研究開発費(時系列)
| 年度 | R&D費用(億円) | 設備投資(億円) |
|---|---|---|
| 2025-03 | - | 350 |
| 2024-03 | - | 370 |
| 2023-03 | - | 321 |
| 2022-03 | - | 193 |
| 2021-03 | - | 195 |
研究開発活動(本文)
FY2025|3,847 文字
6【研究開発活動】中期経営計画Grow UP 2026の基本方針である事業ポートフォリオの強靭化に向け、資源配分の選択と集中を更に進める事でイノベーションによる新しい価値の創造を加速させています。具体的にはMGCの成長を加速できるICT、モビリティ、医・食の3つの成長ターゲット領域に特に注力しつつ、気候変動課題解決に向けた研究開発を推進する事とし、これらに厚く資源配分を行っています。3つの研究所に計算化学やデータ科学の解析を専門に実施するDXチームを配置した結果、広くDX技術が活用され、研究開発の加速に非常に役立っています。また、MGCグループへのDX技術の普及に向けて、MGCグループに対して自社開発したデータ科学解析ソフトを展開しつつデータ科学の教育を推進しています。また、知的基盤センター技術情報グループでは特許文献・市場・社内情報を組み合わせて研究開発戦略などを提案するIPランドスケープの活用や、生成AIの社内展開を通じて研究開発を支援しています。IPランドスケープは2024年度からMGCグループへの展開も開始しています。研究統括部は、本社で新規事業創出を担当する次世代戦略グループと新規事業開発グループを、ターゲット領域における全社視点での戦略、将来像策定から事業開発を同一組織内で効率的に推進できるようにICT・モビリティ・サステナグループとヘルステックソリューショングループにグループ再編を行いました。ベンチャー企業との連携及び出資、公的研究機関との共同研究など、社外との連携による研究開発活動によって新規事業領域での事業創出を継続しました。また、自ら生み出した医療包材や固体電解質などの事業化を推進するとともに、オープン・イノベーションによるアレルギー診断薬や核酸医薬などの新規領域の事業開発に取り組みました。福島県白河市における工場生産野菜事業では、安心・安全な野菜を社会に提供しています。子会社の研究開発部門も含めた当社グループの研究開発スタッフは、グループ全体で約1,068名であり、総従業員数の約13%にあたります。また研究費の総額は26,182百万円であります。当連結会計年度における各セグメント別の研究内容、研究成果、及び研究開発費は次のとおりであります。 [グリーン・エネルギー&ケミカル事業部門]グリーン・エネルギー&ケミカル事業部門内の4つの事業部の各製品群とその周辺に関わるテーマについて研究開発を進めています。C1ケミカル事業部;当事業部ではメタノール、アンモニア、誘導体であるDME、メチルアミン、MMA系製品類を扱っています。メタノールはコアとなる製造技術や合成触媒の開発、また新潟工場に有するパイロット装置を活用しつつCO2、廃プラ、消化ガス等、多様な原料からのメタノール製造技術の実証試験を進めています。これら多様な資源を活用し製造されるメタノールを「環境循環型メタノール」と定義し、当社の技術・サービス・製品を提供した環境循環型プラットフォームとしてのCarbopathTMの実現に向けたブランディング活動を推進しています。またDX、自動運転を取り入れたプラントの運用やメタノール改質水素製造含めたメタノールtoXの研究開発、市場開拓も進めております。MMA系製品はコスト削減、安定生産に向けた技術改善を進めるとともに、独自性のある新規誘導品の開発を行っております。ハイパフォーマンスプロダクツ事業部;主製品としてメタキシレンジアミン、芳香族アルデヒド、ポリオールなどのケミカル製品と、MXナイロン、特殊ポリエステルやシアネート、ポリイミドなどのポリマー材料製品群があります。メタキシレンジアミンは、誘導体を含めて、硬化剤、イソシアネート、ポリアミド向けに好調に推移しており、各種技術開発やコスト改善、国内外の新たな市場開発を進めております。芳香族アルデヒドは、香料や高機能樹脂添加剤向けの販売が堅調であり、更なる拡販と高付加価値製品の開発による収益力の強化に努めています。MXナイロン系製品は、バイオベースポリアミドLEXTERが自動車・電子部品用途等で販売量を拡大させており、更なる拡大に向けて技術開発を行っております。特殊ポリエステルやシアネートも新規高耐熱樹脂、高機能熱硬化性樹脂原料として市場展開を進めており、それぞれ哺乳瓶用途や複合材料原料としての採用が進んでいます。また当社のユニークな樹脂群を活用して複合材料市場への参入を進めており、USではENDUREDGEの名称でプリプレグの市場開拓を進めています。また透明ポリイミドは溶剤可溶性、透明性、完全フッ素フリーの特性を、熱可塑性ポリイミドは高耐熱性、低誘電性、良成型性の特性を生かした市場訴求を進めています。エネルギー資源・環境事業部;天然ガスの開発・生産、LNG発電や地熱発電、枯渇油ガス田を活用したCCSの検討も手掛けています。この中でも新潟に賦存する水溶性天然ガスは地産地消が可能な資源であり、貴重な輸出資源であるヨウ素も豊富に含まれることから、ペロブスカイト太陽電池関連部材等のヨウ素誘導体開発を進めております。またエネルギーとしてメタノール直接型燃料電池の新モデルを販売、非常用電源、常用電源として訴求しています。ライフサイエンス部;これまでに蓄積した発酵・培養・精製技術を活用し、高齢化社会のニーズに即したアンチエイジング素材であるピロロキノリンキノン(PQQ)、栄養成分を豊富に含むS-アデノシルメチオニン(SAMe)含有乾燥酵母、スペルジミン(SPD)含有乾燥酵母、乳酸菌等をサプリメント原料として開発・販売しています。これら製品の機能を深堀調査し、訴求点の拡大を進めています。抗体医薬事業では、合弁会社として設立した株式会社カルティベクスの1000L・2000Lの培養槽にて、複数の治験薬・原薬製造案件の受託製造を行っております。当該事業部門に係る研究開発費は10,370百万円であります。 [機能化学品事業部門]機能化学品事業部門では、5つの事業分野とそれらの周辺分野において、情報通信、医・食、モビリティ、インフラ領域をターゲットとし、以下の研究開発活動に取り組んでいます。無機化学品事業;過酸化水素とその誘導体については、生産技術のブラッシュアップによる品質の向上とコスト競争力強化を継続的に進めています。電子工業向け薬品は、主力の超純過酸化水素をはじめ、機能性薬液(HBC)や化学研磨液を展開しています。超純過酸化水素はさらなる精製技術の向上を図り、HBCはグローバルな研究開発体制のもと、半導体製造の前工程から後工程までをカバーする新規グレードを開発し、タイムリーな市場投入を促進することで採用実績の拡大に努めています。電子材料事業;電子材料分野では、情報通信技術の高度化や多様性に応える高周波回路用材料や、データ通信の大容量化に対応するメモリおよびロジック半導体パッケージ基板用積層材料、加えて電子部品の低背化と高機能化を実現できる薄葉積層および微細回路形成材料等の開発を引き続き推進しています。合成樹脂事業;ポリカーボネート樹脂(PC)については、難燃PCや低不純物PCなど高機能化と素材品質向上のための技術開発を推進しており、熱成形用ハードコートフィルムや新規光学フィルムなどの機能性フィルム、さらに繊維強化熱可塑プラスチック(FRTP)など高付加価値製品の開発に取り組んでいます。また、カーボンニュートラルやSDG'sに向けた取り組みとして、二酸化炭素を原料とするPC中間体および素材の開発(NEDOグリーンイノベーション基金に採択)を行っており、プロセス開発、スケールアップ検討に取り組んでいます。その他、バイオマス由来の原料を用いたPCの製造検討やグリーンメタノールを用いたポリアセタールの製造検討にも取り組んでいます。光学材料事業;光学樹脂ポリマーは、スマートフォン向け小型カメラレンズ用材料を中心にAR/VR、センサー分野への展開を図っており、用途に応じた新規グレードの開発と市場投入を進めています。さらに、顧客との協業によりポストコンシューマーリサイクル技術を確立し、市場へ展開しています。眼鏡用レンズモノマーは、ユーザーニーズに対応した新製品開発を進めており、開発したバイオマス由来のレンズモノマーはバイオマスレンズとして市場へ展開し、一部の大手顧客に採用されています。また、これまでに培った知見を活かし、次世代デバイス向け新規光学材料の開発にも取り組んでいます。生活衛生ソリューションズ事業(脱酸素剤事業と無機化学品事業の環境衛生関連製品群との統合により発足した新事業);脱酸素剤は食品の鮮度保持にとどまらず、医薬品の保存安定性維持や、金属の防錆、文化財の保護など身近な生活分野にも展開しています。環境に配慮し、プラスチックを減量した小型化製品の開発や、PFAS規制など最新の法規制に対応した製品の開発も進めています。また、培ってきた空間制御技術や殺菌技術を応用することで、精肉や青果などのフードロスを削減できるような技術開発を進めています。上記以外に、新規材料開発として、各分野の周辺材料や基盤技術を他の市場・用途に展開できる製品開発を精力的に進めています。当該事業部門に係る研究開発費は15,812百万円であります。
FY2024|3,860 文字
