事業の概要
- 収益不動産売買アズ企画設計は、老朽化や空室で収益性が落ちた中古不動産を買い取ります。リノベーションや賃貸募集活動を通じて物件の価値を高め、収益が改善された不動産を投資家に販売することで利益を得ています。開発用地に賃貸物件を建てて販売することもあり、物件の保有期間を短くして効率的な事業運営を目指しています。
- 不動産賃貸事業不動産オーナーから高収益が見込める中古不動産を借り上げ、リノベーションなどで価値を高めてから、施設利用者へ転貸することで賃料収入を得ています。また、自社で保有する不動産からの賃料収入や、販売用不動産を売却するまでの期間に得られる賃料もこの事業に含まれます。長期間使われていない建物や土地を借り上げ、貸しコンテナやコインパーキング、民泊施設として再生・運営し、収益を上げています。
- 不動産管理事業不動産を購入した顧客やその他の不動産所有者に対し、建物の管理、入居者の管理、賃貸契約の管理といったサービスを提供しています。また、不動産所有者と入居者の賃貸仲介も行っています。さらに、ハウスクリーニングや修繕工事、原状回復工事などの建築リフォームサービスも提供し、鍵などの付帯商品の販売や少額短期保険の代理店手数料も収益源としています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 不動産販売事業この事業は、同社の売上の大部分を占める主力事業で、最新年度の売上は114.94億円、営業利益は10.32億円です。収益性の低い中古不動産を買い取り、リノベーションや賃貸募集活動で価値を高めてから、不動産投資家に販売することで利益を得ています。開発用地に賃貸物件を建設し販売するケースもあり、物件の保有期間を短縮し効率的な事業運営を目指しています。
- 不動産賃貸事業この事業は、最新年度の売上が7.12億円、営業利益が1.29億円です。不動産オーナーから中古不動産を借り上げ、リノベーションなどで価値を高めてから施設利用者へ転貸することで賃料収入を得ています。また、長期間使われていない建物や遊休地を、貸しコンテナやコインパーキング、民泊施設として再生・運営し、収益を上げています。
- 不動産管理事業この事業は、最新年度の売上が2.24億円、営業利益が0.81億円です。不動産所有者に対し、建物管理、入居者管理、賃貸借契約管理などのサービスを提供しています。また、不動産所有者と入居者の賃貸仲介、ハウスクリーニングや修繕工事などの建築リフォームサービスも提供しており、鍵などの付帯商品販売や少額短期保険の代理店手数料も収益源となっています。
2025-02 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| RealEstateSalesReportableSegment | 事業 | 115 | 10 | 9.0% |
| RealEstateLeasingReportableSegment | 事業 | 7 | 1 | 18.1% |
| RealEstateManagementReportableSegment | 事業 | 2 | 1 | 36.3% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3 【事業の内容】当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社(株式会社アズ企画設計)、連結子会社2社(合同会社アズプラン、株式会社富士ホーム)で構成されております。『空室のない元気な街を創る』という企業理念のもと、「アズ(AZ)」という社名の由来である「AからZまで、幅広くあらゆるニーズに対応できる会社に」を目指し、不動産ビジネスを展開しております。当社グループは、東京都心部を中心に一都三県で、「不動産販売事業」、「不動産賃貸事業」、「不動産管理事業」を行っております。なお、「不動産販売事業」、「不動産賃貸事業」、「不動産管理事業」の3区分は「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。また、当社は、各事業内の区分として「領域」という名称を用いております。 (1) 不動産販売事業① 収益不動産売買領域入居率の低下や賃料水準の低下等が発生し、収益の改善を要する中古不動産を取得し、当社保有中にリーシング(賃貸募集活動)やリノベーション(間取り変更を伴う内装工事等)、物件管理状況の改善等を通じて不動産としての収益改善を行い、不動産投資家へ販売しております。物件エリアの市場環境調査や周辺対抗物件調査、物件及び物件の管理状況の把握を行った上で、リーシングやリノベーションを含む具体的な収益改善プランを作成・実行し、賃貸ニーズに合致する物件へと再生しております。また、開発用地を取得し、賃貸ニーズに合致する不動産を建設・リーシングすることで、収益不動産として商品づくりをし、販売しております。これらを速やかに実行し、販売用不動産の保有期間の短縮化を図っております。 (2) 不動産賃貸事業① 不動産賃貸領域リニューアルにより高収益が見込める中古不動産を不動産オーナーより借り上げ、施設利用者へ転貸しております。当社が不動産賃貸事業及び不動産管理事業で培ってきたリーシングやリノベーションの手法により、賃貸物件の稼働率向上や賃料水準の改善を図っております。また、所有不動産からの賃料収入や不動産販売事業において取得した販売用不動産を売却するまでの期間に得られる賃料収入も当領域の収益になります。② 空間再生領域長期間稼働していない建物や遊休地を保有する不動産所有者に対し、有効活用を提案し、不動産所有者から土地・建物を賃借し、再生利用しております。店舗、事務所、倉庫等の事業用建物は、造作を加えて内部を区切り、収納スペースや事業スペースとして施設利用者に提供いたします。遊休地については、貸しコンテナ、コインパーキング・月極駐車場などの一括貸地等として施設利用者に提供いたします。居住用不動産については、住宅宿泊事業法に基づく住宅宿泊事業として、当社が不動産物件を賃借し、運営会社協力のもと宿泊サービスを提供する民泊施設の運営も行っております。 (3) 不動産管理事業① 不動産管理仲介領域当社から不動産物件を購入した顧客をはじめとする不動産所有者に対して、所有不動産における建物管理及び入居者管理、賃貸借契約管理等のサービスを提供しております。併せて、不動産所有者と入居者の賃貸仲介を行っております。② 建築リフォーム領域賃貸不動産物件や一般家庭に対してハウスクリーニングや修繕工事、原状回復工事等のサービスを提供しております。③ 不動産管理付帯領域賃貸仲介等に付随する鍵等の付帯商品販売や、少額短期保険の代理店手数料等から収益を得ております。 [事業系統図]
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2026時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 首都圏近隣は大手デベロッパー等との価格競争が激しく、新規参入業者も増加傾向。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 規制 宅地建物取引業法、建設業法、建築基準法、住宅宿泊事業法など多数の法的規制。 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 成長投資 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:経済動向及び不動産市況の変動 / 有利子負債への依存と資金調達リスク / 棚卸資産の評価及び固定資産の減損損失
