事業の概要
- エレクトロニクス材料製造東京応化工業グループは、主にエレクトロニクス機能材料と高純度化学薬品の製造・販売を行っています。これらの材料は、半導体やディスプレイといった最先端の電子部品を作るために不可欠なもので、現代社会のデジタル化を支える基盤となっています。
- 主力製品と用途同社の主要製品は、半導体製造に使われるフォトレジストや、ディスプレイ製造に用いられる材料などです。これらの製品は、微細な回路パターンを形成したり、画面を鮮やかに表示したりするために欠かせないものであり、高い技術力と品質が求められます。
- 事業セグメントの変更以前は装置事業も手掛けていましたが、AIメカテック株式会社への事業譲渡に伴い、現在は材料事業の単一セグメントに集約されています。これにより、エレクトロニクス材料分野に経営資源を集中し、専門性を高める戦略をとっています。
出典: FY2023 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 材料事業の売上と利益東京応化工業グループの主要な事業は「材料事業」であり、最新年度の売上高は1,703.29億円、営業利益は347.55億円を計上しています。これは、同社がエレクトロニクス機能材料や高純度化学薬品の製造・販売に特化していることを示しており、グループ全体の収益の大部分をこの事業が占めています。
- 材料事業の製品群この材料事業では、主に半導体やディスプレイの製造に不可欠なフォトレジストや高純度化学薬品などを提供しています。これらの製品は、電子デバイスの性能向上や微細化に貢献しており、現代のデジタル社会を支える重要な役割を担っています。
- 装置事業の規模感以前は「装置事業」も手掛けており、最新年度の売上高は51.05億円、営業利益は7.9億円でした。この事業は、材料事業と比較すると規模は小さいですが、関連する製造装置を提供していました。現在はAIメカテック株式会社に譲渡され、同社グループの事業セグメントは材料事業の単一セグメントとなっています。
2022-12 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| MaterialSegment | 事業 | 1,703 | 348 | 20.4% |
| EquipmentSegment | 事業 | 51 | 8 | 15.5% |
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3【事業の内容】 当社グループは、当社、子会社7社(うち非連結子会社1社)、関連会社2社(うち持分法非適用関連会社1社)で構成され、その主たる事業内容は、エレクトロニクス機能材料や高純度化学薬品の製造・販売であります。 当社グループの事業に係わる位置づけは次のとおりであります。 なお、当社グループは、装置事業(一部を除く)をAIメカテック株式会社に譲渡したことに伴い、当連結会計年度から事業セグメントを材料事業の単一セグメントに変更しております。 主要な事業の系統図
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 市場状況およびそれに連動した価格変動があった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があるため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 技術革新の激しいエレクトロニクス業界において競争力を維持するための研究開発力 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:業界景気変動リスク / 為替変動リスク / 研究開発リスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 9 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★★☆☆
フォトレジスト分野で高い技術力とノウハウを蓄積。特に半導体製造プロセスに不可欠な先端材料において、大手顧客との長年の取引実績と共同開発による信頼関係が強固なブランドを形成。特許ポートフォリオも充実している。
スイッチングコスト★★★☆☆
半導体用フォトレジストは、顧客である半導体メーカーの製造ラインに最適化されており、材料変更には膨大なコストと時間を要する。歩留まりや品質への影響が大きく、サプライヤー変更のハードルは高い。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
該当するネットワーク効果は見られない。
コスト優位★☆☆☆☆
化学品製造における一定の規模の経済は存在するが、競合他社と比較して圧倒的なコスト優位性を示すデータはない。研究開発費や設備投資は継続的に発生する。
規模の経済★★☆☆☆
フォトレジスト市場は大手化学メーカーが複数存在し、寡占化が進んでいる。東京応化工業は主要プレイヤーの一つだが、市場シェアで圧倒的な地位を確立しているとは言えない。
- 高精度な技術力東京応化工業は、エレクトロニクス業界における技術革新の速い環境で競争力を維持するため、ユーザーニーズを的確に捉えた製品の研究開発に注力しています。特に半導体やディスプレイ向けの材料は、微細化や高性能化が進む中で、極めて高い精度と品質が求められるため、長年の経験とノウハウが強みとなります。
