2982

ADワークスグループ(2982)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

不動産業 不動産

事業の概要

  • 収益不動産販売事業
    この事業では、一棟の収益不動産を仕入れ、建物の状態改善、用途変更、テナント入れ替え、大規模修繕などで価値を高めてから、富裕層の投資家や不動産オーナー、企業、機関投資家などに販売しています。また、500万円から投資できる不動産小口化商品や、都心のオフィスビルをフロアごとに区分けしたオフィス区分商品も提供し、金融機関などを通じて全国の投資家に販売しています。国内だけでなく、米国でも同様の事業を展開し、収益不動産のポートフォリオを拡大・安定化させています。
  • ストック型フィービジネス
    この事業は、グループが保有する収益不動産からの賃料収入や、販売した不動産小口化商品・オフィス区分商品の管理運営から得られる報酬が主な収益源です。具体的には、管理を受託した不動産の入居者募集、入退去手続き、賃料交渉、建物管理などを行うプロパティ・マネジメント業務を提供しています。さらに、不動産を軸とした資産運用コンサルティングや不動産鑑定評価、デューデリジェンスといった専門的なフィービジネスも展開しており、安定的な収益確保を目指しています。
  • 事業を支えるグループ会社
    当社グループは、国内に株式会社エー・ディー・ワークス、株式会社エー・ディー・パートナーズ、株式会社エンジェル・トーチ、株式会社ジュピター・ファンディングの4社を、米国には統括機能を持つA.D.Works USA,Inc.とその子会社5社を擁しています。これらのグループ会社が連携し、収益不動産販売事業とストック型フィービジネスの二つの柱で事業を展開しています。特に、株式会社エー・ディー・ワークスが国内の収益不動産販売とプロパティ・マネジメントの主要部分を担っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 収益不動産販売事業
    この事業は、同社グループの主要な収益源であり、売上高624.37億円、営業利益63.62億円を計上しています。一棟収益不動産を仕入れて価値を高め、個人富裕層や機関投資家などに販売することで収益を得ています。不動産小口化商品やオフィス区分商品も提供し、国内外で事業を展開しており、特に国内では株式会社エー・ディー・ワークス、米国では複数の子会社がこの事業を担っています。
  • ストック型フィービジネス
    この事業は、売上高50.95億円、営業利益12.05億円を計上しています。同社グループが保有する不動産からの賃料収入や、販売後の不動産管理運営に係る報酬が主な収益源です。プロパティ・マネジメント業務(入居者募集、賃貸借条件交渉、建物管理など)や、不動産を軸とした資産運用コンサルティング、不動産鑑定評価など、継続的なフィー収入を確保するビジネスモデルです。国内では株式会社エー・ディー・ワークス、米国ではADW Management USA,Inc.が中心となって事業を推進しています。
  • 事業構成と収益の柱
    同社グループは、収益不動産販売事業とストック型フィービジネスの二つの事業を柱としています。収益不動産販売事業が売上高・営業利益ともに圧倒的に大きく、グループ全体の稼ぎ頭となっています。ストック型フィービジネスは、売上規模は小さいものの、安定的な収益源としてグループの財務基盤を支えています。これらの事業は、国内と米国に展開する複数の連結子会社によって運営されており、事業の多角化と安定化を図っています。
2025-12 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
RealEstate 事業 624 64 10.2%
StockTypeFeeBusiness 地域 51 12 23.7%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|2,014 文字
3 【事業の内容】当社グループは、主として(1)収益不動産販売事業、(2)ストック型フィービジネスの2つの事業を営んでおり、連結子会社として、国内では株式会社エー・ディー・ワークス、株式会社エー・ディー・パートナーズ、株式会社エンジェル・トーチ、株式会社ジュピター・ファンディングの4社があります。米国においては、統括機能を持つ連結子会社A.D.Works USA,Inc. があり、さらにその連結子会社としてADW Management USA,Inc.、ADW-No.1 LLC、ADW Hawaii LLC、Avenue Works Normandie LLC、Avenue Works Ardmore LLCの5社、合計6社のグループ会社があります。なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。 当社グループの事業系統図は、次のとおりです。※当連結会計年度については、JMRアセットマネジメント株式会社は非連結のため事業系統図には含めておりません。※株式会社エー・ディー・パートナーズは、2026年1月13日付で、外部オーナー向けプロパティ・マネジメント事業を、吸収分割により株式会社アーキテクト・ディベロッパーに対して承継しております。併せて、同日付で、当社グループが保有する物件に対するプロパティ・マネジメント事業、当社グループが不動産小口化商品として売却した物件に対するプロパティ・マネジメント事業、医療モール マスターリース・サブリース事業及び賃貸保証事業を、吸収分割により株式会社エー・ディー・ワークスに対して承継しております。※ADW-No.1 LLCは既に解散しておりますが、2025年12月31日時点で清算手続きを継続中であり、連結範囲に含まれているため、事業系統図に含めております。 (1) 収益不動産販売事業当事業においては、1棟収益不動産を独自の営業ルートにより仕入れ、建物管理状態の法的精査と改善、用途変更、テナントの入れ替え、大規模修繕、開発等のバリューアップを施した上で、個人富裕層を中心とした投資家や不動産オーナー、事業法人、機関投資家等に販売しております。また、好立地の優良不動産を最低出資金額500万円から購入可能な不動産小口化商品や、都心の小規模オフィスビルをワンフロアごとに区分登記したオフィス区分商品を、金融機関・会計事務所等の紹介により全国の投資家に販売しております。加えて、国内での当社独自のビジネスモデルの特色やノウハウを転用し、顧客に対するサービスラインナップの拡充や、収益不動産ポートフォリオの拡大と安定化を目的に、米国においても同事業を展開しております。なお、当該事業については、国内においては株式会社エー・ディー・ワークスが担い、米国においてはADW-No.1 LLC、ADW Hawaii LLC、Avenue Works Normandie LLC、Avenue Works Ardmore LLCが担っております。