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 2 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
公開情報からは、特許、ブランド力、規制ライセンスなどの明確な無形資産に関する情報は確認できませんでした。不動産業における設計・企画業務は、個人のスキルや経験に依存する側面が強く、定量化しにくい無形資産の構築は限定的と考えられます。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
顧客(デベロッパーや個人)が設計事務所を変更する際の直接的な金銭的コストは低いと考えられます。しかし、過去の実績や信頼関係、プロジェクトの進行状況によっては、乗り換えによる時間的・精神的コストが発生する可能性はあります。ただし、これが強いスイッチング・コストとは言えません。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
現時点では、顧客数や利用者の増加がサービスの価値を直接的に高めるようなネットワーク効果は確認できません。設計・企画業務は基本的に個別案件ごとの対応であり、プラットフォーム型ビジネスとは異なります。
コスト優位☆☆☆☆☆
不動産業における設計・企画業務では、構造的なコスト優位性を確立することは困難です。人件費やオフィス維持費などが主なコストであり、競合他社との差別化要因となるような圧倒的なコスト競争力は現時点では見られません。
規模の経済★☆☆☆☆
アズ企画設計は、特定の地域や顧客層に特化している可能性があり、業界全体で見ると規模の経済が働くほどの寡占状態にはありません。しかし、一定の事業規模を持つことで、効率的なオペレーションやリソース配分が可能になる側面はあると考えられます。
- 収益改善ノウハウ同社は、入居率の低下や賃料水準の低下といった問題を抱える中古不動産を取得し、リーシング(賃貸募集活動)やリノベーション(間取り変更を伴う内装工事など)を通じて収益を改善するノウハウを強みとしています。市場環境調査や周辺物件調査に基づき、賃貸ニーズに合致する物件へと再生することで、不動産価値を高めています。
- 地域特化と迅速な対応東京都心部を中心に一都三県(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)を主要エリアとして事業を展開しており、この地域で培ったノウハウを活かし、市場動向の変化に素早く対応できる体制を整えています。特定の種別や規模に依存せず多様な販売用不動産の仕入れと販売を実現することで、リスクを低減しつつ事業を拡大しています。
- 空間再生の多角化長期間稼働していない建物や遊休地を、店舗、事務所、倉庫、貸しコンテナ、コインパーキング、月極駐車場、さらには民泊施設として再生・活用する「空間再生領域」を持っています。これにより、多様な不動産ニーズに対応し、収益源を多角化することで、安定的な収益確保と競争力の向上を図っています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社グループは、『空室のない元気な街を創る』の経営理念のもと、不動産販売事業、不動産賃貸事業及び不動産管理事業を展開しております。当社グループの最大の強みは空室の改善力であり、今後も、不動産販売事業において、その強みを活かして収益力の落ちた不動産を生まれ変わらせ、不動産投資家へ販売するビジネスを深化させていきます。東京本社開設以来、大きな収益源へと成長しており、今後も不動産販売事業を中心に、会社全体の事業規模を拡大してまいります。また、不動産賃貸・管理事業については、営業活動の強化と、ITを活用した管理業務の効率化により、スケール(受託戸数)を拡大することで安定収益源を確保するとともに、空室・遊休地に対する多様なソリューションも幅広く提供していきます。 (2) 経営環境当連結会計年度における国内経済は、雇用・所得環境の改善を背景とした個人消費の底堅さや、旺盛なインバウンド需要等に支えられ、緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、日本銀行の政策金利引き上げに伴う借入コストの上昇や、依然として高止まりする建築資材価格・人件費の影響、さらには不安定な国際情勢による資源価格の変動など、先行きについては依然として不透明な状況が続きました。 当社グループの属する不動産業界におきましては、金利水準の上昇に伴う金融情勢の変化は見られるものの、都心部を中心とした地価の上昇や、実需・投資両面における旺盛な需要に支えられ、総じて活況な市場環境が継続いたしました。 (3) 経営戦略等当社グループでは、中期経営計画(2025年2月期~2027年2月期)(2024年7月11日付公表。以下、「中期経営計画」といいます。)を推し進めており、「営業利益」や「1人当たり営業利益」を重視した経営に取組んでおります。本中期経営計画では、「営業利益10.8億円」「1人当たり営業利益1,800万円」を目標値とし、従前より販売事業の規模を拡大させるために取組んできた取扱物件の大型化と多様化に加え、営業利益向上に向けた取組み、社外との連携に向けた取組みを加えた大きく3つの取組みを進めています。なお、2027年2月期の更なる成長に向け、現中期経営計画を見直した新中期経営計画を2026年7月に策定・公表する見込みです。 ① 営業利益向上に向けた取組み営業利益向上を目的に、一部収益不動産の長期保有により、イ)内部成長(保有する不動産の収益性向上)の充実と、ロ)ストック収益(保有期間中の賃料収入)の拡充の2つに取り組んでまいります。短い保有期間は当社の強みですが、物件を選んで長期間保有する間に、難易度の高い賃料交渉や時間のかかる大規模なリニューアル工事、管理経費の削減などに取組み、販売時の利益率を向上させることが可能となります。また、保有期間を伸ばすことで、保有期間中の賃料収入増加による安定的な営業利益の積上げも期待することができます。 ② 社外との連携に向けた取組み営業強化による持続的成長だけでなく、非連続的な成長に向けて3つの重点領域を中心に、戦略的業務提携やM&A、連携(取引)先の拡充や提供サービスの活用等を進めてまいります。〔賃貸・管理〕 ・AM(アセットマネジメント) ・BM(ビルマネジメント) ・オーナー管理 ・PM(プロパティマネジメント)〔流通・再生〕 ・資金調達 ・仕入れ ・バリューアップ・販売〔業務改善〕 ・AI/DX(業務効率化) ③ 販売事業の規模拡大に向けた取組み旧中期経営計画(2022年2月期~2024年2月期)(2021年12月14日付「新市場区分の上場維持基準の適合に向けた計画書」(以下、「計画書」といいます。)にて公表)では、当社グループの成長戦略として「取扱物件の大型化」「利益管理の見直し」「取扱商品の多様化」を掲げ、取扱高や取引件数の増加に向けた取組みを進めてまいりました。価格帯の向上については、旧中期経営計画で目標としていた3億円以上の物件の取扱いを中心とすることができたものと評価しております。