研究開発活動(本文)
FY2025|3,254 文字
6 【研究開発活動】当社グループは、各社において独自の研究開発活動を行っているほか、グループ会社間での技術や市場に関する緊密な情報交換や共同研究、研究開発業務の受委託等を通じて、相互に協力し、連携の強化を図るとともに、グループ外の会社等との間でも共同での研究開発を積極的に行うなど、新技術の開発や既存技術の改良に鋭意取り組んでおります。当社グループの研究開発人員は3,797名、当連結会計年度における研究開発費の総額は1,239億円となっており、各事業部門別の研究内容、研究成果及び研究開発費は次のとおりであります。(1) スペシャリティマテリアルズセグメントアドバンストフィルムズ&ポリマーズ、アドバンストソリューションズ、アドバンストコンポジット&シェイプスに関する研究開発を行っており、当連結会計年度の主な成果は次のとおりです。・株式会社ダイモンが開発した月面探査車「YAOKI」において、素材知見と構造設計・最適化シミュレーション技術を融合したコンプライアントメカニズムを適用して設計した樹脂部材が採用されました。「YAOKI」は2025年3月、民間プロジェクトとして日本で初めて月面での撮影、地球への画像データ送信に成功しました。・養殖業における感染症による突然死の抑制につながる有胞子性乳酸菌プロバイオティクス「Heyndrickxia coagulans SANK70258」の効果について、近畿大学大学院農学研究科と共同研究の成果を発表し、成果論文は2024年11月「Frontiers in Aquaculture」に掲載されました。本セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は257億円であります。(2) MMA&デリバティブズセグメントMMA、コーティング&アディティブスに関する研究開発を行っており、当連結会計年度の主な成果は次のとおりです。・リサイクル原料となる廃プラスチックの種類などの情報を改ざん不可能な形で適切に管理・共有できる透明性・信頼性の高いサプライチェーン構築に向けて、株式会社chaintopeと共同でトレーサビリティシステムの実証試験を実施しました。本セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は68億円であります。(3) ベーシックマテリアルズ&ポリマーズセグメントマテリアルズ&ポリマーズ、炭素に関する研究開発を行っており、当連結会計年度の主な成果は次のとおりです。・2025年度中に資源循環型カーボンブラックの販売を開始することをめざし、香川事業所のコークス炉において、使用済みタイヤをケミカルリサイクルする検討を2024年7月に開始しました。コークス炉を活用し、使用済みタイヤから再生産した資源循環型カーボンブラックを販売することは世界初の試みとなります。・植物性由来のポリカーボネートジオールである「BENEBiOL™」について、柔軟性と耐薬品性の両立、耐汚染性、特徴的な触感などの優れた機能は変わらず、さらにバイオマス比率を高めたグレードを2024年10月に提供開始しました。・タイヤの製造工程で発生するゴム片及び使用済みタイヤの粉砕処理品を用いて、ケミカルリサイクルによってタイヤの主原料のひとつであるカーボンブラックを生産し、再びタイヤの原料として活用する資源循環の取り組みを住友ゴム工業株式会社と協業で2025年1月に開始しました。・茨城県内におけるプラスチック容器の循環をめざす包括連携協定を鹿嶋市、リファインバース、東洋製罐グループ、キユーピー、カスミと2025年2月に締結しました。回収された使用済みプラスチックをケミカルリサイクルプラントにて再資源化する実証実験を2025年夏頃に開始予定です。 本セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は86億円であります。(4)ファーマセグメント 医薬品に関する研究開発を行っており、当連結会計年度の主な成果は次のとおりです。・パーキンソン病治療薬候補品であるND0612について、米国食品医薬品局(FDA)より審査完了報告通知(Complete Response Letter、以下「CRL」)を受領しておりましたが、CRLで指摘されたND0612の成分の一つであるカルビドパの安全性に関する追加情報の提供や、製品の品質、デバイス及び製造所の査察に関する追加情報についてFDAと協議し、再申請に向けた対応が確認できたことを受け、米国における開発計画を変更しました。2025年中頃の再申請をめざします。また、欧州医薬品庁(EMA)より販売承認申請を受理した旨の通知を2025年2月に受領しました。・選択的DPP-4阻害剤/SGLT2阻害剤 配合剤「カナリア®配合OD錠」について、口腔内崩壊錠(OD錠)の剤形追加承認を日本において2025年2月に取得しました。本セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は665億円であります。(5)産業ガスセグメント 産業ガスに関する研究開発を行っており、当連結会計年度の主な成果は次のとおりです。・石灰製造炉などの高濃度CO2排出源をターゲットとして、10t/日規模のCO2回収装置(回収CO2濃度98%)を開発・商品化しました。中小規模排出源(排ガス量1,000Nm3/hクラス)向けの装置であり、ユニット化して導入・設置が容易に行えます。また、2024年4月、適用可能な原料CO2濃度範囲を20~60%まで拡大し、幅広いCO2排出源からのCO2回収を可能にいたしました。原料CO2濃度が20%未満である排出源からの回収についても、現在、本回収装置の適用を可能にすべく技術開発に取り組んでいます。・2024年4月、アンモニアから燃料電池自動車(FCV)の水素燃料に求められる品質仕様(ISO 14687:2019 Grade D)を満たす水素の製造実証に成功しました。また、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成事業「競争的な水素サプライチェーン構築に向けた技術開発事業/大規模外部加熱式アンモニア分解水素製造技術の研究開発」に参画し、大型の水素精製装置の開発を進めています。・化合物半導体製造装置事業では、MOCVD装置及びHVPE装置の製造・販売するとともに、用途拡大、改良改善のための開発に取り組んでいます。