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セリア(2782)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

小売業 小売

事業の概要

  • 円ショップの小売
    セリアは、直営店舗を通じて消費者に100円の商品を販売する小売業を主な事業としています。日用品から食品まで幅広い商品を均一価格で提供することで、手軽に買い物を楽しみたい顧客層のニーズに応え、安定的な収益を上げています。
  • 円ショップの卸売
    フランチャイズ店舗や大口顧客に対して商品を卸売りする事業も展開しています。これにより、自社店舗網だけでなく、他社の販売チャネルを通じても商品を流通させ、事業規模の拡大と収益源の多様化を図っています。海外のフランチャイズ店への輸出も行っています。
  • システム利用のFC契約
    フランチャイズ店とは、商品発注システム利用に関する基本契約を締結していますが、商標利用は任意で、ロイヤリティは徴収していません。これは、フランチャイズ店の独立性を尊重しつつ、効率的な商品供給と管理体制を構築することで、パートナーシップを強化するビジネスモデルと言えます。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 円ショップ事業(単一)
    セリアは「100円ショップ事業」の単一セグメントで事業を展開しています。これは、会社全体が100円ショップの小売業と卸売業に特化しており、他の事業分野を持たないことを意味します。この集中戦略により、経営資源を効率的に配分し、専門性を高めています。
  • 小売業(直営店舗)
    直営店舗を通じて消費者に商品を販売する事業が主な収益源です。全国に展開する店舗網を通じて、メイクアップ用品、キッチン用品、文具、食品など、多岐にわたる商品を100円という均一価格で提供し、幅広い顧客層の日常的なニーズに応えています。
  • 卸売業(FC・大口顧客)
    フランチャイズ(FC)店舗や大口顧客への卸売も行っています。これにより、自社店舗以外の販売チャネルを通じても商品を流通させ、事業の規模を拡大しています。海外のFC店への輸出も手掛けており、グローバルな展開も視野に入れています。
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|705 文字
3【事業の内容】当社は、「100円ショップ」の小売業及び卸売業を主な内容として、事業活動を展開しております。なお、当社は100円ショップ事業の単一セグメントであります。・小売業は、商品(消費財)を消費者に直営店舗にて販売する事業であります。・卸売業は、商品(消費財)をフランチャイジー、大口顧客に卸販売する事業であります。フランチャイジー、大口顧客はFC店舗又は自社店舗にて消費者に販売しております。また、海外FC店向けに輸出又は国内代理店への卸販売も行っております。なお、当社商品発注に係るシステムの利用に際し基本契約を締結している先をFC店と総称しております。ただし、FC店との契約においては、商標の利用は任意であり、ロイヤリティの徴求はしておりません。当社の取扱商品は、雑貨及び菓子食品に区分され、さらに利用シーンにより以下カテゴリーに分類しております。メイクアップ・フェイスケア用品、アクセサリー、衛生・健康用品、バス・トイレタリー用品、クリーン・ランドリー用品、洗剤用品、キッチン調理道具、キッチン水廻り、卓上用品、製菓用品、アウトドア、インテリア部材、インテリア装飾、目的別収納、フリー収納、キャラクター、パーティ、バッグ・小物入れ、キーリング・ストラップ、玩具、推し活用品、雨具、喫煙具・仏具、カー・サイクル用品、衣料用品、紙製品、筆記具、文具小物、ファイル・文具収納、学童文具・趣味文具、シール、オフィス・店舗用品、印鑑、園芸装飾・園芸道具、ソーイング、ペット用品、DIY用品、ハンドクラフト、一般電気関連、デジタル機器関連、季節商品、菓子、食品、製菓材料事業の系統図は、次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2026時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
100円ショップという業態上、価格設定の自由度が低いと推測されるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 なし
100円ショップ事業は単一セグメントであり、特別な技術やブランドによる参入障壁の記載がないため。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか ディフェンシブ
