事業の概要
- 不動産コンサルティング事業霞ヶ関キャピタルは、不動産投資に関するコンサルティングやマネジメント、収益不動産の開発を通じて収益を得ています。具体的には、土地を仕入れて開発企画を立て、そのプラン付きの土地を開発投資家に売却することで利益(土地売却益)を得るのが主なビジネスモデルです。
- プロジェクト管理報酬開発投資家がオーナーとして進める不動産開発に対し、プロジェクト管理業務を提供することで報酬(PJM報酬)を受け取ります。これは、建設計画の監修や工事管理、リーシング(テナント誘致)など、開発全体の包括的な管理業務に対する対価です。
- 成功報酬とAM報酬開発物件の売却益が開発投資家の目標利益を超過した場合に成功報酬を受け取り、さらに完成した物件を長期運用する不動産投資家に対してアセットマネジメント(資産運用管理)業務を提供することで報酬(AM報酬)を得ます。これにより、開発から運用まで複数の段階で収益を確保する仕組みです。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 不動産コンサルティング事業霞ヶ関キャピタルグループは、この単一セグメントで事業を展開しています。有価証券報告書にはセグメント別の記載が省略されており、全体の売上や利益がこの事業に集約されています。同社グループの事業活動の全てがこのセグメントに含まれるため、事業内容全体がこのセグメントを構成しています。
- ホテル事業の展開観光立国や地域創生を目的としたホテル開発が主要な取り組みの一つです。自社ブランド『fav』などを全国で展開し、効率的な運営モデルを特徴としています。2025年8月にはホテルリートの上場を通じて、国内ホテル事業の加速と米国等への海外展開も視野に入れています。
- 物流・ヘルスケア事業の推進物流事業では「2024年問題」やフロン規制に対応する冷凍冷蔵倉庫の開発に注力し、ASEAN諸国への進出も進めています。また、ヘルスケア事業では超高齢社会のニーズに応えるホスピス住宅の開発に注力しており、これらも不動産コンサルティング事業の一部として収益に貢献しています。
2022-08 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| EnergyBusiness | 地域 | 207 | 43 | 20.8% |
| ConsultingForRealEstate | 事業 | 1 | -0 | -43.2% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3【事業の内容】 当社グループは、「その課題を、価値へ。」という経営理念のもと、「成長性のある事業分野」と「社会的意義のある事業」にて事業を展開しております。事業の遂行にあたっては、行動指針である「速く。手堅く。力強く。」に基づき活動をおこなっており、具体的な事業内容としては、不動産投資に関連するコンサルティングやマネジメント並びに収益不動産の開発をおこなう不動産コンサルティング事業を通じた社会課題の解決に資する事業への取り組みです。 当社グループの強みは、「社会課題の解決」を軸に、不動産業界・金融業界に関する広い知見と深い経験から成る「不動産」×「金融」を切り口としたコンサルティングや不動産開発にあり、重要な社会財産である不動産の有効活用や開発、ファンド組成やアセットマネジメント等、様々な投資家の多岐にわたるニーズに対応したソリューションを提供しております。 なお、当社グループは、「不動産コンサルティング事業」の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。当社グループが取り組んでいる事業の特徴は以下の通りとなります。 (1)ホテル事業 当社グループは、観光立国の実現や地域創生への貢献を目的として、需給ギャップのある多人数向けホテルの開発に取り組んでおり、自社グループブランドとして、『fav』『FAV LUX』『edit x seven』『seven x seven』及びカルチャービジネスホテル『BASE LAYER HOTEL』を全国で展開しております。サービスをミニマル化し運営の効率化を図ることで低い稼働率でも収益を生み出せる収益構造も特徴であり、今後もインバウンド需要のさらなる増加やニーズの多様化を見込み、ブランドの多角化を推進しながら、付加価値のある施設の開発に取り組んでまいります。また、さらなる事業成長に向けて、2025年8月に当社がスポンサーとなる霞ヶ関ホテルリート投資法人(以下「霞ヶ関ホテルリート」という。)が上場し、国内でのホテル事業において、当社のビジネスモデルを完遂させるとともに、物件の管理・運営等により資産価値の維持向上を図る運用フェーズへの移行を開始させました。霞ヶ関ホテルリートの上場により、国内におけるホテル開発を加速させるとともに、当社のホテル開発・運営のノウハウを活かし米国等でのホテル事業も推進してまいります。 (2)物流事業 当社グループは賃貸型の冷凍冷蔵倉庫を主として開発をおこなっております。「2024年問題」やフロン規制、冷凍食品の需要が増加している市場環境を契機と捉え、開発地域を広げるとともに、さらなる付加価値として冷凍自動倉庫の開発も積極的に進めることで、効率化や収益性の向上だけでなく労働力不足や労働環境改善といった物流業界の社会的課題に対して貢献してまいります。また、これまで培ってきた冷凍冷蔵倉庫及び冷凍自動倉庫開発の知見を活かし、2025年9月よりASEAN諸国への進出の初弾としてマレーシア・クアラルンプールにおける物流事業を始動しております。マレーシア市場の成長を取り込みつつ、同国で物流事業を拡大し、他のASEAN諸国への進出も視野に入れながら、当社のさらなる成長を目指してまいります。 (3)ヘルスケア事業 当社グループは、超高齢社会である日本において、人生の最終段階に多くの方が望む傾向にある「病院が持つ安心感」と「自宅が持つ快適さ」の2つのニーズを満たすことができるホスピス住宅(注)1に大きな将来性を見込んでおり、ヘルスケア施設の中でもホスピス住宅の開発に注力しております。