研究開発費(時系列)
| 年度 | R&D費用(億円) | 設備投資(億円) |
|---|---|---|
| 2025-03 | - | 50 |
| 2024-03 | - | 49 |
| 2023-03 | - | 49 |
| 2022-03 | - | 44 |
| 2021-03 | - | 48 |
研究開発活動(本文)
FY2025|2,637 文字
6 【研究開発活動】中期経営計画のビジョンに沿い、当社は74期も「人と自然の豊かな未来に貢献するコーティング技術開発」を研究開発活動の理念として掲げ、表面改質技術を軸に新たなビジネスモデルの確立を目指しました。先進的コーティングの開発、環境負荷の低減、モノづくりの高度化、そして人材育成を活動の基本とし、独創的な研究開発を進めております。多様化する顧客のニーズに対応するため、様々な技術的アプローチを通じて、表面改質技術を核とした顧客満足度の高い総合的なソリューションを徹底的に追求し、その実現に尽力いたします。当社の研究開発活動は、将来を見据えた先行的な基礎研究と、顧客のニーズに迅速に対応する商品開発という2つの柱で推進し、以下の3点を重点的な研究開発領域としております。 ① 溶射技術開発(一般的な産業機械・装置の部材開発、溶射プロセスの開発) ② 半導体部品化技術(溶射技術を中心とした半導体・液晶パネル製造装置部品などの開発) ③ 成膜プロセス開発(レーザ応用、PVD、CVD、TD、ZAC)、有機コーティング当社グループの研究開発活動は、主に溶射技術開発研究所が中心となり推進しており、顧客ニーズに対応した機能性皮膜の開発を行うため、近い将来の技術動向の調査・検討、新たな機能性皮膜の創出、知的財産の取得推進、学術・業界団体への参加や発表、そして技術情報の収集を通じて研究開発レベルの向上を図っております。一方で、多様化する顧客ニーズへの対応が求められる次世代商品の開発や生産技術上の課題については、各工場や事業所の営業、製造、技術部門と溶射技術開発研究所が緊密に連携しながら、迅速な対応を進めております。なお、PVD(物理蒸着)やDLC(ダイヤモンドライクカーボン)などの薄膜プロセスに関しては、連結子会社である日本コーティングセンター株式会社と協力しながら研究開発に取り組んでおります。当連結会計年度における当社グループの研究開発費の総額は1,569百万円であり、セグメントごとの主な内容は次のとおりであります。なお、当社グループの研究開発費につきましては、事業セグメントへの配分が困難なものも多いため、セグメントごとの研究開発費の金額は記載しておりません。 (1) 溶射加工(単体)74期では、当社の中期経営計画および研究開発活動の方針にあわせ、「半導体製造装置」および「環境・エネルギー」分野の用途拡大を重点テーマとして、表面改質技術の適用開発による環境負荷低減や高機能部材の提供を推し進めてまいりました。半導体分野におきましては、製造装置メーカ向けにメモリICやロジックICの製造装置を構成するチャンバー部品や静電チャックへのコーティング開発を継続しております。特にプラズマエッチング装置部品では、ナノレベルの配線幅を持つ集積回路の増産にも対応できる高性能なコーティングとして、皮膜組織の緻密化を目的とした成膜プロセスの開発、部材の温度制御に係る溶射ヒータや測温技術開発、計算科学を用いた皮膜構造設計ならびに成膜条件の最適化、製品展開における生産技術開発、またこれらの開発に必要となる評価機器設備の導入や評価技術の高度化など、様々なコーティング開発を進めております。環境・エネルギー分野におきましては、脱炭素と資源循環社会の実現に向けた取り組みの中で、従来からの高効率ガスタービン火力発電などの設備に適用する熱遮蔽皮膜だけでなく、水素、アンモニア燃料による発電に対応すべく、皮膜模索やその性能評価を進めました。また、ボイラ発電設備におけるバイオマスおよびアンモニア混焼時に発生する高温腐食に耐える溶射皮膜の開発も継続的に進めております。また、一方、事業活動における環境負荷低減策として、溶射施工時に発生する二酸化炭素の排出を抑制するためのグリーン燃料導入の検討や、成膜時の歩留まり向上、溶射時に発生する粉塵の廃材のリサイクルにも積極的に取り組んでおります。 (2) 国内子会社国内子会社の日本コーティングセンター株式会社では、主にPVDやDLCの受託加工を行っております。自動車産業向けのエンドミル、ドリルなどの切削工具や歯切り工具、プレス金型、機械部品への表面処理を手広く実施しております。昨年度は、株式会社デンソーと共同で、切削工具のリユース回数を増やしても工具径の減少が極めて少なく、工具寿命を大幅に延長する環境貢献型製品「Decоatα」を開発し上市しました。また、半導体装置向けに、耐プラズマエッチング性、耐熱性を備えたPVD膜のELIPシリーズ、均一なDLC薄膜のスリックnanоシリーズ、ESD対策用DLC膜のTHОRスリックの拡販を進めました。その他、自動車のEV化に伴う各種部品を対象に、様々な加工方法に対応した被膜開発の検討を実施しました。 (3) 海外子会社海外子会社である台湾の漢泰国際電子股份有限公司では、主に半導体、FPD製造装置部品への再コーティングを行っております。台湾の半導体製造メーカでは最先端製品の生産が行われており、漢泰国際電子股份有限公司では最新の皮膜分析装置を導入し皮膜開発を進めております。昨年度は薄膜技術の需要に注目し、PVD皮膜の外注販売を開始しました。またその皮膜品質の改善のため洗浄の改善評価を行いました。さらに同社においても同様のPVD装置を導入することで客先からのコストと納期短縮における要求に応えてまいります。 (4) その他当社は溶射加工以外に、TD処理加工やZACコーティング加工、PTA処理等の肉盛り加工など、機能皮膜の継続的な商品開発を行っております。このうちZACコーティング加工の部門では、ステンレス製配管内面に被覆可能な薄膜を開発し、半導体製造装置の部品に対する適用開発を進めています。その他、レーザ技術の応用開発におきましては、LMD(レーザクラッディング)施工時の基材ひずみを制御するべく、計算科学を用いたシミュレーション技術の研究を進めました。また、LMDよりも皮膜の残留応力が小さいEALA(ハイスピードレーザクラッディング)皮膜の基礎評価や、実機製品に対する適用開発を積極的に進めました。 (5) 特許出願状況等当社グループは積極的な特許出願によって、開発した技術及び皮膜商品の権利化に努めております。当連結会計年度の実績は、特許出願32件、特許登録27件であります。
FY2024|2,616 文字
