事業の概要
- 空間ソリューション事業フィル・カンパニーグループは、駐車場の上部空間や駅からの距離がある郊外の土地など、未活用空間を有効活用する「空間ソリューション事業」を展開しています。具体的には、空中店舗「フィル・パーク」やガレージ付き賃貸住宅「プレミアムガレージハウス」を企画・提供し、土地オーナーの収益最大化と地域の活性化を目指しています。
- 請負受注スキーム土地オーナーからの依頼に基づき、空中店舗「フィル・パーク」などの企画・設計・施工、テナント誘致までを一貫して提供し、その対価として企画料や工事請負代金を得るビジネスモデルです。土地オーナーは初期投資を抑えつつ、未活用地から安定した収益を得ることができます。
- 開発販売スキームフィル・カンパニーが自ら土地を購入し、空中店舗「フィル・パーク」などを開発した上で、不動産投資家へ販売するビジネスモデルです。これにより、自社で開発から販売までを手掛けることで、より大きな収益機会を追求しています。販売時期や案件規模によって業績が変動する可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 空間ソリューション事業フィル・カンパニーグループの主要事業であり、駐車場上空を活用した空中店舗「フィル・パーク」や、ガレージ付き賃貸住宅「プレミアムガレージハウス」の企画・開発・提供を行っています。土地オーナーの収益最大化と地域活性化を目的とし、未活用空間に新たな価値を創造しています。
- 設計・施工事業連結子会社である株式会社フィル・コンストラクションが主に担っており、空中店舗「フィル・パーク」の設計から施工までを一貫して手掛けています。建築基準や安全性基準を満たしつつ、駐車場台数を維持する工夫や、デザイン性の高い空間づくりなど、独自のノウハウで高付加価値を提供しています。
- ガレージハウス事業連結子会社である株式会社プレミアムガレージハウスが展開しており、1階をガレージ、2階を居住空間とした賃貸住宅の企画・コンサルティング・入居者紹介を行っています。多様なライフスタイルに対応する空間を提供し、独自の入居待ち登録システムで安定的な土地活用をサポートしています。
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3 【事業の内容】当社グループは、当社、連結子会社である株式会社フィル・コンストラクション、株式会社プレミアムガレージハウス、株式会社フィルまちづくりファンディング、株式会社フィル事業承継・地域活性化プロジェクト及び株式会社フィル・イノベーション・ラボ、関連会社である株式会社玉栄及び株式会社プクプク亭の計8社で構成されております。 (1) 事業の内容当社グループは、「まちのスキマを、「創造」で満たす。」をパーパスとして掲げ、土地オーナー、入居者、地域にとって三方良しとなる企画である空中店舗「フィル・パーク」及びガレージ付賃貸住宅「プレミアムガレージハウス」等、空間ソリューション事業を展開しております。駐車場の上空や郊外の駅から離れた場所などの未活性空間に空中店舗「フィル・パーク」やプレミアムガレージハウスを企画・提供し、その場所の価値を最大化することで街の活性化を推進しております。空中店舗「フィル・パーク」においては、駐車場等を含む土地オーナーに対し、その場所の需要に応じた空間づくり(SPACE ON DEMAND)をコンセプトとし、テナントの賃貸需要や事業メリットを最大限に引き出す企画・提案を始め、設計・施工、テナントリーシング等についても高い付加価値をワンストップで提供しております。「プレミアムガレージハウス」は、昨今のライフスタイルの多様化を背景にガレージ入居者のニーズも多岐にわたっている中で、その多様なニーズに応える空間を提供し、当社独自の入居待ち登録システムを活用し入居者募集までワンストップで担うことで土地オーナーに対し安定的な土地活用を提供するソリューションとなります。 (2) 子会社及び関連会社の事業内容及び位置づけ当社と連結子会社である株式会社フィル・コンストラクション(資本金20,000千円、2014年3月設立)は、共同で空中店舗「フィル・パーク」事業を行っており、その中で株式会社フィル・コンストラクションは、主に設計・施工業務を担っております。連結子会社である株式会社プレミアムガレージハウス(資本金35,100千円、2019年1月子会社化)は、1階を車庫、趣味やSOHOの空間として利用可能なガレージ、2階を居住空間としたガレージ付賃貸住宅の企画・コンサルティング・入居者紹介業務を行っております。小型商業施設空中店舗「フィル・パーク」がコインパーキングの存在する商業エリアを主な企画対象としているのに対し、ガレージ付賃貸住宅「プレミアムガレージハウス」は駅から遠い土地や住宅街エリアを主な企画対象としております。連結子会社である株式会社フィルまちづくりファンディング(資本金3,000千円、2021年6月子会社化)は、将来において自社ファンドを組成する際に、募集業務や組成後の運用・管理及びファンドを通じた不動産の取得や運用・管理業務を担うことを予定しています。連結子会社である株式会社フィル事業承継・地域活性化プロジェクト(資本金50,000千円、2022年7月設立)は、事業承継に課題を持つ中小企業やテナント事業者への資本提携やコンサルティング業務を主たる事業として設立しましたが、現在新規の投融資は停止しており、既存の投融資の回収に注力しています。今後、回収が完了次第、会社を清算することを予定しています。連結子会社である株式会社フィル・イノベーション・ラボ(資本金50,000千円、2022年12月設立)は、当社グループで、まちづくりのための空間ソリューションの開発を目的としています。この取り組みにより日本全国の行政などが管理している遊休地などへの空中店舗「フィル・パーク」の提供や、プレミアムガレージハウスの新形態など様々な需要に対応しております。関連会社である株式会社玉栄(資本金10,000千円、2022年8月株式取得、鶏卵製品の製造、販売、卸事業)及び株式会社プクプク亭(資本金1,500千円、2023年3月株式取得、飲食店を運営)は、連結子会社である株式会社フィル事業承継・地域活性化プロジェクトが出資を行っております。 (3) 事業系統図当社グループでは、土地オーナー向けに土地活用方法の一形態として土地活用商品の企画提案をする「請負受注スキーム」と、不動産投資家向けに当社が土地を購入し土地活用商品の開発から販売までを行う「開発販売スキーム」の両スキームにより、空中店舗「フィル・パーク」等、空間ソリューション事業を行っております。「請負受注スキーム」及び「開発販売スキーム」のスキーム図は、次のとおりであります。 