ただし、米国における当該事業の方針見直しに伴い、ADW-No.1 LLCは保有物件の売却を完了し、既に解散しております。2025年12月31日時点で清算手続きを継続中です。 (2) ストック型フィービジネス当事業においては、当社グループ保有の収益不動産からの賃料収入の確保や不動産小口化商品やオフィス区分商品を販売後の管理運営に係る報酬を収益の柱としつつ、管理受託不動産のプロパティ・マネジメント、さらに、不動産を軸とした資産運用コンサルティング及び不動産鑑定評価・デューデリジェンスを含むフィービジネスを行っております。プロパティ・マネジメントの主な業務といたしましては、入居者募集、入退去手続、賃貸借条件の交渉、ニーズ対応、賃料滞納に伴う督促業務、及び建物管理を行っております。なお、当該業務については、国内においては株式会社エー・ディー・ワークス及び株式会社エー・ディー・パートナーズが担い、米国においてはADW Management USA,Inc.が担っております。ただし、株式会社エー・ディー・パートナーズは、2026年1月13日付で、外部オーナー向けプロパティ・マネジメント事業を、吸収分割により株式会社アーキテクト・ディベロッパーに対して承継しております。併せて、同日付で、当社グループが保有する物件に対するプロパティ・マネジメント事業、当社グループが不動産小口化商品として売却した物件に対するプロパティ・マネジメント事業、医療モール マスターリース・サブリース事業及び賃貸保証事業を、吸収分割により株式会社エー・ディー・ワークスに対して承継しております。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
独自の営業ルートによる仕入れとバリューアップ、好立地優良不動産の小口化販売。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 規制
宅地建物取引業者免許、不動産鑑定業者登録、金融商品取引業者登録など各種許認可が必要。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 低い(分散)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:経済情勢の変化による業績・財政状態への影響 / 収益不動産所在地域の偏在と自然災害・感染症 / 顧客情報の流出による損害賠償や信用低下
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

現時点では、ADワークスグループの事業内容から、強力なブランド力、特許、規制ライセンス、独占的IPといった無形資産による競争優位性は明確に確認できません。不動産業界全体として、無形資産が競争優位の源泉となるケースは限定的です。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

不動産賃貸事業においては、入居者との賃貸契約により一定のスイッチング・コストが発生する可能性があります。しかし、契約更新時の借り換えリスクや、物件の代替可能性を考慮すると、その強度は限定的と考えられます。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

ADワークスグループの事業モデルにおいて、ユーザー数の増加がサービス価値を向上させるネットワーク効果は、現時点では確認できません。不動産賃貸や管理事業は、個別の物件や顧客との関係性が中心となります。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

不動産開発・賃貸・管理事業において、規模の経済や効率的なオペレーションによるコスト優位性は、業界内で競争要因となり得ます。しかし、ADワークスグループ特有の構造的なコスト優位性を示す具体的な情報は現時点では確認できません。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

不動産賃貸・管理事業は、一定の事業規模を持つことで、物件の仕入れや管理における交渉力、効率化が進む可能性があります。ADワークスグループが一定の事業規模を有していることは推測されますが、業界全体と比較した際の圧倒的な効率規模とは言えません。

  • 不動産バリューアップの専門性
    同社グループは、一棟収益不動産を仕入れた後、建物の法的精査と改善、用途変更、テナント入れ替え、大規模修繕、開発など多岐にわたる「バリューアップ」を施す専門的なノウハウを持っています。これにより、物件の価値を向上させ、個人富裕層から機関投資家まで幅広い顧客層に魅力的な投資機会を提供することで、高い収益性を実現しています。
  • 多様な不動産金融商品の提供
    同社グループは、通常の収益不動産販売に加え、最低出資金額500万円から購入可能な「不動産小口化商品」や、都心の小規模オフィスビルをワンフロアごとに区分登記した「オフィス区分商品」を提供しています。これらの商品は、金融機関や会計事務所との連携を通じて全国の投資家に販売されており、多様なニーズに応えることで顧客基盤を拡大し、安定的な収益源を確保しています。
  • 国内外にわたる事業展開
    同社グループは、国内での独自のビジネスモデルとノウハウを米国にも展開し、収益不動産ポートフォリオの拡大と安定化を図っています。特に、国内では首都圏、海外では米国ロサンゼルスを中心に、経済規模や顧客ニーズを考慮した安定稼働性の高い地域に事業を集中させることで、地域分散と専門性を両立させ、競争優位性を確立しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針2024年2月8日付「第2次中期経営計画」に基づき、業績計画達成のキーとなる「人材生産性」を高めると同時に「財務健全性」の維持にも留意する中で、最終的なアウトプット指標であるEPS(1株当たり当期純利益)を毎期10%以上高め、株主及び投資家の皆様の期待に応えるべく、事業を推進しております。また、中長期的な取組みに「Corporate Agilityの獲得」を掲げ、「耐久性」&「機動性」&「柔軟性」の向上を目指してまいります。そのための指標として、自己資本利益率(30%程度の維持)、ノンアセット事業シェア(中長期的に30%を目指す)、固定費カバー率をモニタリングしております。 (2) 経営環境当連結会計年度における国内経済は、雇用・所得環境の改善のもとで、緩やかな景気回復が継続しました。一方で、金融資本市場の変動、物価上昇、急激な為替変動など、景気を下押しするリスクが依然として存在しております。国内の収益不動産売買市場においては、国内の長期金利の指標となる新発10年物国債利回りが2.0%台へと上昇し、借入金の支払利息増加や不動産価格の下落圧力などが引き続き懸念されているものの、不動産投資への旺盛な需要を背景に、売買市況は依然として活況を呈しています。