事業等のリスク
JTグループの事業にはいくつかのリスクがあります。主要市場(日本、ロシア、英国など)でのたばこ需要の減少、増税、規制強化、カントリーリスク(政治・経済・社会情勢の変化、紛争など)は、たばこ事業の収益に悪影響を及ぼす可能性があります。また、M&Aによる事業拡大を積極的に行っていますが、買収後の統合がうまくいかない場合や、期待した成果が得られない場合には業績に悪影響が出る可能性があります。買収に伴い計上されるのれんや無形資産の減損損失が発生するリスクもあります。さらに、海外事業の比率が高いため、外国為替や金利の変動も連結業績に大きな影響を与える可能性があります。
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FY2025|29,990 文字
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を及ぼす可能性があると認識している主要な事項には、以下のようなものがあります。当該事項は、当社グループの経営目標及び事業戦略の達成に対して重大な影響を及ぼす事象の他、積極的な情報開示の観点から、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる事項も含んでおります。ただし、以下に記載したリスクは当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、記載されたリスク以外のリスクも存在します。かかるリスク要因のいずれによっても、投資家の判断に影響を及ぼす可能性があります。また、本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、別段の表示が無い限り、当該事項は提出日現在において判断したものです。なお、2025年5月、医薬事業の承継及び鳥居薬品株式会社の株式の譲渡に関する合意書を塩野義製薬株式会社と締結いたしました。その後、2025年9月に当社が保有する鳥居薬品株式会社の全株式を譲渡、2025年12月に医薬事業を譲渡しております。 <リスクマネジメント体制>当社グループではJTグループの中長期に亘る持続的な利益成長と企業価値の向上に寄与し、JTグループの透明・公正かつ迅速・果断な意思決定を行う仕組みを充実させるため、グループ全体を対象に統合型リスク管理(ERM: Enterprise Risk Management)を導入しています。当社グループに影響を及ぼす可能性があるリスクを特定し、影響度と可能性の双方の観点で評価することで、優先して対応すべき重要リスクを選定し、対応計画の策定、モニタリングを実施しています。ERM推進にあたり、社長を責任者とし、副社長、社長に指名されたERM担当執行役員(コーポレートガバナンス担当常務執行役員)を加えて議論を実施する体制を取っています。また、各事業においてもたばこ・加工食品事業の部門長を責任者としたERMを実施しており、その内容をERM担当執行役員に報告しています。このように事業のリスク状況を監督するERM担当執行役員を議論メンバーに加えることによりグループ網羅的な重要リスク選定を可能にしています。社長、副社長、ERM担当執行役員による議論で選定された重要リスクは社長に指名された対応責任者(各事業部門長及びコーポレート担当執行役員)のもと対応計画の策定、モニタリングが行われ、その結果は社長、副社長、ERM担当執行役員に報告されます。これら一連の取組状況は取締役会に少なくとも年に1回報告されます。当社グループは、リスクを適切に管理することにより、事業成長の機会を適切に捉え、戦略的な事業展開に繋げております。なお、当社グループの事業に関してリスク要因となると考えられる事項には、以下のようなものがあります。 (1)当社グループの事業及び収益構造並びに経営方針に係るリスク① 連結売上収益に占める主要市場のたばこ売上収益の重要性について当社グループは、130以上の国と地域で製品を販売しており、その中でも日本、ロシア、英国等の主要市場におけるたばこの売上収益は、当社グループの売上収益に大きく貢献しております。したがって、たばこ需要の減少や増税、規制等、たばこ事業を取り巻く環境に存在する様々なリスクの発現(たばこ事業に係るリスク詳細については下記「(2)当社グループの事業に係るリスク たばこ事業に係るリスク」をご参照ください)、及び現地の政治・経済・社会・法制度等の変化や暴動、テロ及び戦争の発生に伴うカントリーリスクの相対的な高まりにより、主要市場が何らかの悪影響を受けた場合は、たばこ事業の収益の悪化等、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、製品ポートフォリオの最適化、営業力の強化・効果的な販売促進施策の実行等により、主要市場のたばこ売上収益の維持・成長を図っています。また、主要市場に限ることなく、更なるグローバル事業基盤の強化を図ることで、特定の主要市場にのみ依存せず持続的に利益創出が可能な複数市場を確保するよう努めております。 ② 事業拡大について当社グループは、RJRナビスコ社の米国外たばこ事業の取得(1999年、買収額約78億ドル(9,440億円、取得時の為替レートにより算出、以下同じ))、Gallaher社の買収(2007年、買収額約75億ポンド(1兆7,200億円))、㈱加ト吉(現:テーブルマーク㈱)の買収(2008年、買収額約1,090億円)、Natural American Spiritの米国外たばこ事業の取得(2016年、買収額約50億ドル(5,914億円))、Vector社の買収(2024年、買収額約24億ドル(約3,446億円))をはじめとして、事業の拡大に向け、積極的に外部の経営資源を獲得してまいりました。当社グループは、事業の拡大のために、他企業の買収、他企業への出資、他企業との提携及び協力体制構築等の検討を行い、その結果、将来の当社グループの業績に貢献すると判断した場合には、これらを実行する可能性があります。しかしながら、異なる地理的又は文化的背景により営業、人員、技術及び組織の統合ができない場合、買収又は提携した事業における製品に対する継続的な需要を維持し又はかかる製品を製造販売することができない場合、現在行われている事業を継続することができない場合、買収した事業における優秀な人財を保持し又は従業員の士気を維持することができない場合、当社グループの内部統制体制を買収した事業に適用することができない場合、効果的なブランド及び製品ポートフォリオを構築することができない場合、異なる製品ラインにおける販売及び市場戦略の連携ができない場合、並びに現在行われている事業から経営者の注意が分散される場合等により、当社グループの期待する成果が得られない場合、又は、想定しなかった重大な問題点が買収後に発見された場合等には、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは、買収に伴い、相当額ののれん及び無形資産を連結財政状態計算書に計上しており、当年度末現在、のれん及び無形資産の金額はそれぞれ、連結総資産の34.7%(2兆9,231億円)及び4.7%(3,957億円)を占めております。当社グループは、当該のれん及び無形資産につきまして、それぞれの事業価値及び事業統合による将来のシナジー効果が発揮された結果得られる将来の収益力を適切に反映したものと考えておりますが、事業環境や競合状況の変化等により期待する成果が得られないと判断された場合、又は適用される割引率が高くなった場合等は、減損損失が発生し、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、事業の拡大のために他企業の買収、他企業への出資、他企業との提携及び協力体制構築等を行う際、適時適切に外部知見・評価を活用し、関係する経営幹部で買収価格・契約条件等の適切性を審議の上、取締役会等で意思決定を行っています。また買収に関して、買収後は、買収先の事業運営状況を各事業経営計画に盛り込み、定期的にモニタリングし、シナジー最大化の実現に向けたフォローアップや減損兆候の把握等の対応を行っています。なお、当社グループにおける加工食品事業は、当社グループの中長期に亘る持続的な利益成長を補完する役割として、将来においても安定的かつ更なる利益貢献をするものと考えており、引き続き投資を行う予定ですが、かかる投資が期待されるリターンをもたらすという保証はありません。 ③ 外国為替・金利の変動による影響について当社は円表示で連結財務諸表を作成しておりますが、海外の当社グループ会社はロシアルーブル、ユーロ、英国ポンド、台湾ドル、米国ドル、スイスフラン等日本円以外の外国通貨で財務諸表を作成しております。したがって、海外の当社グループ会社の業績、資産及び負債は、当社の連結財務諸表の作成時において日本円に換算され、円表示で当社の連結財務諸表に記載されることになるため、当該当社グループ会社が決算に使用する外国通貨の日本円に対する為替の変動による影響を受けることになります。当社グループにおいては、その売上収益及び調整後営業利益の過半を海外が占めており、為替の変動が連結財務諸表に重大な影響を与える可能性があります。また、当社が外貨建てで株式等を取得した海外の当社グループ会社について、清算、売却又は重大な価値の減額等の事由が発生した場合、当社の連結財務諸表において当該会社に対する投資の損益が計上され、かかる損益は当該株式等の取得に使用した外国通貨と日本円の間の為替変動の影響を受けます。また、当社グループの国際取引の大部分は外国為替の影響を受けます。例えば、当社グループは、たばこ事業において、外国産葉たばこを使用しておりますが、外国産葉たばこの相当程度を米国ドル建てで調達する一方、製造たばこを各国の現地通貨建てで販売しております。したがって、当該現地通貨に対して米国ドルが高くなった場合には、当社グループの利益率に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは銀行預金や国債等の金融資産及び銀行借入金や社債等の金融負債を保有しております。これらの資産及び負債に係る金利の変動は、受取利息及び支払利息の増減、あるいは金融資産及び金融負債の価値に影響を与え、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、為替相場・金利水準の変動により当社グループの年金資産額、退職給付債務額等が変動した場合には、当社グループの業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、為替・金利相場の現状等を総合的に勘案して外国為替・金利ヘッジ方針の策定及び方針を実行し、当社の財務業務を管轄する部門が、定期的にその実績を当社の社長及び取締役会に報告しております。 ④ 自然災害及び不測の事態等について当社グループは世界の各国・各地域で事業展開しており、特にたばこ事業においては、更なるグローバル事業基盤の強化及び拡充を図っており、競争力強化に向けた製造拠点の最適化に取り組んでいます。近年、国内外において地震、噴火、津波、台風、洪水等の自然災害や感染症が深刻化しており、今後も大規模な自然災害、インフラの停止、政情不安、火災・爆発等の人災、感染症の拡大、その他の不測の事態が発生した場合には、サプライチェーンや流通網の被災に起因する商品供給の不足・停止、需要の減少、従業員の被災等により当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループは自然災害及び不測の事態の発生に備え、平時からの危機管理関連情報の継続的な収集及び発信に加え、従業員及びその家族の安否を確認する安否確認システムの導入や防災訓練等、従業員の防災意識向上等の取組みを実施しております。また、罹災した際の損失を最小限に留めるため適切な在庫水準を確保するとともに、建物、機械、設備、在庫等、必要に応じて重要な資産に損害保険を付保しています。加えて、自然災害及び不測の事態発生に備え、事業継続計画の見直しを行い必要があれば修正を加える等、適切な情報収集・状況判断を踏まえ、事業継続計画が実行できるよう迅速かつ柔軟に対応していきます。 ⑤ 気候変動について当社グループでは、経営理念である「4Sモデル」及びJT Group Purposeに基づき、事業と幅広いステークホルダーにとっての重要な課題(マテリアリティ)を特定し、それらに紐づく具体的な目標及び取組みとしてJT Group Sustainability Targetsを策定しています。地球温暖化に伴う気候変動は、事業や社会に大きな影響を及ぼしかねない重要な課題であるとの認識の下、当社グループのマテリアリティ「自然との共生」において、気候変動に関する目標を定め、気候変動関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の提言に基づく気候変動シナリオ分析を実施することで、気候変動に係るリスクと機会を特定しております。この分析の結果、脱炭素社会への移行リスクとして炭素税負担等の増加、物理リスクとして気候変動の激甚化による葉たばこの生育環境の変化等が、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当該リスクの軽減及び脱炭素社会構築に向けた社会的責任を果たすべく、2050年までにバリューチェーン全体の温室効果ガス排出量ネットゼロ達成を目標とし、化石燃料使用量の削減や非化石燃料への転換及び再生可能エネルギー由来の電力使用の拡大等の取組みを進めております。また、葉たばこの安定的な調達に向けた取組みとして、生育環境変化等を踏まえた品種の開発や耕作体系の改善等を推進しております。当社グループは、気候変動が事業に及ぼす影響をより的確に把握し、適切に対応するための体制を整え、事業戦略へ反映させていくとともに、適切な情報開示を一層進めていきます。 ⑥ カントリーリスクについて当社グループは、世界の各国・各地域で事業展開しておりますが、現地の政治・経済・社会・法制度等の変化や暴動、テロ及び戦争の発生に伴うカントリーリスクが相対的に高まり、リスクが具現化した場合には、サプライチェーンや流通網の遮断、資産や設備の毀損、人員配置及び営業管理の困難性等により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループには、経済制裁の対象となっている国々における事業があります。当社グループは、各種経済制裁に則り適法、適切に事業運営を行っておりますが、仮に当社グループがこれらの経済制裁に違反したと認定された場合には、多額の罰金が課される等のおそれがあり、また当該制裁の内容等が変更された場合には、当社グループがかかる国々における事業を継続できなくなる等、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループがかかる経済制裁に違反しない場合でも、経済制裁の対象となっている国々において事業を行っていること自体により、当社グループに対する評判に悪影響を及ぼす可能性があります。なお、当社グループは、ロシア市場において、国内外におけるあらゆる制裁措置・規制等を順守した上で事業運営を継続しております。事態の長期化・複雑化により、安定的かつ持続的な事業運営に著しい支障が生じる蓋然性を踏まえ、ロシア市場におけるたばこ事業の運営のあり方について、当社グループ経営からの分離を含めた選択肢の検討を継続しております。現時点においては、今後の見通しや業績への影響については合理的に見積ることができません。当社グループは、事業展開をしている各国・各地域におけるカントリーリスクに係る情報を収集・モニタリングしており、収集した情報に基づきシナリオプランニングを行い、安定的な事業運営に向けて取組んでおります。また、グローバル事業基盤の強化及び拡充を図り、継続的に利益創出が可能な市場を複数確保することで、特定の市場においてカントリーリスクが発現した場合でも当社グループの業績への悪影響を最小限に留めるよう努めております。 ⑦ お客様嗜好・行動の変化について当社グループを取り巻く経営環境は、世界経済の縮小・成長鈍化等、引き続き不確実性を増しております。そのような中、当社グループは、持続的な利益成長のためにはお客様に新たな価値・満足を提供し続けることが重要であると認識しており、お客様嗜好・行動の変化等を踏まえ、商品・サービスの付加価値の向上に努めています。しかしながら、経済・景気の悪化等によりお客様嗜好・行動が変化し、当該変化に当社グループが適切に対応できなかった場合、既存事業におけるお客様の流出や成長機会の損失等により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループはお客様に新たな価値・満足を提供し続けるため、各事業において、市場動向分析及び定性・定量的なお客様調査等を実施することでお客様の嗜好を特定し、既存製品の改善や新規開発といったお客様嗜好に即した高付加価値製品の実現に努めております。例えば、たばこ事業においては、お客様の求める利便性を向上させる等RRPの既存製品の改良及び新規開発、Combustibles(注)等の高品質な製品の担保及び適切な価格設定等を実現しております。加工食品事業においては、近年の健康志向の高まりに伴い、健康へ配慮した製品の開発等を行っております。(注)製造受託/RRPを除く燃焼性のたばこ製品 ⑧ 競合他社との競争について当社グループはたばこ事業及び加工食品事業を展開しているグローバル企業であり、いずれの事業においても競合他社と熾烈な競争を行っており、今後もより一層競争が激化する可能性があります。たばこ事業においては、当社グループは自律的成長に加え、RJRナビスコ社の米国外のたばこ事業の取得、Gallaher社の買収等を通じて当社グループの事業の拡大を行いました。これら買収の結果として、海外の市場において、当社グループはフィリップ・モリス・インターナショナル社やブリティッシュ・アメリカン・タバコ社のようなグローバルにたばこ事業を展開する企業及びそれぞれの地域において強みを持つ企業との間で、より広範囲にわたって競合関係にあります。加工食品事業においては、各種の製品カテゴリごとに緩やかなプレイヤーのすみ分けがなされておりますが、当社グループ会社であるテーブルマークは、Umios、ニチレイフーズ、味の素冷凍食品、ニッスイといった大手企業に加え数多くの中小企業と競合関係にあります。各事業及び市場におけるシェアは、当社グループ及び他社の新製品の投入、並びにそれらに伴う特別な販売促進活動等の一時的要因によって短期的に変動することがあるほか、競合、規制、価格戦略、お客様嗜好・行動の変化、健康に対する社会的関心の高まり、ブランド力又は各市場における経済情勢その他の多数の要因に影響されて変動いたします。これらの諸要因により、当社グループの市場におけるシェア及び競争優位性が低下した場合、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループが競合他社との競争の中、持続的な利益成長を実現するためには、お客様に新たな価値・満足を提供し続けることが前提となってきます。そのためにも当社グループは、お客様嗜好・行動の変化やニーズにマッチした製品の提供、製品ポートフォリオの最適化、営業力の強化・効果的な販売促進施策の実行、更なるコスト効率化、継続的に利益創出が可能な複数市場の確保等の対策を不断に検討し、取組んでいます。 ⑨ 原材料調達・輸送コストの不安定化について当社グループはグローバルな製造体制を構築しており、多種多様な原材料を国内及び世界各国から調達しております。これらの調達状況及び調達コストは天候その他の自然現象、カントリーリスクの高まりによるサプライチェーンへの影響、需給バランス及び為替変動等に左右されます。また、労働力不足に起因する物流業界の人件費高騰や原油価格の上昇による輸送コスト増加は、今後更に深刻化するおそれがあります。必要な量の原材料が安定して確保できない場合、又は原材料調達コスト及び商品の輸送コストが上昇した場合、製品の安定的な供給が担保出来ない等、当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。当社グループは、かかる原材料調達・輸送コストの不安定化に伴うリスクの低減のため、不測の事態に備え、サプライヤーの複数化を進めています。また原材料価格を継続的にモニタリングし、製造工程や品質を担保した上で、必要に応じて製品スペックの見直しを行う等、効率的な原材料使用を進めています。同様に、原油価格や物流業界の動向を継続的にモニタリングし、必要に応じて輸送方法の見直しや効率化を図っております。加えて、サプライヤーとの関係強化により主要原材料の調達能力を高め、葉たばこ調達については内部調達比率を向上させる等、必要な対応を実施しています。 ⑩ サプライチェーンにおけるリスクについて当社グループでは、経営理念である「4Sモデル」及びJT Group Purposeに基づき、事業と幅広いステークホルダーにとっての重要な課題(マテリアリティ)を特定し、これを基にサステナビリティ戦略を定めております。サプライチェーンを適切に維持管理していくことは、事業活動を継続していく上で重要な事項であるとの認識の下、当社グループのマテリアリティにおいて、「責任あるサプライチェーンマネジメント」を定めています。事業を展開している世界の各国・各地域において、サプライヤーをはじめとするステークホルダーと連携するとともに、人権デュー・ディリジェンス等の実施を通じ、環境・社会に配慮した調達活動に努めています。しかしながら、サプライチェーンにおいて、環境・人権上の問題や法令違反等が発生した場合、当社グループの社会的信用の毀損・低下等、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、JTグループサプライヤー行動規範を基に、環境・社会・ガバナンスの評価項目に照らしたサプライヤー審査の導入に向けた取組みや定期的なモニタリングの実施、コンプライアンス・人権・環境・労働安全衛生に関する潜在的なリスクの把握等、持続可能なサプライチェーンの構築に取組んでいます。たばこ事業においては「児童労働の防止」「労働者の権利尊重」「適切な労働安全衛生の維持」の3つを基本とした当社グループの耕作労働規範(ALP)を葉たばこサプライチェーンのデュー・ディリジェンスの一環として運用しており、持続可能な葉たばこ調達に取組んでいます。 ⑪ 訴訟等について当社の一部子会社は、喫煙、たばこ製品のマーケティング又はたばこの煙への曝露により損害を受けたとする訴訟の被告となっております。また当社グループは喫煙と健康に関する訴訟以外の訴訟においても当事者になっております。当社グループは係争中の又は将来の喫煙と健康に関する訴訟がどのような結果になるのか予測することはできません。これらの訴訟が当社グループにとって望ましくない結果になった場合、多額の賠償責任を負うこと等により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。またこれら訴訟の結果にかかわらず、訴訟に関する批判的報道その他により、喫煙に対する社会の許容度の低下や公的な規制が強化されること、当社グループに対する多くの類似の訴訟が提起されること、かかる訴訟の対応及び費用の負担を強いられること等により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また喫煙と健康に関する訴訟以外にも、当社グループ製品の品質に何らかの問題が生じた場合に製造物責任の請求を受ける等、今後も当社グループを当事者とした訴訟等が発生する可能性があります。これらの訴訟等が、当社グループにとって望ましくない結果になった場合に、当社グループの業績又は当社製品の製造、販売、輸出入等に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、社内外連携を密に行うための体制を整え、当社グループに係る訴訟等について、その情報を速やかに把握し、経営層や関係部門に情報共有を行うとともに、必要に応じ社外弁護士と連携して、その後の対処方針を検討する等、適時適切な対応を行っております。なお、当社グループが当事者となっている主な訴訟については「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 40.偶発事象」をご参照ください。 ⑫ 人財確保の困難化について当社グループにおいては、人財の多様性を今後も最重要と位置づけ、優秀な人財を惹きつけられるよう、様々な取組みを推進していますが、中核であるたばこ事業に対する社会的イメージの低下等により、人財の確保等を十分に行うことができなかった場合、将来の事業運営が困難となり、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、すべての企業活動及び成果は人財によって生み出されていることを強く認識しております。また、多様な人財こそが競争力の源泉であると認識の下、「人財マネジメントポリシー」を掲げ、世界中から優秀な人財を採用し、その育成・確保を一層強化しております。具体的には、地域・事業ごとにベンチマークを設定し、魅力的で競争力のある報酬水準を設定しています。また、幅広い領域での経験を通じてキャリアの方向性を見極めていく総合職採用に加えて、入社段階からのカテゴリ別採用や、職務をベースとしたキャリア採用も行うことで、本人の志向や希望に合わせたキャリア形成が実現しやすい環境と、それを実現するための議論プロセスを充実させています。また、役職者を含むすべての従業員を対象に、それぞれのキャリアにおいて必要なスキルを身に付けられる研修を実施する等、当社グループのすべての従業員に成長の機会を提供し、人財の成長支援に努めています。同時に、ダイバーシティの推進を含め、働きやすい職場環境の維持・改善、公正な人事・処遇制度の整備及び適正な運用を行うとともに、多様性を尊重する制度と組織風土を整えています。 ⑬ 知的財産権の侵害について当社グループは、「質の高いトップライン成長」を実現するために、様々な知的財産を活用して、商品・サービスの付加価値向上を図っており、これらの知的財産の権利化を積極的に行っています。かかる状況において、当社グループの知的財産権が他者に侵害された場合には、当社グループの技術やブランドが十分に保護されず、当社グループの事業戦略や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの商品・サービスが他者の知的財産権を侵害したと認定された場合には、損害賠償の支払いが必要となる又は商品・サービスの提供が出来なくなるおそれがあり、当社グループの事業戦略や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、当社グループの知的財産権が他者に侵害されるリスクを回避するため、知的財産の権利化及び知的財産権の適切な管理等の対策を講じております。また、他者が有する知的財産権の侵害を未然に防止するため、知的財産権の権利状態の調査・モニタリングの実施等、適時適切に対応しております。 ⑭ 環境規制について当社グループは、世界の各国・各地域において研究開発及び製造を行っておりますが、その過程で発生する有害物質及び廃棄物等について、様々な環境保護に係る法的規制を受けています。将来、当社グループの事業活動により環境汚染等の問題が発生した場合、又は環境規制の導入若しくはその変更があった場合には、環境汚染賠償責任等の発生、企業のレピュテーションの低下、規制に対応した設備投資等の追加費用の発生、既存の事業活動が制限される等、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、環境汚染防止のため、環境関連法規の制定及び改正の継続的なモニタリング、関係部門への周知等、環境関連法規の遵守徹底を図るとともに、必要に応じて適切な対応を実施しております。例えば、当社グループでは製造拠点を中心にISO14001に基づく内部監査により環境関連法規の遵守状況を毎年確認しています。加えて3年に1度外部機関による監査を受ける事で、より強固な環境マネジメントシステムを構築しています。また、当社監査部及び国内グループ会社監査部門が環境監査を実施し、客観的な視点から評価しています。当該監査結果については、経営層に報告されるとともに関係部門と情報共有され、当社グループ全体の環境マネジメントシステムの改善につなげています。 ⑮ 情報セキュリティについて当社グループは事業運営にあたって、事業及び業務の効率的遂行のため各種情報技術を活用しております。不正アクセスやコンピュータウイルスによる攻撃は、デジタル・テクノロジーの発達とともにその手法も複雑化・巧妙化しており、当社グループやサプライヤーへの不正アクセスや攻撃、災害等の不測の事態によってシステムの障害及び機密情報の漏洩等が発生した場合には、情報システムの一時的な停止、社会的信用の低下、競合優位性の喪失及び当該事象に対する適切な対応を行うための費用負担の発生等、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、情報セキュリティに対する取組み姿勢を明確にするとともに、情報セキュリティ対策を網羅的かつ継続的に推進するために情報セキュリティに関する規程を整備し、当社グループが保有するシステムやデータ等の情報資産を適切に監視・管理し、保護に努めております。また、当社グループは、ハード・ソフト両面から情報セキュリティ強化に取組み、ハード面では、サプライヤーへの依頼を含めた重要システムのセキュリティに関する技術・運用上の点検と改善を継続的に実施しています。ソフト面では、全従業員を対象とした情報セキュリティe-learningの実施等、従業員のセキュリティ教育に努めています。 (2)当社グループの事業に係るリスクたばこ事業に係るリスク① たばこ需要の減少についてたばこ需要の動向は地域によって変動はあるものの、経済環境、社会情勢、規制動向、増税及び値上げ等により減少する可能性があります。たばこ需要が減少した場合、販売数量の減少により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、お客様嗜好・行動の変化やニーズにマッチした製品の提供及び製品ポートフォリオの最適化に取組んでいます。また、既に強固な基盤を有する市場及び成長ポテンシャルが高い市場へバランス良く投資し、自律的な成長を目指すと同時に、更なる外部資源の獲得による成長機会の探索及び実行についても重要な戦略オプションと考え、特定の市場にのみ依存せず継続的に利益創出が可能な複数市場の確保を図っております。その他、増税や喫煙をめぐる規制の強化等に対しては、規制動向の正確・迅速な情報収集、公正でバランスの取れた規制策定に向けた政策立案に積極的に協力するための政府関係者(規制当局含む)やあらゆるステークホルダーとの建設的な対話、増税影響を最小化するための適切な価格設定や更なるコスト効率化等に取組んでいます。 ② たばこに課せられる税金についてたばこ税については、各国で財政及び公衆衛生の観点による増税議論が行われ、実際に増税が行われております。また、多くの国で、国家財政の改善に向けた消費税又はVAT(Value-Added Tax、付加価値税)等それに類する税金の引き上げが行われております。各国においてたばこに課せられる税の種類又はその税率の変更を予測することは困難であり、増税が想定外のタイミング、頻度、税率又は地域で行われた場合、当社グループは、増税に迅速かつ適切に対応することができない可能性があります。また、たばこに課せられる税金が引き上げられた場合、これに対応してたばこの小売価格の値上げを行えば、たばこ需要の減少や安価な銘柄への需要の移行、密輸や偽造等の不法取引の発生又は増加を促す可能性があり、一方で、かかる値上げを行わなければ、たばこ事業の収益構造の悪化をもたらすことから、いずれも当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、お客様嗜好・行動の変化やニーズにマッチした製品の提供、製品ポートフォリオの最適化、特定の市場にのみ依存せず継続的に利益創出が可能な複数市場の確保、増税に係る動向の正確・迅速な情報収集、政府や規制当局との建設的な対話、増税影響を最小化するための適切な価格設定や更なるコスト効率化等に取組んでいます。 ③ 製造たばこに対する規制について・海外の状況についてたばこ規制環境は、2005年2月に発効した「たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約(FCTC)」を契機に、年々厳しくなる傾向にあります。当該条約は、喫煙の広がりの継続的かつ実質的な抑制を目的としており、たばこ需要減少のための価格及び課税措置についての条項、たばこ需要減少のための非価格措置についての条項(受動喫煙からの保護、たばこ製品の含有物・排出物に関する規制、たばこ製品についての情報の開示に関する規制、たばこ製品の包装及び表示に関する規制、たばこの広告、販売促進及びスポンサーシップに関する規制等)、たばこの供給減少に関する措置についての条項(たばこ製品の不法取引を防止するための措置、たばこ製品の未成年者への販売を防止するための措置等)等を規定しています(日本政府は2004年6月に当該条約を受諾しています)。なお、当該条約においては、各締約国の一般的義務として、たばこ規制戦略、計画及びプログラムの策定、実施、定期的な更新、及び検討を行うことが定められていますが、各締約国における具体的規制の内容・範囲・方法等は各国に委ねられています。当該条約発効後、締約国会議(COP)が定期的に開催され、各条項に係るガイドラインや議定書(FCTCとは別に批准・受諾等を要する)を策定する等、締約国間での議論が継続しています。各国の具体的規制として、当社グループの主要市場であるロシアにおいては、2013年2月にたばこ製品の店頭陳列規制、販売場所規制、広告・販売促進・スポンサーシップの禁止、最低小売価格の設定、公共の場所における喫煙禁止、不法取引対策等を含む包括的たばこ規制法が成立し、同年6月から段階的に施行されております。また、EUにおいては、2001年7月に公布された「たばこ製品指令(EU TPD)」が改定され、たばこ製品の包装・表示規制の強化、たばこ製品の添加物規制、たばこ製品のフレーバー規制、E-Vapor関連規制、不法品対策等を含むその改定指令が、2014年5月に発効し、各加盟国では本指令に基づいた規制が導入されております。2022年11月には、これまで一部のたばこ製品にのみ適用されていたフレーバー規制等を加熱式たばこにも適用することが決定され、今後、加熱式たばこについても各国で新たな規制が導入されていくことが想定されます。更に、2012年12月に、豪州が規定のフォントスタイル及びフォント色での製品名の刷記を除き、たばこパッケージにロゴ・ブランドイメージ又は販売促進文言を刷記することを禁止するプレーンパッケージ規制を導入しております。現在、同様の規制が、フランス、英国等で導入済であり、複数国が導入を検討又は決定している状況にあります。その他、例えば米国連邦政府においては、フレーバー付き電子たばこの一部について販売禁止規制が導入される等、E-Vaporへも規制拡大の動きが見られます。将来における販売活動、マーケティング、包装・表示、たばこ製品及び喫煙に関する法律・規則の正確な内容を予測することは困難ですが、当社グループは、国内外において、上記のような規制を含む様々な規制が広がっていくものと予測しています。 ・国内の状況についてたばこ事業法、関連法令及び業界自主規準は日本国内における製造たばこの販売及び販売促進活動に関する規制を設けており、この規制には広告活動や製造たばこの包装に製造たばこの消費と健康の関係に関して注意を促す文言を表示することも含まれております。2003年11月、たばこ事業法施行規則が改正され、製造たばこの包装に表示するたばこの消費と健康に関する注意文言等の見直しが行われ、2005年7月以降、すべての国内向け製造たばこが改正後の規則に従って販売されております。また、財務大臣は、たばこ事業法第39条(注意表示)及び第40条(広告に関する勧告等)に基づき、「製造たばこに係る広告を行う際の指針」(以下、「広告指針」という)を示しており、広告指針は上記のたばこ事業法施行規則改正を踏まえ、2004年3月に改正されております(詳細については、以下(3)③ⅰの脚注2及び3をご参照ください)。一般社団法人日本たばこ協会も広告及び販売促進活動等に関する自主規準を設けており、当社を含む会員各社は、これを遵守しております。なお、2016年2月には、財政制度等審議会たばこ事業等分科会の下に表示等部会が新設され、広告指針のあり方に関する専門的な検討が行われました。表示等部会は、2016年6月にたばこ事業等分科会に対し検討結果を報告しており、たばこ事業等分科会においてこれを踏まえた更なる議論が行われた結果、2018年12月28日に「注意文言表示規制・広告規制の見直し等について」が公開されました。これに基づき、2019年6月14日、たばこ事業法施行規則及び広告指針、関連告示の一部改正が公布されたことを受け、同日、一般社団法人日本たばこ協会の設ける自主規準の改定がなされました(たばこ事業法施行規則及び広告指針の改正については、以下(3)③ⅰの脚注4及び5をご参照ください)。本改定では、製造たばこに係る規準の改定に加え、加熱式たばこの製造たばこ部分に係る規準の新設、加熱式たばこの製造たばこ以外の部分(加熱式たばこを加熱するための機器)に係る規準の新設、たばこに係る企業活動及び喫煙マナー向上を提唱するテレビ広告に関する規準の新設がなされております。具体的には、製造たばこの包装における注意文言表示については、2020年7月1日までに、最新の科学的知見に即した文言の追加・改定及び注意文言の表示面積を50%以上へ拡大する等の新たな表示方法へ切り替えることが定められました。また、広告規制については、インターネット広告等について未成年者を対象としないためのより実効性の高い措置を講じる、店頭広告の大きさや掲示方法について新たに必要な制限を行う等、自主規準の改定が行われました。受動喫煙防止の観点からは、2018年7月に「健康増進法の一部を改正する法律」(平成30年7月25日法律第78号)(以下、「本法律」という)が成立し、多くの人が利用する施設ごとに、望まない受動喫煙を防止するための対策が強化されました。本法律では、第一種施設(学校、病院、行政機関等)、第二種施設(飲食店・事務所・工場等、第一種施設及び後述の喫煙目的施設以外の施設)、喫煙目的施設(公衆喫煙所・喫煙を主たる目的とするバーやスナック等・店内で喫煙可能なたばこ販売店)と3つの施設に区分され、施設ごとに求められる措置が異なります。第一種施設においては、「原則敷地内禁煙」となりましたが、一定の要件を満たした屋外喫煙所を設置することは可能です。第二種施設においては、「原則屋内禁煙」となりましたが、一定の要件を満たした喫煙専用室等を設置することは可能です。また、一定の要件を満たした飲食店においては、店舗全体を喫煙可とすることも可能です。喫煙目的施設においては、施設内で喫煙が可能です。なお本法律が2020年4月の全面施行から5年経過し更なる見直しが可能となったことを受けて、2025年10月には受動喫煙対策専門委員会が設置されました。本委員会等での検討を経て本法律が改正されるかは現時点で定かではありませんが、本法律の更なる改正が行われた場合には、当社グループの業績への影響は一定程度生じる可能性があるものと認識しております。 ・当社グループの業績への影響について将来における販売活動、マーケティング、包装・表示、たばこ製品及び喫煙に関する法律、規則及び業界のガイドラインの正確な内容を予測することはできませんが、当社グループは、たばこ製品を販売する各国において上記のような規制又は新たな規制(地方自治体による規制を含む)が広がっていくものと予測しております。当社グループとしては、たばこに関する適切かつ合理的な規制については支持する姿勢ではありますが、上記のようなたばこに関する規制が強化された場合、又はかかる規制強化に適時適切に対応できなかった場合には、たばこに対する需要及び市場シェアの減少や、新たな規制に対応するための費用等の要因を通じて、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。たばこ事業においては、規制動向の正確・迅速な情報収集、政府や規制当局及びあらゆるステークホルダーとの建設的な対話等に取組んでいます。 ④ 密輸及び偽造等の不法取引についてたばこ業界が直面している主要な問題の一つとして、たばこ製品の密輸及び偽造等の不法取引の増加が挙げられます。不法取引は、国ごとの税制及び課税水準の違いによる価格差等を要因にしていると考えられ、大幅な増税を機に増加する傾向にあります。不法に取引されたたばこは、メーカーにとってはブランド・企業の信頼性の毀損をもたらし、政府にとっては税収の減収につながることから、各たばこ企業とも政府当局と協力し、その撲滅に力を入れております。当社グループでは、政府当局と不法取引を解決するための協力契約を締結する等、その対策に取組んでおりますが、密輸及び偽造等の不法取引の増大が、ブランド価値を毀損すること、又は不法取引を撲滅するための対策等に多額の費用を要すること等により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、お客様、社会、当社グループの事業及び高い評価を守るため、不法取引の防止に努める不法取引対策チームを組織しています。不法取引対策チームは当社グループの各マーケットとともに、正規品が違法なルートに横流しされることを防ぎ、市場から違法なたばこ製品を取り除くため、関係当局に協力しています。当該チームは、官民パートナーシップを通じ、不法取引の脅威について、各国政府や関係当局と積極的な対話を続け、世界中で関係当局に偽造品の見分け方を伝えるプログラムを実施しています。また、当社グループではたばこ製品追跡システムも展開・運営しており、サプライチェーンに沿った製品の移動を追跡・分析することができます。過去10年間で、多くの国々がたばこ製品の追跡を義務化してきましたが、たばこ製品追跡システムをより多くの国・地域へ拡大していく当社グループの取組みは、これらの法令にも適合しており、10年以上に亘り当社のコンプライアンス方針を支える重要な役割を果たしています。加えて、厳格なコンプライアンス方針に則り、信頼できる相手先とのみ取引を行う、非正規品の購入が及ぼす悪影響をお客様に理解していただく等、不法取引の防止に向けた取組みを行っています。 加工食品事業に係るリスク① 食の安全・品質について加工食品事業は、安全で高品質な食品をお客様にお届けすることを使命として掲げ、冷食・常温事業と調味料事業の2つの主力事業がそれぞれに食の安全管理機能を担っており、食の安全管理に万全を期した事業運営を行っております。しかしながら当社グループの想定を超える食の安全・品質に関わる問題が発生した場合には、当社グループの社会的信用が低下・毀損するとともに、製品の回収及び損害賠償請求対応等のための費用が発生し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。加工食品事業においては、「フードセーフティ」「フードディフェンス」「フードクオリティ」「フードコミュニケーション」という4つの視点で安全・安心な製品提供に向けた継続的な品質保証活動を行うとともに、定期的な監査でその有効性を確認しています。また、「最高水準の食の安全」を目指した管理体制基盤を構築することを目的に、当社が加工食品事業全体の食の安全管理に関する方針・規程・ガイドラインを策定し、各事業会社がその運用にあたっており、当社は各事業会社の取組みについてモニタリングを実施しております。加えて、2020年度より稼働を開始した1工場を除き、国内外の自社グループ工場と生産委託を行っているすべての冷凍食品工場においては、食品の安全管理に関する国際規格であるISO22000又はFSSC22000を取得しており、当該1工場についても、現在、ISO22000及びFSSC22000の取得を進めております。 ② 食品の規制について加工食品事業は、食品安全基本法、食品衛生法、食品表示法等、様々な法的規制を受けております。加工食品事業は安全で高品質な食品をお客様にお届けすることを使命として掲げており、当社グループはこれらすべての法的規制を遵守すべく、コンプライアンスの徹底を図っております。しかしながら、法的規制の導入若しくは変更があった場合、規制遵守のための追加費用の発生、既存の事業活動が制限される等、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。加工食品事業においては、規制の導入及び改正を継続的にモニタリング、適切に情報収集し、追加対応の検討を行う等、事前に規制の導入及び改正に備えるとともに、必要に応じて適切な対応を取っています。 (3)上記以外に、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項① 日本国政府及び財務大臣との関係等について日本国政府はJT法に基づいて、常時、当社の発行済株式総数の3分の1を超える株式を保有することとされており、当年度末現在において、当社の発行済株式総数の33.34%を保有しております。したがって、日本国政府は、当社の株主総会において取締役の選任等の普通決議事項について重大な影響を及ぼすことができ、また合併、資本金の減少、定款変更等の特別決議事項については拒否権を有することになります。また、財務大臣はJT法及びたばこ事業法に従い、当社を監督する権限等を有しております。なお、JT法上、当社の営む事業の範囲は、「製造たばこの製造、販売及び輸入に関する事業及びこれに附帯する事業のほか、当社の目的を達成するために必要な事業」とされており、かつ、「当社の目的を達成するために必要な事業」については財務大臣の認可を受ける必要があります。したがって、現在認可を受けている事業の範囲を超えて新たな事業を営もうとする際には、財務大臣の認可が必要になります(詳細については、下記③ⅱをご参照ください)。上記のとおり、日本国政府は、当社に対して株主としての権利に加え、JT法及びたばこ事業法に従い、監督する権限等を有しておりますが、日本国政府の利害が他の株主のそれと一致する保証はなく、他の株主の利益に悪影響を及ぼす可能性があります。また、2011年12月2日公布の「東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法」において、政府は、2022年度までの間において復興財源に充てる収入を確保することを旨として、当社株式について、たばこ事業法等に基づくたばこ関連産業への国の関与の在り方を勘案し、当社株式の保有の在り方を見直すことによる処分の可能性について検討を行うこととされております。 ② 葉たばこの買入れ等について当社の国内産葉たばこの買入れについては、たばこ事業法に基づき、国内の耕作者と毎年たばこの種類別の耕作面積並びに葉たばこの種類別及び品位別の価格を定めた葉たばこの買入れに関する契約を締結し、当社は、この契約に基づいて生産された葉たばこについては、製造たばこの原料の用に適さないものを除き、すべて買い入れる義務があります。当社がこの契約を締結しようとするときは、耕作総面積及び葉たばこの価格について、国内の耕作者を代表する者及び学識経験のある者のうちから財務大臣の認可を受けた委員で構成される「葉たばこ審議会」の意見を尊重することとされております(詳細については、下記③ⅰをご参照ください)。他の多くの国内農産物と同様に国内産葉たばこの生産費は外国産葉たばこの生産費に比して高いため、国内産葉たばこの買入価格も、外国産葉たばこに対し約3倍と割高となっております。したがって、国内産葉たばこを実質的にすべて買い入れる義務は、外国産葉たばこのみを使用する他のグローバルたばこ企業に比して、当社グループの競争力に悪影響を与える可能性があります。 ③ 提出会社の事業に係る法律関連事項等 ⅰたばこ事業法(昭和59年8月10日法律第68号) 内容1.目的 この法律は、たばこ専売制度の廃止に伴い、製造たばこに係る租税が財政収入において占める地位等にかんがみ、製造たばこの原料用としての国内産の葉たばこの生産及び買入れ並びに製造たばこの製造及び販売の事業等に関し所要の調整を行うことにより、我が国たばこ産業の健全な発展を図り、もって財政収入の安定的確保及び国民経済の健全な発展に資することを目的とする。(第1条)2.原料用国内産葉たばこの生産及び買入れ(1)日本たばこ産業株式会社(以下「会社」という。)は、国内産の葉たばこの買入れを行おうとする場合は、あらかじめ、会社に売り渡す目的をもってたばこを耕作しようとする者(以下「耕作者」という。)とたばこの種類別の耕作面積並びに葉たばこの種類別及び品位別の価格を定めた葉たばこの買入れに関する契約を締結するものとする。(第3条) (2)会社は、契約に基づいて生産された葉たばこについては、製造たばこの原料の用に適さないものを除き、すべて買い入れるものとする。(第3条) (3)会社は、契約を締結しようとするときは、たばこの種類別の耕作総面積及び葉たばこの価格について、あらかじめ、会社に置かれる葉たばこ審議会に諮り、その意見を尊重するものとする。(第4条及び第7条) (4)葉たばこ審議会は、葉たばこの価格について、生産費及び物価その他の経済事情を参酌し、葉たばこの再生産を確保することを旨として審議するものとする。(第4条) (5)会社は、たばこの種類別の耕作総面積の地域別の内訳をたばこ耕作組合中央会(以下「中央会」という。)の意見を聴いて定め、その範囲内において耕作者と契約を締結するものとする。(第5条) (6)たばこ耕作組合の組合員である耕作者が中央会に対し葉たばこの価格等の基本的事項の約定を委託したときは、会社は、中央会と当該基本的事項を約定するものとするとともに、当該約定は、会社と当該耕作者との間で締結される契約の一部とみなす。(第6条)3.製造たばこの製造(1)製造たばこは、会社でなければ、製造してはならない。(第8条) (2)会社は、その製造する製造たばこの品目別倉出価格の最高額について、財務大臣の認可を受けなければならない。(第9条) (3)会社は、製造たばこに係る地域的な需給状況を勘案して、その円滑な供給を図るよう努めるものとする。(第10条)4.製造たばこの販売(1)自ら輸入した製造たばこの販売を業として行おうとする者は、財務大臣の登録を受けなければならないものとし、当該登録及び当該登録を受けた者(以下「特定販売業者」という。)に関し、必要な規定が設けられている。(第11条~第19条) (2)製造たばこの卸売販売を業として行おうとする者は、当分の間、財務大臣の登録を受けなければならないものとし、当該登録及び当該登録を受けた者に関し、必要な規定が設けられている。(第20条及び第21条) (3)製造たばこの小売販売を業として行おうとする者は、当分の間、財務大臣の許可を受けなければならないものとし、当該許可及び当該許可を受けた者(以下「小売販売業者」という。)に関し、必要な規定が設けられている。(第22条~第32条) (4)会社又は特定販売業者は、その製造し、又は輸入する製造たばこを販売しようとするときは、当分の間、その品目毎の小売定価を定め、財務大臣の認可を受け、また、これを変更しようとするときも同様に認可を受けなければならないものとし、これらの認可の申請があった場合には、財務大臣は、消費者の利益を不当に害することとなると認めるとき等を除き認可しなければならないとする等、当該認可に関し、必要な規定が設けられている。(第33条~第35条)((注)1) (5)小売販売業者は、財務大臣の認可に係る小売定価によらなければ、製造たばこを販売してはならない。(第36条) 内容5.その他(1)会社又は特定販売業者は、その製造し、又は輸入した製造たばこを販売する時までに、消費者に対し製造たばこの消費と健康の関係に関して注意を促すための財務省令で定める文言を表示しなければならない。(第39条)(注)2、4 (2)製造たばこに係る広告を行う者は、二十歳未満の者の喫煙防止等に配慮するとともに、その広告が過度にわたることがないように努めなければならないものとし、財務大臣は、広告を行う者に対し、必要な措置を行うことができる。(第40条)(注)3、5(注)1.いわゆる定価制度を当分の間維持するとは、1904年以来、定価制がとられ、一定の流通秩序が形成され、定着してきていることから、これを一挙に廃止した場合の流通秩序の混乱を避けるための措置であると承知しております。なお、たばこはいわゆる公共財・サービスとは異なる嗜好品であり、輸入自由化等に伴い完全に自由化された流通市場におきましては、会社も特定販売業者も各々が独自の経営判断に基づいて、財務大臣に対する申請価格を定めております。また、小売定価の認可に関し、1984年のたばこ事業法案の国会審議において、政府委員より次のような趣旨の答弁がなされたと承知しております。たばこの小売定価については、たばこ事業法において、小売定価の認可の申請があった場合には、大蔵大臣は、消費者の利益を不当に害することとなると認められるとき、又は倉出価格(国産品)若しくは輸入価格(輸入品)に照らして不当に低いと認められるときには例外的に認可しないことができるとされており、このような場合でない限り認可しなければならないとされ、このたばこ事業法の趣旨に基づき認可を行っているところである。2.2003年11月、たばこ事業法施行規則が改正され、製造たばこの包装に表示するたばこの消費と健康に関する注意文言の見直しが行われました。改正された同施行規則では、注意文言は、直接喫煙(肺がん、心筋梗塞、脳卒中及び肺気腫)に関する4種類の文言と、妊婦と喫煙、受動喫煙、喫煙への依存及び未成年者の喫煙に関する4種類の文言の計8種類の文言とすること、直接喫煙に関する4種類の文言とそれ以外の4種類の文言のうち、それぞれ一つ以上を選び、たばこ包装の「主要な面」に一つずつ表示し、これらの文言が年間を通じて品目及び包装ごとに概ね均等に表示されるようにすること、これらの文言の表示については、それぞれ「主要な面」の面積の30%以上を占める部分とすること等が規定されております。加えて、「マイルド」「ライト」等の用語を使用する場合には、消費者にたばこの消費と健康との関係に関して誤解を生じさせないため、それらの用語は健康に及ぼす影響が他のたばこと比べて小さいことを意味するものではない旨を明らかにする文言をそれらの用語を使用しているたばこの包装に表示しなければならないとの規定が設けられております。2005年7月1日から、製造たばこの販売に際しては、これらの規定に従っております。3.2004年3月、「製造たばこに係る広告を行う際の指針」が改正され、屋外におけるたばこ製品の広告(ポスター・看板等)は原則として行わないこととされております。そのほか、たばこ広告に記載される注意文言の表示及び内容に関する事項を含んでおります。4.2019年6月、たばこ事業法施行規則が改正され、製造たばこの包装に表示するたばこの消費と健康に関する注意文言の見直しが行われました。改正された同施行規則では、加熱式たばこについての注意文言が新たに設けられた他、「他者への影響」に関する注意文言をたばこ包装の「主要な面」の表面に、「未成年者(20歳未満のもの)の喫煙防止」及び「喫煙者本人への影響」に関する注意文言を裏面に表示すること、これらの文言の表示については、それぞれ「主要な面」の面積の50%以上を占める部分とすること等が規定されております。加えて、「マイルド」「ライト」等の用語を使用する場合における、それらの用語は健康に及ぼす影響が他のたばこと比べて小さいことを意味するものではない旨を明らかにする文言は、それらの用語を使用しているたばこの包装の「主要な面」の表面に表示しなければならないとの規定が設けられております。また、たばこの包装へのニコチン・タール量の表示について、消費者にこれらの表示が健康に及ぼす悪影響の軽重を示しているとの誤解を生じさせないため、ニコチン・タールの摂取量は、吸い方により包装に表示された値とは異なる旨、たばこの包装に表示しなければならないとの規定が設けられております。これらの注意文言の表示は、加熱式たばこ及び一定の販売本数以上(2018年4月から2019年3月の販売本数が1億本以上)の紙巻たばこ製品については2020年4月1日、それ以外の銘柄については2020年7月1日以降に出荷される製品に表示することが義務付けられております。5.2019年6月、「製造たばこに係る広告を行う際の指針」が改正され、たばこ製品の広告を行うことができる場所及び郵送等による場合を除いた見本たばこ、チラシ、カタログ及びパンフレット等の配布ができる場所を「たばこの販売場所」、「喫煙所」及び「成人のみが利用する場所」とされております。その他、たばこ広告に記載される注意文言の表示及び内容に関する事項、並びに加熱式たばこを加熱するための機器に関する事項を含んでおります。 ⅱ日本たばこ産業株式会社法(昭和59年8月10日法律第69号) 内容1.会社の目的 日本たばこ産業株式会社は、たばこ事業法第1条に規定する目的を達成するため、製造たばこの製造、販売及び輸入に関する事業を経営することを目的とする株式会社とする。(第1条)2.株式 政府は、常時、日本たばこ産業株式会社(以下「会社」という。)が発行している株式(株主総会において決議することができる事項の全部について議決権を行使することができないものと定められた種類の株式を除く。以下この項において同じ。)の総数の三分の一を超える株式を保有していなければならない。(第2条第1項) 会社が発行する株式若しくは新株予約権を引き受ける者の募集をしようとする場合、又は株式交換若しくは株式交付に際して株式(自己株式を除く。)、新株予約権(自己新株予約権を除く。)若しくは新株予約権付社債(自己新株予約権付社債を除く。)を交付しようとする場合には、財務大臣の認可を受けなければならない。(第2条第2項) 政府の保有する会社の株式の処分は、その年度の予算をもって国会の議決を経た限度数の範囲内でなければならない。(第3条)3.事業の範囲 会社は、上記1に記載の目的を達成するため、次の事業を営むものとする。 (1)製造たばこの製造、販売及び輸入の事業 (2)前号の事業に附帯する事業 (3)前2号に掲げるもののほか、会社の目的を達成するために必要な事業 なお、会社は上記(3)に掲げる事業を営もうとするときは、財務大臣の認可を受けなければならない。(第5条)4.監督(1)会社の取締役、執行役及び監査役の選任及び解任の決議は、財務大臣の認可を受けなければその効力を生じない。(第7条) (2)会社の定款の変更、剰余金の処分(損失の処理を除く。)、合併、分割又は解散の決議は、財務大臣の認可を受けなければその効力を生じない。(第8条) (3)会社は、毎事業年度の開始前に事業計画を定め、財務大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも同様とする。(第9条) (4)会社は、毎事業年度終了後3月以内に、貸借対照表、損益計算書及び事業報告書を財務大臣に提出しなければならない。(第10条) (5)会社は、製造工場及びこれに準ずる重要な財産を譲渡しようとする等のときは、財務大臣の認可を受けなければならない。(第11条) (6)財務大臣は、この法律及びたばこ事業法の定めるところに従い会社を監督するものとし、これらの法律を施行するため、必要な措置をとることができる。(第12条及び第13条) ⅲたばこ税に係る法律(たばこ特別税を含む) 内容 国たばこ税たばこ特別税地方たばこ税1.税目(注)1たばこ税たばこ特別税道府県たばこ税(都に準用)市町村たばこ税(特別区に準用)2.納税義務者(注)2製造たばこの製造者又は製造たばこを保税地域から引き取る者製造たばこを小売販売業者に売り渡す製造たばこの製造者、特定販売業者又は卸売販売業者3.課税標準(注)3製造たばこの製造場から移出し、又は保税地域から引き取る製造たばこの本数(紙巻たばこ以外は所定の本数換算)小売業者への売渡しに係る製造たばこの本数(紙巻たばこ以外は所定の本数換算)4.税率(注)4、5千本につき6,802円千本につき820円千本につき1,070円千本につき6,552円 2027年4月1日以降千本につき7,302円千本につき820円千本につき1,070円千本につき6,552円 2028年4月1日以降千本につき7,802円千本につき820円千本につき1,070円千本につき6,552円 2029年4月1日以降千本につき8,302円千本につき820円千本につき1,070円千本につき6,552円5.申告納付(注)6製造たばこの製造者については毎月分を移出した月の翌月末日までに申告納付し、保税地域から引き取る者については引き取る時までに申告納付道府県の区域内に所在する小売販売業者の営業所に係る売渡しについて、毎月分を当該売渡しを行なった月の翌月末日までに当該道府県に申告納付市町村の区域内に所在する小売販売業者の営業所に係る売渡しについて、毎月分を当該売渡しを行なった月の翌月末日までに当該市町村に申告納付(注)1.たばこ税法第3条、一般会計における債務の承継等に伴い必要な財源の確保に係る特別措置に関する法律第4条並びに地方税法第1条第2項、第4条及び第5条2.たばこ税法第4条、一般会計における債務の承継等に伴い必要な財源の確保に係る特別措置に関する法律第5条並びに地方税法第74条の2第1項及び第465条第1項3.たばこ税法第10条、一般会計における債務の承継等に伴い必要な財源の確保に係る特別措置に関する法律第7条並びに地方税法第74条の4及び第467条4.たばこ税法第11条第1項、一般会計における債務の承継等に伴い必要な財源の確保に係る特別措置に関する法律第8条第1項、地方税法第74条の5及び第468条5.「4.税率」に関して2025年度税制改正に伴い、2027年4月1日、2028年4月1日及び2029年4月1日以降、更なる税率の変更が予定されております。6.たばこ税法第17条~第20条、一般会計における債務の承継等に伴い必要な財源の確保に係る特別措置に関する法律第12条並びに地方税法第74条の10及び第473条7.高負担の個別物品税が課せられているたばこに係る税制については、一般的には、各年度の政府の税制改正の一環として検討が行なわれ、税制の改正を行おうとする場合には、税制調査会等の審議を通じて政府としての方針決定後、立法府での審議・議決を経て決定されることとなります。なお、政府としての方針が決定されるに当たっては、税制改正大綱が閣議決定された上で、法律案の閣議決定を経て確定されます。 ⅳ紙巻たばこ以外の製造たばこに適用される課税方法について たばこ税の課税標準は、紙巻たばこの本数によるものとされていますが、紙巻たばこ以外の製造たばこについては本数で捉えられないこと等を踏まえ、次の製造たばこの区分に応じて、それぞれの区分の重量をもって紙巻たばこ1本に換算することとされています。区分課税標準換算方法喫煙用の製造たばこ パイプたばこ重量から換算した紙巻たばこの本数(注)重量1gをもって紙巻たばこ1本に換算する 葉巻たばこ 刻みたばこ重量2gをもって紙巻たばこ1本に換算する 加熱式たばこ別途(下掲参照)かみ用の製造たばこ重量から換算した紙巻たばこの本数重量2gをもって紙巻たばこ1本に換算するかぎ用の製造たばこ(注)軽量な葉巻たばこ(1本当たりの重量が1g未満の葉巻たばこをいう。)の課税標準について、葉巻たばこ1本を紙巻たばこ1本に換算する。 また、加熱式たばこについては、2025年度税制改正により、2026年10月1日より以下の換算方法により紙巻たばこの本数に換算することとなりました。当該加熱式たばこに係る課税方式の見直しについては、2026年4月1日から2026年10月1日までの期間において、段階的に実施する旨の経過措置が講じられました。なお、課税区分における加熱式たばこは、たばこ又はたばこを含むものを燃焼せず加熱(水やその他の物品を加熱することによる加熱を含む)し、たばこの成分を吸引により喫煙し得る状態に製造された製造たばこ(水たばこを除く)となります。したがって、課税区分における加熱式たばこには、当社グループのポートフォリオにおけるInfused Tobaccoを含みます。加熱式たばこの課税標準 換算方法改正前の換算方法重量及び価格から換算した紙巻たばこの本数(A)加熱式たばこの所定の重量(注1)0.4gをもって紙巻たばこ0.5本に換算する(B)紙巻たばこ1本当たりの平均小売価格(注2)をもって加熱式たばこの小売価格(除く消費税相当額)を紙巻たばこの0.5本に換算する改正後の換算方法重量から換算した紙巻たばこの本数(C)スティック型の場合、加熱式たばこの所定の重量(注1)0.35gをもって紙巻たばこ1本に換算(注3)するスティック型以外の場合、加熱式たばこの所定の重量(注1)0.2g、をもって紙巻たばこ1本に換算(注4、5)する(注1)フィルター、その他の一定の物品の重量を含まない重量(注2)紙巻たばこ1本当たりの国及び地方のたばこ税並びにたばこ特別税に相当する金額の合計額を100分の60で除して計算した金額(注3)1本当たりの重量が0.35g未満のものについては、当該加熱式たばこの1本をもって紙巻たばこの1本に換算(注4)品目ごとの1個当たりの重量が4g未満のものについては、当該加熱式たばこの品目ごとの1個をもって紙巻たばこ20本に換算(注5)製造たばことみなされる加熱式たばこの喫煙用具で、スティック型の加熱式たばこと併せて喫煙の用に供されることが明らかなもの等については、(注4)を適用しない 経過措置期間中における換算本数(課税標準)2026年3月31日以前{(A)+(B)}×1.0改正2026年4月{(A)+(B)}×0.5 +(C)×0.52026年10月(C)×1.0 [たばこ税制をめぐる主な動きと当社の対応]年月項目内容当社の対応1986年5月1986年度税制改正1,000本当たり900円に相当する増税が行われました。増税額相当分の定価改定を行いました。1989年4月1989年度税制改正消費税導入に伴い、たばこ消費税の名称をたばこ税に改めるとともに、課税方式が従量税に一本化されました。基本的に定価改定の必要はありませんでした。1997年4月1997年度税制改正[地方税法改正]地方たばこ税について道府県たばこ税から市町村たばこ税への税源移譲が行われました。定価改定の必要はありませんでした。 [消費税法改正]消費税率が3%から5%へ改定されました。全体として消費税率改定分に相当する定価改定となるよう、一部銘柄について1箱10円の値上げを行いました。1998年12月1998年度税制改正一般会計における債務の承継等に伴い必要な財源の確保に係る特別措置に関する法律が制定され、1,000本当たり820円のたばこ特別税が導入されました。基本的に1本1円の値上げを行いました。1999年5月1999年度税制改正[租税特別措置法及び地方税法改正]たばこ税から道府県たばこ税、市町村たばこ税への税源移譲が行われました。定価改定の必要はありませんでした。2003年7月2003年度税制改正所得税法等の一部を改正する法律及び地方税法等の一部を改正する法律が制定され、1,000本当たり820円の増税が行われました。概ね1本1円程度の値上げを行いました。2006年7月2006年度税制改正所得税法等の一部を改正する等の法律及び地方税法等の一部を改正する法律が制定され、1,000本当たり852円の増税が行われました。全銘柄について増税額相当分を価格転嫁するとともに、一部銘柄については、増税額相当分以上の値上げを行いました。2010年10月2010年度税制改正所得税法等の一部を改正する法律及び地方税法等の一部を改正する法律が制定され、1,000本当たり3,500円の増税が行われました。一部銘柄を除き、増税額相当分以上の値上げを行いました。2014年4月2014年度税制改正[消費税法改正]消費税率が5%から8%へ改定されました。全体として消費税率改定分に相当する定価改定となるよう、一部銘柄を除き、1箱10円又は20円の値上げを行いました。2016年4月2015年度税制改正所得税法等の一部を改正する法律及び地方税法等の一部を改正する法律が制定され、旧3級品につき、1,000本当たり1,000円の税額引き上げが行われました。旧3級品につき、1箱30円から50円の値上げを行いました。2017年4月2015年度税制改正2015年度税制改正に基づき、旧3級品につき、1,000本当たり1,000円の税額引き上げが行われました。旧3級品につき、1箱30円の値上げを行いました。2018年4月2015年度税制改正2015年度税制改正に基づき、旧3級品につき、1,000本当たり1,500円の税額引き上げが行われました。旧3級品につき、1箱40円の値上げを行いました。2018年10月2018年度税制改正2018年度税制改正に基づき、税額の引き上げが行われました。(注)1一部銘柄を除き、増税額相当分以上の値上げを行いました。2019年10月2015年度税制改正2015年度税制改正に基づき、旧3級品につき、1,000本当たり3,932円の税額引き上げが行われました。旧3級品につき、1箱90円の値上げを行いました。 2018年度税制改正2018年度税制改正に基づき、税額の引き上げが行われました。(注)1一部銘柄を除き、増税額相当分未満の値上げを行いました。 2019年度税制改正[消費税法改正]消費税率が8%から10%へ改定されました。全体として消費税率改定分に相当する定価改定となるよう、一部銘柄について1箱10円の値上げを行いました。2020年10月2018年度税制改正2018年度税制改正に基づき、税額の引き上げが行われました。(注)1一部銘柄を除き、増税額相当分以上の値上げを行いました。 2020年度税制改正2020年度税制改正に基づき、税額の引き上げが行われました。一部銘柄を除き、増税額相当分以上の値上げを行いました。2021年10月2018年度税制改正2018年度税制改正に基づき、税額の引き上げが行われました。(注)1一部銘柄を除き、増税額相当分以上の値上げを行いました。 2020年度税制改正2020年度税制改正に基づき、税額の引き上げが行われました。一部銘柄を除き、増税額相当分以上の値上げを行いました。2022年10月2018年度税制改正2018年度税制改正に基づき、税額の引き上げが行われました。(注)1一部銘柄を除き、増税額相当分未満の値上げを行いました。(注)1.2018年度税制改正に伴うたばこ税の見直しとして、国及び地方のたばこ税の税率について1,000本当たり3,000円の引き上げ、及び加熱式たばこについて課税区分を新設した上で、その製品特性を踏まえた課税方式への見直しが実施されました。これらの見直しは、激変緩和等の観点から、前者については、2018年10月より2021年10月にかけて1,000本当たり1,000円ずつ3段階に分けて実施(2019年10月は税率引き上げなし)、後者については、2018年10月より2022年10月にかけて5段階に分けて実施するという段階的な経過措置が、それぞれ講じられております。(注)2.2025年度税制改正において、たばこ税を含む防衛力強化に係る財源確保のための税制措置として、加熱式たばこの課税方式の見直し及び国のたばこ税の税率を1,000本当たり1,500円引き上げが実施されました。これらの見直しは、激変緩和等の観点から、前者については、2026年4月より2026年10月にかけて2段階に分けて実施し、後者については、2027年4月より2029年4月にかけて1,000本当たり500円ずつ3段階に分けて実施するという段階的な経過措置が、それぞれ講じられております。