6【研究開発活動】前中期経営計画Grow UP 2023の開始に合わせて、R&D組織の統合・組織改定による研究推進体制整備を行いました。当社の総力を挙げてイノベーションを創出する研究集団として、研究統括部と知的基盤センターにて活動しています。この新体制の下、全社的な視点から経営資源を配分し、研究開発を一層加速することで、既存事業の収益力強化と新規事業の創出を推進しました。また、3つの研究所に計算化学やデータ科学の解析を専門に実施するDXチームを配置した結果、多くの研究テーマに対してDX技術が活用され、研究開発の加速に大いに役立っています。また、研究員に対してデータ科学解析ソフトを自社開発すると共にデータ科学の教育を推進する事でDX技術の全社への普及が進んでおります。また、知的基盤センター技術情報グループでは知的財産、市場情報等を組み合わせて研究開発戦略などを提案するIPランドスケープを開始し、全社に浸透しています。研究統括部(次世代戦略グループ、新規事業開発グループ)は、ベンチャー企業との連携及び出資、公的研究機関との共同研究など、社外との連携による研究開発活動によって新規事業領域での事業創出を継続しました。また、自ら生み出した医療包材や固体電解質などの事業化を推進するとともに、オープン・イノベーションによるアレルギー診断薬や核酸医薬などの新規領域の事業開発に取り組みました。福島県白河市における工場生産野菜事業では、安心・安全な野菜を社会に提供しています。子会社の研究開発部門も含めた当社グループの研究開発スタッフは、グループ全体で1,078名であり、総従業員数の約14%にあたります。また研究費の総額は25,629百万円であります。当連結会計年度における各セグメント別の研究内容、研究成果、及び研究開発費は次のとおりであります。 [基礎化学品事業部門]基礎化学品事業部門内の6つの事業とその周辺に関わるテーマについて研究開発を進めています。化成品事業部;原料調達から誘導品まで展開する当社メタノール事業のコアとなる製造技術や合成触媒の開発を行っています。循環型社会、カーボンニュートラルへの動きが加速されている中、新潟工場に有するパイロット装置を活用しつつCO2、廃プラ、消化ガス等、多様な原料からのメタノール製造技術の実証試験を進めています。これら多様な資源を活用し製造されるメタノールを「環境循環型メタノール」と定義し、当社の構想・技術・サービス・製品にCarbopathTMとネーミングした上で、その実現に向けてブランディング活動を推進しています。また、DX、自動運転を取り入れたプラントの運用やメタノール改質水素製造の見直しにより更なる市場展開等の計画も進めております。ハイパフォーマンスプロダクツ事業部;主製品としてメタキシレンジアミン、芳香族アルデヒドなどのケミカル製品と、MXナイロン、特殊ポリエステルやシアネートなどのポリマー材料製品群があります。メタキシレンジアミンは、誘導体を含めて、硬化剤、イソシアネート、ポリアミド向けに好調に推移しており、各種技術開発やコスト改善、国内外の新たな市場開発を進めております。芳香族アルデヒドは、香料や高機能樹脂添加剤向けの販売が堅調であり、増産を達成しています。更なる拡販と高付加価値製品の開発による収益力の強化を努めています。MXナイロン系製品では、新グレードであるバイオベースポリアミドが自動車・電子部品用途等で販売量を拡大させており、食品向けバリア包材用途向け基本グレード含め、更なる拡大に向けてTS、技術改善を行っております。特殊ポリエステルやシアネートも高耐熱樹脂、高機能熱硬化性樹脂原料として新規開発及び市場展開を進めており、それぞれ哺乳瓶用途や複合材料原料としての採用が進んでいます。また、当社としても複合材料市場に参入すべく研究開発を行っており、US/EU/国内での市場開拓を進めております。その他、半導体関連材料向け原体は開発が進みユーザー評価も良好であり、更なる採用拡大が期待されています。また、透明ポリイミド、熱可塑性ポリイミドについても早期の採用拡大を目指し市場開拓検討を進めております。基礎化学品第一事業部;メチルアミン・アンモニアやMMA系製品を取り扱っています。国内唯一のメチルアミン製造会社であり、誘導体の引合いも多く、増産を検討しています。MMA系製品は安定生産に向けた技術改善を進めるとともに、独自性のある新規誘導品の開発も行っております。基礎化学品第二事業部;ホルマリン・ポリオール系とキシレン分離・誘導品の2製品群を扱っています。関連会社との協業、キシレン分離・異性化のプロセスコストダウン、特殊ポリオール製品群の競争力強化等を行っています。市況変動等の外部環境変化の影響を低減すべく、川下の特殊化学製品群への展開を進めています。エネルギー資源・環境事業部;天然ガスの開発・生産、LNG発電や地熱発電、枯渇油ガス田を活用したCCSの検討も手掛けています。この中でも新潟に賦存する水溶性天然ガスは地産地消が可能な資源であり、貴重な輸出資源であるヨウ素も豊富に含まれることから、ヨウ素誘導体関連技術の開発を進めております。また、エネルギー・資源に関わる研究として、メタノール直接型燃料電池の開発・製造・販売も手掛けております。ライフサイエンス部;これまでに蓄積した発酵・培養・精製技術を活用し、高齢化社会のニーズに即したアンチエイジング素材であるピロロキノリンキノン(PQQ)、栄養成分を豊富に含むS-アデノシルメチオニン(SAMe)含有乾燥酵母、スペルジミン(SPD)含有乾燥酵母等の新規サプリメント原料として開発・販売しています。これら製品の機能を深堀調査するとともに、新規に機能性乳酸菌の開発も進めており、また収益基盤を更に強化すべく、設備増強を計画中です。抗体医薬事業では、合弁会社として設立した株式会社カルティベクスの1000L・2000Lの培養槽にて、複数の治験薬・原薬製造案件の受託製造を行っております。当該事業部門に係る研究開発費は10,753百万円であります。 [機能化学品事業部門]機能化学品事業部門では、5つの事業分野とそれらの周辺分野において、情報通信、医・食、モビリティ、インフラ領域をターゲットとし、以下の研究開発活動に取り組んでいます。無機化学品事業;過酸化水素とその誘導体については、生産技術のブラッシュアップによるコスト競争力強化を継続的に進めています。また、食品・医療向け新製品として過酸化水素誘導体を開発し、拡販に取り組み採用実績を伸ばしています。電子工業向け薬品は、主力の超純過酸化水素をはじめ、機能性薬液(HBC)や化学研磨液を展開しており、とりわけHBCに代表される高機能電子工業用薬品は、海外各拠点の開発体制強化により、最先端半導体デバイス向け新規グレードの開発と市場投入を促進し、採用実績の拡大に努めています。電子材料事業;電子材料分野では、情報通信技術の高度化や多様性に応える高周波回路用材料やデータ通信の大容量化に対応するメモリおよびロジック半導体パッケージ基板用積層材料、加えて電子部品の低背化と高機能化を実現できる薄葉積層および微細回路形成材料等の開発を推進しています。合成樹脂事業;ポリカーボネート樹脂については、素材品質向上のための技術開発や熱成形用ハードコートフィルムや新規光学フィルムなどの機能性フィルム、さらに繊維強化熱可塑プラスチック(FRTP)といった高付加価値製品の開発に取り組んでいます。また、カーボンニュートラル、SDG'sに向けた取り組みとして、二酸化炭素を原料とするポリカーボネート中間体および樹脂素材の開発(NEDOグリーンイノベーション基金に採択)を行っており、プロセス開発、スケールアップ検討に取り組んでいます。その他、バイオマスBPAを用いたポリカーボネートの製造検討やグリーンメタノールを用いたポリアセタールの製造検討にも取り組んでいます。光学材料事業;光学樹脂ポリマーは、スマートフォン向け小型カメラレンズ用材料を中心にAR/VR、センサー分野への展開を図っており、用途に応じた新規グレードの開発と市場投入を進めています。さらに、リサイクル技術の確立にも取り組んでいます。眼鏡用レンズモノマーは、ユーザーニーズに対応した新製品開発と市場投入を進めていますが、この度バイオマス由来のレンズモノマーを新たに開発し、市場投入を計画しています。また、これまでに培った知見を活かし、次世代デバイス向け新規光学材料の開発にも取り組んでいます。脱酸素剤事業;脱酸素剤は、今日では食品の鮮度保持にとどまらず、医薬品の保存安定性維持や、錆を防ぎたい金属部品、文化財の保護など身近な生活分野にも展開しています。環境に配慮した製品設計を心掛け、プラスチックを減量した小型化製品の開発や、最新の法規制に対応する製品の開発も進めています。また、培ってきた環境(雰囲気)制御技術を応用することで、精肉や青果などのフードロスを削減できるような技術開発を進めています。上記以外に、新規材料開発として、各分野の周辺材料や基盤技術を他の市場・用途に展開できる製品開発を精力的に進めています。当該事業部門に係る研究開発費は14,875百万円であります。
FY2023|3,654 文字
