事業の概要
- 不動産仲介とリフォームウィルグループは、関西・中部・東京の三大都市圏で不動産売買の仲介(流通事業)を中核としています。さらに、中古住宅のリフォーム提案や工事請負(リフォーム事業)も手掛け、中古物件購入とリフォームを組み合わせた提案で顧客単価の向上を目指しています。
- 開発分譲と賃貸戸建住宅や宅地の仕入れ・企画・開発・販売(開発分譲事業)も行っています。流通事業で得た顧客情報や売却情報を活用し、効率的な事業展開を図っています。また、商業施設やシェアハウスなどの賃貸運営(賃貸事業)も手掛け、地域コミュニティの創出を目指しています。
- 派生事業とワンストップ不動産取引に付随する損害保険代理、生命保険募集、ローン事務代行などのファイナンシャルプランニング業務(不動産取引派生事業)も提供しています。これにより、顧客に対して不動産に関するあらゆるサービスを一つの窓口で提供する「ワンストップサービス」を推進し、事業間の連携によるシナジー効果を追求しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 不動産仲介事業この事業は、不動産の売買仲介業務を主に行い、売上高36.64億円、営業利益12.12億円と、グループ内で最も高い利益率を誇る稼ぎ頭です。関西圏、中部圏、東京圏の三大都市圏に24店舗を展開し、地域密着型で不動産情報を収集・活用しています。
- 建設工事事業中古住宅のリフォームや家具の提案、リフォーム工事の請負業務を行う事業で、売上高23.72億円、営業利益4.65億円です。不動産仲介事業と連携し、中古物件購入とリフォームを組み合わせた提案で顧客単価の増加を目指しています。
- 開発分譲事業戸建住宅や宅地の仕入れ、企画、開発、販売を行う事業で、売上高80.89億円とグループ内で最大の売上規模ですが、営業利益は2.61億円と利益率は低めです。流通事業で得た顧客情報や売却情報を活用し、効率的な仕入れと販売を推進しています。
2025-12 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| SaleOnBrokerageFeeBusiness | 地域 | 37 | 12 | 33.1% |
| SaleOnConstructionWorkBusiness | 地域 | 24 | 5 | 19.6% |
| SaleOnDevelopmentBusiness | 地域 | 81 | 3 | 3.2% |
| Rental | 事業 | 2 | -0 | -9.4% |
| SaleOnBusinessesDerivedFromRealEstateDeal | 地域 | 3 | 1 | 52.6% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3【事業の内容】当社グループは、当社及び連結子会社5社により構成されており、流通事業、リフォーム事業、開発分譲事業、賃貸事業及び不動産取引派生事業を主たる業務として事業活動を展開しております。当社グループの各事業の内容、当社及び各連結子会社の当該事業に係る位置付けは、次のとおりであります。なお、次の5事業は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント情報の区分と同一であります。 (1)各事業の内容について① 流通事業関西圏の阪神間・北摂地域及び大阪市内に12店舗、中部圏の名古屋市に6店舗、東京圏に6店舗の合計24店舗(2025年12月末現在)を展開し、不動産売買の仲介業務等を行っております。店舗展開については、やみくもに店舗数を拡大するのではなく、三大都市圏を経営戦略上の主要なエリアと位置づけ、営業エリアを絞り込み地域密着型の展開を図ることにより、地域における不動産動向、顧客ニーズ及び物件情報等の情報収集を図っております。当社グループは、流通事業において収集・蓄積した情報等の各事業における活用並びに連携等を進めており、当該事業をグループの中核事業と位置付けております。 ② リフォーム事業株式会社ウィル空間デザインにおいて、中古住宅のリフォームや家具の提案及びリフォーム工事等の請負業務を行っております。特に、流通事業各店舗に来店された顧客に対し、中古物件購入とリフォームを併せた提案営業を推進しております。また、ショールーム「十二十(とにと)家具」(兵庫県宝塚市)及び同店のECサイトにおいて、当社で不動産を購入した顧客に対し、住宅と一体感のある家具を不動産購入時に提案することで、顧客単価の増加を目指しております。当社グループは、リフォームの設計、施工及び家具の販売において、補修、改築及び強度補強等の要素に加えて、顧客個人の嗜好やライフスタイルに応じたデザイン性及び居住性等の要素に注力することにより、顧客満足の向上に努めております。 ③ 開発分譲事業当社及び株式会社リノウエストにおいて、戸建住宅、宅地等の仕入・企画・開発・販売業務を行っております。開発物件については、地域ごとのマーケティング情報等に基づき、個別物件ごとに顧客ニーズを反映しつつ、自社分譲ブランドシリーズの企画開発を推進しております。なお、設計及び建築については外部委託業者を活用しております。また、仕入競争が激化するなか、流通店舗に集まる売却情報を活かした相対交渉により、適正価格での仕入を可能にしております。更に、流通店舗にストックされた住宅購入見込みの顧客情報を活かすことで、集客コストの削減及び早期販売による事業効率並びに収益性を重視した事業展開を図っております。 ④ 賃貸事業 当社及び株式会社リノウエストにおいて、テナント用事業用地や商業施設、シェアハウス等を所有し、運営及び賃貸業務等を行っております。 当社グループは、単に物件を所有し、賃料収入を得ることだけが目的ではなく、地域社会が活性化するコミュニティーの創出を目指しております。 ⑤ 不動産取引派生事業当社、株式会社ウィルフィナンシャルコミュニケーションズ及び株式会社ウィルスタジオにおいて、上記の各事業に付随して発生する不動産物件購入に伴う損害保険代理業務、生命保険募集業務及びローン事務代行業務に係るファイナンシャルプランニング業務、引越業者・什器設備等の紹介業務等、並びに販売物件の商品企画及び広告制作業務等を行っております。 ⑥ その他当社、株式会社ウィルスタジオ及び株式会社部活のみかたにおいて、受託販売事業、広告制作事業(受託販売物件に関するものを除く)並びに経営コンサルティング事業及び人事コンサルティング事業等を行っております。 (2)事業間の連携効果について当社グループは、流通事業(不動産仲介)を中心として事業を開始しておりますが、その後においては、受託販売事業、開発分譲事業、リフォーム事業、賃貸事業、不動産取引派生事業と、不動産に関連する分野において事業領域を拡大させております。