FY2024|29,989 文字
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を及ぼす可能性があると認識している主要な事項には、以下のようなものがあります。当該事項は、当社グループの経営目標及び事業戦略の達成に対して重大な影響を及ぼす事象の他、積極的な情報開示の観点から、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる事項も含んでおります。ただし、以下に記載したリスクは当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、記載されたリスク以外のリスクも存在します。かかるリスク要因のいずれによっても、投資家の判断に影響を及ぼす可能性があります。なお、本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、別段の表示が無い限り、当該事項は提出日現在において判断したものです。 <リスクマネジメント体制>当社グループではJTグループの中長期に亘る持続的な利益成長と企業価値の向上に寄与し、JTグループの透明・公正かつ迅速・果断な意思決定を行う仕組みを充実させるため、グループ全体を対象に統合型リスク管理(ERM: Enterprise Risk Management)を導入しています。当社グループに影響を及ぼす可能性があるリスクを特定し、影響度と可能性の双方の観点で評価することで、優先して対応すべき重要リスクを選定し、対応計画の策定、モニタリングを実施しています。ERM推進にあたり、社長を責任者とし、副社長、社長に指名されたERM担当執行役員(コーポレートガバナンス担当常務執行役員)を加えて議論を実施する体制を取っています。また、各事業においてもたばこ・医薬・加工食品事業の部門長を責任者としたERMを実施しており、その内容をERM担当執行役員に報告しています。このように事業のリスク状況を監督するERM担当執行役員を議論メンバーに加えることによりグループ網羅的な重要リスク選定を可能にしています。社長、副社長、ERM担当執行役員による議論で選定された重要リスクは社長に指名された対応責任者(各事業部門長及びコーポレート担当執行役員)のもと対応計画の策定、モニタリングが行われ、その結果は社長、副社長、ERM担当執行役員に報告されます。これら一連の取組状況は取締役会に少なくとも年に1回報告されます。当社グループは、リスクを適切に管理することにより、事業成長の機会を適切に捉え、戦略的な事業展開に繋げております。なお、当社グループの事業に関してリスク要因となると考えられる事項には、以下のようなものがあります。 (1)当社グループの事業及び収益構造並びに経営方針に係るリスク① 連結売上収益に占める主要市場のたばこ売上収益の重要性について当社グループは、130以上の国と地域で製品を販売しており、その中でも日本、ロシア、英国等の主要市場におけるたばこの売上収益は、当社グループの売上収益に大きく貢献しております。したがって、たばこ需要の減少や増税、規制等、たばこ事業を取り巻く環境に存在する様々なリスクの発現(たばこ事業に係るリスク詳細については下記「(2)当社グループの事業に係るリスク たばこ事業に係るリスク」をご参照ください)、及び現地の政治・経済・社会・法制度等の変化や暴動、テロ及び戦争の発生に伴うカントリーリスクの相対的な高まりにより、主要市場が何らかの悪影響を受けた場合は、たばこ事業の収益の悪化等、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、製品ポートフォリオの最適化、営業力の強化・効果的な販売促進施策の実行等により、主要市場のたばこ売上収益の維持・成長を図っています。また、主要市場に限ることなく、更なるグローバル事業基盤の強化を図ることで、特定の主要市場にのみ依存せず持続的に利益創出が可能な複数市場を確保するよう努めております。 ② 事業拡大について当社グループは、RJRナビスコ社の米国外たばこ事業の取得(1999年、買収額約78億ドル(9,440億円、取得時の為替レートにより算出、以下同じ))、Gallaher社の買収(2007年、買収額約75億ポンド(1兆7,200億円))、㈱加ト吉(現:テーブルマーク㈱)の買収(2008年、買収額約1,090億円)、Natural American Spiritの米国外たばこ事業の取得(2016年、買収額約50億ドル(5,914億円))、Vector社の買収(2024年、買収額約24億ドル(約3,446億円))をはじめとして、事業の拡大に向け、積極的に外部の経営資源を獲得してまいりました。当社グループは、事業の拡大のために、他企業の買収、他企業への出資、他企業との提携及び協力体制構築等の検討を行い、その結果、将来の当社グループの業績に貢献すると判断した場合には、これらを実行する可能性があります。しかしながら、異なる地理的又は文化的背景により営業、人員、技術及び組織の統合ができない場合、買収又は提携した事業における製品に対する継続的な需要を維持し又はかかる製品を製造販売することができない場合、現在行われている事業を継続することができない場合、買収した事業における優秀な人財を保持し又は従業員の士気を維持することができない場合、当社グループの内部統制体制を買収した事業に適用することができない場合、効果的なブランド及び製品ポートフォリオを構築することができない場合、異なる製品ラインにおける販売及び市場戦略の連携ができない場合、並びに現在行われている事業から経営者の注意が分散される場合等により、当社グループの期待する成果が得られない場合、又は、想定しなかった重大な問題点が買収後に発見された場合等には、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは、買収に伴い、相当額ののれん及び無形資産を連結財政状態計算書に計上しており、当年度末現在、のれん及び無形資産の金額はそれぞれ、連結総資産の34.8%(2兆9,143億円)及び5.8%(4,865億円)を占めております。当社グループは、当該のれん及び無形資産につきまして、それぞれの事業価値及び事業統合による将来のシナジー効果が発揮された結果得られる将来の収益力を適切に反映したものと考えておりますが、事業環境や競合状況の変化等により期待する成果が得られないと判断された場合、又は適用される割引率が高くなった場合等は、減損損失が発生し、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、事業の拡大のために他企業の買収、他企業への出資、他企業との提携及び協力体制構築等を行う際、適時適切に外部知見・評価を活用し、関係する経営幹部で買収価格・契約条件等の適切性を審議の上、取締役会等で意思決定を行っています。また買収に関して、買収後は、買収先の事業運営状況を各事業経営計画に盛り込み、定期的にモニタリングし、シナジー最大化の実現に向けたフォローアップや減損兆候の把握等の対応を行っています。なお、当社グループにおける医薬事業及び加工食品事業は、当社グループの中長期に亘る持続的な利益成長を補完する役割として、将来においても安定的かつ更なる利益貢献をするものと考えており、引き続きこれらの事業に対する投資を行う予定ですが、かかる投資が期待されるリターンをもたらすという保証はありません。 ③ 外国為替・金利の変動による影響について当社は円表示で連結財務諸表を作成しておりますが、海外の当社グループ会社はロシアルーブル、ユーロ、英国ポンド、台湾ドル、米国ドル、スイスフラン等日本円以外の外国通貨で財務諸表を作成しております。したがって、海外の当社グループ会社の業績、資産及び負債は、当社の連結財務諸表の作成時において日本円に換算され、円表示で当社の連結財務諸表に記載されることになるため、当該当社グループ会社が決算に使用する外国通貨の日本円に対する為替の変動による影響を受けることになります。当社グループにおいては、その売上収益及び調整後営業利益の過半を海外が占めており、為替の変動が連結財務諸表に重大な影響を与える可能性があります。また、当社が外貨建てで株式等を取得した海外の当社グループ会社について、清算、売却又は重大な価値の減額等の事由が発生した場合、当社の連結財務諸表において当該会社に対する投資の損益が計上され、かかる損益は当該株式等の取得に使用した外国通貨と日本円の間の為替変動の影響を受けます。また、当社グループの国際取引の大部分は外国為替の影響を受けます。例えば、当社グループは、たばこ事業において、外国産葉たばこを使用しておりますが、外国産葉たばこの相当程度を米国ドル建てで調達する一方、製造たばこを各国の現地通貨建てで販売しております。したがって、当該現地通貨に対して米国ドルが高くなった場合には、当社グループの利益率に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは銀行預金や国債等の金融資産及び銀行借入金や社債等の金融負債を保有しております。これらの資産及び負債に係る金利の変動は、受取利息及び支払利息の増減、あるいは金融資産及び金融負債の価値に影響を与え、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、為替相場・金利水準の変動により当社グループの年金資産額、退職給付債務額等が変動した場合には、当社グループの業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、為替・金利相場の現状等を総合的に勘案して外国為替・金利ヘッジ方針の策定及び方針を実行し、当社の財務業務を管轄する部門が、定期的にその実績を当社の社長及び取締役会に報告しております。 ④ 自然災害及び不測の事態等について当社グループは世界の各国・各地域で事業展開しており、特にたばこ事業においては、更なるグローバル事業基盤の強化及び拡充を図っており、競争力強化に向けた製造拠点の最適化に取り組んでいます。近年、国内外において地震、津波、台風、洪水等の自然災害や感染症が発生しており、今後も大規模な自然災害、インフラの停止、政情不安、火災・爆発等の人災、感染症の拡大、その他の不測の事態が発生した場合には、サプライチェーンや流通網の被災に起因する商品供給の不足・停止、需要の減少、従業員の被災等により当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループは自然災害及び不測の事態の発生に備え、平時からの危機管理関連情報の継続的な収集及び発信に加え、従業員及びその家族の安否を確認する安否確認システムの導入や防災訓練等、従業員の防災意識向上等の取組みを実施しております。また、罹災した際の損失を最小限に留めるため適切な在庫水準を確保するとともに、建物、機械、設備、在庫等、必要に応じて重要な資産に損害保険を付保しています。加えて、自然災害及び不測の事態発生の際には、事業継続計画の見直しを行い必要があれば修正を加える等、適切な情報収集・状況判断を踏まえ、事業継続計画が実行できるよう迅速かつ柔軟に対応していきます。⑤ 気候変動について当社グループでは、経営理念である「4Sモデル」及びJT Group Purposeに基づき、事業と幅広いステークホルダーにとっての重要な課題(マテリアリティ)を特定し、それらに紐づく具体的な目標及び取組みとしてJT Group Sustainability Targetsを策定しています。地球温暖化に伴う気候変動は、事業や社会に大きな影響を及ぼしかねない重要な課題であるとの認識の下、当社グループのマテリアリティ「自然との共生」において、気候変動に関する目標を定め、気候変動関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の提言に基づく気候変動シナリオ分析を実施することで、気候変動に係るリスクと機会を特定しております。この分析の結果、脱炭素社会への移行リスクとして炭素税負担等の増加、物理リスクとして気候変動の激甚化による葉たばこの生育環境の変化等が、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当該リスクの軽減及び脱炭素社会構築に向けた社会的責任を果たすべく、2050年までにバリューチェーン全体の温室効果ガス排出量ネットゼロ達成を目標とし、化石燃料使用量の削減や非化石燃料への転換及び再生可能エネルギー由来の電力使用の拡大等の取組みを進めております。また、葉たばこの安定的な調達に向けた取組みとして、生育環境変化等を踏まえた品種の開発や耕作体系の改善等を推進しております。当社グループは、気候変動が事業に及ぼす影響をより的確に把握し、適切に対応するための体制を整え、事業戦略へ反映させていくとともに、適切な情報開示を一層進めていきます。 ⑥ カントリーリスクについて当社グループは、世界の各国・各地域で事業展開しておりますが、現地の政治・経済・社会・法制度等の変化や暴動、テロ及び戦争の発生に伴うカントリーリスクが相対的に高まり、リスクが具現化した場合には、サプライチェーンや流通網の遮断、資産や設備の毀損、人員配置及び営業管理の困難性等により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループには、経済制裁の対象となっている国々における事業があります。当社グループは、各種経済制裁に則り適法、適切に事業運営を行っておりますが、仮に当社グループがこれらの経済制裁に違反したと認定された場合には、多額の罰金が課される等のおそれがあり、また当該制裁の内容等が変更された場合には、当社グループがかかる国々における事業を継続できなくなる等、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループがかかる経済制裁に違反しない場合でも、経済制裁の対象となっている国々において事業を行っていること自体により、当社グループに対する評判に悪影響を及ぼす可能性があります。なお、当社グループは、ロシア市場において、国内外におけるあらゆる制裁措置・規制等を順守した上で事業運営を継続しております。事態の長期化・複雑化により、安定的かつ持続的な事業運営に著しい支障が生じる蓋然性を踏まえ、ロシア市場におけるたばこ事業の運営のあり方について、当社グループ経営からの分離を含めた選択肢の検討を継続しております。現時点においては、今後の見通しや業績への影響については合理的に見積ることができません。当社グループは、事業展開をしている各国・各地域におけるカントリーリスクに係る情報を収集・モニタリングしており、収集した情報に基づきシナリオプランニングを行い、安定的な事業運営に向けて取組んでおります。また、グローバル事業基盤の強化及び拡充を図り、継続的に利益創出が可能な市場を複数確保することで、特定の市場においてカントリーリスクが発現した場合でも当社グループの業績への悪影響を最小限に留めるよう努めております。 ⑦ お客様嗜好・行動の変化について当社グループを取り巻く経営環境は、世界経済の縮小・成長鈍化等、引き続き不確実性を増しております。そのような中、当社グループは、持続的な利益成長のためにはお客様に新たな価値・満足を提供し続けることが重要であると認識しており、お客様嗜好・行動の変化等を踏まえ、商品・サービスの付加価値の向上に努めています。しかしながら、経済・景気の悪化等によりお客様嗜好・行動が変化し、当該変化に当社グループが適切に対応できなかった場合、既存事業におけるお客様の流出や成長機会の損失等により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループはお客様に新たな価値・満足を提供し続けるため、各事業において、市場動向分析及び定性・定量的なお客様調査等を実施することでお客様の嗜好を特定し、既存製品の改善や新規開発といったお客様嗜好に即した高付加価値製品の実現に努めております。例えば、たばこ事業においては、お客様の求める利便性を向上させる等RRPの既存製品の改良及び新規開発、Combustibles(注)等の高品質な製品の担保及び適切な価格設定等を実現しております。加工食品事業においては、近年の健康志向の高まりに伴い、健康へ配慮した製品の開発等を行っております。(注)製造受託/水たばこ/加熱式たばこ/無煙たばこ/E-Vaporを除く燃焼性のたばこ製品 ⑧ 競合他社との競争について当社グループはたばこ事業、医薬事業及び加工食品事業を展開しているグローバル企業であり、いずれの事業においても競合他社と熾烈な競争を行っており、今後もより一層競争が激化する可能性があります。たばこ事業においては、当社グループは自律的成長に加え、RJRナビスコ社の米国外のたばこ事業の取得、Gallaher社の買収等を通じて当社グループの事業の拡大を行いました。これら買収の結果として、海外の市場において、当社グループはフィリップ・モリス・インターナショナル社やブリティッシュ・アメリカン・タバコ社のようなグローバルにたばこ事業を展開する企業及びそれぞれの地域において強みを持つ企業との間で、より広範囲にわたって競合関係にあります。医薬事業においては、日本国内だけではなく、グローバルメガファーマやベンチャー企業等、多数の企業と競合関係にあり、加工食品事業においては、各種の製品カテゴリごとに緩やかなプレイヤーのすみ分けがなされておりますが、当社グループ会社であるテーブルマークは、マルハニチロ、ニチレイフーズ、味の素冷凍食品、ニッスイといった大手企業に加え数多くの中小企業と競合関係にあります。各事業及び市場におけるシェアは、当社グループ及び他社の新製品の投入、並びにそれらに伴う特別の販売促進活動等の一時的要因によって短期的に変動することがあるほか、競合、規制、価格戦略、お客様嗜好・行動の変化、健康に対する社会的関心の高まり、ブランド力又は各市場における経済情勢その他の多数の要因に影響されて変動いたします。これらの諸要因により、当社グループの市場におけるシェア及び競争優位性が低下した場合、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループが競合他社との競争の中、持続的な利益成長を実現するためには、お客様に新たな価値・満足を提供し続けることが前提となってきます。そのためにも当社グループは、お客様嗜好・行動の変化やニーズにマッチした製品の提供、製品ポートフォリオの最適化、営業力の強化・効果的な販売促進施策の実行、更なるコスト効率化、継続的に利益創出が可能な複数市場の確保等の対策を不断に検討し、取組んでいます。 ⑨ 原材料調達・輸送コストの不安定化について当社グループはグローバルな製造体制を構築しており、多種多様な原材料を国内及び世界各国から調達しております。これらの調達状況及び調達コストは天候その他の自然現象、カントリーリスクの高まりによるサプライチェーンへの影響、需給バランス及び為替変動等に左右されます。また、労働力不足に起因する物流業界の人件費高騰や原油価格の上昇による輸送コスト増加は、今後更に深刻化するおそれがあります。必要な量の原材料が安定して確保できない場合、又は原材料調達コスト及び商品の輸送コストが上昇した場合、製品の安定的な供給が担保出来ない等、当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。当社グループは、かかる原材料調達・輸送コストの不安定化に伴うリスクの低減のため、不測の事態に備え、サプライヤーの複数化を進めています。また原材料価格を継続的にモニタリングし、製造工程や品質を担保した上で、必要に応じて製品スペックの見直しを行う等、効率的な原材料使用を進めています。同様に、原油価格や物流業界の動向を継続的にモニタリングし、必要に応じて輸送方法の見直しや効率化を図っております。加えて、サプライヤーとの関係強化により主要原材料の調達能力を高め、葉たばこ調達については内部調達比率を向上させる等、必要な対応を実施しています。 ⑩ サプライチェーンにおけるリスクについて当社グループでは、経営理念である「4Sモデル」及びJT Group Purposeに基づき、事業と幅広いステークホルダーにとっての重要な課題(マテリアリティ)を特定し、これを基にサステナビリティ戦略を定めております。サプライチェーンを適切に維持管理していくことは、事業活動を継続していく上で重要な事項であるとの認識の下、当社グループのマテリアリティにおいて、「責任あるサプライチェーンマネジメント」を定めています。事業を展開している世界の各国・各地域において、サプライヤーをはじめとするステークホルダーと連携するとともに、人権デュー・ディリジェンス等の実施を通じ、環境・社会に配慮した調達活動に努めています。しかしながら、サプライチェーンにおいて、環境・人権上の問題や法令違反等が発生した場合、当社グループの社会的信用の毀損・低下等、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、JTグループサプライヤー行動規範を基に、環境・社会・ガバナンスの評価項目に照らしたサプライヤー審査の導入に向けた取組みや定期的なモニタリングの実施、コンプライアンス・人権・環境・労働安全衛生に関する潜在的なリスクの把握等、持続可能なサプライチェーンの構築に取組んでいます。たばこ事業においては「児童労働の防止」「労働者の権利尊重」「適切な労働安全衛生の維持」の3つを基本とした当社グループの耕作労働規範(ALP)を策定し、葉たばこサプライチェーンの維持管理に取組んでいます。 ⑪ 訴訟等について当社の一部子会社は、喫煙、たばこ製品のマーケティング又はたばこの煙への曝露により損害を受けたとする訴訟の被告となっております。喫煙と健康に関する訴訟については、当社の一部子会社を被告とする訴訟、又はRJRナビスコ社の米国外のたばこ事業を取得した契約に基づき、当社が責任を負担する訴訟が存在しております。また当社グループは喫煙と健康に関する訴訟以外の訴訟においても当事者になっております。当社グループは係争中の又は将来の喫煙と健康に関する訴訟がどのような結果になるのか予測することはできません。これらの訴訟が当社グループにとって望ましくない結果になった場合、多額の賠償責任を負うこと等により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。またこれら訴訟の結果にかかわらず、訴訟に関する批判的報道その他により、喫煙に対する社会の許容度の低下や公的な規制が強化されること、当社グループに対する多くの類似の訴訟が提起されること、かかる訴訟の対応及び費用の負担を強いられること等により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また喫煙と健康に関する訴訟以外にも、当社グループ製品の品質に何らかの問題が生じた場合に製造物責任の請求を受ける等、今後も当社グループを当事者とした訴訟等が発生する可能性があります。これらの訴訟等が、当社グループにとって望ましくない結果になった場合に、当社グループの業績又は当社製品の製造、販売、輸出入等に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、社内外連携を密に行うための体制を整え、当社グループに係る訴訟等について、その情報を速やかに把握し、経営層や関係部門に情報共有を行うとともに、必要に応じ社外弁護士と連携して、その後の対処方針を検討する等、適時適切な対応を行っております。なお、当社グループが当事者となっている主な訴訟については「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 39.偶発事象」をご参照ください。 ⑫ 人財確保の困難化について当社グループにおいては、人財の多様性を今後も最重要と位置づけ、優秀な人財を惹きつけられるよう、様々な取組みを推進していますが、中核であるたばこ事業に対する社会的イメージの低下等により、人財の確保等を十分に行うことができなかった場合、将来の事業運営が困難となり、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、すべての企業活動及び成果は人財によって生み出されていることを強く認識しております。また、多様な人財こそが競争力の源泉であると認識の下、「人財マネジメントポリシー」を掲げ、世界中から優秀な人財を採用し、その育成・確保を一層強化しております。具体的には、地域・事業ごとにベンチマークを設定し、魅力的で競争力のある報酬水準を設定しています。また、幅広い領域での経験を通じてキャリアの方向性を見極めていく総合職採用に加えて、入社段階からのカテゴリ別採用や、職務をベースとしたキャリア採用も行うことで、本人の志向や希望に合わせたキャリア形成が実現しやすい環境と、それを実現するための議論プロセスを充実させています。また、役職者を含むすべての従業員を対象に、それぞれのキャリアにおいて必要なスキルを身に付けられる研修を実施する等、当社グループのすべての従業員に成長の機会を提供し、人財の成長支援に努めています。同時に、ダイバーシティの推進を含め、働きやすい職場環境の維持・改善、公正な人事・処遇制度の整備及び適正な運用を行うとともに、多様性を尊重する制度と組織風土を整えています。 ⑬ 知的財産権の侵害について当社グループは、「質の高いトップライン成長」を実現するために、様々な知的財産を活用して、商品・サービスの付加価値向上を図っており、これらの知的財産の権利化を積極的に行っています。かかる状況において、当社グループの知的財産権が他者に侵害された場合には、当社グループの技術やブランドが十分に保護されず、当社グループの事業戦略や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの商品・サービスが他者の知的財産権を侵害したと認定された場合には、損害賠償の支払いが必要となる又は商品・サービスの提供が出来なくなるおそれがあり、当社グループの事業戦略や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、当社グループの知的財産権が他者に侵害されるリスクを回避するため、知的財産の権利化及び知的財産権の適切な管理等の対策を講じております。また、他者が有する知的財産権の侵害を未然に防止するため、知的財産権の権利状態の調査・モニタリングの実施等、適時適切に対応しております。 ⑭ 環境規制について当社グループは、世界の各国・各地域において研究開発及び製造を行っておりますが、その過程で発生する有害物質及び廃棄物等について、様々な環境保護に係る法的規制を受けています。将来、当社グループの事業活動により環境汚染等の問題が発生した場合、又は環境規制の導入若しくはその変更があった場合には、環境汚染賠償責任等の発生、企業のレピュテーションの低下、規制に対応した設備投資等の追加費用の発生、既存の事業活動が制限される等、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、環境汚染防止のため、環境関連法規の制定及び改正の継続的なモニタリング、関係部門への周知等、環境関連法規の遵守徹底を図るとともに、必要に応じて適切な対応を実施しております。例えば、当社グループでは製造拠点を中心にISO14001に基づく内部監査により環境関連法規の遵守状況を毎年確認しています。加えて3年に1度外部機関による監査を受ける事で、より強固な環境マネジメントシステムを構築しています。また、当社監査部及び国内グループ会社監査部門が環境監査を実施し、客観的な視点から評価しています。当該監査結果については、経営層に報告されるとともに関係部門と情報共有され、当社グループ全体の環境マネジメントシステムの改善につなげています。 ⑮ 情報セキュリティについて当社グループは事業運営にあたって、事業及び業務の効率的遂行のため各種情報技術を活用しております。不正アクセスやコンピュータウイルスによる攻撃は、デジタル・テクノロジーの発達とともにその手法も複雑化・巧妙化しており、当社グループやサプライヤーへの不正アクセスや攻撃、災害等の不測の事態によってシステムの障害及び機密情報の漏洩等が発生した場合には、情報システムの一時的な停止、社会的信用の低下、競合優位性の喪失及び当該事象に対する適切な対応を行うための費用負担の発生等、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、情報セキュリティに対する取組み姿勢を明確にするとともに、情報セキュリティ対策を網羅的かつ継続的に推進するために情報セキュリティに関する規程を整備し、当社グループが保有するシステムやデータ等の情報資産の適切な管理・保護に努めております。また、当社グループは、ハード・ソフト両面から情報セキュリティ強化に取組み、ハード面では、サプライヤーへの依頼を含めた重要システムのセキュリティに関する技術・運用上の点検と改善を継続的に実施しています。ソフト面では、全従業員を対象とした情報セキュリティe-learningの実施等、従業員のセキュリティ教育に努めています。 (2)当社グループの事業に係るリスクたばこ事業に係るリスク① たばこ需要の減少についてたばこ需要の動向は地域によって変動はあるものの、経済環境、社会情勢、規制動向、増税及び値上げ等により減少する可能性があります。たばこ需要が減少した場合、販売数量の減少により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、お客様嗜好・行動の変化やニーズにマッチした製品の提供及び製品ポートフォリオの最適化に取組んでいます。また、既に強固な基盤を有する市場及び成長ポテンシャルが高い市場へバランス良く投資し、自律的な成長を目指すと同時に、更なる外部資源の獲得による成長機会の探索及び実行についても重要な戦略オプションと考え、特定の市場にのみ依存せず継続的に利益創出が可能な複数市場の確保を図っております。その他、増税や喫煙をめぐる規制の強化等に対しては、規制動向の正確・迅速な情報収集、公正でバランスの取れた規制策定に向けた政策立案に積極的に協力するための政府関係者(規制当局含む)やあらゆるステークホルダーとの建設的な対話、増税影響を最小化するための適切な価格設定や更なるコスト効率化等に取組んでいます。 ② たばこに課せられる税金についてたばこ税については、各国で財政及び公衆衛生の観点による増税議論が行われ、実際に増税が行われております。また、多くの国で、国家財政の改善に向けた消費税又はVAT(Value-Added Tax、付加価値税)等それに類する税金の引き上げが行われております。各国においてたばこに課せられる税の種類又はその税率の変更を予測することは困難であり、増税が想定外のタイミング、頻度、税率又は地域で行われた場合、当社グループは、増税に迅速かつ適切に対応することができない可能性があります。また、たばこに課せられる税金が引き上げられた場合、これに対応してたばこの小売価格の値上げを行えば、たばこ需要の減少や安価な銘柄への需要の移行、密輸や偽造等の不法取引の発生又は増加を促す可能性があり、一方で、かかる値上げを行わなければ、たばこ事業の収益構造の悪化をもたらすことから、いずれも当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、お客様嗜好・行動の変化やニーズにマッチした製品の提供、製品ポートフォリオの最適化、特定の市場にのみ依存せず継続的に利益創出が可能な複数市場の確保、増税に係る動向の正確・迅速な情報収集、政府や規制当局との建設的な対話、増税影響を最小化するための適切な価格設定や更なるコスト効率化等に取組んでいます。 ③ 製造たばこに対する規制について・海外の状況についてたばこ規制環境は、2005年2月に発効した「たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約(FCTC)」を契機に、年々厳しくなる傾向にあります。当該条約は、喫煙の広がりの継続的かつ実質的な抑制を目的としており、たばこ需要減少のための価格及び課税措置についての条項、たばこ需要減少のための非価格措置についての条項(受動喫煙からの保護、たばこ製品の含有物・排出物に関する規制、たばこ製品についての情報の開示に関する規制、たばこ製品の包装及び表示に関する規制、たばこの広告、販売促進及びスポンサーシップに関する規制等)、たばこの供給減少に関する措置についての条項(たばこ製品の不法取引を防止するための措置、たばこ製品の未成年者への販売を防止するための措置等)等を規定しています(日本政府は2004年6月に当該条約を受諾しています)。なお、当該条約においては、各締約国の一般的義務として、たばこ規制戦略、計画及びプログラムの策定、実施、定期的な更新、及び検討を行うことが定められていますが、各締約国における具体的規制の内容・範囲・方法等は各国に委ねられています。当該条約発効後、締約国会議(COP)が定期的に開催され、各条項に係るガイドラインや議定書(FCTCとは別に批准・受諾等を要する)を策定する等、締約国間での議論が継続しています。各国の具体的規制として、当社グループの主要市場であるロシアにおいては、2013年2月にたばこ製品の店頭陳列規制、販売場所規制、広告・販売促進・スポンサーシップの禁止、最低小売価格の設定、公共の場所における喫煙禁止、不法取引対策等を含む包括的たばこ規制法が成立し、同年6月から段階的に施行されております。また、EUにおいては、2001年7月に公布された「たばこ製品指令(EU TPD)」が改定され、たばこ製品の包装・表示規制の強化、たばこ製品の添加物規制、たばこ製品のフレーバー規制、電子たばこ製品関連規制、不法品対策等を含むその改定指令が、2014年5月に発効し、各加盟国では本指令に基づいた規制が導入されております。2022年11月には、これまで一部のたばこ製品にのみ適用されていたフレーバー規制等を加熱式たばこにも適用することが決定され、今後、加熱式たばこについても各国で新たな規制が導入されていくことが想定されます。更に、2012年12月に、豪州が規定のフォントスタイル及びフォント色での製品名の刷記を除き、たばこパッケージにロゴ・ブランドイメージ又は販売促進文言を刷記することを禁止するプレーンパッケージ規制を導入しております。現在、同様の規制が、フランス、英国等で導入済であり、複数国が導入を検討又は決定している状況にあります。その他、例えば米国連邦政府においては、フレーバー付き電子たばこの一部について販売禁止規制が導入される等、電子たばこへも規制拡大の動きが見られます。将来における販売活動、マーケティング、包装・表示、たばこ製品及び喫煙に関する法律・規則の正確な内容を予測することは困難ですが、当社グループは、国内外において、上記のような規制を含む様々な規制が広がっていくものと予測しています。 ・国内の状況についてたばこ事業法、関連法令及び業界自主規準は日本国内における製造たばこの販売及び販売促進活動に関する規制を設けており、この規制には広告活動や製造たばこの包装に製造たばこの消費と健康の関係に関して注意を促す文言を表示することも含まれております。2003年11月、たばこ事業法施行規則が改正され、製造たばこの包装に表示するたばこの消費と健康に関する注意文言等の見直しが行われ、2005年7月以降、すべての国内向け製造たばこが改正後の規則に従って販売されております。また、財務大臣は、たばこ事業法第39条(注意表示)及び第40条(広告に関する勧告等)に基づき、「製造たばこに係る広告を行う際の指針」(以下、「広告指針」という)を示しており、広告指針は上記のたばこ事業法施行規則改正を踏まえ、2004年3月に改正されております(詳細については、以下(3)③ⅰの脚注2及び3をご参照ください)。一般社団法人日本たばこ協会も広告及び販売促進活動等に関する自主規準を設けており、当社を含む会員各社は、これを遵守しております。なお、2016年2月には、財政制度等審議会たばこ事業等分科会の下に表示等部会が新設され、広告指針のあり方に関する専門的な検討が行われました。表示等部会は、2016年6月にたばこ事業等分科会に対し検討結果を報告しており、たばこ事業等分科会においてこれを踏まえた更なる議論が行われた結果、2018年12月28日に「注意文言表示規制・広告規制の見直し等について」が公開されました。これに基づき、2019年6月14日、たばこ事業法施行規則及び広告指針、関連告示の一部改正が公布されたことを受け、同日、一般社団法人日本たばこ協会の設ける自主規準の改定がなされました(たばこ事業法施行規則及び広告指針の改正については、以下(3)③ⅰの脚注4及び5をご参照ください)。本改定では、製造たばこに係る規準の改定に加え、加熱式たばこの製造たばこ部分に係る規準の新設、加熱式たばこの製造たばこ以外の部分(加熱式たばこを加熱するための機器)に係る規準の新設、たばこに係る企業活動及び喫煙マナー向上を提唱するテレビ広告に関する規準の新設がなされております。具体的には、製造たばこの包装における注意文言表示については、2020年7月1日までに、最新の科学的知見に即した文言の追加・改定及び注意文言の表示面積を50%以上へ拡大する等の新たな表示方法へ切り替えることが定められました。また、広告規制については、インターネット広告等について未成年者を対象としないためのより実効性の高い措置を講じる、店頭広告の大きさや掲示方法について新たに必要な制限を行う等、自主規準の改定が行われました。受動喫煙防止の観点からは、2018年7月に「健康増進法の一部を改正する法律」(平成30年7月25日法律第78号)(以下、「本法律」という)が成立し、多くの人が利用する施設ごとに、望まない受動喫煙を防止するための対策が強化されました。本法律では、第一種施設(学校、病院、行政機関等)、第二種施設(飲食店・事務所・工場等、第一種施設及び後述の喫煙目的施設以外の施設)、喫煙目的施設(公衆喫煙所・喫煙を主たる目的とするバーやスナック等・店内で喫煙可能なたばこ販売店)と3つの施設に区分され、施設ごとに求められる措置が異なります。第一種施設においては、「原則敷地内禁煙」となりましたが、一定の要件を満たした屋外喫煙所を設置することは可能です。第二種施設においては、「原則屋内禁煙」となりましたが、一定の要件を満たした喫煙専用室等を設置することは可能です。また、一定の要件を満たした飲食店においては、店舗全体を喫煙可とすることも可能です。喫煙目的施設においては、施設内で喫煙が可能です。本法律が2020年4月1日から全面施行され、喫煙場所が減少していくものと認識しております。喫煙環境の具体的変化を詳細に見通すことは困難ですが、当社グループの業績への影響は一定程度あるものと認識しております。 ・当社グループの業績への影響について将来における販売活動、マーケティング、包装・表示、たばこ製品及び喫煙に関する法律、規則及び業界のガイドラインの正確な内容を予測することはできませんが、当社グループは、たばこ製品を販売する各国において上記のような規制又は新たな規制(地方自治体による規制を含む)が広がっていくものと予測しております。当社グループとしては、たばこに関する適切かつ合理的な規制については支持する姿勢ではありますが、上記のようなたばこに関する規制が強化された場合、又はかかる規制強化に適時適切に対応できなかった場合には、たばこに対する需要及び市場シェアの減少や、新たな規制に対応するための費用等の要因を通じて、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。たばこ事業においては、規制動向の正確・迅速な情報収集、政府や規制当局及びあらゆるステークホルダーとの建設的な対話等に取組んでいます。 ④ 密輸及び偽造等の不法取引についてたばこ業界が直面している主要な問題の一つとして、たばこ製品の密輸及び偽造等の不法取引の増加が挙げられます。不法取引は、国ごとの税制及び課税水準の違いによる価格差等を要因にしていると考えられ、大幅な増税を機に増加する傾向にあります。不法に取引されたたばこは、メーカーにとってはブランド・企業の信頼性の毀損をもたらし、政府にとっては税収の減収につながることから、各たばこ企業とも政府当局と協力し、その撲滅に力を入れております。当社グループでは、政府当局と不法取引を解決するための協力契約を締結する等、その対策に取組んでおりますが、密輸及び偽造等の不法取引の増大が、ブランド価値を毀損すること、又は不法取引を撲滅するための対策等に多額の費用を要すること等により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、お客様、社会、当社グループの事業及び高い評価を守るため、不法取引の防止に努める不法取引対策チームを組織しています。不法取引対策チームは当社グループの各マーケットとともに、正規品が違法なルートに横流しされることを防ぎ、市場から違法なたばこ製品を取り除くため、関係当局に協力しています。当該チームは、官民パートナーシップを通じ、不法取引の脅威について、各国政府や関係当局と積極的な対話を続け、世界中で関係当局に偽造品の見分け方を伝えるプログラムを実施しています。また、当社グループではたばこ製品追跡システムも展開・運営しており、サプライチェーンに沿った製品の移動を追跡・分析することができます。この追跡システムは、10年以上に亘り、コンプライアンス方針の重要な一端を担っており、当初は自主的に始めましたが、最近はそのような追跡システムを要求する法令が一部の国で制定されるに至っており、アラブ首長国連邦、サウジアラビア、ロシア等では既に施行され、2019年5月にはEU全加盟国を対象とする、地域レベルとして初のたばこ製品追跡システムに関するEU指令が施行されています。加えて、厳格なコンプライアンス方針に則り、信頼できる相手先とのみ取引を行う、非正規品の購入が及ぼす悪影響をお客様に理解していただく等、不法取引の防止に向けた取組みを行っています。 医薬事業に係るリスク① 医薬品の研究開発・製造販売について医薬事業では、画期的なオリジナル新薬を早期に世界の患者様にお届けするために、研究開発に取組んでおります。新薬開発には多大な投資及び時間を要し、また新薬創出のハードルは年々上昇しており、開発の途中で期待された有効性や安全性が確認できない、開発の途中で想定外の副作用が発生する等、開発が遅延若しくは中断する場合があります。そのような場合は、投資が期待されるリターンをもたらさない、若しくはリターンが遅延する等、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、開発された医薬品は世界各国の所轄官庁の厳しい審査を受けて承認されておりますが、発売後に予期せぬ副作用等により販売中止や製品回収等の事態に発展した場合は、売上収益の減少、販売中止及び製品回収に係る費用の発生、社会的信用の低下等、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。医薬事業では、これまで蓄積してきた低分子創薬の基盤及び知見を活用できる疾患領域へ注力することで資源を最大限に有効活用しており、AIやデータサイエンスを活用した効率的な創薬研究により研究開発期間の短縮及びコスト削減に取組んでおります。また、国内外の企業やアカデミアとの協業による独自創薬技術確立への取組みにより、研究開発の加速、創薬確率の向上を図っており、積極的な化合物の導出、導入によるパイプラインを拡充することで、安定的な収益基盤の構築を図っております。副作用については、発売後の医薬品について安全性情報を収集・評価し、医薬品の安全性確保及び適正使用のために必要な対応に努めております。 ② 法規制及び医療政策等について医薬事業では、各国の政策による医薬品の品質、有効性及び安全性を確保するための様々な規制のもと運営を行っております。医薬業界を取り巻く環境は、各国政府の医療費の抑制や国内における薬価制度の抜本的改革等、引き続き厳しい状況が予想されます。薬事関連規制が厳格化された場合は製品を規格に適合させるための追加費用の発生、薬価基準の改定を含む医療制度及び行政施策の動向により薬価が想定に比べ低下した場合は売上収益の減少等、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。医薬事業では、薬事関連規制や薬価制度改革の他、行政動向を継続的にモニタリングすることで改正内容を早期に把握し、適切な対応に努めております。また、薬価については、イノベーティブな製品を継続的に創出するとともに、その価値を示す科学的根拠となるエビデンスの構築に努めています。 ③ 特定のライセンス・製造委託先への依存について医薬事業では、次世代戦略品の研究開発推進と各製品の価値最大化を通じ、当社グループへの安定的な利益貢献を目指しています。研究開発にあたっては、前臨床段階の研究テーマの更なる充実や、ファーストインクラスを意識したより精度の高い開発戦略構築により、次世代戦略品の研究開発を推進し、同時に自社化合物の価値を最大化する最適なタイミングでの導出活動に取組んでおり、ライセンスパートナー企業との緊密な連携を図っています。また各製品の製造は外部委託しており、当該提携先とも緊密な連携を図っています。今後提携先との契約が変更・解消された場合、提携に遅延・停滞等が発生した場合、契約時に期待したリターンをもたらさない、若しくはリターンが遅延する等、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。医薬事業では、提携に際し多方面からの分析・評価を行った上で提携可否を判断しており、契約締結においては、発生しうるリスクを想定し、これを低減するための協議と合意形成に努めています。また、提携中も関係性の向上を図り、継続的提携関係の維持・発展に努めています。 加工食品事業に係るリスク① 食の安全・品質について加工食品事業は、安全で高品質な食品をお客様にお届けすることを使命として掲げ、冷食・常温事業と調味料事業の2つの主力事業がそれぞれに食の安全管理機能を担っており、食の安全管理に万全を期した事業運営を行っております。しかしながら当社グループの想定を超える食の安全・品質に関わる問題が発生した場合には、当社グループの社会的信用が低下・毀損するとともに、製品の回収及び損害賠償請求対応等のための費用が発生し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。加工食品事業においては、「フードセーフティ」「フードディフェンス」「フードクオリティ」「フードコミュニケーション」という4つの視点で安全・安心な製品提供に向けた継続的な品質保証活動を行うとともに、定期的な監査でその有効性を確認しています。また、「最高水準の食の安全」を目指した管理体制基盤を構築することを目的に、当社が加工食品事業全体の食の安全管理に関する方針・規程・ガイドラインを策定し、各事業会社がその運用にあたっており、当社は各事業会社の取組みについてモニタリングを実施しております。加えて、2020年度より稼働を開始した1工場を除き、国内外の自社グループ工場と生産委託を行っているすべての冷凍食品工場においては、食品の安全管理に関する国際規格であるISO22000又はFSSC22000を取得しており、当該1工場についても、現在、ISO22000及びFSSC22000の取得を進めております。 ② 食品の規制について加工食品事業は、食品安全基本法、食品衛生法、食品表示法等、様々な法的規制を受けております。加工食品事業は安全で高品質な食品をお客様にお届けすることを使命として掲げており、当社グループはこれらすべての法的規制を遵守すべく、コンプライアンスの徹底を図っております。しかしながら、法的規制の導入若しくは変更があった場合、規制遵守のための追加費用の発生、既存の事業活動が制限される等、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。加工食品事業においては、規制の導入及び改正を継続的にモニタリング、適切に情報収集し、追加対応の検討を行う等、事前に規制の導入及び改正に備えるとともに、必要に応じて適切な対応を取っています。 (3)上記以外に、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項① 日本国政府及び財務大臣との関係等について日本国政府はJT法に基づいて、常時、当社の発行済株式総数の3分の1を超える株式を保有することとされており、当年度末現在において、当社の発行済株式総数の33.34%を保有しております。したがって、日本国政府は、当社の株主総会において取締役の選任等の普通決議事項について重大な影響を及ぼすことができ、また合併、資本金の減少、定款変更等の特別決議事項については拒否権を有することになります。また、財務大臣はJT法及びたばこ事業法に従い、当社を監督する権限等を有しております。なお、JT法上、当社の営む事業の範囲は、「製造たばこの製造、販売及び輸入に関する事業及びこれに附帯する事業のほか、当社の目的を達成するために必要な事業」とされており、かつ、「当社の目的を達成するために必要な事業」については財務大臣の認可を受ける必要があります。したがって、現在認可を受けている事業の範囲を超えて新たな事業を営もうとする際には、財務大臣の認可が必要になります(詳細については、下記③ⅱをご参照ください)。上記のとおり、日本国政府は、当社に対して株主としての権利に加え、JT法及びたばこ事業法に従い、監督する権限等を有しておりますが、日本国政府の利害が他の株主のそれと一致する保証はなく、他の株主の利益に悪影響を及ぼす可能性があります。また、2011年12月2日公布の「東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法」において、政府は、2022年度までの間において復興財源に充てる収入を確保することを旨として、当社株式について、たばこ事業法等に基づくたばこ関連産業への国の関与の在り方を勘案し、当社株式の保有の在り方を見直すことによる処分の可能性について検討を行うこととされております。 ② 葉たばこの買入れ等について当社の国内産葉たばこの買入れについては、たばこ事業法に基づき、国内の耕作者と毎年たばこの種類別の耕作面積並びに葉たばこの種類別及び品位別の価格を定めた葉たばこの買入れに関する契約を締結し、当社は、この契約に基づいて生産された葉たばこについては、製造たばこの原料の用に適さないものを除き、すべて買い入れる義務があります。当社がこの契約を締結しようとするときは、耕作総面積及び葉たばこの価格について、国内の耕作者を代表する者及び学識経験のある者のうちから財務大臣の認可を受けた委員で構成される「葉たばこ審議会」の意見を尊重することとされております(詳細については、下記③ⅰをご参照ください)。他の多くの国内農産物と同様に国内産葉たばこの生産費は外国産葉たばこの生産費に比して高いため、国内産葉たばこ(再乾燥前)の買入価格も、外国産葉たばこ(再乾燥済み)に対し約3倍と割高となっております。したがって、国内産葉たばこを実質的にすべて買い入れる義務は、外国産葉たばこのみを使用する他のグローバルたばこ企業に比して、当社グループの競争力に悪影響を与える可能性があります。 ③ 提出会社の事業に係る法律関連事項等 ⅰたばこ事業法(昭和59年8月10日法律第68号) 内容1.目的 この法律は、たばこ専売制度の廃止に伴い、製造たばこに係る租税が財政収入において占める地位等にかんがみ、製造たばこの原料用としての国内産の葉たばこの生産及び買入れ並びに製造たばこの製造及び販売の事業等に関し所要の調整を行うことにより、我が国たばこ産業の健全な発展を図り、もって財政収入の安定的確保及び国民経済の健全な発展に資することを目的とする。(第1条)2.原料用国内産葉たばこの生産及び買入れ(1)日本たばこ産業株式会社(以下「会社」という。)は、国内産の葉たばこの買入れを行おうとする場合は、あらかじめ、会社に売り渡す目的をもってたばこを耕作しようとする者(以下「耕作者」という。)とたばこの種類別の耕作面積並びに葉たばこの種類別及び品位別の価格を定めた葉たばこの買入れに関する契約を締結するものとする。(第3条) (2)会社は、契約に基づいて生産された葉たばこについては、製造たばこの原料の用に適さないものを除き、すべて買い入れるものとする。(第3条) (3)会社は、契約を締結しようとするときは、たばこの種類別の耕作総面積及び葉たばこの価格について、あらかじめ、会社に置かれる葉たばこ審議会に諮り、その意見を尊重するものとする。(第4条及び第7条) (4)葉たばこ審議会は、葉たばこの価格について、生産費及び物価その他の経済事情を参酌し、葉たばこの再生産を確保することを旨として審議するものとする。(第4条) (5)会社は、たばこの種類別の耕作総面積の地域別の内訳をたばこ耕作組合中央会(以下「中央会」という。)の意見を聴いて定め、その範囲内において耕作者と契約を締結するものとする。(第5条) (6)たばこ耕作組合の組合員である耕作者が中央会に対し葉たばこの価格等の基本的事項の約定を委託したときは、会社は、中央会と当該基本的事項を約定するものとするとともに、当該約定は、会社と当該耕作者との間で締結される契約の一部とみなす。(第6条)3.製造たばこの製造(1)製造たばこは、会社でなければ、製造してはならない。(第8条) (2)会社は、その製造する製造たばこの品目別倉出価格の最高額について、財務大臣の認可を受けなければならない。(第9条) (3)会社は、製造たばこに係る地域的な需給状況を勘案して、その円滑な供給を図るよう努めるものとする。(第10条)4.製造たばこの販売(1)自ら輸入した製造たばこの販売を業として行おうとする者は、財務大臣の登録を受けなければならないものとし、当該登録及び当該登録を受けた者(以下「特定販売業者」という。)に関し、必要な規定が設けられている。(第11条~第19条) (2)製造たばこの卸売販売を業として行おうとする者は、当分の間、財務大臣の登録を受けなければならないものとし、当該登録及び当該登録を受けた者に関し、必要な規定が設けられている。(第20条及び第21条) (3)製造たばこの小売販売を業として行おうとする者は、当分の間、財務大臣の許可を受けなければならないものとし、当該許可及び当該許可を受けた者(以下「小売販売業者」という。)に関し、必要な規定が設けられている。(第22条~第32条) (4)会社又は特定販売業者は、その製造し、又は輸入する製造たばこを販売しようとするときは、当分の間、その品目毎の小売定価を定め、財務大臣の認可を受け、また、これを変更しようとするときも同様に認可を受けなければならないものとし、これらの認可の申請があった場合には、財務大臣は、消費者の利益を不当に害することとなると認めるとき等を除き認可しなければならないとする等、当該認可に関し、必要な規定が設けられている。(第33条~第35条)((注)1) (5)小売販売業者は、財務大臣の認可に係る小売定価によらなければ、製造たばこを販売してはならない。(第36条) 内容5.その他(1)会社又は特定販売業者は、その製造し、又は輸入した製造たばこを販売する時までに、消費者に対し製造たばこの消費と健康の関係に関して注意を促すための財務省令で定める文言を表示しなければならない。(第39条)(注)2、4 (2)製造たばこに係る広告を行う者は、二十歳未満の者の喫煙防止等に配慮するとともに、その広告が過度にわたることがないように努めなければならないものとし、財務大臣は、広告を行う者に対し、必要な措置を行うことができる。(第40条)(注)3、5(注)1.いわゆる定価制度を当分の間維持するとは、1904年以来、定価制がとられ、一定の流通秩序が形成され、定着してきていることから、これを一挙に廃止した場合の流通秩序の混乱を避けるための措置であると承知しております。なお、たばこはいわゆる公共財・サービスとは異なる嗜好品であり、輸入自由化等に伴い完全に自由化された流通市場におきましては、会社も特定販売業者も各々が独自の経営判断に基づいて、財務大臣に対する申請価格を定めております。また、小売定価の認可に関し、1984年のたばこ事業法案の国会審議において、政府委員より次のような趣旨の答弁がなされたと承知しております。たばこの小売定価については、たばこ事業法において、小売定価の認可の申請があった場合には、大蔵大臣は、消費者の利益を不当に害することとなると認められるとき、又は倉出価格(国産品)若しくは輸入価格(輸入品)に照らして不当に低いと認められるときには例外的に認可しないことができるとされており、このような場合でない限り認可しなければならないとされ、このたばこ事業法の趣旨に基づき認可を行っているところである。2.2003年11月、たばこ事業法施行規則が改正され、製造たばこの包装に表示するたばこの消費と健康に関する注意文言の見直しが行われました。改正された同施行規則では、注意文言は、直接喫煙(肺がん、心筋梗塞、脳卒中及び肺気腫)に関する4種類の文言と、妊婦と喫煙、受動喫煙、喫煙への依存及び未成年者の喫煙に関する4種類の文言の計8種類の文言とすること、直接喫煙に関する4種類の文言とそれ以外の4種類の文言のうち、それぞれ一つ以上を選び、たばこ包装の「主要な面」に一つずつ表示し、これらの文言が年間を通じて品目及び包装ごとに概ね均等に表示されるようにすること、これらの文言の表示については、それぞれ「主要な面」の面積の30%以上を占める部分とすること等が規定されております。加えて、「マイルド」「ライト」等の用語を使用する場合には、消費者にたばこの消費と健康との関係に関して誤解を生じさせないため、それらの用語は健康に及ぼす影響が他のたばこと比べて小さいことを意味するものではない旨を明らかにする文言をそれらの用語を使用しているたばこの包装に表示しなければならないとの規定が設けられております。2005年7月1日から、製造たばこの販売に際しては、これらの規定に従っております。3.2004年3月、「製造たばこに係る広告を行う際の指針」が改正され、屋外におけるたばこ製品の広告(ポスター・看板等)は原則として行わないこととされております。そのほか、たばこ広告に記載される注意文言の表示及び内容に関する事項を含んでおります。4.2019年6月、たばこ事業法施行規則が改正され、製造たばこの包装に表示するたばこの消費と健康に関する注意文言の見直しが行われました。改正された同施行規則では、加熱式たばこについての注意文言が新たに設けられた他、「他者への影響」に関する注意文言をたばこ包装の「主要な面」の表面に、「未成年者(20歳未満のもの)の喫煙防止」及び「喫煙者本人への影響」に関する注意文言を裏面に表示すること、これらの文言の表示については、それぞれ「主要な面」の面積の50%以上を占める部分とすること等が規定されております。加えて、「マイルド」「ライト」等の用語を使用する場合における、それらの用語は健康に及ぼす影響が他のたばこと比べて小さいことを意味するものではない旨を明らかにする文言は、それらの用語を使用しているたばこの包装の「主要な面」の表面に表示しなければならないとの規定が設けられております。また、たばこの包装へのニコチン・タール量の表示について、消費者にこれらの表示が健康に及ぼす悪影響の軽重を示しているとの誤解を生じさせないため、ニコチン・タールの摂取量は、吸い方により包装に表示された値とは異なる旨、たばこの包装に表示しなければならないとの規定が設けられております。これらの注意文言の表示は、加熱式たばこ及び一定の販売本数以上(2018年4月から2019年3月の販売本数が1億本以上)の紙巻たばこ製品については2020年4月1日、それ以外の銘柄については2020年7月1日以降に出荷される製品に表示することが義務付けられております。5.2019年6月、「製造たばこに係る広告を行う際の指針」が改正され、たばこ製品の広告を行うことができる場所及び郵送等による場合を除いた見本たばこ、チラシ、カタログ及びパンフレット等の配布ができる場所を「たばこの販売場所」、「喫煙所」及び「成人のみが利用する場所」とされております。その他、たばこ広告に記載される注意文言の表示及び内容に関する事項、並びに加熱式たばこを加熱するための機器に関する事項を含んでおります。 ⅱ日本たばこ産業株式会社法(昭和59年8月10日法律第69号) 内容1.会社の目的 日本たばこ産業株式会社は、たばこ事業法第1条に規定する目的を達成するため、製造たばこの製造、販売及び輸入に関する事業を経営することを目的とする株式会社とする。(第1条)2.株式 政府は、常時、日本たばこ産業株式会社(以下「会社」という。)が発行している株式(株主総会において決議することができる事項の全部について議決権を行使することができないものと定められた種類の株式を除く。以下この項において同じ。)の総数の三分の一を超える株式を保有していなければならない。(第2条第1項) 会社が発行する株式若しくは新株予約権を引き受ける者の募集をしようとする場合、又は株式交換若しくは株式交付に際して株式(自己株式を除く。)、新株予約権(自己新株予約権を除く。)若しくは新株予約権付社債(自己新株予約権付社債を除く。)を交付しようとする場合には、財務大臣の認可を受けなければならない。(第2条第2項) 政府の保有する会社の株式の処分は、その年度の予算をもって国会の議決を経た限度数の範囲内でなければならない。(第3条)3.事業の範囲 会社は、上記1に記載の目的を達成するため、次の事業を営むものとする。 (1)製造たばこの製造、販売及び輸入の事業 (2)前号の事業に附帯する事業 (3)前2号に掲げるもののほか、会社の目的を達成するために必要な事業 なお、会社は上記(3)に掲げる事業を営もうとするときは、財務大臣の認可を受けなければならない。(第5条)4.監督(1)会社の取締役、執行役及び監査役の選任及び解任の決議は、財務大臣の認可を受けなければその効力を生じない。(第7条) (2)会社の定款の変更、剰余金の処分(損失の処理を除く。)、合併、分割又は解散の決議は、財務大臣の認可を受けなければその効力を生じない。(第8条) (3)会社は、毎事業年度の開始前に事業計画を定め、財務大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも同様とする。(第9条) (4)会社は、毎事業年度終了後3月以内に、貸借対照表、損益計算書及び事業報告書を財務大臣に提出しなければならない。(第10条) (5)会社は、製造工場及びこれに準ずる重要な財産を譲渡しようとする等のときは、財務大臣の認可を受けなければならない。(第11条) (6)財務大臣は、この法律及びたばこ事業法の定めるところに従い会社を監督するものとし、これらの法律を施行するため、必要な措置をとることができる。(第12条及び第13条) ⅲたばこ税に係る法律(たばこ特別税を含む) 内容 国たばこ税たばこ特別税地方たばこ税1.税目(注)1たばこ税たばこ特別税道府県たばこ税(都に準用)市町村たばこ税(特別区に準用)2.納税義務者(注)2製造たばこの製造者又は製造たばこを保税地域から引き取る者製造たばこを小売販売業者に売り渡す製造たばこの製造者、特定販売業者又は卸売販売業者3.課税標準(注)3製造たばこの製造場から移出し、又は保税地域から引き取る製造たばこの本数(紙巻たばこ以外は所定の本数換算)小売業者への売渡しに係る製造たばこの本数(紙巻たばこ以外は所定の本数換算)4.税率(注)4千本につき6,802円千本につき820円千本につき1,070円千本につき6,552円5.申告納付(注)5製造たばこの製造者については毎月分を移出した月の翌月末日までに申告納付し、保税地域から引き取る者については引き取る時までに申告納付道府県の区域内に所在する小売販売業者の営業所に係る売渡しについて、毎月分を当該売渡しを行なった月の翌月末日までに当該道府県に申告納付市町村の区域内に所在する小売販売業者の営業所に係る売渡しについて、毎月分を当該売渡しを行なった月の翌月末日までに当該市町村に申告納付(注)1.たばこ税法第3条、一般会計における債務の承継等に伴い必要な財源の確保に係る特別措置に関する法律第4条並びに地方税法第1条第2項、第4条及び第5条2.たばこ税法第4条、一般会計における債務の承継等に伴い必要な財源の確保に係る特別措置に関する法律第5条並びに地方税法第74条の2第1項及び第465条第1項3.たばこ税法第10条、一般会計における債務の承継等に伴い必要な財源の確保に係る特別措置に関する法律第7条並びに地方税法第74条の4及び第467条4.たばこ税法第11条第1項、一般会計における債務の承継等に伴い必要な財源の確保に係る特別措置に関する法律第8条第1項、地方税法第74条の5及び第468条5.たばこ税法第17条~第20条、一般会計における債務の承継等に伴い必要な財源の確保に係る特別措置に関する法律第12条並びに地方税法第74条の10及び第473条6.高負担の個別物品税が課せられているたばこに係る税制については、一般的には、各年度の政府の税制改正の一環として検討が行なわれ、税制の改正を行おうとする場合には、税制調査会等の審議を通じて政府としての方針決定後、立法府での審議・議決を経て決定されることとなります。なお、政府としての方針が決定されるに当たっては、税制改正大綱が閣議決定された上で、法律案の閣議決定を経て確定されます。 ⅳ紙巻たばこ以外の製造たばこに適用される課税方法について たばこ税の課税標準は、紙巻たばこの本数によるものとされていますが、紙巻たばこ以外の製造たばこについては本数で捉えられないこと等を踏まえ、次の製造たばこの区分に応じて、それぞれの区分の重量をもって紙巻たばこ1本に換算することとされています。 区分課税標準換算方法喫煙用の製造たばこ パイプたばこ重量から換算した紙巻たばこの本数(注)重量1gをもって紙巻たばこ1本に換算する 葉巻たばこ 刻みたばこ重量2gをもって紙巻たばこ1本に換算する 加熱式たばこ別途(下掲参照)かみ用の製造たばこ重量から換算した紙巻たばこの本数重量2gをもって紙巻たばこ1本に換算するかぎ用の製造たばこ(注)軽量な葉巻たばこ(1本当たりの重量が1g未満の葉巻たばこをいう。)の課税標準について、葉巻たばこ1本を紙巻たばこ1本に換算する。 加熱式たばこについては、2018年度税制改正前においては、「パイプたばこ」に区分され、重量1グラムを紙巻たばこ1本に換算した上で当該本数に対し紙巻たばこの税率が適用されておりましたが、改正後は、同年10月1日より加熱式たばこの課税区分が新設され、該当する製造たばこは新しく定められた以下の換算方法により紙巻たばこの本数に換算することとなりました。なお、当該加熱式たばこに係る課税方式の見直しについては、2018年10月1日から2022年10月1日までの期間において、段階的に実施する旨の経過措置が講じられました。 加熱式たばこの課税標準 換算方法改正前の換算方法重量から換算した紙巻たばこの本数(A)加熱式たばこの重量1gをもって紙巻たばこ1本に換算する改正後の換算方法重量及び価格から換算した紙巻たばこの本数(B)加熱式たばこの所定の重量(注1) 0.4gをもって紙巻たばこ0.5本に換算する(C)紙巻たばこ1本当たりの平均小売価格(注2)をもって加熱式たばこの小売価格(除く消費税相当額)を紙巻たばこの0.5本に換算する(注1)フィルター、その他の一定の物品の重量を含まない重量(注2)紙巻たばこ1本当たりの国及び地方のたばこ税並びにたばこ特別税に相当する金額の合計額を100分の60で除して計算した金額 経過措置期間中における換算本数(課税標準)2018年9月30日以前(A)×1.0改正2018年10月(A)×0.8 +{(B)+(C)}×0.22019年10月(A)×0.6 +{(B)+(C)}×0.42020年10月(A)×0.4 +{(B)+(C)}×0.62021年10月(A)×0.2 +{(B)+(C)}×0.82022年10月{(B)+(C)}×1.0 [たばこ税制をめぐる主な動きと当社の対応]年月項目内容当社の対応1986年5月1986年度税制改正1,000本当たり900円に相当する増税が行われました。増税額相当分の定価改定を行いました。1989年4月1989年度税制改正消費税導入に伴い、たばこ消費税の名称をたばこ税に改めるとともに、課税方式が従量税に一本化されました。基本的に定価改定の必要はありませんでした。1997年4月1997年度税制改正[地方税法改正]地方たばこ税について道府県たばこ税から市町村たばこ税への税源移譲が行われました。定価改定の必要はありませんでした。 [消費税法改正]消費税率が3%から5%へ改定されました。全体として消費税率改定分に相当する定価改定となるよう、一部銘柄について1箱10円の値上げを行いました。1998年12月1998年度税制改正一般会計における債務の承継等に伴い必要な財源の確保に係る特別措置に関する法律が制定され、1,000本当たり820円のたばこ特別税が導入されました。基本的に1本1円の値上げを行いました。1999年5月1999年度税制改正[租税特別措置法及び地方税法改正]たばこ税から道府県たばこ税、市町村たばこ税への税源移譲が行われました。定価改定の必要はありませんでした。2003年7月2003年度税制改正所得税法等の一部を改正する法律及び地方税法等の一部を改正する法律が制定され、1,000本当たり820円の増税が行われました。概ね1本1円程度の値上げを行いました。2006年7月2006年度税制改正所得税法等の一部を改正する等の法律及び地方税法等の一部を改正する法律が制定され、1,000本当たり852円の増税が行われました。全銘柄について増税額相当分を価格転嫁するとともに、一部銘柄については、増税額相当分以上の値上げを行いました。2010年10月2010年度税制改正所得税法等の一部を改正する法律及び地方税法等の一部を改正する法律が制定され、1,000本当たり3,500円の増税が行われました。一部銘柄を除き、増税額相当分以上の値上げを行いました。2014年4月2014年度税制改正[消費税法改正]消費税率が5%から8%へ改定されました。全体として消費税率改定分に相当する定価改定となるよう、一部銘柄を除き、1箱10円又は20円の値上げを行いました。2016年4月2015年度税制改正所得税法等の一部を改正する法律及び地方税法等の一部を改正する法律が制定され、旧3級品につき、1,000本当たり1,000円の税額引き上げが行われました。旧3級品につき、1箱30円から50円の値上げを行いました。2017年4月2015年度税制改正2015年度税制改正に基づき、旧3級品につき、1,000本当たり1,000円の税額引き上げが行われました。旧3級品につき、1箱30円の値上げを行いました。2018年4月2015年度税制改正2015年度税制改正に基づき、旧3級品につき、1,000本当たり1,500円の税額引き上げが行われました。旧3級品につき、1箱40円の値上げを行いました。2018年10月2018年度税制改正2018年度税制改正に基づき、税額の引き上げが行われました。(注)1一部銘柄を除き、増税額相当分以上の値上げを行いました。2019年10月2015年度税制改正2015年度税制改正に基づき、旧3級品につき、1,000本