6【研究開発活動】中期経営計画Grow UP 2023の開始に合わせて、R&D組織の統合・組織改定による研究推進体制整備を行いました。当社の総力を挙げてイノベーションを創出する研究集団として、新たに研究統括部と知的基盤センターを発足させ、活動しています。この新体制の下、全社的な視点から経営資源を配分し、研究開発を一層加速することで、既存事業の収益力強化と新規事業の創出を推進しました。また、3つの研究所に計算化学やデータ科学の解析を専門に実施するDXチームを配置した結果、研究開発の加速に大いに役立っています。研究統括部(次世代戦略グループ、新規事業開発グループ)は、ベンチャー企業との連携及び出資、公的研究機関との共同研究など、社外との連携による研究開発活動によって新規事業領域での事業創出を継続しました。また、自ら生み出した医療包材や固体電解質などの事業化を推進するとともに、オープン・イノベーションによるアレルギー診断薬などの新規領域の製品開発に取り組みました。福島県白河市における工場生産野菜事業では、安心・安全な野菜を社会に提供しています。子会社の研究開発部門も含めた当社グループの研究開発スタッフは、グループ全体で約1,048名であり、総従業員数の約10%にあたります。また研究費の総額は23,512百万円であります。当連結会計年度における各セグメント別の研究内容、研究成果、及び研究開発費は次のとおりであります。 [基礎化学品事業部門]基礎化学品事業部門内の6つの事業とその周辺に関わるテーマについて研究開発を進めています。化成品事業部;原料調達から誘導品まで展開する当社メタノール事業のコアとなる製造技術や合成触媒の開発を行っています。循環型社会、カーボンニュートラルへの動きが加速されている中、パイロット装置を活用しつつCO2、廃プラ、消化ガス等、多様な原料からのメタノール製造技術の実証試験を進めています。これら多様な資源を活用し製造されるメタノールを「環境循環型メタノール」と定義し、当社の構想・技術・サービス・製品にCarbopathTMとネーミングした上で、その実現に向けて邁進しています。またDXを取り入れたプラントの運用やメタノール事業の裾野を広げるべくメタノール改質水素製造プロセスを見直した設備による市場展開等の計画も進めております。ハイパフォーマンスプロダクツ事業部;主製品としてメタキシレンジアミン、芳香族アルデヒドなどのケミカル製品と、MXナイロン、特殊ポリエステルやシアネートなどのポリマー材料製品群があります。メタキシレンジアミンは、誘導体を含めて、硬化剤、イソシアネート、ポリアミド向けに好調に推移しており、技術開発やコスト改善、新たな市場開発を進めております。芳香族アルデヒドは、香料や高機能樹脂添加剤向けの販売が好調であり、増産検討及び高付加価値製品の開発による収益力の強化を努めています。MXナイロン系製品では、基本グレードが食品向けバリア包材用途で、新グレードであるバイオベースポリアミドが自動車・電子部品用途等で販売量を拡大させており、更なる拡大に向けてTS、技術改善を行っております。特殊ポリエステルやシアネートもそれぞれ高耐熱樹脂、高機能熱硬化性樹脂原料として新規開発及び市場展開を進めており、また樹脂製品群を用いた複合材料等の研究開発も推進しております。さらに独自の強酸取り扱い技術、酸化・還元技術や重合技術を駆使した高付加価値製品の開発も進めており、その一つに透明ポリイミドがあります。本樹脂を用いたワニス及びフィルムは、フレキシブルディスプレイ・タッチパネル・センサー関連等の用途で高い評価を得ており、一部事業化、更にデモ品への採用が進んでおります。その他、半導体関連材料向け原体、熱可塑性ポリイミドについても早期の事業化を目指し、検討を進めております。基礎化学品第一事業部;メチルアミン・アンモニアやMMA系製品を取り扱っています。国内唯一のメチルアミン製造会社であり、誘導体の引合いも多く、増産を検討しています。MMA系製品は塗料向けや電子材料向けに各種関連製品を有しており、市場を広げるべく技術開発を進めています。独自性のある新規誘導品の開発も行っております。基礎化学品第二事業部;ホルマリン・ポリオール系とキシレン分離・誘導品の2製品群を扱っています。関連会社との協業、キシレン分離・異性化のプロセスコストダウン、特殊ポリオール製品群の競争力強化等を行っています。市況変動等の外部環境変化の影響を低減すべく、川下の特殊化学製品群への展開を進めています。エネルギー資源・環境事業部;天然ガスの開発・生産、LNG発電や地熱発電も手掛けています。これらの中でも新潟に賦存する水溶性天然ガスは地産地消が可能な資源であり、貴重な輸出資源であるヨウ素も豊富に含まれております。ヨウ素はX線造影剤や他医療用途、液晶関連等で幅広く需要が見込まれており、関連技術の開発を進めております。またエネルギー・資源に関わる研究として、メタノール直接型燃料電池の製造・販売も手掛けております。ライフサイエンス部;これまでに蓄積した培養技術・発酵技術を活用し新規製品群を開発しています。高齢化社会のニーズに即したアンチエイジング素材であるピロロキノリンキノン(PQQ)や酵母栄養成分を豊富に含むS-アデノシルメチオニン(SAMe)含有乾燥酵母、スペルジミン(SPD)含有乾燥酵母、乳酸菌を販売しています。またこれら製品の機能を深堀調査するとともに、新規に機能性乳酸菌の開発も進めています。抗体医薬事業では、治験薬・原薬製造受託事業への参入を目的として設立した合弁会社である株式会社カルティベクスの製造工場を稼働中であり、1000L、2000Lの製造装置を活用し、複数の案件を受託しております。当該事業部門に係る研究開発費は10,471百万円であります。[機能化学品事業部門]機能化学品事業部門では、5つの事業分野とそれらの周辺分野において、情報通信、医・食、モビリティ、インフラ領域をターゲットとし、以下の研究開発活動に取り組んでいます。無機化学品事業;過酸化水素とその誘導体については、生産技術のブラッシュアップによるコスト競争力強化を継続的に進めています。また食品分野を中心に洗浄用途に向けた製品開発、拡販に取り組み採用実績を伸ばしています。高機能電子工業用薬品は、海外各拠点の開発体制強化により、最先端半導体デバイス向け新規グレードの開発と市場投入を促進し、採用実績の拡大に努めています。さらに、超純過酸化水素をはじめとする各種電子工業用薬品の生産能力増強検討を海外拠点中心に推進し、顧客要望にタイムリーに対応していきます。電子材料事業;電子材料分野では、情報通信技術の高度化や多様性に応える高周波回路用材料、データ通信の大容量化に対応するメモリとロジック半導体パッケージ基板用積層材料、電子部品の低背化と高機能化を実現できる薄葉積層および微細回路形成材料の開発を推進しています。合成樹脂事業;ポリカーボネート樹脂については、素材品質向上のための技術開発や熱成形用ハードコートフィルム、新規光学フィルムなどの機能性フィルム、さらに炭素繊維強化熱可塑プラスチック(CFRTP)といった高付加価値製品の開発に取り組んでいます。また、カーボンニュートラル、SDG'sに向けた取組として、二酸化炭素を原料とするポリカーボネート中間体および樹脂素材の開発を行っており、グリーンイノベーション基金計画に沿ってプロセス開発を進め、スケールアップ検討に取り組みます。光学材料事業;光学樹脂ポリマーは、スマートフォン向け小型カメラレンズ用材料を中心にAR/VR、センサー等へ展開を図っており、用途に応じた新規グレードの開発と市場投入を進めています。さらに、リサイクル技術の確立にも取り組んでいます。眼鏡用レンズモノマーは、ユーザーニーズに対応した新製品開発と市場投入を進めています。また、これまでに培った知見を活かし、次世代デバイス向けの新規光学材料の開発にも取り組んでいます。脱酸素剤分野;脱酸素剤は、今日では食品の鮮度保持にとどまらず、医薬品の保存安定性維持や、錆を防ぎたい金属部品、文化財の保護など身近な生活分野に展開しています。環境に配慮した製品設計を心掛け、プラスチックを減量した小型化製品の開発や、最新の法規制に対応する製品の開発も進めています。また、培ってきた環境(雰囲気)制御技術を加工食品のみならず、精肉、青果などのフードロス削減のために役立てられるように、技術開発を進めています。上記以外に、新規材料開発として、各分野の周辺材料や基盤技術を他の市場・用途に展開できる製品開発を精力的に進めています。当該事業に係る研究開発費は13,041百万円であります。
FY2022|3,503 文字
5【研究開発活動】2020年度に研究開発組織の体制を大きく変え、研究部門・研究所とコーポレート部門の新規事業開発部に所属していた研究組織全てを研究推進部が一元的に統括する事となり、更に2021年度に研究推進部と新規事業開発部を統合して「研究統括部」を創出致しました。この新体制のもと、全社的な視点から経営資源を配分して研究開発を一層加速する事で、既存事業の収益力強化と新規事業の創出を推進しました。研究統括部(次世代戦略グループ、新規事業開発グループ)は、ベンチャー企業との連携及び出資、公的研究機関との共同研究など、社外との連携による研究開発活動によって新規事業領域での事業創出を継続しました。また、自ら生み出した医療包材や固体電解質などの事業化を推進するとともに、オープン・イノベーションによるアレルギー診断薬などの新規領域の製品開発に取り組みました。福島県白河市における工場生産野菜事業では、安心・安全な野菜を社会に提供しています。子会社の研究開発部門も含めた当社グループの研究開発スタッフは、グループ全体で約1,015名であり、総従業員数の約10%にあたります。また研究費の総額は21,093百万円であります。当連結会計年度における各セグメント別の研究内容、研究成果、及び研究開発費は次のとおりであります。 [基礎化学品事業部門]基礎化学品事業部門内の6つの事業とその周辺に関わるテーマについて研究開発を進めています。化成品事業部;原料調達から誘導品まで展開する当社メタノール事業のコアとなる製造技術改善や合成触媒開発についてパイロット装置を活用しつつ検討を行っています。循環型社会、カーボンニュートラルへの動きが加速されている中で、CO2/H2からのメタノール合成や、廃プラ、バイオマス等のガス化ガスなど多様な原料からのメタノール合成技術を確立していきます。またメタノール事業の裾野を更に広げるため、メタノール改質水素製造プロセスの市場展開等を推進しております。ハイパフォーマンスプロダクツ事業部;主製品としてメタキシレンジアミン、芳香族アルデヒドなどのケミカル製品と、MXナイロン、特殊ポリエステルやシアネートなどのポリマー材料製品があります。メタキシレンジアミンは、誘導体を含めて、硬化剤、イソシアネート向け、ポリアミド向けに好調に推移しており、コスト改善のための技術開発を継続すると共に増産検討を行い、新たな市場開発も進めております。芳香族アルデヒドは、香料や高機能樹脂添加剤向けの販売が好調で、新規芳香族アルデヒドの開発とともに増産検討を進め、事業基盤の強化に努めています。MXナイロン系製品では、基本グレードが食品向けバリア包材用途で、新グレードであるバイオベースポリアミドが自動車・電子部品用途等で販売量を拡大させています。また、高耐熱特殊ポリエステルや高機能の熱硬化性樹脂原料となるシアネートモノマーの新規開発、複合材料などに向けた市場展開を進めています。