当社グループの営業活動においては、事業間の緊密な連携を図ることが、顧客に対するきめ細かなサービス及びより付加価値の高いサービス提供の実現において重要であるものと認識しており、各事業間のシナジー拡大を図ることにより、不動産関連業務のワンストップサービスによる事業展開を推進しております。なお、当社グループは、流通事業を事業展開上の中核事業と位置付けており、各地域の店舗において、当該事業の推進とともに地域密着型の営業展開を行い、地域ごとの顧客ニーズ及び不動産情報の収集、市場動向、顧客層別の嗜好調査、地域開発状況等のマーケティングを適宜行っております。これら流通事業において収集した情報等を各事業に活用し事業展開しております。 当社グループの事業系統図は次の通りであります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 三大都市圏で同業他社が極めて多く、資本力・ブランド力に優れる企業との競合が激しい。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 規制 宅地建物取引業法、建設業法及び関連法令による許認可が必要。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 低い(分散) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 成長投資 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:法的規制の改廃や許認可の取消し / 住宅市況、金利状況、経済情勢の変動 / 競合激化による事業拡大の制約
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
ウィル(3241)は不動産業に属し、特筆すべきブランド力、特許、規制ライセンス、または独占的IPに関する情報は公開情報からは確認できない。同業他社との差別化要因となる無形資産は現時点では不明瞭である。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
賃貸物件の入居者にとっては、現在の住居からの引っ越しに伴う手間や費用が発生するため、一定のスイッチング・コストが存在する。しかし、物件選択肢は多く、乗り換えが極端に困難な状況ではない。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
不動産賃貸業において、ネットワーク効果が直接的に競争優位に繋がるビジネスモデルではない。入居者間のネットワークやプラットフォーム効果は限定的である。
コスト優位★☆☆☆☆
不動産開発・賃貸においては、土地取得コストや建築コスト、管理コストなどが競争力に影響する。ウィルが構造的に他社より低コストで事業運営できるという明確な証拠はないが、効率的な物件管理や開発ノウハウは存在する可能性がある。
規模の経済★★☆☆☆
不動産賃貸業は規模の経済が働きやすい側面がある。物件数や管理戸数の増加により、管理コストの効率化や交渉力の向上が期待できる。ウィルは一定規模の事業を展開しているが、業界全体で見ると最適化された少数寡占状態とは言えない。
- 地域密着の情報収集力三大都市圏に展開する24店舗(2025年12月末現在)を通じて、地域ごとの不動産動向、顧客ニーズ、物件情報などを詳細に収集・蓄積しています。この地域密着型の情報収集力が、各事業における効率的な仕入れや販売、顧客への的確な提案に繋がっています。
- ワンストップサービス不動産仲介、リフォーム、開発分譲、賃貸、そして保険やローン代行といった派生事業まで、不動産に関する多様なサービスをグループ内で提供しています。これにより、顧客は複数の業者とやり取りする手間なく、一貫したサービスを受けられるため、顧客満足度向上と囲い込みに繋がっています。
- 事業間の連携とシナジー流通事業で得た顧客情報や物件情報を、リフォーム事業や開発分譲事業に活用することで、集客コストの削減や早期販売を実現しています。例えば、中古物件購入とリフォームをセットで提案することで顧客単価を上げたり、売却情報を活用して開発用地を適正価格で仕入れたりするなど、各事業が連携し収益性を高めています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針当社グループにおきましては、外的環境の影響リスクを保守的に評価しながら、ワンストップ体制のシナジー最大化戦略の推進を継続することで、持続的成長と高収益体質の実現を目指してまいります。 (2)経営環境及び対処すべき課題今後の経営環境の見通しにつきましては、堅調な企業業績を背景とした国内設備投資や賃上げの継続が見込まれ、物価上昇の鈍化や各種経済政策等が景気の下支え要因となり、国内経済は個人消費が牽引する形で緩やかな回復基調となることを想定しております。一方で、米国の対外政策や金融政策等は不確実性が続いており、中国経済の回復遅れなど海外経済の不透明性に加え、国内外金利の変動や地政学リスクなど、外部環境には引き続き注視する必要があります。なお、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題については、以下に記載の通りでありますが、そのうち将来に関する事項は、特段の記載がない限り、本書提出日現在において当社が判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。 ① 主要事業領域における競争力強化関西圏(阪神間・北摂地域及び大阪市内)、中部圏(名古屋市近郊)及び東京圏(東京23区)において、住まい・暮らしに関するワンストップサービスの実現を目指し、不動産事業を中心としたサービスの幅を広げていくことを基本的なスタンスとして、流通事業をはじめリフォーム事業、開発分譲事業等の不動産関連事業の競争力強化を図ってまいります。具体的な戦略は以下のとおりであります。 イ.流通事業を軸とした事業基盤の強化当社グループは、顧客に対する「住まいのワンストップサービス」を提供するうえで、流通事業を事業戦略上の要と位置付けており、三大都市圏を主要エリアとし不動産流通店舗の新規出店を推進いたします。各出店地域でのシェア獲得・向上を目指すなか、地域ごとの顧客ニーズ、不動産情報、市場動向、顧客層別の志向等の把握を行うとともに、営業地域全体の情報を蓄積し、各事業へ適時適切に活用することで事業基盤の強化を図ってまいります。また、不動産を購入されるお客様に対し「平日会員サービス(仲介手数料の30%のキャッシュバックサービス)」を、売却されるお客様に対しては「期間報酬制度(契約成立時期に応じて仲介手数料が最大半額)」等、当社独自のサービスを訴求することで、営業稼働率の向上及び同業他社との差別化を図ってまいります。 