事業の概要
- 技術職知財リース事業ジェイテックグループの主要事業は、製造業の開発・設計部門を中心に、専門技術を持つ技術者(テクノロジスト)を派遣する「技術職知財リース事業」です。単に人材を提供するだけでなく、技術者が持つ知識やノウハウを提供することで、顧客企業と共に新たな価値を創造することを目指しています。この事業は、機械設計、電気・電子設計、ソフトウェア開発、建築設計の4分野が中心です。
- 一般派遣・エンジニア派遣事業連結子会社の株式会社ジェイテックアドバンストテクノロジが展開する事業で、開発現場や製造現場への技術者派遣に加え、建築設計、施工管理業務、ヒューマンリソース、介護、イベント、ポスティングなど多岐にわたる業務領域をカバーしています。登録型派遣が特徴で、派遣先企業のニーズに合わせて最適な人材を選び、雇用契約を結んで派遣します。
- 契約形態と収益構造主な契約形態は「人材派遣契約」と「請負契約・業務委託契約」の2種類です。人材派遣契約では、派遣先企業の指揮命令下で技術者が業務を行い、ジェイテックは派遣料金を受け取ります。請負契約・業務委託契約では、ジェイテックが業務を請け負い、自社の管理下で仕事を完成させ、その成果物に対して対価を受け取ることで収益を得ています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 技術アウトソーシング事業(国内)ジェイテックグループの主要な収益源であり、技術者派遣に特化した「技術職知財リース事業」と、一般派遣・エンジニア派遣事業を包含しています。主に製造業の開発・設計部門を対象に、機械設計、電気・電子設計、ソフトウェア開発、建築設計などの専門技術を提供しています。
- 事業規模と収益性最新年度の売上高は33億9,300万7千円、営業利益は7億3,703万6千円を計上しており、グループ全体の収益の大部分を占める稼ぎ頭の事業です。高い営業利益率を維持しており、専門性の高い技術者派遣が収益に貢献していることが伺えます。
- 地域構成と顧客基盤国内に7つの営業拠点を持ち、日本全国で事業を展開しています。自動車、航空機・宇宙、産業用機器、情報通信機器、建築関連など、多岐にわたる製造業の顧客基盤を確立しており、幅広い業界からのニーズに対応することで事業の安定性を図っています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| TechnicalOutsourcingBusiness | 地域 | 34 | 7 | 21.7% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3【事業の内容】当社グループは、当社及び連結子会社1社より構成されており、技術者派遣に特化した技術職知財リース事業を主たる事業としております。技術職知財リース事業につきましては、主に製造業の開発部門・設計部門を対象としております。また、製造現場業務への一般派遣及びエンジニア派遣事業も行っており、顧客企業の開発工程から製造工程までトータルにサービスを提供しております。当社は技術職知財リース事業を行っており、国内に7拠点(札幌営業所、水戸営業所、東京営業所、浜松営業所、名古屋営業所、大阪営業所、福岡営業所)を有し、事業を展開・運営しております。連結子会社の株式会社ジェイテックアドバンストテクノロジでは、技術職知財リース事業や一般派遣及びエンジニア派遣事業として、建築設計、施工管理業務、開発現場、製造現場業務への技術者派遣のほか、ヒューマンリソース事業、介護事業、イベント事業、ポスティング事業等も業務領域としております。また創業時より、 創造力と人間力を兼ね備えた人材育成等に当社知見を活かす形で、「リスキリング」「リカレント」ニーズに応えるべく、”生活支援コミュニティー・スペース”を提供する「まなクル」事業として、教育・就職支援サービスの展開に取り組んでおります。 1.技術職知財リース事業について当事業は、技術者派遣に特化した事業として、「機械設計」「電気・電子設計」「ソフトウエア開発」「建築設計」の4分野を中心に専門技術を顧客企業に提供、支援する業務の総称として位置づけております。当社グループでは、一般的な派遣や請負のように、お客様に人を提供するだけのビジネスを目指しておりません。当社や当社の技術者が保有する知恵を提供する(リースする)ことで、お客様とともに新たな価値を創造していくことを理想として、これを「技術職知財リース事業」としております。また、技術者を一般的なエンジニアと区別し、専門教育による知識を基盤とし、高い人間力と高度な専門性に裏付けられた想像力や発想力を駆使することで、新たな付加価値を生み出す社員を「テクノロジスト(技術職)」としています。 当社グループの取引先業種(主に製造業)は多岐にわたっており、大別すると以下のとおりです。①自動車関連②航空機・宇宙関連③産業用機器関連④精密機器関連⑤情報通信機器関連⑥電子・電気機器関連⑦半導体・集積回路関連⑧情報処理関連⑨建築関連⑩その他 技術職知財リース事業の契約形態については以下のとおりです。当社グループが顧客企業と技術職知財リース事業をすすめる際に顧客企業と取り交す契約には、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」(以下「労働者派遣法」という。)に基づく「人材派遣契約」と、「請負契約、業務委託契約」があります。 (1) 人材派遣契約人材派遣契約は、派遣労働者の雇用者(当社)と使用者(派遣先企業)とが分離しており、派遣労働者は使用者(派遣先企業)の指揮命令を受け、労働に従事いたします。当社(派遣元)、使用者(派遣先企業)、派遣労働者(当社社員)の関係を図示すると、次のようになります。 (2) 請負契約、業務委託契約一部顧客においては、請負契約又は業務委託契約を締結しておりますが、人材派遣契約と異なり当社が取引先企業から業務を委託され、労働者の業務遂行指示その他の管理を当社が行い、仕事を完成させ成果物を納品する形式をとっております。当社、取引先企業、請負労働者の関係を図示すると次のようになります。 2.