本事業部ではさらに、独自の強酸取扱い技術、酸化・還元技術や重合技術を駆使し、新規の高付加価値製品の開発を進めています。これらの一つである透明ポリイミドワニス及びフィルムは、フレキシブルディスプレイ・タッチパネル・センサー関連等、今後の伸張が期待される用途に対して検討を幅広く実施し、高い評価を得るとともに一部事業化、デモ品への採用が進んでおります。その他にも、半導体関連材料向け原体、および熱可塑性ポリイミドについても事業化を急いでおり、また保有する樹脂製品群を用いた複合材料等の研究開発を推進しております。基礎化学品第一事業部;メチルアミン・アンモニアやMMA系製品を取り扱っています。国内唯一のメチルアミン製造会社であり、誘導体の引合いも多く、増産を検討しています。MMA系製品では堅調に推移する塗料向けや電子材料向けに各種関連製品の増強技術確立、並びに独自性のある新規誘導品の開発を行っております。基礎化学品第二事業部;ホルマリン・ポリオール系とキシレン分離・誘導品の2製品群を扱っています。いずれも市況変動等の外部の環境変化に晒される製品が多いものの、特殊ポリオール製品群の競争力強化や関連会社との協業、キシレン分離・異性化のプロセスコストダウンなど進め、川下の特殊化学製品群を展開することでボラティリティの低減を図っています。エネルギー資源・環境事業部;天然ガスの開発・生産、LNG発電や地熱発電も手掛けています。それらの中で新潟に膨大に賦存する水溶性天然ガスはエネルギー確保のリスクに対応できる地産地消が可能な貴重な資源となりえ、また我が国の貴重な輸出資源であるヨウ素も豊富に含まれており、X線造影剤や他医療用途、液晶関連等で幅広く需要が見込まれます。その新規開発を進めるとともに、メタノール直接型燃料電池の製造・販売も手掛けており、エネルギー・資源に関わる研究開発を進めていきます。ライフサイエンス部;これまでに蓄積した培養技術・発酵技術を活用し新規製品群を開発しています。現在、高齢化社会のニーズに即したアンチエイジング素材として期待されるピロロキノリンキノン(PQQ)や酵母栄養成分を豊富に含むS-アデノシルメチオニン(SAMe)含有乾燥酵母、スペルジミン(SPD)含有乾燥酵母、新たに乳酸菌を販売している他、さまざまな食品素材の開発を行っております。また、抗体医薬事業では、治験薬・原薬製造受託事業への参入を目的として設立した合弁会社である株式会社カルティベクスの製造工場を稼働中であり、複数の案件を受託しております。当該事業に係る研究開発費は9,804百万円であります。 [機能化学品事業部門]機能化学品事業部門では、5つの事業分野とそれらの周辺分野において以下の研究開発活動に取り組んでいます。無機化学品事業;過酸化水素とその誘導体については、生産技術のブラッシュアップによるコスト競争力強化を継続的に進めています。高機能薬剤については、主に最先端半導体デバイス用途で新規グレード開発と市場投入により採用実績を伸ばしております。また、海外各拠点での開発体制の拡充、生産能力増強の継続推進により、顧客要望へのタイムリーな対応に努めています。合成樹脂事業;ポリカーボネート樹脂は、素材品質向上のための技術開発や新規光学フィルム、熱成形用ハードコートフィルムなど機能性フィルムを始めとした高付加価値製品の創成にも取り組んでいます。また、カーボンニュートラルに向けた取り組みとして、二酸化炭素を原料としたポリカーボネート原料および素材開発を行っており、昨年度、NEDOのグリーンイノベーション基金にも採択されました。今後、一層の研究加速を図ります。ポリアセタール樹脂については、生産技術開発や特殊グレード開発を中心に進めています。光学材料事業;光学樹脂ポリマーは、スマートフォン向けを主とした小型カメラレンズ用材料として、より高屈折率な新規グレードの開発と市場投入を進めています。さらに、リサイクル技術の確立にも取り組んでいます。眼鏡用レンズモノマーについては、ユーザーニーズに対応した製品開発と市場投入を進めています。また、これまでに培った知見を活かし、次世代デバイス向けの新規光学材料の開発にも取り組んでいます。電子材料分野;ICTによる社会基盤をささえる高周波回路基板用途の材料開発を推進し、ユニークで多様性のある商品化の拡充を進めています。さらにデータ通信量の大容量化に伴うメモリーやロジック用半導体パッケージ基板の需要増に対応した積層材料およびその周辺技術における製品開発にも取り組んでいます。今後も、情報通信、インフラ、モビリティ領域をターゲットとする技術開発と商品化の推進で社会の発展と課題解決に貢献していきます。脱酸素剤分野;脱酸素剤は、今日では食品の鮮度保持にとどまらず、医薬品の保存安定性維持や、錆を防ぎたい金属部品など、様々な製品分野でご愛用頂いています。環境に配慮した製品設計を心掛け、小型化しプラスチックを減量した製品の開発や、バイオマス原料の組み込みの検討を行っています。また、培ってきた雰囲気制御技術を加工食品のみならず、精肉、青果などのフードロス削減のために役立てられるように、技術開発を進めております。上記以外に、新規材料開発として、各分野の周辺材料や基盤技術を他の市場・用途に展開できる製品開発を精力的に進めています。当該事業に係る研究開発費は11,289百万円であります。
FY2021|3,257 文字
5【研究開発活動】「2021年におけるありたい姿」に向けた前中期経営計画『MGC Advance2020』の最終年である2020年度(第94期)は、グループビジョン「社会と分かち合える価値の創造」を道標として、「中核事業を中心とした既存事業の収益力強化」と「新規事業の創出と育成」の実現に向けて、研究開発活動に精力的に取り組みました。2020年度から研究開発組織の体制を大きく変え、研究部門・研究所とコーポレート部門の新規事業開発部に所属していた研究組織全てを「研究推進部」が一元的に統括する事となりました。この新体制のもとで全社的な視点による研究開発を一層加速する事で、既存事業の収益力強化と新規事業の創出を推進しました。新規事業開発部は、ベンチャー企業との連携及び出資、公的研究機関との共同研究など、社外との連携による研究開発活動によって新規事業領域での事業創出を継続しました。また、自ら生み出した医療包材や固体電解質などの事業化を推進するとともに、オープン・イノベーションによるアレルギー診断薬などの新規領域の製品開発に取り組みました。福島県白河市における工場生産野菜事業では、安心・安全な野菜を社会に提供しています。子会社の研究開発部門も含めた当社グループの研究開発スタッフは、グループ全体で約942名であり、総従業員数の約10%にあたります。また研究費の総額は19,905百万円であります。当連結会計年度における各セグメント別の研究内容、研究成果、及び研究開発費は次のとおりであります。 [基礎化学品事業部門]メタノール系;原料調達から誘導品まで展開する当社メタノール事業のコアとなる製造技術改善や合成触媒開発についてパイロット装置を活用しつつ検討を行っています。循環型社会、カーボンニュートラルへの動きが加速されている中で、CO2/H2からのメタノール合成や、廃プラ、バイオマス等のガス化ガスなど多様な原料からのメタノール合成技術を確立していきます。またメタノール事業の裾野を更に広げるため、メタノール改質水素製造プロセスの市場展開、メタノール燃料電池の技術開発・市場開拓を推進しております。有機化学品系;メチルアミンや特殊ポリオール製品群の競争力強化を図ると共に、MMA系製品では各種誘導品の増強技術確立、並びに独自性のある新規誘導品の開発を行っております。また、高耐熱特殊ポリエステルなどの樹脂製品、さらに高機能の熱硬化性樹脂原料となるシアネートモノマーの新規開発、複合材料などに向けた市場展開を進めております。ライフサイエンス系;これまでに蓄積した培養技術・発酵技術を活用し新規製品群を開発しています。現在、高齢化社会のニーズに即したアンチエイジング素材として期待されるピロロキノリンキノン(PQQ)や酵母栄養成分(ビタミン、アミノ酸、ミネラルなど)を豊富に含むS-アデノシルメチオニン(SAMe)含有乾燥酵母、スペルジミン(SPD)含有乾燥酵母、新たに乳酸菌を販売している他、さまざまな食品素材の開発を行っております。また、抗体医薬事業では、治験薬・原薬製造受託事業への参入を目的として設立した合弁会社である株式会社カルティベクスの製造工場を稼働中であり、複数の案件を受託しております。芳香族化学品系;混合キシレンの分離・異性化によって製造する各キシレン異性体、及びその誘導品を中心とする事業展開を行っております。汎用製品群はプロセスコストダウン、品質改善による差別化を継続する一方、当社固有の特殊化学製品群は、増産や新装置のプロセス検討などに加え、より川下分野への展開と、より確度の高い新規製品の研究開発を重点的に進めております。事業のベースとなる汎用製品群と収益率の高い特殊化学製品群をバランスよく展開することで、安定的かつ持続的成長可能な事業構造の構築を目指しております。既存特殊化学品事業を構成する主製品は、メタキシレンジアミン、MXナイロン系製品、及び芳香族アルデヒドがあります。メタキシレンジアミンは、誘導体含めて、硬化剤、イソシアネート向けに好調に推移しており、コスト改善のための技術開発を継続すると共に増産検討を行い、新たな市場開発も進めております。MXナイロン系製品では、植物由来のポリアミドが自動車・電子部品向け等の用途で販売量が拡大しています。芳香族アルデヒドは、香料や高機能樹脂添加剤向けの販売が好調で、新規芳香族アルデヒドの開発とともに増産検討を進め、事業基盤の強化に努めています。本事業ではさらに、独自の強酸技術、酸化・還元技術と長年培った重合技術を駆使し、新規の高付加価値製品の開発を進めています。これらの高付加価値製品の一つである透明ポリイミドワニス及びフィルムは、フレキシブルディスプレイ・タッチパネル・TFT基板・光学フィルム・センサー関連等、今後の伸張が期待される用途に対して検討を幅広く実施し、高い評価を得るとともに一部事業化、デモ品への採用が進んでおります。