事業の概要
- 飲食事業の展開当社グループは、「アカマル屋」や「焼肉万里」といった多様なブランドを展開し、首都圏を中心に飲食店を運営しています。これらの店舗での飲食サービスの提供が主な収益源であり、顧客に食事や飲み物を提供することで売上を上げています。
- 水産事業の多角化飲食店舗運営で培った経験を活かし、水産物の生産から加工、流通、販売までを一貫して手掛ける「水産の6次産業化」に取り組んでいます。これにより、食材の安定調達やコスト削減、新たな収益源の確保を目指しています。
- 運営受託による収益官公庁を中心とした飲食施設の運営を受託する事業も展開しています。これは、自社で店舗を所有する大きな投資を伴わずに、長年の飲食事業のノウハウを活かして施設の運営を代行し、手数料収入を得るビジネスモデルです。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 飲食事業当社グループの主力事業であり、首都圏を中心に「アカマル屋」(串焼きと煮込みが名物の大衆酒場)、「焼肉万里」(肉問屋直送の厚切り肉が名物)、「金の蔵」(沼津・浜松の鮮魚も取り入れた居酒屋)など、多様なブランドを展開しています。これらの店舗での飲食サービスの提供が主な収益源です。
- 運営受託事業官公庁を中心とした飲食施設の運営を受託する事業です。自社で大きな固定投資を伴わずに、長年の飲食事業で培った店舗・商品開発、運営のノウハウを活かして、施設の運営を代行しています。これにより、安定した手数料収入を得ています。
- 水産事業消費者に最も近い飲食店舗の運営者としての経験を活かし、「水産の6次産業化」を展開しています。これは、水産物の生産から加工、流通、販売までを一貫して手掛ける事業モデルであり、飲食事業との相乗効果を追求し、サプライチェーンの構築を目指しています。
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3 【事業の内容】当社グループは、串焼きと煮込みが名物の大衆酒場「アカマル屋」、肉問屋直送の厚切り肉が名物の「焼肉万里」等の各業態を柱とし、首都圏を中心に飲食事業を展開しております。また、消費者に最も近い飲食店舗の運営者としての経験を活かし、「水産の6次産業化」を展開しております。当社グループは、単一セグメントのため、セグメント情報の記載を省略し、業態別により記載しております。業態特徴アカマル屋「笑顔と心遣いの大衆酒場」をコンセプトに、「もつ煮込み」「炭火串焼き」「出汁煮込みおでん」を中心とした肴と美味いお酒が勢ぞろい。地元の皆様に愛される温かいお店です。焼肉万里手切りにこだわった正直な焼肉屋さんがコンセプト。肉問屋が厳選した肉を直送で取り寄せ、新鮮な状態で提供。「お客様の為に手間を惜しまない」これが万里のこだわりです。金の蔵若年層からご年配、お勤め帰りやご家族のだんらんなど、幅広いお客様のニーズにお応えするため、味付けやボリュームにこだわりつつ、沼津・浜松の鮮魚も取り入れたメニューをお求めやすい価格で提供し、気軽に何度でもご利用いただける居酒屋です。運営受託大きな固定投資を伴わない官公庁を中心とする飲食施設の運営を受託することを主とした業態です。長年の培った経験を活かし、店舗・商品開発、運営まで一貫して行っております。水産事業産地から入り、飲食事業とのシナジーを追求しサプライチェーンを構築する水産6次産業化の事業モデルです。その他業態チカラめしやパスタママなどの飲食店舗や、物販店等の消毒・除菌・清掃などを請け負うサービス業態を行っております。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 外食市場の縮小、競争の激化により既存店の売上が想定以上に減少する可能性。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | なし |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 低い(分散) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | 中程度 |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:感染症等による事業活動への支障 / 外食業界の動向及び競合の激化 / 店舗賃借物件の解約・回収不能リスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 5 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
財務サマリに時系列データが未収録であり、ブランド力や特許などの無形資産に関する具体的な情報は現時点では入手困難です。公開情報から明確な無形資産の強さを判断できる要素は見当たりません。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
食品小売業という性質上、顧客が特定の店舗やブランドに強いこだわりを持つ可能性はありますが、一般的に食品の購入先は価格や利便性で容易に乗り換えられる傾向があります。限定的なスイッチング・コストは存在するものの、その程度は弱いと考えられます。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
食品小売業において、ネットワーク効果が競争優位の源泉となるビジネスモデルは一般的ではありません。顧客が増えることでサービスの質が向上したり、新たな価値が創出されたりするような構造は見られません。
コスト優位★★☆☆☆
食品スーパーマーケット業界は価格競争が激しく、効率的な仕入れや物流がコスト優位の鍵となります。同社が独自の仕入れルートや効率的なオペレーションを有している可能性はありますが、業界全体の構造的なコスト優位性を確立しているかは不明です。
規模の経済★★☆☆☆
食品小売業においては、店舗網の広さや仕入れ量によるスケールメリットが一定程度存在します。しかし、同社の市場シェアや店舗数に関する具体的な情報が不足しており、業界全体に対して最適な規模の少数寡占を形成しているかは判断できません。
- 多様な業態展開当社グループは、「アカマル屋」のような大衆酒場から「焼肉万里」のような専門性の高い焼肉店、「金の蔵」のような幅広いニーズに応える居酒屋まで、多様な業態を展開しています。これにより、幅広い顧客層に対応し、市場の変化や顧客の好みに合わせて柔軟に事業を展開できる強みがあります。
- サプライチェーン構築水産事業の6次産業化により、産地から直接食材を調達し、加工・流通・販売までを一貫して行うサプライチェーンを構築しています。これにより、食材の品質管理を徹底し、安定的な供給とコスト競争力を確保できる可能性があります。
