3627

テクミラホールディングス(3627)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

情報・通信業 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • ライフデザイン事業
    ゲーム開発・販売、キッズ向け知育サービス、HealthTech、FinTech、EdTech、HRTechといった多岐にわたるTechサービスを提供し、消費者の生活全般を豊かにするビジネスを展開しています。例えば、AI健康アプリ「Wellmira」や人材マネジメント支援サービス「Retool」などが含まれ、幅広い層の顧客にサービスを提供することで収益を上げています。
  • AI&クラウド事業
    AIチャットサービスやクラウドアドレス帳サービスなどのSaaS(Software as a Service)を提供し、企業や個人の業務効率化を支援しています。さらに、DX(デジタルトランスフォーメーション)ソリューションやAIソリューションを提供することで、顧客企業の課題解決に貢献し、継続的な利用料やプロジェクト単位での収益を得ています。
  • IoT&デバイス事業
    モノとインターネットを融合したEdge IoT製品や、aiwaブランドのタブレットPCなどのデバイスの開発・製造・販売を手掛けています。例えば、スマートホームデバイスや産業用IoT機器などが含まれ、製品の販売だけでなく、カスタマーサポート業務受託も行うことで、多角的に収益を確保しています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • ライフデザイン事業
    ゲーム開発・販売、キッズ向け知育サービス、HealthTech、FinTech、EdTech、HRTechなどのTechサービスを提供する事業です。最新年度の売上高は31億3,184万4千円、営業利益は7,730万5千円で、グループ全体の収益を支える主要な柱の一つとなっています。
  • AI&クラウド事業
    AIチャットサービスやクラウドアドレス帳サービスなどのSaaS、DXソリューション、AIソリューションを提供する事業です。最新年度の売上高は25億6,915万5千円、営業利益は1億8,720万8千円で、高い利益率を誇り、今後の成長が期待される分野です。
  • IoT&デバイス事業
    Edge IoT製品やaiwaブランドのタブレットPCなどのデバイスの開発、製造、販売を行う事業です。最新年度の売上高は54億6,453万円、営業利益は2億2,662万8千円と、グループ内で最も売上高が大きく、収益の大部分を占める稼ぎ頭の事業です。
2025-02 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
LifeDesignReportableSegment 事業 31 1 2.5%
AICloudReportableSegment 事業 26 2 7.3%
IoTDeviceReportableSegment 事業 55 2 4.1%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|1,213 文字
3 【事業の内容】当社グループは、テクミラホールディングス株式会社(当社)及び連結子会社8社、関係会社1社で構成されており、ゲームの開発・販売やキッズ向け知育サービスなどのコンシューマ向けビジネスの展開と、HealthTech、FinTech、EdTech、HRTech等のTechサービスを提供する「ライフデザイン事業」、AIチャットサービス及びクラウドアドレス帳サービスなどのSaaSや、DXソリューション及びAIソリューションを提供する「AI&クラウド事業」、モノとインターネットを融合した価値を提供するEdge IoTや、タブレットPC等のデバイスをaiwaブランドのProductとして展開する「IoT&デバイス事業」を推進しております。また、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。 〔当社及び連結子会社並びに関連会社〕会社名地域分野主な事業内容テクミラホールディングス株式会社(当社)国内―グループ経営管理、及び新規事業創出等ネオス株式会社(連結子会社)国内ライフデザイン事業ゲームの開発・販売やキッズ向け知育サービス等のコンシューマ向けビジネスの展開及びHealthTech、FinTech、EdTech、HRTech等のTechサービスの提供国内AI&クラウド事業AIチャットサービス及びクラウドアドレス帳サービスなどのSaaSや、DXソリューション及びAIソリューションの提供JENESIS株式会社(連結子会社)国内IoT&デバイス事業Edge IoTやタブレットPC等のICT製品等の開発、製造及びカスタマーサポート業務受託スタジオプラスコ株式会社(連結子会社)国内ライフデザイン事業デジタルコンテンツの制作・企画NEOS VIETNAMINTERNATIONAL CO.,LTD(連結子会社)国外AI&クラウド事業ソフトウェア及びシステムの開発・運用等、ITサービス全般創世訊聯科技(深圳)有限公司(連結子会社)国外IoT&デバイス事業IT・電子機器の設計開発、製造及び検査代行サービスアイワマーケティングジャパン株式会社(連結子会社)国内IoT&デバイス事業aiwa製品の企画・販売株式会社Wellmira(連結子会社)国内ライフデザイン事業AI健康アプリ等での健康管理サービス事業及びメディア事業株式会社Retool(連結子会社)国内ライフデザイン事業人材マネジメント/採用支援向けITサービス事業及びコンサルティングサービス事業イオンヘルステック株式会社(関連会社)国内ライフデザイン事業ヘルス&ウエルネス領域において提供される健康サービスの管理及び運営事業 [事業系統図]当社グループの事業系統図は以下のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2026時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
技術革新が急速で競合他社の参入や技術の均衡化による競争激化の可能性
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 なし
情報通信市場は法令や規制による参入障壁が低く、技術革新が急速であるため
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 中程度
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 低い
会社が挙げる主要リスク:市場動向の変化と競争激化 / 新規事業開発の遅延・中止リスク / 事業提携先への出資に伴うリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 3 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

テクミラホールディングスに関する公開情報からは、強力なブランド、特許、規制ライセンス、または独占的IPといった無形資産の存在を示す具体的な証拠は見当たりません。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

顧客が同社のシステム開発やITソリューションから他社へ乗り換える際には、一定の学習コストやデータ移行の手間が発生する可能性がありますが、それが乗り換えを強く抑制するほどのレベルには達していないと考えられます。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

同社の事業モデルにおいて、ユーザー数の増加がサービス価値を指数関数的に高めるようなネットワーク効果は確認されません。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

ITサービス業界全体として、効率化によるコスト削減努力は行われますが、テクミラホールディングスが構造的に他社より大幅に低いコストでサービスを提供できる優位性は見受けられません。

