事業の概要
- 情報処理サービスデータセンターを基盤に、長年の実績を持つ大型汎用機による受託計算や、データ入力・印刷などの周辺業務、クラウドサービス、業務プロセスアウトソーシング(BPO)を提供しています。特に、24時間365日稼働する「さいたまiDC」は、堅牢な設備とセキュリティでシステムの監視・運用を支え、企業のITインフラを安定的に提供することで収益を得ています。
- ソフトウェア開発金融機関、公共団体、一般企業など幅広い顧客に対し、情報戦略の策定支援からアプリケーションの受託開発、ネットワークの設計・構築までをトータルに提供しています。国際的な品質基準であるCMMIレベル3の認定を受け、独自の開発標準「INDESTA」を策定し、高品質なソフトウェア開発を通じて顧客のIT化を支援し、対価を得ています。
- その他ITソリューションITコンサルティング、システムパッケージの販売・導入支援、インフラ・セキュリティに関するコンサルティング、AWSなどのパブリッククラウド運用支援、各種保守サービスなど、多岐にわたるITソリューションを提供しています。顧客のIT課題解決を総合的にサポートすることで、継続的な収益を確保するビジネスモデルです。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 情報処理サービスデータセンターを基盤に、受託計算、データ入力、印刷、デリバリーなどの周辺業務、IDCサービス、クラウドサービス、BPOサービスを提供しています。売上高は119.82億円、営業利益は19.25億円と、当社グループの稼ぎ頭であり、最も規模の大きい事業セグメントです。
- ソフトウェア開発金融機関、公共団体、一般法人向けに、システムコンサルティング、アプリケーション・ソフトの受託開発、ネットワークの設計・構築をトータルに提供しています。売上高は73.54億円、営業利益は12.01億円で、情報処理サービスに次ぐ主要な収益源となっています。
- その他情報サービスITコンサルティング、システムパッケージ販売・導入支援、インフラ・セキュリティコンサルティング、パブリッククラウド運用支援、各種保守サービスなど、幅広いITソリューションを提供しています。売上高は35.66億円、営業利益は5.46億円で、多様な顧客ニーズに応えることで収益を上げています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| InformationProcessingService | 事業 | 120 | 19 | 16.1% |
| SoftwareDevelopment | 事業 | 74 | 12 | 16.3% |
| AdditionalInformationServices | 事業 | 36 | 5 | 15.3% |
| HardwareSalesOfITEquipment | 事業 | 20 | 1 | 5.4% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3【事業の内容】 当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社と連結子会社3社とで構成されており、多様な取引先の情報化ニーズに応えるべく、「ソフトウエア開発と運用が一体となった柔軟でスピーディなITサービス」を基盤として、システムコンサルティングからアウトソーシングに至る総合情報サービスを主要な事業といたしております。 当社グループは、次のセグメントに関する事業を行っております。 (1) 情報処理サービス データセンターを基盤に、50年来の実績を持つ大型汎用機を中心とした受託計算サービスと、データ入力・印刷・デリバリ等の周辺業務を併せたトータルなサポートとIDCサービス、クラウドサービス(*1)、BPOサービス(*2)を提供しております。 IDCサービスにおいては、「インターネットデータセンター(さいたまiDC)」は、強固なファシリティとセキュリティのもと、システムの監視から運用まで24時間365日、安全かつ確実なサービスの提供に努めております。また、クラウドサービスにおいては、企業システム向けプライベートクラウドサービスや、サイバー攻撃対策として標的型攻撃メール対応訓練サービス等があります。 なお、当社グループはISMS(ISO/IEC27001)、ISMSクラウドセキュリティ(ISO/IEC27017)、ITサービスマネジメントシステム(ISO/IEC20000)、プライバシーマークの認証を取得しております。 関係する会社は、当社並びにAGSビジネスコンピューター株式会社、AGSプロサービス株式会社であります。 (2) ソフトウエア開発 長年にわたるソリューション提供の実績とエンジニアリング経験を活かし、金融機関・公共団体・一般法人など幅広い業界・業種のお客様に対して、情報戦略策定支援等のシステムコンサルティングに始まり、アプリケーション・ソフトの受託開発やネットワークの設計・構築をトータルに提供しております。 また、当社は、ソフトウエア能力成熟度モデル統合であるCMMIレベル3の認定を受けた後、その能力を維持・向上させるべく当社オリジナルのソフトウエア開発標準である「AGS統合開発標準(INDESTA)」を策定し、専任の品質管理部門による品質チェックを受けながら、高品質なソフトウエアの開発を行っております。 関係する会社は、当社並びにAGSビジネスコンピューター株式会社であります。 (3) その他情報サービス お客様のIT化を迅速かつスムーズに実現するために、ITコンサルティング、システムパッケージ商品の販売及び導入支援サービス、インフラ・セキュリティに関するコンサルティングや導入支援サービス、AWSをはじめとしたパブリッククラウド運用支援サービス、各種保守サービス等、さまざまなITソリューションをトータルに提供しております。 関係する会社は、当社並びにAGSビジネスコンピューター株式会社、AGSプロサービス株式会社、AGSシステムアドバイザリー株式会社であります。 (4) システム機器販売 当社グループは、独立系のマルチベンダーとして、特定のコンピュータメーカーに依存せず、お取引先の多様なニーズにマッチした最適なコンピュータ機器の選定・販売や関連する周辺機器・備品、コンピュータ帳票の販売を行っております。 関係する会社は、当社並びにAGSビジネスコンピューター株式会社であります。 (*1) クラウドサービスとは、データセンターのハードウエア資源やアプリケーションを、利用者のニーズに合わせてインターネット等の回線を通じて貸し出すサービスであります。(*2) BPOサービスとは、自社のビジネスプロセスを見直し、非主体部門(主に間接部門)における一部事業を外部委託(アウトソーシング)することにより、コスト削減等の業務効率化及びコア業務への集中化を実践することです。 事業の系統図は以下のとおりであります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 長年のソリューション提供実績とエンジニアリング経験、高品質なサービス。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 50年来の実績を持つ情報処理サービス、CMMIレベル3認定、AGS統合開発標準(INDESTA)。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 高い(依存) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | ディフェンシブ |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 維持投資 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 中程度 |
