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堺化学工業

化学 素材・化学

研究開発費(時系列)

年度R&D費用(億円)設備投資(億円)
2025-03 - 79
2024-03 - 44
2023-03 - 35
2022-03 - 36
2021-03 - 106

研究開発活動(本文)

FY2025|3,684 文字
6【研究開発活動】当社グループの研究開発活動については、提出会社の研究開発本部、経営企画部、営業本部が中心となってグループ会社との協力体制を深め、有望開発品の上市に向けてスピードアップを図っております。2021年9月に研究開発体制を変更し、有望なテーマについて柔軟かつ迅速にリソースの最適配分を行い、早期上市を目指す体制としました。さらには、2023年10月に研究開発方針SmartMaterial®を策定し、新規テーマの探索範囲をより明確化することで、初期検討を加速させています。研究開発本部では、当社グループが得意とする粉体プロセシング技術を核とし、大学や公的研究機関との産学連携も視野に入れて、機能性材料の開発を進めており、主に水電解触媒、メタネーション触媒および5G/6G向け低誘電材料等の開発に取り組んでおります。更には2023年8月に、「既存事業にとらわれない新規事業創出」を目的に「カチ(価値+勝ち)」創造マーケティングを行うプロジェクトを開始し、有望事業の芽が出始めてきました。当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費用は、2,699百万円であります。セグメントごとの研究開発活動は次のとおりです。(1) 電子材料電子材料事業においては、誘電体および誘電体材料の開発を行っております。特に高周波伝送向け誘電体の開発に注力しており、粒子合成技術と表面処理技術を核として、低誘電率から高誘電率の材料開発をおこなっています。チタン酸バリウムに関しては、積層セラミックコンデンサの小型化・高容量化、自動車部品の高信頼性要求に水熱合成法の特長である微粒子・高結晶・粒度均一な製品を積極的に提案しています。より一層、信頼性が求められる分野にはCaを所定の比率で含む微細かつ粒度均一性の高いチタン酸バリウムカルシウムの開発を進めています。また、誘電体材料についても、易分散性を兼ね備えた、さらなる微粒子化を進めています。なお、電子材料事業における研究開発費用は、356百万円であります。(2) 化粧品材料日焼け止め分野においては、近年、しみや皺の原因となるUVAを防御する酸化亜鉛の注目度が高まるなか、当社「超微粒子酸化亜鉛FINEXシリーズ」の注目度も更に高まってきました。また、海外においては様々な人の肌にマッチするような透明性の高い日焼け止めのニーズが急速に高まり、当社もより透明性・分散性の高い製品の開発に注力してきました。現在、国内外を問わず多くの顧客で評価が進んでおり、海外大手顧客への出荷も順調にスタートしました。メイク分野においては、肌触りの良化を目指して開発した「六角板状酸化亜鉛XZシリーズ」、「板状集積型球状酸化亜鉛のCANDYZINC」や肌を鮮やかに見せる新機能性酸化亜鉛「化粧品用無機蛍光材料Lumate G」など当社の得意とする粉体プロセッシング技術を駆使した多くの材料を展開しております。また、近年、海洋環境、生態系への悪影響が懸念されているマイクロプラスチックビーズの不使用が加速しており、その代替品として、天然鉱物由来の安全性が高く環境負荷の少ない球状硫酸バリウム「ばりまる」、球状炭酸カルシウム「かるまる」を提案しています。これらは幅広い化粧品に配合しやすいよう表面処理されたグレードも取り揃えております。更に、従来から肌感触を良くするとしてファンデーションに使用されている「板状硫酸バリウムHシリーズ」は、+αの機能として荒れた皮膚の機能を回復させる効果がある事を確認し、メイク製品にスキンケア機能を持たせた新たなコンセプトで展開しております。なお、化粧品材料事業における研究開発費用は、272百万円であります。 (3) 有機化学品有機化成品につきましては、イオウを含む有機化合物合成技術をベースとして、電子材料、光学材料などの開発に取り組んでおります。2024年4月に子会社であったSC有機化学株式会社を吸収合併したことにより、研究開発のスピードアップが実現し、現在は耐水性や柔軟性に優れたMulthiol(マルチオール)シリーズや多官能チオール製品群の製品化を進めています。医薬原薬・中間体につきましては、CDMO化を目指すため、実験スペースを約2倍に増強するとともに分析専用の実験室を設置するなど、ハード面から研究開発力の強化を図りました。