運営面まで一貫しておこなうとともに、これまでホテル開発等で培ってきたノウハウを活かした「駅近の好立地」「快適性を提供する空間デザイン」「機能性の高い施設企画力」といった特徴で既存のサービスとの差別化を図ってまいります。 (注)1. ホスピス住宅:がんや難病など専門的な緩和ケアをうけることができる病院と自宅の中間に位置し、訪問看護師、訪問療法士、訪問介護士が常駐しており、最期の時間を安心して過ごすための施設です。 (4)海外事業 当社グループの海外事業は、アラブ首長国連邦(ドバイ首長国)を中心に展開しております。当社グループは現地法人を設立し、ドバイの不動産マーケットに参入しレジデンス物件の取得・売却をおこなうことでキャピタルゲイン獲得機会を創出するとともに、日本の投資家がドバイに投資できる環境づくりを目標にノウハウ、ネットワーク、実績作りを進めてまいりました。2025年9月には、日本国内のビジネスモデルと同様に、自社主導の開発型ビジネスに本格参入し、共同パートナーと不動産開発事業を始動いたしました。これを契機として、当社はドバイにおける持続可能かつ国際競争力のある不動産開発プラットフォームの構築を図るとともに、将来的なグローバル市場展開の足掛かりを築いてまいります。 (ビジネスモデルおよび収益ポイント) 当社グループが営む不動産コンサルティング事業のビジネスモデルには、大きく4つの収益ポイントがあり、仕入れた用地に対して開発企画をおこなうことで付加価値を生み出し、そのプラン付きの用地を開発投資家(注)2へ売却した際の収益(①土地売却益)、開発投資家がオーナーとして取り組む不動産開発に対するプロジェクト管理報酬(②PJM報酬)(注)3、開発投資家から不動産投資家(注)4への売却益が開発投資家の目標利益を超過した際に受領する報酬(③成功報酬)、不動産投資家に対しておこなうアセットマネジメント報酬(④AM報酬)(注)5となっております。なお、開発投資家と不動産投資家では負うリスクや求めるリターンが異なるためステージによって投資家を分けております。 このビジネスモデルによる不動産開発は開発ステージに応じて開発主体(オーナー)が変更・継承され、当社グループは原則としてプロジェクトの開発企画期間中のみ開発用地を保有し、その期間中のみ開発用地の保有リスクを負うことになります。各プロジェクトの開発リスク(施工リスクやリーシングリスク等)は、当社グループから用地を取得しプロジェクトを引き継いだ開発投資家(開発ファンド含む)が負い、開発物件の竣工・売却までを担うことになります。当社グループは開発投資家からの委託を受けプロジェクト管理やリーシング、売却先の紹介などの業務を提供し、さらに開発物件の売却益が開発投資家の期待収益を超過した場合は成功報酬を受領いたします。竣工後の物件は開発投資家から不動産投資家(長期運用型ファンド含む)に売却され、物件の運営リスクは不動産投資家が負うことになり、当社グループは不動産投資家からの委託を受けアセットマネジメント業務を請け負います。 この様に当社グループの不動産開発に係るリスクは、開発企画期間以外は開発投資家又は不動産投資家が負いますが、例外として、土地を売却後も開発ファンドや長期運用型ファンドに対して当社グループより匿名組合出資をおこなうケースがあり、その際は開発リスク・運営リスクの一部を当社グループも負うこととなります。 また、土地・建物の売買においては不動産鑑定士や宅地建物取引士の資格を有する役職員がデューデリジェンスをおこない遵法性、投資対象不動産の状況や流動性を把握するほか、当社グループがファンドを組成し、当社グループ開発物件を当該組成ファンドに売却する際は、外部の不動産鑑定評価業者による不動産鑑定評価書の取得及び外部弁護士の意見を取り入れ、法令規則遵守及び物件の価格妥当性の担保をおこなうことで、利益相反防止体制を構築しております。 (注)2. 開発投資家:開発フェーズに投資をおこなう投資家を指し、開発リスク(施工リスクやリーシングリスク 等)を負い、売却時の収益(キャピタルゲイン)を目的に投資判断をおこないます。 3. プロジェクトマネジメント(PJM):開発フェーズにおける施工管理業務。具体的には建設計画、設計監修、工事監修、施設管理業務、発注管理、リーシング等と開発に係る包括的なプロジェクト管理業務を指します。業務に対するインセンティブとして成功報酬を設定することが一般的であり、期間やコスト、リーシング等を計画よりも良化させてプロジェクトを完遂させた場合、超過収益に対して一定の割合を成功報酬として受領します。 4. 不動産投資家:開発物件完成後の運用フェーズに賃貸収益(インカムゲイン)を重視して投資をおこなう 投資家を指し、長期・安定収益を志向する投資戦略を持つ投資家が多いです。 5. アセットマネジメント(AM):運用フェーズにおける投資家/ファンド管理業務を指し、投資家に代わって物件の管理(実際の物件メンテナンスや清掃等はビルメンテナンス会社が実施)や、資金の管理、決算や納税、売却のサポート等をおこないます。 [事業系統図]
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 特定の外注・業務委託先に依存せず、新規開拓に努めているため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 規制 宅地建物取引業法、金融商品取引法、不動産特定共同事業法など多くの法的規制。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 中程度 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 成長投資 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:不動産市況の動向 / 外注・業務委託に関するリスク / 販売用不動産に関するリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