ロ.リフォーム事業における事業基盤の安定当社グループは、あらゆる販売窓口へ来店されたお客様に対し、「住まいのワンストップサービス」の提供を実践しており、そのなかでも、流通事業の店舗で展開しております中古住宅の購入と同時にリフォームを行うという提案は、新築住宅価格が高止まりするなか、顧客個人の嗜好やライフスタイルに応じた住まいを実現できる選択肢として高い支持を得ており、強固なシナジーを生んでおります。また、優良な中古住宅のストックを活用した住環境の整備を目指し、住宅ローン減税の拡充をはじめとする中古住宅及びリフォーム市場への国策も強化されております。このような環境を背景に、流通事業との連携強化を図るとともに、営業エリアの拡大並びに取扱件数の増加に対応できる施工管理体制を構築し、中古住宅・リフォーム市場におけるリーディングカンパニーを目指してまいります。 ハ.開発分譲事業における財務リスクの低減と物件力の強化フィービジネス及びリフォーム事業による安定した収益基盤を構築することにより、財務体質の強化を図る前提のもと、金利動向や仕入価格の高騰などのリスクを許容範囲内に抑えながら、地域ごとの需要に合わせた戸建分譲開発を推進してまいります。そのため、流通事業の店舗展開により収集・把握した地域ごとの生活スタイル及び不動産情報を開発用地選定、物件企画及び販売計画に至るまで反映させ、顧客ニーズを的確に捉えた物件創りに製販一体の組織体制で徹し、差別化を図ってまいります。② 人材の獲得と育成・組織体制の整備当社グループは、今後の事業の継続的な成長を実現するために、原則として、当社グループの事業及び経営理念に共感する新卒及び第二新卒社員を採用することで事業基盤の安定並びに拡大を図ってまいります。近年激化する採用市場において、従来型の受動的な採用手法から脱却し、既存資産(事業・人材)を活用したダイレクトリクルーティングにより、優秀な人材へ能動的にアプローチしてまいります。また、社員一人ひとりの営業スキル、ノウハウを向上させ、お客様からの信頼を得ることをテーマとして、研修制度の充実により人材育成を図るとともに、各事業の管理職層の強化にも努め、経営判断のスピードアップを図ってまいります。そして、これら人材の獲得及び育成と並行し、社員が中長期で働きやすい環境作りや、インナーコミュニケーションの促進による事業間連携の強化等、組織体制の整備にも取り組んでまいります。 ③ コンプライアンス体制の強化更なる業容拡大、企業価値向上を目指すために、企業倫理・コンプライアンスについて全役職員が共通の認識を持ち、一人ひとりが的確で公正な意思決定を行う風土を醸成する仕組みを整備してまいります。特に、宅地建物取引業法、建築基準法等の関係法令については最新の動向を常に把握し遵守に努めてまいります。また、株式上場企業として、内部者取引にかかる情報管理・売買管理体制の周知・徹底を図ってまいります。 ④ 資金調達の多様化開発分譲事業の事業戦略並びに流通店舗の新規出店など、想定される様々な資金需要に対して、資金調達手段の多様化を図ることにより、適時適切な資金調達を実現し、今後の事業展開を円滑に進めてまいります。また、強固な収益基盤及び財務体質の向上をもとに、借入コストの低減にも同時に取り組んでまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針当社グループにおきましては、外的環境の影響リスクを保守的に評価しながら、ワンストップ体制のシナジー最大化戦略の推進を継続することで、持続的成長と高収益体質の実現を目指してまいります。 (2)経営環境及び対処すべき課題今後の経営環境の見通しにつきましては、堅調な企業業績を背景とした国内設備投資や賃上げの継続が見込まれ、物価上昇の鈍化や各種経済政策等が景気の下支え要因となり、国内経済は個人消費が牽引する形で緩やかな回復基調となることを想定しております。一方で、米国の対外政策や金融政策等は不確実性が続いており、中国経済の回復遅れなど海外経済の不透明性に加え、国内外金利の変動や地政学リスクなど、外部環境には引き続き注視する必要があります。なお、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題については、以下に記載の通りでありますが、そのうち将来に関する事項は、特段の記載がない限り、本書提出日現在において当社が判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。 ① 主要事業領域における競争力強化関西圏(阪神間・北摂地域及び大阪市内)、中部圏(名古屋市近郊)及び東京圏(東京23区)において、住まい・暮らしに関するワンストップサービスの実現を目指し、不動産事業を中心としたサービスの幅を広げていくことを基本的なスタンスとして、流通事業をはじめリフォーム事業、開発分譲事業等の不動産関連事業の競争力強化を図ってまいります。具体的な戦略は以下のとおりであります。 イ.流通事業を軸とした事業基盤の強化当社グループは、顧客に対する「住まいのワンストップサービス」を提供するうえで、流通事業を事業戦略上の要と位置付けており、三大都市圏を主要エリアとし不動産流通店舗の新規出店を推進いたします。各出店地域でのシェア獲得・向上を目指すなか、地域ごとの顧客ニーズ、不動産情報、市場動向、顧客層別の志向等の把握を行うとともに、営業地域全体の情報を蓄積し、各事業へ適時適切に活用することで事業基盤の強化を図ってまいります。また、不動産を購入されるお客様に対し「平日会員サービス(仲介手数料の30%のキャッシュバックサービス)」を、売却されるお客様に対しては「期間報酬制度(契約成立時期に応じて仲介手数料が最大半額)」等、当社独自のサービスを訴求することで、営業稼働率の向上及び同業他社との差別化を図ってまいります。 ロ.リフォーム事業における事業基盤の安定当社グループは、あらゆる販売窓口へ来店されたお客様に対し、「住まいのワンストップサービス」の提供を実践しており、そのなかでも、流通事業の店舗で展開しております中古住宅の購入と同時にリフォームを行うという提案は、新築住宅価格が高止まりするなか、顧客個人の嗜好やライフスタイルに応じた住まいを実現できる選択肢として高い支持を得ており、強固なシナジーを生んでおります。また、優良な中古住宅のストックを活用した住環境の整備を目指し、住宅ローン減税の拡充をはじめとする中古住宅及びリフォーム市場への国策も強化されております。このような環境を背景に、流通事業との連携強化を図るとともに、営業エリアの拡大並びに取扱件数の増加に対応できる施工管理体制を構築し、中古住宅・リフォーム市場におけるリーディングカンパニーを目指してまいります。 ハ.