〈請負受注スキーム図〉 〈開発販売スキーム図〉 (4) 事業の特徴当社グループの空中店舗「フィル・パーク」は土地活用方法の一形態であり、土地オーナーの利益を最大化するために、事業メリットやテナントの賃貸需要を最大限に引き出す企画・提案を始め、設計・施工等についても高い付加価値を持つサービスをワンストップで提供している点に特徴があります。企画・提案においては、スキーム全体を通じて“駐車場収益を最大限に残す”建築と連動しており、設計・施工以外でも、事業資金に関するコンサルティング、初期テナントの誘致から契約までのサポートやテナントとの内装工事に関する調整等まで一気通貫でのサービスを提供し、企画料を得るビジネスモデルとなっております。設計・施工においては、建築基準・安全性基準をクリアした上で、柱の設置について工夫を行い、駐車場台数をいかに減少させないか、駐車場利用者の利便性・稼働率をいかに維持できるか等、費用対効果の最大化を図る建築ノウハウを構築しております。また、原則エレベーターを設置せず顧客導線を考えた階段の設置や、テナントの賃貸需要に合ったガラス張りのデザイン性の高い空間づくりなど、タイムパフォーマンスとコストパフォーマンス、クオリティーを追求したコンストラクションマネジメントにより独自の標準化された建築システムを構築しております。 〈空中店舗「フィル・パーク」の価値〉
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 空中店舗「フィル・パーク」は明確な競合他社なし、プレミアムガレージハウスは独自システム等で差別化。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 規制 建設業許可、建築士事務所登録、宅地建物取引業免許、不動産特定共同事業許可など多岐にわたる法規制。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 中程度 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 成長投資 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:経済情勢の変動による影響 / 案件規模や販売時期の偏りによる業績変動 / 各種法規制及び許認可の変更・取消リスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 5 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
フィル・カンパニーは、特定のブランド力や特許、規制ライセンス、独占的IPに依存する事業モデルではない。主に請負工事を主体としており、無形資産による競争優位性は限定的と考えられる。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
建設業においては、一度取引関係が構築された顧客との継続的な関係性が一定のスイッチング・コストを生む可能性がある。しかし、発注者側が複数の建設業者を比較検討する余地も大きく、乗り換えの障壁はそれほど高くないと考えられる。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
同社の事業は、ユーザー数の増加によってサービスの価値が向上するネットワーク効果を期待できる性質のものではない。個別の建設プロジェクトごとに完結するビジネスモデルである。
コスト優位★★☆☆☆
建設業全体として、規模の経済や効率的な調達網、熟練した職人の確保などがコスト競争力に影響を与える。同社がこれらの点で業界平均を上回る構造的な優位性を持っているかは不明瞭であり、現時点では弱いシグナルに留まる。
規模の経済★★☆☆☆
建設業は一般的に多数の企業が存在する競争市場であるが、大規模プロジェクトにおいては特定の企業が受注を独占する傾向も見られる。同社が業界規模に対して最適な少数寡占を形成しているかは判断が難しく、現時点では限定的。
- 未活用空間の創造的活用駐車場上空や郊外の未活用地を、空中店舗「フィル・パーク」やガレージ付き賃貸住宅「プレミアムガレージハウス」として生まれ変わらせる独自の企画力と建築ノウハウが強みです。これにより、土地オーナーは新たな収益源を確保し、地域には新しい商業施設や住居が生まれます。
- ワンストップサービス提供土地オーナーに対し、企画・提案から設計・施工、テナントリーシング、さらには事業資金に関するコンサルティングまで、一貫したサービスを提供しています。これにより、オーナーは複数の業者と交渉する手間なく、スムーズに土地活用を進めることができます。
- 費用対効果を追求した建築駐車場台数を減らさずに建築する工夫や、エレベーターを原則設置しない階段設計、デザイン性の高いガラス張り空間など、コストと効率を両立させる独自の建築システムを構築しています。これにより、オーナーは高い収益性と魅力的な施設を低コストで実現できます。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社グループは、Phil=共存共栄を企業理念として設立され、土地オーナー・入居者・地域にとって三方良しとなる企画である、空中店舗「フィル・パーク」等、空間ソリューション事業を展開しております。駐車場の上空や駅から離れた郊外などの未活性空間に空中店舗「フィル・パーク」やガレージ付賃貸住宅「プレミアムガレージハウス」を企画・提供し、その場所の需要に応じた空間の活性化を推進しております。当社が取り組んでいることは、まちの中でコインパーキングでしか活用されていない土地、一本裏通りで活用が難しい土地、変形地や狭小地、あるいは駅から遠く土地活用に工夫が必要な土地、そういった土地をそのまち、地域のニーズをくみ取り活用させていくこと、その結果として、土地オーナー、入居者、地域の人すべてが幸せになれることを目指しております。当社グループのパーパス・ビジョン・バリューは以下のとおりです。パーパス(存在意義):まちのスキマを、「創造」で満たす。ビジョン(目指す姿):「まちづくり」をオーダーメイド。バリュー(価値観) :「地域」と「お客様」のために全てのチカラを尽くす。 引き続きパーパス・ビジョン・バリューの実現に向けて事業を展開していくとともに、従業員エンゲージメントの向上や、外部ステークホルダーとのコミュニケーションの深化につながるよう、これら理念の社内外への浸透に努めてまいります。 (2) 経営環境及び経営戦略当社グループを取り巻く環境は、少子高齢化を背景とした都市のスポンジ化による未活性空間の増加に加え、脱炭素社会への対応及びまた、建設業界におきましては、公共投資は堅調に推移し、建設投資は底堅く推移しているものの、労務費や資材価格の高止まりによる建設コストの適切な管理や少子高齢化が進む中で顕在化している担い手不足への対処など、予断を許さない事業環境が続いております。