その他にも、半導体関連材料向け原体および熱可塑性ポリイミドについても事業化を急いでおり、また保有する樹脂製品群を用いた複合材料等の研究開発を推進しております。当該事業に係る研究開発費は9,166百万円であります。 [機能化学品事業部門]機能化学品事業部門では、5つの事業分野とそれらの周辺分野において以下の研究開発活動に取り組んでいます。無機化学品事業;過酸化水素とその誘導体については、生産技術のブラッシュアップによるコスト競争力強化を継続的に進めています。高機能薬剤については、主に最先端半導体デバイス用途で新規グレード開発と市場投入で採用実績を伸ばしております。また、海外各拠点での開発体制の拡充、生産能力増強の継続推進により、顧客要望へのタイムリーな対応に努めています。合成樹脂事業;ポリカーボネート樹脂は、品質向上のための技術開発や新規光学フィルムや熱成形用ハードコートフィルムなど機能性フィルムを始めとした高付加価値製品の創成にも取り組んでいます。さらにカーボンニュートラルに向けた取組として、二酸化炭素を原料としたポリカーボネート原料およびポリカーボネート素材開発を行っています。また、ポリアセタール樹脂については、新規用途開発や特殊グレードの開発を中心に進めています。光学材料事業;眼鏡用レンズモノマーについて、ユーザーニーズに対応した製品開発を進めると共に、培った光学関連の知見を活かし、眼鏡用以外の新規光学材料の開発に取り組んでいます。光学樹脂ポリマーは、スマートフォン向け等の小型カメラレンズ用材料として、より高屈折率な新規グレード開発と市場投入を進めるとともに、ポリマーリサイクル技術の確立へ向けた検討を進めています。電子材料分野:ICTによる社会基盤をささえる高周波回路基板用途の材料開発を推進し、ユニークで多様性のある商品化の拡充を進めています。さらにデータ通信量の大容量化に伴うメモリーやロジック用半導体パッケージ基板の需要増に対応した積層材料およびその周辺技術における製品開発にも取り組んでいます。今後も、情報通信、インフラ、モビリティ領域をターゲットとする技術開発と商品化の推進で社会の発展と課題解決に貢献していきます。脱酸素剤分野:酸化を防ぐことで食品の風味、鮮度を維持し、賞味期限の延長をはかることのできる脱酸素剤は、今日では食品にとどまらず、医薬品の安定性維持や、錆を防ぎたい金属部品など、様々な製品分野でご愛用頂いています。伸長する医薬品向け脱酸素剤のラインナップ拡充に取り組むと共に、培ってきた雰囲気制御技術を精肉、青果などのフードロス削減のために役立てられるように、技術開発を進めています。新規分野としては、各分野の周辺材料や基盤技術を他の市場・用途に展開する製品開発を精力的に進めています。当該事業に係る研究開発費は10,739百万円であります。
FY2020|3,220 文字
5【研究開発活動】「2021年におけるありたい姿」に向けた中期経営計画『MGC Advance2020』の2年目である2019年度(第93期)は、グループビジョン「社会と分かち合える価値の創造」を道標として、「中核事業を中心とした既存事業の収益力強化」と「新規事業の創出と育成」の実現に向けて、研究開発活動に精力的に取り組みました。カンパニーの各研究開発部門、コーポレートの研究開発部門である新規事業開発部及びコーポレートの支援部門である研究推進部がシナジー効果を発揮する体制で、既存事業の収益力強化と新規事業の創出を推進しました。新規事業開発部は、ベンチャー企業との連携及び出資、公的研究機関との共同研究など、社外との連携による研究開発活動によって新規事業領域での事業創出を継続しております。また、自ら生み出した医療包材や固体電解質などの事業化を推進するとともに、オープン・イノベーションによるアレルギー診断薬などの事業化を推進致します。福島県白河市において工場生産野菜の出荷を開始し、安心・安全な野菜を社会に提供しています。子会社の研究開発部門も含めた当社グループの研究開発スタッフは、グループ全体で約917名であり、総従業員数の約10%にあたります。また研究費の総額は19,696百万円であります。当連結会計年度における各セグメント別の研究内容、研究成果、及び研究開発費は次のとおりであります。 [天然ガス系化学品事業]メタノール系;原料調達から誘導品まで展開する当社メタノール事業のコアとなる合成触媒開発、製造技術改善を継続しており、パイロット装置を用いて最先端技術の確立を進めております。またメタノール事業の裾野を更に広げるため、メタノール改質水素製造プロセスの市場展開、メタノール燃料電池の技術開発・市場開拓を推進しております。有機化学品系;メチルアミンや特殊ポリオール製品群の競争力強化を図ると共に、MMA系製品では各種誘導品の増強技術確立や製造法改善、並びに独自性のある新規誘導品の開発を行っております。また、高耐熱特殊ポリエステルなどの樹脂製品、さらに高機能の熱硬化性樹脂原料となるシアネートモノマーの新規開発、市場展開を進めております。ライフサイエンス系;これまでに蓄積した培養技術・発酵技術を活用し新規製品群を開発しています。現在、高齢化社会のニーズに即したアンチエイジング素材として期待されるピロロキノリンキノン(PQQ)や酵母栄養成分(ビタミン、アミノ酸、ミネラルなど)を豊富に含むS-アデノシルメチオニン(SAMe)含有乾燥酵母、スペルジミン(SPD)含有乾燥酵母を販売している他、さまざまな食品素材の開発を行っております。また、抗体医薬事業ではMGCファーマ株式会社においてプロセス開発を中心とした開発受託サービスを展開するとともに、治験薬・原薬製造受託事業への参入を目的として設立した合弁会社である株式会社カルティベクスの製造工場稼働を開始し、複数の案件を受託しております。当該事業に係る研究開発費は3,621百万円であります。 [芳香族化学品事業]混合キシレンの分離・異性化によって製造する各キシレン異性体、及びその誘導品を中心とする事業展開を行っております。汎用製品群はプロセスコストダウン、品質改善による差別化を継続する一方、当社固有の特殊化学製品群は、既存装置の増産や新装置のプロセス検討などに加え、より川下分野への展開と、より確度の高い新規製品の研究開発を重点的に進めております。事業のベースとなる汎用製品群と収益率の高い特殊化学製品群をバランスよく展開することで、安定的かつ持続的成長可能な事業構造の構築を目指しております。既存特殊化学品事業を構成する主製品は、メタキシレンジアミン、MXナイロン系製品、及び芳香族アルデヒドがあります。メタキシレンジアミンは、硬化剤、イソシアネート向けが好調に推移しており、コスト改善のための技術開発を継続すると共に、増産検討が進んでおります。MXナイロン系製品では、植物由来のポリアミドが自動車・電子部品向け等の用途で販売量が拡大しています。芳香族アルデヒドは、香料や高機能樹脂添加剤向けの販売が好調で、新規芳香族アルデヒドの開発とともに増産検討を進め、事業基盤の強化に努めています。本事業ではさらに、独自の強酸技術、酸化・還元技術と長年培った重合技術を駆使し、新規の高付加価値製品の開発を進めています。これらの高付加価値製品の一つである透明ポリイミドワニス及びフィルムは、フレキシブルディスプレイ・タッチパネル・TFT基板・光学フィルム・センサー関連等、今後の伸張が期待される用途に対して検討を幅広く実施し、高い評価を得るとともに一部事業化、デモ品への採用が進んでおります。その他にも、半導体関連材料向け原体および熱可塑性ポリイミドなどの新規案件についても事業化を急いでおります。当該事業に係る研究開発費は5,617百万円であります。 [機能化学品事業]無機化学品事業;過酸化水素とその誘導体については、高付加価値化のための研究開発及び生産技術改善を継続的に進めています。過酸化水素及び過酢酸では新グレードを開発し、市場開発に取り組んでいます。生産技術改善ではタイムリーに実プラントへの適用を実施しています。エレクトロニクス向けでは、当社の高い技術開発力と原材料から製品までの一貫生産チェーンを活かした最先端のハイブリッドケミカルズの開発や高純度化技術の開発を行い、半導体・液晶ディスプレイ・プリント配線分野を中心に新規薬液・プロセス開発で採用実績を広げております。また、海外各拠点での開発体制の整備・拡充や生産能力増強を継続して進めており、顧客要望への対応力強化に努めています。合成樹脂事業;ポリカーボネート樹脂は、品質向上のための技術開発や新規光学フィルム向け素材開発を中心に、新たな複合材料の創成にも取り組んでいます。中でも機能性シート・フィルム分野では、製造技術の根幹となる精密加工技術とシート・フィルム向けの特殊材料を組み合わせ、タッチパネルや筺体加飾、熱成形用ハードコートフィルム、セキュリティカード等の特徴ある差異化グレードの開発を行っています。また、ポリアセタール樹脂については、新規用途開発や特殊グレードの開発を中心に進めています。光学材料事業;眼鏡用レンズモノマーについては、機能向上材料や加工性改良材料など、ユーザーニーズに対応した製品開発を進めると共に、培った光学関連の知見を活かし、眼鏡用以外の新規光学材料の開発に取り組んでいます。光学樹脂ポリマーは、スマートフォン向け等の小型カメラレンズ用材料として新規グレード開発と市場投入が進展しておりますが、今後も高屈折率・低複屈折化技術をベースとした独自グレードの開発を進めてまいります。当該事業に係る研究開発費は5,850百万円であります。 [特殊機能材事業]電子材料分野では、反りが生じ難いことを特徴とした半導体パッケージ用材料、及び、高速通信用途に高周波特性に優れた材料の拡販と量産の準備をしています。更に、これら製品の次世代品の開発にも取り組んでいます。また、半導体チップとサブストレート基板間を埋めるアンダーフィル材の製品開発に取り組んでいます。今後も、電子材料分野に必要な材料の開発を効率良く推進します。脱酸素剤分野では、事業基盤製品である小袋状エ-ジレス製品にて、コスト競争力向上を目的とした製品の量産を準備しています。また、既存の脱酸素剤製法のブラッシュアップにて差異化にも取り組んでいます。新規分野としては、電子材料事業や脱酸素剤事業の周辺材料、及び両事業の技術を他の市場に展開した製品の開発を精力的に進めています。当該事業に係る研究開発費は4,606百万円であります。