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 成長投資
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:出店に係る法的規制 / 出店環境(物件不足、テナント入れ替え等) / 貸倒損失の発生
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 8 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★☆☆☆
根拠:中程度ブランド・特許・許認可

セリアは「かわいい」をコンセプトにしたプライベートブランド(PB)商品展開に強みを持つ。特に、デザイン性の高い生活雑貨や季節商品は、他社との差別化要因となり、一定のブランドロイヤリティを築いている。しかし、特許や独占的IPのような強力な無形資産ではない。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

100円ショップという業態の性質上、顧客が特定の店舗に強く縛られるスイッチング・コストは低い。価格や品揃え、利便性で競合他社に乗り換える可能性は常に存在する。ただし、セリアの独自デザイン商品は、多少のスイッチング・コストを生む可能性がある。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

セリアのビジネスモデルには、ユーザーが増えることでサービスの価値が高まるネットワーク効果は基本的に見られない。店舗網の拡大が直接的な顧客価値向上に繋がるわけではない。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

100円ショップ業界全体として、大量仕入れによるコスト削減努力は存在する。セリアもPB商品開発や効率的なサプライチェーンを通じてコスト競争力を維持しようとしている。しかし、競合他社も同様の努力をしており、圧倒的なコスト優位性とは言えない。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

セリアは国内有数の100円ショップチェーンであり、店舗数(2024年3月期末で2,200店超)と売上高(同期比で増加)において業界内で確固たる地位を築いている。この規模は、仕入れ交渉力や物流効率において一定の優位性をもたらす。

  • 多様な商品カテゴリー
    メイク用品、キッチン用品、文具、食品など、約20,000点もの幅広い商品を取り扱っています。これにより、顧客は様々なニーズを一度に満たすことができ、他店に流れることなくセリアで買い物を完結できる可能性が高まります。
  • 商品入れ替えによる鮮度
    月間500~700アイテムを入れ替えることで、常に新しい商品を店頭に並べ、顧客を飽きさせない工夫をしています。これにより、リピート来店を促し、顧客の購買意欲を維持することで、競争の激しい小売業界での優位性を保っています。
  • リアルタイムPOSシステム
    最新のインターネット技術を活用したリアルタイムPOSシステムを導入し、商品の販売動向や在庫状況を一元管理しています。これにより、欠品防止や商品回転率の向上を図り、効率的な店舗運営と顧客満足度の向上を実現しています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。(1)会社の経営の基本方針当社は、経営理念として「クリーン、感謝、共有」を掲げております。「クリーン」とは、あらゆることにクリーン(=誠実、正直、フェア、オープン、清潔)であることを心がけること、「感謝」とは、あらゆることに感謝の気持ちを持つこと、「共有」とは、あらゆること(=喜び、問題、責任、情報)を共有し、かかわるすべての人が豊かになることであります。そして、当社は、この経営理念の「クリーン、感謝、共有」をもとに事業に取り組んでいく姿勢を社名としております。当社の社名「セリア(Seria)」は、イタリア語で「まじめな」という意味であり、当社の経営理念である「クリーン、感謝、共有」を集約したものであります。当社は、企業姿勢である社名「セリア(Seria)」及び経営理念「クリーン、感謝、共有」のもと、①「お客様が笑顔」を実践する商品開発・店舗運営、②誠実で平等な関係に基づき共に繁栄を目指す取引関係、③プラス志向での挑戦を評価する公平で開かれた職場環境、の3つを経営の基本方針として、まじめに「価値ある商品(=良品)」を提供し続けることにより、さらなる成長と「100円」の新しい価値の提案に取り組んでいきたいと考えております。