このような環境の中、当社グループは、従来の少数精鋭に頼ったやり方から脱皮し、組織としてビジネスを展開し、飛躍的なスケール化に取り組んでいます。経営改革により既存ビジネスをスケール化させるとともに、事業ポートフォリオの変革にも着手し、さらなる飛躍への布石を打ってまいります。潜在市場は、建築業界の市場規模をベースとして算出し、全国の建築物の年あたり総工事費約22.4兆円と算出しております。そのうち、空中店舗「フィル・パーク」及びプレミアムガレージハウスのターゲットとなる市場規模はそれぞれ約2.5兆円と約2.3兆円と試算しております。空中店舗「フィル・パーク」の市場規模は、「主要エリアの構築物の年あたり総工事費」×「フィル・パーク基準の区画の割合(15~120坪・駅徒歩10分)」で算出しております。プレミアムガレージハウスの市場規模は、「全国の賃貸住宅(長屋建・共同住宅)の新規着工戸数」×「プレミアムガレージハウス基準の区画割合(四角形以上・50~300坪)」×「プレミアムガレージハウス1戸あたり単価(2,600万円)」で算出しております。当社グループの事業の強みは、空間の特性や土地オーナーのニーズに即した最適なプランの設計をするオーダーメイドの企画力と、企画、設計・施工、テナント誘致、物件管理までワンストップサービスにより、提案したソリューションの実現にコミットする実行力であります。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標(KPI)は連結売上高、連結営業利益、ROE、問合数、提案数、請負受注件数、及び従業員数であります。当該KPIを採用した理由は、投資家が当社グループの経営方針・経営戦略等を理解する上で重要な指標であり、当社グループの収益力を客観的に評価できる指標であるためです。2026年11月期の目標値は連結売上高10,000百万円、連結営業利益800百万円、問合数1,900件、提案数380件、請負受注件数74件です。当該KPIの各数値については有価証券報告書提出日現在において予測できる事情等を基礎とした合理的な判断に基づくものであり、その達成を保証するものではありません。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題今後、当社グループが持続的な成長及び企業価値向上を図る上で、以下の事業上及び財務上の課題を解決していかなければならないと認識しています。① 既存ビジネスのスケール化既存ビジネスのさらなる成長に向け、営業エリアの拡大と協業体制の強化による請負受注スキームのスケール化が重要な課題であると認識しております。エリア拡大においては、2024年10月に開設した関西支店は開設以降、順調に受注実績を積み上げております。また、複数の協業先を有する中部エリアでの市場開拓を加速させるため、2026年3月に中部支店を開設予定です。今後も、新規顧客開拓の要となる金融機関や事業会社との協業を一段と強化し、広域かつ強固な受注基盤の確立を推進してまいります。② ストック型ビジネスの構築従来のフロー収入(請負受注スキーム・開発販売スキーム)に依存しない強固な収益基盤の確立を目指し、ストック収入の拡大に取り組んでまいります。具体的には、行政等の保有地を借地し、自社で「フィル・パーク」等を建設して賃料収入を得る「借地権スキーム」や、建物オーナーから「フィル・パーク」や「プレミアムガレージハウス」を一括借り上げ(マスターリース)し、転貸(サブリース)を行う「一括借り上げスキーム」等の拡充を図ります。これらにより、景気変動に左右されない安定的な収益基盤を構築し、持続的な成長と経営の安定化を実現してまいります。③ 組織及び人材開発による事業基盤の強化持続的な企業価値の向上には、引き続き組織及び人材の開発が重要な課題であると認識しております。2025年11月期に従業員数が大幅に増加したことを受け、現在はこれら多様な人材を早期に戦力化し、組織全体を最大限に機能させる体制の構築が不可欠な局面となっております。そのため、事業拡大に必要な機能から逆算した組織開発を推し進めるとともに、組織方針や目指すべき組織像に基づいた人事評価制度を新たに策定いたしました。今後は、当社グループのパーパス・ビジョン・バリューを企業文化としてより定着させ、新制度を通じたキャリアマネジメント及びパフォーマンスマネジメントを強化してまいります。④ デジタルを活用した事業プロセス改革早期の事業成長を実現すべく、デジタル技術を活用した事業プロセスの改革により、組織全体の再現性と生産性の向上を図ってまいります。特に建築部門においては、DX(デジタルトランスフォーメーション)を加速させ、BIMの導入や施工管理システムの活用、AIによる設計ノウハウの可視化に着手することで、属人的な業務を排した高効率な供給体制を確立いたします。 営業面においても、引き続きデータに基づくKPI管理と戦略実行のサイクルを徹底し、案件獲得精度の向上に努めてまいります。⑤ ガバナンス体制の強化(株主を意識した監督体制)持続的な企業価値向上とガバナンス体制の強化を高い次元で両立させることが重要な課題であると認識しております。当社グループでは取締役会の過半数を独立社外取締役で構成し、多様な専門性を持つメンバーによる多角的な議論を行うとともに、大株主である創業メンバーを取締役に配することで、株主目線の規律を徹底した実効性の高いガバナンス体制を構築してまいりました。 また、毎年「コーポレートガバナンス・コード」に基づく取締役会の実効性評価を実施し、評価結果を踏まえた課題改善を継続的に行うことで、ガバナンスのさらなる高度化と監督機能の維持・向上に取り組んでまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社グループは、Phil=共存共栄を企業理念として設立され、土地オーナー・入居者・地域にとって三方良しとなる企画である、空中店舗「フィル・パーク」等、空間ソリューション事業を展開しております。駐車場の上空や駅から離れた郊外などの未活性空間に空中店舗「フィル・パーク」やガレージ付賃貸住宅「プレミアムガレージハウス」を企画・提供し、その場所の需要に応じた空間の活性化を推進しております。当社が取り組んでいることは、まちの中でコインパーキングでしか活用されていない土地、一本裏通りで活用が難しい土地、変形地や狭小地、あるいは駅から遠く土地活用に工夫が必要な土地、そういった土地をそのまち、地域のニーズをくみ取り活用させていくこと、その結果として、土地オーナー、入居者、地域の人すべてが幸せになれることを目指しております。当社グループのパーパス・ビジョン・バリューは以下のとおりです。パーパス(存在意義):まちのスキマを、「創造」で満たす。