FY2023|29,989 文字
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を及ぼす可能性があると認識している主要な事項には、以下のようなものがあります。当該事項は、当社グループの経営目標及び事業戦略の達成に対して重大な影響を及ぼす事象の他、積極的な情報開示の観点から、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる事項も含んでおります。ただし、以下に記載したリスクは当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、記載されたリスク以外のリスクも存在します。かかるリスク要因のいずれによっても、投資家の判断に影響を及ぼす可能性があります。なお、本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、別段の表示が無い限り、当該事項は提出日現在において判断したものです。 <リスクマネジメント体制>当社グループでは、当社グループに影響を及ぼす可能性があるリスクを明確化し、その動向を注視するとともに、当該リスクの顕在化防止、又は仮に顕在化した際にその影響を最小限に抑えるための対策を講じています。また、当社グループは、これらすべてのリスクを統合的に把握・管理できる体制を構築しており、リスクマネジメントプロセスは以下の4ステップから構成されます。当社グループは、中長期に亘る持続的な利益成長の実現に向けて、これらのリスクを適切に管理することにより、機会を適切に捉え、戦略的な事業展開に繋げております。 (リスク特定)社長に指名されたリスクマネジメント推進責任者(現担当はコーポレートガバナンス ・コンプライアンス担当執行役員)は、当社グループに影響を及ぼす可能性があるすべてのリスクを把握します。(リスク評価)各執行役員は、顕在化する可能性と顕在化した場合の影響度の観点から自部門のリスクを評価し、優先して対応すべき重要リスクを選定し、リスクマネジメント推進責任者に報告します。リスクマネジメント推進責任者は、それを基に、グループの経営目標及び事業戦略の達成に対して重大な損失を与える可能性がある当社グループの重要リスクを決定し、社長に報告します。(リスク対応計画の策定)当社グループの重要リスクは、各執行役員が中心となってリスク対応計画を立案し、リスクマネジメント推進責任者及び社長に報告されます。(リスク対応計画のモニタリング)当社グループの重要リスクの対応計画の進捗状況は、各執行役員により、定期的にリスクマネジメント推進責任者及び社長に報告されます。 (1)当社グループの事業及び収益構造並びに経営方針に係るリスク① 連結売上収益に占める主要市場のたばこ売上収益の重要性について当社グループは、130以上の国と地域で製品を販売しており、その中でも日本、ロシア、英国等の主要市場におけるたばこの売上収益は、当社グループの売上収益に大きく貢献しております。したがって、たばこ需要の減少や増税、規制等、たばこ事業を取り巻く環境に存在する様々なリスクの発現(たばこ事業に係るリスク詳細については下記「(2)当社グループの事業に係るリスク たばこ事業に係るリスク」をご参照ください)、及び現地の政治・経済・社会・法制度等の変化や暴動、テロ及び戦争の発生に伴うカントリーリスクの相対的な高まりにより、主要市場が何らかの悪影響を受けた場合は、たばこ事業の収益の悪化等、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、製品ポートフォリオの最適化、営業力の強化・効果的な販売促進施策の実行等により、主要市場のたばこ売上収益の維持・成長を図っています。また、主要市場に限ることなく、更なるグローバル事業基盤の強化を図ることで、特定の主要市場にのみ依存せず持続的に利益創出が可能な複数市場を確保するよう努めております。 ② 事業拡大について当社グループは、RJRナビスコ社の米国外たばこ事業の取得(1999年、買収額約78億ドル(9,440億円、取得時の為替レートにより算出、以下同じ))、Gallaher社の買収(2007年、買収額約75億ポンド(1兆7,200億円))、㈱加ト吉(現:テーブルマーク㈱)の買収(2008年、買収額約1,090億円)、Natural American Spiritの米国外たばこ事業の取得(2016年、買収額約50億ドル(5,914億円))をはじめとして、事業の拡大に向け、積極的に外部の経営資源を獲得してまいりました。当社グループは、事業の拡大のために、他企業の買収、他企業への出資、他企業との提携及び協力体制構築等の検討を行い、その結果、将来の当社グループの業績に貢献すると判断した場合には、これらを実行する可能性があります。しかしながら、異なる地理的又は文化的背景により営業、人員、技術及び組織の統合ができない場合、買収又は提携した事業における製品に対する継続的な需要を維持し又はかかる製品を製造販売することができない場合、現在行われている事業を継続することができない場合、買収した事業における優秀な人財を保持し又は従業員の士気を維持することができない場合、当社グループの内部統制体制を買収した事業に適用することができない場合、効果的なブランド及び製品ポートフォリオを構築することができない場合、異なる製品ラインにおける販売及び市場戦略の連携ができない場合、並びに現在行われている事業から経営者の注意が分散される場合等により、当社グループの期待する成果が得られない場合、又は、想定しなかった重大な問題点が買収後に発見された場合等には、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは、買収に伴い、相当額ののれん及び無形資産を連結財政状態計算書に計上しており、当年度末現在、のれん及び無形資産の金額はそれぞれ、連結総資産の35.9%(2兆6,164億円)及び2.8%(2,070億円)を占めております。当社グループは、当該のれん及び無形資産につきまして、それぞれの事業価値及び事業統合による将来のシナジー効果が発揮された結果得られる将来の収益力を適切に反映したものと考えておりますが、事業環境や競合状況の変化等により期待する成果が得られないと判断された場合、又は適用される割引率が高くなった場合等は、減損損失が発生し、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、事業の拡大のために他企業の買収、他企業への出資、他企業との提携及び協力体制構築等を行う際、適時適切に外部知見・評価を活用し、関係する経営幹部で買収価格・契約条件等の適切性を審議の上、取締役会等で意思決定を行っています。また買収に関して、買収後は、買収先の事業運営状況を各事業経営計画に盛り込み、定期的にモニタリングし、シナジー最大化の実現に向けたフォローアップや減損兆候の把握等の対応を行っています。なお、当社グループにおける医薬事業及び加工食品事業は、当社グループの中長期に亘る持続的な利益成長を補完する役割として、将来においても安定的かつ更なる利益貢献をするものと考えており、引き続きこれらの事業に対する投資を行う予定ですが、かかる投資が期待されるリターンをもたらすという保証はありません。 ③ 外国為替・金利の変動による影響について当社は円表示で連結財務諸表を作成しておりますが、海外の当社グループ会社はロシアルーブル、ユーロ、英国ポンド、台湾ドル、米国ドル、スイスフラン等日本円以外の外国通貨で財務諸表を作成しております。したがって、海外の当社グループ会社の業績、資産及び負債は、当社の連結財務諸表の作成時において日本円に換算され、円表示で当社の連結財務諸表に記載されることになるため、当該当社グループ会社が決算に使用する外国通貨の日本円に対する為替の変動による影響を受けることになります。当社グループにおいては、その売上収益及び調整後営業利益の過半を海外が占めており、為替の変動が連結財務諸表に重大な影響を与える可能性があります。なお、海外におけるたばこ事業の決算を連結するJT International Holding B.V.(以下「JTIH」という)が決算に使用する通貨は米国ドルですが、同社は世界各国に存在する連結子会社又は関連会社を通じて事業を行っており、それらの中には米国ドル以外の通貨により決算を行っているものがあります。このため、外国為替の変動に伴う換算影響には日本円とJTIHが連結決算に使用する通貨である米国ドルの間の為替変動だけではなく、当該米国ドルと、同社の連結子会社又は関連会社が決算に使用するその他の通貨の間の為替変動も含むことになります。また、当社が外貨建てで株式等を取得した海外の当社グループ会社について、清算、売却又は重大な価値の減額等の事由が発生した場合、当社の連結財務諸表において当該会社に対する投資の損益が計上され、かかる損益は当該株式等の取得に使用した外国通貨と日本円の間の為替変動の影響を受けます。また、当社グループの国際取引の大部分は外国為替の影響を受けます。例えば、当社グループは、たばこ事業において、外国産葉たばこを使用しておりますが、外国産葉たばこの相当程度を米国ドル建てで調達する一方、製造たばこを各国の現地通貨建てで販売しております。したがって、当該現地通貨に対して米国ドルが高くなった場合には、当社グループの利益率に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは銀行預金や国債等の金融資産及び銀行借入金や社債等の金融負債を保有しております。これらの資産及び負債に係る金利の変動は、受取利息及び支払利息の増減、あるいは金融資産及び金融負債の価値に影響を与え、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、為替相場・金利水準の変動により当社グループの年金資産額、退職給付債務額等が変動した場合には、当社グループの業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、為替・金利相場の現状等を総合的に勘案して外国為替・金利ヘッジ方針の策定及び方針を実行し、当社の財務業務を管轄する部門が、定期的にその実績を当社の社長及び取締役会に報告しております。 ④ 自然災害及び不測の事態等について当社グループは世界の各国・各地域で事業展開しており、特にたばこ事業においては、更なるグローバル事業基盤の強化及び拡充を図っています。近年、国内外において地震、津波、台風、洪水等の自然災害や感染症が発生しており、今後も大規模な自然災害、インフラの停止、政情不安、火災・爆発等の人災、感染症の拡大、その他の不測の事態が発生した場合には、仕入先の被災に起因する供給不足、交通、流通サービス及び販売チャネルの障害、電気・水道等の停止、需要の減少、従業員の被災、物流の混乱による商品供給の停止等により当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループは自然災害及び不測の事態の発生に備え、平時からの危機管理関連情報の継続的な収集及び発信に加え、従業員及びその家族の安否を確認する安否確認システムの導入や防災訓練等、従業員の防災意識向上等の取組みを実施しております。また、罹災した際の損失を最小限に留めるため、建物、機械、設備、在庫等、必要に応じて重要な資産に損害保険を付保しています。加えて、自然災害及び不測の事態発生の際には、事業継続計画の見直しを行い必要があれば修正を加える等、適切な情報収集・状況判断を踏まえ、事業継続計画が実行できるよう迅速かつ柔軟に対応していきます。 ⑤ 気候変動について当社グループでは、経営理念である「4Sモデル」及びJT Group Purposeに基づき、事業と幅広いステークホルダーにとっての重要な課題(マテリアリティ)を特定し、それらに紐づく具体的な目標及び取組みとしてJT Group Sustainability Targetsを策定しています。地球温暖化に伴う気候変動は、事業や社会に大きな影響を及ぼしかねない重要な課題であるとの認識の下、当社グループのマテリアリティ「自然との共生」において、気候変動に関する目標を定め、気候変動関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の提言に基づく気候変動シナリオ分析を実施することで、気候変動に係るリスクと機会を特定しております。この分析の結果、脱炭素社会への移行リスクとして炭素税負担等の増加、物理リスクとして気候変動の激甚化による葉たばこの生育環境の変化等が、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当該リスクの軽減及び脱炭素社会構築に向けた社会的責任を果たすべく、2050年までにバリューチェーン全体の温室効果ガス排出量ネットゼロ達成を目標とし、化石燃料使用量の削減や非化石燃料への転換及び再生可能エネルギー由来の電力使用の拡大等の取組みを進めております。また、葉たばこの安定的な調達に向けた取組みとして、生育環境変化等を踏まえた品種の開発や耕作体系の改善等を推進しております。当社グループは、気候変動が事業に及ぼす影響をより的確に把握し、適切に対応するための体制を整え、事業戦略へ反映させていくとともに、適切な情報開示を一層進めていきます。 ⑥ カントリーリスクについて当社グループは、世界の各国・各地域で事業展開しておりますが、現地の政治・経済・社会・法制度等の変化や暴動、テロ及び戦争の発生に伴うカントリーリスクが相対的に高まり、リスクが具現化した場合には、サプライチェーンや流通網の遮断、資産や設備の毀損、人員配置及び営業管理の困難性等により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループには、経済制裁の対象となっている国々における事業があります。当社グループは、各種経済制裁に則り適法、適切に事業運営を行っておりますが、仮に当社グループがこれらの経済制裁に違反したと認定された場合には、多額の罰金が課される等のおそれがあり、また当該制裁の内容等が変更された場合には、当社グループがかかる国々における事業を継続できなくなる等、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループがかかる経済制裁に違反しない場合でも、経済制裁の対象となっている国々において事業を行っていること自体により、当社グループに対する評判に悪影響を及ぼす可能性があります。なお、当社グループは、ロシア市場において、国内外におけるあらゆる制裁措置・規制等を順守した上で事業運営を継続しております。事態の長期化・複雑化により、安定的かつ持続的な事業運営に著しい支障が生じる蓋然性を踏まえ、ロシア市場におけるたばこ事業の運営のあり方について、当社グループ経営からの分離を含めた選択肢の検討を継続しております。現時点においては、今後の見通しや業績への影響については合理的に見積ることができません。当社グループは、事業展開をしている各国・各地域におけるカントリーリスクに係る情報を収集・モニタリングを実施しており、地政学要素を見極めながら、安定的な事業運営に向けて取組んでおります。また、グローバル事業基盤の強化及び拡充を図り、継続的に利益創出が可能な市場を複数確保することで、特定の市場においてカントリーリスクが発現した場合でも当社グループの業績への悪影響を最小限に留めるよう努めております。 ⑦ お客様嗜好・行動の変化について当社グループを取り巻く経営環境は、世界経済の縮小・成長鈍化等、引き続き不確実性を増しております。そのような中、当社グループは、持続的な利益成長のためにはお客様に新たな価値・満足を提供し続けることが重要であると認識しており、お客様嗜好・行動の変化等を踏まえ、商品・サービスの付加価値の向上に努めています。しかしながら、経済・景気の悪化等によりお客様嗜好・行動が変化し、当該変化に当社グループが適切に対応できなかった場合、既存事業におけるお客様の流出や成長機会の損失等により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループはお客様に新たな価値・満足を提供し続けるため、各事業において、市場動向分析及び定性・定量的なお客様調査等を実施することでお客様の嗜好を特定し、既存製品の改善や新規開発といったお客様嗜好に即した高付加価値製品の実現に努めております。例えば、たばこ事業においては、お客様の求める利便性を向上させる等RRPの既存製品の改良及び新規開発、Combustibles(注)等の高品質な製品の担保及び適切な価格設定等を実現しております。加工食品事業においては、近年の健康志向の高まりに伴い、健康へ配慮した製品の開発等を行っております。(注)製造受託/水たばこ/加熱式たばこ/無煙たばこ/E-Vaporを除く燃焼性のたばこ製品 ⑧ 競合他社との競争について当社グループはたばこ事業、医薬事業及び加工食品事業を展開しているグローバル企業であり、いずれの事業においても競合他社と熾烈な競争を行っており、今後もより一層競争が激化する可能性があります。たばこ事業においては、当社グループは自律的成長に加え、RJRナビスコ社の米国外のたばこ事業の取得、Gallaher社の買収等を通じて当社グループの事業の拡大を行いました。これら買収の結果として、海外の市場において、当社グループはフィリップ・モリス・インターナショナル社やブリティッシュ・アメリカン・タバコ社のようなグローバルにたばこ事業を展開する企業及びそれぞれの地域において強みを持つ企業との間で、より広範囲にわたって競合関係にあります。医薬事業においては、日本国内だけではなく、グローバルメガファーマやベンチャー企業等、多数の企業と競合関係にあり、加工食品事業においては、各種の製品カテゴリごとに緩やかなプレイヤーのすみ分けがなされておりますが、当社グループ会社であるテーブルマークは、マルハニチロ、ニチレイフーズ、味の素冷凍食品、ニッスイといった大手企業に加え数多くの中小企業と競合関係にあります。各事業及び市場におけるシェアは、当社グループ及び他社の新製品の投入、並びにそれらに伴う特別の販売促進活動等の一時的要因によって短期的に変動することがあるほか、競合、規制、価格戦略、お客様嗜好・行動の変化、健康に対する社会的関心の高まり、ブランド力又は各市場における経済情勢その他の多数の要因に影響されて変動いたします。これらの諸要因により、当社グループの市場におけるシェア及び競争優位性が低下した場合、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループが競合他社との競争の中、持続的な利益成長を実現するためには、お客様に新たな価値・満足を提供し続けることが前提となってきます。そのためにも当社グループは、お客様嗜好・行動の変化やニーズにマッチした製品の提供、製品ポートフォリオの最適化、営業力の強化・効果的な販売促進施策の実行、更なるコスト効率化、継続的に利益創出が可能な複数市場の確保等の対策を不断に検討し、取組んでいます。 ⑨ 原材料調達・輸送コストの不安定化について当社グループはグローバルな製造体制を構築しており、多種多様な原材料を国内及び世界各国から調達しております。これらの調達状況及び調達コストは天候その他の自然現象、カントリーリスクの高まりによるサプライチェーンへの影響、需給バランス及び為替変動等に左右されます。また、労働力不足に起因する物流業界の人件費高騰や原油価格の上昇による輸送コスト増加は、今後更に深刻化するおそれがあります。必要な量の原材料が安定して確保できない場合、又は原材料調達コスト及び商品の輸送コストが上昇した場合、製品の安定的な供給が担保出来ない等、当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。当社グループは、かかる原材料調達・輸送コストの不安定化に伴うリスクの低減のため、不測の事態に備え、サプライヤーの複数化を進めています。また原材料価格を継続的にモニタリングし、製造工程や品質を担保した上で、必要に応じて製品スペックの見直しを行う等、効率的な原材料使用を進めています。同様に、原油価格や物流業界の動向を継続的にモニタリングし、必要に応じて輸送方法の見直しや効率化を図っております。加えて、サプライヤーとの関係強化により主要原材料の調達能力を高め、葉たばこ調達については内部調達比率を向上させる等、必要な対応を実施しています。 ⑩ サプライチェーンにおけるリスクについて当社グループでは、経営理念である「4Sモデル」及びJT Group Purposeに基づき、事業と幅広いステークホルダーにとっての重要な課題(マテリアリティ)を特定し、これを基にサステナビリティ戦略を定めております。サプライチェーンを適切に維持管理していくことは、事業活動を継続していく上で重要な事項であるとの認識の下、当社グループのマテリアリティにおいて、「責任あるサプライチェーンマネジメント」を定めています。事業を展開している世界の各国・各地域において、サプライヤーをはじめとするステークホルダーと連携し、環境・社会に配慮した調達活動に努めています。しかしながら、サプライチェーンにおいて、環境・人権上の問題や法令違反等が発生した場合、当社グループの社会的信用の毀損・低下等、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、JTグループサプライヤー行動規範を基に、環境・社会・ガバナンスの評価項目に照らしたサプライヤー審査の導入に向けた取組みや定期的なモニタリングの実施、コンプライアンス・人権・環境・労働安全衛生に関する潜在的なリスクの把握等、持続可能なサプライチェーンの構築に取組んでいます。たばこ事業においては「児童労働の防止」「労働者の権利尊重」「適切な労働安全衛生の維持」の3つを基本とした当社グループの耕作労働規範(ALP)を策定し、葉たばこサプライチェーンの維持管理に取組んでいます。 ⑪ 訴訟等について当社の一部子会社は、喫煙、たばこ・電子たばこ製品のマーケティング又はたばこの煙への曝露により損害を受けたとする訴訟の被告となっております。喫煙と健康に関する訴訟については、当社の一部子会社を被告とする訴訟、又はRJRナビスコ社の米国外のたばこ事業を取得した契約に基づき、当社が責任を負担する訴訟が存在しております。また当社グループは喫煙と健康に関する訴訟以外の訴訟においても当事者になっております。当社グループは係争中の又は将来の喫煙と健康に関する訴訟がどのような結果になるのか予測することはできません。これらの訴訟が当社グループにとって望ましくない結果になった場合、多額の賠償責任を負うこと等により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。またこれら訴訟の結果にかかわらず、訴訟に関する批判的報道その他により、喫煙に対する社会の許容度の低下や公的な規制が強化されること、当社グループに対する多くの類似の訴訟が提起されること、かかる訴訟の対応及び費用の負担を強いられること等により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また喫煙と健康に関する訴訟以外にも、当社グループ製品の品質に何らかの問題が生じた場合に製造物責任の請求を受ける等、今後も当社グループを当事者とした訴訟等が発生する可能性があります。これらの訴訟等が、当社グループにとって望ましくない結果になった場合に、当社グループの業績又は当社製品の製造、販売、輸出入等に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、社内外連携を密に行うための体制を整え、当社グループに係る訴訟等について、その情報を速やかに把握し、経営層や関係部門に情報共有を行うとともに、必要に応じ社外弁護士と連携して、その後の対処方針を検討する等、適時適切な対応を行っております。なお、当社グループが当事者となっている主な訴訟については「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 38.偶発事象」をご参照ください。 ⑫ 人財確保の困難化について当社グループにおいては、人財の多様性を今後も最重要と位置づけ、優秀な人財を惹きつけられるよう、様々な取組みを推進していますが、中核であるたばこ事業に対する社会的イメージの低下等により、人財の確保等を十分に行うことができなかった場合、将来の事業運営が困難となり、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、すべての企業活動及び成果は人財によって生み出されていることを強く認識しております。また、多様な人財こそが競争力の源泉であると認識のもと「人財マネジメントポリシー」を掲げ、世界中から優秀な人財を採用し、その育成・確保を一層強化しております。具体的には、地域・事業ごとにベンチマークを設定し、魅力的で競争力のある報酬水準を設定しています。また、幅広い領域での経験を通じてキャリアの方向性を見極めていく総合職採用に加えて、入社段階からのカテゴリ別採用や、職務をベースとしたキャリア採用も行うことで、本人の志向や希望に合わせたキャリア形成が実現しやすい環境と、それを実現するための議論プロセスを充実させています。また、役職者を含むすべての従業員を対象に、それぞれのキャリアにおいて必要なスキルを身に付けられる研修を実施する等、当社グループのすべての従業員に成長の機会を提供し、人財の育成に努めています。同時に、ダイバーシティの推進を含め、働きやすい職場環境の維持・改善、公正な人事・処遇制度の整備及び適正な運用を行うとともに、多様性を尊重する制度と組織風土を整えています。 ⑬ 知的財産権の侵害について当社グループは、「質の高いトップライン成長」を実現するために、様々な知的財産を活用して、商品・サービスの付加価値向上を図っており、これらの知的財産の権利化を積極的に行っています。かかる状況において、当社グループの知的財産権が他者に侵害された場合には、当社グループの技術やブランドが十分に保護されず、当社グループの事業戦略や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの商品・サービスが他者の知的財産権を侵害したと認定された場合には、損害賠償の支払いが必要となる又は商品・サービスの提供が出来なくなるおそれがあり、当社グループの事業戦略や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、当社グループの知的財産権が他者に侵害されるリスクを回避するため、知的財産の権利化及び知的財産権の適切な管理等の対策を講じております。また、他者が有する知的財産権の侵害を未然に防止するため、知的財産権の権利状態の調査・モニタリングの実施等、適時適切に対応しております。 ⑭ 環境規制について当社グループは、世界の各国・各地域において研究開発及び製造を行っておりますが、その過程で発生する有害物質及び廃棄物等について、様々な環境保護に係る法的規制を受けています。将来、当社グループの事業活動により環境汚染等の問題が発生した場合、又は環境規制の導入若しくはその変更があった場合には、環境汚染賠償責任等の発生、企業のレピュテーションの低下、規制に対応した設備投資等の追加費用の発生、既存の事業活動が制限される等、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、環境汚染防止のため、環境関連法規の制定及び改正の継続的なモニタリング、関係部門への周知等、環境関連法規の遵守徹底を図るとともに、必要に応じて適切な対応を実施しております。例えば、当社グループでは製造拠点を中心にISO14001に基づく内部監査により環境関連法規の遵守状況を毎年確認しています。加えて3年に1度外部機関による監査を受ける事で、より強固な環境マネジメントシステムを構築しています。また、当社監査部及び国内グループ会社監査部門が環境監査を実施し、客観的な視点から評価しています。当該監査結果については、経営層に報告されるとともに関係部門と情報共有され、当社グループ全体の環境マネジメントシステムの改善につなげています。 ⑮ 情報セキュリティについて当社グループは事業運営にあたって、事業及び業務の効率的遂行のため各種情報技術を活用しております。そのため、当社グループやサプライヤーへの不正アクセスやコンピュータウイルスによる攻撃、災害等の不測の事態によってシステムの障害及び機密情報の漏洩等が発生した場合には、情報システムの一時的な停止、社会的信用の低下、競合優位性の喪失及び当該事象に対する適切な対応を行うための費用負担の発生等、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、情報セキュリティに対する取組み姿勢を明確にするとともに、情報セキュリティ対策を網羅的かつ継続的に推進するために情報セキュリティに関する規程を整備し、当社グループが保有するシステムやデータ等の情報資産の適切な管理・保護に努めております。また、当社グループは、ハード・ソフト両面から情報セキュリティ強化に取組み、ハード面では、サプライヤーへの依頼を含めた重要システムのセキュリティに関する技術・運用上の点検と改善を継続的に実施しています。ソフト面では、全従業員を対象とした情報セキュリティe-learningの実施等、従業員のセキュリティ教育に努めています。 (2)当社グループの事業に係るリスクたばこ事業に係るリスク① たばこ需要の減少についてたばこ需要の動向は地域によって変動はあるものの、経済環境、社会情勢、規制動向、増税及び値上げ等により減少する可能性があります。たばこ需要が減少した場合、販売数量の減少により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、お客様嗜好・行動の変化やニーズにマッチした製品の提供及び製品ポートフォリオの最適化に取組んでいます。また、既に強固な基盤を有する市場及び成長ポテンシャルが高い市場へバランス良く投資し、自律的な成長を目指すと同時に、更なる外部資源の獲得による成長機会の探索及び実行についても重要な戦略オプションと考え、特定の市場にのみ依存せず継続的に利益創出が可能な複数市場の確保を図っております。その他、増税や喫煙をめぐる規制の強化等に対しては、規制動向の正確・迅速な情報収集、公正でバランスの取れた規制策定に向けた政策立案に積極的に協力するための政府関係者(規制当局含む)やあらゆるステークホルダーとの建設的な対話、増税影響を最小化するための適切な価格設定や更なるコスト効率化等に取組んでいます。 ② たばこに課せられる税金についてたばこ税については、各国で財政及び公衆衛生の観点による増税議論が行われ、実際に増税が行われております。また、多くの国で、国家財政の改善に向けた消費税又はVAT(Value-Added Tax、付加価値税)等それに類する税金の引き上げが行われております。各国においてたばこに課せられる税の種類又はその税率の変更を予測することは困難であり、増税が想定外のタイミング、頻度、税率又は地域で行われた場合、当社グループは、増税に迅速かつ適切に対応することができない可能性があります。また、たばこに課せられる税金が引き上げられた場合、これに対応してたばこの小売価格の値上げを行えば、たばこ需要の減少や安価な銘柄への需要の移行、密輸や偽造等の不法取引の発生又は増加を促す可能性があり、一方で、かかる値上げを行わなければ、たばこ事業の収益構造の悪化をもたらすことから、いずれも当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、お客様嗜好・行動の変化やニーズにマッチした製品の提供、製品ポートフォリオの最適化、特定の市場にのみ依存せず継続的に利益創出が可能な複数市場の確保、増税に係る動向の正確・迅速な情報収集、政府や規制当局との建設的な対話、増税影響を最小化するための適切な価格設定や更なるコスト効率化等に取組んでいます。 ③ 製造たばこに対する規制について・海外の状況についてたばこ規制環境は、2005年2月に発効した「たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約(FCTC)」を契機に、年々厳しくなる傾向にあります。当該条約は、喫煙の広がりの継続的かつ実質的な抑制を目的としており、たばこ需要減少のための価格及び課税措置についての条項、たばこ需要減少のための非価格措置についての条項(受動喫煙からの保護、たばこ製品の含有物・排出物に関する規制、たばこ製品についての情報の開示に関する規制、たばこ製品の包装及び表示に関する規制、たばこの広告、販売促進及びスポンサーシップに関する規制等)、たばこの供給減少に関する措置についての条項(たばこ製品の不法取引を防止するための措置、たばこ製品の未成年者への販売を防止するための措置等)等を規定しています(日本政府は2004年6月に当該条約を受諾しています)。なお、当該条約においては、各締約国の一般的義務として、たばこ規制戦略、計画及びプログラムの策定、実施、定期的な更新、及び検討を行うことが定められていますが、各締約国における具体的規制の内容・範囲・方法等は各国に委ねられています。当該条約発効後、締約国会議(COP)が定期的に開催され、各条項に係るガイドラインや議定書(FCTCとは別に批准・受諾等を要する)を策定する等、締約国間での議論が継続しています。各国の具体的規制として、当社グループの主要市場であるロシアにおいては、2013年2月にたばこ製品の店頭陳列規制、販売場所規制、広告・販売促進・スポンサーシップの禁止、最低小売価格の設定、公共の場所における喫煙禁止、不法取引対策等を含む包括的たばこ規制法が成立し、同年6月から段階的に施行されております。また、EUにおいては、2001年7月に公布された「たばこ製品指令(EU TPD)」が改定され、たばこ製品の包装・表示規制の強化、たばこ製品の添加物規制、たばこ製品のフレーバー規制、電子たばこ製品関連規制、不法品対策等を含むその改定指令が、2014年5月に発効し、各加盟国では本指令に基づいた規制が導入されております。2022年11月には、これまで一部のたばこ製品にのみ適用されていたフレーバー規制等を加熱式たばこにも適用することが決定され、今後、加熱式たばこについても各国で新たな規制が導入されていくことが想定されます。更に、2012年12月に、豪州が規定のフォントスタイル及びフォント色での製品名の刷記を除き、たばこパッケージにロゴ・ブランドイメージ又は販売促進文言を刷記することを禁止するプレーンパッケージ規制を導入しております。現在、同様の規制が、フランス、英国等で導入済であり、複数国が導入を検討又は決定している状況にあります。その他、例えば米国連邦政府においては、フレーバー付き電子たばこの一部について販売禁止規制が導入される等、電子たばこへも規制拡大の動きが見られます。将来における販売活動、マーケティング、包装・表示、たばこ製品及び喫煙に関する法律・規則の正確な内容を予測することは困難ですが、当社グループは、国内外において、上記のような規制を含む様々な規制が広がっていくものと予測しています。 ・国内の状況についてたばこ事業法、関連法令及び業界自主規準は日本国内における製造たばこの販売及び販売促進活動に関する規制を設けており、この規制には広告活動や製造たばこの包装に製造たばこの消費と健康の関係に関して注意を促す文言を表示することも含まれております。2003年11月、たばこ事業法施行規則が改正され、製造たばこの包装に表示するたばこの消費と健康に関する注意文言等の見直しが行われ、2005年7月以降、すべての国内向け製造たばこが改正後の規則に従って販売されております。また、財務大臣は、たばこ事業法第39条(注意表示)及び第40条(広告に関する勧告等)に基づき、「製造たばこに係る広告を行う際の指針」(以下、「広告指針」という)を示しており、広告指針は上記のたばこ事業法施行規則改正を踏まえ、2004年3月に改正されております(詳細については、以下(3)③ⅰの脚注2及び3をご参照ください)。一般社団法人日本たばこ協会も広告及び販売促進活動等に関する自主規準を設けており、当社を含む会員各社は、これを遵守しております。なお、2016年2月には、財政制度等審議会たばこ事業等分科会の下に表示等部会が新設され、広告指針のあり方に関する専門的な検討が行われました。表示等部会は、2016年6月にたばこ事業等分科会に対し検討結果を報告しており、たばこ事業等分科会においてこれを踏まえた更なる議論が行われた結果、2018年12月28日に「注意文言表示規制・広告規制の見直し等について」が公開されました。これに基づき、2019年6月14日、たばこ事業法施行規則及び広告指針、関連告示の一部改正が公布されたことを受け、同日、一般社団法人日本たばこ協会の設ける自主規準の改定がなされました(たばこ事業法施行規則及び広告指針の改正については、以下(3)③ⅰの脚注4及び5をご参照ください)。本改定では、製造たばこに係る規準の改定に加え、加熱式たばこの製造たばこ部分に係る規準の新設、加熱式たばこの製造たばこ以外の部分(加熱式たばこを加熱するための機器)に係る規準の新設、たばこに係る企業活動及び喫煙マナー向上を提唱するテレビ広告に関する規準の新設がなされております。具体的には、製造たばこの包装における注意文言表示については、2020年7月1日までに、最新の科学的知見に即した文言の追加・改定及び注意文言の表示面積を50%以上へ拡大する等の新たな表示方法へ切り替えることが定められました。また、広告規制については、インターネット広告等について未成年者を対象としないためのより実効性の高い措置を講じる、店頭広告の大きさや掲示方法について新たに必要な制限を行う等、自主規準の改定が行われました。受動喫煙防止の観点からは、2018年7月に「健康増進法の一部を改正する法律」(平成30年7月25日法律第78号)(以下、「本法律」という)が成立し、多くの人が利用する施設ごとに、望まない受動喫煙を防止するための対策が強化されました。本法律では、第一種施設(学校、病院、行政機関等)、第二種施設(飲食店・事務所・工場等、第一種施設及び後述の喫煙目的施設以外の施設)、喫煙目的施設(公衆喫煙所・喫煙を主たる目的とするバーやスナック等・店内で喫煙可能なたばこ販売店)と3つの施設に区分され、施設ごとに求められる措置が異なります。第一種施設においては、「原則敷地内禁煙」となりましたが、一定の要件を満たした屋外喫煙所を設置することは可能です。第二種施設においては、「原則屋内禁煙」となりましたが、一定の要件を満たした喫煙専用室等を設置することは可能です。また、一定の要件を満たした飲食店においては、店舗全体を喫煙可とすることも可能です。喫煙目的施設においては、施設内で喫煙が可能です。本法律が2020年4月1日から全面施行され、喫煙場所が減少していくものと認識しております。喫煙環境の具体的変化を詳細に見通すことは困難ですが、当社グループの業績への影響は一定程度あるものと認識しております。 ・当社グループの業績への影響について将来における販売活動、マーケティング、包装・表示、たばこ製品及び喫煙に関する法律、規則及び業界のガイドラインの正確な内容を予測することはできませんが、当社グループは、たばこ製品を販売する各国において上記のような規制又は新たな規制(地方自治体による規制を含む)が広がっていくものと予測しております。当社グループとしては、たばこに関する適切かつ合理的な規制については支持する姿勢ではありますが、上記のようなたばこに関する規制が強化された場合、又はかかる規制強化に適時適切に対応できなかった場合には、たばこに対する需要及び市場シェアの減少や、新たな規制に対応するための費用等の要因を通じて、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。たばこ事業においては、規制動向の正確・迅速な情報収集、政府や規制当局及びあらゆるステークホルダーとの建設的な対話等に取組んでいます。 ④ 密輸及び偽造等の不法取引についてたばこ業界が直面している主要な問題の一つとして、たばこ製品の密輸及び偽造等の不法取引の増加が挙げられます。不法取引は、国ごとの税制及び課税水準の違いによる価格差等を要因にしていると考えられ、大幅な増税を機に増加する傾向にあります。不法に取引されたたばこは、メーカーにとってはブランド・企業の信頼性の毀損をもたらし、政府にとっては税収の減収につながることから、各たばこ企業とも政府当局と協力し、その撲滅に力を入れております。当社グループでは、政府当局と不法取引を解決するための協力契約を締結する等、その対策に取組んでおりますが、密輸及び偽造等の不法取引の増大が、ブランド価値を毀損すること、又は不法取引を撲滅するための対策等に多額の費用を要すること等により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、お客様、社会、当社グループの事業及び高い評価を守るため、不法取引の防止に努める不法取引対策チームを組織しています。不法取引対策チームは当社グループの各マーケットとともに、正規品が違法なルートに横流しされることを防ぎ、市場から違法なたばこ製品を取り除くため、関係当局に協力しています。当該チームは、官民パートナーシップを通じ、不法取引の脅威について、各国政府や関係当局と積極的な対話を続け、世界中で関係当局に偽造品の見分け方を伝えるプログラムを実施しています。また、当社グループではたばこ製品追跡システムも展開・運営しており、サプライチェーンに沿った製品の移動を追跡・分析することができます。この追跡システムは、10年以上に亘り、コンプライアンス方針の重要な一端を担っており、当初は自主的に始めましたが、最近はそのような追跡システムを要求する法令が一部の国で制定されるに至っており、アラブ首長国連邦、サウジアラビア、ロシア等では既に施行され、2019年5月にはEU全加盟国を対象とする、地域レベルとして初のたばこ製品追跡システムに関するEU指令が施行されています。加えて、厳格なコンプライアンス方針に則り、信頼できる相手先とのみ取引を行う、非正規品の購入が及ぼす悪影響をお客様に理解していただく等、不法取引の防止に向けた取組みを行っています。 医薬事業に係るリスク① 医薬品の研究開発・製造販売について医薬事業では、画期的なオリジナル新薬を早期に世界の患者様にお届けするために、研究開発に取組んでおります。新薬開発には多大な投資及び時間を要し、また新薬創出のハードルは年々上昇しており、開発の途中で期待された有効性や安全性が確認できない、開発の途中で想定外の副作用が発生する等、開発が遅延若しくは中断する場合があります。そのような場合は、投資が期待されるリターンをもたらさない、若しくはリターンが遅延する等、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、開発された医薬品は世界各国の所轄官庁の厳しい審査を受けて承認されておりますが、発売後に予期せぬ副作用等により販売中止や製品回収等の事態に発展した場合は、売上収益の減少、販売中止及び製品回収に係る費用の発生、社会的信用の低下等、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。医薬事業では、これまで蓄積してきた低分子創薬の基盤及び知見を活用できる疾患領域へ注力することで資源を最大限に有効活用しており、AIやデータサイエンスを活用した効率的な創薬研究により研究開発期間の短縮及びコスト削減に取組んでおります。また、国内外の企業やアカデミアとの協業による独自創薬技術確立への取組みにより、研究開発の加速、創薬確率の向上を図っており、積極的な化合物の導出、導入によるパイプラインを拡充することで、安定的な収益基盤の構築を図っております。副作用については、発売後の医薬品について安全性情報を収集・評価し、医薬品の安全性確保及び適正使用のために必要な対応に努めております。 ② 法規制及び医療政策等について医薬事業では、各国の政策による医薬品の品質、有効性及び安全性を確保するための様々な規制のもと運営を行っております。医薬業界を取り巻く環境は、各国政府の医療費の抑制や国内における薬価制度の抜本的改革等、引き続き厳しい状況が予想されます。薬事関連規制が厳格化された場合は製品を規格に適合させるための追加費用の発生、薬価基準の改定を含む医療制度及び行政施策の動向により薬価が想定に比べ低下した場合は売上収益の減少等、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。医薬事業では、薬事関連規制や薬価制度改革の他、行政動向を継続的にモニタリングすることで改正内容を早期に把握し、適切な対応に努めております。また、薬価については、イノベーティブな製品を継続的に創出するとともに、その価値を示す科学的根拠となるエビデンスの構築に努めています。 ③ 特定のライセンス・製造委託先への依存について医薬事業では、次世代戦略品の研究開発推進と各製品の価値最大化を通じ、当社グループへの安定的な利益貢献を目指しています。研究開発にあたっては、前臨床段階の研究テーマの更なる充実や、ファーストインクラスを意識したより精度の高い開発戦略構築により、次世代戦略品の研究開発を推進し、同時に自社化合物の価値を最大化する最適なタイミングでの導出活動に取組んでおり、ライセンスパートナー企業との緊密な連携を図っています。また各製品の製造は外部委託しており、当該提携先とも緊密な連携を図っています。今後提携先との契約が変更・解消された場合、提携に遅延・停滞等が発生した場合、契約時に期待したリターンをもたらさない、若しくはリターンが遅延する等、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。医薬事業では、提携に際し多方面からの分析・評価を行った上で提携可否を判断しており、契約締結においては、発生しうるリスクを想定し、これを低減するための協議と合意形成に努めています。また、提携中も関係性の向上を図り、継続的提携関係の維持・発展に努めています。 加工食品事業に係るリスク① 食の安全・品質について加工食品事業は、安全で高品質な食品をお客様にお届けすることを使命として掲げ、冷食・常温事業と調味料事業の2つの主力事業がそれぞれに食の安全管理機能を担っており、食の安全管理に万全を期した事業運営を行っております。しかしながら当社グループの想定を超える食の安全・品質に関わる問題が発生した場合には、当社グループの社会的信用が低下・毀損するとともに、製品の回収及び損害賠償請求対応等のための費用が発生し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。加工食品事業においては、「フードセーフティ」「フードディフェンス」「フードクオリティ」「フードコミュニケーション」という4つの視点で安全・安心な製品提供に向けた継続的な品質保証活動を行うとともに、定期的な監査でその有効性を確認しています。また、「最高水準の食の安全」を目指した管理体制基盤を構築することを目的に、当社が加工食品事業全体の食の安全管理に関する方針・規程・ガイドラインを策定し、各事業会社がその運用にあたっており、当社は各事業会社の取組みについてモニタリングを実施しております。加えて、2020年度より稼働を開始した1工場を除き、国内外の自社グループ工場と生産委託を行っているすべての冷凍食品工場においては、食品の安全管理に関する国際規格であるISO22000又はFSSC22000を取得しており、当該1工場についても、現在、ISO22000及びFSSC22000の取得を進めております。 ② 食品の規制について加工食品事業は、食品安全基本法、食品衛生法、食品表示法等、様々な法的規制を受けております。加工食品事業は安全で高品質な食品をお客様にお届けすることを使命として掲げており、当社グループはこれらすべての法的規制を遵守すべく、コンプライアンスの徹底を図っております。しかしながら、法的規制の導入若しくは変更があった場合、規制遵守のための追加費用の発生、既存の事業活動が制限される等、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。加工食品事業においては、規制の導入及び改正を継続的にモニタリング、適切に情報収集し、追加対応の検討を行う等、事前に規制の導入及び改正に備えるとともに、必要に応じて適切な対応を取っています。 (3)上記以外に、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項① 日本国政府及び財務大臣との関係等について日本国政府はJT法に基づいて、常時、当社の発行済株式総数の3分の1を超える株式を保有することとされており、当年度末現在において、当社の発行済株式総数の33.35%を保有しております。したがって、日本国政府は、当社の株主総会において取締役の選任等の普通決議事項について重大な影響を及ぼすことができ、また合併、資本金の減少、定款変更等の特別決議事項については拒否権を有することになります。また、財務大臣はJT法及びたばこ事業法に従い、当社を監督する権限等を有しております。なお、JT法上、当社の営む事業の範囲は、「製造たばこの製造、販売及び輸入に関する事業及びこれに附帯する事業のほか、当社の目的を達成するために必要な事業」とされており、かつ、「当社の目的を達成するために必要な事業」については財務大臣の認可を受ける必要があります。したがって、現在認可を受けている事業の範囲を超えて新たな事業を営もうとする際には、財務大臣の認可が必要になります(詳細については、下記③ⅱをご参照ください)。上記のとおり、日本国政府は、当社に対して株主としての権利に加え、JT法及びたばこ事業法に従い、監督する権限等を有しておりますが、日本国政府の利害が他の株主のそれと一致する保証はなく、他の株主の利益に悪影響を及ぼす可能性があります。また、2011年12月2日公布の「東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法」において、政府は、2022年度までの間において復興財源に充てる収入を確保することを旨として、当社株式について、たばこ事業法等に基づくたばこ関連産業への国の関与の在り方を勘案し、当社株式の保有の在り方を見直すことによる処分の可能性について検討を行うこととされております。 ② 葉たばこの買入れ等について当社の国内産葉たばこの買入れについては、たばこ事業法に基づき、国内の耕作者と毎年たばこの種類別の耕作面積並びに葉たばこの種類別及び品位別の価格を定めた葉たばこの買入れに関する契約を締結し、当社は、この契約に基づいて生産された葉たばこについては、製造たばこの原料の用に適さないものを除き、すべて買い入れる義務があります。当社がこの契約を締結しようとするときは、耕作総面積及び葉たばこの価格について、国内の耕作者を代表する者及び学識経験のある者のうちから財務大臣の認可を受けた委員で構成される「葉たばこ審議会」の意見を尊重することとされております(詳細については、下記③ⅰをご参照ください)。他の多くの国内農産物と同様に国内産葉たばこの生産費は外国産葉たばこの生産費に比して高いため、国内産葉たばこ(再乾燥前)の買入価格も、外国産葉たばこ(再乾燥済み)に対し約3倍と割高となっております。したがって、国内産葉たばこを実質的にすべて買い入れる義務は、外国産葉たばこのみを使用する他のグローバルたばこ企業に比して、当社グループの競争力に悪影響を与える可能性があります。 ③ 提出会社の事業に係る法律関連事項等 ⅰたばこ事業法(昭和59年8月10日法律第68号) 内容1.目的 この法律は、たばこ専売制度の廃止に伴い、製造たばこに係る租税が財政収入において占める地位等にかんがみ、製造たばこの原料用としての国内産の葉たばこの生産及び買入れ並びに製造たばこの製造及び販売の事業等に関し所要の調整を行うことにより、我が国たばこ産業の健全な発展を図り、もって財政収入の安定的確保及び国民経済の健全な発展に資することを目的とする。(第1条)2.原料用国内産葉たばこの生産及び買入れ(1)日本たばこ産業株式会社(以下「会社」という。)は、国内産の葉たばこの買入れを行おうとする場合は、あらかじめ、会社に売り渡す目的をもってたばこを耕作しようとする者(以下「耕作者」という。)とたばこの種類別の耕作面積並びに葉たばこの種類別及び品位別の価格を定めた葉たばこの買入れに関する契約を締結するものとする。(第3条) (2)会社は、契約に基づいて生産された葉たばこについては、製造たばこの原料の用に適さないものを除き、すべて買い入れるものとする。(第3条) (3)会社は、契約を締結しようとするときは、たばこの種類別の耕作総面積及び葉たばこの価格について、あらかじめ、会社に置かれる葉たばこ審議会に諮り、その意見を尊重するものとする。(第4条及び第7条) (4)葉たばこ審議会は、葉たばこの価格について、生産費及び物価その他の経済事情を参酌し、葉たばこの再生産を確保することを旨として審議するものとする。(第4条) (5)会社は、たばこの種類別の耕作総面積の地域別の内訳をたばこ耕作組合中央会(以下「中央会」という。)の意見を聴いて定め、その範囲内において耕作者と契約を締結するものとする。(第5条) (6)たばこ耕作組合の組合員である耕作者が中央会に対し葉たばこの価格等の基本的事項の約定を委託したときは、会社は、中央会と当該基本的事項を約定するものとするとともに、当該約定は、会社と当該耕作者との間で締結される契約の一部とみなす。(第6条)3.製造たばこの製造(1)製造たばこは、会社でなければ、製造してはならない。(第8条) (2)会社は、その製造する製造たばこの品目別倉出価格の最高額について、財務大臣の認可を受けなければならない。(第9条) (3)会社は、製造たばこに係る地域的な需給状況を勘案して、その円滑な供給を図るよう努めるものとする。(第10条)4.製造たばこの販売(1)自ら輸入した製造たばこの販売を業として行おうとする者は、財務大臣の登録を受けなければならないものとし、当該登録及び当該登録を受けた者(以下「特定販売業者」という。)に関し、必要な規定が設けられている。(第11条~第19条) (2)製造たばこの卸売販売を業として行おうとする者は、当分の間、財務大臣の登録を受けなければならないものとし、当該登録及び当該登録を受けた者に関し、必要な規定が設けられている。(第20条及び第21条) (3)製造たばこの小売販売を業として行おうとする者は、当分の間、財務大臣の許可を受けなければならないものとし、当該許可及び当該許可を受けた者(以下「小売販売業者」という。)に関し、必要な規定が設けられている。(第22条~第32条) (4)会社又は特定販売業者は、その製造し、又は輸入する製造たばこを販売しようとするときは、当分の間、その品目毎の小売定価を定め、財務大臣の認可を受け、また、これを変更しようとするときも同様に認可を受けなければならないものとし、これらの認可の申請があった場合には、財務大臣は、消費者の利益を不当に害することとなると認めるとき等を除き認可しなければならないとする等、当該認可に関し、必要な規定が設けられている。(第33条~第35条)((注)1) (5)小売販売業者は、財務大臣の認可に係る小売定価によらなければ、製造たばこを販売してはならない。(第36条) 内容5.その他(1)会社又は特定販売業者は、その製造し、又は輸入した製造たばこを販売する時までに、消費者に対し製造たばこの消費と健康の関係に関して注意を促すための財務省令で定める文言を表示しなければならない。(第39条)(注)2、4 (2)製造たばこに係る広告を行う者は、二十歳未満の者の喫煙防止等に配慮するとともに、その広告が過度にわたることがないように努めなければならないものとし、財務大臣は、広告を行う者に対し、必要な措置を行うことができる。(第40条)(注)3、5(注)1.いわゆる定価制度を当分の間維持するとは、1904年以来、定価制がとられ、一定の流通秩序が形成され、定着してきていることから、これを一挙に廃止した場合の流通秩序の混乱を避けるための措置であると承知しております。なお、たばこはいわゆる公共財・サービスとは異なる嗜好品であり、輸入自由化等に伴い完全に自由化された流通市場におきましては、会社も特定販売業者も各々が独自の経営判断に基づいて、財務大臣に対する申請価格を定めております。また、小売定価の認可に関し、1984年のたばこ事業法案の国会審議において、政府委員より次のような趣旨の答弁がなされたと承知しております。たばこの小売定価については、たばこ事業法において、小売定価の認可の申請があった場合には、大蔵大臣は、消費者の利益を不当に害することとなると認められるとき、又は倉出価格(国産品)若しくは輸入価格(輸入品)に照らして不当に低いと認められるときには例外的に認可しないことができるとされており、このような場合でない限り認可しなければならないとされ、このたばこ事業法の趣旨に基づき認可を行っているところである。2.2003年11月、たばこ事業法施行規則が改正され、製造たばこの包装に表示するたばこの消費と健康に関する注意文言の見直しが行われました。改正された同施行規則では、注意文言は、直接喫煙(肺がん、心筋梗塞、脳卒中及び肺気腫)に関する4種類の文言と、妊婦と喫煙、受動喫煙、喫煙への依存及び未成年者の喫煙に関する4種類の文言の計8種類の文言とすること、直接喫煙に関する4種類の文言とそれ以外の4種類の文言のうち、それぞれ一つ以上を選び、たばこ包装の「主要な面」に一つずつ表示し、これらの文言が年間を通じて品目及び包装ごとに概ね均等に表示されるようにすること、これらの文言の表示については、それぞれ「主要な面」の面積の30%以上を占める部分とすること等が規定されております。加えて、「マイルド」「ライト」等の用語を使用する場合には、消費者にたばこの消費と健康との関係に関して誤解を生じさせないため、それらの用語は健康に及ぼす影響が他のたばこと比べて小さいことを意味するものではない旨を明らかにする文言をそれらの用語を使用しているたばこの包装に表示しなければならないとの規定が設けられております。2005年7月1日から、製造たばこの販売に際しては、これらの規定に従っております。3.2004年3月、「製造たばこに係る広告を行う際の指針」が改正され、屋外におけるたばこ製品の広告(ポスター・看板等)は原則として行わないこととされております。そのほか、たばこ広告に記載される注意文言の表示及び内容に関する事項を含んでおります。4.2019年6月、たばこ事業法施行規則が改正され、製造たばこの包装に表示するたばこの消費と健康に関する注意文言の見直しが行われました。改正された同施行規則では、加熱式たばこについての注意文言が新たに設けられた他、「他者への影響」に関する注意文言をたばこ包装の「主要な面」の表面に、「未成年者(20歳未満のもの)の喫煙防止」及び「喫煙者本人への影響」に関する注意文言を裏面に表示すること、これらの文言の表示については、それぞれ「主要な面」の面積の50%以上を占める部分とすること等が規定されております。加えて、「マイルド」「ライト」等の用語を使用する場合における、それらの用語は健康に及ぼす影響が他のたばこと比べて小さいことを意味するものではない旨を明らかにする文言は、それらの用語を使用しているたばこの包装の「主要な面」の表面に表示しなければならないとの規定が設けられております。また、たばこの包装へのニコチン・タール量の表示について、消費者にこれらの表示が健康に及ぼす悪影響の軽重を示しているとの誤解を生じさせないため、ニコチン・タールの摂取量は、吸い方により包装に表示された値とは異なる旨、たばこの包装に表示しなければならないとの規定が設けられております。これらの注意文言の表示は、加熱式たばこ及び一定の販売本数以上(2018年4月から2019年3月の販売本数が1億本以上)の紙巻たばこ製品については2020年4月1日、それ以外の銘柄については2020年7月1日以降に出荷される製品に表示することが義務付けられております。5.2019年6月、「製造たばこに係る広告を行う際の指針」が改正され、たばこ製品の広告を行うことができる場所及び郵送等による場合を除いた見本たばこ、チラシ、カタログ及びパンフレット等の配布ができる場所を「たばこの販売場所」、「喫煙所」及び「成人のみが利用する場所」とされております。その他、たばこ広告に記載される注意文言の表示及び内容に関する事項、並びに加熱式たばこを加熱するための機器に関する事項を含んでおります。 ⅱ日本たばこ産業株式会社法(昭和59年8月10日法律第69号) 内容1.会社の目的 日本たばこ産業株式会社は、たばこ事業法第1条に規定する目的を達成するため、製造たばこの製造、販売及び輸入に関する事業を経営することを目的とする株式会社とする。(第1条)2.株式 政府は、常時、日本たばこ産業株式会社(以下「会社」という。)が発行している株式(株主総会において決議することができる事項の全部について議決権を行使することができないものと定められた種類の株式を除く。以下この項において同じ。)の総数の三分の一を超える株式を保有していなければならない。(第2条第1項) 会社が発行する株式若しくは新株予約権を引き受ける者の募集をしようとする場合、又は株式交換若しくは株式交付に際して株式(自己株式を除く。)、新株予約権(自己新株予約権を除く。)若しくは新株予約権付社債(自己新株予約権付社債を除く。)を交付しようとする場合には、財務大臣の認可を受けなければならない。(第2条第2項) 政府の保有する会社の株式の処分は、その年度の予算をもって国会の議決を経た限度数の範囲内でなければならない。(第3条)3.事業の範囲 会社は、上記1に記載の目的を達成するため、次の事業を営むものとする。 (1)製造たばこの製造、販売及び輸入の事業 (2)前号の事業に附帯する事業 (3)前2号に掲げるもののほか、会社の目的を達成するために必要な事業 なお、会社は上記(3)に掲げる事業を営もうとするときは、財務大臣の認可を受けなければならない。(第5条)4.監督(1)会社の取締役、執行役及び監査役の選任及び解任の決議は、財務大臣の認可を受けなければその効力を生じない。(第7条) (2)会社の定款の変更、剰余金の処分(損失の処理を除く。)、合併、分割又は解散の決議は、財務大臣の認可を受けなければその効力を生じない。(第8条) (3)会社は、毎事業年度の開始前に事業計画を定め、財務大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも同様とする。(第9条) (4)会社は、毎事業年度終了後3月以内に、貸借対照表、損益計算書及び事業報告書を財務大臣に提出しなければならない。(第10条) (5)会社は、製造工場及びこれに準ずる重要な財産を譲渡しようとする等のときは、財務大臣の認可を受けなければならない。(第11条) (6)財務大臣は、この法律及びたばこ事業法の定めるところに従い会社を監督するものとし、これらの法律を施行するため、必要な措置をとることができる。(第12条及び第13条) ⅲたばこ税に係る法律(たばこ特別税を含む) 内容 国たばこ税たばこ特別税地方たばこ税1.税目(注)1たばこ税たばこ特別税道府県たばこ税(都に準用)市町村たばこ税(特別区に準用)2.納税義務者(注)2製造たばこの製造者又は製造たばこを保税地域から引き取る者製造たばこを小売販売業者に売り渡す製造たばこの製造者、特定販売業者又は卸売販売業者3.課税標準(注)3製造たばこの製造場から移出し、又は保税地域から引き取る製造たばこの本数(紙巻たばこ以外は所定の本数換算)小売業者への売渡しに係る製造たばこの本数(紙巻たばこ以外は所定の本数換算)4.税率(注)4千本につき6,802円千本につき820円千本につき1,070円千本につき6,552円5.申告納付(注)5製造たばこの製造者については毎月分を移出した月の翌月末日までに申告納付し、保税地域から引き取る者については引き取る時までに申告納付道府県の区域内に所在する小売販売業者の営業所に係る売渡しについて、毎月分を当該売渡しを行なった月の翌月末日までに当該道府県に申告納付市町村の区域内に所在する小売販売業者の営業所に係る売渡しについて、毎月分を当該売渡しを行なった月の翌月末日までに当該市町村に申告納付(注)1.たばこ税法第3条、一般会計における債務の承継等に伴い必要な財源の確保に係る特別措置に関する法律第4条並びに地方税法第1条第2項、第4条及び第5条2.たばこ税法第4条、一般会計における債務の承継等に伴い必要な財源の確保に係る特別措置に関する法律第5条並びに地方税法第74条の2第1項及び第465条第1項3.たばこ税法第10条、一般会計における債務の承継等に伴い必要な財源の確保に係る特別措置に関する法律第7条並びに地方税法第74条の4及び第467条4.たばこ税法第11条第1項、一般会計における債務の承継等に伴い必要な財源の確保に係る特別措置に関する法律第8条第1項、地方税法第74条の5及び第468条5.たばこ税法第17条~第20条、一般会計における債務の承継等に伴い必要な財源の確保に係る特別措置に関する法律第12条並びに地方税法第74条の10及び第473条6.高負担の個別物品税が課せられているたばこに係る税制については、一般的には、各年度の政府の税制改正の一環として検討が行なわれ、税制の改正を行おうとする場合には、税制調査会等の審議を通じて政府としての方針決定後、立法府での審議・議決を経て決定されることとなります。なお、政府としての方針が決定されるに当たっては、税制改正大綱が閣議決定された上で、法律案の閣議決定を経て確定されます。 ⅳ紙巻たばこ以外の製造たばこに適用される課税方法について たばこ税の課税標準は、紙巻たばこの本数によるものとされていますが、紙巻たばこ以外の製造たばこについては本数で捉えられないこと等を踏まえ、次の製造たばこの区分に応じて、それぞれの区分の重量をもって紙巻たばこ1本に換算することとされています。 区分課税標準換算方法喫煙用の製造たばこ パイプたばこ重量から換算した紙巻たばこの本数(注)重量1gをもって紙巻たばこ1本に換算する 葉巻たばこ 刻みたばこ重量2gをもって紙巻たばこ1本に換算する 加熱式たばこ別途(下掲参照)かみ用の製造たばこ重量から換算した紙巻たばこの本数重量2gをもって紙巻たばこ1本に換算するかぎ用の製造たばこ(注)軽量な葉巻たばこ(1本当たりの重量が1g未満の葉巻たばこをいう。)の課税標準について、葉巻たばこ1本を紙巻たばこ1本に換算する。 加熱式たばこについては、2018年度税制改正前においては、「パイプたばこ」に区分され、重量1グラムを紙巻たばこ1本に換算した上で当該本数に対し紙巻たばこの税率が適用されておりましたが、改正後は、同年10月1日より加熱式たばこの課税区分が新設され、該当する製造たばこは新しく定められた以下の換算方法により紙巻たばこの本数に換算することとなりました。なお、当該加熱式たばこに係る課税方式の見直しについては、2018年10月1日から2022年10月1日までの期間において、段階的に実施する旨の経過措置が講じられました。 加熱式たばこの課税標準 換算方法改正前の換算方法重量から換算した紙巻たばこの本数(A)加熱式たばこの重量1gをもって紙巻たばこ1本に換算する改正後の換算方法重量及び価格から換算した紙巻たばこの本数(B)加熱式たばこの所定の重量(注1) 0.4gをもって紙巻たばこ0.5本に換算する(C)紙巻たばこ1本当たりの平均小売価格(注2)をもって加熱式たばこの小売価格(除く消費税相当額)を紙巻たばこの0.5本に換算する(注1)フィルター、その他の一定の物品の重量を含まない重量(注2)紙巻たばこ1本当たりの国及び地方のたばこ税並びにたばこ特別税に相当する金額の合計額を100分の60で除して計算した金額 経過措置期間中における換算本数(課税標準)2018年9月30日以前(A)×1.0改正2018年10月(A)×0.8 +{(B)+(C)}×0.22019年10月(A)×0.6 +{(B)+(C)}×0.42020年10月(A)×0.4 +{(B)+(C)}×0.62021年10月(A)×0.2 +{(B)+(C)}×0.82022年10月{(B)+(C)}×1.0 [たばこ税制をめぐる主な動きと当社の対応]年月項目内容当社の対応1986年5月1986年度税制改正1,000本当たり900円に相当する増税が行われました。増税額相当分の定価改定を行いました。1989年4月1989年度税制改正消費税導入に伴い、たばこ消費税の名称をたばこ税に改めるとともに、課税方式が従量税に一本化されました。基本的に定価改定の必要はありませんでした。1997年4月1997年度税制改正[地方税法改正]地方たばこ税について道府県たばこ税から市町村たばこ税への税源移譲が行われました。定価改定の必要はありませんでした。 [消費税法改正]消費税率が3%から5%へ改定されました。全体として消費税率改定分に相当する定価改定となるよう、一部銘柄について1箱10円の値上げを行いました。1998年12月1998年度税制改正一般会計における債務の承継等に伴い必要な財源の確保に係る特別措置に関する法律が制定され、1,000本当たり820円のたばこ特別税が導入されました。基本的に1本1円の値上げを行いました。1999年5月1999年度税制改正[租税特別措置法及び地方税法改正]たばこ税から道府県たばこ税、市町村たばこ税への税源移譲が行われました。定価改定の必要はありませんでした。2003年7月2003年度税制改正所得税法等の一部を改正する法律及び地方税法等の一部を改正する法律が制定され、1,000本当たり820円の増税が行われました。概ね1本1円程度の値上げを行いました。2006年7月2006年度税制改正所得税法等の一部を改正する等の法律及び地方税法等の一部を改正する法律が制定され、1,000本当たり852円の増税が行われました。全銘柄について増税額相当分を価格転嫁するとともに、一部銘柄については、増税額相当分以上の値上げを行いました。2010年10月2010年度税制改正所得税法等の一部を改正する法律及び地方税法等の一部を改正する法律が制定され、1,000本当たり3,500円の増税が行われました。一部銘柄を除き、増税額相当分以上の値上げを行いました。2014年4月2014年度税制改正[消費税法改正]消費税率が5%から8%へ改定されました。全体として消費税率改定分に相当する定価改定となるよう、一部銘柄を除き、1箱10円又は20円の値上げを行いました。2016年4月2015年度税制改正所得税法等の一部を改正する法律及び地方税法等の一部を改正する法律が制定され、旧3級品につき、1,000本当たり1,000円の税額引き上げが行われました。旧3級品につき、1箱30円から50円の値上げを行いました。2017年4月2015年度税制改正2015年度税制改正に基づき、旧3級品につき、1,000本当たり1,000円の税額引き上げが行われました。旧3級品につき、1箱30円の値上げを行いました。2018年4月2015年度税制改正2015年度税制改正に基づき、旧3級品につき、1,000本当たり1,500円の税額引き上げが行われました。旧3級品につき、1箱40円の値上げを行いました。2