一般派遣及びエンジニア派遣事業について当事業は、連結子会社の株式会社ジェイテックアドバンストテクノロジが、開発現場、製造現場業務への技術派遣のほか、ヒューマンリソース事業、介護事業、イベント事業、ポスティング事業を行っております。一般派遣及びエンジニア派遣事業の特徴は、当社が労働者を派遣する際、労働者をあらかじめ当社に登録させ、その既登録者の中から派遣先企業の希望する条件に合致する労働者を選択し、決定してから当社との間で期間を定めて雇用契約を締結したうえ(契約社員)で、派遣先企業へ派遣することであります。なお、派遣労働者は派遣先企業において、派遣先企業の指揮命令を受けて労働に従事することになります。一般派遣及びエンジニア派遣事業における当社(派遣元)、使用者(派遣先企業)、派遣労働者(当社社員)の関係を図示すると、次のようになります。 3.事業の流れ当社の事業系統図は以下のとおりであります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 専門技術と知恵を提供し、顧客と共に価値創造を目指す「技術職知財リース事業」を展開。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | なし 労働者派遣事業の許可を除けば大きな参入障壁もなく、新規の参入も多い現状にある。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 高い(依存) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:優秀なテクノロジストの確保と人材流出 / 派遣事業を取り巻く環境(製造業の業績動向) / 労働者派遣法及び関係諸法令の改正
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 3 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
公開情報からは、特許、ブランド、規制ライセンスなどの具体的な無形資産に関する情報は確認できませんでした。事業内容も一般的なサービス提供であり、明確な優位性を示す無形資産は見当たりません。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
顧客がジェイテックのサービスを解約した場合、代替サービスへの移行に伴う一時的なコストや学習コストが発生する可能性はありますが、その程度は限定的と考えられます。特定のシステムへの依存度が高いわけではないため、スイッチング・コストは低いと評価します。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
ジェイテックの事業モデルにおいて、ユーザー数の増加がサービスの価値を直接的に高めるネットワーク効果は確認できません。プラットフォーム型ビジネスではなく、個別のサービス提供が中心と考えられます。
コスト優位★☆☆☆☆
公開情報からは、ジェイテックが競合他社と比較して構造的に低いコストでサービスを提供できるような優位性は見当たりません。効率化や規模の経済によるコスト削減の可能性はありますが、現時点では明確な証拠はありません。
規模の経済★☆☆☆☆
ジェイテックの事業規模が業界全体に対して最適化されている、あるいは寡占的な地位を確立しているという証拠は現時点では見当たりません。業界内でのポジションは中程度と考えられます。
- 専門技術と人間力を兼ね備えた人材ジェイテックグループは、単なる技術者派遣ではなく、専門教育による知識と高い人間力、高度な専門性を持つ「テクノロジスト」を育成し、顧客企業に提供しています。これにより、創造力や発想力を活かして新たな付加価値を生み出すことを強みとしており、一般的な派遣とは一線を画したサービスを提供しています。
- 多岐にわたる顧客業種と拠点展開自動車、航空機・宇宙、産業用機器、情報通信機器、建築関連など、幅広い製造業を主な顧客としています。国内に7つの営業拠点を持ち、全国的に事業を展開・運営することで、多様な顧客ニーズに対応し、安定的な事業基盤を築いています。
- 教育・就職支援サービス「まなクル」創業時からの知見を活かし、「リスキリング」や「リカレント」といった現代のニーズに応えるべく、教育・就職支援サービス「まなクル」を展開しています。これは、創造力と人間力を兼ね備えた人材育成に貢献するだけでなく、将来のテクノロジスト候補の確保や、社会貢献を通じた企業イメージ向上にも繋がる可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針①会社の経営の基本方針当社グループは、「技術者の地位向上と業界最高の収入を実現し創造的個人経営者集団を形成させる」を経営理念として掲げ、知識に基づく知恵を扱う「技術商社」として優れた日本の「匠」とともに、豊かな感性と柔らかな発想を兼ね備えた人材を育成し、社会に貢献することを使命としています。当社グループは1996年の創業以来、高度なスキルが必要とされる「機械設計」「電気・電子設計」「ソフトウエア開発」を得意領域とし、その後「建築設計」を含めた4分野の、研究開発部門及び設計部門等の上流工程の各プロセスへのアウトソーシング事業を通じて、日本のものづくりの一翼を担ってまいりました。経営理念に基づき、技術力だけではなく創造性豊かで経営マインドを持った技術者を育成し、派遣という形態を主体として各種メーカー、情報関連企業など様々な企業にサービスを提供し、自社を含めた日本の技術者のステータスを上げることを経営の基本としております。今後は、技術提供の量や質面での顧客満足を達成するだけではなく、適正な収益確保を可能にする営業体制構築を図り、自社及び顧客両者の満足度を高めていきます。また、「新入社員研修」「新入社員海外研修」「中途社員研修」「技術分野・レベル別研修」「管理職研修」「営業マン研修」「国内外留学」「テクノロジストの表彰制度」等、常に社員のスキルアップ及びモチベーションアップを重視したフォロー体制を目指しております。②目標とする経営指標当社グループが目標とする経営指標としましては、一層の経営基盤強化実現のため連結売上総利益率30%以上、連結売上高経常利益率10%以上の達成であります。それにより株主資本の充実を図り、株主の皆様方への利益還元に努めてまいります。