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エー・ピーホールディングス(3175)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

小売業 小売

事業の概要

  • 生販直結モデル
    エー・ピーホールディングスは、食材の生産から加工、流通、そして外食店舗での販売までを一貫して自社グループで行う「生販直結モデル」を事業の中核としています。これにより、中間業者を介さないためコストを削減し、生産者の顔が見える安心・安全な食材を消費者に提供しています。
  • 多角的な食産業展開
    同社は、地鶏や鮮魚などの一次産品の生産・加工から、国内および海外での飲食店経営、さらには弁当製造販売といった中食事業まで、食に関する幅広い領域で事業を展開しています。これにより、多様な顧客ニーズに対応し、収益源を多角化しています。
  • 地域活性化への貢献
    このモデルは、全国各地の生産者や行政と直接連携することで、地域の第一次産業を活性化させ、現地雇用を促進する役割も果たしています。生産者には安定した出荷先と適正価格を、地域には経済的な恩恵をもたらし、企業価値向上にも繋げています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 生産流通事業
    この事業は、地鶏や鮮魚などの食材の生産から加工、販売までを担っています。全国各地の生産者や行政と連携し、自社農場や加工場で「みやざき地頭鶏」や「黒さつま鶏」などを生産・加工し、独自の流通ソリューションで店舗に供給しています。売上高は7.9031億円、営業利益は1.44774億円と、グループの基盤を支える重要な役割を担っています。
  • 販売事業
    この事業は、主に国内および海外での飲食店経営と、弁当製造販売を行う中食事業で構成されています。既存店舗のリブランディングや新規出店、複合型店舗の展開を通じて、顧客満足度向上と売上拡大を目指しています。売上高は202.82159億円、営業利益は1.18007億円と、グループの売上の大部分を占める主力事業です。
  • 海外販売事業
    シンガポール、アメリカ、香港、インドネシアなど、海外各地域での飲食店経営を行っています。インバウンド需要の増加や経済活動の正常化に伴い、海外市場での事業拡大も推進しており、グローバルな展開を通じて収益源の多様化を図っています。具体的な売上や利益の数値は販売事業に含まれています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
ProductionAndDistributionBusinesses 地域 8 1 18.3%
SalesBusiness 地域 203 1 0.6%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|4,156 文字
3 【事業の内容】当社グループは(当社及び当社の関係会社)は、当社、連結子会社14社、持分法適用関連会社1社の計16社で構成され、「食のあるべき姿を追求する」という共通の経営理念のもとで、食産業において、地鶏や鮮魚等の食材の生産から流通、外食店舗を主とする販売までを一貫して手掛ける「生販直結モデル」による総合的な事業展開をおこなっております。「生販直結モデル」においては、販売店舗の運営を通じて消費動向を把握しながら、潜在的な競争力を有する全国各地の第一次産業の生産者や行政と直接提携・信頼関係を構築していきます。この生産・販売の直接関係により、無駄な中間流通コストをカットするだけでなく、その商品は誰がどのように生産されたものかを継続して把握することができます。また、当社自身も直営農場や加工場等の設営を行うことで産地を知り、生産者の想いを共有することができます。次に、最適な物流手段や加工方法等の独自の流通ソリューションを立案することで、物流コスト、鮮度及び余剰・未利用品等の課題を解決しています。そして、ブランドストーリーの考案と商品企画により生産地・産品をブランド化するのに加えて、生産者直営店舗であることで安心・低価格・高品質であることを直接伝えることができます。さらに、販売店舗における顧客感動満足を追求する独自の販促手法により、付加価値を高めて消費者に提供しています。このネットワークと一連のプロセスにより、第一次産業の生産者には適正価格で継続的に出荷できることで安心して生産に従事できる環境を、地域には産業の活性化と現地雇用の促進を、販売においては安全で高品質な商品と生産者の想いを背負う社会的意義を、そして消費者に対しては従来よりも高品質低価格な商品・サービスを提供することが可能となり、食産業におけるALL-WINを達成しています。なお、当社は特定上場会社等に該当し、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準のうち、上場会社の規模との対比で定められる数値基準については連結ベースの計数に基づいて判断することとなります。当社及び当社の関係会社の事業の位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。なお、以下の2事業はセグメントと同一の区分であります。当社グループの事業に関わる位置付けは次のとおりであります。区分会社名事業内容統括事業㈱エー・ピーホールディングス当社グループの統括事業国内販売事業 ㈱エー・ピーカンパニー新鮮組フードサービス㈱㈱リアルテイスト(注3) 国内飲食店の経営及びライセンス事業の展開国内中食事業 ㈱塚田農場プラス 弁当製造販売生産流通事業 ㈱地頭鶏ランド日南㈱新得ファーム㈱カゴシマバンズ㈱豊洲漁商産直市場 (注4) 食材の生産及び加工販売海外販売事業 AP Company International Singapore Pte.,Ltd.AP Company USA Inc.AP Company Kalakaua LLCAP Bijinmen 1 LLCAP Company HongKong Co., Ltd.AP Place Hong Kong Co., Ltd.PT.APC International Indonesia 海外各地域における飲食店の経営 (注)1 2024年12月16日付でエー・ピー投資事業有限責任組合は、清算結了したため連結の範囲から除外しております。  