1棟収益不動産においては、住宅・オフィスの両セクターにおいて、都心部の賃料は、賃上げや物価高に伴って高水準で推移しています。加えて、建築費の上昇から新築物件の価格高騰や供給抑制がみられております。不動産小口化商品においては市場規模が年々拡大しております。国土交通省の調査※によると、任意組合型商品への新規出資額は、2014年の65億円から2024年には718億円と約11倍に達しています。(※国土交通省「不動産特定共同事業の利活用促進ハンドブック(令和7年7月)」)当社グループの拠点がある米国ロサンゼルスにおいては、政策金利が引き続き高水準で維持されており、資金調達環境の悪化によって収益不動産の売買需要を押し下げている状況にあります。 (3) 対処すべき課題① 企業価値向上に向けた成長戦略の推進当社グループは、2025年2月13日付で「企業価値向上に向けた成長戦略」を公表し、2027年までにROEを13~14%以上へ改善することを目標として掲げてまいりました。これに対し、当連結会計年度においてROEは16.9%となり、当該目標を前倒しで達成いたしました。今後もこの成果を通過点と捉え、事業ポートフォリオの最適化と資本効率の改善を継続的に推進することで、持続的な企業価値向上を目指してまいります。一方で、2025年12月19日に公表された令和8年度税制改正大綱において、不動産小口化商品の相続税法上の評価方法の見直しが示されました。当該改正の詳細や市場への影響については引き続き精査が必要ですが、2026年12月期の不動産小口化事業の年間販売額は、2025年12月期と比較して減少する見込みです。なお、当社グループは同事業を主力事業として位置付けており、中長期的には回復・成長軌道を維持する方針です。加えて、当社グループは、こうした環境変化に対応するため、不動産小口化事業を引き続き主力事業として推進しつつ、オフィス区分事業の本格展開を前倒しで推進し、2026年以降の成長を加速させます。オフィス区分事業については、営業人員の戦略的なシフト等により、2026年売上目標100億円、2028年売上目標300億円を掲げております。また、2026年1月に実行した連結子会社における外部オーナー向けプロパティ・マネジメント事業の売却に伴い、同事業に従事していた人員を一棟再販事業の商品価値向上業務へ戦略的にシフトすることで、一棟再販事業の力強い成長を引き続き確保し、当社グループの収益基盤を下支えしてまいります。2026年における各主要事業の方針は以下のとおりです。a. 一棟再販事業の力強い成長長年培ってきた一気通貫型の再生販売モデルを基盤に、資本回転率・利益率の向上やエリアの拡大、アセットの多様化を推進することで、さらなる成長を目指します。外部オーナー向けプロパティ・マネジメント事業の売却に伴い、同事業に従事していたプロパティマネジメントスキルを有する人員を戦略的にシフトし、競争優位性と実行力を強化するほか、大阪・福岡における事業拡大やホテル等の新アセットの取扱開始によって、収益獲得機会の拡大を進めます。b. 不動産小口化事業の方針見直し2026年を調整局面と位置付け、年間販売額を保守的に50億円と計画しております。一方で、足元では顧客の投資検討再開や金融機関による顧客紹介の再開といった動きも現れていることから、純投資目線等に基づく投資需要は安定的に維持される見込みです。引き続き本事業を主力事業として位置づけ、2027年以降の再成長を目指してまいります。c. オフィス区分事業の成長加速外部環境変化を踏まえ、2025年に開始したオフィス区分事業の成長加速を企図します。2025年後半に販売ノウハウが蓄積されたことに加えて、一時的に縮小する不動産小口化事業から、金融商品販売ノウハウを有する営業人員を戦略的にシフトすることによって、成長ボトルネックの解消を企図しております。当社グループの強みである優良な商品創出力と、全国の金融機関ネットワーク等の販売チャネルを活用し、成長市場におけるシェア獲得を目指します。 <企業価値向上にむけた成長戦略>当社グループは、2025年2月13日付で「企業価値向上に向けた成長戦略」を公表し、2027年までにROEを13~14%以上へ改善することを目標として掲げてまいりました。これに対し、当連結会計年度においてROEは15%以上となり、当該目標を前倒しで達成いたしました。今後もこの成果を通過点と捉え、事業ポートフォリオの最適化と資本効率の改善を継続的に推進することで、持続的な企業価値向上を目指してまいります。 2026年12月期の連結業績計画については、上記見通し及び事業方針を勘案した上で、売上高77,000百万円、営業利益4,300百万円、税前利益は4,500百万円といたしました。 今後、2026年上期の販売動向や税制改正通達の内容を踏まえ、2026年夏頃を目途に不動産小口化事業・オフィス区分事業の中期計画を投資家の皆様にお知らせいたします。当社グループは、各事業の特性と成長ステージを踏まえた経営資源配分を行い、全社として短期的な業績変動を伴いながらも中長期的な成長軌道を維持・強化することで、持続的な企業価値向上を目指してまいります。 <第2次中期経営計画(2024年12月期~2026年12月期)>                (百万円) 第2次中期経営計画(2024年12月期~2026年12月期)連結FY2024(2024年12月期)FY2025(2025年12月期)FY2026(2026年12月期)実績実績当初計画計画(2/12公表)売上高49,91067,53158,00077,000営業利益3,2164,9873,7004,300税前利益(税金等調整前 当期純利益)2,5475,1903,0004,500収益不動産残高45,46154,58650,00065,000株主資本17,51120,36620,00022,470ROE9.5%17.5%10.4%14.5%ROIC4.4%7.0%4.8%6.4%人材生産性"PH総利益"36百万円/人48百万円/人35百万円/人44百万円/人財務健全性"自己資本比率"31.3%28.5%30%程度30%程度株主価値"EPS"33.50円68.46円41.76円64.01円 (注)1.収益不動産残高:販売または賃料収入を目的として保有する不動産等の合計残高2.ROE:親会社株主に帰属する当期純利益÷平均株主資本(「自己資本当期純利益率」とは数値が異なる可能性があります)3.ROIC:(親会社株主に帰属する当期純利益+支払利息+借入手数料)÷(平均株主資本残高+平均有利子負債残高)4.PH総利益:売上総利益 ÷ 平均従業員数(Per Head 売上総利益)5.EPS:親会社株主に帰属する当期純利益÷期中平均株式数(Earnings Per Share) なお、<第2次中期経営計画>における(計画)は経営として目指すターゲットであり、いわゆる「業績の予想」または「業績の見通し」とは異なるものであります。 ② 2027年以降の中長期的な成長に向けた戦略投資当社グループは、2027年以降においても持続的な企業価値向上を実現し、2034年に向けたビジョン(定性目標「富の循環を創出し、誰もが心に火を灯せる社会をつくる」及び定量目標「2034年に『税前利益200億円』『BtoCシェア40%』」)の達成を目指しております。そのためには、事業ポートフォリオの拡張と経営基盤構築のための戦略的投資が不可欠と考えており、以下のとおり対応してまいります。 a. ノンアセット事業を含めた新規事業の創出当社グループの強みを活かせる成長市場を見極め、経営資源を重点的に配分いたします。併せて、撤退事業の選別も不断に検証することで、事業ポートフォリオの最適化と拡張を推進してまいります。また、これまで培ってきた「物件価値向上力」や「金融商品化・運用力」などのコアスキルの強化により、アセット事業をさらに進化させるとともに、ノンアセット事業を含めた新規事業の検証を推進します。資本効率の最大化と強固な収益基盤の構築によって、成長と財務健全性の確保の両立を企図します。目下、不動産クラウドファンディング事業、私募ファンド事業及びホテル運営事業については、事業基盤構築を進めており、また、系統用蓄電所事業については、案件取得等の投資を進めております。これらの新規事業については、事業フェーズに応じた段階的な収益化を図り、主として2027年以降のマネタイズを目指しております。b. 人的資本投資の継続当社グループは、成長戦略の実効性を高めるべく、2024年の北極星(パーパス)・ビジョン・バリュー策定以降、人的資本投資に注力してまいりました。2025年には人事制度を改定するとともに、管理職層のマネジメントスキル向上や従業員への経営戦略浸透を目的とした各種研修を実施いたしました。2025年現在において、エンゲージメント・サーベイスコアの改善や正社員離職率の低下等、施策効果が顕在化しております。引き続き各種施策の実行により、多様な人財が最大限の能力を発揮するための組織文化を醸成し、企業価値向上に繋げてまいります。c. ブランディングの本格化当社グループにおいて、企業規模やBtoC事業(不動産小口化事業・オフィス区分事業・不動産クラウドファンディング事業)が拡大している中、さらなる企業価値向上に向けて、当社ブランドの確立と浸透が不可欠であると認識しております。創業140周年を契機に、BtoC事業を中心とした顧客や求職者等の多様なステークホルダーに対して、当社グループの企業姿勢や優良な投資商品を訴求し、“ADWブランド”を構築してまいります。同時に、プロダクトマーケティングに注力し、WEBサイト戦略(SEO/AIO対策)を構築することで、各事業に対する顧客流入チャネルの強化と売り上げ拡大を目指します。当社グループはこうしたブランディング戦略を、顧客獲得・継続取引及び優秀な人財の採用・定着を始めとした、経営基盤強化に向けた先行投資として位置づけるとともに、各種施策効果の効果検証を通じて投資対効果の最大化を徹底してまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針2024年2月8日付「第2次中期経営計画」に基づき、業績計画達成のキーとなる「人材生産性」を高めると同時に「財務健全性」の維持にも留意する中で、最終的なアウトプット指標であるEPS(1株当たり当期純利益)を毎期10%以上高め、株主及び投資家の皆様の期待に応えるべく、事業を推進しております。また、中長期的な取組みに「Corporate Agilityの獲得」を掲げ、「耐久性」&「機動性」&「柔軟性」の向上を目指してまいります。そのための指標として、自己資本利益率(30%程度の維持)、ノンアセット事業シェア(中長期的に30%を目指す)、固定費カバー率をモニタリングしております。 (2) 経営環境当連結会計年度における国内経済は、雇用・所得環境の改善のもとで、緩やかな景気回復が継続しました。一方で、金融資本市場の変動、物価上昇、急激な為替変動など、景気を下押しするリスクが依然として存在しております。国内の収益不動産売買市場においては、国内の長期金利の指標となる新発10年物国債利回りが2.0%台へと上昇し、借入金の支払利息増加や不動産価格の下落圧力などが引き続き懸念されているものの、不動産投資への旺盛な需要を背景に、売買市況は依然として活況を呈しています。1棟収益不動産においては、住宅・オフィスの両セクターにおいて、都心部の賃料は、賃上げや物価高に伴って高水準で推移しています。加えて、建築費の上昇から新築物件の価格高騰や供給抑制がみられております。不動産小口化商品においては市場規模が年々拡大しております。国土交通省の調査※によると、任意組合型商品への新規出資額は、2014年の65億円から2024年には718億円と約11倍に達しています。(※国土交通省「不動産特定共同事業の利活用促進ハンドブック(令和7年7月)」)当社グループの拠点がある米国ロサンゼルスにおいては、政策金利が引き続き高水準で維持されており、資金調達環境の悪化によって収益不動産の売買需要を押し下げている状況にあります。 (3) 対処すべき課題① 企業価値向上に向けた成長戦略の推進当社グループは、2025年2月13日付で「企業価値向上に向けた成長戦略」を公表し、2027年までにROEを13~14%以上へ改善することを目標として掲げてまいりました。これに対し、当連結会計年度においてROEは16.9%となり、当該目標を前倒しで達成いたしました。今後もこの成果を通過点と捉え、事業ポートフォリオの最適化と資本効率の改善を継続的に推進することで、持続的な企業価値向上を目指してまいります。一方で、2025年12月19日に公表された令和8年度税制改正大綱において、不動産小口化商品の相続税法上の評価方法の見直しが示されました。当該改正の詳細や市場への影響については引き続き精査が必要ですが、2026年12月期の不動産小口化事業の年間販売額は、2025年12月期と比較して減少する見込みです。なお、当社グループは同事業を主力事業として位置付けており、中長期的には回復・成長軌道を維持する方針です。加えて、当社グループは、こうした環境変化に対応するため、不動産小口化事業を引き続き主力事業として推進しつつ、オフィス区分事業の本格展開を前倒しで推進し、2026年以降の成長を加速させます。オフィス区分事業については、営業人員の戦略的なシフト等により、2026年売上目標100億円、2028年売上目標300億円を掲げております。また、2026年1月に実行した連結子会社における外部オーナー向けプロパティ・マネジメント事業の売却に伴い、同事業に従事していた人員を一棟再販事業の商品価値向上業務へ戦略的にシフトすることで、一棟再販事業の力強い成長を引き続き確保し、当社グループの収益基盤を下支えしてまいります。2026年における各主要事業の方針は以下のとおりです。a. 