FY2019|3,171 文字
5【研究開発活動】「2021年におけるありたい姿」に向けた新中期経営計画『MGC Advance2020』の初年度である2018年度(第92期)は、グループビジョン「社会と分かち合える価値の創造」を道標として、「中核事業を中心とした既存事業の収益力強化」と「新規事業の創出と育成」の実現に向けて、研究開発活動に精力的に取り組みました。カンパニーの各研究開発部門、コーポレートの研究開発部門である新規事業開発部及びコーポレートの支援部門である研究推進部がシナジー効果を発揮する体制で、既存事業の収益力強化と新規事業の創出を推進しました。新規事業開発部は、投資組合への参画、ベンチャー企業との連携及び出資、公的研究機関との共同研究など、社外との連携による研究開発活動によって新規事業領域での事業創出を継続しております。また、自ら生み出した医療包材や固体電解質などの事業化を推進するとともに、オープン・イノベーションによる短距離光配線及び工場生産野菜の事業化を引き続き進めております。子会社の研究開発部門も含めた当社グループの研究開発スタッフは、グループ全体で約891名であり、総従業員数の約11%にあたります。また研究費の総額は18,607百万円であります。当連結会計年度における各セグメント別の研究内容、研究成果、及び研究開発費は次のとおりであります。 [天然ガス系化学品事業]メタノール系;原料調達から誘導品まで展開する当社メタノール事業のコアとなる合成触媒開発、製造技術改善を継続しており、パイロット装置を用いて最先端技術の確立を進めております。またメタノール事業の裾野を更に広げるため、メタノール改質水素製造プロセスの市場展開、メタノール燃料電池の技術開発・市場開拓を推進しております。有機化学品系;メチルアミンや特殊ポリオール製品群の競争力強化を図ると共に、MMA系製品では各種誘導品の増強技術確立や製造法改善、並びに独自性のある新規誘導品の開発を行っております。また、高耐熱特殊ポリエステルなどの樹脂製品、さらに高機能の熱硬化性樹脂原料となるシアネートモノマーの新規開発、市場展開を進めております。ライフサイエンス系;これまでに蓄積した培養技術・発酵技術を活用し新規製品群を開発しています。現在、高齢化社会のニーズに即したブレインフードとして期待される補酵素ピロロキノリンキノン(PQQ)や酵母栄養成分(ビタミン、アミノ酸、ミネラルなど)を豊富に含むS-アデノシルメチオニン(SAMe)含有乾燥酵母を販売している他、さまざまな食品素材の開発を行っております。また、抗体医薬事業ではMGCファーマ株式会社においてプロセス開発を中心とした開発受託サービスを展開するとともに、治験薬・原薬製造受託事業への参入を目的として設立した合弁会社である株式会社カルティベクスの製造工場稼働準備を進め、複数の案件の受託を開始しております。当該事業に係る研究開発費は3,503百万円であります。 [芳香族化学品事業]混合キシレンの分離・異性化によって製造する各キシレン異性体、及びその誘導品を中心とする事業展開を行っております。汎用製品群はプロセスコストダウン、品質改善による差別化を継続する一方、当社固有の特殊化学製品群は、既存装置の増産や新装置のプロセス検討などに加え、より川下分野への展開と、より確度の高い新規製品の研究開発を重点的に進めております。事業のベースとなる汎用製品群と収益率の高い特殊化学製品群をバランスよく展開することで、安定的かつ持続的成長可能な事業構造の構築を目指しております。既存特殊化学品事業を構成する主製品は、メタキシレンジアミン、MXナイロン系製品、及び芳香族アルデヒドがあります。メタキシレンジアミンは、硬化剤、イソシアネート向けが好調に推移しており、コスト改善のための技術開発を継続すると共に、増産検討が進んでおります。MXナイロン系製品では、植物由来ポリアミドが自動車・電子部品向け等の用途で販売量が拡大しています。芳香族アルデヒドは、香料や高機能樹脂添加剤向けの販売が好調で、新規アルデヒドの開発とともにデボトルも視野に入れ、事業基盤の強化に努めています。本事業ではさらに、独自の強酸技術、酸化・還元技術と長年培った重合技術を駆使し、新規の高付加価値製品の開発を進めています。これらの高付加価値製品の一つである透明ポリイミドワニス及びフィルムは、フレキシブルディスプレイ・タッチパネル・TFT基板・光学フィルム・センサー関連等、今後の伸張が期待される用途に対して検討を幅広く実施し、高い評価を得るとともに一部事業化、デモ品への採用が進んでおります。その他にもシクロヘキサンカルボン酸誘導体、半導体関連材料原体および熱可塑性ポリイミドなどの新規案件についても事業化を急いでおります。当該事業に係る研究開発費は5,249百万円であります。 [機能化学品事業]無機化学品事業;過酸化水素とその誘導体については、高付加価値化のための研究開発及び生産技術改善を継続的に進めています。過酸化水素及び過酢酸では新グレードを開発し、市場開発に取り組んでいます。生産技術改善ではタイムリーに実プラントへの適用を実施しています。エレクトロニクス向けでは、当社の高い技術開発力と原材料から製品までの一貫生産チェーンを活かした最先端のハイブリッドケミカルズの開発や高純度化技術の開発を行い、半導体・液晶ディスプレイ・プリント配線分野を中心に新規薬液・プロセス開発で採用実績を広げております。また、海外各拠点での開発体制の整備・拡充や能力増強を継続して進めており、顧客要望への対応力強化に努めています。眼鏡用レンズモノマーについては、超高屈折率材料や機能向上材料など、ユーザーニーズに対応した製品開発を進めると共に、培った光学関連の知見を活かし、新規光学材料の開発に取り組んでいます。合成樹脂事業;ポリカーボネート樹脂は、品質向上のための技術開発や新規光学フィルム向け素材開発を中心に、新たな複合材料の創成にも取り組んでいます。光学用特殊ポリカーボネートは、スマートフォン向け等の小型カメラレンズ用材料としての認知度が向上してきましたが、今後も高屈折率・低複屈折化技術をベースとした新規グレードの開発を進めてまいります。機能性シート・フィルム分野では、製造技術の根幹となる精密加工技術とシート・フィルム向けの特殊材料を組み合わせ、タッチパネルや筺体加飾、熱成形用ハードコートフィルム、セキュリティカード等の特徴ある差異化グレードの開発を行っています。また、ポリアセタール樹脂については、新規用途開発や特殊グレードの開発を中心に進めています。当該事業に係る研究開発費は5,068百万円であります。 [特殊機能材事業]電子材料分野では、反りが生じ難いことを特徴とした半導体パッケージ用材料、及び、高速通信用途に高周波特性に優れた材料の拡販と量産の準備をしています。更に、これら製品の次世代品の開発にも取り組んでいます。また、半導体チップとサブストレート基板間を埋めるアンダーフィル材の製品開発に取り組んでいます。今後も、電子材料分野に必要な材料の開発を効率良く推進します。脱酸素剤分野では、事業基盤製品である小袋状エ-ジレス製品にて、コスト競争力向上を目的とした製品の量産を準備しています。また、既存の脱酸素剤製法のブラッシュアップにて差異化にも取り組んでいます。新規分野としては、電子材料事業や脱酸素剤事業の周辺材料、及び両事業の技術を他の市場に展開した製品の開発を精力的に進めています。当該事業に係る研究開発費は4,786百万円であります。
FY2018|3,226 文字
5【研究開発活動】「2021年におけるありたい姿」に向けた中期経営計画『MGC Advance2017』の最終年度である2017年度(第91期)は、引き続きグループビジョン「社会と分かち合える価値の創造」を道標として、「中核事業を中心とした既存事業の収益力強化」と「新規事業の創出と育成」の実現に向けて、研究開発活動に精力的に取り組みました。カンパニーの各研究開発部門、コーポレートの研究開発部門である新規事業開発部及びコーポレートの支援部門である研究推進部がシナジー効果を発揮する体制で、既存事業の収益力強化と新規事業の創出を推進しました。新規事業開発部は、投資組合への参画、ベンチャー企業との連携、および公的研究機関との共同研究など、社外との連携による研究開発活動によって新規事業領域での事業創出を加速しております。また、自ら生み出した研究開発テーマの事業化を推進し、短距離光配線事業及び工場生産野菜事業への参入を発表しました。子会社の研究開発部門も含めた当社グループの研究開発スタッフは、グループ全体で884名であり、総従業員数の約11%にあたります。また研究費の総額は18,987百万円であります。当連結会計年度における各セグメント別の研究内容、研究成果、及び研究開発費は次のとおりであります。 [天然ガス系化学品事業]メタノール系;原料調達から誘導品まで展開する当社メタノール事業のコアとなる合成触媒開発、製造技術改善を継続しており、パイロット装置を用いて最先端技術の確立を進めております。またメタノール事業の裾野を更に広げるため、メタノール改質水素製造プロセスの市場展開、メタノール燃料電池の技術開発・市場開拓を推進しております。有機化学品系;メチルアミンや特殊ポリオール製品群の競争力強化を図ると共に、MMA系製品では各種誘導品の増強技術確立や製造法改善、並びに独自性のある新規誘導品の開発を行っております。また、高耐熱特殊ポリエステル、高透明光学用途樹脂などの樹脂製品、さらに高機能の熱硬化性樹脂原料となるシアネートモノマーの新規開発、市場展開を進めております。