規模の経済★☆☆☆☆
根拠:弱い規模が参入障壁になる

情報通信業の中でも、同社が業界規模に対して最適化された少数寡占を形成し、規模の経済からくる優位性を享受しているとは言えません。市場シェアは限定的と推測されます。

  • 多様なTechサービス展開
    HealthTech、FinTech、EdTech、HRTechなど、幅広い分野でTechサービスを提供しており、特定の市場に依存しない多角的な収益基盤を構築しています。これにより、市場の変化に対応しやすく、安定した事業運営が期待できます。
  • AI・クラウド技術力
    AIチャットサービスやクラウドアドレス帳サービスなどのSaaS提供、DX・AIソリューションの推進を通じて、高度なAIおよびクラウド技術を保有しています。これにより、顧客の多様なニーズに応えることができ、競争優位性を確立しています。
  • aiwaブランド活用
    aiwaブランドのタブレットPCなどのデバイスを展開することで、既存のブランド力を活用し、製品の認知度向上や市場への浸透を効率的に進めています。これにより、新規顧客獲得コストを抑えつつ、安定した販売チャネルを確保しています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、「ライフデザイン事業」、「AI&クラウド事業」、「IoT&デバイス事業」の3つの事業を展開しております。ゲームの開発・販売やキッズ向け知育サービスなどコンシューマ向けビジネスの展開と、HealthTech、FinTech、EdTech、HRTech等のTechサービスを提供する「ライフデザイン事業」、AIチャットサービス“OfficeBot”やクラウドアドレス帳サービス“SMARTアドレス帳”などのSaaSサービスや、DXソリューション及びAIソリューションを提供していく「AI&クラウド事業」、モノとインターネットを融合した価値を提供するEdge IoTや、タブレットPC等のデバイスをaiwaブランドのProductとして展開する「IoT&デバイス事業」の3つの事業において、TechnologyとCreativeの融合によりmiracle(驚き)を与えるサービス、プロダクト、ソリューションを提供することを通じて、豊かで新しい未来を創造していくことを標榜してまいります。 (2) 目標とする経営指標当社グループは、中長期的な事業規模拡大と利益の増大、および効率的な株主資本の運用による継続的な企業価値向上を目指しております。このような観点から、当社グループの重視する経営指標は、調整後EBITDA(営業利益と減価償却費(のれんに係る償却費などを含む)及び為替差損益の合計額)、経常利益、純利益、及び自己資本利益率(ROE)と考えており、これらの目標を設定し、その達成に向けて取り組んでまいります。 (3) 中長期的な会社の経営戦略当社を取り巻く事業環境は、生成AIの急速な進化やAIエージェントの登場など画期的な技術革新が起きる中、さらなるDX化の進展に伴うICT市場の拡大が予想される一方、地政学リスクの高まり、政治情勢や金融市場、為替相場の変動等の不確実性に加えて、地球温暖化による災害の多発、慢性的なIT人材不足等もあり、先行き不透明な状況が続くものと思われます。このような環境下、当社グループは、「ライフデザイン事業」、「AI&クラウド事業」、「IoT&デバイス事業」という3つの事業分野を保有しているという多様性を活かし、それぞれが補完し合い、かつシナジーを生み出すポートフォリオ経営を推進することで、現代の不確実性に満ちた時代においても継続的に企業価値を向上させてまいります。また、DX化の進展による市場ニーズの拡大を確実に捉えるため、各事業において、ハードウェア、ソフトウェア、コンテンツという競争優位性を活かしたソリューションの展開を着実に進める一方、自社事業への投資を積極的に推進することで、さらなる成長を実現してまいります。 (4) 会社の優先的に対処すべき課題① グループ経営の強化当社グループが属する情報通信市場は、生成AIの急速な進化やAIエージェントの登場など画期的な技術革新が起きており、さらにDX化が加速して進展していくことが予想されます。こうした市場のなかで、当社グループが魅力的なプロダクト、サービスやソリューションを提供し、継続的な競争優位性を維持していくためには、グループ各社及び各事業セグメントが有する技術力やノウハウ、顧客基盤を有機的に結合するとともに、業務提携やM&A等の外部施策の展開、新規事業開拓への積極的なチャレンジ等が極めて重要であると認識しております。これらに対処するため、持株会社テクミラホールディングス株式会社による資本政策の充実、新規事業やパートナー開発の推進、事業セグメント間の柔軟な連携やシナジーの発揮、また生成AI活用ノウハウの共有等を推進し、さらなる競争力強化と事業拡大に取り組んでまいります。 ② 自社事業の拡大 当社グループの中長期的な企業価値向上のためには、自社の強みを活かしたプロダクト&サービス事業の一層の拡大と収益性向上が不可欠です。現在、当社グループでは、ゲームソフトやキッズアプリなどのキャラクターコンテンツを活用したコンシューマ事業、AIチャットサービスやクラウドアドレス帳サービスといったAI&クラウド分野のSaaSサービス、さらにヘルスケアやプリペイド決済、人材採用自動化ツール等のBtoBサービスを展開、また、IoT&デバイス分野ではaiwaブランドによる自社製品事業にも注力し、タブレットPCやデジタルカメラなど新たな製品領域の拡大も進めています。一方で、これらの自社事業においては、新サービスの開発遅延に伴うコスト増、継続的な製品強化やマーケティングのための先行投資による収益改善の遅れ等の課題が発生しております。今後は、これらの課題を踏まえ、サービス開発体制の強化やコスト管理の徹底、事業ポートフォリオの最適化、市場調査や顧客ニーズの把握による製品開発力の強化等を通じて、自社事業の収益性向上と持続的な成長を実現し、安定的な収益基盤の構築を目指してまいります。 ③ 競争力の高いソリューション事業の推進 ソフトウェア開発の領域においては、近年、様々なSaaSサービスの登場やノーコード、ローコード化の進行、企業自身によるアジャイル開発指向の増加によるアウトソーシング需要の変化などの構造的な変革が進んでいます。さらに昨今では、生成AI技術の進展がこの領域に大きな影響を与えており、これまで当社の主軸であったスクラッチ型のソフトウェア開発という市場は縮小傾向にあります。こうした変化を見越して当社グループでは、ソリューションの事業について次の3つの方向を指向していく方針です。一つは、自社サービスの展開により、ノウハウの蓄積されたヘルスケア、決済、教育などのTechサービス分野でのソリューションへの重点シフトです。二つ目は、これまでAIチャットサービスやクラウドアドレス帳などSaas事業を展開してきた強みを活かし、そこで培ったAIやクラウドへの知見を組み込んだソリューション開発への注力です。三つ目は、IoT&デバイス事業を展開している優位性を活かして、デバイスと同期したプラットフォームやIoTのアプリケーション開発を展開していくという分野です。当社グループは、コンテンツ、ソフトウェア、ハードウェアという3分野にわたる技術やノウハウをクロスさせ、事業セグメント間の連携によるシナジー効果を発揮していくことで、当社ならではのトータルソリューションを提供し、収益力の強化に取り組んでまいります。 ④ 柔軟かつ優位性のあるIoT&デバイス事業の推進IoT&デバイス事業の領域においては、世界的な潮流を踏まえた技術開発や、コスト競争力の優位性確保、また昨今の地政学的リスクや各国の関税政策、為替変動等の影響に対するリスクヘッジに加え、安定したサプライチェーンの構築が不可欠であると考えております。