事業等のリスク
主なリスクは、インターネットやEコマースの普及が予想通りに進まない場合、事業展開に影響が出ることです。また、物流網の逼迫による配送費の高騰やサービス悪化もリスクとなります。出版業界の市場縮小、特に書店の減少や出版社の廃業増加は、取扱雑誌数の減少につながる可能性があります。競合他社の参入や競争激化、法人顧客における雑誌購読ニーズの変化(リモートワークの普及など)も経営に影響を与える可能性があります。
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FY2025|9,012 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 事業環境に関するリスク① インターネット及びEコマース普及の可能性について当社グループは、雑誌定期購読サービスをワンストップで提供するWEBサイト「Fujisan.co.jp」を事業基盤としており、当社の収益はインターネットと強い関連性を有しております。そのため、インターネットの更なる普及が成長のための基本的条件であると考えられます。また、インターネットの普及に伴い、日本市場におけるEコマースも着実に成長しております。2024年の消費者向け国内Eコマース市場は26.1兆円(前年比5.1%増)(出所:経済産業省「令和6年度 電子商取引に関する市場調査」)と報告されておりますが、当社グループの事業成長にはEコマースの普及・浸透が不可欠であります。しかしながら、わが国におけるインターネット及びEコマースの歴史はまだ浅く、インターネット及びEコマースの普及に関して将来の予想予測には不透明な部分があります。今後インターネット利用者数の順調な増加が見られない場合や、Eコマース自体が消費者に受け入れられず、普及が順調に進まない場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、近年、Eコマース市場の拡大に対し、物流網の整備が追い付かず、結果として、物流網の整備、維持のための配送費の値上げ、ヤマトDM便のような従来利用してきたサービスが突然、利用できなくなる等の事象が発生しております。また、EC事業の需要増により倉庫需要及び配送・倉庫関連の人件費が急騰しており、結果として委託費が上昇傾向にあるという事象も発生しております。今後、更にEコマース業界が拡大していくことにより、物流網、人材の需給がひっ迫し、配送環境が更に悪化した場合、物流網の整備のための配送費の値上げ及び配送スピードの悪化による消費者離れが発生し、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、既存の外注業者と連携を取りつつ、不稼働の出版社預り在庫の縮小等によるオペレーション効率化、オペレーション負荷の高い配送について、オペレーションの二重化を検討する等、対応を進めて参ります。 ② インターネット利用者の多様な行動パターンへの対応に関するリスクインターネット業界においては、スマートフォン・タブレット端末等の新たなデバイスの登場により、消費者がより身近にインターネット等を利用できるようになり、当社が運営する「Fujisan.co.jp」の利用者も増加しております。しかしながら、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)や動画、オンラインゲーム等、様々なWEBサービスも増加しており、インターネット利用者の行動パターンが多様化してきております。したがって、当社グループがこのようなインターネット利用者の行動パターンの変化に適切に対応できない場合、当社WEBサイトへの訪問件数や利用時間が低下する可能性があります。そのような事態が発生した場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、インターネット利用者の行動パターンの変化に対応すべく、当面は雑誌のWEB化、スマートフォン対応を進めて参ります。 ③ 出版業界の市場環境について足元における出版業界の市場環境については、書店の減少、書籍購買者の減少等により、販売機会、販売数共に減少し厳しい市場状況が続いております。そのような市場環境の下で、さらに販売先である書店は経営効率改善のため業界再編に動いており、書店の大型化が進んでおります。また、書店は従来の多種類販売型、ショーウインドウ型の販売戦略から、売れ筋書籍を重視する販売に戦略を変えてきており、中小出版社にとってはますます販売機会が減少し、それに伴い販売数も減少するという悪循環に陥っております。このような経営環境の下で、今後において、出版社の廃業が増加し、それに伴って当社グループの取扱雑誌数が減少していった場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 また、新型コロナウイルス感染症のようなパンデミック等により、外出の禁止措置、イベント中止等が行われた場合、ファッション、イベント紹介系、スポーツ系の雑誌を中心に定期購読の新規獲得に影響が生じる可能性があります。また、広告市場の縮小に伴う、雑誌の休刊、または雑誌の刊行スケジュール変更等により、当社の顧客である出版社の経営に重要な影響が生じ、今後の経過によっては、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、既存の定期購読者層を管理している強みを生かし、出版社の経営を、定期購読という安定した販売顧客基盤を提供すること及び雑誌記事のWEB化支援等により支援して参ります。 ④ 競合について当社グループは、雑誌の定期購読サービス提供事業者におけるポジションを確固たるものとするため、ユーザーにとって魅力的なサイトの設計・運営やキャンペーンの実施、新規チャネルの活用、新たなデバイスへの対応などの施策を講じております。しかしながら、価格競争力・サービスレベル・資本力・マーケティング力・知名度という点で、当社グループよりも優位な企業等が、雑誌の定期購読サービスに新規参入した場合や、競合他社による競争の激化による顧客の流出やコストの増加等が発生した場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 法人向け定期購読事業について新型コロナウイルス感染症の流行以降、他人が触れたものに触らないという行動様式が浸透した結果、大規模な待合室を保有する法人顧客のうち、待合室での提供のため雑誌を購入していた顧客層については、今後、利用が減少し、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 また、リモートワークが勤務形態として拡大し、定着することで、従来の企業単位、オフィス単位でのビジネス誌を中心とする雑誌購読契約の更新が減少し、新規に個人単位の雑誌の定期購読が行われない場合、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 なお、当社としては、リモートワークを前提とした雑誌のWEBによる提供等のサービスを検討して参ります。 ⑥ 少子化及び受験制度の動向について長期における少子化の影響は学齢人口の減少という点で、教育業界のおける大きな課題となっております。高校受験、大学受験における受験倍率の低下、学力以外の様々な選考方式の拡大、その結果としての通塾ニーズの低下は当社グループの事業展開、財政状態、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、AIによる教育手法の変革、参考書をベースにした自宅学習の高まりによって、通塾ニーズが低下することで当社グループの事業展開、財政状態、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、個別指導を中核として「寄り添う」教育により、AIの手が届かない領域の強化を図ることと、少子化においても難易度が変わらず、人気の高い大学、学部向けの指導力を磨くことで他社との差別化を図ってまいります。 (2) 事業内容に関するリスク① 特定事業への依存に関するリスク当社グループの事業は、雑誌を基盤としたインターネットを活用したサービスに集中しております。したがって、当社グループの事業は、インターネットやEコマースの普及、出版業界の状況、出版業界固有の再販価格維持制度の状況といった外的要因に影響を受ける可能性があります。今後において、インターネット業界、Eコマース業界、出版業界において、新たな法的規制の導入や法的規制の改正、その他予期せぬ要因によって、これらの業界の発展が阻害される可能性があり、その動向によっては当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 特定の業務委託先に対する依存に関するリスク当社グループは、雑誌販売支援事業の丸請サービスにおける雑誌の配送及び商品保管等の各種オペレーションの大半を、株式会社ニューブックに委託しております。業務を委託するに当たり、当社グループでは様々な事態を考慮して、楽天ブックスネットワーク株式会社経由で販売委託を受けている雑誌については同社経由での配送を行うなど、配送ルートの分散化を進めてはおりますが、予期せぬ事態により、株式会社ニューブックとの間の取引継続が困難になる場合には、代替先の確保、業務の引継ぎ等に時間を要しサービス提供の停止またはサービス提供において大幅な遅れが生じる可能性があります。そのような事象が生じた場合等には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、配送ルートの代替プランの整備等、リスクに対応できる体制を引き続き整備して参ります。 ③ 当社登録ユーザー数の減少に関するリスク当社の定期購読サービスを利用する総登録ユーザー数は2025年12月末で4,435,640名となっております。当社のビジネスモデルにおける収益源は出版社への取次サービスに係る手数料でありますが、その源泉は「Fujisan.co.jp」を利用する購読者からの購読代金であります。したがって、登録ユーザー数の増減は、当社の経営成績に大きな影響を及ぼすことから、当社では新規登録ユーザーの獲得活動に注力するほか、顧客満足度の向上を通じた定期購読サービスの継続率向上に努めております。しかしながら、登録ユーザー数の拡大に関する施策が計画通りに進捗しなかった場合、あるいは顧客満足度の低下に伴い退会者数が増加した場合等には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、出版社の定期購読事業の移管によるユーザー数の拡大および既に獲得している定期購読顧客に対して物販、イベントでの優遇策等の提供による継続率維持の施策を通じて会員数の拡大、確保に努めております。 ④ 検索エンジンへの集客依存についてインターネットユーザーの多くは、検索エンジンを使って、必要な情報を入手しております。当社事業での新規顧客獲得に係る集客においても、Google等の検索エンジン及びその検索エンジンの表示結果に依存しております。今後、検索エンジン運営事業者における上位表示方針の変更やシステムトラブル等、その他予期せぬ要因によって検索結果の表示が当社にとって優位に働かない場合には、当社が運営するサイトへの集客効果は短期的あるいは長期的に減退し、それによって登録ユーザーの減少に繋がる可能性があります。それらの事態が発生した場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、常に検索エンジンのアルゴリズム変更に対してアンテナを張ることで、サイトへの集客力を維持するとともに、雑誌誌面での定期購読キャンペーンの訴求、出版社サイト経由での定期購読者獲得等を通じて検索エンジン以外の集客手段についても拡大を図っております。 ⑤ 新規事業について当社グループは新規事業として雑誌記事と連動したEC事業(マガコマース)の展開を開始しております。さらに、将来的な展望として当社顧客基盤をベースとしたメディア事業や当社が出版社から預かっている雑誌コンテンツを用いたWEBメディア事業、広告配信事業、その他趣味嗜好を軸とした事業等への進出も検討して参る予定であります。また、当該領域に参入するために自社グループでの独自展開のみならず、出資、アライアンス、M&A等を行う可能性があります。当該新規事業について、新規事業、投資等の性質上、計画通りに事業展開が見込めない事態の発生や、出版社等のコンテンツホルダーとの関係悪化、有力コンテンツの導入や利用者のニーズの適確な把握が困難となり、サービス拡大等に支障が生じた場合、利用者に対する訴求力の低下、利用顧客の減少、それに伴う業績不振による投資した株式等のアセットに対する評価減の発生等により、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 法的規制について当社グループの事業に関して、事業継続に著しく重要な影響を及ぼす法的規制はないものと考えておりますが、当社グループの事業に関連する主な法的規制及び当社の対応状況は以下のとおりであります。 イ)電気通信事業法電気通信事業者として通信の秘密の保護等の義務が課せられております。当社は同法に基づき、電気通信事業者として届出を行っております。 ロ)不当景品類及び不当表示防止法過度に高額な景品等の不当な景品類の禁止、優良誤認、有利誤認等不当な表示の禁止等の遵守が求められております。当社は、同法に基づき、キャンペーン等の企画について、経営管理グループが法令に適合しているかを確認するとともに、必要に応じて顧問弁護士に確認を取りながら事業を推進しております。 ハ)特定商取引法通信販売を行う事業者として、広告における一定事項の表示、誇大広告の禁止等の遵守が求められております。当社は、同法に基づき、当社が運営する「Fujisan.co.jp」上に必要事項を開示しております。 ニ)個人情報の保護に関する法律個人情報取扱事業者として、個人情報取得の際に利用目的の特定及び目的以外での個人情報の利用禁止、個人データの適正な管理、保有する個人データについて本人からの開示・訂正等・利用停止等の要求への対応等の義務が課せられております。当社の同法への対応状況は、「(3)情報セキュリティに関するリスク ②個人情報の管理について」に記載のとおりであります。 当社グループでは、企業価値の維持向上のためには、全社的な法令遵守体制の強化、推進が必要不可欠であると認識しており、法令遵守に関する社内ルールを定めた「コンプライアンス憲章」を制定し、当該社内規程の遵守を徹底しておりますが、万が一、予期せぬ事態によって法令違反が発生した場合や、上記を含めた各種法的規制の改正や新たな法的規制の導入が行われた場合等には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 情報セキュリティに関するリスク① 情報システムの支障または情報セキュリティの不備に関するリスク当社グループは、運営する各種サービスにおいて、住所、氏名、電話番号等の利用者個人を特定できる情報を取得しております。当社グループは、利用者のプライバシー及び個人情報の保護に最大限の注意を払い、適切な情報管理を行っておりますが、不正アクセス等による情報の外部への漏洩や悪用等の可能性は皆無とは言えず、これを理由に法的紛争に巻き込まれる可能性があるほか、内外監督当局からの処分を受ける可能性があり、そのような場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループが提供するサービスの多くは、コンピュータシステムを結ぶ通信ネットワークを通じて提供されておりますが、通信ネットワークに生じた障害や、ネットワークまたはコンピュータシステム上のハードウエアもしくはソフトウエアの不具合・欠陥、コンピュータウイルス・マルウエア等外部からの不正な手段によるコンピュータシステム内への侵入等の犯罪行為や役職員の過誤等により、正常なサービスの提供に支障が生じる可能性や、当社グループの不正な利用、重要なデータの消去または不正取得等が発生する可能性があります。これらの事由によるサービスの停止や機能低下が生じた場合、収益機会の喪失、当社グループのシステム自体への信頼性低下または損害賠償請求等が生じる可能性のほか、監督官庁からの処分等を受ける場合があります。さらに、当社グループが保持する情報の不正な利用については、適切な求償先を求めることができない場合、当社グループの損害となります。このような事象が発生した場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。2025年7月に発生した当社システムへの攻撃に伴う当社が運営する「Fujisan.co.jp」のサイト停止は一時的なサイト停止に留めることができましたが、今後、当社システムへの攻撃が増加した場合、サイト停止、復旧までの時間がかかることで、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、ネットワークのバックアップ体制の整備、セキュリティの強化により、かかるリスクに対応できる体制の構築を進めて参ります。 ② 個人情報の管理について当社は、2003年5月の「個人情報の保護に関する法律」施行を踏まえ、「個人情報保護規程」の制定等により個人情報の取り扱い管理の向上を図っており、2010年1月29日には、プライバシーマークを取得しております。2025年6月に発生した顧客情報の流出等による問題は本日時点においては発生しておりませんが、今後、顧客情報の流出により問題が発生した場合、当社への損害賠償請求や当社が加入する保険料額の増加、信用の失墜等により、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、引き続き、プライバシーマーク保持に必要な体制を整備することで、かかるリスクに対応できる体制の構築を進めて参ります。 (4) 事業運営体制に係わるリスクについて① 小規模組織であることについて2025年12月31日現在における当社組織の状況は、取締役5名(うち非常勤取締役2名)、監査役3名(うち非常勤監査役2名)であり、当社グループ全体の従業員数111名(臨時雇用者を除く)となっており、会社の規模に応じた内部管理体制や業務執行体制を構築しております。このため、業容拡大に応じた人員を確保できず役職員による業務遂行に支障が生じた場合、あるいは役職員が予期せず退任または退社した場合には、内部管理体制や業務執行体制が有効に機能せず、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 人材の確保及び育成について当社グループにおいて優秀な人材の確保、育成及び定着は今後の業容拡大のための重要課題であると認識しております。新入社員及び中途入社社員に対するOJT研修の実施等、将来を担う優秀な人材の確保・育成に努め、社内研修等を通じて役職員間のコミュニケーションを図ることで、定着率の向上を図っております。しかしながら、これらの施策が効果的である保証はなく、必要な人材を採用できない場合、また採用し育成した役職員が当社の事業の発展に寄与しなかった場合、あるいは育成した役職員が社外に流出した場合には、優秀な人材の確保に支障をきたす等、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは貴重な人材の外部流出を防ぐために、カスタマーサポート以外の部門について、フレックスタイムの導入、経営管理部門以外の完全テレワークの実現等、柔軟な働き方を認める体制の整備を図り、従業員のライフワークバランスを向上させることで人材の流出を防ぐ体制を整備して参ります。 ③ 特定人物への依存について当社代表取締役会長兼社長である西野伸一郎は、当社の創業者として、事業の立案や実行等、会社運営において、重要な役割を果たしております。当社といたしましては、同氏に過度に依存しない事業体制の構築を目指し、人材の育成及び強化に注力しておりますが、今後不慮の事故等何らかの理由により同氏が当社の業務を執行することが困難になった場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (5) その他① 配当政策について当社は、株主に対する利益還元を経営の重要課題の一つとして位置付けております。配当につきましては、株主資本を充実させて財務基盤の安定・強化を図り成長投資に積極的に振り向ける一方、一過性の内容の利益及び現預金の増加を伴うものではない利益を除く親会社株主に帰属する当期純利益に対して30%程度または1株につき16円のいずれか高い方を目途に経営成績に応じた利益還元を継続的に行う方針であります。剰余金の配当を行う場合、年1回の期末配当を基本方針としており、配当の決定機関は株主総会となっております。 ② 上場維持基準への適合について当連結会計年度末において、東京証券取引所スタンダード市場の流通株式時価総額10億円以上に適合しておりますが、期中においては基準に抵触することもあることから、予断を許さない状況です。当社といたしましては、株主に対する当社株式の売買機会を提供することを至上命題として、年間を通じて上場維持基準に適合している名古屋証券取引所メイン市場に2025年10月に上場しておりますが、スタンダード市場の株式上場を引き続き維持すべく、IR活動を積極的に行って参ります。また、同時に株主に対する還元策を積極的に行うことで、層の厚い株主作り、安定した株価形成を目指して参りますが、当社の努力にもかかわらず、当該要件を満たすことができない場合には、スタンダード市場において当社株式の上場を維持することができず、株価または流動性に悪影響を及ぼす可能性があります。
FY2024|8,439 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 事業環境に関するリスク① インターネット及びEコマース普及の可能性について当社グループは、雑誌定期購読サービスをワンストップで提供するWEBサイト「Fujisan.co.jp」を事業基盤としており、当社の収益はインターネットと強い関連性を有しております。そのため、インターネットの更なる普及が成長のための基本的条件であると考えられます。また、インターネットの普及に伴い、日本市場におけるEコマースも着実に成長しております。2023年の消費者向け国内Eコマース市場は24.8兆円(前年比9.2%増)(出所:経済産業省「令和5年度 電子商取引に関する市場調査」)と報告されておりますが、当社グループの事業成長にはEコマースの普及・浸透が不可欠であります。しかしながら、わが国におけるインターネット及びEコマースの歴史はまだ浅く、インターネット及びEコマースの普及に関して将来の予想予測には不透明な部分があります。今後インターネット利用者数の順調な増加が見られない場合や、Eコマース自体が消費者に受け入れられず、普及が順調に進まない場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、近年、Eコマース市場の拡大に対し、物流網の整備が追い付かず、結果として、物流網の整備、維持のための配送費の値上げ、ヤマトDM便のような従来利用してきたサービスが突然、利用できなくなる等の事象が発生しております。また、EC事業の需要増により倉庫需要及び配送・倉庫関連の人件費が急騰しており、結果として委託費が上昇傾向にあるという事象も発生しております。今後、更にEコマース業界が拡大していくことにより、物流網、人材の需給がひっ迫し、配送環境が更に悪化した場合、物流網の整備のための配送費の値上げ及び配送スピードの悪化による消費者離れが発生し、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、既存の外注業者と連携を取りつつ、不稼働の出版社預り在庫の縮小等によるオペレーション効率化、オペレーション負荷の高い配送について、オペレーションの二重化を検討する等、対応を進めて参ります。 ② インターネット利用者の多様な行動パターンへの対応に関するリスクインターネット業界においては、スマートフォン・タブレット端末等の新たなデバイスの登場により、消費者がより身近にインターネット等を利用できるようになり、当社が運営する「Fujisan.co.jp」の利用者も増加しております。しかしながら、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)や動画、オンラインゲーム等、様々なWEBサービスも増加しており、インターネット利用者の行動パターンが多様化してきております。したがって、当社グループがこのようなインターネット利用者の行動パターンの変化に適切に対応できない場合、当社WEBサイトへの訪問件数や利用時間が低下する可能性があります。そのような事態が発生した場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、インターネット利用者の行動パターンの変化に対応すべく、当面は雑誌のWEB化、スマートフォン対応を進めて参ります。 ③ 出版業界の市場環境について足元における出版業界の市場環境については、書店の減少、書籍購買者の減少等により、販売機会、販売数共に減少し厳しい市場状況が続いております。そのような市場環境の下で、さらに販売先である書店は経営効率改善のため業界再編に動いており、書店の大型化が進んでおります。また、書店は従来の多種類販売型、ショーウインドウ型の販売戦略から、売れ筋書籍を重視する販売に戦略を変えてきており、中小出版社にとってはますます販売機会が減少し、それに伴い販売数も減少するという悪循環に陥っております。