ビジョン(目指す姿):「まちづくり」をオーダーメイド。バリュー(価値観) :「地域」と「お客様」のために全てのチカラを尽くす。 引き続きパーパス・ビジョン・バリューの実現に向けて事業を展開していくとともに、従業員エンゲージメントの向上や、外部ステークホルダーとのコミュニケーションの深化につながるよう、これら理念の社内外への浸透に努めてまいります。 (2) 経営環境及び経営戦略当社グループを取り巻く環境は、少子高齢化を背景とした都市のスポンジ化による未活性空間の増加に加え、脱炭素社会への対応及びまた、建設業界におきましては、公共投資は堅調に推移し、建設投資は底堅く推移しているものの、労務費や資材価格の高止まりによる建設コストの適切な管理や少子高齢化が進む中で顕在化している担い手不足への対処など、予断を許さない事業環境が続いております。このような環境の中、当社グループは、従来の少数精鋭に頼ったやり方から脱皮し、組織としてビジネスを展開し、飛躍的なスケール化に取り組んでいます。経営改革により既存ビジネスをスケール化させるとともに、事業ポートフォリオの変革にも着手し、さらなる飛躍への布石を打ってまいります。潜在市場は、建築業界の市場規模をベースとして算出し、全国の建築物の年あたり総工事費約22.4兆円と算出しております。そのうち、空中店舗「フィル・パーク」及びプレミアムガレージハウスのターゲットとなる市場規模はそれぞれ約2.5兆円と約2.3兆円と試算しております。空中店舗「フィル・パーク」の市場規模は、「主要エリアの構築物の年あたり総工事費」×「フィル・パーク基準の区画の割合(15~120坪・駅徒歩10分)」で算出しております。プレミアムガレージハウスの市場規模は、「全国の賃貸住宅(長屋建・共同住宅)の新規着工戸数」×「プレミアムガレージハウス基準の区画割合(四角形以上・50~300坪)」×「プレミアムガレージハウス1戸あたり単価(2,600万円)」で算出しております。当社グループの事業の強みは、空間の特性や土地オーナーのニーズに即した最適なプランの設計をするオーダーメイドの企画力と、企画、設計・施工、テナント誘致、物件管理までワンストップサービスにより、提案したソリューションの実現にコミットする実行力であります。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標(KPI)は連結売上高、連結営業利益、ROE、問合数、提案数、請負受注件数、及び従業員数であります。当該KPIを採用した理由は、投資家が当社グループの経営方針・経営戦略等を理解する上で重要な指標であり、当社グループの収益力を客観的に評価できる指標であるためです。2026年11月期の目標値は連結売上高10,000百万円、連結営業利益800百万円、問合数1,900件、提案数380件、請負受注件数74件です。当該KPIの各数値については有価証券報告書提出日現在において予測できる事情等を基礎とした合理的な判断に基づくものであり、その達成を保証するものではありません。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題今後、当社グループが持続的な成長及び企業価値向上を図る上で、以下の事業上及び財務上の課題を解決していかなければならないと認識しています。① 既存ビジネスのスケール化既存ビジネスのさらなる成長に向け、営業エリアの拡大と協業体制の強化による請負受注スキームのスケール化が重要な課題であると認識しております。エリア拡大においては、2024年10月に開設した関西支店は開設以降、順調に受注実績を積み上げております。また、複数の協業先を有する中部エリアでの市場開拓を加速させるため、2026年3月に中部支店を開設予定です。今後も、新規顧客開拓の要となる金融機関や事業会社との協業を一段と強化し、広域かつ強固な受注基盤の確立を推進してまいります。② ストック型ビジネスの構築従来のフロー収入(請負受注スキーム・開発販売スキーム)に依存しない強固な収益基盤の確立を目指し、ストック収入の拡大に取り組んでまいります。具体的には、行政等の保有地を借地し、自社で「フィル・パーク」等を建設して賃料収入を得る「借地権スキーム」や、建物オーナーから「フィル・パーク」や「プレミアムガレージハウス」を一括借り上げ(マスターリース)し、転貸(サブリース)を行う「一括借り上げスキーム」等の拡充を図ります。これらにより、景気変動に左右されない安定的な収益基盤を構築し、持続的な成長と経営の安定化を実現してまいります。③ 組織及び人材開発による事業基盤の強化持続的な企業価値の向上には、引き続き組織及び人材の開発が重要な課題であると認識しております。2025年11月期に従業員数が大幅に増加したことを受け、現在はこれら多様な人材を早期に戦力化し、組織全体を最大限に機能させる体制の構築が不可欠な局面となっております。そのため、事業拡大に必要な機能から逆算した組織開発を推し進めるとともに、組織方針や目指すべき組織像に基づいた人事評価制度を新たに策定いたしました。今後は、当社グループのパーパス・ビジョン・バリューを企業文化としてより定着させ、新制度を通じたキャリアマネジメント及びパフォーマンスマネジメントを強化してまいります。④ デジタルを活用した事業プロセス改革早期の事業成長を実現すべく、デジタル技術を活用した事業プロセスの改革により、組織全体の再現性と生産性の向上を図ってまいります。特に建築部門においては、DX(デジタルトランスフォーメーション)を加速させ、BIMの導入や施工管理システムの活用、AIによる設計ノウハウの可視化に着手することで、属人的な業務を排した高効率な供給体制を確立いたします。 営業面においても、引き続きデータに基づくKPI管理と戦略実行のサイクルを徹底し、案件獲得精度の向上に努めてまいります。⑤ ガバナンス体制の強化(株主を意識した監督体制)持続的な企業価値向上とガバナンス体制の強化を高い次元で両立させることが重要な課題であると認識しております。当社グループでは取締役会の過半数を独立社外取締役で構成し、多様な専門性を持つメンバーによる多角的な議論を行うとともに、大株主である創業メンバーを取締役に配することで、株主目線の規律を徹底した実効性の高いガバナンス体制を構築してまいりました。 また、毎年「コーポレートガバナンス・コード」に基づく取締役会の実効性評価を実施し、評価結果を踏まえた課題改善を継続的に行うことで、ガバナンスのさらなる高度化と監督機能の維持・向上に取り組んでまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度(2024年12月1日から2025年11月30日まで)における我が国経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果により、緩やかな回復が続くことが期待されるものの、各国の通商政策の影響による景気の下振れリスク、金融資本市場の変動などの影響により、先行きは不透明な状況が続いております。