6 【研究開発活動】当社は、中期経営計画のビジョンに合わせて「人と自然の豊かな未来に貢献するコーティング技術開発」を73期の新たな研究開発活動の理念として掲げ、表面改質技術を軸足とする新時代ビジネスの模索を行うべく、先進的コーティング開発や環境負荷低減、モノづくりの高度化及び人財育成を活動の基本指針として、独創的な研究開発を進めております。多様化する顧客ニーズに対応するべく、様々な技術的アプローチを通じて、表面改質技術をコアとする顧客満足度の高い総合ソリューションの徹底追及とその実現に努めております。当社の研究開発活動は、将来を見通した先行基礎研究とともに、顧客ニーズに即応する商品開発による2本柱で推進し、以下の3点を重点研究開発領域としております。① 溶射技術開発(一般産業機械・装置全般の部材開発、溶射プロセス開発)② 半導体部品化技術(溶射技術を中心とした半導体・液晶パネル製造装置部品等の開発)③ 成膜プロセス開発(レーザ応用、PVD、CVD、TD、ZAC)、有機コーティング当社グループの研究開発活動は溶射技術開発研究所が中心となって推進し、顧客ニーズに対応する機能皮膜の開発を行うべく、近未来技術の模索や検討、機能皮膜の創生、知財化推進、学協会への参加や発表、また技術情報収集を通じた研究開発レベルの向上を図っております。一方、多様化する顧客ニーズへの対応が求められる次世代商品開発や生産技術的な課題につきましては、各工場、事業所の営業、製造、技術部門と溶射技術開発研究所が相互に連携しながら、迅速な対応を行っています。なお、PVD(物理蒸着)やDLC(ダイヤモンドライクカーボン)などの薄膜プロセスに関しましては、連結子会社の日本コーティングセンター株式会社と協力しながら研究開発を進めております。当連結会計年度における当社グループの研究開発費の総額は1,534百万円であり、セグメントごとの主な内容は次のとおりであります。なお、当社グループの研究開発費につきましては、事業セグメントへの配分が困難なものも多いため、セグメントごとの研究開発費の金額は記載しておりません。 (1) 溶射加工(単体)73期では、当社の中期経営計画及び研究開発活動の方針にあわせて、「環境・エネルギー」及び「半導体製造装置」分野の用途拡大を重点テーマとして、表面改質技術の適用開発による高機能部材の提供を推し進めて参りました。半導体分野におきましては、製造装置メーカ向けにメモリICやロジックICの製造部品を中心に、チャンバー部品や静電チャックへのコーティング開発を継続しております。特にプラズマエッチング装置部品では、ナノレベルの配線幅を持つ集積回路の増産にも対応できる高性能なコーティングとして、各種酸化物や弗化物、または複合化合部等の新材料開発、皮膜組織の緻密化を目的とした成膜プロセスの開発、部材の温度制御に係る溶射ヒータや測温技術開発、計算科学を用いた皮膜構造設計ならびに成膜条件の最適化、製品展開における生産技術開発、またこれらの開発に必要となる評価機器設備の導入や評価技術の高度化など、様々なコーティング開発を進めております。環境・エネルギー分野におきましては、脱炭素と資源循環社会の実現に向けた取り組みの中で、ガスタービン火力発電などの高効率発電設備における新規熱遮蔽皮膜の模索やその性能評価を進めました。また、ボイラ発電設備におけるバイオマス混焼時に発生する高温腐食に耐える溶射皮膜の開発も継続的に進めております。一方、事業活動における環境負荷低減策として、溶射施工時に発生する二酸化炭素の排出抑制技術に関する燃料の検討や、成膜時の歩留まり向上、溶射時に発生する粉塵の廃材のリサイクルにも積極的に取り組んでおります。 (2) 国内子会社国内子会社の日本コーティングセンター株式会社では、主にPVDやDLCの被膜開発を行っております。昨年度は、名古屋工場に水素フリーDLC装置を新たに導入し、「TETRAスリック」を上市して、Alなどの非鉄金属用切削工具や、半導体後工程のパッケージング工程に使用されるリードフレームの打ち抜きパンチなどへのサンプルコートを開始いたしました。また、小径切削工具への適用拡大を目的に「ゼニスコート」の耐摩耗性や耐チッピング性をさらに向上させるべく性能改善を図りました。その他、自動車のEV化に伴う各種部品を対象に、切削加工だけでなく様々な加工方法に対応した被膜開発の検討を開始いたしました。 (3) 海外子会社海外子会社である台湾の漢泰国際電子股份有限公司では、主に半導体、FPD製造装置部品への再コーティングを行っております。台湾の半導体製造メーカでは最先端製品の生産が行われており、漢泰国際電子股份有限公司では最新の皮膜分析装置を導入し皮膜開発を進めております。昨年度は、皮膜の表面粗さを制御する新たな処理設備を導入し、これを新皮膜開発にも応用して性能評価を行いました。また、市場動向の影響も受けますが、顧客の求める生産、品質、コスト要求に応えるべく、新規生産設備の導入につきましても検討を進めてまいります。 (4) その他当社は溶射加工以外に、TD処理加工やZACコーティング加工、PTA処理等の肉盛り加工など、機能皮膜の継続的な商品開発を行っております。このうちTD処理加工におきましては、新たにステンレス鋼へのTD被膜適用に向けた実機サンプルの提供を開始いたしました。また、高荷重のかかる鋼管製造部品向けに表面粗さを制御したTD皮膜の実機展開を図りました。ZACコーティング加工の部門では、クロムフリー無機皮膜の開発や、半導体製造装置の排気部品に対する適用開発などを継続しております。その他、レーザ技術の応用開発におきましては、LMD(レーザクラッディング)施工時の基材ひずみを制御するべく、計算科学を用いたシミュレーション技術の研究を進めました。また、LMDよりも皮膜の残留応力が小さいEALA(ハイスピードレーザクラッディング)皮膜の基礎評価や、実機製品に対する適用開発を積極的に進めました。 (5) 特許出願状況等当社グループは積極的な特許出願によって、開発した技術及び皮膜商品の権利化に努めております。当連結会計年度の実績は、特許出願41件、特許登録11件であります。
FY2023|2,775 文字
6 【研究開発活動】当社は、72期の研究開発理念として「未来に貢献する革新的機能皮膜の開発」を掲げ、表面改質技術を軸足とする新時代ビジネスの模索を行うべく、新たなコーティング技術の創造やその周辺技術を含め、独創的なサービスの開発を進めております。多様化する顧客ニーズに対する様々な技術的アプローチを通じて、表面改質技術をコアとする顧客満足度の高い総合ソリューションの徹底追及とその実現に努めております。当社の研究開発は、将来を見通した先行研究と顧客ニーズに即応する商品開発の2本柱で推進しております。また、以下の3点を重点研究開発領域としております。① 溶射技術開発(一般産業機械・装置全般の部材開発、溶射プロセス開発)② 半導体部品化技術(溶射技術を中心とした半導体・液晶パネル製造装置部品等の開発)③ 成膜プロセス開発(レーザ応用、PVD、CVD、TD、ZAC)、有機コーティング当社グループの研究開発活動は溶射技術開発研究所が中心となって推進し、顧客ニーズに対応する機能皮膜の開発を行うべく、近未来技術の模索や検討、機能皮膜の創生、知財化推進、学協会への参加や発表、また技術情報収集を通じて、研究開発のレベル向上を図っております。一方、多様化する顧客ニーズへの対応が求められる次世代商品開発や生産技術的な課題につきましては、各工場・拠点の営業、製造、技術部門と溶射技術開発研究所が相互に連携することで、迅速な対応を行っております。なお、PVD(物理蒸着)やDLC(ダイヤモンドライクカーボン)などの薄膜プロセスに関しましては、連結子会社の日本コーティングセンター株式会社とも協力しながら研究開発を進めております。当連結会計年度における当社グループの研究開発費の総額は1,400百万円であり、セグメントごとの主な内容は次のとおりであります。なお、当社グループの研究開発費につきましては、事業セグメントへの配分が困難なものも多いため、セグメントごとの研究開発費の金額は記載しておりません。 (1) 溶射加工(単体)72期では、弊社の中期経営計画の方針にあわせ「半導体・FPD」及び「環境・エネルギー」の用途拡大を重点テーマとして、高機能部材に対する表面改質技術の適用開発を推し進めてまいりました。半導体分野におきましては、製造装置メーカ向けにメモリICやロジックICの製造部品を中心に、チャンバー部品や静電チャックへのコーティング開発を継続しております。