このような経営環境の下で、今後において、出版社の廃業が増加し、それに伴って当社グループの取扱雑誌数が減少していった場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 また、新型コロナウイルス感染症のようなパンデミック等により、外出の禁止措置、イベント中止等が行われた場合、ファッション、イベント紹介系、スポーツ系の雑誌を中心に定期購読の新規獲得に影響が生じる可能性があります。また、広告市場の縮小に伴う、雑誌の休刊、または雑誌の刊行スケジュール変更等により、当社の顧客である出版社の経営に重要な影響が生じ、今後の経過によっては、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、既存の定期購読者層を管理している強みを生かし、出版社の経営を、定期購読という安定した販売顧客基盤を提供すること及び雑誌記事のWEB化支援等により支援して参ります。 ④ 競合について当社グループは、雑誌の定期購読サービス提供事業者におけるポジションを確固たるものとするため、ユーザーにとって魅力的なサイトの設計・運営やキャンペーンの実施、新規チャネルの活用、新たなデバイスへの対応などの施策を講じております。しかしながら、価格競争力・サービスレベル・資本力・マーケティング力・知名度という点で、当社グループよりも優位な企業等が、雑誌の定期購読サービスに新規参入した場合や、競合他社による競争の激化による顧客の流出やコストの増加等が発生した場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 法人向け定期購読事業について新型コロナウイルス感染症により他人が触れたものに触らないという行動様式が浸透した結果、大規模な待合室を保有する法人顧客のうち、待合室での提供のため雑誌を購入していた顧客層については、今後、利用が減少し、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 また、リモートワークが勤務形態として拡大し、定着することで、従来の企業単位、オフィス単位でのビジネス誌を中心とする雑誌購読契約の更新が減少し、新規に個人単位の雑誌の定期購読が行われない場合、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 なお、当社としては、リモートワークを前提とした雑誌のWEBによる提供等のサービスを検討して参ります。 (2) 事業内容に関するリスク① 特定事業への依存に関するリスク当社グループの事業は、雑誌を基盤としたインターネットを活用したサービスに集中しております。したがって、当社グループの事業は、インターネットやEコマースの普及、出版業界の状況、出版業界固有の再販価格維持制度の状況といった外的要因に影響を受ける可能性があります。今後において、インターネット業界、Eコマース業界、出版業界において、新たな法的規制の導入や法的規制の改正、その他予期せぬ要因によって、これらの業界の発展が阻害される可能性があり、その動向によっては当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 特定の業務委託先に対する依存に関するリスク当社グループは、雑誌販売支援事業の丸請サービスにおける雑誌の配送及び商品保管等の各種オペレーションの大半を、株式会社ニューブックに委託しております。業務を委託するに当たり、当社グループでは様々な事態を考慮して、楽天ブックスネットワーク株式会社経由で販売委託を受けている雑誌については同社経由での配送を行うなど、配送ルートの分散化を進めてはおりますが、予期せぬ事態により、株式会社ニューブックとの間の取引継続が困難になる場合には、代替先の確保、業務の引継ぎ等に時間を要しサービス提供の停止またはサービス提供において大幅な遅れが生じる可能性があります。そのような事象が生じた場合等には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループとしては、配送ルートの代替プランの整備等、リスクに対応できる体制を引き続き整備して参ります。 ③ 当社登録ユーザー数の減少に関するリスク当社の定期購読サービスを利用する総登録ユーザー数は2024年12月末で4,312,617名となっております。当社のビジネスモデルにおける収益源は出版社への取次サービスに係る手数料でありますが、その源泉は「Fujisan.co.jp」を利用する購読者からの購読代金であります。したがって、登録ユーザー数の増減は、当社の経営成績に大きな影響を及ぼすことから、当社では新規登録ユーザーの獲得活動に注力するほか、顧客満足度の向上を通じた定期購読サービスの継続率向上に努めております。しかしながら、登録ユーザー数の拡大に関する施策が計画通りに進捗しなかった場合、あるいは顧客満足度の低下に伴い退会者数が増加した場合等には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、出版社の定期購読事業の移管によるユーザー数の拡大および既に獲得している定期購読顧客に対して物販、イベントでの優遇策等の提供による継続率維持の施策を通じて会員数の拡大、確保に努めております。 ④ 検索エンジンへの集客依存についてインターネットユーザーの多くは、検索エンジンを使って、必要な情報を入手しております。当社事業での新規顧客獲得に係る集客においても、Google等の検索エンジン及びその検索エンジンの表示結果に依存しております。今後、検索エンジン運営事業者における上位表示方針の変更やシステムトラブル等、その他予期せぬ要因によって検索結果の表示が当社にとって優位に働かない場合には、当社が運営するサイトへの集客効果は短期的あるいは長期的に減退し、それによって登録ユーザーの減少に繋がる可能性があります。それらの事態が発生した場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、常に検索エンジンのアルゴリズム変更に対してアンテナを張ることで、サイトへの集客力を維持するとともに、雑誌誌面での定期購読キャンペーンの訴求、出版社サイト経由での定期購読者獲得等を通じて検索エンジン以外の集客手段についても拡大を図っております。 ⑤ 新規事業について当社グループは新規事業として雑誌記事と連動したEC事業(マガコマース)の展開を開始しております。さらに、将来的な展望として当社顧客基盤をベースとしたメディア事業や当社が出版社から預かっている雑誌コンテンツを用いたWEBメディア事業、広告配信事業、その他趣味嗜好を軸とした事業等への進出も検討して参る予定であります。また、当該領域に参入するために自社グループでの独自展開のみならず、出資、アライアンス、M&A等を行う可能性があります。2024年度においては、EdTech事業にM&Aを通じて参入しております。 当該新規事業について、新規事業、投資等の性質上、計画通りに事業展開が見込めない事態の発生や、出版社等のコンテンツホルダーとの関係悪化、有力コンテンツの導入や利用者のニーズの適確な把握が困難となり、サービス拡大等に支障が生じた場合、利用者に対する訴求力の低下、利用顧客の減少、それに伴う業績不振による投資した株式等のアセットに対する評価減の発生等により、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 法的規制について当社グループの事業に関して、事業継続に著しく重要な影響を及ぼす法的規制はないものと考えておりますが、当社グループの事業に関連する主な法的規制及び当社の対応状況は以下のとおりであります。 イ)電気通信事業法電気通信事業者として通信の秘密の保護等の義務が課せられております。当社は同法に基づき、電気通信事業者として届出を行っております。 ロ)不当景品類及び不当表示防止法過度に高額な景品等の不当な景品類の禁止、優良誤認、有利誤認等不当な表示の禁止等の遵守が求められております。当社は、同法に基づき、キャンペーン等の企画について、経営管理グループが法令に適合しているかを確認するとともに、必要に応じて顧問弁護士に確認を取りながら事業を推進しております。 ハ)特定商取引法通信販売を行う事業者として、広告における一定事項の表示、誇大広告の禁止等の遵守が求められております。当社は、同法に基づき、当社が運営する「Fujisan.co.jp」上に必要事項を開示しております。 ニ)個人情報の保護に関する法律個人情報取扱事業者として、個人情報取得の際に利用目的の特定及び目的以外での個人情報の利用禁止、個人データの適正な管理、保有する個人データについて本人からの開示・訂正等・利用停止等の要求への対応等の義務が課せられております。当社の同法への対応状況は、「(3)情報セキュリティに関するリスク ②個人情報の管理について」に記載のとおりであります。 当社グループでは、企業価値の維持向上のためには、全社的な法令遵守体制の強化、推進が必要不可欠であると認識しており、法令遵守に関する社内ルールを定めた「コンプライアンス憲章」を制定し、当該社内規程の遵守を徹底しておりますが、万が一、予期せぬ事態によって法令違反が発生した場合や、上記を含めた各種法的規制の改正や新たな法的規制の導入が行われた場合等には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 情報セキュリティに関するリスク① 情報システムの支障または情報セキュリティの不備に関するリスク当社グループは、運営する各種サービスにおいて、住所、氏名、電話番号等の利用者個人を特定できる情報を取得しております。当社グループは、利用者のプライバシー及び個人情報の保護に最大限の注意を払い、適切な情報管理を行っておりますが、不正アクセス等による情報の外部への漏洩や悪用等の可能性は皆無とは言えず、これを理由に法的紛争に巻き込まれる可能性があるほか、内外監督当局からの処分を受ける可能性があり、そのような場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループが提供するサービスの多くは、コンピュータシステムを結ぶ通信ネットワークを通じて提供されておりますが、通信ネットワークに生じた障害や、ネットワークまたはコンピュータシステム上のハードウエアもしくはソフトウエアの不具合・欠陥、コンピュータウイルス・マルウエア等外部からの不正な手段によるコンピュータシステム内への侵入等の犯罪行為や役職員の過誤等により、正常なサービスの提供に支障が生じる可能性や、当社グループの不正な利用、重要なデータの消去または不正取得等が発生する可能性があります。これらの事由によるサービスの停止や機能低下が生じた場合、収益機会の喪失、当社グループのシステム自体への信頼性低下または損害賠償請求等が生じる可能性のほか、監督官庁からの処分等を受ける場合があります。さらに、当社グループが保持する情報の不正な利用については、適切な求償先を求めることができない場合、当社グループの損害となります。このような事象が発生した場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、ネットワークのバックアップ体制の整備、セキュリティの強化により、かかるリスクに対応できる体制の構築を進めて参ります。 ② 個人情報の管理について当社は、2003年5月の「個人情報の保護に関する法律」施行を踏まえ、「個人情報保護規程」の制定等により個人情報の取り扱い管理の向上を図っており、2010年1月29日には、プライバシーマークを取得しております。現在まで顧客情報の流出等による問題は発生しておりませんが、今後、顧客情報の流出により問題が発生した場合、当社への損害賠償請求や信用の失墜等により、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、引き続き、プライバシーマーク保持に必要な体制を整備することで、かかるリスクに対応できる体制の構築を進めて参ります。 (4) 事業運営体制に係わるリスクについて① 小規模組織であることについて2024年12月31日現在における当社組織の状況は、取締役4名(うち非常勤取締役1名)、監査役3名(うち非常勤監査役2名)であり、当社グループ全体の従業員数93名(臨時雇用者を除く)となっており、会社の規模に応じた内部管理体制や業務執行体制を構築しております。このため、業容拡大に応じた人員を確保できず役職員による業務遂行に支障が生じた場合、あるいは役職員が予期せず退任または退社した場合には、内部管理体制や業務執行体制が有効に機能せず、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 人材の確保及び育成について当社グループにおいて優秀な人材の確保、育成及び定着は今後の業容拡大のための重要課題であると認識しております。新入社員及び中途入社社員に対するOJT研修の実施等、将来を担う優秀な人材の確保・育成に努め、社内研修等を通じて役職員間のコミュニケーションを図ることで、定着率の向上を図っております。しかしながら、これらの施策が効果的である保証はなく、必要な人材を採用できない場合、また採用し育成した役職員が当社の事業の発展に寄与しなかった場合、あるいは育成した役職員が社外に流出した場合には、優秀な人材の確保に支障をきたす等、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは貴重な人材の外部流出を防ぐために、カスタマーサポート以外の部門について、フレックスタイムの導入、経営管理部門以外の完全テレワークの実現等、柔軟な働き方を認める体制の整備を図り、従業員のライフワークバランスを向上させることで人材の流出を防ぐ体制を整備して参ります。 ③ 特定人物への依存について当社代表取締役会長である西野伸一郎は、当社の創業者として、事業の立案や実行等、会社運営において、重要な役割を果たしております。当社といたしましては、同氏に過度に依存しない事業体制の構築を目指し、人材の育成及び強化に注力しておりますが、今後不慮の事故等何らかの理由により同氏が当社の業務を執行することが困難になった場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (5) その他① 配当政策について当社は、株主に対する利益還元を経営の重要課題の一つとして位置付けております。配当につきましては、 株主資本を充実させて財務基盤の安定・強化を図り成長投資に積極的に振り向ける一方、一過性の内容の利益及び現預金の増加を伴うものではない利益を除く親会社株主に帰属する当期純利益に対して 30%程度または1株につき16円のいずれか高い方を目途に経営成績に応じた利益還元を継続的に行う方針であります。 剰余金の配当を行う場合、年1回の期末配当を基本方針としており、配当の決定機関は株主総会となっております。 ② 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について当社は、当社役員及び当社従業員並びに当社子会社従業員に対するインセンティブを目的として、新株予約権を付与しております。当事業年度末現在における新株予約権による潜在株式数は400株あり、発行済株式総数3,315,620株の0.012%となっております。現時点における新株予約権行使による株式価値の希薄化については、限定的でありますが、今後、新たな新株予約権が発行された場合には、当社の1株当たりの株式価値が希薄化することになり、将来における株価へ影響を及ぼす可能性があります。新株予約権の詳細については「第4 提出会社の状況 1 株式等の状況 (2)新株予約権等の状況」に記載のとおりであります。
FY2023|8,871 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 事業環境に関するリスク① インターネット及びEコマース普及の可能性について当社グループは、雑誌定期購読サービスをワンストップで提供するWEBサイト「Fujisan.co.jp」を事業基盤としており、当社の収益はインターネットと強い関連性を有しております。そのため、インターネットの更なる普及が成長のための基本的条件であると考えられます。また、インターネットの普及に伴い、日本市場におけるEコマースも着実に成長しております。2022年の消費者向け国内Eコマース市場は22.7兆円(前年比9.91%増)(出所:経済産業省「令和4年度 内外一体の経済成長戦略構築にかかる国際経済調査事業」(電子商取引に関する市場調査))と報告されておりますが、当社グループの事業成長にはEコマースの普及・浸透が不可欠であります。しかしながら、わが国におけるインターネット及びEコマースの歴史はまだ浅く、インターネット及びEコマースの普及に関して将来の予想予測には不透明な部分があります。今後インターネット利用者数の順調な増加が見られない場合や、Eコマース自体が消費者に受け入れられず、普及が順調に進まない場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、近年、Eコマース市場の拡大に対し、物流網の整備が追い付かず、結果として、物流網の整備、維持のための配送費の値上げ、ヤマトDM便のような従来利用してきたサービスが突然、利用できなくなる等の事象が発生しております。また、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う外出自粛によるEC事業の需要増により倉庫需要及び配送・倉庫関連の人件費が急騰しており、結果として委託費が上昇傾向にあるという事象も発生しております。今後、更にEコマース業界が拡大していくことにより、物流網、人材の需給がひっ迫し、配送環境が更に悪化した場合、物流網の整備のための配送費の値上げ及び配送スピードの悪化による消費者離れが発生し、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、既存の外注業者と連携を取りつつ、不稼働の出版社預り在庫の縮小等によるオペレーション効率化、オペレーション負荷の高い配送について、オペレーションの二重化を検討する等、対応を進めて参ります。 ② インターネット利用者の多様な行動パターンへの対応に関するリスクインターネット業界においては、スマートフォン・タブレット端末等の新たなデバイスの登場により、消費者がより身近にインターネット等を利用できるようになり、当社が運営する「Fujisan.co.jp」の利用者も増加しております。しかしながら、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)や動画、オンラインゲーム等、様々なWEBサービスも増加しており、インターネット利用者の行動パターンが多様化してきております。したがって、当社グループがこのようなインターネット利用者の行動パターンの変化に適切に対応できない場合、当社WEBサイトへの訪問件数や利用時間が低下する可能性があります。そのような事態が発生した場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、インターネット利用者の行動パターンの変化に対応すべく、当面は雑誌のWEB化、スマートフォン対応を進めて参ります。 ③ 出版業界の経営環境について足元における出版業界の経営環境については、書店の減少、書籍購買者の減少等により、販売機会、販売数共に減少し厳しい経営状況が続いております。そのような経営環境の下で、さらに販売先である書店は経営効率改善のため業界再編に動いており、書店の大型化が進んでおります。また、書店は従来の多種類販売型、ショーウインドウ型の販売戦略から、売れ筋書籍を重視する販売に戦略を変えてきており、中小出版社にとってはますます販売機会が減少し、それに伴い販売数も減少するという悪循環に陥っております。このような経営環境の下で、今後において、出版社の廃業が増加し、それに伴って当社グループの取扱雑誌数が減少していった場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 また、新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大により、各種イベントの開催延期、縮小が相次いでおりました。ワクチン接種が進んだことで、各種イベントの再開、外出機会の増加に伴う消費増、それに伴う各種広告市場の需給改善が見込まれておりますが、今後、ワクチンが効かない新型コロナウイルスの発生、または新たなウイルスの発生等により、外出の禁止措置、イベント中止等が行われた場合、ファッション、イベント紹介系、スポーツ系の雑誌を中心に定期購読の新規獲得に影響が生じる可能性があります。また、広告市場の需給悪化に伴う、雑誌の休刊、または雑誌の刊行スケジュール変更等により、当社の顧客である出版社の経営に重要な影響が生じ、今後の経過によっては、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、既存の定期購読者層を管理している強みを生かし、出版社の経営を定期購読という安定した販売顧客基盤を提供すること及び雑誌記事のWEB化支援等により、雑誌出版社の経営を支援して参ります。 ④ 競合について当社グループは、雑誌の定期購読サービス提供事業者におけるポジションを確固たるものとするため、ユーザーにとって魅力的なサイトの設計・運営やキャンペーンの実施、新規チャネルの活用、新たなデバイスへの対応などの施策を講じております。しかしながら、価格競争力・サービスレベル・資本力・マーケティング力・知名度という点で、当社グループよりも優位な企業等が、雑誌の定期購読サービスに新規参入した場合や、競合他社による競争の激化による顧客の流出やコストの増加等が発生した場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 法人向け定期購読事業について新型コロナウイルス感染症により密を避ける行動様式、他人が触れたものに触らないという行動様式が浸透しつつある結果、大規模な待合室を保有する法人顧客のうち、待合室での提供のため雑誌を購入していた顧客層については、今後、解約が増加し、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 また、リモートワークが勤務形態として拡大し、定着することで、従来の企業単位、オフィス単位でのビジネス誌を中心とする雑誌購読契約の更新が減少し、新規に個人単位の雑誌の定期購読が行われない場合、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 当社としては、リモートワークを前提とした雑誌のWEBによる提供等のサービスを検討して参ります。 (2) 事業内容に関するリスク① 特定事業への依存に関するリスク当社グループの事業は、雑誌を基盤としたインターネットを活用したサービスに集中しております。したがって、当社グループの事業は、インターネットやEコマースの普及、出版業界の状況、出版業界固有の再販価格維持制度の状況といった外的要因に影響を受ける可能性があります。今後において、インターネット業界、Eコマース業界、出版業界において、新たな法的規制の導入や法的規制の改正、その他予期せぬ要因によって、これらの業界の発展が阻害される可能性があり、その動向によっては当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 特定の業務委託先に対する依存に関するリスク当社グループは、雑誌販売支援事業の丸請サービスにおける雑誌の配送及び商品保管等の各種オペレーションの大半を、株式会社ニューブックに委託しております。業務を委託するに当たり、当社グループでは様々な事態を考慮して、楽天ブックスネットワーク株式会社経由で販売委託を受けている雑誌については同社経由での配送を行うなど、配送ルートの分散化を進めてはおりますが、予期せぬ事態により、株式会社ニューブックとの間の取引継続が困難になる場合には、代替先の確保、業務の引継ぎ等に時間を要しサービス提供の停止またはサービス提供において大幅な遅れが生じる可能性があります。そのような事象が生じた場合等には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社が委託する倉庫会社、配送会社の配送拠点において新型コロナウイルス感染症等、業務に支障がでる感染症の罹患者が発生した場合、購読者に対する雑誌の配送業務に影響が及び、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループとしては、配送ルートの代替プランの整備等、リスクに対応できる体制を引き続き整備して参ります。 ③ 当社登録ユーザー数の減少に関するリスク当社の定期購読サービスを利用する総登録ユーザー数は2023年12月末で4,128,129名となっております。当社のビジネスモデルにおける収益源は出版社への取次サービスに係る手数料でありますが、その源泉は「Fujisan.co.jp」を利用する購読者からの購読代金であります。したがって、登録ユーザー数の増減は、当社の経営成績に大きな影響を及ぼすことから、当社では新規登録ユーザーの獲得活動に注力するほか、顧客満足度の向上を通じた定期購読サービスの継続率向上に努めております。しかしながら、登録ユーザー数の拡大に関する施策が計画通りに進捗しなかった場合、あるいは顧客満足度の低下に伴い退会者数が増加した場合等には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、出版社の定期購読事業の移管によるユーザー数の拡大および既に獲得している定期購読顧客に対して物販、イベントでの優遇策等の提供による継続率維持の施策を通じて会員数の拡大、確保に努めております。 ④ 検索エンジンへの集客依存についてインターネットユーザーの多くは、検索エンジンを使って、必要な情報を入手しております。当社事業での新規顧客獲得に係る集客においても、Google等の検索エンジン及びその検索エンジンの表示結果に依存しております。