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2【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を及ぼす可能性があると認識している主要な事項には、以下のようなものがあります。当該事項は、当社グループの経営目標及び事業戦略の達成に対して重大な影響を及ぼす事象の他、積極的な情報開示の観点から、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる事項も含んでおります。ただし、以下に記載したリスクは当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、記載されたリスク以外のリスクも存在します。かかるリスク要因のいずれによっても、投資家の判断に影響を及ぼす可能性があります。なお、本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、別段の表示が無い限り、当該事項は提出日現在において判断したものです。 <リスクマネジメント体制>当社グループでは、当社グループに影響を及ぼす可能性があるリスクを明確化し、その動向を注視するとともに、当該リスクの顕在化防止、又は仮に顕在化した際にその影響を最小限に抑えるための対策を講じています。また、当社グループは、これらすべてのリスクを統合的に把握・管理できる体制を構築しており、リスクマネジメントプロセスは以下の4ステップから構成されます。(リスク特定)社長に指名されたリスクマネジメント推進責任者(現担当はコーポレートガバナンス ・コンプライアンス担当執行役員)は、当社グループに影響を及ぼす可能性があるすべてのリスクを把握します。(リスク評価)各執行役員は、顕在化する可能性と顕在化した場合の影響度の観点から自部門のリスクを評価し、優先して対応すべき重要リスクを選定し、リスクマネジメント推進責任者に報告します。リスクマネジメント推進責任者は、それを基に、グループの経営目標及び事業戦略の達成に対して重大な損失を与える可能性がある当社グループの重要リスクを決定し、社長に報告します。(リスク対応計画の策定)当社グループの重要リスクは、各執行役員が中心となってリスク対応計画を立案し、リスクマネジメント推進責任者及び社長に報告されます。(リスク対応計画のモニタリング)当社グループの重要リスクの対応計画の進捗状況は、各執行役員により、定期的にリスクマネジメント推進責任者及び社長に報告されます。 (1)当社グループの事業及び収益構造並びに経営方針に係るリスク① 連結売上収益に占める主要市場のたばこ売上収益の重要性について当社グループは、たばこ事業を中心に70以上の国と地域で事業を展開、また130以上の国と地域で製品を販売しており、その中でも日本、ロシア、英国等の主要市場におけるたばこの売上収益は、当社グループの売上収益に大きく貢献しております。したがって、たばこ需要の減少や増税、規制等、たばこ事業を取り巻く環境に存在する様々なリスクの発現(たばこ事業にかかるリスク詳細については下記「(2)当社グループの事業に係るリスク たばこ事業に係るリスク」をご参照ください)、及び現地の政治・経済・社会・法制度等の変化や暴動、テロ及び戦争の発生に伴うカントリーリスクの相対的な高まりにより、主要市場が何らかの悪影響を受けた場合は、たばこ事業の収益の悪化等、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、製品ポートフォリオの最適化、営業力の強化・効果的な販売促進施策の実行等により、主要市場のたばこ売上収益の維持・成長を図っています。また、主要市場に限ることなく、更なるグローバル事業基盤の強化を図ることで、特定の主要市場にのみ依存せず持続的に利益創出が可能な複数市場を確保するよう努めております。 ② 事業拡大について当社グループは、RJRナビスコ社の米国外たばこ事業の取得(1999年、買収額約78億ドル(9,440億円、取得時の為替レートにより算出、以下同じ))、Gallaher社の買収(2007年、買収額約75億ポンド(1兆7,200億円))、㈱加ト吉(現:テーブルマーク㈱)の買収(2008年、買収額約1,090億円)、Natural American Spiritの米国外たばこ事業の取得(2016年、買収額約50億ドル(5,914億円))をはじめとして、事業の拡大に向け、積極的に外部の経営資源を獲得してまいりました。当社グループは、事業の拡大のために、他企業の買収、他企業への出資、他企業との提携及び協力体制構築等の検討を行い、その結果、将来の当社グループの業績に貢献すると判断した場合には、これらを実行する可能性があります。しかしながら、異なる地理的又は文化的背景により営業、人員、技術及び組織の統合ができない場合、買収又は提携した事業における製品に対する継続的な需要を維持し又はかかる製品を製造販売することができない場合、現在行われている事業を継続することができない場合、買収した事業における優秀な人財を保持し又は従業員の士気を維持することができない場合、当社グループの内部統制体制を買収した事業に適用することができない場合、効果的なブランド及び製品ポートフォリオを構築することができない場合、異なる製品ラインにおける販売及び市場戦略の連携ができない場合、並びに現在行われている事業から経営者の注意が分散される場合等により、当社グループの期待する成果が得られない場合、又は、想定しなかった重大な問題点が買収後に発見された場合等には、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは、買収に伴い、相当額ののれん及び無形資産を連結財政状態計算書に計上しており、当年度末現在、のれん及び無形資産の金額はそれぞれ、連結総資産の37.4%(2兆4,461億円)及び3.8%(2,464億円)を占めております。当社グループは、当該のれん及び無形資産につきまして、それぞれの事業価値及び事業統合による将来のシナジー効果が発揮された結果得られる将来の収益力を適切に反映したものと考えておりますが、事業環境や競合状況の変化等により期待する成果が得られないと判断された場合、又は適用される割引率が高くなった場合等は、減損損失が発生し、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、事業の拡大のために他企業の買収、他企業への出資、他企業との提携及び協力体制構築等を行う際、適時適切に外部知見・評価を活用し、関係する経営幹部で買収価格・契約条件等の適切性を審議の上、取締役会等で意思決定を行っています。また買収に関して、買収後は、買収先の事業運営状況を各事業経営計画に盛り込み、定期的にモニタリングし、シナジー最大化の実現に向けたフォローアップや減損兆候の把握等の対応を行っています。なお、当社グループにおける医薬事業及び加工食品事業は、当社グループの中長期に亘る持続的な利益成長を補完する役割として、将来においても安定的かつ更なる利益貢献をするものと考えており、引き続きこれらの事業に対する投資を行う予定ですが、かかる投資が期待されるリターンをもたらすという保証はありません。 ③ 外国為替・金利の変動による影響について当社は円表示で連結財務諸表を作成しておりますが、海外の当社グループ会社はロシアルーブル、ユーロ、英国ポンド、台湾ドル、米国ドル、スイスフラン等日本円以外の外国通貨で財務諸表を作成しております。したがって、海外の当社グループ会社の業績、資産及び負債は、当社の連結財務諸表の作成時において日本円に換算され、円表示で当社の連結財務諸表に記載されることになるため、当該当社グループ会社が決算に使用する外国通貨の日本円に対する為替の変動による影響を受けることになります。当社グループにおいては、その売上収益及び調整後営業利益の過半を海外が占めており、為替の変動が連結財務諸表に重大な影響を与える可能性があります。なお、海外におけるたばこ事業の決算を連結するJT International Group Holding B.V.(以下「JTIGH」という)が決算に使用する通貨は米国ドルですが、同社は世界各国に存在する連結子会社又は関連会社を通じて事業を行っており、それらの中には米国ドル以外の通貨により決算を行っているものがあります。このため、外国為替の変動に伴う換算影響には日本円とJTIGHが連結決算に使用する通貨である米国ドルの間の為替変動だけではなく、当該米国ドルと、同社の連結子会社又は関連会社が決算に使用するその他の通貨の間の為替変動も含むことになります。また、当社が外貨建てで株式等を取得した海外の当社グループ会社について、清算、売却又は重大な価値の減額等の事由が発生した場合、当社の連結財務諸表において当該会社に対する投資の損益が計上され、かかる損益は当該株式等の取得に使用した外国通貨と日本円の間の為替変動の影響を受けます。また、当社グループの国際取引の大部分は外国為替の影響を受けます。例えば、当社グループは、たばこ事業において、外国産葉たばこを使用しておりますが、外国産葉たばこの相当程度を米国ドル建てで調達する一方、製造たばこを各国の現地通貨建てで販売しております。したがって、当該現地通貨に対して米国ドルが高くなった場合には、当社グループの利益率に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは銀行預金や国債等の金融資産及び銀行借入金や社債等の金融負債を保有しております。これらの資産及び負債に係る金利の変動は、受取利息及び支払利息の増減、あるいは金融資産及び金融負債の価値に影響を与え、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、為替相場・金利水準の変動により当社グループの年金資産額、退職給付債務額等が変動した場合には、当社グループの業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、為替・金利相場の現状等を総合的に勘案して外国為替・金利ヘッジ方針の策定及び方針を実行し、当社の財務業務を管轄する部門が、定期的にその実績を当社の社長及び取締役会に報告しております。 ④ 自然災害及び不測の事態等について当社グループは世界各国・各地域で事業展開しており、特にたばこ事業においては、更なるグローバル事業基盤の強化及び拡充を図っています。近年、国内外において地震、津波、台風、洪水等の自然災害が発生しており、今後も大規模な自然災害、インフラの停止、政情不安、火災・爆発等の人災その他の不測の事態が発生した場合には、仕入先の被災に起因する供給不足、交通、流通サービス及び販売チャネルの障害、電気・水道等の停止、需要の減少、従業員の被災等により当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループは自然災害及び不測の事態の発生に備え、平時からの危機管理関連情報の継続的な収集及び発信に加え、従業員及びその家族の安否を確認する安否確認システムの導入や防災訓練等、従業員の防災意識向上等の取組みを実施しております。また、罹災した際の損失を最小限に留めるため、建物、機械、設備、在庫等、必要に応じて重要な資産に損害保険を付保しています。加えて、自然災害及び不測の事態発生の際には、事業継続計画の見直しを行い必要があれば修正を加える等、適切な情報収集・状況判断を踏まえ、事業継続計画が実行できるよう迅速かつ柔軟に対応していきます。 ⑤ 感染症について当社グループは、世界各国・各地域で事業展開しており、感染症の世界的流行が発生した場合には、物流の混乱による商品供給の停止、渡航制限や主要市場でのロックダウン等による消費活動の制限や消費者行動の変化により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。2020年に拡大した新型コロナウイルス感染症について、当社グループはいずれの事業につきましても、各国の行政や当局からの方針・指示を踏まえ、事業を行っております。現時点において事業継続に支障はありませんが、新型コロナウイルス感染症の収束時期や将来的な影響を見通すことは困難であり、今後も新型コロナウイルス感染拡大による事業・財務等への影響については、為替の動向及び各国の行政や当局の対応とともに注視・精査が必要です。当社グループでは、2020年1月に経営トップを筆頭とした対策本部を立ち上げ、新型コロナウイルス感染症に対する対応方針の作成、日々の状況の管理等を現在まで継続しています。具体的には、新型コロナウイルス感染症の社内外への感染被害抑止と従業員やその家族等の安全確保の観点から、在宅勤務の積極的活用、職場衛生管理の強化、出張制限等様々な予防・感染防止策を実施しております。また、事業継続の観点から、工程衛生管理の徹底等による安全性を確保した生産体制の継続やサプライヤーの複数化により、安定した製品供給体制を整備しています。なお、2023年5月より、国内においては新型コロナウイルス感染症の分類が第5類に引き下げとなる予定ですが、引き続き、政府方針等に則り適切に対応していきます。 ⑥ 気候変動について当社グループが持続的に成長するためには、事業を通じて社会の持続的な発展に貢献していくことが必要不可欠と認識しています。当社グループはサステナビリティへの取組みを経営の中核と考えており、当社グループの経営理念である4Sモデルに基づき、マテリアリティ分析を踏まえて、サステナビリティ戦略を策定しています。特に、環境課題に対する社会の関心は年々高まっており、「環境負荷軽減」を当社グループ共通の基盤と定めております。中でも地球温暖化に伴う気候変動は、社会及び当社グループのバリューチェーンに大きな影響を及ぼしかねない課題として認識しています。これを踏まえ、当社グループでは気候変動関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の提言に賛同を表明し、気候変動シナリオ分析にも取組んでいます。この分析の結果、脱炭素社会への移行リスクとして炭素税負担等の増加、物理リスクでは気候変動の激甚化による葉たばこの生育環境の変化等が、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、環境への負荷低減のため、「JTグループ環境計画 2030」を策定し、「エネルギー・温室効果ガス」を重要な取組み領域の一つに選定しております。また、世界の脱炭素社会構築に向けた社会的責任を果たすべく、2050年までにバリューチェーン全体の温室効果ガス排出量ネットゼロに向けて取り組んでいるところです。なお、中間目標として設定したScope1及び2に係る2030年の目標については、2022年11月に国際的なイニシアチブであるSBTi(Science Based Targets initiative)の「1.5℃水準」のSBT認定を取得しました。また、再生可能エネルギー由来の電力使用の拡大や葉たばこ調達の多様化等の取組みを推進することにより、気候変動による悪影響を最低限に留めるよう努めております。当社グループは、気候変動が事業に及ぼす影響をより的確に把握し、適切に対応するための体制を整え、事業戦略へ反映させていくとともに、適切な情報開示を一層進めていきます。 ⑦ カントリーリスクについて当社グループは、世界各国・各地域で事業展開しておりますが、現地の政治・経済・社会・法制度等の変化や暴動、テロ及び戦争の発生に伴うカントリーリスクが相対的に高まり、リスクが具現化した場合には、サプライチェーンや流通網の遮断、資産や設備の毀損、人員配置及び営業管理の困難性等により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループには、経済制裁の対象となっている国々における事業があります。当社グループは、各種経済制裁に則り適法、適切に事業運営を行っておりますが、仮に当社グループがこれらの経済制裁に違反したと認定された場合には、多額の罰金が課される等のおそれがあり、また当該制裁の内容等が変更された場合には、当社グループがかかる国々における事業を継続できなくなる等、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループがかかる経済制裁に違反しない場合でも、経済制裁の対象となっている国々において事業を行っていること自体により、当社グループに対する評判に悪影響を及ぼす可能性があります。なお、当社グループは、ロシア市場において、国内外におけるあらゆる制裁措置を順守した上で事業運営を継続しております。事態の長期化・複雑化により、安定的かつ持続的な事業運営に著しい支障が生じる蓋然性を踏まえ、ロシア市場におけるたばこ事業の運営のあり方について、当社グループ経営からの分離を含めた選択肢の検討を継続しております。現時点においては、今後の見通しや業績への影響については合理的に見積ることができません。当社グループは、事業展開をしている各国・各地域におけるカントリーリスクに係る情報を収集・モニタリングを実施しており、地政学要素を見極めながら、安定的な事業運営に向けて取組んでおります。また、グローバル事業基盤の強化及び拡充を図り、継続的に利益創出が可能な市場を複数確保することで、特定の市場においてカントリーリスクが発現した場合でも当社グループの業績への悪影響を最小限に留めるよう努めております。 ⑧ お客様嗜好・行動の変化について当社グループを取り巻く経営環境は、世界経済の縮小・成長鈍化等、引き続き不確実性を増しております。そのような中、当社グループは、持続的な利益成長のためにはお客様に新たな価値・満足を提供し続けることが重要であると認識しており、お客様嗜好・行動の変化等を踏まえ、商品・サービスの付加価値の向上に努めています。しかしながら、経済・景気の悪化等によりお客様嗜好・行動が変化し、当該変化に当社グループが適切に対応できなかった場合、既存事業におけるお客様の流出や成長機会の損失等により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループはお客様に新たな価値・満足を提供し続けるため、各事業において、市場動向分析及び定性・定量的なお客様調査等を実施することでお客様の嗜好を特定し、既存製品の改善や新規開発といったお客様嗜好に即した高付加価値製品の実現に努めております。例えば、たばこ事業においては、お客様の求める利便性を向上させる等RRPの既存製品の改良及び新規開発、Combustibles(注)等の高品質な製品の担保及び適切な価格設定等を実現しております。加工食品事業においては、近年の健康志向の高まりに伴い、健康へ配慮した製品の開発等を行っております。(注)製造受託/水たばこ/加熱式たばこ/無煙たばこ/E-Vaporを除く燃焼性のたばこ製品 ⑨ 競合他社との競争について当社グループはたばこ事業、医薬事業及び加工食品事業を展開しているグローバル企業であり、いずれの事業においても競合他社と熾烈な競争を行っており、今後もより一層競争が激化する可能性があります。たばこ事業においては、当社グループは自律的成長に加え、RJRナビスコ社の米国外のたばこ事業の取得、Gallaher社の買収等を通じて当社グループの事業の拡大を行いました。これら買収の結果として、海外の市場において、当社グループはフィリップ・モリス・インターナショナル社やブリティッシュ・アメリカン・タバコ社のようなグローバルにたばこ事業を展開する企業及びそれぞれの地域において強みを持つ企業との間で、より広範囲にわたって競合関係にあります。医薬事業においては、日本国内だけではなく、グローバルメガファーマやベンチャー企業等、多数の企業と競合関係にあり、加工食品事業においては、各種の製品カテゴリーごとに緩やかなプレイヤーのすみ分けがなされておりますが、当社グループ会社であるテーブルマークは、マルハニチロ、ニチレイフーズ、味の素冷凍食品、日本水産といった大手企業に加え数多くの中小企業と競合関係にあります。各事業及び市場におけるシェアは、当社グループ及び他社の新製品の投入、並びにそれらに伴う特別の販売促進活動等の一時的要因によって短期的に変動することがあるほか、競合、規制、価格戦略、お客様嗜好・行動の変化、健康に対する社会的関心の高まり、ブランド力又は各市場における経済情勢その他の多数の要因に影響されて変動いたします。これらの諸要因により、当社グループの市場におけるシェア及び競争優位性が低下した場合、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループが競合他社との競争の中、持続的な利益成長を実現するためには、お客様に新たな価値・満足を提供し続けることが前提となってきます。そのためにも当社グループは、お客様嗜好・行動の変化やニーズにマッチした製品の提供、製品ポートフォリオの最適化、営業力の強化・効果的な販売促進施策の実行、更なるコスト効率化、継続的に利益創出が可能な複数市場の確保等の対策を不断に検討し、取組んでいます。 ⑩ 原材料調達・輸送コストの不安定化について当社グループはグローバルな製造体制を構築しており、多種多様な原材料を国内及び世界各国から調達しております。これらの調達状況及び調達コストは天候その他の自然現象、カントリーリスクの高まりによるサプライチェーンへの影響、需給バランス及び為替変動等に左右されます。また、労働力不足に起因する物流業界の人件費高騰や原油価格の上昇による輸送コスト増加は、今後更に深刻化するおそれがあります。必要な量の原材料が安定して確保できない場合、又は原材料調達コスト及び商品の輸送コストが上昇した場合、製品の安定的な供給が担保出来ない等、当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。当社グループは、かかる原材料調達・輸送コストの不安定化に伴うリスクの低減のため、不測の事態に備え、サプライヤーの複数化を進めています。また原材料価格を継続的にモニタリングし、製造工程や品質を担保した上で、必要に応じて製品スペックの見直しを行う等、効率的な原材料使用を進めています。同様に、原油価格や物流業界の動向を継続的にモニタリングし、必要に応じて輸送方法の見直しや効率化を図っております。加えて、サプライヤーとの関係強化により主要原材料の調達能力を高め、葉たばこ調達については内部調達比率を向上させる等、必要な対応を実施しています。 ⑪ サプライチェーンにおけるリスクについて当社グループはサステナビリティ戦略を策定しており、各事業において優先的に取組む注力分野を設定し、日々様々なサステナビリティの課題に取組んでいます。特にたばこ事業及び加工食品事業においては「持続可能なサプライチェーンの構築」を注力分野の一つとしており、サプライチェーンを適切に維持管理していくことは、事業活動を継続していく上で重要な事項です。当社グループは、世界各国・各地域で事業展開しており、サプライヤーをはじめとするステークホルダーと連携し、環境・社会に配慮した調達活動に努めています。しかしながら、サプライチェーンにおいて、環境・人権上の問題や法令違反等が発生した場合、当社グループの社会的信用の毀損・低下等、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、JTグループサプライヤー行動規範をもとに、環境・社会・ガバナンスの評価項目に照らしたサプライヤー審査の導入に向けた取組みや定期的なモニタリングの実施、コンプライアンス・人権・環境・労働安全衛生に関する潜在的なリスクの把握等、持続可能なサプライチェーンの構築に取組んでいます。たばこ事業においては「児童労働の防止」「労働者の権利尊重」「適切な労働安全衛生の維持」の3つを基本とした当社グループの耕作労働規範(ALP)を策定し、葉たばこサプライチェーンの維持管理に取組んでいます。 ⑫ 訴訟等について当社の一部子会社は、喫煙、たばこ・電子たばこ製品のマーケティング又はたばこの煙への曝露により損害を受けたとする訴訟の被告となっております。喫煙と健康に関する訴訟については、当社の一部子会社を被告とする訴訟、又はRJRナビスコ社の米国外のたばこ事業を取得した契約に基づき、当社が責任を負担する訴訟が存在しております。また当社グループは喫煙と健康に関する訴訟以外の訴訟においても当事者になっております。当社グループは係争中の又は将来の喫煙と健康に関する訴訟がどのような結果になるのか予測することはできません。これらの訴訟が当社グループにとって望ましくない結果になった場合、多額の賠償責任を負うこと等により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。またこれら訴訟の結果にかかわらず、訴訟に関する批判的報道その他により、喫煙に対する社会の許容度の低下や公的な規制が強化されること、当社グループに対する多くの類似の訴訟が提起されること、かかる訴訟の対応及び費用の負担を強いられること等により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また喫煙と健康に関する訴訟以外にも、当社グループ製品の品質に何らかの問題が生じた場合に製造物責任の請求を受ける等、今後も当社グループを当事者とした訴訟等が発生する可能性があります。これらの訴訟等が、当社グループにとって望ましくない結果になった場合に、当社グループの業績又は当社製品の製造、販売、輸出入等に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、社内外連携を密に行うための体制を整え、当社グループに係る訴訟等について、その情報を速やかに把握し、経営層や関係部門に情報共有を行うとともに、必要に応じ社外弁護士と連携して、その後の対処方針を検討する等、適時適切な対応を行っております。なお、当社グループが当事者となっている主な訴訟については「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 38.偶発事象」をご参照ください。 ⑬ 人財確保の困難化について当社グループは、基本戦略の一つとして「基盤強化の推進」を掲げており、世界各国・各地域で事業展開し、100以上の国籍を持つ社員が働く当社グループ人財の多様性を活用し、コラボレーションを推進することにより、シナジー最大化を目指しております。一方、当社グループの中核であるたばこ事業に対する社会的イメージの低下等により、優秀な人財の確保及びその引き留めが重要な課題となっております。今後、人財の確保等を十分に行うことができなかった場合、将来の事業運営が困難となり、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、すべての企業活動及び成果は人財によって生み出されていることを強く認識しております。また、多様な人財こそが競争力の源泉であると認識のもと「人財マネジメントポリシー」を掲げ、世界中から優秀な人財を採用し、その育成・確保を一層強化しております。具体的には、経験者採用を実施することで、高度な専門性を有している等、各分野で必要とする人財の即時確保を行っています。加えて、たばこ事業においては、1990年代後半から2001年の間に生まれた世代であるジェネレーションZと呼ばれる世代が有するスキルが当社グループのイノベーションを後押しすると考え、当該世代の採用に注力しています。また、役職者を含むすべての従業員を対象に、それぞれのキャリアにおいて必要なスキルを身に付けられる研修を実施する等、当社グループのすべての従業員に成長の機会を提供し、人財の育成に努めています。同時に、ダイバーシティの推進を含め、働きやすい職場環境の維持・改善、公正な人事・処遇制度の整備及び適正な運用を行うとともに、多様性を尊重する制度と組織風土を整えています。 ⑭ 知的財産権の侵害について当社グループは、「質の高いトップライン成長」を実現するために、様々な知的財産を活用して、商品・サービスの付加価値向上を図っており、これらの知的財産の権利化を積極的に行っています。かかる状況において、当社グループの知的財産権が他者に侵害された場合には、当社グループの技術やブランドが十分に保護されず、当社グループの事業戦略や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループ商品・サービスが他者の知的財産権を侵害したと認定された場合には、損害賠償の支払いが必要となる又は商品・サービスの提供が出来なくなるおそれがあり、当社グループの事業戦略や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、当社グループの知的財産権が他者に侵害されるリスクを回避するため、知的財産の権利化及び知的財産権の適切な管理等の対策を講じております。また、他者が有する知的財産権の侵害を未然に防止するため、知的財産権の権利状態の調査・モニタリングの実施等、適時適切に対応しております。 ⑮ 環境規制について当社グループは、国内外において研究開発及び製造を行っておりますが、その過程で発生する有害物質及び廃棄物等について、様々な環境保護に係る法的規制を受けています。将来、当社グループの事業活動により環境汚染等の問題が発生した場合、又は環境規制の導入若しくはその変更があった場合には、環境汚染賠償責任等の発生、企業のレピュテーションの低下、規制に対応した設備投資等の追加費用の発生、既存の事業活動が制限される等、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、環境汚染防止のため、環境関連法規の制定及び改正の継続的なモニタリング、関係部門への周知等、環境関連法規の遵守徹底を図るとともに、必要に応じて適切な対応を実施しております。例えば、当社グループでは製造拠点を中心にISO14001に基づく内部監査により環境関連法規の遵守状況を毎年確認しています。加えて3年に1度外部機関による監査を受ける事で、より強固な環境マネジメントシステムを構築しています。また、当社監査部及び国内グループ会社監査部門が環境監査を実施し、客観的な視点から評価しています。当該監査結果については、経営層に報告されるとともに関係部門と情報共有され、当社グループ全体の環境マネジメントシステムの改善につなげています。 ⑯ 情報セキュリティについて当社グループは事業運営にあたって、事業及び業務の効率的遂行のため各種情報技術を活用しております。そのため、不正アクセスやコンピュータウイルスによる攻撃、災害等の不測の事態によってシステムの障害及び機密情報の漏洩等が発生した場合には、情報システムの一時的な停止、社会的信用の低下、競合優位性の喪失及び当該事象に対する適切な対応を行うための費用負担の発生等、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、情報セキュリティに対する取組み姿勢を明確にするとともに、情報セキュリティ対策を網羅的かつ継続的に推進するために情報セキュリティに関する規程を整備し、当社グループが保有するシステムやデータ等の情報資産の適切な管理・保護に努めております。また、当社グループは、ハード・ソフト両面から情報セキュリティ強化に取組み、ハード面では、重要システムのセキュリティに関する技術・運用上の点検と改善を継続的に実施しています。ソフト面では、全従業員を対象とした情報セキュリティe-learningの実施等、従業員のセキュリティ教育に努めています。 (2)当社グループの事業に係るリスクたばこ事業に係るリスク① たばこ需要の減少についてたばこ需要の動向は地域によって変動はあるものの、経済環境、社会情勢、規制動向、増税及び値上げ等により減少する可能性があります。たばこ需要が減少した場合、販売数量の減少により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、お客様嗜好・行動の変化やニーズにマッチした製品の提供及び製品ポートフォリオの最適化に取組んでいます。また、既に強固な基盤を有する市場及び成長ポテンシャルが高い市場へバランス良く投資し、自律的な成長を目指すと同時に、更なる外部資源の獲得による成長機会の探索及び実行についても重要な戦略オプションと考え、特定の市場にのみ依存せず継続的に利益創出が可能な複数市場の確保を図っております。その他、増税や喫煙をめぐる規制の強化等に対しては、規制動向の正確・迅速な情報収集、公正でバランスの取れた規制策定に向けた政策立案に積極的に協力するための政府関係者(規制当局含む)やあらゆるステークホルダーとの建設的な対話、増税影響を最小化するための適切な価格設定や更なるコスト効率化等に取組んでいます。 ② たばこに課せられる税金についてたばこ税については、各国で財政及び公衆衛生の観点による増税議論が行われ、実際に増税が行われております。また、多くの国で、国家財政の改善に向けた消費税又はVAT(Value-Added Tax、付加価値税)等それに類する税金の引き上げが行われております。各国においてたばこに課せられる税の種類又はその税率の変更を予測することは困難であり、増税が想定外のタイミング、頻度、税率又は地域で行われた場合、当社グループは、増税に迅速かつ適切に対応することができない可能性があります。また、たばこに課せられる税金が引き上げられた場合、これに対応してたばこの小売価格の値上げを行えば、たばこ需要の減少や安価な銘柄への需要の移行、密輸や偽造等の不法取引の発生又は増加を促す可能性があり、一方で、かかる値上げを行わなければ、たばこ事業の収益構造の悪化をもたらすことから、いずれも当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、お客様嗜好・行動の変化やニーズにマッチした製品の提供、製品ポートフォリオの最適化、特定の市場にのみ依存せず継続的に利益創出が可能な複数市場の確保、増税に係る動向の正確・迅速な情報収集、政府や規制当局との建設的な対話、増税影響を最小化するための適切な価格設定や更なるコスト効率化等に取組んでいます。 ③ 製造たばこに対する規制について・海外の状況についてたばこ規制環境は、2005年2月に発効した「たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約(FCTC)」を契機に、年々厳しくなる傾向にあります。当該条約は、喫煙の広がりの継続的かつ実質的な抑制を目的としており、たばこ需要減少のための価格及び課税措置についての条項、たばこ需要減少のための非価格措置についての条項(受動喫煙からの保護、たばこ製品の含有物・排出物に関する規制、たばこ製品についての情報の開示に関する規制、たばこ製品の包装及び表示に関する規制、たばこの広告、販売促進及びスポンサーシップに関する規制等)、たばこの供給減少に関する措置についての条項(たばこ製品の不法取引を防止するための措置、たばこ製品の未成年者への販売を防止するための措置等)等を規定しています(日本政府は2004年6月に当該条約を受諾しています)。なお、当該条約においては、各締約国の一般的義務として、たばこ規制戦略、計画及びプログラムの策定、実施、定期的な更新、及び検討を行うことが定められていますが、各締約国における具体的規制の内容・範囲・方法等は各国に委ねられています。当該条約発効後、締約国会議(COP)が定期的に開催され、各条項に係るガイドラインや議定書(FCTCとは別に批准・受諾等を要する)を策定する等、締約国間での議論が継続しています。各国の具体的規制として、当社グループの主要市場であるロシアにおいては、2013年2月にたばこ製品の店頭陳列規制、販売場所規制、広告・販売促進・スポンサーシップの禁止、最低小売価格の設定、公共の場所における喫煙禁止、不法取引対策等を含む包括的たばこ規制法が成立し、同年6月から段階的に施行されております。また、EUにおいては、2001年7月に公布された「たばこ製品指令(EU TPD)」が改定され、たばこ製品の包装・表示規制の強化、たばこ製品の添加物規制、たばこ製品のフレーバー規制、電子たばこ製品関連規制、不法品対策等を含むその改定指令が、2014年5月に発効し、各加盟国では本指令に基づいた規制が導入されております。2022年11月には、これまで一部のたばこ製品にのみ適用されていたフレーバー規制等を加熱式たばこにも適用することが決定され、今後、加熱式たばこについても各国で新たな規制が導入されていくことが想定されます。更に、2012年12月に、豪州が規定のフォントスタイル及びフォント色での製品名の刷記を除き、たばこパッケージにロゴ・ブランドイメージ又は販売促進文言を刷記することを禁止するプレーンパッケージ規制を導入しております。現在、同様の規制が、フランス、英国等で導入済であり、複数国が導入を検討又は決定している状況にあります。その他、例えば米国連邦政府においては、フレーバー付き電子たばこの一部について販売禁止規制が導入される等、電子たばこへも規制拡大の動きが見られます。将来における販売活動、マーケティング、包装・表示、たばこ製品及び喫煙に関する法律・規則の正確な内容を予測することは困難ですが、当社グループは、国内外において、上記のような規制を含む様々な規制が広がっていくものと予測しています。 ・国内の状況についてたばこ事業法、関連法令及び業界自主規準は日本国内における製造たばこの販売及び販売促進活動に関する規制を設けており、この規制には広告活動や製造たばこの包装に製造たばこの消費と健康の関係に関して注意を促す文言を表示することも含まれております。2003年11月、たばこ事業法施行規則が改正され、製造たばこの包装に表示するたばこの消費と健康に関する注意文言等の見直しが行われ、2005年7月以降、すべての国内向け製造たばこが改正後の規則に従って販売されております。また、財務大臣は、たばこ事業法第39条(注意表示)及び第40条(広告に関する勧告等)に基づき、「製造たばこに係る広告を行う際の指針」(以下、「広告指針」という)を示しており、広告指針は上記のたばこ事業法施行規則改正を踏まえ、2004年3月に改正されております(詳細については、以下(3)③ⅰの脚注2及び3をご参照ください)。一般社団法人日本たばこ協会も広告及び販売促進活動等に関する自主規準を設けており、当社を含む会員各社は、これを遵守しております。なお、2016年2月には、財政制度等審議会たばこ事業等分科会の下に表示等部会が新設され、広告指針のあり方に関する専門的な検討が行われました。表示等部会は、2016年6月にたばこ事業等分科会に対し検討結果を報告しており、たばこ事業等分科会においてこれを踏まえた更なる議論が行われた結果、2018年12月28日に「注意文言表示規制・広告規制の見直し等について」が公開されました。これに基づき、2019年6月14日、たばこ事業法施行規則及び広告指針、関連告示の一部改正が公布されたことを受け、同日、一般社団法人日本たばこ協会の設ける自主規準の改定がなされました(たばこ事業法施行規則及び広告指針の改正については、以下(3)③ⅰの脚注4及び5をご参照ください)。本改定では、製造たばこに係る規準の改定に加え、加熱式たばこの製造たばこ部分に係る規準の新設、加熱式たばこの製造たばこ以外の部分(加熱式たばこを加熱するための機器)に係る規準の新設、たばこに係る企業活動及び喫煙マナー向上を提唱するテレビ広告に関する規準の新設がなされております。具体的には、製造たばこの包装における注意文言表示については、2020年7月1日までに、最新の科学的知見に即した文言の追加・改定及び注意文言の表示面積を50%以上へ拡大する等の新たな表示方法へ切り替えることが定められました。また、広告規制については、インターネット広告等について未成年者を対象としないためのより実効性の高い措置を講じる、店頭広告の大きさや掲示方法について新たに必要な制限を行う等、自主規準の改定が行われました。受動喫煙防止の観点からは、2018年7月に「健康増進法の一部を改正する法律」(平成30年7月25日法律第78号)(以下、「本法律」という)が成立し、多くの人が利用する施設ごとに、望まない受動喫煙を防止するための対策が強化されました。本法律では、第一種施設(学校、病院、行政機関等)、第二種施設(飲食店・事務所・工場等、第一種施設及び後述の喫煙目的施設以外の施設)、喫煙目的施設(公衆喫煙所・喫煙を主たる目的とするバーやスナック等・店内で喫煙可能なたばこ販売店)と3つの施設に区分され、施設ごとに求められる措置が異なります。第一種施設においては、「原則敷地内禁煙」となりましたが、一定の要件を満たした屋外喫煙所を設置することは可能です。第二種施設においては、「原則屋内禁煙」となりましたが、一定の要件を満たした喫煙専用室等を設置することは可能です。また、一定の要件を満たした飲食店においては、店舗全体を喫煙可とすることも可能です。喫煙目的施設においては、施設内で喫煙が可能です。本法律が2020年4月1日から全面施行され、喫煙場所が減少していくものと認識しております。喫煙環境の具体的変化を詳細に見通すことは困難ですが、当社グループの業績への影響は一定程度あるものと認識しております。 ・当社グループの業績への影響について将来における販売活動、マーケティング、包装・表示、たばこ製品及び喫煙に関する法律、規則及び業界のガイドラインの正確な内容を予測することはできませんが、当社グループは、たばこ製品を販売する各国において上記のような規制又は新たな規制(地方自治体による規制を含む)が広がっていくものと予測しております。当社グループとしては、たばこに関する適切かつ合理的な規制については支持する姿勢ではありますが、上記のようなたばこに関する規制が強化された場合、又はかかる規制強化に適時適切に対応できなかった場合には、たばこに対する需要及び市場シェアの減少や、新たな規制に対応するための費用等の要因を通じて、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。たばこ事業においては、規制動向の正確・迅速な情報収集、政府や規制当局及びあらゆるステークホルダーとの建設的な対話等に取組んでいます。 ④ 密輸及び偽造等の不法取引について当社グループはサステナビリティ戦略を策定しており、各事業において優先的に取組む注力分野を設定し、日々様々なサステナビリティの課題に取組んでいます。たばこ事業においては「事業環境を取り巻く規制への適切な対応と不法取引の防止」を注力分野の一つとして選定し、その対策に取組んでいます。たばこ業界が直面している主要な問題の一つとして、たばこ製品の密輸及び偽造等の不法取引の増加が挙げられます。不法取引は、国ごとの税制及び課税水準の違いによる価格差等を要因にしていると考えられ、大幅な増税を機に増加する傾向にあります。不法に取引されたたばこは、メーカーにとってはブランド・企業の信頼性の毀損をもたらし、政府にとっては税収の減収につながることから、各たばこ企業とも政府当局と協力し、その撲滅に力を入れております。当社グループでは、EU(加盟国を含む)及びカナダ政府当局との間で不法取引を解決するための協力契約をそれぞれ締結する等、その対策に取組んでおりますが、密輸及び偽造等の不法取引の増大が、ブランド価値を毀損すること、又は不法取引を撲滅するための対策等に多額の費用を要すること等により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、お客様、社会、当社グループの事業及び高い評価を守るため、不法取引の防止に努める不法取引対策チームを組織しています。不法取引対策チームは当社グループの各マーケットとともに、正規品が違法なルートに横流しされることを防ぎ、市場から違法なたばこ製品を取り除くため、関係当局に協力しています。当該チームは、官民パートナーシップを通じ、不法取引の脅威について、各国政府や関係当局と積極的な対話を続け、世界中で関係当局に偽造品の見分け方を伝えるプログラムを実施しています。また、当社グループではたばこ製品追跡システムも展開・運営しており、サプライチェーンに沿った製品の移動を追跡・分析することができます。この追跡システムは、10年以上に亘り、コンプライアンス方針の重要な一端を担っており、当初は自主的に始めましたが、最近はそのような追跡システムを要求する法令が制定されるに至っており、アラブ首長国連邦、サウジアラビア、ロシアでは既に施行され、2019年5月にはEU全加盟国を対象とする、地域レベルとして初のたばこ製品追跡システムに関するEU指令が施行されています。加えて、厳格なコンプライアンス方針に則り、信頼できる相手先とのみ取引を行う、非正規品の購入が及ぼす悪影響をお客様に理解していただく等、不法取引の防止に向けた取組みを行っています。 医薬事業に係るリスク① 医薬品の研究開発・製造販売について医薬事業では、画期的なオリジナル新薬を早期に世界の患者様にお届けするために、研究開発に取組んでおります。新薬開発には多大な投資及び時間を要し、また新薬創出のハードルは年々上昇しており、開発の途中で期待された有効性や安全性が確認できない、開発の途中で想定外の副作用が発生する等、開発が遅延若しくは中断する場合があります。そのような場合は、投資が期待されるリターンをもたらさない、若しくはリターンが遅延する等、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、開発された医薬品は世界各国の所轄官庁の厳しい審査を受けて承認されておりますが、発売後に予期せぬ副作用等により販売中止や製品回収等の事態に発展した場合は、売上収益の減少、販売中止及び製品回収に係る費用の発生、社会的信用の低下等、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。医薬事業では、これまで蓄積してきた低分子創薬の基盤及び知見を活用できる疾患領域へ注力することで資源を最大限に有効活用しており、AIやデータサイエンスを活用した効率的な創薬研究により研究開発期間の短縮及びコスト削減に取組んでおります。また、国内外の企業やアカデミアとの協業による独自創薬技術確立への取組みにより、研究開発の加速、創薬確率の向上を図っており、積極的な化合物の導出、導入によるパイプラインを拡充することで、安定的な収益基盤の構築を図っております。副作用については、発売後の医薬品について安全性情報を収集・評価し、医薬品の安全性確保及び適正使用のために必要な対応に努めております。 ② 法規制及び医療政策等について医薬事業では、各国の政策による医薬品の品質、有効性及び安全性を確保するための様々な規制のもと運営を行っております。医薬業界を取り巻く環境は、各国政府の医療費の抑制や国内における薬価制度の抜本的改革等、引き続き厳しい状況が予想されます。薬事関連規制が厳格化された場合は製品を規格に適合させるための追加費用の発生、薬価基準の改定を含む医療制度及び行政施策の動向により薬価が想定に比べ低下した場合は売上収益の減少等、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。医薬事業では、薬事関連規制や薬価制度改革の他、行政動向を継続的にモニタリングすることで改正内容を早期に把握し、適切な対応に努めております。また、薬価については、イノベーティブな製品を継続的に創出するとともに、その価値を示す科学的根拠となるエビデンスの構築に努めています。 ③ 特定のライセンス・製造委託先への依存について医薬事業では、次世代戦略品の研究開発推進と各製品の価値最大化を通じ、当社グループへの安定的な利益貢献を目指しています。研究開発にあたっては、前臨床段階の研究テーマの更なる充実や、ファーストインクラスを意識したより精度の高い開発戦略構築により、次世代戦略品の研究開発を推進し、同時に自社化合物の価値を最大化する最適なタイミングでの導出活動に取組んでおり、ライセンスパートナー企業との緊密な連携を図っています。また各製品の製造は外部委託しており、当該提携先とも緊密な連携を図っています。今後提携先との契約が変更・解消された場合、提携に遅延・停滞等が発生した場合、契約時に期待したリターンをもたらさない、若しくはリターンが遅延する等、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。医薬事業では、提携に際し多方面からの分析・評価を行った上で提携可否を判断しており、契約締結においては、発生しうるリスクを想定し、これを低減するための協議と合意形成に努めています。また、提携中も関係性の向上を図り、継続的提携関係の維持・発展に努めています。 加工食品事業に係るリスク① 食の安全・品質について加工食品事業は、安全で高品質な食品をお客様にお届けすることを使命として掲げ、冷食・常温事業と調味料事業の2つの主力事業がそれぞれに食の安全管理機能を担っており、食の安全管理に万全を期した事業運営を行っております。しかしながら当社グループの想定を超える食の安全・品質に関わる問題が発生した場合には、当社グループの社会的信用が低下・毀損するとともに、製品の回収及び損害賠償請求対応等のための費用が発生し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。加工食品事業においては、「フードセーフティ」「フードディフェンス」「フードクオリティ」「フードコミュニケーション」という4つの視点で安全・安心な製品提供に向けた継続的な品質保証活動を行うとともに、定期的な監査でその有効性を確認しています。また、「最高水準の食の安全」を目指した管理体制基盤を構築することを目的に、当社が加工食品事業全体の食の安全管理に関する方針・規程・ガイドラインを策定し、各事業会社がその運用にあたっており、当社は各事業会社の取組みについてモニタリングを実施しております。加えて、2020年度より稼働を開始した1工場を除き、国内外の自社グループ工場と生産委託を行っているすべての冷凍食品工場においては、食品の安全管理に関する国際規格であるISO22000又はFSSC22000を取得しており、当該1工場についても、現在、ISO22000及びFSSC22000の取得を進めております。 ② 食品の規制について加工食品事業は、食品安全基本法、食品衛生法、食品表示法等、様々な法的規制を受けております。加工食品事業は安全で高品質な食品をお客様にお届けすることを使命として掲げており、当社グループはこれらすべての法的規制を遵守すべく、コンプライアンスの徹底を図っております。しかしながら、法的規制の導入若しくは変更があった場合、規制遵守のための追加費用の発生、既存の事業活動が制限される等、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。加工食品事業においては、規制の導入及び改正を継続的にモニタリング、適切に情報収集し、追加対応の検討を行う等、事前に規制の導入及び改正に備えるとともに、必要に応じて適切な対応を取っています。(3)上記以外に、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項① 日本国政府及び財務大臣との関係等について日本国政府はJT法に基づいて、常時、当社の発行済株式総数の3分の1を超える株式を保有することとされており、当年度末現在において、当社の発行済株式総数の33.35%を保有しております。したがって、日本国政府は、当社の株主総会において取締役の選任等の普通決議事項について重大な影響を及ぼすことができ、また合併、資本金の減少、定款変更等の特別決議事項については拒否権を有することになります。また、財務大臣はJT法及びたばこ事業法に従い、当社を監督する権限等を有しております。なお、JT法上、当社の営む事業の範囲は、「製造たばこの製造、販売及び輸入に関する事業及びこれに附帯する事業のほか、当社の目的を達成するために必要な事業」とされており、かつ、「当社の目的を達成するために必要な事業」については財務大臣の認可を受ける必要があります。したがって、現在認可を受けている事業の範囲を超えて新たな事業を営もうとする際には、財務大臣の認可が必要になります(詳細については、下記③ⅱをご参照ください)。上記のとおり、日本国政府は、当社に対して株主としての権利に加え、JT法及びたばこ事業法に従い、監督する権限等を有しておりますが、日本国政府の利害が他の株主のそれと一致する保証はなく、他の株主の利益に悪影響を及ぼす可能性があります。また、2011年12月2日公布の「東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法」において、政府は、2022年度までの間において復興財源に充てる収入を確保することを旨として、当社株式について、たばこ事業法等に基づくたばこ関連産業への国の関与の在り方を勘案し、当社株式の保有の在り方を見直すことによる処分の可能性について検討を行うこととされております。 ② 葉たばこの買入れ等について当社の国内産葉たばこの買入れについては、たばこ事業法に基づき、国内の耕作者と毎年たばこの種類別の耕作面積並びに葉たばこの種類別及び品位別の価格を定めた葉たばこの買入れに関する契約を締結し、当社は、この契約に基づいて生産された葉たばこについては、製造たばこの原料の用に適さないものを除き、すべて買い入れる義務があります。当社がこの契約を締結しようとするときは、耕作総面積及び葉たばこの価格について、国内の耕作者を代表する者及び学識経験のある者のうちから財務大臣の認可を受けた委員で構成される「葉たばこ審議会」の意見を尊重することとされております(詳細については、下記③ⅰをご参照ください)。他の多くの国内農産物と同様に国内産葉たばこの生産費は外国産葉たばこの生産費に比して高いため、国内産葉たばこ(再乾燥前)の買入価格も、外国産葉たばこ(再乾燥済み)に対し約3倍と割高となっております。したがって、国内産葉たばこを実質的にすべて買い入れる義務は、外国産葉たばこのみを使用する他のグローバルたばこ企業に比して、当社グループの競争力に悪影響を与える可能性があります。 ③ 提出会社の事業に係る法律関連事項等 ⅰたばこ事業法(昭和59年8月10日法律第68号) 内容1.目的 この法律は、たばこ専売制度の廃止に伴い、製造たばこに係る租税が財政収入において占める地位等にかんがみ、製造たばこの原料用としての国内産の葉たばこの生産及び買入れ並びに製造たばこの製造及び販売の事業等に関し所要の調整を行うことにより、我が国たばこ産業の健全な発展を図り、もって財政収入の安定的確保及び国民経済の健全な発展に資することを目的とする。(第1条)2.原料用国内産葉たばこの生産及び買入れ(1)日本たばこ産業株式会社(以下「会社」という。)は、国内産の葉たばこの買入れを行おうとする場合は、あらかじめ、会社に売り渡す目的をもってたばこを耕作しようとする者(以下「耕作者」という。)とたばこの種類別の耕作面積並びに葉たばこの種類別及び品位別の価格を定めた葉たばこの買入れに関する契約を締結するものとする。(第3条) (2)会社は、契約に基づいて生産された葉たばこについては、製造たばこの原料の用に適さないものを除き、すべて買い入れるものとする。(第3条) (3)会社は、契約を締結しようとするときは、たばこの種類別の耕作総面積及び葉たばこの価格について、あらかじめ、会社に置かれる葉たばこ審議会に諮り、その意見を尊重するものとする。(第4条及び第7条) (4)葉たばこ審議会は、葉たばこの価格について、生産費及び物価その他の経済事情を参酌し、葉たばこの再生産を確保することを旨として審議するものとする。(第4条) (5)会社は、たばこの種類別の耕作総面積の地域別の内訳をたばこ耕作組合中央会(以下「中央会」という。)の意見を聴いて定め、その範囲内において耕作者と契約を締結するものとする。(第5条) (6)たばこ耕作組合の組合員である耕作者が中央会に対し葉たばこの価格等の基本的事項の約定を委託したときは、会社は、中央会と当該基本的事項を約定するものとするとともに、当該約定は、会社と当該耕作者との間で締結される契約の一部とみなす。(第6条)3.製造たばこの製造(1)製造たばこは、会社でなければ、製造してはならない。(第8条) (2)会社は、その製造する製造たばこの品目別倉出価格の最高額について、財務大臣の認可を受けなければならない。(第9条) (3)会社は、製造たばこに係る地域的な需給状況を勘案して、その円滑な供給を図るよう努めるものとする。(第10条)4.製造たばこの販売(1)自ら輸入した製造たばこの販売を業として行おうとする者は、財務大臣の登録を受けなければならないものとし、当該登録及び当該登録を受けた者(以下「特定販売業者」という。)に関し、必要な規定が設けられている。(第11条~第19条) (2)製造たばこの卸売販売を業として行おうとする者は、当分の間、財務大臣の登録を受けなければならないものとし、当該登録及び当該登録を受けた者に関し、必要な規定が設けられている。(第20条及び第21条) (3)製造たばこの小売販売を業として行おうとする者は、当分の間、財務大臣の許可を受けなければならないものとし、当該許可及び当該許可を受けた者(以下「小売販売業者」という。)に関し、必要な規定が設けられている。(第22条~第32条) (4)会社又は特定販売業者は、その製造し、又は輸入する製造たばこを販売しようとするときは、当分の間、その品目毎の小売定価を定め、財務大臣の認可を受け、また、これを変更しようとするときも同様に認可を受けなければならないものとし、これらの認可の申請があった場合には、財務大臣は、消費者の利益を不当に害することとなると認めるとき等を除き認可しなければならないとする等、当該認可に関し、必要な規定が設けられている。(第33条~第35条)((注)1) (5)小売販売業者は、財務大臣の認可に係る小売定価によらなければ、製造たばこを販売してはならない。(第36条) 内容5.その他(1)会社又は特定販売業者は、その製造し、又は輸入した製造たばこを販売する時までに、消費者に対し製造たばこの消費と健康の関係に関して注意を促すための財務省令で定める文言を表示しなければならない。(第39条)(注)2、4 (2)製造たばこに係る広告を行う者は、二十歳未満の者の喫煙防止等に配慮するとともに、その広告が過度にわたることがないように努めなければならないものとし、財務大臣は、広告を行う者に対し、必要な措置を行うことができる。(第40条)(注)3、5(注)1.いわゆる定価制度を当分の間維持するとは、1904年以来、定価制がとられ、一定の流通秩序が形成され、定着してきていることから、これを一挙に廃止した場合の流通秩序の混乱を避けるための措置であると承知しております。なお、たばこはいわゆる公共財・サービスとは異なる嗜好品であり、輸入自由化等に伴い完全に自由化された流通市場におきましては、会社も特定販売業者も各々が独自の経営判断に基づいて、財務大臣に対する申請価格を定めております。また、小売定価の認可に関し、1984年のたばこ事業法案の国会審議において、政府委員より次のような趣旨の答弁がなされたと承知しております。たばこの小売定価については、たばこ事業法において、小売定価の認可の申請があった場合には、大蔵大臣は、消費者の利益を不当に害することとなると認められるとき、又は倉出価格(国産品)もしくは輸入価格(輸入品)に照らして不当に低いと認められるときには例外的に認可しないことができるとされており、このような場合でない限り認可しなければならないとされ、このたばこ事業法の趣旨に基づき認可を行っているところである。2.2003年11月、たばこ事業法施行規則が改正され、製造たばこの包装に表示するたばこの消費と健康に関する注意文言の見直しが行われました。改正された同施行規則では、注意文言は、直接喫煙(肺がん、心筋梗塞、脳卒中及び肺気腫)に関する4種類の文言と、妊婦と喫煙、受動喫煙、喫煙への依存及び未成年者の喫煙に関する4種類の文言の計8種類の文言とすること、直接喫煙に関する4種類の文言とそれ以外の4種類の文言のうち、それぞれ一つ以上を選び、たばこ包装の「主要な面」に一つずつ表示し、これらの文言が年間を通じて品目及び包装ごとに概ね均等に表示されるようにすること、これらの文言の表示については、それぞれ「主要な面」の面積の30%以上を占める部分とすること等が規定されております。加えて、「マイルド」「ライト」等の用語を使用する場合には、消費者にたばこの消費と健康との関係に関して誤解を生じさせないため、それらの用語は健康に及ぼす影響が他のたばこと比べて小さいことを意味するものではない旨を明らかにする文言をそれらの用語を使用しているたばこの包装に表示しなければならないとの規定が設けられております。2005年7月1日から、製造たばこの販売に際しては、これらの規定に従っております。3.2004年3月、「製造たばこに係る広告を行う際の指針」が改正され、屋外におけるたばこ製品の広告(ポスター・看板等)は原則として行わないこととされております。そのほか、たばこ広告に記載される注意文言の表示及び内容に関する事項を含んでおります。4.2019年6月、たばこ事業法施行規則が改正され、製造たばこの包装に表示するたばこの消費と健康に関する注意文言の見直しが行われました。改正された同施行規則では、加熱式たばこについての注意文言が新たに設けられた他、「他者への影響」に関する注意文言をたばこ包装の「主要な面」の表面に、「未成年者(20歳未満のもの)の喫煙防止」及び「喫煙者本人への影響」に関する注意文言を裏面に表示すること、これらの文言の表示については、それぞれ「主要な面」の面積の50%以上を占める部分とすること等が規定されております。加えて、「マイルド」「ライト」等の用語を使用する場合における、それらの用語は健康に及ぼす影響が他のたばこと比べて小さいことを意味するものではない旨を明らかにする文言は、それらの用語を使用しているたばこの包装の「主要な面」の表面に表示しなければならないとの規定が設けられております。また、たばこの包装へのニコチン・タール量の表示について、消費者にこれらの表示が健康に及ぼす悪影響の軽重を示しているとの誤解を生じさせないため、ニコチン・タールの摂取量は、吸い方により包装に表示された値とは異なる旨、たばこの包装に表示しなければならないとの規定が設けられております。これらの注意文言の表示は、加熱式たばこ及び一定の販売本数以上(2018年4月から2019年3月の販売本数が1億本以上)の紙巻たばこ製品については2020年4月1日、それ以外の銘柄については2020年7月1日以降に出荷される製品に表示することが義務付けられております。5.2019年6月、「製造たばこに係る広告を行う際の指針」が改正され、たばこ製品の広告を行うことができる場所及び郵送等による場合を除いた見本たばこ、チラシ、カタログ及びパンフレット等の配布ができる場所を「たばこの販売場所」、「喫煙所」及び「成人のみが利用する場所」とされております。その他、たばこ広告に記載される注意文言の表示及び内容に関する事項、並びに加熱式たばこを加熱するための機器に関する事項を含んでおります。 ⅱ日本たばこ産業株式会社法(昭和59年8月10日法律第69号) 内容1.会社の目的 日本たばこ産業株式会社は、たばこ事業法第1条に規定する目的を達成するため、製造たばこの製造、販売及び輸入に関する事業を経営することを目的とする株式会社とする。(第1条)2.株式 政府は、常時、日本たばこ産業株式会社(以下「会社」という。)が発行している株式(株主総会において決議することができる事項の全部について議決権を行使することができないものと定められた種類の株式を除く。以下この項において同じ。)の総数の三分の一を超える株式を保有していなければならない。(第2条第1項) 会社が発行する株式若しくは新株予約権を引き受ける者の募集をしようとする場合、又は株式交換若しくは株式交付に際して株式(自己株式を除く。)、新株予約権(自己新株予約権を除く。)若しくは新株予約権付社債(自己新株予約権付社債を除く。)を交付しようとする場合には、財務大臣の認可を受けなければならない。(第2条第2項) 政府の保有する会社の株式の処分は、その年度の予算をもって国会の議決を経た限度数の範囲内でなければならない。(第3条)3.事業の範囲 会社は、上記1に記載の目的を達成するため、次の事業を営むものとする。 (1)製造たばこの製造、販売及び輸入の事業 (2)前号の事業に附帯する事業 (3)前2号に掲げるもののほか、会社の目的を達成するために必要な事業 なお、会社は上記(3)に掲げる事業を営もうとするときは、財務大臣の認可を受けなければならない。(第5条)4.監督(1)会社の取締役、執行役及び監査役の選任及び解任の決議は、財務大臣の認可を受けなければその効力を生じない。(第7条) (2)会社の定款の変更、剰余金の処分(損失の処理を除く。)、合併、分割又は解散の決議は、財務大臣の認可を受けなければその効力を生じない。(第8条) (3)会社は、毎事業年度の開始前に事業計画を定め、財務大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも同様とする。(第9条) (4)会社は、毎事業年度終了後3月以内に、貸借対照表、損益計算書及び事業報告書を財務大臣に提出しなければならない。(第10条) (5)会社は、製造工場及びこれに準ずる重要な財産を譲渡しようとする等のときは、財務大臣の認可を受けなければならない。(第11条) (6)財務大臣は、この法律及びたばこ事業法の定めるところに従い会社を監督するものとし、これらの法律を施行するため、必要な措置をとることができる。(第12条及び第13条) ⅲたばこ税に係る法律(たばこ特別税を含む) 内容 国たばこ税たばこ特別税地方たばこ税1.税目(注)1たばこ税たばこ特別税道府県たばこ税(都に準用)市町村たばこ税(特別区に準用)2.納税義務者(注)2製造たばこの製造者又は製造たばこを保税地域から引き取る者製造たばこを小売販売業者に売り渡す製造たばこの製造者、特定販売業者又は卸売販売業者3.課税標準(注)3製造たばこの製造場から移出し、又は保税地域から引き取る製造たばこの本数(紙巻たばこ以外は所定の本数換算)小売業者への売渡しに係る製造たばこの本数(紙巻たばこ以外は所定の本数換算)4.税率(注)4千本につき6,802円千本につき820円千本につき1,070円千本につき6,552円5.申告納付(注)5製造たばこの製造者については毎月分を移出した月の翌月末日までに申告納付し、保税地域から引き取る者については引き取る時までに申告納付道府県の区域内に所在する小売販売業者の営業所に係る売渡しについて、毎月分を当該売渡しを行なった月の翌月末日までに当該道府県に申告納付市町村の区域内に所在する小売販売業者の営業所に係る売渡しについて、毎月分を当該売渡しを行なった月の翌月末日までに当該市町村に申告納付(注)1.たばこ税法第3条、一般会計における債務の承継等に伴い必要な財源の確保に係る特別措置に関する法律第4条並びに地方税法第1条第2項、第4条及び第5条2.たばこ税法第4条、一般会計における債務の承継等に伴い必要な財源の確保に係る特別措置に関する法律第5条並びに地方税法第74条の2第1項及び第465条第1項3.たばこ税法第10条、一般会計における債務の承継等に伴い必要な財源の確保に係る特別措置に関する法律第7条並びに地方税法第74条の4及び第467条4.たばこ税法第11条第1項、一般会計における債務の承継等に伴い必要な財源の確保に係る特別措置に関する法律第8条第1項、地方税法第74条の5及び第468条5.たばこ税法第17条~第20条、一般会計における債務の承継等に伴い必要な財源の確保に係る特別措置に関する法律第12条並びに地方税法第74条の10及び第473条6.高負担の個別物品税が課せられているたばこに係る税制については、一般的には、各年度の政府の税制改正の一環として検討が行なわれ、税制の改正を行おうとする場合には、税制調査会等の審議を通じて政府としての方針決定後、立法府での審議・議決を経て決定されることとなります。なお、政府としての方針が決定されるに当たっては、税制改正大綱が閣議決定された上で、法律案の閣議決定を経て確定されます。 ⅳ紙巻たばこ以外の製造たばこに適用される課税方法について たばこ税の課税標準は、紙巻たばこの本数によるものとされていますが、紙巻たばこ以外の製造たばこについては本数で捉えられないこと等を踏まえ、次の製造たばこの区分に応じて、それぞれの区分の重量をもって紙巻たばこ1本に換算することとされています。 区分課税標準換算方法喫煙用の製造たばこ パイプたばこ重量から換算した紙巻たばこの本数(注)重量1gをもって紙巻たばこ1本に換算する 葉巻たばこ 刻みたばこ重量2gをもって紙巻たばこ1本に換算する 加熱式たばこ別途(下掲参照)かみ用の製造たばこ重量から換算した紙巻たばこの本数重量2gをもって紙巻たばこ1本に換算するかぎ用の製造たばこ(注)軽量な葉巻たばこ(1本当たりの重量が1g未満の葉巻たばこをいう。)の課税標準について、葉巻たばこ1本を紙巻たばこ1本に換算する。 加熱式たばこについては、2018年度税制改正前においては、「パイプたばこ」に区分され、重量1グラムを紙巻たばこ1本に換算した上で当該本数に対し紙巻たばこの税率が適用されておりましたが、改正後は、同年10月1日より加熱式たばこの課税区分が新設され、該当する製造たばこは新しく定められた以下の換算方法により紙巻たばこの本数に換算することとなりました。なお、当該加熱式たばこに係る課税方式の見直しについては、2018年10月1日から2022年10月1日までの期間において、段階的に実施する旨の経過措置が講じられました。 加熱式たばこの課税標準 換算方法改正前の換算方法重量から換算した紙巻たばこの本数(A)加熱式たばこの重量1gをもって紙巻たばこ1本に換算する改正後の換算方法重量及び価格から換算した紙巻たばこの本数(B)加熱式たばこの所定の重量(注1) 0.4gをもって紙巻たばこ0.5本に換算する(C)紙巻たばこ1本当たりの平均小売価格(注2)をもって加熱式たばこの小売価格(除く消費税相当額)を紙巻たばこの0.5本に換算する(注1)フィルター、その他の一定の物品の重量を含まない重量(注2)紙巻たばこ1本当たりの国及び地方のたばこ税並びにたばこ特別税に相当する金額の合計額を100分の60で除して計算した金額 経過措置期間中における換算本数(課税標準)2018年9月30日以前(A)×1.0改正2018年10月(A)×0.8 +{(B)+(C)}×0.22019年10月(A)×0.6 +{(B)+(C)}×0.42020年10月(A)×0.4 +{(B)+(C)}×0.62021年10月(A)×0.2 +{(B)+(C)}×0.82022年10月{(B)+(C)}×1.0 [たばこ税制をめぐる主な動きと当社の対応]年月項目内容当社の対応1986年5月1986年度税制改正1,000本当たり900円に相当する増税が行われました。増税額相当分の定価改定を行いました。1989年4月1989年度税制改正消費税導入に伴い、たばこ消費税の名称をたばこ税に改めるとともに、課税方式が従量税に一本化されました。基本的に定価改定の必要はありませんでした。1997年4月1997年度税制改正[地方税法改正]地方たばこ税について道府県たばこ税から市町村たばこ税への税源移譲が行われました。定価改定の必要はありませんでした。 [消費税法改正]消費税率が3%から5%へ改定されました。全体として消費税率改定分に相当する定価改定となるよう、一部銘柄につい