③中長期的な会社の経営戦略当社グループの顧客企業である国内製造業では、米国を中心に欧州、アジアの経済動向の変化に、より迅速にかつ柔軟に対応出来る組織力が重要視されており、個々人の技術スキル及び語学力の向上もさることながら、新たな付加価値を生み出す創造力が求められております。このような状況下、当社グループの主力たる技術職知財リース事業においては、主要顧客である国内製造業各社等、労働環境の観点からも稼働時間の抑制等は続くも、IoT関連技術、第5世代移動通信システム関連技術、次世代自動車関連技術、ロボット技術、AI関連技術等の最新技術を含めた開発需要は依然旺盛と予測され、当社グループのテクノロジスト等への需要は底堅いと見込んでおります。技術系人材が引き続き苛烈な獲得競争にあり人材不足が課題である中、より一層のマーケティング等に励み、状況把握及び工夫を凝らした採用活動の展開等、技術系人材を確保に尽力してまいります。併せて、従前からの態勢を継続して、技術力向上のための研修設備やカリキュラムの強化、そして効率的かつ実践的な学習を支援する独自の技術教育プラットフォームを開発し、市場環境の変化と技術革新が進む中でも“迅速かつ柔軟な適応力”と“確かな技術力”を兼ね備えたテクノロジストを育成する環境を強化しております。引き続き、当社グループ中期経営計画として掲げている”テクノロジスト700人体制”の構築の達成に向け、取り組んでまいります。「技術教育+リスキリング/リカレント教育」を拡げ、新たな人的資源の発掘と創造の推進に注力していく所存です。当社グループでは、創業以来最多となる100名の技術系人員を2021年4月入社の新卒として採用したことから、その後も同等数の成果を目指して取り組んでおります。求職者動向等、想定との一部相違もあり、実現に至れておりませんが、2025年度以降も早期にテクノロジスト700人体制を構築すべく、継続して優秀な人材の獲得に注力いたします。日本全国の理工系学部の学生をターゲットにWebを活用した会社説明会やSNSを通じた応募者とのコミュニケーション接点を大幅に増やす施策を継続しつつ、これまでの採用活動をデータ分析し、採用施策の効率化をしてまいります。また、技術職知財リース事業の伸長を睨んで教育体制の強化も継続し、優秀なテクノロジスト育成と技術領域のさらなる拡大に努める所存です。AIなどの先進技術における新規顧客の獲得と新たな収益源の開拓を見据え、Webを活用した営業施策を推進し継続して努めてまいります。 (2) 経営環境及び対処すべき課題等当社グループは技術職知財リース事業を中核としており、採用、人材育成、営業が事業の持続的発展の主軸であると認識しております。当社のコア・コンピタンスである知財力の継続的強化に取り組み、収益力のさらなる向上を実現するため、当社グループが対処すべき課題は、以下のとおりであります。①優秀なテクノロジストの採用当社グループの中核である技術職知財リース事業においては、即戦力かつ高度な技術力を備えた人材が常に求められております。このような顧客ニーズに応えるため、多種多様な技術を持つ人材を採用できるよう、採用体制の強化に努めます。新卒採用については、日本全国の優秀な人材の確保に努めるとともに、国内各拠点及び従業員のネットワークを活用し、多様な採用ルートを引き続き構築してまいります。これにより、多くの有望な新卒社員の安定的採用や中途採用の増加につなげるとともに、成長分野のテクノロジスト採用もさらに強化してまいります。②人材育成とキャリアサポート技術が日進月歩で発展している中、顧客満足度の高い技術ソリューションを提供し続けるために、テクノロジストの技術力向上とキャリアサポートは常に重要な課題であります。きめ細かな分野別・テーマ別技術研修の他に、IoTやAIなど先進技術における需要拡大に対応した教育体制の強化と当連結会計年度に導入したテクノロジスト個々の効率的かつ実践的な学習を支援する独自開発の技術教育プラットフォームを活用し、テクノロジストの技術面での習熟をサポートしてまいります。また、社内受託開発チームでの多様なプロジェクトを経験する中でスキルとチームワークを磨く場を設け、技術力・人間力を兼ね備えたバイタリティ溢れる人材の育成に努めてまいります。さらに、スキルや経験に沿った報酬制度の導入、定期的な面談やフォローアップ研修、メンタルヘルスケア、社員同士によるコミュニケーションの醸成、テクノロジストの評価・表彰制度の整備等により、テクノロジストのモチベーションと働く満足度を継続的に高め、定着率のさらなる向上を図ってまいります。③営業力の強化当社グループの主要顧客である建築関連、自動車関連においては、引き続き顧客のフォロー活動を実施し、顧客の幅広いニーズに対応できる地力をさらに蓄積すべく営業力を強化してまいります。また、前年に引き続きIoTやAIなど先進技術の需要も視野に入れ、Webを活用した営業活動も一層強化することで新規顧客の獲得に取り組みます。さらに、幅広い業種にわたる顧客基盤を構築し、収益源の多角化を進めます。④コーポレート・ガバナンスの強化とコンプライアンスの徹底当社グループでは、コーポレート・ガバナンスの強化及びコンプライアンスの徹底は、経営の最重要課題であり社会的責務であると認識しております。取締役会の機能強化を図り、経営の健全性及び透明性の確保のため、経営の意思決定、業務執行等に対する適正な監視・監督体制を常に維持しております。また、内部統制室を中心とした内部管理体制を整備し、定期的なコンプライアンス教育の実施等のほか、代表取締役、監査等委員会、会計監査人、内部統制室の間で適切な情報交換を行い、コーポレート・ガバナンスの強化とコンプライアンスの徹底に努めてまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針①会社の経営の基本方針当社グループは、「技術者の地位向上と業界最高の収入を実現し創造的個人経営者集団を形成させる」を経営理念として掲げ、知識に基づく知恵を扱う「技術商社」として優れた日本の「匠」とともに、豊かな感性と柔らかな発想を兼ね備えた人材を育成し、社会に貢献することを使命としています。