今後、検索エンジン運営事業者における上位表示方針の変更やシステムトラブル等、その他予期せぬ要因によって検索結果の表示が当社にとって優位に働かない場合には、当社が運営するサイトへの集客効果は短期的あるいは長期的に減退し、それによって登録ユーザーの減少に繋がる可能性があります。それらの事態が発生した場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、常に検索エンジンのアルゴリズム変更に対してアンテナを張ることで、サイトへの集客力を維持するとともに、雑誌誌面での定期購読キャンペーンの訴求、出版社サイト経由での定期購読者獲得等を通じて検索エンジン以外の集客手段についても拡大を図っております。 ⑤ 新規事業について当社グループは新規事業として雑誌記事と連動したEC事業(マガコマース)の展開を開始しております。また、2021年度にはビッグデータ領域における当社保有データの活用を検討するため、株式会社Catalyst・Data・Partnersに対して、大手出版社と同タイミングで総額300百万円弱の出資を実行しております。さらに、将来的な展望として当社顧客基盤をベースとしたメディア事業や当社が出版社から預かっている雑誌コンテンツを用いたWEBメディア事業、広告配信事業、その他趣味嗜好を軸とした事業等への進出も検討して参る予定であります。また、当該領域に参入するために自社グループでの独自展開のみならず、出資、アライアンス、M&A等を行う可能性があります。当該新規事業について、新規事業、投資等の性質上、計画通りに事業展開が見込めない事態の発生や、出版社等のコンテンツホルダーとの関係悪化、有力コンテンツの導入や利用者のニーズの適確な把握が困難となり、十分な機能の拡充に支障が生じた場合、利用者に対する訴求力の低下、投資したアセットに対する評価減の発生等により、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 法的規制について当社グループの事業に関して、事業継続に著しく重要な影響を及ぼす法的規制はないものと考えておりますが、当社グループの事業に関連する主な法的規制及び当社の対応状況は以下のとおりであります。 イ)電気通信事業法電気通信事業者として通信の秘密の保護等の義務が課せられております。当社は同法に基づき、電気通信事業者として届出を行っております。 ロ)不当景品類及び不当表示防止法過度に高額な景品等の不当な景品類の禁止、優良誤認、有利誤認等不当な表示の禁止等の遵守が求められております。当社は、同法に基づき、キャンペーン等の企画について、経営管理グループが法令に適合しているかを確認するとともに、必要に応じて顧問弁護士に確認を取りながら事業を推進しております。 ハ)特定商取引法通信販売を行う事業者として、広告における一定事項の表示、誇大広告の禁止等の遵守が求められております。当社は、同法に基づき、当社が運営する「Fujisan.co.jp」上に必要事項を開示しております。 ニ)個人情報の保護に関する法律個人情報取扱事業者として、個人情報取得の際に利用目的の特定及び目的以外での個人情報の利用禁止、個人データの適正な管理、保有する個人データについて本人からの開示・訂正等・利用停止等の要求への対応等の義務が課せられております。当社の同法への対応状況は、「(3)情報セキュリティに関するリスク ②個人情報の管理について」に記載のとおりであります。 当社グループでは、企業価値の維持向上のためには、全社的な法令遵守体制の強化、推進が必要不可欠であると認識しており、法令遵守に関する社内ルールを定めた「コンプライアンス憲章」を制定し、当該社内規程の遵守を徹底しておりますが、万が一、予期せぬ事態によって法令違反が発生した場合や、上記を含めた各種法的規制の改正や新たな法的規制の導入が行われた場合等には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 情報セキュリティに関するリスク① 情報システムの支障または情報セキュリティの不備に関するリスク当社グループは、運営する各種サービスにおいて、住所、氏名、電話番号等の利用者個人を特定できる情報を取得しております。当社グループは、利用者のプライバシー及び個人情報の保護に最大限の注意を払い、適切な情報管理を行っておりますが、不正アクセス等による情報の外部への漏洩や悪用等の可能性は皆無とは言えず、これを理由に法的紛争に巻き込まれる可能性があるほか、内外監督当局からの処分を受ける可能性があり、そのような場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループが提供するサービスの多くは、コンピュータシステムを結ぶ通信ネットワークを通じて提供されておりますが、通信ネットワークに生じた障害や、ネットワークまたはコンピュータシステム上のハードウエアもしくはソフトウエアの不具合・欠陥、コンピュータウイルス・マルウエア等外部からの不正な手段によるコンピュータシステム内への侵入等の犯罪行為や役職員の過誤等により、正常なサービスの提供に支障が生じる可能性や、当社グループの不正な利用、重要なデータの消去または不正取得等が発生する可能性があります。これらの事由によるサービスの停止や機能低下が生じた場合、収益機会の喪失、当社グループのシステム自体への信頼性低下または損害賠償請求等が生じる可能性のほか、監督官庁からの処分等を受ける場合があります。さらに、当社グループが保持する情報の不正な利用については、適切な求償先を求めることができない場合、当社グループの損害となります。このような事象が発生した場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、ネットワークのバックアップ体制の整備、セキュリティの強化により、かかるリスクに対応できる体制の構築を進めて参ります。 ② 個人情報の管理について当社は、2003年5月の「個人情報の保護に関する法律」施行を踏まえ、「個人情報保護規程」の制定等により個人情報の取り扱い管理の向上を図っており、2010年1月29日には、プライバシーマークを取得しております。現在まで顧客情報の流出等による問題は発生しておりませんが、今後、顧客情報の流出により問題が発生した場合、当社への損害賠償請求や信用の失墜等により、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、引き続き、プライバシーマーク保持に必要な体制を整備することで、かかるリスクに対応できる体制の構築を進めて参ります。 (4) 事業運営体制に係わるリスクについて① 小規模組織であることについて2023年12月31日現在における当社組織の状況は、取締役4名(うち非常勤取締役1名)、監査役3名(うち非常勤監査役2名)であり、当社グループ全体の従業員数86名(臨時雇用者を除く)となっており、会社の規模に応じた内部管理体制や業務執行体制を構築しております。このため、業容拡大に応じた人員を確保できず役職員による業務遂行に支障が生じた場合、あるいは役職員が予期せず退任または退社した場合には、内部管理体制や業務執行体制が有効に機能せず、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 人材の確保及び育成について当社グループにおいて優秀な人材の確保、育成及び定着は今後の業容拡大のための重要課題であると認識しております。新入社員及び中途入社社員に対するOJT研修の実施等、将来を担う優秀な人材の確保・育成に努め、社内研修等を通じて役職員間のコミュニケーションを図ることで、定着率の向上を図っております。しかしながら、これらの施策が効果的である保証はなく、必要な人材を採用できない場合、また採用し育成した役職員が当社の事業の発展に寄与しなかった場合、あるいは育成した役職員が社外に流出した場合には、優秀な人材の確保に支障をきたす等、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは貴重な人材の外部流出を防ぐために、カスタマーサポート以外の部門について、フレックスタイムの導入、経営管理部門以外の完全テレワークの実現等、柔軟な働き方を認める体制の整備を図り、従業員のライフワークバランスを向上させることで人材の流出を防ぐ体制を整備して参ります。 ③ 特定人物への依存について当社代表取締役会長である西野伸一郎は、当社の創業者として、事業の立案や実行等、会社運営において、重要な役割を果たしております。当社といたしましては、同氏に過度に依存しない事業体制の構築を目指し、人材の育成及び強化に注力しておりますが、今後不慮の事故等何らかの理由により同氏が当社の業務を執行することが困難になった場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (5) その他① 配当政策について当社は、株主に対する利益還元を経営の重要課題の一つとして位置付けております。配当につきましては、 株主資本を充実させて財務基盤の安定・強化を図り成長投資に積極的に振り向ける一方、一過性の内容の利益及び現預金の増加を伴うものではない利益を除く親会社株主に帰属する当期純利益に対して 20%を目途に経営成績に応じた利益還元を継続的に行う方針であります。 剰余金の配当を行う場合、年1回の期末配当を基本方針としており、配当の決定機関は株主総会となっております。 ② 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について当社は、当社役員及び当社従業員並びに当社子会社従業員に対するインセンティブを目的として、新株予約権を付与しております。これらの新株予約権が行使された場合には、当社の1株当たりの株式価値が希薄化することになり、将来における株価へ影響を及ぼす可能性があります。また、当社では今後も新株予約権の付与を行う可能性があり、この場合、さらに1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。また、2019年8月には行使義務条項付有償新株予約権の発行も行っております。なお、当事業年度末現在における行使義務条項付有償新株予約権も含む新株予約権による潜在株式数は238,900株あり、発行済株式総数3,315,620株の7.21%に相当します。新株予約権の詳細については「第4 提出会社の状況 1 株式等の状況 (2)新株予約権等の状況」に記載のとおりであります。
FY2022|8,840 文字
2 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュフローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 事業環境に関するリスク① インターネット及びEコマース普及の可能性について当社グループは、雑誌定期購読サービスをワンストップで提供するWEBサイト「Fujisan.co.jp」を事業基盤としており、当社の収益はインターネットと強い関連性を有しております。そのため、インターネットの更なる普及が成長のための基本的条件であると考えられます。また、インターネットの普及に伴い、日本市場におけるEコマースも着実に成長しております。2021年の消費者向け国内Eコマース市場は20.7兆円(前年比7.35%増)(出所:経済産業省「令和3年度 内外一体の経済成長戦略構築にかかる国際経済調査事業」(電子商取引に関する市場調査))と報告されておりますが、当社グループの事業成長にはEコマースの普及・浸透が不可欠であります。しかしながら、わが国におけるインターネット及びEコマースの歴史はまだ浅く、インターネット及びEコマースの普及に関して将来の予想予測には不透明な部分があります。今後インターネット利用者数の順調な増加が見られない場合や、Eコマース自体が消費者に受け入れられず、普及が順調に進まない場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、近年、Eコマース市場の拡大に対し、物流網の整備が追い付かず、結果として、物流網の整備、維持のための配送費の値上げ、ヤマトDM便のような従来利用してきたサービスが突然、利用できなくなる等の事象が発生しております。また、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う外出自粛によるEC事業の需要増により倉庫需要及び配送・倉庫関連の人件費が急騰しており、結果として委託費が上昇傾向にあるという事象も発生しております。今後、更にEコマース業界が拡大していくことにより、物流網、人材の需給がひっ迫し、配送環境が更に悪化した場合、物流網の整備のための配送費の値上げ及び配送スピードの悪化による消費者離れが発生し、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、既存の外注業者と連携を取りつつ、不稼働の出版社預り在庫の縮小等によるオペレーション効率化、オペレーション負荷の高い配送について、オペレーションの二重化を検討する等、対応を進めて参ります。 ② インターネット利用者の多様な行動パターンへの対応に関するリスクインターネット業界においては、スマートフォン、タブレット端末等の新たなデバイスの登場により、消費者がより身近にインターネット等を利用できるようになり、当社が運営する「Fujisan.co.jp」の利用者も増加しております。しかしながら、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)や動画、オンラインゲーム等、様々なWEBサービスも増加しており、インターネット利用者の行動パターンが多様化してきております。したがって、当社グループがこのようなインターネット利用者の行動パターンの変化に適切に対応できない場合、当社WEBサイトへの訪問件数や利用時間が低下する可能性があります。そのような事態が発生した場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、インターネット利用者の行動パターンの変化に対応すべく、当面は雑誌のWEB化、スマートフォン対応を進めて参ります。 ③ 出版業界の経営環境について足元における出版業界の経営環境については、書店の減少、書籍購買者の減少等により、販売機会、販売数共に減少し厳しい経営状況が続いております。そのような経営環境の下で、さらに販売先である書店は経営効率改善のため業界再編に動いており、書店の大型化が進んでおります。また、書店は従来の多種類販売型、ショーウインドウ型の販売戦略から、売れ筋書籍を重視する販売に戦略を変えてきており、中小出版社にとってはますます販売機会が減少し、それに伴い販売数も減少するという悪循環に陥っております。このような経営環境の下で、今後において、出版社の廃業が増加し、それに伴って当社グループの取扱雑誌数が減少していった場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 また、新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大により、各種イベントの開催延期、縮小が相次いでおりました。ワクチン接種が進んだことで、各種イベントの再開、外出機会の増加に伴う消費増、それに伴う各種広告市場の需給改善が見込まれておりますが、今後、ワクチンが効かない新型コロナウイルスの発生、または新たなウイルスの発生等により、外出の禁止措置、イベント中止等が行われた場合、ファッション、イベント紹介系、スポーツ系の雑誌を中心に定期購読の新規獲得に影響が生じる可能性があります。また、広告市場の需給悪化に伴う、雑誌の休刊、または雑誌の刊行スケジュール変更等により、当社の顧客である出版社の経営に重要な影響が生じ、今後の経過によっては、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、既存の定期購読者層を管理している強みを生かし、出版社の経営を定期購読という安定した販売顧客基盤を提供すること及び雑誌記事のWEB化支援等により、雑誌出版社の経営を支援して参ります。 ④ 競合について当社グループは、雑誌の定期購読サービス提供事業者におけるポジションを確固たるものとするため、ユーザーにとって魅力的なサイトの設計・運営やキャンペーンの実施、新規チャネルの活用、新たなデバイスへの対応などの施策を講じております。しかしながら、価格競争力・サービスレベル・資本力・マーケティング力・知名度という点で、当社グループよりも優位な企業等が、雑誌の定期購読サービスに新規参入した場合や、競合他社による競争の激化による顧客の流出やコストの増加等が発生した場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 法人向け定期購読事業について新型コロナウイルス感染症により密を避ける行動様式、他人が触れたものに触らないという行動様式が浸透しつつある結果、大規模な待合室を保有する法人顧客のうち、待合室での提供のため雑誌を購入していた顧客層については、今後、解約が増加し、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 また、リモートワークが勤務形態として拡大し、定着することで、従来の企業単位、オフィス単位でのビジネス誌を中心とする雑誌購読契約の更新が減少し、新規に個人単位の雑誌の定期購読が行われない場合、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 当社としては、リモートワークを前提とした雑誌のWEBによる提供等のサービスを検討して参ります。 (2) 事業内容に関するリスク① 特定事業への依存に関するリスク当社グループの事業は、雑誌を基盤としたインターネットを活用したサービスに集中しております。したがって、当社グループの事業は、インターネットやEコマースの普及、出版業界の状況、出版業界固有の再販価格維持制度の状況といった外的要因に影響を受ける可能性があります。今後において、インターネット業界、Eコマース業界、出版業界において、新たな法的規制の導入や法的規制の改正、その他予期せぬ要因によって、これらの業界の発展が阻害される可能性があり、その動向によっては当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 特定の業務委託先に対する依存に関するリスク当社グループは、雑誌販売支援事業の丸請サービスにおける雑誌の配送及び商品保管等の各種オペレーションの大半を、株式会社ニューブックに委託しております。業務を委託するに当たり、当社グループでは様々な事態を考慮して、楽天ブックスネットワーク株式会社経由で販売委託を受けている雑誌については同社経由での配送を行うなど、配送ルートの分散化を進めてはおりますが、予期せぬ事態により、株式会社ニューブックとの間の取引継続が困難になる場合には、代替先の確保、業務の引継ぎ等に時間を要しサービス提供の停止またはサービス提供において大幅な遅れが生じる可能性があります。そのような事象が生じた場合等には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社が委託する倉庫会社、配送会社の配送拠点において新型コロナウイルス感染症等、業務に支障がでる感染症の罹患者が発生した場合、購読者に対する雑誌の配送業務に影響が及び、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループとしては、配送ルートの代替プランの整備等、リスクに対応できる体制を引き続き整備して参ります。 ③ 当社登録ユーザー数の減少に関するリスク当社の定期購読サービスを利用する総登録ユーザー数は2022年12月末で3,938,685名となっております。当社のビジネスモデルにおける収益源は出版社への取次サービスに係る手数料でありますが、その源泉は「Fujisan.co.jp」を利用する購読者からの購読代金であります。したがって、登録ユーザー数の増減は、当社の経営成績に大きな影響を及ぼすことから、当社では新規登録ユーザーの獲得活動に注力するほか、顧客満足度の向上を通じた定期購読サービスの継続率向上に努めております。しかしながら、登録ユーザー数の拡大に関する施策が計画通りに進捗しなかった場合、あるいは顧客満足度の低下に伴い退会者数が増加した場合等には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、出版社の定期購読事業の移管によるユーザー数の拡大および既に獲得している定期購読顧客に対して物販、イベントでの優遇策等の提供による継続率維持の施策を通じて会員数の拡大、確保に努めております。 ④ 検索エンジンへの集客依存についてインターネットユーザーの多くは、検索エンジンを使って、必要な情報を入手しております。当社事業での新規顧客獲得に係る集客においても、Google等の検索エンジン及びその検索エンジンの表示結果に依存しております。今後、検索エンジン運営事業者における上位表示方針の変更やシステムトラブル等、その他予期せぬ要因によって検索結果の表示が当社にとって優位に働かない場合には、当社が運営するサイトへの集客効果は短期的あるいは長期的に減退し、それによって登録ユーザーの減少に繋がる可能性があります。それらの事態が発生した場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、常に検索エンジンのアルゴリズム変更に対してアンテナを張ることで、サイトへの集客力を維持するとともに、雑誌誌面での定期購読キャンペーンの訴求、出版社サイト経由での定期購読者獲得等を通じて検索エンジン以外の集客手段についても拡大を図っております。 ⑤ 新規事業について当社グループは新規事業として雑誌記事と連動したEC事業(マガコマース)の展開を開始しております。また、2021年度にはビッグデータ領域における当社保有データの活用を検討するため、株式会社Catalyst・Data・Partenersに対して、大手出版社と同タイミングで総額300百万円弱の出資を実行しております。さらに、将来的な展望として当社顧客基盤をベースとしたメディア事業や当社が出版社から預かっている雑誌コンテンツを用いたWEBメディア事業、広告配信事業、その他趣味嗜好を軸とした事業等への進出も検討して参る予定であります。また、当該領域に参入するために自社グループでの独自展開のみならず、出資、アライアンス、M&A等を行う可能性があります。当該新規事業について、新規事業、投資等の性質上、計画通りに事業展開が見込めない事態の発生や、出版社等のコンテンツホルダーとの関係悪化、有力コンテンツの導入や利用者のニーズの適確な把握が困難となり、十分な機能の拡充に支障が生じた場合、利用者に対する訴求力の低下、投資したアセットに対する評価減の発生等により、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 法的規制について当社グループの事業に関して、事業継続に著しく重要な影響を及ぼす法的規制はないものと考えておりますが、当社グループの事業に関連する主な法的規制及び当社の対応状況は以下のとおりであります。 イ)電気通信事業法電気通信事業者として通信の秘密の保護等の義務が課せられております。当社は同法に基づき、電気通信事業者として届出を行っております。 ロ)不当景品類及び不当表示防止法過度に高額な景品等の不当な景品類の禁止、優良誤認、有利誤認等不当な表示の禁止等の遵守が求められております。当社は、同法に基づき、キャンペーン等の企画について、経営管理グループが法令に適合しているかを確認するとともに、必要に応じて顧問弁護士に確認を取りながら事業を推進しております。 ハ)特定商取引法通信販売を行う事業者として、広告における一定事項の表示、誇大広告の禁止等の遵守が求められております。当社は、同法に基づき、当社が運営する「Fujisan.co.jp」上に必要事項を開示しております。 ニ)個人情報の保護に関する法律個人情報取扱事業者として、個人情報取得の際に利用目的の特定及び目的以外での個人情報の利用禁止、個人データの適正な管理、保有する個人データについて本人からの開示・訂正等・利用停止等の要求への対応等の義務が課せられております。当社の同法への対応状況は、「(3)情報セキュリティに関するリスク ②個人情報の管理について」に記載のとおりであります。 当社グループでは、企業価値の維持向上のためには、全社的な法令遵守体制の強化、推進が必要不可欠であると認識しており、法令遵守に関する社内ルールを定めた「コンプライアンス憲章」を制定し、当該社内規程の遵守を徹底しておりますが、万が一、予期せぬ事態によって法令違反が発生した場合や、上記を含めた各種法的規制の改正や新たな法的規制の導入が行われた場合等には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 情報セキュリティに関するリスク① 情報システムの支障または情報セキュリティの不備に関するリスク当社グループは、運営する各種サービスにおいて、住所、氏名、電話番号等の利用者個人を特定できる情報を取得しております。当社グループは、利用者のプライバシー及び個人情報の保護に最大限の注意を払い、適切な情報管理を行っておりますが、不正アクセス等による情報の外部への漏洩や悪用等の可能性は皆無とは言えず、これを理由に法的紛争に巻き込まれる可能性があるほか、内外監督当局からの処分を受ける可能性があり、そのような場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループが提供するサービスの多くは、コンピュータシステムを結ぶ通信ネットワークを通じて提供されておりますが、通信ネットワークに生じた障害や、ネットワークまたはコンピュータシステム上のハードウエアもしくはソフトウエアの不具合・欠陥、コンピュータウイルス・マルウエア等外部からの不正な手段によるコンピュータシステム内への侵入等の犯罪行為や役職員の過誤等により、正常なサービスの提供に支障が生じる可能性や、当社グループの不正な利用、重要なデータの消去または不正取得等が発生する可能性があります。