事業の概要
- ERPソリューション事業ノムラシステムコーポレーションは、ドイツのSAP SE社の製品を導入するコンサルティングと保守サービスを主な事業としています。企業の財務会計、販売、物流、人事などの基幹業務を効率化するSAPのソフトウェア導入を支援し、運用までサポートすることで収益を得ています。2002年から本格的に事業を開始し、企業のIT投資に貢献しています。
- プライム・準プライムサービス顧客企業と直接契約を結び、SAP製品の導入を通じて業務改革を支援する「プライム」サービスが主力です。また、他の大手ベンダーが顧客から受注した案件で、ノムラシステムコーポレーションの専門性が最適と判断された場合に、そのベンダーに代わってコンサルティングを行う「準プライム」サービスも提供しています。企画から運用まで一貫してサポートし、企業の課題解決に貢献しています。
- PMO・FISコンサルティングSAP導入やDX推進プロジェクトにおいて、戦略策定から現場への導入・定着までを一貫して支援する「PMOコンサルティング」を提供しています。また、SAP導入プロジェクトで、顧客の要望分析やシステム設計、新機能開発などの技術的な支援を行う「FIS(Function Implement Service)」も提供し、多様なニーズに応じたコンサルティングサービスを展開しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- ERPソリューション事業ノムラシステムコーポレーションの事業は、SAP SE社のERP製品の導入コンサルティングと保守サービスに特化した「ERPソリューション事業」のみで構成されています。企業の基幹業務システムを効率化するためのコンサルティングを提供し、これが会社の唯一の収益源となっています。この事業は、企業のIT投資動向に大きく左右される特性を持っています。
- 単一セグメントでの事業展開会社は単体で事業を行っており、企業集団を形成していません。また、事業セグメントも「ERPソリューション事業」の単一セグメントとして報告されています。これは、会社の経営資源がSAP製品の導入コンサルティングに集中しており、他の事業領域には進出していないことを示しています。そのため、この事業の成功が会社の業績に直結します。
- コンサルティングサービスの多様性ERPソリューション事業の中には、「プライム」「準プライム」「PMOコンサルティング」「FIS(Function Implement Service)」といった複数のコンサルティングサービスが含まれます。これらは、顧客との直接取引の有無や、提供する支援内容(戦略策定、システム設計、技術支援など)によって分類されますが、全てSAP製品の導入・運用支援という共通の目的を持っています。
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3 【事業の内容】当社は、ドイツに本社を持つSAP SE社の製品の導入コンサルティング及び保守サービス等のERPソリューション事業を主たる事業としております。当社は、2002年3月にERPソリューション事業を本格的に開始しました。当事業は、企業の財務会計・販売・物流・購買・生産・人事等の基幹業務機能をコンピュータソフトウェアの機能上に統合するERP用パッケージソフトウェアの導入・運用支援等のコンサルティングサービスを行っております。当社は、SAPジャパン株式会社とのサービス・パートナー契約の締結によりデモライセンスを得て、自社でSAPの教育、研修ができる環境と教育体制を整備し、より付加価値の高いサービスを提供するためにSAP認定コンサルタント資格の取得を強力に推進しております。また、当社は、他社との差別化及び知識と技術力の向上を図り、高品質・短期間・低価格での導入を実現するためのオリジナルソリューションテンプレートの開発に力を入れてまいりました。「SAP HRパートナーコンソーシアム(現名称HCMコンソーシアム)」の設立時から参加し、最新技術等を習得して日本版ベストプラクティスを使用したテンプレートの開発に早期に取り組んだことにより、当社の人事ソリューションテンプレート「Jet-One」は、SAPジャパン株式会社の ALL in-Oneソリューションの認定を取得しております。なお、当社は技術・品質・効率の全てにおいて満足頂けるサービスの提供を目指し、資産除去債務ソリューションテンプレートの「Zex-One」等、人事分野以外においてもオリジナルソリューションテンプレートの作成を行っております。当社は、SAP PartnerEdgeチャネル契約VARの締結により、SAP ERPの導入・保守サービスだけでなく、ライセンス販売も行っております。その結果、人事分野での直接取引案件(以下「プライム」という。)を受注することができ、案件を積み重ねております。なお、当社の提供するサービスは以下のとおりであります。(1)プライムa.プライム当サービスは、エンドユーザーと直接取引を行っております。