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アリアケジャパン(2815)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

食料品 食品

事業の概要

  • 天然調味料の製造販売
    アリアケジャパンは、主に天然調味料の製造と販売を手掛けています。これは、食品の味付けや風味付けに使われる、自然由来の原料から作られた調味料のことです。国内外の食品メーカーや外食産業など、幅広い顧客に提供しており、食の安全・安心志向の高まりとともに需要が見込まれる事業です。
  • グローバルな供給体制
    日本国内だけでなく、中国、台湾、欧州、東南アジア、米国など世界各地に製造拠点を持ち、それぞれの地域で製品を販売しています。これにより、地域ごとの食文化やニーズに対応しつつ、安定した供給体制を構築しており、特定の地域に依存しない事業展開を目指しています。
  • グループ内での連携
    アリアケジャパン本体が国内向けに製造販売を行うほか、海外子会社が現地市場への販売と同時に、日本本社への原料供給も行っています。また、非連結子会社のアリアケファームは農産物を生産し、グループ内での原料調達を支えるなど、グループ全体で連携して事業を推進しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 国内天然調味料事業
    アリアケジャパン株式会社が担う主要事業で、天然調味料の製造を行い、主に日本国内の顧客に販売しています。日本の食品メーカーや外食産業向けに、高品質で安全な調味料を提供することで、国内市場での安定的な収益基盤を築いています。
  • アジア地域天然調味料事業
    中国の青島有明食品有限公司、台湾の台湾有明食品股份有限公司、インドネシアのPT.Ariake Europe Indonesiaなどが中心となり、天然調味料を製造・販売しています。これらの拠点は、中国、台湾、東南アジア市場への供給だけでなく、日本本社への原料供給も行い、アジア地域の成長を取り込みつつ、グループ全体のサプライチェーンを支えています。
  • 欧州地域天然調味料事業
    F.P. Natural Ingredients S.A.S.、Ariake Europe N.V.、Henningsen Nederland B.V.などが欧州地域で天然調味料の製造・販売を行っています。主に欧州市場の顧客に製品を提供しており、地域特性に合わせた製品展開を通じて、欧州市場での存在感を高めています。
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|969 文字
3【事業の内容】 当社グループ(当社および当社の関係会社)は、当社および連結子会社8社と非連結子会社2社により構成され、主として天然調味料の製造販売を行っております。地域別には当社および国内子会社が2社、海外子会社が8社となっております。その各社の事業内容は次のとおりであります。 アリアケジャパン㈱(連結財務諸表提出会社) 当社は、天然調味料の製造を行い、主として国内の顧客に販売しております。 連結国内子会社 ㈱エー・シー・シーは、当社より本社社屋の一部を賃借し、コンビニエンスストアを営業しております。 連結海外子会社・青島有明食品有限公司は、天然調味料の製造を行い、この製品を中国内および海外ユーザーに販売するとともに当社へ供給しております。・台湾有明食品股份有限公司は、天然調味料の製造を行い、この製品を主として台湾および中国・東南アジアに販売するとともに、当社へ供給しております。・F.P. Natural Ingredients S.A.S. は、天然調味料の製造を行い、この製品を主として欧州地域のユーザーに販売するとともに、当社へ供給しております。・Ariake Europe N.V. は、天然調味料の製造を行い、この製品を主として欧州地域のユーザーに販売するとともに、当社へ供給しております。・PT.Ariake Europe Indonesiaは、天然調味料の製造を行い、この製品を主として東南アジアに販売するとともに、当社へ供給しております。 連結海外孫会社・Henningsen Nederland B.V.は、天然調味料の製造を行い、この製品を主として欧州地域のユーザーに販売しております。・日照有明食品有限公司は、天然調味料の製造を行い、この製品を中国内および海外ユーザーに販売するとともに当社へ供給する予定であります。 非連結子会社・アリアケファーム㈱は、農産物の生産を行い、この製品を当社に供給するとともに国内消費者にも販売しております。・ARIAKE U.S.A., Inc.は、天然調味料の製造を行い、この製品を米国内および海外ユーザーに販売するとともに当社へ供給する予定であります。 有価証券報告書提出日(2025年6月18日)現在における当社グループの主な企業群の相関図は次のとおりとなります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
顧客が激しく変動する消費者の嗜好に対応し厳しい競争に晒されているため
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 設備
過去数年間にわたり、全世界で200億円にのぼる設備投資を実施し、工場の新設・拡張を実行
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 中程度
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 成長投資
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:経済状況・消費動向の悪化 / 市場環境の変化への不適合 / 新規事業の不測の事態
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 10 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★★☆☆
根拠:中程度ブランド・特許・許認可