(2)経営環境100円ショップ業界は、当社を含む4社の寡占状態にあり、その店舗数は日本全体で8,000店を超えております。市場規模につきましては、各社とも継続的に出店しており、引き続き拡大していくと見られますが、近年、収益性が低下している傾向が見られることから、100円ショップ市場が飽和状態に入っている可能性が考えられます。その環境下で同業他社は、100円を超える価格の商品の取扱いを開始、拡充する動きを見せており、当社は100円商品に特化することで、100円商品のシェア獲得の好機と考えております。(3)目標とする経営指標当社は、国内全地域において、「未出店地域への出店」「出店済み地域での持続的なシェア獲得」により企業価値を向上させていくことを当面の目標としております。100円ショップ市場が飽和する局面においては、一時的に当社の収益性が低下する可能性が考えられますが、売上高営業利益率5%以上を維持しつつ、残存者利益を確実に獲得し、最終的に現行以上の利益率の確保を目指してまいります。(4)中長期的な会社の経営戦略当社は、中期3か年経営計画を作成し事業に取り組んでおります。中期経営計画は、消費者動向や他の小売動向などの社会情勢、業績や各部門別課題の整備状況などの会社情勢を踏まえ、今後の3年間の基本的経営目標として策定しております。また、この中期経営計画は、毎年見直しを行うローリング方式をとっております。2026年4月からの中期経営計画(2026年4月から2029年3月)においては、「多様化するニーズを捉える商品開発」「戦略的出店によるシェア拡大」「オペレーションの効率化」を経営目標に掲げ、この経営目標をブレークダウンして、次の6つの機能別戦略を立案し、全社を挙げて取り組んでおります。①顧客層拡大を狙いとした商品開発既存顧客に対してはデータ分析に基づく商品開発を強化、継続しつつ、し好や年齢層等、ターゲットを明確にした商品開発により需要を発掘し、顧客層の拡大を図ってまいります。②定番商品のブラッシュアップ商品の価値や魅力をさらに向上させることを目的に、定番商品を中心としたパッケージ・デザイン・品質の改善に向け取り組んでまいります。③複数出店案件が見込める企業との関係強化国内全域、特に未出店地域において、出店案件を効率的に獲得していくため、複数案件が見込める有力な企業と出店可能な店舗情報を随時共有するなど関係強化に向け取り組んでまいります。 ④未出店地域の重点開拓国内全都道府県の出店はすでに果たしておりますが、北関東・中国・四国地方等、当社の未出店地域が多い地域を重点的に開拓してまいります。⑤セルフレジ活用によるレジ待ち時間の削減と業務効率化の両立導入プロセス管理及び運用モニタリングシステムにより、お客様の動向に応じて設置台数を追加するなど、レジ待ち時間の削減と業務効率化の両立を目指します。⑥社内システムの継続的改善利用者、管理者両方の視点で社内の業務プロセスを継続的に改善し、会社全体のさらなる効率化向上を追求してまいります。(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題税抜き100円の均一販売価格を維持しつつ収益を拡大していくためには、商品市況の変動あるいは商圏の変化等さまざまなリスクに適切に対処しながら、魅力ある商品の開発、買い心地の良いお店づくりにまい進するとともに、業務の効率化を進めていくことが重要と認識しております。これらは、いずれかを優先的に対処するというよりは、全体としてバランスを取りつつ事業を進めていくことが肝要と考えております。当社は、中期経営計画において具体的に定めた3つの経営目標に基づく6つの機能別戦略に従い、これら課題に全社を挙げて取り組み、より一層の企業価値の向上を図ってまいります。なお、現段階では、リース取引を除いて、設備投資は内部資金で賄われているなど、財務上の課題は特にありません。(6)経営者の問題認識と今後の方針について当社経営陣は、現在の企業環境及び入手可能な情報等に基づいて、最善の経営戦略・経営方針を立案すべく努めております。しかし、小売業界をとりまく環境は厳しく、企業間競争の激化は一層続くものと思われます。このような経営環境において、当社経営陣は経営に関する諸問題に対する意識を、経営陣だけに留めず広く社内全般で共有し、問題解決に全社員で当たり速やかに解決する所存であります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。(1)会社の経営の基本方針当社は、経営理念として「クリーン、感謝、共有」を掲げております。「クリーン」とは、あらゆることにクリーン(=誠実、正直、フェア、オープン、清潔)であることを心がけること、「感謝」とは、あらゆることに感謝の気持ちを持つこと、「共有」とは、あらゆること(=喜び、問題、責任、情報)を共有し、かかわるすべての人が豊かになることであります。