- 運営ノウハウの活用長年の飲食店舗運営で培った経験とノウハウを活かし、官公庁を中心とした飲食施設の運営受託事業を展開しています。これは、自社のリソースを有効活用し、固定費を抑えながら安定した収益を確保できるビジネスモデルであり、他社との差別化要因となり得ます。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社が判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、「価値ある食文化の提案」を企業理念とし、ともに働く仲間の幸福を最大限に追求し、当社で働く一人ひとりの経済的利益と精神的成長を達成することで、お客様へ最大の満足を提供し、地域社会へ貢献してまいります。社会に必要とされる「食ブランド」を創造するために、社会の変化の中で新たに生まれたニーズに合った新業態開発、既存業態のブラッシュアップを行い、お客様に喜びと驚きを提供することを目指して事業を行っております。当社グループは常にお客様起点で、価値ある食文化を提案し続けることで、持続的な成長を図り、企業価値の拡大に取り組んでまいります。 (2) 目標とする経営指標当社グループは、持続的な成長と安定的な収益性を重視する観点から、水産6次産業化モデルの構築と店舗事業における収益基盤の再構築により、中期的に売上高営業利益率5%以上を目標としております。 (3) 中長期的な会社の経営戦略経済活動・消費活動の回復から外食並びに水産ともに両市場は回復基調にあるなか、当社グループでは水産事業のサプライチェーン構築が順調に進み、漁船から豊洲市場、そして飲食店舗までの水産6次化プラットフォームが完成いたしました。当社グループは、新たに「とる うる つくる 全部、SANKO」をスローガンとし、自らが漁船を持つ漁業者として魚を獲り(とる)、低利用魚や未利用魚、廃棄部位等を活用した独自の商品開発を推進することで魚の価値を最大化し(加工=つくる)、飲食・小売事業者として魚を販売する(うる)ことで、「産地活性化プラットフォーマー」として、オンリーワンのビジネスモデルを展開し、新たな市場を開拓(市場の創造=つくる)してまいります。当社グループは、こうした取り組みが、お客様の魚食離れの歯止めになるきっかけになるだけでなく、衰退する我が国の漁業を再興させるものになると考えております。今後は、水産事業と飲食事業が一体となってグループシナジーを創出するため、漁業への取り組み、水産資源の最大化を図る商品開発及びグループ全体の安定収益基盤となる「アカマル屋鮮魚店」や「サカナタベタイ」の出店等を推し進め、着実な事業の成長に取り組んでまいります。 (4) 経営環境当社グループが属する外食産業を取り巻く環境は、お客様の価値観や行動様式、ニーズの変化、中食市場の成長に加え、新型コロナウイルス感染症に対する各種政策やワクチンの普及等により、行動制限が緩和され消費活動が活発となり回復傾向ではありますが、原材料価格や人件費及び光熱費等の高騰の影響もあり、予断を許さない経営環境が続いております。 (5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題① 収益改善施策の実施現在、当社グループは短・中期的な事業構造改革を推し進めており、収益の改善を目指し次の施策に取り組んでおります。 イ.水産事業の6次産業化モデルの構築当社グループは、「とる うる つくる 全部、SANKO」をスローガンに、当社グループ独自のオンリーワンビジネスモデルの構築を目的として、既存事業とのシナジーを追求した水産事業の6次産業化モデルを構築いたします。2020年に静岡県沼津市を起点にスタートした水産プロジェクトは、沼津・下田で水揚げされた近海物の鮮魚や加工品等を当社飲食直営店舗で提供するだけでなく、法人営業による販路開拓を行うことによって、事業成長の推進力となりました。また、2023年から、提携する漁業者からの鮮魚を漁獲、魚種、相場に関わらず一定の価額で全量買取りする取り組みを開始いたしました。この取り組みをSANKO船団と称し、自社専用船とともに朝獲れの新鮮な魚介類を、当社直営店舗に多段階流通を経ずに卸す試みを始めました。沼津加工場においては、SANKO船団や産地市場で水揚げされる低利用魚や未利用魚を、これまで飲食事業で培った開発力と3D瞬間凍結機の他、最新加工設備を駆使した加工技術によって、その価値を最大化する取り組みを進めております。当社グループは、水産サプライチェーンを構築することを目的として、2021年11月に水産仲卸の株式会社SANKO海商(静岡県浜松市)、2022年7月に豊洲市場で7社しかない水産物卸売会社(大卸)である綜合食品株式会社(東京都江東区)を子会社化いたしました。また、水産の6次産業化を推し進めるため、新業態として2024年8月に『網焼きアカマル屋』をまぐろ焼肉・まぐろ専門店『マグロ*リスペクト』へ、2025年3月に『アカマル屋』ひばりが丘店を大衆酒場『まめたい商店』、2025年4月に『アカマル屋鮮魚店』武蔵新城を『まめたい寿司』としてそれぞれ業態変更し、2024年9月に国産食材のテラスレストラン『新宿三丁目テラス』(東京都新宿区)を新規出店いたしました。これらの店舗は、SANKO船団が漁獲する朝獲れ鮮魚(船直便)や豊洲大卸の綜合食品及び浜松仲卸のSANKO海商といったグループ会社のサプライチェーンを最大限に活かした新業態の店舗であります。当社グループは、これからも全国の産地に入り込み、地域の皆様(地元漁師や漁協その他水産事業者、地方自治体等)と共に地域ビジネスの創出に取り組み、これまで飲食事業で蓄積した3次産業のノウハウを活かした「売れるものを創る」ことで、水産事業の6次産業化モデルの構築を引き続き進めてまいります。当社は、当社グループのサステナビリティ基本方針に沿った持続的な成長と、中長期的な企業価値の向上を果たすべく、「生産者とともに歩む『産地活性化プラットフォーマー』」を目指してまいります。 ロ.店舗事業における収益基盤の再構築(水産シナジー、高効率、ライセンス等)テレワークの定着や外出自粛等の影響から、お客様の消費行動の中心は都市部から郊外に分散されつつあり、この傾向は今後も続くものと想定されます。これまでの串焼きやおでん、煮込み料理を中心とした大衆酒場『アカマル屋』のほか、当社グループシナジーを最大化し、かつ、お客様に還元するための新業態として、『アカマル屋鮮魚店』を開発いたしました。『アカマル屋鮮魚店』は鮮魚店併設型の大衆酒場であり、下田・沼津からの朝獲れ鮮魚や浜松のSANKO海商、豊洲の綜合食品と連携したマグロの解体ショーの実施など連日お客様で賑わう新しいコンセプトの大衆酒場であります。これら『アカマル屋』のビジネスモデルは、高効率かつ高収益モデルのブランドであり、今後、商圏及び立地条件を見極めた上で積極的に出店してまいります。また、大きな固定投資をともなわない受託事業では、今後もこれらの事業について慎重な出店判断を行ってまいります。「東京チカラめし」につきましては、今後もアジア地域でのライセンス契約獲得に取り組んでまいります。 ハ.コストの削減 当社グループの取り組みとして、引き続きコストの見直し及び削減をより強力に進めてまいります。具体的な取り組みとして、業務プロセス及びITシステムの見直しによって業務の省力化を実現することで、人件費等をより一層極小化いたします。さらに本社費用等、様々な施策によりコストを削減いたします。 ② 財務基盤の強化イ.資本注入2024年4月に行使請求が開始された第6回新株予約権の行使により3億10百万円を調達いたしました。また、2024年12月に発行した第1回無担保社債及び第7回新株予約権の発行及び行使により5億97百万円を調達いたしました。第1回無担保社債につきましては、社債発行要項の規定に基づく繰上償還により1億80百万円の償還が完了いたしました。調達した資金は、運転資金、新規出店資金及び新規事業資金等に充当してまいります。 ロ.金融機関との関係強化前述した収益改善施策の実施による営業収支の改善効果が表れるには一定の時間を要することから、今後も安定した資金繰り管理を目的として金融機関との関係強化と調達交渉に努めてまいります。 ハ.運転資金の十分な確保事業の利益管理をより一層強化し、また、経営環境の変化を慎重に見極めながら投資を実行し、確実な回収を実現することで、運転資金の十分な確保に努めてまいります。 以上のように、当連結会計年度において進める構造改革の効果が経常的に見込まれることから、収益改善及び財務基盤の強化が図られ、これによって安定的に営業収支が改善する見込みであります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社が判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、「価値ある食文化の提案」を企業理念とし、ともに働く仲間の幸福を最大限に追求し、当社で働く一人ひとりの経済的利益と精神的成長を達成することで、お客様へ最大の満足を提供し、地域社会へ貢献してまいります。社会に必要とされる「食ブランド」を創造するために、社会の変化の中で新たに生まれたニーズに合った新業態開発、既存業態のブラッシュアップを行い、お客様に喜びと驚きを提供することを目指して事業を行っております。当社グループは常にお客様起点で、価値ある食文化を提案し続けることで、持続的な成長を図り、企業価値の拡大に取り組んでまいります。 (2) 目標とする経営指標当社グループは、持続的な成長と安定的な収益性を重視する観点から、水産6次産業化モデルの構築と店舗事業における収益基盤の再構築により、中期的に売上高営業利益率5%以上を目標としております。 (3) 中長期的な会社の経営戦略経済活動・消費活動の回復から外食並びに水産ともに両市場は回復基調にあるなか、当社グループでは水産事業のサプライチェーン構築が順調に進み、漁船から豊洲市場、そして飲食店舗までの水産6次化プラットフォームが完成いたしました。当社グループは、新たに「とる うる つくる 全部、SANKO」をスローガンとし、自らが漁船を持つ漁業者として魚を獲り(とる)、低利用魚や未利用魚、廃棄部位等を活用した独自の商品開発を推進することで魚の価値を最大化し(加工=つくる)、飲食・小売事業者として魚を販売する(うる)ことで、「産地活性化プラットフォーマー」として、オンリーワンのビジネスモデルを展開し、新たな市場を開拓(市場の創造=つくる)してまいります。当社グループは、こうした取り組みが、お客様の魚食離れの歯止めになるきっかけになるだけでなく、衰退する我が国の漁業を再興させるものになると考えております。今後は、水産事業と飲食事業が一体となってグループシナジーを創出するため、漁業への取り組み、水産資源の最大化を図る商品開発及びグループ全体の安定収益基盤となる「アカマル屋鮮魚店」や「サカナタベタイ」の出店等を推し進め、着実な事業の成長に取り組んでまいります。 (4) 経営環境当社グループが属する外食産業を取り巻く環境は、お客様の価値観や行動様式、ニーズの変化、中食市場の成長に加え、新型コロナウイルス感染症に対する各種政策やワクチンの普及等により、行動制限が緩和され消費活動が活発となり回復傾向ではありますが、原材料価格や人件費及び光熱費等の高騰の影響もあり、予断を許さない経営環境が続いております。 (5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題① 収益改善施策の実施現在、当社グループは短・中期的な事業構造改革を推し進めており、収益の改善を目指し次の施策に取り組んでおります。 イ.水産事業の6次産業化モデルの構築当社グループは、「とる うる つくる 全部、SANKO」をスローガンに、当社グループ独自のオンリーワンビジネスモデルの構築を目的として、既存事業とのシナジーを追求した水産事業の6次産業化モデルを構築いたします。2020年に静岡県沼津市を起点にスタートした水産プロジェクトは、沼津・下田で水揚げされた近海物の鮮魚や加工品等を当社飲食直営店舗で提供するだけでなく、法人営業による販路開拓を行うことによって、事業成長の推進力となりました。また、2023年から、提携する漁業者からの鮮魚を漁獲、魚種、相場に関わらず一定の価額で全量買取りする取り組みを開始いたしました。この取り組みをSANKO船団と称し、自社専用船とともに朝獲れの新鮮な魚介類を、当社直営店舗に多段階流通を経ずに卸す試みを始めました。沼津加工場においては、SANKO船団や産地市場で水揚げされる低利用魚や未利用魚を、これまで飲食事業で培った開発力と3D瞬間凍結機の他、最新加工設備を駆使した加工技術によって、その価値を最大化する取り組みを進めております。当社グループは、水産サプライチェーンを構築することを目的として、2021年11月に水産仲卸の株式会社SANKO海商(静岡県浜松市)、2022年7月に豊洲市場で7社しかない水産物卸売会社(大卸)である綜合食品株式会社(東京都江東区)を子会社化いたしました。また、水産の6次産業化を推し進めるため、新業態として2024年8月に『網焼きアカマル屋』をまぐろ焼肉・まぐろ専門店『マグロ*リスペクト』へ、2025年3月に『アカマル屋』ひばりが丘店を大衆酒場『まめたい商店』、2025年4月に『アカマル屋鮮魚店』武蔵新城を『まめたい寿司』としてそれぞれ業態変更し、2024年9月に国産食材のテラスレストラン『新宿三丁目テラス』(東京都新宿区)を新規出店いたしました。これらの店舗は、SANKO船団が漁獲する朝獲れ鮮魚(船直便)や豊洲大卸の綜合食品及び浜松仲卸のSANKO海商といったグループ会社のサプライチェーンを最大限に活かした新業態の店舗であります。当社グループは、これからも全国の産地に入り込み、地域の皆様(地元漁師や漁協その他水産事業者、地方自治体等)と共に地域ビジネスの創出に取り組み、これまで飲食事業で蓄積した3次産業のノウハウを活かした「売れるものを創る」ことで、水産事業の6次産業化モデルの構築を引き続き進めてまいります。当社は、当社グループのサステナビリティ基本方針に沿った持続的な成長と、中長期的な企業価値の向上を果たすべく、「生産者とともに歩む『産地活性化プラットフォーマー』」を目指してまいります。 ロ.店舗事業における収益基盤の再構築(水産シナジー、高効率、ライセンス等)テレワークの定着や外出自粛等の影響から、お客様の消費行動の中心は都市部から郊外に分散されつつあり、この傾向は今後も続くものと想定されます。