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アドソル日進(3837)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

情報・通信業 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • 社会インフラシステム提供
    アドソル日進は、電力・ガス、交通、通信、公共・防災といった社会を支える基盤となるICTシステム(情報通信技術システム)を開発・提供しています。これは、社会の安定稼働に不可欠なシステムであり、長期的な需要が見込める分野です。
  • ワンストップソリューション
    顧客のシステム導入から運用まで、コンサルティング、設計、開発、保守といった全工程を一貫して提供しています。これにより、顧客は複数の業者とやり取りする手間が省け、アドソル日進は顧客との関係を深め、継続的な収益を得やすくなります。
  • DX・IoT推進支援
    モビリティ、医療・ヘルスケア、産業機器などの分野で、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)やIoT(モノのインターネット)の実現を支援しています。最先端技術を駆使し、企業の生産性向上や新たな価値創造に貢献することで、成長分野での収益を追求しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 社会インフラ事業
    電力・ガス、交通、次世代通信、公共・防災、デジタルサービスといった社会の基盤となる分野でICTシステムを提供しています。この事業は売上97.31億円、営業利益21.38億円と、同社の主要な収益源であり、社会の安定稼働を支える重要な役割を担っています。
  • 先進インダストリー事業
    モビリティ、医療・ヘルスケア、産業機器などの日本のモノづくりを支える企業に対し、DXやIoTの実現を最先端技術で支援しています。売上57.32億円、営業利益12.78億円を計上しており、成長分野での技術提供を通じて企業の変革を後押ししています。
  • ソリューション事業
    GIS(地理情報システム)、IoT空間情報、セキュリティを核とした独自のソリューションを提供し、新たな価値創造に取り組んでいます。具体的な売上や利益の記載はありませんが、特定の技術領域に特化することで、他社との差別化を図り、顧客の課題解決に貢献しています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
SocialInfrastructureBusiness 地域 97 21 22.0%
AdvancedIndustryBusiness 地域 57 13 22.3%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,756 文字
3【事業の内容】 当社は1976年の創業以来、独立系システム開発企業として、暮らしと社会を支える社会インフラシステムの提供を通じ、今日のDX・IoTに不可欠な「監視」「通信」「制御」技術を強みに事業基盤を拡充してまいりました。 現在は、国内の社会インフラ関連企業や大手メーカーに対し、社会インフラ事業、先進インダストリー事業、ソリューション事業の3事業を主軸に、デバイス制御(センシング、OSを含む)からネットワーク、大規模インフラ、クラウドシステムまで、お客様の事業特性と「ICTシステムのライフサイクル(※)」にあわせたワンストップソリューション(コンサルティング~設計~開発~保守)を提供しております。 社会インフラ事業では、「エネルギー(電力・ガス)」「交通」「次世代通信」「公共・防災」「デジタルサービス」などの領域で、暮らしや社会を支えるICTシステムを提供しております。 先進インダストリー事業では、日本の高度なモノづくりを担う企業(「モビリティ」「医療・ヘルスケア」「産業機器」)やサービス事業者が取り組むDX・IoTの実現に最先端テクノロジーを駆使し、貢献しております。 ソリューション事業では、「GIS:地理情報システム」「IoT空間情報」「セキュリティ」をコアテクノロジーとしたValueソリューションの提供を通じ、新たな価値の創造・提供に取り組んでおります。  事業推進体制では、国内(5拠点)に、ベトナム(3拠点)を加えたグローバル分散開発体制を確立しており、海外オフショア開発を統括する100%子会社「アドソル・アジア株式会社」及び関連会社による「アドソル・グループ」を形成しております。 加えて、中期経営計画で掲げた事業戦略を加速させるため、国内外の最先端企業とのアライアンス体制の構築や、AI研究所によるAI等の最新技術に関する調査・研究、米国サンノゼ・シリコンバレーの100%子会社「Adsol-Nissin San Jose R&D Center, Inc.(アドソル日進サンノゼR&Dセンタ)」におけるリサーチ、各大学・研究機関との共同研究等を推進しております。 人材育成面でも積極的な投資を行っております。社員の保有資格数は一人当たり平均5資格以上であり、中でも、高品質なシステムインテグレーションサービスの提供に向けて取得を推奨しているPMP(Project Management Professional:プロジェクト管理の国際標準資格)は、社員技術者の4人に1人が保有しております。さらに、DXへの対応を強化するため「ICT・業務コンサルタント」「データサイエンティスト」「AIエンジニア」等の育成にも注力しております。  ※ICTシステムのライフサイクル 一般に、ICTシステムのライフサイクルは、システムの新設、更新に関するコンサルティングの提供、システムの企画提案から要件定義、開発に至るまでのシステム構築、並びにシステムの稼動に関連する試験、教育、運用等のサポートの工程により構成されています。 当社グループはこのライフサイクルにおいて、新設・更新時にはコンサルティング、システム構築においては、開発に係る技術・サービス、システム稼働に際しては保守運用サービスを提供しております。(下図参照)  ※事業系統図 当社グループがコンサルティングサービスやソリューションを提供するに際しては、国内外の最先端企業とのアライアンスや共創活動と独自マーケティングに基づき、グローバルトレンドを踏まえたシステム提案及びオリジナルソリューションの開発・提供を行っています。 また、ICTシステムを構築する際には、その規模やシステム特性に応じ、国内・海外(ベトナム)の協業パートナーから技術・サービスの提供を受けています。 なお、当社グループが構築したICTシステムやソリューションを提供する方法としては、顧客(国内の社会インフラ関連企業や大手メーカー)へ直接提供する方法と、国内外のアライアンスパートナー(メーカーやシステムインテグレーション企業)及び販売パートナーとの共創により提供する方法とがあります。 以上に述べました事項を事業系統図によって示すと、以下のとおりです。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