そして、当社は、この経営理念の「クリーン、感謝、共有」をもとに事業に取り組んでいく姿勢を社名としております。当社の社名「セリア(Seria)」は、イタリア語で「まじめな」という意味であり、当社の経営理念である「クリーン、感謝、共有」を集約したものであります。当社は、企業姿勢である社名「セリア(Seria)」及び経営理念「クリーン、感謝、共有」のもと、①「お客様が笑顔」を実践する商品開発・店舗運営、②誠実で平等な関係に基づき共に繁栄を目指す取引関係、③プラス志向での挑戦を評価する公平で開かれた職場環境、の3つを経営の基本方針として、まじめに「価値ある商品(=良品)」を提供し続けることにより、さらなる成長と「100円」の新しい価値の提案に取り組んでいきたいと考えております。(2)経営環境100円ショップ業界は、当社を含む4社の寡占状態にあり、その店舗数は日本全体で8,000店を超えております。市場規模につきましては、各社とも継続的に出店しており、引き続き拡大していくと見られますが、近年、収益性が低下している傾向が見られることから、100円ショップ市場が飽和状態に入っている可能性が考えられます。その環境下で同業他社は、100円を超える価格の商品の取扱いを開始、拡充する動きを見せており、当社は100円商品に特化することで、100円商品のシェア獲得の好機と考えております。(3)目標とする経営指標当社は、国内全地域において、「未出店地域への出店」「出店済み地域での持続的なシェア獲得」により企業価値を向上させていくことを当面の目標としております。100円ショップ市場が飽和する局面においては、一時的に当社の収益性が低下する可能性が考えられますが、売上高営業利益率5%以上を維持しつつ、残存者利益を確実に獲得し、最終的に現行以上の利益率の確保を目指してまいります。(4)中長期的な会社の経営戦略当社は、中期3か年経営計画を作成し事業に取り組んでおります。中期経営計画は、消費者動向や他の小売動向などの社会情勢、業績や各部門別課題の整備状況などの会社情勢を踏まえ、今後の3年間の基本的経営目標として策定しております。また、この中期経営計画は、毎年見直しを行うローリング方式をとっております。2026年4月からの中期経営計画(2026年4月から2029年3月)においては、「多様化するニーズを捉える商品開発」「戦略的出店によるシェア拡大」「オペレーションの効率化」を経営目標に掲げ、この経営目標をブレークダウンして、次の6つの機能別戦略を立案し、全社を挙げて取り組んでおります。①顧客層拡大を狙いとした商品開発既存顧客に対してはデータ分析に基づく商品開発を強化、継続しつつ、し好や年齢層等、ターゲットを明確にした商品開発により需要を発掘し、顧客層の拡大を図ってまいります。②定番商品のブラッシュアップ商品の価値や魅力をさらに向上させることを目的に、定番商品を中心としたパッケージ・デザイン・品質の改善に向け取り組んでまいります。③複数出店案件が見込める企業との関係強化国内全域、特に未出店地域において、出店案件を効率的に獲得していくため、複数案件が見込める有力な企業と出店可能な店舗情報を随時共有するなど関係強化に向け取り組んでまいります。 ④未出店地域の重点開拓国内全都道府県の出店はすでに果たしておりますが、北関東・中国・四国地方等、当社の未出店地域が多い地域を重点的に開拓してまいります。⑤セルフレジ活用によるレジ待ち時間の削減と業務効率化の両立導入プロセス管理及び運用モニタリングシステムにより、お客様の動向に応じて設置台数を追加するなど、レジ待ち時間の削減と業務効率化の両立を目指します。⑥社内システムの継続的改善利用者、管理者両方の視点で社内の業務プロセスを継続的に改善し、会社全体のさらなる効率化向上を追求してまいります。(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題税抜き100円の均一販売価格を維持しつつ収益を拡大していくためには、商品市況の変動あるいは商圏の変化等さまざまなリスクに適切に対処しながら、魅力ある商品の開発、買い心地の良いお店づくりにまい進するとともに、業務の効率化を進めていくことが重要と認識しております。これらは、いずれかを優先的に対処するというよりは、全体としてバランスを取りつつ事業を進めていくことが肝要と考えております。当社は、中期経営計画において具体的に定めた3つの経営目標に基づく6つの機能別戦略に従い、これら課題に全社を挙げて取り組み、より一層の企業価値の向上を図ってまいります。なお、現段階では、リース取引を除いて、設備投資は内部資金で賄われているなど、財務上の課題は特にありません。(6)経営者の問題認識と今後の方針について当社経営陣は、現在の企業環境及び入手可能な情報等に基づいて、最善の経営戦略・経営方針を立案すべく努めております。