3374

内外テック(3374)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

卸売業 商社・卸売

事業の概要

  • 半導体・FPD関連事業
    内外テックグループは、半導体やFPD(フラットパネルディスプレイ)の製造装置に使われる部品(コンポーネンツ)や装置そのものを販売する「販売事業」と、装置の組み立てや加工、メンテナンスなどを行う「受託製造事業」の二本柱で収益を上げています。半導体産業の成長に連動するビジネスモデルと言えます。
  • 多角的なソリューション提供
    顧客である半導体メーカーや製造装置メーカーに対し、単に製品を売るだけでなく、製品開発・技術開発(TS事業)、受託組立(MS事業)、精密加工(PS事業)、メンテナンスサポート(FS事業)といった幅広いサービスを提供しています。これにより、顧客の多様なニーズにワンストップで応えることを目指しています。
  • 国内外での事業展開
    国内では半導体製造装置やFPD製造装置向けの部品を仕入れて販売し、海外では中国に現地法人を設立し、機械電子設備や部品を現地の日系企業や中国企業に販売しています。これにより、グローバルなサプライチェーンに対応し、市場の拡大を図っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 販売事業
    半導体製造装置やFPD製造装置、電子機器などに使われる空気圧機器、真空機器、温度調節機器などの部品や装置を、国内外のメーカーから仕入れて販売する事業です。最新年度の売上は309.0209億円、営業利益は6.30885億円と、グループの売上の大部分を占める主要な稼ぎ頭となっています。
  • 受託製造事業
    半導体メーカーや半導体製造装置メーカー、FPD製造装置メーカー、電子機器メーカーを主要顧客とし、装置の組み立て、受託加工、工程管理、情報機器の組み立て、メンテナンスサポートなどを行う事業です。最新年度の売上は44.35609億円、営業利益は7.55985億円であり、売上規模は販売事業より小さいものの、高い利益率を誇っています。
  • 総合ソリューション提供
    内外テックグループは、販売事業と受託製造事業を合わせて、販売(SS)、製品開発・技術開発(TS)、受託組立(MS)、精密加工(PS)、メンテナンスサポート(FS)の5つの事業ポートフォリオを展開しています。これにより、半導体関連企業に対し、部品供給から製造、保守まで一貫した総合的なソリューションを提供し、顧客の幅広いニーズに対応することを目指しています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
Selling 事業 309 6 2.0%
CommissionedManufacturing 事業 44 8 17.0%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|724 文字
3【事業の内容】当社グループは、当社(内外テック株式会社)及び連結子会社2社(内外エレクトロニクス株式会社、納宜伽義機材(上海)商貿有限公司)により構成され、半導体メーカー、半導体製造装置メーカー、FPD製造装置メーカー及び電子機器メーカーを主要取引先として、「販売事業」及び「受託製造事業」を展開しております。 (1)事業の特色は次のとおりであります。① 販売事業当社は、半導体製造装置、FPD製造装置及び電子機器等に使用される空気圧機器・真空機器・温度調節機器等の各種コンポーネンツ及び同装置を国内メーカーから仕入れ、主に国内ユーザー企業に販売しています。また、海外連結子会社の納宜伽義機材(上海)商貿有限公司は、機械電子設備及び各種コンポーネンツを現地メーカーや当社から仕入れ、現地に進出している日系ユーザー企業及び現地ユーザー企業に販売しております。 ② 受託製造事業連結子会社の内外エレクトロニクス株式会社は、半導体メーカー、半導体製造装置メーカー、FPD製造装置メーカー及び電子機器メーカーを主要取引先として、装置組立、受託加工、工程管理、情報機器組立、メンテナンスサポート等の受託製造事業を行っております。 当社グループは、半導体関連企業を支えるリーディングカンパニーとして、お客様に総合的ソリューションを提供するという事業戦略に基づき、販売事業及び受託製造事業における販売(SS事業)、製品開発・技術開発(TS事業)、受託組立(MS事業)、精密加工(PS事業)、メンテナンスサポート(FS事業)の5つの事業ポートフォリオを以ってグループの総合力でお客様の幅広いニーズに対応しております。 (2)事業の系統図は、次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
為替変動による原材料価格高騰や販売先からのコストダウン要求が業績に影響を及ぼす可能性。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
高真空/制御技術に対応する開発力の強化に注力しており、技術者の採用・育成が重要。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 高い(依存)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 成長投資
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:半導体市場の需要動向や価格動向 / 特定の取引先(東京エレクトロングループ)への依存度が高いこと / 特定の仕入先(SMC株式会社)への依存度が高いこと
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 5 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

内外テックは特定の強力なブランド、特許、規制ライセンス、または独占的IPを保有しているという公開情報は見当たらない。卸売業という業態上、無形資産による競争優位性は限定的であると考えられる。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