アリアケジャパンは、長年の研究開発で培われた独自の「うま味」に関する知見と技術を強みとする。特に、天然素材からうま味成分を効率的に抽出・濃縮する技術は、競合他社が容易に模倣できない無形資産となっている。これにより、高品質な調味料・食品素材メーカーとしてのブランドイメージを確立している。

スイッチングコスト★★★☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

同社の製品は、食品メーカーの最終製品の味や品質に直結するため、一度採用されると品質安定性の観点から他社製品への切り替えは容易ではない。特に、長年の取引で培われた信頼関係や、顧客のニーズに合わせたカスタマイズ対応は、スイッチング・コストを高める要因となっている。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

同社のビジネスモデルは、直接的なネットワーク効果を生み出すものではない。製品の価値は、個々の顧客との取引や製品自体の品質に依存しており、ユーザー数の増加が製品価値を指数関数的に高めるような構造は見られない。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

天然素材からのうま味抽出技術は、効率化によりコスト競争力に寄与する可能性がある。しかし、原材料の調達コストや品質維持のためのコストも考慮すると、圧倒的なコスト優位性とは言えない。規模の経済によるコスト削減効果は限定的と推測される。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

食料品業界の中でも、うま味調味料・食品素材分野はニッチながらも一定の市場規模を持つ。同社はこの分野で一定のシェアを確保しているが、業界全体で見ると、大手総合食品メーカーと比較して規模の経済による圧倒的な優位性があるとは言えない。