深紫外線ライトを使った除菌装置の開発・販売を手掛けているLit Thinking社より、大陽日酸製MOCVD(SR2000HT-RR)を2024年6月に受注しました。本装置はUVオプトエレクトロニクスのデバイス及びパワーエレクトロニクスの開発促進に必須となる高品質なアルミニウムガリウムナイトライド(AlGaN)の安定的な製造に用いられます。また、サウスカロライナ大学は、大陽日酸製MOCVD装置(型式:SR4000HT)を2025年3月に採用を決定しました。本装置はパワーエレクトロニクスやその他のワイドバンドギャップ半導体製造に用いられ、窒化物半導体の開発に貢献することが期待されます。大陽日酸は同大学と協力し、先進的な窒化物半導体デバイスの研究開発を支援することで、大陽日酸製MOCVD装置のグローバル市場に対する優位性が促進されると期待しています。さらに、ワイドバンドギャップ半導体において世界的に著名なオハイオ州立大学に対し、高性能な化合物半導体デバイスの製造に不可欠な窒化物用MOCVD装置(SR4000HT-RR-LV)と酸化物用HVPE装置を納入することを2024年10月に決定しました。本セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は50億円であります。(6) その他エンジニアリング等に関する研究開発を行っており、その他部門における当連結会計年度の研究開発費は3億円であります。 上記のほか、研究開発費には、特定の事業部門に区分できない基礎研究に要した研究開発費が110億円あります。
FY2024|2,659 文字
6 【研究開発活動】当社グループは、各社において独自の研究開発活動を行っているほか、グループ会社間での技術や市場に関する緊密な情報交換や共同研究、研究開発業務の受委託等を通じて、相互に協力し、連携の強化を図るとともに、グループ外の会社等との間でも共同での研究開発を積極的に行うなど、新技術の開発や既存技術の改良に鋭意取り組んでおります。当社グループの研究開発人員は3,867名、当連結会計年度における研究開発費の総額は1,216億円となっており、各事業部門別の研究内容、研究成果及び研究開発費は次のとおりであります。(1) スペシャリティマテリアルズセグメントポリマーズ&コンパウンズ、フィルムズ&モールディングマテリアルズ、アドバンストソリューションズに関する研究開発を行っており、当連結会計年度の主な成果は次のとおりです。・環境汚染や人の健康への影響が懸念されている有機フッ素化合物であるPFAS(パーフルオロアルキル化合物及びポリフルオロアルキル化合物の総称)を一切使用することなく高難燃性を実現した高付加価値ポリカーボネート樹脂「XANTAR™(ザンター™) XFシリーズ」を2023年9月に開発しました。・軽量でありながら高強度、高靭性、高耐熱性といった特長を有するセラミックマトリックスコンポジットについて、セラミック繊維の代わりに当社グループが製造するピッチ系炭素繊維を用いたうえに表面に酸素透過バリア層を設けることで、耐熱温度1,500℃を実現したセラミックマトリックスコンポジット材料(C/SiC)を2024年2月に開発しました。・速硬化性、耐熱性、高靭性等の特長をもつ炭素繊維プリプレグについて、独自の材料設計技術により、含浸させるエポキシ樹脂を植物由来品に置き替え最大で約25%のバイオマス度を実現した「BiOpreg#400シリーズ」を2024年3月に開発しました。・独自の材料設計技術と製造技術により、高いバイオマス度、柔軟性、高い裂け強度、優れた加工性等の特長をもち、自然界の微生物によって分解される生分解性バイオポリエステル樹脂を2024年2月に開発しました。本セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は318億円であります。(2) 産業ガスセグメント産業ガスに関する研究開発を行っており、当連結会計年度の主な成果は次のとおりです。・国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託事業「燃料アンモニア利用・生産技術開発/工業炉における燃料アンモニアの燃焼技術開発」に参画し、アンモニア-酸素燃焼技術の開発を進めています。AGC㈱横浜テクニカルセンターのガラス溶融炉で、アンモニア-酸素燃焼技術の実証試験を2023年6月に世界で初めて成功させました。・大陽日酸㈱とRasirc, Inc.社は共同でALD成膜技術の開発に取り組んでいます。窒化膜ALDには無水ヒドラジンが、酸化膜ALDには過酸化水素ガスがそれぞれ既存の窒化材、酸化材よりも良好なプロセスを実現できることを実証しています。有機溶媒と混合させることで安全性を高めた無水ヒドラジン供給ソース(Rasirc製BRUTE®-Hydrazine)を供給源とする高純度ヒドラジンガス供給システムを2024年2月に開発しました。・化合物半導体の製造に必要となるMOCVD装置及びHVPE装置を製造・販売するとともに、用途拡大、改良改善のための開発に取り組んでいます。2023年6月、GaN(窒化ガリウム)系量産型MOCVD装置UR26Kに新機構として「基板自動搬送システム」と「一体型ドライ洗浄システム」を追加することに成功しました。従来機に比べ、およそ50%の大幅な生産効率向上に貢献します。・重水素化アンモニアの製造プロセスを確立し、2023年5月に国内で初めて量産体制を構築しました。また、使用済み重水を再濃縮する装置を開発し、国内企業として初めて商業化しました。重水リサイクル体制の構築により、効率的でサステナブルな重水の利用を可能にするとともに、重水素化アンモニアをはじめとする重水素標識化合物のグローバルからの需要に対し、安定供給に貢献します。本セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は45億円であります。(3) ヘルスケアセグメント医薬品に関する研究開発を行っており、当連結会計年度の主な成果は次のとおりです。・エダラボン経口懸濁剤(開発コード:MT-1186)について、筋萎縮性側索硬化症(ALS)を適応症として、2023年5月にスイス(製品名:「RADICAVA® Oral Suspension」)で承認を取得しました。同剤は、米国・カナダ・日本で既に承認されています。・SGLT2阻害剤「カナグル®錠 100mg」(一般名:カナグリフロジン水和物)について、口腔内崩壊錠(OD錠)の剤形追加承認を日本において2024年3月に取得しました。 本セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は630億円であります。(4) MMAセグメントMMAに関する研究開発を行っており、当連結会計年度の主な成果は次のとおりです。・アクリル樹脂にゴム粒子をコンパウンドすることで、自動車ボディに求められる耐衝撃性の向上を図ったポリメチルメタクリレート材料を本田技研工業株式会社と共同で開発しており、本開発品を使用したコンセプトモデルを2023年10月に公開しました。本セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は33億円であります。(5) ベーシックマテリアルズセグメント石化、炭素に関する研究開発を行っており、当連結会計年度の主な成果は次のとおりです。・アラブ首長国連邦アブダビ首長国において、世界初となる商業規模のCO2およびグリーン水素由来のポリプロピレン製造を含むカーボンリサイクルケミカル製造事業の実現に向けた共同調査について、Abu Dhabi Future Energy Company PJSC - Masdar及び株式会社 INPEXとの間で、2023年7月に契約締結を発表しました。本セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は79億円であります。(6) その他エンジニアリング等に関する研究開発を行っており、その他部門における当連結会計年度の研究開発費は4億円であります。 上記のほか、研究開発費には、特定の事業部門に区分できない基礎研究に要した研究開発費が108億円あります。
FY2023|2,501 文字
6 【研究開発活動】当社グループは、各社において独自の研究開発活動を行っているほか、グループ会社間での技術や市場に関する緊密な情報交換や共同研究、研究開発業務の受委託等を通じて、相互に協力し、連携の強化を図るとともに、グループ外の会社等との間でも共同での研究開発を積極的に行うなど、新技術の開発や既存技術の改良に鋭意取り組んでおります。当社グループの研究開発人員は4,632名、当連結会計年度における研究開発費の総額は1,495億円となっており、各事業部門別の研究内容、研究成果及び研究開発費は次のとおりであります。(1) 機能商品セグメントポリマーズ&コンパウンズ、フィルムズ&モールディングマテリアルズ、アドバンストソリューションズに関する研究開発を行っており、当連結会計年度の主な成果は次のとおりです。・5G等の次世代通信においては、従来の素材に比べ電波を損失させず通信に支障をきたさない新素材の開発が求められている中、高周波領域における伝送損失を軽減させたプリント配線基板用熱可塑性樹脂フィルム「New-IBUKI」の新グレード及び超低誘電フィルム「BeLight」を2022年6月に開発しました。・独自の製膜技術と材料設計技術により開発した高感度圧電フィルムを用い、ヘルスセンシング㈱の技術と組み合わせることで、従来のベッドセンサでは実現できなかった睡眠の質の検知と心身のバランスの解析が可能な睡眠センサを2022年10月に開発しました。・軽量で強度があり、透明性や成形加工性に優れる二軸延伸ポリスチレンシートについて、植物由来の樹脂添加剤を配合した二軸延伸ポリスチレンシートを2022年12月に開発しました。本セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は308億円であります。(2) ケミカルズセグメントMMA、石化、炭素に関する研究開発を行っており、当連結会計年度の主な成果は次のとおりです。・自動車のテールランプ等に使用されているアクリル樹脂について、ケミカルリサイクルの事業化に向け、東京海上日動火災保険㈱及び㈱ABTと共同で、使用済自動車からアクリル樹脂を回収するスキームについての実証実験を2023年3月に開始しました。本セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は110億円であります。(3) 産業ガスセグメント産業ガスに関する研究開発を行っており、当連結会計年度の主な成果は次のとおりです。・カーボンフリー燃料である水素ガスに注目し、工業炉分野でのCO2排出削減への貢献に取り組んでいます。日本電気硝子㈱と水素-酸素バーナを共同開発し、2022年4月、水素100%燃焼によるガラス溶融の実証試験に成功しました。大手自動車用鋳物メーカーと誘導炉向け水素-酸素バーナを2022年7月に共同開発しました。・液化窒素式プログラムフリーザの新製品として、細胞凍結保存用バイアル(10cc)を最大 1,575本処理できる、庫内容量300Lの「クライオセルマスターTM」CM-300を2022年9月に商品化しました。・石灰製造炉などの高濃度CO2排出源をターゲットとして、10t/日規模のCO2回収装置(回収CO2濃度98%)を2023年3月に開発・商品化しました。中小規模排出源(排ガス量1,000Nm3/hクラス)向けの装置であり、ユニット化して導入・設置が容易に行えます。・導電性ペースト・インク用途向け表面改質銅ナノ粒子を2023年3月に開発しました。銅ナノ粒子が有機溶媒中に均一に分散するため、小型電子部品の電極薄膜やセラミック基板の微細配線を実現するための銅ペーストの製造に有効です。 本セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は35億円であります。(4) ヘルスケアセグメント医薬品、ライフサイエンスに関する研究開発を行っており、当連結会計年度の主な成果は次のとおりです。・エダラボン経口懸濁剤(開発コード:MT-1186)について、筋萎縮性側索硬化症(ALS)を適応症として、2022年5月に米国(製品名:「RADICAVA ORS®」)で承認を取得しました。さらに、11月にカナダ(製品名:「RADICAVA® Oral Suspension」)、12月に日本(製品名:「ラジカット®内用懸濁液2.1%」)において承認を取得しました。エダラボンの投与経路はこれまで点滴静注に限られていましたが、本剤の承認により経口で服用できるため、注射による痛みや投与のための通院などALS患者さんの負担を軽減することが期待できます。・「カナグル®錠100mg」(開発コード:TA-7284、一般名:カナグリフロジン水和物)について、2型糖尿病を合併する慢性腎臓病(ただし、末期腎不全又は透析施行中の患者を除く)の適応追加承認を日本において2022年6月に取得しました。