これらを活かし、CDMOのD(Development :開発)にあたるプロセス開発や不純物合成を実施しております。また、開発受託案件の範囲を拡げるためにはデータの信頼性向上が不可欠であり、信頼性保証基準下でのデータ取得体制を整え、分析装置のDI(Data Integrity)対応を進めております。また、自社品の研究開発として、他社に委託している自社使用原料のプロセス開発も行っております。加えて、将来を見据え、環境負荷が少なく作業者への負荷軽減にも繋がる連続生産技術の確立に向けた検討を継続しておこなっております。なお、有機化学品事業における研究開発費用は、419百万円であります。(4) 受託加工素材の機能性を最大限に発揮させるための、分散や配合技術を駆使した製品開発に取り組んでおり、地球温暖化に対応する遮熱性能を持った製品や、環境負荷の低い素材を使用した繊維向け抗菌製品の開発も行っています。また、分散加工のスペシャリストとして、安定かつ高度な分散加工を行うための技術の向上に取り組んでいます。なお、受託加工における研究開発費用は、173百万円であります。(5) 酸化チタン・亜鉛製品酸化チタン事業は2026年3月期で顔料級酸化チタンについて事業を終了する事としております。現在、「酸化チタン事業終了プロジェクト」を立上げ、事業終了までに対処しておくべき課題に取り組んでおります。課題は営業、生産、技術・開発をはじめとし大きく7項目に分類され、それぞれにタスクチームを編成し、綿密な計画に基づき対応を進めております。具体的には、触媒用、化粧品用酸化チタンの原料の代替品の探索、および小名浜事業所の総合排水処理方式の変更など多岐にわたる技術的課題の解決に鋭意取り組み、事業終了を予定通りに進めて参ります。また、亜鉛事業につきましては、電子基板等の熱マネージメントが活況を呈する中、従来のアルミナより高い放熱性能を有する大粒子酸化亜鉛LPZINCの開発及び顧客提案を進めております。0.1~70μmの幅広い粒子径ラインナップを有し、組み合わせの最適化により高い放熱能を発揮させるだけでなく、放熱性能に電波吸収能力を付与するなど用途拡大も検討しております。なお、酸化チタン・亜鉛製品事業における研究開発費用は、400百万円であります。(6) 樹脂添加剤当社が得意とする表面処理技術・粒子制御技術を、非鉛系安定剤の原料である ハイドロタルサイトや塩化ビニル安定剤原料に応用し、特殊ハイドロタルサイト、独自性の高い塩化ビニル安定剤を展開し、性能の差別化に注力しております。同時にハイドロタルサイトを含め、各種配合剤の自社生産化や高効率化により、コストパフォーマンスに優れる製品の開発を進めております。なお、樹脂添加剤事業における研究開発費用は、173百万円であります。(7) 触媒水素社会を目指した、水電解触媒の開発に注力しています。一例である固体高分子形水電解触媒では、希少なイリジウム触媒の使用量を低減可能な触媒を開発し、サンプルワークを進めています。一方、低炭素化社会実現のためのカーボンニュートラルに関連した企業との協業で、新規触媒の開発と拡販にも注力してまいります。環境・エネルギー・化学プロセスは当社の重要な研究開発分野であり、これからの水素エネルギー社会が求める技術開発に貢献していくよう取り組んでまいります。なお、触媒事業における研究開発費用は、241百万円であります。(8) 無機材料世界的な近視人口の増加と生活水準の向上に伴い、世界的なメガネ市場の需要も高まるなか、高屈折率材料である「酸化ジルコニウム分散液SZRシリーズ」はメガネレンズ用途での数量が伸びてきております。更なる用途拡大として光学材料用途への提案を進めるべく開発に取り組んでおります。なお、無機材料における研究開発費用は、442百万円であります。 (9) 医療事業注力分野と位置付ける、健診領域や消化器領域および美容領域に、利益を確保できる製品を出来る限り早期に投入できるよう開発を行なっております。このうち消化器領域を中心とする医療事業においては、大学発のベンチャー企業との共同開発や、産学連携の枠組みを活用した共同開発により、新規事業拡大に取り組んでおります。また美容領域においては、ソルプロプリュスシリーズの新規ラインナップの開発を進め、ブランド育成を進めております(2025年度1品目、2026年度に2品目の上市を予定)。なお、医療事業における研究開発費用は、220百万円であります。

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