5【研究開発活動】当社グループの研究開発活動には、基礎的な要素技術の開発と、現在の製品の改善のための開発があります。 なお、当連結会計年度の研究開発費は866百万円であり、この他売上原価に算入されているソフトウエア開発費用1,632百万円と合わせ、開発活動に関する費用の総額は2,499百万円であります。当連結会計年度における研究開発活動の主なものの概要は、セグメント別に以下のとおりです。 (1)ITセキュリティ事業ITセキュリティ事業の研究開発費は484百万円であります。主要な研究開発項目は以下のとおりです。[製品]①SmartOn新バージョンの開発・リリース世界最高水準の新顔認証エンジンを搭載したPCログオンソフト「SmartOn」の新バージョンを開発しリリースしました。SmartOnは、顔や指紋、ICカードなどを用いた多要素認証で、PC利用時の認証を強化します。さらに、USBメモリなどの利用や、データへのアクセス制御をトータルに実現するPCセキュリティシステムです。テレワークにおいて、PC内蔵カメラによる顔認証により厳格でスムーズな本人認証を可能にします。出社時においても、高い認証精度を持つ顔認証エンジンを搭載し、マスク着用時でも本人認証を可能にします。また、マスク着用のほか、メガネの着用や顔の角度・経年変化にも対応しています。②SecureGateway/SecureBrowser新バージョンの開発・リリースSecureBrowserのユーザー認証で使用する認証サーバーとして、ID認証サービス「Soliton OneGate」を利用する機能を追加したSecureGateway の新バージョンをリリースしました。また、Windows版SecureBrowserⅡでは、リモートアクセスに加えてネットワーク分離環境での利用が増える中、ユーザーの多様なニーズに対応するため、ブックマークバーの表示や、閲覧データ(履歴、Cookie、プロキシ認証情報)の保存、ダウンロードしたファイルをFileZen S(弊社製品)へアップロードする操作の簡易化など、主にユーザーの利便性向上を目的とする機能強化を実施した新バージョンをリリースしました。③WrappingBox新バージョンの開発・リリースWrappingBoxの隔離領域内で利用する標準のブラウザーとしてWindows版SecureBrowserⅡを同梱し、機能を刷新した新バージョンをリリースしました。Internet ExplorerベースのSecureBrowser Proでは正常に動作しなかったWebサイトも表示できるようになり、SecureBrowserⅡで強化された機能をWrappingBoxのユーザーも利用できるようになりました。また、隔離領域内で動作するアプリケーション間のデータのやりとりや、SecureBrowserⅡでの操作感をさらに向上させるために、クリップボード制御とドラッグアンドドロップ制御についての処理を全面的に見直し、ユーザーにとってより使いやすい製品になっています。[クラウドサービス]①OneGate新バージョンの開発・リリースネットワーク認証から社内外のアプリケーション利用までの多要素認証に対応したID認証サービス「Soliton OneGate」の機能追加を実施した新バージョンの開発・サービス提供を実施しました。新バージョンでは認証機能の強化としてリスクベース認証に対応しており、OneGateへのログインの際にログインユーザーの位置情報などを取得し、リスクがあると判断した場合にだけ追加の認証を要求することにより利便性を維持しつつログイン時のセキュリティ強化を実現します。また、スマートフォンを利用したWindows端末へのログイン、Chromebookへの証明書配布などもサポートし、利便性と運用性の更なる向上を図りました。(2)映像コミュニケーション事業映像コミュニケーション事業の研究開発費は10百万円であります。主要な研究開発項目は以下のとおりです。①4KエンコーダーのZao-Xを発売開始モバイル回線を利用して高画質の動画をライブ中継するSmart-telecasterシリーズの最新モデルとして「Smart-telecaster Zao-X」を発売開始しました。従来機との大きな違いは、4K解像度の中継をサポートしていること、LTEモデムを4つ束ねるMLU(Multi Link Unit)を同梱したこと、です。また、最短遅延(Grass to grass 50ms)を従来機より継承しています。②クラウド経由で制御信号を伝達従来の当社の遠隔制御システムはエンコーダーとデコーダーを1対1で接続する構成でしかできませんでしたが、Zao Cloud Viewに統合することによりサーバー経由での短遅延での制御が可能になりました。この統合により、遠隔操縦をしているオペレーターはもちろん、それ以外の場所でその制御状態を監視したり、複数の車両を一人のオペレーターが監視管理できるシステムを構築することが可能になりました。受信側は前連結会計年度に開発したH.265対応Webブラウザを使用します。高画質の画像をモニタリングし、ハンドルなどのコントロール信号を同ブラウザ経由で伝送します。専用ワークステーションを用いていた従来システムと比較して安価に受信側のシステムを構成することが可能です。