会社が挙げる主要リスク:顧客情報等漏洩の影響 / ソフトウエア開発プロジェクト管理及び品質 / データセンターの業務継続における障害等
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 5 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
AGSは特定の強力なブランド、特許、規制ライセンス、または独占的IPを保有しているという公開情報は見当たらない。事業内容はシステム開発・運用・保守が中心であり、これらは一般的に模倣されやすい技術に基づいている。
スイッチングコスト★★☆☆☆
顧客はAGSのシステム開発・運用・保守サービスを利用しているが、特定のシステムに深く依存している場合、乗り換えにはコストと時間がかかる可能性がある。しかし、競合他社も類似サービスを提供しており、顧客のロックイン効果は限定的と考えられる。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
AGSの事業モデルは、ユーザー数の増加がサービスの価値を直接的に高めるネットワーク効果を生み出す構造ではない。個々の顧客との契約に基づいてサービスを提供している。
コスト優位★☆☆☆☆
システム開発・運用・保守業界は競争が激しく、価格競争に陥りやすい。AGSが構造的に他社よりも大幅に低いコストでサービスを提供できるという明確な証拠はない。効率化努力は行われていると推測される。
規模の経済★★☆☆☆
AGSは中堅のシステムインテグレーターであり、一定の規模は有している。しかし、業界全体で見ると、富士通、NEC、NTTデータなどの大手と比較して、規模の経済による圧倒的な優位性を持つとは言えない。特定のニッチ市場での強みは不明。
- 長年の実績と信頼性50年以上にわたる大型汎用機を中心とした情報処理サービスの実績と、金融機関・公共団体との取引経験は、顧客からの厚い信頼を築いています。ISO/IEC27001(情報セキュリティ)、ISO/IEC27017(クラウドセキュリティ)などの認証取得は、情報管理体制の信頼性を裏付け、新規顧客獲得や既存顧客との関係強化に寄与しています。
- 高品質なソフトウェア開発体制CMMIレベル3の認定と独自の開発標準「INDESTA」の策定により、高品質なソフトウェア開発を実現しています。専任の品質管理部門によるチェック体制は、開発プロジェクトのリスクを低減し、顧客に安定したサービスを提供できる強みとなり、競争優位性を確立しています。
- 強固なデータセンター基盤さいたま市内の堅固な地盤に立地し、耐震・免震構造、自家発電装置、防犯設備を完備したデータセンターは、24時間365日の安定稼働を可能にしています。天災やシステム障害時にも業務継続を可能にする強固なインフラは、顧客の重要なシステムを預かる上で大きな信頼となり、他社との差別化要因となっています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)経営方針 当社グループは、「お客様とともに未来を創造し、ITで夢のある社会づくりに貢献します」を企業理念としており、多様な情報化ニーズにお応えすべく、ソフトウエア開発と運用が一体となった柔軟でスピーディーなITソリューションを基盤とした総合情報サービス企業として、お客様に満足感のあるサービスを提供することを使命として経営に努めております。 (2)経営戦略 当社グループは、「IT事業を通じて社会課題の解決に取り組み、夢のある未来の創造に貢献する企業」を目指し、お客様から選ばれ続けるITパートナーであるために、弛まぬ努力と変革を続けることを「長期経営ビジョン」として掲げ、その実現のため経営目標である「持続的に成長可能な経営基盤の構築」の更なる前進を図るべく、2022年度を開始年度とする経営計画「Keep On Changing ~事業を通じて社会課題を解決し、変革し続ける~」を策定しております。2024年度末で終了する第一期中期経営計画に続き、2025年度から始まる第二期中期経営計画においては、以下の4つの重点施策(成長戦略・経営基盤強化)に取り組んでおります。Ⅰ.クラウド・インフラセキュリティビジネスの推進Ⅱ.コアビジネスの深化Ⅲ.人事戦略の推進Ⅳ.経営効率化の推進 (3)経営環境① 企業構造 当社グループは、AGS株式会社を中心に、ソフトウエア開発やシステム機器販売などを行うAGSビジネスコンピューター、システムの管理・運用や人材派遣などを行うAGSプロサービス、ITコンサルティングやBCMコンサルティングなどを行うAGSシステムアドバイザリー(※)の4社で構成され、当社の強みの一つである「コンサルティングから、システム構築、保守・運用までのワンストップでのサービス提供」が可能な企業構造としております。こうした企業構造を基盤として、グループ全体のシナジー効果を最大限発揮し、多様な情報化ニーズに迅速かつ柔軟に対応していくことにより、企業価値の一層の向上を図っております。※なおAGSシステムアドバイザリーについては、経営資源の最大活用による成長戦略推進に向け、2025年4月1日をもって、当社が吸収合併いたしました。合併に伴い、当社法人事業本部内に「コンサルティング部」を新設しております。 ② 市場環境 当社グループが属します情報サービス産業におきましては、地方公共団体の基幹業務システム標準化推進や、老朽化が懸念される民間企業の基幹システム刷新、及び官民を問わず、生成AIの活用をはじめとしたデジタルトランスフォーメーション(DX)推進の更なる加速が期待されております。また、組織を標的としたサイバー攻撃による被害が増加し、自社の防衛策のみならず関係する外部組織も含めたセキュリティ対策の重要性が高まっており、今後も中長期的に市場規模の拡大が継続するものとみられます。一方、原材料価格や人件費の高騰等による原価の増加及び顧客のIT投資抑制などについて、十分に注視していく必要があります。 当社グループでは、このような事業環境の変化を積極的な成長の機会と捉え、デジタルトランスフォーメーション(DX)への取組みを強化し、更なる高品質・高付加価値のサービス提供に努めてまいります。 ③ 顧客基盤 当社は、都市銀行のシステム関連の子会社であったことから、金融関連のお客様や、自治体・諸団体のお客様、銀行取引に関連する法人のお客様など、金融・公共・法人の幅広い分野で、優良な顧客基盤を有しており、長年にわたってお客様の信頼と実績を積み重ねてまいりました。現在、各分野の売上高の割合はほぼ均等で、市場環境に柔軟に対応できるバランスのとれた顧客ポートフォリオを構成し、安定的な成長を維持しております。 ④ 競合他社との競争優位性 当社グループは、コンサルティングやシステム構築などの「SIビジネス」と「データセンタービジネス」による総合的なソリューション・サービスを提供しており、「コンサルティングから、システム構築、保守・運用までのワンストップでのサービス提供」を強みとして、多様化・複雑化する情報化ニーズへの迅速かつ柔軟な対応を行っております。 SIビジネスにおいては、金融機関様、自治体様といった、優良なお客様の業務に関し、長年積み重ねてきた経験や専門性の高い業務ノウハウに強みを持っております。 データセンタービジネスは、クラウドサービスの需要増加などから今後も拡大を続けていくものとみられる一方、同業他社との競合が予想されますが、当社グループのデータセンターは、東京都心部から約25㎞、東京・新宿から電車で40分以内の利便性の高い「都市型データセンター」としており、また震災の影響を受けにくい強固な地盤と洪水による水害の危険性が少ない立地地盤、最新のビル免震技術を導入している点等は、競合他社比で大きな強みであると認識しております。 今後も、これらの強みを最大限に活かした業務運営を行ってまいります。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループを取り巻く市場環境においては、クラウドの主流化が進み、ITインフラや情報セキュリティの重要性もますます拡大していくなかで、当社グループとしては、お客様におけるDXへの取り組み加速、基幹システムの更改やクラウドシフト、サイバーセキュリティ対策などのニーズに的確に対応し、お客様の課題解決に一層貢献していくことが必要であります。そのためには、クラウド・インフラセキュリティ戦略の更なる推進と、人材活躍領域シフトへの取り組み強化が必要と認識しております。このような認識のもと、当社グループの企業価値向上を実現するため、第二期中期経営計画にて、「クラウド時代においてもお客様から選ばれ続けるITパートナーとなる」ことを目指す姿として掲げ、以下の4つの重点施策を推進してまいります。Ⅰ.クラウド・インフラセキュリティビジネスの推進お客様のニーズに合わせたクラウドサービスの組合せによる短納期・高品質なシステム導入、信頼性の高いインフラ構築、及びお客様資産を守るサイバー攻撃対策などにより、お客様の課題解決を総合的に支援してまいります。Ⅱ.コアビジネスの深化お客様とのリレーション拡大を推進するとともに、基幹システム更改などの主要案件を着実に遂行いたします。また、高速開発ツールや生成AIの活用などを通じて、より質の高いサービスをお客様に提供してまいります。Ⅲ.人事戦略の推進将来の事業構想の実現に向けて、人材の育成・採用・配置を戦略的に展開し、社員一人ひとりが自身の成長を実感しながら働くことができる環境を実現してまいります。Ⅳ.経営効率化の推進成長戦略をより確実なものとすべく、業務改革や組織の最適化、収益マネジメント強化など更なる変革を実行し、生産性向上・経営効率化を進めてまいります。 (5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 2022年度にスタートした長期経営計画「Keep On Changing ~事業を通じて社会課題を解決し、変革し続ける~」における第一期中期経営計画(2022~2024年度)については、重点施策への取り組みや、お客様の基幹システム更改等の受注増、品質・生産性向上等により、売上高248.6億円、営業利益18.4億円(2024年度上方修正目標比136%)を達成いたしました。またROEにつきましても、目標を上回る8.9%(一過性の要因を除いた数値としております)を達成しております。指 標2021年実績2024年度目標2024年度実績目標達成率売上高(億円)211.8235248.6105%営業利益(億円)9.4当初 10.0修正 13.518.4当初比 184%修正比 136%営業利益率4.4%当初 4.2%修正 5.7%7.4%-ROE5.0%5.0%8.9%- また2025年4月より、持続的な成長や一層の企業価値向上に向けて、同長期経営計画における第二期中期経営計画をスタートしており、計数目標を、以下の通りとしております。 なお、営業利益目標につきましては、第一期中期経営計画の成果と第二期中期経営計画の戦略を踏まえ、2030年度の目標を15億円から28億円に上方修正しております。指 標2024年度実績<第一期>2027年度計画<第二期>2030年度計画<第三期>売上高(億円)248.6275.0300.0営業利益(億円)18.423.028.0営業利益率7.4%8%9%ROE8.9%9%程度9.5%~10%程度※2024年度実績のROEについては、一過性の要因を除いた数値としております。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)経営方針 当社グループは、「お客様とともに未来を創造し、ITで夢のある社会づくりに貢献します」を企業理念としており、多様な情報化ニーズにお応えすべく、ソフトウエア開発と運用が一体となった柔軟でスピーディーなITソリューションを基盤とした総合情報サービス企業として、お客様に満足感のあるサービスを提供することを使命として経営に努めております。 (2)経営戦略 当社グループは、「IT事業を通じて社会課題の解決に取り組み、夢のある未来の創造に貢献する企業」を目指し、お客様から選ばれ続けるITパートナーであるために、弛まぬ努力と変革を続けることを「長期経営ビジョン」として掲げ、その実現のため経営目標である「持続的に成長可能な経営基盤の構築」の更なる前進を図るべく、2022年度を開始年度とする経営計画「Keep On Changing ~事業を通じて社会課題を解決し、変革し続ける~」を策定しております。2024年度末で終了する第一期中期経営計画に続き、2025年度から始まる第二期中期経営計画においては、以下の4つの重点施策(成長戦略・経営基盤強化)に取り組んでおります。Ⅰ.クラウド・インフラセキュリティビジネスの推進Ⅱ.コアビジネスの深化Ⅲ.人事戦略の推進Ⅳ.経営効率化の推進 (3)経営環境① 企業構造 当社グループは、AGS株式会社を中心に、ソフトウエア開発やシステム機器販売などを行うAGSビジネスコンピューター、システムの管理・運用や人材派遣などを行うAGSプロサービス、ITコンサルティングやBCMコンサルティングなどを行うAGSシステムアドバイザリー(※)の4社で構成され、当社の強みの一つである「コンサルティングから、システム構築、保守・運用までのワンストップでのサービス提供」が可能な企業構造としております。