2 2025年3月28日付で㈱エーピーアセットマネジメントは、清算結了したため連結の範囲から除外しております。  3 2025年3月31日開催の当社の取締役会において、㈱リアルテイストの全株式を㈱FS.shakeへ譲渡する株式譲渡契約を締結し、2025年5月30日付で全株式を譲渡いたしました。   4 ㈱豊洲漁商産直市場は持分法適用関連会社であります。 生産流通事業当事業は、「生販直結モデル」の一部として、全国各地の潜在的な競争力を有しながら流通していない食材を選定し、その産地の生産者や行政と直接関係を構築の上で、現地法人を通じて食材の生産及び加工販売を行っております。また、物流コスト、鮮度、余剰部位、店舗納品頻度等、生産地と販売の双方の課題に対して、最適な流通ソリューションの提供を行っております。具体的には、地鶏への取組みとして、宮崎県が生産管理する「みやざき地頭鶏」について、宮崎県日南市の生産者と行政の理解の下、2006年に現地法人による自社養鶏場での生産を開始、2007年には加工場を建設、2010年には雛センター及び食鳥処理場を統合し、現地における生産一貫体制を確立しました。この取組みをモデルとして、北海道新得町の現地生産組合等と連携の上、現地法人による「新得地鶏」の自社農場での加工と販売を、2012年より鹿児島県の行政や生産者等と連携し「黒さつま鶏」の自社農場での生産と販売を開始し、順次拡大しております。鮮魚への取組みとして、2010年より宮崎県島野浦の定置網より始まり、宮城県や福井県など多様な地域の漁業事業者と、仲卸業者や卸売市場を通さない直接取引、販売を順次拡大しています。以前実施していた、当日朝に水揚げされた水産物を夕方に首都圏店舗に届ける「今朝獲れ便」は、他社とは異なる強みを持っているため、再導入を検討しております。鮮度向上、未利用魚を加工しての商品化等の付加価値向上のため、高品質低価格を実現するとともに、漁業者からの適正価格での買取を継続しております。また、羽田空港近くに鮮魚の配送センターを設置し、自社流通の整備も徐々に取り組んでおります。その他への取組みとして、関係会社において2010年に東京都中央卸売市場の大田市場青果部の売買参加権を取得し、同市場で青果物の直接買入と販売を行っているほか、青果物について全国各地の生産者との直接取引、販売を行っております。当社グループの主な養鶏施設および加工施設の概要は次のとおりであります。所在地施設名内容宮崎県日南市提携養鶏場 みやざき地頭鶏の養鶏雛センター 種鶏の飼育、産卵、孵化処理場 食鳥処理加工場 食肉の二次加工宮崎県東諸郡綾町雛センター 種鶏の飼育、産卵、孵化宮崎県西都市処理加工場 食鳥処理、食肉の二次加工鹿児島県霧島市提携養鶏場 黒さつま鶏の養鶏雛センター 種鶏の飼育、産卵、孵化処理加工場 食鳥処理、食肉の二次加工北海道上川郡新得町自社養鶏場 新得地鶏の養鶏 (主な関係会社)㈱地頭鶏ランド日南、㈱新得ファーム、㈱カゴシマバンズ、㈱豊洲漁商産直市場 販売事業販売事業では、「生販直結モデル」の一部として、主に外食店舗及び中食事業を運営しております。行動制限の緩和による経済活動の活性化やインバウンド需要の増加に伴い、客数は順調な回復傾向となっており経済活動の正常化が進みました。国内飲食事業では、このような消費環境の変化に対応し、既存事業のリブランディングを進め、付加価値の高い商品の開発や販売におけるサービスの更なる強化に取り組んでおります。また、人的資本経営を引き続き推進し、商品開発機能・マーケティング機能・クリエイティブ機能を前線化させる事業部採算制を導入することで、各ブランド単位での戦略の企画・立案・実行が可能となり、グループ全体の持続的な成長と企業価値の更なる向上を図っております。具体的には、既存事業のリブランディングを進め、塚田農場小滝橋店、四十八漁場西新宿店をそれぞれ改装し、各ブランドの旗艦店と位置付け、付加価値の高い商品の開発や販売におけるサービスの更なる強化に取り組んでおります。この旗艦店で培った店舗設計やサービス、商品構成を地方店舗にも展開し、鶏屋塚田農場福井店・四十八漁場つくば店の2店舗を出店するなど、地方エリアへの新規出店を積極的に推進いたしました。また、横浜駅直結の商業施設・横浜ポルタに、寿司・天ぷら・うなぎの3業態複合型店舗「江戸前横丁」をオープンいたしました。時間帯を問わない営業モデルを構築し、従来の夜間メインの横丁スタイルからの脱却を実現し、ランチ需要の積極的な取り込みと夜間需要の維持を両立させた新たな飲食モデルの確立に注力しております。 当社連結子会社で運営する中食事業も宅配弁当やエキナカ、商業施設店舗での弁当販売が引き続き堅調であり当連結会計年度では過去最高の売上高を達成いたしました。また、当社グループの強みである生産者との繋がりを生かして、「岩手県大船渡漁港 目利きが選んだ天然真鯛の極上鯛めし幕ノ内」が、日本食糧新聞社が主催する「第16回ファベックス 惣菜・べんとうグランプリ2025」の「地方食材・調理法部門」(全8部門)で、金賞を受賞いたしました。引き続き一次産業の活性化に寄与してまいります。 海外飲食事業については、飲食需要の落ち込みの影響を受けている国が多い中、特に香港において物価上昇や経済環境の不確実性に加え、消費者の行動様式が変化した事により、香港内での個人消費が大きく減退しております。一方で、5店舗を出店しているインドネシアは好調を維持しており、堅調に推移をしております。