当社グループは1996年の創業以来、高度なスキルが必要とされる「機械設計」「電気・電子設計」「ソフトウエア開発」を得意領域とし、その後「建築設計」を含めた4分野の、研究開発部門及び設計部門等の上流工程の各プロセスへのアウトソーシング事業を通じて、日本のものづくりの一翼を担ってまいりました。経営理念に基づき、技術力だけではなく創造性豊かで経営マインドを持った技術者を育成し、派遣という形態を主体として各種メーカー、情報関連企業など様々な企業にサービスを提供し、自社を含めた日本の技術者のステータスを上げることを経営の基本としております。今後は、技術提供の量や質面での顧客満足を達成するだけではなく、適正な収益確保を可能にする営業体制構築を図り、自社及び顧客両者の満足度を高めていきます。また、「新入社員研修」「新入社員海外研修」「中途社員研修」「技術分野・レベル別研修」「管理職研修」「営業マン研修」「国内外留学」「テクノロジストの表彰制度」等、常に社員のスキルアップ及びモチベーションアップを重視したフォロー体制を目指しております。②目標とする経営指標当社グループが目標とする経営指標としましては、一層の経営基盤強化実現のため連結売上総利益率30%以上、連結売上高経常利益率10%以上の達成であります。それにより株主資本の充実を図り、株主の皆様方への利益還元に努めてまいります。③中長期的な会社の経営戦略当社グループの顧客企業である国内製造業では、米国を中心に欧州、アジアの経済動向の変化に、より迅速にかつ柔軟に対応出来る組織力が重要視されており、個々人の技術スキル及び語学力の向上もさることながら、新たな付加価値を生み出す創造力が求められております。このような状況下、当社グループの主力たる技術職知財リース事業においては、主要顧客である国内製造業各社等、労働環境の観点からも稼働時間の抑制等は続くも、IoT関連技術、第5世代移動通信システム関連技術、次世代自動車関連技術、ロボット技術、AI関連技術等の最新技術を含めた開発需要は依然旺盛と予測され、当社グループのテクノロジスト等への需要は底堅いと見込んでおります。技術系人材が引き続き苛烈な獲得競争にあり人材不足が課題である中、より一層のマーケティング等に励み、状況把握及び工夫を凝らした採用活動の展開等、技術系人材を確保に尽力してまいります。併せて、従前からの態勢を継続して、技術力向上のための研修設備やカリキュラムの強化、そして効率的かつ実践的な学習を支援する独自の技術教育プラットフォームを開発し、市場環境の変化と技術革新が進む中でも“迅速かつ柔軟な適応力”と“確かな技術力”を兼ね備えたテクノロジストを育成する環境を強化しております。引き続き、当社グループ中期経営計画として掲げている”テクノロジスト700人体制”の構築の達成に向け、取り組んでまいります。「技術教育+リスキリング/リカレント教育」を拡げ、新たな人的資源の発掘と創造の推進に注力していく所存です。当社グループでは、創業以来最多となる100名の技術系人員を2021年4月入社の新卒として採用したことから、その後も同等数の成果を目指して取り組んでおります。求職者動向等、想定との一部相違もあり、実現に至れておりませんが、2025年度以降も早期にテクノロジスト700人体制を構築すべく、継続して優秀な人材の獲得に注力いたします。日本全国の理工系学部の学生をターゲットにWebを活用した会社説明会やSNSを通じた応募者とのコミュニケーション接点を大幅に増やす施策を継続しつつ、これまでの採用活動をデータ分析し、採用施策の効率化をしてまいります。また、技術職知財リース事業の伸長を睨んで教育体制の強化も継続し、優秀なテクノロジスト育成と技術領域のさらなる拡大に努める所存です。AIなどの先進技術における新規顧客の獲得と新たな収益源の開拓を見据え、Webを活用した営業施策を推進し継続して努めてまいります。 (2) 経営環境及び対処すべき課題等当社グループは技術職知財リース事業を中核としており、採用、人材育成、営業が事業の持続的発展の主軸であると認識しております。当社のコア・コンピタンスである知財力の継続的強化に取り組み、収益力のさらなる向上を実現するため、当社グループが対処すべき課題は、以下のとおりであります。①優秀なテクノロジストの採用当社グループの中核である技術職知財リース事業においては、即戦力かつ高度な技術力を備えた人材が常に求められております。このような顧客ニーズに応えるため、多種多様な技術を持つ人材を採用できるよう、採用体制の強化に努めます。新卒採用については、日本全国の優秀な人材の確保に努めるとともに、国内各拠点及び従業員のネットワークを活用し、多様な採用ルートを引き続き構築してまいります。これにより、多くの有望な新卒社員の安定的採用や中途採用の増加につなげるとともに、成長分野のテクノロジスト採用もさらに強化してまいります。②人材育成とキャリアサポート技術が日進月歩で発展している中、顧客満足度の高い技術ソリューションを提供し続けるために、テクノロジストの技術力向上とキャリアサポートは常に重要な課題であります。きめ細かな分野別・テーマ別技術研修の他に、IoTやAIなど先進技術における需要拡大に対応した教育体制の強化と当連結会計年度に導入したテクノロジスト個々の効率的かつ実践的な学習を支援する独自開発の技術教育プラットフォームを活用し、テクノロジストの技術面での習熟をサポートしてまいります。また、社内受託開発チームでの多様なプロジェクトを経験する中でスキルとチームワークを磨く場を設け、技術力・人間力を兼ね備えたバイタリティ溢れる人材の育成に努めてまいります。さらに、スキルや経験に沿った報酬制度の導入、定期的な面談やフォローアップ研修、メンタルヘルスケア、社員同士によるコミュニケーションの醸成、テクノロジストの評価・表彰制度の整備等により、テクノロジストのモチベーションと働く満足度を継続的に高め、定着率のさらなる向上を図ってまいります。③営業力の強化当社グループの主要顧客である建築関連、自動車関連においては、引き続き顧客のフォロー活動を実施し、顧客の幅広いニーズに対応できる地力をさらに蓄積すべく営業力を強化してまいります。また、前年に引き続きIoTやAIなど先進技術の需要も視野に入れ、Webを活用した営業活動も一層強化することで新規顧客の獲得に取り組みます。さらに、幅広い業種にわたる顧客基盤を構築し、収益源の多角化を進めます。