こうした企業構造を基盤として、グループ全体のシナジー効果を最大限発揮し、多様な情報化ニーズに迅速かつ柔軟に対応していくことにより、企業価値の一層の向上を図っております。※なおAGSシステムアドバイザリーについては、経営資源の最大活用による成長戦略推進に向け、2025年4月1日をもって、当社が吸収合併いたしました。合併に伴い、当社法人事業本部内に「コンサルティング部」を新設しております。 ② 市場環境 当社グループが属します情報サービス産業におきましては、地方公共団体の基幹業務システム標準化推進や、老朽化が懸念される民間企業の基幹システム刷新、及び官民を問わず、生成AIの活用をはじめとしたデジタルトランスフォーメーション(DX)推進の更なる加速が期待されております。また、組織を標的としたサイバー攻撃による被害が増加し、自社の防衛策のみならず関係する外部組織も含めたセキュリティ対策の重要性が高まっており、今後も中長期的に市場規模の拡大が継続するものとみられます。一方、原材料価格や人件費の高騰等による原価の増加及び顧客のIT投資抑制などについて、十分に注視していく必要があります。 当社グループでは、このような事業環境の変化を積極的な成長の機会と捉え、デジタルトランスフォーメーション(DX)への取組みを強化し、更なる高品質・高付加価値のサービス提供に努めてまいります。 ③ 顧客基盤 当社は、都市銀行のシステム関連の子会社であったことから、金融関連のお客様や、自治体・諸団体のお客様、銀行取引に関連する法人のお客様など、金融・公共・法人の幅広い分野で、優良な顧客基盤を有しており、長年にわたってお客様の信頼と実績を積み重ねてまいりました。現在、各分野の売上高の割合はほぼ均等で、市場環境に柔軟に対応できるバランスのとれた顧客ポートフォリオを構成し、安定的な成長を維持しております。 ④ 競合他社との競争優位性 当社グループは、コンサルティングやシステム構築などの「SIビジネス」と「データセンタービジネス」による総合的なソリューション・サービスを提供しており、「コンサルティングから、システム構築、保守・運用までのワンストップでのサービス提供」を強みとして、多様化・複雑化する情報化ニーズへの迅速かつ柔軟な対応を行っております。 SIビジネスにおいては、金融機関様、自治体様といった、優良なお客様の業務に関し、長年積み重ねてきた経験や専門性の高い業務ノウハウに強みを持っております。 データセンタービジネスは、クラウドサービスの需要増加などから今後も拡大を続けていくものとみられる一方、同業他社との競合が予想されますが、当社グループのデータセンターは、東京都心部から約25㎞、東京・新宿から電車で40分以内の利便性の高い「都市型データセンター」としており、また震災の影響を受けにくい強固な地盤と洪水による水害の危険性が少ない立地地盤、最新のビル免震技術を導入している点等は、競合他社比で大きな強みであると認識しております。 今後も、これらの強みを最大限に活かした業務運営を行ってまいります。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループを取り巻く市場環境においては、クラウドの主流化が進み、ITインフラや情報セキュリティの重要性もますます拡大していくなかで、当社グループとしては、お客様におけるDXへの取り組み加速、基幹システムの更改やクラウドシフト、サイバーセキュリティ対策などのニーズに的確に対応し、お客様の課題解決に一層貢献していくことが必要であります。そのためには、クラウド・インフラセキュリティ戦略の更なる推進と、人材活躍領域シフトへの取り組み強化が必要と認識しております。このような認識のもと、当社グループの企業価値向上を実現するため、第二期中期経営計画にて、「クラウド時代においてもお客様から選ばれ続けるITパートナーとなる」ことを目指す姿として掲げ、以下の4つの重点施策を推進してまいります。Ⅰ.クラウド・インフラセキュリティビジネスの推進お客様のニーズに合わせたクラウドサービスの組合せによる短納期・高品質なシステム導入、信頼性の高いインフラ構築、及びお客様資産を守るサイバー攻撃対策などにより、お客様の課題解決を総合的に支援してまいります。Ⅱ.コアビジネスの深化お客様とのリレーション拡大を推進するとともに、基幹システム更改などの主要案件を着実に遂行いたします。また、高速開発ツールや生成AIの活用などを通じて、より質の高いサービスをお客様に提供してまいります。Ⅲ.人事戦略の推進将来の事業構想の実現に向けて、人材の育成・採用・配置を戦略的に展開し、社員一人ひとりが自身の成長を実感しながら働くことができる環境を実現してまいります。Ⅳ.経営効率化の推進成長戦略をより確実なものとすべく、業務改革や組織の最適化、収益マネジメント強化など更なる変革を実行し、生産性向上・経営効率化を進めてまいります。 (5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 2022年度にスタートした長期経営計画「Keep On Changing ~事業を通じて社会課題を解決し、変革し続ける~」における第一期中期経営計画(2022~2024年度)については、重点施策への取り組みや、お客様の基幹システム更改等の受注増、品質・生産性向上等により、売上高248.6億円、営業利益18.4億円(2024年度上方修正目標比136%)を達成いたしました。またROEにつきましても、目標を上回る8.9%(一過性の要因を除いた数値としております)を達成しております。指 標2021年実績2024年度目標2024年度実績目標達成率売上高(億円)211.8235248.6105%営業利益(億円)9.4当初 10.0修正 13.518.4当初比 184%修正比 136%営業利益率4.4%当初 4.2%修正 5.7%7.4%-ROE5.0%5.0%8.9%- また2025年4月より、持続的な成長や一層の企業価値向上に向けて、同長期経営計画における第二期中期経営計画をスタートしており、計数目標を、以下の通りとしております。 なお、営業利益目標につきましては、第一期中期経営計画の成果と第二期中期経営計画の戦略を踏まえ、2030年度の目標を15億円から28億円に上方修正しております。指 標2024年度実績<第一期>2027年度計画<第二期>2030年度計画<第三期>売上高(億円)248.6275.0300.0営業利益(億円)18.423.028.0営業利益率7.4%8%9%ROE8.9%9%程度9.5%~10%程度※2024年度実績のROEについては、一過性の要因を除いた数値としております。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態当連結会計年度末の資産合計は、契約資産が1,346百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末比756百万円増加して21,576百万円となりました。