(3)Eco 新規事業開発Eco 新規事業開発の研究開発費は242百万円であります。主要な研究開発項目は以下のとおりです。①アナログ方式エッジAIチップの開発超低消費電力でありながら、端末において高度な認識を可能にする、アナログ方式によるエッジAIチップの開発を独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成を受けて行っております。詳細シミュレーションによって数百マイクロワットでの動作が見込まれております。実チップでの動作検証に向けて設計開発を進めました。②短遅延映像伝送技術の開発遠隔運転、遠隔医療、遠隔操縦などの実現に必須となる短遅延映像伝送技術の研究開発を行っています。当連結会計年度は短遅延伝送技術を組み込んだ新製品「Zao-X」の販売を開始しました。独自の伝送プロトコル「RASCOW2」により、マルチリンクでの短遅延伝送を可能とします。またRASCOW2をライブラリとして開発者向けに提供するプロジェクトを進めています。(4)その他その他の研究開発費は129百万円であります。主要な開発項目は以下のとおりです。①「遠隔運転システム」の開発と空港内での専用貨物車に対する走行実験の実施遠隔地から自動車を運転操作できる「遠隔運転システム」を、日本航空株式会社(以下、JAL)の空港専用貨物牽引車に搭載し、中部国際空港エリア内で名古屋市内から遠隔運転する実証実験を行い成功しました。JALと共同で、引き続き試験を継続中です。②自動運転(レベル4)向け「次世代遠隔システム」の経産省からの受託開発自動運転(レベル4:ドライバー無人)に必須となる「次世代遠隔システム(基盤となる車載用通信システムを含む)」の開発について、経済産業省から、前連結会計年度に続き当連結会計年度も継続して受託しました。実用化に向け福井県永平寺町の道路で、地元自治体並びに自動運転開発会社等と共同で、走行検証を実施いたしました。
FY2021|4,177 文字
5【研究開発活動】当社グループの研究開発活動には、基礎的な要素技術の開発と、現在の製品の改善のための開発があります。 なお、当連結会計年度の研究開発費は871百万円であり、この他売上原価に算入されているソフトウエア開発費用1,437百万円と合わせ、開発活動に関する費用の総額は2,309百万円であります。当連結会計年度における研究開発活動の主なものの概要は、セグメント別に以下のとおりです。 (1)ITセキュリティ事業ITセキュリティ事業の研究開発費は474百万円であります。主要な研究開発項目は以下のとおりです。[製品]①InfoTrace Mark II 新バージョン(V3.2)の開発・リリースInfoTrace Mark II の新バージョン(V3.2)の開発・リリースをおこないました。今回の新バージョンでは、InfoTrace PLUSからInfoTrace Mark IIへ移行いただくお客様向に、内部不正・統制対策としてご利用いただく各種機能強化(Webメールログ、Bluetoothログ、ファイル追跡分析を行うファイルトレース、インベントリ情報管理強化、ファイル取得機能等)に加え、サイバー攻撃調査に必要となるWMI/PowerShellログにも対応しました。検知・防御が困難な攻撃が増えるなか、検知有無に関わらず調査に必要な証跡を残すことができるソリューションとして進化させています。②FileZen S V1.2新バージョンおよびオプション製品「FileZen S RA V1.0」の開発・リリース自治体のインターネット分離環境で「自分から自分」へのファイル受け渡しをドラッグ&ドロップするだけで、異なるネットワーク間でのファイルの受け渡しが安全・確実に行えるFileZen Sの新バージョン(V1.2)とWindowsファイルサーバーとFileZen Sを連携するオプション製品「FileZen S RA V1.0」の開発・リリースをおこないました。FileZen S V1.2では、統合Windows認証に対応し、Windowsドメインにログオン済みのPCからは、FileZen S利用時のID/パスワード入力を省略し、より簡単にご利用いただくことが可能になります。また、FileZen S RAをWindowsファイルサーバーにインストールすることにより、ファイルサーバー上にあるファイルをFileZen Sへ自動アップロード、およびFileZen Sからファイルサーバーへ自動ダウンロードすることができユーザーの利便性を高めることが可能です。③FolderZen新バージョン(V1.2)の開発・リリースファイルサーバーの定期的なセキュリティチェック・監査に有用な、セキュリティグループおよびフォルダセキュリティの詳細情報を一括出力する「棚卸レポート」機能、組織変更時のグループメンバーの入れ替えを簡単にする「グループメンバーの一括編集」機能を追加した新バージョン(V1.2)の開発・リリースをおこないました。なお、「FolderZen」では、ADのセキュリティグループ、および、複数のファイルサーバーの共有・フォルダセキュリティを、管理画面にて一元的に管理することが可能です。