一棟再販事業の力強い成長長年培ってきた一気通貫型の再生販売モデルを基盤に、資本回転率・利益率の向上やエリアの拡大、アセットの多様化を推進することで、さらなる成長を目指します。外部オーナー向けプロパティ・マネジメント事業の売却に伴い、同事業に従事していたプロパティマネジメントスキルを有する人員を戦略的にシフトし、競争優位性と実行力を強化するほか、大阪・福岡における事業拡大やホテル等の新アセットの取扱開始によって、収益獲得機会の拡大を進めます。b. 不動産小口化事業の方針見直し2026年を調整局面と位置付け、年間販売額を保守的に50億円と計画しております。一方で、足元では顧客の投資検討再開や金融機関による顧客紹介の再開といった動きも現れていることから、純投資目線等に基づく投資需要は安定的に維持される見込みです。引き続き本事業を主力事業として位置づけ、2027年以降の再成長を目指してまいります。c. オフィス区分事業の成長加速外部環境変化を踏まえ、2025年に開始したオフィス区分事業の成長加速を企図します。2025年後半に販売ノウハウが蓄積されたことに加えて、一時的に縮小する不動産小口化事業から、金融商品販売ノウハウを有する営業人員を戦略的にシフトすることによって、成長ボトルネックの解消を企図しております。当社グループの強みである優良な商品創出力と、全国の金融機関ネットワーク等の販売チャネルを活用し、成長市場におけるシェア獲得を目指します。 <企業価値向上にむけた成長戦略>当社グループは、2025年2月13日付で「企業価値向上に向けた成長戦略」を公表し、2027年までにROEを13~14%以上へ改善することを目標として掲げてまいりました。これに対し、当連結会計年度においてROEは15%以上となり、当該目標を前倒しで達成いたしました。今後もこの成果を通過点と捉え、事業ポートフォリオの最適化と資本効率の改善を継続的に推進することで、持続的な企業価値向上を目指してまいります。 2026年12月期の連結業績計画については、上記見通し及び事業方針を勘案した上で、売上高77,000百万円、営業利益4,300百万円、税前利益は4,500百万円といたしました。 今後、2026年上期の販売動向や税制改正通達の内容を踏まえ、2026年夏頃を目途に不動産小口化事業・オフィス区分事業の中期計画を投資家の皆様にお知らせいたします。当社グループは、各事業の特性と成長ステージを踏まえた経営資源配分を行い、全社として短期的な業績変動を伴いながらも中長期的な成長軌道を維持・強化することで、持続的な企業価値向上を目指してまいります。 <第2次中期経営計画(2024年12月期~2026年12月期)>                (百万円) 第2次中期経営計画(2024年12月期~2026年12月期)連結FY2024(2024年12月期)FY2025(2025年12月期)FY2026(2026年12月期)実績実績当初計画計画(2/12公表)売上高49,91067,53158,00077,000営業利益3,2164,9873,7004,300税前利益(税金等調整前 当期純利益)2,5475,1903,0004,500収益不動産残高45,46154,58650,00065,000株主資本17,51120,36620,00022,470ROE9.5%17.5%10.4%14.5%ROIC4.4%7.0%4.8%6.4%人材生産性"PH総利益"36百万円/人48百万円/人35百万円/人44百万円/人財務健全性"自己資本比率"31.3%28.5%30%程度30%程度株主価値"EPS"33.50円68.46円41.76円64.01円 (注)1.収益不動産残高:販売または賃料収入を目的として保有する不動産等の合計残高2.ROE:親会社株主に帰属する当期純利益÷平均株主資本(「自己資本当期純利益率」とは数値が異なる可能性があります)3.ROIC:(親会社株主に帰属する当期純利益+支払利息+借入手数料)÷(平均株主資本残高+平均有利子負債残高)4.PH総利益:売上総利益 ÷ 平均従業員数(Per Head 売上総利益)5.EPS:親会社株主に帰属する当期純利益÷期中平均株式数(Earnings Per Share) なお、<第2次中期経営計画>における(計画)は経営として目指すターゲットであり、いわゆる「業績の予想」または「業績の見通し」とは異なるものであります。 ② 2027年以降の中長期的な成長に向けた戦略投資当社グループは、2027年以降においても持続的な企業価値向上を実現し、2034年に向けたビジョン(定性目標「富の循環を創出し、誰もが心に火を灯せる社会をつくる」及び定量目標「2034年に『税前利益200億円』『BtoCシェア40%』」)の達成を目指しております。そのためには、事業ポートフォリオの拡張と経営基盤構築のための戦略的投資が不可欠と考えており、以下のとおり対応してまいります。 a. ノンアセット事業を含めた新規事業の創出当社グループの強みを活かせる成長市場を見極め、経営資源を重点的に配分いたします。併せて、撤退事業の選別も不断に検証することで、事業ポートフォリオの最適化と拡張を推進してまいります。また、これまで培ってきた「物件価値向上力」や「金融商品化・運用力」などのコアスキルの強化により、アセット事業をさらに進化させるとともに、ノンアセット事業を含めた新規事業の検証を推進します。資本効率の最大化と強固な収益基盤の構築によって、成長と財務健全性の確保の両立を企図します。目下、不動産クラウドファンディング事業、私募ファンド事業及びホテル運営事業については、事業基盤構築を進めており、また、系統用蓄電所事業については、案件取得等の投資を進めております。これらの新規事業については、事業フェーズに応じた段階的な収益化を図り、主として2027年以降のマネタイズを目指しております。b. 人的資本投資の継続当社グループは、成長戦略の実効性を高めるべく、2024年の北極星(パーパス)・ビジョン・バリュー策定以降、人的資本投資に注力してまいりました。2025年には人事制度を改定するとともに、管理職層のマネジメントスキル向上や従業員への経営戦略浸透を目的とした各種研修を実施いたしました。2025年現在において、エンゲージメント・サーベイスコアの改善や正社員離職率の低下等、施策効果が顕在化しております。引き続き各種施策の実行により、多様な人財が最大限の能力を発揮するための組織文化を醸成し、企業価値向上に繋げてまいります。c. ブランディングの本格化当社グループにおいて、企業規模やBtoC事業(不動産小口化事業・オフィス区分事業・不動産クラウドファンディング事業)が拡大している中、さらなる企業価値向上に向けて、当社ブランドの確立と浸透が不可欠であると認識しております。創業140周年を契機に、BtoC事業を中心とした顧客や求職者等の多様なステークホルダーに対して、当社グループの企業姿勢や優良な投資商品を訴求し、“ADWブランド”を構築してまいります。