2025年3月31日現在の詳細は下表のとおりです。 販売形態セグメント店舗ブランド外食居酒屋宮崎県日南市塚田農場鹿児島県霧島市塚田農場北海道シントク町塚田農場炭火焼鳥塚田農場 じとっこ組合 など専門店四十八漁場・なきざかな・芝浦食肉・希鳥・焼鳥つかだ・やきとりスタンダード などレストランNacamoguro・しゃぶしゃぶつかだ・串亭・立ち寿司横丁・裏の山の木の子 など海外海外店舗中食中食宅配、エキナカ、商業施設、フードコートなど (主な関係会社)㈱エー・ピーカンパニー、㈱塚田農場プラス、㈱リアルテイスト        AP Company International Singapore Pte., Ltd.、        AP Company USA Inc.、PT.APC International Indonesia        AP Place Hong Kong Co., Ltd.

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
生産者直営店舗であることで安心・低価格・高品質であることを直接伝えることができる
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 ネットワーク
生産者や行政との直接提携・信頼関係構築、独自の流通ソリューション、ブランドストーリー考案
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 低い(分散)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:各種法的規制(食品衛生、製造物責任、労働関連) / 主要食材(みやざき地頭鶏・黒さつま鶏)への依存 / 食材の生産、流通における問題
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

エー・ピーホールディングスは、特定の強力なブランド、特許、規制ライセンス、または独占的な知的財産権によって裏付けられた無形資産の優位性は、現時点では明確に確認できません。事業は主に飲食店の運営であり、ブランド力は存在するものの、競合他社との差別化が明確な特許等による保護は限定的です。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

飲食店の利用において、顧客が特定の店舗やブランドに強い愛着を持つ場合、乗り換えに対する心理的な抵抗が生じる可能性があります。しかし、一般的に外食産業における顧客のスイッチング・コストは低く、価格、立地、メニューの魅力など、他の要因に容易に影響されるため、この要因による優位性は限定的です。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

エー・ピーホールディングスの事業モデルは、ユーザー数の増加がサービスの価値を直接的に高めるネットワーク効果を生み出す構造にはありません。店舗の利用は個別の顧客体験に依存し、顧客が増えることで既存顧客の体験価値が向上するような、プラットフォーム型のビジネスとは異なります。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

飲食業界全体として、食材の仕入れや人件費などのコスト構造は類似しており、エー・ピーホールディングスが構造的に大幅なコスト優位性を確立している証拠は現時点では見られません。規模の経済による効率化の可能性はありますが、それが持続的な競争優位に繋がるほどの顕著なものではないと考えられます。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

エー・ピーホールディングスは、複数の飲食店ブランドを展開し、一定の店舗網を有していますが、業界全体で見ると、その規模が圧倒的な効率規模の優位性を確立するほどではないと考えられます。少数寡占を形成するほどの市場シェアや、規模の経済による顕著なコスト削減効果は限定的である可能性があります。

  • 独自の生販直結モデル
    同社は、食材の生産から加工、流通、販売までを一貫して手掛ける「生販直結モデル」を確立しています。これにより、中間コストを削減し、高品質な食材を低価格で提供できるだけでなく、生産者の想いや商品の背景を直接消費者に伝えることが可能となり、他社との差別化を図っています。
  • 生産者との強固な連携
    全国各地の第一次産業の生産者や行政と直接提携し、信頼関係を構築しています。例えば、宮崎県の「みやざき地頭鶏」や鹿児島県の「黒さつま鶏」など、特定のブランド食材の生産から加工までを自社で管理することで、安定した品質と供給量を確保し、ブランド価値を高めています。
  • 多様な流通ソリューション
    最適な物流手段や加工方法を独自に立案し、物流コストの削減、鮮度維持、余剰・未利用品の活用といった課題を解決しています。特に「今朝獲れ便」のような独自の配送システムは、他社にはない強みとして、顧客への高い鮮度価値提供に貢献しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループは、「日本の食のあるべき姿を追求する」というグループ共通のミッションのもと、「生販直結モデル」の事業展開を通じて、第一次産業の活性化と高品質低価格の実現による、食産業における生産者、販売者、消費者のALL-WINの達成を目指しております。 <当社グループが目指す、生販直結モデルによるALL-WIN> 当社グループでは、上記の達成のため、以下のような課題に取り組んでいく方針であります。① 店舗の収益性の維持、向上外食業界においては、従前から低価格志向と景気が改善傾向にあることによる高価格志向の二極化の傾向が見られましたが、価格競争だけでなくサービス力や商品力のある高付加価値を提供している企業の収益は好調に推移しております。