また、委任機能により、1つのファイルサーバーに対して、指定のフォルダ毎に異なる管理者を指定し、完全分離して管理することが可能です。[クラウドサービス]①Soliton DNS Guard 新バージョン(V1.2)の開発・リリース悪性ドメインへのアクセスをブロックするクラウドサービス「Soliton DNS Guard」の新バージョンV1.2を開発・サービス提供を実施しました。今回の新バージョンでは、GIGAスクール端末でのWebアクセス時のフィルタリングニーズに応えるべく、Chromebook用専用エージェントを開発したほか、端末利用の時間を強制的に制限したいニーズ(例:夜22:00~朝5:00はインターネットアクセス禁止、など)に合わせ、「時間ごとのポリシー制御」にも対応しました。②OneGate新バージョン(V1.4)の開発・リリースネットワーク認証から社内外のアプリケーション利用までの多要素認証に対応したID認証サービス「Soliton OneGate」の機能追加を実施した新バージョン(V1.4)の開発・サービス提供を実施しました。今回の新バージョンでは、従来の証明書発行に加え、PKCS#12形式のクライアント証明書の発行機能とサーバー証明書の発行機能を追加し、より柔軟なデジタル証明書の運用が可能となりました。また、Wi-Fi設定やVPN設定を各デバイスに配布する機能を追加し、デジタル証明書による強固なWi-Fi認証、およびVPN認証を簡単に導入できるようになりました。(2)映像コミュニケーション事業映像コミュニケーション事業の研究開発費は38百万円であります。主要な研究開発項目は以下のとおりです。①手術支援ロボットを用いた遠隔手術のガイドライン策定に向けた実証研究2020年度に採択されました実証研究内において、手術支援ロボットを青森県の弘前市-むつ市間との間をZao-SHで接続し、手術支援ロボットによる遠隔模擬手術の実証実験に成功しました。Zao-SHは手術支援ロボットの3D映像信号とロボットの制御データの送受信を担当しました。実験ではシミュレーションではない実際の通信回線を用い、遅延が手術に対してどう影響するのかの確認を行いました。また、当社の持つ映像圧縮技術により必要な通信帯域の経済性と映像品質が手術に与える影響など、模擬臓器をもちい実際の手術に近い操作を再現し社会実装上のガイドライン策定に貢献することができました。②H.265対応Webブラウザの開発当社で販売するモバイルエンコーダーが採用しているH.265に対応するWebブラウザは開発各社の方針により存在しておりませんでした。このためWebブラウザに対するライブ中継システムは性能のおとる旧世代のH.264でしか実現ができませんでした。当社ではGoogle社のChromeに相当する機能をもつHTML5ブラウザにWebRTCプロトコルでH.265デコードを可能にする機能を追加したソフトウエアの開発を行いました。本ソフトの開発により、HTML5が実現できるリッチでカスタマイズが容易なWebアプリケーションでZaoシリーズが実現したH.265のライブ中継を直接受信することを可能にしました。これにより旧式のH.264に対して画質を落とすことがなく半分の通信帯域で伝送することをWebアプリケーションの世界でも実現することができました。③IO Terminalの開発遠隔操縦(テレオペレーション)を採用したい機器は様々な分野が想定されており、操縦系や制御信号の種類も様々な形態が考えられます。分野毎にエンコーダー/デコーダーを作り替えるとコストがかかるため、Zao-SHがもつトンネリング機能に対応した上で、各インターフェイスを収容するIO Terminalを開発しました。IO TerminalはRaspberry Piのプラットホーム上で動作するように設計されており、市場で販売されている工業用に特化したRaspberry Pi互換ハードウエアを念頭において開発されております。(3)Eco 新規事業開発Eco 新規事業開発の研究開発費は219百万円であります。主要な研究開発項目は以下のとおりです。①小型低消費電力、高性能映像伝送装置の開発Bluetooth無線を活用し映像と音声をライブ伝送する機器を開発しました。消費電力を従来の1/5にし、小型ウェアラブル機器として販売を開始しました。長時間動作と高い信頼性を持つAndroid機器の開発を継続して行っています。手軽に使用できて見た目のきれいな試作(PoC)向けの機器が望まれています。まず高性能版が、高画質映像共有装置として受注できました。②アナログ方式エッジAIチップの開発超低消費電力でありながら、端末において高度な認識を可能にする、アナログ方式によるエッジAIチップの開発を独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成を受け、開始しました。③短遅延映像伝送の基盤技術の開発遠隔運転、遠隔医療、遠隔操縦などのアプリケーションを実現するために必要となる短遅延映像伝送の基盤技術の開発を行いました。当該技術は、4K映像信号の短遅延伝送を可能とする映像コミュニケーション事業の新製品「Zao-X」に搭載されます。独自の伝送プロトコル「RASCOW2」により、マルチリンクでの短遅延伝送を実現します。