同時に、プロダクトマーケティングに注力し、WEBサイト戦略(SEO/AIO対策)を構築することで、各事業に対する顧客流入チャネルの強化と売り上げ拡大を目指します。当社グループはこうしたブランディング戦略を、顧客獲得・継続取引及び優秀な人財の採用・定着を始めとした、経営基盤強化に向けた先行投資として位置づけるとともに、各種施策効果の効果検証を通じて投資対効果の最大化を徹底してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営成績当連結会計年度における売上高は67,531百万円(通期計画達成率111.6%)、営業利益は4,987百万円(同99.8%)、税前利益は5,190百万円(同105.9%)、親会社株主に帰属する当期純利益は3,315百万円(同115.5%)となりました。また、ROEは16.9%となり、成長戦略に掲げたROE目標を2年前倒しで達成いたしました。 当連結会計年度の経営成績は以下の表のとおりです。(単位:百万円) 2025年12月期(通期計画)2024年12月期(実績)2025年12月期(実績)金額 金額 金額 売上比売上比売上比前年比通期計画達成率売上高60,500100.0%49,910100.0%67,531100.0%135.3%111.6%(不動産販売)--(44,305)(88.8%)(62,436)(92.5%)(140.9%)-(ストック)--(6,158)(12.3%)(5,598)(8.3%)(90.9%)-(内部取引)--(△553)(△1.1%)(△503)(△0.7%)--営業利益5,0008.3%3,2166.4%4,9877.4%155.1%99.8%税前利益4,9008.1%2,5475.1%5,1907.7%203.7%105.9%純利益2,8704.7%1,6103.2%3,3154.9%205.9%115.5% (注)(不動産販売)は「収益不動産販売事業」、(ストック)は「ストック型フィービジネス」、「税前利益」は「税金等調整前当期純利益」、「純利益」は「親会社株主に帰属する当期純利益」をそれぞれ省略したものです。 セグメントの概況は次のとおりです。なお、当社グループでは営業利益をセグメント利益としております。 (収益不動産販売事業)売上高 62,436百万円、営業利益 6,361百万円となりました。国内の一棟収益不動産販売事業において、当連結会計年度の売上高が35,744百万円となり、前年同期比118%と拡大いたしました。収益不動産に対する物件価値向上施策が奏功し、売上総利益については、前年同期比142%の5,774百万円と、売上成長を大きく上回って拡大しました。さらなる成長に向けて新たにホテルの取得・商品化を実行しており、アセットタイプの多様化に向けた施策を進めてまいります。不動産小口化商品販売事業においては、当連結会計年度の売上高が22,931百万円(前年同期比180%)、売上総利益が4,861百万円(前年同期比172%)と国内一棟再販事業と同様に大きく成長しました。既存の収益不動産事業の強みを活かした良質な商品供給が、投資家だけでなく販売提携パートナーからの高い評価を得ております。また、こうした評判が、金融機関・税理士等との提携による販売ネットワークをよりいっそう拡充する好循環に繋がりました。仕入高は56,213百万円となりました。20人以上の仕入専門組織による戦略的な仕入活動に加えて、関西・福岡へのエリア拡大に取り組んだ結果、前年同期を上回る優良物件の仕入を行うことができました。今後の利益の源泉となる収益不動産残高(販売または賃料収入を目的として保有する不動産の合計残高)は54,586百万円となり、前連結会計年度末より9,124百万円増加しました。当連結会計年度の国内外の仕入・販売状況は、以下の表のとおりです。(単位:百万円) 仕入れ販売売上 2024年12月期2025年12月期2024年12月期2025年12月期国内33,14256,21343,08659,302海外719-1,1933,133計33,86256,21344,27962,436 (ストック型フィービジネス)売上高 5,598百万円、営業利益 1,205百万円となりました。ストック型フィービジネスは、当社グループが保有する収益不動産からの賃料収入を収益の柱とする他、株式会社エー・ディー・パートナーズ及びADW Management USA, Inc.の不動産管理収入などがあります。(なお、エー・ディー・パートナーズは、2026年1月13日をもって吸収分割による事業売却が完了しております。)ストック型フィービジネスは当社グループの業績の安定性を担保するという重要な位置づけであります。販売目線での商品価値の向上は、同時に当社グループ保有時の賃料収入の確保につながると認識しております。当連結会計年度のストック型フィー収入の内訳は、以下の表のとおりです。(単位:百万円) 2024年12月期2025年12月期前年同期比賃料収入1,7831,72396.7%賃料収入以外(不動産管理・工事等)4,3753,87588.6%計6,1585,59890.9% (注)1.各セグメントの営業利益は、全社費用等のセグメントに配賦しない費用及びセグメント間の内部取引による営業費用控除前の数値であり、その合計は連結営業利益と一致しません。2.「ストック型フィービジネス」のうち、自社保有の収益不動産からの賃料や、販売済みの収益不動産のプロパティ・マネジメント受託によるフィー収入等を「ストック型」、顧客リレーションから派生的に得られる仲介収入、管理物件等の修繕工事フィーを「フロー型」と位置付けております。 (2) 財政状態当連結会計年度においても引き続き、事業規模拡大に向けて収益不動産の仕入を意欲的に行い、併せて仕入に際しての借入も積極的に行いました。結果として収益不動産残高(販売または賃料収入を目的として保有する不動産の合計残高)は前連結会計年度末から9,124百万円増加し、54,586百万円となり、有利子負債(短期借入金、1年内償還予定の社債、1年内返済予定の長期借入金、社債及び長期借入金)は前期末から10,101百万円増加し、45,763百万円となりました。その結果、当連結会計年度末の資産合計と負債純資産合計は、前連結会計年度末と比較し12,252百万円増加し、72,062百万円となりました。自己資本は、当連結会計年度末に3,315百万円の親会社株主に帰属する当期純利益を計上したこと、及び為替換算調整勘定を1,055百万円取り崩したこと等を背景に前連結会計年度末から1,828百万円増加し20,544百万円となり、自己資本比率は前連結会計年度末と同水準の28.5%となりました。 当期連結貸借対照表の詳細は以下のとおりです。「構成比」は、資産合計(負債純資産合計)に対する比率を示しています。(資産)当連結会計年度末における資産合計は72,062百万円となりました。うち、販売用不動産及び仕掛販売用不動産が43,588百万円(構成比60.5%)、現金及び預金が11,909百万円(構成比16.5%)、賃料収入を目的として保有する不動産等(有形固定資産に含む)が10,997百万円(構成比15.3%)を占めています。 (負債)当連結会計年度末における負債合計は、51,485百万円となりました。うち、有利子負債が45,763百万円を占めています。 (純資産)純資産合計は、20,576百万円となりました。うち、資本金及び資本剰余金が11,779百万円を占めています。 (3) キャッシュ・フロー当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、11,634百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果、資金は5,954百万円減少しました。これは、税金等調整前当期純利益5,190百万円を計上した一方で、棚卸資産の取得により資金が8,467百万円減少したこと、及び法人税等の支払いにより資金が1,214百万円減少したことが主な要因です。当連結会計年度の営業活動においては、国内の収益不動産販売事業が奏功し、税金等調整前当期純利益において通期計画を上回る業績を計上いたしました。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果、資金は1,335百万円減少しました。これは、支出面で有形固定資産の取得による支出1,232百万円があったことが主な要因です。当連結会計年度の投資活動においては、有形固定資産として計上している系統用蓄電所を3案件取得いたしました。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果、資金は8,900百万円増加しました。これは、収入面では、新たな借入金、社債の発行による収入が合計55,032百万円あった一方で、支出面では借入金の返済、クラウドファンディングの返済、社債の償還による支出が合計45,671百万円あったことに加えて、配当金の支払い564百万円を行ったことが主な要因です。当連結会計年度の財務活動においては、好調な仕入活動に連動し不動産担保融資を軸として資金調達を実施いたしました。 (4) 生産、受注及び販売の実績① 生産実績当社グループは、収益不動産販売事業、ストック型フィービジネスが主要な事業であり生産活動を行っていないため、該当事項はありません。 ② 受注実績当社グループは、収益不動産販売事業、ストック型フィービジネスが主要な事業であり受注活動を行っていないため、該当事項はありません。 ③ 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)収益不動産販売事業62,436,728140.9ストック型フィービジネス5,598,66090.9計68,035,389134.8 (5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に準拠して作成されております。その作成に当たり、会計方針は原則として前連結会計年度と同一の基準を継続して適用するほか、引当金等につきましても過去の実績等を勘案し合理的に見積りを行っておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

事業リスク

  • 経済情勢変動の影響
    不動産業界は景気、金利、地価の動向に大きく左右されます。同社グループの業績もこれらの経済情勢の変化に影響を受けやすく、予測を超える市況の悪化や不動産価値の下落が発生した場合、業績や財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 地域偏在と自然災害リスク
    同社グループが保有・管理する収益不動産は、国内では首都圏、海外では米国ロサンゼルスといった特定の地域に集中しています。これらの地域で地震、山火事、感染症の拡大などの局地的な事象が発生し、経済活動に支障が出た場合、同社グループの業績や財政状態に大きな影響を与える可能性があります。
  • 資金調達と有利子負債依存
    同社グループは収益不動産の取得資金を金融機関からの借入に依存しており、有利子負債が総資産の63.5%を占めています。計画通りの資金調達ができなかった場合や、市場金利が上昇した場合には、支払利息の増加により業績が悪化するリスクがあります。また、多様な資金調達手段の確保が遅れたり頓挫したりすると、事業拡大に支障をきたす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|3,736 文字
3 【事業等のリスク】以下において、当社グループの事業展開その他に関するリスク要因になる可能性があると考えられる主な項目を記載しております。当社グループといたしましては、必ずしも事業上のリスクとは考えていない事項についても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる場合には、投資家に対する情報開示の観点から積極的に開示しております。当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経済情勢の変化当社グループが属する不動産業界は、景気動向、金利動向及び地価動向等の経済情勢の影響を受けやすく、当社グループにおいてもこれらの経済情勢の変化により各事業の業績は影響を受けます。当社グループでは、不動産にかかるリスクの軽減と同時に、収益の極大化を図ることができるよう経済情勢の動向に注意を払っておりますが、予測を上回る変化によって不動産市況に変調をきたし、想定した以上の資産価値の下落を生じるような事態になった場合、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 (2)収益不動産所在地域の偏在及び自然災害や感染症の発生当社グループが保有または管理している収益不動産は、経済規模や顧客ニーズを考慮に入れ、国内においては首都圏、海外においては主に米国ロサンゼルスを中心として、賃貸資産としての安定稼働性の高い地域に偏在しております。地震、山火事及びその他の自然災害やインフルエンザ等の感染症の感染拡大等、当該地域における局地的な事象の影響で、当該地域の経済活動に支障が発生した場合、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 (3)顧客情報の流出当社グループでは、管理業務を受託している賃貸マンションやオフィスビル、商業施設のオーナー及び入居者、収益不動産の売主及び買主等の顧客情報を保有しており、今後も当社グループの業容の拡大に伴い保有する情報が増加し精緻化することが予想されます。当社グループといたしましては、これら顧客情報を正確かつ最新の内容に保つよう努めるとともに、内部の情報管理体制の徹底により顧客情報の保護に注力しております。