負債合計は、買掛金が325百万円増加の一方、リース債務が396百万円減少したことなどにより、前連結会計年度末比53百万円減少して6,915百万円となりました。純資産合計は、剰余金の配当270百万円、自己株式の取得240百万円による減少の一方、親会社株主に帰属する当期純利益1,379百万円を計上したことなどにより、前連結会計年度末比809百万円増加して14,661百万円となりました。 ② 経営成績の状況(売上高)当連結会計年度における売上高は、ソフトウエア開発などの増収により、前連結会計年度比2,770百万円増加して24,862百万円となりました。売上原価は、前連結会計年度比1,958百万円増加して18,698百万円となり、売上総利益は前連結会計年度比811百万円増加し、6,164百万円となりました。 (営業利益)販売費及び一般管理費は、前連結会計年度比234百万円増加して4,314百万円、営業利益は前連結会計年度比577百万円増加して1,849百万円となりました。 (経常利益)営業外収益は、前連結会計年度比31百万円増加して99百万円となりました。営業外費用は、前連結会計年度比5百万円減少して49百万円となりました。この結果、経常利益は、前連結会計年度比613百万円増加し、1,900百万円となりました。 (親会社株主に帰属する当期純利益)特別利益は、投資有価証券売却益の減少により前連結会計年度比142百万円減少して、2百万円となりました。特別損失は、前連結会計年度比7百万円減少して、8百万円となりました。この結果、税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度比478百万円増加の1,894百万円、税金費用等控除後の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度比443百万円増加し、1,379百万円となりました。 ③ キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、資金)は、前連結会計年度末に比べ899百万円減少し、5,435百万円(前年同期比14.2%減)となりました。当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果、得られた資金は、742百万円(同70.4%減)となりました。増加要因の主なものは、税金等調整前当期純利益1,894百万円、減価償却費1,207百万円などによるものです。また減少要因の主なものは、売上債権の増加2,078百万円などによるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果、使用した資金は、608百万円(同2.2%増)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出356百万円などによるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果、使用した資金は、1,033百万円(同14.2%減)となりました。これは、リース債務の返済による支出522百万円、配当金の支払270百万円などによるものです。 ④ 生産、受注及び販売の実績(a)生産実績当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前連結会計年度比(%)情報処理サービス (千円)11,982,453103.3ソフトウエア開発 (千円)7,371,097132.2その他情報サービス (千円)2,772,203103.9 合計 (千円)22,125,754111.5(注)金額は販売価格によっており、セグメント間の取引は相殺消去しております。 (b)受注実績当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)受注高(千円)前連結会計年度比(%)受注残高(千円)前連結会計年度比(%)情報処理サービス11,982,518102.41,149,621100.0ソフトウエア開発9,187,119148.43,194,793234.6その他情報サービス3,488,165108.7601,23088.6システム機器販売2,174,655130.0876,148132.5合計26,832,459117.85,821,793151.1(注)1.セグメント間の取引は相殺消去しております。2.継続的業務については、各連結会計年度末時点での1ヶ月分の売上見込額を受注残高として計上しております。 (c)販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前連結会計年度比(%)情報処理サービス (千円)11,982,453103.3ソフトウエア開発 (千円)7,354,261132.0その他情報サービス (千円)3,565,749112.2システム機器販売 (千円)1,959,991112.5 合計 (千円)24,862,456112.5(注)1.セグメント間の取引は相殺消去しております。2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)全国生活協同組合連合会1,855,5628.42,832,59011.4エヌ・ティ・ティ・データ・ソフィア株式会社2,709,35012.32,778,42611.2 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、本文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 財政状態当該事項につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態」に記載のとおりであります。 ② 経営成績の分析当連結会計年度におけるわが国経済は、一部に足踏みが残るものの、雇用・所得環境が改善するなど緩やかな回復基調となりました。景気の先行きについては、物価上昇の継続による消費者マインドの悪化や、米国の今後の政策動向などにより、依然として不透明な状況が続いております。当社グループが属します情報サービス産業におきましては、地方公共団体の基幹業務システム標準化推進や、老朽化が懸念される民間企業の基幹システム刷新、さらに官民を問わず、生成AIの活用をはじめとしたデジタルトランスフォーメーション(DX)推進の更なる加速が期待されております。また、組織を標的としたサイバー攻撃による被害が増加しており、自社の防衛策のみならず関係する外部組織も含めたセキュリティ対策の重要性が高まっており、今後も中長期的に市場規模の拡大が継続するものとみられます。このような経営環境の下、当社グループの第一期中期経営計画の最終年度となる当連結会計年度におきましては、ソフトウエア開発をはじめとする大型案件の確実な遂行、「さいたまiDC」による情報処理サービスやインフラ・セキュリティビジネスの拡大、及びSDGs推進による社会課題の解決に向けたDXソリューションの販売強化等に注力してまいりました。