霞ヶ関キャピタルは、主に高齢者施設や保育所の開発・運営を手掛けており、特定の分野におけるノウハウや許認可関連の知識が一定の無形資産となり得る。しかし、ブランド力や特許による明確な競争優位性は限定的である。
スイッチングコスト★★☆☆☆
高齢者施設や保育所は、一度入居・入園すると、転居や家庭の事情がない限り、継続利用する傾向がある。しかし、施設間のサービス内容の差別化が限定的な場合、顧客のスイッチングコストはそれほど高くない可能性がある。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
同社の事業モデルにおいて、ユーザー数の増加がサービス価値を直接的に高めるネットワーク効果は観察されない。
コスト優位★☆☆☆☆
不動産開発・運営においては、用地取得や建設コストの管理が重要となるが、同社が構造的に圧倒的なコスト優位を持つという証拠は現時点では乏しい。規模の経済によるコスト削減の可能性はある。
規模の経済★★☆☆☆
高齢者施設や保育所の開発・運営分野では、一定の規模を持つことで、用地交渉力や建設時のコスト交渉力が高まる可能性がある。しかし、業界全体が断片化しており、寡占化が進んでいるとは言えない。
- 「不動産」×「金融」の知見同社グループは、不動産業界と金融業界に関する幅広い知識と深い経験を強みとしています。これにより、不動産の有効活用や開発、ファンド組成、アセットマネジメントなど、多様な投資家のニーズに対応したソリューションを提供できる点が競争優位性となっています。
- 社会課題解決型事業観光立国や地域創生に貢献するホテル事業、物流の「2024年問題」やフロン規制に対応する冷凍冷蔵倉庫の開発、超高齢社会におけるホスピス住宅の開発など、社会課題の解決を軸とした事業展開が特徴です。これにより、社会的なニーズに応えつつ、持続的な成長を目指しています。
- 効率的なホテル運営モデルホテル事業では、自社ブランド『fav』などを展開し、サービスをミニマル化することで運営効率を高め、低い稼働率でも収益を上げられる構造を確立しています。また、2025年8月にはホテルリートを上場させ、開発から運用までの一貫したビジネスモデルを完遂し、事業成長を加速させる計画です。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下の通りです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 ■経営方針当社グループは、「その課題を、価値へ。」という経営理念のもと、「成長性のある事業分野」と「社会的意義のある事業」にて事業を展開しております。事業を遂行するにあたっては、行動指針である「速く。手堅く。力強く。」に基づいて経営活動をおこなっております。 ■経営戦略等及び対処すべき課題 当社グループは現在、ホテル事業、物流事業、ヘルスケア事業、海外事業の4つの事業を柱としております。今後も、さらなる事業拡大に向けて、事業基盤の確立を図ると共に、経営管理体制の構築、内部統制強化を目指し以下のとおりに取り組んでまいります。 (1)不動産コンサルティング案件の開拓不動産コンサルティング案件の開拓において今後、さらなる事業の拡大には組織だった案件ソーシングが必要であります。その課題を改善するため、経験豊富な人材の獲得を進め、また教育・研修等により人材の底上げを図ってまいります。あわせて、取引企業や金融機関等との情報交換によるネットワーク強化を図ってまいります。 (2)資金調達能力の向上当社グループの不動産コンサルティング事業の発展・拡大に向けて、資金調達能力を向上させる必要があります。不動産コンサルティング事業は取扱アセットの多様化に伴い資金需要が旺盛であり、かつ機動的な資金も必要です。今後当社グループが持続的な成長を達成するためには、円滑な資金調達環境を作り上げる必要があります。そのために、資本市場における情報収集及び分析に努める他、調達先の多様化、先進的な調達手法の検討や取引金融機関との関係強化に取り組んでまいります。 (3)人材の確保と育成当社グループがさらなる事業拡大を図り、変化する事業環境に柔軟に対応し、当社グループの強みとなる専門性を高め差別化を図っていくためには、多様性のある人材の確保と育成が重要です。当社グループでは優秀で専門性の高い人材にとって魅力ある会社であるために、パフォーマンスに対する公正な評価及びフォローアップ体制と、教育体制の充実に引き続き取り組んでまいります。 (4)内部管理体制の強化継続的に当社グループが成長を遂げていくためには、経営上のリスクを適切に把握し、当該リスクをコントロールするための内部管理体制の強化が重要な課題と考えております。具体的には、監査等委員会と内部監査担当者との積極的な連携、定期的な内部監査の実施、有効かつ効果的な監査等委員会監査の実施、社内経営陣によるリスクマネジメント・コンプライアンス委員会の開催、従業員に対する各種コンプライアンス研修の実施等を通じて内部管理体制を強化してまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下の通りです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 ■経営方針当社グループは、「その課題を、価値へ。」という経営理念のもと、「成長性のある事業分野」と「社会的意義のある事業」にて事業を展開しております。事業を遂行するにあたっては、行動指針である「速く。手堅く。力強く。」に基づいて経営活動をおこなっております。 ■経営戦略等及び対処すべき課題 当社グループは現在、ホテル事業、物流事業、ヘルスケア事業、海外事業の4つの事業を柱としております。今後も、さらなる事業拡大に向けて、事業基盤の確立を図ると共に、経営管理体制の構築、内部統制強化を目指し以下のとおりに取り組んでまいります。 (1)不動産コンサルティング案件の開拓不動産コンサルティング案件の開拓において今後、さらなる事業の拡大には組織だった案件ソーシングが必要であります。その課題を改善するため、経験豊富な人材の獲得を進め、また教育・研修等により人材の底上げを図ってまいります。