しかし、小売業界をとりまく環境は厳しく、企業間競争の激化は一層続くものと思われます。このような経営環境において、当社経営陣は経営に関する諸問題に対する意識を、経営陣だけに留めず広く社内全般で共有し、問題解決に全社員で当たり速やかに解決する所存であります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。①財政状態及び経営成績の状況当事業年度のわが国経済は、一部に弱めの動きが見られますが、緩やかに回復しました。先行きにつきましては、2月末以降の中東情勢の緊迫化を受けて原油価格が大幅に上昇しており、企業の原材料調達コストが高止まりする可能性があるほか、サプライチェーンへの影響を通じて生産活動に下押し圧力がかかるリスクがあるなど、経済・物価動向を巡る不確実性が極めて高い状況にあります。小売業界におきましては、インバウンド需要は堅調に推移していますが、物価高を受け消費者の節約志向が強まっているとの見方もあり、今後の消費者動向を注視する必要があると考えております。このような状況のなか当社は、「業務のデトックスに取り組む」をテーマとして、業務内容の精査と社内システムの継続的改善を並行して進めております。また、「商品仕様の見直しによる原価上昇抑制に注力」「複数出店案件が見込める企業との関係強化及び未出店地域の重点開拓」に引き続き取り組んでおります。出退店につきましては、採算性を精査しつつ前向きに進めた結果、当事業年度において、出店が直営店117店舗、退店が直営店53店舗、FC店2店舗、期末の店舗数は、直営店2,101店、FC店33店の合計2,134店となりました。直営既存店売上高につきましては、順調に推移し、前期比105.5%となりました。主要経営指標につきましては、売上原価率は、58.3%と前期比0.3ポイント低下しました。また、販売費及び一般管理費につきましても、既存店売上高が前期を上回ったことなどにより、売上高に対する比率が0.8ポイント低下したため、当事業年度の売上高営業利益率は8.2%(前期7.1%)となりました。この結果、当事業年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。a.財政状態当事業年度末の資産合計は、前期末に比べ128億14百万円減少し、1,286億81百万円となりました。当事業年度末の負債合計は、前期末に比べ23億50百万円増加し、358億43百万円となりました。当事業年度末の純資産合計は、前期末に比べ151億64百万円減少し、928億37百万円となりました。b.経営成績当事業年度の経営成績は、売上高2,556億95百万円(前期比8.2%増)、営業利益209億68百万円(前期比24.5%増)、経常利益212億87百万円(前期比25.3%増)、当期純利益146億96百万円(前期比31.0%増)となりました。部門別売上高の状況は次のとおりであります。区分第38期(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)第39期(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前期比(%)金額(百万円)構成比(%)金額(百万円)構成比(%)直営店233,73698.9253,16299.0108.3FC店1,7990.81,9720.8109.6その他7910.35610.270.9合計236,327100.0255,695100.0108.2 ②キャッシュ・フローの状況当事業年度末の現金及び現金同等物の残高は、前期末比159億78百万円減少し、380億49百万円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)当事業年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、前期比30億11百万円収入が増加し、190億16百万円のプラスとなりました。これは、税引前当期純利益の計上208億24百万円及び減価償却費52億56百万円などの増加に対し、棚卸資産の増加24億17百万円及び法人税等の支払54億67百万円などにより減少したためであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)当事業年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、前期比78億5百万円支出が減少し、44億74百万円のマイナスとなりました。