開発分譲事業における財務リスクの低減と物件力の強化フィービジネス及びリフォーム事業による安定した収益基盤を構築することにより、財務体質の強化を図る前提のもと、金利動向や仕入価格の高騰などのリスクを許容範囲内に抑えながら、地域ごとの需要に合わせた戸建分譲開発を推進してまいります。そのため、流通事業の店舗展開により収集・把握した地域ごとの生活スタイル及び不動産情報を開発用地選定、物件企画及び販売計画に至るまで反映させ、顧客ニーズを的確に捉えた物件創りに製販一体の組織体制で徹し、差別化を図ってまいります。② 人材の獲得と育成・組織体制の整備当社グループは、今後の事業の継続的な成長を実現するために、原則として、当社グループの事業及び経営理念に共感する新卒及び第二新卒社員を採用することで事業基盤の安定並びに拡大を図ってまいります。近年激化する採用市場において、従来型の受動的な採用手法から脱却し、既存資産(事業・人材)を活用したダイレクトリクルーティングにより、優秀な人材へ能動的にアプローチしてまいります。また、社員一人ひとりの営業スキル、ノウハウを向上させ、お客様からの信頼を得ることをテーマとして、研修制度の充実により人材育成を図るとともに、各事業の管理職層の強化にも努め、経営判断のスピードアップを図ってまいります。そして、これら人材の獲得及び育成と並行し、社員が中長期で働きやすい環境作りや、インナーコミュニケーションの促進による事業間連携の強化等、組織体制の整備にも取り組んでまいります。 ③ コンプライアンス体制の強化更なる業容拡大、企業価値向上を目指すために、企業倫理・コンプライアンスについて全役職員が共通の認識を持ち、一人ひとりが的確で公正な意思決定を行う風土を醸成する仕組みを整備してまいります。特に、宅地建物取引業法、建築基準法等の関係法令については最新の動向を常に把握し遵守に努めてまいります。また、株式上場企業として、内部者取引にかかる情報管理・売買管理体制の周知・徹底を図ってまいります。 ④ 資金調達の多様化開発分譲事業の事業戦略並びに流通店舗の新規出店など、想定される様々な資金需要に対して、資金調達手段の多様化を図ることにより、適時適切な資金調達を実現し、今後の事業展開を円滑に進めてまいります。また、強固な収益基盤及び財務体質の向上をもとに、借入コストの低減にも同時に取り組んでまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善により個人消費に持ち直しの動きがみられる等、緩やかな回復基調となりました。一方で、海外経済の減速懸念や国内外の金利動向による為替変動、物価上昇の長期化等により、経済全体の先行きは依然として不透明な状況となりました。また、当社グループの属する不動産関連業界におきましては、日本銀行の利上げによる買い控え懸念は継続する一方で、依然として低水準な住宅ローン金利環境は続いており、各住宅取得支援政策を下支えに実需の住宅取引は堅調に推移いたしました。このような経営環境のなかで当社グループにおきましては、フィービジネスとリフォームの連携強化(収益面)、開発分譲事業の推進(事業規模の拡大)など、ワンストップ体制のシナジー最大化戦略に注力することで、持続的成長と高収益な事業基盤の強化に取り組みました。まず、流通事業においては、新規出店及び自社サイトをはじめとしたネット集客の強化策が奏功し、住宅を購入されるお客様の来店件数が前期比13.3%、購入の成約件数が同10.4%それぞれ増加いたしました。そのうえで、流通事業での中古住宅の取扱件数も同10.9%増加し、流通事業を起点としたワンストップサービスの提案機会が増加した結果、「中古×リフォーム×FP」の引渡件数が同12.6%増加するなど、収益性の高い「フィービジネスとリフォーム」の業績が堅調に推移いたしました。また、開発分譲事業において、関西圏及び中部圏において複数の戸建プロジェクトの引渡が完了するなど、当期計画戸数の販売・引渡に取り組みました。併せて、来期以降の分譲用地の仕入にも積極的に取り組んだ結果、開発分譲事業の棚卸資産が前期末と比べて23.0%増加いたしました。これらの結果、当連結会計年度における連結業績は、売上高14,880百万円(前期比12.6%増)、営業利益1,327百万円(同18.5%増)、経常利益1,204百万円(同18.2%増)となり、売上高については9期連続、営業利益と経常利益については6期連続で過去最高を更新いたしました。なお、一部の固定資産(当社保有の商業施設)について減損損失222百万円を特別損失に計上したことから、親会社株主に帰属する当期純利益は664百万円(同6.4%減)となりました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。 流通事業におきましては、各営業エリアにおけるマーケットシェア向上を目的とした売却物件の獲得に注力した結果、売却の成約件数が前期比8.4%増加いたしました。また、東京23区及び大阪市での出店戦略も奏功し、全体の手数料単価に関して購入が同8.8%、売却が同11.1%それぞれ増加し、営業利益率も同3.8ポイント向上いたしました。この結果、売上高は4,069百万円(前期比20.4%増)、営業利益は1,212百万円(同38.1%増)となり、売上高と営業利益の過去最高を更新いたしました。リフォーム事業におきましては、流通店舗に来店されるお客様に対し、住宅購入の検討段階から積極的にリフォーム担当が同席して提案をする営業戦術が奏功するなど、「中古×リフォーム」の請負契約件数が前期比18.8%、請負契約単価が同7.5%それぞれ増加いたしました。なお、当期末の受注残高は823百万円(同52.3%増)となりました。この結果、売上高は2,471百万円(前期比3.3%増)、営業利益は465百万円(同9.9%増)となり、売上高と営業利益の過去最高を更新いたしました。開発分譲事業におきましては、名古屋市天白区をはじめとした複数の分譲地の販売が進捗する等、自社分譲物件等の契約件数が前期比22.3%増加いたしました。一方、一部の分譲地に関して販売価格を見直し、在庫回転率の向上に努めました。この結果、売上高は8,089百万円(前期比10.7%増)、営業利益は261百万円(同34.3%減)となり、売上高の過去最高を更新いたしました。賃貸事業におきましては、商業施設(兵庫県宝塚市)において、2025年11月に新規テナント(約144坪)がオープンしたことにより、入床率が前期比11.5ポイント上昇し、賃料収入が増加いたしました。この結果、売上高は233百万円(前期比2.7%増)、営業損失22百万円(前期は営業損失26百万円)となりました。不動産取引派生事業におきましては、流通事業と開発分譲事業の取扱件数増加により、住宅ローン事務代行手数料の売上高が前期比7.1%、損害保険代理店手数料が同10.4%それぞれ増加いたしました。