その中で当社グループの販売事業は、第一次産業との繋がりを強みに、マーケット状況に応じた商品投入を図りながら生産情報などの付加価値を提供することで中価格帯とされる平均客単価4,000円前後を維持又は向上させる戦略をとる方針です。また、新規事業・海外事業は事業展開の業態・エリアの選別を図り、選択と集中を果敢に実行することで業績向上を推進してまいります。加えて、宅配弁当事業やEC事業の販売強化などの外食以外の事業は、中期的に販売形態の多角化を継続して検討していく方針です。また、本部経費につきましても不要なマーケティング費用や販売促進費用の見直しを行った結果、グループ全体の収益性が向上いたしましたので、引き続き筋肉質な体制維持に努めてまいります。 ② 提携産地の開拓と取組産業の拡充当社グループの生産流通事業は、宮崎県、鹿児島県、北海道を主な提携産地として、畜産業(地鶏)及び漁業(鮮魚)を主な取組産業として自社生産及び流通を行っております。今後、全国の第一次産業の生産地と直接提携関係の構築を進めながら、卸売市場や仲卸を通さない生産者との直接ネットワークの拡大と、取扱品目拡大の取り組みを継続していく方針です。また、第一次産業の生産地と強い繋がりを持つ当社グループだからこその、持続可能な社会の実現、豊かな食文化の発展に貢献してまいりたいと考えております。さらには当社グループの持続的な成長や企業価値向上をもたらすべく、サステナビリティ活動にも積極的に取り組んでまいりたいと考えます。 ③ 生産流通事業の体制強化及び収益性の維持、向上当社グループの生産流通事業は、地鶏、青果物や鮮魚などの主要食材について、農漁業生産者との直接取引又は自社生産による中間流通コストの圧縮とともに、生産の過程で生じる余剰品や未利用品の商品化などよりサステナビリティを意識した取り組みを行っております。また、生産流通事業における施設面、人材面の体制は、当社グループの事業規模に合わせて順次整備を行ってまいりました。一般的に生産面では計画から収穫・出荷までの生産期間、流通面では流通経路等の整備に相応の期間を要するため、中長期的な観点から、養鶏場や加工場、物流拠点などの施設管理と、農漁業や物流・加工などの専門知識、技術を有する人材の採用と教育を行っていく方針です。 ④ 人材の確保及び教育の強化当社グループでは、今後の成長には、従来からの少子化、若年層の減少により雇用対象者が減少する中で、優秀な人材の確保が必要不可欠であると考えております。当社グループの企業理念を理解し、共感する人材の採用・定着を最重要課題とし、人材の確保に積極的に取り組んでまいります。人材の確保については、自社採用ホームページを含むアルバイト採用の強化、新卒採用及び管理職を含む効率的な中途採用を継続していく方針です。人材の教育については、新たにHR本部人材開発部を設置し、社内教育体制の強化を図っております。 ⑤ 衛生管理・環境問題対応の強化、徹底食産業においては、食中毒や食品アレルギーなど食品事故の発生により、食品の安全性、商品表示の正確性に対する社会的な要請が強くなっております。また、食品ロスやプラスティックの廃棄など環境への配慮も強く求められております。当社グループの各店舗、事業所では、HACCPに基づく衛生・品質管理を徹底するとともに、定期的に本社人員による店舗監査や生産子会社への監査及び外部検査機関による検査と改善を行います。加えて、商品表示・環境問題への啓蒙等を行うことで、今後も食産業に求められるコンプライアンス体制の強化を行っていく方針です。 ⑥ 経営管理組織の充実当社グループは、企業価値を高め、株主の皆様をはじめとするステークホルダーに信頼され、支持される企業となるために、コーポレート・ガバナンスへの積極的な取り組みが不可欠であると考えております。そのため、企業規模の拡大の基盤となる経営管理組織を拡充していくため、今後においても意思決定の明確化、ダイバーシティを考えた組織体制の最適化、内部監査体制の充実及び監査等委員会監査並びに監査法人による監査との連携を強化して、ガバナンスの強化を図ってまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループは、「日本の食のあるべき姿を追求する」というグループ共通のミッションのもと、「生販直結モデル」の事業展開を通じて、第一次産業の活性化と高品質低価格の実現による、食産業における生産者、販売者、消費者のALL-WINの達成を目指しております。 <当社グループが目指す、生販直結モデルによるALL-WIN> 当社グループでは、上記の達成のため、以下のような課題に取り組んでいく方針であります。① 店舗の収益性の維持、向上外食業界においては、従前から低価格志向と景気が改善傾向にあることによる高価格志向の二極化の傾向が見られましたが、価格競争だけでなくサービス力や商品力のある高付加価値を提供している企業の収益は好調に推移しております。その中で当社グループの販売事業は、第一次産業との繋がりを強みに、マーケット状況に応じた商品投入を図りながら生産情報などの付加価値を提供することで中価格帯とされる平均客単価4,000円前後を維持又は向上させる戦略をとる方針です。また、新規事業・海外事業は事業展開の業態・エリアの選別を図り、選択と集中を果敢に実行することで業績向上を推進してまいります。加えて、宅配弁当事業やEC事業の販売強化などの外食以外の事業は、中期的に販売形態の多角化を継続して検討していく方針です。また、本部経費につきましても不要なマーケティング費用や販売促進費用の見直しを行った結果、グループ全体の収益性が向上いたしましたので、引き続き筋肉質な体制維持に努めてまいります。 ② 提携産地の開拓と取組産業の拡充当社グループの生産流通事業は、宮崎県、鹿児島県、北海道を主な提携産地として、畜産業(地鶏)及び漁業(鮮魚)を主な取組産業として自社生産及び流通を行っております。