今回の適応追加により、腎臓疾患に苦しんでいる患者さんのQOL向上に寄与していきます。・一般財団法人阪大微生物病研究会(本部:大阪府吹田市)との共同開発による沈降精製百日せきジフテリア破傷風不活化ポリオヘモフィルスb型混合ワクチン「ゴービック水性懸濁注シリンジ」について、2023年3月に、日本における製造販売承認を取得しました。接種回数の削減により、乳幼児及び保護者の負担を軽減することが期待できます。 ・抗サイトメガロウイルス化学療法剤「バリキサ®ドライシロップ5000mg」(一般名:バルガンシクロビル塩酸塩)について、症候性先天性サイトメガロウイルス感染症の適応追加承認を日本において2023年3月に取得しました。同疾患の治療薬として世界で初めての承認であり、患者さんに新たな治療の選択肢を提供します。本セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は907億円であります。(5) その他エンジニアリング等に関する研究開発を行っており、その他部門における当連結会計年度の研究開発費は2億円であります。 上記のほか、研究開発費には、特定の事業部門に区分できない基礎研究に要した研究開発費が133億円あります。
FY2022|2,084 文字
5 【研究開発活動】当社グループは、各社において独自の研究開発活動を行っているほか、グループ会社間での技術や市場に関する緊密な情報交換や共同研究、研究開発業務の受委託等を通じて、相互に協力し、連携の強化を図るとともに、グループ外の会社等との間でも共同での研究開発を積極的に行うなど、新技術の開発や既存技術の改良に鋭意取り組んでおります。当社グループの研究開発人員は4,720名、当連結会計年度における研究開発費の総額は1,566億円となっており、各事業部門別の研究内容、研究成果及び研究開発費は次のとおりであります。(1) 機能商品セグメントポリマーズ&コンパウンズ、フィルムズ&モールディングマテリアルズ、アドバンストソリューションズに関する研究開発を行っており、当連結会計年度の主な成果は次のとおりです。・軽さと強度を兼ね備える炭素繊維複合材料について、最短1分で硬化可能な速硬化型炭素繊維プリプレグを2021年4月に販売しました。・紙おむつをはじめとする衛生材料のバックシートや高機能防護服の基材等に使用される透湿性フィルムについて、植物由来原料を用いた透湿性フィルム「Green KTF TM」を2021年8月に販売しました。・高い耐久性を持つ超高効率性デバイスの実現を可能とする素材である窒化ガリウム(GaN)について、GaN単結晶基板の量産に向けた実証設備を㈱日本製鋼所と共同で2021年5月に竣工し、量産に向けた実証試験を開始しました。・通信環境の急速な発展に伴い、高い誘電特性を持ったフィルム等の新素材が求められる中、高周波領域における誘電損失を低減した高周波通信向けの超低誘電損失フィルムを2022年1月に開発しました。本セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は279億円であります。(2) ケミカルズセグメントMMA、石化、炭素に関する研究開発を行っており、当連結会計年度の主な成果は次のとおりです。・反発弾性、耐摩耗性、耐加水分解性、低温での柔軟性等の特性を有するPTMGについて、植物由来原料を使用した「Bio PTMG」を開発し、2021年6月にサンプルの提供を開始しました。・高い透明性と耐候性、優れた加工性を特長とするアクリル樹脂板について、抗ウイルス・抗菌加工を施した「アクリライトTM BX」を2021年11月に販売しました。本セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は109億円であります。(3) 産業ガスセグメント産業ガスに関する研究開発を行っており、当連結会計年度の主な成果は次のとおりです。・大陽日酸㈱は、カーボンフリー燃料である水素ガスに注目し工業炉分野でのCO2排出削減への貢献に取り組んでいる中、水素ガスを燃料として用いる工業炉向けの水素酸素バーナの開発を2021年5月に開始しました。・大陽日酸㈱は、カーボンフリー燃料であるアンモニア(NH3)を用いた溶融・球状化技術を、球状シリカメーカーである㈱アドマテックスと共同で2022年2月に開発しました。・大陽日酸㈱は、パワーデバイスの低コスト化と次世代EVの省エネ化への貢献に向けて開発に取り組む中、国立大学法人東京農工大学及び㈱ノベルクリスタルテクノロジーと共同で、HVPE 法による6インチウエハ上の酸化ガリウム成膜に2022年3月に世界で初めて成功しました。本セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は36億円であります。(4) ヘルスケアセグメント医薬品、ライフサイエンスに関する研究開発を行っており、当連結会計年度の主な成果は次のとおりです。・Muse細胞製品「CL2020」について、急性心筋梗塞、脳梗塞、表皮水疱症、脊髄損傷、筋萎縮性側索硬化症(ALS)に加え、2021年4月に新型コロナウイルス感染症に伴う急性呼吸窮迫症候群を対象とした臨床試験を開始しました。・新型コロナウイルス感染症の予防をめざして開発をしている植物由来のウイルス様粒子(Virus Like Particle)ワクチン(開発コード:MT-2766)について、連結子会社であるメディカゴ社(本社:カナダ・ケベック市)がカナダにおいて2022年2月に承認を取得しました。新型コロナウイルス感染症ワクチンとして世界初の植物由来ワクチンとなります。また、日本において2021年10月に第1/2相臨床試験を開始しました。・「ジスバル®カプセル40mg」(開発コード:MT-5199、一般名:バルベナジン)について、遅発性ジスキネジアを適応症とした日本における承認を2022年3月に取得しました。日本において遅発性ジスキネジアの治療剤として初めて承認された医薬品となります。本セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は1,013億円であります。(5) その他エンジニアリング等に関する研究開発を行っており、その他部門における当連結会計年度の研究開発費は2億円であります。 上記のほか、研究開発費には、特定の事業部門に区分できない基礎研究に要した研究開発費が127億円あります。
FY2021|2,071 文字