当連結会計年度の経営成績につきましては、ソフトウエア開発をはじめとする全てのセグメントが堅調に推移したことから、売上高は24,862百万円(前連結会計年度比12.5%増)となりました。利益面では、売上高の増加及び生産性や利益率の向上などにより、営業利益は1,849百万円(前連結会計年度比45.4%増)、経常利益は1,900百万円(同47.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,379百万円(同47.3%増)となりました。また、ROEは、当期純利益が増加したことに加え、自己株式の取得及び消却を進めたこと等により、一過性の要因含め9.7%(前連結会計年度比2.8ポイント増)となりました。(一過性を除いたROEは8.9%(前連結会計年度比2.0ポイント増))次期連結会計年度の業績見通しにつきましては、既に2025年3月期決算短信にて、公表しておりますとおり、売上高においては、一般法人、自治体、及び金融機関向けのソフトウエア開発の大型案件増加などにより増収を見込んでおります。利益面においては、人件費、機械費、及び教育研修費などの増加の影響があるものの、売上高の増加や生産性向上などにより増益を見込んでおります。(%表示は、対前期増減率)売上高営業利益経常利益親会社株主に帰属する当期純利益百万円%百万円%百万円%百万円%26,8007.82,05010.82,09010.01,4605.8 なお、セグメント別の業績に関しては以下のとおりであります。 (情報処理サービス)金融機関向け運用業務の受注増加、及び自治体情報システム標準化対応案件の受注などにより、売上高は11,982百万円(前連結会計年度比3.3%増)となりましたが、データセンターにかかる人件費、機械費、修繕費の増加などにより、セグメント利益は1,924百万円(同0.5%減)となりました。 (ソフトウエア開発)一般法人、自治体、及び金融機関向けの大型案件増加などにより、売上高は7,354百万円(前連結会計年度比32.0%増)、セグメント利益は1,200百万円(同54.3%増)となりました。 (その他情報サービス)自治体、及び金融機関向けパッケージソフト販売の増加や、一般法人向けサーバ更改案件の受注などにより、売上高は3,565百万円(前連結会計年度比12.2%増)、セグメント利益は545百万円(同2.0%増)となりました。 (システム機器販売)一般法人向け機器販売の増加などにより、売上高は1,959百万円(前連結会計年度比12.5%増)、セグメント利益は105百万円(同427.3%増)となりました。 セグメント別売上高セグメント2024年3月期(前連結会計年度)2025年3月期(当連結会計年度)金額(百万円)構成比(%)金額(百万円)構成比(%)情報処理サービス11,60252.511,98248.2ソフトウエア開発5,57025.27,35429.6その他情報サービス3,17714.43,56514.3システム機器販売1,7417.91,9597.9合 計22,092100.024,862100.0 ③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。現在、金融機関からの借入は行っておらず、設備投資等の調達につきましては、自己資金の利用及びリースの活用を原則としております。なお、当連結会計年度末におけるリース債務は1,654百万円、現金及び現金同等物の残高は5,435百万円となっております。 ④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表作成にあたって採用している重要な会計基準は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載されているとおりであります。当社グループの連結財務諸表の作成にあたっては、一定の会計基準の範囲内において期末日における資産及び負債の残高、収益及び費用等に影響を与える仮定や見積りを必要としております。これらの見積りは、過去の経験やその時点の状況として妥当と考えられる合理的見積りを行っておりますが、前提条件やその後の環境等に変化がある場合には、実際の結果がこれら見積りと異なる可能性があります。 ⑤ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当連結会計年度における目標とした業績予想に対する実績の状況は、以下のとおりです。 売上高営業利益経常利益親会社株主に帰属する当期純利益1株当たり当期純利益(百万円)(百万円)(百万円)(百万円)(円)2025年3月期連結業績予想(2025年1月29日公表)24,5001,8001,8401,22072.282025年3月期連結実績24,8621,8491,9001,37981.89増減36249601599.61増減率(%)1.5%2.8%3.3%13.1%-
事業リスク
- 顧客情報漏洩のリスクデータセンター事業や情報処理サービスにおいて、多くの個人情報や顧客情報を預かっています。万が一、情報漏洩が発生した場合、損害賠償請求だけでなく、公共分野の入札参加資格や金融分野での業務受託に大きな影響を及ぼし、企業の信頼性や業績、財政状態に深刻な打撃を与える可能性があります。
- ソフトウェア開発の品質・プロジェクト管理リスクソフトウェア開発において、システム不具合や大幅な仕様変更が発生すると、追加コストや納期遅延が生じ、業績や財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。開発プロジェクトの複雑化や大規模化に伴い、品質管理や進捗管理の不備が直接的な損失につながるリスクがあります。
- データセンターの業務継続障害リスクデータセンターは24時間365日稼働しており、地震・水害などの天災、情報セキュリティ事故、設備不具合、運用ミス、パンデミックなどにより業務継続が困難になった場合、機会損失や顧客からの損害賠償請求、信用失墜により、業績や財政状態に大きな影響を与える可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)当社グループのリスク管理体制について 当社グループにおいては、グループの事業継続に重大な影響を及ぼす様々なリスクを的確に把握し、その発現を未然に防止するとともに、緊急事態発生時においては経営への被害を最小限に抑え、適切かつ迅速な回復を図るため、当社取締役会において、グループリスク管理規程を制定しております。 同規程において、リスク管理重視の企業風土の確立に努めること、リスク最小化に向けて最大限に努力すること、過度なリスクテイクは行わないことを取組方針として、各種リスク管理に取り組んでおります。 ① リスク管理に係る組織当社グループにおいては、当社がグループ全体のリスク管理体制の整備を行うとともに、グループ各社に対して指導・助言等を行う体制としております。