今後、全国の第一次産業の生産地と直接提携関係の構築を進めながら、卸売市場や仲卸を通さない生産者との直接ネットワークの拡大と、取扱品目拡大の取り組みを継続していく方針です。また、第一次産業の生産地と強い繋がりを持つ当社グループだからこその、持続可能な社会の実現、豊かな食文化の発展に貢献してまいりたいと考えております。さらには当社グループの持続的な成長や企業価値向上をもたらすべく、サステナビリティ活動にも積極的に取り組んでまいりたいと考えます。 ③ 生産流通事業の体制強化及び収益性の維持、向上当社グループの生産流通事業は、地鶏、青果物や鮮魚などの主要食材について、農漁業生産者との直接取引又は自社生産による中間流通コストの圧縮とともに、生産の過程で生じる余剰品や未利用品の商品化などよりサステナビリティを意識した取り組みを行っております。また、生産流通事業における施設面、人材面の体制は、当社グループの事業規模に合わせて順次整備を行ってまいりました。一般的に生産面では計画から収穫・出荷までの生産期間、流通面では流通経路等の整備に相応の期間を要するため、中長期的な観点から、養鶏場や加工場、物流拠点などの施設管理と、農漁業や物流・加工などの専門知識、技術を有する人材の採用と教育を行っていく方針です。 ④ 人材の確保及び教育の強化当社グループでは、今後の成長には、従来からの少子化、若年層の減少により雇用対象者が減少する中で、優秀な人材の確保が必要不可欠であると考えております。当社グループの企業理念を理解し、共感する人材の採用・定着を最重要課題とし、人材の確保に積極的に取り組んでまいります。人材の確保については、自社採用ホームページを含むアルバイト採用の強化、新卒採用及び管理職を含む効率的な中途採用を継続していく方針です。人材の教育については、新たにHR本部人材開発部を設置し、社内教育体制の強化を図っております。 ⑤ 衛生管理・環境問題対応の強化、徹底食産業においては、食中毒や食品アレルギーなど食品事故の発生により、食品の安全性、商品表示の正確性に対する社会的な要請が強くなっております。また、食品ロスやプラスティックの廃棄など環境への配慮も強く求められております。当社グループの各店舗、事業所では、HACCPに基づく衛生・品質管理を徹底するとともに、定期的に本社人員による店舗監査や生産子会社への監査及び外部検査機関による検査と改善を行います。加えて、商品表示・環境問題への啓蒙等を行うことで、今後も食産業に求められるコンプライアンス体制の強化を行っていく方針です。 ⑥ 経営管理組織の充実当社グループは、企業価値を高め、株主の皆様をはじめとするステークホルダーに信頼され、支持される企業となるために、コーポレート・ガバナンスへの積極的な取り組みが不可欠であると考えております。そのため、企業規模の拡大の基盤となる経営管理組織を拡充していくため、今後においても意思決定の明確化、ダイバーシティを考えた組織体制の最適化、内部監査体制の充実及び監査等委員会監査並びに監査法人による監査との連携を強化して、ガバナンスの強化を図ってまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国の経済環境は、高い賃上げ率による所得環境の改善や訪日外国人の増加などにより、景気は緩やかな回復基調にあります。その一方で、個人消費は物価高騰により伸び悩んでいる状況が見られると共に、ウクライナや中東情勢による地政学上のリスク、米国政策が及ぼす影響など、先行き不透明な状況が続いております。外食産業におきましては、消費活動の回復が見られ、来店客数は増加しておりますが、原材料費・光熱費の高騰や継続的な採用難など、依然として事業を取り巻く環境は厳しいものとなっております。このような環境の中、当社グループにおきましては消費環境の変化に対応し、強みである一次産業との深い繋がりを生かしたブランド作りに取り組んでおります。「食のあるべき姿を追求する」というグループ共通のミッションのもと、当社は「食」の未来を拡げていくべく、「FOOD CREATIVE FIRM」を標榜し、飲食業界の一翼を担っていきたいと考えています。この「FOOD CREATIVE FIRM」とは、「食のあるべき姿を追求する」という理念を掲げる当社のもと、共感・共鳴してくれる仲間が集合し、自由な発想と手法で同じ理念の達成を目指していく集団と定義しており、当社流の人的資本経営体制を構築する事で、ブランド各々が食文化・飲食人・生産地の「あるべき未来」に想像を膨らませ、ブランド責任者が常に目の前のお客様と向き合い、施策を打ち出し、1店舗1店舗丁寧に魅力あるお店を創っていくことで、その可能性を最大化し、食産業における「ALL-WIN」の達成に努めております。(生産流通事業)生産流通事業では、「生販直結モデル」の一部として、地鶏の生産事業及び、鮮魚・青果物などの生産並びに流通事業を行っております。食産業全般において、仕入価格の不安定化が事業課題になっておりますが、当社グループにおいては主要食材を当社グループ会社や安定した契約農家などから調達できることが事業の安定化につながっており、それが強みとなっております。直近では、販売事業の売上高が増加したことにより、地鶏の生産量や野菜の流通量は徐々に増加しており、加えて、地鶏のグループ外への販売も堅調に推移しております。以上の結果、当連結会計年度における売上高は1,617百万円(前年同期比1.8%減)、セグメント利益は144百万円(前年同期はセグメント利益95百万円)となりました。 (販売事業)販売事業では、「生販直結モデル」の一部として、主に外食店舗および中食事業を運営しております。円安傾向の進展を背景に訪日外国人客(インバウンド需要)が大幅に増加したことにより、国内飲食事業の売上高が前年同期比で大きく拡大いたしました。国内飲食事業では、このような消費環境の変化に対応すると共に、既存事業のリブランディングを進め、塚田農場小滝橋店、四十八漁場西新宿店をそれぞれ改装し、各ブランドの旗艦店と位置付け、付加価値の高い商品の開発や販売におけるサービスの更なる強化に取り組んでおります。