多くの事例をもとにしたノウハウを活用し、顧客が抱える課題の抽出・分析を行い、業務プロセス及び業務プロセスを実現化させるためのシステムの「あるべき姿」を策定します。この「あるべき姿」をもとにプロジェクトで解決すべき優先度を決定し、業務プロセスの改革とシステム構築を同時に行います。主として、SAPジャパン株式会社の製品導入により改革を進めることから、企画から運用までワンストップでサービスを提供しており、当社従業員を中心にコンサルティングサービスを行っております。b.準プライム当サービスは、プライムベンダーであるパートナー企業がエンドユーザーから受注するものの、パートナー企業が、自社ではなく、当社によるコンサルティングサービスの方がよりエンドユーザーの経営課題解決に最適であると判断した場合、当社がパートナー企業に代わりコンサルティングサービスを行っております。具体的なコンサルティングサービスは、プライムでのサービス内容と同様であり、見積もり、提案等も当社主導で行います。(2)PMOコンサルティング(プロジェクト マネジメント オフィス)当サービスは、SAP等のERP導入・DX推進において、戦略策定から現場の実装・定着までを一気通貫で支援する伴走型サービスです。単なる進捗管理にとどまらず経営視点で課題を解決し、形だけのプロジェクトにせず成果が出るまでコンサルティングを行います。エンドユーザーと直接取引を行い、当社従業員が中心にコンサルティングサービスを進め、必要に応じてパートナーである個人事業主及び外注会社にコンサルティング支援を外注しております。(3)FIS(ファンクション インプリメント サービス)(※5)当サービスは、プライムベンダー(※6)であるパートナー企業に、顧客要件分析及び実現機能の設計、または標準機能でカバーできない既存業務に対して新機能の作り込みなど個々の課題に応じたSAP ERPのコンサルティングサービスを提供しております。プライムベンダーの求めるスキル、経験等に合致したコンサルタントまたはチームが、プロジェクト場所に常駐または当社にてコンサルティング支援を行っております。また、必要に応じてパートナーである個人事業主及び外注会社にコンサルティング支援を外注しております。 なお、当社は単体で事業を行っており、企業集団を形成しておりません。また、当社のセグメントはERPソリューション事業のみの単一セグメントであります。 当社の事業系統図は下記のとおりであります。 <用語解説>※1 ERP(Enterprise Resource Planning) 企業内の会計、販売、物流、人事等のあらゆる経営資源を統合的に管理、有効活用し、経営の効率化を図るた めの手法・概念のこと。また、その基幹系統合システムを指す。※2 SAPジャパン株式会社 全世界に130カ国以上の支社を持つ、ヨーロッパ最大級のソフトウェア会社SAP SEの日本法人。SAPは、大企業や中堅企業、公的機関といった比較的規模の大きな法人向けERP市場で、25業種約30万社の顧客企業を抱えている。 ※3 HR(Human Resources)またはHCM(Human Capital Management) 人材マネジメント・人事管理。組織のビジョンや経営目標の達成に向けて、人材の獲得、活用、育成及び管理等を中長期的視点から戦略的に行っていこうとする考え方。 ※4 テンプレート いくつかの機能が最初から標準として備わっているフォーマット(雛形)のこと。 ※5 FIS(Function Implement Service)SAP導入プロジェクトにおいて業務設計、システム設計から顧客要件を分析し、SAPの実現機能の設計やアドオン(作り込み)設計の技術的支援を行う。※6 プライムベンダー 元請け企業。システムを導入する際、システムを構成するハードウェア、ソフトウェア、ネットワーク及び開発要員等をとりまとめる。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 SAP認定コンサルタント資格の取得推進、オリジナルソリューションテンプレートの開発 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 SAP製品の導入コンサルティングには専門知識と技術が必要であり、認定資格やテンプレート開発が強み |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 高い(依存) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | 中程度 |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 軽い(資本不要) |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 中程度 |
会社が挙げる主要リスク:特定のERP製品への高い依存度 / 人材の確保と育成 / 経済、市場の動向
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 2 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
