクラウド環境への取組み(マルチクラウドへの対応)も強化して事業展開を進めて行く方針であります。また、近年においては、パブリッククラウドベンダーは事業ポートフォリオをIaaSからPaaSまで拡げ、今後も更なる成長と市場の拡大が見込まれると考えております。しかしながら、パブリッククラウドの市場規模が縮小する場合や各パブリッククラウドベンダーの経営戦略に変更がある場合等には、当初計画していたような売上成長が見込めず、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。今のところ、当該リスクが短期的に顕在化する可能性は低いと予想しております。当社は、各パブリッククラウドベンダーの市場動向、経営戦略等について情報収集を行い、適切な経営判断ができるように努めております。 (5)各パブリッククラウドベンダーとの契約について(顕在化可能性:低 / 影響度:高)当社グループは、顧客企業の基幹システムのクラウド化を行っており、顧客企業のニーズへの対応をより柔軟に行うためにマルチクラウド化への取組みを強化しております。当社は、Amazon Web Services,Inc.及びMicrosoft Corporation並びにGoogle Cloud Japan G.K.の3社のパブリッククラウドベンダーと契約をしております。各社の製品のクラウドライセンスリセールについては、各社との契約に基づいて行われております。いずれの契約も、当社グループ又は同社のいずれかが解除事由への抵触を理由に解除を申し出た場合のほか、理由の如何に関わらず事前に解除を申し出た場合を除いて、継続するものとされております。現時点では当該契約の解除事由に該当する事実は生じておらず、良好な関係を築いておりますが、今後当社が解除事由に抵触したこと等を理由に契約を解除された場合には、当社グループの事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクが顕在化する可能性は低いと予想しております。当社グループは、各パブリッククラウドベンダーとの関係が良好なものとなるよう努めております。また、第4、第5のパブリッククラウドベンダーの動向を注視して、国内市場、顧客要望を適宜把握して取組の判断を行ってまいります。 (6)パートナー企業との関係について(顕在化可能性:低 / 影響度:中)当社グループの営業活動の一部は、パートナー企業に依存しており、これらのパートナー企業の営業戦略や販売動向により当社グループ業績は影響を受けております。現時点では認識しておりませんが、パートナー企業との取引関係継続が困難となった場合や各社の事業戦略に変化が生じた場合、又はパートナー企業の新規開拓が進捗しない場合等においては、当初計画していたような売上成長が見込めず、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性がありますが、その程度につきましては、想定しておりません。このようなリスクが顕在化する可能性は低いと予想しております。当社グループは、パートナー企業に対して、営業・技術支援の強化を推進しており、各パートナー企業との契約に基づき、安定的かつ長期的な取引関係の構築に努めております。加えて、当社グループ事業の拡大及び販売網強化を推進するため、アライアンスパートナーの新規開拓を行い、パートナー企業の拡大を図っております。 (7)クラウドインテグレーションにおける業績変動等の遅延による業績見通への影響について(顕在化可能性:低 / 影響度:中)当社グループは、クラウドに関するコンサルティング、導入、環境構築、移行並びにアプリケーション開発等を行っており、成果物を引き渡す義務を負っております。当該契約については、開発中のシステム等を他の顧客又は別の用途に振り向けることができず、遂行した作業について対価を受領する権利が発生することから、一定の期間にわたり履行義務が充足されると判断しており、履行義務の充足に係る進捗度に基づき収益を認識しております。履行義務の充足に係る進捗度の見積り方法は、プロジェクトの見積総原価又は見積総工数に対する発生原価又は発生工数実績の割合(インプット法)で合理的に見積り、その進捗度に基づいて一定の期間にわたり収益を認識しております。当社グループでは、プロジェクトごとの進捗を管理し、計画通りに売上高及び利益の計上ができるように努めておりますが、プロジェクトの進捗や検収の遅延等により、第4四半期に見込んでいた売上高及び利益が翌期の計上にずれ込む場合には、当社の通期業績及び各四半期の業績に変動が生じる可能性があります。クラウドインテグレーションにおけるプロジェクトは、想定される工数や難易度を基に見積りを作成し受注をしておりますが、見積り作成時に想定されなかった不測の事態等により、工数が大幅に増加し、プロジェクトの採算が悪化する場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、プロジェクトごとに継続的に進捗状況に応じて見積総原価及び見積総工数並びに予定プロジェクト期間の見直しを実施するなど適切な原価管理に取り組んでおりますが、その見積総原価や見積総工数に基づくプロジェクトの進捗率は見通しに基づき算定しているため、修正される可能性があり、それらの見直しが必要になった場合は、売上計上時期の変更等により、当社グループの期間損益に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクが顕在化する可能性は低いものの、翌期においてもリスクは常に存在すると認識しております。