特にプラズマエッチング装置部品では、ビッグデータの活用や高速通信の普及などを背景に、ナノレベルの配線幅を持つ集積回路の生産に対応できる高性能なコーティングが求められており、酸化物や弗化物、または複合化合部等の新材料、主に皮膜組織の緻密化を目的とする成膜プロセスの開発、要素技術開発、計算科学の応用、製品展開における生産技術開発、またこれらに対応するナノレベルの評価設備を導入するなど、様々な角度から技術開発を進めております。FPD分野におきましては、大型静電チャックや有機EL向けチャックなどの高機能化に対応するべく、電極層を含む誘電膜の形成や皮膜表層の構造制御など、顧客の要求仕様を満足する皮膜開発を継続しております。環境・エネルギー分野におきましては、脱炭素と資源循環社会の実現に向けた取り組みの中で、ガスタービン火力発電などの高効率発電設備における新規熱遮蔽皮膜の模索やその性能評価を進めました。また、溶射皮膜自体を発熱体とする溶射ヒータの適用展開を開始しました。この皮膜は熱応答性や温度制御性に優れており、部材の局所的な加熱に適していることから、さまざまな応用が期待されます。一方、事業活動における環境負荷低減策として溶射施工時に発生する二酸化炭素の排出抑制技術に関する手法の開発や、溶射材料の廃材を原料としてリサイクルする検討も開始しております。 (2) 国内子会社国内子会社の日本コーティングセンター株式会社では、主にPVDやDLCの被膜開発を行っております。昨年度は、初期チッピング性に優れた切削工具用被膜「ゼニスコート」を新たに開発し上市しました。また、自動車鋼板用プレス金型の表面処理に関して、IHI Ionbond AG社(本社:スイス チューリッヒ)と業務提携を行い、同社の「Ionbond™90Concept」と日本コーティングセンターの「ヴィーナスコート」を相互に成膜処理できる体制を確立しました。これにより、日本だけでなく、海外でも「ヴィーナスコート」が供給できるようになりました。また、新たなDLC被膜として、高硬度かつ摺動特性に優れる水素フリーDLC被膜の開発にも着手しました。 (3) 海外子会社海外子会社である台湾の漢泰国際電子股份有限公司では、主に半導体、FPD製造装置部品への再コーティングを行っております。台湾の半導体製造メーカでは最先端製品の生産が行われており、漢泰国際電子股份有限公司では顧客の厳しい要求に応えるべく、FE-SEM装置やレーザ顕微鏡、ICP-MS分析装置などの分析装置を導入し、パーツ製品の評価を行いつつ皮膜開発を進めております。昨年度は顧客の要求品質に応えるため、一部の洗浄仕様を改善しリリースを行いました。また今年度は、皮膜の表面粗さを制御する新たな処理設備の導入や、新工場の稼働に向けた対応を進めて、競争力のある皮膜を提供できる体制を整えていく予定です。 (4) その他当社は溶射加工以外に、TD処理加工やZACコーティング加工、PTA処理加工等、機能皮膜の継続的な商品開発を行っております。このうち、TD処理加工におきましては、従来のTD被膜の性能を上回る金型用被膜として新たに「UM-kote」を開発し、サンプル提供を開始しました。ZACコーティング加工におきましては、水素透過防止膜被膜として「MS-ZAC」の評価を進めました。有機系・無機系薄膜の開発では、新しい耐摩耗樹脂コーティングである「NP-kote」の適用開発や、新たな抗菌被膜の開発を進めました。新規成膜プロセスであるレーザクラッディング技術におきましては、一般産業機械向け部品への新規肉盛り技術、または補修技術としての適用開発を進めており、実機部品に対する施工実績が拡大しております。その他、レーザ技術の応用として、さまざまな成膜プロセスと複合化することで、耐摩耗性や密着性または非付着性など、従来性能を凌駕する皮膜開発を継続しており、各種皮膜の適用展開に取り組んでおります。 (5) 特許出願状況等当社グループは積極的な特許出願によって、開発した技術及び皮膜商品の権利化に努めております。当連結会計年度の実績は、特許出願33件、特許登録22件であります。
FY2022|2,700 文字
5 【研究開発活動】当社は、「No.1&Only1技術・サービスの創出で世界をリード」を研究開発の理念として、表面改質技術を軸足とするOnly1コア技術の継続的な自主創造と、コア技術やその周辺技術を含め、独創的なNo.1商品・サービスの開発を進めております。多様化する顧客ニーズに対する様々な技術的アプローチを通じて、表面改質技術をコアとする顧客満足度の高い総合ソリューションの徹底追及とその実現に努めております。当社の研究開発は、将来を見通した先行研究と顧客ニーズに即応する商品開発の2本柱で推進しております。また、以下の3点を重点研究開発領域としております。① 溶射技術開発(一般産業機械・装置全般の部材開発、溶射プロセス開発)② 半導体部品化技術(溶射技術を中心とした半導体・液晶パネル製造装置部品等の開発)③ 成膜プロセス開発(レーザ応用、PVD、CVD、DLC、TD、ZAC)、有機コーティング当社グループの研究開発活動は溶射技術開発研究所が中心となって推進し、顧客ニーズに対応する機能皮膜の開発を行うべく、近未来技術の模索・検討や、機能皮膜の創生、知財化推進、学協会への参加や発表・情報収集を通じて、研究開発のレベル向上を図っております。一方、多様化する顧客ニーズへの対応が求められる次世代商品開発や生産技術的な課題につきましては、各工場・拠点の営業、製造、技術部門と溶射技術開発研究所が相互に連携することで、迅速な対応を行っております。なお、PVD(物理蒸着)やDLC(ダイヤモンダライクカーボン)などの薄膜プロセスに関しましては、連結子会社の日本コーティングセンター株式会社とも協力しながら研究開発を進めております。当連結会計年度における当社グループの研究開発費の総額は1,296百万円であり、セグメントごとの主な内容は次のとおりであります。なお、当社グループの研究開発費につきましては、事業セグメントへの配分が困難なものも多いため、セグメントごとの研究開発費の金額は記載しておりません。 (1) 溶射加工(単体)当社は持続的な成長の実現に向けて、半導体・FPD、環境・エネルギー、輸送機、または産業機械の分野を中心に、高機能部材に対する表面改質技術の適用開発を推し進めております。半導体分野におきましては、製造装置メーカ向けにメモリICやロジックICの製造部品を中心に、チャンバー部品や静電チャックへのコーティング開発を継続しております。特にプラズマエッチング装置部品では、ビッグデータの活用や高速通信の普及などを背景に、ナノレベルの配線幅を持つ集積回路の生産に対応できる高性能なコーティングが求められており、酸化物や弗化物等の新材料の模索や成膜プロセスの開発、皮膜組織の緻密化、要素技術の複合化、製品展開における生産技術開発、実機を模擬した皮膜損傷モデルの解析、またこれらに対応するナノレベルの評価技術など様々な角度から技術開発を行っております。FPD分野におきましては、大型静電チャックの高機能化や有機EL向けチャックなどの高機能化に対応するべく、顧客の高度な要求仕様を満足する製造工程プロセスの開発を継続しております。環境・エネルギー分野におきましてはカーボンニュートラルに向けた取組みが求められており、一般産業機械分野では、特に機械部品のリデュース・リユースを促進する高機能皮膜の開発や、部品の再コーティングに取り組んでおります。