これらの事由によるサービスの停止や機能低下が生じた場合、収益機会の喪失、当社グループのシステム自体への信頼性低下または損害賠償請求等が生じる可能性のほか、監督官庁からの処分等を受ける場合があります。さらに、当社グループが保持する情報の不正な利用については、適切な求償先を求めることができない場合、当社グループの損害となります。このような事象が発生した場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、ネットワークのバックアップ体制の整備、セキュリティの強化により、かかるリスクに対応できる体制の構築を進めて参ります。 ② 個人情報の管理について当社は、2003年5月の「個人情報の保護に関する法律」施行を踏まえ、「個人情報保護規程」の制定等により個人情報の取り扱い管理の向上を図っており、2010年1月29日には、プライバシーマークを取得しております。現在まで顧客情報の流出等による問題は発生しておりませんが、今後、顧客情報の流出により問題が発生した場合、当社への損害賠償請求や信用の失墜等により、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、引き続き、プライバシーマーク保持に必要な体制を整備することで、かかるリスクに対応できる体制の構築を進めて参ります。 (4) 事業運営体制に係わるリスクについて① 小規模組織であることについて2022年12月31日現在における当社組織の状況は、取締役5名(うち非常勤取締役1名)、監査役3名(うち非常勤監査役2名)であり、当社グループ全体の従業員数84名(臨時雇用者を除く)となっており、会社の規模に応じた内部管理体制や業務執行体制を構築しております。このため、業容拡大に応じた人員を確保できず役職員による業務遂行に支障が生じた場合、あるいは役職員が予期せず退任または退社した場合には、内部管理体制や業務執行体制が有効に機能せず、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 人材の確保及び育成について当社グループにおいて優秀な人材の確保、育成及び定着は今後の業容拡大のための重要課題であると認識しております。新入社員及び中途入社社員に対するOJT研修の実施等、将来を担う優秀な人材の確保・育成に努め、社内研修等を通じて役職員間のコミュニケーションを図ることで、定着率の向上を図っております。しかしながら、これらの施策が効果的である保証はなく、必要な人材を採用できない場合、また採用し育成した役職員が当社の事業の発展に寄与しなかった場合、あるいは育成した役職員が社外に流出した場合には、優秀な人材の確保に支障をきたす等、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは貴重な人材の外部流出を防ぐために、経営管理部門以外の完全テレワークの実現等、柔軟な働き方を認める体制の整備を図り、従業員のライフワークバランスを向上させることで人材の流出を防ぐ体制を整備して参ります。 ③ 特定人物への依存について当社代表取締役会長である西野伸一郎は、当社の創業者として、事業の立案や実行等、会社運営において、重要な役割を果たしております。当社といたしましては、同氏に過度に依存しない事業体制の構築を目指し、人材の育成及び強化に注力しておりますが、今後不慮の事故等何らかの理由により同氏が当社の業務を執行することが困難になった場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (5) その他① 配当政策について当社は、株主に対する利益還元を経営の重要課題の一つとして位置付けております。配当につきましては、 株主資本を充実させて財務基盤の安定・強化を図り成長投資に積極的に振り向ける一方、一過性の内容の利益及び現預金の増加を伴うものではない利益を除く親会社株主に帰属する当期純利益に対して 20%を目途に経営成績に応じた利益還元を継続的に行う方針であります。 剰余金の配当を行う場合、年1回の期末配当を基本方針としており、配当の決定機関は株主総会となっております。 ② 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について当社は、当社役員及び当社従業員並びに当社子会社従業員に対するインセンティブを目的として、新株予約権を付与しております。これらの新株予約権が行使された場合には、当社の1株当たりの株式価値が希薄化することになり、将来における株価へ影響を及ぼす可能性があります。また、当社では今後も新株予約権の付与を行う可能性があり、この場合、さらに1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。また、2019年8月には行使義務条項付有償新株予約権の発行も行っております。なお、当事業年度末現在における行使義務条項付有償新株予約権も含む新株予約権による潜在株式数は320,140株あり、発行済株式総数3,315,620株の9.66%に相当します。新株予約権の詳細については「第4 提出会社の状況 1 株式等の状況 (2)新株予約権等の状況」に記載のとおりであります。
FY2021|8,657 文字
2 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュフローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 事業環境に関するリスク① インターネット及びEコマース普及の可能性について当社グループは、雑誌定期購読サービスをワンストップで提供するWEBサイト「Fujisan.co.jp」を事業基盤としており、当社の収益はインターネットと強い関連性を有しております。そのため、インターネットの更なる普及が成長のための基本的条件であると考えられます。また、インターネットの普及に伴い、日本市場におけるEコマースも着実に成長しております。2019年の消費者向け国内Eコマース市場は19.4兆円(前年比7.0%増)(出所:経済産業省「令和元年度 内外一体の経済成長戦略構築にかかる国際経済調査事業」(電子商取引に関する市場調査))と報告されておりますが、当社グループの事業成長にはEコマースの普及・浸透が不可欠であります。しかしながら、わが国におけるインターネット及びEコマースの歴史はまだ浅く、インターネット及びEコマースの普及に関して将来の予想予測には不透明な部分があります。今後インターネット利用者数の順調な増加が見られない場合や、Eコマース自体が消費者に受け入れられず、普及が順調に進まない場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、近年、Eコマース市場の拡大に対し、物流網の整備が追い付かず、結果として、物流網の整備、維持のための配送費の値上げ、ヤマトDM便のような従来利用してきたサービスが突然、利用できなくなる等の事象が発生しております。また、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う外出自粛によるEC事業の需要増により倉庫需要及び配送・倉庫関連の人件費が急騰しており、結果として委託費が上昇傾向にあるという事象も発生しております。今後、更にEコマース業界が拡大していくことにより、物流網、人材の需給がひっ迫し、配送環境が更に悪化した場合、物流網の整備のための配送費の値上げ及び配送スピードの悪化による消費者離れが発生し、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、既存の外注業者と連携を取りつつ、不稼働の出版社預り在庫の縮小等によるオペレーション効率化、オペレーション負荷の高い配送について、オペレーションの二重化を検討する等、対応を進めて参ります。 ② インターネット利用者の多様な行動パターンへの対応に関するリスクインターネット業界においては、スマートフォン、タブレット端末等の新たなデバイスの登場により、消費者がより身近にインターネット等を利用できるようになり、当社が運営する「Fujisan.co.jp」の利用者も増加しております。しかしながら、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)や動画、オンラインゲーム等、様々なWEBサービスも増加しており、インターネット利用者の行動パターンが多様化してきております。したがって、当社グループがこのようなインターネット利用者の行動パターンの変化に適切に対応できない場合、当社WEBサイトへの訪問件数や利用時間が低下する可能性があります。そのような事態が発生した場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、インターネット利用者の行動パターンの変化に対応すべく、当面は雑誌のWEB化、スマートフォン対応を進めて参ります。 ③ 出版業界の経営環境について足元における出版業界の経営環境については、書店の減少、書籍購買者の減少等により、販売機会、販売数共に減少し厳しい経営状況が続いております。そのような経営環境の下で、さらに販売先である書店は経営効率改善のため業界再編に動いており、書店の大型化が進んでおります。また、書店は従来の多種類販売型、ショーウインドウ型の販売戦略から、売れ筋書籍を重視する販売に戦略を変えてきており、中小出版社にとってはますます販売機会が減少し、それに伴い販売数も減少するという悪循環に陥っております。このような経営環境の下で、今後において、出版社の廃業が増加し、それに伴って当社グループの取扱雑誌数が減少していった場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 また、新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大により、各種イベントの開催延期、縮小が相次いでおります。この結果、イベント紹介系、スポーツ系の雑誌を中心に定期購読の新規獲得に影響が生じる可能性があります。また、雑誌の刊行スケジュール変更等により、当社の顧客である出版社の経営に重要な影響が生じ、今後の経過によっては、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、既存の定期購読者層を管理している強みを生かし、出版社の経営を定期購読という安定した販売顧客基盤を提供すること及び雑誌記事のWEB化支援等により、雑誌出版社の経営を支援して参ります。 ④ 競合について当社グループは、雑誌の定期購読サービス提供事業者におけるポジションを確固たるものとするため、ユーザーにとって魅力的なサイトの設計・運営やキャンペーンの実施、新規チャネルの活用、新たなデバイスへの対応などの施策を講じております。しかしながら、価格競争力・サービスレベル・資本力・マーケティング力・知名度という点で、当社グループよりも優位な企業等が、雑誌の定期購読サービスに新規参入した場合や、競合他社による競争の激化による顧客の流出やコストの増加等が発生した場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 法人向け定期購読事業について新型コロナウイルス感染症により密を避ける行動様式、他人が触れたものに触らないという行動様式が浸透しつつある結果、大規模な待合室を保有する法人顧客のうち、待合室での提供のため雑誌を購入していた顧客層については、今後、解約が増加し、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 また、リモートワークが勤務形態として拡大することで、従来の企業単位、オフィス単位でのビジネス誌を中心とする雑誌購読契約の更新が減少し、新規に個人単位の雑誌の定期購読が行われない場合、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 当社としては、リモートワークを前提とした雑誌のWEBによる提供等のサービスを検討して参ります。 (2) 事業内容に関するリスク① 特定事業への依存に関するリスク当社グループの事業は、雑誌を基盤としたインターネットを活用したサービスに集中しております。したがって、当社グループの事業は、インターネットやEコマースの普及、出版業界の状況、出版業界固有の再販価格維持制度の状況といった外的要因に影響を受ける可能性があります。今後において、インターネット業界、Eコマース業界、出版業界において、新たな法的規制の導入や法的規制の改正、その他予期せぬ要因によって、これらの業界の発展が阻害される可能性があり、その動向によっては当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 特定の業務委託先に対する依存に関するリスク当社グループは、雑誌販売支援事業の丸請サービスにおける雑誌の配送及び商品保管等の各種オペレーションの大半を、株式会社ニューブックに委託しております。業務を委託するに当たり、当社グループでは様々な事態を考慮して、楽天ブックスネットワーク株式会社経由で販売委託を受けている雑誌については同社経由での配送を行うなど、配送ルートの分散化を進めてはおりますが、予期せぬ事態により、株式会社ニューブックとの間の取引継続が困難になる場合には、代替先の確保、業務の引継ぎ等に時間を要しサービス提供の停止またはサービス提供において大幅な遅れが生じる可能性があります。そのような事象が生じた場合等には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社が委託する倉庫会社、配送会社の配送拠点において新型コロナウイルス感染症の罹患者が発生した場合、購読者に対する雑誌の配送業務に影響が及び、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループとしては、配送ルートの代替プランの整備等、リスクに対応できる体制を引き続き整備して参ります。 ③ 当社登録ユーザー数の減少に関するリスク当社の定期購読サービスを利用する総登録ユーザー数は2021年12月末で3,749,692名となっております。当社のビジネスモデルにおける収益源は出版社への取次サービスに係る手数料でありますが、その源泉は「Fujisan.co.jp」を利用する購読者からの購読代金であります。したがって、登録ユーザー数の増減は、当社の経営成績に大きな影響を及ぼすことから、当社では新規登録ユーザーの獲得活動に注力するほか、顧客満足度の向上を通じた定期購読サービスの継続率向上に努めております。しかしながら、登録ユーザー数の拡大に関する施策が計画通りに進捗しなかった場合、あるいは顧客満足度の低下に伴い退会者数が増加した場合等には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、出版社の定期購読事業の移管によるユーザー数の拡大および既に獲得している定期購読顧客に対して物販、イベントでの優遇策等の提供による継続率維持の施策を通じて会員数の拡大、確保に努めております。 ④ 検索エンジンへの集客依存についてインターネットユーザーの多くは、検索エンジンを使って、必要な情報を入手しております。当社事業での新規顧客獲得に係る集客においても、Google等の検索エンジン及びその検索エンジンの表示結果に依存しております。今後、検索エンジン運営事業者における上位表示方針の変更やシステムトラブル等、その他予期せぬ要因によって検索結果の表示が当社にとって優位に働かない場合には、当社が運営するサイトへの集客効果は短期的あるいは長期的に減退し、それによって登録ユーザーの減少に繋がる可能性があります。それらの事態が発生した場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、常に検索エンジンのアルゴリズム変更に対してアンテナを張ることで、サイトへの集客力を維持するとともに、雑誌誌面での定期購読キャンペーンの訴求、出版社サイト経由での定期購読者獲得等を通じて検索エンジン以外の集客手段についても拡大を図っております。 ⑤ 新規事業について当社グループは新規事業として雑誌記事と連動したEC事業(マガコマース)の展開を開始しております。また、2021年度にはビッグデータ領域における当社保有データの活用を検討するため、株式会社Catalyst・Data・Partenersに対して、大手出版社と同タイミングで総額300百万円弱の出資を実行しております。さらに、将来的な展望として当社顧客基盤をベースとしたメディア事業や当社が出版社から預かっている雑誌コンテンツを用いたWEBメディア事業、広告配信事業等への進出も検討して参る予定であります。また、当該領域に参入するために自社グループでの独自展開のみならず、出資、アライアンス、M&A等を行う可能性があります。当該事業について、新規事業、投資等の性質上、計画通りに事業展開が見込めない事態の発生や、出版社等のコンテンツホルダーとの関係悪化、有力コンテンツの導入や利用者のニーズの適確な把握が困難となり、十分な機能の拡充に支障が生じた場合、利用者に対する訴求力の低下、投資したアセットに対する評価減の発生等により、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 法的規制について当社グループの事業に関して、事業継続に著しく重要な影響を及ぼす法的規制はないものと考えておりますが、当社グループの事業に関連する主な法的規制及び当社の対応状況は以下のとおりであります。 イ)電気通信事業法電気通信事業者として通信の秘密の保護等の義務が課せられております。当社は同法に基づき、電気通信事業者として届出を行っております。 ロ)不当景品類及び不当表示防止法過度に高額な景品等の不当な景品類の禁止、優良誤認、有利誤認等不当な表示の禁止等の遵守が求められております。当社は、同法に基づき、キャンペーン等の企画について、経営管理グループが法令に適合しているかを確認するとともに、必要に応じて顧問弁護士に確認を取りながら事業を推進しております。 ハ)特定商取引法通信販売を行う事業者として、広告における一定事項の表示、誇大広告の禁止等の遵守が求められております。当社は、同法に基づき、当社が運営する「Fujisan.co.jp」上に必要事項を開示しております。 ニ)個人情報の保護に関する法律個人情報取扱事業者として、個人情報取得の際に利用目的の特定及び目的以外での個人情報の利用禁止、個人データの適正な管理、保有する個人データについて本人からの開示・訂正等・利用停止等の要求への対応等の義務が課せられております。当社の同法への対応状況は、「(3)情報セキュリティに関するリスク ②個人情報の管理について」に記載のとおりであります。 当社グループでは、企業価値の維持向上のためには、全社的な法令遵守体制の強化、推進が必要不可欠であると認識しており、法令遵守に関する社内ルールを定めた「コンプライアンス憲章」を制定し、当該社内規程の遵守を徹底しておりますが、万が一、予期せぬ事態によって法令違反が発生した場合や、上記を含めた各種法的規制の改正や新たな法的規制の導入が行われた場合等には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 情報セキュリティに関するリスク① 情報システムの支障または情報セキュリティの不備に関するリスク当社グループは、運営する各種サービスにおいて、住所、氏名、電話番号等の利用者個人を特定できる情報を取得しております。当社グループは、利用者のプライバシー及び個人情報の保護に最大限の注意を払い、適切な情報管理を行っておりますが、不正アクセス等による情報の外部への漏洩や悪用等の可能性は皆無とは言えず、これを理由に法的紛争に巻き込まれる可能性があるほか、内外監督当局からの処分を受ける可能性があり、そのような場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループが提供するサービスの多くは、コンピュータシステムを結ぶ通信ネットワークを通じて提供されておりますが、通信ネットワークに生じた障害や、ネットワークまたはコンピュータシステム上のハードウエアもしくはソフトウエアの不具合・欠陥、コンピュータウィルス・マルウエア等外部からの不正な手段によるコンピュータシステム内への侵入等の犯罪行為や役職員の過誤等により、正常なサービスの提供に支障が生じる可能性や、当社グループの不正な利用、重要なデータの消去または不正取得等が発生する可能性があります。これらの事由によるサービスの停止や機能低下が生じた場合、収益機会の喪失、当社グループのシステム自体への信頼性低下または損害賠償請求等が生じる可能性のほか、監督官庁からの処分等を受ける場合があります。さらに、当社グループが保持する情報の不正な利用については、適切な求償先を求めることができない場合、当社グループの損害となります。このような事象が発生した場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、ネットワークのバックアップ体制の整備、セキュリティの強化により、かかるリスクに対応できる体制の構築を進めて参ります。 ② 個人情報の管理について当社は、2003年5月の「個人情報の保護に関する法律」施行を踏まえ、「個人情報保護規程」の制定等により個人情報の取り扱い管理の向上を図っており、2010年1月29日には、プライバシーマークを取得しております。現在まで顧客情報の流出等による問題は発生しておりませんが、今後、顧客情報の流出により問題が発生した場合、当社への損害賠償請求や信用の失墜等により、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、引き続き、プライバシーマーク保持に必要な体制を整備すことでかかるリスクに対応できる体制の構築を進めて参ります。 (4) 事業運営体制に係わるリスクについて① 小規模組織であることについて2021年12月31日現在における当社組織の状況は、取締役5名(うち非常勤取締役1名)、監査役3名(うち非常勤監査役2名)であり、当社グループ全体の従業員数87名(臨時雇用者を除く)となっており、会社の規模に応じた内部管理体制や業務執行体制を構築しております。このため、業容拡大に応じた人員を確保できず役職員による業務遂行に支障が生じた場合、あるいは役職員が予期せず退任または退社した場合には、内部管理体制や業務執行体制が有効に機能せず、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 人材の確保及び育成について当社グループにおいて優秀な人材の確保、育成及び定着は今後の業容拡大のための重要課題であると認識しております。新入社員及び中途入社社員に対するOJT研修の実施等、将来を担う優秀な人材の確保・育成に努め、社内研修等を通じて役職員間のコミュニケーションを図ることで、定着率の向上を図っております。しかしながら、これらの施策が効果的である保証はなく、必要な人材を採用できない場合、また採用し育成した役職員が当社の事業の発展に寄与しなかった場合、あるいは育成した役職員が社外に流出した場合には、優秀な人材の確保に支障をきたす等、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは貴重な人材の外部流出を防ぐために、経営管理部門以外の完全テレワークの実現等、柔軟な働き方を認める体制の整備を図り、従業員のライフワークバランスを向上させることで人材の流出を防ぐ体制を整備して参ります。 ③ 特定人物への依存について当社代表取締役社長である西野伸一郎は、当社の創業者として、事業の立案や実行等、会社運営において、重要な役割を果たしております。当社といたしましては、同氏に過度に依存しない事業体制の構築を目指し、人材の育成及び強化に注力しておりますが、今後不慮の事故等何らかの理由により同氏が当社の業務を執行することが困難になった場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (5) その他① 配当政策について当社では、利益配分につきましては、経営成績及び財政状態を勘案して株主への利益配当を実現することを基本方針としております。しかしながら、当社は当事業年度末現在において成長過程にあり、将来の事業展開と財務体質強化のために必要な内部留保の確保を優先して、創業以来無配当として参りました。当面は、内部留保の充実に努める方針でありますが、将来的には、経営成績及び財政状態を勘案しながら株主への利益の配当を検討する方針であります。なお、配当実施の可能性及びその実施時期等については、現時点において未定であります。 ② 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について当社は、当社役員及び当社従業員並びに当社子会社従業員に対するインセンティブを目的として、新株予約権を付与しております。これらの新株予約権が行使された場合には、当社の1株当たりの株式価値が希薄化することになり、将来における株価へ影響を及ぼす可能性があります。また、当社では今後も新株予約権の付与を行う可能性があり、この場合、さらに1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。また、2019年8月には行使義務条項付有償新株予約権の発行も行っております。なお、当事業年度末現在におけるこれらの新株予約権による潜在株式数は332,760株あり、発行済株式総数3,315,620株の10.04%に相当します。新株予約権の詳細については「第4 提出会社の状況 1 株式等の状況 (2)新株予約権等の状況」に記載のとおりであります。
