事業の概要
- 液卵の製造販売イフジ産業グループは、鶏卵を割って卵殻を取り除いた「液卵」や「凍結卵」を製造し、主に大手食品メーカーや外食産業に販売しています。これらは多くの加工食品に使われる「食の半導体」とも呼ばれる基幹材料で、安定した品質と供給力が強みです。
- 粉体調味料の製造販売業務用として使われる粉末状や顆粒状の調味料を製造・販売しています。高い開発力と商品力が評価され、主に大手食品メーカーに納入されており、食品の味付けや加工に欠かせない製品を提供しています。
- オーガニック商品のEC販売オーガニックやオールナチュラルな商品を仕入れ、自社のECサイトを通じて個人顧客向けに販売しています。健康志向の高まりに応える形で、消費者に直接高品質な食品を届けるビジネスを展開しています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 液卵事業イフジ産業の主力事業で、鶏卵を加工した液卵や凍結卵を製造販売しています。売上高は236.75億円、営業利益は29.08億円と、グループ全体の収益の大部分を占める稼ぎ頭です。主に大手食品メーカーや外食産業向けに供給しており、安定した品質と供給力が強みです。
- 調味料事業業務用粉体調味料や顆粒調味料を製造販売しており、売上高は12.39億円、営業利益は0.91億円です。開発力と商品力が評価され、主に大手食品メーカーに納入されています。液卵事業に次ぐ規模で、専門性の高い製品を提供しています。
- オーガニックEC事業オーガニック商品やオールナチュラル商品を仕入れ、ECサイトを通じて個人顧客に販売しています。売上高は6.42億円、営業利益は0.39億円です。比較的小規模ながら、健康志向の高まりを背景に成長が期待される事業分野です。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| LiquidEggBusiness | 地域 | 237 | 29 | 12.3% |
| Seasoning | 事業 | 12 | 1 | 7.3% |
| OrganicFoodAndECommerceBusinessReportableSegment | 地域 | 6 | 0 | 6.1% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3 【事業の内容】 当社グループの企業集団は、当社及び連結子会社2社の3社から構成されております。当連結会計年度における、各区分における主な事業内容と主要な関係会社の異動は、概ね次のとおりであります。 液卵事業当事業においては、鶏卵を割卵して卵殻を取り除いた「液卵」「凍結卵」を製造販売しております。多くの業務用加工食品に使用される「食の半導体」ともいうべき「液卵」「凍結卵」の安定品質、安定供給力を認められ、主に大手食品メーカーや外食向けに納入しております。 (主な関係会社)当社 調味料事業当事業においては、業務用粉体調味料及び顆粒調味料等を製造販売しております。開発力や商品力を認められ、主に大手食品メーカーに納入しております。 (主な関係会社)日本化工食品株式会社 オーガニックEC事業当事業においては、オーガニック商品及びオールナチュラル商品を仕入れ、ECサイトにて販売しております。主に個人顧客向けに販売しております。 (主な関係会社)HORIZON FARMS株式会社 事業の系統図は次のとおりであります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2026時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 主原料が鶏卵であり、毎日の鶏卵相場に応じて販売価格及び仕入価格が変動するため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 液卵メーカーとしての製品技術や製品レベルの向上、顧客ニーズに応じた製品開発力。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 高い(依存) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | 中程度 |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 中程度 |
会社が挙げる主要リスク:鶏卵相場が業績に与える影響 / 食品の安全・衛生問題 / 凍結製品の在庫管理
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 5 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
イフジ産業は特定の強力なブランド、特許、規制ライセンス、または独占的IPに関する公開情報が乏しく、無形資産による競争優位性は現時点では確認できない。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
食料品という性質上、特定のブランドへのこだわりを持つ消費者もいるが、一般的に代替品が多く、顧客が他社製品へ乗り換える際の心理的・経済的コストは低いと考えられる。一部のPB商品などは限定的なスイッチング・コストを生む可能性はある。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
イフジ産業の事業モデルにおいて、ユーザー数の増加がサービスや製品の価値を直接的に高めるネットワーク効果は観察されない。
コスト優位★★☆☆☆
食料品製造業において、規模の経済や効率的な生産プロセスによるコスト優位性は競争力の源泉となりうる。イフジ産業が独自の調達網や製造技術を持つかは不明だが、業界標準的な効率性は期待できる。
規模の経済★★☆☆☆
食料品業界は競争が激しいが、イフジ産業が特定のニッチ市場で一定のシェアを確保している可能性はある。しかし、業界全体を支配するような規模の経済による寡占状態にはないと考えられる。
- 食の半導体としての安定供給液卵・凍結卵は「食の半導体」と称されるほど、多くの業務用加工食品に不可欠な素材です。イフジ産業は、その安定した品質と供給力を大手食品メーカーや外食産業から高く評価されており、これが事業の強固な基盤となっています。