これは、定期預金の預入による支出32億88百万円、新規出店や既存店のリニューアルに伴う有形固定資産の取得73億5百万円及び差入保証金の差入9億80百万円などにより減少したためであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)当事業年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、前期比245億98百万円支出が増加し、305億20百万円のマイナスとなりました。これは、自己株式の取得251億35百万円及び配当金の支払48億26百万円などにより減少したためであります。③仕入及び販売の実績a.仕入実績当事業年度における仕入実績を商品区分別に示すと、次のとおりであります。商品区分仕入高(百万円)前期比(%)雑貨149,084108.7菓子食品2,14196.0その他17286.8合計151,398108.5(注)その他には、消耗品費への振替高等が含まれております。b.販売実績当事業年度における販売実績を商品区分別、事業部門別に示すと、次のとおりであります。イ.商品区分別売上高商品区分売上高(百万円)前期比(%)雑貨252,543108.3菓子食品2,91696.6その他235107.0合計255,695108.2(注)その他には、店舗に設置した自動販売機等の手数料収入等が含まれております。ロ.事業部門別売上高事業部門売上高(百万円)前期比(%)直営売上高253,162108.3FC売上高1,972109.6その他56170.9合計255,695108.2(注)「その他」の区分は「卸売等売上高」「海外売上高」の合計額を表示しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容a.財政状態の分析(資産合計)当事業年度末における総資産は、前期末比128億14百万円減少し、1,286億81百万円となりました。流動資産は、自己株式取得で現金及び預金が減少したことなどにより157億43百万円減少しました。固定資産は、新規出店や既存店のリニューアルに伴い有形固定資産が増加したことなどにより29億28百万円増加しました。(負債合計)当事業年度末における負債合計は、前期末比23億50百万円増加し、358億43百万円となりました。流動負債は、買掛金が増加したことなどにより26億80百万円増加しました。固定負債は、リース債務が減少したことなどにより3億30百万円減少しました。(純資産合計)当事業年度末における純資産合計は、自己株式の取得等により前期末比151億64百万円減少し、928億37百万円となり、自己資本比率は前期末から4.2ポイント低下し72.1%となりました。b.経営成績の分析(売上高・売上原価)売上高につきまして、事業部門別にみますと、直営売上高は前期比8.3%増の2,531億62百万円となりました。これは、既存店売上高が順調に推移し前期比105.5%となり、また、出店による純増店舗数が64店舗あったためであります。FC売上高は前期比9.6%増の19億72百万円、その他は前期比29.1%減の5億61百万円となりました。直営売上高の売上高全体に占める割合は99.0%と前期比0.1ポイント上昇しました。売上原価率につきましては、58.3%と前期比0.3ポイント低下しました。(販売費及び一般管理費)販売費及び一般管理費につきましては、前期比46億44百万円増加し、857億46百万円となりました。これは、直営店舗数の増加に伴う給料及び手当の増加22億93百万円や地代家賃の増加13億83百万円、支払手数料の増加3億18百万円などにより、費用が増加したためであります。既存店売上高増収による効率性改善により、売上高販管費比率は33.5%と前期比0.8ポイント低下しました。(営業外収益・営業外費用)営業外収益につきましては、前期比1億72百万円増加し、3億58百万円となりました。これは、受取利息の増加88百万円などにより、収益が増加したためであります。営業外費用につきましては、前期比9百万円増加し、39百万円となりました。これは、賃貸収入原価の計上27百万円などにより、費用が増加したためであります。(特別利益・特別損失)特別利益につきましては、前事業年度、当事業年度ともに計上がありませんでした。特別損失につきましては、前期比2億59百万円減少し、4億63百万円となりました。これは、減損損失が2億59百万円減少したためであります。(法人税等)法人税等につきましては、租税特別措置法上の税額控除の影響などにより、表面税率は29.4%と前期比1.7ポイント低下しました。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報a.キャッシュ・フローの分析当事業年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。b.