建設業界におきましては、公共投資は堅調に推移し、建設投資は底堅く推移しているものの、労務費や資材価格の高止まりによる建設コストの適切な管理や少子高齢化が進む中で顕在化している担い手不足への対処など、予断を許さない事業環境が続いております。このような状況の中、当社グループは「まちのスキマを、「創造」で満たす。」をパーパスとして掲げ、土地オーナー・入居者・地域にとって三方良しとなる企画である空中店舗「フィル・パーク」及びガレージ付賃貸住宅「プレミアムガレージハウス」を事業展開してまいりました。土地オーナーに土地活用商品の企画提案をする「請負受注スキーム(既存土地オーナー向けサービス)」と、不動産投資家に当社が土地を購入し土地活用商品の開発から販売までを行う「開発販売スキーム(不動産投資家向けサービス)」の両スキームでソリューションサービスを提供しております。 ・大幅な増収増益(売上高は前年同期比14.6%増、営業利益は前年同期比38.8%増)当連結会計年度の経営成績は、売上高8,233,505千円(前年同期比14.6%増)、売上総利益2,224,026千円(前年同期比22.8%増)、営業利益588,705千円(前年同期比38.8%増)、経常利益569,487千円(前年同期比39.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益398,077千円(前年同期比52.0%増)となり、前連結会計年度より大幅な増収増益となりました。「請負受注スキーム」における受注件数が通期で過去最高を更新したことに加え、「開発販売スキーム」においても大型案件を含む計4件のプロジェクトの販売引渡を行い、全連結会計期間で営業黒字となりました。 当連結会計年度における売上高、売上内訳、売上原価、売上総利益及び売上総利益率は下表のとおりです。2025年11月期(単位:千円)第1四半期連結会計期間第2四半期連結会計期間第3四半期連結会計期間第4四半期連結会計期間第4四半期連結累計期間売上高1,772,4642,171,8021,684,5522,604,6868,233,505売上内訳請負受注1,252,6251,364,6261,080,5731,231,3264,929,151開発販売381,412655,445457,0891,221,6052,715,553その他138,426151,730146,889151,753588,801売上原価1,283,9811,716,7241,216,9411,791,8326,009,479売上総利益488,483455,078467,611812,8532,224,026売上総利益率27.6%21.0%27.8%31.2%27.0% 2024年11月期(単位:千円)第1四半期連結会計期間第2四半期連結会計期間第3四半期連結会計期間第4四半期連結会計期間第4四半期連結累計期間売上高606,083720,6252,538,8313,319,4177,184,957売上内訳請負受注488,212597,5331,073,1711,629,2493,788,166開発販売――1,340,5501,552,5132,893,063その他117,871123,091125,109137,654503,728売上原価398,395503,7831,834,9952,637,3775,374,552売上総利益207,688216,842703,835682,0391,810,405売上総利益率34.3%30.1%27.7%20.5%25.2% ・期末時点の受注残高(56.3億円)、開発プロジェクト残高(64.9億円)の合計が過去最高を更新当連結会計年度における「請負受注スキーム」の請負受注件数は54件(前年同期は46件)、受注高は5,813,472千円(前年同期は5,958,689千円)となりました。内訳は、空中店舗フィル・パークの請負受注件数が16件(前年同期は19件)、受注高が2,889,675千円(前年同期は3,991,894千円)、プレミアムガレージハウスの請負受注件数が38件(前年同期は27件)、受注高が2,923,796千円(前年同期は1,966,795千円)となり、受注件数は過去最高実績を更新しました。将来の売上計上額である受注残高についても5,636,476千円(前年同期比11.9%増)となり過去最高水準まで増加しております。進行中の中期経営計画において掲げている事業プロセス改革及び組織改革の順調な進捗により、営業活動における再現性と生産性が向上し、第4四半期においては受注高(22.9億円)、受注件数(24件)ともに四半期における受注高・受注件数としては過去最高となりました。なお、「開発販売スキーム」に関しては、当連結会計年度における販売引渡件数は4件(前年同期は5件)、開発用地取得契約件数は11件(前年同期は6件)となりました。これにより、当連結会計年度末時点の開発プロジェクト残件数は13件(前年同期は5件)、将来の売上原価見込金額となる開発プロジェクト残高は計6,496,811千円(前年同期は2,075,918千円)となっております。受注残高及び開発プロジェクト残高の増加に伴い、当連結会計年度末における将来の売上ストック指標(受注残高+開発プロジェクト残高)は121.3億円と過去最高の水準となっております。 <事業の状況>2025年11月期 単位1Q2Q3Q4Q合計請負受注スキ|ム受注高※1(受注件数)千円(件)1,854,555(16)860,410(7)800,342(7)2,298,163(24)5,813,472(54) 空中店舗「フィル・パーク」千円(件)1,266,851(6)564,154(4)430,540(3)628,130(3)2,889,675(16) プレミアムガレージハウス※2千円(件)587,704(10)296,256(3)369,802(4)1,670,033(21)2,923,796(38)受注残高※3(進行プロジェクト件数)※4千円(件)5,611,935(51)5,255,503(46)4,828,209(44)5,636,476(56)―開発販売スキ|ム販売引渡件数件11114開発用地取得契約件数※5件235111開発プロジェクト残高※6(開発プロジェクト残件数)千円(件)2,632,012(6)3,067,958(9)7,038,744(13)6,496,811(13)― 2024年11月期 単位1Q2Q3Q4Q合計請負受注スキ|ム受注高※1(受注件数)千円(件)1,090,639(10)872,793(11)1,915,389(11)2,079,867(14)5,958,689(46) 空中店舗「フィル・パーク」千円(件)721,650(5)363,498(2)1,418,036(5)1,488,707(7)3,991,894(19) プレミアムガレージハウス※2千円(件)368,988(5)509,294(9)497,353(6)591,160 (7)1,966,795(27)受注残高※3(進行プロジェクト件数)※4千円(件)3,470,658(28)3,698,936(37)4,553,214(44)5,037,184(46)―開発販売スキ|ム販売引渡件数件00145開発用地取得契約件数※5件32106開発プロジェクト残高※6(開発プロジェクト残件数)千円(件)3,916,753(7)4,475,951(9)3,443,466(9)2,075,918(5)― ※1 受注高とは、新規受注した案件及び追加工事の合計額となります。