事業の内容
ラクト・ジャパンは、乳製品原料、機能性食品原料、食肉・食肉加工品などを世界中から輸入し、日本の食品メーカーなどに卸売する専門商社です。海外子会社ではチーズの製造・販売も行っています。国内の酪農畜産業の生産量減少を背景に、輸入による安定供給が重要視されており、長年培った海外生産地との関係を強みとしています。特に乳原料・チーズ部門は、多種多様な乳製品原料やナチュラルチーズを取り扱い、安全・安心な商品を国内外に提供しています。
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FY2025|5,113 文字|出典 docID: S100XMUD
3 【事業の内容】当社グループ(当社及び当社の関係会社)は当連結会計年度末現在において、当社(株式会社ラクト・ジャパン)、国内子会社1社、海外子会社9社(LACTO USA INC.、LACTO OCEANIA PTY.LTD.、LACTO ASIA PTE.LTD.、LACTO ASIA (M) SDN.BHD.、FOODTECH PRODUCTS (THAILAND) CO.,LTD.、LACTO SHANGHAI CO.,LTD.、LACTO EUROPE B.V.、LACTO PHILIPPINES INC.、PT. LACTO TRADING INDONESIA)及び海外関連会社1社(PT. PACIFIC LACTO JAYA)で構成されております。当社グループでは、乳製品原料、機能性食品原料、食肉及び食肉加工品等の輸入を主とする卸売及び海外子会社によるチーズの製造・販売を行う食品事業を営んでおりますが、事業セグメントに分類した場合の経済的類似性及び各セグメントにおける量的基準等を考慮し、事業セグメントとして区分は行っておりませんので、ここでは当社グループの管理会計上の区分をベースに記載しております。当社グループで取り扱う乳製品原料をはじめとする農畜産加工品については、中長期的には国内の酪農畜産業の厳しい経営環境を受けた生乳生産量の減少により、輸入による調達の重要性が高まる傾向にあります。このような環境を踏まえて、当社グループでは創業以来培ってきた世界各地の生産地との確固としたリレーションを背景に、食品メーカーを主とした顧客に対して、安全、安心な乳製品原料等を安定的に提供できるよう努めております。 (1) 乳原料・チーズ部門当社グループでは、生乳から派生した多種多様な原料を取り扱っており、下記図表の取扱商品(実線囲み)に加え、取扱商品に砂糖や油脂類等を加えるなどの一次加工を施した原料(乳調製品)も取り扱っております。この乳調製品はアイスクリームやヨーグルト、乳飲料のほか加工食品の原料として幅広い食品に使用されております。 当事業部門は「乳原料」及び「チーズ」を取り扱う部署に分かれており、「乳原料」においてはチーズ以外の乳製品原料全般、「チーズ」においてはナチュラルチーズを主として取り扱っております。食品にとって最も重要である安全、安心な原料を主に海外から仕入れ、日本国内における乳製品メーカーをはじめとする食品メーカー等に対して販売を行っております。仕入先である乳原料メーカーと販売先である食品メーカーの双方のニーズに対応した原料の開発や提案を行い、両者のビジネスパートナーとしての地位を確立しております。特に安全、安心の観点から、仕入先の選定においては、品質、技術力、開発力、顧客適応力はもちろん“各生産プロセスにおいて十分な安全管理体制が構築されている仕入先”であることを条件としております。これらを検証するため、当社グループでは、担当者が現地に赴き長年培ったノウハウを基にしたチェックや、場合によっては販売先の担当者と一緒に仕入先に出向き、製造工程のチェックを行っております。乳原料・チーズ部門の特徴は以下のとおりです。 a.長年にわたる乳製品原料の輸入実績により積み重ねてきたノウハウや、大手企業グループに属さない独立系としての強みを活かし、仕入から販売に至るまで、あらゆる企業と取引を行うことができるという全方位性が特徴であります。 b.販売先に対しては、日々の商品や為替相場の情報提供に加え、海外マーケットや各種乳製品相場等、専門的な情報の配信を定期的に行っております。さらには、販売先とともに仕入先の工場を定期的に訪問し、仕入先及び販売先双方のニーズのすり合わせを行い、顧客満足度の向上を図る等、きめ細かな対応を行っております。 c.わが国における数少ない乳製品専門商社として、長年にわたり乳原料・チーズ事業に携わることで商品・業界知識のノウハウの蓄積はもとより、幅広い人脈を持つ乳製品のプロフェッショナルとしての人材を多く抱えており専門商社ならではの高度なサービスの提供に努めております。 d.わが国における乳製品需要は、機能性ヨーグルトの定着や食生活の変化による年間を通じたアイスクリーム消費の拡大、さらには多様な食品へのチーズの使用等により、底堅く推移しています。一方で、乳牛の飼養頭数の減少や酪農家の廃業等により、乳製品原料となる生乳生産量は中長期的には減少傾向にあります。当社ではこのギャップを補うべく、優良な海外仕入先を数多く確保し、グローバルに原料調達ネットワークを構築することで、高品質かつ価格競争力のある商品を調達し、多様な顧客ニーズに対応した商品をお届けしております。 (2) 食肉食材部門当事業部門においては、チルド及び冷凍の豚肉の輸入販売を主とし、鶏肉及び鶏肉加工品、生ハム・サラミ等の食肉加工品の輸入販売も行っております。当社では、事業多角化のため、2004年度から食肉及び食肉加工品の仕入・販売事業を開始しており、主として海外から安全、安心を第一に商品を仕入れ、日本国内におけるハム・ソーセージメーカーをはじめとする食品メーカー、外食企業、食品スーパー等に対して販売しております。食肉食材部門の特徴は以下のとおりです。 a.事業開始当初より豚肉加工品の大手仕入先であるSEABOARD FOODS社(米国)の日本におけるパートナー企業として良質な豚肉を輸入し、大手ハム・ソーセージメーカーに販売しております。 b.仕入先及び販売先の多様化を図るとともに、仕入先及び販売先いずれからも重要なパートナー企業として認識してもらうことで、市況に左右されにくい安定した取引基盤を構築しております。 c.鶏肉及び鶏肉加工品の取扱いでは、スーパーなど小売企業の総菜用原料を主としており、また、生ハム・サラミの取扱いでは、大手スーパー等に販売ルートを持つリパックメーカー(原料である生ハムの原木を販売用途にあった形やサイズに加工し、袋詰めするメーカー)の主要仕入先として、欧州の主要な産地からブランド力のある高品質な商品を輸入販売しております。 d.商品知識や業界情報を駆使しながら、仕入、販売において新規取引先を開拓するとともに、取扱商品の多様化を目指して牛肉や鶏肉、加工食品等、輸入豚肉以外の商品の取扱いも行っております。 (3) 機能性食品原料部門2020年4月に事業開発本部を立ち上げ、機能性食品原料の輸入・販売を開始しております。たんぱく質摂取意識の向上やトレーニング需要を背景に、プロテイン市場が拡大しているほか、感染症の流行を機に食品業界において「健康」が商品開発の主要なテーマとなる等、機能性食品原料のニーズが高まっております。こうしたニーズに応えるべく、当部門では乳由来の高たんぱく食品原料をはじめ、大豆たんぱく、ゼラチン、コラーゲンなどの機能性が訴求できる商品を販売しています。販売先は、スポーツニュートリション業界、美容・健康業界、介護業界、食品業界と多岐にわたります。なお、当部門は2025年12月1日付で「ライフサイエンス事業部門」に改称しました。2026年11月期からは部門名を変更して記載します。 (4) アジア事業乳製品市場の拡大が期待されるアジア市場をターゲットに、子会社LACTO ASIA PTE.LTD.(シンガポール)を中核企業として、マレーシア、タイ、中国、インドネシア、フィリピンに子会社及び関連会社を設立し、事業展開を行っております。国内事業の乳原料・チーズ部門と同様、海外から仕入れた原料を、各子会社のある国及びその周辺国において、日系及び現地企業に販売するほか(乳原料販売事業)、チーズ製品の開発、製造販売も手掛けております(チーズ製造販売事業)。 (乳原料販売部門)当社が長年日本市場において培ってきたノウハウやグローバルに構築している原料調達ネットワーク、顧客の多様なニーズにきめ細かに対応することで築き上げてきた信頼を背景に、海外に進出している日系企業及び現地企業に対して乳製品原料の販売を行っております。 (チーズ製造販売部門)シンガポール、タイ、インドネシアにおいて、主に業務用プロセスチーズの製造販売事業を行っているほか、近年需要が高まっているナチュラルチーズ加工品の製造販売も行っており、販売先の多様なニーズに応えて取引を拡大しております。当社グループでは、食品メーカーや小売業者が直面している問題点を一緒に解決していくという方針で製品開発を行い、“FOODTECH”及び“CHOOSY”という2つの自社ブランドで製品を展開しております。以下の2つを運営方針の柱として、製造した商品を使用する顧客の立場に立った開発、製造、販売活動を行うことで他社との差別化を図っております。 ・「日本市場で培った厳しい品質基準で製造し、高品質な製品を提供する」・「顧客本位の商品開発」(マーケットイン) これらの運営方針に基づくチーズ製造販売部門の特徴は、以下のとおりです。 a.厳しい品質基準を誇る日本市場で培った品質管理に関するノウハウを活用し、主力となるシンガポール工場では創業時より同国の食品工場を監督しているSFA(シンガポール食品庁)より「A」グレードという最高レベルの評価を継続して受けており、地元企業との差別化を図っております。また、2021年6月には食品安全マネジメントシステムに関する国際規格であるFSSC22000を取得する等、さらなる品質の向上とより安全、安心な製品の製造と提供を継続して進めてまいります。 b.アジアで販売していくための条件として、シンガポール、マレーシア、インドネシア等のムスリム(回教徒)に安心して食べてもらえる保証であるハラル認証の取得が必要となります。当社子会社で製造する製品は2004年度に製造事業を立ち上げた当時よりハラル認証を取得しており、現地商慣習に合致した製品の提供を行っております。 (5) その他海外法人として米国にLACTO USA INC.、オーストラリアにLACTO OCEANIA PTY.LTD.、オランダにLACTO EUROPE B.V.をそれぞれ設立しております。LACTO USA INC.ではチーズを含む乳製品原料のほか、豚肉を中心とした食肉と食肉加工品の日本及びアジア地域向け輸出事業を行っております。LACTO OCEANIA PTY.LTD.では、オセアニア地域の仕入先との情報交換を通じて乳原料・チーズ事業のビジネスに有益な情報の収集や価格交渉、さらには新規仕入先の開拓等、当社グループの営業活動のサポートを行っております。LACTO EUROPE B.V.では、欧州の仕入先との情報交換を通じて乳原料・チーズ事業のビジネスに有益な情報の収集や価格交渉、さらには新規仕入先の開拓等、当社グループの営業活動のサポートを行っております。 当社グループでは「世界を食でつなぎ、人々を健康に、そして笑顔にする」というパーパス(ありたい姿)を掲げ、多様な顧客のニーズに対応した商品・サービスを提供しております。当社グループの取扱商品は、牛や豚といった動物由来の原料が多く、気候や生育環境等によって大きく左右されます。そのため当社グループは世界中の優良仕入先との長年にわたる取引により構築された強固な信頼関係のもと、グローバルなサプライネットワークを構築し、良質かつ安定的な原料の調達を図っております。また、今後需要の拡大が見込まれる高たんぱく原料をはじめとした機能性食品原料の取扱いを増やす等、事業の多様化にも積極的に取り組んでまいります。成長著しいアジアにおいては、日本が高度経済成長期に経験した食文化の発展と同様の現象がアジアの新興国においても起こり得るという見通しのもと、乳製品原料の販売事業やチーズの製造販売事業を積極的に展開し、商品の販売を通じて、日本の高度な食品加工技術やさまざまなバリエーションの食べ方を紹介する等、日本の豊かな食文化の新興国への普及と、乳製品市場の拡大に取り組みます。 [事業系統図]以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。 (注) *は、LACTO ASIA PTE.LTD.がチーズ製品製造のため、LACTO USA INC.より仕入れる、原料用チーズであります。
FY2024|5,243 文字|出典 docID: S100VAPA
3 【事業の内容】当社グループ(当社及び当社の関係会社)は当連結会計年度末現在において、当社(株式会社ラクト・ジャパン)、国内子会社1社、海外子会社9社(LACTO USA INC.、LACTO OCEANIA PTY.LTD.、LACTO ASIA PTE.LTD.、LACTO ASIA (M) SDN.BHD.、FOODTECH PRODUCTS (THAILAND) CO.,LTD.、LACTO SHANGHAI CO.,LTD.、LACTO EUROPE B.V.、LACTO PHILIPPINES INC.、PT. LACTO TRADING INDONESIA)及び海外関連会社1社(PT. PACIFIC LACTO JAYA)で構成されております。当社グループでは、乳製品原料、機能性食品原料、食肉及び食肉加工品等の輸入を主とする卸売及び海外子会社によるチーズの製造・販売を行う食品事業を営んでおりますが、事業セグメントに分類した場合の経済的類似性及び各セグメントにおける量的基準等を考慮し、事業セグメントとして区分は行っておりませんので、ここでは当社グループの管理会計上の区分をベースに記載しております。当社グループで取り扱う乳製品原料をはじめとする農畜産加工品については、中長期的には国内の酪農畜産業の厳しい経営環境を受けた生乳生産量の減少により、輸入による調達の重要性が高まる傾向にあります。このような環境を踏まえて、当社グループでは創業以来培ってきた世界各地の生産地との確固としたリレーションを背景に、食品メーカーを主とした顧客に対して、安心、安全な乳製品原料等を安定的に提供できるよう努めております。 (1) 乳原料・チーズ部門当社グループでは、生乳から派生した多種多様な原料を取り扱っており、下記図表の取扱商品(実線囲み)に加え、取扱商品に砂糖や油脂類等を加えるなどの一次加工を施した原料(乳調製品)も取り扱っております。この乳調製品はアイスクリームやヨーグルト、乳飲料のほか加工食品の原料として幅広い食品に使用されております。 当事業部門は「乳原料」及び「チーズ」を取り扱う部署に分かれており、「乳原料」においてはチーズ以外の乳製品原料全般、「チーズ」においてはナチュラルチーズを主として取り扱っております。食品にとって最も重要である安心、安全な原料を主に海外から仕入れ、日本国内における乳製品メーカーをはじめとする食品メーカー等に対して販売を行っております。仕入先である乳原料メーカーと販売先である食品メーカーの双方のニーズに対応した原料の開発や提案を行い、両者のビジネスパートナーとしての地位を確立しております。特に安心、安全の観点から、仕入先の選定においては、品質、技術力、開発力、顧客適応力はもちろん“各生産プロセスにおいて十分な安全管理体制が構築されている仕入先”であることを条件としております。これらを検証するため、当社グループでは、担当者が現地に赴き長年培ったノウハウを基にしたチェックや、場合によっては販売先の担当者と一緒に仕入先に出向き、製造工程のチェックを行っております。乳原料・チーズ部門の特徴は以下のとおりです。 a.長年にわたる乳製品原料の輸入実績により、ノウハウを積み重ねてきており、大手企業グループに属さない独立系としての強みを活かし、仕入から販売に至るまで、あらゆる企業と取引を行うことができるという全方位性が特徴であります。 b.販売先に対しては、日々の商品や為替相場の情報提供に加え、海外マーケットや各種乳製品相場等、専門的な情報の配信を定期的に行っております。さらには、販売先とともに仕入先の工場を定期的に訪問し、仕入先及び販売先双方のニーズのすり合わせを行い、顧客満足度の向上を図る等、きめ細かな対応を行っております。 c.わが国における数少ない乳製品専門商社として、長期にわたり乳原料・チーズ事業に携わることで商品・業界知識のノウハウの蓄積はもとより、幅広い人脈を持つ乳製品のプロフェッショナルとしての人材を多く抱えております。