FY2020|10,005 文字
2 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュフローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 事業環境に関するリスク① インターネット及びEコマース普及の可能性について当社グループは、雑誌定期購読サービスをワンストップで提供するWEBサイト「Fujisan.co.jp」を事業基盤としており、当社の収益はインターネットと強い関連性を有しております。そのため、インターネットの更なる普及が成長のための基本的条件であると考えられます。また、インターネットの普及に伴い、日本市場におけるEコマースも着実に成長しております。2019年の消費者向け国内Eコマース市場は19.4兆円(前年比7.0%増)(出所:経済産業省「令和元年度 内外一体の経済成長戦略構築にかかる国際経済調査事業」(電子商取引に関する市場調査))と報告されておりますが、当社グループの事業成長にはEコマースの普及・浸透が不可欠であります。しかしながら、わが国におけるインターネット及びEコマースの歴史はまだ浅く、インターネット及びEコマースの普及に関して将来の予想予測には不透明な部分があります。今後インターネット利用者数の順調な増加が見られない場合や、Eコマース自体が消費者に受け入れられず、普及が順調に進まない場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、近年、Eコマース市場の拡大に対し、物流網の整備が追い付かず、結果として、物流網の整備、維持のための配送費の値上げ、ヤマトDM便のような従来利用してきたサービスが突然、利用できなくなる等の事象が発生しております。また、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う外出自粛によるEC事業の需要増により倉庫需要及び配送・倉庫関連の人件費が急騰しており、結果として委託費が上昇傾向にあるという事象も発生しております。今後、更にEコマース業界が拡大していくことにより、物流網、人材の需給がひっ迫し、配送環境が更に悪化した場合、物流網の整備のための配送費の値上げ及び配送スピードの悪化による消費者離れが発生し、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、既存の外注業者と連携を取りつつ、不稼働の出版社預り在庫の縮小等によるオペレーション効率化、オペレーション負荷の高い配送について、オペレーションの二重化を検討する等、対応を進めてまいります。 ② インターネット利用者の多様な行動パターンへの対応に関するリスクインターネット業界においては、スマートフォン、タブレット端末等の新たなデバイスの登場により、消費者がより身近にインターネット等を利用できるようになり、当社が運営する「Fujisan.co.jp」の利用者も増加しております。しかしながら、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)や動画、オンラインゲーム等、様々なWEBサービスも増加しており、インターネット利用者の行動パターンが多様化してきております。したがって、当社グループがこのようなインターネット利用者の行動パターンの変化に適切に対応できない場合、当社WEBサイトへの訪問件数や利用時間が低下する可能性があります。そのような事態が発生した場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、インターネット利用者の行動パターンの変化に対応すべく、当面は雑誌のWEB化、スマートフォン対応を進めてまいります。 ③ 出版業界の経営環境について足元における出版業界の経営環境については、書店の減少、書籍購買者の減少等により、販売機会、販売数共に減少し厳しい経営状況が続いております。そのような経営環境の下で、さらに販売先である書店は経営効率改善のため業界再編に動いており、書店の大型化が進んでおります。また、書店は従来の多種類販売型、ショーウインドウ型の販売戦略から、売れ筋書籍を重視する販売に戦略を変えてきており、中小出版社にとってはますます販売機会が減少し、それに伴い販売数も減少するという悪循環に陥っております。このような経営環境の下で、今後において、出版社の廃業が増加し、それに伴って当社グループの取扱雑誌数が減少していった場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 また、新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大により2020年に予定されていた東京オリンピックの開催延期、国内における各種スポーツ系の大会が相次いで中止されております。この結果、スポーツ系の雑誌を中心に定期購読の新規獲得に影響が生じる可能性があります。また、2020年4月7日の緊急事態宣言を受け主に都市圏の大規模書店が営業を自粛した結果、当社の顧客である出版社の経営に重要な影響が生じ、今後の経過によっては、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、既存の定期購読者層を管理している強みを生かし、出版社の経営を定期購読という安定した販売顧客基盤を提供することで支援してまいります。 ④ 競合について当社グループは、雑誌の定期購読サービス提供事業者におけるポジションを確固たるものとするため、ユーザーにとって魅力的なサイトの設計・運営やキャンペーンの実施、新規チャネルの活用、新たなデバイスへの対応などの施策を講じております。しかしながら、価格競争力・サービスレベル・資本力・マーケティング力・知名度という点で、当社グループよりも優位な企業等が、雑誌の定期購読サービスに新規参入した場合や、競合他社による競争の激化による顧客の流出やコストの増加等が発生した場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 法人向け定期購読事業について 新型コロナウイルス感染症により密を避ける行動様式、他人が触れたものに触らないという行動様式が浸透しつつある結果、大規模な待合室を保有する法人顧客のうち、待合室での提供のため雑誌を購入していた顧客層につ いては、今後、解約が増加し、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 また、リモートワークが勤務形態として拡大することで、従来の企業単位、オフィス単位でのビジネス誌を中心とする雑誌購読契約の更新が減少し、新規に個人単位の雑誌の定期購読が行われない場合、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社としては、リモートワークを前提とした雑誌のWEBによる提供等のサービスを検討してまいります。 (2) 事業内容に関するリスク① 特定事業への依存に関するリスク当社グループの事業は、雑誌を基盤としたインターネットを活用したサービスに集中しております。したがって、当社グループの事業は、インターネットやEコマースの普及、出版業界の状況、出版業界固有の再販価格維持制度の状況といった外的要因に影響を受ける可能性があります。今後において、インターネット業界、Eコマース業界、出版業界において、新たな法的規制の導入や法的規制の改正、その他予期せぬ要因によって、これらの業界の発展が阻害される可能性があり、その動向によっては当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 特定の業務委託先に対する依存に関するリスク当社グループは、雑誌販売支援事業の丸請サービスにおける雑誌の配送及び商品保管等の各種オペレーションの大半を、株式会社ニューブックに委託しております。業務を委託するに当たり、当社グループでは様々な事態を考慮して、株式会社大阪屋経由で販売委託を受けている雑誌については株式会社大阪屋経由での配送を行うなど、配送ルートの分散化を進めてはおりますが、予期せぬ事態により、株式会社ニューブックとの間の取引継続が困難になる場合には、代替先の確保、業務の引継ぎ等に時間を要しサービス提供の停止またはサービス提供において大幅な遅れが生じる可能性があります。そのような事象が生じた場合等には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社が委託する倉庫会社、配送会社の配送拠点において新型コロナウイルス感染症の罹患者が発生した場合、購読者に対する雑誌の配送業務に影響が及び、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループとしては、配送ルートの代替プランの整備等、リスクに対応できる体制を引き続き整備してまい ります。 ③ 当社登録ユーザー数の減少に関するリスク当社の定期購読サービスを利用する総登録ユーザー数は2020年12月末で3,518,945名となっております。当社のビジネスモデルにおける収益源は出版社への取次サービスに係る手数料でありますが、その源泉は「Fujisan.co.jp」を利用する購読者からの購読代金であります。したがって、登録ユーザー数の増減は、当社の経営成績に大きな影響を及ぼすことから、当社では新規登録ユーザーの獲得活動に注力するほか、顧客満足度の向上を通じた定期購読サービスの継続率向上に努めております。しかしながら、登録ユーザー数の拡大に関する施策が計画通りに進捗しなかった場合、あるいは顧客満足度の低下に伴い退会者数が増加した場合等には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、出版社の定期購読事業の移管によるユーザー数の拡大および既に獲得している定期購読顧客に対して物販、イベントでの優遇策等の提供による継続率維持の施策を通じて会員数の拡大、確保に努めております。 ④ 検索エンジンへの集客依存についてインターネットユーザーの多くは、検索エンジンを使って、必要な情報を入手しております。当社事業での新規顧客獲得に係る集客においても、Google等の検索エンジン及びその検索エンジンの表示結果に依存しております。今後、検索エンジン運営事業者における上位表示方針の変更やシステムトラブル等、その他予期せぬ要因によって検索結果の表示が当社にとって優位に働かない場合には、当社が運営するサイトへの集客効果は短期的あるいは長期的に減退し、それによって登録ユーザーの減少に繋がる可能性があります。それらの事態が発生した場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、常に検索エンジンのアルゴリズム変更に対してアンテナを張ることで、サイトへの集客力を維持するとともに、雑誌誌面での定期購読キャンペーンの訴求、出版社サイト経由での定期購読者獲得等を通じて検索エンジン以外の集客手段についても拡大を図っております。 ⑤ 新規事業について当社グループは新規事業として雑誌記事と連動したEC事業(マガコマース)の展開を開始しております。また、将来的な展望として当社顧客基盤をベースとしたメディア事業や当社が出版社から預かっている雑誌コンテンツを用いたWEBメディア事業、広告配信事業等への進出も検討して参る予定であります。また、当該領域に参入するために自社グループでの独自展開のみならず、出資、アライアンス、M&A等を行う可能性があります。当該事業について、新規事業、投資等の性質上、計画通りに事業展開が見込めない事態の発生や、出版社等のコンテンツホルダーとの関係悪化、有力コンテンツの導入や利用者のニーズの適確な把握が困難となり、十分な機能の拡充に支障が生じた場合、利用者に対する訴求力の低下等により、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 法的規制について当社グループの事業に関して、事業継続に著しく重要な影響を及ぼす法的規制はないものと考えておりますが、当社グループの事業に関連する主な法的規制及び当社の対応状況は以下のとおりであります。 イ)電気通信事業法電気通信事業者として通信の秘密の保護等の義務が課せられております。当社は同法に基づき、電気通信事業者として届出を行っております。 ロ)不当景品類及び不当表示防止法過度に高額な景品等の不当な景品類の禁止、優良誤認、有利誤認等不当な表示の禁止等の遵守が求められております。当社は、同法に基づき、キャンペーン等の企画について、経営管理グループが法令に適合しているかを確認するとともに、必要に応じて顧問弁護士に確認を取りながら事業を推進しております。 ハ)特定商取引法通信販売を行う事業者として、広告における一定事項の表示、誇大広告の禁止等の遵守が求められております。当社は、同法に基づき、当社が運営する「Fujisan.co.jp」上に必要事項を開示しております。 ニ)個人情報の保護に関する法律個人情報取扱事業者として、個人情報取得の際に利用目的の特定及び目的以外での個人情報の利用禁止、個人データの適正な管理、保有する個人データについて本人からの開示・訂正等・利用停止等の要求への対応等の義務が課せられております。当社の同法への対応状況は、「(3)情報セキュリティに関するリスク ②個人情報の管理について」に記載のとおりであります。 当社グループでは、企業価値の維持向上のためには、全社的な法令遵守体制の強化、推進が必要不可欠であると認識しており、法令遵守に関する社内ルールを定めた「コンプライアンス憲章」を制定し、当該社内規程の遵守を徹底しておりますが、万が一、予期せぬ事態によって法令違反が発生した場合や、上記を含めた各種法的規制の改正や新たな法的規制の導入が行われた場合等には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 情報セキュリティに関するリスク① 情報システムの支障または情報セキュリティの不備に関するリスク当社グループは、運営する各種サービスにおいて、住所、氏名、電話番号等の利用者個人を特定できる情報を取得しております。当社グループは、利用者のプライバシー及び個人情報の保護に最大限の注意を払い、適切な情報管理を行っておりますが、不正アクセス等による情報の外部への漏洩や悪用等の可能性は皆無とは言えず、これを理由に法的紛争に巻き込まれる可能性があるほか、内外監督当局からの処分を受ける可能性があり、そのような場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループが提供するサービスの多くは、コンピュータシステムを結ぶ通信ネットワークを通じて提供されておりますが、通信ネットワークに生じた障害や、ネットワークまたはコンピュータシステム上のハードウエアもしくはソフトウエアの不具合・欠陥、コンピュータウィルス・マルウエア等外部からの不正な手段によるコンピュータシステム内への侵入等の犯罪行為や役職員の過誤等により、正常なサービスの提供に支障が生じる可能性や、当社グループの不正な利用、重要なデータの消去または不正取得等が発生する可能性があります。これらの事由によるサービスの停止や機能低下が生じた場合、収益機会の喪失、当社グループのシステム自体への信頼性低下または損害賠償請求等が生じる可能性のほか、監督官庁からの処分等を受ける場合があります。さらに、当社グループが保持する情報の不正な利用については、適切な求償先を求めることができない場合、当社グループの損害となります。このような事象が発生した場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、ネットワークのバックアップ体制の整備、セキュリティの強化により、かかるリスクに対応できる体制の構築を進めてまいります。 ② 個人情報の管理について当社は、2003年5月の「個人情報の保護に関する法律」施行を踏まえ、「個人情報保護規程」の制定等により個人情報の取り扱い管理の向上を図っており、2010年1月29日には、プライバシーマークを取得しております。現在まで顧客情報の流出等による問題は発生しておりませんが、今後、顧客情報の流出により問題が発生した場合、当社への損害賠償請求や信用の失墜等により、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、引き続き、プライバシーマーク保持に必要な体制を整備すことでかかるリスクに対応できる体制の構築を進めてまいります。 (4) 事業運営体制に係わるリスクについて① 小規模組織であることについて2020年12月31日現在における当社組織の状況は、取締役5名(うち非常勤取締役1名)、監査役3名(うち非常勤監査役2名)であり、当社グループ全体の従業員数84名(臨時雇用者を除く)となっており、会社の規模に応じた内部管理体制や業務執行体制を構築しております。このため、業容拡大に応じた人員を確保できず役職員による業務遂行に支障が生じた場合、あるいは役職員が予期せず退任または退社した場合には、内部管理体制や業務執行体制が有効に機能せず、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 人材の確保及び育成について当社グループにおいて優秀な人材の確保、育成及び定着は今後の業容拡大のための重要課題であると認識しております。新入社員及び中途入社社員に対するOJT研修の実施等、将来を担う優秀な人材の確保・育成に努め、社内研修等を通じて役職員間のコミュニケーションを図ることで、定着率の向上を図っております。しかしながら、これらの施策が効果的である保証はなく、必要な人材を採用できない場合、また採用し育成した役職員が当社の事業の発展に寄与しなかった場合、あるいは育成した役職員が社外に流出した場合には、優秀な人材の確保に支障をきたす等、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは貴重な人材の外部流出を防ぐために、経営管理部門以外の完全テレワークの実現等、柔軟な働き方を認める体制の整備を図り、従業員のライフワークバランスを向上させることで人材の流出を防ぐ体制を整備してまいります。 ③ 特定人物への依存について当社代表取締役社長である西野伸一郎は、当社の創業者として、事業の立案や実行等会社運営において、重要な役割を果たしております。当社といたしましては、同氏に過度に依存しない事業体制の構築を目指し、人材の育成及び強化に注力しておりますが、今後不慮の事故等何らかの理由により同氏が当社の業務を執行することが困難になった場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (5) その他① 配当政策について当社では、利益配分につきましては、経営成績及び財政状態を勘案して株主への利益配当を実現することを基本方針としております。しかしながら、当社は当事業年度末現在において成長過程にあり、将来の事業展開と財務体質強化のために必要な内部留保の確保を優先して、創業以来無配当として参りました。当面は、内部留保の充実に努める方針でありますが、将来的には、経営成績及び財政状態を勘案しながら株主への利益の配当を検討する方針であります。なお、配当実施の可能性及びその実施時期等については、現時点において未定であります。 ② 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について当社は、当社役員及び当社従業員並びに当社子会社従業員に対するインセンティブを目的として、新株予約権を付与しております。これらの新株予約権が行使された場合には、当社の1株当たりの株式価値が希薄化することになり、将来における株価へ影響を及ぼす可能性があります。また、当社では今後も新株予約権の付与を行う可能性があり、この場合、さらに1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。また、2019年8月には行使義務条項付有償新株予約権の発行も行っております。なお、当事業年度末現在におけるこれらの新株予約権による潜在株式数は384,060株あり、発行済株式総数3,315,620株の11.6%に相当します。新株予約権の詳細については「第4 提出会社の状況 1 株式等の状況 (2)新株予約権等の状況」に記載のとおりであります。 ③ 大株主であるカルチュア・コンビニエンス・クラブグループとの関係についてカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社の100%子会社であるカルチュア・エンタテインメント株式会社(以下、「同社」という。)は当社議決権の30.7%を所有する大株主であり、その他の関係会社に該当しております。当社は同社の持分法適用関連会社であり、カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社を構成するグループ(以下、「CCCグループ」という。)においてインターネット上で雑誌の定期購読パッケージの販売を推進する会社と位置付けられております。CCCグループと当社との関係の詳細は以下のとおりであります。 イ)当社役員のCCCグループの役職員との兼任当社はCCCグループより、2名(取締役 大宮敏靖、監査役 遠山孝之)を役員として招聘しております。大宮敏靖、遠山孝之両氏の招聘については、雑誌販売支援事業に関して、事業運営に係る助言を受けるという目的によるものであります。 ロ)CCCグループとの取引関係当連結会計年度におけるCCCグループとの主な取引関係は以下のとおりであります。取引内容取引先金額取引条件等の決定方法雑誌配送請負株式会社CCCメディアハウス5,827千円一般取引条件を勘案し、両社協議の上決定しております。TBNデータ提供料株式会社TSUTAYA600千円一般取引条件を勘案し、両社協議の上決定しております。広告出稿料532千円雑誌配送請負株式会社ネコ・パブリッシング18,735千円一般取引条件を勘案し、両社協議の上決定しております。雑誌配送請負株式会社トップパートナーズ459千円一般取引条件を勘案し、両社協議の上決定しております。雑誌配送請負株式会社復刊ドットコム307千円一般取引条件を勘案し、両社協議の上決定しております。雑誌配送請負株式会社アイビーレコード14千円一般取引条件を勘案し、両社協議の上決定しております。雑誌配送請負株式会社SHIRO471千円一般取引条件を勘案し、両社協議の上決定しております。雑誌配送請負株式会社美術出版社2,441千円一般取引条件を勘案し、両社協議の上決定しております。雑誌配送請負株式会社主婦の友社25千円一般取引条件を勘案し、両社協議の上決定しております。雑誌配送請負株式会社徳間書店2,357千円一般取引条件を勘案し、両社協議の上決定しております。 上記以外に株式会社CCCメディアハウス、株式会社ネコ・パブリッシング、株式会社トップパートナーズ、株式会社復刊ドットコム、株式会社アイビーレコード、株式会社SHIRO、株式会社美術出版社、株式会社主婦の友社、株式会社徳間書店との間で雑誌の定期購読の取次に関する取引が存在しますが、同取引の金額の開示は両社の定期購読事業における取引高の開示に繋がり、この情報は各社の営業機密にあたる関係上、開示を控えさせていただきます。なお、各社との雑誌の定期購読の取次に係る取引につきましては、各社がCCCグループに参画する以前から行っているものであり、当社の業務報酬売上額に占める各社との取引金額の合計は約0.9%と僅少であります。取引条件につきましては一般取引条件を勘案し、各社協議の上決定しております。また、当社の経営上の重要な意思決定において、CCCグループの事前承認事項や事前報告事項は存在せず、同社からの独立性の確保という点で、同社との関係によって当社の自由な事業活動を阻害される状況にないと考えております。
FY2019|8,442 文字