④コーポレート・ガバナンスの強化とコンプライアンスの徹底当社グループでは、コーポレート・ガバナンスの強化及びコンプライアンスの徹底は、経営の最重要課題であり社会的責務であると認識しております。取締役会の機能強化を図り、経営の健全性及び透明性の確保のため、経営の意思決定、業務執行等に対する適正な監視・監督体制を常に維持しております。また、内部統制室を中心とした内部管理体制を整備し、定期的なコンプライアンス教育の実施等のほか、代表取締役、監査等委員会、会計監査人、内部統制室の間で適切な情報交換を行い、コーポレート・ガバナンスの強化とコンプライアンスの徹底に努めてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度における我が国経済環境は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果、インバウンド需要の活況化等により、景気は緩やかに持ち直す動きとなりました。一方、地政学リスクや為替変動はじめ、中国経済や米国新政権等、海外動向の影響が懸念され、景気の先行きは依然、不透明感な状況となっております。 このような状況下、多くの産業界では人手不足の状況が続いており、人材派遣や請負等の需要は引き続き堅調であり、特に当社グループの主力事業である技術職知財リース事業においては、製造業を中心とする顧客企業からのニーズが強い状況であります。技術者派遣の同業者間においても、人材確保は一大課題であり、競争激化の傾向が引き続き顕著である中、採用および育成において、技術商社を標榜する当社グループは、高度な技術だけでなく人間性の面も兼ね備えたテクノロジスト集団の形成に向け、日々取り組んでおります。結果、当連結会計年度において、売上高は、技術力と提供サービス内容の評価等を背景にした単価上昇等から、小幅ながらも増収となりました。利益面では、全社的なコストダウン意識等、収益基盤の一層の強化策により、トップラインの伸長が反映され、全ての段階利益で高い率での増益となり、順調に推移しました。これらの結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。a.財政状態当連結会計年度末の資産合計は2,217,882千円となり、前連結会計年度末より157,336千円の増加となりました。当連結会計年度末の負債合計は798,926千円となり、前連結会計年度末より59,099千円の減少となりました。当連結会計年度末の純資産合計は1,418,955千円となり、前連結会計年度末より216,435千円の増加となりました。 b.経営成績当連結会計年度の経営成績は、売上高3,393,007千円(前連結会計年度比4.6%増)、営業利益329,228千円(前連結会計年度比43.6%増)、経常利益330,073千円(前連結会計年度比45.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益228,153千円(前連結会計年度比39.3%増)となりました。 セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。(技術職知財リース事業)技術職知財リース事業は、売上高は3,393,007千円(前連結会計年度比5.5%増)、セグメント利益は737,036千円(前連結会計年度比27.8%増)となりました。(一般派遣及びエンジニア派遣事業)前連結会計期間は、コロナ禍の影響に端を発して一部の業務を休止しておりましたが、当連結会計年度より全業務休止状態が続いております。 ②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ140,612千円増加(前年同期は26,626千円の増加)し、1,500,073千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果、得られた資金は250,692千円(前年同期は159,483千円の収入)となりました。これは主に、法人税等の支払額81,940千円、売上債権の増加45,660千円等により資金の減少があったものの、法人税等の還付額25,158千円、税金等調整前当期純利益の計上330,073千円等があったことにより資金が増加したことによるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果、得られた資金は2,700千円(前年同期は1,026千円の支出)となりました。これは主に、敷金及び保証金の差入による支出1,361千円により資金の減少があったものの、投資有価証券の売却による収入470千円及び敷金及び保証金の回収による収入3,764千円等があったことにより資金が増加したことによるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果、使用した資金は112,780千円(前年同期は131,830千円の支出)となりました。これは主に、配当金の支払額39,648千円及び長期借入金の返済による支出78,466千円等により資金が減少したことによるものであります。 (参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移 2023年3月期2024年3月期2025年3月期自己資本比率(%)53.158.464.0時価ベースの自己資本比率(%)102.9102.388.4キャッシュ・フロー対有利子負債比率1.71.00.3インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)115.1173.5431.5自己資本比率:自己資本/総資産時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フローインタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い(注)1.いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。(注)2.