※2 プレミアムガレージハウスの受注高については、協力会社による受注の数値を含めております。※3 受注残高とは、期末時点において売上に計上されていない受注高の残高合計(将来案件の進捗に応じて売上計上される金額)となります。※4 進行プロジェクト件数とは、期末時点において進行中の請負受注スキームにおける案件数となります。※5 開発用地取得契約件数については、当該土地の取得契約を締結した時点で1件とカウントしております。※6 開発プロジェクト残高とは、期末時点における土地及び建物の完成に要する原価見込額の合計となります。2025年11月期第2四半期において、当初固定資産として自社保有を予定していた案件1件を開発案件(販売用不動産)に変更しております。 ・1年間で従業員数が1.5倍に増加 当連結会計年度末時点の連結従業員数は126名となり、前連結会計年度末時点(84名)より1.5倍に増加いたしました。今後は、組織開発及び人材開発により注力し、採用した人材の早期戦力化、更なる事業拡大を図るための組織体制の構築に取り組んでまいります。 従業員数 単位1Q2Q3Q4Q2025年11月期人901181201262024年11月期人69738284 ※連結会計期間末時点での連結従業員数となります。 なお、財政状態につきましては、「第2[事業の状況]4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 c.財政状態の分析」をご参照ください。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の期末残高は4,934,657千円となり、前連結会計年度末と比較して112,389千円増加しました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における営業活動により支出した資金は440,993千円(前年同期は2,076,091千円の収入)となりました。これは主として、税金等調整前当期純利益569,487千円、前受金の増加額575,292千円などの資金の増加要因と、棚卸資産の増加額1,487,718千円、仕入債務の減少額137,069千円などの減少要因によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における投資活動により支出した資金は862,469千円(前年同期は354,228千円の収入)となりました。これは主として、投資有価証券の取得による支出698,456千円、定期預金の預入による支出110,000千円、有形固定資産の取得による支出39,728千円などの減少要因によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における財務活動により得られた資金は1,415,853千円(前年同期は242,563千円の収入)となりました。これは主として、長期借入れによる収入1,490,589千円、短期借入金の増加額495,920千円などの増加要因と、長期借入金の返済による支出508,654千円などの減少要因によるものであります。 ③ 生産、受注及び販売の実績当社グループは、単一セグメントであるため、生産実績及び受注実績については、スキームごとの実績を記載しております。 a. 生産実績当連結会計年度における生産実績については、土地の購入及び土地活用商品の開発から販売までを行う取り組みである「開発販売スキーム」の開発プロジェクト残高を記載しております。 開発プロジェクト残高(注)1(千円)前年同期比(%)開発販売スキーム6,496,811313.0 (注) 1.開発プロジェクト残高とは、用地取得契約後にプロジェクトを開始した土地活用商品の、期末時点における土地及び建物の完成にかかる見込額の合計であり、将来の売上原価見込金額となります。 b. 受注実績当連結会計年度における受注実績については、「請負受注スキーム」の受注高及び受注残高を記載しております。 受注高(注)1(千円)前年同期比(%)受注残高(注)2(千円)前年同期比(%)請負受注スキーム5,813,47297.65,636,476111.9 (注) 1.受注高とは、当連結会計年度において新規に受注した工事やプロジェクトの合計(売価ベース)となります。2.受注残高とは、当連結会計年度末時点において売上に計上されていない工事やプロジェクトの受注高の残高合計であり、将来の売上見込金額となります。c. 販売実績当連結会計年度における販売実績については、「空中店舗フィル・パーク」等、空間ソリューション事業の単一セグメントであるため、次のとおりであります。 金額(千円)前年同期比(%)空中店舗「フィル・パーク」等、空間ソリューション事業8,233,505114.6合計8,233,505114.6 (注) 1.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合 相手先前連結会計年度(自 2023年12月1日 至 2024年11月30日)当連結会計年度(自 2024年12月1日 至 2025年11月30日)販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)フィル・パーク鎌倉プロジェクト合同会社1,398,01619.5492,6536.0ウェストゲート合同会社--1,221,33814.8 2.最近2連結会計年度の主要な相手先別の販売実績のうち、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満の相手先につきましては記載を省略しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容a. 経営成績の分析(売上高)当連結会計年度における売上高は8,233,505千円(前期比14.6%増)となりました。