したがいまして、本中期経営計画においては、さらに目標値を向上させ「5億円以上」へと変更しております。また、多様な商品種別を取扱うことで、マーケットのニーズに合わせてその時々でニーズの高い商品に寄せることも可能となっております。上記を踏まえ、以下のとおり、取扱高や取引件数の増加を目指したこれまでの取組みにつきましても、引き続きさらに強化してまいります。イ、価格帯の向上(大型化):5億円以上の物件を取扱いの中心とし、10~20億円規模の取扱いを 拡充することで、融資のつきやすい投資家層へのアプローチを進めております。ロ、商品種別の多様化:従前は、取扱物件の中心はレジデンスでしたが、事業用物件の取組みも増 加させていくことを目指します。レジデンス以外の種別(オフィス・店舗)の取扱比率を上げ ることで、不動産投資家からの様々なニーズに応える体制を整えてまいりました。また、区分 所有不動産の取扱いも推進しております。 なお、①~③においては企業成長の柱として不動産販売事業での取組みが多くを占めておりますが、不動産賃貸事業・不動産管理事業からの収益は、安定収益として位置付けており、その安定収益で固定費を賄えるまで成長を図ってまいります。上記①に挙げた保有期間を伸ばすことで得られる保有期間中の賃料収入は不動産賃貸事業の拡大に繋がり、不動産販売事業で販売した収益不動産の管理受託の獲得増加による管理手数料の増加も不動産管理事業の拡大に繋がり、安定収益の拡充を図ってまいります。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題不動産マーケットにおいては、エリアやアセットタイプごとに状況に違いがありますが、特に当社グループが取扱う都心や首都圏の優良なオフィス・店舗ビルやレジデンスは、空室率や賃料が安定的に推移していることもあり、国内外の不動産投資家の需要は依然として高く推移しています。一方で、日本銀行により政策金利が段階的に引き上げられており、引き続き金融動向には注視してまいります。このような状況下における、当社グループの課題は、以下のとおりであります。① 主力である不動産販売事業の強化当社グループは不動産販売事業が売上高の90%以上を占めるとともに、利益でも大部分を占めている中核セグメントです。そのため、物件の在庫・滞留リスクに対処しつつ事業基盤を構築することが課題となっております。国籍・性別を問わず能力のある者を積極的に採用・育成し、社員が一体となって、出口戦略まで見据えた都心の優良資産を厳選して仕入れ、バリューアップやリーシングを通じてテナント・オーナー様双方にとって満足度の高い物件づくりを行っています。仕入物件を短期間で回転させ、不動産販売事業のさらなる拡大に努めてまいります。② 金利の上昇近年、日本銀行の政策金利が段階的に引き上げられています。金利上昇による借入コストが増大することで、不動産購入や不動産投資が抑制される可能性があります。当社は、ハード面のバリューアップ、低水準にある賃料の引き上げを行うとともに管理コストの最適化によるコスト削減を行い、収益性を向上させています。金利コストを十分に吸収しつつ、投資魅力ある商品組成を実現してまいります。不動産投資家の投資意欲は旺盛であることから、こうした取組みを着実に進めることで、金利の上昇下でも成長は期待できると考えております。③ 物価上昇並びに建築費の高騰物価上昇並びに建築費の高騰により当初予定していた収益を下回るリスクがあります。これに対しては、長年継続的に取引している建築会社と綿密に連携しており、一方で賃料上昇や売却価格への転嫁を行い、他方でコスト低減に努めております。当社の注力事業地域である都心の不動産市場は成長市場であり、物価上昇を上回る収益を上げることは可能と考えております。④ 安定収益基盤の確立不動産市況に左右されない収益基盤の確立に向けて、ストック型収益の強化も目指しています。2025年9月に浅草で70年不動産管理事業を営む株式会社富士ホームを子会社化し、管理戸数の増加を図りました。今後もM&Aを通じてストック型収益企業をグループ化し、安定収益基盤を確立してまいります。⑤ コーポレート・ガバナンスの強化当社は、コーポレート・ガバナンスの基本的な考え方として、社会的責任を自覚し、公平性、透明性及び効率性を確保しながら会社事業を遂行することを重んじております。徹底したコンプライアンスの遵守を基に、当社を取り巻く全てのステークホルダーから信頼していただける企業を目指しております。組織形態においては監査等委員会設置会社を採用し、取締役会の議決権を有する監査等委員が取締役の業務執行について適法性、妥当性を監査することで取締役会の監督機能をより一層強化しております。また、執行役員制度を採用し、機動的な執行体制を確立しております。また、2026年5月の株主総会に複数の女性取締役体制を諮るなど、年齢や性別等にかかわらず能力のある者を登用し、中長期的な企業価値向上を目指してまいります。⑥ 資本効率の改善当社は、株主や銀行から調達した資本を効率よく収益につなげる資本効率性の改善を経営の重点課題として位置付けております。特に重視しているのがROEであり、中長期的に12%水準を達成・維持することを目指しております。 具体的には、従業員一人当たり営業利益を1,800万円規模に高めて売上高当期純利益率を向上していきます。また、訴求力のある在庫を短期間で売却することで総資産回転率を高めていきます。加えて、財務の健全性を維持しつつ機動的な借り入れを行うことで大型物件等、在庫を質量の双方から拡充し、財務レバレッジを適正に働かせながら事業規模を拡大させていきます。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社グループは、『空室のない元気な街を創る』の経営理念のもと、不動産販売事業、不動産賃貸事業及び不動産管理事業を展開しております。当社グループの最大の強みは空室の改善力であり、今後も、不動産販売事業において、その強みを活かして収益力の落ちた不動産を生まれ変わらせ、不動産投資家へ販売するビジネスを深化させていきます。東京本社開設以来、大きな収益源へと成長しており、今後も不動産販売事業を中心に、会社全体の事業規模を拡大してまいります。また、不動産賃貸・管理事業については、営業活動の強化と、ITを活用した管理業務の効率化により、スケール(受託戸数)を拡大することで安定収益源を確保するとともに、空室・遊休地に対する多様なソリューションも幅広く提供していきます。 (2) 経営環境当連結会計年度における国内経済は、雇用・所得環境の改善を背景とした個人消費の底堅さや、旺盛なインバウンド需要等に支えられ、緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、日本銀行の政策金利引き上げに伴う借入コストの上昇や、依然として高止まりする建築資材価格・人件費の影響、さらには不安定な国際情勢による資源価格の変動など、先行きについては依然として不透明な状況が続きました。 当社グループの属する不動産業界におきましては、金利水準の上昇に伴う金融情勢の変化は見られるものの、都心部を中心とした地価の上昇や、実需・投資両面における旺盛な需要に支えられ、総じて活況な市場環境が継続いたしました。 (3) 経営戦略等当社グループでは、中期経営計画(2025年2月期~2027年2月期)(2024年7月11日付公表。以下、「中期経営計画」といいます。)