併せて、紹介商品のラインナップ拡充により、引越しや家具等の各種紹介業務の売上高が同96.3%増加いたしました。この結果、売上高は270百万円(前期比39.0%増)、営業利益は142百万円(同60.9%増)となりました。その他の事業におきましては、人事コンサルティング業務を行う「部活のみかた」において、売上高が前期比8.4%、営業利益が同28.7%増加した一方で、経営コンサルティング業務を行う「ウィルスタジオ」において、過去最高売上高となった昨年には及ばず、前期比で減収減益となりました。この結果、売上高は256百万円(前期比13.5%減)、営業利益は73百万円(同30.4%減)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ493百万円減少し、1,822百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とその要因は以下のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローにつきましては、税金等調整前当期純利益982百万円に対し、販売用物件の仕入等により棚卸資産(販売用不動産及び未成工事支出金等)の増加1,415百万円、法人税等の支払額405百万円、売上債権の増加337百万円、その他46百万円によりそれぞれ資金が減少した一方で、減損損失222百万円、未払費用の増加172百万円、仕入債務の増加136百万円、減価償却費126百万円、前受金の増加75百万円、未払金の増加70百万円によりそれぞれ資金が増加したことを主な要因として、418百万円の資金減少(前年同期は435百万円の資金減少)となりました。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローにつきましては、投資有価証券の取得による支出49百万円、賃貸用不動産の取得等に伴う有形固定資産の取得による支出31百万円、無形固定資産の取得による支出20百万円を主な要因として、98百万円の資金減少(前年同期は158百万円の資金減少)となりました。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動によるキャッシュ・フローにつきましては、開発分譲事業における仕入資金等として長期借入れによる収入1,434百万円及び短期借入金の純増加847百万円、社債の発行による収入490百万円によりそれぞれ資金が増加した一方で、長期借入金の返済による支出1,571百万円、社債の償還による支出957百万円、配当金の支払額219百万円の資金がそれぞれ減少したことを主な要因として、24百万円の資金増加(前年同期は91百万円の資金増加)となりました。 ③ 生産、受注及び販売の実績a.生産実績当社グループの事業形態におきましては、生産実績を定義することが困難であるため、生産実績の記載はしておりません。 b.契約実績当社グループが行っている事業のうち、流通事業及び不動産取引派生事業は、契約締結から売上計上までの期間が短く、また賃貸事業は、事業の性質上契約実績の表示がなじまないため、記載を省略しております。 当連結会計年度におけるリフォーム事業の契約実績は次のとおりであります。前連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)期中契約高期末契約残高期中契約高期末契約残高数量(戸)金額(百万円)数量(戸)金額(百万円)数量(戸)金額(百万円)数量(戸)金額(百万円)9322,3761035601,0072,635139823(注)セグメント間の内部売上高又は振替高を含めております。 当連結会計年度における開発分譲事業の契約実績は次のとおりであります。前連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)期中契約高期末契約残高期中契約高期末契約残高数量(戸)金額(百万円)数量(戸)金額(百万円)数量(戸)金額(百万円)数量(戸)金額(百万円)2137,494221,0922519,155542,158(注)1.セグメント間の内部売上高又は振替高を含めております。2.上記の数量欄及び金額欄には、建築条件付にて土地の売買契約を締結した場合においては、戸数及び契約金額を含めて記載しておりますが、当該契約に付随する建物の建築請負契約につきましては、契約金額のみ金額欄に含めております。 c.販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)構成比(%)前年同期比(%)流通事業(百万円)4,06926.3120.4リフォーム事業(百万円)2,47116.1103.3開発分譲事業(百万円)8,08952.6110.7賃貸事業(百万円)2331.5102.7不動産取引派生事業(百万円)2701.8139.0報告セグメント計(百万円)15,13498.3112.1その他(百万円)2561.786.5合計(百万円)15,390100.0111.5 (注)1.セグメント間の内部売上高又は振替高を含めております。2.当連結会計年度の開発分譲事業の販売実績の内訳は次のとおりであります。 区分当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)種類物件名戸数(戸)販売高(百万円)土地・戸建分譲プロジェクト等池田市五月丘13494伊丹市鋳物師5252名古屋市北区杉栄町1248宝塚市今里町4181伊丹市荻野5160宝塚市今里町4153名古屋市天白区土原3152東京都品川区旗の台1127宝塚市安倉北4121川崎市中原区木月1119名古屋市名東区代万町2103小計432,115その他1765,974合計2198,089 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。 ② 当連結会計年度の財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容a.財政状態(資産)当連結会計年度における資産合計は、前連結会計年度末より1,159百万円増加し、16,494百万円となりました。流動資産の残高は、前連結会計年度末より1,344百万円増加し、11,007百万円となりました。主な要因といたしましては、販売用物件の仕入等により棚卸資産(販売用不動産及び未成工事支出金等)が1,452百万円、売掛金が337百万円、その他が47百万円それぞれ増加した一方で、現金及び預金が493百万円減少したことによるものであります。固定資産の残高は、前連結会計年度末より182百万円減少し、5,458百万円となりました。