そのためには、企画、設計段階からのグローバルな開発、製造体制の構築を推進し、その柔軟性も確保していく必要があります。当社グループのJENESIS株式会社では、設計開発、製造子会社の創世訊聯科技(深圳)有限公司を有しておりますが、さらにIoT領域に特化した開発製造企業を目指すために新たな開発拠点として中国・湖南省に分公司を設立いたしました。また、ベトナムへの製造委託、インドにおける共同開発等、多国間での生産開発分業体制を施行しており、今後も環境変動や経済政策の変化に柔軟に対応できるレジリエントなサプライチェーンモデルへの移行を進めていく方針です。また、コモディティ製品や大量生産が求められる製品については、コスト競争力や生産効率を最大化するため外部委託を活用し、DXや産業用途などの高付加価値案件や、セキュリティ性の高いIoT製品については、自社深圳工場で設計・製造を行うことで、品質や独自性、技術的優位性を確保する方針です。このようなハイブリッドな体制を維持・発展させていくためには、外部委託先に対する品質・工程管理や複数拠点にまたがる生産管理体制が不可欠です。IoT&デバイス事業全体として柔軟性と競争優位性を維持するため、外部委託と自社開発のバランスを適切に保ち、各市場や製品特性に応じた最適な開発・生産体制を構築・運営してまいります。 ⑤ グローバル化の推進 ソリューションビジネスにおける熾烈な競争環境で競争優位性を維持しつつ、自社事業の成長拡大を図るためには、グローバルな視点にたった経営体制の構築が不可欠であると考えております。当社グループは、ソフトウェア開発ではベトナムのハノイにNEOS VIETNAM INTERNATIONAL CO.,LTDを有しており、既に深圳とハノイで連携したIoTソリューションの提供に取り組んでいますが、ベトナムでの生産やインドでの共同開発などさらなるグローバル化推進の中で地域間を連携した新たな取り組みも検討してまいります。また、ゲームソフトなどのコンシューマ事業におきましても、既に韓国、台湾、香港、中国、東南アジアを中心としたアジア地域では、各国のディストリビュータと提携したマーケティングやパッケージ流通を積極的に展開しています。また、市場規模の大きい欧米地域についても現地パートナーとの提携を進めるなど着々と事業展開を進めております。今後も、アジア地域での事業拡大と、各国地域ごとのニーズの把握や事業パートナーの発掘、マーケティング体制の充実、法規制、文化・商習慣の違いの把握等に加え、海外コミュニケーション能力の高い人材の育成や獲得を推進してまいります。 ⑥ プロジェクトマネジメントの強化当社グループの成長に伴い、長期にわたるソフトウェア開発受託プロジェクトや、大規模なハードウェア製造受託プロジェクト、また大型のゲームソフト開発などが増えていく傾向にあります。これらの大型プロジェクトについては、より高度なプロジェクト管理が要求されるため、マネジメント力をさらに強化していくことが必須と捉えております。具体的には、(1)受注時、企画時における見積り精度の向上、(2)きめ細かな開発、製造要員計画の立案、(3)品質管理体制の拡充、(4)仕様決定プロセスにおける顧客確認、外注先確認の徹底、(5)顧客、外注先との緊密なコミュニケーション、(6)グループ会社間、部門間をまたいだプロジェクト管理体制の構築などが重要と考えており、具体的には、社内ルールとしての「プロジェクトマネジメントガイドライン」や「行動原則」を整備しており、これらのグループ全体への定着活動を推進してまいります。 ⑦ 有能な人材の確保及び育成 各事業の競争力強化を推進していくにあたっては、それぞれの事業に必要な人材を確保、育成していくことが重要であると考えております。当社は、HRTech事業、人材採用事業を展開する株式会社Retoolを子会社化しておりますが、同社の子会社化は業績面での寄与はもとより、有能な人材の確保に向けた取り組み強化という観点からも重要な役割を果たしています。同社を最大限活用することに加え、さらに多面的な採用活動を進めてまいります。また、職場環境の整備、モチベーション向上のための表彰制度の実施、教育、育成制度の充実などに対しても、積極的かつ継続的に取り組んでまいります。 ⑧ セキュリティ体制の強化当社グループの事業領域の拡大、業容の多角化に伴い、業務に関連した個人情報や、顧客の機密情報を取り扱うケースが増えております。そのため、当社グループのソリューション事業におきましては、情報セキュリティマネジメントシステムの国際規格である「ISO/IEC27001:2013/JISQ27001:2014」に基づくISMS認証を取得しております。また、設計、開発、製造、運用、保守の各段階におけるセキュリティ標準遵守の徹底や、グループ全体にわたるセキュリティ教育、啓蒙のさらなる推進、ソフトウェア、デバイス、社内ネットワークのモニタリング体制の拡充などを進めておりますが、情報セキュリティの確保は、企業の社会的責任であることをグループ各社が改めて再認識し、継続的にその取り組みを強化してまいります。 ⑨ ESG経営への取り組み当社グループは、IoT&デバイス事業、AI&クラウド事業を通じたデジタル社会の産業基盤構築への貢献、ライフデザイン事業を通じた健康増進への取り組みや、知育アプリ、教育コンテンツプロデュースを始めとするEdTechサービスの提供等、あらゆる事業活動を通じてサステナブルな社会の実現に向けた課題解決に貢献してまいります。また、当社グループが、持続的に企業価値を成長させていくためには、ESGの課題に対して、より積極的、能動的に対応していく必要があると考えています。環境問題に関する取り組みとしては、電子契約の導入、ペーパーレス会議等によるコピー用紙使用量の削減に取り組むほか、リモートワーク制度、フリーアドレスの導入等によるオフィス面積縮小等に伴う電力使用量の削減などを推進しております。また、深圳における製造体制では、環境マネジメントシステムの国際規格「ISO 14001」認証を取得し、環境負荷の削減や、資源の効率的な活用に注力しています。引き続きこうした環境配慮型の事業推進体制を構築してまいります。社会に関する取り組みとしては、引き続き社会問題解決に寄与するソリューション、サービス、製品開発を推進するほか、かねてから注力しておりますワークライフバランス、ダイバーシティ、健康経営等への取り組みをより一層推進してまいります。 ガバナンスに関する取り組みとしては、持続的成長を可能とする企業体質の確立に向けて、海外の拠点、子会社を含むグループ全体のコーポレートガバナンスの強化、並びに内部管理体制の強化が重要な課題であると認識しております。グループ経営体制としては、権限移譲によりグループ各社の経営自由度を高める一方、グループ経営に関わる重要事項については、テクミラホールディングス株式会社の取締役会承認とするなど、より高度な体制を構築しているほか、指名報酬委員会、独立社外取締役会の設置、コーポレートガバナンス基本方針の制定、開示等を行っており、引き続き体制強化への取り組みを推進してまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、「ライフデザイン事業」、「AI&クラウド事業」、「IoT&デバイス事業」の3つの事業を展開しております。