  • 高品質な天然調味料
    アリアケジャパンは「安全、安心」で「美味しく、健康に良く、使い易い」天然調味料の提供を強みとしています。これは、消費者の健康志向や食品に対する安全意識の高まりに対応するものであり、顧客である食品メーカーや外食産業が競争力を維持する上で重要な要素となります。
  • グローバルな生産・販売網
    世界各地に製造・販売拠点を展開している点が強みです。これにより、各地域の市場ニーズに合わせた製品開発や供給が可能となり、特定の地域経済の変動リスクを分散させることができます。また、相互に原料を供給し合うことで、安定したサプライチェーンを構築しています。
  • 研究開発と設備投資
    将来の成長を見据え、過去数年間にわたり全世界で200億円規模の設備投資を行い、工場の新設・拡張を実施しています。これは、生産能力の強化や新技術の導入を通じて、高品質な製品を効率的に供給し続けるための基盤を築くものであり、競争優位性を維持する上で重要です。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、天然調味料のリーディングカンパニーとして次の3点を経営理念としております。1.天然調味料の生産を通して、健康で豊かな食文化に寄与し、広く世界に貢献する。2.顧客第一主義を理念とし、時代のニーズに対応したより早く正確な事業展開を図る。3.事業を通じて株式価値の最大化を目指し、株主にとって絶えず魅力ある会社とする。当社グループは、天然調味料の持つ「美味しく、健康に良く、使い易い」という特徴を十分生かした製品の開発・成長に長年努力し、技術改革による製品の高品質化を行うとともに、特に安全衛生管理を万全の体制とし「食の安全」を確保し、収益力向上に邁進してまいります。 (2)目標とする経営指標当社は、投下資本に対するリターンの最大化を図ることにより、株主にとって魅力ある企業経営を行うため、中期的にROE(株主資本当期純利益率)およびDOE(株主資本配当率)を主な経営指標としております。このため、当社グループでは長期経営計画による着実な経営を行い、DOEを3.0%、ROEを長期的に10%以上をそれぞれ目標としております。 (3)中期的な会社の経営戦略当社グループは、継続的に中長期的視野によって経営を行っております。日本国内における食品業界は成熟市場でありますが、天然調味料市場においては当社の諸施策により拡大が期待できること、また、その拡大に対する国内原料が不足すること、更には世界的にこの事業の発展の可能性が高いこと等を経営戦略の基本としております。この経営戦略に基づき、国内では長崎県佐世保市の九州第1工場、及び佐世保市郊外の九州第2工場において、天然調味料の製造、研究開発を行っております。海外では、中国(青島有明食品有限公司)、台湾(台湾有明食品股份有限公司)、フランス(F.P. Natural Ingredients S.A.S.)、ベルギー(Ariake Europe N.V.)に子会社・工場を、オランダ(Henningsen Nederland B.V.)、中国(日照有明食品有限公司)に孫会社・工場を持ち、また、2016年3月にインドネシアにPT. Ariake Europe Indonesiaを設立し、「世界7極体制」を構築して最適地生産体制を実現しております。中期的な会社の経営戦略のポイントは、1.天然調味料専業メーカーから、総合調味料メーカーへ広く事業展開し、企業価値を高める。2.国内マーケットの徹底的追求による需要拡大と、世界マーケットの開拓を行う。3.技術革新によって、世界のリーディングカンパニーに成長する。具体的には次の4点になります。① 少子高齢化が進行し縮小する食品マーケットで、総合調味料メーカーとして国内需要を喚起する。② 技術革新による積極的な設備投資と低コストで高品質な商品を実現する。③ 海外戦略を積極的に進める。④ 企業価値を高める有効な資本政策を実施する。これらの長期ビジョンに基づいた年度計画の着実な業績の積み上げと収益基盤の確立により、長期安定的に株式価値を向上させることが、当社に投資していただいている投資家に対しての責務と考え、当社の最終的な経営方針としております。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループは、天然調味料事業が国内・海外とも、今後大きく成長する産業として、全世界に総額200億円の設備投資を実行しております。必要資金は自己資金によってまかなっておりますが、この事業を達成することが、広く食品マーケットに貢献し、当社グループの収益基盤の安定成長に寄与すると考えております。従いまして、これらの諸施策により、企業価値を高めると同時に事業を安定的に運営するために、多くの友好的な投資家作りを継続的に行えるような資本政策を立案・推進いたす所存であります。 (5)次期の業績の見通し当社グループは、引き続き独自の技術力と営業力を遺憾なく発揮して、既存商権の維持拡大と新規商権の開拓を進め、売上の増強と企業価値の向上に努めます。また、海外事業においては新たな規模の拡大を図り、更なる成長を目指します。当社の競争優位の源泉として、次の3点があげられます。①中国、ヨーロッパを始め海外に6箇所の生産拠点を有する、グローバルエンタープライズです。従って、良質で廉価な原料調達が可能となります。②コンピューター生産方式による大規模工場を確立しています。製造原価は規模に比例して逓減します。③約50年の長い会社の歴史の中で、経験曲線が生きています。スキルや工程の「カイゼン」等が蓄積されています。これらの利点によって、高品質な製品を安価で生産する仕組みが出来上がっております。当社グループは、世界的な天然調味料の需要拡大、および当社の国際市場浸透を図って、過去数年間全世界で200億円を超える大型設備投資を実施してまいりました。これら国内外の設備投資の果実は着実に実現しております。2025年3月期の単体の売上高は47,520百万円と、2015年3月期(31,296百万円)から約52%増加、連結売上高は65,400百万円と、2015年3月期(40,915百万円)から約60%増加しております。また、利益面では、2025年3月期の当社の当期純利益は6,380百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は8,206百万円となっております。