映像だけでなく音声、制御信号の双方向短遅延通信を可能とし、LANトンネリング機能も有します。(4)その他その他の研究開発費は139百万円であります。主要な開発項目は以下のとおりです。①自動車を遠隔地から運転制御できる「遠隔運転システム」の開発当社製品である超短遅延映像伝送装置Zao-SHを活用し、自動車の技術基準レベル並みの遠隔運転操作機の開発、映像/制御システムの信頼性設計およびサイバーセキュリティ設計を基本としています。②「遠隔運転システム」を協業会社の自動運転技術と連動させた「遠隔型自動運転システム」の開発「遠隔運転システム」を協業会社の自動運転技術と連動させた「遠隔型自動運転システム」を市販の小型電動バスに装備して、公道走行のための認定を国土交通省及び所管県警本部から取得しました。当該小型電動バスを地域内の巡回バスとしてドライバー無人で乗客を乗せ、静岡県松崎町および伊東市において実用に極めて近い形態で実証実験を実施しました。③自動運転(レベル4:ドライバー無人)に必須となる「次世代遠隔システム(基盤となる車載用通信システムを含む)」の開発経済産業省から当該開発を受託しました。開発期間は、2022年8月から2023年3月までの2か年計画の予定で、今年度はその1年目として基本部分の設計、開発を行いました。福井県永平寺町の道路で検証を進めています。
FY2020|2,600 文字
5【研究開発活動】当社グループの研究開発活動には、基礎的な要素技術の開発と、現在の製品の改善のための開発があります。なお、当連結会計年度の研究開発費は875百万円であり、この他売上原価に算入されているソフトウェア開発費用1,465百万円と合わせ、開発活動に関する費用の総額は2,341百万円であります。当連結会計年度における研究開発活動の主なものの概要は、セグメント別に以下のとおりです。 (1)ITセキュリティ事業ITセキュリティ事業の研究開発費は553百万円であります。主要な研究開発項目は以下のとおりです。①FileZen S V1.0 新製品のリリース自治体のインターネット分離環境で、「自分から自分」へのファイル受け渡しをドラッグ&ドロップするだけで、異なるネットワーク間でのファイルの受け渡しが安全・確実に行える新製品FileZen Sの開発・リリースを行いました。なお、FileZen Sでは、ネットワーク分離を画面イメージで再現しており、使い勝手だけではなく、利用者に情報セキュリティを適切に意識させる画面となっています。また、ファイル無害化製品と連携する機能を搭載しており、無害化製品との連携によって、ファイルの受け渡しを行うだけで自動的にファイル無害化処理が行われます。②InfoTrace Mark II 新バージョンV3.0の開発・リリースInfoTrace Mark II の新バージョンV3.0の開発・リリースをおこないました。今回の新バージョンでは、国際標準規格に対応し、端末への侵害有無を自動的にチェックする機能を搭載しました。本機能により脅威情報を活用したマルウェアの感染チェックや該当端末のネットワーク隔離、当該ファイルの実行禁止までを自動化することが可能になりました。また、端末の管理面での機能強化もおこなっており、運用管理を効率的に実行できる環境を提供します。③ID認証サービス(Soliton OneGate)の新バージョン開発・サービス提供ネットワーク認証から社内外のアプリケーション利用までの多要素認証に対応したID認証サービスSoliton OneGateの新バージョンの開発・サービス提供を行いました。今回の新バージョンでは、多くの利用実績を誇る認証アプライアンスNetAttest EPSのラインナップに、ゼロコンフィグ型でクラウド管理できるNetAttet EPS-edgeを追加し、デジタル証明書による強固なWi-Fi認証を簡単に導入できるようになりました。また、FIDO2認証を新たにサポートし、デジタル証明書+FIDO2生体認証という、利用者の負担少ない多要素認証が可能となりました。さらにパスワード認証が必要な複数のアプリケーションに対して、シングルサインオン(SSO)を可能にする代理認証SSOアプリを新たに提供し、利用者の利便性、生産性を大きく向上させます。④NetAttest EPSに対応したChromebookへの証明書配布機能の開発・リリースChromebookは、文部科学省が推進する「GIGAスクール構想」において、児童生徒1人1台端末の有力な候補として注目され、多くの学校で採用されています。今回、多くの利用実績を誇る認証アプライアンス製品であるNetAttest EPSがChromebookに対応することで、同端末への電子証明書の配布を安全かつ効率的に行えるようになりました。いままで特に困難であった、大量の共用端末への証明書配布も簡素な操作で完了することができます。電子証明書を配布されたChromebookは正しい端末として無線LANを利用でき、その他の端末は不適切な端末として区別されネットワークへ接続はできません。(2)映像コミュニケーション事業映像コミュニケーション事業の研究開発費は13百万円であります。主要な研究開発項目は以下のとおりです。