同部門においては77名(2024年11月30日現在)の人員を要し、専門性の高い担当者による顧客の多種多様なニーズへの的確かつ迅速な対応や、顧客ニーズを先取りした提案等、専門商社ならではの高度なサービスの提供に努めております。 d.わが国における乳製品需要は、健康をキーワードとした機能性ヨーグルトの定着や食生活の変化による年間を通じたアイスクリーム消費の拡大、さらには多様な食品へのチーズの使用等により、底堅く推移しています。一方で、乳牛の飼養頭数の減少や酪農家の廃業等により、乳製品原料となる生乳生産量は中長期的には減少傾向にあります。当社ではこのギャップを補うべく、優良な海外仕入先を数多く確保し、グローバルに原料調達ネットワークを構築することで、「いつでも」、「どこからでも」、高品質かつ価格競争力のある商品を調達し、多様な顧客ニーズに対応した商品をお届けしております。 (2) 食肉食材部門当事業部門においては、チルド及び冷凍の豚肉の輸入販売を主とし、鶏肉及び鶏肉加工品、生ハム・サラミ等の食肉加工品の輸入販売も行っております。当社では、事業多角化のため、2004年度から食肉及び食肉加工品の仕入・販売事業を開始しており、主として海外から安心、安全を第一に商品を仕入れ、日本国内におけるハム・ソーセージメーカーをはじめとする食品メーカー、外食企業、食品スーパー等に対して販売しております。食肉食材部門の特徴は以下のとおりです。 a.事業開始当初より豚肉加工品の大手仕入先であるSEABOARD FOODS(米国)の日本におけるパートナー企業として良質な豚肉を輸入し、大手ハム・ソーセージメーカーに販売しております。 b.仕入先及び販売先の多様化を図るとともに、通常品とは差別化したブランドポークの開発を行い、仕入先及び販売先いずれからも重要なパートナー企業として認識してもらうことで、市況に左右されにくい安定した取引基盤を構築しております。 c.鶏肉及び鶏肉加工品の取扱いでは、スーパーなど小売企業の総菜用原料を主としており、また、生ハム・サラミの取扱いでは、大手スーパー等に販売ルートを持つリパックメーカー(原料である生ハムの原木を販売用途にあった形やサイズに加工し、袋詰めするメーカー)の主要仕入先として、欧州の主要な産地からブランド力のある高品質な商品を輸入販売しております。 d.商品知識や業界情報を駆使しながら、仕入、販売において新規取引先を開拓するとともに、取扱商品の多様化を目指して牛肉や鶏肉、加工食品等、輸入豚肉以外の商品の取り扱いも行っております。 (3) 機能性食品原料部門2020年4月に事業開発本部を立ち上げ、機能性食品原料の輸入・販売を開始しております。たんぱく質摂取意識の向上やトレーニング需要を背景に、プロテイン市場が拡大しているほか、感染症の流行を機に食品業界において「健康」が商品開発の主要なテーマとなる等、機能性食品原料のニーズが高まっております。こうしたニーズに応えるべく、当部門では乳由来の高たんぱく食品原料である乳たんぱくをはじめ、ゼラチン・コラーゲン、植物由来原料などの機能性が訴求できる商品を販売しています。販売先は、スポーツニュートリション業界、美容・健康業界、介護業界、食品業界と多岐にわたります。 (4) アジア事業乳製品市場の拡大が期待されるアジア市場をターゲットに、子会社LACTO ASIA PTE.LTD.(シンガポール)を中核企業として、マレーシア、タイ、中国、インドネシア、フィリピンに子会社及び関連会社を設立し、事業展開を行っております。取扱商品は、(1) 乳原料・チーズ部門と同様であります。当事業部門においては、乳原料・チーズ部門同様、海外から仕入れた原料を、各子会社のある国及びその周辺国において日系及び現地企業に販売するほか(乳原料販売事業)、シンガポール、タイ、インドネシアにおいては、チーズ製品の開発、製造販売も手掛けております(チーズ製造販売事業)。 (乳原料販売部門)当社が長年日本市場において培ってきたノウハウやグローバルに構築している原料調達ネットワーク、顧客の多様なニーズにきめ細かに対応することで築き上げてきた信頼を背景に、海外に進出している日系企業及び現地企業に対して乳製品原料の販売を行っております。 (チーズ製造販売部門)シンガポール、タイ、インドネシアにおいて、主に業務用チーズの製造販売事業を行っているほか、近年需要が高まっているナチュラルチーズ加工品の製造販売も行っており、販売先の多様なニーズに応えて取引を拡大しております。当社グループでは、食品メーカーや小売業者が直面している問題点を一緒に解決していくという方針で製品開発を行い、“FOODTECH”及び“CHOOSY”という2つの自社ブランドで製品を展開しております。以下の2つを運営方針の柱として、製造した商品を使用する顧客の立場に立った開発、製造、販売活動を行うことで他社との差別化を図っております。 ・「日本市場で培った厳しい品質基準で製造し、高品質な製品を提供する」・「顧客本位の商品開発」(マーケットイン) これらの運営方針に基づくチーズ製造販売部門の特徴は、以下のとおりです。 a.厳しい品質基準を誇る日本市場で培った品質管理に関するノウハウを活用し、主力となるシンガポール工場では創業時より同国の食品工場を監督しているSFA(シンガポール食品庁)より「A」グレードという最高レベルの評価を継続して受けており、地元企業との差別化を図っております。また、2021年6月には食品安全マネジメントシステムに関する国際規格であるFSSC22000を取得する等、更なる品質の向上とより安心、安全な製品の製造と提供を継続して進めてまいります。 b.アジアで販売していくための条件として、シンガポール、マレーシア、インドネシア等のムスリム(回教徒)に安心して食べてもらえる保証であるハラル認証の取得が必要となります。当社子会社で製造する製品は2004年度に製造事業を立ち上げた当時よりハラル認証を取得しており、現地商慣習に合致した製品の提供を行っております。 (5) その他海外法人として米国にLACTO USA INC.、オーストラリアにLACTO OCEANIA PTY.LTD.、オランダにLACTO EUROPE B.V.をそれぞれ設立しております。LACTO USA INC.ではチーズを含む乳製品原料のほか、豚肉を中心とした食肉と食肉加工品の日本及びアジア地域向け輸出事業を行っております。LACTO OCEANIA PTY.LTD.では、オセアニア地域の仕入先との情報交換を通じて乳原料・チーズ事業のビジネスに有益な情報の収集や価格交渉、さらには新規仕入先の開拓等、当社グループの営業活動のサポートを行っております。LACTO EUROPE B.V.では、欧州の仕入先との情報交換を通じて乳原料・チーズ事業のビジネスに有益な情報の収集や価格交渉、さらには新規仕入先の開拓等、当社グループの営業活動のサポートを行っております。 当社グループでは「世界を食で繋ぎ、人々を健康に、そして笑顔にする」というパーパス(ありたい姿)を掲げ、多様な顧客のニーズに対応した商品・サービスを提供しております。当社グループの取扱商品は、牛や豚といった動物由来の原料が多く、気候や生育環境等によって大きく左右されます。そのため当社グループは世界中の優良仕入先との長年にわたる取引により構築された強固な信頼関係のもと、グローバルなサプライネットワークを構築し、良質かつ安定的な原料の調達を図っております。また、今後需要の拡大が見込まれるプロテイン原料をはじめとした機能性食品原料の取扱いを増やす等、事業の多様化にも積極的に取り組んでまいります。成長著しいアジアにおいては、日本が高度経済成長期に経験した食文化の発展と同様の現象がアジアの新興国においても起こり得るという見通しのもと、乳製品原料の販売事業やチーズの製造販売事業を積極的に展開し、商品の販売を通じて、日本の高度な食品加工技術やさまざまなバリエーションの食べ方を紹介する等、日本の豊かな食文化の新興国への普及と、乳製品市場の拡大に取り組みます。 [事業系統図]以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。 (注) *は、LACTO ASIA PTE.LTD.がチーズ製品製造のため、LACTO USA INC.より仕入れる、原料用チーズであります。
FY2023|5,477 文字|出典 docID: S100SYRV
3 【事業の内容】当社グループ(当社及び当社の関係会社)は当連結会計年度末現在において、当社(株式会社ラクト・ジャパン)、国内子会社1社、海外子会社9社(LACTO USA INC.、LACTO OCEANIA PTY. LTD.、LACTO ASIA PTE.LTD.、LACTO ASIA (M) SDN.BHD.、FOODTECH PRODUCTS (THAILAND) CO.,LTD.、LACTO SHANGHAI CO., LTD.、LACTO EUROPE B.V.、LACTO PHILIPPINES INC.、PT. LACTO TRADING INDONESIA)及び海外関連会社1社(PT. PACIFIC LACTO JAYA)で構成されております。当社グループでは、乳製品原料、食肉及び食肉加工品等の輸入を主とする卸売及び海外子会社によるチーズの製造・販売を行う食品事業を営んでおりますが、事業セグメントに分類した場合の経済的類似性及び各セグメントにおける量的基準等を考慮し、事業セグメントとして区分は行っておりませんので、ここでは当社グループの管理会計上の区分をベースに記載しております。当社グループで取り扱う乳製品原料をはじめとする農畜産加工品については、中長期的には国内の酪農畜産業の厳しい経営環境を受けた生乳生産量の減少により、輸入による調達の重要性が高まる傾向にあります。このような環境を踏まえて、当社グループでは創業以来培ってきた世界各地の生産地との確固としたリレーションを背景に、食品メーカーを主とした顧客に対して、安心、安全な乳製品原料等を安定的に提供できるよう努めております。 (1) 乳原料・チーズ部門当社グループでは、生乳から派生した多種多様な原料を取り扱っており、下記図表の取扱商品(点線囲み)に加え、取扱商品に砂糖や油脂類等を加えるなどの一次加工を施した原料(乳調製品)も取り扱っております。この乳調製品はアイスクリームやヨーグルト、乳飲料のほか加工食品の原料として幅広い食品に使用されております。 当事業部門は「乳原料」及び「チーズ」を取り扱う部署に分かれており、「乳原料」においてはチーズ以外の乳製品原料全般、「チーズ」においてはナチュラルチーズを主として取り扱っております。当社の乳原料・チーズ部門においては、食品にとって最も重要である安心、安全な原料を主に海外から仕入れ、日本国内における乳製品メーカーをはじめとする食品メーカー等に対して販売を行っております。仕入先である乳原料メーカーと販売先である食品メーカーの双方のニーズに対応した原料の開発や提案を行い、両者のビジネスパートナーとしての地位を確立しております。特に安心、安全の観点から、仕入先の選定においては、品質、技術力、開発力、顧客適応力はもちろん“各生産プロセスにおいて十分な安全管理体制が構築されている仕入先”であることを条件としております。これらを検証するため、当社グループでは、担当者が現地に赴き長年培ったノウハウを基にしたチェックを行っており、また、場合によっては販売先の担当者と一緒に仕入先に出向き、製造工程のチェックを行っております。さらに、物流段階でも食品微生物等の検査等を行い、品質管理の徹底を図っております。乳原料・チーズ部門の特徴は以下のとおりです。 a.長年にわたる乳製品業界におけるレピュテーションやプレゼンスを背景に、乳製品の取り扱いにおけるノウハウや当社創業以来の取引実績を積み重ねてきており、大手企業グループに属さない独立系としての強みを活かし、仕入から販売に至るまで、系列を越えてあらゆる企業と取引を行うことができるという全方位性が特徴であります。 b.販売先に対しては、日々の商品や為替相場の情報提供に加え、毎月発行している「乳製品情報」において海外マーケットや各種乳製品相場等、専門的な情報の配信を定期的に行っております。さらには、販売先とともに仕入先の工場を定期的に訪問し、仕入先及び販売先双方のニーズのすり合わせを行い、顧客満足度の向上を図る等、きめ細かな対応を行っております。 c.わが国における数少ない乳製品専門商社として、入社から一貫して乳原料・チーズ事業に携わることで商品・業界知識のノウハウの蓄積はもとより、幅広い人脈を持つ等、乳製品のプロフェッショナルとしての人材を多く抱えております。同部門においては71名(2023年11月30日現在)の人員を要し、専門性の高い担当者による顧客の多種多様なニーズへの的確かつ迅速な対応や、顧客ニーズを先取りした提案等、専門商社ならではの高度なサービスの提供に努めております。 d.わが国における乳製品需要は、新型コロナウイルス感染症(以下、「感染症」)の流行期間、人流の減少により一時的に低迷した時期もありましたが、健康をキーワードとした機能性ヨーグルトの定着や食生活の変化による年間を通じたアイスクリーム需要、さらには多様な食品へのチーズの使用等市場は広がり、底堅く推移しています。一方で、乳牛の飼養頭数の減少や酪農家の廃業等により、乳製品原料となる生乳生産量は中長期的には減少傾向にあります。当社ではこのギャップを補うべく、優良な海外仕入先を数多く確保し、グローバルに原料調達ネットワークを構築することで、「いつでも」、「どこからでも」、高品質かつ、価格競争力のある商品を調達し、多様な顧客ニーズに対応した商品をお届けしております。 (2) 食肉食材部門当事業部門においては、チルドポーク、フローズンポーク、生ハム及びサラミ等の食肉及び食肉加工品を取り扱っております。当社では、事業多角化のため、2004年度から食肉及び食肉加工品の仕入・販売事業を開始しており、主として海外から安心、安全を第一に商品を仕入れ、日本国内におけるハム・ソーセージメーカーをはじめとする食品メーカー等に対して販売しております。食肉食材部門の特徴は以下のとおりです。 a.事業開始当初より豚肉加工品の大手仕入先であるSEABOARD FOODS(米国)の日本におけるパートナー企業として良質な豚肉を輸入し、大手ハム・ソーセージメーカーに販売しております。 b.仕入先及び販売先の多様化を図るとともに通常品とは差別化したブランドポークの開発を行い、仕入先及び販売先いずれからも重要なパートナー企業として認識してもらうことで、市況に左右されにくい安定した取引基盤を構築しております。 c.生ハムやサラミの取り扱いでは、当社は、大手スーパー等に販売ルートを持つリパックメーカー(原料である生ハムの原木を販売用途にあった形やサイズに加工し、袋詰めするメーカー)の主要仕入先として、FRATELLI GALLONI S.P.A./パルマハム、VILLANI S.P.A./ミラノサラミ(イタリア)やESTEBAN ESPUNA S.A./ハモンセラーノ(スペイン)といった主要な産地からブランド力のある高品質な商品を輸入販売しております。 d.商品知識や業界情報を駆使しながら、仕入、販売において新規取引先を開拓するとともに、取扱商品の多様化を目指して牛肉や鶏肉、加工食品等、輸入豚肉以外の商品の取り扱いも行っております。 (3) アジア事業乳製品市場の拡大が期待されるアジア市場をターゲットに、子会社LACTO ASIA PTE.LTD.を中核企業として、マレーシア、タイ、中国、インドネシア、フィリピンに子会社及び関連会社を設立し、事業展開を行っております。取扱品目としては、(1) 乳原料・チーズ部門と同様であります。当事業部門においては、乳原料・チーズ部門同様、海外から仕入れた原料を、各子会社のある国及びその周辺国において日系及び現地食品メーカー等に販売するほか(乳原料販売事業)、シンガポール、タイ、インドネシアにおいては、チーズ製品の開発、製造販売も手掛けております(チーズ製造販売事業)。 (1) 乳原料販売部門当社が長年日本市場において培ってきたノウハウやグローバルに構築している原料調達ネットワークや、顧客の多様なニーズにきめ細かに対応することで築き上げてきた信頼を背景に、海外に進出している日系企業及び現地企業に対して日本国内と同様のサービスで乳製品原料の販売を行っております。 (2) チーズ製造販売部門シンガポール、タイ、インドネシアにおいて、主に競合の少ない業務用チーズの製造販売事業を行っているほか、近年需要が高まっているナチュラルチーズの加工品の製造販売も行っており、販売先の多様なニーズに応えて取引を拡大しております。