これまでの串焼きやおでん、煮込み料理を中心とした大衆酒場『アカマル屋』のほか、当社グループシナジーを最大化し、かつ、お客様に還元するための新業態として、『アカマル屋鮮魚店』を開発いたしました。『アカマル屋鮮魚店』は鮮魚店併設型の大衆酒場であり、下田・沼津からの朝獲れ鮮魚や浜松のSANKO海商、豊洲の綜合食品と連携したマグロの解体ショーの実施など連日お客様で賑わう新しいコンセプトの大衆酒場であります。これら『アカマル屋』のビジネスモデルは、高効率かつ高収益モデルのブランドであり、今後、商圏及び立地条件を見極めた上で積極的に出店してまいります。また、大きな固定投資をともなわない受託事業では、今後もこれらの事業について慎重な出店判断を行ってまいります。「東京チカラめし」につきましては、今後もアジア地域でのライセンス契約獲得に取り組んでまいります。 ハ.コストの削減 当社グループの取り組みとして、引き続きコストの見直し及び削減をより強力に進めてまいります。具体的な取り組みとして、業務プロセス及びITシステムの見直しによって業務の省力化を実現することで、人件費等をより一層極小化いたします。さらに本社費用等、様々な施策によりコストを削減いたします。 ② 財務基盤の強化イ.資本注入2024年4月に行使請求が開始された第6回新株予約権の行使により3億10百万円を調達いたしました。また、2024年12月に発行した第1回無担保社債及び第7回新株予約権の発行及び行使により5億97百万円を調達いたしました。第1回無担保社債につきましては、社債発行要項の規定に基づく繰上償還により1億80百万円の償還が完了いたしました。調達した資金は、運転資金、新規出店資金及び新規事業資金等に充当してまいります。 ロ.金融機関との関係強化前述した収益改善施策の実施による営業収支の改善効果が表れるには一定の時間を要することから、今後も安定した資金繰り管理を目的として金融機関との関係強化と調達交渉に努めてまいります。 ハ.運転資金の十分な確保事業の利益管理をより一層強化し、また、経営環境の変化を慎重に見極めながら投資を実行し、確実な回収を実現することで、運転資金の十分な確保に努めてまいります。 以上のように、当連結会計年度において進める構造改革の効果が経常的に見込まれることから、収益改善及び財務基盤の強化が図られ、これによって安定的に営業収支が改善する見込みであります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当社を取り巻く経営環境は、経済・社会活動の正常化による人流の回復や個人消費の持ち直し等が下支えとなり、外食事業において需要は回復基調にあるものの、原材料価格や光熱費等の高騰、物価高による節約志向の高まりや外食事業コストの上昇及び人手不足の影響などにより、引き続き迅速な対応が求められる状況が続いております。 このような状況の中、当社グループは、「とる うる つくる 全部、SANKO」をスローガンに、飲食事業で培った強みを活かして水産の産地に入り、生産者とともに歩む「産地活性化プラットフォーマー」として「価値ある食文化の提案」を行うべく、水産の6次産業化を成長基盤とするために事業構造を大きく転換してまいりました。 水産事業においては、漁業者の生活の安定と向上、お客様満足の両立を目的として、2023年9月に下田の漁業者から、漁獲、魚種、相場に関わらず全量買取りする取り組みを開始いたしました。この取り組みをSANKO船団と称し、自社専用船とともに朝獲れの新鮮な魚介類を、当社直営店舗に多段階流通を経ずに卸す試みを始めて1年以上が経過いたしました。SANKO船団は、2025年6月末日時点で自社船を含めて計4隻(月間漁獲高目標値3トン)となっており、お客様から大変なご好評をいただいておりますことから、PDCAサイクルを回し、今後もこの取り組みの輪を広げ持続的に漁業者とお客様がともに幸せになる仕組みづくりに取り組んでまいります。 水産流通カテゴリーに属するグループ会社の状況は、豊洲市場の大卸である綜合食品株式会社については、当社グループ傘下に入ったことによるシナジー効果と新たに強化している水産物の海外輸出の効果もあり、売上高の回復とともに利益を確保いたしました。浜松市場の仲卸である株式会社SANKO海商については、「仲卸からの脱却」を経営方針として掲げ、強みであるマグロ加工と商品開発力を生かし、「まぐろ餃子」「まぐろメンチ」「まぐろコロッケ」などの新商品を投入する、水産加工メーカーとして利益体質への転換を進めております。また、開発商品の販路チャネルを強化するべくECサイト等での販売を開始しており、2025年2月には楽天市場の「月間MVP 楽天ショップ・オブ・ザ・マンス」と「海産物ジャンル賞」を獲得いたしました。これにより同社商品の認知が広がり飛躍的に売上高を向上させることができました。今後も事業施策を転換し、マグロを中心とする水産加工業を軸足とする事業へと進めてまいります。また、当社は2024年7月に千葉市地方卸売市場の仲卸である株式会社津田食品(千葉県千葉市)との協業により、当社グループの沼津・下田・浜松・豊洲の水産商品を中心とした既存の調達リソース及び各所飲食店・小売店の販路に、同社が持つ千葉エリア他の販路・物流機能が加わり、水産資源の付加価値を高める加工・流通部門の強化が進みました。加えて、2025年3月に株式会社Carry Onと業務提携基本合意契約を締結いたしました。当社の飲食業・水産業における豊富な経験と株式会社Carry On社のSNSマーケティング力を掛け合わせ、新たな食の楽しみ方を提案しながら、水産業の持続可能な発展を支援してまいります。なお、前連結会計年度において、水産卸売業で扱う輸出取引は福島第一原発のALPS処理水問題により大きな影響を受けたことから、今後は北米や欧州など輸出の仕向地を拡げることで地政学リスクを考慮しつつ、さらなる輸出取引の拡大を行ってまいります。 飲食事業においては、業績回復が著しい『アカマル屋』が、コロナ禍で変化したお客様ニーズにマッチするブランドとして成長を続けております。2024年10月には累計15店舗目となる『アカマル屋』小岩店(東京都江戸川区)を新規出店しました。また、水産の6次産業化を目指す当社グループのシナジー効果を最大化できる『アカマル屋鮮魚店』では、SANKO船団の漁獲の最大活用により、魚価の相場の高騰に関わらず、原価の抑制を実現できるだけでなく、産地における魚本来の価値をお客様にダイレクトに伝え、お客様満足ならびに漁業者の生活の安定と向上の両方を達成するブランドとして育成しております。なお、『アカマル屋』は、投資効率の高いブランドであり、引き続きブランドの磨き上げを行い、商圏及び立地条件を見極めた上で積極的に出店してまいります。また、グループ会社の水産6次産業化の強みを活かした新たな業態として、『まめたい商店』『まめたい寿司』を開発いたしました。『まめたい商店』は、静岡から直送した厳選食材を使った料理を気軽に楽しめる「街の台所」をコンセプトに、新鮮な魚や静岡の郷土の味など、美味しい酒の肴をリーズナブルな価格で提供するお店として、『アカマル屋』を業態変更し、2025年3月に第1号店をひばりが丘(東京都西東京市)、2025年4月に第2号店を野方(東京都中野区)にオープンいたしました。