①Androidでのハードウエアデコード技術の開発Android端末に内蔵されているのH.265ハードウエアコーデックの利用技術の応用として、200kbps以下の通信環境でも高品質な映像の中継と音声通話ができるスマートホン・システムを開発いたしました。②4K映像のエンコーダーの試作4K映像のエンコーダーを試作しました。LTE経由のマルチリンクにより4K映像の中継を実施することに成功しました。(3)Eco 新規事業開発Eco 新規事業開発の研究開発費は182百万円であります。主要な研究開発項目は以下のとおりです。①小型低消費電力、高性能映像伝送装置低消費電力なブルートゥース無線伝送を活用した、テレワーク、防犯、遠隔保守向け、超小型(ウェアラブル)低消費電力の高画質画像伝送装置の開発を行いました。②低消費電力アナログ方式エッジAIデバイス端末において高度な認識が可能なアナログ方式エッジAIデバイスの試作に向け、スパイキング・ニューラル・ネットワークのIC実装に関する研究を行いました。③短遅延映像伝送技術の開発遠隔運転、遠隔医療、遠隔操縦などのアプリケーションを実現するために必要となる短遅延映像伝送技術の開発を行いました。独自の超短遅伝送プロトコル「RASCOW2」により、映像のカメラ入力から表示装置の出力(Glass to Glass)を40ミリ秒台(無線区間を含まない)の遅延時間で実現しました。映像だけでなく音声、制御信号の双方向短遅延通信を可能とし、LANトンネリング機能も有します。(4)その他その他の研究開発費は114百万円であります。遠隔型自動運転システムの開発、及びドライバー無人公道走行実証実験を行いました。①自動車を遠隔地から運転制御できる遠隔運転システムの開発当社映像コミュニケーション事業の製品である超短遅延映像伝送装置ZAO-SHを適用し、自動車の技術基準レベル並みの遠隔運転操作機の開発を行いました。この遠隔運転操作機は、映像/制御システムの信頼性設計、サイバーセキュリティ設計を基本としています。②遠隔型自動運転システムを開発前述の遠隔運転システムを協業会社の自動運転技術と連動させた遠隔型自動運転システムを開発し、国土交通省および所管県警本部の認定を受けドライバー無人での公道走行(伊豆高原地区)実証実験を行いました。
FY2019|2,475 文字
5【研究開発活動】当社グループの研究開発活動には、基礎的な要素技術の開発と、現在の製品の改善のための開発があります。なお、当連結会計年度の研究開発費は768百万円であり、この他売上原価に算入されているソフトウェア開発費用1,136百万円と合わせ、開発活動に関する費用の総額は1,904百万円であります。当連結会計年度における研究開発活動の主なものの概要は、セグメント別に以下のとおりです。 (1)ITセキュリティ事業ITセキュリティ事業の研究開発費は482百万円であります。主要な研究開発項目は以下のとおりです。①高速データ分析プラットフォーム「Soliton NK(Network Knowledge)」のリリースサイバーセキュリティ対策の構築と導入が強く求められており、その対策にはログの収集・分析が極めて重要です。個々ばらばらに収集・保存されているログ等を統合して分析、活用することにより現状の把握と適切な対策の立案が可能になります。これらの活動を支える、使いやすい高速データ分析プラットフォームとして、「Soliton NK」を開発し、リリースしました。「Soliton NK」は、高速処理と日本語による親しみやすい表示に対応しており、テキストデータのみでなく、バイナリデータも直接受付けることが可能です。また、サイバーセキュリティにとどまらず広範な人間活動の分析等、いわゆるビッグデータ解析に活用することが可能です。②Soliton DNS Guardのサービス開始悪性ドメインへのアクセスをブロックするクラウドサービス「Soliton DNS Guard」を開発し、サービス提供を開始しました。サイバー攻撃の巧妙化が進み、日本を狙う攻撃キャンペーンにおいても、マルウェア添付や悪性URLが記載されたメールを発端とするマルウェア感染・情報窃取にとどまらず、広告ネットワークからの悪性サイトへの誘導や、Web検索エンジン結果の上位に悪性サイトを表示する誘導など攻撃の手口が多様化し、単一の対策では被害を予防しきれなくなってきています。「Soliton DNS Guard」は、悪性ドメイン情報を参照して、専用エージェントを導入した端末からの悪性ドメインへのアクセスをブロックする脅威対策ソリューションです。DNS(Domain Name System)レベルでの防御を簡単に追加出来るため多層防御の強化に最適です。本サービスは、Interop Tokyo 2019で審査員特別賞を受賞しました。③Soliton OneGateのサービス開始クラウドサービス利用時の認証強化とシングルサインオンによる利便性を両立するクラウドサービス「Soliton OneGate(ソリトンワンゲート)」を開発し、クラウドサービスの提供を開始しました。さまざまなクラウドサービスが発表され、クラウドサービス利用者はどこからでもアクセスできる利便性を享受できます。一方、アクセスのための厳密な、しかも使いやすい認証方式が求められるようになリました。