この旗艦店で培った店舗設計やサービス、商品構成を地方店舗にも展開し、鶏屋塚田農場福井店・四十八漁場つくば店の2店舗を出店するなど、地方エリアへの新規出店を積極的に推進いたしました。以上の結果、当連結会計年度における売上高は20,282百万円(前年同期比2.1%増)、セグメント利益は118百万円(前年同期はセグメント損失207百万円)となりました。 以上の結果、当連結会計年度の売上高は21,072百万円(前年同期比2.3%増)、営業利益は263百万円(前年同期は営業損失111百万円)、経常利益は253百万円(前年同期は経常損失74百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失は36百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失452百万円)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は前連結会計年度末より729百万円減少し、917百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において営業活動により得られた資金は541百万円となりました。これは主に、減価償却費444百万円の計上によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において投資活動により使用した資金は818百万円となりました。これは主に新規出店に伴う有形固定資産の取得による支出735百万円によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において財務活動により使用した資金は442百万円となりました。これは主に、優先株配当による支出93百万円と短期借入金の借入2,242百万円及び長期借入金の返済2,487百万円の差額によるものであります。 ③ 生産、仕入及び販売の状況a.生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称生産高(千円)前年同期比(%)生産流通事業     1,542,053145.0      合計   1,542,053145.0     (注) 金額は製造原価によっており、セグメント間の内部振替前の数値であります。 b.仕入実績当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称仕入高(千円)前年同期比(%)生産流通事業     409,92293.7販売事業       5,626,809102.0      合計   6,036,732101.4     (注) 金額は仕入価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値であります。 c.販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)生産流通事業     1,617,09998.2販売事業       20,282,913102.1      合計   21,900,012101.8     (注) 金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値であります。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、以下のとおりであります。 財政状態の分析当連結会計年度における総資産は、前連結会計年度に比べ587百万円減少し、7,688百万円となりました。これは主に新規出店に伴う有形固定資産の取得により現金及び預金が735百万円減少したことによるものであります。負債につきましては、前連結会計年度に比べ369百万円減少し、当連結会計年度における負債合計は7,739百万円となりました。これは主に借入金の返済により長期借入金が224百万円減少したためです。純資産につきましては、前連結会計年度に比べ218百万円減少し、当連結会計年度における純資産合計は△50百万円となりました。これは主に優先株配当により資本剰余金が93百万円減少及び子会社2社清算により非支配株主持分が54百万円減少したことによるものであります。 経営成績の分析(売上高)当連結会計年度の売上高は、21,072百万円(前年同期比2.3%増)となりました。当社の報告セグメントごとの内訳は、生産流通事業が1,617百万円(前年同期比1.8%減)、販売事業が20,282百万円(前年同期比2.1%増)となっており報告セグメントの合計は21,900百万円となっております(連結売上高との差額は内部取引によるものです)。 (営業利益)当連結会計年度は営業利益263百万円(前年は営業損失111百万円)となりました。当社の報告セグメントごとの内訳は、生産流通事業がセグメント利益144百万円(前年はセグメント利益95百万円)、販売事業がセグメント利益118百万円(前年はセグメント損失207百万円)となっており報告セグメント合計はセグメント利益262百万円(前年はセグメント損失111百万円)となっております(営業利益との差額は連結上の調整額によるものです)。生産流通事業は、売上高が増加したことにより、セグメント利益が増加となっております。販売事業においても、売上高が回復したことにより、セグメント利益は前年より増加となりました。 (親会社株主に帰属する当期純損失)当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失は36百万円(前年は親会社株主に帰属する当期純損失452百万円)となりました。これは固定資産除却損23百万円及び減損損失254百万円を計上したこと等によるものであります。