顧客との契約で対価を定めるが、コスト見積誤りや品質問題で採算性低下リスクがあるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
「監視」「通信」「制御」技術を強みに、デバイス制御からクラウドシステムまでワンストップソリューションを提供。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 低い(分散)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 軽い(資本不要)
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:顧客の投資計画に係るリスク / プロジェクトに係るリスク / 協力会社の活用に係るリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

財務データが未収録のため、ブランド力、特許、規制ライセンス、IPなどの無形資産に関する具体的な評価は困難です。公開情報からは、特定の強力な無形資産の存在を示す明確な証拠は見当たりません。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

アドソル日進は主にSIer(システムインテグレーター)として、顧客企業の基幹システム開発・保守に携わっています。一度構築されたシステムは、その複雑性や運用ノウハウの蓄積から、他社への切り替えには一定のコストやリスクが伴う可能性があります。しかし、顧客との関係性がどれほど強固で、切り替えコストがどれほど大きいかについては、詳細な情報が必要です。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

同社のビジネスモデルは、直接的なネットワーク効果を生み出すプラットフォーム型ではありません。顧客との個別契約に基づくシステム開発・保守が中心であり、ユーザー数の増加がサービス価値を指数関数的に高めるような構造は見られません。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

SIer業界は一般的に労働集約型であり、コスト競争力は人件費や開発効率に依存します。アドソル日進が他社と比較して構造的に低いコストでサービスを提供できるという明確な証拠はありません。ただし、長年の事業運営で培われた効率化のノウハウは存在する可能性があります。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

アドソル日進は中堅のSIerとして一定の事業規模を有していますが、業界全体で見ると多数のプレイヤーが存在します。特定のニッチ市場で圧倒的なシェアを握っているわけではなく、業界規模に対して最適な少数寡占を形成しているとは言えません。しかし、一定の規模による効率性は一部で発揮されている可能性があります。

  • 「監視・通信・制御」技術
    1976年の創業以来培ってきた「監視」「通信」「制御」の3つの技術は、DXやIoTにおいて非常に重要であり、アドソル日進の強みです。これらの技術を基盤に、社会インフラや先進インダストリー分野で複雑なシステムを構築できる専門性を持っています。
  • 国内外の分散開発体制
    国内5拠点に加え、ベトナムに3拠点を持ち、グローバルな分散開発体制を確立しています。これにより、多様な顧客ニーズに対応できる開発リソースを確保し、開発コストの最適化も図りながら、安定したサービス提供が可能です。
  • 高度な人材育成と資格保有
    社員一人あたりの平均資格保有数が5以上であり、特にプロジェクト管理の国際資格であるPMPを社員技術者の4人に1人が保有しています。これは、高品質なシステム開発とプロジェクト遂行能力の高さを示し、顧客からの信頼獲得につながっています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下の通りであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針 当社グループは、企業理念を「高付加価値サービスの創造・提供を通じて お客様の満足と豊かな社会の発展に貢献します」と定めております。 この理念に基づき、暮らしと社会の安心・安全と、快適で環境に配慮されたサステナブルな社会の実現に向け、日本の社会インフラや人々の生活、産業やサービスを支え、発展させるICTシステム(エネルギー:電力・ガス、交通、宇宙、次世代通信、公共、防災、決済、モビリティ、医療・ヘルスケア、産業機器等)に加え、これらICTシステムのDX・IoT化に向けたAI(人工知能)、データマネジメント、セキュリティ等の先進的なデジタルテクノロジーを提供しております。(2)経営環境及び対処すべき課題 当社グループの事業領域である社会インフラ、先進インダストリーにおけるICTシステム投資は、景気動向に左右されることなく、引き続き高水準で推移しております。 特に「DX」「モダナイゼーション」「デジタルデータ利活用」「AIのビジネス適用」などを目指す企業の投資意欲は非常に旺盛であり、これらテーマがICT市場の成長・拡大をけん引することが期待されています。 加えて、情報のデジタル化が急速に進展する中、サイバー攻撃の脅威は益々高まっており、社会システム全体に加え、機密情報やデジタルデータの保護など、安全保障につながるセキュリティ対策・サイバー攻撃対策が喫緊の課題となっております。  このような中、当社は中期経営計画「New Canvas 2026」において「デジタル社会の“あした”をリードするイノベーションカンパニー」をスローガンに、成長事業「次世代エネルギー」「スマートインフラ/スマートライフ」と、ベースロード「エンタープライズDX/モダナイゼーション」を中心とした事業戦略を推進しております。 「次世代エネルギー」では、大手エネルギー企業向けの「ICTシステムの次世代化」に加え、「エネルギーマネジメントシステム」を新規顧客創出につなげてまいります。