を推し進めており、「営業利益」や「1人当たり営業利益」を重視した経営に取組んでおります。本中期経営計画では、「営業利益10.8億円」「1人当たり営業利益1,800万円」を目標値とし、従前より販売事業の規模を拡大させるために取組んできた取扱物件の大型化と多様化に加え、営業利益向上に向けた取組み、社外との連携に向けた取組みを加えた大きく3つの取組みを進めています。なお、2027年2月期の更なる成長に向け、現中期経営計画を見直した新中期経営計画を2026年7月に策定・公表する見込みです。 ① 営業利益向上に向けた取組み営業利益向上を目的に、一部収益不動産の長期保有により、イ)内部成長(保有する不動産の収益性向上)の充実と、ロ)ストック収益(保有期間中の賃料収入)の拡充の2つに取り組んでまいります。短い保有期間は当社の強みですが、物件を選んで長期間保有する間に、難易度の高い賃料交渉や時間のかかる大規模なリニューアル工事、管理経費の削減などに取組み、販売時の利益率を向上させることが可能となります。また、保有期間を伸ばすことで、保有期間中の賃料収入増加による安定的な営業利益の積上げも期待することができます。 ② 社外との連携に向けた取組み営業強化による持続的成長だけでなく、非連続的な成長に向けて3つの重点領域を中心に、戦略的業務提携やM&A、連携(取引)先の拡充や提供サービスの活用等を進めてまいります。〔賃貸・管理〕 ・AM(アセットマネジメント) ・BM(ビルマネジメント) ・オーナー管理 ・PM(プロパティマネジメント)〔流通・再生〕 ・資金調達 ・仕入れ ・バリューアップ・販売〔業務改善〕 ・AI/DX(業務効率化) ③ 販売事業の規模拡大に向けた取組み旧中期経営計画(2022年2月期~2024年2月期)(2021年12月14日付「新市場区分の上場維持基準の適合に向けた計画書」(以下、「計画書」といいます。)にて公表)では、当社グループの成長戦略として「取扱物件の大型化」「利益管理の見直し」「取扱商品の多様化」を掲げ、取扱高や取引件数の増加に向けた取組みを進めてまいりました。価格帯の向上については、旧中期経営計画で目標としていた3億円以上の物件の取扱いを中心とすることができたものと評価しております。したがいまして、本中期経営計画においては、さらに目標値を向上させ「5億円以上」へと変更しております。また、多様な商品種別を取扱うことで、マーケットのニーズに合わせてその時々でニーズの高い商品に寄せることも可能となっております。上記を踏まえ、以下のとおり、取扱高や取引件数の増加を目指したこれまでの取組みにつきましても、引き続きさらに強化してまいります。イ、価格帯の向上(大型化):5億円以上の物件を取扱いの中心とし、10~20億円規模の取扱いを 拡充することで、融資のつきやすい投資家層へのアプローチを進めております。ロ、商品種別の多様化:従前は、取扱物件の中心はレジデンスでしたが、事業用物件の取組みも増 加させていくことを目指します。レジデンス以外の種別(オフィス・店舗)の取扱比率を上げ ることで、不動産投資家からの様々なニーズに応える体制を整えてまいりました。また、区分 所有不動産の取扱いも推進しております。 なお、①~③においては企業成長の柱として不動産販売事業での取組みが多くを占めておりますが、不動産賃貸事業・不動産管理事業からの収益は、安定収益として位置付けており、その安定収益で固定費を賄えるまで成長を図ってまいります。上記①に挙げた保有期間を伸ばすことで得られる保有期間中の賃料収入は不動産賃貸事業の拡大に繋がり、不動産販売事業で販売した収益不動産の管理受託の獲得増加による管理手数料の増加も不動産管理事業の拡大に繋がり、安定収益の拡充を図ってまいります。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題不動産マーケットにおいては、エリアやアセットタイプごとに状況に違いがありますが、特に当社グループが取扱う都心や首都圏の優良なオフィス・店舗ビルやレジデンスは、空室率や賃料が安定的に推移していることもあり、国内外の不動産投資家の需要は依然として高く推移しています。一方で、日本銀行により政策金利が段階的に引き上げられており、引き続き金融動向には注視してまいります。このような状況下における、当社グループの課題は、以下のとおりであります。① 主力である不動産販売事業の強化当社グループは不動産販売事業が売上高の90%以上を占めるとともに、利益でも大部分を占めている中核セグメントです。そのため、物件の在庫・滞留リスクに対処しつつ事業基盤を構築することが課題となっております。国籍・性別を問わず能力のある者を積極的に採用・育成し、社員が一体となって、出口戦略まで見据えた都心の優良資産を厳選して仕入れ、バリューアップやリーシングを通じてテナント・オーナー様双方にとって満足度の高い物件づくりを行っています。仕入物件を短期間で回転させ、不動産販売事業のさらなる拡大に努めてまいります。② 金利の上昇近年、日本銀行の政策金利が段階的に引き上げられています。金利上昇による借入コストが増大することで、不動産購入や不動産投資が抑制される可能性があります。当社は、ハード面のバリューアップ、低水準にある賃料の引き上げを行うとともに管理コストの最適化によるコスト削減を行い、収益性を向上させています。金利コストを十分に吸収しつつ、投資魅力ある商品組成を実現してまいります。不動産投資家の投資意欲は旺盛であることから、こうした取組みを着実に進めることで、金利の上昇下でも成長は期待できると考えております。③ 物価上昇並びに建築費の高騰物価上昇並びに建築費の高騰により当初予定していた収益を下回るリスクがあります。これに対しては、長年継続的に取引している建築会社と綿密に連携しており、一方で賃料上昇や売却価格への転嫁を行い、他方でコスト低減に努めております。当社の注力事業地域である都心の不動産市場は成長市場であり、物価上昇を上回る収益を上げることは可能と考えております。④ 安定収益基盤の確立不動産市況に左右されない収益基盤の確立に向けて、ストック型収益の強化も目指しています。2025年9月に浅草で70年不動産管理事業を営む株式会社富士ホームを子会社化し、管理戸数の増加を図りました。今後もM&Aを通じてストック型収益企業をグループ化し、安定収益基盤を確立してまいります。⑤ コーポレート・ガバナンスの強化当社は、コーポレート・ガバナンスの基本的な考え方として、社会的責任を自覚し、公平性、透明性及び効率性を確保しながら会社事業を遂行することを重んじております。徹底したコンプライアンスの遵守を基に、当社を取り巻く全てのステークホルダーから信頼していただける企業を目指しております。組織形態においては監査等委員会設置会社を採用し、取締役会の議決権を有する監査等委員が取締役の業務執行について適法性、妥当性を監査することで取締役会の監督機能をより一層強化しております。また、執行役員制度を採用し、機動的な執行体制を確立しております。また、2026年5月の株主総会に複数の女性取締役体制を諮るなど、年齢や性別等にかかわらず能力のある者を登用し、中長期的な企業価値向上を目指してまいります。⑥ 資本効率の改善当社は、株主や銀行から調達した資本を効率よく収益につなげる資本効率性の改善を経営の重点課題として位置付けております。特に重視しているのがROEであり、中長期的に12%水準を達成・維持することを目指しております。 