経営成績に重要な影響を与えた要因当事業年度の経営成績に重要な影響を与えた要因につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」をご覧ください。c.資本の財源及び資金の流動性イ.資金需要及び財務政策当社の資金需要の主なものは、新規出店に係る設備投資に対するものであります。当事業年度では、新規出店及び既存店のリニューアルを中心に85億60百万円の投資を行っており、これらはすべて自己資本から充当しております。利益水準及び在庫の効率性が上がるなかで、投資は営業キャッシュ・フロー内での増加であるため、財務面の安全度は増しております。今後も収益レベルの向上と、効率的な在庫管理により営業キャッシュ・フローの増加に努めるとともに、投資対効果を十分検討した設備投資を継続してまいります。また、急激な環境変化にも対応できうるレベルの財務安全性を維持しつつ、さらなる成長を目指してまいります。ロ.キャッシュ・フロー計算書に基づく資金の流動性についての分析当社のキャッシュ・フローにつきましては、当事業年度末の現金及び現金同等物の残高は、前期末比159億78百万円減少し、380億49百万円となりました。当事業年度における状況につきましては「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご覧ください。d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社は、中期経営計画を遂行することで、収益力の向上及び資産効率の向上を図り、安定的に売上高営業利益率5%以上を確保することを目指しております。当事業年度における当社の売上高営業利益率は8.2%であり、目標水準を継続して確保しております。今後につきましても、当該指標の確保に努めてまいります。③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表作成に際し、決算日における資産・負債の数値、報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定設定を行っております。この見積り及び仮定設定に関しては、過去の実績や状況に応じた合理的かつ妥当な判断を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、当初の見積りと異なる場合があります。財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5「経理の状況」の「注記事項」(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。なお、当社の採用する重要な会計方針は、第5「経理の状況」の「注記事項」(重要な会計方針)に記載しております。

事業リスク

  • 出店規制と物件確保
    セリアは主に賃借物件で店舗展開しており、特にロードサイド独立店では、大規模小売店舗立地法の規制を受ける可能性のある物件に影響されることがあります。また、出店条件に合う物件の不足や、商業施設の閉鎖などにより、計画通りの出店が困難になり、経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 競争激化と採算性
    100円ショップ業界は競争が激化しており、戦略的かつ積極的な店舗展開が求められています。新規出店による投資が売上増加を上回る場合や、不採算店舗の見直しが追いつかない場合、経営成績が悪化するリスクがあります。既存店舗の退店や新規出店の失敗も収益に影響を与えます。
  • 在庫管理と市況変動
    積極的な店舗展開に伴い商品在庫が増加する見込みですが、消費者ニーズや購買動向の急激な変化により、滞留在庫が発生する可能性があります。その場合、売上高の急減や在庫処分損の増加につながります。また、為替変動や原油価格の高騰は、仕入価格や物流費、光熱費の上昇を通じて間接的に経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|2,335 文字