- 知的財産の活用多数の知的財産権を保有し、ライセンス供与も行っています。これは、同社が独自に開発した技術や製品が、他社には真似できない競争優位性を持っていることを示唆します。また、必要に応じて他社の知的財産権も活用することで、技術的な優位性を確保しています。
- グローバルな事業展開北米、欧州、アジア地域に生産・販売拠点を持ち、グローバルに事業を展開しています。これにより、世界中の顧客に製品を供給できるだけでなく、各地域の市場ニーズに合わせた製品開発やサービス提供が可能となり、安定的な収益基盤を築いています。
出典: FY2023 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
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経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 当社グループの経営方針、経営環境及び優先的に対処すべき課題等① 経営の基本方針 当社グループは、「自由闊達」、「技術のたゆまざる研鑽」、「製品の高度化」、「社会への貢献」の4つの経営理念の下、高度化する顧客からの要望に応える製品の創出を通じた社会への貢献と企業価値の向上に取り組んでいく所存であります。② 目標とする経営指標 当社グループは、事業活動の成果である連結営業利益を重視するとともに、収益性や資本効率向上という企業価値拡大の観点から、連結EBITDA(償却前利益)や連結ROE(自己資本利益率)についても経営指標と位置づけ、過去最高益の更新を目標にしております。加えて、当社グループの中期経営計画「tok中期計画2027」においては、当初、最終年度である2027年12月期において、連結売上高2,700億円、連結営業利益480億円、EBITDA610億円、ROE13.0%を目標に掲げ各種施策を実行してまいりました。しかしながら、当社グループの主な需要先であるエレクトロニクス市場において、生成AI関連需要の拡大を背景に当社製品の販売が当初想定を上回って推移していること、ならびに為替相場が当社の当初前提を上回る円安基調で推移していること等を踏まえ、2026年2月9日に、2027年12月期における定量目標を連結売上高2,950億円、連結営業利益580億円、EBITDA720億円、ROE14.0%に見直しました。③ 中長期的な経営戦略 当社グループは、経営ビジョン「豊かな未来、社会の期待に化学で応える“The e-Material Global Company™”」の実現を目指し、2030年に向けた長期ビジョン「tok Vision 2030」を策定しております。当長期ビジョンの達成に向けた具体的なマイルストーンとして、2025年度を初年度とする3カ年の中期経営計画「tok中期計画2027」を推進しております。通信革命等によってもたらされる新たな価値創造を支えるべく、電子材料分野の深耕と開拓に一層邁進するとともに、当社グループのコアコンピタンスである微細加工技術や高純度化技術を活用した新領域の創出に挑戦してまいります。④ 経営環境 当連結会計年度における当社グループを取り巻く経営環境については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」に含めて記載しております。⑤ 対処すべき課題 上記③の経営戦略を実現するため、「tok中期計画2027」で定めた次の7つの全社戦略を推進してまいります。(イ)従業員一人ひとりが心身ともに安心安全に働ける環境を構築する 当社グループは「人財」を価値創造の源泉とし、技術、財務、人脈を支える重要な要素と位置づけております。そのため、コミュニケーションの活性化による心理的安全性の確保や労働安全教育やリスクアセスメントによる労働災害撲滅を通して、従業員が心身ともに安心して働ける環境を整備し、tok Vision 2030で掲げた「皆が活き活きと誇りをもって働ける」という企業像を実現するための環境構築に取り組んでまいります。 (ロ)強固なサプライチェーンを構築する いかなる市場変動にも即応できる供給体制の構築やサプライチェーンの最適化を加速させ、原材料の安定調達、デジタル施策の推進による生産効率の向上や品質維持・向上を目指し、サプライチェーンの全体最適化を加速させると同時に、将来を見据えた安定生産体制や生産品目の拠点最適化等を図り、当社グループを取り巻くステークホルダーから真に信頼される企業グループを目指してまいります。 (ハ)マーケティング力の向上を通じて、顧客の深耕と開拓を進める 当社グループの成長ドライバーである先端レジストのグローバルシェアNo.1を目指すため、徹底した顧客目線を追求し、顧客に対応した技術の高度化や安定した量産体制の早期確立を進めるとともに、グローバルでのマーケティング体制の連携を強化することで、顧客が感動するイノベーションの提供を実現させてまいります。 (二)先端技術を追求し、TOKグループ独自の技術を開発する 高度化する顧客からのニーズに応え続けるため、当社グループのコアコンピタンスである「微細加工技術」と「高純度化技術」を更に高めてまいります。また、技術革新のスピードを加速させるとともに、環境配慮や法規制にも対応できる製品開発体制を構築することに加え、当社グループの強みである、営業、開発、製造の三位一体を軸とした戦略を徹底し、技術トレンドと顧客ニーズを先取りしたロングランの研究開発を行ってまいります。 (ホ)長期の研究開発と安定生産を実現する財務基盤を整備する 技術開発を果敢に継続すると同時に、高品質製品の安定的な供給体制をグローバルで確立するため、必要な投資を持続し続けられる強固な財務基盤を整備いたします。将来キャッシュ・フローと事業リスクを見極め、資本コストを意識したうえで資金調達力の強化・多様化を進めるとともに、グループ全体の資金運用効率の向上等を図り、適切なリスクテイクの下で積極的な投資を後押しする事により、長期成長及び企業価値の最大化を実現してまいります。 (へ)新たな価値創造を見据えたデジタル基盤を整備する デジタル技術を用いて当社の既存ビジネスモデルを強化し、新たな価値を創造することに重点を置き、業務の効率化、生産効率の向上、製品の品質向上、顧客サービスの改善を図り、当社の更なる成長を加速させてまいります。また、デジタル技術を活用する「人」にも焦点を当て、デジタル人財の育成にも注力し、社内のデジタルリテラシーを高め、変化する市場環境に柔軟に対応できるデジタル改革を推進してまいります。 (ト)SDGsに貢献できる企業文化を深耕する 「SDGsへの貢献」を当社グループの果たすべき責任の一つと捉え、(イ)から(へ)の戦略をベースとした企業活動を推進してまいります。サステナビリティ説明会の実施や安全な作業環境の確保、従業員の健康施策、環境負荷低減を推進し、SDGsに貢献できる企業文化を深く追求すると同時に、CO2削減や環境規制に対応した製品開発、廃棄物の再資源化等を通して、当社グループでサプライチェーン全体の環境負荷低減に取り組んでまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 当社グループの経営方針、経営環境及び優先的に対処すべき課題等① 経営の基本方針 当社グループは、「自由闊達」、「技術のたゆまざる研鑽」、「製品の高度化」、「社会への貢献」の4つの経営理念の下、高度化する顧客からの要望に応える製品の創出を通じた社会への貢献と企業価値の向上に取り組んでいく所存であります。② 目標とする経営指標 当社グループは、事業活動の成果である連結営業利益を重視するとともに、収益性や資本効率向上という企業価値拡大の観点から、連結EBITDA(償却前利益)や連結ROE(自己資本利益率)についても経営指標と位置づけ、過去最高益の更新を目標にしております。加えて、当社グループの中期経営計画「tok中期計画2027」においては、当初、最終年度である2027年12月期において、連結売上高2,700億円、連結営業利益480億円、EBITDA610億円、ROE13.0%を目標に掲げ各種施策を実行してまいりました。しかしながら、当社グループの主な需要先であるエレクトロニクス市場において、生成AI関連需要の拡大を背景に当社製品の販売が当初想定を上回って推移していること、ならびに為替相場が当社の当初前提を上回る円安基調で推移していること等を踏まえ、2026年2月9日に、2027年12月期における定量目標を連結売上高2,950億円、連結営業利益580億円、EBITDA720億円、ROE14.0%に見直しました。③ 中長期的な経営戦略 当社グループは、経営ビジョン「豊かな未来、社会の期待に化学で応える“The e-Material Global Company™”」の実現を目指し、2030年に向けた長期ビジョン「tok Vision 2030」を策定しております。当長期ビジョンの達成に向けた具体的なマイルストーンとして、2025年度を初年度とする3カ年の中期経営計画「tok中期計画2027」を推進しております。通信革命等によってもたらされる新たな価値創造を支えるべく、電子材料分野の深耕と開拓に一層邁進するとともに、当社グループのコアコンピタンスである微細加工技術や高純度化技術を活用した新領域の創出に挑戦してまいります。④ 経営環境 当連結会計年度における当社グループを取り巻く経営環境については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」に含めて記載しております。⑤ 対処すべき課題 上記③の経営戦略を実現するため、「tok中期計画2027」で定めた次の7つの全社戦略を推進してまいります。(イ)従業員一人ひとりが心身ともに安心安全に働ける環境を構築する 当社グループは「人財」を価値創造の源泉とし、技術、財務、人脈を支える重要な要素と位置づけております。そのため、コミュニケーションの活性化による心理的安全性の確保や労働安全教育やリスクアセスメントによる労働災害撲滅を通して、従業員が心身ともに安心して働ける環境を整備し、tok Vision 2030で掲げた「皆が活き活きと誇りをもって働ける」という企業像を実現するための環境構築に取り組んでまいります。 (ロ)強固なサプライチェーンを構築する いかなる市場変動にも即応できる供給体制の構築やサプライチェーンの最適化を加速させ、原材料の安定調達、デジタル施策の推進による生産効率の向上や品質維持・向上を目指し、サプライチェーンの全体最適化を加速させると同時に、将来を見据えた安定生産体制や生産品目の拠点最適化等を図り、当社グループを取り巻くステークホルダーから真に信頼される企業グループを目指してまいります。 (ハ)マーケティング力の向上を通じて、顧客の深耕と開拓を進める 当社グループの成長ドライバーである先端レジストのグローバルシェアNo.1を目指すため、徹底した顧客目線を追求し、顧客に対応した技術の高度化や安定した量産体制の早期確立を進めるとともに、グローバルでのマーケティング体制の連携を強化することで、顧客が感動するイノベーションの提供を実現させてまいります。 (二)先端技術を追求し、TOKグループ独自の技術を開発する 高度化する顧客からのニーズに応え続けるため、当社グループのコアコンピタンスである「微細加工技術」と「高純度化技術」を更に高めてまいります。また、技術革新のスピードを加速させるとともに、環境配慮や法規制にも対応できる製品開発体制を構築することに加え、当社グループの強みである、営業、開発、製造の三位一体を軸とした戦略を徹底し、技術トレンドと顧客ニーズを先取りしたロングランの研究開発を行ってまいります。 (ホ)長期の研究開発と安定生産を実現する財務基盤を整備する 技術開発を果敢に継続すると同時に、高品質製品の安定的な供給体制をグローバルで確立するため、必要な投資を持続し続けられる強固な財務基盤を整備いたします。将来キャッシュ・フローと事業リスクを見極め、資本コストを意識したうえで資金調達力の強化・多様化を進めるとともに、グループ全体の資金運用効率の向上等を図り、適切なリスクテイクの下で積極的な投資を後押しする事により、長期成長及び企業価値の最大化を実現してまいります。 (へ)新たな価値創造を見据えたデジタル基盤を整備する デジタル技術を用いて当社の既存ビジネスモデルを強化し、新たな価値を創造することに重点を置き、業務の効率化、生産効率の向上、製品の品質向上、顧客サービスの改善を図り、当社の更なる成長を加速させてまいります。また、デジタル技術を活用する「人」にも焦点を当て、デジタル人財の育成にも注力し、社内のデジタルリテラシーを高め、変化する市場環境に柔軟に対応できるデジタル改革を推進してまいります。 (ト)SDGsに貢献できる企業文化を深耕する 「SDGsへの貢献」を当社グループの果たすべき責任の一つと捉え、(イ)から(へ)の戦略をベースとした企業活動を推進してまいります。サステナビリティ説明会の実施や安全な作業環境の確保、従業員の健康施策、環境負荷低減を推進し、SDGsに貢献できる企業文化を深く追求すると同時に、CO2削減や環境規制に対応した製品開発、廃棄物の再資源化等を通して、当社グループでサプライチェーン全体の環境負荷低減に取り組んでまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要① 財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要については、「(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容」に含めて記載しております。 ② 生産、受注および販売の実績 a. 生産実績 当社グループは「材料事業」の単一セグメントであり、当連結会計年度における生産実績は次のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)増減率(%)材料事業157,23116.4 b. 受注実績 当社グループは、見込み生産を行っているため、該当事項はありません。 c. 販売実績 当社グループは「材料事業」の単一セグメントであり、当連結会計年度における販売実績は次のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)増減率(%)材料事業237,02917.9 (注) 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2024年1月1日至 2024年12月31日)当連結会計年度(自 2025年1月1日至 2025年12月31日)金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)Taiwan Semiconductor Manufacturing Company,Ltd.61,13530.479,63133.6 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。 ① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 a. 経営成績等の状況に関する経営者の視点による認識・分析・検討財政状態の分析(資産) 当連結会計年度末の資産合計は、3,352億92百万円で、前連結会計年度末に比べ533億62百万円増加いたしました。 流動資産は前連結会計年度末に比べ210億3百万円増加し1,727億73百万円となりました。これは、現金及び預金が119億15百万円、売掛金が53億21百万円それぞれ増加したことが主な要因であります。 固定資産は前連結会計年度末に比べ323億58百万円増加し1,625億18百万円となりました。これは、設備投資により有形固定資産が202億51百万円増加したことが主な要因であります。(負債) 当連結会計年度末の負債合計は、929億93百万円で、前連結会計年度末に比べ245億36百万円増加いたしました。これは、社債が100億円、長期借入金が100億円それぞれ増加したことが主な要因であります。(純資産) 当連結会計年度末の純資産合計は、2,422億99百万円で、前連結会計年度末に比べ288億26百万円増加いたしました。これは、利益剰余金が250億71百万円、その他有価証券評価差額金が19億82百万円それぞれ増加したことが主な要因であります。 