具体的には、従業員一人当たり営業利益を1,800万円規模に高めて売上高当期純利益率を向上していきます。また、訴求力のある在庫を短期間で売却することで総資産回転率を高めていきます。加えて、財務の健全性を維持しつつ機動的な借り入れを行うことで大型物件等、在庫を質量の双方から拡充し、財務レバレッジを適正に働かせながら事業規模を拡大させていきます。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 経営成績の状況当社グループは「空室のない元気な街を創る」という企業理念のもと、入居率や賃料水準の低下等により、収益の改善が必要となった中古不動産を取得し、リノベーションやリーシング(賃貸募集活動)を実施し、収益改善による収益不動産としての資産価値を高めた上で不動産投資家へ販売するという不動産販売事業を主力事業として、東京都心部を中心に1都3県で事業を展開しております。当連結会計年度(2025年3月1日から2026年2月28日まで)におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善を背景とした個人消費の底堅さや、旺盛なインバウンド需要等に支えられ、緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、日本銀行の政策金利引き上げに伴う借入コストの上昇や、依然として高止まりする建築資材価格・人件費の影響、さらには不安定な国際情勢による資源価格の変動など、先行きについては依然として不透明な状況が続きました。当社グループの属する不動産業界におきましては、金利水準の上昇に伴う金融情勢の変化は見られるものの、都心部を中心とした地価の上昇や、実需・投資両面における旺盛な需要に支えられ、総じて活況な市場環境が継続いたしました。このような事業環境下におきまして当社グループは、主力事業である不動産販売事業で26件の販売件数となりました。仕入については、一棟マンションや一棟オフィスを中心としつつも、区分マンション、区分オフィス・店舗など多様な不動産種別の取扱いを目指して積極的に仕入を進めた結果、販売用不動産残高は前連結会計年度を上回る8,293,512千円となり、2027年2月期以降の販売に寄与する販売在庫を大きく抱えることができました。この結果、当連結会計年度の業績として、売上高は13,543,337千円(前年同期比9.0%増)、営業利益は774,443千円(同20.6%減)、経常利益は468,107千円(同36.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は294,734千円と(同36.2%減)なりました。 セグメント別の経営成績は次のとおりであります。(不動産販売事業)不動産販売事業におきましては、主に中古物件を購入しリノベーションやリーシング(賃貸募集業務)を行い、付加価値を高めたうえで不動産投資家への販売を手掛けてまいりました。当連結会計年度は、レジデンス8棟、区分マンション7件、区分事務所6件、ビル5棟を売却いたしました。その結果、当連結会計年度における売上高は12,585,011千円(同9.5%増)、セグメント利益は926,402千円(同10.2%減)となりました。 (不動産賃貸事業)不動産賃貸事業におきましては、これまでも安定的に収益を上げていた貸しコンテナ、コインパーキング、事業用・居住用サブリースに加え、不動産販売事業において取得した販売用不動産賃料収入等の獲得にも努めてまいりました。その結果、当連結会計年度における売上高は703,651千円(同1.2%減)、セグメント利益は74,362千円(同42.3%減)となりました。 (不動産管理事業)不動産管理事業におきましては、既存顧客に対する管理サービスの向上に努めるとともに、安定収入を増やすべく、新たに販売した不動産の管理受託にも取り組んでまいりました。また、当期中に買収した株式会社富士ホームが業績に寄与した結果、当連結会計年度における売上高は254,675千円(同13.9%増)、セグメント利益は88,929千円(同9.4%増)となりました。 ② 財政状態の状況当連結会計年度末における財政状態は、総資産14,514,454千円、負債10,528,212千円、純資産3,986,242千円となりました。また、自己資本比率は27.5%となっております。 (流動資産)当連結会計年度末における流動資産の残高は13,773,524千円となり、前連結会計年度末に比べ1,185,397千円増加しました。これは主に、現金及び預金が743,244千円、仕掛販売用不動産が2,264,130千円増加したものの、販売用不動産が1,901,196千円減少したためであります。 (固定資産)当連結会計年度末における固定資産の残高は740,930千円となり、前連結会計年度末に比べ89,137千円増加しました。これは主に、のれんが60,392千円、長期前払費用が9,334千円、繰延税金資産が44,481千円増加したものの、減価償却費を33,321千円計上したためであります。 (流動負債)当連結会計年度末における流動負債の残高は3,395,897千円となり、前連結会計年度末に比べ357,726千円増加しました。これは主に、短期借入金が158,500千円、1年内返済予定の長期借入金が246,100千円増加したためであります。 (固定負債)当連結会計年度末における固定負債の残高は7,132,315千円となり、前連結会計年度末に比べ111,267千円減少しました。これは主に、長期借入金が25,686千円増加したものの、社債が80,000千円減少したためであります。 (純資産)当連結会計年度末における純資産合計は3,986,242千円となり、前連結会計年度末に比べ1,028,076千円増加しました。これは主に、新株予約権の行使により資本金が372,864千円、資本剰余金が372,864千円、譲渡制限付株式報酬としての新株式の発行により資本金が11,960千円、資本剰余金が11,960千円増加、親会社株主に帰属する当期純利益を294,734千円計上したものの、剰余金の配当36,232千円が発生したことによるものであります。 ③ キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、3,852,722千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果使用した資金は250,386千円となりました(前年同期は2,014,514千円の使用)。これは主に、税金等調整前当期純利益467,114千円を計上した一方、棚卸資産の増加額363,158千円が生じたこと等によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は284,345千円となりました(前年同期は68,814千円の使用)。これは主に、定期預金の預入による支出250,800千円、子会社株式の取得による支出53,562千円が生じたこと等によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果得られた資金は1,010,861千円となりました(前年同期は2,487,343千円の獲得)。これは主に、長期借入れによる収入8,651,780千円、新株予約権の行使による株式の発行による収入738,800千円が生じた一方、長期借入金の返済による支出8,389,312千円が生じたこと等によるものであります。 ④ 生産、受注及び販売の実績a.生産実績当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。 b.受注実績当社グループは受注生産を行っておりませんので、該当事項はありません。 c.販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年3月1日至 2026年2月28日)前年同期比(%)不動産販売事業(千円)12,585,011109.5不動産賃貸事業(千円)703,65198.8不動産管理事業(千円)254,675113.9合計(千円)13,543,337109.0 (注) 1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。 相手先前連結会計年度(自 2024年3月1日至 2025年2月28日)当連結会計年度(自 2025年3月1日至 2026年2月28日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)㈱アスコット1,893,36815.2--森下信太郎--1,761,58913.0㈱ジェイ・ワン・プランニング--1,592,69811.8 (注)前連結会計年度における、森下信太郎、株式会社ジェイ・ワン・プランニング、当連結会計年度における株式会社アスコットに対する販売実績は、総販売実績に対する割合が10%未満のため記載を省略しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容a.財政状態及び経営成績の状況当社グループの当連結会計年度の財政状態に関する認識及び分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」に記載のとおりであります。経営成績の状況(売上高)当連結会計年度の売上高は、13,543,337千円(前年同期比9.0%増)となりました。セグメントごとにみますと、不動産販売事業は、取扱物件の価格帯向上や大型物件の取組み強化等、平均販売金額を高める方針を進めた結果、販売単価が向上し、売上高は12,585,011千円(同9.5%増)となりました。不動産賃貸事業は、販売用不動産の賃料収入について、新築物件および実需向け区分物件の仕入案件が増加したことに伴い、賃料収入を生み出す稼働物件の保有割合が低下した結果、売上高は703,651千円(同1.2%減)となりました。不動産管理事業は、販売事業で販売した物件の管理受託や、株式会社富士ホームを新規取得したことも寄与し、売上高は254,675千円(同13.9%増)となりました。 (売上原価、売上総利益)当連結会計年度の売上原価は、積極的な販売活動により11,525,479千円(前年同期比9.9%増)となりました。この結果、当連結会計年度の売上総利益は、2,017,857千円(同3.9%増)となり、売上高に対する売上総利益の比率は前連結会計年度から0.7ポイント減少し、14.9%となりました。 (販売費及び一般管理費、営業利益)当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、積極的な販売活動のためにかかる人件費の増加や、居住用販売用不動産の在庫水準の影響により、居住用販売用不動産に係る控除対象外消費税等が増加した結果、1,243,414千円(前年同期比28.7%増)となりました。この結果、当連結会計年度の営業利益は774,443千円(同20.6%減)となり、売上高に対する営業利益の比率は前連結会計年度から2.1ポイント減少し、5.7%となりました。 (営業外損益、経常利益)当連結会計年度の営業外収益は、18,160千円(前年同期比115.0%増)となりました。また、営業外費用は、販売用不動産購入資金に係る借入の融資手数料や支払利息の増加により324,495千円(同33.6%増)となりました。この結果、当連結会計年度の経常利益は468,107千円(同36.8%減)となり、売上高に対する経常利益の比率は前連結会計年度から2.5ポイント減少し、3.5%となっております。 (特別損益、当期純利益)当連結会計年度は特別利益の計上はありませんでした。当連結会計年度の特別損失は、一部設備等の減損損失を計上したことにより、992千円(前年同期比712.6%増)となりました。また、法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額をあわせた税金費用は、172,379千円(同38.1%減)となりました。その結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は294,734千円(同36.2%減)となっております。 b.経営成績に重要な影響を与える要因について経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり様々なリスク要因が考えられます。当社グループは、それらのリスクに対しての対応策を講じ、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載した事項を推進し、主力事業である不動産販売事業を更に成長させるとともに、不動産賃貸事業、不動産管理事業においては安定収益の獲得に努め、成長性を取りつつ安定性も兼ね備えたバランスのよい事業構成を目指してまいります。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報a.キャッシュ・フローの状況当社の当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析とそれらの要因につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 b.資本の財源及び資金の流動性についての分析当社グループの資金需要のうち主なものは、運転資金、販売用不動産購入資金、設備資金であります。運転資金は、原則として手許資金で賄っておりますが、金融機関からの総合的提案があった場合は調達を行い、手元流動性を高め緊急な販売用不動産の取得にも対応できる体制を整えております。販売用不動産購入資金は、主に金融機関からの借入れにより調達しており、物件毎の販売計画に基づいて長期借入金または短期借入金で調達しております。また、当連結会計年度末において複数の金融機関との間で合計5,850,000千円の当座貸越契約及びコミットメントライン契約を締結しております。(借入実行残高3,505,000千円、借入未実行残高2,345,000千円)設備資金は、設備投資計画に基づき、案件ごとに手持ち資金で賄えるか、不足するかの検討を行います。不足が生じる場合は、長期借入金にて調達を行っております。なお、当連結会計年度末における借入金及び社債を含む有利子負債の残高は9,689,909千円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は3,852,722千円となっております。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
事業リスク