主な要因といたしましては一部の固定資産(当社保有の商業施設)の減損損失の計上等により有形固定資産合計が339百万円減少した一方で、投資その他の資産合計が157百万円増加したことによるものであります。 (負債)流動負債の残高は、前連結会計年度末より407百万円増加し、7,036百万円となりました。主な要因といたしましては、販売用物件の仕入等により短期借入金が847百万円、支払手形及び買掛金が136百万円、未払法人税等が15百万円、その他が315百万円それぞれ増加した一方で、1年内返済予定の長期借入金が607百万円、1年内償還予定の社債が300百万円それぞれ減少したことによるものであります。固定負債の残高は、前連結会計年度末より305百万円増加し、4,048百万円となりました。主な要因といたしましては、強固な財務基盤の構築を目的として長期借入金が470百万円増加した一方で、社債が157百万円、その他が7百万円それぞれ減少したことによるものであります。 (純資産)純資産の残高は、前連結会計年度末より445百万円増加し、5,409百万円となりました。主な要因といたしましては、親会社株主に帰属する当期純利益を664百万円計上した一方で、2024年12月期の期末配当金を219百万円実施したことによるものであります。 b.経営成績当連結会計年度における経営成績は、売上高14,880百万円(前期比12.6%増)、営業利益1,327百万円(同18.5%増)、経常利益1,204百万円(同18.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益664百万円(同6.4%減)となりました。 (売上高)当連結会計年度における売上高は、前期と比べて1,666百万円増加し14,880百万円(前期比12.6%増)となりました。主な要因といたしましては、関西圏及び中部圏において自社分譲物件等の販売が堅調に推移し、開発分譲事業が増収となったこと、並びに新規出店及び各営業エリアにおける売却物件の獲得に注力した結果、流通事業の経営成績が堅調に推移した結果であります。なお、詳細につきましては「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。 (売上総利益)当連結会計年度における売上総利益は、前期と比べて324百万円増加し、2,445百万円(前期比15.3%増)となりました。主な要因といたしましては、流通事業及びリフォーム事業の売上高増加に連動したものであります。 (営業損益)当連結会計年度における営業利益は、前期と比べて206百万円増加し、1,327百万円(前期比18.5%増)となりました。主な要因といたしましては、業績に連動した決算賞与の支給等の人的資本への投資により販売費及び一般管理費が前期比117百万円増加し、1,118百万円(前期比11.8%増)となったことによるものであります。 (経常損益)当連結会計年度の営業外収益は、受取家賃等の計上により19百万円となりました。また、営業外費用は、支払利息等の計上により141百万円となりました。以上の結果、当連結会計年度における経常利益は、前期と比べて185百万円増加し、1,204百万円(前期比18.2%増)となりました。 (親会社株主に帰属する当期純損益)当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、前期と比べて45百万円減少し、664百万円(前期比6.4%減)となりました。主な要因といたしましては、一部の固定資産(当社保有の商業施設)について減損損失222百万円を特別損失として計上したこと等によるものであります。 c.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。当社グループの資金需要のうち主なものは、開発分譲事業に係る用地取得費及び土地造成費等のプロジェクト資金、賃貸事業の物件取得資金、並びに流通事業の店舗用地取得資金等であります。これらの財源は、案件ごとの状況に応じて、内部留保資金及び金融機関からの借入金等で補っております。また、当社グループは、収益性の高い事業群「フィービジネスとリフォーム」の強化戦略を推進し、安定的かつ持続的な成長に必要な内部留保資金の充実に努めることを基本方針としております。なお、重要な資本的支出の予定及びその資金の調達源等については、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画 (1)重要な設備の新設等」に記載のとおりであります。
事業リスク
- 法的規制と許認可不動産業や建設業は「宅地建物取引業法」や「建設業法」など多くの法的規制を受けており、事業継続には免許や許可が必要です。もしこれらの許認可が取り消されたり、更新が認められなかったりした場合、事業活動に重大な支障が生じ、経営成績に大きな影響が出る可能性があります。
- 市況変動と金利上昇不動産業界は景気、金利、地価、住宅税制などの外部環境に大きく左右されます。景気悪化や大幅な金利上昇、地価高騰などが起きると、住宅購入者の意欲が減退し、販売不振に陥る可能性があります。また、金融機関の融資姿勢の変化は、新規事業用地の取得を困難にし、事業利益を圧迫する恐れがあります。
- 競合激化と販売不振三大都市圏では大手企業を含む多数の競合他社が存在し、資本力やブランド力で優位な企業も多いです。競争が激化すると、想定通りの事業拡大が難しくなったり、開発分譲事業において販売期間の長期化や値引き販売が必要になったりする可能性があります。これにより、経営成績や財政状態に悪影響を及ぼす恐れがあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社の株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。なお、以下に記載のうち将来に関する事項は、特段の記載がない限り、本書提出日現在において当社が判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。 (1)外部環境について① 法的規制について当社グループは不動産業及び建設業に属し、「宅地建物取引業法」、「建設業法」及び関連する各種法令により規制を受けており、当社においては宅地建物取引業免許及び一般建設業許可について、子会社株式会社ウィル空間デザインにおいては一般建設業許可について、子会社株式会社リノウエストにおいては宅地建物取引業免許について、それぞれ監督官庁より許認可を受けております。