5 【研究開発活動】当社グループは、各社において独自の研究開発活動を行っているほか、グループ会社間での技術や市場に関する緊密な情報交換や共同研究、研究開発業務の受委託等を通じて、相互に協力し、連携の強化を図るとともに、グループ外の会社等との間でも共同での研究開発を積極的に行うなど、新技術の開発や既存技術の改良に鋭意取り組んでおります。当社グループの研究開発人員は4,757名、当連結会計年度における研究開発費の総額は1,261億円となっており、各事業部門別の研究内容、研究成果及び研究開発費は次のとおりであります。(1) 機能商品セグメント情電・ディスプレイ、高機能フィルム、環境・生活ソリューション、高機能成形材料、高機能ポリマー、高機能化学、新エネルギーに関する研究開発を行っており、当連結会計年度の主な成果は次のとおりです。・三菱ケミカル㈱が開発したモスアイ型反射防止フィルム「モスマイト」が、2020年4月、カシオ計算機㈱の耐衝撃ウオッチG-SHOCK「GBD-H1000」に採用されました。・三菱ケミカル㈱と日本製紙㈱は、2020年6月、三菱ケミカル㈱の生分解性樹脂「BioPBS」と日本製紙㈱の紙製バリア素材「シールドプラス」を用いた循環型包装材を共同開発しました。・三菱ケミカルアクア・ソリューションズ㈱によるミャンマーにおける膜ろ過浄水装置を利用した分散型給水システムの実証事業が、2020年12月、国際連合工業開発機関が実施する「開発途上国の感染症予防に向けたSTePP技術の実証・移転による海外日本企業支援事業」に採択されました。・三菱ケミカル㈱のバイオエンジニアリングプラスチック「DURABIO」が、2021年3月、いすゞ自動車㈱の小型トラック「ELF」、中型トラック「FORWARD」、大型トラック「GIGA」の交差点警報及びブラインドスポットモニター(BSM)用レーダーカバーに採用されました。本セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は232億円であります。(2) ケミカルズセグメントMMA、石化、炭素に関する研究開発を行っており、本セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は96億円であります。(3) 産業ガスセグメント産業ガスに関する研究開発を行っており、当連結会計年度の主な成果は次のとおりです。・大陽日酸㈱が、2021年3月、電気炉製鋼プロセスにおいて酸素アプリケーションとレーザー式ガス分析装置を連動させることにより酸素吹込みを最適化し、従来操業と比較して酸素原単位を約20%削減する「SCOPE-Jet SCAN」を開発しました。・大陽日酸㈱が、2021年3月、流体の自励振動現象を応用して酸素噴流をスイングさせることで、ガラス製造プロセスの溶解炉において高効率化及び低NOx化を達成できる酸素富化技術「Innova-Jet OxLance」を開発しました。・大陽日酸㈱が、2021年3月、0.1ケルビン(マイナス273℃)の超低温を、低振動・低電気ノイズで提供できる分離型無冷媒希釈冷凍機(e-Dilution plus)を開発しました。・大陽日酸㈱が、2021年3月、プリンテッドエレクトロニクスに対応したラインアンドスペース(L/S)200μm以下の微細配線に適用可能な銅ナノ粒子を用いた導電性インクを開発しました。本セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は34億円であります。 (4) ヘルスケアセグメント医薬品、ライフサイエンスに関する研究開発を行っており、当連結会計年度の主な成果は次のとおりです。・田辺三菱製薬㈱が、2020年7月、エダラボン(一般名)(米国製品名:「ラジカヴァ」)の筋萎縮性側索硬化症(ALS)の適応症について、日本・韓国・米国・カナダ・スイス・中国に次ぎ、インドネシアで承認を取得しました。・田辺三菱製薬㈱の連結子会社であるメディカゴ社が、2021年3月、新型コロナウイルス感染症の予防をめざした植物由来のウイルス様粒子(Virus Like Particle)ワクチン「MT-2766」について、カナダ及び米国において、第2/3相臨床試験の第3相パートを開始しました。・田辺三菱製薬㈱が、2021年3月、「ユプリズナ点滴静注100mg」について、視神経脊髄炎スペクトラム障害(視神経脊髄炎を含む)の再発予防を適応症とした国内での承認を取得しました。・㈱生命科学インスティテュートは、2021年1月、急性心筋梗塞、脳梗塞、表皮水疱症、脊髄損傷に加え、筋萎縮性側索硬化症(ALS)を対象としたMuse細胞製品「CL2020」の臨床試験を開始しました。本セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は765億円であります。(5) その他エンジニアリング等に関する研究開発を行っており、その他部門における当連結会計年度の研究開発費は2億円であります。上記のほか、研究開発費には、特定の事業部門に区分できない基礎研究に要した研究開発費が132億円あります。
FY2020|1,643 文字
5 【研究開発活動】当社グループは、各社において独自の研究開発活動を行っているほか、グループ会社間での技術や市場に関する緊密な情報交換や共同研究、研究開発業務の受委託等を通じて、相互に協力し、連携の強化を図るとともに、グループ外の会社等との間でも共同での研究開発を積極的に行うなど、新技術の開発や既存技術の改良に鋭意取り組んでおります。当社グループの研究開発人員は4,774名、当連結会計年度における研究開発費の総額は1,334億円となっており、各事業部門別の研究内容、研究成果及び研究開発費は次のとおりであります。(1) 機能商品セグメント情電・ディスプレイ、高機能フィルム、環境・生活ソリューション、高機能成形材料、高機能ポリマー、高機能化学、新エネルギーに関する研究開発を行っており、当連結会計年度の主な成果は次のとおりです。・三菱ケミカル㈱が照明セード向けにバイオエンジニアリングプラスチック「DURABIO」の新グレードを開発し、2019年5月、コイズミ照明㈱の温浴施設用の照明セードに採用されました。・三菱ケミカル㈱の炭素繊維強化プラスチックが、2019年6月、八千代工業㈱が開発・製造・販売するHonda S660用「CFRP ROOF」に採用されました。・三菱ケミカル㈱は、2019年10月、エータムスリーディー社(オランダ)と共同で、同社の光造形3Dプリンターで造形可能な紫外線硬化樹脂「ダイヤビーム」を開発しました。