FY2021|29,990 文字
2【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を及ぼす可能性があると認識している主要な事項には、以下のようなものがあります。当該事項は、当社グループの経営目標及び事業戦略の達成に対して重大な影響を及ぼす事象の他、積極的な情報開示の観点から、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる事項も含んでおります。ただし、以下に記載したリスクは当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、記載されたリスク以外のリスクも存在します。かかるリスク要因のいずれによっても、投資家の判断に影響を及ぼす可能性があります。なお、本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、別段の表示が無い限り、当該事項は提出日現在において判断したものです。 <リスクマネジメント体制>当社グループでは、当社グループに影響を及ぼす可能性があるリスクを明確化し、その動向を注視するとともに、当該リスクの顕在化防止、又は仮に顕在化した際にその影響を最小限に抑えるための対策を講じています。また、当社グループは、これらすべてのリスクを統合的に把握・管理できる体制を構築しており、リスクマネジメントプロセスは以下の4ステップから構成されます。(リスク特定)社長に指名されたリスクマネジメント推進責任者(現担当はコーポレートガバナンス ・コンプライアンス担当取締役)は、当社グループに影響を及ぼす可能性があるすべてのリスクを把握します。(リスク評価)各執行役員は、顕在化する可能性と顕在化した場合の影響度の観点から自部門のリスクを評価し、注視すべき重要リスクを選定し、リスクマネジメント推進責任者に報告します。リスクマネジメント推進責任者は、それを基に、グループの経営目標及び事業戦略の達成に対して重大な損失を与える可能性がある当社グループの重要リスクを決定し、社長に報告します。(リスク対応計画の策定)当社グループの重要リスクは、各執行役員が中心となってリスク対応計画を立案し、リスクマネジメント推進責任者及び社長に報告されます。(リスク対応計画のモニタリング)当社グループの重要リスクの対応計画の進捗状況は、各執行役員により、定期的にリスクマネジメント推進責任者及び社長に報告されます。 (1)当社グループの事業及び収益構造並びに経営方針に係るリスク① 連結売上収益に占める主要市場のたばこ売上収益の重要性について当社グループは、たばこ事業を中心に70以上の国と地域で事業を展開、また130以上の国と地域で製品を販売しており、その中でも日本、ロシア、英国等の主要市場におけるたばこの売上収益は、当社グループの売上収益に大きく貢献しております。したがって、たばこ需要の減少や増税、規制等、たばこ事業を取り巻く環境に存在する様々なリスクの発現(たばこ事業にかかるリスク詳細については下記「(2)当社グループの事業に係るリスク たばこ事業に係るリスク」をご参照ください)、及び現地の政治・経済・社会・法制度等の変化や暴動、テロ及び戦争の発生に伴うカントリーリスクの相対的な高まりにより、主要市場が何らかの悪影響を受けた場合は、たばこ事業の収益の悪化等、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、製品ポートフォリオの最適化、営業力の強化・効果的な販売促進施策の実行等により、主要市場のたばこ売上収益の維持・成長を図っています。また、主要市場に限ることなく、更なるグローバル事業基盤の強化を図ることで、特定の主要市場にのみ依存せず持続的に利益創出が可能な複数市場を確保するよう努めております。 ② 事業拡大について当社グループは、RJRナビスコ社の米国外たばこ事業の取得(1999年、買収額約78億ドル(9,440億円、取得時の為替レートにより算出、以下同じ))、Gallaher社の買収(2007年、買収額約75億ポンド(1兆7,200億円))、㈱加ト吉(現:テーブルマーク㈱)の買収(2008年、買収額約1,090億円)、Natural American Spiritの米国外たばこ事業の取得(2016年、買収額約50億ドル(5,914億円))をはじめとして、事業の拡大に向け、積極的に外部の経営資源を獲得してまいりました。当社グループは、事業の拡大のために、他企業の買収、他企業への出資、他企業との提携及び協力体制構築等の検討を行い、その結果、将来の当社グループの業績に貢献すると判断した場合には、これらを実行する可能性があります。しかしながら、異なる地理的又は文化的背景により営業、人員、技術及び組織の統合ができない場合、買収又は提携した事業における製品に対する継続的な需要を維持し又はかかる製品を製造販売することができない場合、現在行われている事業を継続することができない場合、買収した事業における優秀な人財を保持し又は従業員の士気を維持することができない場合、当社グループの内部統制体制を買収した事業に適用することができない場合、効果的なブランド及び製品ポートフォリオを構築することができない場合、異なる製品ラインにおける販売及び市場戦略の連携ができない場合、並びに現在行われている事業から経営者の注意が分散される場合等により、当社グループの期待する成果が得られない場合、又は、想定しなかった重大な問題点が買収後に発見された場合等には、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは、買収に伴い、相当額ののれん及び無形資産を連結財政状態計算書に計上しており、当年度末現在、のれん及び無形資産の金額はそれぞれ、連結総資産の35.7%(2兆610億円)及び5.3%(3,072億円)を占めております。当社グループは、当該のれん及び無形資産につきまして、それぞれの事業価値及び事業統合による将来のシナジー効果が発揮された結果得られる将来の収益力を適切に反映したものと考えておりますが、事業環境や競合状況の変化等により期待する成果が得られないと判断された場合、又は適用される割引率が高くなった場合等は、減損損失が発生し、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、事業の拡大のために他企業の買収、他企業への出資、他企業との提携及び協力体制構築等を行う際、適時適切に外部知見・評価を活用し、関係する経営幹部で買収価格・契約条件等の適切性を審議の上、取締役会等で意思決定を行っています。また買収に関して、買収後は、買収先の事業運営状況を各事業経営計画に盛り込み、定期的にモニタリングし、シナジー最大化の実現に向けたフォローアップや減損兆候の把握等の対応を行っています。なお、当社グループにおける医薬事業及び加工食品事業は、当社グループの中長期に亘る持続的な利益成長を補完する役割として、将来においても安定的かつ更なる利益貢献をするものと考えており、引き続きこれらの事業に対する投資を行う予定ですが、かかる投資が期待されるリターンをもたらすという保証はありません。 ③ 外国為替・金利の変動による影響について当社は円表示で連結財務諸表を作成しておりますが、海外の当社グループ会社はロシアルーブル、ユーロ、英国ポンド、台湾ドル、米国ドル、スイスフラン等日本円以外の外国通貨で財務諸表を作成しております。したがって、海外の当社グループ会社の業績、資産及び負債は、当社の連結財務諸表の作成時において日本円に換算され、円表示で当社の連結財務諸表に記載されることになるため、当該当社グループ会社が決算に使用する外国通貨の日本円に対する為替の変動による影響を受けることになります。当社グループの売上収益及び調整後営業利益に占める海外事業の割合は年々増加しており、為替の変動が連結財務諸表に重大な影響を与える可能性があります。なお、海外におけるたばこ事業の決算を連結するJT International Group Holding B.V.(以下「JTIGH」という)が決算に使用する通貨は米国ドルですが、同社は世界各国に存在する連結子会社又は関連会社を通じて事業を行っており、それらの中には米国ドル以外の通貨により決算を行っているものがあります。このため、外国為替の変動に伴う換算影響には日本円とJTIGHが連結決算に使用する通貨である米国ドルの間の為替変動だけではなく、当該米国ドルと、同社の連結子会社又は関連会社が決算に使用するその他の通貨の間の為替変動も含むことになります。また、当社が外貨建てで株式等を取得した海外の当社グループ会社について、清算、売却又は重大な価値の減額等の事由が発生した場合、当社の連結財務諸表において当該会社に対する投資の損益が計上され、かかる損益は当該株式等の取得に使用した外国通貨と日本円の間の為替変動の影響を受けます。また、当社グループの国際取引の大部分は外国為替の影響を受けます。例えば、当社グループは、たばこ事業において、外国産葉たばこを使用しておりますが、外国産葉たばこの相当程度を米国ドル建てで調達する一方、製造たばこを各国の現地通貨建てで販売しております。したがって、当該現地通貨に対して米国ドルが高くなった場合には、当社グループの利益率に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは銀行預金や国債等の金融資産及び銀行借入金や社債等の金融負債を保有しております。これらの資産及び負債に係る金利の変動は、受取利息及び支払利息の増減、あるいは金融資産及び金融負債の価値に影響を与え、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、為替相場・金利水準の変動により当社グループの年金資産額、退職給付債務額等が変動した場合には、当社グループの業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、為替・金利相場の現状等を総合的に勘案して外国為替・金利ヘッジ方針の策定及び方針を実行し、当社の財務業務を管轄する部門が、定期的にその実績を当社の社長及び取締役会に報告しております。 ④ 自然災害及び不測の事態等について当社グループは世界各国・各地域で事業展開しており、特にたばこ事業においては、更なるグローバル事業基盤の強化及び拡充を図っています。近年、国内外において地震、津波、台風、洪水等の自然災害が発生しており、今後も大規模な自然災害、インフラの停止、政情不安、火災・爆発等の人災その他の不測の事態が発生した場合には、仕入先の被災に起因する供給不足、交通、流通サービス及び販売チャネルの障害、電気・水道等の停止、需要の減少、従業員の被災等により当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループは自然災害及び不測の事態の発生に備え、平時からの危機管理関連情報の継続的な収集及び発信に加え、従業員及びその家族の安否を確認する安否確認システムの導入や防災訓練等、従業員の防災意識向上等の取組みを実施しております。また、罹災した際の損失を最小限に留めるため、建物、機械、設備、在庫等、必要に応じて重要な資産に損害保険を付保しています。加えて、自然災害及び不測の事態発生の際には、事業継続計画の見直しを行い必要があれば修正を加える等、適切な情報収集・状況判断を踏まえ、事業継続計画が実行できるよう迅速かつ柔軟に対応していきます。 ⑤ 感染症について当社グループは、世界各国・各地域で事業展開しており、感染症の世界的流行は当社グループの事業運営に大きく影響する可能性があります。新型コロナウイルス感染拡大に伴う影響は徐々に収束し、世界経済は緩やかに回復傾向にあるものの、消費者行動や企業活動の変化、変異株の出現等による世界的な経済活動の停滞リスク等により、今後も先行きは不透明な状況です。当社グループにおいても、たばこ事業においては、各国で渡航制限が続いており、免税市場における販売数量は、前年度と比べて増加しているものの、新型コロナウイルス感染拡大以前の水準には至っておりません。一方で、海外におけるたばこ事業においては、渡航制限により複数市場で堅調な総需要が継続しています。また、加工食品事業においては、飲食店における営業自粛要請の影響等により、冷食・常温事業の外食向け製品の販売減少が継続しています。現時点において新型コロナウイルス感染症の影響による事業継続上の支障はありませんが、新型コロナウイルス感染症の収束時期や将来的な影響を現時点で見通すことは困難であり、各事業における中長期的な消費動向・需要動向への影響は不透明な状況であることから、事業・財務への影響については為替の動向及び各国の行政や当局の対応とともに注視・精査が必要です。今後新型コロナウイルス感染症をはじめとした感染症が拡大した場合、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、新型コロナウイルス感染拡大により、たばこ事業、医薬事業、加工食品事業のいずれにつきましても、各国の行政や当局からの方針・指示を踏まえ、事業を行っております。2020年1月に経営トップを筆頭とした対策本部を立ち上げ、新型コロナウイルス感染症に対する対応方針の作成、日々の状況の管理等を現在まで継続しています。具体的には、新型コロナウイルス感染症の社内外への感染被害抑止と従業員やその家族等の安全確保の観点から、在宅勤務の積極的活用、職場衛生管理の強化、出張制限等様々な予防・感染防止策を実施しております。また、事業継続の観点から、工程衛生管理の徹底等による安全性を確保した生産体制の継続やサプライヤーの複数化により、安定した製品供給体制を整備しています。 ⑥ 気候変動について当社グループが持続的に成長するためには、事業を通じて社会の持続的な発展に貢献していくことが必要不可欠と認識しています。当社グループはサステナビリティへの取組みを経営の中核と考えており、当社グループの経営理念である4Sモデルに基づき、マテリアリティ分析を踏まえて、サステナビリティ戦略を策定しています。特に、環境課題に対する社会の関心は年々高まっており、「環境負荷軽減」を当社グループ共通の基盤と定めております。中でも地球温暖化に伴う気候変動は、社会及び当社グループのバリューチェーンに大きな影響を及ぼしかねない課題として認識しています。これを踏まえ、当社グループでは気候変動関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の提言に賛同を表明し、気候変動シナリオ分析にも取組んでいます。この分析の結果、脱炭素社会への移行に伴う炭素税負担等の増加、気候変動の激甚化による葉たばこの生育環境の変化等が、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、環境への負荷低減のため、2019年に「JTグループ環境計画 2030」を策定しました。その中でも「エネルギー・温室効果ガス」を重要な取組み領域の一つに選定し、2022年2月には、世界の脱炭素社会構築に向けた社会的責任を果たすべく、2050年までにバリューチェーン全体の温室効果ガス排出量ネットゼロを目指す新たなグループ目標を公表しました。本目標は国際的なイニシアチブであるSBTi(Science Based Targets initiative)の「1.5℃水準」に即して策定しております。また、葉たばこ調達の多様化等の取組みを推進することにより、気候変動による悪影響を最低限に留めるよう努めております。当社グループは、気候変動が事業に及ぼす影響をより的確に把握し、適切に対応するための体制を整え、事業戦略へ反映させていくとともに、適切な情報開示を一層進めていきます。 ⑦ カントリーリスクについて当社グループは、世界各国・各地域で事業展開しておりますが、現地の政治・経済・社会・法制度等の変化や暴動、テロ及び戦争の発生に伴うカントリーリスクが相対的に高まり、リスクが具現化した場合には、サプライチェーンや流通網の遮断、資産や設備の毀損、人員配置及び営業管理の困難性等により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループには、経済制裁の対象となっている国々における事業があります。当社グループは、各種経済制裁に則り適法、適切に事業運営を行っておりますが、仮に当社グループがこれらの経済制裁に違反したと認定された場合には、多額の罰金が課される等のおそれがあり、また当該制裁の内容等が変更された場合には、当社グループがかかる国々における事業を継続できなくなる等、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループがかかる経済制裁に違反しない場合でも、経済制裁の対象となっている国々において事業を行っていること自体により、当社グループに対する評判に悪影響を及ぼす可能性があります。なお、今般のロシア・ウクライナ情勢に鑑み、当社グループはロシア市場におけるすべての新規の投資及びマーケティング活動について一時的に停止することとしております。ロシア市場における事業環境は、過去に例がない厳しいものとなっており、今後の事業への影響は多岐にわたるものと想定されます。このため、事業環境が大幅に改善しない限り、ロシアにおける製造を一時的に停止する可能性もあるものと考えております。当社グループは、事業展開をしている各国・各地域におけるカントリーリスクに係る情報を収集・モニタリングを実施しており、地政学要素を見極めながら、安定的な事業運営に向けて取組んでおります。また、グローバル事業基盤の強化及び拡充を図り、継続的に利益創出が可能な市場を複数確保することで、特定の市場においてカントリーリスクが発現した場合でも当社グループの業績への悪影響を最小限に留めるよう努めております。 ⑧ お客様嗜好・行動の変化について当社グループを取り巻く経営環境は、世界経済の縮小・成長鈍化等、引き続き不確実性を増しております。そのような中、当社グループは、持続的な利益成長のためにはお客様に新たな価値・満足を提供し続けることが重要であると認識しており、お客様嗜好・行動の変化等を踏まえ、商品・サービスの付加価値の向上に努めています。しかしながら、経済・景気の悪化等によりお客様嗜好・行動が変化し、当該変化に当社グループが適切に対応できなかった場合、既存事業におけるお客様の流出や成長機会の損失等により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループはお客様に新たな価値・満足を提供し続けるため、各事業において、市場動向分析及び定性・定量的なお客様調査等を実施することでお客様の嗜好を特定し、既存製品の改善や新規開発といったお客様嗜好に即した高付加価値製品の実現に努めております。例えば、たばこ事業においては、お客様の求める利便性を向上させる等RRPの既存製品の改良及び新規開発、Combustibles(注)等の高品質な製品の担保及び適切な価格設定等を実現しております。加工食品事業においては、近年健康志向の高まりに伴い、健康へ配慮した製品の開発等を行っております。(注)製造受託/水たばこ/加熱式たばこ/無煙たばこ/E-Vaporを除く燃焼性のたばこ製品 ⑨ 競合他社との競争について当社グループはたばこ事業、医薬事業及び加工食品事業を展開しているグローバル企業であり、いずれの事業においても競合他社と熾烈な競争を行っており、今後もより一層競争が激化する可能性があります。たばこ事業においては、当社グループは自律的成長に加え、RJRナビスコ社の米国外のたばこ事業の取得、Gallaher社の買収等を通じて当社グループの事業の拡大を行いました。これら買収の結果として、海外の市場において、当社グループはフィリップ・モリス・インターナショナル社やブリティッシュ・アメリカン・タバコ社のようなグローバルにたばこ事業を展開する企業及びそれぞれの地域において強みを持つ企業との間で、より広範囲にわたって競合関係にあります。医薬事業においては、日本国内だけではなく、グローバルメガファーマやベンチャー企業等、多数の企業と競合関係にあり、加工食品事業においては、各種の製品カテゴリーごとに緩やかなプレイヤーのすみ分けがなされておりますが、当社グループ会社であるテーブルマークは、マルハニチロ、ニチレイフーズ、味の素冷凍食品、日本水産といった大手企業に加え数多くの中小企業と競合関係にあります。各事業及び市場におけるシェアは、当社グループ及び他社の新製品の投入、並びにそれらに伴う特別の販売促進活動等の一時的要因によって短期的に変動することがあるほか、競合、規制、価格戦略、お客様嗜好・行動の変化、健康に対する社会的関心の高まり、ブランド力又は各市場における経済情勢その他の多数の要因に影響されて変動いたします。これらの諸要因により、当社グループの市場におけるシェア及び競争優位性が低下した場合、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループが競合他社との競争の中、持続的な利益成長を実現するためには、お客様に新たな価値・満足を提供し続けることが前提となってきます。そのためにも当社グループは、お客様嗜好・行動の変化やニーズにマッチした製品の提供、製品ポートフォリオの最適化、営業力の強化・効果的な販売促進施策の実行、更なるコスト効率化、継続的に利益創出が可能な複数市場の確保等の対策を不断に検討し、取組んでいます。 ⑩ 原材料調達・輸送コストの不安定化について当社グループはグローバルな製造体制を構築しており、多種多様な原材料を国内及び世界各国から調達しております。これらの調達状況及び調達コストは天候その他の自然現象、需給バランス、為替変動及びサプライヤーのトラブル等に左右されます。また、労働力不足に起因する物流業界の人件費高騰や原油価格の上昇による輸送コスト増加は、今後更に深刻化するおそれがあります。必要な量の原材料が安定して確保できない場合、又は原材料調達コスト及び商品の輸送コストが上昇した場合、製品の安定的な供給が担保出来ない等、当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。当社グループは、かかる原材料調達・輸送コストの不安定化に伴うリスクの低減のため、不測の事態に備え、サプライヤーの複数化を進めています。また原材料価格を継続的にモニタリングし、製造工程や品質を担保した上で、必要に応じて製品スペックの見直しを行う等、効率的な原材料使用を進めています。同様に、原油価格や物流業界の動向を継続的にモニタリングし、必要に応じて輸送方法の見直しや効率化を図っております。加えて、サプライヤーとの関係強化により主要原材料の調達能力を高め、葉たばこ調達については内部調達比率を向上させる等、必要な対応を実施しています。 ⑪ サプライチェーンにおけるリスクについて当社グループはサステナビリティ戦略を策定しており、各事業において優先的に取組む注力分野を設定し、日々様々なサステナビリティの課題に取組んでいます。特にたばこ事業及び加工食品事業においては「持続可能なサプライチェーンの構築」を注力分野の一つとしており、サプライチェーンを適切に維持管理していくことは、事業活動を継続していく上で重要な事項です。当社グループは、世界各国・各地域で事業展開しており、サプライヤーをはじめとするステークホルダーと連携し、環境・社会に配慮した調達活動に努めています。しかしながら、サプライチェーンにおいて、環境・人権上の問題や法令違反等が発生した場合、当社グループの社会的信用の毀損・低下等、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、JTグループサプライヤー行動規範をもとに、環境・社会・ガバナンスの評価項目に照らしたサプライヤー審査の導入に向けた取組みや定期的なモニタリングの実施、コンプライアンス・人権・環境・労働安全衛生に関する潜在的なリスクの把握等、持続可能なサプライチェーンの構築に取組んでいます。たばこ事業においては「児童労働の防止」「労働者の権利尊重」「適切な労働安全衛生の維持」の3つを基本とした当社グループの耕作労働規範(ALP)を策定し、葉たばこサプライチェーンの維持管理に取組んでいます。 ⑫ 訴訟等について当社の一部子会社は、喫煙、たばこ製品のマーケティング又はたばこの煙への曝露により損害を受けたとする訴訟の被告となっております。喫煙と健康に関する訴訟については、当社の一部子会社を被告とする訴訟、若しくはRJRナビスコ社の米国外のたばこ事業を取得した契約に基づき、当社が責任を負担する訴訟が存在しております。また当社グループは喫煙と健康に関する訴訟以外の訴訟においても当事者になっております。当社グループは係争中の又は将来の喫煙と健康に関する訴訟がどのような結果になるのか予測することはできません。これらの訴訟が当社グループにとって望ましくない結果になった場合、多額の賠償責任を負うこと等により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。またこれら訴訟の結果にかかわらず、訴訟に関する批判的報道その他により、喫煙に対する社会の許容度の低下、喫煙に対する公的な規制が強化されること、当社グループに対する多くの類似の訴訟が提起されること、かかる訴訟の対応及び費用の負担を強いられること等により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また喫煙と健康問題関連の訴訟以外にも、当社グループ製品の品質に何らかの問題が生じた場合に製造物責任の請求を受ける等、今後も当社グループを当事者とした訴訟等が発生する可能性があります。これらの訴訟等が、当社グループにとって望ましくない結果になった場合に、当社グループの業績又は当社製品の製造、販売、輸出入等に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、社内外連携を密に行うための体制を整え、当社グループに係る訴訟等について、その情報を速やかに把握し、経営層や関係部門に情報共有を行うとともに、必要に応じ社外弁護士と連携して、その後の対処方針を検討する等、適時適切な対応を行っております。なお、当社グループが当事者となっている主な訴訟については「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 38.偶発事象」をご参照ください。 ⑬ 人財確保の困難化について当社グループは、基本戦略の一つとして「基盤強化の推進」を掲げており、世界各国・各地域で事業展開し、100以上の国籍を持つ社員が働く当社グループ人財の多様性を活用し、コラボレーションを推進することにより、シナジー最大化を目指しております。一方、当社グループの中核であるたばこ事業に対する社会的イメージの低下等により、優秀な人財の確保及びその引き留めが重要な課題となっております。今後、人財の確保等を十分に行うことができなかった場合、将来の事業運営が困難となり、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、すべての企業活動及び成果は人財によって生み出されていることを強く認識しております。また、多様な人財こそが競争力の源泉であると認識のもと「人財マネジメントポリシー」を掲げ、世界中から優秀な人財を採用し、その育成・確保を一層強化しております。具体的には、経験者採用を実施することで、高度な専門性を有している等、各分野で必要とする人財の即時確保を行っています。加えて、たばこ事業においては、1990年代後半から2001年の間に生まれた世代であるジェネレーションZと呼ばれる世代が有するスキルが当社グループのイノベーションを後押しすると考え、当該世代の採用に注力しています。また、役職者を含むすべての従業員を対象に、それぞれのキャリアにおいて必要なスキルを身に付けられる研修を実施する等、当社グループのすべての従業員に成長の機会を提供し、人財の育成に努めています。同時に、ダイバーシティの推進を含め、働きやすい職場環境の維持・改善、公正な人事・処遇制度の整備及び適正な運用を行うとともに、多様性を尊重する制度と組織風土を整えています。 ⑭ 知的財産権の侵害について当社グループは、「質の高いトップライン成長」を実現するために、様々な知的財産を活用して、商品・サービスの付加価値向上を図っており、これらの知的財産の権利化を積極的に行っています。かかる状況において、当社グループの知的財産権が他者に侵害された場合には、当社グループの技術やブランドが十分に保護されず、当社グループの事業戦略や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループ商品・サービスが第三者の知的財産権を侵害したと認定された場合には、損害賠償の支払いが必要となる又は商品・サービスの提供が出来なくなるおそれがあり、当社グループの事業戦略や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、当社グループの知的財産権が他者に侵害されるリスクを回避するため、知的財産の権利化及び知的財産権の適切な管理等の対策を講じております。また、他者が有する知的財産権の侵害を未然に防止するため、知的財産権の権利状態の調査・モニタリングの実施等、適時適切に対応しております。 ⑮ 環境規制について当社グループは、国内外において研究開発及び製造を行っておりますが、その過程で発生する有害物質及び廃棄物等について、様々な環境保護に係る法的規制を受けています。将来、当社グループの事業活動により環境汚染等の問題が発生した場合、又は環境規制の導入若しくはその変更があった場合には、環境汚染賠償責任等の発生、企業のレピュテーションの低下、規制に対応した設備投資等の追加費用の発生、既存の事業活動が制限される等、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、環境汚染防止のため、環境関連法規の制定及び改正の継続的なモニタリング、関係部門への周知等、環境関連法規の遵守徹底を図るとともに、必要に応じて適切な対応を実施しております。例えば、当社グループでは製造拠点を中心にISO14001に基づく内部監査により環境関連法規の遵守状況を毎年確認しています。加えて3年に1度外部機関による監査を受ける事で、より強固な環境マネジメントシステムを構築しています。また、当社監査部及び国内グループ会社監査部門が環境監査を実施し、客観的な視点から評価しています。当該監査結果については、経営層に報告されるとともに関係部門と情報共有され、当社グループ全体の環境マネジメントシステムの改善につなげています。 ⑯ 情報セキュリティについて当社グループは事業運営にあたって、事業及び業務の効率的遂行のため各種情報技術を活用しております。そのため、不正アクセスやコンピュータウイルスによる攻撃、災害等の不測の事態によってシステムの障害及び機密情報の漏洩等が発生した場合には、情報システムの一時的な停止、社会的信用の低下、競合優位性の喪失及び当該事象に対する適切な対応を行うための費用負担の発生等、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、情報セキュリティに対する取組み姿勢を明確にするとともに、情報セキュリティ対策を網羅的かつ継続的に推進するために情報セキュリティに関する規程を整備し、当社グループが保有するシステムやデータ等の情報資産の適切な管理・保護に努めております。また、当社グループは、ハード・ソフト両面から情報セキュリティ強化に取組み、ハード面では、重要システムのセキュリティに関する技術・運用上の点検と改善を継続的に実施しています。ソフト面では、全従業員を対象とした情報セキュリティe-learningの実施等、従業員のセキュリティ教育に努めています。 (2)当社グループの事業に係るリスクたばこ事業に係るリスク① たばこ需要の減少についてたばこ需要の動向は地域によって変動はあるものの、経済環境、社会情勢、規制動向、増税及び値上げ等により減少する可能性があります。たばこ需要が減少した場合、販売数量の減少により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、お客様嗜好・行動の変化やニーズにマッチした製品の提供及び製品ポートフォリオの最適化に取組んでいます。また、既に強固な基盤を有する市場及び成長ポテンシャルが高い市場へバランス良く投資し、自律的な成長を目指すと同時に、更なる外部資源の獲得による成長機会の探索及び実行についても重要な戦略オプションと考え、特定の市場にのみ依存せず継続的に利益創出が可能な複数市場の確保を図っております。その他、増税や喫煙をめぐる規制の強化等に対しては、規制動向の正確・迅速な情報収集、公正でバランスの取れた規制策定に向けた政策立案に積極的に協力するための政府関係者(規制当局含む)やあらゆるステークホルダーとの建設的な対話、増税影響を最小化するための適切な価格設定や更なるコスト効率化等に取組んでいます。 ② たばこに課せられる税金についてたばこ税については、各国で財政及び公衆衛生の観点による増税議論が行われ、実際に増税が行われております。また、多くの国で、国家財政の改善に向けた消費税又はVAT(Value-Added Tax、付加価値税)等それに類する税金の引き上げが行われております。各国においてたばこに課せられる税の種類又はその税率の変更を予測することは困難であり、増税が想定外のタイミング、頻度、税率又は地域で行われた場合、当社グループは、増税に迅速かつ適切に対応することができない可能性があります。また、たばこに課せられる税金が引き上げられた場合、これに対応してたばこの小売価格の値上げを行えば、たばこ需要の減少や安価な銘柄への需要の移行、密輸や偽造等の不法取引の発生又は増加を促す可能性があり、一方で、かかる値上げを行わなければ、たばこ事業の収益構造の悪化をもたらすことから、いずれも当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、お客様嗜好・行動の変化やニーズにマッチした製品の提供、製品ポートフォリオの最適化、特定の市場にのみ依存せず継続的に利益創出が可能な複数市場の確保、増税に係る動向の正確・迅速な情報収集、政府や規制当局との建設的な対話、増税影響を最小化するための適切な価格設定や更なるコスト効率化等に取組んでいます。 ③ 製造たばこに対する規制について・海外の状況についてたばこ規制環境は、2005年2月に発効した「たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約(FCTC)」を契機に、年々厳しくなる傾向にあります。当該条約は、喫煙の広がりの継続的かつ実質的な抑制を目的としており、たばこ需要減少のための価格及び課税措置についての条項、たばこ需要減少のための非価格措置についての条項(受動喫煙からの保護、たばこ製品の含有物・排出物に関する規制、たばこ製品についての情報の開示に関する規制、たばこ製品の包装及び表示に関する規制、たばこの広告、販売促進及びスポンサーシップに関する規制等)、たばこの供給減少に関する措置についての条項(たばこ製品の不法取引を防止するための措置、たばこ製品の未成年者への販売を防止するための措置等)等を規定しています(日本政府は2004年6月に当該条約を受諾しています)。なお、当該条約においては、各締約国の一般的義務として、たばこ規制戦略、計画及びプログラムの策定、実施、定期的な更新、及び検討を行うことが定められていますが、各締約国における具体的規制の内容・範囲・方法等は各国に委ねられています。当該条約発効後、締約国会議(COP)が定期的に開催され、各条項に係るガイドラインや議定書(FCTCとは別に批准・受諾等を要する)を策定する等、締約国間での議論が継続しています。各国の具体的規制として、当社グループの重要市場であるロシアにおいては、2013年2月にたばこ製品の店頭陳列規制、販売場所規制、広告・販売促進・スポンサーシップの禁止、最低小売価格の設定、公共の場所における喫煙禁止、不法取引対策等を含む包括的たばこ規制法が成立し、同年6月から段階的に施行されております。また、EUにおいては、2001年7月に公布された「たばこ製品指令(EU TPD)」が改定され、たばこ製品の包装・表示規制の強化、たばこ製品の添加物規制、電子たばこ製品関連規制、不法品対策等を含むその改定指令が、2014年5月に発効し、各加盟国では本指令に基づいた規制が導入されております。更に、2012年12月に、豪州が規定のフォントスタイル及びフォント色での製品名の刷記を除き、たばこパッケージにロゴ・ブランドイメージ又は販売促進文言を刷記することを禁止するプレーンパッケージ規制を導入しております。現在、同様の規制が、フランス、英国等で導入済であり、複数国が導入を検討又は決定している状況にあります。その他、例えば米国連邦政府においては、フレーバー付き電子たばこの一部について販売禁止規制が導入される等、電子たばこへも規制拡大の動きが見られます。将来における販売活動、マーケティング、包装・表示、たばこ製品及び喫煙に関する法律・規則の正確な内容を予測することは困難ですが、当社グループは、国内外において、上記のような規制を含む様々な規制が広がっていくものと予測しています。 ・国内の状況についてたばこ事業法、関連法令及び業界自主規準は日本国内における製造たばこの販売及び販売促進活動に関する規制を設けており、この規制には広告活動や製造たばこの包装に製造たばこの消費と健康の関係に関して注意を促す文言を表示することも含まれております。2003年11月、たばこ事業法施行規則が改正され、製造たばこの包装に表示するたばこの消費と健康に関する注意文言等の見直しが行われ、2005年7月以降、すべての国内向け製造たばこが改正後の規則に従って販売されております。また、財務大臣は、たばこ事業法第39条(注意表示)及び第40条(広告に関する勧告等)に基づき、「製造たばこに係る広告を行う際の指針」(以下、「広告指針」という)を示しており、広告指針は上記のたばこ事業法施行規則改正を踏まえ、2004年3月に改正されております(詳細については、以下(3)③ⅰの脚注2及び3をご参照ください)。一般社団法人日本たばこ協会も広告及び販売促進活動等に関する自主規準を設けており、当社を含む会員各社は、これを遵守しております。なお、2016年2月には、財政制度等審議会たばこ事業等分科会の下に表示等部会が新設され、広告指針のあり方に関する専門的な検討が行われました。表示等部会は、2016年6月にたばこ事業等分科会に対し検討結果を報告しており、たばこ事業等分科会においてこれを踏まえた更なる議論が行われた結果、2018年12月28日に「注意文言表示規制・広告規制の見直し等について」が公開されました。これに基づき、2019年6月14日、たばこ事業法施行規則及び広告指針、関連告示の一部改正が公布されたことを受け、同日、一般社団法人日本たばこ協会の設ける自主規準の改定がなされました(たばこ事業法施行規則及び広告指針の改正については、以下(3)③ⅰの脚注4及び5をご参照ください)。本改定では、製造たばこに係る規準の改定に加え、加熱式たばこの製造たばこ部分に係る規準の新設、加熱式たばこの製造たばこ以外の部分(加熱式たばこを加熱するための機器)に係る規準の新設、たばこに係る企業活動及び喫煙マナー向上を提唱するテレビ広告に関する規準の新設がなされております。具体的には、製造たばこの包装における注意文言表示については、2020年7月1日までに、最新の科学的知見に即した文言の追加・改定及び注意文言の表示面積を50%以上へ拡大する等の新たな表示方法へ切り替えることが定められました。また、広告規制については、インターネット広告等について未成年者を対象としないためのより実効性の高い措置を講じる、店頭広告の大きさや掲示方法について新たに必要な制限を行う等、自主規準の改定が行われました。受動喫煙防止の観点からは、2018年7月に「健康増進法の一部を改正する法律」(平成30年7月25日法律第78号)(以下、「本法律」という)が成立し、多くの人が利用する施設ごとに、望まない受動喫煙を防止するための対策が強化されました。本法律では、第一種施設(学校、病院、行政機関等)、第二種施設(飲食店・事務所・工場等、第一種施設及び後述の喫煙目的施設以外の施設)、喫煙目的施設(公衆喫煙所・喫煙を主たる目的とするバーやスナック等・店内で喫煙可能なたばこ販売店)と3つの施設に区分され、施設ごとに求められる措置が異なります。第一種施設においては、「原則敷地内禁煙」となりましたが、一定の要件を満たした屋外喫煙所を設置することは可能です。第二種施設においては、「原則屋内禁煙」となりましたが、一定の要件を満たした喫煙専用室等を設置することは可能です。また、一定の要件を満たした飲食店においては、店舗全体を喫煙可とすることも可能です。喫煙目的施設においては、施設内で喫煙が可能です。本法律が2020年4月1日から全面施行され、喫煙場所が減少していくものと認識しております。喫煙環境の具体的変化を詳細に見通すことは困難ですが、当社グループの業績への影響は一定程度あるものと認識しております。 ・当社グループの業績への影響について将来における販売活動、マーケティング、包装・表示、たばこ製品及び喫煙に関する法律、規則及び業界のガイドラインの正確な内容を予測することはできませんが、当社グループは、たばこ製品を販売する各国において上記のような規制又は新たな規制(地方自治体による規制を含む)が広がっていくものと予測しております。当社グループとしては、たばこに関する適切かつ合理的な規制については支持する姿勢ではありますが、上記のようなたばこに関する規制が強化された場合、又はかかる規制強化に適時適切に対応できなかった場合には、たばこに対する需要及び市場シェアの減少や、新たな規制に対応するための費用等の要因を通じて、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。たばこ事業においては、規制動向の正確・迅速な情報収集、政府や規制当局及びあらゆるステークホルダーとの建設的な対話等に取組んでいます。 ④ 密輸及び偽造等の不法取引について当社グループはサステナビリティ戦略を策定しており、各事業において優先的に取組む注力分野を設定し、日々様々なサステナビリティの課題に取組んでいます。たばこ事業においては「事業環境を取り巻く規制への適切な対応と不法取引の防止」を注力分野の一つとして選定し、その対策に取組んでいます。たばこ業界が直面している主要な問題の一つとして、たばこ製品の密輸及び偽造等の不法取引の増加が挙げられます。不法取引は、国ごとの税制及び課税水準の違いによる価格差等を要因にしていると考えられ、大幅な増税を機に増加する傾向にあります。不法に取引されたたばこは、メーカーにとってはブランド・企業の信頼性の毀損をもたらし、政府にとっては税収の減収につながることから、各たばこ企業とも政府当局と協力し、その撲滅に力を入れております。当社グループでは、EU(加盟国を含む)及びカナダ政府当局との間で不法取引を解決するための協力契約をそれぞれ締結する等、その対策に取組んでおりますが、密輸及び偽造等の不法取引の増大が、ブランド価値を毀損すること、又は不法取引を撲滅するための対策等に多額の費用を要すること等により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、お客様、社会、当社グループの事業及び高い評価を守るため、不法取引の防止に努める不法取引対策チームを組織しています。不法取引対策チームは当社グループの各マーケットとともに、正規品が違法なルートに横流しされることを防ぎ、市場から違法なたばこ製品を取り除くため、関係当局に協力しています。当該チームは、官民パートナーシップを通じ、不法取引の脅威について、各国政府や関係当局と積極的な対話を続け、世界中で関係当局に偽造品の見分け方を伝えるプログラムを実施しています。また、当社グループではたばこ製品追跡システムも展開・運営しており、サプライチェーンに沿った製品の移動を追跡・分析することができます。この追跡システムは、10年以上に亘り、コンプライアンス方針の重要な一端を担っており、当初は自主的に始めましたが、最近はそのような追跡システムを要求する法令が制定されるに至っており、アラブ首長国連邦、サウジアラビア、ロシアでは既に施行され、2019年5月にはEU全加盟国を対象とする、地域レベルとして初のたばこ製品追跡システムに関するEU指令が施行されています。加えて、厳格なコンプライアンス方針に則り、信頼できる相手先とのみ取引を行う、非正規品の購入が及ぼす悪影響をお客様に理解していただく等、不法取引の防止に向けた取組みを行っています。 医薬事業に係るリスク① 医薬品の研究開発・製造販売について医薬事業では、画期的なオリジナル新薬を早期に世界の患者様にお届けするために、研究開発に取組んでおります。新薬開発には多大な投資及び時間を要し、また新薬創出のハードルは年々上昇しており、開発の途中で期待された有効性や安全性が確認できない、開発の途中で想定外の副作用が発生する等、開発が遅延若しくは中断する場合があります。そのような場合は、投資が期待されるリターンをもたらさない、若しくはリターンが遅延する等、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、開発された医薬品は世界各国の所轄官庁の厳しい審査を受けて承認されておりますが、発売後に予期せぬ副作用等により販売中止や製品回収等の事態に発展した場合は、売上収益の減少、販売中止及び製品回収に係る費用の発生、社会的信用の低下等、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。医薬事業では、これまで蓄積してきた低分子創薬の基盤及び知見を活用できる疾患領域へ注力することで資源を最大限に有効活用しており、AIやデータサイエンスを活用した効率的な創薬研究により研究開発期間の短縮及びコスト削減に取組んでおります。また、国内外の企業やアカデミアとの協業による独自創薬技術確立への取組みにより、研究開発の加速、創薬確率の向上を図っており、積極的な化合物の導出、導入によるパイプラインを拡充することで、安定的な収益基盤の構築を図っております。副作用については、発売後の医薬品について安全性情報を収集・評価し、医薬品の安全性確保及び適正使用のために必要な対応に努めております。 ② 法規制及び医療政策等について医薬事業では、各国の政策による医薬品の品質、有効性及び安全性を確保するための様々な規制のもと運営を行っております。医薬業界を取り巻く環境は、各国政府の医療費の抑制や国内における薬価制度の抜本的改革等、引き続き厳しい状況が予想されます。薬事関連規制が厳格化された場合は製品を規格に適合させるための追加費用の発生、薬価基準の改定を含む医療制度及び行政施策の動向により薬価が想定に比べ低下した場合は売上収益の減少等、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。医薬事業では、薬事関連規制や薬価制度改革の他、行政動向を継続的にモニタリングすることで改正内容を早期に把握し、適切な対応に努めております。また、薬価については、イノベーティブな製品を継続的に創出するとともに、その価値を示す科学的根拠となるエビデンスの構築に努めています。 ③ 特定のライセンス・製造委託先への依存について医薬事業では、次世代戦略品の研究開発推進と各製品の価値最大化を通じ、当社グループへの安定的な利益貢献を目指しています。研究開発にあたっては、前臨床段階の研究テーマの更なる充実や、ファーストインクラスを意識したより精度の高い開発戦略構築により、次世代戦略品の研究開発を推進し、同時に自社化合物の価値を最大化する最適なタイミングでの導出活動に取組んでおり、ライセンスパートナー企業との緊密な連携を図っています。また各製品の製造は外部委託しており、当該提携先とも緊密な連携を図っています。今後提携先との契約が変更・解消された場合、提携に遅延・停滞等が発生した場合、契約時に期待したリターンをもたらさない、若しくはリターンが遅延する等、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。医薬事業では、提携に際し多方面からの分析・評価を行った上で提携可否を判断しており、契約締結においては、発生しうるリスクを想定し、これを低減するための協議と合意形成に努めています。また、提携中も関係性の向上を図り、継続的提携関係の維持・発展に努めています。 加工食品事業に係るリスク① 食の安全・品質について加工食品事業は、安全で高品質な食品をお客様にお届けすることを使命として掲げ、冷食・常温事業、調味料事業、ベーカリー事業の3つの主力事業がそれぞれに食の安全管理機能を担っており、食の安全管理に万全を期した事業運営を行っております。しかしながら当社グループの想定を超える食の安全・品質に関わる問題が発生した場合には、当社グループの社会的信用が低下・毀損するとともに、製品の回収及び損害賠償請求対応等のための費用が発生し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。加工食品事業においては、「フードセーフティ」「フードディフェンス」「フードクオリティ」「フードコミュニケーション」という4つの視点で安全・安心な製品提供に向けた継続的な品質保証活動を行うとともに、定期的な監査でその有効性を確認しています。また、「最高水準の食の安全」を目指した管理体制基盤を構築することを目的に、当社が加工食品事業全体の食の安全管理に関する方針・規程・ガイドラインを策定し、各事業会社がその運用にあたっており、当社は各事業会社の取組みについてモニタリングを実施しております。加えて、2020年度より稼働を開始した 1工場を除き、国内外の自社グループ工場と生産委託を行っているすべての冷凍食品工場においては、食品の安全管理に関する国際規格であるISO22000又はFSSC22000を取得しており、当該1工場についても、現在、ISO22000及びFSSC22000の取得を進めております。 ② 食品の規制について加工食品事業は、食品安全基本法、食品衛生法、食品表示法等、様々な法的規制を受けております。加工食品事業は安全で高品質な食品をお客様にお届けすることを使命として掲げており、当社グループはこれらすべての法的規制を遵守すべく、コンプライアンスの徹底を図っております。しかしながら、法的規制の導入若しくは変更があった場合、規制遵守のための追加費用の発生、既存の事業活動が制限される等、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。加工食品事業においては、規制の導入及び改正を継続的にモニタリング、適切に情報収集し、追加対応の検討を行う等、事前に規制の導入及び改正に備えるとともに、必要に応じて適切な対応を取っています。(3)上記以外に、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項① 日本国政府及び財務大臣との関係等について日本国政府はJT法に基づいて、常時、当社の発行済株式総数の3分の1を超える株式を保有することとされており、当年度末現在において、当社の発行済株式総数の33.35%を保有しております。したがって、日本国政府は、当社の株主総会において取締役の選任等の普通決議事項について重大な影響を及ぼすことができ、また合併、資本金の減少、定款変更等の特別決議事項については拒否権を有することになります。また、財務大臣はJT法及びたばこ事業法に従い、当社を監督する権限等を有しております。なお、JT法上、当社の営む事業の範囲は、「製造たばこの製造、販売及び輸入に関する事業及びこれに附帯する事業のほか、当社の目的を達成するために必要な事業」とされており、かつ、「当社の目的を達成するために必要な事業」については財務大臣の認可を受ける必要があります。したがって、現在認可を受けている事業の範囲を超えて新たな事業を営もうとする際には、財務大臣の認可が必要になります(詳細については、下記③ⅱをご参照ください)。上記のとおり、日本国政府は、当社に対して株主としての権利に加え、JT法及びたばこ事業法に従い、監督する権限等を有しておりますが、日本国政府の利害が他の株主のそれと一致する保証はなく、他の株主の利益に悪影響を及ぼす可能性があります。また、2011年12月2日公布の「東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法」において、政府は、2022年度までの間において復興財源に充てる収入を確保することを旨として、当社株式について、たばこ事業法等に基づくたばこ関連産業への国の関与の在り方を勘案し、当社株式の保有の在り方を見直すことによる処分の可能性について検討を行うこととされております。 ② 葉たばこの買入れ等について当社の国内産葉たばこの買入れについては、たばこ事業法に基づき、国内の耕作者と毎年たばこの種類別の耕作面積並びに葉たばこの種類別及び品位別の価格を定めた葉たばこの買入れに関する契約を締結し、当社は、この契約に基づいて生産された葉たばこについては、製造たばこの原料の用に適さないものを除き、すべて買い入れる義務があります。当社がこの契約を締結しようとするときは、耕作総面積及び葉たばこの価格について、国内の耕作者を代表する者及び学識経験のある者のうちから財務大臣の認可を受けた委員で構成される「葉たばこ審議会」の意見を尊重することとされております(詳細については、下記③ⅰをご参照ください)。他の多くの国内農産物と同様に国内産葉たばこの生産費は外国産葉たばこの生産費に比して高いため、国内産葉たばこ(再乾燥前)の買入価格も、外国産葉たばこ(再乾燥済み)に対し約3倍と割高となっております。したがって、国内産葉たばこを実質的にすべて買い入れる義務は、外国産葉たばこのみを使用する他のグローバルたばこ企業に比して、当社グループの競争力に悪影響を与える可能性があります。 ③ 提出会社の事業に係る法律関連事項等 ⅰたばこ事業法(昭和59年8月10日法律第68号) 内容1.目的 この法律は、たばこ専売制度の廃止に伴い、製造たばこに係る租税が財政収入において占める地位等にかんがみ、製造たばこの原料用としての国内産の葉たばこの生産及び買入れ並びに製造たばこの製造及び販売の事業等に関し所要の調整を行うことにより、我が国たばこ産業の健全な発展を図り、もって財政収入の安定的確保及び国民経済の健全な発展に資することを目的とする。(第1条)2.原料用国内産葉たばこの生産及び買入れ(1)日本たばこ産業株式会社(以下「会社」という。)は、国内産の葉たばこの買入れを行おうとする場合は、あらかじめ、会社に売り渡す目的をもってたばこを耕作しようとする者(以下「耕作者」という。)とたばこの種類別の耕作面積並びに葉たばこの種類別及び品位別の価格を定めた葉たばこの買入れに関する契約を締結するものとする。(第3条) (2)会社は、契約に基づいて生産された葉たばこについては、製造たばこの原料の用に適さないものを除き、すべて買い入れるものとする。(第3条) (3)会社は、契約を締結しようとするときは、たばこの種類別の耕作総面積及び葉たばこの価格について、あらかじめ、会社に置かれる葉たばこ審議会に諮り、その意見を尊重するものとする。(第4条及び第7条) (4)葉たばこ審議会は、葉たばこの価格について、生産費及び物価その他の経済事情を参酌し、葉たばこの再生産を確保することを旨として審議するものとする。(第4条) (5)会社は、たばこの種類別の耕作総面積の地域別の内訳をたばこ耕作組合中央会(以下「中央会」という。)の意見を聴いて定め、その範囲内において耕作者と契約を締結するものとする。(第5条) (6)たばこ耕作組合の組合員である耕作者が中央会に対し葉たばこの価格等の基本的事項の約定を委託したときは、会社は、中央会と当該基本的事項を約定するものとするとともに、当該約定は、会社と当該耕作者との間で締結される契約の一部とみなす。(第6条)3.製造たばこの製造(1)製造たばこは、会社でなければ、製造してはならない。(第8条) (2)会社は、その製造する製造たばこの品目別倉出価格の最高額について、財務大臣の認可を受けなければならない。(第9条) (3)会社は、製造たばこに係る地域的な需給状況を勘案して、その円滑な供給を図るよう努めるものとする。(第10条)4.製造たばこの販売(1)自ら輸入した製造たばこの販売を業として行おうとする者は、財務大臣の登録を受けなければならないものとし、当該登録及び当該登録を受けた者(以下「特定販売業者」という。)に関し、必要な規定が設けられている。(第11条~第19条) (2)製造たばこの卸売販売を業として行おうとする者は、当分の間、財務大臣の登録を受けなければならないものとし、当該登録及び当該登録を受けた者に関し、必要な規定が設けられている。(第20条及び第21条) (3)製造たばこの小売販売を業として行おうとする者は、当分の間、財務大臣の許可を受けなければならないものとし、当該許可及び当該許可を受けた者(以下「小売販売業者」という。)に関し、必要な規定が設けられている。(第22条~第32条) (4)会社又は特定販売業者は、その製造し、又は輸入する製造たばこを販売しようとするときは、当分の間、その品目毎の小売定価を定め、財務大臣の認可を受け、また、これを変更しようとするときも同様に認可を受けなければならないものとし、これらの認可の申請があった場合には、財務大臣は、消費者の利益を不当に害することとなると認めるとき等を除き認可しなければならないとする等、当該認可に関し、必要な規定が設けられている。(第33条~第35条)((注)1) (5)小売販売業者は、財務大臣の認可に係る小売定価によらなければ、製造たばこを販売してはならない。(第36条) 内容5.その他(1)会社又は特定販売業者は、その製造し、又は輸入した製造たばこを販売する時までに、消費者に対し製造たばこの消費と健康の関係に関して注意を促すための財務省令で定める文言を表示しなければならない。(第39条)(注)2、4 (2)製造たばこに係る広告を行う者は、未成年者の喫煙防止等に配慮するとともに、その広告が過度にわたることがないように努めなければならないものとし、財務大臣は、広告を行う者に対し、必要な措置を行うことができる。(第40条)(注)3、5(注)1.いわゆる定価制度を当分の間維持するとは、1904年以来、定価制がとられ、一定の流通秩序が形成され、定着してきていることから、これを一挙に廃止した場合の流通秩序の混乱を避けるための措置であると承知しております。なお、たばこはいわゆる公共財・サービスとは異なる嗜好品であり、輸入自由化等に伴い完全に自由化された流通市場におきましては、会社も特定販売業者も各々が独自の経営判断に基づいて、財務大臣に対する申請価格を定めております。また、小売定価の認可に関し、1984年のたばこ事業法案の国会審議において、政府委員より次のような趣旨の答弁がなされたと承知しております。たばこの小売定価については、たばこ事業法において、小売定価の認可の申請があった場合には、大蔵大臣は、消費者の利益を不当に害することとなると認められるとき、又は倉出価格(国産品)もしくは輸入価格(輸入品)に照らして不当に低いと認められるときには例外的に認可しないことができるとされており、このような場合でない限り認可しなければならないとされ、このたばこ事業法の趣旨に基づき認可を行っているところである。2.2003年11月、たばこ事業法施行規則が改正され、製造たばこの包装に表示するたばこの消費と健康に関する注意文言の見直しが行われました。改正された同施行規則では、注意文言は、直接喫煙(肺がん、心筋梗塞、脳卒中及び肺気腫)に関する4種類の文言と、妊婦と喫煙、受動喫煙、喫煙への依存及び未成年者の喫煙に関する4種類の文言の計8種類の文言とすること、直接喫煙に関する4種類の文言とそれ以外の4種類の文言のうち、それぞれ一つ以上を選び、たばこ包装の「主要な面」に一つずつ表示し、これらの文言が年間を通じて品目及び包装ごとに概ね均等に表示されるようにすること、これらの文言の表示については、それぞれ「主要な面」の面積の30%以上を占める部分とすること等が規定されております。加えて、「マイルド」「ライト」等の用語を使用する場合には、消費者にたばこの消費と健康との関係に関して誤解を生じさせないため、それらの用語は健康に及ぼす影響が他のたばこと比べて小さいことを意味するものではない旨を明らかにする文言をそれらの用語を使用しているたばこの包装に表示しなければならないとの規定が設けられております。2005年7月1日から、製造たばこの販売に際しては、これらの規定に従っております。3.2004年3月、「製造たばこに係る広告を行う際の指針」が改正され、屋外におけるたばこ製品の広告(ポスター・看板等)は原則として行わないこととされております。そのほか、たばこ広告に記載される注意文言の表示及び内容に関する事項を含んでおります。4.2019年6月、たばこ事業法施行規則が改正され、製造たばこの包装に表示するたばこの消費と健康に関する注意文言の見直しが行われました。改正された同施行規則では、加熱式たばこについての注意文言が新たに設けられた他、「他者への影響」に関する注意文言をたばこ包装の「主要な面」の表面に、「未成年者(20歳未満のもの)の喫煙防止」及び「喫煙者本人への影響」に関する注意文言を裏面に表示すること、これらの文言の表示については、それぞれ「主要な面」の面積の50%以上を占める部分とすること等が規定されております。加えて、「マイルド」「ライト」等の用語を使用する場合における、それらの用語は健康に及ぼす影響が他のたばこと比べて小さいことを意味するものではない旨を明らかにする文言は、それらの用語を使用しているたばこの包装の「主要な面」の表面に表示しなければならないとの規定が設けられております。また、たばこの包装へのニコチン・タール量の表示について、消費者にこれらの表示が健康に及ぼす悪影響の軽重を示しているとの誤解を生じさせないため、ニコチン・タールの摂取量は、吸い方により包装に表示された値とは異なる旨、たばこの包装に表示しなければならないとの規定が設けられております。これらの注意文言の表示は、加熱式たばこ及び一定の販売本数以上(2018年4月から2019年3月の販売本数が1億本以上)の紙巻たばこ製品については2020年4月1日、それ以外の銘柄については2020年7月1日以降に出荷される製品に表示することが義務付けられております。5.2019年6月、「製造たばこに係る広告を行う際の指針」が改正され、たばこ製品の広告を行うことができる場所及び郵送等による場合を除いた見本たばこ、チラシ、カタログ及びパンフレット等の配布ができる場所を「たばこの販売場所」、「喫煙所」及び「成人のみが利用する場所」とされております。その他、たばこ広告に記載される注意文言の表示及び内容に関する事項、並びに加熱式たばこを加熱するための機器に関する事項を含んでおります。 ⅱ日本たばこ産業株式会社法(昭和59年8月10日法律第69号) 内容1.会社の目的 日本たばこ産業株式会社は、たばこ事業法第1条に規定する目的を達成するため、製造たばこの製造、販売及び輸入に関する事業を経営することを目的とする株式会社とする。(第1条)2.株式 政府は、常時、日本たばこ産業株式会社(以下「会社」という。)が発行している株式(株主総会において決議することができる事項の全部について議決権を行使することができないものと定められた種類の株式を除く。以下この項において同じ。)の総数の三分の一を超える株式を保有していなければならない。(第2条第1項) 会社が発行する株式若しくは新株予約権を引き受ける者の募集をしようとする場合、又は株式交換若しくは株式交付に際して株式(自己株式を除く。)、新株予約権(自己新株予約権を除く。)若しくは新株予約権付社債(自己新株予約権付社債を除く。)を交付しようとする場合には、財務大臣の認可を受けなければならない。(第2条第2項) 政府の保有する会社の株式の処分は、その年度の予算をもって国会の議決を経た限度数の範囲内でなければならない。(第3条)3.事業の範囲 会社は、上記1に記載の目的を達成するため、次の事業を営むものとする。 (1)製造たばこの製造、販売及び輸入の事業 (2)前号の事業に附帯する事業 (3)前2号に掲げるもののほか、会社の目的を達成するために必要な事業 なお、会社は上記(3)に掲げる事業を営もうとするときは、財務大臣の認可を受けなければならない。(第5条)4.監督(1)会社の取締役、執行役及び監査役の選任及び解任の決議は、財務大臣の認可を受けなければその効力を生じない。(第7条) (2)会社の定款の変更、剰余金の処分(損失の処理を除く。)、合併、分割又は解散の決議は、財務大臣の認可を受けなければその効力を生じない。(第8条) (3)会社は、毎事業年度の開始前に事業計画を定め、財務大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも同様とする。(第9条) (4)会社は、毎事業年度終了後3月以内に、貸借対照表、損益計算書及び事業報告書を財務大臣に提出しなければならない。(第10条) (5)会社は、製造工場及びこれに準ずる重要な財産を譲渡しようとする等のときは、財務大臣の認可を受けなければならない。(第11条) (6)財務大臣は、この法律及びたばこ事業法の定めるところに従い会社を監督するものとし、これらの法律を施行するため、必要な措置をとることができる。(第12条及び第13条) ⅲたばこ税に係る法律(たばこ特別税を含む) 内容 国たばこ税たばこ特別税地方たばこ税1.税目(注)1たばこ税たばこ特別税道府県たばこ税(都に準用)市町村たばこ税(特別区に準用)2.納税義務者(注)2製造たばこの製造者又は製造たばこを保税地域から引き取る者製造たばこを小売販売業者に売り渡す製造たばこの製造者、特定販売業者又は卸売販売業者3.課税標準(注)3製造たばこの製造場から移出し、又は保税地域から引き取る製造たばこの本数(紙巻たばこ以外は所定の本数換算)小売業者への売渡しに係る製造たばこの本数(紙巻たばこ以外は所定の本数換算)4.税率(注)4 5千本につき6,302円千本につき820円千本につき1,000円千本につき6,122円 2021年10月1日以降千本につき6,802円千本につき820円千本につき1,070円千本につき6,552円5.申告納付(注)6製造たばこの製造者については毎月分を移出した月の翌月末日までに申告納付し、保税地域から引き取る者については引き取る時までに申告納付道府県の区域内に所在する小売販売業者の営業所に係る売渡しについて、毎月分を当該売渡しを行なった月の翌月末日までに当該道府県に申告納付市町村の区域内に所在する小売販売業者の営業所に係る売渡しについて、毎月分を当該売渡しを行なった月の翌月末日までに当該市町村に申告納付(注)1.たばこ税法第3条、一般会計における債務の承継等に伴い必要な財源の確保に係る特別措置に関する法律第4条並びに地方税法第1条第2項、第4条及び第5条2.たばこ税法第4条、一般会計における債務の承継等に伴い必要な財源の確保に係る特別措置に関する法律第5条並びに地方税法第74条の2第1項及び第465条第1項3.たばこ税法第10条、一般会計における債務の承継等に伴い必要な財源の確保に係る特別措置に関する法律第7条並びに地方税法第74条の4及び第467条4.たばこ税法第11条第1項、一般会計における債務の承継等に伴い必要な財源の確保に係る特別措置に関する法律第8条第1項、地方税法第74条の5及び第468条5.「4.税率」に関して2018年度税制改正に伴い、同年10月1日より、国及び地方のたばこ税の税率について段階的な見直しが行われ、2021年10月1日に新たな税率が適用されております。所得税法等の一部を改正する法律(平成27年3月31日法律第9号)及び地方税法等の一部を改正する法律(平成27年3月31日法律第2号)により、2019年10月1日に旧3級品(1985年4月1日に廃止された製造たばこ定価法に規定する紙巻たばこ三級品であった製造たばこで、同法廃止のときにおける品目と同一のもの)の特例税率は廃止されています。6.たばこ税法第17条~第20条、一般会計における債務の承継等に伴い必要な財源の確保に係る特別措置に関する法律第12条並びに地方税法第74条の10及び第473条7.高負担の個別物品税が課せられているたばこに係る税制については、一般的には、各年度の政府の税制改正の一環として検討が行なわれ、税制の改正を行おうとする場合には、税制調査会等の審議を通じて政府としての方針決定後、立法府での審議・議決を経て決定されることとなります。なお、政府としての方針が決定されるに当たっては、税制改正大綱が閣議決定された上で、法律案の閣議決定を経て確定されます。 ⅳ紙巻たばこ以外の製造たばこに適用される課税方法について たばこ税の課税標準は、紙巻たばこの本数によるものとされていますが、紙巻たばこ以外の製造たばこについては本数で捉えられないこと等を踏まえ、次の製造たばこの区分に応じて、それぞれの区分の重量をもって紙巻たばこ1本に換算することとされています。 区分課税標準換算方法喫煙用の製造たばこ パイプたばこ重量から換算した紙巻たばこの本数重量1gをもって紙巻たばこ1本に換算する 葉巻たばこ 刻みたばこ重量2gをもって紙巻たばこ1本に換算する 加熱式たばこ別途(下掲参照)かみ用の製造たばこ重量から換算した紙巻たばこの本数重量2gをもって紙巻たばこ1本に換算するかぎ用の製造たばこ(注)2020年度税制改正に伴うたばこ税の見直しとして、軽量な葉巻たばこ(1本当たりの重量が1g未満の葉巻たばこをいう。)の課税標準について見直しが実施されました。詳細は下記[たばこ税制をめぐる主な動きと当社の対応]の脚注2をご参照ください。 加熱式たばこについては、2018年度税制改正前においては、「パイプたばこ」に区分され、重量1グラムを紙巻たばこ1本に換算した上で当該本数に対し紙巻たばこの税率が適用されておりましたが、改正後は、同年10月1日より加熱式たばこの課税区分が新設され、該当する製造たばこは新しく定められた以下の換算方法により紙巻たばこの本数に換算することとなりました。なお、当該加熱式たばこに係る課税方式の見直しについては、2018年10月1日から2022年10月1日までの期間において、段階的に実施する旨の経過措置が講じられています。 加熱式たばこの課税標準 換算方法改正前の換算方法重量から換算した紙巻たばこの本数(A)加熱式たばこの重量1gをもって紙巻たばこ1本に換算する改正後の換算方法重量及び価格から換算した紙巻たばこの本数(B)加熱式たばこの所定の重量(注1) 0.4gをもって紙巻たばこ0.5本に換算する(C)紙巻たばこ1本当たりの平均小売価格(注2)をもって加熱式たばこの小売価格(除く消費税相当額)を紙巻たばこの0.5本に換算する(注1)フィルター、その他の一定の物品の重量を含まない重量(注2)紙巻たばこ1本当たりの国及び地方のたばこ税並びにたばこ特別税に相当する金額の合計額を100分の60で除して計算した金額 経過措置期間中における換算本数(課税標準)2018年9月30日以前(A)×1.0改正2018年10月(A)×0.8 +{(B)+(C)}