あわせて、取引企業や金融機関等との情報交換によるネットワーク強化を図ってまいります。 (2)資金調達能力の向上当社グループの不動産コンサルティング事業の発展・拡大に向けて、資金調達能力を向上させる必要があります。不動産コンサルティング事業は取扱アセットの多様化に伴い資金需要が旺盛であり、かつ機動的な資金も必要です。今後当社グループが持続的な成長を達成するためには、円滑な資金調達環境を作り上げる必要があります。そのために、資本市場における情報収集及び分析に努める他、調達先の多様化、先進的な調達手法の検討や取引金融機関との関係強化に取り組んでまいります。 (3)人材の確保と育成当社グループがさらなる事業拡大を図り、変化する事業環境に柔軟に対応し、当社グループの強みとなる専門性を高め差別化を図っていくためには、多様性のある人材の確保と育成が重要です。当社グループでは優秀で専門性の高い人材にとって魅力ある会社であるために、パフォーマンスに対する公正な評価及びフォローアップ体制と、教育体制の充実に引き続き取り組んでまいります。 (4)内部管理体制の強化継続的に当社グループが成長を遂げていくためには、経営上のリスクを適切に把握し、当該リスクをコントロールするための内部管理体制の強化が重要な課題と考えております。具体的には、監査等委員会と内部監査担当者との積極的な連携、定期的な内部監査の実施、有効かつ効果的な監査等委員会監査の実施、社内経営陣によるリスクマネジメント・コンプライアンス委員会の開催、従業員に対する各種コンプライアンス研修の実施等を通じて内部管理体制を強化してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。① 財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度(2024年9月1日から2025年8月31日)における日本経済は、円安を背景としたインバウンド需要の拡大や賃上げなどの動きによる雇用・所得環境の改善に加えて、人件費や資源価格の増加分を価格転嫁する動きがみられるなど、緩やかな回復基調となりました。しかしながら、地政学的リスクや国内外の金融情勢の動向により、依然として景気の先行きは不透明な状況が続いております。 当社グループの主たる事業領域である不動産市場においては、依然として金利上昇に対する警戒感はあるものの、現在は不動産市場の堅調さやインカム重視の投資需要を背景に堅調な市況となっております。 ホテル事業においては、当社グループでは観光立国の実現や地域創生への貢献を目的に多人数向けホテルの開発に取り組んでおり、自社グループブランドとして、『fav』『FAV LUX』『edit x seven』『seven x seven』およびカルチャービジネスホテル『BASE LAYER HOTEL』を全国で展開しております。このブランドの多角化により、幅広い土地や既存ホテルの取得・売却が実現しております。さらに、8月には当社が開発の企画立案をおこなったホテル合計15物件が、当社の連結子会社である霞ヶ関リートアドバイザーズ株式会社が資産の運用を受託する霞ヶ関ホテルリート投資法人へ売却され、当社のビジネスモデルを完遂させました。あわせて、積極的な土地の仕込みを進め、順調に事業を進捗させております。 物流事業においては、当社グループでは冷凍冷蔵に「自動化」の要素を加えた冷凍自動倉庫の開発を推進しています。冷凍冷蔵倉庫は、継続した高い冷凍食品需要から新規の冷凍冷蔵倉庫需要も高いことに加え、現在稼働している冷凍冷蔵倉庫の多くが、築30年以上かつ特定フロンや代替フロンを用いた物件であり、特定フロンに対する規制や代替フロンの温室効果の大きさから、自然冷媒を用いた冷凍冷蔵倉庫への建替需要の増加が期待されております。このような良好な需給環境に加えて、「2024年問題」による人手不足や冷凍倉庫内での過酷な労働環境といった課題に対応するソリューションとして冷凍自動倉庫の開発に積極的に取り組んでおります。加えて、名古屋エリアなど、「2024年問題」への対応策として国土交通省が期待している解決策の一つである中継輸送に適した立地でも開発を進めております。5月には合計8物件を組入れ資産とした冷凍冷蔵倉庫特化型の長期運用ファンドの組成もおこない、順調に事業を推進しております。 ヘルスケア事業においては、当社グループでは超高齢社会である日本において終末期医療や在宅看護、在宅介護の需要増加が強く見込まれており、当社の開発するホスピス住宅が最期を迎える場所として重要な役割を担っていく存在となると考えており、施設開発のみにとどまらず運営面まで一貫しておこなうことで既存のサービスとの差別化を図るべく鋭意取り組んでおります。当連結会計年度においては、『CLASWELL小竹向原』『CLASWELL信濃町』『CLASWELL下石神井』が開業を迎えるとともに、7月に当社が開発の企画立案をおこなったホスピス住宅合計6物件を運用フェーズに移行させ、順調に事業を推移させております。 海外事業においては、現在、アラブ首長国連邦(ドバイ首長国)に注力しております。2021年3月にドバイ政府が発表した「ドバイ都市マスタープラン2040」では、2040年までにドバイの人口を330万人から580万人まで増加させる計画であり、人口増加率が高くかつ政情が安定していることから、ドバイの不動産需要は長期的に増加すると見込んでおります。当社グループは現地法人を設立し、ドバイの不動産マーケットに参入しレジデンス物件の取得・売却をおこなうことでキャピタルゲイン獲得機会を創出するとともに、日本の投資家がドバイに投資できる環境づくりを目標にノウハウ、ネットワーク、実績作りを進めています。 以上の結果、当連結会計年度の売上高は96,501百万円(前年同期比46.9%増)、営業利益は18,933百万円(前年同期比121.8%増)、経常利益は17,134百万円(前年同期比118.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は10,250百万円(前年同期比104.2%増)となりました。 