当社グループの当連結会計年度の経営成績は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」の項目をご参照ください。 当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、店舗設備投資等によるものであります。当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。運転資金は自己資金及び金融機関からの借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は5,796百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は917百万円となっております。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。当社グループの連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度末における資産、負債の報告金額及び収益、費用の報告金額に影響を与える見積り、判断及び仮定を使用することが必要となります。当社グループの経営陣は連結財務諸表作成の基礎となる見積り、判断及び仮定を過去の経験や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。しかしながら、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。なお、連結財務諸表の作成のための重要な会計基準等は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。

事業リスク

  • 法的規制と衛生問題
    食品衛生法や製造物責任法など、食に関する様々な法的規制を遵守する必要があります。万が一、食中毒などの衛生問題が発生した場合、営業停止や損害賠償請求により、会社の経営成績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。また、労働関連法令の変更による社会保険料負担の増加もリスクです。
  • 主要食材への依存
    売上構成比が高い「みやざき地頭鶏」や「黒さつま鶏」といった主要食材に大きく依存しています。鳥インフルエンザなどの疫病発生、自然災害による生産量減少、消費者の嗜好変化などが発生した場合、仕入れコストの上昇や販売低下により、会社の業績に影響が出る可能性があります。
  • 自然災害と店舗集中
    多くの店舗が首都圏に集中しているため、大規模な地震や台風などの自然災害が発生した場合、販売低下により経営成績に影響を与える可能性があります。また、畜産業や漁業などの生産事業も行っているため、生産地域での自然災害は生産活動を妨げ、食材の供給に支障をきたすリスクがあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|3,442 文字
3 【事業等のリスク】当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性のある事項には以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 ① 各種法的規制について(a)食品衛生管理について当社グループは、「食品衛生法」に基づき、所管保健所より飲食店営業許可を受けて、全ての店舗に食品衛生責任者を配置しております。衛生管理マニュアルに基づき厳格な衛生管理と品質管理を徹底しておりますが、食中毒などの衛生問題が発生した場合には、食材等の廃棄処分、営業許可の取消し、営業の禁止もしくは一定期間の営業停止処分、被害者からの損害賠償請求等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。(b)製造物責任について当社グループは、「農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律」(JAS法)、「製造物責任法」(PL法)等に基づく規制を受けており、これらの法令の遵守についても対策を講じておりますが、万が一これらの法令に違反した場合、製品の廃棄処分、回収処理などが必要となるおそれがあり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (c)労働関連法令について当社グループは店舗や工場等において多数の短時間労働者を雇用しております。2024年10月に、短時間労働者に対する厚生年金・健康保険の適用基準が拡大されました。これにより、当社グループの社会保険料負担が増加しており、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、人件費管理の複雑化や採用戦略の見直しが引き続き必要となり引き続き対応してまいります。(d)その他各種許認可について当社グループは、生産流通事業において食鳥処理の事業の許可、東京都中央卸売市場の買参権などの許認可を受けて事業を行っており、これらの権利の更新ができなかった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 ② 主要食材(みやざき地頭鶏・黒さつま鶏)への依存について当社は、宮崎県内で生産されるみやざき地頭鶏や鹿児島県で生産される黒さつま鶏を主要食材とする「塚田農場」「じとっこ組合」店舗の売上構成比が高い状況にあります。