次期もまた当社グループの独自技術と最新設備を最大限に活用し、上記の特色を生かして安定的な収益を確保すべく、全力を尽くします。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、天然調味料のリーディングカンパニーとして次の3点を経営理念としております。1.天然調味料の生産を通して、健康で豊かな食文化に寄与し、広く世界に貢献する。2.顧客第一主義を理念とし、時代のニーズに対応したより早く正確な事業展開を図る。3.事業を通じて株式価値の最大化を目指し、株主にとって絶えず魅力ある会社とする。当社グループは、天然調味料の持つ「美味しく、健康に良く、使い易い」という特徴を十分生かした製品の開発・成長に長年努力し、技術改革による製品の高品質化を行うとともに、特に安全衛生管理を万全の体制とし「食の安全」を確保し、収益力向上に邁進してまいります。 (2)目標とする経営指標当社は、投下資本に対するリターンの最大化を図ることにより、株主にとって魅力ある企業経営を行うため、中期的にROE(株主資本当期純利益率)およびDOE(株主資本配当率)を主な経営指標としております。このため、当社グループでは長期経営計画による着実な経営を行い、DOEを3.0%、ROEを長期的に10%以上をそれぞれ目標としております。 (3)中期的な会社の経営戦略当社グループは、継続的に中長期的視野によって経営を行っております。日本国内における食品業界は成熟市場でありますが、天然調味料市場においては当社の諸施策により拡大が期待できること、また、その拡大に対する国内原料が不足すること、更には世界的にこの事業の発展の可能性が高いこと等を経営戦略の基本としております。この経営戦略に基づき、国内では長崎県佐世保市の九州第1工場、及び佐世保市郊外の九州第2工場において、天然調味料の製造、研究開発を行っております。海外では、中国(青島有明食品有限公司)、台湾(台湾有明食品股份有限公司)、フランス(F.P. Natural Ingredients S.A.S.)、ベルギー(Ariake Europe N.V.)に子会社・工場を、オランダ(Henningsen Nederland B.V.)、中国(日照有明食品有限公司)に孫会社・工場を持ち、また、2016年3月にインドネシアにPT. Ariake Europe Indonesiaを設立し、「世界7極体制」を構築して最適地生産体制を実現しております。中期的な会社の経営戦略のポイントは、1.天然調味料専業メーカーから、総合調味料メーカーへ広く事業展開し、企業価値を高める。2.国内マーケットの徹底的追求による需要拡大と、世界マーケットの開拓を行う。3.技術革新によって、世界のリーディングカンパニーに成長する。具体的には次の4点になります。① 少子高齢化が進行し縮小する食品マーケットで、総合調味料メーカーとして国内需要を喚起する。② 技術革新による積極的な設備投資と低コストで高品質な商品を実現する。③ 海外戦略を積極的に進める。④ 企業価値を高める有効な資本政策を実施する。これらの長期ビジョンに基づいた年度計画の着実な業績の積み上げと収益基盤の確立により、長期安定的に株式価値を向上させることが、当社に投資していただいている投資家に対しての責務と考え、当社の最終的な経営方針としております。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループは、天然調味料事業が国内・海外とも、今後大きく成長する産業として、全世界に総額200億円の設備投資を実行しております。必要資金は自己資金によってまかなっておりますが、この事業を達成することが、広く食品マーケットに貢献し、当社グループの収益基盤の安定成長に寄与すると考えております。従いまして、これらの諸施策により、企業価値を高めると同時に事業を安定的に運営するために、多くの友好的な投資家作りを継続的に行えるような資本政策を立案・推進いたす所存であります。 (5)次期の業績の見通し当社グループは、引き続き独自の技術力と営業力を遺憾なく発揮して、既存商権の維持拡大と新規商権の開拓を進め、売上の増強と企業価値の向上に努めます。また、海外事業においては新たな規模の拡大を図り、更なる成長を目指します。当社の競争優位の源泉として、次の3点があげられます。①中国、ヨーロッパを始め海外に6箇所の生産拠点を有する、グローバルエンタープライズです。従って、良質で廉価な原料調達が可能となります。②コンピューター生産方式による大規模工場を確立しています。製造原価は規模に比例して逓減します。③約50年の長い会社の歴史の中で、経験曲線が生きています。スキルや工程の「カイゼン」等が蓄積されています。これらの利点によって、高品質な製品を安価で生産する仕組みが出来上がっております。当社グループは、世界的な天然調味料の需要拡大、および当社の国際市場浸透を図って、過去数年間全世界で200億円を超える大型設備投資を実施してまいりました。これら国内外の設備投資の果実は着実に実現しております。2025年3月期の単体の売上高は47,520百万円と、2015年3月期(31,296百万円)から約52%増加、連結売上高は65,400百万円と、2015年3月期(40,915百万円)から約60%増加しております。また、利益面では、2025年3月期の当社の当期純利益は6,380百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は8,206百万円となっております。次期もまた当社グループの独自技術と最新設備を最大限に活用し、上記の特色を生かして安定的な収益を確保すべく、全力を尽くします。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要   当連結会計年度における当社グループ(当社および連結子会社)の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。   ①財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、政府の経済対策等により企業収益の改善や雇用に改善がみられ、景気回復基調で推移いたしました。