当社グループは、プロジェクトごとの進捗管理を徹底しており、計画通りに売上高及び利益の計上ができるように努めております。また、当社グループは顧客企業との認識のずれや想定工数が大幅に乖離することがないように工数の算定をしており、採算及び工数の予実管理を徹底することで、プロジェクトの採算が悪化しないように努めております。 (8)クラウドインテグレーション及びMSPサービスにおける不具合・瑕疵について(顕在化可能性:低 / 影響度:中)当社グループは、クラウドインテグレーション及びMSPサービスの提供・開発過程において、納品・検収完了後において重大な不具合・瑕疵等が発見された場合には、当社グループに対する信頼性を著しく毀損する可能性があり、取引先からの信用を失うとともに、不具合・瑕疵等に対する対応費用の発生、損害賠償責任の発生等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクが顕在化する可能性は低いと予想しております。当社グループは、クラウドインテグレーション及びMSPサービスの提供・開発過程において、提供・開発手順の標準化と標準化プロセスを遵守すること等により不具合・瑕疵の発生防止に努めております。 (9)通信回線等の外部依存について(顕在化可能性:低 / 影響度:中)当社グループが提供するクラウドライセンスリセール及びMSPにおけるクラウドサービスは、顧客企業からクラウド基盤までの接続サービス等の提供にあたり、他社の通信キャリアから通信回線を調達しております。通信キャリアの提供する電気通信サービスに障害が生じ代替手段の調達ができずに、サービスが長時間にわたり中断する等の事象が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクが顕在化する可能性は低いものの、翌期においてもリスクは常に存在すると認識しております。当社グループは、障害に対して迅速に対応するべく、システムの稼働状況の監視及び障害検出に関して、管理体制を強化し、障害発生の未然防止及び障害発生時の影響最小化に努めております。 (10)サービス中断の可能性について(顕在化可能性:低 / 影響度:中)当社グループが提供するクラウドサービスは、地震等の自然災害、電力不足、停電、通信障害、テロ等の予見し難い事由により、停止或いは遅延等の影響を受ける可能性があります。また、コンピュータクラッキング、コンピュータウイルス、人的過失及び顧客企業等の偶発的或いは故意による行為等に起因するサービスの中断も、当社グループのサービスの提供を妨げる可能性があります。サービスの提供が中断し当社の信用失墜又は事業機会の逸失が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクが顕在化する可能性は低いものの、翌期においてもリスクは常に存在すると認識しております。当社グループは、サービスを安定的に提供するためのシステム運用管理体制を整備し、システムの稼働状況の監視、バックアップ、外部からの不正アクセスやコンピュータウイルスの侵入防止のシステム的な対策等を実施して、障害発生の未然防止と障害発生時の影響最小化に努めております。 (11)クラウド基盤のシステム障害について(顕在化可能性:低 / 影響度:中)当社グループの事業は、クラウド基盤事業者が提供する各種サービスをインターネットを介して顧客企業に提供することを前提としております。従いまして、自然災害や事故などによる不測の事態が発生し、万が一、クラウド基盤自体にシステム障害が起こるような場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクが顕在化する可能性は低いものの、翌期においてもリスクは常に存在すると認識しております。当社は、障害に対して迅速に対応するためのシステム運用管理体制を整備し、システムの稼働状況の監視及び障害検出に関して、管理体制を強化し、障害発生の未然防止及び障害発生時の影響最小化に努めております。 (12)クラウドインテグレーションにおける外部協力先の確保について(顕在化可能性:高 / 影響度:高)当社グループは必要に応じて、クラウドインテグレーションにおいて複数の外部協力先に委託を行っております。当社グループは、今後も外部協力先との安定的な取引関係を保つとともに、十分な技術力を有する新規協力先の開拓を行ってまいりますが、万が一、適切な協力先、技術者数が確保できない場合又は委託単価が高騰した場合には、費用の増加又は納期遅延等が生じ、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクが顕在化する可能性は、翌期においても相応に存在すると認識しております。当社グループは、今後も外部協力先との安定的な取引関係を保つとともに、十分な技術力を有する新規協力先の開拓を行ってまいります。 (13)新規事業展開について(顕在化可能性:高 / 影響度:低)当社グループは今後、更なる収益拡大を図るため、既存事業の周辺領域での新たな事業展開や海外市場における事業展開についても取り組んで参りたいと考えております。