生産拠点を複数構えることによりリスク分散を行っておりますが、自然災害による生産量の減少、鳥インフルエンザ等の疫病の発生、食品衛生問題等によるブランド毀損、消費者の嗜好や市場の変化等が発生した場合には、仕入コストの上昇や販売低下により当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 ③ 食材の生産、流通について当社グループでは、みやざき地頭鶏、鹿児島黒さつま鶏以外にも、他の地鶏、鮮魚、ホルモンなどの当社のビジネスモデルを特徴づける食材がありますが、これらの食材の安全性確保に疑義が生じ、当社グループでの食材の生産や調達に制限を受けたり、天候不順や災害、ウイルスの流行等の外的要因により需給関係が逼迫した場合の仕入コストの上昇など、食材の確保に支障が生じる事態となった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 ④ 自然災害について当社グループの多数の店舗が首都圏に集中しており、首都圏において大規模な地震や台風等による災害が発生した場合、その直接的、間接的影響による販売低下により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、当社グループでは、各地で畜産業や漁業などの生産事業を行っております。したがって当該生産地域で大型の自然災害が発生した場合、その直接的、間接的影響により生産活動が妨げられ、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 ⑤ 出退店政策について当社グループは、主に高い集客が見込める都心部及び郊外の主要駅周辺に出店をしておりますが、新規出店におきましては、立地条件、賃貸条件、投資回収期間等を総合的に検討して、出店候補地を決定しているため、すべての条件に合致する物件が確保できない可能性があります。また、当社グループでは、月次の店舗ごとの損益状況や当社グループの退店基準に基づき業績不振店舗等の業態変更、退店を実施することがあります。業態変更や退店に伴う固定資産の除却損、減損損失の計上、各種契約の解除による違約金、退店時の原状回復費用等が想定以上に発生する可能性があります。これらが生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 ⑥ 差入保証金について当社は、賃借により出店等を行うことを基本方針としており、すべての店舗において保証金を差し入れております。今後の賃貸人の経営状況によっては、当該店舗における営業の継続に支障が生じたり、退店時に差入保証金等の一部又は全部が返還されない可能性があります。また、当社の都合によって契約を中途解約する場合等には、締結している賃貸借契約の内容によって、差入保証金等の一部又は全部が返還されない場合があり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 ⑦ 有利子負債の依存度当社グループは、店舗設備及び差入保証金等の出店資金並びに生産設備資金を金融機関からの借入により調達しております。2025年3月期において、当社グループの有利子負債残高は5,796百万円となり、有利子負債依存度は75.3%となっております。現在は、当該資金を主として変動金利に基づく長期借入金により調達しているため、金利変動により、資金調達コストが上昇した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 2024年3月期2025年3月期有利子負債残高(百万円)6,0115,796有利子負債依存度(%)72.675.3 (注)有利子負債残高は、短期及び長期借入金(1年内返済予定を含む)、リース債務の合計額であります。 ⑧ M&Aについて当社グループは、事業拡大を加速する有効な手段のひとつとして、当社グループに関連する事業のM&Aを検討していく方針です。M&A実施に際しては、対象企業の財務・法務・事業等について事前にデューデリジェンスを行い、十分にリスクを吟味し正常収益力を分析した上で決定いたしますが、買収後に偶発債務の発生や未認識債務の判明等、事前の調査で把握できなかった問題が生じた場合、また事業の展開等が計画どおりに進まない場合、のれんの減損処理を行う必要が生じる等、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 ⑨ 人材の確保及び育成について当社グループは継続的な新規事業の開発及び更なる店舗展開を図っていく方針であるため、十分な人材の確保及び育成ができない場合には、新規事業開発の遅れ、サービスの低下による集客力の低下、計画どおりの出店が困難となること等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 ⑩ 固定資産の減損損失について 当社グループが保有する固定資産において資産価値の下落や、キャッシュ・フローの低下等によって減損処理をした場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑪ 継続企業の前提に関する重要事象等について当連結会計年度においては、アフターコロナでの市場回復に加え、円安傾向の進展を背景に訪日外国人客(インバウンド需要)が大幅に増加したことなどにより、予想を上回る売上高を達成致しました。また、コスト削減などの構造改革を進めた結果、営業利益は5期振りの営業黒字を達成しております(前年同期差374百万円)。親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、中国経済低迷の影響を受け業績が不振となっていた香港事業や、国内飲食店舗の撤退・減損を積極的に進めたため、固定資産除却損や減損損失など特別損失を318百万円計上したことで、赤字となりました。一方で、円安によるエネルギー価格の高騰や人材不足、中国経済の回復の遅れによる海外事業への影響など、当社を取り巻く環境は不安定な状況が続いておりますが、貸出コミットメント契約の設定により必要資金を確保していることや、取引先金融機関との連携による支援の継続によって、当面の資金状況は安定して推移する見通しであります。

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