なお、当社グループは、不動産コンサルティング事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。 ② キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比較して12,955百万円増加し、24,012百万円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度が8,446百万円の支出であったのに対し、当連結会計年度は6,893百万円の収入となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益を17,159百万円計上したこと及び、匿名組合投資損益を8,243百万円計上したことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度が4,809百万円の支出であったのに対し、当連結会計年度は18,557百万円の支出となりました。主な要因は、当連結会計年度に有形固定資産の取得による支出が6,497百万円、投資有価証券の取得による支出が5,526百万円、貸付けによる支出が5,457百万円あったことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度が18,413百万円の収入であったのに対し、当連結会計年度は24,698百万円の収入となりました。主な要因は、当連結会計年度に転換社債型新株予約権付社債の発行による収入が21,888百万円あったことによるものであります。 ③ 生産、受注及び販売の実績イ.生産実績 当社は生産活動をおこなっていないため、該当事項はありません。 ロ.受注実績 当社は受注生産形態をとらないため、該当事項はありません。 ハ.販売実績 当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。なお、当社は不動産コンサルティング事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年9月1日 至 2025年8月31日)金額(百万円)前年同期比(%)不動産コンサルティング事業96,501146.9合計96,501146.9 (注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりです。 相手先前連結会計年度(自 2023年9月1日至 2024年8月31日)当連結会計年度(自 2024年9月1日至 2025年8月31日)金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)合同会社銀座8ホテルプロジェクト--10,15710.5合同会社FAV PRF2号9,88615.1--合同会社LOGI FLAG9号6,92810.5--2.主な相手先別の販売実績のうち、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満の相手先につきましては記載を省略しております。 (2)財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものであります。① 重要な会計上の見積り及び見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを用いております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。 当社グループの連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項4.会計方針に関する事項」に記載しております。 ② 財政状態の分析(資産の部) 当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末と比較して44,139百万円増加し、121,688百万円となりました。 流動資産は、前連結会計年度末と比較して20,273百万円増加し、87,339百万円となりました。これは主に現金及び預金が12,951百万円、販売用不動産が3,340百万円、開発事業等支出金が1,310百万円増加したことによるものであります。 固定資産は、前連結会計年度末と比較して23,766百万円増加し、34,241百万円となりました。これは主に建物及び構築物とリース資産の増加等により有形固定資産が8,426百万円、投資有価証券の増加等により投資その他の資産が15,320百万円増加したことによるものであります。 (負債の部) 当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末と比較して33,684百万円増加し、83,494百万円となりました。 流動負債は、前連結会計年度末と比較して17,874百万円増加し、40,005百万円となりました。これは主に短期借入金が2,832百万円、1年内返済予定の長期借入金が8,338百万円、未払法人税等が3,495百万円、未払金が1,306百万円増加したことによるものであります。 固定負債は、前連結会計年度末と比較して15,809百万円増加し、43,488百万円となりました。これは主に長期借入金が9,264百万円減少したものの、転換社債型新株予約権付社債が22,000百万円増加したことによるものであります。(純資産の部) 当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末と比較して10,454百万円増加し、38,193百万円となりました。これは主に資本金が236百万円、資本剰余金が272百万円、利益剰余金が8,577百万円増加したことによります。 ③ 経営成績の分析 経営成績の分析については「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。 ④ キャッシュ・フローの状況の分析 キャッシュ・フローの状況の分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 ⑤ 資本の財源及び資金の流動性 当社グループの資金需要の主なものは、不動産コンサルティング事業における開発用地取得及び開発資金であり、その調達手段は主として、金融機関からの借入金及び自己資金であります。 ⑥ 経営成績に重要な影響を与える要因について 「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。 ⑦ 経営戦略の現状と見通し 「第1 企業の概況 3 事業の内容」及び「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。 ⑧ 経営者の問題認識と今後の方針について 「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