特定の顧客との長年の取引関係や、カスタマイズされたサービス提供により、一定のスイッチング・コストが発生する可能性はある。しかし、それが顧客の乗り換えを強く抑制するほどのレベルにあるかは不明確であり、弱いシグナルに留まる。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

内外テックの事業モデルにおいて、ユーザー数の増加がサービスの価値を直接的に高めるネットワーク効果は観察されない。BtoBの卸売業であり、プラットフォーム型ビジネスではないため、ネットワーク効果は期待できない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

卸売業として、仕入れルートの最適化や効率的な物流網の構築により、一定のコスト優位性を追求している可能性はある。しかし、業界全体で価格競争が激しい場合、構造的なコスト優位性を確立しているかは疑問であり、弱いシグナルである。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

卸売業においては、規模の経済が一定程度働く可能性がある。広範な販売網や多様な商品ラインナップを維持するには、一定以上の事業規模が必要となる。業界内でのシェアや売上規模から、効率規模による競争優位性が10年程度持続する可能性は考えられる。

  • 半導体産業への深い関与
    半導体メーカーや半導体製造装置メーカーを主要顧客とし、半導体製造の根幹を支える部品供給と受託製造を手掛けています。この業界特化により、専門知識とノウハウを蓄積し、顧客との強固な関係を築いていると考えられます。
  • 総合的な技術・サービス力
    販売だけでなく、製品開発、精密加工、装置組立、メンテナンスサポートまで一貫して提供できる体制が強みです。これにより、顧客は複数のサプライヤーと取引する手間を省け、内外テックグループは顧客の課題解決に深く関与することで、高いスイッチングコストを生み出している可能性があります。
  • 長年の取引実績と信頼
    主要仕入先であるSMC株式会社とは1965年から代理店契約を結び、長年にわたる密接な関係を維持しています。また、主要販売先である東京エレクトロングループとも高い依存度で取引を継続しており、これらの実績が安定した事業基盤と信頼性の証左と言えるかもしれません。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針当社グループは、知恵と創造力を最大限に発揮して、「価値のある商品と情報の提供」「受託製造」「自社開発」「保守・メンテナンス」「加工」の5事業を通して夢のある社会に貢献いたします。1.国内外の法遵守に基づきフェアでオープンな経営を通して社会から信頼される企業を目指します。2.お客様や仕入れ先様及び多くのステークホルダーに信頼される企業を目指します。3.常に最先端の情報や技術を研鑽しお客様にその価値を認めて頂く企業を目指します。4.地球環境に配慮した商品の提供や製造などを通してクリーンな社会へ貢献できる企業を目指します。5.多様性を尊重し差別やハラスメントが無い健康・安全・安心な企業を目指します。 (2)経営戦略等半導体・半導体製造装置市場におきましては、足元ではパソコンやスマートフォンのほか、車載やEV向け半導体の需要低迷による増産投資や新規投資の延期、米政府による対中輸出規制と関税強化により、短期的な見通しは不透明感が増しておりますが、中長期的には、生成AI関連需要を中心に成長が見込まれて、今後も拡大が期待される市場と考えております。当社グループは、このような予測の下、新たな価値・未来を創造すべく、2030年の目指す姿を『あらたな価値の創造』と設定し、2024年度から始まる中期経営計画「MIRAI2026」を2030年に向けた基盤の確立を行う3か年と位置付けております。中期経営計画「MIRAI2026」の重点戦略である「Market creation:新市場の創造」「Innovation:技術革新」「Resilience:変化への柔軟な対応」「Alliance:サプライチェーンの連携」「Integration:価値の統合」の5つの戦略を通じて、各施策に取り組んでおります。特に、製品開発・技術開発事業への質的転換を目指し、開発拠点の拡大、技術エンジニアの増員・拡充を進めてまいりました結果、顧客からの開発要求に対応できる一気通貫の体制が整いました。これにより、顧客の技術課題解決や次世代に向けた製品開発・設計に取り組み、自社による製品開発を目指してまいります。そのうえで、半導体市場における好不況(シリコンサイクル)に対する耐性の強化を図り、「受託製造」から設計・開発ができる「メーカー」への変革を目指してまいります。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは技術の進化とイノベーションで社会に貢献しステークホルダーに認めて頂く会社を目指すと共に、社員が豊かで楽しく仕事ができる会社を目指してまいります。経営上の目標の達成状況を判断するための指標は、売上高、営業利益、自己資本比率、自己資本利益率(ROE)としております。中期経営計画の2年目である2026年3月期の目標値は、売上高35,500百万円、営業利益1,230百万円、自己資本比率44.1%、自己資本利益率(ROE)5.3%であります。 (4)経営環境今後の見通しにつきましては、景気は穏やかな回復が継続しておりますが、米政府による対中輸出規制と関税強化等の通商政策の影響による経済への不安は高まっており、国内外の経済活動への影響は、今後とも注視することが必要と考えております。当社グループの主要な顧客の多くが係わる半導体・半導体製造装置市場は、特に景気変動の激しい市場ではありますが、AI向け高性能半導体やAI普及によるデータ量増加を踏まえたデータセンター投資等が継続したものの、パソコンやスマートフォン向け、EV向けの需要低迷による量産投資の延期等の動きが見られ、回復に力強さを欠く状況が続きましたが、中長期的にはAI関連が牽引しAIに対応したハイパフォーマンスコンピューター(HPC)やAIサーバー向けなどの高性能半導体を中心に需要拡大が見込まれております。 (5)事業上及び財務上の対処すべき課題経営方針及び中期経営計画の基本方針を実行していく上で、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は以下のとおりであります。 <半導体関連企業を支えるリーディングカンパニーとしての基盤強化>当社グループは、グループシナジーを最大限に発揮し経営基盤をより強化するため、販売(SS事業)、製品開発・技術開発(TS事業)、受託組立(MS事業)、精密加工(PS事業)、メンテナンスサポート(FS事業)の5つの事業ポートフォリオを以て、販売、設計・開発、組立、加工、メンテナンスサポートまでのトータルソリューションサービスを提供し、当社グループの更なる価値向上を目指してまいります。 1.販売(SS事業)の強化安定的な部材供給を実現するとともに技術商社として、お客様の幅広いニーズの先取りに注力し、蓄積されたノウハウに基づく技術提案型営業により、単なるサプライヤーとしてではなく付加価値を提供するサプライチェーンにて、仕入先様とお客様を繋いでまいります。また、グループ全体としての効率化・合理化を図るため業務プロセスの見直しやDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進等のあらゆる手法を検討し、当社の市場優位性を高めてまいります。 2.製品開発・技術開発(TS事業)の強化当社グループは、2023年度に開設しました江刺開発センターと厚木開発センターに加え、2024年4月に仙台開発センターを開設したことにより、既存の開発センター(新潟県長岡市)を含め4つの開発拠点に拡大するとともに、開発力強化のため、開発・設計に携わる技術人員の増員・拡充に取り組んでまいりました。今後もこれらの開発拠点にて、各々の「高真空/制御技術」に係る課題のもと、設計・開発を進め、お客様のニーズや課題解決に取り組んでまいります。 3.受託組立(MS事業)の強化市場の成長に伴う受注の増加に向けた生産設備・工場の拡張・新設等の生産体制の整備を行うとともに、新たな組立・製造技術の獲得により、領域の拡大を目指してまいります。また、生産性を高め収益性の向上に取り組んでまいります。 4.メンテナンスサポート(FS事業)の強化日本国内における半導体関連の設備投資の増加を受けて、メンテナンスサポートの受注拡大に向けた技術者の増強とAI(VR/遠隔トレーニングシステム)を活用した人材育成プログラムの強化に取り組んでまいります。また、長年の開発・製造により培われた技術をメンテナンスサポートのほか、データのマネタイズ化(AI予知保全システムの開発等)に生かし、新たなビジネスチャンスをつかんでまいります。 5.加工(PS事業)の確立精密加工機能の充実を図り、お客様からの様々なご依頼に迅速に対応することで、お客様に付加価値の高いトータルソリューションサービスを提供してまいります。 <人材への取り組み>当社グループは、企業の競争力の源泉は「人」であり、多様な人材が互いの価値観の違いを認め合い、個人と組織の力を高め、大きな目標に挑戦していくことが、企業の成長につながると考えております。詳細につきましては、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組(2)人材の育成及び社内環境整備に関する方針」に記載しております。 <社内の多様性の確保>当社グループは、全従業員が各々のライフステージに合わせて活躍できる職場環境づくりを積極的に推進しており、家庭と仕事の両立支援や女性の活躍促進策として、育児休業・介護休業、在宅勤務や時間有休制度を導入しております。今後も人事制度の変革を進めることにより、働きがい、働きやすさの向上と多様な人材の活躍推進に取り組んでまいります。 <急激な外部環境の変化への耐性強化>米国の関税措置を含む政策動向や物価上昇の継続等の外部環境の急激な変化につきましては不透明な状況ですが、政治・経済・社会・技術の4つの視点から当社グループに与える影響の要因を的確なデータ・情報を基に見出し、迅速に意思決定が行える体制の強化を図るとともに、急激な変化にも対応できるよう、一定の現預金を保有してまいります。また、当社グループが定めたパーパス、ビジョン、ミッションを全社員に浸透させ、あらゆる変化やリスクに柔軟に対応できる人材の育成に取り組んでまいります。 <経営管理体制の強化>コーポレートガバナンス・コードの趣旨に沿った当社のコーポレート・ガバナンス方針を着実に実践し、経営管理体制の継続的な改善を行うことで、その強化を図ってまいります。コンプライアンス、情報管理、リスク管理、財務管理等の実効性のある運用を実践することで、内部統制システムにおける各体制の強化・充実を図ってまいります。 <サステナビリティに関する取り組み>当社グループは、持続可能な事業成長のためにサステナビリティを意識した経営が重要と考えております。詳細につきましては、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載しております。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針当社グループは、知恵と創造力を最大限に発揮して、「価値のある商品と情報の提供」「受託製造」「自社開発」「保守・メンテナンス」「加工」の5事業を通して夢のある社会に貢献いたします。1.国内外の法遵守に基づきフェアでオープンな経営を通して社会から信頼される企業を目指します。2.お客様や仕入れ先様及び多くのステークホルダーに信頼される企業を目指します。3.常に最先端の情報や技術を研鑽しお客様にその価値を認めて頂く企業を目指します。4.地球環境に配慮した商品の提供や製造などを通してクリーンな社会へ貢献できる企業を目指します。5.多様性を尊重し差別やハラスメントが無い健康・安全・安心な企業を目指します。 (2)経営戦略等半導体・半導体製造装置市場におきましては、足元ではパソコンやスマートフォンのほか、車載やEV向け半導体の需要低迷による増産投資や新規投資の延期、米政府による対中輸出規制と関税強化により、短期的な見通しは不透明感が増しておりますが、中長期的には、生成AI関連需要を中心に成長が見込まれて、今後も拡大が期待される市場と考えております。