当社グループでは、「加工食品としてチーズを使いたいが、市場で販売されているチーズではうまく加工できなかった」、「加工食品としてチーズを使用してみたいが、どのように使って良いかわからない」といった食品メーカーや小売業者が直面している問題点を一緒に解決していくという方針で製品開発を行い、“FOODTECH”及び“CHOOSY”という2つの自社ブランドで製品を展開しております。以下の2つを運営方針の柱として、製造した商品を使用する顧客の立場に立った開発、製造、販売活動を行うことで他社との差別化を図っております。 ・「日本市場で培った厳しい品質基準で製造し、高品質な製品を提供する」・「顧客本位の商品開発」(マーケットイン) これらの運営方針に基づくチーズ製造販売部門の特徴は、以下のとおりです。 a.厳しい品質基準を誇る日本市場で培った、品質管理に関するノウハウを活用し、主力となるシンガポール工場では創業時より同国の食品工場を監督しているSFA(シンガポール食品庁)より「A」グレードという最高レベルの評価を継続して受けており、地元企業との差別化を図っております。また、2021年6月には食品安全マネジメントシステムに関する国際規格であるFSSC22000を取得する等、更なる品質の向上とより安心、安全な製品の製造と提供を継続して進めてまいります。 b.アジアで販売していくための条件として、シンガポール、マレーシア、インドネシア等のムスリム(回教徒)に安心して食べてもらえる保証であるハラル認証の取得が必要となります。当社子会社で製造する製品は2004年度に製造事業を立ち上げた当時よりハラル認証を取得しており、現地商慣習に合致した製品の提供を行っております。 (4) その他海外法人として米国にLACTO USA INC.、オーストラリアにLACTO OCEANIA PTY. LTD.、オランダにLACTO EUROPE B.V.をそれぞれ設立しております。LACTO USA INC.ではチーズを含む乳製品原料のほか、豚肉を中心とした食肉と食肉加工品の日本及びアジア地域向け輸出事業を行っております。LACTO OCEANIA PTY. LTD.では、オセアニア地域の仕入先との情報交換を通じて乳原料・チーズ事業のビジネスに有益な情報の収集や価格交渉、さらには新規仕入先の開拓等、当社グループの営業活動のサポートを行っております。LACTO EUROPE B.V.では、欧州の仕入先との情報交換を通じて乳原料・チーズ事業のビジネスに有益な情報の収集や価格交渉、さらには新規仕入先の開拓等、当社グループの営業活動のサポートを行っております。また、2020年4月に事業開発本部を立ち上げ、機能性食品原料の輸入・販売を開始しております。たんぱく質摂取意識の向上やトレーニング需要を背景に、プロテイン市場が拡大しているほか、感染症の流行を機に食品業界において「健康」が商品開発の主要なテーマとなる等、機能性食品原料のニーズが高まっております。当社グループは機能性食品原料の販売事業を次の成長の柱として育成すべく、事業拡大に注力してまいります。 当社グループでは「世界を食で繋ぎ、人々を健康に、そして笑顔にする」というパーパス(ありたい姿)を掲げ、多様な顧客のニーズに対応した商品・サービスを提供しております。当社グループの取扱商品は、牛や豚といった動物由来の原料が多く、気候や生育環境等によって大きく左右されます。そのため当社グループは世界中の優良仕入先との長年にわたる取引により構築された強固な信頼関係のもと、グローバルなサプライネットワークを構築し、良質かつ安定的な原料の調達を図っております。また、今後需要の拡大が見込まれるプロテイン原料をはじめとした機能性食品原料の取り扱いを増やす等、事業の多様化にも積極的に取り組んでまいります。成長著しいアジアにおいては、日本が高度経済成長期に経験した食文化の発展と同様の現象がアジアの新興国においても起こり得るという見通しのもと、チーズ製品の製造販売事業や乳製品原料の販売事業を積極的に展開し、商品の販売を通じて、日本の高度な食品加工技術や様々なバリエーションの食べ方を紹介する等、日本の豊かな食文化の新興国への普及と、乳製品市場の拡大に取り組みます。 [事業系統図]以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。(注) *は、LACTO ASIA PTE.LTD.がチーズ製品製造のため、LACTO USA INC.より仕入れる、原料用チーズであります。
FY2022|5,541 文字|出典 docID: S100QA0A
3 【事業の内容】当社グループ(当社及び当社の関係会社)は当連結会計年度末現在において、当社(株式会社ラクト・ジャパン)、国内子会社1社、海外子会社9社(LACTO USA INC.、 LACTO OCEANIA PTY. LTD.、LACTO ASIA PTE.LTD.、 LACTO ASIA (M) SDN.BHD.、FOODTECH PRODUCTS (THAILAND) CO.,LTD.、LACTO SHANGHAI CO., LTD.、LACTO EUROPE B.V.、LACTO PHILIPPINES INC.、PT. LACTO TRADING INDONESIA)及び海外関連会社1社(PT. PACIFIC LACTO JAYA)で構成されております。当社グループでは、乳原料・チーズ、食肉及び食肉加工品等の輸入を主とする卸売及び海外子会社によるチーズの製造・販売を行う食品事業を営んでおりますが、事業セグメントに分類した場合の経済的類似性及び各セグメントにおける量的基準等を考慮し、事業セグメントとして区分は行っておりませんので、ここでは当社グループの管理会計上の区分をベースに記載しております。 当社グループで取り扱う乳原料をはじめとする農畜産加工品については、中長期的には国内の酪農畜産業の厳しい経営環境を受けた生乳生産量の減少により、輸入による調達の重要性が高まる傾向にあります。このような環境を踏まえて、当社グループでは創業以来培ってきた世界各国の生産地との確固としたリレーションを背景に、食品メーカーを主とした顧客に対して、安心、安全な乳原料等を安定的に提供できるよう努めております。 (1) 乳原料・チーズ部門当社グループでは、生乳から派生した多種多様な原料を取り扱っており、下記図表の取扱商品(点線囲み)に加え、下記図表の取扱商品に砂糖や油脂類等を加えるなどの一次加工を施した原料(乳調製品)も取り扱っております。この乳調製品はたとえばアイスクリーム、ヨーグルト、乳飲料さらにはシチューなどの加工食品の原料として幅広い食品に使用されております。 当事業部門は「乳原料」及び「チーズ」を取り扱う部署に分かれており、「乳原料」においてはチーズ以外の乳製品原料全般、「チーズ」においてはナチュラルチーズを主として取り扱っております。当社の乳原料・チーズ部門においては、食品にとって最も重要である安心、安全な原料を主に海外から仕入れ、日本国内における乳製品メーカーをはじめとする食品メーカー等に対して販売を行っております。仕入先である乳原料メーカーと販売先である食品メーカーの双方のニーズに対応した原料の開発や提案を行い、両者のビジネスパートナーとしての地位を確立しております。特に安心、安全の観点から、仕入先の選定においては、品質、技術力、開発力、顧客適応力はもちろん“各生産プロセスにおいて十分な安全管理体制が構築されている仕入先”であることを条件としております。これらを検証するため、当社グループでは、担当者が現地に赴き長年培ったノウハウを基にしたチェックを行っており、また、場合によっては販売先の担当者と一緒に仕入先に出向き、製造工程のチェックを行っております。さらに、物流段階でも食品微生物等の検査などを行い、品質管理の徹底を図っております。乳原料・チーズ部門の特徴は以下のとおりです。 a.長年にわたる乳製品業界におけるレピュテーションやプレゼンスを背景に、乳製品の取り扱いにおけるノウハウや当社設立以来の取引実績を積み重ねてきており、大手企業グループに属さない独立系としての強みを活かし、仕入から販売に至るまで、系列を越えてあらゆる企業と取引を行うことができるという全方位性が特徴であります。 b.販売先に対しては、日々の商品や為替相場の情報提供に加え、毎月発行している「乳製品情報」において海外マーケットや各種乳製品相場など、専門的な情報の配信を定期的に行っております。さらには、販売先とともに仕入先の工場を定期的に訪問し、仕入先及び販売先双方のニーズのすり合わせを行い、顧客満足度の向上を図るなど、きめ細かな対応を行っております。 c.わが国における数少ない乳製品専門商社として、入社から一貫して乳原料・チーズ事業に携わることで商品・業界知識のノウハウの蓄積はもとより、幅広い人脈を持つなど乳製品のプロフェッショナルとしての人材を多く抱えております。同部門においては68名(2022年11月30日現在)の人員を要し、専門性の高い担当者により顧客の多種多様なニーズに的確かつ迅速に対応したり、顧客ニーズを先取りした提案を行うなど、専門商社ならではの高度なサービスの提供に努めております。 d.わが国における乳製品需要は、健康をキーワードとした機能性ヨーグルトの定着や食生活の変化による年間を通じたアイスクリーム需要、さらには多様な食品にチーズが使用されチーズ市場が拡大するなど、ここ数年堅調に推移しています。一方で、酪農家の廃業などにより乳製品原料となる生乳生産量は中長期的には減少傾向にあります。当社ではこのギャップを補うべく、優良な海外仕入先を数多く確保し、グローバルに原料調達ネットワークを構築することで、「いつでも」、「どこからでも」、高品質かつ、価格競争力のある商品を調達し、多様な顧客ニーズに対応した商品をお届けしております。 (2) 食肉食材部門当事業部門においては、チルドポーク、フローズンポーク、生ハム及びサラミ等の食肉及び食肉加工品を取り扱っております。当社では、事業多角化のため、2004年度から食肉及び食肉加工品の仕入・販売事業を開始しており、主として海外から安心、安全を第一に商品を仕入れ、日本国内におけるハム・ソーセージメーカーをはじめとする食品メーカー等に対して販売しております。食肉食材部門の特徴は以下のとおりです。 a.事業開始当初より豚肉加工品の大手仕入先であるSEABOARD FOODS(米国)の日本におけるパートナー企業として良質な豚肉を輸入し、大手ハム・ソーセージメーカーに販売しております。 b.仕入先及び販売先の多様化を図るとともに通常品とは差別化したブランドポークの開発を行い、仕入先及び販売先いずれからも重要なパートナー企業として認識してもらうことで、市況に左右されにくい安定した取引基盤を構築しております。 c.生ハムやサラミの取り扱いでは、当社は、大手スーパーなどに販売ルートを持つリパックメーカー(原料である生ハムの原木を販売用途にあった形・サイズに加工し、袋詰めするメーカー)の主要仕入先として、FRATELLI GALLONI S.P.A./パルマハム、VILLANI S.P.A./ミラノサラミ(イタリア)やESTEBAN ESPUNA S.A./ハモンセラーノ(スペイン)といった主要な産地からブランド力のある高品質な商品を輸入販売しております。 d.商品知識や業界情報を駆使しながら、仕入、販売において新規取引先を開拓するとともに、取扱商品の多様化を目指して牛肉や加工食品等、輸入ポーク以外の商品の取り扱いも行っております。 (3) アジア事業乳製品市場の拡大が期待されるアジア市場をターゲットに、子会社LACTO ASIA PTE.LTD.を中核企業として、マレーシア、タイ、中国、インドネシア、フィリピンに子会社及び関連会社を設立し、事業展開を行っております。取扱品目としては、(1) 乳原料・チーズ部門と同様であります。当事業部門においては、乳原料・チーズ部門同様、海外から仕入れた原料を、各子会社のある国及びその周辺国において日系及び現地食品メーカー等に販売するほか(乳原料販売事業)、シンガポール、タイ、インドネシアにおいては、チーズの製品の開発、製造・販売も手掛けております(チーズ製造販売事業)。 (1) 乳原料販売部門当社が長年日本市場において培ってきたノウハウやグローバルに構築している原料調達ネットワークや、顧客の多様なニーズにきめ細かに対応することで築き上げてきた信頼を背景に、海外に進出している日系企業及び現地企業に対して日本国内と同様のサービスで乳原料の販売を行っております。 (2) チーズ製造販売部門シンガポール、タイ、インドネシアにおいて、主に競合の少ない業務用チーズの製造販売事業を行っているほか、近年需要が高まっているナチュラルチーズの加工品の製造販売も行っており、販売先の多様なニーズに応えて取引を拡大しております。当社グループでは、「加工食品としてチーズを使いたいが、市場で販売されているチーズではうまく加工できなかった。」、「加工食品としてチーズを使用してみたいが、どのように使って良いかわからない。」といった食品メーカーや小売業者が直面している問題点を一緒に解決していくという方針で製品開発を行い、FOODTECHブランド(プロセスチーズ)及びCHOOSYブランド(ナチュラルチーズ)の2つの自社ブランドで製品を展開しております。以下の2つを運営方針の柱として、製造した商品を使用する顧客の立場に立った開発、製造、販売活動を行うことで他社との差別化を図っております。 ・「日本市場で培った厳しい品質基準で製造し、高品質な製品を提供する」・「顧客本位の商品開発」(マーケットイン) これらの運営方針に基づくチーズ製造販売部門の特徴は以下のとおりです。 a.厳しい品質基準を誇る日本市場で培った、品質管理に関するノウハウを活用し、主力となるシンガポール工場では創業時より同国の食品工場を監督しているSFA(シンガポール食品庁)より「A」グレードという最高レベルの評価を継続して受けており、地元企業との差別化を図っております。また、2021年6月には食品安全マネジメントシステムに関する国際規格であるFSSC22000を取得するなど更なる品質の向上とより安心、安全な製品の製造と提供を継続して進めてまいります。 b.アジアで販売していくための条件として、シンガポール、マレーシア、インドネシアなどのムスリム(回教徒)に安心して食べてもらえる保証であるハラル認証の取得が必要となります。当社子会社で製造する製品は2004年度に製造事業を立ち上げた当時よりハラル認証を取得しており、現地商慣習に合致した製品の提供を行っております。 (4) その他海外法人として米国にLACTO USA INC.、オーストラリアにLACTO OCEANIA PTY. LTD.、オランダにLACTO EUROPE B.V.をそれぞれ設立しております。LACTO USA INC.では乳原料・チーズの日本及びアジア地域向けの輸出事業のほか、冷凍野菜や果汁の日本向け輸出事業を行っております。LACTO OCEANIA PTY. LTD.においては、主要な生乳生産地域であるオセアニア地域に拠点を構え、仕入先との情報交換を通じて乳原料・チーズ事業のビジネスに有益な情報の収集や価格交渉、さらには新規仕入先の開拓など、主には当社グループの乳原料・チーズ部門のサポートを担っております。LACTO EUROPE B.V.においては、主要な生乳生産地域である欧州に拠点を構え、仕入先との情報交換を通じて乳原料・チーズ事業のビジネスに有益な情報の収集や価格交渉、さらには新規仕入先の開拓など、主には当社グループの乳原料・チーズ部門のサポートを担っております。また、2020年4月に事業開発本部を立ち上げ、機能性食品原料の輸入・販売を開始しております。たんぱく質摂取意識の向上やトレーニング需要を背景に、ホエイプロテイン市場が拡大しているほか、新型コロナウイルス感染症(以下、「感染症」)の流行を機に食品業界において「健康」が商品開発の主要なテーマとなるなど機能性食品原料のニーズが高まっております。当社グループは当事業を次の成長の柱として育成すべく、事業拡大に注力してまいります。 当社グループでは「世界を食で繋ぎ、人々を健康に、そして笑顔にする」というパーパス(ありたい姿)を掲げ、多様な顧客のニーズに対応した商品・サービスを提供しております。当社グループの取扱商品は、牛や豚といった動物由来の原料が多く、気候や生育環境などによって大きく左右されます。そのため当社グループは世界中の優良仕入先との長年にわたる取引により構築された強固な信頼関係のもと、グローバルなサプライネットワークを構築し、良質かつ安定的な原料の調達を図っております。また、今後需要の拡大が見込まれるサステナブルな原料についても植物由来原料の取り扱いを開始するなど事業の多様化にも積極的に取り組んでまいります。近年では、成長著しいアジアにおいて、日本が高度経済成長期に経験した食文化の発展と同様の現象がこれら新興国においても起こり得るという見通しのもと、チーズ製品の製造販売事業や乳原料の販売事業を積極的に展開し、商品の販売を通じて、日本の高度な食品加工技術や様々なバリエーションの食べ方を紹介するなど、日本の豊かな食文化を新興国において普及させることを企図しています。 [事業系統図]以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。(注) *は、LACTO ASIA PTE.LTD.がチーズ製品製造のため、LACTO USA INC.より仕入れる、原料用チーズであります。