事業リスク
- 不動産市況の変動経済の悪化や税制・金融政策の変更により、不動産投資市場が低迷するリスクがあります。これにより、不動産取引の減少や物件収益性の低下が生じ、同社グループの事業成績に影響を与える可能性があります。財務体質の強化で対応を目指しています。
- 販売用不動産に関するリスク取得した土地や開発した販売用不動産が、市況悪化等により売却できなかったり、帳簿価額を下回ったりするリスクがあります。この場合、棚卸資産の評価損が発生し、業績に影響を及ぼす可能性があります。コンサルティング型ビジネスを増やし、棚卸資産の回転率を上げる方針です。
- 開発プロセスにおけるリスク開発用地の取得における土壌汚染や権利関係の複雑さ、開発許認可の取得遅延、工事施工における追加費用発生や遅延など、開発の各段階で様々なリスクが存在します。これらのリスクが顕在化すると、開発計画の中止や遅延、費用増加により、事業成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】 当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると認識している事項には以下のようなものがありますが、これらに限定されるものではありません。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針です。 なお、本文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅したものではありません。 当社グループの不動産コンサルティング事業は、土地を取得し、最適な企画を提案し開発投資家へ売却することでキャピタルゲインを得ております。その後開発中のプロジェクト管理報酬や施設完成後の成功報酬、アセットマネジメント報酬を得ることでストック収入を得ております。 (1)不動産市況の動向について今後、経済のファンダメンタルの急速な悪化や税制・金融政策の大幅な変更がおこなわれた場合には、不動産投資市場も中期的に悪影響を受け、投資環境が悪化し、国内外の投資家の投資マインドの低迷等が生ずる可能性があります。景気悪化によるマーケット全体での不動産取引の総数が減少する可能性があるため、取り扱う案件数が減少および、物件の収益性が低下する可能性があり、当初想定していたとおりの収益が確保できなかった場合には、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。当該リスクへの対応策として、経済環境の変化に耐えうる財務体質の強化を目指しております。 (2)外注・業務委託に関するリスク当社グループの不動産コンサルティング事業は、個別案件毎に外注・業務委託内容が異なっており、適切なコンサルティング及びソリューションを実現するために、各案件に応じて、市場動向調査業務、建築プランに関する各種アドバイザリー業務、物件仲介業務等を外注・業務委託しております。しかしながら、適時適切に外部協力会社が確保できない場合、外部協力会社の不正及び当社の外注先管理が不十分であった場合には、コンサルティング及びソリューションに瑕疵が生じ、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクへの対応策として、当社グループは、特定の外注・業務委託先の状況が業績に大きな影響を及ぼすことのないよう、定期的に外注・業務委託会社の与信状況確認と、新規の外注・業務委託会社を獲得する努力をおこなっております。 (3)販売用不動産に関するリスク当社グループの不動産コンサルティング事業で取得した土地または開発した販売用不動産について、経済情勢や不動産市況の悪化等により、開発投資家へ用地を売却できなかったり、販売用不動産としての価値が帳簿価額を下回った場合には、棚卸資産の簿価切下げ処理に伴う損失が発生したりと、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクへの対応策として、コンサルティング型ビジネスを増やすことで、棚卸資産の回転率を上げる方針を継続してまいります。 (4)海外事業の展開に伴うリスク当社グループは、アラブ首長国連邦(ドバイ首長国)、タイ王国(バンコク)、インドネシア共和国(ジャカルタ)、マレーシア(クアラルンプール)に現地法人を設立し諸外国で事業機会を見出しているため、進出国における急激なインフレーション、為替相場の変動による事業収益の低下、当該国におけるテロの発生、政治経済状況の変動又は法制度の変更等があった場合や経済情勢の変化に伴う工事の縮小、延期等がおこなわれた場合には、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクへの対応策として、現地法人と連携し、各国及び同地域の動向等情報収集に努めております。 (5)開発プロセスについてa.開発用地の取得 一般的に、土地には権利及び地盤地質等に関し欠陥や瑕疵が存在している可能性があります。当社グループが各施設の開発に係る土地を購入又は賃借するにあたっては、原則として所有者又は地権者(以下、「地権者等」といいます。)から対象となる土地について欠陥や瑕疵が存在しないことにつき一定の表明及び保証を得ております。