また、ボイラ火力発電における脱化石燃料に向けたバイオマス混焼操業などに対応する皮膜開発や、運転効率の向上に貢献する皮膜開発を継続しております。一方、新たな開発テーマとして、溶射施工時に発生する二酸化炭素の排出抑制技術に関する検討を開始いたしました。今後、化石燃料の使用量削減や、成膜作業の高効率化に向けた開発を行ってまいります。 (2) 国内子会社国内子会社の日本コーティングセンター株式会社では、主にPVDやDLCの被膜開発を行っております。昨年度は、切削工具用の小径シャンクツール用に、従来被膜の「マーキュリーW」や「プライムコートT」よりも優れた切削性能を示す被膜開発を進めました。また、切削用DLC被膜におきましても、昨年度に開発した「Neo(ネオ)スリックC」に続き、最も高硬度なDLC被膜となる「Neo(ネオ)スリックH」の開発を行い、実機展開を図りました。その他、生産技術的な課題におきましては、コーティング作業の自動化を図るべく、遂次、設備導入を進めております。 (3) 海外子会社海外子会社である台湾の漢泰国際電子股份有限公司では、主に半導体、FPD製造装置部品への再コーティングを行っております。台湾の半導体製造メーカでは最先端製品の生産を行っており、漢泰国際電子股份有限公司では顧客の厳しい要求に応えるべく、FE-SEM装置やレーザ顕微鏡、ICP-MS分析装置などを導入し、パーツ製品の分析を行いながら皮膜開発を進めております。また、顧客の要求品質に応えるべく皮膜の洗浄技術開発にも注力しております。今期は、昨今の半導体不足の改善に向けて顧客の新工場の稼働が複数予定されており、これにともなう生産効率向上等の改善に向けて技術的な対応を行うべく体制づくりを進めております。 (4) その他当社では溶射加工以外に、TD処理加工やZACコーティング加工、PTA処理加工等、機能皮膜の継続的な商品開発を行っております。このうち、有機系・無機系薄膜の開発では、医療や食品系分野をターゲットとした機能性薄膜の適用試験を進めております。先期は、シリコーン系やテフロン系などの新規有機系皮膜「HS-kote」シリーズの開発や、主として水力発電所の発電機部材に対する新しい耐摩耗樹脂コーティングである「NP-kote」の適用開発を行いました。また、新規成膜プロセスであるレーザクラッディング技術におきましては、一般産業機械向け部品への新規肉盛り技術としての適用開発や基礎特性評価を進めており、実際の機械部品に対する施工実績が拡大いたしました。レーザ技術の応用では、溶射技術にレーザ技術を組み合わせることで、耐摩耗性や密着性または非付着性など、従来の皮膜性能を凌駕したコーティング開発を継続しており、半導体分野や一般産業機械向け分野における適用開発を進めました。 (5) 特許出願状況等当社グループは積極的な特許出願によって、開発した技術及び皮膜商品の権利化に努めております。当連結会計年度の実績は、特許出願31件、特許登録25件であります。
FY2021|2,531 文字
5 【研究開発活動】当社は、「No.1 & Only 1 技術・サービスの創出で世界をリード」を研究開発の理念として、表面改質技術を軸足とするOnly 1 コア技術の継続的な自主創造と、コア技術やその周辺技術を含め、独創的なNo.1 商品・サービスの開発を進めております。多様化する顧客ニーズに対する様々な技術的アプローチを通じて、表面改質技術をコアとする顧客満足度の高い総合ソリューションの徹底追及とその実現に努めております。当社の研究開発は、将来を見通した先行研究と顧客ニーズに即応する商品開発の2本柱で推進しております。また、以下の3点を重点研究開発領域としております。① 溶射技術開発(一般産業機械・装置全般の部材開発、溶射プロセス開発)② 半導体部品化技術(溶射技術を中心とした半導体・液晶パネル製造装置部品等の開発)③ 成膜プロセス開発(レーザ応用、PVD、CVD、DLC、TD、ZAC)、有機コーティング当社グループの研究開発活動は溶射技術開発研究所が中心となって推進し、顧客ニーズに対応する機能皮膜の開発を行うべく、近未来技術の模索・検討を行いつつ、機能皮膜の創生や知財化推進、学協会への参加や発表・情報収集を通じて、研究開発のレベル向上を図っております。一方、多様化する顧客ニーズへの対応が求められる次世代商品開発や生産技術的な課題につきましては、各工場・拠点の営業、製造、技術部門と溶射技術開発研究所が相互に連携することで、迅速な対応を行っております。なお、PVD(物理蒸着)やDLC(ダイヤモンドライクカーボン)などの薄膜プロセスに関しましては、連結子会社の日本コーティングセンター株式会社とも協力しながら研究開発を進めております。 当連結会計年度における当社グループの研究開発費の総額は1,296百万円であり、セグメントごとの主な内容は次のとおりであります。なお、当社グループの研究開発費につきましては、事業セグメントへの配分が困難なものも多いため、セグメントごとの研究開発費の金額は記載しておりません。 (1) 溶射加工(単体) 当社は持続的な成長の実現に向けて、半導体・FPD、新素材や環境・エネルギー、輸送機、医療などを中心に、高機能部材に対する表面改質技術の適用開発を推し進めております。このうち、半導体分野におきましては、製造装置メーカ部品向けにメモリIC又はロジックICの製造部品を中心に、コーティング技術や静電チャックの開発を継続しております。特にプラズマエッチング装置部品向けでは、ビッグデータの活用や高速通信の普及などを背景として、ナノレベルの配線幅を持つ集積回路を効率よく生産できる高性能なコーティングが求められており、酸化物や弗化物等の新材料の模索や、複数の技術を融合させた新しい成膜プロセスによるコーティング開発、またナノレベルの評価技術に注力した対応を行っております。FPD分野におきましては、大型静電チャックの高機能化や有機EL向けチャックへの適用が進み、顧客要求に対応した皮膜の改良を行っております。環境・エネルギー分野におきましては、水力発電などの自然エネルギー発電部材に対する適用開発、ボイラ火力発電においては脱化石燃料に向けたバイオマス燃料に対する高温耐食性に優れた皮膜開発などを進めました。新素材分野におきましては、高炉メーカ向けに高負荷が作用する部材への耐摩耗に優れた厚膜溶射皮膜の開発や展開を行いました。フィルムメーカや紙・パルプ業界では、搬送用超鏡面ロールの開発や湿式環境で使用されるロールへの耐食コーティングなどの開発を行いました。 (2) 国内子会社国内子会社の日本コーティングセンター株式会社では、主にPVDやDLC被膜の開発を行っております。昨年度は、半導体製造装置部品を対象に、新しいPVD装置による「ELIP(エリップ)コート」の応用展開を進めました。またDLC膜におきましては、電子部品の搬送系等で問題となる静電気対策として、「Neo(ネオ)スリックC」を開発し、適用開発を進めました。その他、生産技術面において工程内作業の自動化を検討し、今後導入を進めてまいります。 (3) 海外子会社海外子会社である台湾の漢泰国際電子股份有限公司では、主に半導体・FPD製造装置部品への再コーティングを行っております。台湾の半導体製造メーカでは最先端製品の生産を行っており、漢泰国際電子股份有限公司では顧客の厳しい要求に応えるべく、FE-SEM装置やレーザ顕微鏡、ICP-MS分析装置などを導入し、パーツ製品の分析を行いつつ皮膜開発を進めております。また、顧客の要求品質に応えるべく皮膜の洗浄技術開発にも注力しております。 (4) その他当社では溶射加工以外に、TD処理加工やZACコーティング加工、PTA処理加工等、機能皮膜の継続的な商品開発を行っております。このうち、有機系・無機系薄膜の開発では、医療・食品系分野をターゲットとした機能性薄膜の適用試験を進め、生体や血液に対して非付着性を有するコーティングの適用開発を継続しております。また、シリコーン系やテフロン系などの新規有機系皮膜の開発も進めており、医療分野に限らず新たな機能皮膜としての適用開発も行いました。新規成膜プロセスとなるレーザクラッディング技術につきましては、一般産業機械向け部品への新規肉盛り技術として評価を進め、低入熱な特徴を生かして基材のひずみを低減した適用開発や、耐キャビテーション皮膜としての適用開発など、実際の機械部品に対する施工実績が拡大しました。レーザ技術を応用したコーティング開発につきましては、レーザ技術と溶射技術を組合せた皮膜開発についても積極的に取組んでおります。耐摩耗性や密着性又は非付着性など、従来の溶射皮膜の性能を凌駕したコーティング特性が得られており、半導体分野や一般産業機械向けに適用開発を進めております。 (5) 特許出願状況等当社グループは積極的な特許出願によって、開発した技術及び皮膜商品の権利化に努めております。当連結会計年度の実績は、特許出願35件、特許登録23件であります。
FY2020|2,329 文字
5 【研究開発活動】当社は、「No.1 & Only 1 技術・サービスの創出で世界をリード」を研究開発の理念として、表面改質技術を軸足とするOnly 1 コア技術の継続的な自主創造と、コア技術やその周辺技術を含め、独創的なNo.1 商品・サービスの開発を進めております。多様化する顧客ニーズに対する様々な技術的アプローチを通じて、表面改質技術をコアとする顧客満足度の高い総合ソリューションの徹底追及とその実現に努めております。当社の研究開発は、将来を見通した先行研究と顧客ニーズに即応する商品開発の2本柱で推進しております。また、以下の3点を重点研究開発領域としております。① 溶射技術開発(一般産業機械・装置全般の部材開発、溶射プロセス開発)② 半導体部品化技術(溶射技術を中心とした半導体・FPD製造装置部品等の開発)③ 成膜プロセス開発(レーザ応用、PVD、CVD、DLC、TD、ZAC)、有機コーティング当社グループの研究開発活動は溶射技術開発研究所が中心となって推進し、新プロセスによる皮膜開発の推進、顧客ニーズの把握と産学連携強化を進めるとともに、要素技術の抽出や応用、知財化検討、また先端技術への学術的なアプローチを通じて研究開発のレベル向上を図っています。一方、多様化する顧客ニーズへの即応性が求められる商品開発や生産技術的な課題につきましては、各工場・拠点の営業、製造、技術部門と溶射技術開発研究所が相互に連携することで、迅速な対応を行っています。なお、PVD(物理蒸着)やDLC(ダイヤモンドライクカーボン)などの薄膜プロセスに関しましては、連結子会社の日本コーティングセンター株式会社とも協力しながら研究開発を進めております。当連結会計年度における当社グループの研究開発費の総額は1,159百万円であり、セグメントごとの主な内容は次のとおりであります。なお、当社グループの研究開発費につきましては、事業セグメントへの配分が困難なものも多いため、セグメントごとの研究開発費の金額は記載しておりません。 (1) 溶射加工(単体)当社は持続的な成長の実現に向けて、半導体・FPD、新素材や環境・エネルギー、輸送機、医療などを中心に、高機能部材に対する表面改質技術の適用開発を推し進めております。このうち、半導体分野におきましては、製造装置メーカ部品向け耐プラズマ・コーティング技術や静電チャックの開発を継続しております。特に半導体製造装置であるプラズマエッチング装置部品向けでは、IoT化やビッグデータ活用を背景としてナノレベルの配線幅を持つ集積回路の生産に対応できる高性能なコーティングが求められており、弗化物等の新材料や新成膜プロセス開発によるコーティング仕様の確立、また評価技術に注力した対応を行いました。新素材分野におきましては、高炉メーカ向けには、新たに衝撃などの高負荷が作用する部材への耐摩耗溶射皮膜の開発や展開を行いました。フィルムメーカや紙・パルプ業界では、搬送用ロールへの非粘着皮膜の展開などを継続して行いました。環境・エネルギー分野におきましては、ガスタービン発電機などの高温部材を保護する遮熱セラミックス皮膜の開発を(一財)日本ファインセラミックスセンターと進めておりましたが、従来の熱伝導率を遥かに凌駕する低熱伝導率を有する新組成の遮熱セラミックス皮膜を開発するに至り外部発表を行いました。この皮膜は今後、新規のガスタービン発電機やジェットエンジンに適用するべく同センターと共同開発を継続していく予定です。また、新規技術となるレーザを溶射と組合せた皮膜開発では、従来の溶射皮膜では達成できなかった密着力や耐摩耗性または耐食性が飛躍的に向上したコーティングの顧客展開を進めることができました。すでに、特定の顧客に対しましてはコーティング提供を開始し、好評価を得ていることから、今後も商品展開を進めて参ります。 (2) 国内子会社国内子会社の日本コーティングセンター株式会社では、主にPVDやDLC被膜の開発を行っております。昨年度は、当社とともに半導体製造装置部品向け被膜の開発にも注力し、一部の顧客へ展開しました。また、DLC膜におきましては、従来の「Neo(ネオ)スリック」シリーズの顧客評価が良好であり、これをさらに改良することで、より顧客ニーズに合った仕様の確立を図りました。その他、生産技術におきましては、自動検査装置の導入や工程内作業の自動化などを進め、製品の品質向上、省力化や効率化への取り組みを開始しました。 (3) その他当社では溶射加工以外に、TD処理加工やZACコーティング加工、PTA処理加工等、機能皮膜の継続的な商品開発を行っております。このうち、有機系・無機系薄膜の開発では、医療・食品系分野をターゲットとした機能性薄膜の適用試験を進めており、生体や血液に対する非付着性コーティング開発や撥水性・親水性を応用した医療器具への応用、耐食性コーティングの開発・評価などを進めています。また、一部、半導体製造装置部品に対するコーティング開発にも着手しています。新規成膜プロセスとなるレーザクラッディング技術につきましては、一般産業機械向け部品の補修技術として確立を図るため、皮膜の電気化学特性評価や残留応力等の評価を進めています。レーザ技術を応用したコーティング開発につきましては、今後も開発を積極的に進めて参ります。 (4) 特許出願状況等当社グループは積極的な特許出願によって、開発技術および皮膜商品の権利化に努めております。当連結会計年度の実績は、特許出願26件、特許登録33件であります。
FY2019|2,329 文字