2 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 事業環境に関するリスク① インターネット及びEコマース普及の可能性について当社グループは、雑誌定期購読サービスをワンストップで提供するWEBサイト「Fujisan.co.jp」を事業基盤としており、当社の収益はインターネットと強い関連性を有しております。そのため、インターネットの更なる普及が成長のための基本的条件であると考えられます。また、インターネットの普及に伴い、日本市場におけるEコマースも着実に成長しております。2017年の消費者向け国内Eコマース市場は16.5兆円(前年比9.1%増)(注)と報告されておりますが、当社グループの事業成長にはEコマースの普及・浸透が不可欠であります。しかしながら、わが国におけるインターネット及びEコマースの歴史はまだ浅く、インターネット及びEコマースの普及に関して将来の予想予測には不透明な部分があります。今後インターネット利用者数の順調な増加が見られない場合や、Eコマース自体が消費者に受け入れられず、普及が順調に進まない場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(注) 経済産業省「2017年度我が国経済社会における基盤整備」(電子商取引に関する市場調査)また、近年、Eコマース市場の拡大に対し、物流網の整備が追い付かず、結果として、物流網の整備、維持のための配送費の値上げ、ヤマトDM便のような従来利用してきたサービスが突然、利用できなくなる等の事象が発生しております。また、提携する倉庫会社等で東京オリンピック等の影響により人件費が急騰しており、結果として委託費が上昇傾向にあるという事象も発生しております。今後、更にEコマース業界が拡大していくことにより、物流網、人材の需給がひっ迫し、配送環境が更に悪化した場合、物流網の整備のための配送費の値上げ及び配送スピードの悪化による消費者離れが発生し、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② インターネット利用者の多様な行動パターンへの対応に関するリスクインターネット業界においては、スマートフォン、タブレット端末等の新たなデバイスの登場により、消費者がより身近にインターネット等を利用できるようになり、当社が運営する「Fujisan.co.jp」の利用者も増加しております。しかしながら、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)や動画、オンラインゲーム等、様々なWEBサービスも増加しており、インターネット利用者の行動パターンが多様化してきております。したがって、当社グループがこのようなインターネット利用者の行動パターンの変化に適切に対応できない場合、当社WEBサイトへの訪問件数や利用時間が低下する可能性があります。そのような事態が発生した場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 出版業界の経営環境について足元における出版業界の経営環境については、書店の減少、書籍購買者の減少等により、販売機会、販売数共に減少し厳しい経営状況が続いております。そのような経営環境の下で、さらに販売先である書店は経営効率改善のため業界再編に動いており、書店の大型化が進んでおります。また、書店は従来の多種類販売型、ショーウインドウ型の販売戦略から、売れ筋書籍を重視する販売に戦略を変えてきており、中小出版社にとってはますます販売機会が減少し、それに伴い販売数も減少するという悪循環に陥っております。このような経営環境の下で、今後において、出版社の廃業が増加し、それに伴って当社グループの取扱雑誌数が減少していった場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ④ 競合について当社グループは、雑誌の定期購読サービス提供事業者におけるポジションを確固たるものとするため、ユーザーにとって魅力的なサイトの設計・運営やキャンペーンの実施、新規チャネルの活用、新たなデバイスへの対応などの施策を講じております。しかしながら、価格競争力・サービスレベル・資本力・マーケティング力・知名度という点で、当社グループよりも優位な企業等が、雑誌の定期購読サービスに新規参入した場合や、競合他社による競争の激化による顧客の流出やコストの増加等が発生した場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 事業内容に関するリスク① 特定事業への依存に関するリスク当社グループの事業は、雑誌を基盤としたインターネットを活用したサービスに集中しております。したがって、当社グループの事業は、インターネットやEコマースの普及、出版業界の状況、出版業界固有の再販価格維持制度の状況といった外的要因に影響を受ける可能性があります。今後において、インターネット業界、Eコマース業界、出版業界において、新たな法的規制の導入や法的規制の改正、その他予期せぬ要因によって、これらの業界の発展が阻害される可能性があり、その動向によっては当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 特定の業務委託先に対する依存に関するリスク当社グループは、雑誌販売支援事業の丸請サービスにおける雑誌の配送及び商品保管等の各種オペレーションの大半を、株式会社ニューブックに委託しております。業務を委託するに当たり、当社グループでは様々な事態を考慮して、株式会社大阪屋経由で販売委託を受けている雑誌については株式会社大阪屋経由での配送を行うなど、配送ルートの分散化を進めてはおりますが、予期せぬ事態により、株式会社ニューブックとの間の取引継続が困難になる場合には、代替先の確保、業務の引継ぎ等に時間を要しサービス提供の停止またはサービス提供において大幅な遅れが生じる可能性があります。そのような事象が生じた場合等には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 当社登録ユーザー数の減少に関するリスク当社の定期購読サービスを利用する総登録ユーザー数は2019年12月末で3,232,038名となっております。当社のビジネスモデルにおける収益源は出版社への取次サービスに係る手数料ですが、その源泉は「Fujisan.co.jp」を利用する購読者からの購読代金であります。したがって、登録ユーザー数の増減は、当社の経営成績に大きな影響を及ぼすことから、当社では新規登録ユーザーの獲得活動に注力するほか、顧客満足度の向上を通じた定期購読サービスの継続率向上に努めております。しかしながら、登録ユーザー数の拡大に関する施策が計画どおりに進捗しなかった場合、あるいは顧客満足度の低下に伴い退会者数が増加した場合等には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 検索エンジンへの集客依存についてインターネットユーザーの多くは、検索エンジンを使って、必要な情報を入手しております。当社事業での新規顧客獲得に係る集客においても、Google等の検索エンジン及びその検索エンジンの表示結果に依存しております。今後、検索エンジン運営事業者における上位表示方針の変更やシステムトラブル等、その他予期せぬ要因によって検索結果の表示が当社にとって優位に働かない場合には、当社が運営するサイトへの集客効果は短期的あるいは長期的に減退し、それによって登録ユーザーの減少に繋がる可能性があります。それらの事態が発生した場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 新規事業について当社グループは新規事業として雑誌記事と連動したEC事業(マガコマース)の展開を開始しております。また、将来的な展望として当社顧客基盤をベースとしたメディア事業や当社が出版社から預かっている雑誌コンテンツを用いたWEBメディア事業、広告配信事業等への進出も検討して参る予定であります。また、当該領域に参入するために自社グループでの独自展開のみならず、出資、アライアンス、M&A等を行う可能性があります。当該事業について、新規事業、投資等の性質上、計画通りに事業展開が見込めない事態の発生や、出版社等のコンテンツホルダーとの関係悪化、有力コンテンツの導入や利用者のニーズの適確な把握が困難となり、十分な機能の拡充に支障が生じた場合、利用者に対する訴求力の低下等により、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 法的規制について当社グループの事業に関して、事業継続に著しく重要な影響を及ぼす法的規制はないものと考えておりますが、当社グループの事業に関連する主な法的規制及び当社の対応状況は以下のとおりであります。 イ)電気通信事業法電気通信事業者として通信の秘密の保護等の義務が課せられております。当社は同法に基づき、電気通信事業者として届出を行っております。 ロ)不当景品類及び不当表示防止法過度に高額な景品等の不当な景品類の禁止、優良誤認、有利誤認等不当な表示の禁止等の遵守が求められております。当社は、同法に基づき、キャンペーン等の企画について、経営管理グループが法令に適合しているかを確認するとともに、必要に応じて顧問弁護士に確認を取りながら事業を推進しております。 ハ)特定商取引法通信販売を行う事業者として、広告における一定事項の表示、誇大広告の禁止等の遵守が求められております。当社は、同法に基づき、当社が運営する「Fujisan.co.jp」上に必要事項を開示しております。 ニ)個人情報の保護に関する法律個人情報取扱事業者として、個人情報取得の際に利用目的の特定及び目的以外での個人情報の利用禁止、個人データの適正な管理、保有する個人データについて本人からの開示・訂正等・利用停止等の要求への対応等の義務が課せられております。当社の同法への対応状況は、「(3)情報セキュリティに関するリスク ②個人情報の管理について」に記載のとおりであります。 当社グループでは、企業価値の維持向上のためには、全社的な法令遵守体制の強化、推進が必要不可欠であると認識しており、法令遵守に関する社内ルールを定めた「コンプライアンス憲章」を制定し、当該社内規程の遵守を徹底しておりますが、万が一、予期せぬ事態によって法令違反が発生した場合や、上記を含めた各種法的規制の改正や新たな法的規制の導入が行われた場合等には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 情報セキュリティに関するリスク① 情報システムの支障または情報セキュリティの不備に関するリスク当社グループは、運営する各種サービスにおいて、住所、氏名、電話番号等の利用者個人を特定できる情報を取得しております。当社グループは、利用者のプライバシー及び個人情報の保護に最大限の注意を払い、適切な情報管理を行っておりますが、不正アクセス等による情報の外部への漏洩や悪用等の可能性は皆無とは言えず、これを理由に法的紛争に巻き込まれる可能性があるほか、内外監督当局からの処分を受ける可能性があり、そのような場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループが提供するサービスの多くは、コンピュータシステムを結ぶ通信ネットワークを通じて提供されておりますが、通信ネットワークに生じた障害や、ネットワークまたはコンピュータシステム上のハードウエアもしくはソフトウエアの不具合・欠陥、コンピュータウィルス・マルウエア等外部からの不正な手段によるコンピュータシステム内への侵入等の犯罪行為や役職員の過誤等により、正常なサービスの提供に支障が生じる可能性や、当社グループの不正な利用、重要なデータの消去または不正取得等が発生する可能性があります。これらの事由によるサービスの停止や機能低下が生じた場合、収益機会の喪失、当社グループのシステム自体への信頼性低下または損害賠償請求等が生じる可能性のほか、監督官庁からの処分等を受ける場合があります。さらに、当社グループが保持する情報の不正な利用については、適切な求償先を求めることができない場合、当社グループの損害となります。このような事象が発生した場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 個人情報の管理について当社は、2003年5月の「個人情報の保護に関する法律」施行を踏まえ、「個人情報保護規程」の制定等により個人情報の取り扱い管理の向上を図っており、2010年1月29日には、プライバシーマークを取得しております。現在まで顧客情報の流出等による問題は発生しておりませんが、今後、顧客情報の流出により問題が発生した場合、当社への損害賠償請求や信用の失墜等により、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (4) 事業運営体制に係わるリスクについて① 小規模組織であることについて2019年12月31日現在における当社組織の状況は、取締役5名(うち非常勤取締役1名)、監査役3名(うち非常勤監査役2名)であり、当社グループ全体の従業員数86名(臨時雇用者を除く)となっており、会社の規模に応じた内部管理体制や業務執行体制を構築しております。このため、業容拡大に応じた人員を確保できず役職員による業務遂行に支障が生じた場合、あるいは役職員が予期せず退任または退社した場合には、内部管理体制や業務執行体制が有効に機能せず、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 人材の確保及び育成当社グループにおいて優秀な人材の確保、育成及び定着は今後の業容拡大のための重要課題であると認識しております。新入社員及び中途入社社員に対するOJT研修の実施等、将来を担う優秀な人材の確保・育成に努め、社内研修等を通じて役職員間のコミュニケーションを図ることで、定着率の向上を図っております。しかしながら、これらの施策が効果的である保証はなく、必要な人材を採用できない場合、また採用し育成した役職員が当社の事業の発展に寄与しなかった場合、あるいは育成した役職員が社外に流出した場合には、優秀な人材の確保に支障をきたす等、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 特定人物への依存について当社代表取締役社長である西野伸一郎は、当社の創業者として、事業の立案や実行等会社運営において、重要な役割を果たしております。当社といたしましては、同氏に過度に依存しない事業体制の構築を目指し、人材の育成及び強化に注力しておりますが、今後不慮の事故等何らかの理由により同氏が当社の業務を執行することが困難になった場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (5) その他① 配当政策について当社では、利益配分につきましては、経営成績及び財政状態を勘案して株主への利益配当を実現することを基本方針としております。しかしながら、当社は当事業年度末現在において成長過程にあり、将来の事業展開と財務体質強化のために必要な内部留保の確保を優先して、創業以来無配当として参りました。当面は、内部留保の充実に努める方針でありますが、将来的には、経営成績及び財政状態を勘案しながら株主への利益の配当を検討する方針であります。なお、配当実施の可能性及びその実施時期等については、現時点において未定であります。 ② 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について当社は、当社役員及び当社従業員並びに当社子会社従業員に対するインセンティブ及を目的として、新株予約権を付与しております。これらの新株予約権が行使された場合には、当社の1株当たりの株式価値が希薄化することになり、将来における株価へ影響を及ぼす可能性があります。また、当社では今後も新株予約権の付与を行う可能性があり、この場合、さらに1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。また、2019年8月には行使義務条項付有償新株予約権の発行も行っております。なお、当事業年度末現在、これらの新株予約権による潜在株式数は、486,720株あり、発行済株式総数3,315,620株の14.7%に相当します。新株予約権の詳細については「第4 提出会社の状況 1 株式等の状況 (2)新株予約権等の状況」に記載のとおりであります。 ③ 大株主であるカルチュア・コンビニエンス・クラブグループとの関係についてカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社の100%子会社であるカルチュア・エンタテインメント株式会社(以下、「同社」という。)は当社議決権の31.2%を所有する大株主であり、その他の関係会社に該当しております。当社は同社の持分法適用関連会社であり、カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社を構成するグループ(以下、「CCCグループ」という。)においてインターネット上で雑誌の定期購読パッケージの販売を推進する会社と位置付けられております。CCCグループと当社との関係の詳細は以下のとおりであります。 イ)当社役員のCCCグループの役職員との兼任当社はCCCグループより、2名(取締役 森田稔、監査役 遠山孝之)を役員として招聘しております。森田稔、遠山孝之両氏の招聘については、雑誌販売支援事業に関して、事業運営に係る助言を受けるという目的によるものであります。 ロ)CCCグループとの取引関係当連結会計年度におけるCCCグループとの主な取引関係は以下のとおりであります。取引内容取引先金額取引条件等の決定方法雑誌配送請負株式会社CCCメディアハウス4,830千円一般取引条件を勘案し、両社協議の上決定しております。TBNデータ提供料株式会社TSUTAYA800千円一般取引条件を勘案し、両社協議の上決定しております。広告出稿料583千円雑誌配送請負株式会社ネコ・パブリッシング20,874千円一般取引条件を勘案し、両社協議の上決定しております。雑誌配送請負株式会社トップパートナーズ339千円一般取引条件を勘案し、両社協議の上決定しております。雑誌配送請負株式会社復刊ドットコム213千円一般取引条件を勘案し、両社協議の上決定しております。雑誌配送請負株式会社アイビーレコード17千円一般取引条件を勘案し、両社協議の上決定しております。雑誌配送請負株式会社SHIRO739千円一般取引条件を勘案し、両社協議の上決定しております。雑誌配送請負株式会社美術出版社1,788千円一般取引条件を勘案し、両社協議の上決定しております。雑誌配送請負株式会社主婦の友社438千円一般取引条件を勘案し、両社協議の上決定しております。雑誌配送請負株式会社徳間書店2,237千円一般取引条件を勘案し、両社協議の上決定しております。 上記以外に株式会社CCCメディアハウス、株式会社ネコ・パブリッシング、株式会社トップパートナーズ、株式会社復刊ドットコム、株式会社アイビーレコード、株式会社SHIRO、株式会社美術出版社、株式会社主婦の友社、株式会社徳間書店との間で雑誌の定期購読の取次に関する取引が存在しますが、同取引の金額の開示は両社の定期購読事業における取引高の開示に繋がり、この情報は各社の営業機密にあたる関係上、開示を控えさせて頂きます。なお、各社との雑誌の定期購読の取次に係る取引につきましては、各社がCCCグループに参画する以前から行っているものであり、当社の業務報酬売上額に占める各社との取引金額の合計は約2.8%と僅少であります。取引条件につきましては一般取引条件を勘案し、各社協議の上決定しております。また、当社の経営上の重要な意思決定において、CCCグループの事前承認事項や事前報告事項は存在せず、同社からの独立性の確保という点で、同社との関係によって当社の自由な事業活動を阻害される状況にないと考えております。
FY2018|8,259 文字
2 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 事業環境に関するリスク① インターネット及びEコマース普及の可能性について当社グループは、雑誌定期購読サービスをワンストップで提供するWEBサイト「Fujisan.co.jp」を事業基盤としており、当社の収益はインターネットと強い関連性を有しております。そのため、インターネットの更なる普及が成長のための基本的条件であると考えられます。また、インターネットの普及に伴い、日本市場におけるEコマースも着実に成長しております。平成29年の消費者向け国内Eコマース市場は16.5兆円(前年比9.1%増)(注)と報告されておりますが、当社グループの事業成長にはEコマースの普及・浸透が不可欠であります。しかしながら、わが国におけるインターネット及びEコマースの歴史はまだ浅く、インターネット及びEコマースの普及に関して将来の予想予測には不透明な部分があります。今後インターネット利用者数の順調な増加が見られない場合や、Eコマース自体が消費者に受け入れられず、普及が順調に進まない場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(注) 経済産業省「平成29年度我が国経済社会における基盤整備」(電子商取引に関する市場調査)また、近年、Eコマース市場の拡大に対し、物流網の整備が追い付かず、結果として、物流網の整備、維持のための配送費の値上げ、ヤマトDM便のような従来利用してきたサービスが突然、利用できなくなる等の事象が発生しております。今後、更にEコマース業界が拡大していくことにより、物流網がひっ迫し、配送環境が更に悪化した場合、物流網の整備のための配送費の値上げ及び配送スピードの悪化による消費者離れが発生し、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② インターネット利用者の多様な行動パターンへの対応に関するリスクインターネット業界においては、スマートフォン、タブレット端末等の新たなデバイスの登場により、消費者がより身近にインターネット等を利用できるようになり、当社が運営する「Fujisan.co.jp」の利用者も増加しております。しかしながら、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)や動画、オンラインゲーム等、様々なWEBサービスも増加しており、インターネット利用者の行動パターンが多様化してきております。したがって、当社グループがこのようなインターネット利用者の行動パターンの変化に適切に対応できない場合、当社WEBサイトへの訪問件数や利用時間が低下する可能性があります。そのような事態が発生した場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 出版業界の経営環境について足元における出版業界の経営環境については、書店の減少、書籍購買者の減少等により、販売機会、販売数共に減少し厳しい経営状況が続いております。そのような経営環境の下で、さらに販売先である書店は経営効率改善のため業界再編に動いており、書店の大型化が進んでおります。また、書店は従来の多種類販売型、ショーウインドウ型の販売戦略から、売れ筋書籍を重視する販売に戦略を変えてきており、中小出版社にとってはますます販売機会が減少し、それに伴い販売数も減少するという悪循環に陥っております。このような経営環境の下で、今後において、出版社の廃業が増加し、それに伴って当社グループの取扱雑誌数が減少していった場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ④ 競合について当社グループは、雑誌の定期購読サービス提供事業者におけるポジションを確固たるものとするため、ユーザーにとって魅力的なサイトの設計・運営やキャンペーンの実施、新規チャネルの活用、新たなデバイスへの対応などの施策を講じております。しかしながら、価格競争力・サービスレベル・資本力・マーケティング力・知名度という点で、当社グループよりも優位な企業等が、雑誌の定期購読サービスに新規参入した場合や、競合他社による競争の激化による顧客の流出やコストの増加等が発生した場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(2) 事業内容に関するリスク① 特定事業への依存に関するリスク当社グループの事業は、インターネットを活用した雑誌の定期購読サービスに集中しております。したがって、当社グループの事業は、インターネットやEコマースの普及、出版業界の状況、出版業界固有の再販価格維持制度の状況といった外的要因に影響を受ける可能性があります。今後において、インターネット業界、Eコマース業界、出版業界において、新たな法的規制の導入や法的規制の改正、その他予期せぬ要因によって、これらの業界の発展が阻害される可能性があり、その動向によっては当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 特定の業務委託先に対する依存に関するリスク当社グループは、雑誌販売支援事業の丸請サービスにおける雑誌の配送及び商品保管等の各種オペレーションの大半を、株式会社ニューブックに委託しております。業務を委託するに当たり、当社グループでは様々な事態を考慮して、株式会社大阪屋経由で販売委託を受けている雑誌については株式会社大阪屋経由での配送を行うなど、配送ルートの分散化を進めてはおりますが、予期せぬ事態により、株式会社ニューブックとの間の取引継続が困難になる場合には、代替先の確保、業務の引継ぎ等に時間を要しサービス提供の停止またはサービス提供において大幅な遅れが生じる可能性があります。そのような事象が生じた場合等には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 当社登録ユーザー数の減少に関するリスク当社の定期購読サービスを利用する総登録ユーザー数は平成30年12月末で2,991,139名となっております。当社のビジネスモデルにおける収益源は出版社への取次サービスに係る手数料ですが、その源泉は「Fujisan.co.jp」を利用する購読者からの購読代金であります。したがって、登録ユーザー数の増減は、当社の経営成績に大きな影響を及ぼすことから、当社では新規登録ユーザーの獲得活動に注力するほか、顧客満足度の向上を通じた定期購読サービスの継続率向上に努めております。しかしながら、登録ユーザー数の拡大に関する施策が計画どおりに進捗しなかった場合、あるいは顧客満足度の低下に伴い退会者数が増加した場合等には、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 検索エンジンへの集客依存についてインターネットユーザーの多くは、検索エンジンを使って、必要な情報を入手しております。当社事業での新規顧客獲得に係る集客においても、Google等の検索エンジン及びその検索エンジンの表示結果に依存しております。今後、検索エンジン運営事業者における上位表示方針の変更やシステムトラブル等、その他予期せぬ要因によって検索結果の表示が当社にとって優位に働かない場合には、当社が運営するサイトへの集客効果は短期的あるいは長期的に減退し、それによって登録ユーザーの減少に繋がる可能性があります。