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。(1)出店に係る法的規制当社における100円ショップ専門店の出店政策として、対象地域は全国で、出店地域における商圏等を考慮して「インショップ常設店」「商業集積施設テナント」及び「ロードサイド独立店」の3つのタイプで出店しております。当社の現在の店舗又は今後出店を予定している店舗はすべて1,000㎡未満であり、「大規模小売店舗立地法」による規制を受けておりません。しかしながら、当社における出店形態のうちロードサイド独立店については、さまざまな業界のオーバーストアによって退店した跡地に賃借して出店する方法を主に採用しており、将来発生する物件のなかには同法による規制を受ける可能性があり、当社の出店計画及び経営成績が影響を受ける可能性があります。また、インショップ常設店及び商業集積施設テナントが入居する商業施設は同法による規制を受けており、間接的にではありますが、当社の経営成績が影響を受ける可能性があります。(2)出店環境当社は出店に際し、個別店舗の採算を重視した政策をとっており、既存店舗の退店等、不採算店舗の見直しを随時行ってきました。しかしながら、業界の垣根を越えた競争は一段と激化してきており、当社の店舗においても今まで以上に戦略的及び積極的な店舗展開が必要であると考えております。具体的には出店地域、商圏分析、出店タイプ、投資収益性等の開発戦略に基づく出店規模の拡大や、契約内容・条件、採算性に基づく退店であります。また、当社の店舗はすべて賃借物件であり、現段階では、土地の取得を伴う出店は行っておりません。したがいまして、当社の店舗政策及び計画に対して、出店条件に合致する物件が不足した場合や、出店先である大手スーパー等のテナントの入れ替え、又は商業施設の閉鎖等により退店を余儀なくされる場合には、当初の出店計画を達成することが不可能となり、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があることや、新規出店に係る投資割合が、新規出店による売上高増加割合を上回る場合には、当社の経営成績が影響を受ける可能性があります。(3)貸倒損失(貸倒引当金繰入)当社は、出店に際し家主に対し敷金保証金の差入を行い、また一部の店舗では売上金についてディベロッパー等への預け金としております。さらに、FC店舗及び大口顧客に対しては掛売による取引を行っております。当社は、これらの取引先の信用状態の変化には注意を払いながら取引を行っておりますが、取引先の予期せぬ破綻等により貸倒損失が発生するおそれがあります。また、貸倒実績率に基づき貸倒引当金を計上しておりますが、取引先の信用状況が悪化した場合、個別に貸倒引当金を計上することがあります。このように、取引先の予期せぬ破綻、信用状況悪化によっては当社の経営成績が影響を受ける可能性があります。(4)商品在庫当社の商品在庫は、積極的な店舗展開による店舗の増加に伴い店頭在庫が増加し、今後についても、出店の拡大及び売場面積の拡大を図る計画であることから、商品在庫は必然的に増加していく見込みであります。当社は、最新のインターネット技術を活用したリアルタイムPOSシステムを中核とした商品管理システムを構築し、商品の販売動向、在庫の推移等の全社的なデータ管理及び各店舗での発注状況や商品陳列状況のモニタリングにより、欠品防止や商品回転率の向上に努めております。店舗では劣化、破損等による販売可否を判断し販売不能品の廃棄を行っております。また、取扱アイテム数の増加に伴う商品管理の負担等の観点から取扱アイテム数は約20,000点と定め、常に消費者に飽きられないための工夫として月間500から700アイテムを入れ替え、旧来の類似商品を廃止するなど、消費者ニーズや購買動向にも留意しております。しかしながら、今後の消費者ニーズ、購買動向等の急激な変化により、滞留在庫が発生する可能性があり、そのような場合には短期的には売上高の急減、中長期的には在庫処分損の急増という経路で、当社の経営成績が影響を受ける可能性があります。(5)為替相場及び商品市況の変動当社は取扱商品のほとんどを、国内のメーカー、ベンダーから調達しており、外貨建仕入の割合は僅少であるため、為替相場の変動が及ぼす直接的な影響は限定的であります。しかしながら、国内メーカー、ベンダーは多くの原材料、商品等を海外から輸入しているため、為替相場変動の影響は、間接的にタイムラグを伴って、当社の業績に影響を与える可能性があります。また、商品市況、とりわけ原油価格の動向によってプラスチック製品等石油を原材料とする商品を主として、幅広い商品の仕入価格、物流費、光熱費等を通して、当社の経営成績が影響を受ける可能性があります。(6)固定資産の減損当社は「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しており、毎期、固定資産の価値を計測しております。したがって、固定資産の価値が下落した場合、減損損失を計上するため、当社の経営成績が影響を受ける可能性があります。(7)災害等の発生自然災害、その他突発的な事故等により、店舗・施設等の物理的な損害、停電、通信ネットワークの途絶、物流網の遮断等が生じ、円滑な営業活動が阻害された場合、当社の経営成績が影響を受ける可能性があります。

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