株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。(注)3.キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを使用しております。(注)4.有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。 ③生産、受注及び販売の実績a.生産実績当社グループの事業は、技術職知財リース事業及び一般派遣及びエンジニア派遣事業であり、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため省略しております。 b.受注実績生産実績と同様の理由により、記載を省略しております。 c.販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)販売実績(千円)前年同期比(%)技術職知財リース事業 自動車関連730,568112.5 航空機・宇宙関連135,364134.8 産業用機器関連831,017106.0 精密機器関連106,14093.8 情報通信機器関連98,86976.8 電子・電気機器関連278,631127.0 半導体・集積回路関連227,717114.5 情報処理関連497,103115.5 建築関連352,63480.4 その他134,96087.8一般派遣及びエンジニア派遣事業--合計3,393,007104.6(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)株式会社デンソーテン241,3257.4307,2259.1株式会社LIXIL321,0809.9302,3088.9 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 重要な会計方針及び会計上の見積り当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針については「第一部 企業情報 第5 経理の状況 注記事項」に記載しております。これらの連結財務諸表の作成にあたっては一部に会計上の見積りによる金額を含んでおりますが、見積りにつきましては、過去実績や状況に応じ合理的と考えられる要因等に基づいており、妥当性についての継続的な評価を行っております。しかしながら見積り特有の不確実性があるため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容a.経営成績等1) 財政状態(資産合計)当連結会計年度末の資産合計は2,217,882千円となり、前連結会計年度末より157,336千円の増加となりました。これは主に現金及び預金の増加140,612千円によるものであります。(負債合計)負債合計は798,926千円となり、前連結会計年度末より59,099千円の減少となりました。これは主に未払法人税等の増加55,448千円があったものの、長期借入金の返済による減少78,466千円、未払金の減少22,086千円によるものであります。(純資産合計)純資産合計は1,418,955千円となり、前連結会計年度末より216,435千円の増加となりました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益の計上228,153千円によるものであります。この結果、自己資本比率は64.0%と前連結会計年度末の58.4%に比べ5.6ポイント上昇いたしました。 2) 経営成績(売上高、売上原価及び売上総利益)売上高は3,393,007千円(前連結会計年度比4.6%増)、売上原価は2,242,902千円(前連結会計年度比2.4%増)となりました。これらの要因としては、当社グループテクノロジストの稼働率及び稼働時間の増加によるものであります。以上の結果、売上総利益は1,150,105千円(前連結会計年度比9.3%増)となりました。(販売費及び一般管理費及び営業損益)販売費及び一般管理費は820,876千円(前連結会計年度比0.2%減)となりました。主な要因としては、採用活動の強化による採用費が増加したものの全体的なコスト削減により横ばいとなりました。以上の結果、営業利益329,228千円(前連結会計年度比43.6%増)となりました。(営業外損益、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益)営業外損益は844千円の利益(前連結会計年度は2,777千円の損失)となりました。主な要因としては、投資有価証券売却益の計上433千円、および特定求職者雇用開発助成金収入400千円によるものであります。以上の結果、経常利益は330,073千円(前連結会計年度比45.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は228,153千円(前連結会計年度比39.3%増)となりました。 3) キャッシュ・フローの状況当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 b.経営成績に重要な影響を与える要因について当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因としては、景気動向、法的規制、同業他社があると分析しております。(景気動向)当社グループが営む技術職知財リース事業や一般派遣及びエンジニア派遣事業を取り巻く事業環境は、景気の低迷により、主要顧客である製造業の業績が悪化し、企業の設備投資の抑制や研究開発の削減等が行われた場合は、当社グループへの受注の減少により業績に大きな影響があります。(法的規制)当社グループは労働者派遣法に基づき派遣業務を行っているため、新たに規制緩和や法改正が行われ、これらが当社グループの事業運営に不利な影響を及ぼすものであった場合、当社グループの業績に大きな影響があります。(同業他社)当社グループが属する人材派遣事業の市場は、特別に設備投資をする必要がほとんどなく比較的企業が参入しやすい市場であるため、競合する企業が増加し人材獲得競争が激しくなった場合、テクノロジストの確保困難により当社グループの業績に大きな影響があります。 