現時点において、当該免許及び許認可等が取消しとなる事由は発生しておりませんが、将来、何らかの理由により、当該許認可等が取消された場合又はそれらの更新が認められない場合には、当社の事業活動に支障をきたすとともに、経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、これらの法律等の改廃又は新たな法的規制が今後生じた場合には当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(当社)許認可等の名称許認可等の内容有効期限許認可取消事由等宅地建物取引業免許国土交通大臣免許(5)第6447号2028年6月17日(5年ごとの更新)不正な手段による免許の取得や役員等の欠格条項違反に該当した場合は免許の取消(宅建業法第66条)一般建設業許可国土交通大臣許可(般-7)第21398号2030年10月4日(5年ごとの更新)不正な手段による許可の取得や役員等の欠格条項違反に該当した場合は許可の取消(建設業法第29条) (株式会社ウィル空間デザイン)許認可等の名称許認可等の内容有効期限許認可取消事由等一般建設業許可国土交通大臣許可(般-5)第28980号2028年10月15日(5年ごとの更新)不正な手段による許可の取得や役員等の欠格条項違反に該当した場合は許可の取消(建設業法第29条) (株式会社リノウエスト)許認可等の名称許認可等の内容有効期限許認可取消事由等宅地建物取引業免許兵庫県知事免許(1)第300607号2027年8月24日(5年ごとの更新)不正な手段による免許の取得や役員等の欠格条項違反に該当した場合は免許の取消(宅建業法第66条) ② 住宅市況及び金利状況、経済情勢の変動について当社グループが属する不動産業界は、景気動向、金利動向、地価動向並びに住宅税制等の影響を受けやすいため、景気見通しの悪化や大幅な金利上昇、地価の上昇並びに住宅税制等の諸情勢に変化があった場合には、住宅購入者の購入意欲を減退させる可能性があります。また、金融機関の融資姿勢に変化があった場合には、新規事業用地の取得が困難になる場合があります。これらの場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。なお、上記経済情勢の変化は、事業用地の購入代金、材料費、施工費並びに販売期間の長期化に伴う販売促進費等の変動要因にもなり、これらが上昇した場合には、当社グループの事業利益が圧迫され、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 競合について当社グループが事業展開する不動産業界においては、大手企業を含む事業者が多数存在し、これらの事業者との競合が生じております。当社グループは、住まい・暮らしに関するワンストップサービスの実現を目指して不動産に関連する各事業を展開しており、今後においては、特に、地域密着型店舗展開の強化、平日会員向け仲介手数料割引サービスや売却期間の短縮で節約できたコストをお客様へ還元する期間報酬制度をはじめとした各種サービスによる流通事業の強化を推進いたします。また、それに伴う「ワンストップサービス」の相乗効果によるリフォーム事業、不動産取引派生事業の強化、開発分譲事業の魅力的な戸建物件の創出等により、他社との差別化を進め、事業基盤の拡充を図っていく方針であります。しかしながら、当社が事業を展開する三大都市圏は同業他社が極めて多く、当社グループと比較して、資本力及びブランド力等に優れる企業が多数存在しております。これら企業との競合等により当社グループの想定どおりの事業拡大を図れる保証はなく、更に競合が激化した場合には当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、開発分譲事業については、地域に密着した営業所展開によって、効率的な事業用地の仕入及び販売活動を推進しておりますが、同業他社も多く、土地の仕入や販売活動において競合が発生しております。当社グループの分譲物件の販売において、近隣に他社の分譲物件等がある場合には、販売活動が想定どおり進捗しない可能性があり、販売期間の長期化や値引販売等による採算悪化等が生じ、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (2)事業展開について① 営業地域について当社グループは、関西圏の阪神間・北摂地域と大阪市内、中部圏の名古屋市、及び東京圏の東京23区を主たる営業地域として事業展開を行っており、当該地域に営業店舗を24店舗展開(2025年12月末現在)しております。当社グループは、当該店舗において収集・蓄積した地域特性・市場動向・顧客ニーズ等の情報及び集客をグループ全体で総合的に活用することにより、地域密着型店舗を基盤とした事業を展開しております。しかしながら、これらの事業展開により、当該地域の市場動向等に強い影響を受ける可能性があり、当該地域の不動産市況の低迷や地域的な景況感悪化等が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは将来においては当該地域以外への進出を計画しており、その場合には現在と同様の事業展開が図れる保証はありません。 ② リフォーム事業及び開発分譲事業における外部委託業者の活用について当社グループの開発分譲事業における分譲物件においては、当社グループ内で分譲物件のマーケティング及びコンセプト策定等を行い、設計・建築工事業務等については、設計・施工等の能力、工期、コスト及び品質等を勘案し、外部の事業者に委託しております。また、リフォーム事業においては、当社グループがリフォーム物件の設計・施工管理業務等を行い、それ以外の施工業務等については外部の事業者に委託しております。外部委託業者の選定及び管理については十分に留意しておりますが、必ずしも当社グループのコントロールが充分である保証はなく、外部委託業者においてトラブル等が生じた場合には、当社グループの事業推進に影響が生じ、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 開発分譲事業について当社グループの開発分譲事業においては、戸建分譲開発を中心とした事業展開を図りながら、他事業における手数料収入や請負工事収入の比率を高めることで事業構造のバランス改善に努め、総資産に占める棚卸資産並びに有利子負債を圧縮しつつ、財務リスクの軽減を図ってまいりました。そのようななか、2025年12月期におきましては、総売上高に占める開発分譲事業の売上割合は52.6%、開発分譲事業における棚卸資産計上額の総資産に占める比率は46.1%であります。景気動向の影響を受けやすい不動産市況に鑑みた場合、当社グループが推進するプロジェクトの開発及び販売計画が想定どおり進捗する保証はなく、何らかの理由により当該プロジェクトの中止、延期及び販売期間の長期化等が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 分譲物件等にかかる品質管理等について住宅供給業者は、「住宅の品質確保の促進等に関する法律」により、新築住宅の構造上主要な部分及び雨水の浸入を防止する部分については住宅の引渡日から10年間、その他の部分については、「宅地建物取引業法」により住宅の引渡日から最低2年間について契約不適合責任を負います。