しかしながら、新規事業展開や海外展開は、一部ベトナムにMSPサービスのオペレーションセンターを開設しておりますが、規模感は小さく、今後、先行投資として人件費等の追加的な支出が発生する場合や、これまで想定していない新たなリスクが発生する等、当社グループの想定通りに進捗せず、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクが顕在化する可能性は、翌期においても相応に存在すると認識しております。当社グループは、新規事業の概況及び市場動向を注視しながら、適切なタイミングで事業の再編や構造改革を実施するよう努めております。 2.外部環境について(1)価格競争について(顕在化可能性:高 / 影響度:低)当社グループが属するクラウド市場における価格競争は、競合企業の新規参入により今後更に激しくなることが予測されます。低価格競争が更に進展し、競合他社との差別化が有効に図れず、当社グループが提供するサービスの売上高が想定どおりに増加しない、又は経常利益が悪化する場合等には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクが顕在化する可能性は、翌期においても相応に存在すると認識しております。当社グループは、技術力の強化、サービス品質の向上等により、競争力の維持に努めております。 (2)競合について(顕在化可能性:低 / 影響度:中)クラウドインテグレーションに関する当社の競合優位性としては、大手パブリッククラウドベンダー3社(Amazon Web Services, Inc.及びMicrosoft Corporation並びにGoogle Cloud Japan G.K.)との契約及び認定資格を保有していることからマルチクラウドの取扱いを可能としている点、かつ、SAPシステムのクラウド移行等の大規模な基幹システムのクラウド移行を専門に行っている点があり、それらにより案件獲得に繋がっております。また、MSPやクラウドライセンスリセールにおける優位性としては、大小問わずクラウドサービスを提供している企業との価格競争が激化していく環境の中でも、クラウド利用を前提としたクラウドインテグレーションのサービスでもあるデータ基盤構築やクラウドアプリケーション開発を提供できることがあり、既存顧客のリテンションに繋がっております。当社グループが事業を展開するクラウド市場は、規模の大小を問わず競合企業が複数存在しており、クラウドの普及に伴い、今後も競合企業の新規参入が予測されます。これら競合他社の中には、当社グループに比べ大きな資本力、技術力、販売力等の経営資源及び顧客基盤等を保有している企業が含まれ、競合企業の動向は市場に大きな影響を与える可能性があり、新規参入の拡大等により競争が激化し、類似サービスの出現により当社グループが競合企業との差別化を有効に図ることが出来ない場合等には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクが顕在化する可能性は低いものの、中長期的に顕在化する可能性があると認識しております。当社グループは、技術力の強化、サービス品質の向上等により、競争力の維持に努めております。また、自社開発のクラウド運用サービスツール「BSC:BeeX Service Console」並びにサービスパッケージ「BeeX Plus」を提供し、他社との差別化を強化しており、加えて、大手ERPベンダーのSAPシステムの取扱いをしていることから、その利用している大中規模の企業ユーザーへアプローチが可能である利点を生かし、他社との差別化に努めております。 (3)技術革新への対応について(顕在化可能性:高 / 影響度:低)当社グループが属するクラウド業界においては、市場及び顧客ニーズ、技術の変化が非常に速く、それに基づく新サービス等の開発・導入が相次いで生じております。また、クラウド基盤の特性としてサービスの仕様変更、新サービスの追加等頻繁にアップデートを実施しており、クラウドエンジニアの育成プロセスは長期化かつ高難度化しております。当社グループは、このような変化に迅速にキャッチアップすべく、最新の技術動向等を注視し、最新の技術情報の収集とノウハウの習得に積極的に取り組んでおりますが、技術革新、又はそれに伴い変化する顧客ニーズを捉えた新サービスの開発、導入及び品質確保等にかかる対応が遅れた場合には、当社グループのサービスの競争力が低下する可能性があります。また、技術革新に対応するために必要となる追加投資等の支出が拡大した場合には採算悪化による経常利益の低下に繋がり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクが顕在化する可能性は、翌期においても相応に存在すると認識しております。当社グループは、常に最新の技術動向や市場動向を分析し、新技術やサービスの研究開発に努め、サービスの競争力向上に取り組むことで、技術や顧客ニーズの変化に対応しております。 (4)為替相場の変動について(顕在化可能性:高 / 影響度:低)当社グループのAWSリセールにおいて、当社とAmazon Web Services,Inc.との取引にかかるAWS月額利用料は米ドル建てで計算されます。日本円と米ドル間の為替相場が円高となった場合には売上高・仕入高がともに減少し、円安となった場合には売上高・仕入高がともに増加する為、利益率への影響は緩和されておりますが、急激な為替変動があった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクが顕在化する可能性は、翌期においても相応に存在すると認識しております。