5 【研究開発活動】当社は、「No.1 & Only 1 技術・サービスの創出で世界をリード」を研究開発の理念として、表面改質技術を軸足とするOnly 1 コア技術の継続的な自主創造と、コア技術やその周辺技術を含め、独創的なNo.1 商品・サービスの開発を進めております。これにより表面改質技術をコアとする顧客満足度の高い総合ソリューションの徹底追及とその実現に努めております。当社の研究開発は、将来を見通した先行研究と顧客ニーズに即応する商品開発の2本柱で推進しております。また、以下の3点を重点研究開発領域としております。① 溶射技術開発(一般産業機械・装置全般の部材開発、溶射プロセス開発)② 半導体部品化技術(溶射技術等による半導体・FPD製造装置部品等の開発)③ 成膜プロセス開発(レーザ応用、PVD、CVD、DLC、TD、ZAC)、有機コーティング当社グループの研究開発活動は溶射技術開発研究所が中心となって推進し、新プロセス、新皮膜の開発、技術トレンドの把握や産学連携強化を進めるとともに、要素技術の抽出や応用、技術情報の収集などを通じて学術的な感性を高め、研究開発のレベル向上を図っています。一方、多様化する顧客ニーズへの即応性が求められる商品開発や生産技術的な課題につきましては、各工場の営業、製造、生産技術部門と溶射技術開発研究所が相互に連携することで、迅速な対応を行っています。なお、PVD(物理蒸着)やDLC(ダイヤモンドライクカーボン)などの薄膜プロセスに関しましては、連結子会社の日本コーティングセンター株式会社とも協調して研究開発を進めております。当連結会計年度における当社グループの研究開発費の総額は1,003百万円であり、セグメントごとの主な内容は次のとおりであります。なお、当社グループの研究開発費につきましては、事業セグメントへの配分が困難なものも多いため、セグメントごとの研究開発費の金額は記載しておりません。 (1) 溶射加工(単体) 当社は持続的な成長の実現に向けて、半導体・FPD、新素材や環境・エネルギー、輸送機、医療などを中心に、高機能部材に対する表面改質技術の適用開発を推し進めております。このうち、半導体分野におきましては、製造装置メーカ部品向け耐プラズマ・コーティング技術や静電チャックの開発を継続しております。特に半導体製造装置であるプラズマエッチング装置部品向けでは、IoT化やビッグデータ活用を背景としてナノレベルの配線幅を持つ集積回路の生産に対応できる高性能なコーティングが求められており、新材料や新成膜プロセス、またはその評価技術に注力した対応を行いました。新素材分野におきましては、高炉メーカ向けに、高張力鋼板の製造に使用される炉内ロールに対し、異物付着特性を有する皮膜開発、フィルムメーカや紙・パルプ業界では、搬送用ロールへの超鏡面皮膜の開発などを継続して行いました。環境・エネルギー分野におきましては、ガスタービン発電機などの高温部材を保護する高性能な遮熱セラミックス皮膜を開発するため、懸濁液を溶射材料とするサスペンション溶射機を導入して皮膜開発を進めました。この溶射法は世界的にも注目されており、皮膜組織を柱状構造に制御することで、低い熱伝導率と優れた耐熱衝撃特性を両立した皮膜を得ることができます。その他、輸送機関連では、航空機の次世代ジェットエンジン向け皮膜の試作開発を進めています。溶射とレーザ技術を融合した皮膜開発にも積極的に取り組んでおり、従来の溶射皮膜では達成できなかった密着力や耐摩耗性または耐食性が飛躍的に向上したコーティングの試作を進めることができました。すでに、特定の顧客に対しましてはコーティング提供を開始しており、これらのコーティングの性能評価を行いつつ積極的に商品展開を進めてまいります。 (2) 国内子会社国内子会社の日本コーティングセンター株式会社では、主にPVDやDLC被膜の開発を行っております。当年度は切削工具用PVD被膜として潤滑性と耐熱・耐酸化性を兼ね備えた「ジュピターコート」を新たに開発し、主に自動車部品加工を行う顧客へ提供して高い評価を得ています。また、DLC被膜では、ESD(静電気放電)対策として、表面抵抗値を所定の範囲に制御した「THOR(トール)スリック」を開発し、半導体業界の顧客へ展開を図りました。その他、EB-PVD装置による酸化物被膜やマイクロ波プラズマCVD装置によるダイヤモンド被膜など、新たな機能性被膜の開発に向けた取り組みを開始いたしました。(3) その他当社では溶射加工以外に、TD処理加工やZACコーティング加工、PTA処理加工等、機能皮膜の継続的な商品開発を行っております。このうち、有機系・無機系薄膜の開発では、医療系分野をターゲットとした機能性薄膜の適用試験を進めており、生体や血液に対する非付着性コーティング開発や撥水性・親水性を応用した医療器具への応用、耐食性コーティングの開発・評価などを進めました。また、新規成膜プロセスとなるレーザクラッディング技術ですが、耐摩耗性や耐食性に優れたコーティング施工技術の向上を図ることで、工場への製造移管とあわせて一般産業機械分野を中心に実機製品への適用拡大を進めました。今後も、各工場の技術スタッフと連携を図りながら、レーザ技術を応用したコーティング開発を積極的に進めてまいります。(4) 特許出願状況等当社グループは積極的な特許出願によって、開発技術および皮膜商品の権利化に努めております。当連結会計年度の実績は、特許出願37件、特許登録19件であります。
FY2018|2,362 文字
5 【研究開発活動】当社は、「No.1 & Only 1 技術・サービスの創出で世界をリード」を研究開発の理念として、表面改質技術を軸足とするOnly 1 コア技術の継続的な自主創造と、コア技術やその周辺技術を含め、独創的なNo.1 商品・サービスの開発を進めております。これにより表面改質技術をコアとする顧客満足度の高い総合ソリューションの徹底追及とその実現に努めております。当社の研究開発は、将来を見通した先行研究と顧客ニーズに即応する商品開発の2本柱で推進しております。また、以下の3点を重点研究開発領域としております。① 溶射技術開発(一般産業機械・装置全般の部材開発、溶射プロセス開発)② 半導体部品化技術(溶射技術等による半導体・FPD製造装置部品等の開発)③ 成膜プロセス開発(レーザ応用、PVD、CVD、DLC、TD、ZAC)、有機コーティング当社グループの研究開発活動は溶射技術開発研究所が中心となって推進し、産学連携推進によるオープンイノベーションと人的交流によるグローバル化を推進することで、研究開発の加速と共に早期の事業化をめざしております。一方、即応性が求められる商品開発や生産技術的な課題につきましては、各工場の生産技術部門と溶射技術開発研究所とが相互に連携することで、顧客ニーズへの迅速な対応を行っています。なお、PVD(物理蒸着)やDLC(ダイヤモンドライクカーボン)などの薄膜プロセスに関しましては、連結子会社の日本コーティングセンター株式会社とも協調して研究開発を進めております。当連結会計年度における当社グループの研究開発費の総額は9億05百万円であり、セグメントごとの主な内容は次のとおりであります。なお、当社グループの研究開発費につきましては、事業セグメントへの配分が困難なものも多いため、セグメントごとの研究開発費の金額は記載しておりません。 (1) 溶射加工(単体)当社は先端技術のインフラ的要素をもつ素材やエネルギー分野において、従来から高機能部材に対する表面改質技術の適用開発を推し進めております。このうち、素材分野におきましては、鉄鋼・非鉄・石油化学製品のメーカに対し、新しい溶射技術を適用することによって、より高品質な製品、より高い生産効率に寄与できるような皮膜開発を推進しています。高炉メーカでは、自動車用鋼板を中心に高張力鋼板の生産増に伴う新規皮膜開発の要請に応えるべく熱処理炉内ロールを中心に新たな皮膜材料開発に取組んでおります。また、ZnやAlめっき鋼板の製造設備では、高品質な溶融金属めっきラインにおける浴中部材への新たなコーティング開発を進めております。エネルギー分野におきましては、ガスタービン発電機部材の効率向上に伴う運転温度の高温化に対応すべく、部材を超高温から保護する遮熱セラミックス皮膜開発の要請に応えるため、皮膜構造を制御した皮膜開発を行っています。