当社の体制といたしましては、取締役会が、グループリスク管理の基本方針に則り、当社の事業の規模・特性等を踏まえ、リスク管理体制の構築・整備等の重要事項の決議を行い、経営会議が、具体的なリスク管理手続きの制定、リスク管理に係る具体的事項の協議・決定を行うこととしている他、社長を委員長とした「リスク管理委員会」を設置し、同委員会が当社グループ全体のリスクの状況の把握及び管理・運営等についての検討・協議を行っております。また、企画部担当役員をリスク管理統括責任者、企画部をリスク管理統括部署とし、当社のリスクに係る事項の統括・管理、企画・立案を行う他、リスク管理部署が、各所管するリスクの状況の把握及び管理手続きの策定等、管理・運営等を行っております。 ② 具体的な活動上記管理体制のもと、リスク管理部署が対応すべきリスクの抽出、対応策の検討を行い、リスク管理委員会での協議を経て、経営会議での決定により年度ごとのリスク管理計画を策定、計画に沿ったリスク管理を実施しております。リスク管理計画の内容については、取締役会が報告を受けております。また、年度ごとのリスク管理計画の実施状況については、四半期ごとにリスク管理委員会及び経営会議、取締役会が報告を受け、管理状況の監督を実施しております。 ③ 体制図当社におけるリスク管理体制図は以下のとおりです。 (2)主要なリスクについて 当社グループにおいては、前記の管理体制に基づき、事業等における各種リスクの管理に取り組んでおりますが、有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社グループの株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。 なお、文中における状態に関する事項は、当連結会計年度において当社グループが判断したものであります。また、以下の記載のうち将来に関する事項は、特段の記載がない限り、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。また、以下の記載は当社株式への投資に関するリスクの全てを網羅しているものではありません。 ① 顧客情報等漏洩の影響当社グループは、グループのビジネスにおける大きな柱の一つである「データセンタービジネス」において、IDCサービス、クラウドサービス、アウトソーシングサービス、受託計算などの「情報処理サービス」を中心に、総合的なソリューションサービスを展開しており、こうした業務の遂行において、お客様の情報システムの構築、保守並びに運用を行うにあたり、多くの個人の方やお客様情報を含んだ情報資産をお預かりしております。こうした事業環境下において、お預かりしている個人情報やお客様情報の漏洩が発生した場合は、お客様からの損害賠償請求への対応はもとより、当社グループの信頼性を大きく毀損し、当社グループの重要な顧客基盤である公共分野における入札への参加や、特に社会からの信用・信頼を重要なものとしている金融分野をはじめ、その後の業務受託の可否という観点から、業績や財政状態に及ぼす影響は極めて大きいものと認識しております。こうしたことから、当社グループでは、このような情報資産の漏洩、紛失、破壊のリスクを回避するために、様々な対策を講じております。情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)適合性評価制度(ISO/IEC27001)やプライバシーマークの認定取得はもとより、情報セキュリティ委員会を設置し、従業員教育、各種ソフトウエアによる監視、情報資産へのアクセス証跡の記録など各種の情報セキュリティ対策を講じることで、個人情報を含む重要な情報資産の管理を実施し、情報漏洩のリスク回避を図っております。 ② ソフトウエア開発プロジェクト管理及び品質当社グループのビジネスにおいて、前記のデータセンタービジネスとともに大きな柱としているのが「SIビジネス」であります。ソフトウエア開発はこの「SIビジネス」の中核を占める重要な業務として取り組んでいることから、当社グループが開発したシステムに不備や不具合が発生した場合、あるいは開発段階での大幅な仕様変更による作業工数の増加などの想定外の要因が発生した場合には、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、ソフトウエアの品質を管理するため、事業本部から独立した専管部署により、引合いや見積り段階での検証や、プロジェクトの進捗管理、出荷時の品質管理を実施し、品質保証強化はもとより、プロジェクトマネジメントの強化に取り組んでおります。また、当社では、国際標準/デファクト標準のベストプラクティスや動向を考慮した質の高い標準プロセスとなるAGS統合開発標準(INDESTA:INtegrated DEvelopment STandards for Ags)を構築し、品質の向上に取り組んでおります。 ③ データセンターの業務継続における障害等当社グループは、お客様のシステム保守・運用を主要業務の一つとしており、IDCサービスでは、24時間365日ノンストップのサービスを提供しております。このデータセンターにおいて、地震や水害などの天災等により業務継続が困難となった場合や、情報セキュリティ事故、設備の不具合、運用ミスが発生した場合に、機会損失やお客様からの損害賠償請求、当社グループの信用失墜等により、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。加えて2019年12月に発生した新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大のようなパンデミック(疫病の蔓延等)リスクについては、社内での感染者の発生や、日本国政府による緊急事態宣言等の法令に基づく外出自粛等に起因し、データセンター業務の継続が困難となった場合に、上記同様の影響を受ける可能性があります。当社グループでは、このような業務を行うデータセンターの業務継続リスクや障害リスクを回避するために、同センターをさいたま市内の非常に強固な地盤の上に配置するとともに、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)やITサービスマネジメントシステム(ITMS)の適用はもとより、建物の耐震及び免震構造化、自家発電装置による無停電電源の確保や防犯設備を完備するなど、設備環境を整備しております。また、当社グループにおいては、ITを通じて社会インフラの一翼を担っているとの認識のもと、パンデミック発生時に備え、事業継続マネジメント(BCM)の一環として、対策マニュアルを策定しており、発生時にはマニュアルに基づく対策本部の設置や各種感染拡大防止策の実施など、従業員の安全確保と業務継続に向けた対応を行うことでリスク軽減を図っております。 ④ 特定の販売先への依存当社グループは、株式会社りそな銀行のシステム関連の子会社であったことから、株式会社りそなホールディングス及び同社の連結子会社(以下、「りそなグループ」という。)に対する売上の割合が高くなっており、2025年3月期の当社グループの連結売上高に占めるりそなグループの割合は、間接取引を含めて30.3%となっております。