・三菱ケミカル・クリンスイ㈱が、2020年3月、ハイグレードな浄水能力とキッチン空間に溶け込むデザイン性を両立させたビルトインタイプのアルカリイオン整水器「クリンスイAL800」を販売しました。本セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は250億円であります。(2) ケミカルズセグメントMMA、石化、炭素に関する研究開発を行っており、本セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は100億円であります。(3) 産業ガスセグメント産業ガスに関する研究開発を行っており、当連結会計年度の主な成果は次のとおりです。・大陽日酸㈱が、2019年8月、炭素繊維製造プロセスなどで発生する、シアン化水素、アンモニアなどの有毒ガスを含む排ガスに対して、酸素富化燃焼を利用した二段燃焼を用いることで、窒素酸化物の生成を抑制しながら省エネルギーを達成する排ガス除害装置「Innova-FLASH」を開発しました。・大陽日酸㈱が、2019年10月、超音速の酸素ジェットで省エネルギーを達成する「SCOPE-Jet」に、高温酸素を組合せてさらに高機能化した、「SCOPE-Jet OxHeat」を開発しました。・大陽日酸㈱が、2020年1月、次世代パワーデバイスの接合材として高強度かつ高信頼を実現できる銅ナノ粒子を用いたシート状の接合材の開発に成功しました。本セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は34億円であります。(4) ヘルスケアセグメント医薬品、ライフサイエンスに関する研究開発を行っており、当連結会計年度の主な成果は次のとおりです。・田辺三菱製薬㈱が、2019年7月、筋萎縮性側索硬化症の適応症について、中国で承認を取得しました。・田辺三菱製薬㈱が、2019年7月、統合失調症治療剤「カリプラジン」について、シンガポール及びタイで統合失調症の適応症で製造販売承認を取得しました。・田辺三菱製薬㈱が、2019年8月、レボドパ/カルビドパ持続皮下注製剤「ND0612」について、パーキンソン病を対象としたグローバル第3相臨床試験を米国で開始しました。本セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は830億円であります。(5) その他エンジニアリング等に関する研究開発を行っており、その他部門における当連結会計年度の研究開発費は2億円であります。上記のほか、研究開発費には、特定の事業部門に区分できない基礎研究に要した研究開発費が117億円あります。
FY2019|1,678 文字
5 【研究開発活動】当社グループは、各社において独自の研究開発活動を行っているほか、グループ会社間での技術や市場に関する緊密な情報交換や共同研究、研究開発業務の受委託等を通じて、相互に協力し、連携の強化を図るとともに、グループ外の会社等との間でも共同での研究開発を積極的に行うなど、新技術の開発や既存技術の改良に鋭意取り組んでおります。当社グループの研究開発人員は4,961名、当連結会計年度における研究開発費の総額は1,438億円となっており、各事業部門別の研究内容、研究成果及び研究開発費は次のとおりであります。(1) 機能商品セグメント情電・ディスプレイ、高機能フィルム、環境・生活ソリューション、高機能成形材料、高機能ポリマー、高機能化学、新エネルギーに関する研究開発を行っており、当連結会計年度の主な成果は次のとおりです。・三菱ケミカル㈱が、2018年5月、バイオエンジニアリングプラスチック「DURABIO」について、耐薬品性や長期耐久性などの環境信頼性を大幅に向上させた新グレードを開発しました。・三菱ケミカル㈱のバイオエタノール製造プロセス向けのゼオライト膜が、2018年8月、アメティス社(アメリカ)の製造プラントに採用されました。・三菱ケミカル㈱が、2018年10月、アルミ樹脂複合版「ALPOLIC/fr」について、難燃性を高めた内装材向けの新グレード「ALPOLIC/fr INNER LIGHT」を販売しました。・三菱ケミカル㈱の生分解性プラスチック「BioPBS」を用いたストローが、2019年3月、京浜急行電鉄㈱及びそのグループ会社が運営する施設において採用されました。本セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は297億円であります。(2) ケミカルズセグメントMMA、石化、炭素に関する研究開発を行っており、当連結会計年度の主な成果は次のとおりです。・三菱ケミカル㈱が開発した植物由来のポリカーボネートジオール「BENEBiOL」が、2018年11月、東レ㈱の環境配慮型のスエード調人工皮革「Ultrasuede BX」の原料として採用されました。本セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は100億円であります。(3) 産業ガスセグメント産業ガスに関する研究開発を行っており、当連結会計年度の主な成果は次のとおりです。・大陽日酸㈱が、2018年8月、自励振動現象を応用し、広い範囲を効率よく均一加熱できる酸素バーナ「SCOPE-Jet Swing」を開発しました。・大陽日酸㈱が、2019年1月、フィルム基材へ印刷・焼成することで導電配線を形成できる銅ナノ粒子を用いた導電性ペーストを開発しました。・大陽日酸㈱が、2019年3月、凍結バッグ収納に対応した細胞全自動凍結保存システム「クライオライブラリーアドバンス」を開発しました。本セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は35億円であります。(4) ヘルスケアセグメント医薬品、ライフサイエンスに関する研究開発を行っており、当連結会計年度の主な成果は次のとおりです。・田辺三菱製薬㈱が、2018年6月、抗真菌剤「ジュブリア」の爪白癬について、台湾で承認を取得しました。・田辺三菱製薬㈱が、2018年7月、MT-7117の赤芽球性プロトポルフィリン症について、第2相臨床試験を米国で開始しました。・田辺三菱製薬㈱が、2018年9月、MT-2271の高齢者における季節性インフルエンザの予防について、第3相臨床試験を米国、欧州、カナダ他で開始しました。・田辺三菱製薬㈱が、2019年2月、免疫抑制剤「アザニン」の自己免疫性肝炎について、日本で承認を取得しました。本セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は906億円であります。(5) その他エンジニアリング等に関する研究開発を行っており、その他部門における当連結会計年度の研究開発費は3億円であります。上記のほか、研究開発費には、特定の事業部門に区分できない基礎研究に要した研究開発費が97億円あります。