FY2019|24,466 文字
2【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。ただし、以下に記載したリスクは当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、記載されたリスク以外のリスクも存在します。かかるリスク要因のいずれによっても、投資家の判断に影響を及ぼす可能性があります。なお、本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、別段の表示が無い限り、当該事項は提出日現在において判断したものです。 (1)当社グループの事業及び収益構造並びに経営方針に係る事項① 連結売上収益に占める日本市場のたばこ売上収益の重要性について 当社グループは、たばこ事業を中心に70以上の国と地域で事業を展開、また130以上の国と地域で製品を販売しております。その中でも日本市場におけるたばこの売上収益は、当社グループの売上収益に相当程度貢献しております。したがって、日本市場が何らかの悪影響を受けた場合は、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります(たばこ事業に係るリスクの詳細については、下記「(2)当社グループのたばこ事業に係る事項」をご参照ください)。 ② 事業拡大について 当社グループは、医薬事業及び加工食品事業が、当社グループの中長期に亘る持続的な利益成長を補完する役割として、将来においても安定的かつ更なる利益貢献をするものと考えており、引き続きこれらの事業に対する投資を行う予定ですが、かかる投資が期待されるリターンをもたらすという保証はありません。 当社グループは、RJRナビスコ社の米国外たばこ事業の取得(1999年、買収額約78億ドル(9,440億円、取得時の為替レートにより算出、以下同じ))、Gallaher社の買収(2007年、買収額約75億ポンド(1兆7,200億円))、㈱加ト吉(現:テーブルマーク㈱)の買収(2008年、買収額約1,090億円)、Natural American Spiritの米国外たばこ事業の取得(2016年、買収額約50億ドル(約5,914億円))をはじめとして、事業の拡大に向け、積極的に外部の経営資源を獲得してまいりました。当社グループは、事業の拡大のために、他企業の買収、他企業への出資、他企業との提携及び協力体制構築等の検討を行い、その結果、将来の当社グループの業績に貢献すると判断した場合には、これらを実行することもあり得ます。しかしながら、異なる地理的又は文化的背景により営業、人員、技術及び組織の統合ができない場合、買収又は提携した事業における製品に対する継続的な需要を維持し又はかかる製品を製造販売することができない場合、現在行われている事業を継続することができない場合、買収した事業における優秀な人財を保持し又は従業員の士気を維持することができない場合、当社グループの内部統制体制を買収した事業に適用することができない場合、効果的なブランド及び製品ポートフォリオを構築することができない場合、異なる製品ラインにおける販売及び市場戦略の連携ができない場合、並びに現在行われている事業から経営者の注意が分散される場合等により、当社グループの期待する成果が得られない場合、又は、想定しなかった重大な問題点が買収後に発見された場合等には、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループは、買収に伴い、相当額ののれん及び無形資産を連結財政状態計算書に計上しており、当年度末現在、のれん及び無形資産の金額はそれぞれ、連結総資産の36.1%(2兆26億円)及び7.9%(4,404億円)を占めております。当社グループは、当該のれん及び無形資産につきまして、それぞれの事業価値及び事業統合による将来のシナジー効果が発揮された結果得られる将来の収益力を適切に反映したものと考えておりますが、事業環境や競合状況の変化等により期待する成果が得られないと判断された場合、又は適用される割引率が高くなった場合等は、減損損失が発生し、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ③ 外国為替の変動による影響について 当社は円表示で連結財務諸表を作成しておりますが、海外の当社グループ会社はロシアルーブル、ユーロ、英国ポンド、台湾ドル、米国ドル、スイスフラン等日本円以外の外国通貨で財務諸表を作成しております。したがって、海外の当社グループ会社の業績、資産及び負債は、当社の連結財務諸表の作成時において日本円に換算され、円表示で当社の連結財務諸表に記載されることになるため、当該当社グループ会社が決算に使用する外国通貨の日本円に対する為替の変動による影響を受けることになります。当社グループの売上収益及び調整後営業利益に占める海外たばこ事業の割合は、当年度において、それぞれ60.3%及び66.0%であり、特に、当社グループの海外たばこ事業の拡大に伴い、その寄与分につき、為替の変動が連結財務諸表に重大な影響を与える可能性があります。 なお、海外たばこ事業の決算を連結するJT International Holding B.V.(以下「JTIH」という)が決算に使用する通貨は米国ドルですが、同社は世界各国に存在する連結子会社又は関連会社を通じて事業を行っており、それらの中には米国ドル以外の通貨により決算を行っているものがあります。このため、外国為替の変動に伴う換算影響には日本円とJTIHが連結決算に使用する通貨である米国ドルの間の為替変動だけでなく、当該米国ドルと、同社の連結子会社又は関連会社が決算に使用するその他の通貨の間の為替変動も含むことになります。 また、当社が外貨建てで株式等を取得した海外の当社グループ会社について、清算、売却又は重大な価値の減額等の事由が発生した場合、当社の連結財務諸表において当該会社に対する投資の損益が計上され、かかる損益は当該株式等の取得に使用した外国通貨と日本円の間の為替変動の影響を受けます。 また、当社グループの国際取引の大部分は外国為替の影響を受けます。例えば、当社グループは、国内たばこ事業又は海外たばこ事業において、外国産葉たばこを使用しております(下記⑧をご参照ください)が、外国産葉たばこの相当程度を米国ドル建てで調達する一方、製造たばこを各国の現地通貨建てで販売しております。したがって、当該現地通貨に対して米国ドルが高くなった場合には、当社グループの利益率に悪影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは取引による為替リスクの一部をヘッジしておりますが、かかるヘッジにより当社グループの為替リスクを完全に回避することはできず、為替の動向が当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ④ 自然災害及び不測の事態等について 2011年3月に発生した東日本大震災により、当社グループの一部事業所や材料品調達先が被災したこと等から、主に国内たばこ事業における事業運営に影響を受けました。事業継続能力の向上を図っておりますが、今後も震災に起因する事象が当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、国内及び海外の将来の大規模な地震、津波、台風、洪水等の自然災害、インフラの停止、政情不安、爆発等の人災その他の不測の事態が発生した場合には、仕入先の被災に起因する供給不足、交通、流通サービス及び販売チャネルの障害、電気・水道等の停止、需要の減少、従業員の被災等により当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 なお、当社グループは、東日本大震災及び津波の影響による東京電力福島第一原子力発電所の事故を契機とした国内産葉たばこへの放射性物質影響に対するお客様の不安を取り除き、安心してご愛顧いただける製品をお届けするための取組みとして、野菜類の農産物に対する政府基準値を参考に自社基準値を設定し、原料購買前・原料処理前・製品工場での使用前・製品出荷前の各段階において幾重にも検査・確認する体制をとっています。 ⑤ 気候変動について 地球の温暖化に伴う気候変動は、集中豪雨等の異常気象による浸水・洪水・土砂災害や天候不順による酷暑・大雪・干ばつ、水資源の変化、生物多様性の損失等、様々な被害をもたらします。気候変動による影響は、当社グループのみならず、当社グループのバリューチェーンが被害を受けることで、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、環境への負荷低減のため、温室効果ガス排出量削減や水資源の効率的利用、廃棄物削減等、様々な課題に取り組んでおり、当社グループのバリューチェーンにおける環境課題についても、取組みを強化しています。2019年に公表した新しい環境計画2030ではパリ協定に準拠した温室効果ガス削減目標を掲げています。この目標はグループだけでなくバリューチェーンも対象としており、科学的根拠に基づく温室効果ガス排出量の削減(Science Based Target)として認定を受けています。現在は、シナリオ分析の実施に取り組んでおり、気候変動が事業に及ぼす影響をより的確に把握し、適切に対応できる体制を整備しています。 ⑥ カントリーリスク 当社グループは、たばこ事業を中心に70以上の国と地域で事業を展開、また130以上の国と地域で製品を販売しており、特に、海外たばこ事業の重要性が増加してきております。当社グループは、長期的な成長実現のために、更なる地理的拡大に積極的に挑戦していきますが、一方で、現地の政治・経済・社会・法制度等の変化や暴動、テロ及び戦争の発生に伴うカントリーリスクが相対的に高まり、リスクが具現化した場合には、サプライ・チェーンや流通網の遮断、資産や設備の毀損、人員配置及び営業管理の困難性等により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループには、経済制裁の対象となっている国々における事業があります。当社グループは、各種経済制裁に則り適法、適切に事業運営を行っておりますが、仮に当社グループがこれらの経済制裁に違反したと認定された場合には、多額の罰金が課される等のおそれがあり、また当該制裁の内容等が変更された場合には、当社グループがかかる国々における事業を継続できなくなる等、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループがかかる経済制裁に違反しない場合でも、経済制裁の対象となっている国々において事業を行っていること自体により、当社グループに対する評判に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ 経済・景気の悪化 世界経済は、先進国においてゆるやかな景気回復が見られますが、新興国経済の成長鈍化等、引き続き先行きは不透明な状況にあります。また、日本においても、雇用・所得環境の改善等を背景にゆるやかな景気回復の傾向が見られるものの、2019年10月1日から消費税が10%に増税されたこともあり、かかる傾向が持続するかどうかについては、依然として予断を許さない状況にあります。 当社グループの海外たばこ事業における主要な市場の多くにおいては、経済・景気の悪化、人口構成の変化その他の社会的な要因により、近年たばこの総需要が減少しております。日本においても、たばこの総需要は減少を続けており、かかる傾向が継続するものと考えております。 このように、経済・景気の悪化等により、お客様の購買力又は消費意欲が減退し、また、お客様の需要がより安価な商品又はカテゴリーへ移行する可能性があります。これらの事象により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑧ 原材料調達の不安定化 当社は、国内において製造する製造たばこの原料として、国内産葉たばこ及び外国産葉たばこを使用しております。一方、当社グループが海外において製造する製造たばこの原料については、現時点において外国産葉たばこのみを使用しております。 葉たばこは農作物であり、また加工食品も多くが自然由来の原材料を使用しているため、それらの調達状況は天候やその他の自然現象及び商品市場に左右されます。また、世界的な人口の増加及び経済成長に伴う爆発的な消費の増加によって、資源の枯渇が全世界的なリスクになると認識されており、原材料価格が上昇するおそれがあります。当社グループの商品生産にあたって必要な量の原材料確保の困難化及びその調達コストの上昇が当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。 ⑨ 人財確保の困難化 当社グループは多様な人財こそが競争力の源泉であると認識し、世界中から優秀な人財を採用し、その育成・確保を行っております。しかしながら、当社グループの中核であるたばこ事業に対する社会的イメージの低下等により、優秀な人財の確保及びその引き留めが重要な課題となっております。人財の確保等を十分に行うことができなかった場合、将来の事業運営が困難となり、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑩ 知的財産権の侵害について 当社グループの知的財産権が他社に侵害された場合には、当社グループの技術やブランドが十分に保護されず、当社グループの事業戦略や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループ製品が第三者の知的財産権を侵害したと認定された場合には、当社より損害賠償の支払いが必要となる又は製品を市場で販売できなくなるおそれがあり、当社グループの事業戦略や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑪ 環境規制について 当社グループは、国内外において研究開発及び製造過程で発生する有害物質、廃棄物等について、さまざまな環境保護に係る法的規制を受けております。将来、当社グループの事業活動により環境汚染等の問題が発生した場合、又は、環境規制の導入もしくはその変更があった場合には、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑫ 情報セキュリティについて 当社グループは、情報セキュリティに関する各種規程を整備し、当社グループが保有するシステムやデータ等の情報資産の適切な管理・保護に努めております。 しかしながら、不正アクセスやコンピュータウィルスによる攻撃、災害等の不測の事態によって機密情報の漏洩及びシステムの障害等が発生した場合には、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (2)当社グループのたばこ事業に係る事項① たばこ需要の減少について 国内たばこ市場におけるたばこ需要は、少子高齢化の進展、喫煙と健康に関する意識の高まり、増税や喫煙をめぐる規制の強化等を背景に、減少傾向が続いており、かかる減少傾向は継続するものと予測しております。海外たばこ市場においても、需要の動向は地域によって変動はあるものの、経済環境、社会情勢、規制動向、人口構成の変化や増税値上げ等により減少する可能性があります。 たばこ需要が減少した場合、販売数量の減少により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ② 競合他社との競争について 当社グループは、国内外のたばこ市場においてフィリップ・モリス・インターナショナル社及びブリティッシュ・アメリカン・タバコ社といった競合他社と熾烈な競争を行っております。 国内たばこ市場においては、1985年の製造たばこの輸入に関する規制の自由化及び1987年の輸入紙巻たばこの関税の無税化以降、喫煙者の嗜好の多様化、競合他社の積極的な販売促進活動等により、競合他社との競争は著しく高まってきております。加えて、お客様のニーズの多様化に伴い、近年RRP市場が急激に拡大しており、お客様のニーズを的確に捉えた製品を提供し続けることが、これまで以上に重要であると認識しています。 海外たばこ市場においては、当社グループは自律的成長に加え、RJRナビスコ社の米国外のたばこ事業の取得、Gallaher社の買収等を通じて当社グループの事業の拡大を行いました。これら買収の結果として、海外の市場において、当社グループはフィリップ・モリス・インターナショナル社やブリティッシュ・アメリカン・タバコ社のようなグローバルにたばこ事業を展開する企業及びそれぞれの地域において強みを持つ企業との間で、より広範囲にわたって競合関係にあります。 各市場におけるシェアは、当社グループ及び他社の新製品の投入、並びにそれらに伴う特別の販売促進活動等の一時的要因によって短期的に変動することがあるほか、競合、規制、価格戦略、喫煙者の嗜好の変化、健康に対する社会的関心の高まり、ブランド力又は各市場における経済情勢その他の多数の要因に影響されて変動いたします。当社グループがこれらの諸要因によりたばこ市場におけるシェアを低下させた場合、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ③ たばこに課せられる税金について たばこ税については、日本を含む各国で財政及び公衆衛生の観点による増税議論が行われ、実際に増税が行われております。また、日本をはじめ多くの国で、国家財政の改善に向けた消費税又はVAT(Value-Added Tax、付加価値税)等それに類する税金の引上げが行われております。 当社グループは各国においてたばこに課せられる税の種類又はその税率等に関する増加又は変更を予測することはできません。増税が想定外のタイミング、頻度、税率又は地域で行われた場合、当社グループは、増税に迅速かつ適切に対応することができない可能性があります。 また、たばこに課せられる税金が引き上げられた場合、これに対応してたばこの小売定価の値上げを行えば、たばこ需要の減退や安価な銘柄への需要の移行、密輸や偽造等の不法取引の発生又は増加を促す可能性があり、一方で、かかる値上げを行わなければ、たばこ事業の収益構造の悪化をもたらすことから、いずれも当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 なお、日本では2018年度税制改正において「所得税法等の一部を改正する法律」(平成30年3月31日法律第7号)及び「地方税法等の一部を改正する法律」(平成30年3月31日法律第3号)が制定されました。また、2019年12月20日に閣議決定された「令和2年度税制改正の大綱」において、たばこ税の見直しとして、軽量な葉巻たばこ(1本当たりの重量が1g未満の葉巻たばこをいう。)の課税標準について、葉巻たばこ1本を紙巻たばこ1本に換算する方法とする旨の記載がなされております。詳細については、「(4)上記以外に、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項 ③提出会社の事業に係る法律関連事項等 ⅲたばこ税に係る法律(たばこ特別税を含む)~ ⅳ紙巻たばこ以外の製造たばこに適用される課税方法について」をご参照ください。 ④ 製造たばこに対する規制について ・海外の状況についてたばこ規制環境は、2005年2月に発効した「たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約(FCTC)」を契機に、年々厳しくなる傾向にあります。当該条約は、喫煙の広がりの継続的かつ実質的な抑制を目的としており、たばこ需要減少のための価格及び課税措置についての条項、たばこ需要減少のための非価格措置についての条項(受動喫煙からの保護、たばこ製品の含有物・排出物に関する規制、たばこ製品についての情報の開示に関する規制、たばこ製品の包装及び表示に関する規制、たばこの広告、販売促進及びスポンサーシップに関する規制等)、たばこの供給削減に関する措置についての条項(たばこ製品の不法取引を防止するための措置、たばこ製品の未成年者への販売を防止するための措置等)等を規定しています(日本政府は2004年6月に当該条約を受諾しています)。なお、当該条約においては、各締約国の一般的義務として、たばこ規制戦略、計画及びプログラムの策定、実施、定期的な更新、及び検討を行うことが定められていますが、各締約国における具体的規制の内容・範囲・方法等は各国に委ねられています。当該条約発効後、締約国会議(COP)が定期的に開催され、各条項に係るガイドラインや議定書(FCTCとは別に批准・受諾等を要する)を策定する等、締約国間での議論が継続しています。各国の具体的規制として、当社の重要市場であるロシアにおいては、2013年2月にたばこ製品の店頭陳列規制、販売場所規制、広告・販促・スポンサーシップの禁止、最低小売価格の設定、公共の場所における喫煙禁止、不法取引対策等を含む包括的たばこ規制法が成立し、同年6月から段階的に施行されております。また、EUにおいては、2001年7月に公布された「たばこ製品指令(EU TPD)」が改定され、たばこ製品の包装・表示規制の強化、たばこ製品の添加物規制、電子たばこ製品関連規制、不法品対策等を含むその改定指令が、2014年5月に発効し、各加盟国で本指令に基づく法制化がなされております。更に、2012年12月に、豪州が規定のフォントスタイル及びフォント色での製品名の刷記を除き、たばこパッケージにロゴ・ブランドイメージ又は販促文言を刷記することを禁止するプレーンパッケージ規制を導入しております。現在、同様の規制が、フランス、英国等で導入済であり、複数国が導入を検討又は決定している状況にあります。その他、例えば米国連邦政府においては、フレーバー付き電子たばこの一部について販売禁止規制の導入が決定される等、電子たばこへも規制拡大の動きが見られます。将来における販売活動、マーケティング、包装・表示、たばこ製品及び喫煙に関する法律・規則の正確な内容を予測することは困難ですが、当社グループは、国内外において、上記のような規制を含む様々な規制が広がっていくものと予測しています。 ・国内の状況についてたばこ事業法、関連法令及び業界自主規準は日本国内における製造たばこの販売及び販売促進活動に関する規制を設けており、この規制には広告活動や製造たばこの包装に製造たばこの消費と健康の関係に関して注意を促す文言を表示することも含まれております。 2003年11月、たばこ事業法施行規則が改正され、製造たばこの包装に表示するたばこの消費と健康に関する注意文言等の見直しが行われ、2005年7月以降、すべての国内向け製造たばこが改正後の規則に従って販売されております。また、財務大臣は、たばこ事業法第39条(注意表示)及び第40条(広告に関する勧告等)に基づき、「製造たばこに係る広告を行う際の指針」(以下、「広告指針」という)を示しており、広告指針は上記のたばこ事業法施行規則改正を踏まえ、2004年3月に改正されております(詳細については、以下(4)③ⅰの脚注2及び3をご参照ください)。一般社団法人日本たばこ協会も広告及び販売促進活動等に関する自主規準を設けており、当社を含む会員各社は、これを遵守しております。なお、2016年2月には、財政制度等審議会たばこ事業等分科会の下に表示等部会が新設され、広告指針のあり方に関する専門的な検討が行われました。表示等部会は、2016年6月にたばこ事業等分科会に対し検討結果を報告しており、たばこ事業等分科会においてこれを踏まえた更なる議論が行われた結果、2018年12月28日に「注意文言表示規制・広告規制の見直しについて」が公開されました。これに基づき、2019年6月14日、たばこ事業法施行規則及び広告指針、関連告示の一部改正が公布されたことを受け、同日、一般社団法人日本たばこ協会の設ける自主規準の改定がなされました(たばこ事業法施行規則及び広告指針の改正については、以下(4)③ⅰの脚注4及び5をご参照ください)。本改定では、製造たばこに係る規準の改定に加え、加熱式たばこの製造たばこ部分に係る規準の新設、加熱式たばこの製造たばこ以外の部分(加熱式たばこを加熱するための機器)に係る規準の新設、たばこに係る企業活動及び喫煙マナー向上を提唱するテレビ広告に関する規準の新設がなされております。具体的には、製造たばこの包装における注意文言表示については、2020年7月1日までに、最新の科学的知見に即した文言の追加・改定及び注意文言の表示面積を50%以上へ拡大する等の新たな表示方法へ切り替えることが定められました。また、広告規制については、インターネット広告等について未成年者を対象としないためのより実効性の高い措置を講じる、店頭広告の大きさや掲示方法について新たに必要な制限を行う等、自主規準の改定が行われました。受動喫煙防止の観点からは、2018年7月に「健康増進法の一部を改正する法律(以下、「本法律」という)」(平成30年7月25日法律第78号)が成立し、多くの人が利用する施設ごとに、望まない受動喫煙を防止するための対策が強化されました。本法律では、第一種施設(学校、病院、行政機関等)、第二種施設(飲食店・事務所・工場等、第一種施設及び後述の喫煙目的施設以外の施設)、喫煙目的施設(公衆喫煙所・喫煙を主たる目的とするバーやスナック等・店内で喫煙可能なたばこ販売店)と3つの施設に区分され、施設ごとに求められる措置が異なります。第一種施設においては、「原則敷地内禁煙」となりますが、一定の要件を満たした屋外喫煙所を設置することは可能となります。第二種施設においては、「原則屋内禁煙」となりますが、一定の要件を満たした喫煙専用室を設置することは可能となります。また、一定の要件を満たした飲食店においては、店舗全体を喫煙可とすることも可能です。喫煙目的施設においては、施設内で喫煙が可能となります。本法律が2020年4月1日から全面施行されることにより、喫煙場所が減少していくものと予測しております。喫煙環境の具体的変化を詳細に見通すことは困難ですが、当社グループの業績への影響は一定程度あるものと認識しております。 ・当社グループの業績への影響について将来における販売活動、マーケティング、包装・表示、たばこ製品及び喫煙に関する法律、規則及び業界のガイドラインの正確な内容を予測することはできませんが、当社グループは、製品を販売する国内及び海外において上記のような規制又は新たな規制(地方自治体による規制を含む)が広がっていくものと予測しております。当社グループとしては、たばこに関する適切かつ合理的な規制については支持する姿勢ではありますが、上記のようなたばこに関する規制が強化された場合、又はかかる規制強化に適時適切に対応できなかった場合には、たばこに対する需要及び市場シェアの減少や、新たな規制に対応するための費用等の要因を通じて、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 密輸及び偽造等の不法取引について たばこ業界が直面している主要な問題の一つとして、たばこ製品の密輸及び偽造等の不法取引の増加が挙げられます。不法取引は、国ごとの税制及び課税水準の違いによる価格差等を要因にしていると考えられ、大幅な増税を機に増加する傾向にあります。 不法に取引されたたばこは、メーカーにとってはブランド・企業の信頼性の毀損をもたらし、政府にとっては税収の減収につながることから、各たばこ企業とも政府当局と協力し、その撲滅に力を入れております。当社グループでは、EU(加盟国を含む)及びカナダ政府当局との間で不法取引を解決するための協力契約をそれぞれ締結する等、その対策に取り組んでおりますが、密輸及び偽造等の不法取引の増大が、ブランド価値を毀損すること、又は不法取引を撲滅するための対策等に多額の費用を要すること等により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 訴訟等について 当社グループは、喫煙、たばこ製品のマーケティング又はたばこの煙への曝露により損害を受けたとする訴訟の被告となっております。喫煙と健康に関する訴訟については、当社グループを被告とする訴訟、もしくはRJRナビスコ社の米国外のたばこ事業を取得した契約に基づき、当社が責任を負担するものを合わせて、当年度末現在20件存在しております。また当社グループは喫煙と健康に関する訴訟以外の訴訟においても当事者になっております。 当社グループは係争中の又は将来の喫煙と健康に関する訴訟がどのような結果になるのか予測することはできません。これらの訴訟が当社グループにとって望ましくない結果になった場合、多額の賠償責任を負うこと等により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。またこれら訴訟の結果にかかわらず、訴訟に関する批判的報道その他により、喫煙に対する社会の許容度の低下、喫煙に対する公的な規制が強化されること、当社グループに対する多くの類似の訴訟が提起されること、かかる訴訟の対応及び費用の負担を強いられること等により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また喫煙と健康問題関連の訴訟以外にも、製品の品質に何らかの問題が生じた場合に製造物責任の請求を受ける等、今後も当社グループを当事者とした訴訟等が発生する可能性があります。これらの訴訟等が、当社グループにとって望ましくない結果になった場合に、当社グループの業績又は当社製品の製造、販売、輸出入等に悪影響を及ぼす可能性があります。 なお、当社グループが当事者となっている主な訴訟については「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 38.偶発事象」をご参照ください。 (3)当社グループの医薬事業及び加工食品事業に係る事項① 医薬事業に係る事項 当社グループの医薬事業に係る様々なリスクには下記のものが含まれます。・当社グループが事業上価値のある医薬品を研究開発又は発売することができないリスク・医薬品の研究開発に長期の時間及び多大な研究開発費を要するリスク・当社グループが研究開発中の臨床開発品目又は医薬品につき、当社グループもしくは当社グループの共同開発先・導出先(ライセンシー)等が存在する場合はそれらの判断により、又は何らかの内的もしくは外的要因により、研究開発又は販売を中止することとなるリスク・当社グループが事業上価値のある医薬品を研究開発又は発売することができたとしても、研究開発費用がその医薬品から生じる売上収益を上回るリスク・当社グループが特定の医薬品に依存するリスク・当社グループが医薬品を効率的かつ大量に製造又は製造委託することができないリスク・当社グループの医薬品が事業上成功したとしても国内及び海外の競合他社の製品や政府による価格の引き下げ指示等によってその成功が覆されるリスク・他社の開発医薬品のライセンス及び販売に依存するリスク・重要な原材料の一部を特定の外部の供給元に依存するリスク・当社グループの医薬品の品質又は情報提供に何らかの問題が生じた場合に製造物責任等の請求を受けるリスク及び販売中止になるリスク・特許その他の知的財産権に関する訴訟等により業績が影響を受けるリスク・研究開発段階から新薬発売後まで広範な規制を受けるリスク・研究開発又は販売における提携先の努力に一部依存するリスク・想定外の副作用又は不十分な臨床結果により医薬品の研究開発、製造販売を中止することとなるリスク・放射性物質その他の危険物の使用又は管理に関し、当該危険物が環境を害する等の社会的又は法的問題が発生するリスク ② 加工食品事業に係る事項 当社グループの加工食品事業に係る様々なリスクには下記のものが含まれます。・当社グループの開発する製品がお客様の嗜好に合致せず、商品寿命が短期で終了するリスク・原材料価格の変動(為替変動によるものを含む)により当社グループの損益が変動するリスク・当社グループの製品の売上が天候の影響を受けるリスク・調達、製造、販売等について国内及び海外の規制を受けるリスク(規制に対応するための諸コストの増加のリスクを含む)・当社グループが当社グループよりも広い販売網、優れた開発能力又は豊富な経験を有する他の大規模な製造者に対抗することができないリスク・当社グループが効率的なマーケティングを行えないリスク・当社グループが、効率的、安定的かつ効果的な方法で製品を自ら製造し又は外部に製造委託できないリスク・当社グループの製品の品質に何らかの問題が生じた場合に、お客様の健康を害する、製造物責任等の請求を受ける、又は当該製品及び当社グループのブランド・イメージが損なわれるリスク (4)上記以外に、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項① 日本国政府及び財務大臣との関係等について 日本国政府はJT法に基づいて、常時、当社の発行済株式総数の3分の1を超える株式を保有することとされており、当年度末現在において、当社の発行済株式総数の33.35%を保有しております。したがって、日本国政府は、当社の株主総会において取締役の選任等の普通決議事項について重大な影響を及ぼすことができ、また合併、資本金の減少、定款変更等の特別決議事項については拒否権を有することになります。 また、財務大臣はJT法及びたばこ事業法に従い、当社を監督する権限等を有しております。なお、JT法上、当社の営む事業の範囲は、「製造たばこの製造、販売及び輸入に関する事業及びこれに附帯する事業のほか、当社の目的を達成するために必要な事業」とされており、かつ、「当社の目的を達成するために必要な事業」については財務大臣の認可を受ける必要があります。したがって、現在認可を受けている事業の範囲を超えて新たな事業を営もうとする際には、財務大臣の認可が必要になります(詳細については、下記③ⅱをご参照ください)。 上記のとおり、日本国政府は、当社に対して株主としての権利に加え、JT法及びたばこ事業法に従い、監督する権限等を有しておりますが、日本国政府の利害が他の株主のそれと一致する保証はなく、他の株主の利益に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、2011年12月2日公布の「東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法」において、政府は、2022年度までの間において復興財源に充てる収入を確保することを旨として、当社株式について、たばこ事業法等に基づくたばこ関連産業への国の関与の在り方を勘案し、当社株式の保有の在り方を見直すことによる処分の可能性について検討を行うこととされております。 ② 葉たばこの買入れ等について 当社の国内産葉たばこの買入れについては、たばこ事業法に基づき、国内の耕作者と毎年たばこの種類別の耕作面積並びに葉たばこの種類別及び品位別の価格を定めた葉たばこの買入れに関する契約を締結し、当社は、この契約に基づいて生産された葉たばこについては、製造たばこの原料の用に適さないものを除き、すべて買い入れる義務があります。当社がこの契約を締結しようとするときは、耕作総面積及び葉たばこの価格について、国内の耕作者を代表する者及び学識経験のある者のうちから財務大臣の認可を受けた委員で構成される「葉たばこ審議会」の意見を尊重することとされております(詳細については、下記③ⅰをご参照ください)。他の多くの国内農産物と同様に国内産葉たばこの生産費は外国産葉たばこの生産費に比して高いため、国内産葉たばこ(再乾燥前)の買入価格も、外国産葉たばこ(再乾燥済み)に対し約3倍と割高となっております。したがって、国内産葉たばこを実質的にすべて買い入れる義務は、外国産葉たばこのみを使用する他のグローバルたばこ企業に比して、当社グループの日本国内における競争力に悪影響を与える可能性があります。 ③ 提出会社の事業に係る法律関連事項等 ⅰたばこ事業法(昭和59年8月10日法律第68号) 内容1.目的 この法律は、たばこ専売制度の廃止に伴い、製造たばこに係る租税が財政収入において占める地位等にかんがみ、製造たばこの原料用としての国内産の葉たばこの生産及び買入れ並びに製造たばこの製造及び販売の事業等に関し所要の調整を行うことにより、我が国たばこ産業の健全な発展を図り、もって財政収入の安定的確保及び国民経済の健全な発展に資することを目的とする。(第1条)2.原料用国内産葉たばこの生産及び買入れ(1)日本たばこ産業株式会社(以下「会社」という。)は、国内産の葉たばこの買入れを行おうとする場合は、あらかじめ、会社に売り渡す目的をもってたばこを耕作しようとする者(以下「耕作者」という。)とたばこの種類別の耕作面積並びに葉たばこの種類別及び品位別の価格を定めた葉たばこの買入れに関する契約を締結するものとする。(第3条) (2)会社は、契約に基づいて生産された葉たばこについては、製造たばこの原料の用に適さないものを除き、すべて買い入れるものとする。(第3条) (3)会社は、契約を締結しようとするときは、たばこの種類別の耕作総面積及び葉たばこの価格について、あらかじめ、会社に置かれる葉たばこ審議会に諮り、その意見を尊重するものとする。(第4条及び第7条) (4)葉たばこ審議会は、葉たばこの価格について、生産費及び物価その他の経済事情を参酌し、葉たばこの再生産を確保することを旨として審議するものとする。(第4条) (5)会社は、たばこの種類別の耕作総面積の地域別の内訳をたばこ耕作組合中央会(以下「中央会」という。)の意見を聴いて定め、その範囲内において耕作者と契約を締結するものとする。(第5条) (6)たばこ耕作組合の組合員である耕作者が中央会に対し葉たばこの価格等の基本的事項の約定を委託したときは、会社は、中央会と当該基本的事項を約定するものとするとともに、当該約定は、会社と当該耕作者との間で締結される契約の一部とみなす。(第6条)3.製造たばこの製造(1)製造たばこは、会社でなければ、製造してはならない。(第8条) (2)会社は、その製造する製造たばこの品目別倉出価格の最高額について、財務大臣の認可を受けなければならない。(第9条) (3)会社は、製造たばこに係る地域的な需給状況を勘案して、その円滑な供給を図るよう努めるものとする。(第10条)4.製造たばこの販売(1)自ら輸入した製造たばこの販売を業として行おうとする者は、財務大臣の登録を受けなければならないものとし、当該登録及び当該登録を受けた者(以下「特定販売業者」という。)に関し、必要な規定が設けられている。(第11条~第19条) (2)製造たばこの卸売販売を業として行おうとする者は、当分の間、財務大臣の登録を受けなければならないものとし、当該登録及び当該登録を受けた者に関し、必要な規定が設けられている。(第20条及び第21条) (3)製造たばこの小売販売を業として行おうとする者は、当分の間、財務大臣の許可を受けなければならないものとし、当該許可及び当該許可を受けた者(以下「小売販売業者」という。)に関し、必要な規定が設けられている。(第22条~第32条) (4)会社又は特定販売業者は、その製造し、又は輸入する製造たばこを販売しようとするときは、当分の間、その品目毎の小売定価を定め、財務大臣の認可を受け、また、これを変更しようとするときも同様に認可を受けなければならないものとし、これらの認可の申請があった場合には、財務大臣は、消費者の利益を不当に害することとなると認めるとき等を除き認可しなければならないとする等、当該認可に関し、必要な規定が設けられている。(第33条~第35条)((注)1) (5)小売販売業者は、財務大臣の認可に係る小売定価によらなければ、製造たばこを販売してはならない。(第36条) 内容5.その他(1)会社又は特定販売業者は、その製造し、又は輸入した製造たばこを販売する時までに、消費者に対し製造たばこの消費と健康の関係に関して注意を促すための財務省令で定める文言を表示しなければならない。(第39条)(注)2、4 (2)製造たばこに係る広告を行う者は、未成年者の喫煙防止等に配慮するとともに、その広告が過度にわたることがないように努めなければならないものとし、財務大臣は、広告を行う者に対し、必要な措置を行うことができる。(第40条)(注)3、5(注)1.いわゆる定価制度を当分の間維持するとは、1904年以来、定価制がとられ、一定の流通秩序が形成され、定着してきていることから、これを一挙に廃止した場合の流通秩序の混乱を避けるための措置であると承知しております。なお、たばこはいわゆる公共財・サービスとは異なる嗜好品であり、輸入自由化等に伴い完全に自由化された流通市場におきましては、会社も特定販売業者も各々が独自の経営判断に基づいて、財務大臣に対する申請価格を定めております。また、小売定価の認可に関し、1984年のたばこ事業法案の国会審議において、政府委員より次のような趣旨の答弁がなされたと承知しております。たばこの小売定価については、たばこ事業法において、小売定価の認可の申請があった場合には、大蔵大臣は、消費者の利益を不当に害することとなると認められるとき、又は倉出価格(国産品)もしくは輸入価格(輸入品)に照らして不当に低いと認められるときには例外的に認可しないことができるとされており、このような場合でない限り認可しなければならないとされ、このたばこ事業法の趣旨に基づき認可を行っているところである。2.2003年11月、たばこ事業法施行規則が改正され、製造たばこの包装に表示するたばこの消費と健康に関する注意文言の見直しが行われました。改正された同施行規則では、注意文言は、直接喫煙(肺がん、心筋梗塞、脳卒中及び肺気腫)に関する4種類の文言と、妊婦と喫煙、受動喫煙、喫煙への依存及び未成年者の喫煙に関する4種類の文言の計8種類の文言とすること、直接喫煙に関する4種類の文言とそれ以外の4種類の文言のうち、それぞれ1つ以上を選び、たばこ包装の「主要な面」に一つずつ表示し、これらの文言が年間を通じて品目及び包装ごとに概ね均等に表示されるようにすること、これらの文言の表示については、それぞれ「主要な面」の面積の30%以上を占める部分とすること等が規定されております。加えて、「マイルド」「ライト」等の用語を使用する場合には、消費者にたばこの消費と健康との関係に関して誤解を生じさせないため、それらの用語は健康に及ぼす影響が他のたばこと比べて小さいことを意味するものではない旨を明らかにする文言をそれらの用語を使用しているたばこの包装に表示しなければならないとの規定が設けられております。2005年7月1日から、製造たばこの販売に際しては、これらの規定に従っております。3.2004年3月、「製造たばこに係る広告を行う際の指針」が改正され、屋外におけるたばこ製品の広告(ポスター・看板等)は原則として行わないこととされております。そのほか、たばこ広告に記載される注意文言の表示及び内容に関する事項を含んでおります。4.2019年6月、たばこ事業法施行規則が改正され、製造たばこの包装に表示するたばこの消費と健康に関する注意文言の見直しが行われました。改正された同施行規則では、加熱式たばこについての注意文言が新たに設けられた他、「他者への影響」に関する注意文言をたばこ包装の「主要な面」の表面に、「未成年者(20歳未満のもの)の喫煙防止」及び「喫煙者本人への影響」に関する注意文言を裏面に表示すること、これらの文言の表示については、それぞれ「主要な面」の面積の50%以上を占める部分とすること等が規定されております。加えて、「マイルド」「ライト」等の用語を使用する場合における、それらの用語は健康に及ぼす影響が他のたばこと比べて小さいことを意味するものではない旨を明らかにする文言は、それらの用語を使用しているたばこの包装の「主要な面」の表面に表示しなければならないとの規定が設けられております。また、たばこの包装へのニコチン・タール量の表示について、消費者にこれらの表示が健康に及ぼす悪影響の軽重を示しているとの誤解を生じさせないため、ニコチン・タールの摂取量は、吸い方により包装に表示された値とは異なる旨、たばこの包装に表示しなければならないとの規定が設けられております。これらの注意文言の表示は、加熱式たばこ及び一定の販売本数以上(2018年4月から2019年3月の販売本数が1億本以上)の紙巻たばこ製品については2020年4月1日、それ以外の銘柄については2020年7月1日以降に出荷される製品に表示することが義務付けられております。5.2019年6月、「製造たばこに係る広告を行う際の指針」が改正され、たばこ製品の広告を行うことができる場所及び郵送等による場合を除いた見本たばこ、チラシ、カタログ及びパンフレット等の配布ができる場所を「たばこの販売場所」、「喫煙所」及び「成人のみが利用する場所」とされております。その他、たばこ広告に記載される注意文言の表示及び内容に関する事項、並びに加熱式たばこを加熱するための機器に関する事項を含んでおります。 ⅱ日本たばこ産業株式会社法(昭和59年8月10日法律第69号) 内容1.会社の目的 日本たばこ産業株式会社は、たばこ事業法第1条に規定する目的を達成するため、製造たばこの製造、販売及び輸入に関する事業を経営することを目的とする株式会社とする。(第1条)2.株式 政府は、常時、日本たばこ産業株式会社(以下「会社」という。)が発行している株式(株主総会において決議することができる事項の全部について議決権を行使することができないものと定められた種類の株式を除く。以下この項において同じ。)の総数の三分の一を超える株式を保有していなければならない。(第2条第1項) 会社が発行する株式若しくは新株予約権を引き受ける者の募集をしようとする場合、又は株式交換に際して株式(自己株式を除く。)、新株予約権(自己新株予約権を除く。)若しくは新株予約権付社債(自己新株予約権付社債を除く。)を交付しようとする場合には、財務大臣の認可を受けなければならない。(第2条第2項) 政府の保有する会社の株式の処分は、その年度の予算をもって国会の議決を経た限度数の範囲内でなければならない。(第3条)3.事業の範囲 会社は、上記1に記載の目的を達成するため、次の事業を営むものとする。 (1)製造たばこの製造、販売及び輸入の事業 (2)前号の事業に附帯する事業 (3)前2号に掲げるもののほか、会社の目的を達成するために必要な事業 なお、会社は上記(3)に掲げる事業を営もうとするときは、財務大臣の認可を受けなければならない。(第5条)4.監督(1)会社の取締役、執行役及び監査役の選任及び解任の決議は、財務大臣の認可を受けなければその効力を生じない。(第7条) (2)会社の定款の変更、剰余金の処分(損失の処理を除く。)、合併、分割又は解散の決議は、財務大臣の認可を受けなければその効力を生じない。(第8条) (3)会社は、毎事業年度の開始前に事業計画を定め、財務大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも同様とする。(第9条) (4)会社は、毎事業年度終了後3月以内に、貸借対照表、損益計算書及び事業報告書を財務大臣に提出しなければならない。(第10条) (5)会社は、製造工場及びこれに準ずる重要な財産を譲渡しようとする等のときは、財務大臣の認可を受けなければならない。(第11条) (6)財務大臣は、この法律及びたばこ事業法の定めるところに従い会社を監督するものとし、これらの法律を施行するため、必要な措置をとることができる。(第12条及び第13条) ⅲたばこ税に係る法律(たばこ特別税を含む) 内容 国たばこ税たばこ特別税地方たばこ税1.税目(注)1たばこ税たばこ特別税道府県たばこ税(都に準用)市町村たばこ税(特別区に準用)2.納税義務者(注)2製造たばこの製造者又は製造たばこを保税地域から引き取る者製造たばこを小売販売業者に売り渡す製造たばこの製造者、特定販売業者又は卸売販売業者3.課税標準(注)3製造たばこの製造場から移出し、又は保税地域から引き取る製造たばこの本数(紙巻たばこ以外は所定の本数換算)小売業者への売渡しに係る製造たばこの本数(紙巻たばこ以外は所定の本数換算)4.税率(注)4 5 6千本につき5,802円千本につき820円千本につき930円千本につき5,692円 2020年10月1日以降千本につき6,302円千本につき820円千本につき1,000円千本につき6,122円 2021年10月1日以降千本につき6,802円千本につき820円千本につき1,070円千本につき6,552円5.申告納付(注)7製造たばこの製造者については毎月分を移出した月の翌月末日までに申告納付し、保税地域から引き取る者については引き取る時までに申告納付道府県の区域内に所在する小売販売業者の営業所に係る売渡しについて、毎月分を当該売渡しを行なった月の翌月末日までに当該道府県に申告納付市町村の区域内に所在する小売販売業者の営業所に係る売渡しについて、毎月分を当該売渡しを行なった月の翌月末日までに当該市町村に申告納付(注)1.たばこ税法第3条、一般会計における債務の承継等に伴い必要な財源の確保に係る特別措置に関する法律第4条並びに地方税法第1条第2項、第4条及び第5条2.たばこ税法第4条、一般会計における債務の承継等に伴い必要な財源の確保に係る特別措置に関する法律第5条並びに地方税法第74条の2第1項及び第465条第1項3.たばこ税法第10条、一般会計における債務の承継等に伴い必要な財源の確保に係る特別措置に関する法律第7条並びに地方税法第74条の4及び第467条4.たばこ税法第11条第1項、一般会計における債務の承継等に伴い必要な財源の確保に係る特別措置に関する法律第8条第1項、地方税法第74条の5及び第468条5.「4.税率」に関して2018年度税制改正に伴い、同年10月1日より、国及び地方のたばこ税の税率について、新たな税率が適用されております。2020年10月1日及び2021年10月1日以降、更なる税率の変更が予定されております。6.「旧3級品の税率」に関して旧3級品とは、1985年4月1日に廃止された製造たばこ定価法に規定する紙巻たばこ三級品であった製造たばこで、同法廃止のときにおける品目と同一のものをいいます。所得税法等の一部を改正する法律(平成27年3月31日法律第9号)及び地方税法等の一部を改正する法律(平成27年3月31日法律第2号)により2019年10月1日に旧3級品の特例税率は廃止されています。7.たばこ税法第17条~第20条、一般会計における債務の承継等に伴い必要な財源の確保に係る特別措置に関する法律第12条並びに地方税法第74条の10及び第473条8.高負担の個別物品税が課せられているたばこに係る税制については、一般的には、各年度の政府の税制改正の一環として検討が行なわれ、税制の改正を行おうとする場合には、税制調査会等の審議を通じて政府としての方針決定後、立法府での審議・議決を経て決定されることとなります。なお、政府としての方針が決定されるに当たっては、税制改正大綱が閣議決定された上で、法律案の閣議決定を経て確定されます。 ⅳ紙巻たばこ以外の製造たばこに適用される課税方法について たばこ税の課税標準は、紙巻たばこの本数によるものとされていますが、紙巻たばこ以外の製造たばこについては本数で捉えられないこと等を踏まえ、次の製造たばこの区分に応じて、それぞれの区分の重量をもって紙巻たばこ1本に換算することとされています。 区分課税標準換算方法喫煙用の製造たばこ パイプたばこ重量から換算した紙巻たばこの本数重量1gをもって紙巻たばこ1本に換算する 葉巻たばこ 刻みたばこ重量2gをもって紙巻たばこ1本に換算する 加熱式たばこ別途(下掲参照)かみ用の製造たばこ重量から換算した紙巻たばこの本数重量2gをもって紙巻たばこ1本に換算するかぎ用の製造たばこ 加熱式たばこについては、2018年度税制改正前においては、「パイプたばこ」に区分され、重量1グラムを紙巻きたばこ1本に換算した上で当該本数に対し紙巻たばこの税率が適用されておりましたが、改正後は、同年10月1日より加熱式たばこの課税区分が新設され、該当する製造たばこは新しく定められた以下の換算方法により紙巻たばこの本数に換算することとなりました。なお、当該加熱式たばこに係る課税方式の見直しについては、2018年10月1日から2022年10月1日までの期間において、段階的に実施する旨の経過措置が講じられています。 加熱式たばこの課税標準 換算方法改正前の換算方法重量から換算した紙巻たばこの本数(A)加熱式たばこの重量1gをもって紙巻たばこ1本に換算する改正後の換算方法重量及び価格から換算した紙巻たばこの本数(B)加熱式たばこの所定の重量(注1) 0.4gをもって紙巻たばこ0.5本に換算する(C)紙巻たばこ1本当たりの平均小売価格(注2)をもって加熱式たばこの小売価格(除く消費税相当額)を紙巻たばこの0.5本に換算する(注1)フィルター、その他の一定の物品の重量を含まない重量(注2)紙巻たばこ1本当たりの国及び地方のたばこ税並びにたばこ特別税に相当する金額の合計額を100分の60で除して計算した金額 経過措置期間中における換算本数(課税標準)2018年9月30日以前(A)×1.0改正2018年10月(A)×0.8 +{(B)+(C)}×0.22019年10月(A)×0.6 +{(B)+(C)}×0.42020年10月(A)×0.4 +{(B)+(C)}×0.62021年10月(A)×0.2 +{(B)+(C)}×0.82022年10月{(B)+(C)}×1.0 [たばこ税制をめぐる主な動きと当社の対応]年月項目内容当社の対応1986年5月1986年度税制改正1,000本当たり900円に相当する増税が行われました。増税額相当分の定価改定を行いました。1989年4月1989年度税制改正消費税導入に伴い、たばこ消費税の名称をたばこ税に改めるとともに、課税方式が従量税に一本化されました。基本的に定価改定の必要はありませんでした。1997年4月1997年度税制改正[地方税法改正]地方たばこ税について道府県たばこ税から市町村たばこ税への税源移譲が行われました。定価改定の必要はありませんでした。 [消費税法改正]消費税率が3%から5%へ改定されました。全体として消費税率改定分に相当する定価改定となるよう、一部銘柄について1箱10円の値上げを行いました。1998年12月1998年度税制改正一般会計における債務の承継等に伴い必要な財源の確保に係る特別措置に関する法律が制定され、1,000本当たり820円のたばこ特別税が導入されました。基本的に1本1円の値上げを行いました。1999年5月1999年度税制改正[租税特別措置法及び地方税法改正]たばこ税から道府県たばこ税、市町村たばこ税への税源移譲が行われました。定価改定の必要はありませんでした。2003年7月2003年度税制改正所得税法等の一部を改正する法律及び地方税法等の一部を改正する法律が制定され、1,000本当たり820円の増税が行われました。概ね1本1円程度の値上げを行いました。2006年7月2006年度税制改正所得税法等の一部を改正する等の法律及び地方税法等の一部を改正する法律が制定され、1,000本当たり852円の増税が行われました。全銘柄について増税額相当分を価格転嫁するとともに、一部銘柄については、増税額相当分以上の値上げを行いました。2010年10月2010年度税制改正所得税法等の一部を改正する法律及び地方税法等の一部を改正する法律が制定され、1,000本当たり3,500円の増税が行われました。一部銘柄を除き、増税額相当分以上の値上げを行いました。2014年4月2014年度税制改正[消費税法改正]消費税率が5%から8%へ改定されました。全体として消費税率改定分に相当する定価改定となるよう、一部銘柄を除き、1箱10円又は20円の値上げを行いました。2016年4月2015年度税制改正所得税法等の一部を改正する法律及び地方税法等の一部を改正する法律が制定され、旧3級品につき、1,000本当たり1,000円の税額引き上げが行われました。旧3級品につき、1箱30円から50円の値上げを行いました。2017年4月2015年度税制改正2015年度税制改正に基づき、旧3級品につき、1,000本当たり1,000円の税額引き上げが行われました。旧3級品につき、1箱30円の値上げを行いました。2018年4月2015年度税制改正2015年度税制改正に基づき、旧3級品につき、1,000本当たり1,500円の税額引き上げが行われました。旧3級品につき、1箱40円の値上げを行いました。2018年10月2018年度税制改正2018年度税制改正に基づき、税額の引き上げが行われました。(注)1一部銘柄を除き、増税額相当分以上の値上げを行いました。2019年10月2015年度税制改正2015年度税制改正に基づき、旧3級品につき、1,000本当たり3,932円の税額引き上げが行われました。旧3級品につき、1箱90円の値上げを行いました。 2018年度税制改正2018年度税制改正に基づき、税額の引き上げが行われました。(注)1一部銘柄を除き、増税額相当分未満の値上げを行いました。 2019年度税制改正[消費税法改正]消費税率が8%から10%へ改定されました。全体として消費税率改定分に相当する定価改定となるよう、一部銘柄について1箱10円の値上げを行いました。(注)1.2018年度税制改正に伴うたばこ税の見直しとして、国及び地方のたばこ税の税率について1,000本当たり3,000円の引き上げ、及び加熱式たばこについて課税区分を新設した上で、その製品特性を踏まえた課税方式への見直しが実施されました。これらの見直しは、激変緩和等の観点から、前者については、2018年10月より2021年10月にかけて1,000本当たり1,000円ずつ3段階に分けて実施(2019年10月は税率引上げなし)、後者については、2018年10月より2022年10月にかけて5段階に分けて実施するという段階的な経過措置が、それぞれ講じられております。(注)2.2019年12月20日に閣議決定された「令和2年度税制改正の大綱」において、たばこ税の見直しとして、軽量な葉巻たばこ(1本当たりの重量が1g未満の葉巻たばこをいう。)の課税標準について、葉巻たばこ1本を紙巻たばこ1本に換算する方法とする旨の記載がなされております。この見直しは、2020年10月1日から実施されますが、激変緩和等の観点から、同日から2021年9月30日までの間について、改正の対象を1本当たりの重量が0.7g未満の葉巻たばこに限ることとし、その場合の換算方法を葉巻たばこ1本を紙巻たばこ0.7本に換算する方法とする経過措置を講じられることとなっております。