公開情報からは、特許やブランド力、規制ライセンスなどの無形資産に関する具体的な情報は確認できませんでした。システム開発受託が中心であり、競争優位の源泉がこれらの無形資産にあるとは考えにくいです。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
顧客の基幹システム開発に深く関与している場合、システム更改には一定のコストやリスクが伴うため、軽易な乗り換えは難しい可能性があります。しかし、具体的な顧客との長期契約やロックイン効果を示す情報は限定的です。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
同社の事業モデルは、特定のプラットフォームやサービスにおけるネットワーク効果を生み出すものではなく、個別のシステム開発プロジェクトが中心であるため、ネットワーク効果は期待できません。
コスト優位☆☆☆☆☆
システム開発業界は一般的に労働集約型であり、同社が構造的に競合他社よりも低コストで開発・提供できる優位性を持つという情報は確認できません。価格競争力よりも技術力や納期遵守が重視される傾向があります。
規模の経済★☆☆☆☆
情報通信業の中でもシステムインテグレーターとして一定の規模はありますが、業界全体で見ると多数の競合が存在し、寡占化が進んでいるとは言えません。規模の経済による明確な優位性は限定的と考えられます。
- SAP製品への専門性ノムラシステムコーポレーションは、SAPジャパン株式会社とのサービス・パートナー契約を通じて、SAP製品の導入コンサルティングに特化しています。自社でSAPの教育・研修環境を整備し、SAP認定コンサルタント資格の取得を強力に推進することで、高い専門性と技術力を維持・向上させています。これにより、顧客企業に対して高品質なサービスを提供できる強みがあります。
- オリジナルソリューションテンプレート他社との差別化を図るため、高品質・短期間・低価格での導入を実現するオリジナルソリューションテンプレートの開発に注力しています。特に人事ソリューションテンプレート「Jet-One」は、SAPジャパン株式会社の認定を取得しており、この分野での深い知見と実績が強みです。資産除去債務ソリューションテンプレート「Zex-One」など、人事分野以外でも独自のテンプレートを開発しています。
- SAPライセンス販売権と直接取引SAP PartnerEdgeチャネル契約VARを締結しているため、SAP ERPの導入・保守サービスだけでなく、ライセンス販売も行っています。これにより、顧客企業と直接取引を行う「プライム」案件の受注を可能にし、特に人事分野での実績を積み重ねています。ライセンス販売とコンサルティングをワンストップで提供できる点が、顧客にとっての利便性向上につながっています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。(1)会社の経営の基本方針経営理念の1つ「社会の進歩発展に貢献」をサービスの形にして提供することで、顧客企業の抱える経営課題を解決し、競争力向上の支援を事業として展開しております。今後も当社の経営理念である「社員の物心両面の幸福の追求」「社会の進歩発展に貢献」を念頭に企業価値の向上に努めてまいります。 (2)目標とする経営指標当社は、経営指標として最終的な目的である企業価値の向上のため、収益性を示す経常利益率、安全性を示す自己資本比率を重視しております。 (3)中長期的な会社の経営戦略当社は、SAP ERPなどのSAPジャパン株式会社製品を主力にITコンサルティングを展開しております。従いまして、SAPジャパン株式会社の新製品開発の動向を注視し、常に最新のIT知識と技術を活用したコンサルティングサービスを提供いたします。そのため、当社は、従業員が積極的に最新のIT技術を習得するための環境整備を進めてまいります。また、顧客企業の経営課題を全方位から対応できるようコンサルティングサービスの領域を広げ、受注規模の拡大、受注数の増加を図ってまいります。あわせて、ITによって顧客企業の企業価値を向上させるため、クラウド、PMO(Project Management Office)などの新たなサービスを提供する他、業務提携等により、より高度なITサービスの提供を目指します。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社は、下記の3点を今後の事業展開における特に重要な課題として認識し、対応を強化してまいります。 ①人材の確保と育成当社が継続して成長し発展していくためには、SAPジャパン株式会社製品を高品質かつ短期間で導入すること及びクラウド、AI、データサイエンスなど著しい進歩がみられる最先端技術の習得が必要不可欠であり、これらを維持し向上していくためにはコンサルタントの研修・トレーニングを充実させるとともに、経験と知識を豊富にもった優秀な人材の確保が必要であると考えております。