これは主に、年間を通じてコンスタントに受注を獲得できたことで、「請負受注スキーム」に係る売上高が前期より1,140,985千円増加したことによるものです。(営業利益)販売費及び一般管理費1,635,321千円の計上により、当連結会計年度における営業利益は588,705千円(前期比38.8%増)となりました。販売費及び一般管理費の主な内訳は、役員報酬86,377千円、給料及び手当623,103千円、業務委託費107,932千円であります。(経常利益)営業外収益20,455千円、営業外費用39,673千円の計上により、当連結会計年度における経常利益は569,487千円(前期比39.3%増)となりました。(親会社株主に帰属する当期純利益)法人税、住民税及び事業税並びに法人税等調整額を加減したことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は398,077千円(前期比52.0%増)となりました。 b. 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因としては、経済情勢の変動や各種法規制等による影響、自然災害の発生、感染症等の影響などが外的要因として挙げられます。また、内的要因としては、物件の竣工引渡時期の変動や、組織体制の充実に充分な対応ができない場合の事業展開への影響などが挙げられます。詳細については、「第2[事業の状況]3[事業等のリスク]」をご参照ください。 c. 財政状態の分析(資産)当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べて2,443,794千円増加し、9,940,134千円になりました。これは主として、現金及び預金が222,389千円、仕掛販売用不動産が880,063千円、販売用不動産が555,494千円、有価証券が399,276千円、投資有価証券が296,113千円増加したことによるものであります。 (負債)当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べて2,080,325千円増加し、6,595,622千円になりました。これは主として、前受金が575,292千円、長期借入金が516,837千円、短期借入金が495,920千円、1年内返済予定の長期借入金が465,097千円増加したことによるものであります。 (純資産)当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べて363,468千円増加し、3,344,511千円になりました。これは主として、配当金の支払による利益剰余金が54,052千円減少し、親会社株主に帰属する当期純利益による利益剰余金が398,077千円増加したことによるものであります。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「第2〔事業の状況〕4〔経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析〕(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりであります。当社グループは、「開発販売スキーム」における土地仕入資金の機動的な調達を行うため、株式会社みずほ銀行と特別当座貸越契約(借入極度額1,000百万円)を締結しております。なお、当連結会計年度末における、本契約に基づく借入実行残高はございません。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
事業リスク
- 経済情勢による影響景気後退や金利上昇、消費税増税などの経済情勢の変化は、空中店舗やオフィス需要の減少につながり、土地オーナーが賃貸建物の建築を控える可能性があります。これにより、フィル・カンパニーグループの受注減少や業績悪化につながるリスクがあります。
- 業績の変動リスク開発販売スキームでは、案件ごとの売上高が大きく、販売時期に偏りがあるため、四半期や年度ごとの業績に大きな変動が生じる可能性があります。これは、投資家にとって業績の予測を難しくする要因となります。
- 法規制・許認可リスク建設業許可や宅地建物取引業免許など、事業に必要な各種許認可の取り消しや、建設業法、建築基準法などの法規制の変更・新たな施行により、義務や費用負担が増加する可能性があります。これにより、事業活動に支障が生じたり、業績に悪影響を及ぼすリスクがあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経済情勢について当社グループの空中店舗「フィル・パーク」等、空間ソリューション事業については、景気の後退、金利の上昇、消費税増税等の税制変更などが、当社グループの経営成績や財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループが提案する空中店舗「フィル・パーク」の主要なテナントは商業施設を運営する企業やオフィスとして利用する等の企業であるため、その需要は景気の動向による影響を受けやすい傾向にあります。そのため、景気の後退、商業施設やオフィスビルの供給過剰等により不動産市況が下落した場合に、土地オーナーが賃貸建物の建築を控えることにより、当社グループの経営成績や財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 業績の変動について当社グループの主な売上高は、「開発販売スキーム」においては販売による所有権移転時に計上されます。また、案件1件当たりの売上高が当社グループ全体の売上高に占める割合が高い状況にあるため、案件規模の大小による販売単価の変動や販売時期に偏りがあった場合、四半期又は連結会計年度ごとの一定期間で区切って比較した場合、期間ごとの業績に大きな差異が生じる可能性があります。このリスクに対応するため、四半期ごとの「開発販売スキーム」における土地仕入と販売を安定して積み重ねるよう努めております。 (3) 各種法規制及び許認可によるリスク当社グループは、建設業許可、建築士事務所登録及び宅地建物取引業の許認可を受けて事業を展開していることから、「建設業法」「建築基準法」「建築士法」「都市計画法」「消防法」「宅地建物取引業法」等の法令のほか、関連する条例等など多岐にわたる法規制を受けております。当社グループは、現時点の法規制に従って業務を遂行しておりますが、将来において、法令等の新たな施行や変更により、当社グループの義務及び費用負担等が増加することで、当社グループの経営成績や財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの事業におきましては、以下の免許及び許認可等を取得しております。