ライフサイエンス系;これまでに蓄積した培養技術・発酵技術を活用し新規製品群を開発しています。現在、高齢化社会のニーズに即したブレインフードとして期待される補酵素ピロロキノリンキノン(PQQ)や酵母栄養成分(ビタミン、アミノ酸、ミネラルなど)を豊富に含むS-アデノシルメチオニン(SAMe)含有乾燥酵母を販売している他、さまざまな食品素材の開発を行っております。また、抗体医薬事業ではMGCファーマ株式会社において、プロセス開発受託サービス、およびサンプル製造受託サービスを展開するとともに、抗体医薬品の国内製造を行う合弁会社の工場を当期中に完成させ、稼働準備を進めております。当該事業に係る研究開発費は3,618百万円であります。 [芳香族化学品事業]混合キシレンの分離・異性化によって製造する各キシレン異性体、及びその誘導品を中心とする事業展開を行っております。汎用製品群はプロセスコストダウン、品質改善による差別化を継続する一方、当社固有の特殊化学製品群は、既存装置の増産や新装置のプロセス検討などに加え、より川下分野への展開と、より確度の高い新規製品の研究開発を重点的に進めております。事業のベースとなる汎用製品群と収益率の高い特殊化学製品群をバランスよく展開することで、安定的かつ持続的成長可能な事業構造の構築を目指しております。既存特殊化学品事業を構成するメタキシレンジアミン、MXナイロン系製品、及び芳香族アルデヒドは、コスト競争力強化のための技術開発を継続すると同時に、ユーザーの幅広い性能・品質要求に応える品揃えの拡大を進めております。メタキシレンジアミンのエポキシ樹脂硬化剤用途では、従来の欧米市場に加えアジアでの需要が伸びており、生産技術改善による増産の検討を進めております。MXナイロン系製品では、植物由来ポリアミドの他、新規ジアミンを使用したポリアミドの開発を継続しており、自動車・電子部品向けからフィルム・繊維への加工、更に樹脂のバリア性改質など幅広い用途で拡販を図っております。また芳香族アルデヒドは、新規の香料や高機能樹脂添加剤向けの開発を進めており、それぞれ事業基盤の強化に努めています。本事業ではさらに、独自の強酸技術、酸化・還元技術等を駆使し、新規の高付加価値製品の開発を進めています。芳香族ポリカルボン酸を核水添して得られるシクロヘキサンポリカルボン酸誘導体は、樹脂原料や特殊硬化剤原料として内製化へ向けた検討が進んでおります。これらの高付加価値製品と高度な重合技術から生まれた透明ポリイミドワニス及びフィルムは、フレキシブルディスプレイ・タッチパネル・光学フィルム・センサー関連・OLED照明等、今後の伸張が期待される用途に対して検討を広く実施し、高い評価を得るとともに一部事業化を達成しています。その他にも半導体関連材料原体や熱可塑性ポリイミドなどの新規案件についても事業化を急いでおります。当該事業に係る研究開発費は5,302百万円であります。 [機能化学品事業]無機化学品事業;過酸化水素とその誘導体については、高付加価値化のための研究開発及び生産技術改善を継続的に進めており、新グレードの市場導入及び実プラントへの適用を実施しています。超純過酸化水素を中心とした半導体・液晶ディスプレイ・プリント配線分野では、当社の高い技術開発力を活かした最先端のハイブリッドケミカルズの開発に注力し、新規薬液・プロセス開発で採用実績を広げております。また、海外各拠点での開発体制の整備・拡充や能力増強を継続して進めており、顧客要望への対応力強化に努めています。眼鏡用レンズモノマーについては、超高屈折率材料や機能向上材料など、ユーザーニーズに対応した製品開発を進めると共に、培った光学関連の知見を活かした新規光学材料の開発に取り組んでいます。合成樹脂事業;ポリカーボネート樹脂については、品質向上のための技術開発や新規光学フィルム向け素材を中心に高流動グレード、アロイ向けグレードの素材開発を進めています。光学用特殊ポリカーボネートは、スマートフォン向け小型レンズの他に車載やセキュリティカメラ用途への採用が広がっており、今後も高屈折率・低複屈折化技術で世界をリードできる新規グレードの開発を進めます。機能性シート・フィルム分野では、精密加工技術と特殊材料を組み合わせた要素技術を活用し、タッチパネル、筺体加飾、セキュリティカード、偏光・調光などの用途で差異化されたグレード開発を行っています。また、ポリアセタール樹脂については、製品品質の向上検討、特殊グレードの新規市場開発を中心に進めています。当該事業に係る研究開発費は4,632百万円であります。 [特殊機能材事業]電子材料分野では、反りが生じ難いことを特徴とした半導体パッケージ用材料、及び、高速通信や高速処理には高周波特性に優れた材料の開発を進め、拡販と量産の準備をしています。また、製品への薄葉化への試みも続ける一方、薄葉化に因り顕在化した性能低下を改善した製品の開発にも取り組んでいます。今後も、これら次世代材の開発を進めつつ、市場要求の変化に対応した製品の研究開発を効率良く推進します。脱酸素剤分野では、事業基盤製品である小袋状エ-ジレス製品にて、コスト競争力向上を目的とした製品の開発を終え、量産を準備しています。また、既存の脱酸素剤製法のブラッシュアップによっても差異化に取り組んでいます。新規分野としては、電子材料事業や脱酸素剤事業の周辺材料、及び両事業の技術を他の市場に展開した製品の開発を精力的に進めています。当該事業に係る研究開発費は5,434百万円であります。
FY2017|3,196 文字
6【研究開発活動】 「2021年におけるありたい姿」に向けた新中期経営計画『MGC Advance2017』の2年目である2016年度(第90期)は、グループビジョン「社会と分かち合える価値の創造」の実現に向け、引き続き、その基本方針である「中核事業を中心とした既存事業の収益力強化」、「不採算事業の再構築」、「新規事業の創出と育成」、「グループ全体の経営効率改善」、[持続的成長を支える<質>の向上」に沿って、グループ各社との密接な連携の下、研究開発活動を精力的に行いました。新規事業開発部は体制を整え、移管された研究開発テーマの事業化を推進するとともに、投資組合への参画、ベンチャー企業との連携、及び、公的研究機関との共同研究などによって、新規事業領域での事業化構想を継続的に創出し、育成に注力しています。東京、新潟、平塚の3研究所とMGC分析センター、これにコーポレート部門である新規事業開発部、研究推進部、カンパニーの企画開発部、工場の研究部門を加えた研究開発体制において、当社が長年培ってきた技術の共有と深化、それらの複合化によるシナジー、更には子会社との共同開発や研究受委託による総合力を活かした研究開発を展開し、既存製品の競争力強化、新規製品あるいは新規グレードの開発を推進しております。子会社の研究開発部門も含めた当社グループの研究開発スタッフは、グループ全体で約864名であり、総従業員数の約11%にあたります。また研究費の総額は19,267百万円であります。当連結会計年度における各セグメント別の研究内容、研究成果、及び研究開発は次のとおりであります。 [天然ガス系化学品事業]メタノール系;原料調達から誘導品まで展開する当社メタノール事業のコアとなる合成触媒開発、製造技術改善を継続しており、昨年技術確立を目的としてパイロット装置を稼動させました。またメタノール事業の裾野を更に広げるため、メタノール改質水素製造プロセスの市場展開、メタノール燃料電池の技術開発・市場開拓を推進しております。有機化学品系;メチルアミンや特殊ポリオール製品群の競争力強化を図ると共に、MMA系製品ではメタクリル酸グリシジル等各種誘導品の製造技術改善、並びに新規誘導品の開発を行っております。また、高機能の熱硬化性樹脂原料となるシアネートモノマーの新規開発、市場展開を進めております。ライフサイエンス系;これまでに蓄積した培養技術・発酵技術を活用し新規製品群を開発しています。現在、脳機能改善食品素材として期待される補酵素ピロロキノリンキノン(PQQ)や酵母栄養成分(ビタミン、アミノ酸、ミネラルなど)を豊富に含むS-アデノシルメチオニン(SAMe)含有乾燥酵母を販売している他、さまざまな食品素材の開発を行っております。また、抗体医薬事業ではMGCファーマ株式会社において、プロセス開発受託サービス、およびサンプル製造受託サービスを展開するとともに、バイオ後続品を含む抗体医薬品の国内製造を行う合弁会社を新たに設立するなど、事業実績を積み重ねつつ競争力の強化に取り組んでおります。当該事業に係る研究開発費は3,655百万円であります。 [芳香族化学品事業]混合キシレンの分離・異性化によって製造する各キシレン異性体および、その誘導品を中心とする事業展開を行っております。汎用製品群はプロセス改善・品質改良・コストダウンを継続する一方、当社固有の特殊化学製品群は、より川下への展開およびより確度の高い新規製品の研究開発を重点的に進めております。事業のベースとなる汎用製品群と収益率の高い特殊化学製品群をバランスよく展開することで、安定的かつ持続的成長可能な事業構造の構築を目指しております。メタキシレンジアミン、MXナイロン系製品は、コスト競争力強化のための技術開発を継続すると同時に、ユーザーの幅広い性能・品質要求に応える品揃えの拡大を進めております。エポキシ樹脂硬化剤用途では従来の欧米市場に加え、アジアでの需要が伸びており、これに対応すべく製造設備の新設や生産技術改善による増産を進めております。また既存のMXナイロン設備を活用し、既に販売している植物由来ポリアミドの他、新規ジアミンを使用したポリアミドの開発を継続しており、自動車・電子部品向けからフィルム・繊維への加工、更に樹脂のバリア性改質など幅広い用途で拡販を図っております。独自の強酸技術、酸化・還元技術等を駆使し、樹脂・高機能添加剤原料、香料原料等の高付加価値製品の開発を継続的に行っております。