しかしながら、表明及び保証の対象となった事項が完全かつ正確でなかった、又は地権者等が知り得なかった事情により、事後になって欠陥や瑕疵が判明する可能性があります。例として、土砂の流出、治水の変化、景観の悪化又は土壌汚染の発覚等により、地域住民からの損害賠償、開発計画の遅延・中止又はレピュテーションのリスクが発生する可能性があり、かかるリスクは地権者等による表明保証により補完できるとは限りません。更に、土地の権利義務関係の複雑さゆえに、当社グループが取得した権利が第三者の権利や行政法規等の関係で制限を受け、当初想定した開発計画の変更を余儀なくされる可能性があります。また、行政当局又は地域住民等から開発計画の変更の要請等を受け、当該開発にも影響を及ぼす可能性があります。 b.開発許認可の取得 各施設の開発に際しては、行政当局から開発許可、農地転用、道路の占用等の複数の許認可取得が必要な場合があります。また、許認可取得には地権者のみならず周辺地域住民への説明と同意が必要な場合もございます。 当社グループにおいては、事前調査を通じて各種許認可取得に必要な措置を講じており、また地域社会及び地域環境に対する最大限の配慮の上で、法令や条例で定められた許認可の取得をするとともに、地域社会からの理解を得ながら事業化を進める方針としております。しかしながら、各施設の開発に係る許認可の取得が不可能又は時間を要する場合、埋蔵文化財の発見等により追加調査や移築に時間を要する場合等には、当社グループが想定する開発計画にて開発がおこなえない可能性があり、かかる場合には、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 c.工事施工について 当社グループは、各施設の建設に関して、工事請負業者との間で資材調達及び工事の諸条件を定めた契約を締結します。当該契約は、原則として綿密な設計計画を作成した上で合意・締結された工事請負契約です。しかしながら、設計当初に想定しなかった追加工事が発生した場合や、天災等の事由により開発計画の遅延発生または原材料、資材価格や人件費等が高騰した場合は、工事請負契約の金額が増加する可能性があり、それを販売価格等に転嫁できない場合は、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 d.その他 上記a~cに記載しております、土地取得や許認可、工事施工に係るリスク、またこれらの複数のリスクが同時に顕在化する場合、またその他、計画外・想定外の事象の発生により、当社グループの予定している開発が中止された場合には、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (全社に係るリスク)(1)自然災害・事故等によるリスク火災、地震等の災害や暴動、テロ活動により事業継続に支障をきたし、当社グループ資産が、毀損、焼失あるいは劣化した場合には、一定期間において運営に支障をきたす可能性があります。当社グループでは、当該リスクへの対応策として、関係部署と連携し、適宜情報収集に努めておりますが、状況によっては当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (2)大型案件に関するリスク不動産コンサルティング事業では、案件ごとの規模により取扱金額が大きくなり、大型案件の有無により、業績が大きく変動するほか、特定の取引先への売上高が多くなることがあります。また、大型案件の売上計上のタイミングにより、業績が特定の四半期に偏る可能性があります。当社グループの想定通りに計画が遂行しない場合には、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (3)法令諸規則に関するリスク当社グループのおこなう事業のうち、不動産コンサルティング事業では宅地建物取引業法、金融商品取引法、不動産特定共同事業法、建築基準法、都市計画法、旅館業法、資産の流動化に関する法律(資産流動化法)、不当景品類及び不当表示防止法など多くの規制を受けております。当社グループは、コンプライアンス経営を重要課題として認識し、リスクマネジメント・コンプライアンス委員会を設置し、従業員のコンプライアンス意識の向上に努めておりますが、管理体制上の問題が発生する可能性は皆無ではなく、当社の各事業において法令諸規則に違反する事象、あるいはコンプライアンス上の違反行為や社会的批判を受ける事象が生じた場合、若しくは従業員による法令違反行為・不正行為が検出された場合には、当社グループの社会的信用の低下をもたらし、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループでは、不動産コンサルティング事業の継続に必要となる、宅地建物取引業法に基づく宅地建物取引業者免許及び金融商品取引法に基づく金融商品取引業登録を取得しておりますが、本書提出日までの間において、これらの免許、許可及び登録の取消事由は存在しておりません。しかしながら、将来においてこれら免許、許可及び登録の取消等があった場合には、事業活動に支障をきたすとともに業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 a.当社グループの事業活動に関係する主な法的規制主な法令宅地建物取引業法、金融商品取引法、不動産特定共同事業法、建築基準法、都市計画法、旅館業法、資産の流動化に関する法律(資産流動化法)、不当景品類及び不当表示防止法 b.当社グループの取得している免許・登録等許認可等の名称許認可等の内容有効期限規制法取消の事由宅地建物取引業者免許国土交通大臣(1)第10307号2022年12月3日から2027年12月2日まで宅地建物取引業法同法第66条、第67条金融商品取引業登録(第二種金融商品取引業、投資助言・代理業)関東財務局長(金商)第3178号2020年3月16日登録有効期限なし金融商品取引法同法第52条、第54条不動産特定共同事業(3号事業・4号事業許可)金融庁長官・国土交通大臣第118号 不動産特定共同事業法同法第53条 (4)個人情報の管理について当社グループの事業活動において、顧客・取引先の機密情報や個人情報を取得・保有しております。