製品の多様化からSAP ERP以外のIT知識とSAPジャパン株式会社製品の導入業務に対する理解を深めるためにも様々な業界及び業務知識も必要となります。当社は、これらの技術及び知識を習得するためにSAPジャパン株式会社のセミナーや研修、自社での教育研修を行っております。また、増加するグローバルな需要に対応するために多言語に対応可能な人材の採用強化を引き続き図ってまいります。 ②収益基盤の拡充当社は、顧客の要望に素早く応え、より優れたコンサルティングサービスを提供するためには、国内に限らずグローバルにおける最新のIT技術を日々把握、素早く対応し、クラウド、データサイエンス、RPAと新たなサービスを導入し収益基盤を拡充していくことが必須であると考えております。 ③テンプレートによる供給力向上当社は、開発力向上の取組みとして、テンプレート開発を通じて個人の有する知識、経験が組織的な知的財産となるように、プロジェクトノウハウの共有、継承を通じ、組織力を強化することで供給力の向上を引き続き図ってまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。(1)会社の経営の基本方針経営理念の1つ「社会の進歩発展に貢献」をサービスの形にして提供することで、顧客企業の抱える経営課題を解決し、競争力向上の支援を事業として展開しております。今後も当社の経営理念である「社員の物心両面の幸福の追求」「社会の進歩発展に貢献」を念頭に企業価値の向上に努めてまいります。 (2)目標とする経営指標当社は、経営指標として最終的な目的である企業価値の向上のため、収益性を示す経常利益率、安全性を示す自己資本比率を重視しております。 (3)中長期的な会社の経営戦略当社は、SAP ERPなどのSAPジャパン株式会社製品を主力にITコンサルティングを展開しております。従いまして、SAPジャパン株式会社の新製品開発の動向を注視し、常に最新のIT知識と技術を活用したコンサルティングサービスを提供いたします。そのため、当社は、従業員が積極的に最新のIT技術を習得するための環境整備を進めてまいります。また、顧客企業の経営課題を全方位から対応できるようコンサルティングサービスの領域を広げ、受注規模の拡大、受注数の増加を図ってまいります。あわせて、ITによって顧客企業の企業価値を向上させるため、クラウド、PMO(Project Management Office)などの新たなサービスを提供する他、業務提携等により、より高度なITサービスの提供を目指します。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社は、下記の3点を今後の事業展開における特に重要な課題として認識し、対応を強化してまいります。 ①人材の確保と育成当社が継続して成長し発展していくためには、SAPジャパン株式会社製品を高品質かつ短期間で導入すること及びクラウド、AI、データサイエンスなど著しい進歩がみられる最先端技術の習得が必要不可欠であり、これらを維持し向上していくためにはコンサルタントの研修・トレーニングを充実させるとともに、経験と知識を豊富にもった優秀な人材の確保が必要であると考えております。製品の多様化からSAP ERP以外のIT知識とSAPジャパン株式会社製品の導入業務に対する理解を深めるためにも様々な業界及び業務知識も必要となります。当社は、これらの技術及び知識を習得するためにSAPジャパン株式会社のセミナーや研修、自社での教育研修を行っております。また、増加するグローバルな需要に対応するために多言語に対応可能な人材の採用強化を引き続き図ってまいります。 ②収益基盤の拡充当社は、顧客の要望に素早く応え、より優れたコンサルティングサービスを提供するためには、国内に限らずグローバルにおける最新のIT技術を日々把握、素早く対応し、クラウド、データサイエンス、RPAと新たなサービスを導入し収益基盤を拡充していくことが必須であると考えております。 ③テンプレートによる供給力向上当社は、開発力向上の取組みとして、テンプレート開発を通じて個人の有する知識、経験が組織的な知的財産となるように、プロジェクトノウハウの共有、継承を通じ、組織力を強化することで供給力の向上を引き続き図ってまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況当事業年度におけるわが国経済は、経済活動の正常化や雇用・所得環境の改善により景気の回復傾向は見られますが、地政学リスクや物価の高騰、円安の影響により依然として不透明な状況にあります。当社を取り巻く環境におきましては、オンライン会議システムやクラウド型システムの導入、SAP ERP 6.0 ®の標準サポート保守期限に伴う基幹システム移行対応、デジタルトランスフォーメーション(DX)の取組みなど、企業のIT投資のペースは引き続き増加する傾向にあります。このような経営環境のもと、当社の特徴である高いプロジェクト成功率とコンサルティング力を強みに積極的に営業活動を推進してまいりました。