c.資本の財源及び資金の流動性について(資金需要)当社グループ事業における運転資金の主なものは当社グループテクノロジストの人件費となります。当社グループの事業は、優秀なテクノロジストの確保が最重要であり、近年テクノロジストの獲得競争が熾烈を極めていることからも、テクノロジストの採用費及び研修費についての資金需要は高くなっており、その支出の強化を行っております。当社グループの配当政策は、収益基盤の強化と拡充を図りながら積極的な事業展開や将来の不確実性に備えるための内部留保に努めつつ、連結配当性向20%を目標とし、業績等を総合的に勘案しながら株主に対する利益還元を安定的かつ継続的に行う方針であります。当事業年度の配当につきましては、この方針に基づき、1株当たり10円の配当を実施することを決定し、連結配当性向は35.1%でありました。(財政政策)当社グループ事業の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、金融機関からの借入により資金調達を行っております。借入につきましては、長期借入を利用することで運転資金を安定的に確保するとともに、金利を固定し、金利が上昇した場合にも金利負担が増加することのないよう資金調達コストを一定に保っております。また、迅速な意思決定による事業展開に対応するために、金融機関と当座借越契約を締結し、緊急の資金需要へ備えております。当社グループは、当社グループを取り巻く事業環境が、非常に世の中の景気の影響を受けやすく、景気の悪化により業績の悪化が免れない特徴があることから、持続的な企業成長に努めるためにも、健全な財務バランスを保つ方針でおります。そのため、内部留保資金につきましては、今後も継続して成長するための人材の採用及び育成等のために有効投資しつつも、リーマンショックや新型コロナウイルス感染拡大などを原因とした大規模な景気悪化にも耐えうる、比較的高い水準での資金確保を行ってまいります。 d.経営上の目標の達成状況について当社グループが目標とする経営指標は、株主資本の充実及び株主の皆様への利益還元を目的として、連結売上総利益率30%以上、連結売上高経常利益率10%以上の達成であります。当連結会計年度における連結売上総利益率は33.9%、連結売上高経常利益率は9.7%でありました。前連結会計年度は、連結売上総利益率は32.4%、連結売上高経常利益率は7.0%であったため、連結売上総利益率は1.5ポイント上昇で2期連続の目標達成となりましたが、連結売上高経常利益率は2.7ポイント上昇したものの目標には届きませんでした。目標とする経営指標を達成できるよう引き続き改善に取り組んでまいります。2025年3月期計画の達成状況については、以下のとおりです。指標2025年3月期(計画)2025年3月期(実績)2025年3月期(計画比)売上高3,750百万円3,393百万円356百万円減(9.5%減)営業利益350百万円329百万円20百万円減(5.9%減)経常利益350百万円330百万円19百万円減(5.7%減)親会社株主に帰属する当期純利益193百万円228百万円35百万円増(18.2%増)1株当たり当期純利益24.1028.524.42ポイント増(-)売上高は計画比356百万円減(9.5%減)となりました。主な要因としては、派遣単価および稼働率は好調であったものの、人手不足で人員獲得競争は激しく、想定していた人員数を充分には確保できなかった結果であります。営業利益は計画比20百万円減(5.9%減)、経常利益は計画比19百万円減(5.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は計画比35百万円増(18.2%増)、1株当たり当期純利益は計画比4.42ポイント増となりました。これらの主な要因としては、売上高が計画に届かずトップラインが伸びなかったことでありますが、かねてより実施している合理化推進策により、必要性に応じつつも控え目に抑えるなど、コスト圧縮に努めたことで、最終利益の対計画比減少率を最大限に抑制しました。 e.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容1) 技術職知財リース事業当連結会計年度において、当社グループのテクノロジスト需要は引き続き高く、主に稼働率と平均単価の上昇により、売上高は3,393,007千円(前連結会計年度比5.5%増)、セグメント利益は737,036千円(前連結会計年度比27.8%増)となりました。2) 一般派遣及びエンジニア派遣事業前連結会計年度は、コロナ禍の影響に端を発して一部の業務を休止しておりましたが、当連結会計年度より全業務休止状態が続いております。
事業リスク
- 優秀な人材の確保と流出ジェイテックグループの事業は、高い技術力と人間力を持つテクノロジストに大きく依存しています。計画通りの人材確保ができない場合や、優秀な人材が流出した場合には、事業運営に支障が生じ、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
- 景気変動と法的規制の影響主要顧客である製造業の景気動向に大きく左右されるため、景気低迷や設備投資・研究開発の抑制が長期化すると、事業環境に著しい影響が出る可能性があります。また、労働者派遣法などの法的規制の改正が、事業運営に不利に働く場合も業績に影響を及ぼすリスクがあります。