当社グループは、このような予測の下、新たな価値・未来を創造すべく、2030年の目指す姿を『あらたな価値の創造』と設定し、2024年度から始まる中期経営計画「MIRAI2026」を2030年に向けた基盤の確立を行う3か年と位置付けております。中期経営計画「MIRAI2026」の重点戦略である「Market creation:新市場の創造」「Innovation:技術革新」「Resilience:変化への柔軟な対応」「Alliance:サプライチェーンの連携」「Integration:価値の統合」の5つの戦略を通じて、各施策に取り組んでおります。特に、製品開発・技術開発事業への質的転換を目指し、開発拠点の拡大、技術エンジニアの増員・拡充を進めてまいりました結果、顧客からの開発要求に対応できる一気通貫の体制が整いました。これにより、顧客の技術課題解決や次世代に向けた製品開発・設計に取り組み、自社による製品開発を目指してまいります。そのうえで、半導体市場における好不況(シリコンサイクル)に対する耐性の強化を図り、「受託製造」から設計・開発ができる「メーカー」への変革を目指してまいります。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは技術の進化とイノベーションで社会に貢献しステークホルダーに認めて頂く会社を目指すと共に、社員が豊かで楽しく仕事ができる会社を目指してまいります。経営上の目標の達成状況を判断するための指標は、売上高、営業利益、自己資本比率、自己資本利益率(ROE)としております。中期経営計画の2年目である2026年3月期の目標値は、売上高35,500百万円、営業利益1,230百万円、自己資本比率44.1%、自己資本利益率(ROE)5.3%であります。 (4)経営環境今後の見通しにつきましては、景気は穏やかな回復が継続しておりますが、米政府による対中輸出規制と関税強化等の通商政策の影響による経済への不安は高まっており、国内外の経済活動への影響は、今後とも注視することが必要と考えております。当社グループの主要な顧客の多くが係わる半導体・半導体製造装置市場は、特に景気変動の激しい市場ではありますが、AI向け高性能半導体やAI普及によるデータ量増加を踏まえたデータセンター投資等が継続したものの、パソコンやスマートフォン向け、EV向けの需要低迷による量産投資の延期等の動きが見られ、回復に力強さを欠く状況が続きましたが、中長期的にはAI関連が牽引しAIに対応したハイパフォーマンスコンピューター(HPC)やAIサーバー向けなどの高性能半導体を中心に需要拡大が見込まれております。 (5)事業上及び財務上の対処すべき課題経営方針及び中期経営計画の基本方針を実行していく上で、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は以下のとおりであります。 <半導体関連企業を支えるリーディングカンパニーとしての基盤強化>当社グループは、グループシナジーを最大限に発揮し経営基盤をより強化するため、販売(SS事業)、製品開発・技術開発(TS事業)、受託組立(MS事業)、精密加工(PS事業)、メンテナンスサポート(FS事業)の5つの事業ポートフォリオを以て、販売、設計・開発、組立、加工、メンテナンスサポートまでのトータルソリューションサービスを提供し、当社グループの更なる価値向上を目指してまいります。 1.販売(SS事業)の強化安定的な部材供給を実現するとともに技術商社として、お客様の幅広いニーズの先取りに注力し、蓄積されたノウハウに基づく技術提案型営業により、単なるサプライヤーとしてではなく付加価値を提供するサプライチェーンにて、仕入先様とお客様を繋いでまいります。また、グループ全体としての効率化・合理化を図るため業務プロセスの見直しやDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進等のあらゆる手法を検討し、当社の市場優位性を高めてまいります。 2.製品開発・技術開発(TS事業)の強化当社グループは、2023年度に開設しました江刺開発センターと厚木開発センターに加え、2024年4月に仙台開発センターを開設したことにより、既存の開発センター(新潟県長岡市)を含め4つの開発拠点に拡大するとともに、開発力強化のため、開発・設計に携わる技術人員の増員・拡充に取り組んでまいりました。今後もこれらの開発拠点にて、各々の「高真空/制御技術」に係る課題のもと、設計・開発を進め、お客様のニーズや課題解決に取り組んでまいります。 3.受託組立(MS事業)の強化市場の成長に伴う受注の増加に向けた生産設備・工場の拡張・新設等の生産体制の整備を行うとともに、新たな組立・製造技術の獲得により、領域の拡大を目指してまいります。また、生産性を高め収益性の向上に取り組んでまいります。 4.メンテナンスサポート(FS事業)の強化日本国内における半導体関連の設備投資の増加を受けて、メンテナンスサポートの受注拡大に向けた技術者の増強とAI(VR/遠隔トレーニングシステム)を活用した人材育成プログラムの強化に取り組んでまいります。また、長年の開発・製造により培われた技術をメンテナンスサポートのほか、データのマネタイズ化(AI予知保全システムの開発等)に生かし、新たなビジネスチャンスをつかんでまいります。 5.加工(PS事業)の確立精密加工機能の充実を図り、お客様からの様々なご依頼に迅速に対応することで、お客様に付加価値の高いトータルソリューションサービスを提供してまいります。 <人材への取り組み>当社グループは、企業の競争力の源泉は「人」であり、多様な人材が互いの価値観の違いを認め合い、個人と組織の力を高め、大きな目標に挑戦していくことが、企業の成長につながると考えております。詳細につきましては、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組(2)人材の育成及び社内環境整備に関する方針」に記載しております。 <社内の多様性の確保>当社グループは、全従業員が各々のライフステージに合わせて活躍できる職場環境づくりを積極的に推進しており、家庭と仕事の両立支援や女性の活躍促進策として、育児休業・介護休業、在宅勤務や時間有休制度を導入しております。今後も人事制度の変革を進めることにより、働きがい、働きやすさの向上と多様な人材の活躍推進に取り組んでまいります。 <急激な外部環境の変化への耐性強化>米国の関税措置を含む政策動向や物価上昇の継続等の外部環境の急激な変化につきましては不透明な状況ですが、政治・経済・社会・技術の4つの視点から当社グループに与える影響の要因を的確なデータ・情報を基に見出し、迅速に意思決定が行える体制の強化を図るとともに、急激な変化にも対応できるよう、一定の現預金を保有してまいります。また、当社グループが定めたパーパス、ビジョン、ミッションを全社員に浸透させ、あらゆる変化やリスクに柔軟に対応できる人材の育成に取り組んでまいります。 <経営管理体制の強化>コーポレートガバナンス・コードの趣旨に沿った当社のコーポレート・ガバナンス方針を着実に実践し、経営管理体制の継続的な改善を行うことで、その強化を図ってまいります。コンプライアンス、情報管理、リスク管理、財務管理等の実効性のある運用を実践することで、内部統制システムにおける各体制の強化・充実を図ってまいります。 <サステナビリティに関する取り組み>当社グループは、持続可能な事業成長のためにサステナビリティを意識した経営が重要と考えております。詳細につきましては、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載しております。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度の日本経済は、エネルギー価格や原材料価格の高騰に伴う物価上昇等により一部に停滞が見られたものの、国内旅行を含めた個人消費や設備投等を中心に穏やかな回復が継続しました。一方、米中貿易摩擦・関税強化など米国の通商政策が及ぼす影響による不透明感がみられました。当社グループが参画しております半導体・半導体製造装置市場におきましては、中国市場での投資に加え、高性能半導体やAI普及によるデータ量増加を踏まえたデータセンター投資等が継続したものの、パソコンやスマートフォン向け、EV向けの需要の低迷による量産投資の延期等の動きが見られ、回復に力強さを欠く状況が続きました。FPD製造装置市場におきましては、コロナ特需が一巡したこと等の影響により、依然として厳しい状況が継続しました。このような事業環境の下、当社グループは、国内における半導体関連メーカーの新設工場計画を踏まえた新規顧客獲得や商圏拡大のため、千歳出張所及び当社子会社(内外エレクトロニクス株式会社)の千歳サービスセンター、並びに厚木出張所を開設しました。さらに、開発拠点の拡充を図り高真空/制御技術に対応する開発力強化をすべく仙台開発センターの開設や、開発・生産強化のための工場用地(岩手県奥州市)取得等の投資を積極的に進めてまいりました。 この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。 イ.財政状態当連結会計年度末の資産合計は、246億23百万円となりました。流動資産は167億21百万円、固定資産は79億2百万円となりました。当連結会計年度末の負債合計は、126億83百万円となりました。流動負債は91億95百万円、固定負債は34億87百万円となりました。当連結会計年度末の純資産合計は、119億40百万円となりました。 ロ.経営成績当連結会計年度の業績は、半導体・FPD製造装置等の組立及び保守・メンテナンス等の受託製造事業におきまして、期初より受注の回復が見られたものの、販売事業におきましては、想定より穏やかな回復に留まったことから、取引先の在庫調整の影響を受け、売上高353億37百万円(前連結会計年度比9.4%減)となりました。利益につきましては、受託製造事業の受注回復及び生産体制の効率化が進んだことから、営業利益15億52百万円(前連結会計年度比27.4%増)、経常利益15億25百万円(前連結会計年度比28.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益10億49百万円(前連結会計年度比23.7%増)となりました。 セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。 販売事業半導体・FPD製造装置等の各種コンポーネンツ(部品)及び同装置等の販売事業におきましては、売上高313億円(前連結会計年度比12.5%減)、セグメント利益6億30百万円(前連結会計年度比41.2%減)となりました。 受託製造事業半導体・FPD製造装置等の組立及び保守・メンテナンス等の受託製造事業におきましては、売上高62億67百万円(前連結会計年度比12.1%増)、セグメント利益7億55百万円(前連結会計年度はセグメント損失2百万円)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前当期純利益、減価償却費、売上債権の減少等の増加要因に対し、仕入債務の減少、未払消費税等の減少、法人税等の支払額や有形及び無形固定資産の取得による支出、長期借入金の返済による支出、配当金の支払額等の減少要因により、前連結会計年度末に比べ21億3百万円減少(前連結会計年度は5億53百万円の減少)し、当連結会計年度末には77億56百万円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果使用した資金は2億77百万円(前連結会計年度は11億85百万円の獲得)となりました。この主な要因は、税金等調整前当期純利益15億28百万円、減価償却費3億96百万円、売上債権の減少額1億92百万円の増加要因に対し、仕入債務の減少額20億61百万円、未払消費税等の減少額2億58百万円や法人税等の支払額2億34百万円の減少要因によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は3億61百万円(前連結会計年度は6億34百万円の使用)となりました。この主な要因は、定期預金の払戻による収入1億44百万円の増加要因に対し、定期預金の預入による支出1億60百万円、有形及び無形固定資産の取得による支出3億46百万円の減少要因によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果使用した資金は14億65百万円(前連結会計年度は11億8百万円の使用)となりました。この主な要因は、長期借入金の返済による支出10億86百万円、配当金の支払額3億25百万円の減少要因によるものであります。 ③ 生産、受注及び販売の実績イ.受託製造実績 当連結会計年度における受託製造事業の受託製造実績を示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)受託製造事業(千円)4,781,51394.7合計(千円)4,781,51394.7 (注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。2.上記金額は受託製造原価であります。ロ.仕入実績 当連結会計年度における販売事業の仕入実績を示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)販売事業(千円)25,932,47087.8合計(千円)25,932,47087.8 (注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。2.上記金額は仕入価格によっております。 ハ.受注実績 当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)販売事業25,436,158135.46,203,87853.2受託製造事業4,393,762127.4233,28384.8合計29,829,920134.16,437,16153.9(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。2.上記金額は販売価格によっております。3.当連結会計年度において、受注実績に著しい変動がありました。これは、期初より半導体需要が緩やかに回復したものの期末に向け減速したことによるものであります。 ニ.販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)販売事業(千円)30,902,09086.8受託製造事業(千円)4,435,609130.0合計(千円)35,337,69990.6(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)東京エレクトロンテクノロジーソリューションズ(株)13,580,36234.810,493,01129.7東京エレクトロン宮城(株)5,022,21012.97,710,79421.8東京エレクトロン九州(株)10,650,33527.37,167,77520.33.上記金額は販売価格によっております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。 文中の将来に関する事項につきましては、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。当社グループの連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度末における資産、負債の報告金額及び収益、費用の報告金額に影響を与える見積り、判断及び仮定を使用することが必要となります。当社グループの経営陣は連結財務諸表作成の基礎となる見積り、判断及び仮定を過去の経験や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。しかしながら、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。なお、連結財務諸表の作成のための重要な会計基準等は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。また、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容イ.経営成績等a.財政状態<流動資産>流動資産は、前連結会計年度末に比べ23億22百万円減少し、167億21百万円となりました。この主な要因は、売上減少によるものであります。主な内訳として、前連結会計年度末に比べ現金及び預金が20億87百万円、電子記録債権が2億26百万円減少したことによるものであります。<固定資産>固定資産は、前連結会計年度末に比べ2億1百万円減少し、79億2百万円となりました。この主な要因は、前連結会計年度に比べ、土地が2億21百万円、繰延税金資産が1億77百万円の増加、建物及び構築物(純額)が2億50百万円、投資有価証券が3億42百万円減少したことによるものであります。<流動負債>流動負債は、前連結会計年度末に比べ20億21百万円減少し、91億95百万円となりました。この主な要因は、年度後半の受注減少に伴う仕入減少によるものであります。主な内訳として、前連結会計年度に比べ未払法人税等が3億53百万円の増加、支払手形及び買掛金が9億37百万円、電子記録債務が11億25百万円、未払消費税等が2億43百万円減少したことによるものであります。<固定負債>固定負債は、前連結会計年度末に比べ10億4百万円減少し、34億87百万円となりました。この主な要因は、前連結会計年度末に比べ長期借入金が10億2百万円減少したことによるものであります。<純資産>純資産は、前連結会計年度末に比べ5億1百万円増加し、119億40百万円となりました。この主な要因は、利益剰余金が7億23百万円増加し、その他有価証券評価差額金が2億42百万円減少したことによるものであります。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末に比べ42.1%から48.5%となり、期末発行済株式数に基づく1株当たり純資産は前連結会計年度末3,269.35円に対し3,412.80円となりました。 b.経営成績の分析<売上高・売上総利益> 当連結会計年度は、市場の回復により、受託製造事業においては期初より受注の回復が見られたもの、販売事業においては想定より穏やかな回復に留まったことから取引先の在庫調整の影響を受け、売上高は前連結会計年度に比べ36億75百万円(9.4%)減少し、353億37百万円となりました。また、売上総利益は、前連結会計年度に比べ5億72百万円(14.1%)増加し、46億20百万円となりました。<営業損益> 販売費及び一般管理費は、支払手数料等の増加により、前連結会計年度に比べ2億38百万円(8.4%)増加し、30億68百万円となりました。 