また、当社の従業員が当社株式を所有することにより、経営参画意識を高め、継続的な勤務を促すと共に、当社株主の皆様と一層の価値共有を進め、当社の中長期的な企業価値の向上を図る目的として、従業員に対する譲渡制限付株式として自己株式を処分いたしました。この結果、当事業年度におきましては、売上高3,320,879千円(前期比1.4%増)、営業利益586,394千円(前期比14.0%増)、経常利益593,246千円(前期比15.3%増)、当期純利益は403,659千円(前期比10.3%増)となりました。当事業年度末における総資産は、前事業年度末に比べ278,423千円増加し、3,977,388千円となりました。当事業年度末における負債は、前事業年度末に比べ1,158千円増加し、451,508千円となりました。当事業年度末における純資産は、前事業年度末に比べ277,265千円増加し、3,525,879千円となりました。 なお、当社はERPソリューション事業のみの単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。 ② キャッシュ・フローの状況当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は前事業年度末より154,117千円減少し、2,700,032千円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)当事業年度において営業活動の結果得た資金は、371,993千円(前期は420,117千円の収入)となりました。これは主に税引前当期純利益594,648千円と株式報酬費用43,509千円の収入要因及び、売上債権の増減額67,773千円と法人税等の支払額174,984千円の支出要因によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)当事業年度において投資活動の結果使用した資金は、250,191千円(前期は8,889千円の支出)となりました。これは投資有価証券の取得による支出235,183千円、敷金及び保証金の差入による支出6,723千円によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)当事業年度において財務活動の結果使用した資金は、275,919千円(前期は222,964千円の支出)となりました。これは主に配当金の支払額150,697千円と自己株式の取得による支出125,222千円によるものであります。 ③ 生産、受注及び販売の状況a. 生産実績当社は、システムの提案・構築・保守等に係るサービスの提供を行っており、そのサービスの性格上、生産実績という区分は適当でないため、当該記載を省略しております。 b. 外注実績当事業年度における外注実績は次のとおりであります。なお、当社はERPソリューション事業のみの単一セグメントであります。 事業部の名称当事業年度(自 2025年1月1日至 2025年12月31日)前年同期比(%)ERPソリューション事業(千円)1,215,244△7.9合計1,215,244△7.9 c. 受注実績当社は、システムの提案・構築・保守等に係るサービスの提供を行っており、そのサービスの性格上、受注実績という区分は適当でないため、当該記載を省略しております。 d. 販売実績当事業年度における販売実績を財又はサービスの種類ごとに示すと、次のとおりであります。 事業部の名称当事業年度(自 2025年1月1日至 2025年12月31日)前年同期比(%)準委任契約等(千円)3,266,903+0.7請負契約22,600+6.6その他31,376+201.6合計3,320,879+1.4 (注) 1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合 相手先前事業年度当事業年度販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)スタンレー電気株式会社――712,06721.4株式会社NHKメディアホールディングス383,86911.7439,58213.2株式会社NHKエンタープライズ351,73310.7344,56010.4 2.前事業年度のスタンレー電気株式会社における販売実績は、総販売実績に対する割合が100分の10未満のため、記載を省略しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容a. 経営成績の分析(売上高)当事業年度における売上高は、前事業年度に比べ45,864千円増加し、3,320,879千円(前期比1.4%増)となりました。 (売上原価 売上総利益)当事業年度における売上原価は、前事業年度に比べ28,934千円減少し、2,375,654千円(前期比1.2%減)となりました。この結果、当事業年度の売上総利益は945,225千円(前期比8.6%増)となりました。 (販売費及び一般管理費 営業利益)当事業年度における販売費及び一般管理費は、前事業年度に比べ2,911千円増加し、358,830千円(前期比0.8%増)となりました。