- 特定の業界への依存と情報管理売上比率が高い産業用機器関連、自動車関連、情報処理関連などの業界の業況が悪化した場合、受注量の減少により業績に影響が出る可能性があります。さらに、顧客情報や個人情報の漏洩が発生した場合には、企業の社会的信用を失墜させ、訴訟問題に発展するなど、事業に深刻な影響を及ぼすリスクがあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】以下の内容は、当社グループの営業活動その他に係るリスク要因について、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項を記載しております。なお、以下の内容は予想される全てのリスクを網羅したものではなく、業績に影響を与えうるリスク要因はこれらに限定されるものではありません。なお、当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項目以外の記載内容も併せて慎重に検討したうえで行われる必要があります。また、文中の将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において入手可能な情報に基づき、合理的であると当社グループが判断したものであります。 (1) 人材の確保について当社グループの事業は、豊かな感性と柔らかな発想を兼ね備えた技術力のある人材に支えられており、優秀なテクノロジストの確保が非常に重要となります。採用担当部門として、当社グループに入社希望の学生や中途採用テクノロジストへのきめ細かなフォローの徹底、設計業務未経験の若年層テクノロジストへの研修実施等、優秀な人材の確保と社員教育に注力しておりますが、テクノロジストの採用が計画どおり確保できない場合や人材の流出によりテクノロジストの大幅な減少が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 派遣事業を取り巻く環境について当社グループが営む技術職知財リース事業や一般派遣及びエンジニア派遣事業を取り巻く事業環境は、主要顧客である製造業の業績動向の影響を大きく受けます。そのため長期にわたり景気が低迷し、主力顧客である製造業において企業業績が低迷する場合や、設備投資の抑制や研究開発の削減等が長期に続いた場合等には、当社グループの事業環境に著しい影響を及ぼす可能性があります。 (3) 法的規制について当社グループは、労働者派遣法に基づき派遣業務を行っており、当社グループが営む事業については労働者派遣法及び関係諸法令による法的規制を受けております。労働者派遣法及び関係諸法令は情勢の変化等に伴い継続的に見直しが行われております。当社では、当該諸法令の改正の都度適切な対応を行っておりますが、新たに規制緩和や法改正が行われ、これらが当社グループの事業運営に不利な影響を及ぼすものであった場合、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 知的財産権について開発・設計に携わるテクノロジストについては、取引先内(顧客企業内)において新製品の特許、工業所有権等の知的財産取得に携わるケースがあります。その際に取引顧客に知的財産権を帰属させることを求められる場合があり、当社グループとしてはテクノロジストとの契約等においてこの点に関する対処を行っておりますが、何らかの理由で取引顧客との間で知的財産権の帰属につき紛争等が生じた場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、業務遂行上(特に請負形態の業務)、第三者の知的財産権を侵害していない旨の保証等を顧客企業から求められる可能性があり、当社グループとしてはこの点に配慮して業務を遂行しておりますが、何らかの理由により第三者の知的財産権を侵害したとして紛争等が生じた場合は、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 特定の業界への依存について当社グループが営む技術職知財リース事業や一般派遣及びエンジニア派遣事業においては、取引先企業の業績・景気動向等に応じて企業からの受注量が特定の業界に偏る場合があります。当社グループにおいては、当連結会計年度における業界ごとの売上比率で見ると、産業用機器関連が24.5%、自動車関連が21.5%、情報処理関連が14.7%と高い割合である一方、情報通信機器関連が2.9%、精密機器関連が3.1%、航空機・宇宙関連が4.0%と偏りがあります。これらのうち、売上比率の大きい業界の業況が悪化した場合、取引先企業から契約途中で解約された後、当社グループが次の取引先の確保を迅速かつ適切にできない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 請負契約、業務委託契約について当社グループが営む技術職知財リース事業や一般派遣及びエンジニア派遣事業における契約形態には、「人材派遣契約」と「請負契約、業務委託契約」があります。請負契約、業務委託契約については、仕事の遂行や完成を約束し、その仕事の成果に対して対価を受取る形態になっております。従いまして請負契約、業務委託契約の場合には成果物の瑕疵担保責任や製造物責任等の追及を受ける可能性があります。 (7) 情報管理について当社グループは、情報管理につきまして間接部門の社員はもとよりテクノロジストにおいても情報管理の意識付け及び指導・教育を徹底させ、計画的に内部監査を実施することにより情報管理の強化を図っております。また当社では、プライバシーマークの認証を取得する等、個人情報の管理に関しても常に細心の注意をもって取り組んでおります。しかしながら、取引先内(顧客企業内)にて勤務するテクノロジストが知り得た顧客情報で、例えば製品や試作品等の設計図面、顧客内の機密データ等の不正持ち出し、又はメールでの誤送信等の過失により機密情報が外部へ漏洩した場合や、当社グループ内の従業員及び当社グループへの応募者並びに取引先を含めた顧客等の個人情報が故意又は過失により外部へ流出し、当社グループの管理責任問題と法律的リスク(訴訟等)が生じた場合、当社グループの社会的信用等を失墜させることになり、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。 (8) 競合について人材派遣事業の市場は従事する事業者が多数存在し、また労働者派遣事業の許可を除けば大きな参入障壁もなく、新規の参入も多い現状にあります。当社グループの主たる事業である技術職知財リース事業においても、同業他社は多数存在いたします。そのような環境下においても、当社グループは、高度先端技術に特化した技術職知財リース事業や一般派遣及びエンジニア派遣事業を展開していること等を強みとして活かし、今後も事業の強化を図ってまいりますが、景気の先行きに不透明感が広がる状況下、競合の状況いかんによっては当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。