以上の結果、営業利益は、前連結会計年度に比べ3億33百万円(27.4%)増加し、15億52百万円となりました。<経常損益> 営業外収益は、受取配当金等の増加により、前連結会計年度に比べ3百万円(12.1%)増加し、35百万円となりました。また、営業外費用は、為替差損等の増加等により、前連結会計年度に比べ1百万円(2.3%)増加し、61百万円となりました。 以上の結果、経常利益は、前連結会計年度に比べ3億36百万円(28.3%)増加し、15億25百万円となりました。<税金等調整前当期純損益> 特別利益は、投資有価証券の売却により、6百万円となりました。 また、特別損失は、減損損失の計上により、4百万円となりました。 以上の結果、税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度に比べ2億88百万円(23.3%)増加し、15億28百万円となりました。 c.キャッシュ・フローの分析 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。 ロ.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載しております。 ハ.資本の財源及び資金の流動性当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資によるものであります。事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。ウクライナ情勢の長期化や物価高騰等による影響から先行き不透明感が払拭できない状況ではありますが、現時点で必要十分な手許資金を確保しており、また必要に応じて金融機関等から資金調達が可能な体制を整えております。なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は34億66百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は77億56百万円となっております。 ニ.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等中期経営計画(2024年4月~2027年3月)の初年度である当連結会計年度の達成・進捗状況は以下のとおりであります。売上高は計画比262百万円減(0.7%減)となりました。これは、半導体市場全体は回復傾向でしたが、顧客の在庫調整の影響を受けたことによるものです。営業利益は、販売価格の見直しによる売上総利益率改善を背景に収益が増加し、計画比72百万円増(4.9%増)となりました。自己資本比率は、主に現預金及び棚卸資産が減少し、増益による利益剰余金の増加から、計画比2.7ポイント上昇し48.5%となりました。自己資本利益率(ROE)は、増益により純利益が増加し、計画比0.8ポイント上昇し9.0%となりました。 2025年3月期 計画2025年3月期 実績2025年3月期 計画比売上高35,600百万円35,337百万円△262百万円 ( 0.7%減)営業利益1,480百万円1,552百万円72百万円 ( 4.9%増)自己資本比率45.8%48.5%2.7ポイント自己資本利益率(ROE)8.2%9.0%0.8ポイント※ 2025年3月期計画は、2025年2月14日「業績予想の修正に関するお知らせ」にて公表しました、修正後の計画であります。 ホ.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 セグメントごとの経営成績の状況については「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況 ロ.経営成績」に記載しております。

事業リスク

  • 半導体市場の変動リスク
    内外テックグループの業績は、半導体市場、特に半導体製造装置市場の需要や価格の動向に強く影響されます。世界経済の景気変動や、通商政策の変更、為替変動による原材料価格の高騰などが、販売価格や仕入価格に影響を及ぼし、業績を悪化させる可能性があります。
  • 特定の取引先への高い依存度
    東京エレクトロングループへの売上依存度が2025年3月期で72.5%と非常に高く、同社グループの生産計画変更や主要取扱商品の変更があった場合、内外テックグループの売上や在庫評価に大きな影響が出る可能性があります。取引関係の維持・拡大に努めていますが、集中リスクは依然として存在します。
  • 特定の仕入先への高い依存度
    SMC株式会社への商品仕入依存度が2025年3月期で40.8%と高く、同社との代理店契約が更新できない場合や、同社の代理店方針が変更された場合、仕入が困難になり、内外テックグループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|2,910 文字
3【事業等のリスク】以下において、当社グループの事業の状況及び経理の状況等に関する事項のうち、リスク要因となる可能性があると考えられる主な事項及びその他投資者の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる事項を記載しています。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ですが、当社の有価証券に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載内容を併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えています。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)半導体市場の需要動向や価格動向による当社グループの業績への影響について当社グループは、主に半導体・FPD製造装置などの各種コンポーネンツ及び同装置等の販売を主に行う販売事業と、半導体・FPD製造装置等の組立及び保守・メンテナンス等を行う受託製造事業とで構成され、半導体メーカーや半導体製造装置メーカーへの依存度が高くなっています。このため、当社グループの業績は世界的な景気変動のほか、半導体市場、とりわけ半導体製造装置市場の需要動向、価格動向の影響を強く受ける傾向にあります。