この結果、当連結会計年度末の自己資本比率は67.9%となりました。 経営成績の分析 当連結会計年度において、当社グループ製品の主な需要先でありますエレクトロニクス市場では、スマートフォン需要は低調に推移した一方、生成AI関連需要が好調に推移し、パソコンの買替え需要も堅調に推移しました。 このような事業環境のもと、当社グループは先端レジストのグローバルシェアNo.1を目指し、徹底した顧客目線を追求してまいりました。また、将来の半導体需要の増加を見据え、国内では郡山工場においてフォトレジスト新製造棟の建設を進め、海外では韓国の仁川広域市において新検査棟を竣工するとともに、平澤市に取得した土地に高純度化学薬品の新製造棟を着工するなど、戦略的投資を推進してまいりました。 さらに、ドイツのmicro resist technology GmbHを当社の完全子会社とし、欧州市場における顧客密着戦略の強化および同社が有する技術との融合による製品ポートフォリオの強化に着手するなど、長期ビジョン「tok Vision 2030」の実現に向け、総力を挙げて取り組んでまいりました。 その結果、当連結会計年度のエレクトロニクス機能材料、高純度化学薬品はともに大幅な増収となり、当社グループの売上高は、2,370億29百万円(前年度比17.9%増)となりました。営業利益は先端向け材料を中心とした高付加価値製品の販売増加を主な要因とし、開発関連材料等の在庫認識に伴う一過性の利益計上も加わったことにより473億86百万円(同43.2%増)となり、経常利益は492億74百万円(同42.6%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は営業利益の増加に加え、装置事業譲渡に伴う特別利益を計上したことにより333億45百万円(同47.0%増)と売上高、利益ともに過去最高を更新することができました。 なお、事業セグメントごとの経営成績は記載しておりませんが、部門別売上高は以下のとおりとなりました。 エレクトロニクス機能材料部門の売上高は、1,247億円(前年度比16.0%増)、高純度化学薬品部門の売上高は、1,094億円(同19.6%増)、その他の売上高は、29億28百万円(同48.3%増)となりました。 b. 経営成績に重要な影響を与える要因について 当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性のある要因として、当連結会計年度末現在において以下のとおりと認識しております。 当社グループが事業展開する業界は、素材価格の変動や販売価格の低下の動きが見られるほか、技術革新が速く製品ライフサイクルが短くなり、一方で研究開発用機器は高額化してきております。また、当社グループにおいては海外事業の進展に伴い、為替相場の変動による影響や各国における各種法令の重大な改変または遵守できなかった場合等、海外での事業活動を取り巻く様々なリスクが顕在化するという事態も懸念されます。加えて、当社グループが提供している多数の製品をユーザーが使用する過程において、欠陥により不具合が生じた場合、原則として生産物賠償責任保険での対応を行いますが、負担金額すべてを保険金でカバーできず、経営成績に重要な影響を与える可能性もあります。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容ならびに資本の財源および資金の流動性に係る情報キャッシュ・フローの状況(営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、法人税等の支払額が増加したものの、税金等調整前当期純利益の増加により、前連結会計年度に比べ50億48百万円増加し351億94百万円の資金収入となりました。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出等により、前連結会計年度に比べ225億58百万円増加の252億91百万円の資金投下となりました。(財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入や社債の発行による収入等により、前連結会計年度に比べ185億97百万円増加の31億72百万円の資金収入となりました。 これらの活動の結果、現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末に比べ128億67百万円増加し692億28百万円となりました。 財務政策 当社グループの運転資金需要の主なものは、製品製造のための原材料購入や労務費の製造費用のほか、商品の仕入、販売費及び一般管理費であります。当社グループの運転資金および設備投資資金は、内部資金または借入により資金調達することとしております。 ③ 重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に当たっては、期末日の資産・負債の計上および会計期間の収益・費用の適正な計上を行うため、見積りや仮定を行う必要があります。連結財務諸表に影響を与え、より重要な経営判断や見積りを必要とする会計方針は以下のとおりであります。 a. 貸倒引当金 当社グループは売掛債権等の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権および破産更生債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。