ゲームの開発・販売やキッズ向け知育サービスなどコンシューマ向けビジネスの展開と、HealthTech、FinTech、EdTech、HRTech等のTechサービスを提供する「ライフデザイン事業」、AIチャットサービス“OfficeBot”やクラウドアドレス帳サービス“SMARTアドレス帳”などのSaaSサービスや、DXソリューション及びAIソリューションを提供していく「AI&クラウド事業」、モノとインターネットを融合した価値を提供するEdge IoTや、タブレットPC等のデバイスをaiwaブランドのProductとして展開する「IoT&デバイス事業」の3つの事業において、TechnologyとCreativeの融合によりmiracle(驚き)を与えるサービス、プロダクト、ソリューションを提供することを通じて、豊かで新しい未来を創造していくことを標榜してまいります。 (2) 目標とする経営指標当社グループは、中長期的な事業規模拡大と利益の増大、および効率的な株主資本の運用による継続的な企業価値向上を目指しております。このような観点から、当社グループの重視する経営指標は、調整後EBITDA(営業利益と減価償却費(のれんに係る償却費などを含む)及び為替差損益の合計額)、経常利益、純利益、及び自己資本利益率(ROE)と考えており、これらの目標を設定し、その達成に向けて取り組んでまいります。 (3) 中長期的な会社の経営戦略当社を取り巻く事業環境は、生成AIの急速な進化やAIエージェントの登場など画期的な技術革新が起きる中、さらなるDX化の進展に伴うICT市場の拡大が予想される一方、地政学リスクの高まり、政治情勢や金融市場、為替相場の変動等の不確実性に加えて、地球温暖化による災害の多発、慢性的なIT人材不足等もあり、先行き不透明な状況が続くものと思われます。このような環境下、当社グループは、「ライフデザイン事業」、「AI&クラウド事業」、「IoT&デバイス事業」という3つの事業分野を保有しているという多様性を活かし、それぞれが補完し合い、かつシナジーを生み出すポートフォリオ経営を推進することで、現代の不確実性に満ちた時代においても継続的に企業価値を向上させてまいります。また、DX化の進展による市場ニーズの拡大を確実に捉えるため、各事業において、ハードウェア、ソフトウェア、コンテンツという競争優位性を活かしたソリューションの展開を着実に進める一方、自社事業への投資を積極的に推進することで、さらなる成長を実現してまいります。 (4) 会社の優先的に対処すべき課題① グループ経営の強化当社グループが属する情報通信市場は、生成AIの急速な進化やAIエージェントの登場など画期的な技術革新が起きており、さらにDX化が加速して進展していくことが予想されます。こうした市場のなかで、当社グループが魅力的なプロダクト、サービスやソリューションを提供し、継続的な競争優位性を維持していくためには、グループ各社及び各事業セグメントが有する技術力やノウハウ、顧客基盤を有機的に結合するとともに、業務提携やM&A等の外部施策の展開、新規事業開拓への積極的なチャレンジ等が極めて重要であると認識しております。これらに対処するため、持株会社テクミラホールディングス株式会社による資本政策の充実、新規事業やパートナー開発の推進、事業セグメント間の柔軟な連携やシナジーの発揮、また生成AI活用ノウハウの共有等を推進し、さらなる競争力強化と事業拡大に取り組んでまいります。 ② 自社事業の拡大 当社グループの中長期的な企業価値向上のためには、自社の強みを活かしたプロダクト&サービス事業の一層の拡大と収益性向上が不可欠です。現在、当社グループでは、ゲームソフトやキッズアプリなどのキャラクターコンテンツを活用したコンシューマ事業、AIチャットサービスやクラウドアドレス帳サービスといったAI&クラウド分野のSaaSサービス、さらにヘルスケアやプリペイド決済、人材採用自動化ツール等のBtoBサービスを展開、また、IoT&デバイス分野ではaiwaブランドによる自社製品事業にも注力し、タブレットPCやデジタルカメラなど新たな製品領域の拡大も進めています。一方で、これらの自社事業においては、新サービスの開発遅延に伴うコスト増、継続的な製品強化やマーケティングのための先行投資による収益改善の遅れ等の課題が発生しております。今後は、これらの課題を踏まえ、サービス開発体制の強化やコスト管理の徹底、事業ポートフォリオの最適化、市場調査や顧客ニーズの把握による製品開発力の強化等を通じて、自社事業の収益性向上と持続的な成長を実現し、安定的な収益基盤の構築を目指してまいります。 ③ 競争力の高いソリューション事業の推進 ソフトウェア開発の領域においては、近年、様々なSaaSサービスの登場やノーコード、ローコード化の進行、企業自身によるアジャイル開発指向の増加によるアウトソーシング需要の変化などの構造的な変革が進んでいます。さらに昨今では、生成AI技術の進展がこの領域に大きな影響を与えており、これまで当社の主軸であったスクラッチ型のソフトウェア開発という市場は縮小傾向にあります。こうした変化を見越して当社グループでは、ソリューションの事業について次の3つの方向を指向していく方針です。一つは、自社サービスの展開により、ノウハウの蓄積されたヘルスケア、決済、教育などのTechサービス分野でのソリューションへの重点シフトです。二つ目は、これまでAIチャットサービスやクラウドアドレス帳などSaas事業を展開してきた強みを活かし、そこで培ったAIやクラウドへの知見を組み込んだソリューション開発への注力です。三つ目は、IoT&デバイス事業を展開している優位性を活かして、デバイスと同期したプラットフォームやIoTのアプリケーション開発を展開していくという分野です。当社グループは、コンテンツ、ソフトウェア、ハードウェアという3分野にわたる技術やノウハウをクロスさせ、事業セグメント間の連携によるシナジー効果を発揮していくことで、当社ならではのトータルソリューションを提供し、収益力の強化に取り組んでまいります。 ④ 柔軟かつ優位性のあるIoT&デバイス事業の推進IoT&デバイス事業の領域においては、世界的な潮流を踏まえた技術開発や、コスト競争力の優位性確保、また昨今の地政学的リスクや各国の関税政策、為替変動等の影響に対するリスクヘッジに加え、安定したサプライチェーンの構築が不可欠であると考えております。そのためには、企画、設計段階からのグローバルな開発、製造体制の構築を推進し、その柔軟性も確保していく必要があります。当社グループのJENESIS株式会社では、設計開発、製造子会社の創世訊聯科技(深圳)有限公司を有しておりますが、さらにIoT領域に特化した開発製造企業を目指すために新たな開発拠点として中国・湖南省に分公司を設立いたしました。また、ベトナムへの製造委託、インドにおける共同開発等、多国間での生産開発分業体制を施行しており、今後も環境変動や経済政策の変化に柔軟に対応できるレジリエントなサプライチェーンモデルへの移行を進めていく方針です。また、コモディティ製品や大量生産が求められる製品については、コスト競争力や生産効率を最大化するため外部委託を活用し、DXや産業用途などの高付加価値案件や、セキュリティ性の高いIoT製品については、自社深圳工場で設計・製造を行うことで、品質や独自性、技術的優位性を確保する方針です。このようなハイブリッドな体制を維持・発展させていくためには、外部委託先に対する品質・工程管理や複数拠点にまたがる生産管理体制が不可欠です。IoT&デバイス事業全体として柔軟性と競争優位性を維持するため、外部委託と自社開発のバランスを適切に保ち、各市場や製品特性に応じた最適な開発・生産体制を構築・運営してまいります。 ⑤ グローバル化の推進 ソリューションビジネスにおける熾烈な競争環境で競争優位性を維持しつつ、自社事業の成長拡大を図るためには、グローバルな視点にたった経営体制の構築が不可欠であると考えております。