また、中長期的には、AI関連を中心に幅広い用途での半導体需要を背景に半導体製造装置市場の拡大が見込まれていますが、各国政府による通商政策等の変更により販売価格の上昇を背景に需要が減少した場合や、為替変動による原材料価格やエネルギー価格の高騰等を背景に仕入値の見直し要求や販売先からのコストダウン要求が強まった場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (2)特定の取引先への依存度が高いことについて当社グループの主要な販売及び受託製造の取引先は、東京エレクトロングループ(以下「同社グループ」という。)であり、当社グループの売上実績に対する依存度は2023年3月期75.3%、2024年3月期75.3%、2025年3月期72.5%と高い割合になっています。取引のパイプが太いことはビジネスチャンスでもありますので、ニーズの先取りに努め、幅広い事業展開により今後も取引の維持・拡大に努める所存ですが、同社グループ各社への依存度が高いことから同社グループ各社との取引が大幅に減少した場合の当社グループ売上高への影響や、同社グループ各社が生産計画を変更した場合や主要取扱商品を変更した場合の当社在庫商品の評価への影響が考えられます。 (3)特定の仕入先への依存度が高いことについて当社グループの主要な仕入先は、SMC株式会社であり、当社グループの商品仕入実績に対する依存度は2023年3月期45.3%、2024年3月期40.6%、2025年3月期40.8%と高い割合になっています。同社とは1965年11月から空気圧機器に関する代理店契約を締結し、長年にわたり密接な関係を維持し、今後も取引を維持・拡大していく方針ですが、契約が更新できない場合や同社の代理店に対する方針が大幅に変更となった場合、同社との取引が大幅に減少した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (4)研究開発(R&D)について当社グループは、今後の成長戦略として高真空/制御技術に対応する開発力の強化に注力しております。技術者の採用・育成が計画通りに進まない場合や、研究開発の対象分野が顧客要求に合致しなかった場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (5)取引先の海外展開、海外情勢の変化や為替変動の影響について当社グループは、取引先の生産拠点の海外移転や部品の海外調達に対応するため、中国に現地法人を設立し、営業を行っています。現地取引先の生産拠点の見直しが行われた場合や、現地における政治や社会情勢の変化、予期しない法令・規制の変更等により、現地法人の事業継続が困難となる場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、海外取引においては、為替変動リスクが生じることから、急激な為替変動が起こった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (6)品質管理について当社グループは、商品を販売・製造するにあたり適切な品質管理体制の整備を目指していますが、予期せぬ重大な不具合が発生した場合には、社会的信用の失墜や多額の費用の負担により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (7)人材の確保と育成について当社グループが取引先のニーズに応えていくためには、人的資本の充実が必須であると考えています。優秀な人材の確保や従業員の教育を計画的に実施する必要がありますが、計画通りに進まない場合には、当社グループの事業活動や業績に影響を及ぼす可能性があります。 (8)法規制について当社グループは、国内外で事業活動を行っており、さまざまな法令・規制を受け、これらの法令・規制を遵守できなかった場合、また、予期しない法令・規制の制定・改廃に対応できない事態が発生した場合には、当社グループの事業活動や業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (9)情報漏洩について当社グループは、重要な技術情報、企業情報、個人情報を保有するにあたり、管理ルールを整備し、重要情報の管理強化、徹底に努めていますが、予期せぬ事態により重要情報が外部に漏洩した場合には、社会的信用の失墜や多額な費用負担により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (10)気候変動、自然災害、戦争・テロ等について気候変動、想定外の大規模地震・津波・台風等の自然災害の発生による社会インフラ停止のほか、新型インフルエンザなどの感染症罹患による従業員の大量出勤停止等により、当社グループや主要取引先の事業活動の停止または事業継続に支障をきたす事態が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、国内外における戦争や暴動、テロ事件等の発生に起因して、サプライチェーンの混乱や商品・原材料・燃料等の価格が急激に上昇した場合や、商品等の前倒し確保等により安定調達に努めてまいりますが調達が困難になった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (11)企業買収・事業譲渡(M&A)等の投資について 当社グループは、将来の事業拡大や競争力強化、新たな技術・サービスの獲得等を目的として、他社の株式取得、事業譲受、業務提携等のM&A戦略を進めております。事前に対象企業に関するデューデリジェンスを実施し企業価値を見極めますが、潜在的な負債や法的問題、技術的課題、人事・労務問題等が発覚する可能性があります。また、経営方針や、企業文化の違い等から統合プロセス(PMI:Post Merger Integration)が円滑に進まず、当初想定していたシナジー効果が十分に得られないリスクや、買収した企業の収益力が当初の見込みを下回った場合はのれんの減損等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

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