『まめたい寿司』はにぎり寿司や巻き寿司、海鮮丼だけでなく、静岡の郷土料理など、漁港直送の鮮魚と自社加工による高品質かつリーズナブルなメニューを多数取り揃える大衆寿司居酒屋のお店として、2025年4月に第1号店を武蔵新城(神奈川県川崎市)、2025年6月に第2号店を牛込柳町(東京都新宿区)にオープンいたしました。 『金の蔵』では2024年11月にグランドメニューのリニューアルを行いました。過去10年で特に人気の高かったメニューの復刻等お客様がわくわくするようなメニュー構成にバージョンアップしたことにより、年代を問わず気軽に多くのお客様にご利用いただけるお店としてさらなる満足度向上を目指してまいります。2023年12月より大型商業施設内フードコート等で飲食店を承継し運営を開始した東海エリアでは、水産6次産業化による独自の強みを活かした新メニューを各店舗へ展開、全店の事業モデルチェンジとリニューアルをいたしました。SANKO船団や産地市場を最大活用し低利用魚や未利用魚の価値を最大化した新メニューは、3D瞬間凍結機の他、最新加工設備を駆使した沼津や浜松での加工によって、鮮度を維持したまま店舗の作業効率を大幅に改善いたしました。名古屋名物の「ひつまぶし」スタイルでさまざまな海鮮を楽しむ「まぶし丼」や鮮度抜群の魚介類を使用した海鮮丼、SANKO海商が素材選びからこだわり製品開発をしてマグロの旨みを余すことなく生かした「まぐろメンチ」など、多彩なメニューを取り揃えお客様満足度を追求してまいります。 官公庁等を中心とする食堂施設の運営受託事業は、「産地活性化プラットフォーマー」として、農林水産省内の職員食堂である『あふ食堂』を中心に官公庁食堂群を活用し、全国自治体・各種団体と連携し全国産地の郷土料理や食材をテーマにしたイベントの開催に取り組むことで、食堂運営受託の枠を超えた産地活性化への挑戦と食堂利用のお客様満足を官民一体で両立させる取り組みを推進いたしました。2025年6月には運営受託13店舗目となる産地直送の魚料理を専門とした食堂『魚とめし』を防衛省市ヶ谷(東京都新宿区)にオープンいたしました。運営受託部門においては、これまでの産地との取り組みにより産地活性化を推進してきたノウハウを活用するため、食のマーケティング企画・運営、各種プロモーションの企画・運営、飲食・物販業を行う株式会社アップクオリティと協働し、日本の1次産業を発信する場として、全国各地の産地直送食材を使用したメニューを提供するテラスレストラン『新宿三丁目テラス』(東京都新宿区)を2024年9月に新規出店いたしました。 こうした取り組みの結果、飲食事業として、コロナ禍の影響が漸次的に薄れた2023年以降、緩やかに売上が回復し、事業ユニットとして安定的な黒字計上が続いております。当社の経営上の課題は、コロナ禍において戦略的に撤退した飲食店舗の売上高を補完することであり、水産サプライチェーンの構築とともに、これを最大活用した(『アカマル屋鮮魚店』『まめたい商店』及び『まめたい寿司』等の)店舗出店が達成されることで、会社の業績回復に寄与するものであると認識しております。 出退店につきましては、新規出店3店舗、業態転換6店舗を実施いたしました。また、直営店3店舗及びフランチャイズ店(海外ライセンス店)1店舗を閉店いたしました。これにより当連結会計年度末における店舗数は、直営店55店舗(うち運営受託店13店舗)、フランチャイズ店(運営委託店舗含む)は海外(香港)1店舗、国内2店舗で計3店舗となりました。 また、当社は、水産6次産業化をより強力に推進していくにあたって、より自由度が高く賛同者との連携・連帯を図ることができる組織づくりを目的として、新会社である株式会社SANKO OCEAN WORKSを2025年3月に設立いたしました。以上により、売上高は96億79百万円(前年同期比3.8%増加)となり、営業損失は新規出店コスト、業態転換コスト、SANKO船団の形成コスト、承継した東海エリアのモデルチェンジコスト及び他事業転換コストが先行して発生している影響で、6億66百万円(前年同期は営業損失6億83百万円)となりました。また、経常損失は6億47百万円(前年同期は経常損失6億83百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失は8億16百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失7億11百万円)となりました。なお、当社は、経費の徹底的見直しを行うことで、これら先行投資による経費増加のインパクトを縮減してまいります。 (資産)当連結会計年度末における資産は、前連結会計年度末に比べ46百万円増加し24億30百万円となりました。この主な要因は、現金及び預金1億74百万円増加及び有形固定資産1億45百万円減少によるものであります。 (負債)当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ53百万円増加し21億9百万円となりました。この主な要因は、買掛金36百万円増加、短期借入金80百万円増加及び1年内償還予定の転換社債型新株予約権付社債85百万円減少によるものであります。 (純資産)当連結会計年度末における純資産の部は、前連結会計年度末に比べ7百万円減少し3億20百万円となりました。この主な要因は、親会社株主に帰属する当期純損失8億16百万円、第6回新株予約権行使、第2回無担保転換社債型新株予約権付社債の株式転換請求及び第7回新株予約権行使により株主資本が8億12百万円増加したことによるものであります。 (2) キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1億84百万円増加し、6億28百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況につきましては次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果支出した資金は、5億85百万円(前年同期は8億80百万円の支出)となりました。これは主に減価償却費80百万円及び減損損失1億44百万円を計上した一方、税金等調整前当期純損失を7億95百万円計上したことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果支出した資金は52百万円(前年同期は2億86百万円の支出)となりました。これは、主に有形固定資産の取得による支出55百万円があったことによるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果獲得した資金は、8億22百万円(前年同期は6億98百万円の獲得)となりました。これは主に、新株予約権の行使による株式の発行による収入7億12百万円、長期借入金による収入100百万円及び短期借入金の純増額80百万円があったことによるものです。 (参考) キャッシュ・フロー関連指標の推移 2024年6月期2025年6月期自己資本比率(%)13.613.0時価ベースの自己資本比率(%)172.6139.3キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%)--インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)-- 自己資本比率:自己資本/総資産時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フローインタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い (注1)各指標は、いずれも財務数値より計算しております。 (注2)株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しています。 (注3)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。 (注4)有利子負債は、貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている 全ての負債を対象としています。(注5)キャッシュ・フロー対有利子負債比率とインタレスト・カバレッジ・レシオにつきましては、 キャッシュ・フローがマイナスのため表示しておりません。 (3) 販売実績業態別第49期(自 2024年7月1日至 2025年6月30日)金額(百万円)前年同期比(%)アカマル屋1,708101.6焼肉万里24487.4金の蔵174108.3運営受託627127.3水産事業5,511100.9その他業態1,413113.1 (注) 当社グループは、単一セグメントのため、セグメント情報の記載を省略し、業態別に記載しております。 (4) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、見積りが必要な事項につきましては、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因に基づき、見積りや判断を行っております。しかし、見積り及び判断は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。なお、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容当連結会計年度における当社グループの経営成績は、売上高につきましては、96億79百万円になりました。原材料価格や人件費及び光熱費等の高騰の影響もあり、営業損失は6億66百万円、経常損失は6億47百万円、親会社株主に帰属する当期純損失は8億16百万円となりました。 ③ 財政状態の分析当連結会計年度末における資産は、前連結会計年度末に比べ46百万円増加し24億30百万円となりました。この主な要因は、現金及び預金1億74百万円増加及び有形固定資産1億45百万円減少によるものであります。当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ53百万円増加し21億9百万円となりました。この主な要因は、買掛金36百万円増加、短期借入金80百万円増加及び1年内償還予定の転換社債型新株予約権付社債85百万円減少によるものであります。当連結会計年度末における純資産の部は、前連結会計年度末に比べ7百万円減少し3億20百万円となりました。この主な要因は、親会社株主に帰属する当期純損失8億16百万円、第6回新株予約権行使、第2回無担保転換社債型新株予約権付社債の株式転換請求及び第7回新株予約権行使により株主資本が8億12百万円増加したことによるものであります。 ④ 資本の財源及び資金の流動性についての分析当社グループの資金の源泉は主に、「現金及び現金同等物」、「営業活動によるキャッシュ・フロー」及び「財務活動によるキャッシュ・フロー」であります。一方、当社グループの主な運転資金需要は、当社グループ販売商品に係る原材料費、店舗運営に係る人件費及び店舗オーナーへの支払賃借料等であり、主な設備投資需要は、新規出店、店舗改修に係る投資資金であります。したがいまして、運転資金と設備投資資金については、営業活動によるキャッシュ・フロー及び財務活動によるキャッシュ・フローで充当しております。なお、詳細は「(2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
事業リスク
- 感染症による影響新型コロナウイルスのような感染症が新たに発生した場合、緊急事態宣言による外出自粛や店舗の臨時休業が求められる可能性があります。これにより、来店客数の大幅な減少や営業活動の制限が生じ、売上や利益に深刻な影響を与えるリスクがあります。
- 外食市場の競争激化外食市場は常に変化しており、消費者のニーズの変化や競合他社の新規参入により、競争が激化する可能性があります。既存店の売上が想定以上に減少したり、経費削減策が効果を発揮しなかったりした場合、会社の業績が悪化するリスクがあります。
- 食材調達と価格変動BSEや鳥インフルエンザなどの疫病、異常気象、自然災害、為替変動、国際情勢(ロシア・ウクライナ侵攻など)により、食材の調達が困難になったり、調達価格が高騰したりする可能性があります。これにより、原価が上昇し、会社の利益を圧迫するリスクがあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】当社グループの財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクには次のようなものがあります。当社はこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避に努め、発生した場合に適切に対応する所存であります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。 ① 感染症等によるリスクについて新型コロナウイルス感染症を含む感染症等が新たに発生した場合は、緊急事態宣言の発令等による消費者の外出自粛、従業員の感染や店舗の臨時休業等により当社グループの事業活動に支障が生じ、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 外食業界の動向及び競合の激化について 当社グループはお客様のニーズの変化を考慮した新規出店や業態開発を行っておりますが、外食市場の縮小、競争の激化などにより既存店の売上が当社グループの想定以上に減少した場合、又は経費削減策が奏功しなかった場合は、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 店舗賃借物件について当社グループの直営店舗は、賃借物件であり、その賃貸借契約は主に更新可能なものでありますが、賃貸人側のやむを得ない事情により解約又は解除された場合、業績好調な店舗であっても閉店を余儀なくされる可能性があります。 また、新規出店に際して、商圏の人口、賃料などを総合的に判断した結果、条件に合致する物件が調達できない場合、新規出店の計画が達成できない可能性があります。 