当社グループは、ソフトウェア開発ではベトナムのハノイにNEOS VIETNAM INTERNATIONAL CO.,LTDを有しており、既に深圳とハノイで連携したIoTソリューションの提供に取り組んでいますが、ベトナムでの生産やインドでの共同開発などさらなるグローバル化推進の中で地域間を連携した新たな取り組みも検討してまいります。また、ゲームソフトなどのコンシューマ事業におきましても、既に韓国、台湾、香港、中国、東南アジアを中心としたアジア地域では、各国のディストリビュータと提携したマーケティングやパッケージ流通を積極的に展開しています。また、市場規模の大きい欧米地域についても現地パートナーとの提携を進めるなど着々と事業展開を進めております。今後も、アジア地域での事業拡大と、各国地域ごとのニーズの把握や事業パートナーの発掘、マーケティング体制の充実、法規制、文化・商習慣の違いの把握等に加え、海外コミュニケーション能力の高い人材の育成や獲得を推進してまいります。 ⑥ プロジェクトマネジメントの強化当社グループの成長に伴い、長期にわたるソフトウェア開発受託プロジェクトや、大規模なハードウェア製造受託プロジェクト、また大型のゲームソフト開発などが増えていく傾向にあります。これらの大型プロジェクトについては、より高度なプロジェクト管理が要求されるため、マネジメント力をさらに強化していくことが必須と捉えております。具体的には、(1)受注時、企画時における見積り精度の向上、(2)きめ細かな開発、製造要員計画の立案、(3)品質管理体制の拡充、(4)仕様決定プロセスにおける顧客確認、外注先確認の徹底、(5)顧客、外注先との緊密なコミュニケーション、(6)グループ会社間、部門間をまたいだプロジェクト管理体制の構築などが重要と考えており、具体的には、社内ルールとしての「プロジェクトマネジメントガイドライン」や「行動原則」を整備しており、これらのグループ全体への定着活動を推進してまいります。 ⑦ 有能な人材の確保及び育成 各事業の競争力強化を推進していくにあたっては、それぞれの事業に必要な人材を確保、育成していくことが重要であると考えております。当社は、HRTech事業、人材採用事業を展開する株式会社Retoolを子会社化しておりますが、同社の子会社化は業績面での寄与はもとより、有能な人材の確保に向けた取り組み強化という観点からも重要な役割を果たしています。同社を最大限活用することに加え、さらに多面的な採用活動を進めてまいります。また、職場環境の整備、モチベーション向上のための表彰制度の実施、教育、育成制度の充実などに対しても、積極的かつ継続的に取り組んでまいります。 ⑧ セキュリティ体制の強化当社グループの事業領域の拡大、業容の多角化に伴い、業務に関連した個人情報や、顧客の機密情報を取り扱うケースが増えております。そのため、当社グループのソリューション事業におきましては、情報セキュリティマネジメントシステムの国際規格である「ISO/IEC27001:2013/JISQ27001:2014」に基づくISMS認証を取得しております。また、設計、開発、製造、運用、保守の各段階におけるセキュリティ標準遵守の徹底や、グループ全体にわたるセキュリティ教育、啓蒙のさらなる推進、ソフトウェア、デバイス、社内ネットワークのモニタリング体制の拡充などを進めておりますが、情報セキュリティの確保は、企業の社会的責任であることをグループ各社が改めて再認識し、継続的にその取り組みを強化してまいります。 ⑨ ESG経営への取り組み当社グループは、IoT&デバイス事業、AI&クラウド事業を通じたデジタル社会の産業基盤構築への貢献、ライフデザイン事業を通じた健康増進への取り組みや、知育アプリ、教育コンテンツプロデュースを始めとするEdTechサービスの提供等、あらゆる事業活動を通じてサステナブルな社会の実現に向けた課題解決に貢献してまいります。また、当社グループが、持続的に企業価値を成長させていくためには、ESGの課題に対して、より積極的、能動的に対応していく必要があると考えています。環境問題に関する取り組みとしては、電子契約の導入、ペーパーレス会議等によるコピー用紙使用量の削減に取り組むほか、リモートワーク制度、フリーアドレスの導入等によるオフィス面積縮小等に伴う電力使用量の削減などを推進しております。また、深圳における製造体制では、環境マネジメントシステムの国際規格「ISO 14001」認証を取得し、環境負荷の削減や、資源の効率的な活用に注力しています。引き続きこうした環境配慮型の事業推進体制を構築してまいります。社会に関する取り組みとしては、引き続き社会問題解決に寄与するソリューション、サービス、製品開発を推進するほか、かねてから注力しておりますワークライフバランス、ダイバーシティ、健康経営等への取り組みをより一層推進してまいります。 ガバナンスに関する取り組みとしては、持続的成長を可能とする企業体質の確立に向けて、海外の拠点、子会社を含むグループ全体のコーポレートガバナンスの強化、並びに内部管理体制の強化が重要な課題であると認識しております。グループ経営体制としては、権限移譲によりグループ各社の経営自由度を高める一方、グループ経営に関わる重要事項については、テクミラホールディングス株式会社の取締役会承認とするなど、より高度な体制を構築しているほか、指名報酬委員会、独立社外取締役会の設置、コーポレートガバナンス基本方針の制定、開示等を行っており、引き続き体制強化への取り組みを推進してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度(自2025年3月1日至2026年2月28日)における日本経済は、企業の設備投資が堅調に推移するとともに、個人消費が7四半期連続でプラス成長となるなど内需が牽引し、2025年暦年の実質GDPは前年比1.2%増と2年ぶりのプラス成長となりました。今後については、中東地域での緊張状態が世界経済および国内経済に与える影響は極めて不透明な状況にあるものの、国内経済の基本トレンドは、企業収益や雇用・所得環境の改善によりデフレ脱却に向けた動きと成長基調への回復が緩やかに進んでいることから、中東情勢が落ち着き堅調な経済成長が持続していくことが期待されます。法人企業統計によると、2025年の設備投資は各四半期とも前年同期比を上回って推移しており、大企業から中小企業まで設備投資意欲は引き続き堅調な状況にあります。IoTについては、国内におけるIoTサービス需要の増加を背景に、関連デバイスの需要も活況です。また、DX関連等のソフトウェア投資についても、企業の競争力強化や生産性向上に向けた戦略的投資が今後も続くことが見込まれます。生成AIについては、個人レベルでの活用が急速に普及する一方で、生成AIの急速な進化による短期間での陳腐化リスクを背景に、企業のAIソリューションへの大型投資については依然として慎重姿勢が続いている状況です。他方、ハードウェアを組み合わせた「フィジカルAI」の製造・医療・介護・物流をはじめとする様々な現場での活用拡大が期待されており、AIの活用は今後も一層拡大していくものと見込まれます。こうした状況の下、当社グループでは、収益の主体であった受託型事業が漸減傾向にある中、その影響を最小限に留めつつ、自社事業全体の強化・底上げを図り、とりわけ先行投資事業の収益化をテーマとして事業を推進いたしました。まず、受託型事業のODM事業については、米国関税政策の影響を回避するため前期にAI翻訳機の前倒し出荷を行ったことの反動を受けましたが、売上高は減少したものの、生産体制のグローバル化への移行による生産効率の向上等の収益体質の改善が進んだことにより、利益は増加いたしました。