FY2021|5,649 文字|出典 docID: S100NKVN
3 【事業の内容】当社グループ(当社および当社の関係会社)は当連結会計年度末現在において、当社(株式会社ラクト・ジャパン)、国内子会社1社、海外子会社9社(LACTO USA INC.、 LACTO OCEANIA PTY. LTD.、LACTO ASIA PTE.LTD.、 LACTO ASIA (M) SDN.BHD.、FOODTECH PRODUCTS (THAILAND) CO.,LTD.、LACTO SHANGHAI CO., LTD.、LACTO EUROPE B.V.、LACTO PHILIPPINES INC.他1社)および海外関連会社1社(PT. PACIFIC LACTO JAYA)で構成されております。当社グループでは、乳原料・チーズ、食肉加工品等の輸入を主とする卸売および海外子会社によるチーズの製造・販売を行う食品事業を営んでおりますが、事業セグメントに分類した場合の経済的類似性および各セグメントにおける量的基準等を考慮し、事業セグメントとして区分は行っておりませんので、ここでは当社グループの管理会計上の区分をベースに記載しております。 当社グループで取り扱う乳原料をはじめとする農畜産加工品については、中長期的には国内の農畜産業の厳しい経営環境を受けた生乳生産量の減少により、輸入による調達の重要性が高まる傾向にあります。このような環境を踏まえて、当社グループでは創業以来培ってきた世界各国の産地との確固としたリレーションを背景に、食品メーカーを主とした顧客に対して、安心、安全な乳原料等を安定的に提供できるよう努めております。 (1) 乳原料・チーズ部門当社グループでは、生乳から派生した多種多様な原料を取り扱っており、下記図表の取扱商品(点線囲み)に加え、下記図表の取扱商品に砂糖や油脂類等を加えるなどの一次加工を施した原料(乳調製品)も取り扱っております。この乳調製品はたとえばアイスクリーム、ヨーグルト、乳飲料さらにはシチューなどの加工食品の原料として幅広く食品に使用されており、当社の取扱品目数は、550種類以上に及んでいます。 当事業部門は「乳原料」および「チーズ」を取り扱う部署に分かれており、「乳原料」においてはチーズ以外の乳製品原料全般、「チーズ」においては、ナチュラルチーズを主として取り扱っております。当社の乳原料・チーズ部門においては、食品にとって最も重要である、安心、安全な原料を主に海外から仕入れ、日本国内における乳製品メーカーをはじめとする食品メーカー等に対して販売を行っております。仕入先(サプライヤー)である乳原料メーカーと販売先である食品メーカーの双方のニーズに対応した原料の開発や提案を行い、両者のビジネスパートナーとしての地位を確立しております。特に安心、安全の観点から、仕入先の選定においては、品質、技術力、開発力、顧客適応力はもちろん“各生産プロセスにおいて十分な安全管理体制が構築されている仕入先”であることを条件としております。これらを検証するため、当社グループでは、担当者が現地に赴き長年培ったノウハウを基にしたチェックを行っており、また、場合によっては販売先の担当者と一緒に仕入先に出向き、製造工程のチェックを行っております。さらに、物流段階でも搬出、搬入の際に食品微生物等の検査を行い、品質管理の徹底を図っております。乳原料・チーズ部門の特徴は以下のとおりです。 a.創業メンバーの出身母体であった株式会社東食およびその後の当社での長年にわたる乳製品業界におけるレピュテーションやプレゼンスを背景に、乳製品の取り扱いにおけるノウハウや当社設立以来の取引実績を積み重ねてきており、大手企業グループに属さない独立系としての強みを活かし、仕入から販売に至るまで、系列を越えてあらゆる企業と取引を行うことができるという全方位性が特徴であります。 b.販売先に対しては、日々の商品や為替相場の情報提供に加え、毎月発行している「乳製品情報」において海外マーケットや各種乳製品相場など、専門的な情報の配信を定期的に行っております。さらには、販売先とともに仕入先の工場を定期的に訪問し、仕入先および販売先双方のニーズのすり合わせを行い、顧客満足度の向上を図るなど、きめ細かな対応を行っております。 c.わが国における数少ない乳製品専門商社として、入社から一貫して乳原料・チーズ事業に携わることで商品・業界知識のノウハウの蓄積はもとより、幅広い人脈を持つなど乳製品のプロフェッショナルとしての人材を多く抱えております。同部門においては61名(2021年11月30日現在)の人員を要し、専門性の高い担当者により顧客の多種多様なニーズに的確かつ迅速に対応したり、顧客ニーズを先取りした提案を行うなど、専門商社ならではの高度なサービスの提供に努めております。 d.わが国における乳製品需要は、健康をキーワードとした機能性ヨーグルトの定着や食生活の変化による年間を通じたアイスクリーム需要、さらには多様な食品にチーズが使用されチーズ市場が拡大するなど、ここ数年堅調に推移しています。一方で、酪農家の廃業などにより乳製品原料となる生乳生産量は中長期的には減少傾向にあります。当社ではこのギャップを補うべく、優良な海外サプライヤーを数多く確保し、グローバルに原料調達ネットワークを構築することで、「いつでも」、「どこからでも」、高品質かつ、価格競争力のある商品を調達し、多様な顧客ニーズに対応した商品をお届けしております。 (2) 食肉加工品部門当事業部門においては、チルドポーク、フローズンポーク、生ハムおよびサラミ等の食肉加工品を取り扱っております。当社では、事業多角化のため、2004年度から食肉加工品の仕入・販売事業を開始しており、主として海外から安心、安全を第一に食肉加工品を仕入れ、日本国内におけるハムソーセージメーカーをはじめとする食品メーカー等に対して販売しております。食肉加工品部門の特徴は以下のとおりです。 a.事業開始当初より豚肉加工品の大手サプライヤーであるSEABOARD FOODS(米国)の日本におけるパートナー企業として良質な豚肉を輸入し、大手ハムソーセージメーカーに販売しております。 b.仕入先及び販売先の多様化を図るとともに通常品とは差別化したブランドポークの開発を行い、仕入先および販売先いずれからも重要なパートナー企業として認識してもらうことで、市況に左右されにくい安定した取引基盤を構築しております。 c.生ハムやサラミの取り扱いでは、当社は、大手スーパーなどに販売ルートを持つリパックメーカー(原料である生ハムの原木を販売用途にあった形・サイズに加工し、袋詰めするメーカー)のメインサプライヤーとして、FRATELLI GALLONI S.P.A./パルマハム、VILLANI S.P.A./ミラノサラミ(イタリア)やESTEBAN ESPUNA S.A./ハモンセラーノ(スペイン)といった主要な産地からブランド力のある高品質な商品を輸入販売しております。 d.商品知識や業界情報を駆使しながら、仕入、販売において新規取引先を開拓するとともに、取扱商品の多様化を目指して牛肉や加工食品等、輸入ポーク以外の商品の取り扱いも行っております。 (3) アジア事業乳製品市場の拡大が期待されるアジア市場をターゲットに、子会社LACTO ASIA PTE.LTD.を中核企業として、マレーシア、タイ、中国、インドネシア、フィリピンに子会社および関連会社を設立し、事業展開を行っております。取扱品目としては、(1) 乳原料・チーズ部門と同様であります。当事業部門においては、乳原料・チーズ部門同様、海外から仕入れた原料を、各子会社のある国およびその周辺国において日系および現地食品メーカー等に販売するほか(乳原料販売事業)、シンガポール、タイ、インドネシアにおいては、チーズの製品の開発、製造・販売も手掛けております(チーズ製造販売事業)。 (a) 乳原料販売部門当社が長年日本市場において培ってきたノウハウやグローバルに構築している原料調達ネットワークや、顧客の多様なニーズにきめ細かに対応することで築き上げてきた信頼を背景に、海外に進出している日系企業および現地企業に対して日本国内と同様のサービスで乳原料の販売を行っております。 (b) チーズ製造販売部門シンガポールおよびタイにおいて、すでに競合が存在している一般消費者向けではなく、競合の少ない業務用に特化したチーズの製造販売事業を行っております。当社グループでは、「加工食品としてチーズを使いたいが、市場で販売されているチーズではうまく加工できなかった。」、「加工食品としてチーズを使用してみたいが、どのように使って良いかわからない。」といった食品メーカーや小売業者が直面している問題点を一緒に解決していくという方針で製品開発を行い、FOODTECHブランド(プロセスチーズ)およびCHOOSYブランド(ナチュラルチーズ)の2つの自社ブランドで製品を展開しております。以下の2つを運営方針の柱として、製造した商品を使用する顧客の立場に立った開発、製造、販売活動を行うことで他社との差別化を図っております。 ・「日本市場で培った厳しい品質基準で製造し、高品質な製品を提供する」・「顧客本位の商品開発」(マーケットイン) これらの運営方針に基づくチーズ製造販売部門の特徴は以下のとおりです。 a.厳しい品質基準を誇る日本市場で培った、品質管理に関するノウハウを活用し、主力となるシンガポール工場では創業時より同国の食品工場を監督しているAVA(シンガポール農食品・家畜庁・AGRI-FOOD AND VETERINARY AUTHORITY)より17年以上連続で「A」グレードという最高レベルの評価を受けており、地元企業との差別化を図っております。また、2021年6月には食品安全マネジメントシステムに関する国際規格であるFSSC22000を取得するなど更なる品質の向上とより安全・安心な製品の製造と提供を継続して進めてまいります。 b.アジアで販売していくための条件として、シンガポール、マレーシア、インドネシアなどのムスリム(回教徒)に安心して食べてもらえる保証であるハラル認証の取得が必要となります。当社子会社で製造する製品は2004年度に製造事業を立ち上げた当時よりハラル認証を取得しており、現地商慣習に合致した製品の提供を行っております。 (4) その他海外法人として米国にLACTO USA INC.、オーストラリアにLACTO OCEANIA PTY LTD.、オランダにLACTO EUROPE B.V.をそれぞれ設立しております。LACTO USA INC.では乳原料・チーズの日本およびアジア地域向けの輸出事業のほか、冷凍野菜や果汁の日本向け輸出事業を行っております。LACTO OCEANIA PTY LTD.においては、主要な生乳生産地域であるオセアニア地域に拠点を構え、サプライヤーとの情報交換を通じて乳原料・チーズ事業のビジネスに有益な情報の収集や価格交渉、さらには新規サプライヤーの開拓など、主には当社グループの乳原料・チーズ部門のサポートを担っております。LACTO EUROPE B.V.においては、主要な生乳生産地域である欧州に拠点を構え、サプライヤーとの情報交換を通じて乳原料・チーズ事業のビジネスに有益な情報の収集や価格交渉、さらには新規サプライヤーの開拓など、主には当社グループの乳原料・チーズ部門のサポートを担っております。また、2020年4月に事業開発本部を立ち上げ、機能性食品原料の輸入・販売を開始しております。たんぱく質摂取意識の向上やトレーニング需要を背景に、ホエイプロテイン市場が拡大しているほか、感染症の流行を機に食品業界において「健康」が商品開発の主要なテーマとなるなど機能性食品原料のニーズが高まっております。当社グループは当事業を次の成長の柱として育成すべく、事業拡大に注力してまいります。 当社グループでは設立以来、顧客に対して安心、安全な原料を安定的に供給し、最終的に消費者の皆様の滋養と健康および食の楽しさに寄与することで、社会に貢献し共に成長・発展し続ける企業を目指すという経営理念のもと、多様な顧客のニーズに対応した商品・サービスを提供しております。当社グループの取扱商品は、牛や豚といった動物由来の原料が多く、気候や生育環境などによって大きく左右されます。そのため当社グループは世界中の優良サプライヤーとの長年にわたる取引により構築された強固な信頼関係のもと、グローバルなサプライネットワークを構築し、良質かつ安定的な原料の調達を図っております。また、今後需要の拡大が見込まれるサステナブルな原料についても植物由来原料の取扱いを開始するなど事業の多様化にも積極的に取り組んでまいります。近年では、成長著しいアジアにおいて、日本が高度経済成長期に経験した食文化の発展と同様の現象がこれら新興国においても起こり得るという見通しのもと、チーズ製品の製造販売事業や乳原料の販売事業を積極的に展開し、商品の販売を通じて、日本の高度な食品加工技術や様々なバリエーションの食べ方を紹介するなど、日本の豊かな食文化を新興国において普及させることを企図しています。 [事業系統図]以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。(注) *は、LACTO ASIA PTE.LTD.がチーズ製品製造のため、LACTO USA INC.より仕入れる、原料用チーズであります。
FY2020|5,894 文字|出典 docID: S100KVOA