「スマートインフラ/スマートライフ」では、当社の強みを最大限に発揮することが可能な「スマートレジリエンス」「スマートモビリティ」「スマートエネルギー」の各領域において、1976年の創業以来社会インフラ領域で培ってきたシステム開発力と、AIや宇宙・衛星データ等の最新テクノロジーを融合し、都市のデジタル化に貢献してまいります。ベースロードとしては、最新テクノロジー及びデジタルデータを活用した新サービスの創出に継続して取り組んでまいります。 また、企業基盤をさらに強固にすべく「人的資本(採用、リスキリング等)」「M&A/アライアンス」「エリア戦略(中部、九州等)」「研究開発・産学連携(AI、宇宙等)」「サステナビリティ」による経営高度化戦略を強力に推進いたします。 「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」において掲げた目標「2029年3月期:ROE 22%」の達成に向けては、株式分割(2025年4月1日付)、株主還元の強化(配当性向40%→50%への引上げ及びDOE目標6%の新設)を決定するとともに、自己株式の取得・消却を行いました。引き続き、資本コストの低減とROE向上を目指し「利益率向上に向けた成長戦略の着実な遂行」「経営資源の適切な配分に向けた財務戦略の立案・実施」「株主・投資家の皆さまとの継続的な対話」に取り組んでまいります。 今後も、ガバナンス・コンプライアンスの充実を図るとともに、暮らしと社会の安心・安全と、快適で環境に配慮された持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下の通りであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針 当社グループは、企業理念を「高付加価値サービスの創造・提供を通じて お客様の満足と豊かな社会の発展に貢献します」と定めております。 この理念に基づき、暮らしと社会の安心・安全と、快適で環境に配慮されたサステナブルな社会の実現に向け、日本の社会インフラや人々の生活、産業やサービスを支え、発展させるICTシステム(エネルギー:電力・ガス、交通、宇宙、次世代通信、公共、防災、決済、モビリティ、医療・ヘルスケア、産業機器等)に加え、これらICTシステムのDX・IoT化に向けたAI(人工知能)、データマネジメント、セキュリティ等の先進的なデジタルテクノロジーを提供しております。(2)経営環境及び対処すべき課題 当社グループの事業領域である社会インフラ、先進インダストリーにおけるICTシステム投資は、景気動向に左右されることなく、引き続き高水準で推移しております。 特に「DX」「モダナイゼーション」「デジタルデータ利活用」「AIのビジネス適用」などを目指す企業の投資意欲は非常に旺盛であり、これらテーマがICT市場の成長・拡大をけん引することが期待されています。 加えて、情報のデジタル化が急速に進展する中、サイバー攻撃の脅威は益々高まっており、社会システム全体に加え、機密情報やデジタルデータの保護など、安全保障につながるセキュリティ対策・サイバー攻撃対策が喫緊の課題となっております。  このような中、当社は中期経営計画「New Canvas 2026」において「デジタル社会の“あした”をリードするイノベーションカンパニー」をスローガンに、成長事業「次世代エネルギー」「スマートインフラ/スマートライフ」と、ベースロード「エンタープライズDX/モダナイゼーション」を中心とした事業戦略を推進しております。 「次世代エネルギー」では、大手エネルギー企業向けの「ICTシステムの次世代化」に加え、「エネルギーマネジメントシステム」を新規顧客創出につなげてまいります。「スマートインフラ/スマートライフ」では、当社の強みを最大限に発揮することが可能な「スマートレジリエンス」「スマートモビリティ」「スマートエネルギー」の各領域において、1976年の創業以来社会インフラ領域で培ってきたシステム開発力と、AIや宇宙・衛星データ等の最新テクノロジーを融合し、都市のデジタル化に貢献してまいります。ベースロードとしては、最新テクノロジー及びデジタルデータを活用した新サービスの創出に継続して取り組んでまいります。 また、企業基盤をさらに強固にすべく「人的資本(採用、リスキリング等)」「M&A/アライアンス」「エリア戦略(中部、九州等)」「研究開発・産学連携(AI、宇宙等)」「サステナビリティ」による経営高度化戦略を強力に推進いたします。 「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」において掲げた目標「2029年3月期:ROE 22%」の達成に向けては、株式分割(2025年4月1日付)、株主還元の強化(配当性向40%→50%への引上げ及びDOE目標6%の新設)を決定するとともに、自己株式の取得・消却を行いました。引き続き、資本コストの低減とROE向上を目指し「利益率向上に向けた成長戦略の着実な遂行」「経営資源の適切な配分に向けた財務戦略の立案・実施」「株主・投資家の皆さまとの継続的な対話」に取り組んでまいります。 今後も、ガバナンス・コンプライアンスの充実を図るとともに、暮らしと社会の安心・安全と、快適で環境に配慮された持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における我が国経済は、資源・エネルギー価格や物価のさらなる上昇、慢性的な人材不足、国際情勢不安などが継続する一方、企業の設備投資やインバウンド需要の増加、個人消費の拡大などを背景に、景気は緩やかな回復基調が続きました。 当社グループ(当社及び連結子会社)が属するICT市場においては「生産性・効率性向上のためのDX」「老朽化したシステムの刷新/モダナイゼーション」「デジタルデータを利活用したビジネスの創出」「AIを活用したサービス提供」などのテーマに対する旺盛なニーズのもと、企業の投資意欲は高水準で推移いたしました。 当社の主要顧客(社会インフラを支える企業や、日本のモノづくりを担う先進的なインダストリー企業など)においても、これらテーマによるICTシステム投資や、当社が貢献を目指す領域(カーボンニュートラルやスマートシティ)を見据えた取組みを推進しており、引き合いは継続的に増加いたしました。  このような環境下において、当社グループは、中期経営計画「New Canvas 2026(2024年3月期~2026年3月期)」のもと、中長期的かつ持続的な成長に向けた次の重点施策に取り組みました。  