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2【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。ただし、以下に記載したリスクは当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、記載されたリスク以外のリスクも存在します。かかるリスク要因のいずれによっても、投資家の判断に影響を及ぼす可能性があります。なお、本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、別段の表示が無い限り、当該事項は提出日現在において判断したものです。 (1)当社グループの事業及び収益構造並びに経営方針に係る事項① 連結売上収益に占める日本市場のたばこ売上収益の重要性について 当社グループは、たばこ事業を中心に70以上の国と地域で事業を展開、また130以上の国と地域で製品を販売しております。その中でも日本市場におけるたばこの売上収益は、当社グループの売上収益に相当程度貢献しております。したがって、日本市場が何らかの悪影響を受けた場合は、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります(たばこ事業に係るリスクの詳細については、下記(2)をご参照ください)。 ② 事業拡大について 当社グループは、医薬事業及び加工食品事業が、当社グループの中長期に亘る持続的な利益成長を補完する役割として、将来においても安定的かつ更なる利益貢献をするものと考えており、引き続きこれらの事業に対する投資を行う予定ですが、かかる投資が期待されるリターンをもたらすという保証はありません。 当社グループは、RJRナビスコ社の米国外たばこ事業の取得(1999年、買収額約78億ドル(9,440億円、取得時の為替レートにより算出、以下同じ))、Gallaher社の買収(2007年、買収額約75億ポンド(1兆7,200億円))、株式会社加ト吉(現:テーブルマークホールディングス株式会社)の買収(2008年、買収額約1,090億円)、Natural American Spiritの米国外たばこ事業の取得(2016年、買収額約50億ドル(約5,914億円))をはじめとして、事業の拡大に向け、積極的に外部の経営資源を獲得してまいりました。当社グループは、事業の拡大のために、他企業の買収、他企業への出資、他企業との提携及び協力体制構築等の検討を行い、その結果、将来の当社グループの業績に貢献すると判断した場合には、これらを実行することもあり得ます。しかしながら、異なる地理的又は文化的背景により営業、人員、技術及び組織の統合ができない場合、買収又は提携した事業における製品に対する継続的な需要を維持し又はかかる製品を製造販売することができない場合、現在行われている事業を継続することができない場合、買収した事業における優秀な人財を保持し又は従業員の士気を維持することができない場合、当社グループの内部統制体制を買収した事業に適用することができない場合、効果的なブランド及び製品ポートフォリオを構築することができない場合、異なる製品ラインにおける販売及び市場戦略の連携ができない場合、並びに現在行われている事業から経営者の注意が分散される場合等により、当社グループの期待する成果が得られない場合、又は、想定しなかった重大な問題点が買収後に発見された場合等には、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループは、買収に伴い、相当額ののれん及び無形資産を連結財政状態計算書に計上しており、当年度末現在、のれん及び無形資産の金額はそれぞれ、連結総資産の36.8%(2兆84億円)及び9.2%(5,031億円)を占めております。当社グループは、当該のれん及び無形資産につきまして、それぞれの事業価値及び事業統合による将来のシナジー効果が発揮された結果得られる将来の収益力を適切に反映したものと考えておりますが、事業環境や競合状況の変化等により期待する成果が得られないと判断された場合、又は適用される割引率が高くなった場合等は、減損損失が発生し、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ③ 外国為替の変動による影響について 当社は円表示で連結財務諸表を作成しておりますが、海外の当社グループ会社はロシアルーブル、ユーロ、英国ポンド、台湾ドル、米国ドル、スイスフラン等日本円以外の外国通貨で財務諸表を作成しております。したがって、海外の当社グループ会社の業績、資産及び負債は、当社の連結財務諸表の作成時において日本円に換算され、円表示で当社の連結財務諸表に記載されることになるため、当該当社グループ会社が決算に使用する外国通貨の日本円に対する為替の変動による影響を受けることになります。当社グループの売上収益及び調整後営業利益に占める海外たばこ事業の割合は、当年度において、それぞれ59.2%及び64.6%であり、特に、当社グループの海外たばこ事業の拡大に伴い、その寄与分につき、為替の変動が連結財務諸表に重大な影響を与える可能性があります。 なお、海外たばこ事業の決算を連結するJT International Holding B.V.(以下「JTIH」という)が決算に使用する通貨は米国ドルですが、同社は世界各国に存在する連結子会社又は関連会社を通じて事業を行っており、それらの中には米国ドル以外の通貨により決算を行っているものがあります。このため、外国為替の変動に伴う換算影響には日本円とJTIHが連結決算に使用する通貨である米国ドルの間の為替変動だけでなく、当該米国ドルと、同社の連結子会社又は関連会社が決算に使用するその他の通貨の間の為替変動も含むことになります。 また、当社が外貨建てで株式等を取得した海外の当社グループ会社について、清算、売却又は重大な価値の減額等の事由が発生した場合、当社の連結財務諸表において当該会社に対する投資の損益が計上され、かかる損益は当該株式等の取得に使用した外国通貨と日本円の間の為替変動の影響を受けます。 また、当社グループの国際取引の大部分は外国為替の影響を受けます。例えば、当社グループは、国内たばこ事業又は海外たばこ事業において、外国産葉たばこを使用しております(下記⑧をご参照ください)が、外国産葉たばこの相当程度を米国ドル建てで調達する一方、製造たばこを各国の現地通貨建てで販売しております。したがって、当該現地通貨に対して米国ドルが高くなった場合には、当社グループの利益率に悪影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは取引による為替リスクの一部をヘッジしておりますが、かかるヘッジにより当社グループの為替リスクを完全に回避することはできず、為替の動向が当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ④ 自然災害及び不測の事態等について 2011年3月に発生した東日本大震災により、当社グループの一部事業所や材料品調達先が被災したこと等から、主に国内たばこ事業における事業運営に影響を受けました。事業継続能力の向上を図っておりますが、今後も震災に起因する事象が当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、国内及び海外の将来の大規模な地震、津波、台風、洪水等の自然災害、インフラの停止、政情不安、爆発等の人災その他の不測の事態が発生した場合には、仕入先の被災に起因する供給不足、交通、流通サービス及び販売チャネルの障害、電気・水道等の停止、需要の減少、従業員の被災等により当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 なお、当社グループは、東日本大震災及び津波の影響による東京電力福島第一原子力発電所の事故を契機とした国内産葉たばこへの放射性物質影響に対するお客様の不安を取り除き、安心してご愛顧いただける製品をお届けするための取組みとして、野菜類の農産物に対する政府基準値を参考に自社基準値を設定し、原料購買前・原料処理前・製品工場での使用前・製品出荷前の各段階において幾重にも検査・確認する体制をとっています。 ⑤ 気候変動について 地球の温暖化に伴う気候変動は、集中豪雨などの異常気象による浸水・洪水・土砂災害や天候不順による酷暑・大雪・干ばつ、水資源の変化、生物多様性の損失など、様々な被害をもたらします。気候変動による影響は、当社グループのみならず、当社グループのバリューチェーンが被害を受けることで、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、環境への負荷低減のため、温室効果ガス排出量削減や水資源の効率的利用、廃棄物削減など、様々な課題に取り組んでおり、当社グループのバリューチェーンにおける環境課題についても、取り組みを強化していきます。また、科学的根拠に基づく温室効果ガス排出量の削減(Science Based Target)の策定や、シナリオ分析の検討など、気候変動が事業に及ぼす影響を、より的確に把握し、適切に対応できる体制を整備していきます。 ⑥ カントリーリスク 当社グループは、たばこ事業を中心に70以上の国と地域で事業を展開、また130以上の国と地域で製品を販売しており、特に、海外たばこ事業の重要性が増加してきております。当社グループは、長期的な成長実現のために、更なる地理的拡大に積極的に挑戦していきますが、一方で、現地の政治・経済・社会・法制度等の変化や暴動、テロ及び戦争の発生に伴うカントリーリスクが相対的に高まり、リスクが具現化した場合には、サプライ・チェーンや流通網の遮断、資産や設備の毀損、人員配置及び営業管理の困難性等により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループには、経済制裁の対象となっている国々における事業があります。当社グループは、各種経済制裁に則り適法、適切に事業運営を行っておりますが、仮に当社グループがこれらの経済制裁に違反した場合には、多額の罰金が課される等のおそれがあり、また当該制裁の内容等が変更された場合には、当社グループがかかる国々における事業を継続できなくなる等、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループがかかる経済制裁に違反しない場合でも、経済制裁の対象となっている国々において事業を行っていること自体により、当社グループに対する評判に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ 経済・景気の悪化 世界経済は、先進国においてゆるやかな景気回復が見られますが、新興国経済の成長鈍化等、引き続き先行きは不透明な状況にあります。また、日本においても、雇用・所得環境の改善等を背景にゆるやかな景気回復の傾向が見られるものの、2019年10月1日から消費税が10%に増税されることもあり、かかる傾向が持続するかどうかについては、依然として予断を許さない状況にあります。当社グループの海外たばこ事業における主要な市場の多くにおいては、経済・景気の悪化、人口構成の変化その他の社会的な要因により、近年たばこの総需要が減少しております。日本においても、たばこの総需要は減少を続けており、かかる傾向が継続するものと考えております。このように、経済・景気の悪化等により、お客様の購買力又は消費意欲が減退し、また、お客様の需要がより安価な銘柄又はカテゴリーへ移行する可能性があります。同様に、当社グループの加工食品の需要が減少する可能性があります。これらの事象により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑧ 原材料調達の不安定化 当社は、国内において製造する製造たばこの原料として、国内産葉たばこ及び外国産葉たばこを使用しております。一方、当社グループが海外において製造する製造たばこの原料については、現時点において外国産葉たばこのみを使用しております。 葉たばこは農作物であり、また加工食品も多くが自然由来の原材料を使用しているため、それらの調達状況は天候やその他の自然現象及び商品市場に左右されます。また、世界的な人口の増加及び経済成長に伴う爆発的な消費の増加によって、資源の枯渇が全世界的なリスクになると認識されており、原材料価格が上昇する恐れがあります。当社グループの商品生産にあたって必要な量の原材料確保の困難化及びその調達コストの上昇が当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。 ⑨ 人財確保の困難化 当社グループは多様な人財こそが競争力の源泉であると認識し、世界中から優秀な人財を採用し、その育成・確保を行っております。しかしながら、当社グループの中核であるたばこ事業に対する社会的イメージの低下により、優秀な人財の確保及びその引き留めが重要な課題となっております。人財の確保等を十分に行うことができなかった場合、将来の事業運営が困難となり、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑩ 知的財産権の侵害について 当社グループの知的財産権が他社に侵害された場合には、当社グループの技術が十分に保護されず、当社グループの事業戦略や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループ製品が第三者の知的財産権を侵害したと認定された場合には、当社より損害賠償の支払いが必要となる又は製品を市場で販売できなくなる恐れがあり、当社グループの事業戦略や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑪ 環境規制について 当社グループは、国内外において研究開発及び製造過程で発生する有害物質、廃棄物等について、さまざまな環境保護に係る法的規制を受けております。将来、当社グループの事業活動により環境汚染等の問題が発生した場合、又は、環境規制の導入もしくはその変更があった場合には、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑫ 情報セキュリティについて 当社グループは、情報セキュリティに関する各種規程を整備し、当社グループが保有するシステムやデータ等の情報資産の適切な管理・保護に努めております。 しかしながら、不正アクセスやコンピュータウィルスによる攻撃、災害等の不測の事態によって機密情報の漏洩及びシステムの障害等が発生した場合には、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (2)当社グループのたばこ事業に係る事項① たばこ需要の減少について 国内たばこ市場におけるたばこ需要は、少子高齢化の進展、喫煙と健康に関する意識の高まり、増税や喫煙をめぐる規制の強化等を背景に、減少傾向が続いており、かかる減少傾向は継続するものと予測しております。海外たばこ市場においても、需要の動向は地域によって変動はあるものの、経済環境、社会情勢、規制動向、人口構成の変化や増税値上げ等により減少する可能性があります。 たばこ需要が減少した場合、販売数量の減少により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ② 競合他社との競争について 当社グループは、国内外のたばこ市場においてフィリップモリス・インターナショナル社及びブリティッシュアメリカンタバコ社といった競合他社と熾烈な競争を行っております。 国内たばこ市場においては、1985年の製造たばこの輸入に関する規制の自由化及び1987年の輸入紙巻たばこの関税の無税化以降、喫煙者の嗜好の多様化、競合他社の積極的な販売促進活動等により、競合他社との競争は著しく高まってきております。加えて、お客様のニーズの多様化に伴い、近年RRP市場が急激に拡大しており、お客様のニーズを的確に捉えた製品を提供し続けることが、これまで以上に重要であると認識しています。 海外たばこ市場においては、当社グループは自律的成長に加え、RJRナビスコ社の米国外のたばこ事業の取得、Gallaher社の買収等を通じて当社グループの事業の拡大を行いました。これら買収の結果として、海外の市場において、当社グループはフィリップモリス・インターナショナル社やブリティッシュアメリカンタバコ社のようなグローバルにたばこ事業を展開する企業及びそれぞれの地域において強みを持つ企業との間で、より広範囲にわたって競合関係にあります。 各市場におけるシェアは、当社グループ及び他社の新製品の投入、並びにそれらに伴う特別の販売促進活動等の一時的要因によって短期的に変動することがあるほか、競合、規制、価格戦略、喫煙者の嗜好の変化、健康に対する社会的関心の高まり、ブランド力又は各市場における経済情勢その他の多数の要因に影響されて変動いたします。当社グループがこれらの諸要因によりたばこ市場におけるシェアを低下させた場合、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ③ たばこに課せられる税金について たばこ税については、日本を含む各国で財政及び公衆衛生の観点による増税議論が行われ、実際に増税が行われております。また、日本をはじめ多くの国で、国家財政の改善に向けた消費税又はVAT(Value-Added Tax、付加価値税)等それに類する税金の引上げが行われております。 当社グループは各国においてたばこに課せられる税の種類又はその税率等に関する増加又は変更を予測することはできません。増税が想定外のタイミング、頻度、税率又は地域で行われた場合、当社グループは、増税に迅速かつ適切に対応することができない可能性があります。 また、たばこに課せられる税金が引き上げられた場合、これに対応してたばこの小売定価の値上げを行えば、たばこ需要の減退や安価な銘柄への需要の移行、密輸や偽造等の不法取引の発生又は増加を促す可能性があり、一方で、かかる値上げを行わなければ、たばこ事業の収益構造の悪化をもたらすことから、いずれも当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 なお、平成30年度税制改正において「所得税法等の一部を改正する法律」(平成30年3月31日法律第7号)及び「地方税法等の一部を改正する法律」(平成30年3月31日法律第3号)が制定されました。詳細については、「(4)上記以外に、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項 ③提出会社の事業にかかる法律関連事項等 ⅲたばこ税に係る法律」をご参照ください。 ④ 製造たばこに対する規制について ・海外の状況について当社グループが製造たばこを販売している海外市場において、2003年5月の世界保健機関(WHO)の第56回世界保健総会で採択され、2005年2月に発効した「たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約(FCTC)」(なお、日本政府は2004年6月に当該条約を受諾しております)を契機に製造たばこの販売活動、マーケティング、包装・表示、たばこ製品及び喫煙に関する規制は増加する傾向にあります。 本条約は、喫煙の広がりの継続的かつ実質的な抑制を目的としており、たばこ需要減少のための価格及び課税措置についての条項、たばこ需要減少のための非価格措置についての条項(具体的には、受動喫煙からの保護、たばこ製品の含有物・排出物に関する規制、たばこ製品についての情報の開示に関する規制、たばこ製品の包装及び表示に関する規制、たばこの広告、販売促進及びスポンサーシップに関する規制等について規定されております)、たばこの供給削減に関する措置についての条項(具体的には、たばこ製品の不法取引を防止するための措置、たばこ製品の未成年者への販売を防止するための措置等について規定されております)等を規定しています。加えて、2012年11月の本条約に係る第5回締約国会議において、たばこ製品の不法取引撲滅のための議定書が採択されており、2018年9月に発効しております。 本条約においては、各締約国の一般的義務として、たばこ規制戦略、計画及びプログラムの策定、実施、定期的な更新、及び検討を行うことが定められておりますが、各締約国における具体的規制の内容・範囲・方法等は各国に委ねられております。 各締約国の具体的規制としては、受動喫煙及びたばこ消費に関する法律に基づく規制が、ロシアにおいて段階的に導入されております。この法律には、たばこ製品の陳列規制、一部店舗での販売を禁止する販売規制、広告・販売促進・スポンサーシップの禁止、最低小売価格の設定、公共の場所における全面的喫煙禁止が含まれています。また、たばこ製品の個装に規定の包装色並びに規定の刷記位置への規定のフォント、フォントサイズ及び文字色を使用した製品名の刷記を義務付け、併せて視覚的警告表示をパッケージに刷記することを義務付けるプレーンパッケージ規制が英国等にて導入されております。その他、複数の国において、様々な規制が導入又は検討されております。 これに加え、EUにおいては、2001年7月に公布された「たばこ製品指令(EU TPD)」が改正され、2014年5月に発効しております。この改正された指令は、たばこ製品の包装・表示規制の強化、たばこ製品の添加物規制、電子たばこ製品関連規制等を含んでおり、EU加盟各国に対し、本指令の要求事項を担保するように自国の法律、規則及び行政規定を整備することを求めています。この改正された指令は、EU加盟各国において、施行が進んでいます。 ・国内の状況についてたばこ事業法、関連法令及び業界自主規準は日本国内における製造たばこの販売及び販売促進活動に関する規制を設けており、この規制には広告活動や製造たばこの包装に製造たばこの消費と健康の関係に関して注意を促す文言を表示することも含まれております。 2003年11月、たばこ事業法施行規則が改正され、製造たばこの包装に表示するたばこの消費と健康に関する注意文言等の見直しが行われ、2005年7月以降、全ての国内向け製造たばこが改正後の規則に従って販売されております。また、財務大臣は、たばこ事業法第39条(注意文言表示)及び第40条(広告規制)に基づき、「製造たばこに係る広告を行う際の指針」(以下、「広告指針」という)を示しており、広告指針は上記のたばこ事業法施行規則改正を踏まえ、2004年3月に改正されております(詳細については、下記(4)③ⅰの脚注2及び3をご参照ください)。一般社団法人日本たばこ協会も広告及び販売促進活動等に関する自主規準を設けており、当社を含む会員各社は、これを遵守しております。なお、2016年2月には、財政制度等審議会たばこ事業等分科会の下に表示等部会が新設され、広告指針のあり方に関する専門的な検討が行われました。表示等部会は、2016年6月にたばこ事業等分科会に対し検討結果を報告しており、たばこ事業等分科会においてこれを踏まえた更なる議論が行われた結果、2018年12月28日に「注意文言表示規制・広告規制の見直しについて」が公開されました。これによれば、製造たばこの包装における注意文言表示について、最新の科学的知見に即した文言の追加・改定及び文言の表示面積を50%以上へ拡大する等の新たな表示方法へ、2020年7月1日までに、全面的に切替えることが適当とされています。また、広告規制については、今後見直しが行われる広告指針を踏まえ、インターネット広告等について、未成年者を対象としないためのより実効性の高い措置を講じる、店頭広告の大きさや掲示方法について、新たに必要な制限を行う等、自主規準の改定等による見直しを行うことが、業界に対して求められています。受動喫煙防止の観点からは、2003年5月の健康増進法の施行等により、レストランやオフィスビルを含む公共の場所等における喫煙が制限されるケースが増加してきており、2018年7月に「健康増進法の一部を改正する法律」(平成30年7月25日法律第78号)が成立したことから、こうした傾向は今後も継続していくものと予測しています。 ・当社グループの業績への影響について将来における販売活動、マーケティング、包装・表示、たばこ製品及び喫煙に関する法律、規則及び業界のガイドラインの正確な内容を予測することはできませんが、当社グループは、製品を販売する国内及び海外において上記のような規制又は新たな規制(地方自治体による規制を含む)が広がっていくものと予測しております。当社グループとしては、たばこに関する適切かつ合理的な規制については支持する姿勢ではありますが、上記のようなたばこに関する規制が強化された場合、又はかかる規制強化に適時適切に対応できなかった場合には、たばこに対する需要及び市場シェアの減少や、新たな規制に対応するための費用等の要因を通じて、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 密輸及び偽造等の不法取引について たばこ業界が直面している主要な問題の一つとして、たばこ製品の密輸及び偽造等の不法取引の増加が挙げられます。不法取引は、国ごとの税制及び課税水準の違いによる価格差等を要因にしていると考えられ、大幅な増税を機に増加する傾向にあります。 不法に取引されたたばこは、メーカーにとってはブランド・企業の信頼性の毀損をもたらし、政府にとっては税収の減収につながることから、各たばこ企業とも政府当局と協力し、その撲滅に力を入れております。当社グループでは、EU(加盟国を含む)及びカナダ政府当局との間で不法取引を解決するための協力契約をそれぞれ締結する等、その対策に取り組んでおりますが、密輸及び偽造等の不法取引の増大が、ブランド価値を毀損すること、又は不法取引を撲滅するための対策等に多額の費用を要すること等により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 訴訟等について 当社グループは、喫煙、たばこ製品のマーケティング又はたばこの煙への曝露により損害を受けたとする訴訟の被告となっております。喫煙と健康に関する訴訟については、当社グループを被告とする訴訟、もしくはRJRナビスコ社の米国外のたばこ事業を取得した契約に基づき、当社が責任を負担するものを合わせて、当年度末現在21件存在しております。また当社グループは喫煙と健康に関する訴訟以外の訴訟においても当事者になっております。 当社グループは係争中の又は将来の喫煙と健康に関する訴訟がどのような結果になるのか予測することはできません。これらの訴訟が当社グループにとって望ましくない結果になった場合、多額の賠償責任を負うこと等により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。またこれら訴訟の結果にかかわらず、訴訟に関する批判的報道その他により、喫煙に対する社会の許容度の低下、喫煙に対する公的な規制が強化されること、当社グループに対する多くの類似の訴訟が提起されること、かかる訴訟の対応及び費用の負担を強いられること等により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また喫煙と健康問題関連の訴訟以外にも、製品の品質に何らかの問題が生じた場合に製造物責任の請求を受ける等、今後も当社グループを当事者とした訴訟等が発生する可能性があります。これらの訴訟等が、当社グループにとって望ましくない結果になった場合に、当社グループの業績又は当社製品の製造、販売、輸出入等に悪影響を及ぼす可能性があります。 なお、当社グループが当事者となっている主な訴訟については「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 39.偶発事象」をご参照ください。 (3)当社グループの医薬事業及び加工食品事業に係る事項① 医薬事業に係る事項 当社グループの医薬事業に係る様々なリスクには下記のものが含まれます。・当社グループが事業上価値のある医薬品を研究開発又は発売することができないリスク・医薬品の研究開発に長期の時間及び多大な研究開発費を要するリスク・当社グループが研究開発中の臨床開発品目又は医薬品につき、当社グループもしくは当社グループの共同開発先・導出先(ライセンシー)等が存在する場合はそれらの判断により、又は何らかの内的もしくは外的要因により、研究開発又は販売を中止することとなるリスク・当社グループが事業上価値のある医薬品を研究開発又は発売することができたとしても、研究開発費用がその医薬品から生じる売上収益を上回るリスク・当社グループが特定の医薬品に依存するリスク・当社グループが医薬品を効率的かつ大量に製造又は製造委託することができないリスク・当社グループの医薬品が事業上成功したとしても国内及び海外の競合他社の製品や政府による価格の引き下げ指示等によってその成功が覆されるリスク・他社の開発医薬品のライセンス及び販売に依存するリスク・重要な原材料の一部を特定の外部の供給元に依存するリスク・当社グループの医薬品の品質又は情報提供に何らかの問題が生じた場合に製造物責任等の請求を受けるリスク及び販売中止になるリスク・特許その他の知的財産権に関する訴訟等により業績が影響を受けるリスク・研究開発段階から新薬発売後まで広範な規制を受けるリスク・研究開発又は販売における提携先の努力に一部依存するリスク・想定外の副作用又は不十分な臨床結果により医薬品の研究開発、製造販売を中止することとなるリスク・放射性物質その他の危険物の使用又は管理に関し、当該危険物が環境を害する等の社会的又は法的問題が発生するリスク ② 加工食品事業に係る事項 当社グループの加工食品事業に係る様々なリスクには下記のものが含まれます。・当社グループの開発する製品がお客様の嗜好に合致せず、商品寿命が短期で終了するリスク・原材料価格の変動(為替変動によるものを含む)により当社グループの損益が変動するリスク・当社グループの製品の売上が天候の影響を受けるリスク・調達、製造、販売等について国内及び海外の規制を受けるリスク(規制に対応するための諸コストの増加のリスクを含む)・当社グループが当社グループよりも広い販売網、優れた開発能力又は豊富な経験を有する他の大規模な製造者に対抗することができないリスク・当社グループが効率的なマーケティングを行えないリスク・当社グループが、効率的、安定的かつ効果的な方法で製品を自ら製造し又は外部に製造委託できないリスク・当社グループの製品の品質に何らかの問題が生じた場合に、お客様の健康を害する、製造物責任等の請求を受ける、又は当該製品及び当社グループのブランド・イメージが損なわれるリスク (4)上記以外に、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項① 日本国政府及び財務大臣との関係等について 日本国政府はJT法に基づいて、常時、当社の発行済株式総数の3分の1を超える株式を保有することとされており、当年度末現在において、当社の発行済株式総数の33.35%を保有しております。したがって、日本国政府は、当社の株主総会において取締役の選任等の普通決議事項について重大な影響を及ぼすことができ、また合併、資本金の減少、定款変更等の特別決議事項については拒否権を有することになります。 また、財務大臣はJT法及びたばこ事業法に従い、当社を監督する権限等を有しております。なお、JT法上、当社の営む事業の範囲は、「製造たばこの製造、販売及び輸入に関する事業及びこれに附帯する事業のほか、当社の目的を達成するために必要な事業」とされており、かつ、「当社の目的を達成するために必要な事業」については財務大臣の認可を受ける必要があります。したがって、現在認可を受けている事業の範囲を超えて新たな事業を営もうとする際には、財務大臣の認可が必要になります(詳細については、下記③ⅱをご参照ください)。 上記のとおり、日本国政府は、当社に対して株主としての権利に加え、JT法及びたばこ事業法に従い、監督する権限等を有しておりますが、日本国政府の利害が他の株主のそれと一致する保証はなく、他の株主の利益に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、2011年12月2日公布の「東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法」において、政府は、2022年度までの間において復興財源に充てる収入を確保することを旨として、当社株式について、たばこ事業法等に基づくたばこ関連産業への国の関与の在り方を勘案し、当社株式の保有の在り方を見直すことによる処分の可能性について検討を行うこととされております。 ② 葉たばこの買入れ等について 当社の国内産葉たばこの買入れについては、たばこ事業法に基づき、国内の耕作者と毎年たばこの種類別の耕作面積並びに葉たばこの種類別及び品位別の価格を定めた葉たばこの買入れに関する契約を締結し、当社は、この契約に基づいて生産された葉たばこについては、製造たばこの原料の用に適さないものを除き、すべて買い入れる義務があります。当社がこの契約を締結しようとするときは、耕作総面積及び葉たばこの価格について、国内の耕作者を代表する者及び学識経験のある者のうちから財務大臣の認可を受けた委員で構成される「葉たばこ審議会」の意見を尊重することとされております(詳細については、下記③ⅰをご参照ください)。他の多くの国内農産物と同様に国内産葉たばこの生産費は外国産葉たばこの生産費に比して高いため、国内産葉たばこ(再乾燥前)の買入価格も、外国産葉たばこ(再乾燥済み)に対し約3倍と割高となっております。したがって、国内産葉たばこを実質的にすべて買い入れる義務は、外国産葉たばこのみを使用する他のグローバルたばこ企業に比して、当社グループの日本国内における競争力に悪影響を与える可能性があります。 ③ 提出会社の事業に係る法律関連事項等 ⅰたばこ事業法(昭和59年8月10日法律第68号) 内容1.目的 この法律は、たばこ専売制度の廃止に伴い、製造たばこに係る租税が財政収入において占める地位等にかんがみ、製造たばこの原料用としての国内産の葉たばこの生産及び買入れ並びに製造たばこの製造及び販売の事業等に関し所要の調整を行うことにより、我が国たばこ産業の健全な発展を図り、もって財政収入の安定的確保及び国民経済の健全な発展に資することを目的とする。(第1条)2.原料用国内産葉たばこの生産及び買入れ(1)日本たばこ産業株式会社(以下「会社」という。)は、国内産の葉たばこの買入れを行おうとする場合は、あらかじめ、会社に売り渡す目的をもってたばこを耕作しようとする者(以下「耕作者」という。)とたばこの種類別の耕作面積並びに葉たばこの種類別及び品位別の価格を定めた葉たばこの買入れに関する契約を締結するものとする。(第3条) (2)会社は、契約に基づいて生産された葉たばこについては、製造たばこの原料の用に適さないものを除き、すべて買い入れるものとする。(第3条) (3)会社は、契約を締結しようとするときは、たばこの種類別の耕作総面積及び葉たばこの価格について、あらかじめ、会社に置かれる葉たばこ審議会に諮り、その意見を尊重するものとする。(第4条及び第7条) (4)葉たばこ審議会は、葉たばこの価格について、生産費及び物価その他の経済事情を参酌し、葉たばこの再生産を確保することを旨として審議するものとする。(第4条) (5)会社は、たばこの種類別の耕作総面積の地域別の内訳をたばこ耕作組合中央会(以下「中央会」という。)の意見を聴いて定め、その範囲内において耕作者と契約を締結するものとする。(第5条) (6)たばこ耕作組合の組合員である耕作者が中央会に対し葉たばこの価格等の基本的事項の約定を委託したときは、会社は、中央会と当該基本的事項を約定するものとするとともに、当該約定は、会社と当該耕作者との間で締結される契約の一部とみなす。(第6条)3.製造たばこの製造(1)製造たばこは、会社でなければ、製造してはならない。(第8条) (2)会社は、その製造する製造たばこの品目別倉出価格の最高額について、財務大臣の認可を受けなければならない。(第9条) (3)会社は、製造たばこに係る地域的な需給状況を勘案して、その円滑な供給を図るよう努めるものとする。(第10条)4.製造たばこの販売(1)自ら輸入した製造たばこの販売を業として行おうとする者は、財務大臣の登録を受けなければならないものとし、当該登録及び当該登録を受けた者(以下「特定販売業者」という。)に関し、必要な規定が設けられている。(第11条~第19条) (2)製造たばこの卸売販売を業として行おうとする者は、当分の間、財務大臣の登録を受けなければならないものとし、当該登録及び当該登録を受けた者に関し、必要な規定が設けられている。(第20条及び第21条) (3)製造たばこの小売販売を業として行おうとする者は、当分の間、財務大臣の許可を受けなければならないものとし、当該許可及び当該許可を受けた者(以下「小売販売業者」という。)に関し、必要な規定が設けられている。(第22条~第32条) (4)会社又は特定販売業者は、その製造し、又は輸入する製造たばこを販売しようとするときは、当分の間、その品目毎の小売定価を定め、財務大臣の認可を受け、また、これを変更しようとするときも同様に認可を受けなければならないものとし、これらの認可の申請があった場合には、財務大臣は、消費者の利益を不当に害することとなると認めるとき等を除き認可しなければならないとする等、当該認可に関し、必要な規定が設けられている。(第33条~第35条)((注)1) (5)小売販売業者は、財務大臣の認可に係る小売定価によらなければ、製造たばこを販売してはならない。(第36条) 内容5.その他(1)会社又は特定販売業者は、その製造し、又は輸入した製造たばこを販売する時までに、消費者に対し製造たばこの消費と健康の関係に関して注意を促すための財務省令で定める文言を表示しなければならない。(第39条)((注)2) (2)製造たばこに係る広告を行う者は、未成年者の喫煙防止等に配慮するとともに、その広告が過度にわたることがないように努めなければならないものとし、財務大臣は、広告を行う者に対し、必要な措置を行うことができる。(第40条)((注)3)(注)1.いわゆる定価制度を当分の間維持するとは、1904年以来、定価制がとられ、一定の流通秩序が形成され、定着してきていることから、これを一挙に廃止した場合の流通秩序の混乱を避けるための措置であると承知しております。なお、たばこはいわゆる公共財・サービスとは異なる嗜好品であり、輸入自由化等に伴い完全に自由化された流通市場におきましては、会社も特定販売業者も各々が独自の経営判断に基づいて、財務大臣に対する申請価格を定めております。また、小売定価の認可に関し、1984年のたばこ事業法案の国会審議において、政府委員より次のような趣旨の答弁がなされたと承知しております。たばこの小売定価については、たばこ事業法において、小売定価の認可の申請があった場合には、大蔵大臣は、消費者の利益を不当に害することとなると認められるとき、又は倉出価格(国産品)もしくは輸入価格(輸入品)に照らして不当に低いと認められるときには例外的に認可しないことができるとされており、このような場合でない限り認可しなければならないとされ、このたばこ事業法の趣旨に基づき認可を行っているところである。2.2003年11月、たばこ事業法施行規則が改正され、製造たばこの包装に表示するたばこの消費と健康に関する注意文言の見直しが行われました。改正された同施行規則では、注意文言は、直接喫煙(肺がん、心筋梗塞、脳卒中及び肺気腫)に関する4種類の文言と、妊婦と喫煙、受動喫煙、喫煙への依存及び未成年者の喫煙に関する4種類の文言の計8種類の文言とすること、直接喫煙に関する4種類の文言とそれ以外の4種類の文言のうち、それぞれ1つ以上を選び、たばこ包装の「主要な面」に一つずつ表示し、これらの文言が年間を通じて品目及び包装ごとに概ね均等に表示されるようにすること、これらの文言の表示場所については、それぞれ「主要な面」の面積の30%以上を占める部分とすること等が規定されております。加えて、「マイルド」「ライト」等の用語を使用する場合には、消費者にたばこの消費と健康との関係に関して誤解を生じさせないため、それらの用語は健康に及ぼす影響が他のたばこと比べて小さいことを意味するものではない旨を明らかにする文言をそれらの用語を使用しているたばこの包装に表示しなければならないとの規定が設けられております。2005年7月1日から、製造たばこの販売に際しては、これらの規定に従っております。3.2004年3月、「製造たばこに係る広告を行う際の指針」が改正され、屋外におけるたばこ製品の広告(ポスター・看板等)は原則として行わないこととされております。そのほか、たばこ広告に記載される注意文言の表示及び内容に関する事項を含んでおります。 ⅱ日本たばこ産業株式会社法(昭和59年8月10日法律第69号) 内容1.会社の目的 日本たばこ産業株式会社は、たばこ事業法第1条に規定する目的を達成するため、製造たばこの製造、販売及び輸入に関する事業を経営することを目的とする株式会社とする。(第1条)2.株式 政府は、常時、日本たばこ産業株式会社(以下「会社」という。)が発行している株式(株主総会において決議することができる事項の全部について議決権を行使することができないものと定められた種類の株式を除く。以下この項において同じ。)の総数の三分の一を超える株式を保有していなければならない。(第2条第1項) 会社が発行する株式若しくは新株予約権を引き受ける者の募集をしようとする場合、又は株式交換に際して株式(自己株式を除く。)、新株予約権(自己新株予約権を除く。)若しくは新株予約権付社債(自己新株予約権付社債を除く。)を交付しようとする場合には、財務大臣の認可を受けなければならない。(第2条第2項) 政府の保有する会社の株式の処分は、その年度の予算をもって国会の議決を経た限度数の範囲内でなければならない。(第3条)3.事業の範囲 会社は、上記1に記載の目的を達成するため、次の事業を営むものとする。 (1)製造たばこの製造、販売及び輸入の事業 (2)前号の事業に附帯する事業 (3)前2号に掲げるもののほか、会社の目的を達成するために必要な事業 なお、会社は上記(3)に掲げる事業を営もうとするときは、財務大臣の認可を受けなければならない。(第5条)4.監督(1)会社の取締役、執行役及び監査役の選任及び解任の決議は、財務大臣の認可を受けなければその効力を生じない。(第7条) (2)会社の定款の変更、剰余金の処分(損失の処理を除く。)、合併、分割又は解散の決議は、財務大臣の認可を受けなければその効力を生じない。(第8条) (3)会社は、毎事業年度の開始前に事業計画を定め、財務大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも同様とする。(第9条) (4)会社は、毎事業年度終了後3月以内に、貸借対照表、損益計算書及び事業報告書を財務大臣に提出しなければならない。(第10条) (5)会社は、製造工場及びこれに準ずる重要な財産を譲渡しようとする等のときは、財務大臣の認可を受けなければならない。(第11条) (6)財務大臣は、この法律及びたばこ事業法の定めるところに従い会社を監督するものとし、これらの法律を施行するため、必要な措置をとることができる。(第12条及び第13条) ⅲたばこ税に係る法律(たばこ特別税を含む) 内容 国たばこ税たばこ特別税地方たばこ税1.税目(注)1たばこ税たばこ特別税道府県たばこ税(都に準用)市町村たばこ税(特別区に準用)2.納税義務者(注)2製造たばこの製造者又は製造たばこを保税地域から引き取る者製造たばこを小売販売業者に売り渡す製造たばこの製造者、特定販売業者又は卸売販売業者3.課税標準(注)3製造たばこの製造場から移出し、又は保税地域から引き取る製造たばこの本数(紙巻たばこ以外は所定の本数換算)小売業者への売渡しに係る製造たばこの本数(紙巻たばこ以外は所定の本数換算)4.税率(注)4、7千本につき5,802円千本につき820円千本につき930円千本につき5,692円 2020年10月1日以降千本につき6,302円千本につき820円千本につき1,000円千本につき6,122円 2021年10月1日以降千本につき6,802円千本につき820円千本につき1,070円千本につき6,552円5.旧3級品の税率(注)5、8千本につき4,032円千本につき624円千本につき656円千本につき4,000円 2019年10月1日以降特例税率撤廃により、上記4.と同じ6.申告納付(注)6製造たばこの製造者については毎月分を移出した月の翌月末日までに申告納付し、保税地域から引き取る者については引き取る時までに申告納付道府県の区域内に所在する小売販売業者の営業所に係る売渡しについて、毎月分を当該売渡しを行なった月の翌月末日までに当該道府県に申告納付市町村の区域内に所在する小売販売業者の営業所に係る売渡しについて、毎月分を当該売渡しを行なった月の翌月末日までに当該市町村に申告納付(注)1.たばこ税法第3条、一般会計における債務の承継等に伴い必要な財源の確保に係る特別措置に関する法律第4条並びに地方税法第1条第2項、第4条及び第5条2.たばこ税法第4条、一般会計における債務の承継等に伴い必要な財源の確保に係る特別措置に関する法律第5条並びに地方税法第74条の2第1項及び第465条第1項3.たばこ税法第10条、一般会計における債務の承継等に伴い必要な財源の確保に係る特別措置に関する法律第7条並びに地方税法第74条の4及び第467条4.たばこ税法第11条第1項、一般会計における債務の承継等に伴い必要な財源の確保に係る特別措置に関する法律第8条第1項、地方税法第74条の5及び第468条5.所得税法等の一部を改正する法律(平成27年3月31日法律第9号)第50条及び附則第103条並びに地方税法等の一部を改正する法律(平成27年3月31日法律第2号)附則第12条第2項及び第20条第2項6.たばこ税法第17条~第20条、一般会計における債務の承継等に伴い必要な財源の確保に係る特別措置に関する法律第12条並びに地方税法第74条の10及び第473条7.「4.税率」に関して2018年度税制改正に伴い、同年10月1日より、国及び地方のたばこ税の税率について、新たな税率が適用されております。2020年10月1日及び2021年10月1日以降、更なる税率の変更が予定されております。8.「5.旧3級品の税率」に関して旧3級品とは、1985年4月1日に廃止された製造たばこ定価法に規定する紙巻たばこ三級品であった製造たばこで、同法廃止の時における品目と同一のものをいいます。所得税法等の一部を改正する法律(平成27年3月31日法律第9号)及び地方税法等の一部を改正する法律(平成27年3月31日法律第2号)により旧3級品の特例税率は廃止され、2016年4月1日から2019年4月1日までの期間において、段階的に税率改正を実施する旨の経過措置が講じられております。なお、平成30年度税制改正において「所得税法等の一部を改正する法律」(平成30年3月31日法律第7号)及び「地方税法等の一部を改正する法律」(平成30年3月31日法律第3号)が制定されたことに伴い、旧3級品に係る2018年4月1日から2019年3月31日までの間の税率は、同年9月30日まで延長して適用されることとなっております。9.高負担の個別物品税が課せられているたばこに係る税制については、一般的には、各年度の政府の税制改正の一環として検討が行なわれ、税制の改正を行おうとする場合には、税制調査会等の審議を通じて政府としての方針決定後、立法府での審議・議決を経て決定されることとなります。なお、政府としての方針が決定されるに当たっては、税制改正大綱が閣議決定された上で、法律案の閣議決定を経て確定されます。 ⅳ紙巻たばこ以外の製造たばこに適用される課税方法について たばこ税の課税標準は、紙巻たばこの本数によるものとされていますが、紙巻たばこ以外の製造たばこについては本数で捉えられないこと等を踏まえ、次の製造たばこの区分に応じて、それぞれの区分の重量をもって紙巻たばこ1本に換算することとされています。 区分課税標準換算方法喫煙用の製造たばこ パイプたばこ重量から換算した紙巻たばこの本数重量1gをもって紙巻たばこ1本に換算する 葉巻たばこ 刻みたばこ重量2gをもって紙巻たばこ1本に換算する 加熱式たばこ別途(下掲参照)かみ用の製造たばこ重量から換算した紙巻たばこの本数重量2gをもって紙巻たばこ1本に換算するかぎ用の製造たばこ 加熱式たばこについては、2018年度税制改正前においては、「パイプたばこ」に区分され、重量1グラムを紙巻きたばこ1本に換算した上で当該本数に対し紙巻たばこの税率が適用されておりましたが、改正後は、同年10月1日より加熱式たばこの課税区分が新設され、該当する製造たばこは新しく定められた以下の換算方法により紙巻たばこの本数に換算することとなりました。なお、当該加熱式たばこに係る課税方式の見直しについては、2018年10月1日から2022年10月1日までの期間において、段階的に実施する旨の経過措置が講じられています。 加熱式たばこの課税標準 換算方法改正前の換算方法重量から換算した紙巻たばこの本数(A)加熱式たばこの重量1gをもって紙巻たばこ1本に換算する改正後の換算方法重量及び価格から換算した紙巻たばこの本数(B)加熱式たばこの所定の重量(注1) 0.4gをもって紙巻たばこ0.5本に換算する(C)紙巻たばこ1本当たりの平均小売価格(注2)をもって加熱式たばこの小売価格(除く消費税相当額)を紙巻たばこの0.5本に換算する(注1)フィルター、その他の一定の物品の重量を含まない重量(注2)紙巻たばこ1本当たりの国及び地方のたばこ税並びにたばこ特別税に相当する金額の合計額を100分の60で除して計算した金額 経過措置期間中における換算本数(課税標準)2018年9月30日以前(A)×1.0改正2018年10月(A)×0.8 +{(B)+(C)}×0.22019年10月(A)×0.6 +{(B)+(C)}×0.42020年10月(A)×0.4 +{(B)+(C)}×0.62021年10月(A)×0.2 +{(B)+(C)}×0.82022年10月{(B)+(C)}×1.0 [たばこ税制をめぐる主な動きと当社の対応]年月項目内容当社の対応1986年5月1986年度税制改正1,000本当たり900円に相当する増税が行われました。増税額相当分の定価改定を行いました。1989年4月1989年度税制改正消費税導入に伴い、たばこ消費税の名称をたばこ税に改めるとともに、課税方式が従量税に一本化されました。基本的に定価改定の必要はありませんでした。1997年4月1997年度税制改正[地方税法改正]地方たばこ税について道府県たばこ税から市町村たばこ税への税源移譲が行われました。定価改定の必要はありませんでした。 [消費税法改正]消費税率が3%から5%へ改定されました。全体として消費税率改定分に相当する定価改定となるよう、一部銘柄について1箱10円の値上げを行いました。1998年12月1998年度税制改正一般会計における債務の承継等に伴い必要な財源の確保に係る特別措置に関する法律が制定され、1,000本当たり820円のたばこ特別税が導入されました。基本的に1本1円の値上げを行いました。1999年5月1999年度税制改正[租税特別措置法及び地方税法改正]たばこ税から道府県たばこ税、市町村たばこ税への税源移譲が行われました。定価改定の必要はありませんでした。2003年7月2003年度税制改正所得税法等の一部を改正する法律及び地方税法等の一部を改正する法律が制定され、1,000本当たり820円の増税が行われました。概ね1本1円程度の値上げを行いました。2006年7月2006年度税制改正所得税法等の一部を改正する等の法律及び地方税法等の一部を改正する法律が制定され、1,000本当たり852円の増税が行われました。全銘柄について増税額相当分を価格転嫁するとともに、一部銘柄については、増税額相当分以上の値上げを行いました。2010年10月2010年度税制改正所得税法等の一部を改正する法律及び地方税法等の一部を改正する法律が制定され、1,000本当たり3,500円の増税が行われました。一部銘柄を除き、増税額相当分以上の値上げを行いました。2014年4月2014年度税制改正[消費税法改正]消費税率が5%から8%へ改定されました。全体として消費税率改定分に相当する定価改定となるよう、一部銘柄を除き、1箱10円又は20円の値上げを行いました。2016年4月2015年度税制改正所得税法等の一部を改正する法律及び地方税法等の一部を改正する法律が制定され、旧3級品につき、1,000本当たり1,000円の税額引き上げが行われました。旧3級品につき、1箱30円から50円の値上げを行いました。2017年4月2015年度税制改正2015年度税制改正に基づき、旧3級品につき、1,000本当たり1,000円の税額引き上げが行われました。旧3級品につき、1箱30円の値上げを行いました。2018年4月2015年度税制改正2015年度税制改正に基づき、旧3級品につき、1,000本当たり1,500円の税額引き上げが行われました。旧3級品につき、1箱40円の値上げを行いました。2018年10月2018年度税制改正2018年度税制改正に基づき、税額の引き上げが行われました。(注)一部銘柄を除き、増税額相当分以上の値上げを行いました。(注)2018年度税制改正に伴うたばこ税の見直しとして、国及び地方のたばこ税の税率について1,000本当たり3,000円の引き上げ、及び加熱式たばこについて課税区分を新設した上で、その製品特性を踏まえた課税方式への見直しが実施されました。これらの見直しは、激変緩和等の観点から、前者については、2018年10月より2021年10月にかけて1,000本当たり1,000円ずつ3段階に分けて実施(2019年10月は税率引上げなし)、後者については、2018年10月より2022年10月にかけて5段階に分けて実施するという段階的な経過措置が、それぞれ講じられております。また、旧3級品に係る2018年4月1日から2019年3月31日までの間の税率は、同年9月30日まで延長して適用されることとなっております。
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4【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。ただし、以下に記載したリスクは当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、記載されたリスク以外のリスクも存在します。かかるリスク要因のいずれによっても、投資家の判断に影響を及ぼす可能性があります。なお、本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、別段の表示が無い限り、当該事項は提出日現在において判断したものです。 (1)当社グループの事業及び収益構造並びに経営方針に係る事項① 連結売上収益に占める日本市場のたばこ売上収益の重要性について 当社グループは、たばこ事業を中心に70以上の国と地域で事業を展開、また130以上の国と地域で製品を販売しております。その中でも日本市場におけるたばこの売上収益は、当社グループの売上収益に相当程度貢献しております。したがって、日本市場が何らかの悪影響を受けた場合は、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります(たばこ事業に係るリスクの詳細については、下記(2)をご参照ください)。 ② 事業拡大について 当社グループは、医薬事業及び加工食品事業が、当社グループの中長期に亘る持続的な利益成長を補完する役割として、将来においても安定的かつ更なる利益貢献をするものと考えており、引き続きこれらの事業に対する投資を行う予定ですが、かかる投資が期待されるリターンをもたらすという保証はありません。 当社グループは、RJRナビスコ社の米国外たばこ事業の取得(1999年、買収額約78億ドル(9,440億円、取得時の為替レートにより算出、以下同じ))、Gallaher社の買収(2007年、買収額約75億ポンド(1兆7,200億円))、株式会社加ト吉(現:テーブルマークホールディングス株式会社)の買収(2008年、買収額約1,090億円)、Natural American Spiritの米国外たばこ事業の取得(2016年、買収額約50億ドル(約5,914億円))をはじめとして、事業の拡大に向け、積極的に外部の経営資源を獲得してまいりました。当社グループは、事業の拡大のために、他企業の買収、他企業への出資、他企業との提携及び協力体制構築等の検討を行い、その結果、将来の当社グループの業績に貢献すると判断した場合には、これらを実行することもあり得ます。しかしながら、異なる地理的又は文化的背景により営業、人員、技術及び組織の統合ができない場合、買収又は提携した事業における製品に対する継続的な需要を維持し又はかかる製品を製造販売することができない場合、現在行われている事業を継続することができない場合、買収した事業における優秀な人財を保持し又は従業員の士気を維持することができない場合、当社グループの内部統制体制を買収した事業に適用することができない場合、効果的なブランド及び製品ポートフォリオを構築することができない場合、異なる製品ラインにおける販売及び市場戦略の連携ができない場合、並びに現在行われている事業から経営者の注意が分散される場合等により、当社グループの期待する成果が得られない場合、又は、想定しなかった重大な問題点が買収後に発見された場合等には、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループは、買収に伴い、相当額ののれん及び無形資産を連結財政状態計算書に計上しており、当年度末現在、のれん及び無形資産の金額はそれぞれ、連結総資産の36.2%(1兆8,912億円)及び9.2%(4,792億円)を占めております。当社グループは、当該のれん及び無形資産につきまして、それぞれの事業価値及び事業統合による将来のシナジー効果が発揮された結果得られる将来の収益力を適切に反映したものと考えておりますが、事業環境や競合状況の変化等により期待する成果が得られないと判断された場合、又は適用される割引率が高くなった場合等は、減損損失が発生し、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ③ 外国為替の変動による影響について 当社は円表示で連結財務諸表を作成しておりますが、海外の当社グループ会社はロシアルーブル、ユーロ、英国ポンド、台湾ドル、米国ドル、スイスフラン等日本円以外の外国通貨で財務諸表を作成しております。したがって、海外の当社グループ会社の業績、資産及び負債は、当社の連結財務諸表の作成時において日本円に換算され、円表示で当社の連結財務諸表に記載されることになるため、当該当社グループ会社が決算に使用する外国通貨の日本円に対する為替の変動による影響を受けることになります。当社グループの売上収益及び調整後営業利益に占める海外たばこ事業の割合は、当年度において、それぞれ57.8%及び60.0%であり、特に、当社グループの海外たばこ事業の拡大に伴い、その寄与分につき、為替の変動が連結財務諸表に重大な影響を与える可能性があります。 なお、海外たばこ事業の決算を連結するJT International Holding B.V.(以下「JTIH」という)が決算に使用する通貨は米国ドルですが、同社は世界各国に存在する連結子会社又は関連会社を通じて事業を行っており、それらの中には米国ドル以外の通貨により決算を行っているものがあります。このため、外国為替の変動に伴う換算影響には日本円とJTIHが連結決算に使用する通貨である米国ドルの間の為替変動だけでなく、当該米国ドルと、同社の連結子会社又は関連会社が決算に使用するその他の通貨の間の為替変動も含むことになります。 また、当社が外貨建てで株式等を取得した海外の当社グループ会社について、清算、売却又は重大な価値の減額等の事由が発生した場合、当社の連結財務諸表において当該会社に対する投資の損益が計上され、かかる損益は当該株式等の取得に使用した外国通貨と日本円の間の為替変動の影響を受けます。 また、当社グループの国際取引の大部分は外国為替の影響を受けます。例えば、当社グループは、国内たばこ事業又は海外たばこ事業において、外国産葉たばこを使用しております(下記⑧をご参照下さい)が、外国産葉たばこの相当程度を米国ドル建てで調達する一方、製造たばこを各国の現地通貨建てで販売しております。したがって、当該現地通貨に対して米国ドルが高くなった場合には、当社グループの利益率に悪影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは取引による為替リスクの一部をヘッジしておりますが、かかるヘッジにより当社グループの為替リスクを完全に回避することはできず、為替の動向が当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ④ 税制改正大綱について 2017年12月22日に閣議決定された「平成30年度税制改正の大綱」において、たばこ税の見直しとして、国及び地方のたばこ税の税率を1本当たり3円引き上げる旨、並びに加熱式たばこ(注1)について課税区分を新設した上で、その製品特性を踏まえた課税方式への見直しを行う旨の記載がなされております。これらの見直しは、激変緩和等の観点から、前者については、2018年10月より2021年10月にかけて1本当たり1円ずつ3段階に分けて実施し(2019年10月は税率引上げなし)、後者については、2018年10月より2022年10月にかけて5段階に分けて実施するという段階的な経過措置が、それぞれ講じられることとなっております。また、旧3級品(注2)に係る2018年4月1日から2019年3月31日までの間の税率は、同年9月30日まで延長して適用されることとなっております。当社グループが、かかる税制改正に迅速かつ適切に対応できるか否かによって、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (注1)加熱式たばことは、当社グループが定義するT-Vapor(たばこベイパー)製品と同義であると認識しています。(注2)旧3級品とは、1985年4月1日に廃止された製造たばこ定価法に規定する紙巻たばこ三級品であった製造たばこで、同法廃止の時における品目と同一のものをいいます。 ⑤ 自然災害及び不測の事態等について 2011年3月に発生した東日本大震災により、当社グループの一部事業所や材料品調達先が被災したこと等から、主に国内たばこ事業における事業運営に影響を受けました。事業継続能力の向上を図っておりますが、今後も震災に起因する事象が当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、国内及び海外の将来の大規模な地震、津波、台風、洪水等の自然災害、インフラの停止、政情不安、爆発等の人災その他の不測の事態が発生した場合には、仕入先の被災に起因する供給不足、交通、流通サービス及び販売チャネルの障害、電気・水道等の停止、需要の減少、従業員の被災等により当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 なお、当社グループは、東日本大震災及び津波の影響による東京電力福島第一原子力発電所の事故を契機とした国内産葉たばこへの放射性物質影響に対するお客様の不安を取り除き、安心してご愛顧いただける製品をお届けするための取組みとして、野菜類の農産物に対する政府基準値を参考に自社基準値を設定し、原料購買前・原料処理前・製品工場での使用前・製品出荷前の各段階において幾重にも検査・確認する体制をとっています。 ⑥ カントリーリスク 当社グループは、たばこ事業を中心に70以上の国と地域で事業を展開、また130以上の国と地域で製品を販売しており、特に、海外たばこ事業の重要性が増加してきております。当社グループは、長期的な成長実現のために、更なる地理的拡大に積極的に挑戦していきますが、一方で、現地の政治・経済・社会・法制度等の変化や暴動、テロ及び戦争の発生に伴うカントリーリスクが相対的に高まり、リスクが具現化した場合には、サプライ・チェーンや流通網の遮断、資産や設備の毀損、人員配置及び営業管理の困難性等により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループには、経済制裁の対象となっている国々における事業があります。当社グループは、各種経済制裁に則り適法、適切に事業運営を行っておりますが、仮に当社グループがこれらの経済制裁に違反した場合には、多額の罰金が課される等のおそれがあり、また当該制裁の内容等が変更された場合には、当社グループがかかる国々における事業を継続できなくなる等、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループがかかる経済制裁に違反しない場合でも、経済制裁の対象となっている国々において事業を行っていること自体により、当社グループに対する評判に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ 経済・景気の悪化 世界経済は、先進国においてゆるやかな景気回復が見られますが、新興国経済の成長鈍化等、引き続き先行きは不透明な状況にあります。また、日本においても、雇用・所得環境の改善等を背景にゆるやかな景気回復の傾向が見られるものの、2019年10月1日から消費税が10%に増税されることもあり、かかる傾向が持続するかどうかについては、依然として予断を許さない状況にあります。当社グループの海外たばこ事業における主要な市場の多くにおいては、経済・景気の悪化、人口構成の変化その他の社会的な要因により、近年たばこの総需要が減少しております。日本においても、たばこの総需要は減少を続けており、かかる傾向が継続するものと考えております。このように、経済・景気の悪化等により、お客様の購買力又は消費意欲が減退し、また、お客様の需要がより安価な銘柄又はカテゴリーへ移行する可能性があります。同様に、当社グループの加工食品の需要が減少する可能性があります。これらの事象により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑧ 原材料調達の不安定化 当社は、国内において製造する製造たばこの原料として、国内産葉たばこ及び外国産葉たばこを使用しております。一方、当社グループが海外において製造する製造たばこの原料については、現時点において外国産葉たばこのみを使用しております。 葉たばこは農作物であり、また加工食品も多くが自然由来の原材料を使用しているため、それらの調達状況は天候やその他の自然現象及び商品市場に左右されます。また、世界的な人口の増加及び経済成長に伴う爆発的な消費の増加によって、資源の枯渇が全世界的なリスクになると認識されており、原材料価格が上昇する恐れがあります。当社グループの商品生産にあたって必要な量の原材料確保の困難化及びその調達コストの上昇が当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。 ⑨ 人財確保の困難化 当社グループは多様な人財こそが競争力の源泉であると認識し、世界中から優秀な人財を採用し、その育成・確保を行っております。しかしながら、当社グループの中核であるたばこ事業に対する社会的イメージの低下により、優秀な人財の確保及びその引き留めが重要な課題となっております。人財の確保等を十分に行うことができなかった場合、将来の事業運営が困難となり、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑩ 知的財産権の侵害について 当社グループが第三者の知的財産権を侵害した場合、又は、当社グループの知的財産権が第三者により侵害された場合には、多額の賠償金・訴訟費用等を支払わなければならない可能性や、当社グループの製品開発、商品化及び事業戦略への悪影響により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑪ 環境規制について 当社グループは、国内外において研究開発及び製造過程で発生する有害物質、廃棄物等について、さまざまな環境保護に係る法的規制を受けております。将来、当社グループの事業活動により環境汚染等の問題が発生した場合、又は、環境規制の導入もしくはその変更があった場合には、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (2)当社グループのたばこ事業に係る事項① たばこ需要の減少について 国内たばこ市場におけるたばこ需要は、少子高齢化の進展、喫煙と健康に関する意識の高まり、増税や喫煙をめぐる規制の強化等を背景に、減少傾向が続いており、かかる減少傾向は継続するものと予測しております。海外たばこ市場においても、需要の動向は地域によって変動はあるものの、経済環境、社会情勢、規制動向、人口構成の変化や増税値上げ等により減少する可能性があります。 たばこ需要が減少した場合、販売数量の減少により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ② 競合他社との競争について 当社グループは、国内外のたばこ市場においてフィリップモリス・インターナショナル社及びブリティッシュアメリカンタバコ社といった競合他社と熾烈な競争を行っております。 国内たばこ市場においては、1985年の製造たばこの輸入に関する規制の自由化及び1987年の輸入紙巻たばこの関税の無税化以降、喫煙者の嗜好の多様化、競合他社の積極的な販売促進活動等により、競合他社との競争は著しく高まってきております。加えて、お客様のニーズの多様化に伴い、近年RRP市場が急激に拡大しており、お客様のニーズを的確に捉えた製品を提供し続けることが、これまで以上に重要であると認識しています。 海外たばこ市場においては、当社グループは自律的成長に加え、RJRナビスコ社の米国外のたばこ事業の取得、Gallaher社の買収等を通じて当社グループの事業の拡大を行いました。これら買収の結果として、海外の市場において、当社グループはフィリップモリス・インターナショナル社やブリティッシュアメリカンタバコ社のようなグローバルにたばこ事業を展開する企業及びそれぞれの地域において強みを持つ企業との間で、より広範囲にわたって競合関係にあります。 各市場におけるシェアは、当社グループ及び他社の新製品の投入、並びにそれらに伴う特別の販売促進活動等の一時的要因によって短期的に変動することがあるほか、競合、規制、価格戦略、喫煙者の嗜好の変化、健康に対する社会的関心の高まり、ブランド力又は各市場における経済情勢その他の多数の要因に影響されて変動いたします。当社グループがこれらの諸要因によりたばこ市場におけるシェアを低下させた場合、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ③ たばこに課せられる税金について たばこ税については、日本を含む各国で財政及び公衆衛生の観点による増税議論が行われ、実際に増税が行われております。また、日本をはじめ多くの国で、国家財政の改善に向けた消費税又はVAT(Value-Added Tax、付加価値税)等それに類する税金の引上げが行われております。 当社グループは各国においてたばこに課せられる税の種類又はその税率等に関する増加又は変更を予測することはできません。増税が想定外のタイミング、頻度、税率又は地域で行われた場合、当社グループは、増税に迅速かつ適切に対応することができない可能性があります。 また、たばこに課せられる税金が引き上げられた場合、これに対応してたばこの小売定価の値上げを行えば、たばこ需要の減退や安価な銘柄への需要の移行、密輸や偽造等の不法取引の発生又は増加を促す可能性があり、一方で、かかる値上げを行わなければ、たばこ事業の収益構造の悪化をもたらすことから、いずれも当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 なお、日本では2017年12月22日に閣議決定された「平成30年度税制改正の大綱」において、たばこ税の見直しとして、国及び地方のたばこ税の税率を1本当たり3円引き上げる旨の記載がなされております。 ④ 製造たばこに対する規制について ・海外の状況について当社グループが製造たばこを販売している海外市場において、2003年5月の世界保健機関(WHO)の第56回世界保健総会で採択され、2005年2月に発効した「たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約(FCTC)」(なお、日本政府は2004年6月に当該条約を受諾しております)を契機に製造たばこの販売活動、マーケティング、包装・表示、たばこ製品及び喫煙に関する規制は増加する傾向にあります。 本条約は、喫煙の広がりの継続的かつ実質的な抑制を目的としており、たばこ需要減少のための価格及び課税措置についての条項、たばこ需要減少のための非価格措置についての条項(具体的には、受動喫煙からの保護、たばこ製品の含有物・排出物に関する規制、たばこ製品についての情報の開示に関する規制、たばこ製品の包装及び表示に関する規制、たばこの広告、販売促進及びスポンサーシップに関する規制等について規定されております)、たばこの供給削減に関する措置についての条項(具体的には、たばこ製品の不法取引を防止するための措置、たばこ製品の未成年者への販売を防止するための措置等について規定されております)等を規定しています。加えて、2012年11月の本条約に係る第5回締約国会議において、たばこ製品の不法取引撲滅のための議定書が採択されております。 本条約においては、各締約国の一般的義務として、たばこ規制戦略、計画及びプログラムの策定、実施、定期的な更新、及び検討を行うことが定められておりますが、各締約国における具体的規制の内容・範囲・方法等は各国に委ねられております。 各締約国の具体的規制としては、受動喫煙及びたばこ消費に関する法律に基づく規制が、ロシアにおいて段階的に導入されております。この法律には、たばこ製品の陳列規制、一部店舗での販売を禁止する販売規制、広告・販促・スポンサーシップの禁止、最低小売価格の設定、公共の場所における全面的喫煙禁止が含まれています。また、たばこ製品の個装に規定の包装色並びに規定の刷記位置への規定のフォント、フォントサイズ及び文字色を使用した製品名の刷記を義務付け、併せて視覚的警告表示をパッケージに刷記することを義務付けるプレーンパッケージ規制が英国等にて導入されております。その他、複数の国において、様々な規制が導入又は検討されております。 これに加え、EUにおいては、2001年7月に公布された「たばこ製品指令(EU TPD)」が改正され、2014年5月に発効されております。この改正された指令は、たばこ製品の包装・表示規制の強化、たばこ製品の添加物規制、電子たばこ製品関連規制等を含んでおり、EU加盟各国に対し、本指令の要求事項を担保するように自国の法律、規則及び行政規定を整備することを求めています。この改正された指令は、EU加盟各国において、施行が進んでいます。 ・国内の状況についてたばこ事業法、関連法令及び業界自主規準は日本国内における製造たばこの販売及び販売促進活動に関する規制を設けており、この規制には広告活動や製造たばこの包装に製造たばこの消費と健康の関係に関して注意を促す文言を表示することも含まれております。 2003年11月、たばこ事業法施行規則が改正され、製造たばこの包装に表示するたばこの消費と健康に関する注意文言等の見直しが行われ、2005年7月以降、全ての国内向け製造たばこが改正後の規則に従って販売されております。また、財務大臣は、たばこ事業法に基づき、「製造たばこに係る広告を行う際の指針」を示しており、同指針は上記のたばこ事業法施行規則改正を踏まえ、2004年3月に改正されております(詳細については、下記(4)③ⅰの脚注2及び3をご参照ください)。一般社団法人日本たばこ協会も広告及び販売促進活動等に関する自主規準を設けており、当社を含む会員各社は、これを遵守しております。なお、2016年2月には、財政制度等審議会たばこ事業等分科会の下に表示等部会が新設され、たばこ事業法第39条(注意文言表示)及び第40条(広告規制)に基づく製造たばこに係る広告を行う際の指針のあり方に関する専門的な検討が行われました。表示等部会は、2016年6月にたばこ事業等分科会に対し検討結果を報告しており、たばこ事業等分科会にて更なる議論が行われるものと認識しております。受動喫煙防止の観点からは、2003年5月の健康増進法の施行等により、レストランやオフィスビルを含む公共の場所等における喫煙が制限されるケースが増加してきており、2018年3月に健康増進法の一部を改正する法律案が閣議決定されたことから、こうした傾向は今後も継続していくものと予測しています。 ・当社グループの業績への影響について将来における販売活動、マーケティング、包装・表示、たばこ製品及び喫煙に関する法律、規則及び業界のガイドラインの正確な内容を予測することはできませんが、当社グループは、製品を販売する国内及び海外において上記のような規制又は新たな規制(地方自治体による規制を含む)が広がっていくものと予測しております。当社グループとしては、たばこに関する適切かつ合理的な規制については支持する姿勢ではありますが、上記のようなたばこに関する規制が強化された場合、又はかかる規制強化に適時適切に対応できなかった場合には、たばこに対する需要及び市場シェアの減少や、新たな規制に対応するための費用等の要因を通じて、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 密輸及び偽造等の不法取引について たばこ業界が直面している主要な問題の一つとして、たばこ製品の密輸及び偽造等の不法取引の増加が挙げられます。不法取引は、国ごとの税制及び課税水準の違いによる価格差等を要因にしていると考えられ、大幅な増税を機に増加する傾向にあります。 不法に取引されたたばこは、メーカーにとってはブランド・企業の信頼性の毀損をもたらし、政府にとっては税収の減収につながることから、各たばこ企業とも政府当局と協力し、その撲滅に力を入れております。当社グループでは、EU(加盟国を含む)及びカナダ政府当局との間で不法取引を解決するための協力契約をそれぞれ締結する等、その対策に取り組んでおりますが、密輸及び偽造等の不法取引の増大が、ブランド価値を毀損すること、又は不法取引を撲滅するための対策等に多額の費用を要すること等により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。⑥ 訴訟等について 当社グループは、喫煙、たばこ製品のマーケティング又はたばこの煙への曝露により損害を受けたとする訴訟の被告となっております。喫煙と健康に関する訴訟については、当社グループを被告とする訴訟、もしくはRJRナビスコ社の米国外のたばこ事業を取得した契約に基づき、当社が責任を負担するものを合わせて、当年度末現在21件存在しております。また当社グループは喫煙と健康に関する訴訟以外の訴訟においても当事者になっております。 当社グループは係争中の又は将来の喫煙と健康に関する訴訟がどのような結果になるのか予測することはできません。これらの訴訟が当社グループにとって望ましくない結果になった場合、多額の賠償責任を負うこと等により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。またこれら訴訟の結果にかかわらず、訴訟に関する批判的報道その他により、喫煙に対する社会の許容度の低下、喫煙に対する公的な規制が強化されること、当社グループに対する多くの類似の訴訟が提起されること、かかる訴訟の対応及び費用の負担を強いられたりすること等により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また喫煙と健康問題関連の訴訟以外にも、製品の品質に何らかの問題が生じた場合に製造物責任の請求を受ける等、今後も当社グループを当事者とした訴訟等が発生する可能性があります。これらの訴訟等が、当社グループにとって望ましくない結果になった場合に、当社グループの業績又は製造たばこの製造、販売、輸出入等に悪影響を及ぼす可能性があります。 なお、当社グループが当事者となっている主な訴訟については「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 39.