- 経済動向と不動産市況不動産業界は景気、地価、空室率、販売価格、税制、金利などの影響を大きく受けます。これらの変動や税制の見解相違は、同社の業績に影響を与える可能性があります。一都三県に特化し、収益不動産の収益アップ力を活かした多様な物件の仕入れ・販売でリスク低減を図っています。
- 資金調達への依存不動産販売事業の資金を金融機関からの借入に大きく依存しており、有利子負債比率は243.08%と高い水準です。金利上昇や信用力低下による融資困難は、支払利息の増加や事業計画の変更を招き、業績に影響を及ぼす可能性があります。特定の金融機関に依存せず、個別物件ごとに融資を受け、資金調達手段の多様化を進めています。
- 棚卸資産の評価と減損経済情勢や不動産市況の悪化により、販売用不動産の価値が帳簿価額を下回った場合、棚卸資産の評価損が発生し、業績に影響を与える可能性があります。また、賃貸事業の不動産についても、将来キャッシュ・フローが帳簿価額を下回れば減損損失が発生する可能性があります。同社は市況動向を常に確認し、適切な仕入れで対応しています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経済動向及び不動産市況について当社グループの属する不動産業界は、景気動向、地価動向、空室率の推移、不動産販売価格動向、各種税制や、金利の上昇等の影響を受けやすく、当社グループにおいてもこれらの影響を受けやすいため、諸情勢にともなう変化や税制においては見解の相違等があった場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、一都三県(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)を主要エリアとして不動産販売事業を行っており、このエリアにおいて、これまで培ってきたノウハウを活かし動向の変化に素早く対応できる体制を整えております。また、当社グループの収益不動産の収益アップ力を活かし、特定の種別や規模に依存せず多様な販売用不動産の仕入販売を実現することでリスク低減に取り組んでおります。 (2) 資金調達について① 有利子負債への依存について当社グループは、不動産販売事業における不動産の取得資金を主に金融機関からの借入金によって調達しており、2026年2月期末時点において、有利子負債比率は243.08%となっております。そのため、市場金利が上昇する局面や、当社グループの財務状態が著しく悪化し、信用力が低下して金融機関からの融資が受けられない場合には、支払利息等の増加や事業計画が変更となり、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、特定の金融機関に依存することなく、個別物件毎に金融機関に融資を受けております。また新たな金融機関との新規取引や資金調達手段の多様化を進めております。 ② 借入金にかかる確約条項について当社グループの一部の借入契約には財務制限条項が付されております。当該条項に抵触した場合には、期限の利益を喪失し、当該借入金の一括返済を求められること等により当社グループの財政状況に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 資金繰りリスクについて当社グループでは、販売用不動産購入資金として金融機関から融資を受ける際、返済期限を1年以内に設定する場合がありますが、当該不動産が販売計画通りに売却できず返済期限を迎えた場合、当社グループの資金繰りが著しく悪化する可能性があります。また、販売用不動産購入資金としての融資の返済原資は販売用不動産売却代金としており、計画よりも販売価格が大きく下落した場合、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、長年培ってきた収益不動産の目利き力やマーケット動向の情報収集力、賃貸リーシング力を活かし、当初計画通りの販売を実現していくことに努めております。 (3) 棚卸資産の評価及び固定資産の減損損失に関する会計処理の適用等について当社グループの不動産販売事業における販売用不動産について、経済情勢や不動産市況の悪化等により当初計画通り販売が進まず販売用不動産としての価値が帳簿価額を下回った場合には、棚卸資産の簿価切下げ処理に伴う損失が発生し、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの不動産賃貸事業に供する資産等について、当該保有不動産の生み出す割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回った場合は、減損損失が発生し、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、不動産市況動向を常に確認し事業活動を行っております。動向に合わせた仕入を適切に行うことにより、当初販売計画に支障が出ないよう努めております。 (4) 物件の売却時期による業績の変動について当社グループは、保有物件のバリューアップ完了後に不動産投資家に対して売却を行いますが、当該事業の売上高及び売上原価は物件の引渡時に計上されます。一取引当たりの金額が非常に高額なものもあることから、売却時期による業績の変動が大きくなる場合があります。高額物件の売却時期により、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。このリスクに対応するために、販売用不動産在庫数の拡充を行い、販売計画に見込んでいた物件の販売ができなくなった場合に、代替物件を確保できる体制構築ができるよう努めてまいります。 (5) 競合等の影響について当社グループは、一都三県(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)を中心とした営業エリアの物件を対象としていますが、当該首都圏近隣は特に大手デベロッパー等との価格競争が激しくなっております。また、宅地建物取引業免許を交付されれば、初期投資の必要はほぼなく事業を始められますので、新規参入する業者が増える可能性があります。それに伴い、当社グループが優良な物件を取得できなくなった場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、強みである収益不動産の収益アップ力を活かしたバリューアップの拡充等により競争力の向上を図り、不動産販売事業の拡大を推進することでリスク低減に取り組んでおります。 (6) 人員体制について① 人材の確保について当社グループは、経営課題の克服及び今後の事業の発展のためには、優秀な人材が必要不可欠であると認識しております。したがって、人事制度の充実を図り、当社グループの経営理念や経営方針を理解した社員の育成に努めるとともに、必要に応じて、優秀な人材を採用する方針であります。しかしながら、当社グループの求める人材が十分に確保できなかった場合や当社グループの優秀な人材が退職した場合、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 ② 代表取締役への依存について当社の代表取締役社長である松本俊人は、当社グループの経営方針や事業戦略の立案、決定並びに事業の推進において重要な役割を果たしております。