3 【事業の内容】当社グループ(当社および当社の関係会社)は当連結会計年度末現在において、当社(株式会社ラクト・ジャパン)、海外子会社8社(LACTO USA INC.、 LACTO OCEANIA PTY. LTD.、LACTO ASIA PTE.LTD.、 LACTO ASIA (M) SDN.BHD.、FOODTECH PRODUCTS (THAILAND) CO.,LTD.、LACTO SHANGHAI CO., LTD.、LACTO EUROPE B.V.、LACTO PHILIPPINES INC.)および海外関連会社1社(PT. PACIFIC LACTO JAYA)で構成されております。当社グループでは、乳原料・チーズ、食肉加工品等の輸入を主とする卸売および海外子会社によるチーズの製造・販売を行う食品事業を営んでおりますが、事業セグメントに分類した場合の経済的類似性および各セグメントにおける量的基準等を考慮し、事業セグメントとして区分は行っておりませんので、ここでは当社グループの管理会計上の区分をベースに記載しております。 当社グループで取り扱う農畜産加工品については、近年、国内の農畜産業の厳しい経営環境を受けた生乳生産量の減少により、輸入による調達の重要性が高まる傾向にあります。このような環境を踏まえて、当社グループでは創業以来培ってきた世界各国の産地との確固としたリレーションを背景に、食品メーカーを主とした顧客に対して、安心、安全な乳原料等を安定的に提供できるよう努めております。 (1) 乳原料・チーズ部門当社グループでは、生乳から派生した多種多様な原料を取り扱っており、下記図表の取扱商品(点線囲み)に加え、下記図表の取扱商品に砂糖や油脂類等を加えるなどの一次加工を施した原料(乳調製品)も取り扱っております。この乳調製品はたとえばアイスクリームなどの冷菓、ヨーグルト、乳飲料さらにはシチューなどの加工食品の原料として幅広い食品に使用されております。2020年11月期における取扱品目数は、550種類以上に及んでいます。 当事業部門は「乳原料」および「チーズ」を取り扱う部署に分かれており、「乳原料」はチーズ以外の乳製品原料全般、「チーズ」においては、ナチュラルチーズを主として取り扱っております。当社の乳原料・チーズ部門においては、食品にとって最も重要である、安心、安全な原料を主に海外から仕入れ、日本国内における乳製品メーカーをはじめとする食品メーカー等に対して販売を行っております。仕入先(サプライヤー)である乳原料メーカーや販売先である食品メーカーの双方のニーズに対応した原料の開発や提案を行い、仕入先、販売先の双方にとってのビジネスパートナーとしての地位を確立しております。特に安心、安全の観点から、仕入先の選定においては、品質、技術力、開発力、顧客適応力はもちろん“各生産プロセスにおいて十分な安全管理体制が構築されている仕入先”であることを条件としております。これらを検証するため、当社グループでは、担当者が現地に赴き長年培ったノウハウを基にしたチェックを行っており、また、場合によっては販売先の担当者と一緒に仕入先に出向き、製造工程のチェックを行っております。さらに、物流段階でも搬出、搬入の際に食品微生物等の検査を行い、品質管理の徹底を図っております。乳原料・チーズ部門の特徴を説明いたしますと以下のとおりです。 a.創業メンバーの出身母体であった株式会社東食およびその後の当社での長年にわたる乳製品業界におけるレピュテーションやプレゼンスを背景に、乳製品の取り扱いにおけるノウハウや当社設立以来の取引実績を積み重ねてきており、大手企業グループに属さない独立系としての強みを活かし、仕入から販売に至るまで、系列を越えてあらゆる企業と取引を行うことができるという全方位性が特徴であります。 b.販売先に対しては、日々の商品や為替相場の情報提供に加え、毎月発行している「乳製品情報」において海外マーケットや各種乳製品相場の提供といった専門的な情報の配信を定期的に行っております。さらには、販売先とともに定期的に仕入先の工場を訪問し、仕入先および販売先双方のニーズのすり合わせを行い、顧客満足度の向上を図るなど、きめ細やかな対応を行っております。 c.わが国における数少ない乳製品専門商社として、入社から一貫して乳原料・チーズ事業に携わることで商品・業界知識のノウハウの蓄積はもとより、幅広い人脈を持つなど乳製品のプロフェッショナルとしての人材を多く抱えております。同部門においては62名(2020年11月30日現在)の人員を要し、専門性の高い担当者により顧客の多種多様なニーズに的確かつ迅速に対応したり、顧客ニーズを先取りした提案を行うなど、専門商社ならではの高度なサービスの提供に努めております。 d.わが国における乳製品需要は、健康をキーワードとした機能性ヨーグルトの定着や食生活の変化による年間を通じたアイスクリーム需要、さらには多様な食品にチーズが使用されチーズ市場が拡大するなど、ここ数年堅調に推移しています。一方で、酪農家の廃業などにより乳製品原料となる生乳生産量は減少傾向にあります。当社ではこのギャップを補うべく、優良な海外サプライヤーを数多く確保し、グローバルに原料調達ネットワークを構築することで、「いつでも」、「どこからでも」、高品質かつ、価格競争力のある商品を調達し、多種多様な顧客ニーズに対応した商品をお届けしております。 (2) 食肉加工品部門当事業部門においては、チルドポーク、フローズンポーク、生ハムおよびサラミ等の食肉加工品を取り扱っております。当社では、事業多角化のため、2004年度から食肉加工品の仕入・販売事業を開始しており、主として海外から安心、安全を第一に食肉加工品を仕入れ、日本国内におけるハムソーセージメーカーをはじめとする食品メーカー等に対して販売しております。食肉加工品部門の特徴を説明いたしますと以下のとおりです。 a.事業開始当初より豚肉加工品の大手サプライヤーであるSEABOARD FOODS(米国)の日本におけるパートナー企業として良質な豚肉を輸入し、大手ハムソーセージメーカーに販売しております。 b.仕入先及び販売先の多様化を図るとともに通常品とは差別化したブランドポークの開発を行い、仕入先および販売先いずれからも重要なパートナー企業として認識してもらうことで、市況に左右されにくい安定した取引基盤を構築しております。 c.生ハムやサラミの取り扱いでは、当社は、大手スーパーなどに販売ルートを持つリパックメーカー(原料である生ハムの原木を販売用途にあった形・サイズに加工し、袋詰めするメーカー)のメインサプライヤーとして、FRATELLI GALLONI S.P.A./パルマハム、VILLANI S.P.A./ミラノサラミ(イタリア)やESTEBAN ESPUNA S.A./ハモンセラーノ(スペイン)といった主要な産地からブランド力のある高品質な商品を輸入販売しております。 d.商品知識や業界情報を駆使しながら、仕入、販売において新規取引先を開拓するとともに、取扱商品の多様化を目指して牛肉や加工品等、輸入ポーク以外の商品の取り扱いも行っております。 (3) アジア事業部門アジア事業としてシンガポールにある子会社LACTO ASIA PTE.LTD.を中核企業として、マレーシア、タイ、中国、インドネシア、フィリピンに子会社および関連会社を設立し、事業展開を行っております。取扱品目としては、(1) 乳原料・チーズ部門と同様であります。当事業部門においては、乳原料・チーズ部門同様、海外から仕入れた原料を、各子会社のある国およびその周辺国において日系および現地食品メーカー等に販売したり(乳原料販売事業)、シンガポール、タイ、インドネシアにおいては、製造事業として一次加工を施したチーズ製品の販売も手掛けております(チーズ製造販売事業)。 (a) 乳原料販売部門当社が長年日本市場において培ったノウハウやグローバルに構築している原料調達ネットワークを活かし、顧客の価格や品質に対する多種多様なニーズにきめ細やかに対応することで築き上げてきた顧客からの信頼を背景に、海外に進出している日系企業に対して日本国内と同様のサービスで乳原料の販売を行っております。近年では、現地企業にも販売先を広げ、日本において培った専門商社としてのノウハウを活かした、きめ細やかな顧客対応を行っております。 (b) チーズ製造販売部門近年大きく発展し、さらに今後も乳製品市場の拡大が期待されるアジア市場をターゲットにシンガポールにおいて、すでに競合が存在している一般消費者向けではなく、競合の少ない業務用に特化したチーズの製造販売事業に参入し、独自のノウハウにより製造したプロセスチーズを2004年度より製造・販売しており、2016年度からはタイでの製造・販売も本格稼働しております。当社グループでは、「加工食品としてチーズを使いたいが、市場で販売されているチーズではうまく加工できなかった。」、「加工食品としてチーズを使用してみたいが、どのように使って良いかわからない。」といった食品メーカーや小売業者が直面している問題点を一緒に解決していくという開発方針で製造・販売を行っております。また、自社ブランドとしてFOODTECHブランド(プロセスチーズ)およびCHOOSYブランド(ナチュラルチーズ)の2つのブランドを有し、LACTO ASIA PTE.LTD.およびFOODTECH PRODUCTS (THAILAND) CO.,LTD.において月間約350トン(2020年11月期月間平均)を製造・販売しております。当社グループにおけるチーズの製造は創業16年を超え、製造技術の進歩、商品の多様化、さらには従業員の育成も進み、安心、安全をモットーにアジア市場への販売を拡大しております。また、2017年度には現地ニーズに対応した低価格帯商品の開発など取扱製品の拡充を行っており、2018年度からは日系メーカーに限らず地場のメーカーとの取引を拡大しております。以下の3つを運営方針の柱として、製造した商品を使用する顧客の立場に立った開発、製造、販売活動を行うことで他社との差別化を図っております。 ・「日本市場で培った厳しい品質基準で製造し、高品質な製品を提供する」・「ユニークなアプリケーションの紹介」(例:わさび味のチーズを使用した製品をレシピとともに提案するなど顧客メーカーにとって馴染みの薄いチーズの活用方法をそのレシピとともに紹介)・「顧客本位の商品開発」(マーケットイン) これらの運営方針に基づくチーズ製造販売部門の特徴を説明いたしますと以下のとおりです。 a.厳しい品質基準を誇る日本市場で培った、品質管理に関するノウハウを活用し、シンガポール工場では創業時より同国の食品工場を監督しているAVA(シンガポール農食品・家畜庁・AGRI-FOOD AND VETERINARY AUTHORITY)より16年以上連続で「A」グレードという最高レベルの評価を受けており、地元企業との差別化を図っております。 b.アジアで販売していくための条件として、シンガポール、マレーシア、インドネシアなどのムスリム(回教徒)に安心して食べてもらえる保証であるハラル認証の取得が必要となります。当社子会社で製造する製品は2004年度に製造事業を立ち上げた当時よりハラル認証を取得しており、現地商慣習に合致した製品の提供を行っております。 (4) その他海外法人として米国にLACTO USA INC.、オーストラリアにLACTO OCEANIA PTY LTD.、オランダにLACTO EUROPE B.V.をそれぞれ設立しております。LACTO USA INC.では乳原料・チーズの日本およびアジア地域向けの輸出事業のほか、冷凍野菜や果汁の日本向け輸出事業を行っております。LACTO OCEANIA PTY LTD.においては、主要な生乳生産地域であるオセアニア地域に拠点を構え、サプライヤーとの情報交換を通じて乳原料・チーズ事業のビジネスに有益な情報の収集や価格交渉、さらには新規サプライヤーの開拓など、主には当社グループの乳原料・チーズ部門のサポートを担っております。LACTO EUROPE B.V.においては、主要な生乳生産地域である欧州に拠点を構え、サプライヤーとの情報交換を通じて乳原料・チーズ事業のビジネスに有益な情報の収集や価格交渉、さらには新規サプライヤーの開拓など、主には当社グループの乳原料・チーズ部門のサポートを担っております。また、当連結会計年度より機能性食品原料の輸入・販売を行っております。 当社グループでは設立以来、顧客に対して安心、安全な原料を安定的に供給し、最終的に消費者の皆様の滋養と健康および食の楽しさに寄与することで、社会に貢献し共に成長・発展し続ける企業を目指すという経営理念のもと、多種多様な顧客のニーズに対応した商品・サービスを提供しております。当社グループの取扱商品は、牛や豚といった動物由来の原料が多く、気候や生育環境などによって大きく左右されます。そのため当社グループは世界中の優良サプライヤーとの長年にわたる取引により構築された強固な信頼関係のもと、グローバルなサプライネットワークを構築し、良質かつ安定的な原料の調達を図っております。近年では、成長著しいアジアにおいて、日本が高度経済成長期に経験した食文化の発展と同様の現象がこれら新興国においても起こり得るという見通しのもと、チーズ製品の製造販売事業や乳原料の販売事業を積極的に展開し、商品の販売を通じて、日本の高度な食品加工技術や様々なバリエーションの食べ方を紹介するなど、日本の豊かな食文化を新興国において普及させることを企図しています。 [事業系統図]以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。(注) *は、LACTO ASIA PTE.LTD.がチーズ製品製造のため、LACTO USA INC.より仕入れる、原料用チーズであります。
FY2019|5,963 文字|出典 docID: S100I47Z
3【事業の内容】 当社グループ(当社および当社の関係会社)は当連結会計年度末現在において、当社(株式会社ラクト・ジャパン)、海外子会社8社(LACTO USA INC.、 LACTO OCEANIA PTY LIMITED、LACTO ASIA PTE.LTD.、 LACTO ASIA (M) SDN.BHD.、FOODTECH PRODUCTS (THAILAND) CO.,LTD.、LACTO SHANGHAI CO., LTD.、LACTO EUROPE B.V.、LACTO PHILIPPINES INC.)および海外関連会社1社(PT. PACIFIC LACTO JAYA)で構成されております。 当社グループでは、乳原料・チーズ、食肉加工品等の輸入を主とする卸売および海外子会社によるチーズの製造・販売を行う食品事業を営んでおりますが、事業セグメントに分類した場合の経済的類似性および各セグメントにおける量的基準等を考慮し、事業セグメントとして区分は行っておりませんので、ここでは当社グループの管理会計上の区分をベースに記載しております。 当社グループで取り扱う農畜産加工品については、近年、国内の農畜産業の厳しい経営環境を受けた生乳生産量の減少により、輸入による調達の重要性が高まる傾向にあります。このような環境を踏まえて、当社グループでは創業以来培ってきた世界各国の産地との確固としたリレーションを背景に、食品メーカーを主とした顧客に対して、安心、安全な乳原料等を安定的に提供できるよう努めております。 (1)乳原料・チーズ部門 当社グループでは、生乳から派生した多種多様な原料を取り扱っており、下記図表の取扱商品(点線囲み)に加え、下記図表の取扱商品に砂糖や油脂類等を加えるなどの一次加工を施した原料(乳調製品)も取り扱っております。この乳調製品はたとえばアイスクリームなどの冷菓、ヨーグルト、乳飲料さらにはシチューなどの加工食品の原料として幅広い食品に使用されております。2019年11月期における取扱品目数は、550種類以上に及んでいます。 当事業部門は「乳原料」および「チーズ」を取り扱う部署に分かれており、「乳原料」はチーズ以外の乳製品原料全般、「チーズ」においては、ナチュラルチーズを主として取り扱っております。当社の乳原料・チーズ部門においては、食品にとって最も重要である、安心、安全な原料を主に海外から仕入れ、日本国内における乳製品メーカーをはじめとする食品メーカー等に対して販売を行っております。仕入先(サプライヤー)である乳原料メーカーや販売先である食品メーカーの双方のニーズに対応した原料の開発や提案を行い、仕入先、販売先の双方にとってのビジネスパートナーとしての地位を確立しております。 特に安心、安全の観点から、仕入先の選定においては、品質、技術力、開発力、顧客適応力はもちろん“各生産プロセスにおいて十分な安全管理体制が構築されている仕入先”であることを条件としております。これらを検証するため、当社グループでは、担当者が現地に赴き長年培ったノウハウを基にしたチェックを行っており、また、場合によっては販売先の担当者と一緒に仕入先に出向き、製造工程のチェックを行っております。さらに、物流段階でも搬出、搬入の際に食品微生物等の検査を行い、品質管理の徹底を図っております。 乳原料・チーズ部門の特徴を説明いたしますと以下のとおりです。 a.創業メンバーの、出身母体であった株式会社東食およびその後の当社での長年にわたる乳製品業界におけるレピュテーションやプレゼンスを背景に、乳製品の取り扱いにおけるノウハウや当社設立以来の取引実績を積み重ねてきており、大手企業グループに属さない独立系としての強みを活かし、仕入から販売に至るまで、系列を越えてあらゆる企業と取引を行うことができるという全方位性が特徴であります。 b.販売先に対しては、日々の商品や為替相場の情報提供に加え、毎月発行している「乳製品情報」において海外マーケットや各種乳製品相場の提供といった専門的な情報の配信を定期的に行っております。さらには、販売先とともに定期的に仕入先の工場を訪問し、仕入先および販売先双方のニーズのすり合わせを行い、顧客満足度の向上を図るなど、きめ細やかな対応を行っております。 c.わが国における数少ない乳製品専門商社として、入社から一貫して乳原料・チーズ事業に携わることで商品・業界知識のノウハウの蓄積はもとより、幅広い人脈を持つなど乳製品のプロフェッショナルとしての人材を多く抱えております。同部門においては60名(2019年11月30日現在)の人員を要し、専門性の高い担当者により顧客の多種多様なニーズに的確かつ迅速に対応したり、顧客ニーズを先取りした提案を行うなど、専門商社ならではの高度なサービスの提供に努めております。 d.わが国における乳製品需要は、健康をキーワードとした機能性ヨーグルトの定着や食生活の変化による年間を通じたアイスクリーム需要、さらには多様な食品にチーズが使用されチーズ市場が拡大するなど、ここ数年堅調に推移しています。