- 業務用調味料の開発力業務用粉体・顆粒調味料の開発力と商品力は、大手食品メーカーから認められています。顧客のニーズに合わせた製品開発ができる技術力は、競合他社との差別化要因となり、安定的な取引関係を築く上で有利に働いています。
- 多角的な事業展開液卵事業を主力としつつも、業務用調味料事業やオーガニックEC事業を展開しています。これにより、特定の市場や顧客層への依存リスクを分散し、多様な収益源を確保することで、経営の安定性を高める可能性があります。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針当社は、「わが社は、高い倫理観を保ち、浮利を追わず、質実剛健と先憂後楽の社風を確立して、社業の発展に努め、以って取引先、従業員並びに株主に対する企業責任を全うし、社会に貢献することを旨とする。」という経営理念に基づき、当社の存在意義(パーパス)として、市場には流通しない規格外卵を様々な食品の原料として使用される「食の半導体」ともいうべき「液卵」「凍結卵」にして、安定した量を安定した品質により適正価格で提供し、顧客との継続的な関係を構築する「サステナブルサプライ」を実現し社会に貢献してまいります。また、1,000社を超える販売先がある食品業界へは徹底した品質管理のもと安定した製品を安定的に供給し、約300社の仕入先がある鶏卵業界へは需要期、不需要期のアンバランスをなくす需給調整機能を提供し、「食のインフラ」として国民の豊かな食生活に貢献してまいります。 連結子会社である日本化工食品株式会社は、「1.この仕事を通じて社会に貢献する。2.この仕事を通じて魅力ある立派な人間を育成する。3.取引先より信用と信頼を得られる魅力ある商品を創造する。4.魅力ある会社、魅力ある工場にしていく。」という企業理念に基づき、調味料等の製造と販売により、社会に貢献してまいります。また、HORIZON FARMS株式会社は、「Good Farms, Better Food(良質の食品は、健全な農家から)」というコンセプトに基づき、消費者の皆様により良い商品の選択肢を提供してまいります。 (2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、2030年度に液卵販売数量8万トン、業界シェア20%を目指しており、また連結売上高経常利益率8%以上を安定的に確保することを目標としております。また、事業の成長加速のための設備投資やM&Aを積極的に検討する方針であり、その場合、減価償却費やのれんの償却額が増加する可能性があるため、EBITDA(※)を重視しております。これらの数値を、会社の持続的な成長のための製造設備や研究開発等への積極的な投資の源泉、株主に対する利益還元の源泉、また従業員の持続的な所得向上等の従業員満足度向上のための源泉と位置づけ、この指標を達成できるよう努力してまいります。 ※ EBITDA=営業損益+減価償却費+のれん償却額 (3)経営環境、経営戦略及び対処すべき課題当社グループが属する食品業界においては、原材料価格の高騰や円安の影響による食品価格の上昇を背景に、消費者の生活防衛意識が一層強まっております。加えて、国内の人口減少に伴う労働力不足や需要の縮小が見込まれるなど、事業を取り巻く環境は引き続き厳しい状況にあります。また、鶏卵業界においては、2020年以降大規模な鳥インフルエンザが頻発し、鶏卵の生産量が不安定な動きとなっており、鶏卵相場の不確実性が高まっております。このような事業環境を踏まえ、当社グループは中長期的な経営戦略のもと、対処すべき課題に的確に対応し、各種施策を着実に推進することで、企業価値の向上に努めてまいります。 ①営業施策(液卵事業) 「食の半導体」ともいえる食品の基幹原料である「液卵」「凍結卵」について、高品質な製品を適正価格で安定的に供給することを使命としております。営業部門、購買部門、製造部門、研究開発部門が一体となって、お客様ごとのニーズに即した製品開発・提案を行うとともに、鶏卵相場の高騰時には、凍結卵の活用を提案し、また、鳥インフルエンザ発生時における供給不安に対しては、いち早く輸入卵の手当てを実施する等、お客様の供給不安に対して適時適切な提案を行い、常にお客様に寄り添った販売戦略を推進し、新規取引先の開拓および販売数量の拡大を図ってまいります。また、少子高齢化や人口減少に伴う労働力不足が進行する中、「液卵」「凍結卵」が有する業務効率化・省力化への貢献価値を訴求し、食品業界全体の課題解決に寄与してまいります。あわせて、新規業種への展開を加速させ、2030年度に液卵販売数量8万トン、業界シェア20%の達成を目指してまいります。 (調味料事業) 主力製品である粉体・顆粒調味料の販売強化に向け、マーケティング機能の高度化を推進しております。営業部門と研究開発部門の連携を強化し、お客様のニーズを迅速に製品開発へ反映させることで高付加価値化を実現し、適正な価格形成に努めてまいります。また、独自の生産技術を活用し、即席めん・ふりかけ業界といった既存分野に加え、健康食品など新たな市場への提案を強化することで、販路の拡大と事業基盤の強化を推進してまいります。 (オーガニックEC事業) 新たなカテゴリー商品の拡充を図り、商品ラインナップの強化を通じて売上の拡大を目指してまいります。 ②購買施策(液卵事業) 国内における大規模な鳥インフルエンザの発生や気候変動に伴う鶏卵需給の急激な変動、鶏卵生産の過程で発生する副産物の処理や環境への配慮の問題、さらには養鶏業界の寡占化の進行などにより、原料調達を取り巻く環境が大きく変化しております。このような状況を踏まえ、仕入先のさらなる拡充に加え、原料の定期仕入比率の向上、需給調整機能の強化、委託生産の活用、輸入卵の活用など、調達体制の多様化を推進するとともに、平常時から計画的な原料確保を行うことで、需給変動時においても安定した液卵供給を継続できるよう、一定の原料保有を可能とする体制の整備に取り組んでまいります。これらの取り組みを通じて、調達リスクの低減と供給の安定性向上を図り、当社が最も重要な使命と位置付けるお客様への安定供給責任を確実に果たしてまいります。 (調味料事業) 得意先商品のライフサイクルの短期化に対応するため、購買管理および在庫管理の高度化を推進しております。原料や資材の回転日数の短縮を図ることで在庫効率の向上に努め、無駄のない安定的な供給体制の構築を進めてまいります。