一方、ソリューション事業については、AIソリューション市場の立ち上がりを見込んでいましたが、前述の市場環境の下で案件の活発化には至らず、AI分野へのリソースシフトも影響し、減益となりました。これらの結果、受託事業全体としては減収減益という結果となりました。一方、自社事業については、AIチャットサービスやクラウドアドレス帳サービスなどのSaaS事業が、当連結会計年度において第1四半期から黒字化し、その後も増収を継続しながら、前期比で大幅な増収増益となりました。また、自社製品aiwa事業についても、増収を確保し当期は黒字に転換いたしました。これ以外の先行投資事業であるHealthTech、FinTech、HRTechについても利益改善は進んでおり、先行投資事業全体としては昨年度の大幅な赤字から黒字化を実現しております。また、自社事業として最も規模が大きいコンシューマ&コンテンツ事業については、当期は新作ゲームの投入がなく旧作ゲームの販売に注力しましたが、「Crunchyroll Game Vault」を通じたスマートフォン向け展開、年末商戦に向けた「クレヨンしんちゃん『オラと博士の夏休み』&『炭の町のシロ』2in1パック」の導入など好調な販売が続きました。また、2026年7月に発売を予定している新作ゲーム「カルドセプト ビギンズ」の開発も順調に進んでおります。以上の展開の結果、当連結会計年度における当社グループの売上高は、10,405,091千円(前期比6.8%減)となりました。また、営業利益は73,376千円(前期比19.7%減)、経常利益については93,112千円(前期比9.2%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純損益は、コスト効率の向上に向けて事業会社本社拠点を集約することを決定したため、これに係る概算費用の引当を特別損失として計上した結果、58,785千円の純損失(前期は親会社株主に帰属する当期純損失140,530千円)となりました。 セグメント別の事業動向については以下の通りです。 <ライフデザイン事業>当連結会計年度におけるライフデザイン事業の売上高は2,609,466千円(前期比17.1%減)、セグメント利益は36,218千円(前期比53.1%減)となりました。 コンシューマ&コンテンツ事業においては、当期は新作ゲームの投入がなかったため、旧作ゲームの販売に注力いたしました。特に、「Crunchyroll Game Vault」におけるスマートフォン向け移植配信や、年末商戦に向けた「クレヨンしんちゃん『オラと博士の夏休み』&『炭の町のシロ』2in1パック」の導入が好調に推移しました。また、2026年7月に発売予定の新作ゲーム「カルドセプト ビギンズ」の開発も順調に進みました。ウェルネス事業を担当する㈱Wellmiraについては、AI健康アプリ「カロママプラス」の健康経営法人向け販売に加えて、カロママプラスの機能を外部のサービス事業者に提供する新ソリューションを展開しており、複数事業者への提供に向けて開発を推進しました。また、「カロママプラス」についてはAI機能の強化も進めており、食物画像解析の機能強化等を行いました。さらに、医療・介護向けDXプラットフォーム「KarteConnect」では、複数病院への展開に向けたマーケティング施策の充実に取り組みました。FinTech事業では小売・流通業へのアプリ提供の拡大に取り組むと共に、今後のデジタル化の動向を見据えてステーブルコイン決済の活用なども研究しています。また、前連結会計年度より連結対象に加わった㈱Retoolについては、従来の主力製品である人材スカウトツール「HABUKU」に加えて、マネジメントDXサービス「Retool」のフリーミアム版の提供を開始しており、売上高の拡大を推進しています。 <AI&クラウド事業>当連結会計年度におけるAI&クラウド事業の売上高は2,692,963千円(前期比0.8%減)、セグメント利益は222,701千円(前期比19.0%増)となりました。 SaaS事業については、大幅な増収増益となり、黒字化を達成いたしました。AIチャットサービス「OfficeBot」では、継続的な品質向上への取組みと、展示会への積極出展などマーケティング活動を行い、引き続きサービス導入企業の拡大が続いております。これらの点が評価され、国内最大級のAIポータルメディア「AIsmiley」が主催する「AIsmiley AI PRODUCTS NEXT AI TREND 2026」チャットボット部門でグランプリを受賞しております。また、進化するAIの高度化に対応するため、AIエージェントサービス「OfficeAI社員」のベータ版をリリースしました。もう一つの柱であるクラウドアドレス帳サービス「SMARTアドレス帳」についても、前期に実施したフルリニューアルに加え、当期にはセキュリティを強化したフルクラウド版を投入しており、好調に推移しています。 ソリューション事業では、AIソリューションへの取組み強化を進めましたが、個人レベルでは業務への活用も含めた生成AIの普及が急速に進んでいるものの、AIへの大型投資には技術陳腐化の怖れから企業側の慎重な姿勢が続いている面もあり、活況という状況には至っていません。但し、個々の業務の合理化等に対応した中小規模のAI導入への投資は徐々に増えていくものとみられ、短期間・低価格でAI導入を構築可能な、AIフレームワーク「AIdeaSuite」を用いたソリューション提供に引き続き取り組んで参ります。 <IoT&デバイス事業>当連結会計年度におけるIoT&デバイス事業の売上高は5,326,422千円(前期比3.2%減)、セグメント利益は293,399千円(前期比29.5%増)、為替差益を含めた実質セグメント利益は347,399千円(前期比41.7%増)となりました。ODM事業については、コロナ期以降のIoTサービスへの社会的な需要拡大を背景に、関連デバイスへの受注は引き続き堅調に推移しています。売上高については、前期に米国関税政策の影響を回避するためAI翻訳機の前倒し出荷を行ったことの反動がありましたが、見守りサービス向けデバイスや様々な顧客からの新規受注が増加し、若干の減収に留まりました。また、これまで中国深圳自社工場のみで開発・生産を行ってきましたが、当期は、ベトナムやインドを含む複数拠点でのグローバルな開発・生産体制への移行という大きな体制変革に取り組みました。この結果、生産効率の向上・収益体質の改善が進み、利益面では大きく増益となりました。また、開発体制強化を目的に、2025年9月に、中国湖南省長沙市に新開発拠点を設立しました。IoT事業の拡大には開発体制の強化が不可欠であり、今後もIoT領域に特化した開発製造企業としての進化を模索してまいります。自社製品aiwa事業については、主力のタブレット製品やコンパクト・デジタルカメラなどの販売が順調に推移しました。主力であるタブレット製品やコンパクト・デジタルカメラについて、積極的に新製品を投入しラインナップ拡充に努めており、4年目の当期についても増収を継続しました。この結果、当期は初の黒字を計上しました。 また、セグメント別の事業動向に記載の各セグメントの売上高については、外部顧客への売上高にセグメント間の内部売上高又は振替高を加えた金額を記載しております。詳細は、「注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。 ②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、2,883,045千円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりです。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果獲得した資金は、354,030千円(前期は1,369,618千円の収入)となりました。これは主に前渡金の増加352,450千円、売上債権及び契約資産の増加240,529千円などの減少要因があったものの、税金等調整前当期純利益が35,798千円となったことに加え、棚卸資産の減少620,585千円などの増加要因が減少要因を上回ったことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果支出した資金は633,050千円(前期は1,184,157千円の支出)となりました。これは主に無形固定資産の取得による支出766,080千円によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果獲得した資金は、185,332千円(前期は79,697千円の収入)となりました。これは長期借入金による収入1,450,000千円などが主な要因であります。 ③ 生産、受注及び販売の実績a.生産実績当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年3月1日至 2026年2月28日)前年同期比(%)ライフデザイン事業(千円)1,205,54467.0AI&クラウド事業(千円)1,370,32597.8IoT&デバイス事業(千円)4,016,09696.2合計(千円)6,591,96789.4 (注) 金額は売上原価によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。 b.受注実績当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年3月1日至 2026年2月28日)受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)ライフデザイン事業2,473,82378.229,39920.7AI&クラウド事業2,629,683107.5277,319161.6IoT&デバイス事業5,450,68087.81,698,241110.1合計10,554,18889.32,004,959108.0 (注) 金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。 c.販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年3月1日至 2026年2月28日)前年同期比(%)ライフデザイン事業(千円)2,586,33882.6AI&クラウド事業(千円)2,523,95898.2IoT&デバイス事業(千円)5,294,79496.9合計(千円)10,405,09193.2 (注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。2.最近2連結会計年度の主要な販売先及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。 相手先前連結会計年度(自 2024年3月1日至 2025年2月28日)当連結会計年度(自 2025年3月1日至 2026年2月28日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)ダイワボウ情報システム株式会社--1,182,90811.4株式会社ソラコム--1,158,50711.1ポケトーク株式会社1,918,09917.2-- (注) 3.前連結会計年度におけるダイワボウ情報システム株式会社及び株式会社ソラコム並びに当連結会計年度のポケトーク株式会社の販売実績は、総販売実績に対する割合が10%未満のため記載を省略しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者が採用した会計方針及びその適用方法並びに経営者によって行われた見積りや評価が含まれております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。 ② 財政状態の分析当連結会計年度末の総資産は10,611,626千円となり、前連結会計年度末と比べて38,739千円増加いたしました。この増加の主な要因は、受取手形及び売掛金が240,815千円、前渡金が354,082千円、ソフトウェア仮勘定が508,457千円増加したこと等によるものであります。当連結会計年度末の負債については、4,565,467千円となり、前連結会計年度末と比べ、116,801千円増加しておりますが、この増加の主たる要因は、金融機関からの借入金によるものであります。当連結会計年度末の純資産については、6,046,159千円となり、前連結会計年度末と比べて78,061千円減少いたしました。この減少の主な要因は、利益剰余金が120,489千円減少したことなどによるものであります。 ③ 経営成績の分析当連結会計年度の経営成績の分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。 ④ 経営成績に重要な影響を与える要因について「3 事業等のリスク」に記載をしましたとおり、当社グループを取り巻く様々なリスク要因が当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があるものと認識しております。このため、当社グループは、様々なリスクに対し可能な限りの対策を講じることで、当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を与えるリスク要因を低減させ、リスク要因に対して適切に対応していく所存であります。 ⑤ キャッシュ・フローの分析当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析は「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 ⑥ 資本の財源及び資金の流動性当社グループの運転資金需要のうち主なものは、IoT、ICTデバイスの製造やソフトウェア開発に係る人件費のほか、原材料を含む部材調達費、外注費、販売費及び一般管理費等の営業費用であり、投資目的の資金需要は、主に設備投資、業務提携先への出資、M&A等によるものであります。当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金については自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や業務提携先への出資、M&A等の資金は、自己資金を基本としつつ、必要に応じて金融機関からの長期借入や新株予約権等の発行を行うなど、資金調達の多様化を図っております。なお、当連結会計年度末における現金及び預金の残高は2,883,045千円であり、有利子負債の残高は3,013,930千円となっております。 ⑦ 経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、中長期的な事業規模拡大と利益の増大、および効率的な株主資本の運用による継続的な企業価値向上を目指しております。このような観点から、当社グループの重視する経営指標は、調整後EBITDA(営業利益と減価償却費(のれんに係る償却費などを含む)及び為替差損益の合計額)、経常利益、純利益、及び自己資本利益率(ROE)と考えており、これらの目標を設定し、その達成に向けて取り組んでまいります。