相手先の財政状態が悪化し支払能力が低下した場合、追加の引当金を計上する可能性があります。 b. 固定資産の減損 当社グループは、市場価格、営業活動から生ずる損益等から減損の兆候が識別された場合、将来の事業計画等を考慮して、減損損失の認識の判定を行い、必要に応じて回収可能価額まで減損処理を行うこととしております。 将来の市況悪化等により事業計画が修正される場合、減損処理を行う可能性があります。 c. 投資有価証券 当社グループは、市場価格のない株式等以外の有価証券と市場価格のない株式等の有価証券を所有しております。 市場価格のない株式等以外の有価証券は、決算日の市場価格等に基づき時価評価を行い、税効果調整後の評価差額を純資産の部のその他有価証券評価差額金に計上しております。 また、期末における時価等が取得原価に比べ50%以上下落した場合には原則減損処理を行い、30%~50%未満下落した場合には、当該金額の重要性、回復可能性等を考慮して必要と認められた額について減損処理を行うこととしております。一方、市場価格のない株式等の有価証券は、実質価額が取得原価に比べ50%程度以上下落した場合には、回復可能性等を考慮して減損処理を行うこととしております。 なお、将来の市況悪化または投資先の業績不振等により、現在の帳簿価額に反映されていない損失が生じ、減損処理を行う可能性があります。 d. 繰延税金資産 当社グループは、財務諸表と税務上の資産または負債の額に相違が発生する場合、将来減算一時差異に係る税効果について、繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産のうち、実現が不確実であると考えられる金額に対し評価性引当額を計上して繰延税金資産を減額しております。繰延税金資産の実現の可能性により、評価性引当額が変動し損益に影響を及ぼす可能性があります。 e. 退職給付に係る資産および負債 当社グループは、年金数理計算に基づいて退職給付に係る資産および負債ならびに退職給付費用を計上しております。年金数理計算は割引率、年金資産の長期期待運用収益率、昇給率、退職率等の前提条件に基づいて行われており、これらの前提条件の変更は連結財務諸表に影響を与えます。割引率の低下や年金資産運用における期待運用収益と実際運用収益の差異は、翌期以降の退職給付費用に影響を及ぼす可能性があります。
事業リスク
- 業界景気変動リスク同社が事業を展開するエレクトロニクス業界は、景気の波が大きく、特に半導体やディスプレイ向け材料は需要の変動に大きく影響されます。技術革新も速く、市場状況や価格が変動すると、売上や利益に影響が出る可能性があります。
- 為替変動リスク北米、欧州、アジアなど海外での事業活動が多いため、為替レートの変動が業績に影響を与える可能性があります。円高になると海外での売上が目減りしたり、円安になると海外からの原材料調達コストが増加したりするリスクがあります。
- 研究開発リスク技術革新の激しいエレクトロニクス業界で競争力を保つためには、常に新しい製品の研究開発が必要です。しかし、多額の経営資源を投入しても、期待通りの成果が得られない場合があり、その結果、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】 当社グループは、世界各地で多様な事業を展開しております。これらの事業活動を進めるにあたり、様々なリスク要因が財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。下記に記載しているリスクは、当連結会計年度末時点において当社グループが重要と判断したものであり、当社グループに関する全てのリスクを網羅したものではありません。(1)業界景気変動リスク 当社グループが事業を展開するエレクトロニクス業界は、循環的な市況変動が大きい市場であります。特に半導体・ディスプレイ向け材料は、需要動向に大きな影響を受け、また、技術革新が速くユーザーニーズが複雑・多様にわたるため、市場状況およびそれに連動した価格変動があった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。(2)為替変動リスク 当社グループは、今後もマーケットの拡大が期待される北米、欧州、アジア地域における事業に注力しており、同地域に生産・販売拠点を有しております。海外取引では、一部は円建てでの処理、また、一部では為替予約によるリスクヘッジ等を行っておりますが、予想を超えた為替相場の変動があった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。(3)研究開発リスク 当社グループは、技術革新の激しいエレクトロニクス業界において競争力を維持するため、ユーザーニーズを的確に捉えた製品の研究開発に努めております。しかし、技術革新やユーザーニーズの変化を予測することは容易ではなく、研究開発において経営資源を投入したにもかかわらず、予期せぬ理由で十分な成果が得られない場合があり、その結果、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。(4)知的財産リスク 当社グループは、事業活動を展開する上で多数の知的財産権を保有しているとともにライセンスを供与しております。また、必要または有効と認められる場合には、第三者の知的財産権を使用するために相手方からライセンスを取得します。