さらに、当社グループは、賃貸借契約締結の際に敷金又は保証金を預託する場合、事前に賃貸人の与信審査を行うなど、賃貸人の信用不安に備えておりますが、これらの敷金又は保証金のうち全部又は一部が倒産その他の賃貸人側の事情により回収不能となった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。加えて、定期借家契約の規定により賃貸借契約が早期に解約できない場合、また解約に伴う違約金等の発生、後継テナントがつかないことによる原状回復費用が発生する場合等、店舗閉鎖に伴い想定していなかった費用が発生する可能性があります。 ④ 食材の調達についてBSEや鳥インフルエンザ等の疫病の発生、異常気象、天候不順、自然災害の発生、為替相場、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化等により、食材の調達が難しくなり、調達価格が上昇した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 食の安全性当社グループは、食材の安全性確保のため、取引先の協力を仰ぎながら、食品のトレーサビリティを確立しております。加えて、産地、加工工場の現地確認及び添加物、微生物検査基準を遵守した食材を選定するなど、食材の安全を確保するとともに、お客様へ正確な情報の提供に努めております。万一、表示内容に重大な誤り等が発生した場合には信用低下等を招き、店舗売上が減少する他、調達先やメニューの主要食材の見直し等を実施するためのコストが発生するなど、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 営業店舗での食品事故当社グループの各店舗では、食品衛生法に基づき、所轄の保健所より飲食店営業許可を受け、食品衛生責任者を設置しております。食中毒の発生を未然に防ぐために、品質管理及び衛生管理を徹底し、お客様に安心していただける料理の提供に努めておりますが、万一、食品事故が発生した場合、食材の廃棄処分、損害賠償による損失の発生、一定期間の営業停止などにより当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ 人材の確保及び教育について 当社グループは、中長期的な飲食事業の展開(直営店及び運営受託店舗の出店等)や新規事業の開発等の各事業拡大を見据え、新卒採用・中途採用、海外人材の採用の他、アルバイト従業員からの社員登用も含めた人材の確保を行っております。また、階層別研修や評価制度を含めた人事制度のさらなる拡充に注力をしていく方針です。しかしながら、人材の確保及び教育が計画どおりに進まない場合には、各事業の拡大計画の遅延又は中止により、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑧ アルバイト従業員に対する社会保険加入の義務化について 当社グループは、主に店舗にて多数のアルバイト従業員を雇用しております。今後、アルバイト従業員への社会保険適用範囲の拡大が実施された場合、社会保険料負担の増加などにより人件費が上昇し、当社グループの経営成績に影響が生ずる可能性があります。 ⑨ 経済事情の急変年度初めには予想もできなかった経済事情の急変があった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑩ 自然災害等の影響について当社グループの店舗は、首都圏を中心に運営をしており、地震、台風、津波等により、当該エリアの被害が甚大な場合や、火災等により営業の継続が困難となった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑪ 商標権の管理について 当社グループは、複数の業態を保有しております。業態の名称については、使用に先立ち、外部の専門家などを通じて、第三者の商標権を侵害する恐れがないか確認し、可能な限り、当社グループにおいてその名称を商標登録することで、第三者に対する権利侵害を回避するとともに、当社グループ権利の確保に努めております。しかしながら、当社グループの使用する名称が第三者のものと類似するなどの理由により、第三者の商標権を侵害していると認められた場合には、当該商標の使用差止め、使用料又は損害賠償の支払い請求がなされる可能性があり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑫ インターネットなどによる風評被害について SNSの普及に伴い、インターネット上の書き込みや、それを発端とするマスコミの報道による風評被害が発生・拡散された場合において、当社グループ業態の価値が棄損され、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑬ 「固定資産の減損に係る会計基準」の適用について当社グループは、営業店舗を中心に設備等を保有しており、直営店舗について営業活動から生ずる損益が、継続してマイナスとなる場合には、「固定資産の減損に係る会計基準」の適用により減損損失が計上され、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑭ 水産事業の6次産業化モデルについて当社グループは、外部環境に大きな影響を受けずに安定的な事業継続を実現する当社独自の事業ポートフォリオの構築を目的として、飲食事業とのシナジーを追求した水産事業の6次産業化モデルを構築しております。しかしながら、水産資源減少や国内外の魚食需要の変動など水産物の需要変化や水産流通の構造変化など予期しない事象の発生により、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑮ M&Aについて当社グループは、事業の拡大及び競合他社との差別化を図る有効手段のひとつとして、当社グループに関連する事業で、シナジー効果を期待できるM&Aを検討していく方針です。M&Aの実施に際しては、対象企業の財務・法務・ビジネス等について事前にデューデリジェンスを行い、十分にリスクを吟味したうえで決定いたしますが、買収後に事前の調査で把握することができなかった偶発債務の発生等の問題が生じた場合、また事業の展開等が計画通りに進まない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑯ 法的規制について 当社グループは、食品衛生法、食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律(食品リサイクル法)、健康増進法、消防法、エネルギーの使用の合理化に関する法律(省エネ法)、容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律(容器リサイクル法)及びその他の当社グループ事業に関する各種法令による規制を受けております。