事業リスク

  • 市場競争激化のリスク
    情報通信市場は技術革新が急速で、新規参入障壁が低いため、競合他社の参入や技術の均衡化による競争激化が予想されます。これにより、製品やサービスの価格競争に巻き込まれ、収益性が低下する可能性があります。
  • 新規事業開発の不確実性
    生成AIの登場など、市場環境が急激に変化する中で、新規技術開発やサービス開発、新規事業への参入に積極的に取り組んでいます。しかし、市場の変化や競争の激化、開発の遅延などにより、事業計画の変更や中止が発生した場合、多額の費用計上や投資額の減損処理が必要となり、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • サプライチェーンの不安定化
    IoT&デバイス事業では、多くの製品や部材を外部の供給業者から調達しています。供給業者の経営状況悪化や生産状況の不安定化、世界的なサプライチェーンの混乱などにより、製品・部材の調達に支障が生じた場合、販売機会の損失や部材価格の高騰が起こり、業績に影響を与える可能性があります。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|4,563 文字
3 【事業等のリスク】以下において、投資家に対する積極的な情報開示の観点から、当社グループの事業展開その他に関してリスク要因と考えられる主な事項を記載しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避および発生した場合の対応に努める方針ですが、本株式に関する投資判断は、以下の事項および本項記載以外の諸事情を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。また、以下の記載事項は当社グループの事業または本株式への投資に関するリスクを全て網羅するものではありませんのでご注意ください。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものです。 ① 市場動向について当社グループが属する情報通信市場においては、日進月歩の技術革新や新しいビジネスモデルの出現、グローバル化の進展等、日々変革の流れのなかにあり、市場環境は常に変化しております。当社グループでは、こういった市場動向を捉え常に最適解を模索しながら経営を行っておりますが、当社グループの属する市場は、現状、法令や規制による参入障壁が低く、また、技術革新が急速であることから、競合他社の参入の可能性や技術の均衡化によるさらなる競争激化の可能性があります。当社グループは、常に新しい技術の開発、習得に万全の体制を敷いておりますが、意表をつく技術の進歩、また、新たなプラットフォームの出現、予想を超える優れた企画・制作・開発力を持つ新規企業の参入、グローバル化の進展に伴う海外ベンダーとの競争激化などにより、当社グループの競争力や優位性を保つことが困難になった場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 新規事業開発について当社グループが属する市場においては、常に技術やサービスの新陳代謝が起こることを前提として企業運営をしていくことが重要となります。特に現在は、生成AIの画期的な技術革新やAIエージェントの登場など、ドラスティックな変化が進行している最中にあります。当社グループにおいても、これに対応して新しい技術開発やサービス開発、あるいは新規事業の参入に積極的に取り組んでおりますが、市場の状況変化や競争の熾烈化、開発の遅延、協業パートナーの状況等により、事業計画の変更や事業を中止する場合があり、これらが発生した場合、多大な費用の計上や投資額の減損処理をせざるを得ないことが想定され、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 事業提携先への出資について当社グループが属する市場において、技術革新や世の中の動きに対応してスピーディーに事業展開を進めていくためには事業提携が欠かせません。事業提携にあたっては、提携先の経営状況を把握し、より緊密かつ有用な提携関係を保つことを目的として政策出資を行ったり、M&Aを実施する場合があります。この場合、当該企業の経営状況の悪化や株式価値の下落等が発生した場合、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 大手取引先について大手取引先とは、今後も安定的に取引を継続することが可能であると考えておりますが、すべての取引先と永続的な取引が確約されているわけではなく、将来において取引が減少または中断することになれば、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 人材リスクについて事業運営にあたり、専門スキルを持った人材を十分に確保、育成していくことが大きな課題であります。当社グループでは、従前から優秀な人材の確保や人材の流出防止に向けて、モチベーション向上やインセンティブ等の施策を打ち、より魅力的な会社となるべく注力しております。また、2024年12月にはHRTech事業、人材採用事業を行う㈱Retoolを子会社化し、有能な人材の確保に向けた取り組みの強化を図っていますが、市場や環境の変化により必要な人材の確保ができない場合や、必要な人材の流出が生じた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 製品および部材調達についてIoT&デバイス事業においては、外部の供給業者から多くの製品、部材を調達しております。多国間にわたる生産開発分業体制においては、外部委託先に対する徹底した工程管理や、ある程度の部材の確保等リスクヘッジはしておりますが、供給業者の経営状況や生産状況の悪化や、世界的なサプライチェーンの不安定化等により製品・部材の調達に支障をきたした場合、販売が困難となり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、部材の価格が需給の逼迫や市況の変動等によって急激に高騰し、それが長期化した場合は利益を減少させる可能性があります。 ⑦ 製品の欠陥等、製造物責任についてIoT&デバイス事業の運営にあたっては、デバイス固有の製造管理業務が発生するため、それらに対する体制の構築を行い、厳密な品質管理に努めるとともに、製造物責任法に基づく損害賠償請求に対しては、一定額の損害賠償保険に加入する等リスク回避策を講じております。しかし、予期せぬ事態等により、大規模な製品回収、補償額を超える損害賠償の発生、訴訟の提起等が生じた場合、当社グループのイメージ、ブランド、評判の低下、顧客流出、保険金を上回る費用の発生等を惹起し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑧ 情報セキュリティ及び個人情報保護に関するリスクについて当社グループでは、コンピュータウイルスや外部からの不正アクセスに対し、専門の情報セキュリティ部門を中心に対策を講じています。また業務に関連して個人情報を保有することがありますが、保有する個人情報についてはデータを有するサーバーへのアクセス制限を設けるなどの管理を実施し、情報セキュリティマネジメントシステムの国際規格である「ISO/IEC27001:2013/JISQ27001:2014」に基づくISMS認証の取得や、一般財団法人日本情報経済社会推進協会のプライバシーマークの認定を受けるなど、情報管理体制の整備強化に努めております。また、個人情報の漏洩により発生する諸費用や損害賠償請求については、情報取扱事業者保険に加入する等リスク回避策を講じております。しかし、運用に不備が発生するリスクや外部からの不正アクセス、ハッキングによる情報の漏洩に関するリスクは完全には排除できないことから、個人情報が流出するような事態が発生した場合、当社グループのイメージ、ブランド、評判の低下、顧客流出、保険金を上回る費用の発生等により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑨ 知的財産権に関するリスクについて当社グループが仮に新製品の開発に成功し、特許申請を行ったとしても、それが知的財産権として保護される保証はありません。また、独自の技術ノウハウが知的財産権による完全な保護が不可能、または限定的にしか保護されない可能性があります。そのため、他社が当社グループの知的財産権を使用した場合も効果的に防止できない可能性があります。他社の知的財産権侵害を排除すべく法務部門を設置し、顧問弁護士との連携等、対策を講じておりますが、当社グループが今後使用する技術は、将来的に他社の知的財産権を侵害しているとされる可能性があります。また、当社グループが使用許諾の権利を受けている版権やソフトウェアの権利保有元とは良好な信頼関係を維持していますが、契約期間終了後に契約が更新されない可能性があります。これらの事象が生じた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑩ システム障害について当社グループが遂行している事業は、インターネット網を介したコンピュータネットワークに依存しているため、システム障害等に対しても24時間監視体制を実施しております。また、電源やネットワークの二重化など、ディザスタリカバリ(災害復旧)対策を講じておりますが、自然災害や事故などの不測の事態により、電力供給量等の低下など、社会インフラの使用制限等が想定以上に実施された場合、当社グループのコンピュータシステムの機能低下や故障等を招くことで、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑪ 新株予約権による希薄化効果について当社は、当社グループの役員及び従業員に対するインセンティブを目的として、新株予約権を付与しております。また、資金調達を目的として第三者に対し新株、新株予約権等を発行することがあります。これらが実施された場合、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化し、本株式の価格に影響を及ぼす可能性があります。 ⑫ 不採算プロジェクト発生のリスクについて当社グループの成長に伴い、長期にわたるソフトウェア開発受託プロジェクトや大規模なハードウェア製造受託プロジェクト、また大型のゲームソフトやアプリ開発などが増える傾向にあります。これらの大型プロジェクトについては、より高度なプロジェクト管理が要求されるため、プロジェクトマネジメント力の強化に取り組んでおりますが、さまざまな影響から計画通りに進まない場合、コストの増大、プロジェクトの中断による不採算化や、納期の遅延やプログラムの瑕疵によって生ずる、顧客の損害に対する補償などが発生する可能性があります。また、コンシューマ向けのソフトやアプリ事業については、多額の開発費や広告宣伝費が必要とされる一方で、開発期間に時間を要するケースが多いことから、計画を立てた時点と販売を開始した時点で、市場での競争状況やユーザーの嗜好が大きく変化し、当初計画とは異なる販売実績となる可能性があります。その場合、過剰な在庫や、保有するソフトウェア資産が陳腐化することにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑬ 海外地域における事業リスクについて海外事業の展開に際して、相手国の取引に関する法令・税制、経済・為替の変動、政治・軍事問題、宗教・民族問題等に関するリスクが存在し、それに対して当社グループではグローバルな開発、製造体制の構築とその柔軟性の確保に向けた取り組みを推進しておりますが、これらに関した問題が想定を上回る規模や速さで発生した場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、輸入等を中心とした外貨建取引については、売価への為替変動の転嫁や為替予約等を通じてリスクの最小化に努めておりますが、為替相場に大幅な変動が生じた場合、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を与える可能性があります。  ⑭ 自然災害等に関するリスクについて当社では、災害・事故の発生時に備えコンティンジェンシープランを策定しており、事業活動上もっとも重要な機能を継続、または可能な限り短期間で再生できるよう事前に準備するとともに、予想される災害対応業務を規定化しております。しかし、想定を超える大規模な地震、津波、台風等の自然災害や事故が発生した場合、正常な事業運営を行えず、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

このページのバフェット流コメンタリーは順次自動生成中です。生成されると、ここに「数値の読み解き方」「同業比較」「投資判断のポイント」を表示します。

もっと深く分析したい?

モート先生 AI が テクミラホールディングス の事業を 4 賢人の理論で詳しく解説します

モート先生に聞く →