同時に、利用されるクラウドサービスの増加にともない、社内システムを包括したユーザー毎のID・パスワードの管理も大きな課題となってきています。「Soliton OneGate」はOffice365をはじめとする各クラウドサービスへのシングルサインオンとID管理を自動化するサービスで、クラウドアプリの普及に対応したものです。(2)映像コミュニケーション事業映像コミュニケーション事業の研究開発費は38百万円であります。主要な研究開発項目は以下のとおりです。①iOSでのハードウエアエンコード技術の開発前連結会計年度のAndroidに引き続いて、Apple社のiPhoneのハードウエアコーデックを利用する技術を開発しました。Android版と同様に、柔軟なソフトウエアによるエンコードでは処理負荷が重く電池の消耗が早いという欠点をiPhoneでもRASCOWが要求する速度変動に柔軟に対応する性質を残したままハードウエア処理を実現することに成功しました。このことにより、iPhoneにおいても処理できる映像の解像度やフレームレートの向上、並びに省電力化を達成することができました。②各種クラウドサービスの開発Smart-telecasterの受信映像をWebブラウザーで受信できるZao Cloud Viewをリリースしました。従来のSmart-telecasterでは専用の受信装置が必要でしたが、Zao Cloud ViewによりプラグインレスでWebブラウザーで閲覧可能になりました。複数個所での閲覧や音声による双方向通話に関してもブラウザー経由で実現することができました。(3)エコ・デバイス事業エコ・デバイス事業の研究開発費は183百万円であります。主要な研究開発項目は以下のとおりです。①小型低消費電力、高性能映像伝送装置テレワーク、TV会議、防犯への応用を目指した、超小型(ウェアラブル)で低消費電力の高画質画像伝送装置の開発を行いました。②低消費電力エッジAIデバイス端末において高度な認識、判断が可能なAIデバイスの実現に向け、アナログ回路技術をニューラル・ネットワークに適用する研究を行いました。③短遅延映像伝送技術の開発映像コミュニケーション事業と共同で、短遅延映像伝送技術の開発を行っています。独自の超短遅伝送プロトコル「RASCOW2」により、映像のカメラ入力から表示装置の出力(Glass to Glass)を40ミリ秒台(無線区間を含まない)の遅延時間で実現します。 映像信号だけでなく、制御信号も双方向での短遅延通信が可能となりました。本技術を活用し、5G通信による建設機械の遠隔操縦を株式会社小松製作所および株式会社NTTドコモと共同でデモンストレーションしました。(4)その他その他の研究開発費は64百万円であります。自動車の遠隔運転やトラックの隊列走行等の実験を行っております。
FY2018|2,023 文字
5【研究開発活動】当社グループの研究開発活動には、基礎的な要素技術の開発と、現在の製品の改善のための開発があります。なお、当連結会計年度の研究開発費は539百万円であり、この他売上原価に算入されているソフトウェア開発費用1,157百万円と合わせ、開発活動に関する費用の総額は1,697百万円であります。当連結会計年度における研究開発活動の主なものの概要は、セグメント別に以下のとおりです。 (1)ITセキュリティ事業①InfoTrace Mark II for Cyberに関する米国特許を取得サイバー攻撃対策に有用なエンドポイント機能を搭載したInfoTrace Mark II for Cyberで採用し、日本で特許(特許第5933797)を取得していた技術について、米国でも特許を取得しました。②Soliton SecureGateway / SecureBrowserの新版の開発&リリース当社より既にリリースしているSoliton SecureGateway/SecureBrowserの新バージョンV1.8を開発しリリースしました。新版では、運用を考慮した機能を搭載しています。③NetAttest D3/D3Managerの新版の開発&リリース当社より既にリリースしているNetAttest D3/D3Managerの新バージョンV5.0の開発しリリースしました。新版では、ファームウェアの品質向上やセキュリティ向上、およびIoTデバイスなどのネットワーク接続の考慮した機能追加もおこなっています。④SmartOn ID for リモートアクセス 顔認証対応版の開発&リリース当社より既にリリースしているSmartOn ID for リモートアクセスの認証方式に顔認証機能を搭載した新版を開発しリリースしました。本認証機能の対応によりCitrix XenApp/Citrix XenDesktop/Microsoft VDI/VMware HorizonなどのVDIを導入されている多くの企業や自治体での働き方改革にも貢献します。⑤InfoTrace Mark II for Cyber 新版の開発&リリース当社より既にリリースしているInfoTrace Mark II for Cyberのログ分析エンジンAnalyzer V2.0を開発しリリースしました。新版では、従来の機能に加え、情報漏洩のきっかけとなるユーザー操作、過重労働の可用性などいち早く気づく新機能を搭載しました。