偶発事象」をご参照ください。 (3)当社グループの医薬事業及び加工食品事業に係る事項① 医薬事業に係る事項 当社グループの医薬事業に係る様々なリスクには下記のものが含まれます。・当社グループが事業上価値のある医薬品を研究開発又は発売することができないリスク・医薬品の研究開発に長期の時間及び多大な研究開発費を要するリスク・当社グループが研究開発中の臨床開発品目又は医薬品につき、当社グループもしくは当社グループの共同開発先・導出先(ライセンシー)等が存在する場合はそれらの判断により、又は何らかの内的もしくは外的要因により、研究開発又は販売を中止することとなるリスク・当社グループが事業上価値のある医薬品を研究開発又は発売することができたとしても、研究開発費用がその医薬品から生じる売上収益を上回るリスク・当社グループが特定の医薬品に依存するリスク・当社グループが医薬品を効率的かつ大量に製造又は製造委託することができないリスク・当社グループの医薬品が事業上成功したとしても国内及び海外の競合他社の製品や政府による価格の引き下げ指示等によってその成功が覆されるリスク・他社の開発医薬品のライセンス及び販売に依存するリスク・重要な原材料の一部を特定の外部の供給元に依存するリスク・当社グループの医薬品の品質又は情報提供に何らかの問題が生じた場合に製造物責任等の請求を受けるリスク及び販売中止になるリスク・特許その他の知的財産権に関する訴訟等により業績が影響を受けるリスク・研究開発段階から新薬発売後まで広範な規制を受けるリスク・研究開発又は販売における提携先の努力に一部依存するリスク・想定外の副作用又は不十分な臨床結果により医薬品の研究開発、製造販売を中止することとなるリスク・放射性物質その他の危険物の使用又は管理に関し、当該危険物が環境を害する等の社会的又は法的問題が発生するリスク ② 加工食品事業に係る事項 当社グループの加工食品事業に係る様々なリスクには下記のものが含まれます。・当社グループの開発する製品がお客様の嗜好に合致せず、商品寿命が短期で終了するリスク・原材料価格の変動(為替変動によるものを含む)により当社グループの損益が変動するリスク・当社グループの製品の売上が天候の影響を受けるリスク・調達、製造、販売等について国内及び海外の規制を受けるリスク(規制に対応するための諸コストの増加のリスクを含む)・当社グループが当社グループよりも広い販売網、優れた開発能力又は豊富な経験を有する他の大規模な製造者に対抗することができないリスク・当社グループが効率的なマーケティングを行えないリスク・当社グループが、効率的、安定的かつ効果的な方法で製品を自ら製造し又は外部に製造委託できないリスク・当社グループの製品の品質に何らかの問題が生じた場合に、お客様の健康を害する、製造物責任等の請求を受ける、又は当該製品及び当社グループのブランド・イメージが損なわれるリスク (4)上記以外に、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項① 日本国政府及び財務大臣との関係等について 日本国政府はJT法に基づいて、常時、当社の発行済株式総数の3分の1を超える株式を保有することとされており、当年度末現在において、当社の発行済株式総数の33.35%を保有しております。したがって、日本国政府は、当社の株主総会において取締役の選任等の普通決議事項について重大な影響を及ぼすことができ、また合併、資本金の減少、定款変更等の特別決議事項については拒否権を有することになります。 また、財務大臣はJT法及びたばこ事業法に従い、当社を監督する権限等を有しております。なお、JT法上、当社の営む事業の範囲は、「製造たばこの製造、販売及び輸入に関する事業及びこれに附帯する事業のほか、当社の目的を達成するために必要な事業」とされており、かつ、「当社の目的を達成するために必要な事業」については財務大臣の認可を受ける必要があります。したがって、現在認可を受けている事業の範囲を超えて新たな事業を営もうとする際には、財務大臣の認可が必要になります(詳細については、下記③ⅱをご参照ください)。 上記のとおり、日本国政府は、当社に対して株主としての権利に加え、JT法及びたばこ事業法に従い、監督する権限等を有しておりますが、日本国政府の利害が他の株主のそれと一致する保証はなく、他の株主の利益に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、2011年12月2日公布の「東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法」において、政府は、平成34年度までの間において復興財源に充てる収入を確保することを旨として、当社株式について、たばこ事業法等に基づくたばこ関連産業への国の関与の在り方を勘案し、当社株式の保有の在り方を見直すことによる処分の可能性について検討を行うこととされております。 ② 葉たばこの買入れ等について 当社の国内産葉たばこの買入れについては、たばこ事業法に基づき、国内の耕作者と毎年たばこの種類別の耕作面積並びに葉たばこの種類別及び品位別の価格を定めた葉たばこの買入れに関する契約を締結し、当社は、この契約に基づいて生産された葉たばこについては、製造たばこの原料の用に適さないものを除き、すべて買い入れる義務があります。当社がこの契約を締結しようとするときは、耕作総面積及び葉たばこの価格について、国内の耕作者を代表する者及び学識経験のある者のうちから財務大臣の認可を受けた委員で構成される「葉たばこ審議会」の意見を尊重することとされております(詳細については、下記③ⅰをご参照ください)。他の多くの国内農産物と同様に国内産葉たばこの生産費は外国産葉たばこの生産費に比して高いため、国内産葉たばこ(再乾燥前)の買入価格も、外国産葉たばこ(再乾燥済み)に対し約3倍と割高となっております。したがって、国内産葉たばこを実質的にすべて買い入れる義務は、外国産葉たばこのみを使用する他のグローバルたばこ企業に比して、当社グループの日本国内における競争力に悪影響を与える可能性があります。 ③ 提出会社の事業に係る法律関連事項等 ⅰたばこ事業法(昭和59年8月10日法律第68号) 内容1.目的 この法律は、たばこ専売制度の廃止に伴い、製造たばこに係る租税が財政収入において占める地位等にかんがみ、製造たばこの原料用としての国内産の葉たばこの生産及び買入れ並びに製造たばこの製造及び販売の事業等に関し所要の調整を行うことにより、我が国たばこ産業の健全な発展を図り、もって財政収入の安定的確保及び国民経済の健全な発展に資することを目的とする。(第1条)2.原料用国内産葉たばこの生産及び買入れ(1)日本たばこ産業株式会社(以下「会社」という。)は、国内産の葉たばこの買入れを行おうとする場合は、あらかじめ、会社に売り渡す目的をもってたばこを耕作しようとする者(以下「耕作者」という。)とたばこの種類別の耕作面積並びに葉たばこの種類別及び品位別の価格を定めた葉たばこの買入れに関する契約を締結するものとする。(第3条) (2)会社は、契約に基づいて生産された葉たばこについては、製造たばこの原料の用に適さないものを除き、すべて買い入れるものとする。(第3条) (3)会社は、契約を締結しようとするときは、たばこの種類別の耕作総面積及び葉たばこの価格について、あらかじめ、会社に置かれる葉たばこ審議会に諮り、その意見を尊重するものとする。(第4条及び第7条) (4)葉たばこ審議会は、葉たばこの価格について、生産費及び物価その他の経済事情を参酌し、葉たばこの再生産を確保することを旨として審議するものとする。(第4条) (5)会社は、たばこの種類別の耕作総面積の地域別の内訳をたばこ耕作組合中央会(以下「中央会」という。)の意見を聴いて定め、その範囲内において耕作者と契約を締結するものとする。(第5条) (6)たばこ耕作組合の組合員である耕作者が中央会に対し葉たばこの価格等の基本的事項の約定を委託したときは、会社は、中央会と当該基本的事項を約定するものとするとともに、当該約定は、会社と当該耕作者との間で締結される契約の一部とみなす。(第6条)3.製造たばこの製造(1)製造たばこは、会社でなければ、製造してはならない。(第8条) (2)会社は、その製造する製造たばこの品目別倉出価格の最高額について、財務大臣の認可を受けなければならない。(第9条) (3)会社は、製造たばこに係る地域的な需給状況を勘案して、その円滑な供給を図るよう努めるものとする。(第10条)4.製造たばこの販売(1)自ら輸入した製造たばこの販売を業として行おうとする者は、財務大臣の登録を受けなければならないものとし、当該登録及び当該登録を受けた者(以下「特定販売業者」という。)に関し、必要な規定が設けられている。(第11条~第19条) (2)製造たばこの卸売販売を業として行おうとする者は、当分の間、財務大臣の登録を受けなければならないものとし、当該登録及び当該登録を受けた者に関し、必要な規定が設けられている。(第20条及び第21条) (3)製造たばこの小売販売を業として行おうとする者は、当分の間、財務大臣の許可を受けなければならないものとし、当該許可及び当該許可を受けた者(以下「小売販売業者」という。)に関し、必要な規定が設けられている。(第22条~第32条) (4)会社又は特定販売業者は、その製造し、又は輸入する製造たばこを販売しようとするときは、当分の間、その品目毎の小売定価を定め、財務大臣の認可を受け、また、これを変更しようとするときも同様に認可を受けなければならないものとし、これらの認可の申請があった場合には、財務大臣は、消費者の利益を不当に害することとなると認めるとき等を除き認可しなければならないとする等、当該認可に関し、必要な規定が設けられている。(第33条~第35条)((注)1) (5)小売販売業者は、財務大臣の認可に係る小売定価によらなければ、製造たばこを販売してはならない。(第36条) 内容5.その他(1)会社又は特定販売業者は、その製造し、又は輸入した製造たばこを販売する時までに、消費者に対し製造たばこの消費と健康の関係に関して注意を促すための財務省令で定める文言を表示しなければならない。(第39条)((注)2) (2)製造たばこに係る広告を行う者は、未成年者の喫煙防止等に配慮するとともに、その広告が過度にわたることがないように努めなければならないものとし、財務大臣は、広告を行う者に対し、必要な措置を行うことができる。(第40条)((注)3)(注)1.いわゆる定価制度を当分の間維持するとは、1904年以来、定価制がとられ、一定の流通秩序が形成され、定着してきていることから、これを一挙に廃止した場合の流通秩序の混乱を避けるための措置であると承知しております。なお、たばこはいわゆる公共財・サービスとは異なる嗜好品であり、輸入自由化等に伴い完全に自由化された流通市場におきましては、会社も特定販売業者も各々が独自の経営判断に基づいて、財務大臣に対する申請価格を定めております。また、小売定価の認可に関し、1984年のたばこ事業法案の国会審議において、政府委員より次のような趣旨の答弁がなされたと承知しております。たばこの小売定価については、たばこ事業法において、小売定価の認可の申請があった場合には、大蔵大臣は、消費者の利益を不当に害することとなると認められるとき、又は倉出価格(国産品)もしくは輸入価格(輸入品)に照らして不当に低いと認められるときには例外的に認可しないことができるとされており、このような場合でない限り認可しなければならないとされ、このたばこ事業法の趣旨に基づき認可を行っているところである。2.2003年11月、たばこ事業法施行規則が改正され、製造たばこの包装に表示するたばこの消費と健康に関する注意文言の見直しが行われました。改正された同施行規則では、注意文言は、直接喫煙(肺がん、心筋梗塞、脳卒中及び肺気腫)に関する4種類の文言と、妊婦と喫煙、受動喫煙、喫煙への依存及び未成年者の喫煙に関する4種類の文言の計8種類の文言とすること、直接喫煙に関する4種類の文言とそれ以外の4種類の文言のうち、それぞれ1つ以上を選び、たばこ包装の「主要な面」に一つずつ表示し、これらの文言が年間を通じて品目及び包装ごとに概ね均等に表示されるようにすること、これらの文言の表示場所については、それぞれ「主要な面」の面積の30%以上を占める部分とすること等が規定されております。加えて、「マイルド」「ライト」等の用語を使用する場合には、消費者にたばこの消費と健康との関係に関して誤解を生じさせないため、それらの用語は健康に及ぼす影響が他のたばこと比べて小さいことを意味するものではない旨を明らかにする文言をそれらの用語を使用しているたばこの包装に表示しなければならないとの規定が設けられております。2005年7月1日から、製造たばこの販売に際しては、これらの規定に従っております。3.2004年3月、「製造たばこに係る広告を行う際の指針」が改正され、屋外におけるたばこ製品の広告(ポスター・看板等)は原則として行わないこととされております。そのほか、たばこ広告に記載される注意文言の表示及び内容に関する事項を含んでおります。 ⅱ日本たばこ産業株式会社法(昭和59年8月10日法律第69号) 内容1.会社の目的 日本たばこ産業株式会社は、たばこ事業法第1条に規定する目的を達成するため、製造たばこの製造、販売及び輸入に関する事業を経営することを目的とする株式会社とする。(第1条)2.株式 政府は、常時、日本たばこ産業株式会社(以下「会社」という。)が発行している株式(株主総会において決議することができる事項の全部について議決権を行使することができないものと定められた種類の株式を除く。以下この項において同じ。)の総数の三分の一を超える株式を保有していなければならない。(第2条第1項) 会社が発行する株式若しくは新株予約権を引き受ける者の募集をしようとする場合、又は株式交換に際して株式(自己株式を除く。)、新株予約権(自己新株予約権を除く。)若しくは新株予約権付社債(自己新株予約権付社債を除く。)を交付しようとする場合には、財務大臣の認可を受けなければならない。(第2条第2項) 政府の保有する会社の株式の処分は、その年度の予算をもって国会の議決を経た限度数の範囲内でなければならない。(第3条)3.事業の範囲 会社は、上記1に記載の目的を達成するため、次の事業を営むものとする。 (1)製造たばこの製造、販売及び輸入の事業 (2)前号の事業に附帯する事業 (3)前2号に掲げるもののほか、会社の目的を達成するために必要な事業 なお、会社は上記(3)に掲げる事業を営もうとするときは、財務大臣の認可を受けなければならない。(第5条)4.監督(1)会社の取締役、執行役及び監査役の選任及び解任の決議は、財務大臣の認可を受けなければその効力を生じない。(第7条) (2)会社の定款の変更、剰余金の処分(損失の処理を除く。)、合併、分割又は解散の決議は、財務大臣の認可を受けなければその効力を生じない。(第8条) (3)会社は、毎事業年度の開始前に事業計画を定め、財務大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも同様とする。(第9条) (4)会社は、毎事業年度終了後3月以内に、貸借対照表、損益計算書及び事業報告書を財務大臣に提出しなければならない。(第10条) (5)会社は、製造工場及びこれに準ずる重要な財産を譲渡しようとする等のときは、財務大臣の認可を受けなければならない。(第11条) (6)財務大臣は、この法律及びたばこ事業法の定めるところに従い会社を監督するものとし、これらの法律を施行するため、必要な措置をとることができる。(第12条及び第13条) ⅲたばこ税に係る法律(たばこ特別税を含む) 内容 国たばこ税たばこ特別税地方たばこ税1.税目(注)1たばこ税たばこ特別税道府県たばこ税(都に準用)市町村たばこ税(特別区に準用)2.納税義務者(注)2製造たばこの製造者又は製造たばこを保税地域から引き取る者製造たばこを小売販売業者に売り渡す製造たばこの製造者、特定販売業者又は卸売販売業者3.課税標準(注)3製造たばこの製造場から移出し、又は保税地域から引き取る製造たばこの本数(紙巻たばこ以外は所定の本数換算)小売業者への売渡しに係る製造たばこの本数(紙巻たばこ以外は所定の本数換算)4.税率(注)4千本につき5,302円千本につき820円千本につき860円千本につき5,262円 旧3級品(注)52016年4月1日以降千本につき2,950円千本につき456円千本につき481円千本につき2,925円 旧3級品2017年4月1日以降千本につき3,383円千本につき523円千本につき551円千本につき3,355円 旧3級品2018年4月1日以降千本につき4,032円千本につき624円千本につき656円千本につき4,000円 旧3級品2019年4月1日以降千本につき5,302円千本につき820円千本につき860円千本につき5,262円5.申告納付(注)6製造たばこの製造者については毎月分を移出した月の翌月末日までに申告納付し、保税地域から引き取る者については引き取る時までに申告納付道府県の区域内に所在する小売販売業者の営業所に係る売渡しについて、毎月分を当該売渡しを行なった月の翌月末日までに当該道府県に申告納付市町村の区域内に所在する小売販売業者の営業所に係る売渡しについて、毎月分を当該売渡しを行なった月の翌月末日までに当該市町村に申告納付(注)1.たばこ税法第3条、一般会計における債務の承継等に伴い必要な財源の確保に係る特別措置に関する法律第4条並びに地方税法第1条第2項、第4条及び第5条2.たばこ税法第4条、一般会計における債務の承継等に伴い必要な財源の確保に係る特別措置に関する法律第5条並びに地方税法第74条の2第1項及び第465条第1項3.たばこ税法第10条、一般会計における債務の承継等に伴い必要な財源の確保に係る特別措置に関する法律第7条並びに地方税法第74条の4及び第467条4.たばこ税法第11条第1項、一般会計における債務の承継等に伴い必要な財源の確保に係る特別措置に関する法律第8条第1項、地方税法第74条の5及び第468条5.所得税法等の一部を改正する法律(平成27年3月31日法律第9号)第50条及び附則第103条並びに地方税法等の一部を改正する法律(平成27年3月31日法律第2号)附則第12条第2項及び第20条第2項6.たばこ税法第17条~第20条、一般会計における債務の承継等に伴い必要な財源の確保に係る特別措置に関する法律第12条並びに地方税法第74条の10及び第473条7.「4.税率」に関して旧3級品とは、1985年4月1日に廃止された製造たばこ定価法に規定する紙巻たばこ三級品であった製造たばこで、同法廃止の時における品目と同一のものをいいます。所得税法等の一部を改正する法律(平成27年3月31日法律第9号)及び地方税法等の一部を改正する法律(平成27年3月31日法律第2号)により旧3級品の特例税率は廃止され、2016年4月1日から2019年4月1日までの期間において、段階的に税率改正を実施する旨の経過措置が講じられております。8.(ⅰ)高負担の個別物品税が課せられているたばこに係る税制については、一般的には、各年度の政府の税制改正の一環として検討が行なわれ、税制の改正を行おうとする場合には、税制調査会等の審議を通じて政府としての方針決定後、立法府での審議・議決を経て決定されることとなります。なお、政府としての方針が決定されるに当たっては、税制改正大綱が閣議決定された上で、法律案の閣議決定を経て確定されます。(ⅱ)1985年4月の専売納付金制度からたばこ消費税制度に移行後、たばこに係る税制改正は、次頁のとおりです。[たばこ税制をめぐる主な動きと当社の対応]年月項目内容当社の対応1986年5月1986年度税制改正1,000本当たり900円に相当する増税が行われました。増税額相当分の定価改定を行いました。1989年4月1989年度税制改正消費税導入に伴い、たばこ消費税の名称をたばこ税に改めるとともに、課税方式が従量税に一本化されました。基本的に定価改定の必要はありませんでした。1997年4月1997年度税制改正[地方税法改正]地方たばこ税について道府県たばこ税から市町村たばこ税への税源移譲が行われました。定価改定の必要はありませんでした。 [消費税法改正]消費税率が3%から5%へ改定されました。全体として消費税率改定分に相当する定価改定となるよう、一部銘柄について1箱10円の値上げを行いました。1998年12月1998年度税制改正一般会計における債務の承継等に伴い必要な財源の確保に係る特別措置に関する法律が制定され、1,000本当たり820円のたばこ特別税が導入されました。基本的に1本1円の値上げを行いました。1999年5月1999年度税制改正[租税特別措置法及び地方税法改正]たばこ税から道府県たばこ税、市町村たばこ税への税源移譲が行われました。定価改定の必要はありませんでした。2003年7月2003年度税制改正所得税法等の一部を改正する法律及び地方税法等の一部を改正する法律が制定され、1,000本当たり820円の増税が行われました。概ね1本1円程度の値上げを行いました。2006年7月2006年度税制改正所得税法等の一部を改正する等の法律及び地方税法等の一部を改正する法律が制定され、1,000本当たり852円の増税が行われました。全銘柄について増税額相当分を価格転嫁するとともに、一部銘柄については、増税額相当分以上の値上げを行いました。2010年10月2010年度税制改正所得税法等の一部を改正する法律及び地方税法等の一部を改正する法律が制定され、1,000本当たり3,500円の増税が行われました。一部銘柄を除き、増税額相当分以上の値上げを行いました。2014年4月2014年度税制改正[消費税法改正]消費税率が5%から8%へ改定されました。全体として消費税率改定分に相当する定価改定となるよう、一部銘柄を除き、1箱10円又は20円の値上げを行いました。2016年4月2015年度税制改正所得税法等の一部を改正する法律及び地方税法等の一部を改正する法律が制定され、旧3級品につき、1,000本当たり1,000円の税額引き上げが行われました。旧3級品につき、1箱30円から50円の値上げを行いました。2017年4月2015年度税制改正2015年度税制改正に基づき、旧3級品につき、1,000本当たり1,000円の税額引き上げが行われました。旧3級品につき、1箱30円の値上げを行いました。(注)1.2018年4月に、旧3級品につき1,000本当たり1,500円の税額引き上げが行われることから、1箱40円の値上げを行う予定です。2.2017年12月22日に閣議決定された「平成30年度税制改正の大綱」において、たばこ税の見直しとして、国及び地方のたばこ税の税率を1,000本当たり3,000円引き上げる旨、並びに加熱式たばこについて課税区分を新設した上で、その製品特性を踏まえた課税方式への見直しを行う旨の記載がなされております。これらの見直しは、激変緩和等の観点から、前者については、2018年10月より2021年10月にかけて1,000本当たり1,000円ずつ3段階に分けて実施し(2019年10月は税率引上げなし)、後者については、2018年10月より2022年10月にかけて5段階に分けて実施するという段階的な経過措置が、それぞれ講じられることとなっております。また、旧3級品に係る2018年4月1日から2019年3月31日までの間の税率は、同年9月30日まで延長して適用されることとなっております。
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4【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、別段の表示が無い限り、当該事項は提出日現在において判断したものです。 (1)当社グループの事業及び収益構造並びに経営方針に係る事項① 連結売上収益に占める日本市場のたばこ売上収益の重要性について 当社グループは、たばこ事業を中心に70以上の国と地域で事業を展開、また120以上の国と地域で製品を販売しております。その中でも日本市場におけるたばこの売上収益は、当社グループの売上収益に相当程度貢献しております。したがって、日本市場が何らかの悪影響を受けた場合は、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります(たばこ事業に係るリスクの詳細については、下記(2)をご参照ください)。 ② 事業拡大について 当社グループは、医薬事業及び加工食品事業が、当社グループの中長期に亘る持続的な利益成長を補完する役割として、将来においても安定的かつ更なる利益貢献をするものと考えており、引き続きこれらの事業に対する投資を行う予定ですが、かかる投資が期待されるリターンをもたらすという保証はありません。 当社グループは、RJRナビスコ社の米国外たばこ事業の取得(1999年、買収額約78億ドル(9,440億円、取得時の為替レートにより算出、以下同じ))、Gallaher社の買収(2007年、買収額約75億ポンド(1兆7,200億円))、株式会社加ト吉(現:テーブルマークホールディングス株式会社)の買収(2008年、買収額約1,090億円)、Natural American Spiritの米国外たばこ事業の取得(2016年、買収額約50億ドル(約5,914億円))をはじめとして、事業の拡大に向け、積極的に外部の経営資源を獲得してまいりました。当社グループは、事業の拡大のために、他企業の買収、他企業への出資、他企業との提携及び協力体制構築等の検討を行い、その結果、将来の当社グループの業績に貢献すると判断した場合には、これらを実行することもあり得ます。しかしながら、異なる地理的又は文化的背景により営業、人員、技術及び組織の統合ができない場合、買収又は提携した事業における製品に対する継続的な需要を維持し又はかかる製品を製造販売することができない場合、現在行われている事業を継続することができない場合、買収した事業における優秀な人財を保持し又は従業員の士気を維持することができない場合、当社グループの内部統制体制を買収した事業に適用することができない場合、効果的なブランド及び製品ポートフォリオを構築することができない場合、異なる製品ラインにおける販売及び市場戦略の連携ができない場合、並びに現在行われている事業から経営者の注意が分散される場合等により、当社グループの期待する成果が得られない場合、又は、想定しなかった重大な問題点が買収後に発見された場合等には、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループは、買収に伴い、相当額ののれん及び無形資産を連結財政状態計算書に計上しており、当年度末現在、のれん及び無形資産の金額はそれぞれ、連結総資産の33.8%(1兆6,020億円)及び8.9%(4,240億円)を占めております。当社グループは、当該のれん及び無形資産につきまして、それぞれの事業価値及び事業統合による将来のシナジー効果が発揮された結果得られる将来の収益力を適切に反映したものと考えておりますが、事業環境や競合状況の変化等により期待する成果が得られないと判断された場合、又は適用される割引率が高くなった場合等は、減損損失が発生し、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ③ 外国為替の変動による影響について 当社は円表示で連結財務諸表を作成しておりますが、海外の当社グループ会社はロシアルーブル、ユーロ、英国ポンド、台湾ドル、米国ドル、スイスフラン等日本円以外の外国通貨で財務諸表を作成しております。したがって、海外の当社グループ会社の業績、資産及び負債は、当社の連結財務諸表の作成時において日本円に換算され、円表示で当社の連結財務諸表に記載されることになるため、当該当社グループ会社が決算に使用する外国通貨の日本円に対する為替の変動による影響を受けることになります。当社グループの売上収益及び調整後営業利益に占める海外たばこ事業の割合は、当年度において、それぞれ56.0%及び57.3%であり、特に、当社グループの海外たばこ事業の拡大に伴い、その寄与分につき、為替の変動が連結財務諸表に重大な影響を与える可能性があります。 なお、海外たばこ事業の決算を連結するJT International Holding B.V.(以下「JTIH」という)が決算に使用する通貨は米国ドルですが、同社は世界各国に存在する連結子会社又は関連会社を通じて事業を行っており、それらの中には米国ドル以外の通貨により決算を行っているものがあります。このため、外国為替の変動に伴う換算影響には日本円とJTIHが連結決算に使用する通貨である米国ドルの間の為替変動だけでなく、当該米国ドルと、同社の連結子会社又は関連会社が決算に使用するその他の通貨の間の為替変動も含むことになります。 また、当社が外貨建てで株式等を取得した海外の当社グループ会社について、清算、売却又は重大な価値の減額等の事由が発生した場合、当社の連結財務諸表において当該会社に対する投資の損益が計上され、かかる損益は当該株式等の取得に使用した外国通貨と日本円の間の為替変動の影響を受けます。 また、当社グループの国際取引の大部分は外国為替の影響を受けます。例えば、当社グループは、国内たばこ事業又は海外たばこ事業において、外国産葉たばこを使用しております(下記⑧をご参照下さい)が、外国産葉たばこの相当程度を米国ドル建てで調達する一方、製造たばこを各国の現地通貨建てで販売しております。したがって、当該現地通貨に対して米国ドルが高くなった場合には、当社グループの利益率に悪影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは取引による為替リスクの一部をヘッジしておりますが、かかるヘッジにより当社グループの為替リスクを完全に回避することはできず、為替の動向が当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ④ 税制改正大綱について 2016年12月22日に閣議決定された「平成29年度税制改正の大綱」においては、たばこ税の税率引き上げ等については言及されていませんが、平成30年度以降において、たばこ税の引上げが行われる場合には、税率の引上げ幅や、当社グループがかかる増税に迅速かつ適切に対応できるか否かによって、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 なお、2016年12月8日に自民党及び公明党にて取りまとめられた「平成29年度税制改正大綱」においては、検討事項として、「将来、たばこ税の負担水準を見直す際には、財政物資としてのたばこの基本的性格、葉たばこ農家・たばこ小売店等への影響、市場・産業への中長期的な影響、国民の健康増進の観点などを総合的に勘案し、予見可能性の確保に配意しつつ、検討する」との記載がなされております。 ⑤ 自然災害及び不測の事態等について 2011年3月に発生した東日本大震災により、当社グループの一部事業所や材料品調達先が被災したこと等から、主に国内たばこ事業における事業運営に影響を受けました。事業継続能力の向上を図っておりますが、今後も震災に起因する事象が当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、国内及び海外の将来の大規模な地震、津波、台風、洪水等の自然災害、インフラの停止、政情不安、爆発等の人災その他の不測の事態が発生した場合には、仕入先の被災に起因する供給不足、交通、流通サービス及び販売チャネルの障害、電気・水道等の停止、需要の減少、従業員の被災等により当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 なお、当社グループは、東日本大震災及び津波の影響による東京電力福島第一原子力発電所の事故を契機とした国内産葉たばこへの放射性物質影響に対するお客様の不安を取り除き、安心してご愛顧いただける製品をお届けするための取組みとして、野菜類の農産物に対する政府基準値を参考に自社基準値を設定し、原料購買前・原料処理前・製品工場での使用前・製品出荷前の各段階において幾重にも検査・確認する体制をとっています。 ⑥ カントリーリスク 当社グループは、たばこ事業を中心に70以上の国と地域で事業を展開、また120以上の国と地域で製品を販売しており、特に、海外たばこ事業の重要性が増加してきております。当社グループは、長期的な成長実現のために、更なる地理的拡大に積極的に挑戦していきますが、一方で、現地の政治・経済・社会・法制度等の変化や暴動、テロ及び戦争の発生に伴うカントリーリスクが相対的に高まり、リスクが具現化した場合には、サプライ・チェーンや流通網の遮断、資産や設備の毀損、人員配置及び営業管理の困難性等により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループには、経済制裁の対象となっている国々における事業があります。当社グループは、各種経済制裁に則り適法、適切に事業運営を行っておりますが、仮に当社グループがこれらの経済制裁に違反した場合には、多額の罰金が課される等のおそれがあり、また当該制裁の内容等が変更された場合には、当社グループがかかる国々における事業を継続できなくなる等、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループがかかる経済制裁に違反しない場合でも、経済制裁の対象となっている国々において事業を行っていること自体により、当社グループに対する評判に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ 経済・景気の悪化 世界経済は、先進国においてゆるやかな景気回復が見られますが、新興国経済の成長鈍化等、引き続き先行きは不透明な状況にあります。また、日本においても、雇用・所得環境の改善等を背景にゆるやかな景気回復の傾向が見られるものの、2019年10月1日から消費税が10%に増税されることもあり、かかる傾向が持続するかどうかについては、依然として予断を許さない状況にあります。当社グループの海外たばこ事業における主要な市場の多くにおいては、経済・景気の悪化、人口構成の変化その他の社会的な要因により、近年たばこの総需要が減少しております。日本においても、紙巻総需要は減少を続けており、かかる傾向が継続するものと考えております。このように、経済・景気の悪化等により、お客様の購買力又は消費意欲が減退し、また、お客様の需要がより安価な銘柄又はカテゴリーへ移行する可能性があります。同様に、当社グループの加工食品の需要が減少する可能性があります。これらの事象により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。⑧ 原材料調達の不安定化 当社は、国内において製造する製造たばこの原料として、国内産葉たばこ及び外国産葉たばこを使用しております。一方、当社グループが海外において製造する製造たばこの原料については、現時点において外国産葉たばこのみを使用しております。 葉たばこは農作物であり、また加工食品も多くが自然由来の原材料を使用しているため、それらの調達状況は天候やその他の自然現象及び商品市場に左右されます。また、世界的な人口の増加及び経済成長に伴う爆発的な消費の増加によって、資源の枯渇が全世界的なリスクになると認識されており、原材料価格が上昇する恐れがあります。当社グループの商品生産にあたって必要な量の原材料確保の困難化及びその調達コストの上昇が当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。 ⑨ 人財確保の困難化 当社グループは多様な人財こそが競争力の源泉であると認識し、世界中から優秀な人財を採用し、その育成・確保を行っております。しかしながら、当社グループの中核であるたばこ事業に対する社会的イメージの低下により、優秀な人財の確保及びその引き留めが重要な課題となっております。人財の確保等を十分に行うことができなかった場合、将来の事業運営が困難となり、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑩ 知的財産権の侵害について 当社グループが第三者の知的財産権を侵害した場合、又は、当社グループの知的財産権が第三者により侵害された場合には、多額の賠償金・訴訟費用等を支払わなければならない可能性や、当社グループの製品開発、商品化及び事業戦略への悪影響により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑪ 環境規制について 当社グループは、国内外において研究開発及び製造過程で発生する有害物質、廃棄物等について、さまざまな環境保護に係る法的規制を受けております。将来、当社グループの事業活動により環境汚染等の問題が発生した場合、又は、環境規制の導入もしくはその変更があった場合には、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (2)当社グループのたばこ事業に係る事項① たばこ需要の減少について 国内たばこ市場におけるたばこ需要は、少子高齢化の進展、喫煙と健康に関する意識の高まり、増税や喫煙をめぐる規制の強化等を背景に、減少傾向が続いており、かかる減少傾向は継続するものと予測しております。海外たばこ市場においても、需要の動向は地域によって変動はあるものの、経済環境、社会情勢、規制動向、人口構成の変化や増税値上げ等により減少する可能性があります。 たばこ需要が減少した場合、販売数量の減少により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ② 競合他社との競争について 当社グループは、国内外のたばこ市場においてフィリップモリス・インターナショナル社及びブリティッシュアメリカンタバコ社といった競合他社と熾烈な競争を行っております。 国内たばこ市場においては、1985年の製造たばこの輸入に関する規制の自由化及び1987年の輸入紙巻たばこの関税の無税化以降、喫煙者の嗜好の多様化、競合他社の積極的な販売促進活動等により、競合他社との競争は著しく高まってきております。 海外たばこ市場においては、当社グループは自律的成長に加え、RJRナビスコ社の米国外のたばこ事業の取得、Gallaher社の買収等を通じて当社グループの事業の拡大を行いました。これら買収の結果として、海外の市場において、当社グループはフィリップモリス・インターナショナル社やブリティッシュアメリカンタバコ社のようなグローバルにたばこ事業を展開する企業及びそれぞれの地域において強みを持つ企業との間で、より広範囲にわたって競合関係にあります。 各市場におけるシェアは、当社グループ及び他社の新製品の投入、並びにそれらに伴う特別の販売促進活動等の一時的要因によって短期的に変動することがあるほか、競合、規制、価格戦略、喫煙者の嗜好の変化、健康に対する社会的関心の高まり、ブランド力又は各市場における経済情勢その他の多数の要因に影響されて変動いたします。当社グループがこれらの諸要因によりたばこ市場におけるシェアを低下させた場合、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ③ たばこに課せられる税金について たばこ税については、日本を含む各国で財政及び公衆衛生の観点による増税議論が行われ、実際に増税が行われております。また、日本をはじめ多くの国で、国家財政の改善に向けた消費税又はVAT(Value-Added Tax、付加価値税)等それに類する税金の引上げが行われております。 当社グループは各国においてたばこに課せられる税の種類又はその税率等に関する増加又は変更を予測することはできません。増税が想定外のタイミング、頻度、税率又は地域で行われた場合、当社グループは、増税に迅速かつ適切に対応することができない可能性があります。 また、たばこに課せられる税金が引き上げられた場合、これに対応してたばこの小売定価の値上げを行えば、たばこ需要の減退や安価な銘柄への需要の移行、密輸や偽造等の不法取引の発生又は増加を促す可能性があり、一方で、かかる値上げを行わなければ、たばこ事業の収益構造の悪化をもたらすことから、いずれも当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ④ 製造たばこに対する規制について ・海外の状況について当社グループが製造たばこを販売している海外市場において、2003年5月の世界保健機関(WHO)の第56回世界保健総会で採択され、2005年2月に発効した「たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約(FCTC)」(なお、日本政府は2004年6月に当該条約を受諾しております)を契機に製造たばこの販売活動、マーケティング、包装・表示、たばこ製品及び喫煙に関する規制は増加する傾向にあります。 本条約は、喫煙の広がりの継続的かつ実質的な抑制を目的としており、たばこ需要減少のための価格及び課税措置についての条項、たばこ需要減少のための非価格措置についての条項(具体的には、受動喫煙からの保護、たばこ製品の含有物・排出物に関する規制、たばこ製品についての情報の開示に関する規制、たばこ製品の包装及び表示に関する規制、たばこの広告、販売促進及びスポンサーシップに関する規制等について規定されております)、たばこの供給削減に関する措置についての条項(具体的には、たばこ製品の不法取引を防止するための措置、たばこ製品の未成年者への販売を防止するための措置等について規定されております)等を規定しています。加えて、2012年11月の本条約に係る第5回締約国会議において、たばこ製品の不法取引撲滅のための議定書が採択されております。 本条約においては、各締約国の一般的義務として、たばこ規制戦略、計画及びプログラムの策定、実施、定期的な更新、及び検討を行うことが定められておりますが、各締約国における具体的規制の内容・範囲・方法等は各国に委ねられております。 各締約国の具体的規制としては、受動喫煙及びたばこ消費に関する法律に基づく規制が、ロシアにおいて段階的に導入されております。この法律には、たばこ製品の陳列規制、一部店舗での販売を禁止する販売規制、公告・販促・スポンサーシップの禁止、最低小売価格の設定、公共の場所における全面的喫煙禁止が含まれています。また、たばこ製品の個装に規定の包装色並びに規定の刷記位置への規定のフォント、フォントサイズ及び文字色を使用した製品名の刷記を義務付け、併せて視覚的警告表示をパッケージに刷記することを義務付けるプレーンパッケージ規制が英国等にて導入されております。その他、複数の国において、様々な規制が導入又は検討されております。 これに加え、EUにおいては、2001年7月に公布された「たばこ製品指令(EU TPD)」が改正され、2014年5月に発効されております。この改正された指令は、たばこ製品の包装・表示規制の強化、たばこ製品の添加物規制、電子たばこ製品関連規制等を含んでおり、EU加盟各国に対し、本指令の要求事項を担保するように自国の法律、規則及び行政規定を整備することを求めています。この改正された指令は、EU加盟各国において、法制化及び施行が進んでいます。 ・国内の状況についてたばこ事業法、関連法令及び業界自主規準は日本国内における製造たばこの販売及び販売促進活動に関する規制を設けており、この規制には広告活動や製造たばこの包装に製造たばこの消費と健康の関係に関して注意を促す文言を表示することも含まれております。 2003年11月、たばこ事業法施行規則が改正され、製造たばこの包装に表示するたばこの消費と健康に関する注意文言等の見直しが行われ、2005年7月以降、全ての国内向け製造たばこが改正後の規則に従って販売されております。また、財務大臣は、たばこ事業法に基づき、「製造たばこに係る広告を行う際の指針」を示しており、同指針は上記のたばこ事業法施行規則改正を踏まえ、2004年3月に改正されております(詳細については、下記(4)③ⅰの脚注2及び3をご参照ください)。一般社団法人日本たばこ協会も広告及び販売促進活動等に関する自主規準を設けており、当社を含む会員各社は、これを遵守しております。なお、2016年2月には、財政制度等審議会たばこ事業等分科会の下に表示等部会が新設され、たばこ事業法第39条(注意文言表示)及び第40条(広告規制)に基づく製造たばこに係る広告を行う際の指針のあり方に関する専門的な検討が行われました。表示等部会は、2016年6月にたばこ事業等分科会に対し検討結果を報告しており、たばこ事業等分科会にて更なる議論が行われるものと認識しております。受動喫煙防止の観点からは、従来、国内においてレストランやオフィスビルを含む公共の場所等における喫煙が、施設管理者に対し努力義務を課した健康増進法等の影響により制限されるケースが増加してきております。加えて、2016年1月より、政府において受動喫煙防止対策強化の検討が進められているなど、こうした傾向は今後も継続していくものと予測しています。 ・当社グループの業績への影響について将来における販売活動、マーケティング、包装・表示、たばこ製品及び喫煙に関する法律、規則及び業界のガイドラインの正確な内容を予測することはできませんが、当社グループは、製品を販売する国内及び海外において上記のような規制又は新たな規制(地方自治体による規制を含む)が広がっていくものと予測しております。当社グループとしては、たばこに関する適切かつ合理的な規制については支持する姿勢ではありますが、上記のようなたばこに関する規制が強化された場合、又はかかる規制強化に適時適切に対応できなかった場合には、たばこに対する需要及び市場シェアの減少や、新たな規制に対応するための費用等の要因を通じて、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 密輸及び偽造等の不法取引について たばこ業界が直面している主要な問題の一つとして、たばこ製品の密輸及び偽造等の不法取引の増加が挙げられます。不法取引は、国ごとの税制及び課税水準の違いによる価格差等を要因にしていると考えられ、大幅な増税を機に増加する傾向にあります。 不法に取引されたたばこは、メーカーにとってはブランド・企業の信頼性の毀損をもたらし、政府にとっては税収の減収につながることから、各たばこ企業とも政府当局と協力し、その撲滅に力を入れております。当社グループでは、EU(加盟国を含む)及びカナダ政府当局との間で不法取引を解決するための協力契約をそれぞれ締結する等、その対策に取り組んでおりますが、密輸及び偽造等の不法取引の増大が、ブランド価値を毀損すること、又は不法取引を撲滅するための対策等に多額の費用を要すること等により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 訴訟等について 当社グループは、喫煙、たばこ製品のマーケティング又はたばこの煙への曝露により損害を受けたとする訴訟の被告となっております。喫煙と健康に関する訴訟については、当社グループを被告とする訴訟、もしくはRJRナビスコ社の米国外のたばこ事業を取得した契約に基づき、当社が責任を負担するものを合わせて、当年度末現在20件存在しております。また当社グループは喫煙と健康に関する訴訟以外の訴訟においても当事者になっております。 当社グループは係争中の又は将来の喫煙と健康に関する訴訟がどのような結果になるのか予測することはできません。これらの訴訟が当社グループにとって望ましくない結果になった場合、多額の賠償責任を負うこと等により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。またこれら訴訟の結果にかかわらず、訴訟に関する批判的報道その他により、喫煙に対する社会の許容度の低下、喫煙に対する公的な規制が強化されること、当社グループに対する多くの類似の訴訟が提起されること、かかる訴訟の対応及び費用の負担を強いられたりすること等により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また喫煙と健康問題関連の訴訟以外にも、今後も当社グループを当事者とした訴訟等が発生する可能性があります。これらの訴訟等が、当社グループにとって望ましくない結果になった場合に、当社グループの業績又は製造たばこの製造、販売、輸出入等に悪影響を及ぼす可能性があります。 なお、当社グループが当事者となっている主な訴訟については「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 39.偶発事象」をご参照ください。 (3)当社グループの医薬事業及び加工食品事業に係る事項① 医薬事業に係る事項 当社グループの医薬事業に係る様々なリスクには下記のものが含まれます。・当社グループが事業上価値のある医薬品を研究開発又は発売することができないリスク・医薬品の研究開発に長期の時間及び多大な研究開発費を要するリスク・当社グループが研究開発中の臨床開発品目又は医薬品につき、当社グループもしくは当社グループの共同開発先・導出先(ライセンシー)等が存在する場合はそれらの判断により、又は何らかの内的もしくは外的要因により、研究開発又は販売を中止することとなるリスク・当社グループが事業上価値のある医薬品を研究開発又は発売することができたとしても、研究開発費用がその医薬品から生じる売上収益を上回るリスク・当社グループが特定の医薬品に依存するリスク・当社グループが医薬品を効率的かつ大量に製造又は製造委託することができないリスク・当社グループの医薬品が事業上成功したとしても国内及び海外の競合他社の製品や政府による価格の引き下げ指示等によってその成功が覆されるリスク・他社の開発医薬品のライセンス及び販売に依存するリスク・重要な原材料の一部を特定の外部の供給元に依存するリスク・当社グループの医薬品の品質又は情報提供に何らかの問題が生じた場合に製造物責任等の請求を受けるリスク及び販売中止になるリスク・特許その他の知的財産権に関する訴訟等により業績が影響を受けるリスク・研究開発段階から新薬発売後まで広範な規制を受けるリスク・研究開発又は販売における提携先の努力に一部依存するリスク・想定外の副作用又は不十分な臨床結果により医薬品の研究開発、製造販売を中止することとなるリスク・放射性物質その他の危険物の使用又は管理に関し、当該危険物が環境を害する等の社会的又は法的問題が発生するリスク ② 加工食品事業に係る事項 当社グループの加工食品事業に係る様々なリスクには下記のものが含まれます。・当社グループの開発する製品がお客様の嗜好に合致せず、商品寿命が短期で終了するリスク・原材料価格の変動(為替変動によるものを含む)により当社グループの損益が変動するリスク・当社グループの製品の売上が天候の影響を受けるリスク・調達、製造、販売等について国内及び海外の規制を受けるリスク(規制に対応するための諸コストの増加のリスクを含む)・当社グループが当社グループよりも広い販売網、優れた開発能力又は豊富な経験を有する他の大規模な製造者に対抗することができないリスク・当社グループが効率的なマーケティングを行えないリスク・当社グループが、効率的、安定的かつ効果的な方法で製品を自ら製造し又は外部に製造委託できないリスク・当社グループの製品の品質に何らかの問題が生じた場合に、お客様の健康を害する、製造物責任等の請求を受ける、又は当該製品及び当社グループのブランド・イメージが損なわれるリスク (4)上記以外に、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項① 日本国政府及び財務大臣との関係等について 日本国政府はJT法に基づいて、常時、当社の発行済株式総数の3分の1を超える株式を保有することとされており、当年度末現在において、当社の発行済株式総数の33.35%を保有しております。したがって、日本国政府は、当社の株主総会において取締役の選任等の普通決議事項について重大な影響を及ぼすことができ、また合併、資本金の減少、定款変更等の特別決議事項については拒否権を有することになります。 また、財務大臣はJT法及びたばこ事業法に従い、当社を監督する権限等を有しております。なお、JT法上、当社の営む事業の範囲は、「製造たばこの製造、販売及び輸入に関する事業及びこれに附帯する事業のほか、当社の目的を達成するために必要な事業」とされており、かつ、「当社の目的を達成するために必要な事業」については財務大臣の認可を受ける必要があります。したがって、現在認可を受けている事業の範囲を超えて新たな事業を営もうとする際には、財務大臣の認可が必要になります(詳細については、下記③ⅱをご参照ください)。 上記のとおり、日本国政府は、当社に対して株主としての権利に加え、JT法及びたばこ事業法に従い、監督する権限等を有しておりますが、日本国政府の利害が他の株主のそれと一致する保証はなく、他の株主の利益に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、2011年12月2日公布の「東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法」において、政府は、平成34年度までの間において復興財源に充てる収入を確保することを旨として、当社株式について、たばこ事業法等に基づくたばこ関連産業への国の関与の在り方を勘案し、当社株式の保有の在り方を見直すことによる処分の可能性について検討を行うこととされております。 ② 葉たばこの買入れ等について 当社の国内産葉たばこの買入れについては、たばこ事業法に基づき、国内の耕作者と毎年たばこの種類別の耕作面積並びに葉たばこの種類別及び品位別の価格を定めた葉たばこの買入れに関する契約を締結し、当社は、この契約に基づいて生産された葉たばこについては、製造たばこの原料の用に適さないものを除き、すべて買い入れる義務があります。当社がこの契約を締結しようとするときは、耕作総面積及び葉たばこの価格について、国内の耕作者を代表する者及び学識経験のある者のうちから財務大臣の認可を受けた委員で構成される「葉たばこ審議会」の意見を尊重することとされております(詳細については、下記③ⅰをご参照ください)。他の多くの国内農産物と同様に国内産葉たばこの生産費は外国産葉たばこの生産費に比して高いため、国内産葉たばこ(再乾燥前)の買入価格も、外国産葉たばこ(再乾燥済み)に対し約3倍と割高となっております。したがって、国内産葉たばこを実質的にすべて買い入れる義務は、外国産葉たばこのみを使用する他のグローバルたばこ企業に比して、当社グループの日本国内における競争力に悪影響を与える可能性があります。 ③ 提出会社の事業に係る法律関連事項等 ⅰたばこ事業法(昭和59年8月10日法律第68号) 内容1.目的 この法律は、たばこ専売制度の廃止に伴い、製造たばこに係る租税が財政収入において占める地位等にかんがみ、製造たばこの原料用としての国内産の葉たばこの生産及び買入れ並びに製造たばこの製造及び販売の事業等に関し所要の調整を行うことにより、我が国たばこ産業の健全な発展を図り、もって財政収入の安定的確保及び国民経済の健全な発展に資することを目的とする。(第1条)2.原料用国内産葉たばこの生産及び買入れ(1)日本たばこ産業株式会社(以下「会社」という。)は、国内産の葉たばこの買入れを行おうとする場合は、あらかじめ、会社に売り渡す目的をもってたばこを耕作しようとする者(以下「耕作者」という。)とたばこの種類別の耕作面積並びに葉たばこの種類別及び品位別の価格を定めた葉たばこの買入れに関する契約を締結するものとする。(第3条) (2)会社は、契約に基づいて生産された葉たばこについては、製造たばこの原料の用に適さないものを除き、すべて買い入れるものとする。(第3条) (3)会社は、契約を締結しようとするときは、たばこの種類別の耕作総面積及び葉たばこの価格について、あらかじめ、会社に置かれる葉たばこ審議会に諮り、その意見を尊重するものとする。(第4条及び第7条) (4)葉たばこ審議会は、葉たばこの価格について、生産費及び物価その他の経済事情を参酌し、葉たばこの再生産を確保することを旨として審議するものとする。(第4条) (5)会社は、たばこの種類別の耕作総面積の地域別の内訳をたばこ耕作組合中央会(以下「中央会」という。)の意見を聴いて定め、その範囲内において耕作者と契約を締結するものとする。(第5条) (6)たばこ耕作組合の組合員である耕作者が中央会に対し葉たばこの価格等の基本的事項の約定を委託したときは、会社は、中央会と当該基本的事項を約定するものとするとともに、当該約定は、会社と当該耕作者との間で締結される契約の一部とみなす。(第6条)3.製造たばこの製造(1)製造たばこは、会社でなければ、製造してはならない。(第8条) (2)会社は、その製造する製造たばこの品目別倉出価格の最高額について、財務大臣の認可を受けなければならない。(第9条) (3)会社は、製造たばこに係る地域的な需給状況を勘案して、その円滑な供給を図るよう努めるものとする。(第10条)4.製造たばこの販売(1)自ら輸入した製造たばこの販売を業として行おうとする者は、財務大臣の登録を受けなければならないものとし、当該登録及び当該登録を受けた者(以下「特定販売業者」という。)に関し、必要な規定が設けられている。(第11条~第19条) (2)製造たばこの卸売販売を業として行おうとする者は、当分の間、財務大臣の登録を受けなければならないものとし、当該登録及び当該登録を受けた者に関し、必要な規定が設けられている。(第20条及び第21条) (3)製造たばこの小売販売を業として行おうとする者は、当分の間、財務大臣の許可を受けなければならないものとし、当該許可及び当該許可を受けた者(以下「小売販売業者」という。)に関し、必要な規定が設けられている。(第22条~第32条) (4)会社又は特定販売業者は、その製造し、又は輸入する製造たばこを販売しようとするときは、当分の間、その品目毎の小売定価を定め、財務大臣の認可を受け、また、これを変更しようとするときも同様に認可を受けなければならないものとし、これらの認可の申請があった場合には、財務大臣は、消費者の利益を不当に害することとなると認めるとき等を除き認可しなければならないとする等、当該認可に関し、必要な規定が設けられている。(第33条~第35条)((注)1) (5)小売販売業者は、財務大臣の認可に係る小売定価によらなければ、製造たばこを販売してはならない。(第36条) 内容5.その他(1)会社又は特定販売業者は、その製造し、又は輸入した製造たばこを販売する時までに、消費者に対し製造たばこの消費と健康の関係に関して注意を促すための財務省令で定める文言を表示しなければならない。(第39条)((注)2) (2)製造たばこに係る広告を行う者は、未成年者の喫煙防止等に配慮するとともに、その広告が過度にわたることがないように努めなければならないものとし、財務大臣は、広告を行う者に対し、必要な措置を行うことができる。(第40条)((注)3)(注)1.いわゆる定価制度を当分の間維持するとは、1904年以来、定価制がとられ、一定の流通秩序が形成され、定着してきていることから、これを一挙に廃止した場合の流通秩序の混乱を避けるための措置であると承知しております。なお、たばこはいわゆる公共財・サービスとは異なる嗜好品であり、輸入自由化等に伴い完全に自由化された流通市場におきましては、会社も特定販売業者も各々が独自の経営判断に基づいて、財務大臣に対する申請価格を定めております。また、小売定価の認可に関し、1984年のたばこ事業法案の国会審議において、政府委員より次のような趣旨の答弁がなされたと承知しております。たばこの小売定価については、たばこ事業法において、小売定価の認可の申請があった場合には、大蔵大臣は、消費者の利益を不当に害することとなると認められるとき、又は倉出価格(国産品)もしくは輸入価格(輸入品)に照らして不当に低いと認められるときには例外的に認可しないことができるとされており、このような場合でない限り認可しなければならないとされ、このたばこ事業法の趣旨に基づき認可を行っているところである。2.2003年11月、たばこ事業法施行規則が改正され、製造たばこの包装に表示するたばこの消費と健康に関する注意文言の見直しが行われました。改正された同施行規則では、注意文言は、直接喫煙(肺がん、心筋梗塞、脳卒中及び肺気腫)に関する4種類の文言と、妊婦と喫煙、受動喫煙、喫煙への依存及び未成年者の喫煙に関する4種類の文言の計8種類の文言とすること、直接喫煙に関する4種類の文言とそれ以外の4種類の文言のうち、それぞれ1つ以上を選び、たばこ包装の「主要な面」に一つずつ表示し、これらの文言が年間を通じて品目及び包装ごとに概ね均等に表示されるようにすること、これらの文言の表示場所については、それぞれ「主要な面」の面積の30%以上を占める部分とすること等が規定されております。加えて、「マイルド」「ライト」等の用語を使用する場合には、消費者にたばこの消費と健康との関係に関して誤解を生じさせないため、それらの用語は健康に及ぼす影響が他のたばこと比べて小さいことを意味するものではない旨を明らかにする文言をそれらの用語を使用しているたばこの包装に表示しなければならないとの規定が設けられております。2005年7月1日から、製造たばこの販売に際しては、これらの規定に従っております。3.2004年3月、「製造たばこに係る広告を行う際の指針」が改正され、屋外におけるたばこ製品の広告(ポスター・看板等)は原則として行わないこととされております。そのほか、たばこ広告に記載される注意文言の表示及び内容に関する事項を含んでおります。 ⅱ日本たばこ産業株式会社法(昭和59年8月10日法律第69号) 内容1.会社の目的 日本たばこ産業株式会社は、たばこ事業法第1条に規定する目的を達成するため、製造たばこの製造、販売及び輸入に関する事業を経営することを目的とする株式会社とする。(第1条)2.株式 政府は、常時、日本たばこ産業株式会社(以下「会社」という。)が発行している株式(株主総会において決議することができる事項の全部について議決権を行使することができないものと定められた種類の株式を除く。以下この項において同じ。)の総数の三分の一を超える株式を保有していなければならない。(第2条第1項) 会社が発行する株式若しくは新株予約権を引き受ける者の募集をしようとする場合、又は株式交換に際して株式(自己株式を除く。)、新株予約権(自己新株予約権を除く。)若しくは新株予約権付社債(自己新株予約権付社債を除く。)を交付しようとする場合には、財務大臣の認可を受けなければならない。(第2条第2項) 政府の保有する会社の株式の処分は、その年度の予算をもって国会の議決を経た限度数の範囲内でなければならない。(第3条)3.事業の範囲 会社は、上記1に記載の目的を達成するため、次の事業を営むものとする。 (1)製造たばこの製造、販売及び輸入の事業 (2)前号の事業に附帯する事業 (3)前2号に掲げるもののほか、会社の目的を達成するために必要な事業 なお、会社は上記(3)に掲げる事業を営もうとするときは、財務大臣の認可を受けなければならない。(第5条)4.監督(1)会社の取締役、執行役及び監査役の選任及び解任の決議は、財務大臣の認可を受けなければその効力を生じない。(第7条) (2)会社の定款の変更、剰余金の処分(損失の処理を除く。)、合併、分割又は解散の決議は、財務大臣の認可を受けなければその効力を生じない。(第8条) (3)会社は、毎事業年度の開始前に事業計画を定め、財務大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも同様とする。(第9条) (4)会社は、毎事業年度終了後3月以内に、貸借対照表、損益計算書及び事業報告書を財務大臣に提出しなければならない。(第10条) (5)会社は、製造工場及びこれに準ずる重要な財産を譲渡しようとする等のときは、財務大臣の認可を受けなければならない。(第11条) (6)財務大臣は、この法律及びたばこ事業法の定めるところに従い会社を監督するものとし、これらの法律を施行するため、必要な措置をとることができる。(第12条及び第13条) ⅲたばこ税に係る法律(たばこ特別税を含む) 内容 国たばこ税たばこ特別税地方たばこ税1.税目(注)1たばこ税たばこ特別税道府県たばこ税(都に準用)市町村たばこ税(特別区に準用)2.納税義務者(注)2製造たばこの製造者又は製造たばこを保税地域から引き取る者製造たばこを小売販売業者に売り渡す製造たばこの製造者、特定販売業者又は卸売販売業者3.課税標準(注)3製造たばこの製造場から移出し、又は保税地域から引き取る製造たばこの本数(紙巻たばこ以外は所定の本数換算)小売業者への売渡しに係る製造たばこの本数(紙巻たばこ以外は所定の本数換算)4.税率(注)4千本につき5,302円千本につき820円千本につき860円千本につき5,262円 旧3級品(注)5千本につき2,950円千本につき456円千本につき481円千本につき2,925円 旧3級品2017年4月1日以降千本につき3,383円千本につき523円千本につき551円千本につき3,355円 旧3級品2018年4月1日以降千本につき4,032円千本につき624円千本につき656円千本につき4,000円 旧3級品2019年4月1日以降千本につき5,302円千本につき820円千本につき860円千本につき5,262円5.申告納付(注)6製造たばこの製造者については毎月分を移出した月の翌月末日までに申告納付し、保税地域から引き取る者については引き取る時までに申告納付道府県の区域内に所在する小売販売業者の営業所に係る売渡しについて、毎月分を当該売渡しを行なった月の翌月末日までに当該道府県に申告納付市町村の区域内に所在する小売販売業者の営業所に係る売渡しについて、毎月分を当該売渡しを行なった月の翌月末日までに当該市町村に申告納付(注)1.たばこ税法第3条、一般会計における債務の承継等に伴い必要な財源の確保に係る特別措置に関する法律第4条並びに地方税法第1条第2項、第4条及び第5条2.たばこ税法第4条、一般会計における債務の承継等に伴い必要な財源の確保に係る特別措置に関する法律第5条並びに地方税法第74条の2第1項及び第465条第1項3.たばこ税法第10条、一般会計における債務の承継等に伴い必要な財源の確保に係る特別措置に関する法律第7条並びに地方税法第74条の4及び第467条4.たばこ税法第11条第1項、一般会計における債務の承継等に伴い必要な財源の確保に係る特別措置に関する法律第8条第1項、地方税法第74条の5及び第468条5.所得税法等の一部を改正する法律(平成27年3月31日法律第9号)第50条及び附則第103条並びに地方税法等の一部を改正する法律(平成27年3月31日法律第2号)附則第12条第2項及び第20条第2項6.たばこ税法第17条~第20条、一般会計における債務の承継等に伴い必要な財源の確保に係る特別措置に関する法律第12条並びに地方税法第74条の10及び第473条7.「4.税率」に関して旧3級品とは、1985年4月1日に廃止された製造たばこ定価法に規定する紙巻たばこ三級品であった製造たばこで、同法廃止の時における品目と同一のものをいいます。所得税法等の一部を改正する法律(平成27年3月31日法律第9号)及び地方税法等の一部を改正する法律(平成27年3月31日法律第2号)により旧3級品の特例税率は廃止され、2016年4月1日から2019年4月1日までの期間において、段階的に税率改正を実施する旨の経過措置が講じられております。8.(ⅰ)高負担の個別物品税が課せられているたばこに係る税制については、一般的には、各年度の政府の税制改正の一環として検討が行なわれ、税制の改正を行なおうとする場合には、税制調査会等の審議を通じて政府としての方針決定後、立法府での審議・議決を経て決定されることとなります。なお、政府としての方針が決定されるに当たっては、税制改正大綱が閣議決定された上で、法律案の閣議決定を経て確定されます。(ⅱ)1985年4月の専売納付金制度からたばこ消費税制度に移行後、たばこに係る税制改正は、次頁のとおりです。[たばこ税制をめぐる主な動きと当社の対応]年月項目内容当社の対応1986年5月1986年度税制改正1,000本当たり900円に相当する増税が行われました。増税額相当分の定価改定を行いました。1989年4月1989年度税制改正消費税導入に伴い、たばこ消費税の名称をたばこ税に改めるとともに、課税方式が従量税に一本化されました。基本的に定価改定の必要はありませんでした。1997年4月1997年度税制改正[地方税法改正]地方たばこ税について道府県たばこ税から市町村たばこ税への税源移譲が行われました。定価改定の必要はありませんでした。 [消費税法改正]消費税率が3%から5%へ改定されました。全体として消費税率改定分に相当する定価改定となるよう、一部銘柄について1箱10円の値上げを行いました。1998年12月1998年度税制改正一般会計における債務の承継等に伴い必要な財源の確保に係る特別措置に関する法律が制定され、1,000本当たり820円のたばこ特別税が導入されました。基本的に1本1円の値上げを行いました。1999年5月1999年度税制改正[租税特別措置法及び地方税法改正]たばこ税から道府県たばこ税、市町村たばこ税への税源移譲が行われました。定価改定の必要はありませんでした。2003年7月2003年度税制改正所得税法等の一部を改正する法律及び地方税法等の一部を改正する法律が制定され、1,000本当たり820円の増税が行われました。概ね1本1円程度の値上げを行いました。2006年7月2006年度税制改正所得税法等の一部を改正する等の法律及び地方税法等の一部を改正する法律が制定され、1,000本当たり852円の増税が行われました。全銘柄について増税額相当分を価格転嫁するとともに、一部銘柄については、増税額相当分以上の値上げを行いました。2010年10月2010年度税制改正所得税法等の一部を改正する法律及び地方税法等の一部を改正する法律が制定され、1,000本当たり3,500円の増税が行われました。一部銘柄を除き、増税額相当分以上の値上げを行いました。2014年4月2014年度税制改正[消費税法改正]消費税率が5%から8%へ改定されました。全体として消費税率改定分に相当する定価改定となるよう、一部銘柄を除き、1箱10円又は20円の値上げを行いました。2016年4月2015年度税制改正所得税法等の一部を改正する法律及び地方税法等の一部を改正する法律が制定され、旧3級品につき、1,000本当たり1,000円の税額引き上げが行われました。旧3級品につき、1箱30円から50円の値上げを行いました。(注)2016年4月と同様に、2017年4月に、旧3級品につき1,000本当たり1,000円の税額引き上げが行われることから、1箱30円の値上げを行う予定です。