それらの権利保護、維持または取得が予定のとおり行われなかった場合には、知的財産権を巡る紛争・訴訟において当社グループが当事者となる可能性があります。その結果、費用負担等が発生し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。(5)原材料調達リスク 当社グループは、生産活動において様々な原材料を使用しており、調達先を複数確保するなど安定的な原材料の調達に努めております。しかし、原材料メーカーの事故等による供給の遅延・中断の影響および地政学的リスクの影響から生産活動に支障をきたす可能性があり、その結果、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、原材料価格の上昇等が発生した場合も、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。(6)製造物責任リスク 当社グループの提供する製品をユーザーが使用する過程において、その製品に起因する欠陥により不具合が生じる可能性があります。製造物賠償責任には保険での対応を行いますが、負担金額全てを保険でカバーできるという保証はなく、これらの問題が生じた場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。(7)自然災害・事故リスク 当社グループは、国内外に製造工場を設けております。地震等の自然災害や火災・爆発等の不慮の事故が発生した場合には、生産活動の停止に伴う出荷の遅延、さらには修復・生産工場等の代替に伴う費用負担が発生し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 また、当社グループは、従業員に新型コロナウイルス、インフルエンザ等の感染症が拡大した場合、一時的に操業を停止するなど、当社グループの経営成績、財務状況等に影響を与える可能性があります。当社グループではこれらのリスクに対応するため、感染予防や感染拡大防止に対して適切な管理体制を構築しております。(8)環境リスク 当社グループは、生産活動において各種化学物質を使用しており、その取扱いには万全の対策を講じております。しかし、化学物質の社外流出事故が万一発生した場合、社会的信用の失墜、補償・対策費用の支出、生産活動の停止等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 また、当社グループは、事業展開している世界各国の環境関連諸法令・諸規制を遵守して活動しております。しかし、将来においてこれらの法規制が厳格化された場合、費用負担の増大、事業活動の制限につながるおそれがあり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。(9)法的リスク 当社グループは、事業活動を展開する世界各国において、事業・投資の許可、輸出入制限での政府規制の適用を受けるとともに、通商・独占禁止・国際税務・環境・リサイクル関連等の諸法令・諸規制の適用を受けております。これらの法規制に重大な改変があり、その内容を把握していなかった場合、また、これらの法規制を遵守できなかった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。(10)海外での事業活動リスク 当社グループは、北米、アジア地域にて生産および販売活動を、また、欧州地域にて販売活動を行っております。しかし、海外での事業活動には、通常、予期しない法令や規制の変更、産業基盤の脆弱性、人材の確保困難、テロ・戦争、自然災害等のリスクが存在します。こうしたリスクが顕在化した場合、海外での事業活動に支障が生じ、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。(11)情報漏洩リスク 当社グループは、事業に関する秘密情報ならびに多数の他企業および個人の情報を有しております。情報管理に万全を期しておりますが、予期せぬ事態によりこれらの情報が社外に流出した場合、事業のイメージに悪影響をもたらすほか、被害を受けた企業および個人に対して損害賠償責任を負うことになり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。(12) サイバーセキュリティリスク 当社グループは、様々な情報システムを使用して業務を遂行しております。適切なシステム管理体制の構築やセキュリティ対策等を行っておりますが、サイバー攻撃の高度化・巧妙化により情報システムに関するリスクはますます高まっております。予期せぬ事態により情報漏洩やシステム停止などの事象が発生した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。(13) 気候変動リスク 当社グループは、国内外に製造工場を有しておりますが、気候変動に起因する異常気象や洪水、渇水等により、工場および調達先等に甚大な損害を受けた場合、生産活動に支障をきたし、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、脱炭素社会に向けた取り組みが世界的に進む中、各国において炭素税等の政策・法規制が導入・検討されており、これによりエネルギーや原材料コストが増加した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。