現在、当該免許及び許認可等が取消となる事由は発生しておりませんが、今後、何らかの理由によりこれらの免許及び許認可等の取消等があった場合、当社グループの事業活動に支障をきたすとともに業績に重大な影響を与える可能性があります。このリスクに対応するため、関係法令の改正情報等を早期に入手し、その影響を検討して対策をとるとともに、関係法令の遵守を徹底いたします。(当社)免許及び許認可等の名称許認可等の内容有効期限許認可取消事由一般建設業許可東京都知事許可(般-5)第131403号2028年11月9日(5年ごとに更新)建設業法第29条に定められております。宅地建物取引業免許国土交通大臣(1)第10802号2029年12月2日(5年ごとに更新)宅地建物取引業法第66条に定められております。一級建築士事務所登録東京都知事登録第55919号2029年10月31日(5年ごとに更新)建築士法第26条に定められております。不動産特定共同事業許可東京都知事第161号―不動産特定共同事業法第36条に定められております。 (株式会社フィル・コンストラクション)許認可等の名称許認可の内容有効期限許認可取消事由特定建設業許可東京都知事許可(特-5)第141378号2029年3月24日(5年ごとに更新)建設業法第29条に定められております。一級建築士事務所登録東京都知事登録第59495号2029年7月4日(5年ごとに更新)建築士法第26条に定められております。 (株式会社プレミアムガレージハウス)免許の名称許認可等の内容有効期限許認可取消事由宅地建物取引業免許東京都知事許可(2)第99314号2026年6月17日(5年ごとに更新)宅地建物取引業法第66条に定められております。 (4) 競合の状況について当社グループは、空中店舗「フィル・パーク」及びプレミアムガレージハウスを事業展開しております。空中店舗「フィル・パーク」においては、現在明確な競合他社はないものと認識しておりますが、ハウスメーカーや駐車場運営会社等が当社と類似した事業を展開する可能性はあり、それにより競争が激化し、当社グループの優位性が保てなくなった場合、当社グループの経営成績や財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。プレミアムガレージハウスにおいては、当社独自の入居待ち登録システム、デザイン性の高さ、軽量鉄骨造等により競合他社との差別化を図っておりますが、競争環境が激化し当社グループの優位性が保てなくなった場合、当社グループの経営成績や財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 自然災害等によるリスク大規模な地震や台風等の自然災害が発生した場合、被災した当社グループの建築現場の補修、お客様の建物の点検、自社保有設備の修理に加え、被災したお客様への支援活動などにより、多額の費用が発生する可能性があります。また、社会インフラの大規模な損害で建築現場の資材などの供給が一時的に途絶えたりすることで、工事着工・工事進捗・テナントリーシング活動に影響が生じ、当社グループの経営成績や財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 売上総利益率の変動のリスク当社グループの請負受注スキームの売上高は、2022年11月期の期首より新収益認識基準を採用しているため、プロジェクトの進行度に応じて計上されることとなります。請負受注スキームにおいては、業務内容に応じて売上高及び売上総利益率が異なります。「企画・提案」業務に係る売上高は、契約時にプロジェクト受注額の約5%が計上されますが、売上原価が発生しないため、売上総利益率は100%となります。一方、「設計・施工」業務に係る売上高は、工事の着工から竣工までの工期で進行度に応じて計上され、売上高及び売上原価の割合は大きいですが、売上総利益率は低くなります。そのため、契約時期や工期に偏りがあった場合、四半期又は連結会計年度ごとの一定期間で区切って比較した場合、期間ごとの売上総利益率に差異が生じる可能性があります。このリスクに対応するため、四半期毎の請負受注スキームにおける受注を安定して積み重ねるよう努めております。 (7) 組織体制について当社グループは、成長段階であるため、内部管理体制も現在の組織規模に応じたものとなっております。当社グループは、今後の事業の拡大に伴い人員の増強、内部管理体制の一層の充実に努める方針でありますが、必要な人員が確保できない場合や、内部管理体制の充実に適切かつ充分な対応ができない場合、当社グループの事業展開や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。このリスクに対応するため、経営管理本部の人員の継続的な人材採用活動、及び外部協力者との連携に取り組んでおります。 (8) 販売用不動産等に関するリスク当社グループは、土地の購入及び土地活用商品の開発から販売までを行う取り組みである「開発販売スキーム(不動産投資家向けサービス)」を推進しております。 現状は開発物件数が少なく、竣工から販売までの期間が短期であるものの、仕掛販売用不動産及び販売用不動産の保有資産の時価(主に土地の時価)が著しく下落した場合または収益性が著しく低下した場合等には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (9) 資本提携等の戦略投資について当社グループは、他社との積極的な業務提携・連携による加速度的な事業拡大の実現を目指しております。そのため、企業価値を継続的に向上させる上で有効となる場合や、当社と提携先の事業内容から大きなシナジー効果が見込める場合には、必要に応じて資本提携等の戦略投資を実施していく方針です。戦略投資にあたっては、市場動向や顧客のニーズ、相手先企業の業績、財務状況、市場競争力、当社の事業内容との親和性等を十分に検討してまいりますが、投資後の市場環境や競争環境の著しい変化等により、投資先の事業展開が計画どおりに進まない場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。このリスクに対応するため、提携先の業績、財務状況、市場競争力、当社とのシナジー効果を定期的にモニタリングする体制を整えております。 (10) 感染症等の影響について当社グループは、新型コロナウイルス感染症等の治療方法が確立されていない感染症が流行するなどした結果、社会・経済活動の停滞や消費マインドの冷え込みによる長期的な景気悪化が生じる場合には、当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。