(2)映像コミュニケーション事業①Androidでのハードウエアエンコード技術の開発Android版に関して、スマートホンのハードウエアコーデックを利用する技術を開発しました。従来のソフトウエアによるエンコード処理では、柔軟性はあるものの、処理負荷が重く電池の消耗が早いという欠点がありました。本開発では、RASCOWが要求する携帯回線の速度変動に柔軟に対応するというソフトウエア処理の良さをのこしつつ、スマートホンに搭載されているハードウエアコーデックを利用する事で処理負荷を大幅に低減することができました。このことにより、処理できる映像の解像度やフレームレートの向上、並びに省電力化を同時に達成することができました。②RASCOW→WebRTC変換サーバーの開発前期のRTSP変換サーバーに引き続き、独自プロトコルであるRASCOWからWebRTCに変換するサーバーを開発しました。WebRTCはChromeやSafariに標準的に内蔵されているテレビ会議機能です。本サーバーの開発により、WebRTCによるテレビ会議にSmart-telecasterが容易に連携できるようになります。また、受信側はプラグインの追加すらも必要なく、WebブラウザーだけでSmart-telecasterからの映像受信と音声通話ができるようになりました。③RASCOW2前期から引き続き開発を行っている短遅延伝送技術に対して、RASCOWが持っている冗長性やエラー訂正機能、帯域制御機能を付加したRASCOW2をエコ・デバイス事業と共同で開発しています。当期は2回線のLTEを用いてインターネット回線を経由した実用的な利用形態においても0.1秒で映像中継ができる性能を達成することができました。(3)エコ・デバイス事業①小型低消費電力、高性能映像伝送装置テレワーク環境における卓上の自然なコミュニケ―ション装置、あるいは児童携帯用の身守り(見守り)監視カメラシステムへの応用を目指した、超小型で低消費電力の4K高画質画像伝送装置の開発を行いました。②超短遅延映像伝送技術の開発映像コム事業と共同でRASCOW2の開発に取り組みました。映像のカメラ入力から表示装置の出力までの時間(Glass to Glass)を40ミリ秒台(無線区間を含まない)まで短縮しました。
FY2017|1,441 文字
6【研究開発活動】当社グループの研究開発活動には、基礎的な要素技術の開発と、現在の製品の改善のための開発があります。なお、当連結会計年度の研究開発費は491百万円であり、この他売上原価に算入されているソフトウェア開発費用1,017百万円と合わせ、開発活動に関する費用の総額は1,508百万円であります。当連結会計年度における研究開発活動の主なものの概要は、セグメント別に以下のとおりです。 (1) ITセキュリティ①InfoTrace Mark II Analyzer V1.0 の開発&リリース 当社より既にリリースしている「InfoTrace Mark II for Cyber」のログ分析エンジンとして「InfoTrace Mark II Analyzer V1.0」を開発しリリースしました。InfoTrace Mark II Analyzerは、「InfoTrace Mark II for Cyber」による検知アラートなどのイベントや豊富なセキュリティログを解析し、セキュリティインシデントの検知・全容把握や初動対応を支援する製品です。②Soliton CloudConnector V1.0 の開発&リリース クラウドサービスへのシングルサインオン、クラウドサービスごとのID/パスワード管理の一元化、社内の認証基盤を介したセキュアなクラウドアクセスを可能にするセキュリティアプライアンス製品「Soliton CloudConnector V1.0」を開発しリリースしました。③WrappingBOX V1.0の開発&リリース 「セキュアなテレワークソリューション」、「インターネット分離ソリューション」を実現する製品「WrappingBOX V1.0」を開発しリリースしました。本製品開発の過程において、アプリケーション保護・制御する技術を開発し、その基本特許を取得しました。(特許第6104447号) (2) 映像コミュニケーション①Smart-telecaster Zao/Zao-Sの機能追加 携帯電話回線の混雑時において通信速度をできる限り維持するための機能を開発しました。また、本機能では、束ねられた複数の携帯電話回線を調整し活用することでより安定した通信が可能になりました。②Smart-telecaster Zao-Sの短遅延化 従来、0.7秒以上の遅延があったライブ中継伝送を0.2秒まで短縮しました。③RASOCOW→RTSP変換サーバーの開発 当社独自のプロトコルであるRASCOWから標準プロトコルであるRTSP(Real Time Streaming Protocol)に変換するサーバーを開発しました。本サーバーの開発により、携帯電話回線ではRASCOWによる通信を行い、FTTHやLAN等の安定した通信区間ではRTSPによる標準的なプロトコルに変換できるようになったことで他社製品との連携が容易になりました。 (3) エコ・デバイス①小型低消費電力、高性能映像伝送装置 これまでのFPGAによる実現と並行し、新たにテレワーク、TV会議システム等への応用を目指したSoCデバイスを使用する超小型で低消費電力の4K高画質画像伝送装置の開発を行いました。②IoTデバイス信号処理の開発 低消費電力、微小信号の信号処理回路の開発を継続して行いました。また、リアルタイム映像伝送技術のIoT応用に向けたサーバーの開発および端末の開発を行いました。