成長事業「次世代エネルギー」の取組みとして、AIや半導体、データセンター等における電力消費量の増大が想定される中、効率的なエネルギーの利活用やGX(グリーントランスフォーメーション)に向けて「エネルギーマネジメントシステム」(可視化・分析・効率化)のコンサルティング、PoC(概念検証)に取り組み、精密機器関連をはじめとする製造業等への導入を推進いたしました。 「スマートインフラ/スマートライフ」の取組みとしては、GIS:地理情報システムを活用し、物流配送ルート最適化や、顧客が保有する各種データの利活用コンサルティングなどを進めました。  ベースロードの強化に向けては、データ利活用やDXによるビジネス変革に貢献する新サービスとして、2024年7月からクラウド移行に特化した「CloudLeap(クラウドリープ)」、アジャイル開発に特化した「AgileLeap(アジャイルリープ)」の提供を開始、2024年10月には、データマネジメントに特化した「D×DLeap(ディーディーリープ)」をリリースいたしました。2025年2月には、これら企業変革ソリューションを統括する新ブランドとして「LeapX(リープクロス)」を発表し、提案活動を推進いたしました。  ビジネスエリアの拡大に向けては「名古屋オフィス」を起点とした中部地区での事業拡大(エネルギー業、製造業)に取り組みました。2024年10月には「九州支社」を移転・リニューアルいたしました。今後、半導体工場の誘致などにより電力需要の増大やICT投資の活性化等が見込まれる九州地区において、さらなるビジネス拡大に取り組んでまいります。  収益力の強化に向けては、上流工程(コンサルティング)へのビジネスシフトや、AIの活用、DX/GXに対応するシステム開発体制の強化・拡大を進めました。この取組みのさらなる強化に向け、2024年9月には、当社の主要ビジネスパートナーの1社である株式会社SALTOと業務提携契約を締結し、協業体制の深化を図りました。  ビジネスモデルの転換に向けては、当社オリジナル・ソリューションや次世代テクノロジーを紹介する「デジタル・イノベーション・ラボ」に加え、GIS:地理情報システムのさらなる普及と利活用を推進する「GISテクニカルセンター」等を活用したソリューション提案・共創活動に取り組みました。 2025年3月には、SaaS型・サブスクリプションサービスの第2弾となる、AI機能を搭載した商圏分析ソリューション「DOCOYA(ドコヤ)」の販売を開始いたしました。  コンサルティング強化を目指した取組みとしては、DX/モダナイゼーションによる業務効率化やビジネス変革を目指す顧客に向け、業務改革コンサルティングの提供を推進いたしました。加えて「社会インフラ特化型コンサルタント」の育成(第1期:50名)を進め、2025年1月からは、この中から対象者を選抜し、上級育成コースを実施いたしました。  グローバル開発の拡大に向けては、ベトナムにおける「高度IT人材1,000名体制」を確立すべく、IT特区であるダナン市の「アドソル日進ダナン開発センタ」において、アジャイル開発に強みを持つ関連会社の「Techzen(テックゼン)社」を中核としたオフショア開発サービスの提供に注力いたしました。 また、高度IT人材育成を図るため、ベトナム・ダナン大学との「ITトレーニングセンター」の共同運営に加え、現地での教育・研修事業を本格的に展開するための準備を進めました。  持続的成長に向けた企業戦略としては、人的資本経営推進の一環として、全社員対象の処遇改定(2期連続・平均6%)や新卒初任給の引き上げを行いました。 また、持続的成長の源泉となる優秀な人材の獲得に向け、採用活動(新卒・経験者)に継続して取り組み、2025年4月には新入社員49名が入社いたしました。なお、2026年4月入社の新卒採用については、70名以上を目標に掲げ、採用活動を進めております。  研究開発については、当社AI研究所や100%子会社である「Adsol-Nissin San Jose R&D Center, Inc.(アドソル日進サンノゼR&Dセンタ)」を中心に、企業や研究機関との共同研究、リサーチ等に継続して取り組みました。 産学連携活動としては、東京大学大学院工学系研究科(宇宙・衛星データ×AI)、早稲田大学(エネルギーマネジメント)、慶應義塾大学(GIS・IoT)、ベトナム・ダナン大学(メタバース×教育システム)等との共同研究を継続いたしました。 ビジネス適用が急速に進む生成AI関連では、自社開発の生成AI「AdsolChat(アドソルチャット)」を活用した業務効率化に加え、生成AIサービスの企画・開発及びサービス化を推進いたしました。 知的財産への取組みとして、これまでに取得した特許は、累計24件となっております。  持続的成長と中長期的な企業価値の創出に向けては、2024年4月1日付で設置した「サステナビリティ委員会」のもと取組み及び開示を強化し、2024年10月には国際的なサステナビリティ評価機関 EcoVadis(エコバディス)社の調査において、評価対象企業の上位35%に与えられる「ブロンズメダル」を獲得いたしました。 なお、14期連続増配の実績を踏まえ「日経連続増配株指数」の構成銘柄に2年連続で選定されました。  以上の結果、当連結会計年度の売上高・売上総利益率・営業利益・営業利益率は、いずれも期初計画を超過、かつ過去最高を更新し、中期経営計画で掲げた業績目標(2026年3月期:売上高150億円、営業利益15億円以上、営業利益率10%以上)を1年前倒しで達成いたしました。 売上面では、社会インフラ事業におけるエネルギー分野(電力・ガス)や公共分野、先進インダストリー事業におけるサービス分野(決済・カード)向けのDX案件などが業績をけん引し、15,463百万円(前期比9.8%増)となりました。 利益面では、契約条件の見直しに加え、コンサルティングなど上流工程対応やベトナムにおけるオフショア開発の拡大、品質強化施策等により、売上総利益率が27.8%(前期比+0.7ポイント)と良化いたしました。また、九州支社の移転・リニューアルなど、2030年以降の持続的成長に向けた戦略投資とコストコントロールの両立に取り組んだ結果、営業利益は1,710百万円(前期比19.0%増)、営業利益率は11.1%(前期比+0.9ポイント)となりました。 なお、当連結会計年度の受注高は15,370百万円(前連結会計年度は14,869百万円)、当連結会計年度末における受注残高は3,246百万円(前連結会計年度末は3,327百万円)となりました。  セグメントごとの経営成績は次のとおりです。①社会インフラ事業 エネルギー分野(電力・ガス)では、電力領域で2023年4月に開設した名古屋オフィスを起点に中部地区での営業活動を強化するとともに、受注した複数のDX案件対応を継続いたしました。