一方で、酪農家の廃業などにより乳製品原料となる生乳生産量は減少傾向にあります。当社ではこのギャップを補うべく、優良な海外サプライヤーを数多く確保し、グローバルに原料調達ネットワークを構築することで、「いつでも」、「どこからでも」、高品質かつ、価格競争力のある商品を調達し、多種多様な顧客ニーズに対応した商品をお届けしております。 (2)食肉加工品部門 当事業部門においては、チルドポーク、フローズンポーク、生ハムおよびサラミ等の食肉加工品を取り扱っております。当社では、事業多角化のため、2004年度から食肉加工品の仕入・販売事業を開始しており、主として海外から安心、安全を第一に食肉加工品を仕入れ、日本国内におけるハムソーセージメーカーをはじめとする食品メーカー等に対して販売しております。食肉加工品部門の特徴を説明いたしますと以下のとおりです。 a.事業開始当初より豚肉加工品の大手サプライヤーであるSEABOARD FOODS(米国)の日本におけるパートナー企業として良質な豚肉を輸入し、大手ハムソーセージメーカーに販売しております。 b.仕入先及び販売先の多様化を図るとともに通常品とは差別化したブランドポークの開発を行い、仕入先および販売先いずれからも重要なパートナー企業として認識してもらうことで、市況に左右されにくい安定した取引基盤を構築しております。 c.生ハムやサラミの取り扱いでは、当社は、大手スーパーなどに販売ルートを持つリパックメーカー(原料である生ハムの原木を販売用途にあった形・サイズに加工し、袋詰めするメーカー)のメインサプライヤーとして、FRATELLI GALLONI S.P.A./パルマハム、VILLANI S.P.A./ミラノサラミ(イタリア)やESTEBAN ESPUNA S.A./ハモンセラーノ(スペイン)といった主要な産地からブランド力のある高品質な商品を輸入販売しております。 d.商品知識や業界情報を駆使しながら、仕入、販売において新規取引先を開拓するとともに、調理済ベーコンや北京ダック等の商品の取り扱いも行っております。 (3)アジア事業部門 アジア事業としてシンガポールにある子会社LACTO ASIA PTE.LTD.を中核企業として、マレーシア、タイ、中国、インドネシア、フィリピンに子会社および関連会社を設立し、事業展開を行っております。 取扱品目としては、中国を除いては、(1)乳原料・チーズ部門と同様であります。 当事業部門においては、乳原料・チーズ部門同様、海外から仕入れた原料を、各子会社のある国およびその周辺国において日系および現地食品メーカー等に販売したり(乳原料販売事業)、シンガポール、タイ、インドネシアにおいては、製造事業として一次加工を施したチーズ製品の販売も手掛けております(チーズ製造販売事業)。中国においては、主として乳原料、チーズの販売を行っており、一部日本食材を上海地区周辺の問屋などに販売を行っております。 (a)乳原料販売部門 当社が長年日本市場において培ったノウハウやグローバルに構築している原料調達ネットワークを活かし、顧客の価格や品質に対する多種多様なニーズにきめ細やかに対応することで築き上げてきた顧客からの信頼を背景に、海外に進出している日系企業に対して日本国内と同様のサービスで乳原料の販売を行っております。近年では、現地企業にも販売先を広げ、日本において培った専門商社としてのノウハウを活かした、きめ細やかな顧客対応を行っております。 (b)チーズ製造販売部門 近年大きく発展し、さらに今後も乳製品市場の拡大が期待されるアジア市場をターゲットにシンガポールにおいて、すでに競合が存在している一般消費者向けではなく、競合の少ない業務用に特化したチーズの製造販売事業に参入し、独自のノウハウにより製造したプロセスチーズを2004年度より製造・販売しており、2016年度からはタイでの製造・販売も本格稼働しております。当社グループでは、「加工食品としてチーズを使いたいが、市場で販売されているチーズではうまく加工できなかった。」、「加工食品としてチーズを使用してみたいが、どのように使って良いかわからない。」といった食品メーカーや小売業者が直面している問題点を一緒に解決していくという開発方針で製造・販売を行っております。また、自社ブランドとしてFOODTECHブランド(プロセスチーズ)およびCHOOSYブランド(ナチュラルチーズ)の2つのブランドを有し、LACTO ASIA PTE.LTD.およびFOODTECH PRODUCTS (THAILAND) CO.,LTD.において月間約311トン(2019年11月期月間平均)生産しております。当社グループにおけるチーズの製造は創業15年を超え、製造技術の進歩、商品の多様化、さらには従業員の育成も進み、安心、安全をモットーにアジア市場への販売を拡大しております。また、2016年度には日本向け商品や豪州の企業と協同して小売用商品を手掛け、2017年度には現地ニーズに対応した低価格帯商品の開発など取扱製品の拡充を行っており、2018年度からは日系メーカーに限らず地場のメーカーとの取引を拡大しております。 以下の3つを運営方針の柱として、製造した商品を使用する顧客の立場に立った開発、製造、販売活動を行うことで他社との差別化を図っております。 ・「日本市場で培った厳しい品質基準で製造し、高品質な製品を提供する」・「ユニークなアプリケーションの紹介」(例:わさび味のチーズを使用した製品をレシピとともに提案するなど顧客メーカーにとって馴染みの薄いチーズの活用方法をそのレシピとともに紹介)・「顧客本位の商品開発」(マーケットイン) これらの運営方針に基づくチーズ製造販売部門の特徴を説明いたしますと以下のとおりです。 a.厳しい品質基準を誇る日本市場で培った、品質管理に関するノウハウを活用し、シンガポール工場では創業時より同国の食品工場を監督しているAVA(シンガポール農食品・家畜庁・AGRI-FOOD AND VETERINARY AUTHORITY)より15年以上連続で「A」グレードという最高レベルの評価を受けており、地元企業との差別化を図っております。 b.アジアで販売していくための条件として、シンガポール、マレーシア、インドネシアなどのムスリム(回教徒)に安心して食べてもらえる保証であるハラル認証の取得が必要となります。当社子会社で製造する製品は2004年度に製造事業を立ち上げた当時よりハラル認証を取得しており、現地商慣習に合致した製品の提供を行っております。 (4)その他 海外法人として米国にLACTO USA INC.、オーストラリアにLACTO OCEANIA PTY LIMITED、オランダにLACTO EUROPEB.V.をそれぞれ設立しております。 LACTO USA INC.では乳原料・チーズの日本およびアジア地域向けの輸出事業のほか、冷凍野菜や果汁の日本向け輸出事業を行っております。 LACTO OCEANIA PTY LIMITEDにおいては、主要な生乳生産地域であるオセアニア地域に拠点を構え、サプライヤーとの情報交換を通じて乳原料・チーズ事業のビジネスに有益な情報の収集や価格交渉、さらには新規サプライヤーの開拓など、主には当社グループの乳原料・チーズ部門のサポートを担っております。 LACTO EUROPE B.V.においては、主要な生乳生産地域である欧州に拠点を構え、サプライヤーとの情報交換を通じて乳原料・チーズ事業のビジネスに有益な情報の収集や価格交渉、さらには新規サプライヤーの開拓など、主には当社グループの乳原料・チーズ部門のサポートを担っております。 当社グループでは設立以来、顧客に対して安心、安全な原料を安定的に供給し、最終的に消費者の皆様の滋養と健康および食の楽しさに寄与することで、社会に貢献し共に成長・発展し続ける企業を目指すという経営理念のもと、多種多様な顧客のニーズに対応した商品・サービスを提供しております。 当社グループの取扱商品は、牛や豚といった動物由来の原料が多く、気候や生育環境などによって大きく左右されます。そのため当社グループは世界中の優良サプライヤーとの長年にわたる取引により構築された強固な信頼関係のもと、グローバルなサプライネットワークを構築し、良質かつ安定的な原料の調達を図っております。 近年では、成長著しいアジアにおいて、日本が高度経済成長期に経験した食文化の発展と同様の現象がこれら新興国においても起こり得るという見通しのもと、チーズ製品の製造販売事業や乳原料の販売事業を積極的に展開し、商品の販売を通じて、日本の高度な食品加工技術や様々なバリエーションの食べ方を紹介するなど、日本の豊かな食文化を新興国において普及させることを企図しています。 [事業系統図] 以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。 (注)*は、LACTO ASIA PTE.LTD.がチーズ製品製造のため、LACTO USA INC.より仕入れる、原料用チーズであります。
FY2018|5,855 文字|出典 docID: S100FAWK
3【事業の内容】 当社グループ(当社および当社の関係会社)は本書提出日現在において、当社(株式会社ラクト・ジャパン)、海外子会社7社(LACTO USA INC.、 LACTO OCEANIA PTY LTD.、LACTO ASIA PTE LTD.、 LACTO ASIA (M) SDNBHD.、FOODTECH PRODUCTS (THAILAND) CO.,LTD.、LACTO SHANGHAI CO., LTD.、LACTO EUROPE B.V.)および海外関連会社1社(PT. PACIFIC LACTO JAYA)で構成されております。 当社グループでは、乳原料・チーズ、食肉加工品等の輸入を主とする卸売および海外子会社によるチーズの製造・販売を行う食品事業を営んでおりますが、事業セグメントに分類した場合の経済的類似性および各セグメントにおける量的基準等を考慮し、事業セグメントとして区分は行っておりませんので、ここでは当社グループの管理会計上の区分をベースに記載しております。 当社グループで取り扱う農畜産加工品については、近年、国内の農畜産業の厳しい経営環境を受けた生産量の減少により、輸入による調達の重要性が高まる傾向にあります。このような環境を踏まえて、当社グループでは創業以来培ってきた世界各国の産地との確固としたリレーションを背景に、食品メーカーを主とした顧客に対して、安心、安全な乳原料等を安定的に提供できるよう努めております。 (1)乳原料・チーズ部門 当社グループでは、生乳から派生した多種多様な原料を取り扱っており、下記図表の取扱商品(点線囲み)に加え、下記図表の取扱商品に砂糖や油脂類等を加えるなどの一次加工を施した原料(乳調製品)も取り扱っております。この乳調製品はたとえばアイスクリームなどの冷菓、ヨーグルト、乳飲料さらにはシチューなどの加工食品の原料として幅広い食品に使用されております。2018年11月期における取扱品目数は、550種類以上に及んでいます。 当事業部門は「乳原料」および「チーズ」を取り扱う部署に分かれており、「乳原料」はチーズ以外の乳製品原料全般、「チーズ」においては、ナチュラルチーズを主として取り扱っております。当社の乳原料・チーズ部門においては、食品にとって最も重要である、安心、安全な原料を主に海外から仕入れ、日本国内における乳製品メーカーをはじめとする食品メーカー等に対して販売を行っております。仕入先(サプライヤー)である乳原料メーカーや販売先である食品メーカーの双方のニーズに対応した原料の開発や提案を行い、仕入先、販売先の双方にとってのビジネスパートナーとしての地位を確立しております。 特に安心、安全の観点から、仕入先の選定においては、品質、技術力、開発力、顧客適応力はもちろん“各生産プロセスにおいて十分な安全管理体制が構築されている仕入先”であることを条件としております。これらを検証するため、当社グループでは、担当者が現地に赴き長年培ったノウハウを基にしたチェックを行っており、また、場合によっては販売先の担当者と一緒に仕入先に出向き、製造工程のチェックを行っております。さらに、物流段階でも搬出、搬入の際に食品微生物等の検査を行い、品質管理の徹底を図っております。 乳原料・チーズ部門の特徴を説明いたしますと以下のとおりです。 a.創業メンバーの、出身母体であった株式会社東食およびその後の当社での長年にわたる乳製品業界におけるレピュテーションやプレゼンスを背景に、乳製品の取り扱いにおけるノウハウや当社設立以来の取引実績を積み重ねてきており、大手企業グループに属さない独立系としての強みを活かし、仕入から販売に至るまで、系列を越えてあらゆる企業と取引を行うことができるという全方位性が特徴であります。 b.販売先に対しては、日々の商品や為替相場の情報提供に加え、毎月発行している「乳製品情報」において海外マーケットや各種乳製品相場の提供といった専門的な情報の配信を定期的に行っております。さらには、販売先とともに定期的に仕入先の工場を訪問し、仕入先および販売先双方のニーズのすり合わせを行い、顧客満足度の向上を図るなど、きめ細やかな対応を行っております。 c.わが国における数少ない乳製品専門商社として、入社から一貫して乳原料・チーズ事業に携わることで商品・業界知識のノウハウの蓄積はもとより、幅広い人脈を持つなど乳製品のプロフェッショナルとしての人材を多く抱えております。同部門においては55名(2018年11月30日現在)の人員を要し、専門性の高い担当者により顧客の多種多様なニーズに的確かつ迅速に対応したり、顧客ニーズを先取りした提案を行うなど、専門商社ならではの高度なサービスの提供に努めております。 d.わが国における乳製品需要は、機能性ヨーグルトの普及など健康をひとつのキーワードとして堅調に推移する一方で、酪農家の廃業などにより乳製品原料となる生乳生産量は減少傾向にあります。当社ではこのギャップを補うべく、優良な海外サプライヤーを数多く確保し、グローバルに原料調達ネットワークを構築することで、「いつでも」、「どこからでも」、高品質かつ、価格競争力のある商品を調達し、多種多様な顧客ニーズに対応した商品をお届けしております。 (2)食肉加工品部門 当事業部門においては、チルドポーク、フローズンポーク、生ハムおよびサラミ等の食肉加工品を取り扱っております。当社では、事業多角化のため、2004年度から食肉加工品の仕入・販売事業を開始しており、主として海外から安心、安全を第一に食肉加工品を仕入れ、日本国内におけるハムソーセージメーカーをはじめとする食品メーカー等に対して販売しております。食肉加工品部門の特徴を説明いたしますと以下のとおりです。 a.事業開始当初より豚肉加工品の大手サプライヤーであるSEABOARD FOODS(米国)の日本におけるパートナー企業として良質な豚肉を輸入し、大手ハムソーセージメーカーに販売しております。 b.仕入先及び販売先の多様化を図るとともに通常品とは差別化したブランドポークの開発を行い、仕入先及び販売先いずれからも重要なパートナー企業として認識してもらうことで、市況に左右されにくい安定した取引基盤を構築しております。 c.生ハムやサラミの取り扱いでは、当社は、大手スーパーなどに販売ルートを持つリパックメーカー(原料である生ハムの原木を販売用途にあった形・サイズに加工し、袋詰めするメーカー)のメインサプライヤーとして、FRATERRI GALLONI S.P.A./パルマハム、VILLANI S.P.A./ミラノサラミ(イタリア)やESTEBAN ESPUNA S.A./ハモンセラーノ(スペイン)といった主要な産地からブランド力のある高品質な商品を輸入販売しております。 d.商品知識や業界情報を駆使しながら、仕入、販売において新規取引先を開拓するとともに、調理済ベーコンや北京ダック等の商品の取り扱いも行っております。 (3)アジア事業部門 アジア事業としてシンガポールにある子会社LACTO ASIA PTE LTD.を中核企業として、マレーシア、タイ、中国、インドネシアに子会社および関連会社を設立し、事業展開を行っております。 取扱品目としては、中国を除いては、(1)乳原料・チーズ部門と同様であります。 当事業部門においては、乳原料・チーズ部門同様、海外から仕入れた原料を、各子会社のある国およびその周辺国において日系および現地食品メーカー等に販売したり(乳原料販売事業)、シンガポール、タイ、インドネシアにおいては、製造事業として一次加工を施したチーズ製品の販売も手掛けております(チーズ製造販売事業)。中国においては、卸売事業として日本食材を主とした加工食品等を上海地区周辺の問屋や飲食店向けに販売を行っております。 (a)乳原料販売部門 当社が長年日本市場において培ったノウハウやグローバルに構築している原料調達ネットワークを活かし、顧客の価格や品質に対する多種多様なニーズにきめ細やかに対応することで築き上げてきた顧客からの信頼を背景に、海外に進出している日系企業に対して日本国内と同様のサービスで乳原料の販売を行っております。近年では、現地企業にも販売先を広げ、日本において培った専門商社としてのノウハウを活かした、きめ細やかな顧客対応を行っております。 (b)チーズ製造販売部門 近年大きく発展し、さらに今後も乳製品市場の拡大が期待されるアジア市場をターゲットにシンガポールにおいて、すでに競合が存在している一般消費者向けではなく、競合の少ない業務用に特化したチーズの製造販売事業に参入し、独自のノウハウにより製造したプロセスチーズを2004年度より製造・販売しており、2016年度からはタイでの製造・販売も本格稼働しております。当社グループでは、「加工食品としてチーズを使いたいが、市場で販売されているチーズではうまく加工できなかった。」、「加工食品としてチーズを使用してみたいが、どのように使って良いかわからない。」といった食品メーカーや小売業者が直面している問題点を一緒に解決していくという開発方針で製造・販売を行っております。また、自社ブランドとしてFOODTECHブランド(プロセスチーズ)およびCHOOSYブランド(ナチュラルチーズ)の2つのブランドを有し、LACTO ASIA PTE LTD.およびFOODTECH PRODUCTS (THAILAND) CO.,LTD.において月間約222トン(2018年11月期月間平均)生産しております。当社グループにおけるチーズの製造は創業10年を超え、製造技術の進歩、商品の多様化、さらには従業員の育成も進み、安心、安全をモットーにアジア市場への販売を拡大しております。また、2016年度には日本向け商品や豪州の企業と協同して小売用商品を手掛け、2017年度には現地ニーズに対応した低価格帯商品の開発など取扱製品の拡充を行っており、2018年度は日系メーカーに限らず地場のメーカーとの取引を拡大しております。 以下の3つを運営方針の柱として、製造した商品を使用する顧客の立場に立った開発、製造、販売活動を行うことで他社との差別化を図っております。 ・「日本市場で培った厳しい衛生基準で製造し、高品質な製品を提供する」・「ユニークなアプリケーションの紹介」(例:わさび味のチーズを使用した製品をレシピとともに提案するなど顧客メーカーにとって馴染みの薄いチーズの活用方法をそのレシピとともに紹介)・「顧客本位の商品開発」(マーケットイン) これらの運営方針に基づくチーズ製造販売部門の特徴を説明いたしますと以下のとおりです。 a.厳しい品質基準を誇る日本市場で培った、品質管理に関するノウハウを活用し、シンガポール工場では創業時より同国の食品工場を監督しているAVA(シンガポール農食品・家畜庁・AGRI-FOOD AND VETERINARY AUTHORITY)より14年以上連続で「A」グレードという最高レベルの評価を受けており、地元企業との差別化を図っております。 b.アジアで販売していくための条件として、シンガポール、マレーシア、インドネシアなどのムスリム(回教徒)に安心して食べてもらえる保証であるハラル認証の取得が必要となります。当社子会社で製造する製品は2004年度に製造事業を立ち上げた当時よりハラル認証を取得しており、現地商慣習に合致した製品の提供を行っております。 (4)その他 海外法人として米国にLACTO USA INC.、オーストラリアにLACTO OCEANIA PTY LTD.、オランダにLACTO EUROPEB.V.をそれぞれ設立しております。 LACTO USA INC.では乳原料・チーズの日本およびアジア地域向けの輸出事業のほか、冷凍野菜や果汁の日本向け輸出事業を行っております。 LACTO OCEANIA PTY LTD.においては、主要な生乳生産地域であるオセアニア地域に拠点を構え、サプライヤーとの情報交換を通じて乳原料・チーズ事業のビジネスに有益な情報の収集や価格交渉、さらには新規サプライヤーの開拓など、主には当社グループの乳原料・チーズ部門のサポートを担っております。 LACTO EUROPE B.V.においては、主要な生乳生産地域である欧州に拠点を構え、サプライヤーとの情報交換を通じて乳原料・チーズ事業のビジネスに有益な情報の収集や価格交渉、さらには新規サプライヤーの開拓など、主には当社グループの乳原料・チーズ部門のサポートを担っております。 当社グループでは設立以来、顧客に対して安心、安全な原料を安定的に供給し、最終的に消費者の皆様の滋養と健康および食の楽しさに寄与することで、社会に貢献し共に成長・発展し続ける企業を目指すという経営理念のもと、多種多様な顧客のニーズに対応した商品・サービスを提供しております。 当社グループの取扱商品は、牛や豚といった動物由来の原料が多く、気候や生育環境などによって大きく左右されます。そのため当社グループは世界中の優良サプライヤーとの長年にわたる取引により構築された強固な信頼関係のもと、グローバルなサプライネットワークを構築し、良質かつ安定的な原料の調達を図っております。 近年では、成長著しいアジアにおいて、日本が高度経済成長期に経験した食文化の発展と同様の現象がこれら新興国においても起こり得るという見通しのもと、チーズ製品の製造販売事業や乳原料の販売事業を積極的に展開し、商品の販売を通じて、日本の高度な食品加工技術や様々なバリエーションの食べ方を紹介するなど、日本の豊かな食文化を新興国において普及させることを企図しています。 [事業系統図] 以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。 (注)*は、LACTO ASIA PTE LTD.がチーズ製品製造のため、LACTO USA INC.より仕入れる、原料用チーズであります。
FY2017|5,814 文字|出典 docID: S100CHGA
3【事業の内容】 当社グループ(当社および当社の関係会社)は本書提出日現在において、当社(株式会社ラクト・ジャパン)、海外子会社7社(LACTO USA INC.、 LACTO OCEANIA PTY LTD.、LACTO ASIA PTE LTD.、 LACTO ASIA (M) SDNBHD.、FOODTECH PRODUCTS (THAILAND) CO.,LTD.、叻克透商貿(上海)有限公司、LACTO EUROPE B.V.)および海外関連会社1社(PT. PACIFIC LACTO JAYA)で構成されております。 当社グループでは、乳原料・チーズ、食肉加工品等の輸入を主とする卸売および海外子会社によるチーズの製造・販売を行う食品事業を営んでおりますが、事業セグメントに分類した場合の経済的類似性および各セグメントにおける量的基準等を考慮し、事業セグメントとして区分は行っておりませんので、ここでは当社グループの管理会計上の区分をベースに記載しております。 当社グループで取り扱う農畜産加工品については、近年、国内の農畜産業の厳しい経営環境を受けた生産量の減少により、輸入による調達の重要性が高まる傾向にあります。このような環境を踏まえて、当社グループでは創業以来培ってきた世界各国の産地との確固としたリレーションを背景に、食品メーカーを主とした顧客に対して、安心、安全な乳原料等を安定的に提供できるよう努めております。 (1)乳原料・チーズ部門 当社グループでは、生乳から派生した多種多様な原料を取り扱っており、下記図表の取扱商品(点線囲み)に加え、下記図表の取扱商品に砂糖や油脂類等を加えるなどの一次加工を施した原料(乳調製品)も取り扱っております。この乳調製品はたとえばアイスクリームなどの冷菓、ヨーグルト、乳飲料さらにはシチューなどの加工食品の原料として幅広い食品に使用されております。平成29年11月期における取扱品目数は、550種類以上に及んでいます。 当事業部門は「乳原料」および「チーズ」を取り扱う部署に分かれており、「乳原料」はチーズ以外の乳製品原料全般、「チーズ」においては、ナチュラルチーズを主として取り扱っております。当社の乳原料・チーズ部門においては、食品にとって最も重要である、安心、安全な原料を主に海外から仕入れ、日本国内における乳製品メーカーをはじめとする食品メーカー等に対して販売を行っております。仕入先(サプライヤー)である乳原料メーカーや販売先である食品メーカーの双方のニーズに対応した原料の開発や提案を行い、仕入先、販売先の双方にとってのビジネスパートナーとしての地位を確立しております。 特に安心、安全の観点から、仕入先の選定においては、品質、技術力、開発力、顧客適応力はもちろん“各生産プロセスにおいて十分な安全管理体制が構築されている仕入先”であることを条件としております。これらを検証するため、当社グループでは、担当者が現地に赴き長年培ったノウハウを基にしたチェックを行っており、また、場合によっては販売先の担当者と一緒に仕入先に出向き、製造工程のチェックを行っております。さらに、物流段階でも搬出、搬入の際に食品微生物等の検査を行い、品質管理の徹底を図っております。 乳原料・チーズ部門の特徴を説明いたしますと以下のとおりです。 a.創業メンバーの、出身母体であった株式会社東食およびその後の当社での長年にわたる乳製品業界におけるレピュテーションやプレゼンスを背景に、乳製品の取り扱いにおけるノウハウや当社設立以来の取引実績を積み重ねてきており、大手企業グループに属さない独立系としての強みを活かし、仕入から販売に至るまで、系列を越えてあらゆる企業と取引を行うことができるという全方位性が特徴であります。 b.販売先に対しては、日々の商品や為替相場の情報提供に加え、毎月発行している「乳製品情報」において海外マーケットや各種乳製品相場の提供といった専門的な情報の配信を定期的に行っております。さらには、販売先とともに定期的に仕入先の工場を訪問し、仕入先および販売先双方のニーズのすり合わせを行い、顧客満足度の向上を図るなど、きめ細やかな対応を行っております。 c.わが国における数少ない乳製品専門商社として、入社から一貫して乳原料・チーズ事業に携わることで商品・業界知識のノウハウの蓄積はもとより、幅広い人脈を持つなど乳製品のプロフェッショナルとしての人材を多く抱えております。同部門においては50名(平成29年11月30日現在)の人員を要し、専門性の高い担当者により顧客の多種多様なニーズに的確かつ迅速に対応したり、顧客ニーズを先取りした提案を行うなど、専門商社ならではの高度なサービスの提供に努めております。 d.わが国における乳製品需要は、機能性ヨーグルトの普及など健康をひとつのキーワードとして堅調に推移する一方で、酪農家の廃業などにより乳製品原料となる生乳生産量は減少傾向にあります。当社ではこのギャップを補うべく、優良な海外サプライヤーを数多く確保し、グローバルに原料調達ネットワークを構築することで、「いつでも」、「どこからでも」、高品質かつ、価格競争力のある商品を調達し、多種多様な顧客ニーズに対応した商品をお届けしております。 (2)食肉加工品部門 当事業部門においては、チルドポーク、フローズンポーク、生ハムおよびサラミ等の食肉加工品を取り扱っております。当社では、事業多角化のため、平成16年度から食肉加工品の仕入・販売事業を開始しており、主として海外から安心、安全を第一に食肉加工品を仕入れ、日本国内におけるハムソーセージメーカーをはじめとする食品メーカー等に対して販売しております。食肉加工品部門の特徴を説明いたしますと以下のとおりです。 a.事業開始当初より豚肉加工品の大手サプライヤーであるSEABOARD FOODS(米国)の日本におけるパートナー企業として良質な豚肉を輸入し、大手ハムソーセージメーカーに販売しております。 b.仕入先及び販売先の多様化を図るとともに通常品とは差別化したブランドポークの開発を行い、仕入先及び販売先いずれからも重要なパートナー企業として認識してもらうことで、市況に左右されにくい安定した取引基盤を構築しております。 c.生ハムやサラミの取り扱いでは、当社は、大手スーパーなどに販売ルートを持つリパックメーカー(原料である生ハムの原木を販売用途にあった形・サイズに加工し、袋詰めするメーカー)のメインサプライヤーとして、FRATERRI GALLONI S.P.A./パルマハム、VILLANI S.P.A./ミラノサラミ(イタリア)やESTEBAN ESPUNA S.A./ハモンセラーノ(スペイン)といった主要な産地からブランド力のある高品質な商品を輸入販売しております。 d.商品知識や業界情報を駆使しながら、仕入、販売において新規取引先を開拓するとともに、調理済ベーコンや北京ダック等の商品の取り扱いも行っております。 (3)アジア事業部門 アジア事業としてシンガポールにある子会社LACTO ASIA PTE LTD.を中核企業として、マレーシア、タイ、インドネシア、中国に子会社および関連会社を設立し、事業展開を行っております。 取扱品目としては、中国を除いては、(1)乳原料・チーズ部門と同様であります。 当事業部門においては、乳原料・チーズ部門同様、海外から仕入れた原料を、各子会社のある国およびその周辺国において日系および現地食品メーカー等に販売したり(乳原料販売事業)、シンガポール、タイ、インドネシアにおいては、製造事業として一次加工を施したチーズ製品の販売も手掛けております(チーズ製造販売事業)。さらに近年では中国において、卸売事業として日本食材を主とした加工食品等を上海地区周辺の問屋や飲食店向けに販売を行っております。 (a)乳原料販売部門 当社が長年日本市場において培ったノウハウやグローバルに構築している原料調達ネットワークを活かし、顧客の価格や品質に対する多種多様なニーズにきめ細やかに対応することで築き上げてきた顧客からの信頼を背景に、海外に進出している日系企業に対して日本国内と同様のサービスで乳原料の販売を行っております。近年では、現地企業にも販売先を広げ、日本において培った専門商社としてのノウハウを活かした、きめ細やかな顧客対応を行っております。 (b)チーズ製造販売部門 近年大きく発展し、さらに今後も乳製品市場の拡大が期待されるアジア市場をターゲットにシンガポールにおいて、すでに競合が存在している一般消費者向けではなく、競合の少ない業務用に特化したチーズの製造販売事業に参入し、独自のノウハウにより製造したプロセスチーズを平成16年度より製造・販売しており、平成28年度からはタイでの製造・販売も本格稼働しております。当社グループでは、「加工食品としてチーズを使いたいが、市場で販売されているチーズではうまく加工できなかった。」、「加工食品としてチーズを使用してみたいが、どのように使って良いかわからない。」といった食品メーカーや小売業者が直面している問題点を一緒に解決していくという開発方針で製造・販売を行っております。また、自社ブランドとしてFOODTECHブランド(プロセスチーズ)およびCHOOSYブランド(ナチュラルチーズ)の2つのブランドを有し、LACTO ASIA PTE LTD.およびFOODTECH PRODUCTS (THAILAND) CO.,LTD.において月間約200トン(平成29年11月期月間平均)生産しております。当社グループにおけるチーズの製造は創業10年を超え、製造技術の進歩、商品の多様化、さらには従業員の育成も進み、安心、安全をモットーにアジア市場への販売を拡大しております。また、平成28年度には日本向け商品や豪州の企業と協同して小売用商品を手掛け、平成29年度には現地ニーズに対応した低価格帯商品の開発など取扱製品の拡充を行っております。 以下の3つを運営方針の柱として、製造した商品を使用する顧客の立場に立った開発、製造、販売活動を行うことで他社との差別化を図っております。 ・「日本市場で培った厳しい衛生基準で製造し、高品質な製品を提供する」・「ユニークなアプリケーションの紹介」(例:わさび味のチーズを使用した製品をレシピとともに提案するなど顧客メーカーにとって馴染みの薄いチーズの活用方法をそのレシピとともに紹介)・「顧客本位の商品開発」(マーケットイン) これらの運営方針に基づくチーズ製造販売部門の特徴を説明いたしますと以下のとおりです。 a.