その他、ベアリングや航空機など、交通をキーワードにしたアイテムにつきましても、顧客の要求に応じた皮膜開発を行っています。近年、受注金額が伸びております半導体分野におきましては、製造装置メーカ部品向け耐プラズマ・コーティング技術の開発や静電チャックの開発を継続しております。特に半導体製造装置であるプラズマエッチング装置部品の内面には耐プラズマ性に優れたアルミナ(Al2O3)やイットリア(Y2O3)などの酸化物セラミックコーティングが採用されていますが、ナノレベルの配線幅に即したより高性能なコーティング技術が求められており、客先と連携しながら、新たな材料、成膜プロセス、評価技術等の開発を行っています。また、溶射皮膜の革新を図るため、溶射皮膜とレーザ技術を融合した皮膜開発にも取組んでおり、溶射皮膜を再溶融することで、溶射技術の課題であった密着力の飛躍的向上や無気孔皮膜の創生にも積極的に取り組んでいます。なお、研究開発、商品開発に伴う新規皮膜につきましては、顧客との秘密保持義務や特許に絡む情報も含んでいるために一般開示ができませんが、顧客へのサンプル提供を通じて積極的な商品開発を進めてまいります。 (2) 国内子会社国内子会社の日本コーティングセンター株式会社では、主にPVDやDLC被膜の開発を行っております。当年度新たに「デラックスヴィーナス」を開発しました。対象製品は過酷な耐久性が必要となる自動車向け高張力鋼板のプレス金型であり、通常のPVD被膜は厚さが約3μmと薄膜なのに対し、新規開発した「デラックスヴィーナス」は10μm以上の膜厚とすることで、より高耐久性を実現しました。また、ホブなどの歯切り工具に対し、刃先減肉量が少ない前処理法を新たに確立し、工具の切れ味をそのままに寿命を延ばすコーティング開発も行いました。すでに顧客への提供を開始しており、今後性能確認や水平展開を図っていきます。(3) その他当社では溶射加工以外に、TD処理加工やZACコーティング加工、PTA処理加工等、機能皮膜の継続的な商品開発を行っております。このうち、有機系・無機系薄膜技術開発では、医療系分野をターゲットとした機能性薄膜の適用開発を継続的に進めております。新規成膜プロセスとして展開を図っておりますレーザクラッディング技術ですが、コーティング性能を凌駕する良好な特性が得られており、コーティングの適用拡大を進めました。今後、製造部門とも連携して、レーザ技術を応用したコーティング開発を積極的に進めてまいります。 (4) 特許出願状況等当社グループは積極的な特許出願によって、開発技術および皮膜商品の権利化に努めております。当連結会計年度の実績は、特許出願52件、特許登録20件であります。
FY2017|2,843 文字
6 【研究開発活動】当社は、「No.1 & Only 1 技術・サービスの創出で世界をリード」を研究開発の理念として、表面改質技術を軸足とするOnly 1 コア技術の継続的な自主創造と、コア技術やその周辺技術を含め、独創的なNo.1 商品・サービスの開発を進めております。これにより表面改質技術をコアとする顧客満足度の高い総合ソリューションの徹底追及とその実現に努めております。当社の研究開発は、将来を見通した先行研究と顧客ニーズに即応する商品開発の2本柱で推進しております。また、以下の3点を重点研究開発領域としております。このうち、成膜プロセス開発におきましては、従来の薄膜プロセス開発にレーザ応用技術を加え、新たに成膜プロセス開発としております。① 溶射技術開発(一般産業機械・装置全般の部材開発、溶射プロセス開発)② 半導体部品化技術(溶射技術等による半導体・FPD製造装置部品等の開発)③ 成膜プロセス開発(レーザ応用、PVD、CVD、DLC、TD、ZAC)、有機コーティング当社グループの研究開発活動は溶射技術開発研究所が中心となって推進し、産学連携推進によるオープンイノベーションと人的交流によるグローバル化を推進することで、研究開発の加速と共に早期の事業化をめざしております。一方、即応性が求められる商品開発や生産技術的な課題につきましては、各工場の生産技術部門と溶射技術開発研究所とが相互に連携することで、顧客ニーズへの迅速な対応を行っています。なお、PVDやDLCなどの薄膜プロセスに関しましては、連結子会社の日本コーティングセンター株式会社とも協調して研究開発を進めております。当連結会計年度における当社グループの研究開発費の総額は8億34百万円であり、セグメントごとの主な内容は次のとおりであります。なお、当社グループの研究開発費につきましては、事業セグメントへの配分が困難なものも多いため、セグメントごとの研究開発費の金額は記載しておりません。 (1) 溶射加工(単体)当社は先端技術のインフラ的要素をもつ素材やエネルギー分野において、従来から高機能部材に対する表面改質技術の適用開発を推し進めております。また近年では交通分野を新たなインフラ技術として注力しております。このうち、素材分野におきましては、鉄鋼・非鉄・石油化学製品のメーカに対し、新しい溶射技術を適用することによって、より高品質な製品、より高い生産効率に寄与できるような皮膜開発を推進しています。具体的には、鉄鋼メーカには熱処理炉内ロールや溶融亜鉛めっき浴中で使用される部材がこれにあたり、高機能鋼板の安定生産に寄与する皮膜開発を行っております。また、これらの技術は積極的なグローバル展開も期待されます。非鉄金属分野では、Al製品などの生産時に設備部品への金属凝着が生じない皮膜開発を進め、顧客とともに適用皮膜の最適化を進めております。石油化学業界におきましては、エチレン等の製造を行う塔槽類設備に対し、長期に渡り耐食・耐摩耗特性を維持する皮膜の開発を行っています。また、エネルギー分野におきましては、原子力発電所の運転休止に伴う火力発電所の稼働率向上を背景に、特に石炭焚きボイラ設備におきまして発電効率の向上、メンテナンス期間の延長要求に対し、新規皮膜開発や設備改善提案を行い、実機性能評価を継続実施しています。一方、ガスタービン発電機部材に関しましては、部材の高温酸化を防止するNi基超合金皮膜、部材を超高温から保護する遮熱セラミックス皮膜を中心に皮膜開発を継続しており、大学等との共同研究を通じて皮膜の機械的特性評価を進めています。一方、水力発電設備におきましても、現状の耐土砂摩耗コーティングの性能を凌駕する皮膜の開発を継続しています。その他、地熱発電や2次電池製造装置部材等々の部品、またその製造設備につきましても、顧客の要求に応じた皮膜開発を行っています。一方、当社は半導体製造装置部品向けに耐プラズマ・コーティング技術の開発や静電チャックの開発を進めております。半導体製造装置であるプラズマエッチング装置部品の内面には耐プラズマ性に優れたアルミナ(Al2O3)やイットリア(Y2O3)などの酸化物セラミックコーティングが採用されていますが、年々細線化するナノレベルの配線幅に即したより高性能なコーティング技術が求められており、客先とも連携しながら、新たな材料開発または製造プロセスの開発、これに伴う評価技術開発を行っています。また、半導体部品化技術の一つとして、次世代静電チャック部材についても開発を行っており、客先の多様化する要求機能に応えるべく、コーティング材料や構造設計等の開発に取り組みながら、部品化試作を進めております。 (2) 国内子会社国内子会社の日本コーティングセンター株式会社では、主にPVD(物理蒸着)処理被膜の開発を行っております。