また、ガス領域でも新規にDX/モダナイゼーション案件を受注し、プロジェクトを推進いたしました。 交通・運輸分野(道路・鉄道、航空・宇宙等)では、道路・鉄道領域が拡大いたしました。 公共分野(官公庁向け)では、安全保障システム関連や、防災関連が拡大いたしました。 通信・ネットワーク分野では、5Gを中心とした基地局開発等に取り組みました。 以上の結果、当連結会計年度の売上高は、9,731百万円(前期比17.6%増)となりました。 ②先進インダストリー事業 製造分野では、スマートモビリティ(先進EVや自動運転等)が堅調に推移したことに加え、大手メーカー向けDX案件が計画どおり推移いたしました。 サービス分野では、決済・カード領域において、顧客ビジネス拡大に向けたDX・デジタル化案件に加え、データマネジメント、デジタルマーケティングなどのデータ利活用支援、データ基盤構築案件などが拡大いたしました。 エンタープライズ分野では、医療・ヘルスケア向け案件が堅調に推移いたしました。 以上の結果、当連結会計年度の売上高は、5,731百万円(前期比1.2%減)となりました。 ③ソリューション事業 「GIS:地理情報システム」「IoT空間情報」「セキュリティ」を中核ソリューションとした提案活動に取り組み、社会インフラ事業では、電力会社や自治体向けのGISソリューションが堅調に推移いたしました。 また、先進インダストリー事業では、建設/測量コンサルティング企業向けGISソリューション、製造業・物流業向けIoTソリューションの拡大に取り組みました。 以上の結果、当連結会計年度の売上高は、1,209百万円(前期比12.1%増)となりました。 セグメント別売上高事業2024年3月期2025年3月期 分 野実績(百万円)構成比(%)実績(百万円)構成比(%)前期比(%)社会インフラ8,27558.89,73162.917.6 エネルギー6,54446.57,45848.214.0交通・運輸8265.98385.41.5公共5483.99986.581.9通信・ネットワーク3552.54352.822.6先進インダストリー5,80341.25,73137.1△1.2 製造1,65711.81,5229.8△8.1サービス2,75519.63,07819.911.7エンタープライズ1,3909.91,1307.3△18.7全社合計14,078100.015,463100.09.8(うち、ソリューション事業)1,0787.71,2097.812.1 (2)生産、受注及び販売の実績 a.生産実績当連結会計年度の生産実績をセグメント別に示すと、次の通りであります。事   業当連結会計年度(自 2024年4月1日  至 2025年3月31日) 分   野生産高(百万円)前年同期比(%)社会インフラ7,09615.7 エネルギー5,43512.7 交通・運輸607△3.6 公共71476.1 通信・ネットワーク33922.9先進インダストリー4,061△1.8 製造1,066△6.5 サービス2,18410.1 エンタープライズ811△19.9合 計11,1588.6 (注)当社グループの生産実績の大半が提出会社によるものであるため、上記の金額は提出会社単独の金額を記載しております。 b.受注実績当連結会計年度の受注実績をセグメント別に示すと、次の通りであります。事   業当連結会計年度(自 2024年4月1日  至 2025年3月31日) 分   野受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)社会インフラ9,6416.92,125△4.0 エネルギー7,4293.51,774△1.6 交通・運輸8747.213037.2 公共92732.6157△30.9 通信・ネットワーク40925.262△29.2先進インダストリー5,729△2.01,1210.8 製造1,443△12.7205△25.5 サービス3,10010.87213.5 エンタープライズ1,185△15.119439.5合 計15,3703.43,246△2.4 (注)当社グループの受注実績の大半が提出会社によるものであるため、上記の金額は提出会社単独の金額を記載しております。 c.販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメント別に示すと、次の通りであります。事   業当連結会計年度(自 2024年4月1日  至 2025年3月31日) 分   野売上高(百万円)前年同期比(%)社会インフラ9,73117.6 エネルギー7,45814.0 交通・運輸8381.5 公共99881.9 通信・ネットワーク43522.6先進インダストリー5,731△1.2 製造1,522△8.1 サービス3,07811.7 エンタープライズ1,130△18.7合 計15,4639.8 (注)最近2連結会計年度の主要な販売先及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次の通りであります。 相手先前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)三菱電機(株)2,43117.32,77718.0東京ガスiネット(株)1,65611.82,14113.8 (3) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。 尚、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。  ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容  財政状態は、次の通りであります。 「流動資産」は、6,679百万円となり、前連結会計年度末と比べ561百万円減少しました。 主な変動要因としては、売掛金及び契約資産が276百万円増加した一方、現金及び預金が872百万円減少したこと等によります。 「固定資産」は、3,205百万円となり、前連結会計年度末と比べ245百万円増加しました。 主な変動要因としては、無形固定資産が115百万円減少した一方、投資有価証券が344百万円増加したこと等によります。 これにより、資産合計は9,885百万円となり、前連結会計年度末と比べ316百万円減少しました。 「流動負債」は、2,215百万円となり、前連結会計年度末と比べ83百万円減少しました。 主な変動要因としては、買掛金が42百万円増加した一方、未払金が150百万円減少したこと等によります。 「固定負債」は、594百万円となり、前連結会計年度末と比べ16百万円減少しました。 