この結果、当事業年度の営業利益は586,394千円(前期比14.0%増)となりました。 (営業外損益 経常利益)当事業年度における営業外収益は、前事業年度に比べ7,680千円増加し、8,091千円(前期比1869.2%増)となりました。また、営業外費用は、1,240千円となりました。この結果、当事業年度の経常利益は593,246千円(前期比15.3%増)となりました。 (特別利益 税引前当期純利益)当事業年度における特別利益は、1,402千円となりました。この結果、当事業年度の税引前当期純利益は前事業年度に比べ80,069千円増加し、594,648千円(前期比15.6%増)となりました。 (当期純利益)当事業年度の当期純利益は、前事業年度に比べ37,609千円増加し、403,659千円(前期比10.3%増)となりました。 b. 財政状態の分析(資産)当事業年度末の総資産は、前事業年度末に比べ278,423千円増加し、3,977,388千円となりました。これは売掛金及び契約資産が67,773千円、投資有価証券が285,000千円増加したことが主な要因であります。 (負債)当事業年度末の負債は、前事業年度末に比べ1,158千円増加し、451,508千円となりました。これは買掛金が17,321千円減少したことと、未払法人税等が28,515千円増加したことが主な要因であります。 (純資産)当事業年度末の純資産は、前事業年度末に比べ277,265千円増加し、3,525,879千円となりました。これは利益剰余金が当期純利益の計上により403,659千円増加し、配当金の支払により150,821千円減少したことが主な要因であります。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報キャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。当社の資本の財源及び資金の流動性については、営業キャッシュ・フロー及び自己資金を財源としており、当事業年度の流動比率は789.9%と高い流動性を確保しております。当社の資金需要の主なものは、外注費等の製造原価及び販売費及び一般管理費の営業費用であります。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いております。これらの見積り及び仮定に基づく数値は、当社における過去の実績等を勘案し、合理的と考えられる事項に基づき判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果と異なる可能性があります。なお、この財務諸表の作成にあたって採用した会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
事業リスク
- 特定のERP製品への高い依存度ノムラシステムコーポレーションは、SAP ERP導入コンサルティングに特化しており、売上の98.8%(2025年12月期)がSAP関連製品に依存しています。このため、SAP製品の市場競争力が低下したり、SAPの新製品への対応が遅れたりした場合、会社の業績に大きな影響が出る可能性があります。特定の製品に集中しているため、その製品の動向が会社の将来を左右するリスクがあります。
- 経済・市場の動向とIT投資主要顧客が企業であるため、国内景気の悪化や顧客企業のIT関連設備投資の減少は、ノムラシステムコーポレーションの事業展開に直接的な影響を及ぼす可能性があります。企業がIT投資を控えるようになると、コンサルティングサービスの需要が減少し、会社の財政状態や経営成績が悪化するリスクがあります。景気変動に左右されやすいビジネスモデルと言えます。
- 人材の確保と育成の課題高品質かつ短期間でのERP導入を実現するためには、優秀なコンサルタントや営業人員の確保と育成、そして会社への定着が不可欠です。IT業界は人材の流動性が高く、必要な人材を十分に確保できなかったり、育成がうまくいかなかったりした場合、サービスの提供能力が低下し、事業の拡大が困難になる可能性があります。これは会社の成長を阻害する重要なリスクです。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1)経済、市場の動向について当社のERPソリューション事業は、企業を主要顧客としております。したがって、国内の景気及び顧客企業のIT関連の設備投資動向が悪化した場合には、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2)特定のERP製品への高い依存度について当社は、2001年11月にSAPジャパン株式会社とサービス・パートナー契約を締結して以来、SAP ERP導入コンサルティングに注力してまいりました。その結果、当社におけるSAP ERP関連の売上が占める割合は、2025年12月期で98.8%となり、同社製品への依存度が高くなっております。