それらの事態が発生した場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 新規事業について当社グループは新規事業として雑誌記事と連動したEC事業(マガコマース)の展開を開始しております。また、将来的な展望として当社顧客基盤をベースとしたメディア事業や当社が出版社から預かっている雑誌コンテンツを用いたWEBメディア事業、広告配信事業等への進出も検討して参る予定であります。当該事業について、新規事業の性質上、計画通りに事業展開が見込めない事態の発生や、出版社等のコンテンツホルダーとの関係悪化、有力コンテンツの導入や利用者のニーズの適確な把握が困難となり、十分な機能の拡充に支障が生じた場合、利用者に対する訴求力の低下等により、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 法的規制について当社グループの事業に関して、事業継続に著しく重要な影響を及ぼす法的規制はないものと考えておりますが、当社グループの事業に関連する主な法的規制及び当社の対応状況は以下のとおりであります。 イ)電気通信事業法電気通信事業者として通信の秘密の保護等の義務が課せられております。当社は同法に基づき、電気通信事業者として届出を行っております。 ロ)不当景品類及び不当表示防止法過度に高額な景品等の不当な景品類の禁止、優良誤認、有利誤認等不当な表示の禁止等の遵守が求められております。当社は、同法に基づき、キャンペーン等の企画について、経営管理グループが法令に適合しているかを確認するとともに、必要に応じて顧問弁護士に確認を取りながら事業を推進しております。 ハ)特定商取引法通信販売を行う事業者として、広告における一定事項の表示、誇大広告の禁止等の遵守が求められております。当社は、同法に基づき、当社が運営する「Fujisan.co.jp」上に必要事項を開示しております。 ニ)個人情報の保護に関する法律個人情報取扱事業者として、個人情報取得の際に利用目的の特定及び目的以外での個人情報の利用禁止、個人データの適正な管理、保有する個人データについて本人からの開示・訂正等・利用停止等の要求への対応等の義務が課せられております。当社の同法への対応状況は、「(3)情報セキュリティに関するリスク ②個人情報の管理について」に記載のとおりであります。 当社グループでは、企業価値の維持向上のためには、全社的な法令遵守体制の強化、推進が必要不可欠であると認識しており、法令遵守に関する社内ルールを定めた「コンプライアンス憲章」を制定し、当該社内規程の遵守を徹底しておりますが、万が一、予期せぬ事態によって法令違反が発生した場合や、上記を含めた各種法的規制の改正や新たな法的規制の導入が行われた場合等には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 情報セキュリティに関するリスク① 情報システムの支障または情報セキュリティの不備に関するリスク当社グループは、運営する各種サービスにおいて、住所、氏名、電話番号等の利用者個人を特定できる情報を取得しております。当社グループは、利用者のプライバシー及び個人情報の保護に最大限の注意を払い、適切な情報管理を行っておりますが、不正アクセス等による情報の外部への漏洩や悪用等の可能性は皆無とは言えず、これを理由に法的紛争に巻き込まれる可能性があるほか、内外監督当局からの処分を受ける可能性があり、そのような場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループが提供するサービスの多くは、コンピュータシステムを結ぶ通信ネットワークを通じて提供されておりますが、通信ネットワークに生じた障害や、ネットワークまたはコンピュータシステム上のハードウエアもしくはソフトウエアの不具合・欠陥、コンピュータウィルス・マルウエア等外部からの不正な手段によるコンピュータシステム内への侵入等の犯罪行為や役職員の過誤等により、正常なサービスの提供に支障が生じる可能性や、当社グループの不正な利用、重要なデータの消去または不正取得等が発生する可能性があります。これらの事由によるサービスの停止や機能低下が生じた場合、収益機会の喪失、当社グループのシステム自体への信頼性低下または損害賠償請求等が生じる可能性のほか、監督官庁からの処分等を受ける場合があります。さらに、当社グループが保持する情報の不正な利用については、適切な求償先を求めることができない場合、当社グループの損害となります。このような事象が発生した場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 個人情報の管理について当社は、平成15年5月の「個人情報の保護に関する法律」施行を踏まえ、「個人情報保護規程」の制定等により個人情報の取り扱い管理の向上を図っており、平成22年1月29日には、プライバシーマークを取得しております。現在まで顧客情報の流出等による問題は発生しておりませんが、今後、顧客情報の流出により問題が発生した場合、当社への損害賠償請求や信用の失墜等により、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (4) 事業運営体制に係わるリスクについて① 小規模組織であることについて平成30年12月31日現在における当社組織の状況は、取締役5名(うち非常勤取締役1名)、監査役3名(うち非常勤監査役2名)、従業員数65名(臨時雇用者を除く)となっており、会社の規模に応じた内部管理体制や業務執行体制を構築しております。このため、業容拡大に応じた人員を確保できず役職員による業務遂行に支障が生じた場合、あるいは役職員が予期せず退任または退社した場合には、内部管理体制や業務執行体制が有効に機能せず、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 人材の確保及び育成当社グループにおいて優秀な人材の確保、育成及び定着は今後の業容拡大のための重要課題であると認識しております。新入社員及び中途入社社員に対するOJT研修の実施等、将来を担う優秀な人材の確保・育成に努め、社内研修等を通じて役職員間のコミュニケーションを図ることで、定着率の向上を図っております。しかしながら、これらの施策が効果的である保証はなく、必要な人材を採用できない場合、また採用し育成した役職員が当社の事業の発展に寄与しなかった場合、あるいは育成した役職員が社外に流出した場合には、優秀な人材の確保に支障をきたす等、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 特定人物への依存について当社代表取締役社長である西野伸一郎は、当社の創業者として、事業の立案や実行等会社運営において、重要な役割を果たしております。当社といたしましては、同氏に過度に依存しない事業体制の構築を目指し、人材の育成及び強化に注力しておりますが、今後不慮の事故等何らかの理由により同氏が当社の業務を執行することが困難になった場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (5) その他① 配当政策について当社では、利益配分につきましては、経営成績及び財政状態を勘案して株主への利益配当を実現することを基本方針としております。しかしながら、当社は当事業年度末現在において成長過程にあり、将来の事業展開と財務体質強化のために必要な内部留保の確保を優先して、創業以来無配当として参りました。当面は、内部留保の充実に努める方針でありますが、将来的には、経営成績及び財政状態を勘案しながら株主への利益の配当を検討する方針であります。なお、配当実施の可能性及びその実施時期等については、現時点において未定であります。 ② 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について当社は、当社役員及び当社従業員並びに当社子会社従業員に対するインセンティブを目的として、新株予約権を付与しております。これらの新株予約権が行使された場合には、当社の1株当たりの株式価値が希薄化することになり、将来における株価へ影響を及ぼす可能性があります。また、当社では今後も新株予約権の付与を行う可能性があり、この場合、さらに1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。なお、当事業年度末現在、これらの新株予約権による潜在株式数は、369,720株あり、発行済株式総数3,315,620株の11.2%に相当します。新株予約権の詳細については「第4 提出会社の状況 1 株式等の状況 (2)新株予約権等の状況」に記載のとおりであります。 ③ 大株主であるカルチュア・コンビニエンス・クラブグループとの関係についてカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社の100%子会社であるカルチュア・エンタテインメント株式会社(以下、「同社」という。)は当社議決権の31.68%を所有する大株主であり、その他の関係会社に該当しております。当社は同社の持分法適用関連会社であり、カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社を構成するグループ(以下、「CCCグループ」という。)においてインターネット上で雑誌の定期購読パッケージの販売を推進する会社と位置付けられております。CCCグループと当社との関係の詳細は以下のとおりであります。 イ)当社役員のCCCグループの役職員との兼任当社はCCCグループより、2名(取締役 森田稔、監査役 遠山孝之)を役員として招聘しております。森田稔、遠山孝之両氏の招聘については、雑誌販売支援事業に関して、事業運営に係る助言を受けるという目的によるものであります。 ロ)CCCグループとの取引関係当連結会計年度におけるCCCグループとの主な取引関係は以下のとおりであります。取引内容取引先金額取引条件等の決定方法雑誌配送請負株式会社CCCメディアハウス 11,304千円一般取引条件を勘案し、両社協議の上決定しております。TBNデータ提供料株式会社TSUTAYA 1,100千円一般取引条件を勘案し、両社協議の上決定しております。広告出稿料844千円雑誌配送請負株式会社ネコ・パブリッシング 19,480千円一般取引条件を勘案し、両社協議の上決定しております。販売促進協力137千円雑誌配送請負株式会社トップパートナーズ298千円一般取引条件を勘案し、両社協議の上決定しております。雑誌配送請負株式会社復刊ドットコム163千円一般取引条件を勘案し、両社協議の上決定しております。雑誌配送請負株式会社アイビーレコード15千円一般取引条件を勘案し、両社協議の上決定しております。雑誌配送請負株式会社SHIRO300千円一般取引条件を勘案し、両社協議の上決定しております。雑誌配送請負株式会社美術出版社1,777千円一般取引条件を勘案し、両社協議の上決定しております。雑誌配送請負株式会社主婦の友社70千円一般取引条件を勘案し、両社協議の上決定しております。雑誌配送請負株式会社徳間書店1,608千円一般取引条件を勘案し、両社協議の上決定しております。 上記以外に株式会社CCCメディアハウス、株式会社ネコ・パブリッシング、株式会社トップパートナーズ、株式会社復刊ドットコム、株式会社アイビーレコード、株式会社SHIRO、株式会社美術出版社、株式会社主婦の友社、株式会社徳間書店との間で雑誌の定期購読の取次に関する取引が存在しますが、同取引の金額の開示は両社の定期購読事業における取引高の開示に繋がり、この情報は各社の営業機密にあたる関係上、開示を控えさせて頂きます。なお、各社との雑誌の定期購読の取次に係る取引につきましては、各社がCCCグループに参画する以前から行っているものであり、当社の業務報酬売上額に占める各社との取引金額の合計は約2.8%と僅少であります。取引条件につきましては一般取引条件を勘案し、各社協議の上決定しております。また、当社の経営上の重要な意思決定において、CCCグループの事前承認事項や事前報告事項は存在せず、同社からの独立性の確保という点で、同社との関係によって当社の自由な事業活動を阻害される状況にないと考えております。
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4 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1) 事業環境に関するリスク① インターネット及びEコマース普及の可能性について当社は、雑誌定期購読サービスをワンストップで提供するWEBサイト「Fujisan.co.jp」を事業基盤としており、当社の収益はインターネットと強い関連性を有しております。そのため、インターネットの更なる普及が成長のための基本的条件であると考えられます。また、インターネットの普及に伴い、日本市場におけるEコマースも着実に成長しております。平成28年の消費者向け国内Eコマース市場は15.1兆円(前年比9.9%増)(注)と報告されておりますが、当社の事業成長にはEコマースの普及・浸透が不可欠であります。しかしながら、わが国におけるインターネット及びEコマースの歴史はまだ浅く、インターネット及びEコマースの普及に関して将来の予想予測には不透明な部分があります。今後インターネット利用者数の順調な増加が見られない場合や、Eコマース自体が消費者に受け入れられず、普及が順調に進まない場合には、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(注) 経済産業省「平成28年度我が国経済社会における基盤整備」(電子商取引に関する市場調査)また、近年、Eコマース市場の拡大に対し、物流網の整備が追い付かず、結果として、物流網の整備、維持のための配送費の値上げが発生しております。今後、更にEコマース業界が拡大していくことにより、物流網がひっ迫し、配送環境が更に悪化した場合、物流網の整備のための配送費の値上げ及び配送スピードの悪化による消費者 離れが発生し、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② インターネット利用者の多様な行動パターンへの対応に関するリスクインターネット業界においては、スマートフォン、タブレット端末等の新たなデバイスの登場により、消費者がより身近にインターネット等を利用できるようになり、当社が運営する「Fujisan.co.jp」の利用者も増加しております。しかしながら、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)や動画、オンラインゲーム等、様々なWEBサービスも増加しており、インターネット利用者の行動パターンが多様化してきております。したがって、当社がこのようなインターネット利用者の行動パターンの変化に適切に対応できない場合、当社WEBサイトへの訪問件数や利用時間が低下する可能性があります。そのような事態が発生した場合には、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 出版業界の経営環境について足元における出版業界の経営環境については、書店の減少、書籍購買者の減少等により、販売機会、販売数共に減少し厳しい経営状況が続いております。そのような経営環境の下で、さらに販売先である書店は経営効率改善のため業界再編に動いており、書店の大型化が進んでおります。また、書店は従来の多種類販売型、ショーウインドウ型の販売戦略から、売れ筋書籍を重視する販売に戦略を変えてきており、中小出版社にとってはますます販売機会が減少し、それに伴い販売数も減少するという悪循環に陥っております。このような経営環境の下で、今後において、出版社の廃業が増加し、それに伴って当社の取扱雑誌数が減少していった場合には、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ④ 競合について当社は、雑誌の定期購読サービス提供事業者におけるポジションを確固たるものとするため、ユーザーにとって魅力的なサイトの設計・運営やキャンペーンの実施、新規チャネルの活用、新たなデバイスへの対応などの施策を講じております。しかしながら、価格競争力・サービスレベル・資本力・マーケティング力・知名度という点で、当社よりも優位な企業等が、雑誌の定期購読サービスに新規参入した場合や、競合他社による競争の激化による顧客の流出やコストの増加等が発生した場合には、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 事業内容に関するリスク① 特定事業への依存に関するリスク当社の事業は、インターネットを活用した雑誌の定期購読サービスに集中しております。したがって、当社事業は、インターネットやEコマースの普及、出版業界の状況、出版業界固有の再販価格維持制度の状況といった外的要因に影響を受ける可能性があります。今後において、インターネット業界、Eコマース業界、出版業界において、新たな法的規制の導入や法的規制の改正、その他予期せぬ要因によって、これらの業界の発展が阻害される可能性があり、その動向によっては当社の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 特定の業務委託先に対する依存に関するリスク当社は、雑誌販売支援事業の丸請サービスにおける雑誌の配送及び商品保管等の各種オペレーションを、株式会社ニューブックのみに委託しております。業務を委託するに当たり、当社では様々な事態を考慮して、株式会社大阪屋経由で販売委託を受けている雑誌については株式会社大阪屋経由での配送を行うなど、配送ルートの分散化を進めてはおりますが、予期せぬ事態により、株式会社ニューブックとの間の取引継続が困難になる場合には、代替先の確保、業務の引継ぎ等に時間を要しサービス提供の停止またはサービス提供において大幅な遅れが生じる可能性があります。そのような事象が生じた場合等には、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 当社登録ユーザー数の減少に関するリスク当社の定期購読サービスを利用する総登録ユーザー数は平成29年12月末で2,756,429名となっております。当社のビジネスモデルにおける収益源は出版社への取次サービスに係る手数料ですが、その源泉は「Fujisan.co.jp」を利用する購読者からの購読代金であります。したがって、登録ユーザー数の増減は、当社の経営成績に大きな影響を及ぼすことから、当社では新規登録ユーザーの獲得活動に注力するほか、顧客満足度の向上を通じた定期購読サービスの継続率向上に努めております。しかしながら、登録ユーザー数の拡大に関する施策が計画どおりに進捗しなかった場合、あるいは顧客満足度の低下に伴い退会者数が増加した場合等には、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 検索エンジンへの集客依存についてインターネットユーザーの多くは、検索エンジンを使って、必要な情報を入手しております。当社事業での新規顧客獲得に係る集客においても、Google等の検索エンジン及びその検索エンジンの表示結果に依存しております。今後、検索エンジン運営事業者における上位表示方針の変更やシステムトラブル等、その他予期せぬ要因によって検索結果の表示が当社にとって優位に働かない場合には、当社が運営するサイトへの集客効果は短期的あるいは長期的に減退し、それによって登録ユーザーの減少に繋がる可能性があります。それらの事態が発生した場合には、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 新規事業について当社は新規事業として雑誌記事と連動したEC事業(マガコマース)の展開を開始しております。また、将来的な展望として当社顧客基盤をベースとしたメディア事業や当社が出版社から預かっている雑誌コンテンツを用いたWEBメディア事業、広告配信事業等への進出も検討して参る予定であります。当該事業について、新規事業の性質上、計画通りに事業展開が見込めない事態の発生や、出版社等のコンテンツホルダーとの関係悪化、有力コンテンツの導入や利用者のニーズの適確な把握が困難となり、十分な機能の拡充に支障が生じた場合、利用者に対する訴求力の低下等により、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 法的規制について当社事業に関して、事業継続に著しく重要な影響を及ぼす法的規制はないものと考えておりますが、当社事業に関連する主な法的規制及び当社の対応状況は以下のとおりであります。 イ)電気通信事業法電気通信事業者として通信の秘密の保護等の義務が課せられております。当社は同法に基づき、電気通信事業者として届出を行っております。 ロ)不当景品類及び不当表示防止法過度に高額な景品等の不当な景品類の禁止、優良誤認、有利誤認等不当な表示の禁止等の遵守が求められております。当社は、同法に基づき、キャンペーン等の企画について、経営管理グループが法令に適合しているかを確認するとともに、必要に応じて顧問弁護士に確認を取りながら事業を推進しております。 ハ)特定商取引法通信販売を行う事業者として、広告における一定事項の表示、誇大広告の禁止等の遵守が求められております。当社は、同法に基づき、当社が運営する「Fujisan.co.jp」上に必要事項を開示しております。 ニ)個人情報の保護に関する法律個人情報取扱事業者として、個人情報取得の際に利用目的の特定及び目的以外での個人情報の利用禁止、個人データの適正な管理、保有する個人データについて本人からの開示・訂正等・利用停止等の要求への対応等の義務が課せられております。当社の同法への対応状況は、「(3)情報セキュリティに関するリスク ②個人情報の管理について」に記載のとおりであります。 当社では、企業価値の維持向上のためには、全社的な法令遵守体制の強化、推進が必要不可欠であると認識しており、法令遵守に関する社内ルールを定めた「コンプライアンス憲章」を制定し、当該社内規程の遵守を徹底しておりますが、万が一、予期せぬ事態によって法令違反が発生した場合や、上記を含めた各種法的規制の改正や新たな法的規制の導入が行われた場合等には、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 情報セキュリティに関するリスク① 情報システムの支障または情報セキュリティの不備に関するリスク当社は、運営する各種サービスにおいて、住所、氏名、電話番号、クレジットカード番号等の利用者個人を特定できる情報を取得しております。当社は、利用者のプライバシー及び個人情報の保護に最大限の注意を払い、適切な情報管理を行っておりますが、不正アクセス等による情報の外部への漏洩や悪用等の可能性は皆無とは言えず、これを理由に法的紛争に巻き込まれる可能性があるほか、内外監督当局からの処分を受ける可能性があり、そのような場合には、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社が提供するサービスの多くは、コンピュータシステムを結ぶ通信ネットワークを通じて提供されておりますが、通信ネットワークに生じた障害や、ネットワークまたはコンピュータシステム上のハードウエアもしくはソフトウエアの不具合・欠陥、コンピュータウィルス・マルウエア等外部からの不正な手段によるコンピュータシステム内への侵入等の犯罪行為や役職員の過誤等により、正常なサービスの提供に支障が生じる可能性や、当社の不正な利用、重要なデータの消去または不正取得等が発生する可能性があります。これらの事由によるサービスの停止や機能低下が生じた場合、収益機会の喪失、当社のシステム自体への信頼性低下または損害賠償請求等が生じる可能性のほか、監督官庁からの処分等を受ける場合があります。さらに、当社の不正な利用については、適切な求償先を求めることができない場合、当社の損害となります。このような事象が発生した場合には、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 個人情報の管理について当社は、平成15年5月の「個人情報の保護に関する法律」施行を踏まえ、「個人情報保護規程」の制定等により個人情報の取り扱い管理の向上を図っており、平成22年1月29日には、プライバシーマークを取得しております。現在まで顧客情報の流出等による問題は発生しておりませんが、今後、顧客情報の流出により問題が発生した場合、当社への損害賠償請求や信用の失墜等により、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (4) 事業運営体制に係わるリスクについて① 小規模組織であることについて平成29年12月31日現在における当社組織の状況は、取締役5名(うち非常勤取締役1名)、監査役3名(うち非常勤監査役2名)、従業員数55名(臨時雇用者を除く)となっており、会社の規模に応じた内部管理体制や業務執行体制を構築しております。このため、業容拡大に応じた人員を確保できず役職員による業務遂行に支障が生じた場合、あるいは役職員が予期せず退任または退社した場合には、内部管理体制や業務執行体制が有効に機能せず、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 人材の確保及び育成当社において優秀な人材の確保、育成及び定着は今後の業容拡大のための重要課題であると認識しております。新入社員及び中途入社社員に対するOJT研修の実施等、将来を担う優秀な人材の確保・育成に努め、社内研修等を通じて役職員間のコミュニケーションを図ることで、定着率の向上を図っております。