主な変動要因としては、退職給付に係る負債が16百万円減少したこと等によります。 これにより、負債合計は2,810百万円となり、前連結会計年度末と比べ100百万円減少しました。  「純資産」は、7,074百万円となり、前連結会計年度末と比べ215百万円減少しました。 主な変動要因としては、その他有価証券評価差額金が228百万円増加した一方、自己株式が371百万円増加したこと等によります。 以上の結果、「自己資本比率」は69.8%となり、前連結会計年度末と比べ0.3ポイント減少しました。 当連結会計年度は、売上高は15,463百万円、営業利益は1,710百万円、経常利益は1,766百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は1,209百万円となりました。この分析については、当連結会計年度における重点施策の取組み状況、セグメント別ごとの経営成績の分析とあわせ、「(1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。 又、当社グループの経営方針、対処すべき課題及びその課題に対応するための事業戦略、重点戦略等については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の通りであります。  ② キャッシュ・フローの状況並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報a.キャッシュ・フローの状況の分析 (a)営業活動によるキャッシュ・フロー 営業活動によるキャッシュ・フローは1,027百万円の収入(前年同期は804百万円の収入)となりました。主な要因は税金等調整前当期純利益1,771百万円、売上債権の増加254百万円、法人税等の支払額513百万円等によるものであります。  (b)投資活動によるキャッシュ・フロー 投資活動によるキャッシュ・フローは202百万円の支出(前年同期は71百万円の支出)となりました。主な要因は有形固定資産の取得による支出137百万円、敷金及び保証金の差入による支出83百万円等によるものであります。 以上により、フリー・キャッシュ・フローは、825百万円の収入となりました。  (c)財務活動によるキャッシュ・フロー 財務活動によるキャッシュ・フローは1,697百万円の支出(前年同期は364百万円の支出)となりました。主な要因は自己株式の取得による支出1,240百万円等によるものであります。 b.資金需要 当社グループの資金需要として主なものは、運転資金として、システム開発のための人件費、外注費、販売費及び一般管理費としての人件費、経費等の他、研究開発投資や、M&A並びに資本業務提携といった投資戦略も資金需要の一つと考えております。 c.財務政策 必要となる資金につきましては、内部資金を充当し、必要に応じて有利子負債の調達を実施することを基本としております。 又、運転資金の調達手段の利便性確保を目的として総額700百万円のコミットメントライン契約を締結しております。尚、この契約に基づく当連結会計年度末の借入残高はありません。 d.経営資源の配分 当社は、経営理念に『私たちは 「会社の発展」「社員の幸福」「株主の利益」をともに追求します』と掲げて、株主の皆さまへの利益還元を経営の重要な課題の一つとして位置付けております。 利益配分に関しては、持続的成長と企業価値向上に向けた戦略投資を図りつつも、株主の皆様に業績に裏付けられた成果配分に加え、積極的な還元に努めることを基本方針としております。 なお、2025年3月期の剰余金の配当につきましては、「累進かつ連続増配(1円以上の増配)」「配当性向40%以上」を前提とし、「年2回(中間・期末)」実施いたしました。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されていますが、この連結財務諸表の作成に当たっては、経営者により一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されています。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っていますが、見積りには不確実性が伴う為に、実際の結果は、これらとは異なることがあります。会計上の見積りのうち、特に重要な判断を要するものは以下の通りです。 a. 一定の期間にわたり履行義務を充足する収益認識「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載の通りであります。 b. 完成工事補償引当金当社グループは、「(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項 (3)重要な引当金の計上基準」に記載の通り、工事契約における完成工事のうち、完成工事の品質に関する補償費用の支出が見込まれる場合には、当該費用見込額を完成工事補償引当金として計上しております。想定していなかった原価の発生等により、当初の見積りを超える原価が発生する場合には、親会社株主に帰属する当期純利益及び利益剰余金に影響を及ぼす可能性があります。尚、当連結会計年度末において、完成工事補償引当金は発生していないため、連結貸借対照表に計上しておりません。 c. 工事損失引当金当社グループは、「(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項 (3)重要な引当金の計上基準」に記載の通り、工事契約における未引渡し工事のうち、損失の発生が高く、工事損失額を合理的に見積ることができる工事等については、損失発生に備えるため、当該損失見込額を工事損失引当金として計上しております。想定していなかった原価の発生等により、当初の見積りを超える原価が発生する場合には、親会社株主に帰属する当期純利益及び利益剰余金に影響を及ぼす可能性があります。尚、当連結会計年度末において、工事損失引当金は発生していないため、連結貸借対照表に計上しておりません。 d. 退職給付費用及び退職給付に係る負債当社グループは、「(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項 (4)退職給付に係る会計処理の方法」に記載の通り、従業員の退職給付に備える為、当連結会計年度末における退職給付債務の見込み額に基づき、退職給付費用及び退職給付に係る負債を計上しております。退職給付債務は、割引率、退職率及び死亡率など数理計算上の基礎率に基づき見積られております。実績と見積りとの差は数理計算上の差異として、発生年度に一括して費用処理しており、退職給付費用及び退職給付に係る負債に影響を及ぼします。