したがって同社製品の市場競争力や、同社の新製品に対する当社の対応によっては、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (3)主要な契約についてSAPジャパン株式会社と「SAP PartnerEdge チャネル契約VAR」を締結しております。この契約は当社のERP導入コンサルティング事業を制約するものではありませんが、今後、何らかの理由で条項の変更または契約を解約した場合は、最新技術等の情報の入手や社内での人材教育及び育成に影響し、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (4)契約不適合責任について当社がERP導入コンサルティングを一括して請け負う場合、通常、顧客に対して導入したERPシステムについて契約不適合責任を負います。(2020年4月1日民法改正により、「瑕疵担保責任」に変わり「契約不適合責任」が制定。)当社は定期的に顧客企業のプロジェクト責任者や関係者と会議を行い、プロジェクトの進捗状況の確認や各フェーズの開始及び終了判定を行う等プロジェクト管理を徹底し品質管理を行っておりますが、顧客先あるいは在宅で行われることが中心であり、役務提供の実態が把握しづらい等、何らかの事情により当社が責任を負うことにより、人員を投入して無償修補を行う必要があり、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (5)人材の確保と育成について当社は、基幹事業であるERP導入コンサルティングを更に展開していくにあたり、高品質かつ短期の導入が必要不可欠と考えております。これらを維持し向上していくために優秀なコンサルタント及び営業人員の育成と確保並びに当社への定着が重要であると認識しております。当社が必要とする人材を十分に確保できない場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (6)外注先パートナーの確保について当社は、ERPソリューション事業において、顧客要請への迅速で適切な対応を実現し、受注の機会損失を防ぐために、必要に応じてパートナー企業に外注しております。今後も事業を拡大するにあたり、パートナー企業との安定的な取引関係を保つとともに、パートナー企業の新規開拓を行ってまいりますが、万が一適切な技術者、外注先が確保できない場合は、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (7)競合についてSAPジャパン株式会社との契約は、非独占的契約であり、当社と同様の契約を締結している企業は他にもあり、競合企業が存在しております。そのため、競合他社の営業力及び技術力等の向上により、競争が激化する場合は、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (8)法的規制等について当社は、事業者又は個人との間で業務委託契約を締結し、業務を委任しておりますが、「中小受託取引適正化法」(取適法)が適用される場合があります。当社は、法令を遵守し事業運営を行っておりますが、運用の不備等により法令義務違反が発生した場合には、当社の社会的信用の失墜等により、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (9)情報管理体制について当社は、顧客の秘密情報及び顧客が保有する個人情報を知り得る場合があることから、当該情報を漏洩するリスクがあります。当社は、ISMS情報セキュリティマネジメントシステムISO/IEC27001の認証を取得するとともに、情報セキュリティ委員会を設置して体制を整備し、情報管理の徹底を図っております。しかしながら、人為的ミス等により知り得た情報が漏洩した場合には、当社の社会的信用の失墜、損害賠償責任の発生等により、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (10)小規模会社であることについて当社は、2025年12月31日現在において、取締役(監査等委員を含まない)8名、監査等委員4名、従業員130名(使用人兼務役員6名を含まない)と小規模な組織となっており、内部管理体制もこれに応じたものとなっております。当社は、今後の事業規模の拡大に応じて、人員の増強と内部管理体制の一層の充実を図っていく方針でありますが、これらの施策が適時適切に進行しなかった場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (11)配当政策について当社は、株主への利益還元を重要な経営課題の一つとして位置づけております。配当につきましては、財務基盤の健全性を維持し、事業環境の変化や将来の事業展開に備えて内部留保の充実を図りつつ、配当性向40%以上の安定配当を継続的に行うことを基本方針といたします。上記方針のもと、40%以上の配当性向を目標に安定的な配当を継続していくことを目指しておりますが、事業環境の急激な変化などにより、目標とする配当性向を達成できなくなる可能性があります。