一方、依然として海外経済の不確実性や地政学リスクの高まり等により、先行きは未だ不透明な状況となっております。このような状況下で、当社グループは「世界7極体制」を構築しているグローバルエンタープライズとして、また、天然調味料におけるリーディングカンパニーとして顧客ニーズを先取りし、全世界の既存事業の拡充と、新規事業の積極的な展開を図りつつ、「食の安全」「健康」「おいしさ」を追求してきました。その結果、当連結会計年度の経営成績は以下のとおりとなりました。 a.財政状態当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ9,137百万円増加し、145,734百万円となりました。当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ1,033百万円増加し、17,351百万円となりました。当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ8,104百万円増加し、128,383百万円となりました。 b.経営成績当連結会計年度の経営成績は、売上高は65,400百万円(前期比5,419百万円増加)前期比9.0%の増加、営業利益は11,117百万円(前期比2,454百万円増加)前期比28.3%増加、経常利益は12,001百万円(前期比1,289百万円増加)前期比12.0%増加、親会社株主に帰属する当期純利益8,206百万円(前期比853百万円増加)前期比11.6%増加となりました。セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。当社グループは単一セグメントのため、セグメントの業績は記載しておりませんが、地域ごとの売上高は、日本は47,760百万円(前期比6.2%増加)、アジアは10,367百万円(前期比8.1%増加)、欧州は7,272百万円(前期比33.8%増加)となりました。   ②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前当期純利益が12,100百万円(前期比11.9%増加)と増加しており、有形固定資産の取得による支出減により、当連結会計年度末には資金残高は58,958百万円となり、前連結会計年度末より10,510百万円増加(21.7%増加)となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は、税金等調整前当期純利益が12,100百万円(前期比1,285百万円増加)と増加し、減価償却費2,145百万円を計上及び売上債権の減少が935百万円等により12,170百万円(前期比3,361百万円の収入増)となりました。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は、設備投資947百万円(前期比2,080百万円支出減)、投資有価証券の取得による支出4,024百万円、投資有価証券の売却による収入4,132百万円等により675百万円(前期比15,173百万円の収入増)の収入となりました。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は3,537百万円(前期比255百万円の支出増)となりました。これは主に配当金の支払3,503百万円によるものであります。 ③生産、受注及び販売の実績(1)生産実績 当連結会計年度の生産実績を区分ごとに示すと、次のとおりであります。区分当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)液体スープ(千円)4,447,209100.5液体天然調味料(千円)51,787,851107.3粉体天然調味料(千円)5,473,434106.2その他(千円)2,788,425102.4合計(千円)64,496,920106.5 (2)商品仕入実績 当連結会計年度の商品仕入実績を区分ごとに示すと、次のとおりであります。区分当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)液体天然調味料(千円)897,94589.1粉体天然調味料(千円)32,94978.3合計(千円)930,89488.6 (3)受注実績 当社グループは見込み生産を行っているため、該当事項はありません。 (4)販売実績 当連結会計年度の販売実績を区分ごとに示すと、次のとおりであります。区分当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)製品 液体スープ(千円)3,278,182101.4液体天然調味料(千円)53,163,257110.1粉体天然調味料(千円)5,791,980108.9その他(千円)2,366,197101.2小計(千円)64,599,618109.2商品 液体天然調味料(千円)777,708100.3粉体天然調味料(千円)23,56187.8小計(千円)801,26999.9合計(千円)65,400,887109.0 (注)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)三井物産流通グループ㈱金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)6,673,35111.16,337,2899.7 ベンダーサービス㈱は、2024年4月1日に三井物産流通グループ㈱に社名変更しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 1)財政状態  (資産合計) 当連結会計年度末における流動資産は84,106百万円となり、前連結会計年度末に比べ7,945百万円増加いたしました。これは主に現金及び預金が9,753百万円増加、有価証券が1,000百万円、受取手形及び売掛金が707百万円、及び棚卸資産が25百万円減少したことによるものであります。固定資産は61,628百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,192百万円増加いたしました。これは主に投資有価証券が1,476百万円増加したことによります。 