この数理計算上の仮定を適切と考えておりますが、実績との差異や仮定の変動により親会社株主に帰属する当期純利益及び利益剰余金に影響を及ぼす可能性があります。尚、退職給付費用及び退職給付に係る負債に関する見積りや前提条件については、「注記事項(退職給付関係)」に記載の通りです。 e. 繰延税金資産当社グループは、繰延税金資産についてその発生の原因ごとに回収可能性を検討し、当該資産の回収が不確実と考えられる項目については、評価性引当額を計上しております。回収可能性の判断については、将来の課税所得見込額と実行可能なタックス・プランニングを考慮して、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上しています。将来の課税所得見込額はその時の業績等により変動するため、課税所得の見積りに影響を与える要因が発生した場合には、回収可能性の見直しを行い繰延税金資産の修正を行うため、親会社株主に帰属する当期純利益及び利益剰余金に影響を及ぼす可能性があります。尚、繰延税金資産の発生の主な原因別の内訳については、「注記事項(税効果会計関係)」に記載の通りです。 f. 固定資産の減損当社グループは、固定資産の減損に係る回収可能性の評価にあたり、対象資産のグルーピングを行い、減損の兆候の有無を判定しております。減損するか否かを判断するための対象資産の収益性の評価は、その時の業績等により変動するため、将来キャッシュ・フロー等の前提条件に変更があった場合には、固定資産の減損を実施し、親会社株主に帰属する当期純利益及び利益剰余金に影響を及ぼす可能性があります。尚、当連結会計年度において減損損失の認識はしていないため、注記に記載はしておりません。 ④ 経営成績に重要な影響を与える要因について当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性のあるリスクにつきましては、「3 事業等のリスク」に記載の通りであります。

事業リスク

  • 顧客の投資計画変動
    景気悪化や顧客企業の収益低迷により、ICT投資が凍結・延期・削減される可能性があります。これにより、アドソル日進の売上や利益が減少する恐れがあります。特定の顧客や事業セグメントに過度に依存しない経営でリスクを分散しています。
  • プロジェクト採算性悪化
    システム開発プロジェクトにおいて、初期の見積もりミスや品質・工程管理の問題が発生すると、追加コストや賠償金が発生し、利益が減少する可能性があります。納期遅延や不具合は、企業の信用失墜にもつながるため、品質管理体制を強化しています。
  • 有能な人材の確保難
    ICT業界は技術革新が速く、専門性の高い人材が常に求められています。有能な技術者の確保や育成が滞ったり、退職者が増えたりすると、受注活動の停滞やプロジェクトの遅延・中止につながり、事業活動に悪影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|4,230 文字
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下の通りであります。必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、重要であると考えられる事項については、積極的な情報開示の観点から開示しています。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避、発生した場合の対応に努める方針であります。 なお、本項における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、不確実性を内在しているために、実際の結果と異なる可能性があります。 (1) 顧客の投資計画に係るリスクについて 顧客の投資計画の実行は、経済環境や収益動向等に影響を受け、それらが悪化したことにより、顧客のICT投資が凍結・延期・削減される可能性があり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 これらのリスクの低減を図るため、当社グループは、特定の事業セグメントや特定の顧客に過度に依存しないバランス経営を図ると共に、事業セグメント毎の主要顧客別戦略を推進しています。 (2) プロジェクトに係るリスクについて 当社グループが顧客にシステムやソリューションを提供する場合、顧客との間で予め対価を契約により定めておりますが、受注時におけるコスト見積の誤り、品質管理、及び工程管理等に問題が生じた場合は、技術者の追加投入や賠償等が発生することにより採算性が低下する可能性があります。 また、顧客との間で予め定めた期日迄に作業を完了・納品できなかった場合には遅延損害金が、最終的に作業完了・納品できなかった場合には損害賠償責任が、作業完了・納品後に不具合等が発見された場合には瑕疵担保責任が発生することに加え、当社グループの信用の失墜により、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 これらのリスクの低減を図るため、当社グループは、次の施策により、高品質な情報システムの提供を図っています。・「ISO9001:品質マネジメント・システム」に準拠した品質保証推進活動・品質保証推進の専任組織を中心とした、全社横断的な各品質向上施策の推進・見積書提出時や、プロジェクトの進捗過程における定期的なリスク診断、当社グループ独自のプロジェクト監視ツールによる各プロジェクトの進捗状況等の「見える化」、情報の一元管理、及び社内各層における情報共有の推進・品質監査の充実による、品質保証推進の活動形骸化の防止・プロジェクト・マネジメントの国際的な資格である「PMP資格」の取得を推進し、有資格者によるプロジェクト管理、品質管理、及びリスク・マネジメントを強化 (3) 協力会社の活用に係るリスクについて 当社グループは、顧客から受注したICTシステム開発は、多くの協力会社と協業し、推進しておりますが、協力会社との協業が計画通り推移しない場合、最先端技術を活用したICTシステムの提供や、旺盛なICT投資ニーズに応える開発体制の提供が難しくなることから、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。 当社グループは、協力会社との円滑なアライアンス体制の維持・強化を通じて、これらのリスクの低減に努めています。 (4) 海外オフショア開発に係るリスクについて 当社グループは、オフショア開発を推進することで、不足する人材顧客ニーズの一つである「開発コストの抑制」に取組んでいますが、地政学リスクや、災害、人件費の高騰等により、安定した発注が出来なくなる可能性があり、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。 これらのリスクの低減を図るため、当社グループは、海外オフショア開発を推進する100%子会社「アドソル・アジア社」が中心となり、開発委託国の多様化や開発拠点の整備・拡充に継続して取り組むことで、安定した海外オフショア開発体制の維持と、最適化を推進しています。 (5) 情報漏洩に係るリスクについて 秘密情報、及び個人情報の保護、並びにその漏洩対策は極めて重要な課題となっており、万が一、情報漏洩等の事故等が生じた場合、損害賠償責任や信用失墜により、当社グループの事業活動、及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 これらリスクの低減を図るため、当社グループでは、「ISO27001:情報セキュリティ・マネジメント・システム」、「JIS Q 15001:プライバシー・マーク」の各認証を取得し、運用の徹底を図っております。当社グループ社員はもとより協力会社とも連携し、開発業務に従事する技術者を対象としたセキュリティ教育や啓蒙活動により秘密情報や個人情報の安全性・信頼性の確保を図っています。 (6) 情報システムの障害発生にかかるリスクについて 当社グループは、事業の特性上、多数のコンピュータ機器を利用していることから、大規模な災害・停電、システムまたはネットワークの障害、不正アクセスやコンピュータ・ウイルス等による被害が発生した場合、プロジェクトの中止や延期に伴う損害賠償責任や信用失墜により、当社グループの事業活動に影響を及ぼす可能性があります。 これらリスクの低減を図るため、当社グループでは外部のデータセンタを活用し、データの保全、電源確保、対不正アクセス等の対策を講じています。また、セキュリティ技術に関する研究を推進し積極的な活用を図っています。 (7) 知的財産権に係るリスクについて 当社グループが保有する独自技術については、特許権の取得に取組んでいることに加え、第三者の知的財産権を侵害する事態を可能な限り回避すべく特許事務所等にて適時確認をする等の最善の努力をしています。 しかし、当社グループが事業の展開を進めている分野において既に成立している特許権の全てを検証し、更に将来どのような特許権その他知的財産権が成立するかを正確に把握することは困難であります。 その為、現在、又は将来利用する技術と抵触する特許権等の知的財産権を第三者が既に取得している可能性も否定できず、万一そのような事態が発生した場合には、当該知的財産権侵害に関する提訴を受け、当社グループに損害賠償義務が発生する等、当社グループの経営成績、及び財政状態に影響が生じる可能性があります。 これらリスクの低減を図るため、当社グループが保有する独自技術については、特許権の取得に取組み、あわせて、第三者の知的財産権侵害を回避すべく特許事務所等にて適時確認をする施策を推進しています。 なお、当連結会計年度末までに取得した特許(累計)は24件となっております。 (8) 有能な人材の確保・育成に係るリスクについて 当社グループは、最も重要な経営資源である人材の確保、及び育成こそが企業の成長・発展の源泉であるとの方針から、有能な技術者、業務ノウハウの保有者、管理者等の確保・育成に努めています。 有能な人材の確保・育成が著しく停滞した場合、又は、退職者が増加した場合は、受注活動の停滞やプロジェクトの進捗遅延及び中止につながり、当社グループの事業活動に影響を及ぼす可能性があります。これらリスクの低減を図るため、当社グループは、多様性にも配慮した積極的な採用活動(新卒・経験者)を推進し、人材確保に注力しております。また、人材育成においては、階層別・職種別の教育研修体系を整備し、年度教育計画を定め、社員一人ひとりの育成プランにつなげるなど、専門知識・実務知識や、最先端技術の習得をキャリア形成とともに育成を図っています。また、市場環境変化や技術革新を先取りする人材育成を加速させるため人財開発センターにおいて、「デジタル人材育成」に特化した育成策を推進しています。 (9) 労務管理に係るリスクについて プロジェクトにおいては、予期しえないシステム障害への対応、開発遅延対応、開発品質の低下対応等により、追加的な労働時間の発生やストレスによる健康不良等が社員の健康問題や労務問題につながり、当社グループの事業活動に影響を及ぼす可能性があります。 これらリスクの低減を図るため、当社グループは、プロジェクト管理と連動した労務管理の徹底、有給休暇の取得推進、テレワークの奨励などの「働き方改革」に取り組み、労務環境の改善とリスク低減に努めています。 (10)法令遵守に係るリスクについて 当社グループが事業活動を行うに当たり、「個人情報保護法」「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」「下請代金支払遅延等防止法」「外国為替及び外国貿易法」等の関連法令の適用を受けています。これらの法令に違反した場合、それぞれの法令で定められている罰則の適用を受ける可能性に加え、社会的信用の失墜により、当社グループの事業活動に影響を与える可能性があります。 これらリスクの低減を図るため、法令遵守に係るリスクを的確に把握していく必要があるという認識に立ち、当社グループは次の施策により、法令遵守体制を確立・推進しています。・企業活動を行うに当たっての基本的な方針を纏めた「企業行動規範」の制定・企業倫理の遵守に関する説明会や階層別教育による、従業員の意識向上と周知徹底の推進・公益通報保護や内部通報制度の確立による、小さな問題が法令等違反へ発展することの未然防止・顧問弁護士と連携した、法的リスクの回避体制の確立 (11)自然災害・パンデミック発生に係るリスクについて 地震・台風・集中豪雨等の自然災害や、感染症などによるパンデミックの発生は、プロジェクトにおける納期遅延等のみならず、当社グループの事業活動の継続そのものに多大な影響を及ぼす可能性があります。 これらリスクの低減を図るため、当社グループは、事業継続計画にて、事業活動に中断が生じた場合でも、確実に復旧するための対応方針を定めています。 また、当社グループでは、オリジナルのリモート開発ツールを活用することで、テレワークや分散開発を推進し、自然災害やパンデミックが発生した場合においても、システム開発への影響を抑制する効果があるものと考えております。

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