しかしながら、不測の事態により顧客情報の漏洩や詐取等の流出があった場合、損害賠償や信用低下等により、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 (4)資金調達にかかるさまざまな不調① 金融機関からの資金調達及び金融機関への返済の滞り当社グループは金融機関からの資金調達に際して、特定の金融機関に依存することなく、案件ごとに金融機関に融資を打診し、融資実行を受けた後に各プロジェクトを進行させております。しかしながら、何らかの理由により計画どおりの資金調達ができなかった場合には、当社グループの事業展開が影響を受ける可能性があります。また、有利子負債の主な返済原資は収益不動産の売却代金ですが、売却時期や売却金額等の条件が想定から悪化した場合には、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。② 有利子負債への依存による支払利息の増加当社グループは、収益不動産の取得等のための資金を金融機関からの借入により調達しており、連結貸借対照表における有利子負債残高は、2025年12月期末において、連結総資産の63.5%を占めます。当社グループといたしましては、資金調達手段の多様化に積極的に取り組んでまいりますが、市場金利が上昇する局面においては支払利息等の増加により、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。③ 資金調達手段の多様化の遅延または頓挫当社グループは、事業拡大に伴う旺盛な資金需要に対応するべく、過去に4回のライツ・オファリングを実施するなど、直接金融市場における資金調達を積極的に実施してまいりました。一方で、継続的な資産収益性の改善のためには、財務バランスを最適化する多様な資金調達手段を有している必要があります。これまでも多様な調達手段の研究を進めておりますが、経験値や情報あるいは専門人材等の観点から、それらが遅延または頓挫した場合、資金調達力が大きく低下する可能性があります。その場合、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 (5)人的資本投資の不足による代替人材確保の遅れ及び採用競争力の低下当社グループの各事業は、不動産及びその周辺事業はもとより、各種事業領域における専門性の高い知識と豊富な経験を有する人材によって成り立っており、人材こそが当社グループの経営資源の核となるものであります。したがいまして、代表取締役をはじめ各部門を管掌する取締役、部門業務を執行する部門長等の特定の幹部人材、及び各部門の中枢を担う人材が、何らかの理由により業務遂行が不可能または困難となり適切な人材が適時に代替できない場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、人材が最大限の能力を発揮するための組織文化の醸成を図ることやリモートワークの活用、フレキシブルな時間管理など働き方改革への適切な対応等を実施することで、新卒・中途入社に関わらず、採用市場における競争力を高めることを目指しておりますが、当社グループが求める人材の確保が充分にできない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (6)各種許認可の取り消しもしくは法的規制の変化当社グループでは、国内外において、法令に基づく許認可や、各種の税法及び外国為替管理の規制等の適用を受けております。当社グループは、法的規制の遵守を徹底しており、現時点において当該許認可の取消し等の事由は発生しておりませんが、何らかの理由により、当該許認可が取消され又はそれらの更新が認められない場合等には、当社グループの事業活動に支障をきたすとともに、業績が影響を受ける可能性があります。また、今後の法律改正又は規制の動向によっては、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。なお、当社グループが取得している許認可等は次のとおりです。会社名許認可等の名称許認可(登録)番号有効期間法令違反の要件及び主な許認可取消事由㈱ADワークスグループ宅地建物取引業者免許東京都知事(2)第105360号2025年10月10日から2030年10月9日まで宅地建物取引業法第66条労働者派遣事業許可厚生労働大臣 派13-3151052024年3月1日から2029年2月28日まで労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律第14条有料職業紹介事業許可厚生労働大臣 13-ユ-3126412024年3月1日から2029年2月28日まで職業安定法第32条の9㈱エー・ディー・ワークス宅地建物取引業者免許国土交通大臣(3)第8550号2023年12月20日から2028年12月19日まで宅地建物取引業法第66条不動産鑑定業者登録東京都知事(6)第1620号2024年8月17日から2029年8月16日まで不動産の鑑定評価に関する法律第41条一般不動産投資顧問業者登録国土交通大臣(一般)第424号2021年11月20日から2026年11月19日まで不動産投資顧問業登録規程第30条金融商品取引業者登録(第二種金融商品取引業、投資助言・代理業)関東財務局長(金商)第597号―金融商品取引法第52条不動産特定共同事業許可金融庁長官・国土交通大臣第132号―不動産特定共同事業法第36条㈱エー・ディー・パートナーズ宅地建物取引業者免許東京都知事(3)第92782号2021年3月19日から2026年3月18日まで宅地建物取引業法第66条賃貸住宅管理業者登録国土交通大臣(2)第2498号2021年11月10日から2026年11月9日まで賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律第23条㈱エンジェル・トーチ有料職業紹介事業許可 厚生労働大臣 13-ユ-3157432023年10月1日から2026年9月30日まで職業安定法第32条の9JMRアセットマネジメント㈱宅地建物取引業者免許東京都知事(1)第107055号2021年11月20日から2026年11月19日まで宅地建物取引業法第66条 (7)米国事業を取り巻く法規制等の諸要因の変更当社グループは、米国のロサンゼルスに拠点を置き、主に日本国内の投資家を対象顧客として、収益不動産販売事業を行っております。ロサンゼルスの不動産市場は、2022年以降、金利上昇等の影響を受けて価格調整局面が続いており、中古住宅価格はピーク時から下落するなど、市場環境の先行きには不透明感が残っております。このような市場環境のもと、日本国内の投資家が所有する海外不動産に対する税制の見直しや、米国現地での法規制の影響等により、投資に対する合理性が低下する可能性があるなど、当社グループの米国での事業に影響が及ぼす可能性があります。

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