この結果、総資産は、145,734百万円となり前連結会計年度末に比べ9,137百万円増加いたしました。(負債合計) 当連結会計年度末における流動負債は10,711百万円となり、前連結会計年度末に比べ96百万円増加いたしました。これは主にその他が324百万円増加したこと、及び支払手形及び買掛金が100百万円減少したこと等によるものであります。固定負債は6,639百万円となり、前連結会計年度末に比べ937百万円増加いたしました。これは主に繰延税金負債が896百万円増加したことによるものであります。 この結果、負債合計は、17,351百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,033百万円増加いたしました。 (純資産合計) 当連結会計年度末における純資産合計は128,383百万円となり、前連結会計年度末に比べ8,104百万円増加いたしました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益8,206百万円及び剰余金の配当3,503百万円によるものであります。 この結果、自己資本比率は87.2%(前連結会計年度末は87.2%)となりました。  2)経営成績(売上高) 売上高は、顧客第一の姿勢を貫いて拡販に努めた結果、前連結会計年度に比べ9.0%増加の65,400百万円となりました。そのうち、アリアケジャパン㈱の売上高は前期比6.3%増加の47,520百万円、子会社の売上高は前期比17.0%の増加となりました。(売上原価、販売費及び一般管理費) 売上原価は、前連結会計年度に比べ5.7%増加の45,675百万円となりました。 販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ6.2%増加の8,607百万円となりました。(親会社株主に帰属する当期純利益) 親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ11.6%増加の8,206百万円となりました。  3)経営成績に重要な影響を与える要因について 日本の食品業界は成熟市場である中、少子高齢化が進んでおり、当社を取巻く環境は厳しくなっています。当社の主力製品である天然エキスは国民の生活形態の変化や健康志向を背景にその拡大が期待できます。しかし人口減が続く国内においてその成長は限定的であり、また、国内市場における競争が更に激しくなると売上高に影響を与える要因となります。かかる事業環境の中で当社は自社の技術力や商品開発力によって天然素材を活かした新製品の開発、販売による新たな市場の創出により持続的成長を図ってまいります。 天然エキスの需要が旺盛の中、畜産系原料の変動は収益に影響を与える要因となります。価格改定はその影響を軽減する一つの方策ですが、当社は日常より、工場、営業、本社においてコスト管理を徹底しており、また、工場においては生産効率化に向けたイノベーションを図っております。 国内における原料調達は、創業来50年以上の事業の中で安定調達が出来る仕組みが確立されております。また、海外子会社の工場より戦略的に一部の原料を調達しておりますので、不測な事態の発生により一時的に原料調達に支障が生じてもグローバルで補完出来る体制が出来ております。なお、海外子会社からも原料輸入をしており、為替相場の急激な変動により当社の業績、および経営状況に影響を与える可能性があります。 海外での天然エキスに対する需要も主に健康志向を背景にその勢いは増しており、天然素材をベースとした多様な需要があります。それに応えるため、また、海外子会社の更なる成長を図るために既存の海外工場の増設や一部見直しによる生産体制の再構築、或いは将来的に新工場を構築する場合に生じる設備投資はコストの増加要因となりますが、売上増によるコストの吸収を図ってまいります。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報1)キャッシュ・フロー当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 2)有利子負債当連結会計年度(2025年3月31日)の有利子負債の概要は以下のとおりであります。 連結決算日後の返済予定額(千円)有利子負債合計1年以内1年超3年以内3年超5年以内5年超短期借入金-----長期借入金-----リース債務18,0328,2689,046717- 3)財政政策当社グループの運転資金の需要のうち主なものは、製造費用、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資および有価証券の取得等によるものであります。当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金を基本としており、設備投資資金の調達につきましては、自己資金を基本としております。なお、当連結会計年度末における連結ベースの流動比率は785%、現金及び現金同等物の期末残高58,958,861千円に対し、リース債務を含む有利子負債の残高は18,032千円となっております。 4)目標とする経営指標の達成状況等2026年3月期をゴールとする3カ年中期経営計画の経営目標に対し、当連結会計年度の売上高成長率は2年目の計画比104.0%となりました。売上高営業利益率は17.0%となり、前連結会計年度の14.4%からは2.6ポイント良化しております。ROEは6.66%となり、前連結会計年度の6.40%から0.26ポイント良化しておりますが、長期的な目標である10.0%を大きく下回っております。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。 ④経営者の問題認識と今後の方針について日本の食品業界は、少子高齢化の進行とともに長期的な消費逓減傾向に直面しており、先行きは未だ不透明であります。このような状況の下、当社グループは自らの技術力と提案営業力をいかんなく発揮し、「食の安全」「健康」「おいしさ」を強くアピールして顧客のニーズを的確に捉え、安定的に成長する戦略を推進いたします。また、全世界に構築した8拠点を通じて販路を世界に広げ、計画通りの売上高・利益を実現する所存であります。