厳しい品質基準を誇る日本市場で培った、品質管理に関するノウハウを活用し、シンガポール工場では創業時より同国の食品工場を監督しているAVA(シンガポール農食品・家畜庁・AGRI-FOOD AND VETERINARY AUTHORITY)より13年以上連続で「A」グレードという最高レベルの評価を受けており、地元企業との差別化を図っております。 b.アジアで販売していくための条件として、シンガポール、マレーシア、インドネシアなどのムスリム(回教徒)に安心して食べてもらえる保証であるハラル認証の取得が必要となります。当社子会社で製造する製品は平成16年度に製造事業を立ち上げた当時よりハラル認証を取得しており、現地商慣習に合致した製品の提供を行っております。 (4)その他 海外法人として米国にLACTO USA INC.、オーストラリアにLACTO OCEANIA PTY LTD.、オランダにLACTO EUROPEB.V.をそれぞれ設立しております。 LACTO USA INC.では乳原料・チーズの日本およびアジア地域向けの輸出事業のほか、冷凍野菜や果汁の日本向け輸出事業を行っております。 LACTO OCEANIA PTY LTD.においては、主要な生乳生産地域であるオセアニア地域に拠点を構え、サプライヤーとの情報交換を通じて乳原料・チーズ事業のビジネスに有益な情報の収集や価格交渉、さらには新規サプライヤーの開拓など、主には当社グループの乳原料・チーズ部門のサポートを担っております。 LACTO EUROPE B.V.においては、主要な生乳生産地域である欧州に拠点を構え、サプライヤーとの情報交換を通じて乳原料・チーズ事業のビジネスに有益な情報の収集や価格交渉、さらには新規サプライヤーの開拓など、主には当社グループの乳原料・チーズ部門のサポートを担っております。 当社グループでは設立以来、顧客に対して安心、安全な原料を安定的に供給し、最終的に消費者の皆様の滋養と健康および食の楽しさに寄与することで、社会に貢献し共に成長・発展し続ける企業を目指すという経営理念のもと、多種多様な顧客のニーズに対応した商品・サービスを提供しております。 当社グループの取扱商品は、牛や豚といった動物由来の原料が多く、気候や生育環境などによって大きく左右されます。そのため当社グループは世界中の優良サプライヤーとの長年にわたる取引により構築された強固な信頼関係のもと、グローバルなサプライネットワークを構築し、良質かつ安定的な原料の調達を図っております。 近年では、成長著しいアジアにおいて、日本が高度経済成長期に経験した食文化の発展と同様の現象がこれら新興国においても起こり得るという見通しのもと、チーズ製品の製造販売事業や乳原料の販売事業を積極的に展開し、商品の販売を通じて、日本の高度な食品加工技術や様々なバリエーションの食べ方を紹介するなど、日本の豊かな食文化を新興国において普及させることを企図しています。 [事業系統図] 以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。 (注)*は、LACTO ASIA PTE LTD.がチーズ製品製造のため、LACTO USA INC.より仕入れる、原料用チーズであります。
FY2016|5,767 文字|出典 docID: S1009SUE
3【事業の内容】 当社グループ(当社および当社の関係会社)は本書提出日現在において、当社(株式会社ラクト・ジャパン)、海外子会社7社(LACTO USA INC.、 LACTO OCEANIA PTY LTD.、LACTO ASIA PTE LTD.、 LACTO ASIA (M) SDNBHD.、FOODTECH PRODUCTS (THAILAND) CO.,LTD.、叻克透商貿(上海)有限公司、LACTO EUROPE B.V.)および海外関連会社1社(PT. PACIFIC LACTO JAYA)で構成されております。 当社グループでは、乳原料・チーズ、食肉加工品等の輸入を主とする卸売および海外子会社によるチーズの製造・販売を行う食品事業を営んでおりますが、事業セグメントに分類した場合の経済的類似性および各セグメントにおける量的基準等を考慮し、事業セグメントとして区分は行っておりませんので、ここでは当社グループの管理会計上の区分をベースに記載しております。 当社グループで取り扱う農畜産加工品については、近年、国内の農畜産業の厳しい経営環境を受けた生産量の減少により、輸入による調達の重要性が高まる傾向にあります。このような環境を踏まえて、当社グループでは創業以来培ってきた世界各国の産地との確固としたリレーションを背景に、食品メーカーを主とした顧客に対して、安心、安全な乳原料等を安定的に提供できるよう努めております。 (1)乳原料・チーズ部門 当社グループでは、生乳から派生した多種多様な原料を取り扱っており、下記図表の取扱商品(点線囲み)に加え、下記図表の取扱商品に砂糖や油脂類等を加えるなどの一次加工を施した原料(乳調製品)も取り扱っております。この乳調製品はたとえばアイスクリームなどの冷菓、乳飲料さらにはシチューなどの加工食品の原料として幅広い食品に使用されております。平成28年11月期における取扱品目数は、550種類以上に及んでいます。 当事業部門は「乳原料」および「チーズ」を取り扱う部署に分かれており、「乳原料」はチーズ以外の乳製品原料全般、「チーズ」においては、ナチュラルチーズを主として取り扱っております。当社の乳原料・チーズ部門においては、食品にとって最も重要である、安心、安全な原料を主に海外から仕入れ、日本国内における乳製品メーカーをはじめとする食品メーカー等に対して販売を行っております。仕入先(サプライヤー)である乳原料メーカーや販売先である食品メーカーの双方のニーズに対応した原料の開発や提案を行い、仕入先、販売先の双方にとってのビジネスパートナーとしての地位を確立しております。 特に安心、安全の観点から、仕入先の選定においては、品質、技術力、開発力、顧客適応力はもちろん“各生産プロセスにおいて十分な安全管理体制が構築されている仕入先”であることを条件としております。これらを検証するため、当社グループでは、担当者が現地に赴き長年培ったノウハウを基にしたチェックを行っており、また、場合によっては販売先の担当者と一緒に仕入先に出向き、製造工程のチェックを行っております。さらに、物流段階でも搬出、搬入の際に食品微生物等の検査を行い、品質管理の徹底を図っております。 乳原料・チーズ部門の特徴を説明いたしますと以下のとおりです。 a.創業メンバーの、出身母体であった株式会社東食およびその後の当社での長年にわたる乳製品業界におけるレピュテーションやプレゼンスを背景に、乳製品の取り扱いにおけるノウハウや当社設立以来の取引実績を積み重ねてきており、大手企業グループに属さない独立系としての強みを活かし、仕入から販売に至るまで、系列を越えてあらゆる企業と取引を行うことができるという全方位性が特徴であります。 b.販売先に対しては、日々の商品や為替相場の情報提供に加え、毎月発行している「乳製品情報」において海外マーケットや各種乳製品相場の提供といった専門的な情報の配信を定期的に行っております。さらには、販売先とともに定期的に仕入先の工場を訪問し、仕入先および販売先双方のニーズのすり合わせを行い、顧客満足度の向上を図るなど、きめ細やかな対応を行っております。 c.わが国における数少ない乳製品専門商社として、入社から一貫して乳原料・チーズ事業に携わることで商品・業界知識のノウハウの蓄積はもとより、幅広い人脈を持つなど乳製品のプロフェッショナルとしての人材を多く抱えております。同部門においては46名(平成28年11月30日現在)の人員を要し、専門性の高い担当者により顧客の多種多様なニーズに的確かつ迅速に対応したり、顧客ニーズを先取りした提案を行うなど、専門商社ならではの高度なサービスの提供に努めております。 d.わが国における乳製品需要は、機能性ヨーグルトの登場など堅調に推移する一方で、酪農家の廃業などにより乳製品原料となる生乳生産量は減少傾向にあります。当社ではこのギャップを補うべく、優良な海外サプライヤーを数多く確保し、グローバルに原料調達ネットワークを構築することで、「いつでも」、「どこからでも」、高品質かつ、価格競争力のある商品を調達し、多種多様な顧客ニーズに対応した商品をお届けしております。 (2)食肉加工品部門 当事業部門においては、チルドポーク、フローズンポーク、生ハムおよびサラミ等の食肉加工品を取り扱っております。当社では、事業多角化のため、平成16年度から食肉加工品の仕入・販売事業を開始しており、主として海外から安心、安全を第一に食肉加工品を仕入れ、日本国内におけるハムソーセージメーカーをはじめとする食品メーカー等に対して販売しております。食肉加工品部門の特徴を説明いたしますと以下のとおりです。 a.事業開始当初より豚肉加工品の大手サプライヤーであるSEABOARD FOODS(米国)の日本におけるパートナー企業として良質な豚肉を輸入し、大手ハムソーセージメーカーに販売しております。 b.仕入先及び販売先の多様化を図るとともに通常品とは差別化したブランドポークの開発を行い、仕入先及び販売先いずれからも重要なパートナー企業として認識してもらうことで、市況に左右されにくい安定した取引基盤を構築しております。 c.生ハムやサラミの取り扱いでは、当社は、大手スーパーなどに販売ルートを持つリパックメーカー(原料である生ハムの原木を販売用途にあった形・サイズに加工し、袋詰めするメーカー)のメインサプライヤーとして、FRATERRI GALLONI S.P.A./パルマハム、VILLANI S.P.A./ミラノサラミ(イタリア)やESTEBAN ESPUNA S.A./ハモンセラーノ(スペイン)といった主要な産地からブランド力のある高品質な商品を輸入販売しております。 d.商品知識や業界情報を駆使しながら、仕入、販売において新規取引先を開拓するとともに、調理済ベーコンや北京ダック等の商品の取り扱いも行っております。 (3)アジア事業部門 アジア事業としてシンガポールにある子会社LACTO ASIA PTE LTD.を中核企業として、マレーシア、タイ、インドネシア、中国に子会社および関連会社を設立し、事業展開を行っております。 取扱品目としては、中国を除いては、(1)乳原料・チーズ部門と同様であります。 当事業部門においては、乳原料・チーズ部門同様、海外から仕入れた原料を、各子会社のある国およびその周辺国において日系および現地食品メーカー等に販売したり(乳原料販売事業)、シンガポール、タイ、インドネシアにおいては、製造事業として一次加工を施したチーズ製品の販売も手掛けております(チーズ製造販売事業)。さらに近年では中国において、卸売事業として日本食材を主とした加工食品等を上海地区周辺の問屋や飲食店向けに販売を行っております。 (a)乳原料販売部門 当社が長年日本市場において培ったノウハウやグローバルに構築している原料調達ネットワークを活かし、顧客の価格や品質に対する多種多様なニーズにきめ細やかに対応することで築き上げてきた顧客からの信頼を背景に、海外に進出している日系企業に対して日本国内と同様のサービスで乳原料の販売を行っております。近年では、現地企業にも販売先を広げ、日本において培った専門商社としてのノウハウを活かした、きめ細やかな顧客対応を行っております。 (b)チーズ製造販売部門 近年大きく発展し、さらに今後も乳製品市場の拡大が期待されるアジア市場をターゲットにシンガポールにおいて、すでに競合が存在している一般消費者向けではなく、競合の少ない業務用に特化したチーズの製造販売事業に参入し、独自のノウハウにより製造したプロセスチーズを平成16年度より製造・販売しており、平成28年度からはタイでの製造・販売も本格稼働しております。当社グループでは、「加工食品としてチーズを使いたいが、市場で販売されているチーズではうまく加工できなかった。」、「加工食品としてチーズを使用してみたいが、どのように使って良いかわからない。」といった食品メーカーや小売業者が直面している問題点を一緒に解決していくという開発方針で製造・販売を行っております。また、自社ブランドとしてFOODTECHブランド(プロセスチーズ)およびCHOOSYブランド(ナチュラルチーズ)の2つのブランドを有し、LACTO ASIA PTE LTD.およびFOODTECH PRODUCTS (THAILAND) CO.,LTD.において月間約159トン(平成28年11月期月間平均)生産しております。当社グループにおけるチーズの製造は創業10年を超え、製造技術の進歩、商品の多様化、さらには従業員の育成も進み、安心、安全をモットーにアジア市場への販売を拡大しております。また、平成28年度には、日本向け商品や豪州の企業と協同して小売用商品を手掛けるなど取扱製品の拡充を行っております。 以下の3つを運営方針の柱として、製造した商品を使用する顧客の立場に立った開発、製造、販売活動を行うことで他社との差別化を図っております。 ・「日本市場で培った厳しい衛生基準で製造し、高品質な製品を提供する」・「ユニークなアプリケーションの紹介」(例:わさび味のチーズを使用した製品をレシピとともに提案するなど顧客メーカーにとって馴染みの薄いチーズの活用方法をそのレシピとともに紹介)・「顧客本位の商品開発」(マーケットイン) これらの運営方針に基づくチーズ製造販売部門の特徴を説明いたしますと以下のとおりです。 a.厳しい品質基準を誇る日本市場で培った、品質管理に関するノウハウを活用し、シンガポール工場では創業時より同国の食品工場を監督しているAVA(シンガポール農食品・家畜庁・AGRI-FOOD AND VETERINARY AUTHORITY)より10年以上連続で「A」グレードという最高レベルの評価を受けており、地元企業との差別化を図っております。 b.アジアで販売していくための条件として、シンガポール、マレーシア、インドネシアなどのムスリム(回教徒)に安心して食べてもらえる保証であるハラル認証の取得が必要となります。当社子会社で製造する製品は平成16年度に製造事業を立ち上げた当時よりハラル認証を取得しており、現地商慣習に合致した製品の提供を行っております。 (4)その他 海外法人として米国にLACTO USA INC.、オーストラリアにLACTO OCEANIA PTY LTD.、オランダにLACTO EUROPEB.V.をそれぞれ設立しております。 LACTO USA INC.では乳原料・チーズの日本およびアジア地域向けの輸出事業のほか、冷凍野菜や果汁の日本向け輸出事業を行っております。 LACTO OCEANIA PTY LTD.においては、主要な生乳生産地域であるオセアニア地域に拠点を構え、サプライヤーとの情報交換を通じて乳原料・チーズ事業のビジネスに有益な情報の収集や価格交渉、さらには新規サプライヤーの開拓など、主には当社グループの乳原料・チーズ部門のサポートを担っております。 LACTO EUROPE B.V.においては、主要な生乳生産地域である欧州に拠点を構え、サプライヤーとの情報交換を通じて乳原料・チーズ事業のビジネスに有益な情報の収集や価格交渉、さらには新規サプライヤーの開拓など、主には当社グループの乳原料・チーズ部門のサポートを担っております。 当社グループでは設立以来、顧客に対して安心、安全な原料を安定的に供給し、最終的に消費者の皆様の滋養と健康および食の楽しさに寄与することで、社会に貢献し共に成長・発展し続ける企業を目指すという経営理念のもと、多種多様な顧客のニーズに対応した商品・サービスを提供しております。 当社グループの取扱商品は、牛や豚といった動物由来の原料が多く、気候や生育環境などによって大きく左右されます。そのため当社グループは世界中の優良サプライヤーとの長年にわたる取引により構築された強固な信頼関係のもと、グローバルなサプライネットワークを構築し、良質かつ安定的な原料の調達を図っております。 近年では、成長著しいアジアにおいて、日本が高度経済成長期に経験した食文化の発展と同様の現象がこれら新興国においても起こり得るという見通しのもと、チーズ製品の製造販売事業や乳原料の販売事業を積極的に展開し、商品の販売を通じて、日本の高度な食品加工技術や様々なバリエーションの食べ方を紹介するなど、日本の豊かな食文化を新興国において普及させることを企図しています。 [事業系統図] 以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。 (注)*は、LACTO ASIA PTE LTD.がチーズ製品製造のため、LACTO USA INC.より仕入れる、原料用チーズであります。