FY2016|2,041 文字
6【研究開発活動】当社グループの研究開発活動には、基礎的な要素技術の開発と、現在の製品の改善のための開発があります。なお、当連結会計年度の研究開発費は672百万円であり、この他売上原価に算入されているソフトウェア開発費用817百万円と合わせ、開発活動に関する費用の総額は1,489百万円であります。当連結会計年度における研究開発活動の主なものの概要は、セグメント別に以下のとおりです。 (1) ITセキュリティ① InfoTrace Mark II V2.0の開発 昨今益々深刻化するサイバー攻撃に迅速に対処し、被害を最小限に抑えるため、新種マルウェアの検知、疑わしい端末の調査分析や漏洩したデータや他端末への被害状況の把握、被害拡大を最小化する仕組みが求められています。前期にリリースしたMarkII V1.0のバージョンアップとして、新たにふるまい検知エンジンによるマルウェアからの防御、断片情報や推測での対応から脱却する信頼性の高いログ情報による調査、攻撃検知時の端末隔離などサイバー攻撃への迅速な対処を可能にしました。今回のバージョンアップに伴い製品名称を「InfoTrace Mark II for Cyber」としてリリースしました。また、サイバー攻撃だけでなく内部不正の予防機能も搭載しました。ログオン認証強化や操作制御、ログ監査による不正兆候の発見にも役立ちます。これらによりSOC(セキュリティオペレーションセンター)、CSIRT(コンピュータセキュリティインシデント対応チーム)の活動に必要な情報も記録でき、効率的なフォレンジック調査や、スピーディーな情報公開も実現できます。さらに端末管理サーバーのデザインや操作性を刷新し、より直感的な操作を可能としました。② Soliton SecureGateway/SecureBrowser V1.6.0 の開発 「Soliton SecureGate/SecureBrowser」は、モバイルワークや在宅勤務等のテレワーク、BYOD向けに、デジタル証明書認証やマルチデバイスに対応したソリューションとして、様々な企業・組織で採用されています。今回のバージョンアップでは、「SecureBrawser」からのアクセスを複数台の「SecureGate」で処理する負荷分散機能や、Webサイトへの自動ログイン機能の拡張、ファイルアップロード機能の強化など、管理面と利用面のそれぞれにおけるユーザビリティを向上させる機能強化を実施しました。また、「SecureBrowser」を不正利用から保護するロック機能の強化と強制ログアウト機能の追加により、セキュリティ面での機能強化も行い、利便性とセキュリティレベルの双方の向上を実現しました。③ SmartOn ID 顔認証機能対応バージョンの開発 マイナンバー制度導入により、自治体・企業では特定個人情報の流出を防ぐため、二要素認証によるアクセス制御の徹底が求められています。PCログオン時の二要素認証を実現するSmartOn IDは、今回、顔認証に対応し、認証要素の一つとして、ICカード、指紋に加え、顔認証を利用できるようになりました。さらにICカードやパスワードを組み合わせる複数要素認証を実施することも可能です。PC内蔵のカメラを使う場合は、専用の認証装置の接続が不要となります。「自治体情報システム強靭性向上モデル」を実現する二要素認証として、また、モバイルワークをはじめ、店舗や教育、医療・介護などで利用される Windowsタブレットのセキュリティ対策としても最適なソリューションです。 (2) 映像コミュニケーション① Smart-telecaster Zaoの改良 Smart-telecaster Zaoに本体録画および転送機能を追加しました。現場からのライブ中継に加え、高画質の録画素材の伝送のために使用することが出来るようになりました。② Smart-telecaster Zao-Sの開発 ポータビリティを追求し、世界最小・最軽量の公衆モバイル回線によるリアルタイム映像伝送システムの開発を行いました。次期第1四半期に販売開始の予定です。③ 放送局向けクラウドシステムの開発 系列の複数の放送局で同時にライブ中継が可能となるクラウドシステムを構築し、実証実験を行いました。 (3) エコ・デバイス① FPGAによる高性能データ処理の改良 FPGAで実現したH.265エンコーダを用いた映像伝送装置の開発を継続して行いました。特に伝送中のデータの欠損に対応するためのエラー訂正、画像の種類によらず高画質を維持するアルゴリズムの実装を完了しました。② IoTデバイス信号処理の開発 低消費電力、微小信号のセンサー用信号処理ICの回路開発を継続して行いました。また、それと並行して、多種のセンサと無線モジュールを統合したIoTセンサータグの開発を行いました。