FY2018|1,574 文字
5 【研究開発活動】当社グループは、各社において独自の研究開発活動を行っているほか、グループ会社間での技術や市場に関する緊密な情報交換や共同研究、研究開発業務の受委託等を通じて、相互に協力し、連携の強化を図るとともに、グループ外の会社等との間でも共同での研究開発を積極的に行うなど、新技術の開発や既存技術の改良に鋭意取り組んでおります。当社グループの研究開発人員は4,843名、当連結会計年度における研究開発費の総額は1,388億円となっており、各事業部門別の研究内容、研究成果及び研究開発費は次のとおりであります。(1) 機能商品セグメント情電・ディスプレイ、高機能フィルム、環境・生活ソリューション、高機能成形材料、高機能ポリマー、高機能化学、新エネルギーに関する研究開発を行っており、当連結会計年度の主な成果は次のとおりです。・三菱ケミカル㈱の炭素繊維強化プラスチックが、2017年6月、アウディ社の「RS 5 Coupe」のルーフに採用されました。・三菱ケミカル㈱が、2017年8月、接着性樹脂「モディック」について、ポリプロピレンとポリ塩化ビニルを接着することができる新グレードを開発しました。・三菱ケミカル㈱が、2017年12月、バイオエンジニアリングプラスチック「DURABIO」について、マツダ㈱と共同で、自動車の大型外装意匠部品にも適用可能な新グレードを開発しました。・三菱ケミカル・クリンスイ㈱が、2017年12月、IoTを活用して専用アプリに浄水使用残量やカートリッジ交換予想日などの情報を表示できる「クリンスイ CS801i」の販売を開始しました。本セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は276億円であります。(2) ケミカルズセグメントMMA、石化、炭素に関する研究開発を行っており、本セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は100億円であります。(3) 産業ガスセグメント産業ガスに関する研究開発を行っており、当連結会計年度の主な成果は次のとおりです。・大陽日酸㈱が、2017年7月、自励振動現象を応用し、温度分布を均一にコントロールする酸素富化燃焼バーナー「Innova-Jet Swing」を開発しました。・大陽日酸㈱が、2017年11月、東邦化成㈱と共同で、フッ素樹脂に安定的な導電性と優れた耐薬品性・クリーン性を付与した「トーフロンPCTFE(帯電防止・導電性グレード)」を開発しました。・大陽日酸㈱が、2017年12月、小型の生体試料搬送容器である「CryoHandy」を開発し、販売を開始しました。本セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は30億円であります。(4) ヘルスケアセグメント医薬品、ライフサイエンスに関する研究開発を行っており、当連結会計年度の主な成果は次のとおりです。・田辺三菱製薬㈱が、2017年5月、「レミケード」のクローン病における用法・用量の変更(投与間隔の短縮)について、日本で承認を取得しました。・田辺三菱製薬㈱が、2017年8月、MT-5199の遅発性ジスキネジアについて、第2/3相臨床試験を日本で開始しました。・田辺三菱製薬㈱が、2017年11月、MT-6548の腎性貧血について、第3相臨床試験を日本で開始しました。・田辺三菱製薬㈱が、2018年2月、「バリキサ」の小児・臓器移植におけるサイトメガロウイルス感染症の発症抑制について、日本で申請しました。本セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は921億円であります。(5) その他エンジニアリング等に関する研究開発を行っており、その他部門における当連結会計年度の研究開発費は3億円であります。上記のほか、研究開発費には、特定の事業部門に区分できない基礎研究に要した研究開発費が58億円あります。
FY2017|1,684 文字
6 【研究開発活動】当社グループは、各社において独自の研究開発活動を行っているほか、グループ会社間での技術や市場に関する緊密な情報交換や共同研究、研究開発業務の受委託等を通じて、相互に協力し、連携の強化を図るとともに、グループ外の会社等との間でも共同での研究開発を積極的に行うなど、新技術の開発や既存技術の改良に鋭意取り組んでおります。当社グループの研究開発人員は4,883名、当連結会計年度における研究開発費の総額は1,263億円となっており、各事業部門別の研究内容、研究成果及び研究開発費は次のとおりであります。(1) エレクトロニクス・アプリケーションズセグメント記録材料、電子関連製品及び情報機材に関する研究開発を行っており、本セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は61億円であります。(2) デザインド・マテリアルズセグメント食品機能材、電池材料、精密化学品、樹脂加工品、複合材、無機化学品及び化学繊維に関する研究開発を行っており、当連結会計年度の主な成果は次のとおりです。・三菱樹脂㈱が、2016年10月、酸化分解力と親水性によって太陽光と雨水で汚れを分解して洗い流すセルフクリーニング効果のあるアルミ樹脂複合板「ALPOLIC/fr 光触媒コート」の販売を開始しました。・三菱レイヨン㈱が開発した炭素繊維複合材料である「Sheet Molding Compound」が、2017年2月にトヨタ自動車㈱から発売された新型「プリウス PHV」のバックドアの骨格に採用されました。 ・三菱化学㈱が、2017年2月、京都大学と、セルロースナノファイバー(CNF)について、両者が保有する特許の 外部へのライセンスを推進するプログラムを開始しました。 本セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は221億円であります。(3) ヘルスケアセグメント医薬品、診断製品、臨床検査及び製剤材料に関する研究開発を行っており、当連結会計年度の主な成果は次のとおりです。