当社グループでは、これらの情報が流出するのを防止するために、情報管理規程及び個人情報保護規程を定め、個人情報の保護に関する法律、関係諸法令及び監督当局のガイドライン等を遵守し、社内規程の制定及び管理体制の確立を図るとともに、個人情報保護管理責任者を選任して、上記関係規範を従業員に周知・徹底しております。個人情報の取り扱いについては、今後も、細心の注意を払ってまいりますが、不測の事態によって当社グループが保有する個人情報が外部流出した場合、賠償責任を課せられるリスクや当社グループに対する信用が毀損するリスク等があり、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (5)競合のリスク 当社グループの不動産コンサルティング事業において物流施設やホテル、ヘルスケア施設の開発を進めておりますが、関連する不動産投資市場の活性化に伴い競争環境が激化する可能性があります。当社グループは規模や仕様、ロケーション等で競合他社との差別化を図っておりますが、競争環境が激化した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (6)瑕疵担保責任についてのリスク当社グループの事業において顧客に販売した物件において、瑕疵担保責任を負う場合があります。重大な瑕疵が発見された場合には、その直接的な原因が当社グループによるものではなくても、当社グループが瑕疵担保責任を負うことがあります。その結果、多額の補修費用が発生し、社会的信用が低下した場合には、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (7)財務関連についてのリスクa.資金調達について 当社グループは成長戦略に基づく開発及び設備投資のため、追加的な債務を負担する場合や増資を実施する場合があります。 不動産コンサルティング事業では販売用不動産の取得資金、自社開発の場合の開発資金を原則として当該物件を担保とした金融機関からの借入金により調達しております。このため、市場金利が上昇する局面や、当社グループの希望する条件での借入等ができなかった場合には、支払利息等が増加し当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 上記販売用不動産の取得資金や各施設の開発資金については、個別の案件毎に金融機関への融資打診をしており、現時点では安定的に資金調達ができておりますが、当社グループの財政状態が著しく悪化する等により、当社グループの信用力が低下し安定的な融資が受けられないなど資金調達に制約を受けた場合には、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクへの対応策として、強固なバンクフォーメーションを構築すべく、既存金融機関との良好な関係性の継続に加え、新規金融機関との取引獲得に努めております。 b.減損会計の影響に係るリスク 2002年8月に公表された「固定資産の減損に係る会計基準」(以下、減損会計基準)に基づき減損会計基準が適用されております。当社では、当該資産又は資産グループについて、減損損失を認識するかどうかの判定をおこない、減損損失が発生した場合、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクへの対応策として、保有資産の価格変動の有無を定期的に把握し、必要に応じそれに伴う会計処理を適宜実施しております。 (8)特定の経営者への依存について当社グループ創成期からの事業推進役である代表取締役社長河本幸士郎及び取締役会長小川潤之は、不動産及び不動産金融に関する豊富な経験と知識を有しており、経営方針や事業戦略の決定等、当社グループの事業活動全般にわたって重要な役割を果たしています。当社では、過度に両氏に依存しないよう、経営幹部役職員の拡充、育成及び権限委譲による業務執行体制の構築等に取り組んでおりますが、何らかの理由により両氏による当社の業務遂行が困難になった場合には、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (9)人員・人材の確保について 当社グループが今後も当社グループの事業に関する高度な知識と経験に基づく競争力のあるサービスを提供していくためには、優秀な人材の確保が不可欠となります。当社はこのような認識のもと必要に応じて優秀な人材を採用していく方針でありますが、当社の求める人材・人員が十分に確保できない場合、又は現在在職している人材が大量に流出するような場合は、事業推進に影響が出る可能性があるとともに、業績にも悪影響を与える可能性があります。 (10)中期経営計画について 当社グループは2024年10月に、2029年8月期に当期純利益500億円を目標とする5ヵ年の中期経営計画を策定いたしました。この中期経営計画では、a.市場環境や市場課題に合わせた事業ポートフォリオの多角化、b.事業成長にともなう成功報酬やストック収入をはじめとした収益ポートフォリオの多層化、c.事業の多角化・事業規模の大型化によるAUM(着工済/竣工済アセット)の更なる積み上げを基本戦略とし、これらの実現のため諸施策を推進する所存です。 当社グループは、中期経営計画の実現に向け、今後も諸施策を進めていく所存ですが、今後の事業経営、資金調達の状況、不動産市場の流動性、その他経済情勢による外部環境要因等によっては、当該計画を実現できない可能性があります。 (11)感染症に関するリスクについて 当社グループでは、リモートワークやフルフレックスなどの就労制度を導入、会議及び面談のオンライン化やITツールの活用をおこなっておりますため、感染症が流行した場合でも、従来通りの事業継続が可能な社内管理体制及び業務システム運用をおこなっております。 しかしながら、今後感染症の大規模な拡大により経済情勢が悪化した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。