しかしながら、これらの施策が効果的である保証はなく、必要な人材を採用できない場合、また採用し育成した役職員が当社の事業の発展に寄与しなかった場合、あるいは育成した役職員が社外に流出した場合には、優秀な人材の確保に支障をきたす等、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 特定人物への依存について当社代表取締役社長である西野伸一郎は、当社の創業者として、事業の立案や実行等会社運営において、重要な役割を果たしております。当社といたしましては、同氏に過度に依存しない事業体制の構築を目指し、人材の育成及び強化に注力しておりますが、今後不慮の事故等何らかの理由により同氏が当社の業務を執行することが困難になった場合には、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (5) その他① 配当政策について当社では、利益配分につきましては、経営成績及び財政状態を勘案して株主への利益配当を実現することを基本方針としております。しかしながら、当社は当事業年度末現在において成長過程にあり、将来の事業展開と財務体質強化のために必要な内部留保の確保を優先して、創業以来無配当として参りました。当面は、内部留保の充実に努める方針でありますが、将来的には、経営成績及び財政状態を勘案しながら株主への利益の配当を検討する方針であります。なお、配当実施の可能性及びその実施時期等については、現時点において未定であります。 ② 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について当社は、当社役員及び当社従業員並びに当社子会社従業員に対するインセンティブを目的として、新株予約権を付与しております。これらの新株予約権が行使された場合には、当社の1株当たりの株式価値が希薄化することになり、将来における株価へ影響を及ぼす可能性があります。また、当社では今後も新株予約権の付与を行う可能性があり、この場合、さらに1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。なお、当事業年度末現在、これらの新株予約権による潜在株式数は、372,320株あり、発行済株式総数3,315,620株の11.2%に相当します。新株予約権の詳細については「第4 提出会社の状況 1 株式等の状況 (2)新株予約権等の状況」に記載のとおりであります。 ③ 大株主であるカルチュア・コンビニエンス・クラブグループとの関係についてカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社の100%子会社であるカルチュア・エンタテインメント株式会社(以下、「同社」という。)は当社議決権の29.6%を所有する大株主であり、その他の関係会社に該当しております。当社は同社の持分法適用関連会社であり、カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社を構成するグループ(以下、「CCCグループ」という。)においてインターネット上で雑誌の定期購読パッケージの販売を推進する会社と位置付けられております。CCCグループと当社との関係の詳細は以下のとおりであります。 イ)当社役員のCCCグループの役職員との兼任当社はCCCグループより、2名(取締役 吉田孝浩、監査役 遠山孝之)を役員として招聘しております。吉田孝浩、遠山孝之両氏の招聘については、雑誌販売支援事業に関して、事業運営に係る助言を受けるという目的によるものであります。 ロ)CCCグループとの取引関係当事業年度におけるCCCグループとの主な取引関係は以下のとおりであります。取引内容取引先金額取引条件等の決定方法雑誌配送請負株式会社CCCメディアハウス 3,998千円一般取引条件を勘案し、両社協議の上決定しております。TBNデータ提供料株式会社TSUTAYA 1,200千円一般取引条件を勘案し、両社協議の上決定しております。広告出稿料839千円雑誌配送請負株式会社ネコ・パブリッシング 18,622千円一般取引条件を勘案し、両社協議の上決定しております。販売促進協力300千円雑誌配送請負クロニクルブックス・ジャパン株式会社308千円一般取引条件を勘案し、両者協議の上決定しております。雑誌配送請負株式会社復刊ドットコム191千円一般取引条件を勘案し、両者協議の上決定しております。雑誌配送請負株式会社アイビーレコード20千円一般取引条件を勘案し、両者協議の上決定しております。雑誌配送請負株式会社CCCカーライフラボ235千円一般取引条件を勘案し、両者協議の上決定しております。雑誌配送請負株式会社美術出版社2,138千円一般取引条件を勘案し、両者協議の上決定しております。雑誌配送請負株式会社主婦の友社40千円一般取引条件を勘案し、両社協議の上決定しております。販売促進協力124千円雑誌配送請負株式会社徳間書店2,684千円一般取引条件を勘案し、両社協議の上決定しております。 上記以外に株式会社CCCメディアハウス、株式会社ネコ・パブリッシング、クロニクルブックス・ジャパン株式会社、株式会社復刊ドットコム、株式会社アイビーレコード、株式会社CCCカーライフラボ及び株式会社美術出版社、株式会社主婦の友社、株式会社徳間書店との間で雑誌の定期購読の取次に関する取引が存在しますが、同取引の金額の開示は両社の定期購読事業における取引高の開示に繋がり、この情報は各社の営業機密にあたる関係上、開示を控えさせて頂きます。なお、各社との雑誌の定期購読の取次に係る取引につきましては、各社がCCCグループに参画する以前から行っているものであり、当社の業務報酬売上額に占める各社との取引金額の合計は約1.7%と僅少であります。取引条件につきましては一般取引条件を勘案し、各社協議の上決定しております。また、当社の経営上の重要な意思決定において、CCCグループの事前承認事項や事前報告事項は存在せず、同社からの独立性の確保という点で、同社との関係によって当社の自由な事業活動を阻害される状況にないと考えております。
FY2016|8,346 文字
4 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1) 事業環境に関するリスク① インターネット及びEコマース普及の可能性について当社は、雑誌定期購読サービスをワンストップで提供するWEBサイト「Fujisan.co.jp」を事業基盤としており、当社の収益はインターネットと強い関連性を有しております。そのため、インターネットの更なる普及が成長のための基本的条件であると考えられます。また、インターネットの普及に伴い、日本市場におけるEコマースも着実に成長しております。平成27年の消費者向け国内Eコマース市場は13.8兆円(前年比7.6%増)(注)と報告されておりますが、当社の事業成長にはEコマースの普及・浸透が不可欠であります。しかしながら、わが国におけるインターネット及びEコマースの歴史はまだ浅く、インターネット及びEコマースの普及に関して将来の予想予測には不透明な部分があります。今後インターネット利用者数の順調な増加が見られない場合や、Eコマース自体が消費者に受け入れられず、普及が順調に進まない場合には、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(注) 経済産業省「平成27年度我が国経済社会における基盤整備」(電子商取引に関する市場調査) ② インターネット利用者の多様な行動パターンへの対応に関するリスクインターネット業界においては、スマートフォン、タブレット端末等の新たなデバイスの登場により、消費者がより身近にインターネット等を利用できるようになり、当社が運営する「Fujisan.co.jp」の利用者も増加しております。しかしながら、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)や動画、オンラインゲーム等、様々なWEBサービスも増加しており、インターネット利用者の行動パターンが多様化してきております。したがって、当社がこのようなインターネット利用者の行動パターンの変化に適切に対応できない場合、当社WEBサイトへの訪問件数や利用時間が低下する可能性があります。そのような事態が発生した場合には、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 出版業界の経営環境について足元における出版業界の経営環境については、書店の減少、書籍購買者の減少等により、販売機会、販売数共に減少し厳しい経営状況が続いております。そのような経営環境の下で、さらに販売先である書店は経営効率改善のため業界再編に動いており、書店の大型化が進んでおります。また、書店は従来の多種類販売型、ショーウインドウ型の販売戦略から、売れ筋書籍を重視する販売に戦略を変えてきており、中小出版社にとってはますます販売機会が減少し、それに伴い販売数も減少するという悪循環に陥っております。このような経営環境の下で、今後において、出版社の廃業が増加し、それに伴って当社の取扱雑誌数が減少していった場合には、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ④ 競合について当社は、雑誌の定期購読サービス提供事業者におけるポジションを確固たるものとするため、ユーザーにとって魅力的なサイトの設計・運営やキャンペーンの実施、新規チャネルの活用、新たなデバイスへの対応などの施策を講じております。しかしながら、価格競争力・サービスレベル・資本力・マーケティング力・知名度という点で、当社よりも優位な企業等が、雑誌の定期購読サービスに新規参入した場合や、競合他社による競争の激化による顧客の流出やコストの増加等が発生した場合には、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 事業内容に関するリスク① 特定事業への依存に関するリスク当社の事業は、インターネットを活用した雑誌の定期購読サービスに集中しております。したがって、当社事業は、インターネットやEコマースの普及、出版業界の状況、出版業界固有の再販価格維持制度の状況といった外的要因に影響を受ける可能性があります。今後において、インターネット業界、Eコマース業界、出版業界において、新たな法的規制の導入や法的規制の改正、その他予期せぬ要因によって、これらの業界の発展が阻害される可能性があり、その動向によっては当社の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 特定の業務委託先に対する依存に関するリスク当社は、雑誌販売支援事業の丸請サービスにおける雑誌の配送及び商品保管等の各種オペレーションを、株式会社ニューブックのみに委託しております。業務を委託するに当たり、当社では様々な事態を考慮して、株式会社大阪屋経由で販売委託を受けている雑誌については株式会社大阪屋経由での配送を行うなど、配送ルートの分散化を進めてはおりますが、予期せぬ事態により、株式会社ニューブックとの間の取引継続が困難になる場合には、代替先の確保、業務の引継ぎ等に時間を要しサービス提供の停止またはサービス提供において大幅な遅れが生じる可能性があります。そのような事象が生じた場合等には、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 当社登録ユーザー数の減少に関するリスク当社の定期購読サービスを利用する総登録ユーザー数は平成28年12月末で2,475,018人となっております。当社のビジネスモデルにおける収益源は出版社への取次サービスに係る手数料ですが、その源泉は「Fujisan.co.jp」を利用する購読者からの購読代金であります。したがって、登録ユーザー数の増減は、当社の経営成績に大きな影響を及ぼすことから、当社では新規登録ユーザーの獲得活動に注力するほか、顧客満足度の向上を通じた定期購読サービスの継続率向上に努めております。しかしながら、登録ユーザー数の拡大に関する施策が計画どおりに進捗しなかった場合、あるいは顧客満足度の低下に伴い退会者数が増加した場合等には、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 検索エンジンへの集客依存についてインターネットユーザーの多くは、検索エンジンを使って、必要な情報を入手しております。当社事業での新規顧客獲得に係る集客においても、Google等の検索エンジン及びその検索エンジンの表示結果に依存しております。今後、検索エンジン運営事業者における上位表示方針の変更やシステムトラブル等、その他予期せぬ要因によって検索結果の表示が当社にとって優位に働かない場合には、当社が運営するサイトへの集客効果は短期的あるいは長期的に減退し、それによって登録ユーザーの減少に繋がる可能性があります。それらの事態が発生した場合には、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 新規事業について当社は新規事業として雑誌記事と連動したEC事業(マガコマース)の展開を検討しております。また、将来的な展望として当社顧客基盤をベースとしたメディア事業や当社が出版社から預かっている雑誌記事を用いた広告配信事業への進出も検討して参る予定であります。当該事業について、新規事業の性質上、計画通りに事業展開が見込めない事態の発生や、出版社等のコンテンツホルダーとの関係悪化、有力コンテンツの導入や利用者のニーズの適確な把握が困難となり、十分な機能の拡充に支障が生じた場合、利用者に対する訴求力の低下等により、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 法的規制について当社事業に関して、事業継続に著しく重要な影響を及ぼす法的規制はないものと考えておりますが、当社事業に関連する主な法的規制及び当社の対応状況は以下のとおりであります。 イ)電気通信事業法電気通信事業者として通信の秘密の保護等の義務が課せられております。当社は同法に基づき、電気通信事業者として届出を行っております。 ロ)不当景品類及び不当表示防止法過度に高額な景品等の不当な景品類の禁止、優良誤認、有利誤認等不当な表示の禁止等の遵守が求められております。当社は、同法に基づき、キャンペーン等の企画について、経営管理グループが法令に適合しているかを確認するとともに、必要に応じて顧問弁護士に確認を取りながら事業を推進しております。 ハ)特定商取引法通信販売を行う事業者として、広告における一定事項の表示、誇大広告の禁止等の遵守が求められております。当社は、同法に基づき、当社が運営する「Fujisan.co.jp」上に必要事項を開示しております。 ニ)個人情報の保護に関する法律個人情報取扱事業者として、個人情報取得の際に利用目的の特定及び目的以外での個人情報の利用禁止、個人データの適正な管理、保有する個人データについて本人からの開示・訂正等・利用停止等の要求への対応等の義務が課せられております。当社の同法への対応状況は、「(3)情報セキュリティに関するリスク ②個人情報の管理について」に記載のとおりであります。 当社では、企業価値の維持向上のためには、全社的な法令遵守体制の強化、推進が必要不可欠であると認識しており、法令遵守に関する社内ルールを定めた「コンプライアンス憲章」を制定し、当該社内規程の遵守を徹底しておりますが、万が一、予期せぬ事態によって法令違反が発生した場合や、上記を含めた各種法的規制の改正や新たな法的規制の導入が行われた場合等には、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 情報セキュリティに関するリスク① 情報システムの支障または情報セキュリティの不備に関するリスク当社は、運営する各種サービスにおいて、住所、氏名、電話番号、クレジットカード番号等の利用者個人を特定できる情報を取得しております。当社は、利用者のプライバシー及び個人情報の保護に最大限の注意を払い、適切な情報管理を行っておりますが、不正アクセス等による情報の外部への漏洩や悪用等の可能性は皆無とは言えず、これを理由に法的紛争に巻き込まれる可能性があるほか、内外監督当局からの処分を受ける可能性があり、そのような場合には、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社が提供するサービスの多くは、コンピュータシステムを結ぶ通信ネットワークを通じて提供されておりますが、通信ネットワークに生じた障害や、ネットワークまたはコンピュータシステム上のハードウエアもしくはソフトウエアの不具合・欠陥、コンピュータウィルス・マルウエア等外部からの不正な手段によるコンピュータシステム内への侵入等の犯罪行為や役職員の過誤等により、正常なサービスの提供に支障が生じる可能性や、当社の不正な利用、重要なデータの消去または不正取得等が発生する可能性があります。これらの事由によるサービスの停止や機能低下が生じた場合、収益機会の喪失、当社のシステム自体への信頼性低下または損害賠償請求等が生じる可能性のほか、監督官庁からの処分等を受ける場合があります。さらに、当社の不正な利用については、適切な求償先を求めることができない場合、当社の損害となります。このような事象が発生した場合には、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 個人情報の管理について当社は、平成15年5月の「個人情報の保護に関する法律」施行を踏まえ、「個人情報保護規程」の制定等により個人情報の取り扱い管理の向上を図っており、平成22年1月29日には、プライバシーマークを取得しております。現在まで顧客情報の流出等による問題は発生しておりませんが、今後、顧客情報の流出により問題が発生した場合、当社への損害賠償請求や信用の失墜等により、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (4) 事業運営体制に係わるリスクについて① 小規模組織であることについて平成28年12月31日現在における当社組織の状況は、取締役6名(うち非常勤取締役2名)、監査役3名(うち非常勤監査役2名)、従業員数55名(臨時雇用者を除く)となっており、会社の規模に応じた内部管理体制や業務執行体制を構築しております。このため、業容拡大に応じた人員を確保できず役職員による業務遂行に支障が生じた場合、あるいは役職員が予期せず退任または退社した場合には、内部管理体制や業務執行体制が有効に機能せず、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 人材の確保及び育成当社において優秀な人材の確保、育成及び定着は今後の業容拡大のための重要課題であると認識しております。新入社員及び中途入社社員に対するOJT研修の実施等、将来を担う優秀な人材の確保・育成に努め、社内研修等を通じて役職員間のコミュニケーションを図ることで、定着率の向上を図っております。しかしながら、これらの施策が効果的である保証はなく、必要な人材を採用できない場合、また採用し育成した役職員が当社の事業の発展に寄与しなかった場合、あるいは育成した役職員が社外に流出した場合には、優秀な人材の確保に支障をきたす等、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 特定人物への依存について当社代表取締役社長である西野伸一郎は、当社の創業者として、事業の立案や実行等会社運営において、重要な役割を果たしております。当社といたしましては、同氏に過度に依存しない事業体制の構築を目指し、人材の育成及び強化に注力しておりますが、今後不慮の事故等何らかの理由により同氏が当社の業務を執行することが困難になった場合には、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (5) その他① 資金使途について株式上場に伴う公募増資による調達資金は、株式上場による知名度向上を利用して定期購読市場拡大のために全額を広告宣伝費に充当する予定であります。しかしながら、インターネット関連業界、その他事業環境の変化に対応するために、調達資金が計画通り使用されない可能性があります。また、計画通りに使用された場合でも、想定通りの効果を得られず、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 配当政策について当社では、利益配分につきましては、経営成績及び財政状態を勘案して株主への利益配当を実現することを基本方針としております。しかしながら、当社は当事業年度末現在において成長過程にあり、将来の事業展開と財務体質強化のために必要な内部留保の確保を優先して、創業以来無配当として参りました。当面は、内部留保の充実に努める方針でありますが、将来的には、経営成績及び財政状態を勘案しながら株主への利益の配当を検討する方針であります。なお、配当実施の可能性及びその実施時期等については、現時点において未定であります。 ③ 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について当社は、当社役員及び当社従業員並びに当社子会社従業員に対するインセンティブを目的として、新株予約権を付与しております。これらの新株予約権が行使された場合には、当社の1株当たりの株式価値が希薄化することになり、将来における株価へ影響を及ぼす可能性があります。また、当社では今後も新株予約権の付与を行う可能性があり、この場合、さらに1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。なお、当事業年度末現在、これらの新株予約権による潜在株式数は、207,850株あり、発行済株式総数1,636,870株の12.7%に相当します。新株予約権の詳細については「第4 提出会社の状況 1 株式等の状況 (2)新株予約権等の状況」に記載のとおりであります。 ④ 大株主であるカルチュア・コンビニエンス・クラブグループとの関係についてカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社の100%子会社であるカルチュア・エンタテインメント株式会社(以下、「同社」という。)は当社議決権の26.1%を所有する大株主であり、その他の関係会社に該当しております。当社は同社の持分法適用関連会社であり、カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社を構成するグループ(以下、「CCCグループ」という。)においてインターネット上で雑誌の定期購読パッケージの販売を推進する会社と位置付けられております。CCCグループと当社との関係の詳細は以下のとおりであります。 イ)当社役員のCCCグループの役職員との兼任当社はCCCグループより、2名(取締役 高橋誉則、監査役 遠山孝之)を役員として招聘しており、当社代表取締役社長である西野伸一郎はカルチュア・エンタテインメント株式会社の子会社である株式会社ネコ・パブリッシングの取締役を兼務しております。高橋誉則、遠山孝之両氏の招聘については、雑誌販売支援事業に関して、事業運営に係る助言を受けるという目的によるものであり、西野伸一郎による株式会社ネコ・パブリッシングの取締役兼務については、当社の経営者として出版社のニーズや経営課題等を的確に把握するという事業運営上のメリットを享受することを目的としたものであります。 ロ)CCCグループとの取引関係当事業年度におけるCCCグループとの主な取引関係は以下のとおりであります。取引内容取引先金額取引条件等の決定方法雑誌配送請負株式会社CCCメディアハウス 1,906千円一般取引条件を勘案し、両社協議の上決定しております。TBNデータ提供料株式会社TSUTAYA 1,200千円一般取引条件を勘案し、両社協議の上決定しております。広告出稿料1,015千円雑誌配送請負株式会社ネコ・パブリッシング 16,597千円一般取引条件を勘案し、両社協議の上決定しております。販売促進協力874千円雑誌配送請負株式会社CLASSIX MEDIA340千円一般取引条件を勘案し、両者協議の上決定しております。雑誌配送請負株式会社復刊ドットコム157千円一般取引条件を勘案し、両者協議の上決定しております。雑誌配送請負株式会社アイビーレコード232千円一般取引条件を勘案し、両者協議の上決定しております。雑誌配送請負株式会社CCCカーライフラボ172千円一般取引条件を勘案し、両者協議の上決定しております。雑誌配送請負株式会社美術出版社1,800千円一般取引条件を勘案し、両者協議の上決定しております。 上記以外に株式会社CCCメディアハウス、株式会社ネコ・パブリッシング、株式会社CLASSIX MEDIA、株式会社復刊ドットコム、株式会社アイビーレコード、株式会社CCCカーライフラボ及び株式会社美術出版社との間で雑誌の定期購読の取次に関する取引が存在しますが、同取引の金額の開示は両社の定期購読事業における取引高の開示に繋がり、この情報は各社の営業機密にあたる関係上、開示を控えさせて頂きます。なお、各社との雑誌の定期購読の取次に係る取引につきましては、各社がCCCグループに参画する以前から行っているものであり、当社の業務報酬売上額に占める各社との取引金額の合計は約1.4%と僅少であります。取引条件につきましては一般取引条件を勘案し、各社協議の上決定しております。また、当社の経営上の重要な意思決定において、CCCグループの事前承認事項や事前報告事項は存在せず、同社からの独立性の確保という点で、同社との関係によって当社の自由な事業活動を阻害される状況にないと考えております。 ⑤ 株式の流動性について当事業年度末現在において、トランス・コスモス株式会社(以下、同社という。)は当社の発行済株式総数の13.3%(218,500株)を保有しておりますが、同社による当社への投資は当初、インキュベーション投資として実施されたものであります。そのため、当社上場後、同社の株式が市場で売却されるリスクがあり、同社が市場で一斉売却した場合、当社の株価に影響を与える可能性があります。