・田辺三菱製薬㈱が、2016年5月、「レミケード」の乾癬の用法・用量(増量及び投与間隔の短縮)について、日本で承認を取得しました。・田辺三菱製薬㈱が、2016年8月、「バリキサ」の臓器移植におけるサイトメガロウイルス感染症の発症抑制について、日本で承認を取得しました。なお、田辺三菱製薬㈱が、2017年5月、MCI-186(ラジカヴァ/国内製品名:ラジカット)について、筋委縮性側索硬化症(ALS)を適応症とする承認をアメリカで取得しました。本セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は770億円であります。(4) ケミカルズセグメント基礎石化製品、化成品、合成繊維原料、炭素製品及び産業ガスに関する研究開発を行っており、当連結会計年度の主な成果は次のとおりです。・大陽日酸㈱が、2016年10月、大阪大学と共同で、NOx(窒素酸化物)の発生量を抑制するとともに、火炎の伝達強化を達成するアンモニア燃焼技術を開発しました。・大陽日酸㈱が、2017年2月、120℃で燃焼可能な低温焼成タイプの高純度銅ナノ粒子を開発しました。本セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は47億円であります。(5) ポリマーズセグメント合成樹脂に関する研究開発を行っており、当連結会計年度の主な成果は次のとおりです。・三菱化学㈱が開発したバイオエンジニアリングプラスチック「DURABIO」が、2016年6月に、ルノー社から発売された新型車「Clio」のメーターカバーに採用されました。・三菱化学㈱が、医療用チューブ向けにスチレン系熱可塑性エラストマーの新グレードを開発し、2017年2月から発売を開始しました。本セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は121億円であります。(6) その他エンジニアリング等に関する研究開発を行っており、その他部門における当連結会計年度の研究開発費は3億円であります。上記のほか、研究開発費には、特定の事業部門に区分できない基礎研究に要した研究開発費が40億円あります。
FY2016|1,702 文字
6 【研究開発活動】当社グループは、各社において独自の研究開発活動を行っているほか、グループ会社間での技術や市場に関する緊密な情報交換や共同研究、研究開発業務の受委託等を通じて、相互に協力し、連携の強化を図るとともに、グループ外の会社等との間でも共同での研究開発を積極的に行うなど、新技術の開発や既存技術の改良に鋭意取り組んでおります。当社グループの研究開発人員は5,040名、当連結会計年度における研究開発費の総額は1,383億円となっており、各事業部門別の研究内容、研究成果及び研究開発費は次の通りであります。(1) エレクトロニクス・アプリケーションズセグメント記録材料、電子関連製品及び情報機材に関する研究開発を行っており、当連結会計年度の主な成果は次の通りです。・三菱化学㈱が、平成27年8月、有機薄膜太陽電池を用いたシースルー発電フィルムを開発し、市場開拓を開始しました。本セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は72億円であります。(2) デザインド・マテリアルズセグメント食品機能材、電池材料、精密化学品、樹脂加工品、複合材、無機化学品及び化学繊維に関する研究開発を行っており、当連結会計年度の主な成果は次の通りです。・三菱樹脂㈱が、平成27年7月、㈱グリーンイノベーションと共同で、甘草の国内での栽培技術を確立しました。・三菱レイヨン㈱が、アクリル繊維を使用した「ボンネル」について、保温性、軽量感に優れたダウンライクの詰め綿「パフウォーム」を開発し、平成27年10月から販売を開始しました。・三菱樹脂㈱が、平成27年11月、医薬向け錠剤・カプセル包装用防湿シートの新シリーズ2品を開発し、販売を開始しました。本セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は217億円であります。 (3) ヘルスケアセグメント医薬品、診断製品、臨床検査及び製剤材料に関する研究開発を行っており、当連結会計年度の主な成果は次の通りです。・田辺三菱製薬㈱が、「ラジカット」の筋萎縮性側索硬化症(ALS)への適用について、日本(平成27年6月)及び韓国(平成27年12月)において、それぞれ承認を取得しました。・田辺三菱製薬㈱が、平成27年12月、「レミケード」の腸管型・神経型・血管型ベーチェット病及び川崎病の急性期の効能・効果の承認を取得しました。・田辺三菱製薬㈱が、平成27年12月、アケビア社との間で、慢性腎臓病に伴う経口貧血治療剤「バタデュスタット」に関する日本及びアジア(中国を除く)における独占的開発・販売権に係る協業契約を締結しました。今後、田辺三菱製薬㈱は、慢性腎臓病に伴う貧血を適応症として同剤の開発を進めてまいります。本セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は863億円であります。(4) ケミカルズセグメント基礎石化製品、化成品、合成繊維原料、炭素製品及び産業ガスに関する研究開発を行っており、当連結会計年度の主な成果は次の通りです。・大陽日酸㈱が、平成27年10月、幹細胞評価基盤技術研究組合の委託事業プロジェクトにおいて、生体試料の温度履歴情報統合管理システムを開発しました。本セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は47億円であります。(5) ポリマーズセグメント合成樹脂に関する研究開発を行っており、当連結会計年度の主な成果は次の通りです。・三菱レイヨン㈱が、アクリル樹脂シート「アクリライト」について、難燃性を更に向上させた新グレードを開発しました。・三菱化学㈱が、平成27年6月、植物由来のイソソルバイドを原料とした高機能透明バイオエンプラ「DURABIO」について、スズキ㈱と共同で、従来よりも軽量で、耐衝撃性・耐熱性を高めた新グレードを開発しました。本セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費は132億円であります。(6) その他エンジニアリング等に関する研究開発を行っており、その他部門における当連結会計年度の研究開発費は3億円であります。 上記のほか、研究開発費には、特定の事業部門に区分できない基礎研究に要した研究開発費が46億円あります。