りそなグループは、当社グループにとって長期間にわたり安定した取引先でありますが、経営の方針・業績の変化などにより契約が期間満了、更新拒絶、解除その他の理由で終了した場合や当社に不利な形で変更された場合には、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。こうした状況下、当社グループでは、特定の取引先への依存による業績への影響を回避するため、これまで培ってきた得意分野におけるIT技術力と品質の高いサービス、コンサルティングや人材派遣などのグループ力を活かして、新規事業の推進、アライアンスの強化など、積極的な事業展開による新規取引先の拡大を図り、営業基盤再構築の実現に取り組んでおります。 ⑤ 特定の仕入先への依存当社グループは、顧客ニーズや用途に応じてハードウエアやソフトウエアの調達先を選定するマルチベンダーであり、特に依存度の高い仕入先はありませんが、仕入先との契約が更新拒絶、解除その他の理由で終了した場合や当社グループに不利な形で変更された場合には、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社といたしましては、今後も、マルチベンダーとして、仕入先各社との良好な関係を維持し、一層の仕入先拡大を図ることでリスク軽減を図ってまいります。 ⑥ 法的規制等当社グループの事業は、現状において特殊な法的規制を受けるものではありませんが、ソフトウエアの開発業務等を労働者派遣の形態で受ける場合には、労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律の適用を受け、当社グループの各社は、同法に基づく労働者派遣事業の許可を得ております。また、当社グループの情報処理サービス等においては、特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律の適用を受ける場合があります。さらに、当社は電気通信事業者として届け出ており、電気通信事業法の適用を受けます。当社グループがその事業運営上必要としている許可等が何らかの理由で取り消されたり、更新されなかった場合、当社グループが適用を受ける法令が改正された場合、あるいは当社グループが新たに法令の適用を受けることとなった場合には、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは「2 沿革」で記載したとおり、各種の認定、認証、登録等を取得しており、これらが当社グループの信用を補完する機能を果たしている面があります。そのため、当社グループが何らかの理由でこれらの認定、認証、登録等を喪失した場合には、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、前記のとおり、当社グループは、中核業務である情報処理サービスにおいて、多くの個人情報等をお預かりしており、また、同サービスの遂行やソフトウエア開発において多くの外注先への委託を行っていることから、個人情報の保護に関する法律(個人情報保護法)や行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(番号法)、下請代金支払遅延等防止法(下請法)などの規制法令の遵守はコンプライアンス及びリスク管理上重要な事項であり、違反が発生した場合には、罰金や行政処分、信用の失墜などにより当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼすおそれがあります。こうしたことから、上記の各種認証取得に加え、企画部をコンプライアンス及び法務リスク管理の統括部署として明確化し、適切に管理を行う等により、コンプライアンスの徹底、法務リスクの低減を図っております。 ⑦ 知的財産権等当社グループは、業務において、新たなビジネスモデルの構築や自社によるソフトウエア開発、他社の開発したソフトウエアの自社での利用や代理店としての販売を行っていることから、予期せず第三者との間で、知的財産権等の帰属や侵害に関する主張や請求を受ける可能性は完全には否定できず、それに伴い当社グループが損害賠償請求や差止請求を受ける可能性があり、かかる場合には当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、企画部を法務リスク管理の統括部署として明確化しており、特許事務所との顧問契約を締結し、緊密な連携を図ることで商標権をはじめとして当社グループの事業に必要な知的財産権の確保に努めるとともに、具体的な業務の遂行にあたり、第三者の知的財産権その他の権利又は利益を侵害しないよう努めており、現状において、かかる知的財産権等に関する紛争はありません。 ⑧ 景気変動等の影響ITの社会インフラ化が進む中、現状、基本的に企業のIT投資意欲は旺盛でありますが、国際問題の発生による景気後退や、地震・風水害など天災、疫病等の蔓延による経済活動の一時的な停止など、様々な社会的要因による景気の変動は、こうした顧客のIT投資動向に影響を及ぼします。こうした景気後退や経済活動の停止等により社会的なIT投資抑制等が生じた場合には、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは、公共分野を顧客基盤の大きな柱の一つとしており、国や地方自治体などのIT戦略及びIT活用方針の変更が、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループにおいては、売上高ベースで、金融分野、公共分野、法人分野がそれぞれほぼ均等で、景気変動等の環境変化に強いバランスのとれたポートフォリオ構成としており、今後もこうしたバランスを意識しつつ業務に取り組んでまいりますが、営業体制の強化による新規顧客の開拓、新たなサービスや社会的課題の解決に向けたサービスの提供による既存顧客を含めた取引拡大・基盤強化に取り組むことで、一層のリスクの軽減を図ってまいります。 ⑨ 人材の確保当社グループが属しております情報通信分野においては、技術革新の進展が著しく、システム内容が複雑化する状況において、当社グループの事業展開にあたっては、専門的な知識が豊富で高度なスキルを有する人材を確保することが重要になっております。しかしながら、こうした優秀な人材を十分に確保することは難しく、人材の確保・育成が計画通りに進まない可能性があります。そのような事態を招いた場合、事業展開に制約を受け、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、こうした状況に対処し、人材の確保のリスクを低減するため、「人事戦略」の基本方針のもと、多様・多才な人材の確保や人材の定着化、人材育成等に取り組んでおります。具体的には、達成目標・KPIを設定のうえ、中期的採用/多様な人材活用戦略に基づく積極的な採用活動や、エンゲージメント重視戦略、人材成長戦略に基づく、健康経営推進、働き方改革、ITスキル向上など個の成長を後押しする各種施策を実施しております。