加えて「特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律」により、住宅の瑕疵担保責任履行のための資力の確保が義務付けられており、当社グループでは「住宅瑕疵担保責任保険」への加入により、その保証責任を十分履行できるような体制を整えております。また、当社グループにおいて開発・分譲等を行う住宅については、その品質管理を重視した事業展開を推進しており、地盤調査、アスベスト及び建材の耐火性能等のチェックについては外部委託業者等との協力体制を構築しており、現時点において過年度に供給したものも含め、問題となる物件はないものと認識しております。しかしながら、当社グループの販売した物件に重大な瑕疵があることが判明した場合には、その直接的な原因が当社グループの責めに帰すべきものでない場合であっても、売主としての瑕疵担保責任を負わなければならない場合があり、損害賠償請求の発生並びに当社グループに対する信頼低下等により、当社グループの事業展開及び経営成績等に影響を与える可能性があります。また今後、法規制等が強化された場合には、当社グループの事業展開に影響を与える可能性があります。 (3)組織体制について① 組織体制について当社グループは2025年12月31日現在、従業員が272名(臨時雇用者等除く)となっており、内部管理体制も現在の組織規模に応じたものとなっております。今後、事業の拡大に伴って、内部管理体制の整備、充実を含め、計画的な人員増強に努める方針ではありますが、当社グループが事業規模の拡大に対して、適切かつ充分な人員の増強ができなかった場合には、当社グループの事業展開に影響を及ぼす可能性があります。 ② 人材確保について不動産業界においては、専門的知識が必要なため、一般に業界経験のある人員を中途採用する企業が多いなか、当社グループは、企業方針にかかる認識の徹底を図るため、創業当初より原則として新卒採用を主体とした人材採用を実践しており、自社において研修制度の充実を図り従業員の教育・育成を行っております。当社グループは、当該方針の徹底及び実践の成果により、現時点において当社グループが求める人材について育成が進み、これが他社との差別化要素の一つとなっているものと認識しております。しかしながら、当該人材の育成には相応の期間を要することから、人材育成のスピードが事業規模に見合わない場合には事業拡大の制約要因となる可能性があり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (4)財政状態及び経営成績の変動について① 物件の引渡時期等による経営成績の変動について不動産業界においては、一般に転勤及び学期末の時期であること等から、3月頃に不動産物件の引渡等が集中し売上高が増加する傾向にありますが、当社グループにおいては、当該季節要因とは別の営業戦略上の理由により、開発分譲事業における個別物件の引渡時期が第4四半期に集中する傾向があり、これによる業績偏重が生じる可能性があります。開発分譲事業における売上高は、会計上、物件の売買契約締結時(営業活動の完了時)には計上されず、引渡時(役務提供の完了時)において計上されます。このことから、天災地変、事故、その他予期し得ない要因による工期遅延等の不測の事態により開発分譲物件の引渡時期について、四半期末並びに年度末を越える遅延が生じた場合、また、市況の影響による販売期間の長期化が余儀なくされた場合には、当社グループの経営成績は著しく変動する可能性があります。 なお、経営成績に占める第4四半期の売上高及び営業利益の割合は以下のとおりであります。 2024年12月期(第4四半期)2025年12月期(第4四半期)売上高35.2%31.8%営業利益43.4%30.4% ② 有利子負債への依存度当社グループは、開発分譲事業に係る用地取得費及び土地造成費等のプロジェクト資金、並びに賃貸事業の物件取得資金について主として金融機関からの借入金によって調達しております。前述のとおり、2025年12月期における開発分譲事業の売上割合は52.6%、総資産額に占める有利子負債の比率についても、2024年12月期56.3%、2025年12月期53.9%となっております。今後においては、資金調達手段の多様化に積極的に取り組むことにより自己資本の充実に注力する方針でありますが、積極的な開発分譲事業への取り組みにより、有利子負債依存度が増加した場合や市場金利が上昇する局面においては支払利息等の増加により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、資金調達に際しては、当社グループでは特定の金融機関に依存することなく個別案件ごとに金融機関に融資を打診しております。また、プロジェクト開発を目的とした資金調達につきましては、弁済期日に関わらずプロジェクト物件1戸引渡ごとに弁済金額が定められておりますので、プロジェクト物件の販売状況に連動し、販売代金により返済されるものであるため、現時点において借入金返済に支障が生じる状況にはないものと認識しております。しかしながら、何らかの理由により資金調達が不十分あるいは不調に終わった場合には、プロジェクトの中止、延期等により当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (5)個人情報保護について当社グループでは、営業活動に伴い様々な個人情報を入手しております。当社グループとしては、内部の情報管理体制の徹底により個人情報の保護に注力しておりますが、不測の事態により、個人情報が流出した場合等には、損害賠償並びに当社グループの信用低下等により、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。 (6)訴訟等の可能性について当社グループは、事業展開において宅地建物取引業法並びにその他関連法令を遵守した営業活動を推進しておりますが、顧客との認識の齟齬その他に起因したクレーム・トラブル等が発生する場合があります。当社グループにおいては、弁護士等の関与のもと必要と考えられる相手先との協議・対応を行っており、現在、重大な訴訟事件等は生じておりません。しかしながら、今後においてこれらクレーム・トラブル等に起因して重大な訴訟等が提起された場合には、当社グループにおける顧客からの信頼低下並びに損害賠償請求等により、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。