芳香族アルデヒドについて新規香料原料の開発等、芳香族ポリカルボン酸を核水添して得られるシクロヘキサンポリカルボン酸誘導体については、樹脂原料や特殊硬化剤原料として実需化へ向けた検討が進んでおります。これらの高付加価値製品を利用し、当社が長年蓄積してきた高度な重合技術から生まれた透明ポリイミドワニス及びフィルムは、フレキシブルディスプレイ・タッチパネル・光学フィルム・センサー関連等の急速な実需の高まりに呼応して一部事業化を達成し、さらなる拡大を目指しております。当該事業に係る研究開発費は5,549百万円であります。 [機能化学品事業]無機化学品事業;過酸化水素については、製造コスト削減及び高付加価値化のための研究開発、生産技術開発及び実証試験を継続的に進めており、実プラントへの適用及び新グレードの上市を実施しています。超純過酸化水素を中心とした半導体・液晶ディスプレイ・プリント配線分野では当社の高い技術開発力を活かした最先端のハイブリッドケミカルズの開発に注力し、新規薬液・プロセス開発に採用実績を広げております。また、海外各拠点での開発体制の整備を進めており、顧客要望への対応力強化に努めています。眼鏡用レンズモノマーについては、高屈折率材料や強度向上材料など、ユーザーニーズに対応した製品ラインナップ拡充のため、開発を継続しています。合成樹脂事業;ポリカーボネート樹脂については、品質向上のための技術開発や新規光学フィルム向け素材を中心に難燃グレード、容器向けグレードの開発を進めています。また、光学用特殊ポリカーボネートは、日化協技術賞、日本化学会化学技術賞、市村産業賞本賞を受賞したことにより技術力の高さが広く認められています。今後も高屈折率・低複屈折率化技術で市場を席捲できる新規グレードの開発を進めます。機能性シート・フィルム分野では、精密加工技術と特殊材料を組み合わせた要素技術を活用し、タッチパネル、筺体加飾、偏光・調光、防曇などの用途で差異化されたグレード開発を行っています。ポリアセタール樹脂については、製品品質の向上検討、特殊グレードの新規市場開発を中心に進めています。当該事業に係る研究開発費は5,317百万円であります。 [特殊機能材事業]電子材料分野では、積層形成時に反りが生じ難いことを特徴とした半導体パッケージ用材料や通信インフラに必要な高周波特性に優れた材料を中心に開発を進め、各種用途への量産準備を進めています。モバイル向け製品への薄葉化への試みも続けています。今後も、これら次世代材の開発を進めつつ、市場要求の変化に対応した製品の研究開発を効率良く推進します。脱酸素剤分野では、医薬分野及び海外市場の開拓・拡販に向けて、脱酸素機能を付与したフィルムや包装材料を開発し、一部の用途で採用が始まっています。また、事業基盤製品である小袋状エ-ジレス製品では、コスト競争力向上を目的とした製品を開発し、量産の準備を進めています。また、電子材料事業や脱酸素剤事業の周辺材料、及び両事業の技術を他の市場に展開した製品の開発も進めています。当該事業に係る研究開発費は4,745百万円であります。
FY2016|2,994 文字
6【研究開発活動】「2021年におけるありたい姿」に向けた新中期経営計画『MGC Advance2017』の初年度である2015年(第89期)は、グループビジョン「社会と分かち合える価値の創造」の実現に向け、その基本方針である「中核事業を中心とした既存事業の収益力強化」、「不採算事業の再構築」、「新規事業の創出と育成」、「グループ全体の経営効率改善」、[持続的成長を支える<質>の向上」に沿って、グループ各社との密接な連携の下、研究開発活動を精力的に行いました。2011年に発足した未来事業創出プロジェクトグループを発展的に解消し、中長期的に取り組む新規事業領域の選定と継続的な事業化構想立案の機能を新たに付加した組織として新規事業開発部を新設し、より一層、新規事業の創出と育成に注力しています。東京、新潟、平塚の3研究所とMGC分析センター、これにコーポレート部門である新規事業開発部、研究推進部、カンパニーの企画開発部、工場の研究部門を加えた研究開発体制において、当社が長年培ってきた技術の共有と深化、それらの複合化によるシナジー、更には子会社との共同開発や研究受委託による総合力を活かした研究開発を展開し、既存製品の競争力強化、新規製品あるいは新規グレードの開発を推進しております。子会社の研究開発部門も含めた当社グループの研究開発スタッフは、グループ全体で約870名であり、総従業員数の約11%にあたります。また研究費の総額は18,936百万円であります。当連結会計年度における各セグメント別の研究内容、研究成果、及び研究開発は次のとおりであります。 [天然ガス系化学品事業]メタノール系;原料調達から誘導品まで展開する当社メタノール事業のコアとなる合成触媒開発、製造技術改善を継続しております。またメタノール事業の裾野を更に広げるため、メタノール改質水素製造プロセスの市場展開、メタノール燃料電池の技術開発・市場開拓を推進しております。有機化学品系;メチルアミンや特殊ポリオール製品群の競争力強化を図ると共に、MMA系製品ではMMAの製造技術改良、中間体からの誘導品の市場開拓、並びに新規メタクリル酸系誘導品の開発を行っております。また、高機能の熱硬化性樹脂原料となるシアネートモノマーの新規開発、市場展開を進めております。バイオ系;これまでに蓄積した培養技術・発酵技術を利用し新規製品群を開発しています。現在、脳機能改善食品素材として期待される補酵素ピロロキノリンキノン(PQQ)や酵母栄養成分(ビタミン、アミノ酸、ミネラルなど)を豊富に含むS-アデノシルメチオニン(SAMe)含有乾燥酵母を販売している他、さまざまな食品素材の開発を行っております。また、抗体医薬事業ではMGCファーマ株式会社を設立し、抗体医薬のプロセス開発受託サービス、およびサンプル製造受託サービスを展開しており、事業実績を積み重ねつつ競争力の強化に取り組んでおります。当該事業に係る研究開発費は3,312百万円であります。 [芳香族化学品事業]混合キシレンの分離・異性化によって製造する各キシレン異性体および、その誘導品を中心とする事業展開を行っております。汎用製品群はプロセス改善・品質改良・コストダウンを継続する一方、当社固有の特殊化学製品群は、より川下への展開およびより確度の高い新規製品の研究開発を重点的に進め、高収益かつ持続的成長可能な事業構造の構築を目指しております。メタキシレンジアミン、MXナイロン系製品は、コスト競争力強化のための技術開発を継続すると同時に、ユーザーの幅広い性能・品質要求に応える品揃えの拡大を進めております。エポキシ樹脂硬化剤用途では従来の欧米市場に加え、アジアでの需要が伸びており、これに対応すべく生産技術の改善のみならず、使用法の提案等も進めております。また既存のMXナイロン設備を活用し、既に販売している植物由来ポリアミドの他、新規ポリアミドの開発を継続しており、自動車・電子部品向けからフィルム・繊維への加工、更に樹脂のバリア性改質など幅広い用途で拡販を図っております。独自の強酸技術、酸化・還元技術等を駆使し、樹脂・高機能添加剤原料、医薬品原料、香料原料等の高付加価値製品の開発を継続的に行っております。芳香族アルデヒドについて新規香料原料の開発等、芳香族ポリカルボン酸を核水添して得られるシクロヘキサンポリカルボン酸誘導体については、樹脂原料や特殊硬化剤原料として実需化の加速を図っております。また透明ポリイミドワニス・フィルムはフレキシブルディスプレイ・タッチパネル・光学フィルム・センサー関連等の着実な実需の高まりに呼応し早期事業化を目指しております。当該事業に係る研究開発費は5,001百万円であります。 [機能化学品事業]無機化学品事業;中核事業の一つである過酸化水素については高付加価値化のための用途開発及びコスト削減のためのプロセス開発を継続しています。超純過酸化水素を中心とした半導体・液晶ディスプレイ・プリント配線分野では当社の高い技術開発力を活かした最先端のハイブリッドケミカルズの開発に注力し、国内外でユーザー採用実績を広げております。眼鏡用レンズモノマーについては、高屈折率材料の分野でユーザーニーズに対応した製品ラインナップのより一層の拡充のため、グレード開発を継続しています。合成樹脂事業;ポリカーボネート樹脂については品質向上のための技術開発、中国生産拠点の収益改善における支援、高屈折率・低複屈折率を有する光学用特殊ポリカーボネートでは、新プラント完工に伴って新規グレードの開発、市場投入を進めております。機能性シート・フィルム分野では精密加工技術と特殊材料を組み合わせた要素技術により、LCD、タッチパネル、筺体加飾、偏光・調光用途等で差異化されたグレード開発を行っています。ポリアセタール樹脂については製造コスト削減のための技術検討、製品品質の向上検討、特殊グレードの新規市場開発を進めています。新規製品;既存技術、既存事業周辺分野において外部研究機関との連携を強化し新規用途開発、新規素材開発を積極的に実施しています。当該事業に係る研究開発費は5,416百万円であります。 [特殊機能材事業]電子材料分野では、BTレジンを用いた半導体パッケージ用材料を中心に開発を進め、業界最高レベルの低反り材を開発し、各種用途への量産を進めています。更に次世代の低反り材についても開発を進めています。また、次世代モバイル向けに極薄のプリプレグを開発し、量産準備を進めています。今後も、これら次世代材の開発を進めつつ、市場要求の変化に対応した製品の研究開発を効率良く推進します。脱酸素剤分野では、医薬分野及び海外市場の開拓・拡販に向けて、脱酸素機能を付与したフィルム・ボトル・PTP、および低温下で機能する脱酸素フィルムを開発中です。また、事業基盤製品である小袋状エ-ジレス製品では、コスト競争力向上を目的とした製品開発を進めています。新規分野では、電子材料事業や脱酸素剤事業からの事業拡大を目的として、エレクトロニクス、ライフサイエンスをキーワードに探索研究を推進しています。当該事業に係る研究開発費は5,205百万円であります。