これらの法的規制が強化された場合、当社グループは社会的責任を第一に考え、法令や各行政機関からの要請には応じる方針であることからも、それに対応するための新たな費用が増加すること等により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑰ 海外事業展開拡大に係るリスクについて当社グループは、アジア地域を中心に現地合弁企業による飲食事業を展開するとともに、同企業へ日本の食材を供給してまいります。当該外国において政治・社会不安、経済情勢の悪化、法令政策の変更、外国為替相場の変動によって海外事業展開に支障が生じた場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑱ 継続企業の前提に関する重要事象等について当社は、首都圏一等立地に構える大型・空中階の「総合型居酒屋」への需要が減少したこと及び新型コロナウイルス感染症拡大により、前事業年度まで7期連続の営業損失を計上しております。なお、当社は2022年6月期より連結財務諸表を作成しており、前連結会計年度まで3期連続の営業損失を計上しております。当連結会計年度においては、営業損失6億66百万円、経常損失6億47百万円、親会社株主に帰属する当期純損失8億16百万円を計上し、営業キャッシュ・フローは5億85百万円のマイナスとなりました。以上により、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象または状況が存在しておりますが、今後の資金計画を検討した結果、当面の事業活動の継続性に懸念はありません。以下に記載のとおり、当該事象または状況を改善するための対応策を実施していることから、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。 1.収益改善施策の実施現在、当社グループは短・中期的な事業構造改革を推し進めており、収益の改善を目指し次の施策に取り組んでおります。 イ.水産事業の6次産業化モデルの構築当社グループは、「とる うる つくる 全部、SANKO」をスローガンに、当社グループ独自のオンリーワンビジネスモデルの構築を目的として、既存事業とのシナジーを追求した水産事業の6次産業化モデルを構築いたします。2020年に静岡県沼津市を起点にスタートした水産プロジェクトは、沼津・下田で水揚げされた近海物の鮮魚や加工品等を当社飲食直営店舗で提供するだけでなく、法人営業による販路開拓を行うことによって、事業成長の推進力となりました。また、2023年から、提携する漁業者からの鮮魚を漁獲、魚種、相場に関わらず一定の価額で全量買取りする取り組みを開始いたしました。この取り組みをSANKO船団と称し、自社専用船とともに朝獲れの新鮮な魚介類を、当社直営店舗に多段階流通を経ずに卸す試みを始めました。沼津加工場においては、SANKO船団や産地市場で水揚げされる低利用魚や未利用魚を、これまで飲食事業で培った開発力と3D瞬間凍結機の他、最新加工設備を駆使した加工技術によって、その価値を最大化する取り組みを進めております。当社グループは、水産サプライチェーンを構築することを目的として、2021年11月に水産仲卸の株式会社SANKO海商(静岡県浜松市)、2022年7月に豊洲市場で7社しかない水産物卸売会社(大卸)である綜合食品株式会社(東京都江東区)を子会社化いたしました。また、水産の6次産業化を推し進めるため、新業態として2024年8月に『網焼きアカマル屋』をまぐろ焼肉・まぐろ専門店『マグロ*リスペクト』へ、2025年3月に『アカマル屋』ひばりが丘店を大衆酒場『まめたい商店』、2025年4月に『アカマル屋鮮魚店』武蔵新城を『まめたい寿司』としてそれぞれ業態変更し、2024年9月に国産食材のテラスレストラン『新宿三丁目テラス』(東京都新宿区)を新規出店いたしました。これらの店舗は、SANKO船団が漁獲する朝獲れ鮮魚(船直便)や豊洲大卸の綜合食品及び浜松仲卸のSANKO海商といったグループ会社のサプライチェーンを最大限に活かした新業態の店舗であります。当社グループは、これからも全国の産地に入り込み、地域の皆様(地元漁師や漁協その他水産事業者、地方自治体等)と共に地域ビジネスの創出に取り組み、これまで飲食事業で蓄積した3次産業のノウハウを活かした「売れるものを創る」ことで、水産事業の6次産業化モデルの構築を引き続き進めてまいります。当社は、当社グループのサステナビリティ基本方針に沿った持続的な成長と、中長期的な企業価値の向上を果たすべく、「生産者とともに歩む『産地活性化プラットフォーマー』」を目指してまいります。 ロ.店舗事業における収益基盤の再構築(水産シナジー、高効率、ライセンス等)テレワークの定着や外出自粛等の影響から、お客様の消費行動の中心は都市部から郊外に分散されつつあり、この傾向は今後も続くものと想定されます。これまでの串焼きやおでん、煮込み料理を中心とした大衆酒場『アカマル屋』のほか、当社グループシナジーを最大化し、かつ、お客様に還元するための新業態として、『アカマル屋鮮魚店』を開発いたしました。『アカマル屋鮮魚店』は鮮魚店併設型の大衆酒場であり、下田・沼津からの朝獲れ鮮魚や浜松のSANKO海商、豊洲の綜合食品と連携したマグロの解体ショーの実施など連日お客様で賑わう新しいコンセプトの大衆酒場であります。これら『アカマル屋』のビジネスモデルは、高効率かつ高収益モデルのブランドであり、今後、商圏及び立地条件を見極めた上で積極的に出店してまいります。また、大きな固定投資をともなわない受託事業では、今後もこれらの事業について慎重な出店判断を行ってまいります。「東京チカラめし」につきましては、今後もアジア地域でのライセンス契約獲得に取り組んでまいります。 ハ.コストの削減当社グループの取り組みとして、引き続きコストの見直し及び削減をより強力に進めてまいります。具体的な取り組みとして、業務プロセス及びITシステムの見直しによって業務の省力化を実現することで、人件費等をより一層極小化いたします。さらに本社費用等、様々な施策によりコストを削減いたします。 2.財務基盤の強化① 資本注入2024年4月に行使請求が開始された第6回新株予約権の行使により3億10百万円を調達いたしました。また、2024年12月に発行した第1回無担保社債及び第7回新株予約権の発行及び行使により5億97百万円を調達いたしました。第1回無担保社債につきましては、社債発行要項の規定に基づく繰上償還により1億80百万円の償還が完了いたしました。調達した資金は、運転資金、新規出店資金及び新規事業資金等に充当してまいります。 ② 金融機関との関係強化前述した収益改善施策の実施による営業収支の改善効果が表れるには一定の時間を要することから、今後も安定した資金繰り管理を目的として金融機関との関係強化と調達交渉に努めてまいります。 ③ 運転資金の十分な確保事業の利益管理をより一層強化し、また、経営環境の変化を慎重に見極めながら投資を実行し、確実な回収を実現することで、運転資金の十分な確保に努めてまいります。 以上のように、当連結会計年度において進める構造改革の効果が経常的に見込まれることから、収益改善及び財務基盤の強化が図られ、これによって安定的に営業収支が改善する見込みであります。