また、仕入先と合同で主原料の開発を行い、優先的に調達することで、安定した商品供給体制の構築に努めてまいります。 (オーガニックEC事業) 希少性の高いオーガニック商品の安定確保に向け、仕入先の拡大および多様化を推進し、安定した商品供給体制の構築に努めてまいります。 ③製造施策(液卵事業) 安定的かつ効率的な供給体制の強化を最重要課題と位置づけております。2030年度に販売数量8万トンの達成を目標として掲げ、最新鋭設備の新設・増設ならびに既存設備の更新を計画的に推進することにより、生産能力の拡充および供給基盤の強化を図ってまいります。また、営業部門・購買部門・製造部門が一体となった連携体制のもと、需要動向を踏まえた適正在庫水準を維持するための生産の最適化に努め、供給の安定性向上と在庫効率の改善を推進してまいります。さらに、品質を最優先とする方針のもと、品質管理体制の一層の強化を図り、食品安全マネジメントシステムの適切な運用、各種手順書・マニュアルの整備及び教育の徹底により、品質・衛生意識の向上並びに法令遵守の徹底に取り組んでまいります。加えて、工場内における2S(整理・整頓)の徹底等により作業環境の改善を推進し、安全性および業務効率の向上を通じて、生産性の向上と安定供給を支える基盤の強化に努めてまいります。(調味料事業) 安全・安心な製品の安定供給を最重要課題と位置づけ、品質向上および生産効率の向上に向けた設備更新や生産ラインの合理化を積極的に推進しております。あわせて、従業員の意識改革を通じて品質保証体制の強化とコスト管理の徹底を図ってまいります。また、システムの活用および多能工化の推進により業務の効率化を進め、製造体制の高度化と生産性の向上に取り組んでまいります。 ④コスト削減活動 従業員がコスト削減や業務改善に関する提案を行う「提案制度」を導入し、優れた取り組みを表彰するなど、本制度の積極的な活用を図っております。これにより、全社的なコスト意識の醸成を進めるとともに、「品質」「効率」「歩留」「もったいない」の観点を重視したローコストオペレーションの実現に努めてまいります。 ⑤DXの推進による業務効率化 当社グループは、経営環境の変化に迅速に対応し、持続的な成長を実現するため、DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進による業務効率化を重要な課題と認識しております。具体的には、生成AIをはじめとする先進技術の積極的な活用により、業務プロセスの高度化・省力化を図るとともに、付加価値の高い業務へのシフトを推進してまいります。 また、DXの推進を支える人材基盤の強化を目的として、DX人材の育成に継続的に取り組み、全社的なデジタルリテラシーの向上を図ります。さらに、既存業務の見直しや運用改善を通じて、社内システムの最適化を段階的に進め、業務の標準化および効率化を一層推進してまいります。 これらの取り組みにより、企業競争力の強化と持続的な企業価値の向上を目指してまいります。 ⑥研究開発(液卵事業) 「Egg×Something=「タマゴテック」」という発想のもと、液卵のみならず卵殻や卵殻膜も含めた鶏卵の可能性をさまざまな分野へと応用し、新たな価値創造を実現するための研究開発を強化しております。 営業部門との連携を強化し、市場環境の変化やニーズを的確に捉える感度と柔軟な発想のもと、利益創出につながる品質改良および製品開発に取り組んでまいります。特に、お客様のニーズが高い分野に経営資源を重点的に投入し、付加価値の高い製品の提供を推進してまいります。 また、研究機関や大学、他社とのオープンイノベーションを一層強化し、卵殻や卵殻膜の用途開発をはじめとする新規用途の創出に取り組むことで、鶏卵の持続的な価値向上に邁進してまいります。 (調味料事業)お客様の意図や嗜好性を把握しながら商品開発を進めてまいります。また、AIを活用しトレンドを先追いした商品を開発し、提案し続けることによってお客様のニーズを掘り起こす取り組みも進めてまいります。 ⑦業容の拡大当社グループとシナジー効果の見込める業務提携や買収なども視野に入れ、業容の拡大を図ってまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針当社は、「わが社は、高い倫理観を保ち、浮利を追わず、質実剛健と先憂後楽の社風を確立して、社業の発展に努め、以って取引先、従業員並びに株主に対する企業責任を全うし、社会に貢献することを旨とする。」という経営理念に基づき、当社の存在意義(パーパス)として、市場には流通しない規格外卵を様々な食品の原料として使用される「食の半導体」ともいうべき「液卵」「凍結卵」にして、安定した量を安定した品質により適正価格で提供し、顧客との継続的な関係を構築する「サステナブルサプライ」を実現し社会に貢献してまいります。また、1,000社を超える販売先がある食品業界へは徹底した品質管理のもと安定した製品を安定的に供給し、約300社の仕入先がある鶏卵業界へは需要期、不需要期のアンバランスをなくす需給調整機能を提供し、「食のインフラ」として国民の豊かな食生活に貢献してまいります。 連結子会社である日本化工食品株式会社は、「1.この仕事を通じて社会に貢献する。2.この仕事を通じて魅力ある立派な人間を育成する。3.取引先より信用と信頼を得られる魅力ある商品を創造する。4.魅力ある会社、魅力ある工場にしていく。」という企業理念に基づき、調味料等の製造と販売により、社会に貢献してまいります。また、HORIZON FARMS株式会社は、「Good Farms, Better Food(良質の食品は、健全な農家から)」というコンセプトに基づき、消費者の皆様により良い商品の選択肢を提供してまいります。 (2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、2030年度に液卵販売数量8万トン、業界シェア20%を目指しており、また連結売上高経常利益率8%以上を安定的に確保することを目標としております。また、事業の成長加速のための設備投資やM&Aを積極的に検討する方針であり、その場合、減価償却費やのれんの償却額が増加する可能性があるため、EBITDA(※)を重視しております。