当社は、為替予約を行うことにより為替リスクの極小化に努めております。 (5)法的規制について(顕在化可能性:低 / 影響度:高)当社グループは電気通信事業法上の電気通信事業者等の業法による規制等を受ける状況にはありませんが、社会情勢の変化等により当社の事業運営を制約する規制強化等が行われる可能性は否定できません。万が一、かかる規制の強化がなされた場合には、当社グループの事業運営に影響を及ぼす可能性があります。また、近年、インターネット関連事業を規制する法令は度々変更・追加がなされており、今後新たな法令等の規制がなされた場合には、当社グループの事業運営に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクが顕在化する可能性は低いと予想しております。当社グループは、法令改正の動向などの情報収集を適宜行い、適時に対応できるようにすることによりリスクの軽減を図っております。 3.事業運営について(1)特定人物への依存について(顕在化可能性:低 / 影響度:中)当社の代表取締役社長広木太は、当社の創業メンバーであり、経営方針・経営戦略の策定やその実行において重要な役割を果たしております。当社グループは、同氏に過度な依存をしない経営体制を構築すべく、幹部社員の情報共有や権限委譲等によって同氏への過度な依存の脱却に努めておりますが、今後何らかの理由で同氏が当社グループの業務を遂行することが困難になった場合には、当社グループの事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクが顕在化する可能性は低いと予想しております。当社グループは、同氏に過度な依存をしない経営体制を構築すべく、幹部社員の情報共有や権限委譲等によって同氏への過度な依存の脱却に努めております。 (2)事業拡大に対する組織的な対応について(顕在化可能性:低 / 影響度:中)当社グループは、小規模な組織であると認識しております。現状はこれに応じた内部管理体制となっておりますが、今後の成長に伴う事業規模の拡大によっては、内部管理体制とのアンバランスが生じ、適切な業務運営が困難となり当社の事業運営及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクが顕在化する可能性は低いと予想しております。当社グループは、事業拡大に応じて人員の増強や内部管理体制の一層の充実を図ってまいります。 (3)優秀な人的資源の確保について(顕在化可能性:高 / 影響度:中)当社グループの提供するサービスは、当社の技術部門を中心とした従業員による継続した役務に依存しております。当社グループの事業拡大に伴い、優秀な経営陣及び従業員を内部育成し、技術・営業・企画及び管理面において適切な人材を適切な時期に確保又は維持できなかった場合、必要以上の人員数採用により労務費用を適切にコントロールすることができなかった場合、労働市場において想定よりも人件費が高騰した場合には、当社グループの事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクが顕在化する可能性は、翌期においても相応に存在すると認識しております。当社グループは、今後も事業規模の拡大に応じて、専門技術や知識を有する優秀な人材の中途採用に努めるとともに、教育制度の充実、人事評価制度の見直し、労働環境の整備など、従業員の働きがいを向上させる取組みを強化していく方針です。 (4)知的財産権について(顕在化可能性:低 / 影響度:中)当社グループはこれまで、第三者の知的財産権を侵害したとして損害賠償や使用差し止めの請求を受けたことはなく、知的財産権の侵害を行っていないものと認識しております。当社グループは、第三者の特許権その他の知的財産権を侵害しないよう細心の注意を払っておりますが、万が一、第三者の知的財産権を侵害した場合には、損害賠償の負担が生じる可能性があります。当社グループが属するクラウド市場において知的財産権の状況を完全に把握することは困難であり、当社グループの事業に関連する知的財産権について第三者の特許取得が認められた場合、あるいは将来特許取得が認められた場合、当社グループの事業遂行の必要上これらの特許権者に対してライセンス料を負担する等の対応を余儀無くされる可能性があります。このような損害賠償及びライセンス料の多額の負担が生じた場合、当社グループの事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクが顕在化する可能性は低いと予想しております。当社グループは、第三者の知的財産権を侵害しないよう、社内担当部門で慎重に調査を行っております。また、必要に応じて専門家と連携を取りリスクの軽減を図っております。 (5)情報管理体制について(顕在化可能性:高 / 影響度:中)当社グループは、クラウド基盤の導入や運用、又はクラウドサービス提供の過程において、顧客企業の機密情報やユーザーの個人情報を取り扱う可能性がありますが、万が一、外部からの不正アクセス、システム運用における人的過失、従業員の故意等による機密情報や個人情報の漏洩、消失、改竄又は不正利用等が発生し、当社グループがそのような事態に適切に対応できず信用失墜又は損害賠償による損失が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクが顕在化する可能性は、翌期においても相応に存在すると認識しております。