当社グループの事業拡大とともに同氏に過度に依存しない体制の構築を進めておりますが、何らかの事情により同氏の業務遂行が困難になった場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 個人情報の管理について当社グループは、事業を運営するにあたり、顧客や不動産所有者等の情報を保有しております。万が一、外部漏洩やデータ喪失等が発生した場合、当社グループの社会的信用の低下や損害賠償請求等による費用の発生により、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、個人情報の流出を防止するために、個人情報取扱規程を定め、関連法令及びガイドライン等を遵守し、管理体制の確立を行っております。また、社内研修も行っており上記関係規範を役員・従業員に周知・徹底しております。 (8) その他事業環境・事業内容について① 法的規制等について当社グループは、事業を運営するにあたって、主に、借地借家法、宅地建物取引業法、建設業法、建築基準法、建築士法、住宅宿泊事業法、不動産特定共同事業法、都市計画法、国土利用計画法、金融商品取引法、個人情報の保護に関する法律、消防法、保険業法等の規制や、不動産業に関連する諸規約等の制限を受けております。当社グループは、上記の主要な許認可を含め関係法令の遵守に努めており、事業に必要な免許及び許認可に関して、取消や行政処分を受けたことはありません。しかしながら今後、法令等の違反や不正等により許認可の取消や行政処分等を受け、当社グループの事業範囲が制限された場合、社会的信用が低下し顧客からの解約等が発生し、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。また、法的規制の改廃及び新設等により規制が強化された場合や、法的規制の解釈・運用が変化した場合、当社グループ事業範囲の制限、費用負担の増加が生じ、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、管理部が中心となり顧問弁護士や各士業と連携し各種法規制に対応しております。また役員・従業員を対象に外部機関や弁護士等によるコンプライアンス研修等を実施しており法令順守の意識を高めております。なお、法規制について、その有効期限やその他の期限が法令、契約等により定められているものは下表のとおりであります。(許認可等の状況)会社名許認可等の名称許認可(登録)番号有効期限許認可等の取消または更新拒否の事由株式会社アズ企画設計宅地建物取引業免許国土交通大臣(3)第8764号2030年3月11日宅地建物取引業法第66条一般建設業免許埼玉県知事(般-5)第58196号2029年3月14日建設業法第29条金融商品取引業登録(第二種金融商品取引業)関東財務局長(金商)第3225号―金融商品取引法第52条、第54条賃貸住宅管理業者登録国土交通大臣(02)第003170号2026年12月23日賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律第23条不動産特定共同事業登録金融庁長官・国土交通大臣第104号―不動産特定共同事業法第36条 ② 偶然不測の事象及び地域偏在について当社グループは一都三県(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)を中心とし、宮城県においても事業を展開しておりますが、それらの地域において火災、破裂爆発、落雷、風災、ひょう災、雪災、水災、地震火災、地震破裂、地震倒壊、噴火及び津波並びに電気的事故、機械的事故その他偶然不測の事故並びに戦争、暴動、騒乱、テロ等の災害により、当社グループが保有する販売用不動産や賃貸施設、その他サブリース物件について滅失、劣化又は毀損し、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。さらに、偶然不測の事故・自然災害により不動産に対する投資マインドが冷え込んだ結果、不動産需要が減り、当社グループの事業が影響を受け、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、原則として新耐震基準の物件を選定し物件を取得しております。また、物件を取得する前にハザードマップの確認や役所等へのヒアリング確認を行うことにより、リスク低減に取り組んでおります。 ③ 契約不適合責任について当社グループは、不動産販売事業において当社グループが顧客に販売した物件において、通常、契約不適合責任を負っております。販売した物件において、種類、品質又は数量に関し契約の内容に適合しないもの(以下「契約不適合」といいます。)があった場合、契約不適合が原因で生じた損害に対する責任として、補修工事や損害賠償等により当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、販売用不動産の契約前に担当部署と管理部において、リスクとなり得る事項を洗い出し可能な限り契約書に明記にすることによりリスク低減に取り組んでおります。 ④ マスターリース契約の特性について当社グループは、不動産賃貸事業において、不動産所有者へ一定期間一定額の賃料を支払う契約で土地・建物等を借り上げ、当社グループが貸主として当該土地・建物等をテナントに賃貸しております。これをマスターリース契約と呼びます。原則、テナントの有無にかかわらず不動産所有者へ一定額の支払が発生するため、テナントの要望による賃料減額や、テナントが退去し空室となった場合、当該物件における賃貸利益が減少するもしくはマイナスとなる可能性があり、長期間にわたる空室や賃料減額が多数において発生した場合は、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、賃料決定のプロセスにおいて、近隣の同種物件の成約情報の収集や、候補物件の現地調査を行い、契約期間における空室の発生や賃料の下落を勘案して決定しリスク低減に取り組んでおります。 ⑤ 委託先への依存について当社グループは、不動産管理事業において、主に管理物件の建築設備保守点検業務や清掃業務、工事を委託会社へ発注しております。委託先や発注先の選定に際して、財務状況や経営状態、品質管理能力、技術力等を総合的に勘案して選定しておりますが、委託先や発注先を十分に確保できず納期遅延が発生した場合や、委託先や発注先の倒産や工事中の事故などが発生した場合、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。また、不動産販売事業においては、新築一棟マンションの設計施工にあたり、設計及び施工工事の一部又は全部を委託会社へ発注しております。設計事務所の選定においては設計能力や事業継続能力などを、建設会社の選定においては施工能力や事業継続能力などについて慎重な検討を行っておりますが、設計事務所や建設会社が経営不安に陥った場合、建築資材の価格上昇に伴い外注コストが上昇した場合、また建設中の事故等予期せぬ事象が発生した場合には、計画通りに物件の開発、販売をすることができなくなり、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、特定の委託先に偏らないよう、委託分野に応じて複数の委託先の確保に努めております。また委託先を選定する際には、委託先の信用調査や面談、実績、許認可等の確認を行い慎重に選定しており上記リスク低減に努めております。