これらの数値を、会社の持続的な成長のための製造設備や研究開発等への積極的な投資の源泉、株主に対する利益還元の源泉、また従業員の持続的な所得向上等の従業員満足度向上のための源泉と位置づけ、この指標を達成できるよう努力してまいります。 ※ EBITDA=営業損益+減価償却費+のれん償却額 (3)経営環境、経営戦略及び対処すべき課題当社グループが属する食品業界においては、原材料価格の高騰や円安の影響による食品価格の上昇を背景に、消費者の生活防衛意識が一層強まっております。加えて、国内の人口減少に伴う労働力不足や需要の縮小が見込まれるなど、事業を取り巻く環境は引き続き厳しい状況にあります。また、鶏卵業界においては、2020年以降大規模な鳥インフルエンザが頻発し、鶏卵の生産量が不安定な動きとなっており、鶏卵相場の不確実性が高まっております。このような事業環境を踏まえ、当社グループは中長期的な経営戦略のもと、対処すべき課題に的確に対応し、各種施策を着実に推進することで、企業価値の向上に努めてまいります。 ①営業施策(液卵事業) 「食の半導体」ともいえる食品の基幹原料である「液卵」「凍結卵」について、高品質な製品を適正価格で安定的に供給することを使命としております。営業部門、購買部門、製造部門、研究開発部門が一体となって、お客様ごとのニーズに即した製品開発・提案を行うとともに、鶏卵相場の高騰時には、凍結卵の活用を提案し、また、鳥インフルエンザ発生時における供給不安に対しては、いち早く輸入卵の手当てを実施する等、お客様の供給不安に対して適時適切な提案を行い、常にお客様に寄り添った販売戦略を推進し、新規取引先の開拓および販売数量の拡大を図ってまいります。また、少子高齢化や人口減少に伴う労働力不足が進行する中、「液卵」「凍結卵」が有する業務効率化・省力化への貢献価値を訴求し、食品業界全体の課題解決に寄与してまいります。あわせて、新規業種への展開を加速させ、2030年度に液卵販売数量8万トン、業界シェア20%の達成を目指してまいります。 (調味料事業) 主力製品である粉体・顆粒調味料の販売強化に向け、マーケティング機能の高度化を推進しております。営業部門と研究開発部門の連携を強化し、お客様のニーズを迅速に製品開発へ反映させることで高付加価値化を実現し、適正な価格形成に努めてまいります。また、独自の生産技術を活用し、即席めん・ふりかけ業界といった既存分野に加え、健康食品など新たな市場への提案を強化することで、販路の拡大と事業基盤の強化を推進してまいります。 (オーガニックEC事業) 新たなカテゴリー商品の拡充を図り、商品ラインナップの強化を通じて売上の拡大を目指してまいります。 ②購買施策(液卵事業) 国内における大規模な鳥インフルエンザの発生や気候変動に伴う鶏卵需給の急激な変動、鶏卵生産の過程で発生する副産物の処理や環境への配慮の問題、さらには養鶏業界の寡占化の進行などにより、原料調達を取り巻く環境が大きく変化しております。このような状況を踏まえ、仕入先のさらなる拡充に加え、原料の定期仕入比率の向上、需給調整機能の強化、委託生産の活用、輸入卵の活用など、調達体制の多様化を推進するとともに、平常時から計画的な原料確保を行うことで、需給変動時においても安定した液卵供給を継続できるよう、一定の原料保有を可能とする体制の整備に取り組んでまいります。これらの取り組みを通じて、調達リスクの低減と供給の安定性向上を図り、当社が最も重要な使命と位置付けるお客様への安定供給責任を確実に果たしてまいります。 (調味料事業) 得意先商品のライフサイクルの短期化に対応するため、購買管理および在庫管理の高度化を推進しております。原料や資材の回転日数の短縮を図ることで在庫効率の向上に努め、無駄のない安定的な供給体制の構築を進めてまいります。また、仕入先と合同で主原料の開発を行い、優先的に調達することで、安定した商品供給体制の構築に努めてまいります。 (オーガニックEC事業) 希少性の高いオーガニック商品の安定確保に向け、仕入先の拡大および多様化を推進し、安定した商品供給体制の構築に努めてまいります。 ③製造施策(液卵事業) 安定的かつ効率的な供給体制の強化を最重要課題と位置づけております。2030年度に販売数量8万トンの達成を目標として掲げ、最新鋭設備の新設・増設ならびに既存設備の更新を計画的に推進することにより、生産能力の拡充および供給基盤の強化を図ってまいります。また、営業部門・購買部門・製造部門が一体となった連携体制のもと、需要動向を踏まえた適正在庫水準を維持するための生産の最適化に努め、供給の安定性向上と在庫効率の改善を推進してまいります。さらに、品質を最優先とする方針のもと、品質管理体制の一層の強化を図り、食品安全マネジメントシステムの適切な運用、各種手順書・マニュアルの整備及び教育の徹底により、品質・衛生意識の向上並びに法令遵守の徹底に取り組んでまいります。加えて、工場内における2S(整理・整頓)の徹底等により作業環境の改善を推進し、安全性および業務効率の向上を通じて、生産性の向上と安定供給を支える基盤の強化に努めてまいります。(調味料事業) 安全・安心な製品の安定供給を最重要課題と位置づけ、品質向上および生産効率の向上に向けた設備更新や生産ラインの合理化を積極的に推進しております。あわせて、従業員の意識改革を通じて品質保証体制の強化とコスト管理の徹底を図ってまいります。また、システムの活用および多能工化の推進により業務の効率化を進め、製造体制の高度化と生産性の向上に取り組んでまいります。 ④コスト削減活動 従業員がコスト削減や業務改善に関する提案を行う「提案制度」を導入し、優れた取り組みを表彰するなど、本制度の積極的な活用を図っております。これにより、全社的なコスト意識の醸成を進めるとともに、「品質」「効率」「歩留」「もったいない」の観点を重視したローコストオペレーションの実現に努めてまいります。 ⑤DXの推進による業務効率化 当社グループは、経営環境の変化に迅速に対応し、持続的な成長を実現するため、DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進による業務効率化を重要な課題と認識しております。具体的には、生成AIをはじめとする先進技術の積極的な活用により、業務プロセスの高度化・省力化を図るとともに、付加価値の高い業務へのシフトを推進してまいります。 また、DXの推進を支える人材基盤の強化を目的として、DX人材の育成に継続的に取り組み、全社的なデジタルリテラシーの向上を図ります。