昨年度は、切削工具用PVD膜として「アクセル」、冷間鍛造用PVD膜として「フォージス」、非鉄金属加工用被膜として水素フリーDLC膜である「Tetra-スリック」を新たに開発しました。「アクセル」は高い放熱特性を特徴とする被膜であり、特にドライ加工分野で高い評価を得ています。「フォージス」は特に耐かじり特性に優れており、難加工材料であるステンレス鋼やインコネル材による冷間鍛造パンチ加工などで優れた効果を発揮します。また、「Tetra-スリック」はかじりつきが発生しやすいアルミ加工用切削工具向け被膜として展開を図っています。 (3) その他当社では溶射加工以外に、TD処理加工やZACコーティング加工、PTA処理加工等、機能皮膜の継続的な商品開発を行っております。このうち、有機系・無機系薄膜技術開発では、医療系分野をターゲットとして、血液や生体材料が固着しないコーティング、親水性や撥水性または耐食性に優れた機能性薄膜の医療器具への適用開発を進めました。また昨年度は、新規成膜プロセスとしてレーザ技術を応用したコーティング開発に注力してまいりました。本技術は、すでに数年前から基礎研究を進めており、一部顧客にサンプル提供を行ってきましたが、これまでのコーティング性能を凌駕する良好な特性が得られたため、生産設備を増強するとともに、コーティングの適用拡大を進めました。具体的には、レーザクラッディング技術による高機能厚膜の作製や評価と実機製品への展開、または溶射皮膜をレーザ溶融することで皮膜組織を緻密化し、密着性や耐磨耗性を大幅に改善した新皮膜の提供を開始しました。今後も引き続き、レーザ技術を応用したコーティング開発を積極的に進めてまいります。 (4) 特許出願状況等当社グループは積極的な特許出願によって、開発技術および皮膜商品の権利化に努めております。当連結会計年度の実績は、特許出願27件、特許登録21件であります。
FY2016|2,398 文字
6 【研究開発活動】当社は、「No.1 & Only 1 技術・サービスの創出で世界をリード」を研究開発の理念とし、表面改質技術を軸足とするOnly 1 コア技術の継続的な自主創造と、コア技術やその周辺技術を含め独創的なNo.1 商品・サービスの開発を進めております。これにより表面改質技術をコアとする顧客満足度の高い総合ソリューションの徹底追及とその実現に努めております。当社の成長戦略は「新商品の開発および新市場の創出」にあり、半導体・液晶、新素材、エネルギー・環境、輸送機、医療分野を中心とした先行研究と具体的な顧客ニーズに即応する商品開発の2本柱で推進しております。また、以下の3点を重点研究開発領域としております。① 溶射技術開発(一般産業機械・装置全般の部材開発、コーティングプロセス開発)② 半導体部品化技術(溶射技術等による半導体・液晶パネル向け製造装置部品等の開発)③ 薄膜プロセス(PVD、CVD、DLC、TD、ZAC)、有機コーティングの応用展開当社グループの研究開発活動は溶射技術開発研究所が中心となって推進し、産学連携推進によるオープンイノベーションと人的交流によるグローバル化を推進することで、研究開発の加速と共に早期の事業化を目指しております。即応性が求められる商品開発や生産技術的な課題につきましては、各工場の生産技術部門と溶射技術開発研究所とが相互に協調することで、顧客ニーズへの迅速な対応を行っています。なお、薄膜プロセスに関しましては、連結子会社の日本コーティングセンター株式会社とも協調して研究開発を進めております。当連結会計年度における当社グループの研究開発費の総額は8億62百万円であり、セグメントごとの主な内容は次のとおりであります。なお、当社グループの研究開発費につきましては、事業セグメントへの配分が困難なものも多いため、セグメントごとの研究開発費の金額は記載しておりません。 (1) 溶射加工溶射加工技術は当社事業の中核をなすものであり、先端技術のインフラ的要素をもつ素材やエネルギー、輸送機分野における高機能部材に対する溶射による表面改質技術の開発を推し進めております。半導体・液晶製造装置用部品への加工におきましては、プラズマエッチング装置部材や高機能静電チャック部材の開発に注力しております。プラズマエッチング装置部材では、ナノレベルの配線幅に対応するコーティングが求められており、従来のアルミナ(Al2O3)やイットリア(Y2O3)溶射皮膜に代わる新たな材料やプロセスの開発を進めています。また、重要な半導体製造装置部品である静電チャック部材にも様々な機能要求があり、これら次世代静電チャックに対しても開発体制を強化して実用化に取り組んでおります。産業機械用部品への加工におきましては、エネルギー・環境関連設備となる石炭焚きボイラ発電設備の効率向上または設備のメンテナンス期間延長に寄与する新規皮膜の開発や実機評価を行っています。その他、LNG火力発電、水力発電、地熱発電、風力発電、2次電池製造装置部材等につきましても、顧客要求に応じた様々な皮膜開発を行っています。輸送機関連では、鉄道用ベアリングの他、自動車用部材の製造装置または車載部品への要素試験、近年注目されております航空機業界におきましてはジェットエンジンを初めとする様々な部品への溶射適用を目的とした要素開発試験を進めております。また、新素材分野におきましては、非鉄金属部材やCFRP素材に対する皮膜開発なども進めています。鉄鋼用設備部品への加工におきましては、高炉メーカーの高張力鋼板がより一層、高機能化するとともに生産性の向上が同時に求められており、これに対応すべく高機能皮膜の開発を積極的に行っています。その他、常に高品質が求められる自動車用めっき鋼板や電気めっき鋼板など各種ニーズに対応する高機能皮膜の開発を行っています。 (2) PVD処理加工連結子会社の日本コーティングセンター株式会社では、主にPVD(物理蒸着)処理被膜の開発を行っております。前期に新たなPVD被膜として実用化した「Lunass(ルーナス)」は表面が非常に平滑であり、機械部品に発生する焼きつきやかじりを防止できることから採用が拡大しています。また、切削工具や金型に対するPVD被膜におきましても、新たな顧客ニーズに応えるべく被膜開発を行っています。当期は、トーカロ明石工場内にDLCコーティング加工を主とした工場の稼働を開始いたしました。ここでは、高精度な製品へ適用されるDLCコーティング「スリック-NANO」、従来のDLC被膜よりも密着性、耐久性に優れる「Neo-スリック」などを開発し、実機への適用を進めております。 (3) その他当社では溶射加工以外に、TD処理加工やZACコーティング加工、PTA処理加工等、機能皮膜の継続的な商品開発を行っております。このうち、特に重点研究領域に位置づけている薄膜プロセス、有機コーティングにおきましては様々な研究開発を進めております。有機コーティングでは、撥水性や親水性、すべり性、非粘着性などの機能に特化した適用開発を様々な分野で展開しています。また溶射技術と複合することで、より高機能な皮膜開発にも寄与しています。医療分野におきましては有機コーティングによる生体組織の焦げ付き防止、先に述べた親水性や撥水性を生かした用途開発を含めていくつかの検証試験を進めております。 (4) 特許出願状況等事業を継続する上で欠かすことのできない産業財産権(主に特許権)の確保につきましては、当社単独または顧客との特許共同出願などを通じて、開発技術および皮膜商品の権利化に努めております。当連結会計年度の実績は、特許出願36件、特許登録25件であります。