事業リスク

  • 経済状況と消費動向
    日本国内市場が売上の大部分を占めるため、景気後退や消費者の購買意欲の低下は、製品需要の減少に直結し、アリアケジャパンの業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。特に、外食産業や加工食品メーカーへの供給が多いため、これらの業界の動向が重要です。
  • 市場環境の変化への対応
    顧客である食品メーカーは、消費者の嗜好の多様化や変化に常に対応する必要があり、厳しい競争に晒されています。アリアケジャパンが市場の変化を正確に予測し、顧客が求める新しい商品やサービスをタイムリーに提供できない場合、売上低迷や収益性の悪化につながるリスクがあります。
  • 海外事業運営のリスク
    複数の国で事業を展開しているため、予期せぬ法律や規制の変更、政治・経済の混乱、テロや戦争といった社会情勢の不安定化が、海外子会社の事業運営を阻害する可能性があります。これにより、生産活動の停止やコスト増加が発生し、グループ全体の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,679 文字
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経済状況・消費動向について当社グループが製品を販売している市場は、その多くの部分を日本国内が占めております。金融緩和を背景として日本の景気に明るい兆しも出てきましたが、本格的な経済成長につながるか否か、更に見極めなければなりません。景気動向、それに伴う需要の減少、または消費動向に影響を与えるような不測の事態の発生は、当社グループの業績、および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 (2) 市場環境について当社グループの売上高のかなりの部分は、顧客への原料として供給されていますが、その顧客は激しく変動する消費者の嗜好に対応して、厳しい競争に晒されております。当社グループは、こうした市場環境にあって、継続して「安全、安心」で「美味しく、健康に良く、使い易い」製品を提供できると考えております。当社グループが市場の変化を充分に予測できず、市場にマッチした商品やサービスを提供できない場合は、将来における売上を低迷させるとともに収益性を低下させ、業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 (3) 新規事業について当社グループにとって、将来の成長のために新規事業は極めて重要であります。そのため過去数年間にわたり、全世界で200億円にのぼる設備投資を実施し、工場の新設・拡張を実行いたしました。これらの事業運営が不測の事態によって順調に進展しない場合、当社グループの成長が計画どおり実現しない可能性があります。また、事業戦略の一環として企業買収等を行うことがありえますが、買収後に予期せぬ障害が発生して想定外の時間と費用がかかり、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 (4) 海外の事業運営について当社グループは、複数の国で事業を運営しております。これらの運営にあたっては、下記のリスクが内在しております。・予期しない法律または規制の変更・政治、経済の混乱・テロ、戦争等による社会的混乱これらの要因は、当社グループにおける事業運営の低下の原因となるリスクを孕んでおり、業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 (5) 為替レートの変動リスクについて当社は、海外子会社から原料を輸入しており、為替相場の急激な変動により、当社の業績、および経営状況に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 公的規制等について当社グループでは、事業活動を展開する各国において、様々な公的規制を受けております。これらの規制を遵守できなかった場合は、当社グループの活動が制限される可能性や、コストの増加を招く可能性があり、業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 (7) 個人情報漏洩に伴うリスクについて2005年4月から施行された「個人情報保護法」に関しましては、同法の趣旨に沿った体制を構築し、遵守に心掛けております。しかしながら、万が一、個人情報が漏洩し、お客様などに重大な損失を与えるような事態が発生した場合、当社グループの社会的信用が大きく損なわれ、結果として当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (8) 天災リスクについて当社グループでは、生産ラインの中断による潜在的なリスクを回避するため、必要だと考えられる定期的な災害防止検査と、設備点検を行っております。しかしながら、天災等による生産整備における災害を完全に防止できる保証はありません。こうした影響は、売上高の低下、コストの増加を招く可能性があり、業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避および発生した場合の対応に努める方針です。

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