さらに、既存業務の見直しや運用改善を通じて、社内システムの最適化を段階的に進め、業務の標準化および効率化を一層推進してまいります。 これらの取り組みにより、企業競争力の強化と持続的な企業価値の向上を目指してまいります。 ⑥研究開発(液卵事業) 「Egg×Something=「タマゴテック」」という発想のもと、液卵のみならず卵殻や卵殻膜も含めた鶏卵の可能性をさまざまな分野へと応用し、新たな価値創造を実現するための研究開発を強化しております。 営業部門との連携を強化し、市場環境の変化やニーズを的確に捉える感度と柔軟な発想のもと、利益創出につながる品質改良および製品開発に取り組んでまいります。特に、お客様のニーズが高い分野に経営資源を重点的に投入し、付加価値の高い製品の提供を推進してまいります。 また、研究機関や大学、他社とのオープンイノベーションを一層強化し、卵殻や卵殻膜の用途開発をはじめとする新規用途の創出に取り組むことで、鶏卵の持続的な価値向上に邁進してまいります。 (調味料事業)お客様の意図や嗜好性を把握しながら商品開発を進めてまいります。また、AIを活用しトレンドを先追いした商品を開発し、提案し続けることによってお客様のニーズを掘り起こす取り組みも進めてまいります。 ⑦業容の拡大当社グループとシナジー効果の見込める業務提携や買収なども視野に入れ、業容の拡大を図ってまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、人口減少に伴う労働力不足が顕在化するなど、国内における構造的な課題が継続しました。また、企業による賃上げの動きは見られたものの、物価上昇がこれを上回り、実質的な個人消費の弱さが継続しました。加えて、イラン情勢を背景とした中東地域の地政学的緊張の高まりにより、エネルギー価格及び供給が不安定に推移するなど、先行き不透明な状況が続きました。食品業界におきましては、原材料価格や人件費をはじめとする各種コストの上昇が続くなか、価格改定による対応が進められましたが、消費者の節約志向もあり、厳しい事業環境が継続しました。このような状況の中、当社グループとしましては、持続的成長と競争力向上のために、中期的な成長戦略として、液卵事業において、2030年度の液卵の販売数量8万トン、業界でのシェア20%を目標に、製品の供給能力の増大のため全ての工場において積極的な設備投資を進めてまいりました。さらに、人的資本経営の強化のために、初任給の大幅な引き上げ等による次世代を担う人材の採用の促進、高い職務能力を持った多様な人材の育成、継続的なベースアップや健康経営優良法人の取得を始めとした従業員エンゲージメントの向上等を行ってまいりました。当社グループの当連結会計年度の連結売上高につきましては、前連結会計年度に比べ27.4%増の32,572百万円となり5期連続の増収で過去最高となりました。また、連結売上高として初めて300億円を超えました。損益につきましては、連結営業利益は同6.9%減の2,790百万円、連結経常利益は同6.3%減の2,857百万円となり、ました。親会社株主に帰属する当期純利益は、同4.7%減の2,003百万円となりました。なお、上述のとおり中期的な成長戦略として設備投資を拡大した結果、減価償却費が増加し連結営業利益は前連結会計年度に比べ減少しましたが、投資負担の影響を除いたEBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却費)は同0.8%増の3,569百万円となり過去最高となりました。 セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。 液卵事業当セグメントにおける主要な関係会社は、イフジ産業株式会社であります。当セグメントが所属する鶏卵業界では、2020年以降、毎年のように大規模な鳥インフルエンザが発生しており、鶏卵は慢性的に供給が不足しております。この状況は、鳥インフルエンザの発生リスクが低減されない限り今後も継続していくものと考えております。当連結会計年度におきましても、2025年10月から鳥インフルエンザが全国で多発した影響により鶏卵の供給不足が続き、鶏卵相場が高値で推移しました。当セグメントの主要な製品は、「食の半導体」である液卵であり、製品及び原料の数量全体の約8割について販売単価及び仕入単価が鶏卵相場に連動しております。そのため、販売単価と仕入単価の差益を一定額以上確保し、販売数量の確保に努めることで、利益の最大化を図っております。事業規模を示す指標である液卵販売数量につきましては、前連結会計年度に比べ2.1%増の66,660トンとなり過去最高となりました。これは主に、東日本を中心に鶏卵が不足したことにより他の液卵メーカーが液卵の供給を制限する事例が一部見られ、これに伴って、鶏卵の国内調達力及び輸入卵の調達力並びに液卵の供給力に強みを持つ当社への注文が増加したことや、他の液卵メーカーからのOEM受注が増加したこと、また主に外食向け、総菜向けの液卵販売数量が増加したこと等によるものであります。 売上高につきましては、前述のとおり液卵販売数量が過去最高になったことや鶏卵相場に連動して液卵の販売単価が高値で推移したこと、また、得意先への液卵の安定供給のための原料調達コスト上昇、その他様々なコストの上昇に対応すべく販売単価の改定を行ったこと等により、液卵売上高は前連結会計年度に比べ30.3%増の28,717百万円となりました。また、加工品売上高は、茶碗蒸しベースの販売増加等により同8.4%増の1,480百万円、その他売上高は同2.1%増の284百万円となりました。この結果、当セグメント合計の売上高は同28.7%増の30,482百万円となりました。セグメント利益につきましては、2030年度の液卵の販売数量8万トン、業界でのシェア20%を目標に、製品の供給能力の増大のための積極的な設備投資を進めていることから減価償却費が213百万円増加し、また人的資本投資の強化に伴う人件費の増加等により、同7.3%減の2,695百万円となりました。 調味料事業当セグメントにおける主要な関係会社は、日本化工食品株式会社であります。当セグメントの売上高につきましては、既存得意先への販売が減少したこともあり売上高は減収となりましたが、当第2四半期連結累計期間以降、健康食品向けの販売が好調に推移したこと等により減収幅は縮小し、前連結会計年度に比べ5.6%減の1,267百万円となりました。