当社グループでは、システム上のセキュリティ対策やアクセス権限管理の徹底に加え、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)に関する国際規格である「ISO/IEC27001」の認証取得、当該公的認証に準拠した規程・マニュアルの整備・運用等を行うことで、情報管理体制の強化に努めております。 (6)配当政策について(顕在化可能性:低 / 影響度:低)当社は、剰余金の配当につきましては、株主に対する利益還元も経営の重要課題であると認識しております。配当政策の基本方針としましては、業績動向、配当性向及び事業環境等を総合的に勘案し、株主に対して安定的かつ継続的な利益還元を実施する方針であります。しかしながら、当社グループの業績が計画どおりに進展しない場合には、配当を実施できない可能性があります。 (7)当社株式の流動性について(顕在化可能性:低 / 影響度:中)当社の大株主には親会社である株式会社テラスカイ、事業法人、当社役職員が含まれており、当社株式の流動性の確保に努めることとしておりますが、当社の流通株式比率は2026年2月末現在において27.7%となっております。今後は、事業会社様への一部売出しの要請、ストックオプションの行使による流通株式数の増加分を勘案し、これらの組み合わせにより、流動性の向上を図っていく方針ではあります。しかしながら、何らかの事情により流動性が低下する場合には、当社株式の市場における売買が停滞する可能性があり、それにより当社株式の需給関係にも悪影響を及ぼす可能性があります。 4.親会社との関係に関する事項(顕在化可能性:低 / 影響度:高)当社の親会社である株式会社テラスカイ(東京証券取引所プライム市場)は、当社の発行済株式総数の62.9%(2026年2月末現在)を保有する筆頭株主であり、クラウドにおける「ソリューション事業」及び「製品事業」を行っております。当社は、独自に経営方針・政策決定及び事業展開についての意思決定を行っております。しかしながら、上場後も同社の株式保有比率は過半数を超えており、同社は筆頭株主として基本事項に関する決定権又は拒否権を保有しているため、当社の意思決定に対して同社が影響を与える可能性があります。 (1)テラスカイグループにおける当社グループの位置付けについて当社グループは、テラスカイグループにおいて、SAPソフトウエア基盤のクラウドに特化したサービス及びAWSを中心として、Azure、Google Cloudに対応したマルチクラウドインテグレーションの提供によるクラウドシステムの導入サービスを行う唯一の会社として位置づけられており、テラスカイグループ各社の業務内容、事業領域は明確に区分されており、当社と類似事業を営む会社はありません。 (2)親会社との取引について 当連結会計年度(自 2025年3月1日 至 2026年2月28日)種類会社等の名称又は氏名所在地資本金又は出資金(千円)事業の内容又は職業取引の内容取引金額(千円)親会社株式会社テラスカイ東京都中央区1,256,892クラウドに特化したソリューション事業及び製品事業システム運用に係る役務提供/AWS利用料の課金代行サービスの提供(注1、2)629,948(注)1.親会社との取引は、外部顧客へのサービス提供について、同社を通じて受注・サービス提供したものであります。2.取引を継続する場合、新たに取引を行う場合には、親会社等から独立した立場の社外取締役も参加する取締役会において、事業上の必要性及び他社との取引条件等を比較し、その取引の合理性及び条件の妥当性の検証を行なった上で決議することとしています。 (3)親会社等との役員の兼務関係について本書提出日現在における当社の役員9名(取締役6名、監査役3名)のうち、親会社である株式会社テラスカイの役員を兼ねる者は1名であり、豊富な経営及び監督経験から、その知見の活用及び当社事業に関する助言を得ることを目的として就任しており、当社独自の経営判断を妨げるものではなく、当社の経営執行に与える影響は限定的であると認識しております。今後、親会社との役員兼務者は1名のみを継続する方針であります。なお、兼務者の当社における役職、氏名及びテラスカイグループ会社における役職は以下のとおりであります。氏名当社における役職テラスカイグループ会社における役職塚田 耕一郎取締役株式会社テラスカイ 取締役CFO専務執行役員株式会社キットアライブ 取締役株式会社テラスカイベンチャーズ 代表取締役社長株式会社Quemix 取締役Terrasky Thailand co.itd 取締役 (4)親会社等からの独立性の確保について当社が事業活動を行う上で、「重要な決議事項」のうち「テラスカイグループ内の資本政策に関わる事項」に限り親会社である株式会社テラスカイに事前相談することとなっております。一方で、当社は、新たにテラスカイグループ外の会社と資本提携又はM&A等をする場合を含め、親会社の指示、承認及び事前相談に基づいて意思決定を行うのではなく、一般株主と利益相反が生じるおそれのない独立役員、及び過半数を占める専任役員を中心とする経営陣の判断のもと、当社独自に意思決定を行っております。

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