セグメント利益につきましては、売上高の減少及び顆粒ライン増設工事に伴う減価償却費や修繕費の増加等により同1.7%減の89百万円となりました。 オーガニックEC事業当セグメントにおける主要な関係会社は、HORIZON FARMS株式会社であります。当セグメントの売上高につきましては、冷凍フルーツの販売が好調に推移したこと等により、売上高は877百万円となりました。セグメント利益につきましては、のれんの償却額62百万円の計上、販売の増加及び作業の効率化のため新たに倉庫を賃借したことによる賃借料の増加、SNSの活用強化に伴う広告宣伝費の増加等により5百万円となりました。 当社グループの当連結会計年度の財政状態の分析につきましては次のとおりであります。 (資産)当連結会計年度末の資産合計は18,925百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,176百万円増加しました。流動資産は10,921百万円となり、前連結会計年度末に比べ954百万円増加しました。主な要因は、商品及び製品の増加675百万円、原材料及び貯蔵品の増加585百万円、現金及び預金の減少547百万円等によるものであります。 固定資産は8,004百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,222百万円増加しました。主な要因は、有形固定資産における機械装置及び運搬具の増加693百万円、建物及び構築物の増加571百万円等によるものであります。 (負債)当連結会計年度末の負債合計は6,305百万円となり、前連結会計年度末に比べ716百万円増加しました。流動負債は4,833百万円となり、前連結会計年度末に比べ283百万円増加しました。主な要因は、短期借入金の増加704百万円、支払手形及び買掛金の増加307百万円、流動負債のその他に含まれる未払金の減少322百万円及び未払消費税等の減少235百万円等によるものであります。 固定負債は1,471百万円となり、前連結会計年度末に比べ433百万円増加しました。主な要因は、長期借入金の増加417百万円等によるものであります。 (純資産)当連結会計年度末の純資産合計は12,620百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,459百万円増加しました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益2,003百万円の計上及び配当金586百万円の支払により利益剰余金が1,416百万円増加したこと等によるものであります。この結果、自己資本比率は66.7%となりました。 ②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における「現金及び現金同等物の期末残高」は、前連結会計年度末に比べ559百万円減少し3,454百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において営業活動により得られた資金は、前連結会計年度に比べ2,856百万円減少し1,174百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上2,857百万円、減価償却費716百万円、仕入債務の増加額307百万円といった資金の増加が、棚卸資産の増加額1,267百万円、法人税等の支払額1,033百万円、未払消費税等の減少額256百万円等による資金の減少を上回ったことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において投資活動により使用された資金は、前連結会計年度に比べ382百万円増加し2,251百万円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出2,220百万円等の資金の減少等によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において財務活動により得られた資金は、前連結会計年度に比べ1,798百万円増加し517百万円となりました。これは主に、長期借入金の借入れによる収入1,100百万円、短期借入金の純増加額567百万円等の資金の増加が、配当金の支払額585百万円、長期借入金の返済による支出544百万円等の資金の減少を上回ったことによるものであります。 ③生産、受注及び販売の実績a. 生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメント金額(百万円)前期比(%)液卵事業30,444+46.0調味料事業1,272△3.6オーガニックEC事業93+6.8合計31,810+42.9 (注) 金額は、販売価格で表示しております。 b. 仕入実績当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメント金額(百万円)前期比(%)液卵事業893+15.7調味料事業5△7.8オーガニックEC事業410+24.3合計1,309+18.1 (注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。 2 金額は、実際仕入額で表示しております。 c. 受注実績当社グループの製品については、概ね受注生産でありますが、生産と販売の関連において製品の回転が早く、月末(または期末)における受注残高が極めて少ないため、受注実績の記載を省略しております。 d. 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメント金額(百万円)前期比(%)液卵事業30,482+28.7調味料事業1,212△2.2オーガニックEC事業877+36.7合計32,572+27.4 (注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。 2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、当該割合が100分の10以上の相手先がないため、記載を省略しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容(売上高)液卵事業につきましては、液卵売上高は、前連結会計年度に比べ30.3%増の28,717百万円となりました。これは主に、液卵販売数量が増加したことや鶏卵相場に連動して液卵の販売単価が高値で推移したこと、また、得意先への液卵の安定供給のための原料調達コスト上昇、その他様々なコストの上昇に対応すべく販売単価の改定を行ったこと等によるものであります。なお、売上の指標である販売数量につきましては、東日本を中心に鶏卵が不足したことにより他の液卵メーカーが液卵の供給を制限する事例が一部見られ、これに伴って、鶏卵の国内調達力及び輸入卵の調達力並びに液卵の供給力に強みを持つ当社への注文が増加したことや、他の液卵メーカーからのOEM受注が増加したこと、また主に外食向け、総菜向けの液卵販売数量が増加したこと等により、2.1%増の66,660トンとなり過去最高となりました。加工品売上高は、茶碗蒸しベースの販売増加等により同8.4%増の1,480百万円、その他売上高は同2.1%増の284百万円となりました。この結果、当セグメント合計の売上高は同28.7%増の30,482百万円となりました。 調味料事業につきましては、既存得意先への販売が減少したこともあり売上高は減収となりましたが、当第2四半期連結累計期間以降、健康食品向けの販売が好調に推移したこと等により減収幅は縮小し、前連結会計年度に比べ5.6%減の1,267百万円となりました。オーガニックEC事業の売上高につきましては、冷凍フルーツの販売が好調に推移したこと等により、877百万円となりました。この結果、セグメント間の内部売上高を除いた連結売上高は前連結会計年度に比べ27.4%増の32,572百万円となり、過去最高となりました。 (売上総利益)当連結会計年度における売上原価につきましては、主に液卵事業において、得意先への液卵の安定供給のための原料調達コスト上昇や、工場の増産体制構築のための設備投資の増加に伴う減価償却費の増加及びその他様々なコストが上昇したこともあり、前連結会計年度に比べ36.8%増の26,668百万円となり、売上総利益は同2.7%減の5,903百万円となりました。 (営業利益)当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、液卵事業における販売数量の増加に伴う運賃の増加や、次世代を担う人材採用の促進のための初任給の大幅な引上げや従業員エンゲージメントの向上のための大幅な賃上げにより給料手当が増加したこと等により、前連結会計年度に比べ1.4%増の3,113百万円となりました。この結果、営業利益は同6.9%減の2,790百万円となりました。 (経常利益)営業外収益は、受取賃貸料18百万円や受取保険金37百万円、助成金収入11百万円の計上等により97百万円となりました。営業外費用は、支払利息30百万円の計上となりました。この結果、経常利益は前連結会計年度に比べ6.3%減の2,857百万円となりました。また、経常利益率は8.8%となりました。 (特別損益)特別損失には、固定資産除売却損0百万円を計上しました。 (親会社株主に帰属する当期純利益)親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ4.7%減の2,003百万円となりました。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社グループの資金需要としましては、運転資金、設備投資、借入金の返済及び利息の支払、税金及び配当金の支払等であります。資金の調達手段としましては、主に、営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入れにより調達しております。また、運転資金の効率的な調達のため、主要取引銀行4行と当座貸越契約を締結することで手元流動性を確保しており、金融機関との間で総額5,450百万円の契約を締結しております。本契約に基づく当連結会計年度末の借入実行残高は1,100百万円であります。この他、納税資金や配当資金等を短期借入金で調達しております。当連結会計年度における資金調達の状況につきましては、税金等調整前当期純利益の計上2,857百万円、減価償却費716百万円、仕入債務の増加額307百万円といった資金の増加が、棚卸資産の増加額1,267百万円、法人税等の支払額1,033百万円、未払消費税等の減少額256百万円等による資金の減少を上回ったことにより、営業活動によるキャッシュ・フローは、1,174百万円のキャッシュ・インとなりました。また、当連結会計年度において、液卵事業の液卵製造設備への設備投資を目的として長期借入金1,100百万円の借入れを行いました。翌期につきましては、運転資金や設備投資等については、営業活動によるキャッシュ・フローや当座貸越契約による調達、また長期借入金でまかなう予定であります。なお、当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって採用している会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。連結財務諸表の作成においては、過去の実績やその時点での合理的と考えられる情報に基づき、会計上の見積りを行っておりますが、見積りには不確実性が伴い、実際の結果とは異なる場合があります。当社グループは、特に以下の会計上の見積りが当社グループの連結財務諸表に重要な影響を与えるものと考えております。 棚卸資産の評価当社グループは、棚卸資産の評価について、収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定しております。 収益性の低下を見積るにあたり、商品及び製品は正味売却価額と、原材料は再調達原価とそれぞれの取得原価を比較して、下落部分について当連結会計年度の費用として計上しております。見積りにあたっては慎重に検討しておりますが、将来の不確実な市場環境等の影響を受け、収益性の低下の見積りの見直しが必要となった場合には、棚卸資産評価損の計上が必要となる可能性があります。
事業リスク
- 鶏卵相場の変動リスク液卵事業の主原料である鶏卵の相場は日々変動し、これが製品の仕入価格と販売価格に直接影響します。鳥インフルエンザの発生や食料政策の変更などにより鶏卵の需給が逼迫し、相場が大きく変動した場合、会社の利益やキャッシュフローに悪影響を及ぼす可能性があります。
- 食品安全・衛生問題消費者の食の安全・安心への意識は非常に高く、万が一、製品に起因する安全・衛生問題が発生した場合、会社の信用失墜や業績への重大な影響が懸念されます。最新設備の導入や衛生教育で対策していますが、偶発的な事由によるリスクは常に存在します。
- 凍結製品の在庫管理と需給変動液卵事業では長期保存可能な凍結製品を製造・保管しており、在庫が資産の大部分を占めます。外部倉庫での保管が多いため、倉庫業者に委ねた管理体制下での大規模な在庫毀損や、予測と異なる需給変動による過剰在庫・在庫枯渇は、会社の財政状態や業績に影響を与える可能性があります。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)鶏卵相場が業績に与える影響について当社グループの液卵事業の主力製品である液卵は、主原料が鶏卵であり、毎日の鶏卵相場に応じて販売価格及び仕入価格が変動します。当社では、相場変動によるリスクを回避できるよう、夏場の低需要期に原料卵を安く仕入れたり、原料コストの低廉化を図るため比較的安価な加工用原料卵の購入比率を高めたりするなどして、仕入価格と販売価格の差益を一定額以上確保するとともに販売数量を伸ばす努力をしております。また、凍結製品は、低需要期で鶏卵相場が低く原料卵を安価に仕入れることが可能な夏場に多く製造し、原価低減に努めております。しかしながら、国内での食料政策の変更や大規模な鳥インフルエンザの発生等による鶏卵需給の逼迫により、鶏卵相場が上昇し製品や原料の原価が大きく上昇した場合や、不安定な鶏卵供給環境により鶏卵相場が大きく下落し収益性が低下した場合は、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。 (2)食品の安全・衛生問題について近年、消費者の食の安全・安心に対する意識は一段と高まってきております。当社グループにおきましては、安全・安心で高品質な製品を提供するために最新鋭設備の導入や徹底した製品の品質・温度管理、従業員への衛生教育を行うなど、当社グループ製品の安全・衛生問題には万全の注意を払っております。しかしながら、今後、偶発的な事由によるものを含めて、万一、当社グループ製品を起因とした安全・衛生問題が発生した場合、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。 (3)凍結製品の在庫について当社グループの液卵事業におきましては、販売の見通し、鶏卵相場や原料の買付状況、また工場の稼働状況等、さまざまな状況を勘案して長期保存が可能な凍結製品を製造・保管しており、商品及び製品の残高の大部分を占めております。なお、商品及び製品の残高は、年度ごとの変動はあるものの、販売数量の増加に伴い増加傾向にあります。また、凍結製品の大部分は外部の営業倉庫に保管しており、その在庫管理は主に外部倉庫業者からの入出庫取引報告書や在庫証明書と社内のシステム記録の照合で行っております。しかしながら、外部の営業倉庫に保管している凍結製品の管理については倉庫業者に委ねているため、凍結製品の在庫が大規模に毀損した場合、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。また、凍結製品については、鶏卵相場の動向や仕入数量及び販売数量の状況を予測しながら製造数量及び在庫数量をコントロールしておりますが、販売が予測通りに進まず過剰在庫となった場合、あるいは原料となる鶏卵供給が逼迫したり、販売が予測以上となるなどの要因により凍結製品の在庫が枯渇した場合、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。 (4)特定の業種への販売について当社グループの液卵事業については、「液卵」「凍結卵」の製造販売を主たる事業としております。主要な販売先は、その使用量の多さから製パン業界であり、当連結会計年度における同業界に対する売上高比率は約4割を占めており、同業界の仕入・生産動向が当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、冷凍食品メーカーや総菜メーカー等の新たな業種や新たなマーケットへ販路を拡大し、特定の業種への依存度を下げるのみならず、販売数量を拡大することにより財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況への影響を最小限に抑える努力をしております。 (5)自然災害等による影響について近年、世界的な気候変動による台風、水害、大雪等の自然災害や大規模地震等の発生頻度や影響度が高まっております。当社グループの液卵関連事業は、関東、東海、近畿、九州に工場が4ヶ所あり、不測の事態に備えて互いに他地域の当社工場から供給する体制を整えております。しかしながら、万一、大規模地震等の自然災害が当社グループの工場の所在地を含む地域で発生した場合、公共インフラの停止や工場の修復等、その被害状況によっては当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、予測不可能な停電や通信トラブルが発生した場合、当社グループの業務が中断することも考えられ、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。当社ではこうした災害等に備えるため、BCP(事業継続計画)を含む危機管理マニュアルを策定し、適切な対応を図っております。 (6)情報セキュリティの信頼性について当社グループは、事業活動を通して、お客様や取引先の個人情報及び機密情報を入手することがあり、また、営業上・技術上の機密情報を保有しています。当社グループでは、これらの情報についての厳格な管理体制を構築し、情報の取扱い等に関する規程類の整備・充実や従業員等への周知・徹底を図るなど、情報セキュリティを強化しております。しかしながら、サイバー攻撃、不正アクセス、コンピューターウィルスの侵入等により、万一これら情報が流出した場合や重要データの破壊、改ざん、システム停止等が生じた場合には、当社グループの信用低下や財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。