経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。(1)会社経営の基本方針 当社グループは、「アウトソーシングの力で企業変革を支援し、社会課題を解決する」という企業理念に掲げ、事業活動を通じて社会課題を解決するソーシャルビジネスを推進することで、新たな社会的価値を創造し、社会にとって必要不可欠な存在となることを目指しています。経営面では、ポートフォリオ経営を基本方針として、社会貢献性及び付加価値の高い事業を異なる事業領域で複数展開することで、いかなる外部環境の変化にも負けない企業体を目指しています。 (2)目標とする経営指標 当社グループは、2025年1月14日発表の中期経営計画にて、2029年11月期の売上収益360億円、営業利益45億円を経営の数値目標としています。また、継続的な企業価値の向上と、それを通じた株主還元に積極的に取り組むこととしており、連結配当性向30%以上とすることを目指しています。 (3)中長期的な経営戦略 当社グループでは、次の10年の成長を見据えた新たな事業戦略を進めてまいります。人材アウトソーシングサービスの事業環境が大きく変化する中で、グループとしてより一層の成長を実現していくためには、主力3事業を軸とした更なる発展と新規事業の創出が不可欠だと考えます。中期経営計画達成に向けた重点戦略は以下のとおりとなります。 [戦略Ⅰ]主力事業を軸としたオーガニック成長の継続 高い成長性と競争力を兼ね備える「障がい者雇用支援」、「サステナビリティ支援」、「地方創生支援」を注力事業領域と定め、グループの成長を牽引していきます。また、人材アウトソーシングサービスについては、主力のコールセンター派遣は、AIやDXの加速により需要が縮小する可能性が高いことから、高付加価値化による差別化を図ることで、競争優位性を高めていきます。 [戦略Ⅱ]グループシナジーによる企業価値の向上 各事業が持つ強みや顧客基盤を最大限に活用し、新たな事業機会を創出することで、さらなる成長を目指します。特に障がい者雇用支援サービス、環境経営支援サービス、広域行政BPOサービスにおいては、優良な顧客マーケットに対し、新サービスを積極的に展開することで事業領域の拡大を進めます。また、その他の既存事業においても、グループ間の連携強化により、営業の最大化を図ります。 [戦略Ⅲ]AI/DX活用による収益性向上、経営効率の向上 AIやDXの積極活用を全社的に推進してまいります。バックオフィス業務については、デジタル化・自動化を積極的に進めていくことで、大幅な業務改善とコスト削減に取り組みます。営業面においても、AIの活用により、営業戦略の策定、顧客分析、営業プロセスを革新し、より効率的かつ効果的な営業活動を実現します。 [戦略Ⅳ]次世代を担う多様な人材の育成 「社員の成長が会社の成長につながる」という方針の下、多様な個性を尊重し、それぞれの能力を最大限に発揮できる環境を整備することで、社員一人ひとりがいきいきと活躍し、共通の価値観のもとで共に成長できる組織を目指します。また、グループ経営を担う中核人材の育成にも注力し、変化を恐れず、積極的に挑戦できるリーダー人材を育成することで、持続的な成長と発展を支えていきます。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 現状と今後の経営環境を踏まえ、以下、当社グループが中長期観点から対処すべき課題は以下のとおりです。 ① 既存事業の継続的な発展 持続的な成長を実現するには強固な収益基盤を構築することが重要であると考えています。その根幹となる既存事業では、継続的な改善及び高付加価値化によって競争優位性を高めることで、安定収益の確保を目指します。また、各事業が持つ強みや顧客基盤を活用し、派生事業の開発を進めることで収益構造の多角化に取り組み、さらなる成長を目指します。 ② 特定事業への依存度の軽減 当社グループの営業利益の構成比は、障がい者雇用支援サービスと人材派遣サービスの2事業で87%を占めています。環境変化などにより主力事業の収益が悪化した場合には、業績に大きな影響を与える可能性があることから、新たな収益の柱の構築が必要であると認識しています。具体的には、市場拡大が期待できる広域行政BPOサービスや環境経営支援サービスなど新たな事業領域での成長を目指していきます。 ③ 優秀な人材の確保 当社グループのビジョンに共鳴する優秀な人材を採用し、組織体制を強化していくことが、持続的な成長のためには必要だと考えています。社会課題を敏感に察知し、主体的に解決に取り組むことができる人材を採用するために、社会的意義のある事業をより一層推進していきます。また、優秀な人材が、高い意欲を持って長期的に活躍できるよう、キャリアチャレンジ制度やカンパニー制など、社員の挑戦を後押しする制度の導入や、従業員持株会の奨励金付与率100%や健康経営の推進などを通して、従業員が安心して働ける環境整備に取り組んでいます。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。(1)会社経営の基本方針 当社グループは、「アウトソーシングの力で企業変革を支援し、社会課題を解決する」という企業理念に掲げ、事業活動を通じて社会課題を解決するソーシャルビジネスを推進することで、新たな社会的価値を創造し、社会にとって必要不可欠な存在となることを目指しています。経営面では、ポートフォリオ経営を基本方針として、社会貢献性及び付加価値の高い事業を異なる事業領域で複数展開することで、いかなる外部環境の変化にも負けない企業体を目指しています。 (2)目標とする経営指標 当社グループは、2025年1月14日発表の中期経営計画にて、2029年11月期の売上収益360億円、営業利益45億円を経営の数値目標としています。また、継続的な企業価値の向上と、それを通じた株主還元に積極的に取り組むこととしており、連結配当性向30%以上とすることを目指しています。 (3)中長期的な経営戦略 当社グループでは、次の10年の成長を見据えた新たな事業戦略を進めてまいります。人材アウトソーシングサービスの事業環境が大きく変化する中で、グループとしてより一層の成長を実現していくためには、主力3事業を軸とした更なる発展と新規事業の創出が不可欠だと考えます。中期経営計画達成に向けた重点戦略は以下のとおりとなります。 [戦略Ⅰ]主力事業を軸としたオーガニック成長の継続 高い成長性と競争力を兼ね備える「障がい者雇用支援」、「サステナビリティ支援」、「地方創生支援」を注力事業領域と定め、グループの成長を牽引していきます。また、人材アウトソーシングサービスについては、主力のコールセンター派遣は、AIやDXの加速により需要が縮小する可能性が高いことから、高付加価値化による差別化を図ることで、競争優位性を高めていきます。 [戦略Ⅱ]グループシナジーによる企業価値の向上 各事業が持つ強みや顧客基盤を最大限に活用し、新たな事業機会を創出することで、さらなる成長を目指します。特に障がい者雇用支援サービス、環境経営支援サービス、広域行政BPOサービスにおいては、優良な顧客マーケットに対し、新サービスを積極的に展開することで事業領域の拡大を進めます。また、その他の既存事業においても、グループ間の連携強化により、営業の最大化を図ります。 [戦略Ⅲ]AI/DX活用による収益性向上、経営効率の向上 AIやDXの積極活用を全社的に推進してまいります。バックオフィス業務については、デジタル化・自動化を積極的に進めていくことで、大幅な業務改善とコスト削減に取り組みます。営業面においても、AIの活用により、営業戦略の策定、顧客分析、営業プロセスを革新し、より効率的かつ効果的な営業活動を実現します。 [戦略Ⅳ]次世代を担う多様な人材の育成 「社員の成長が会社の成長につながる」という方針の下、多様な個性を尊重し、それぞれの能力を最大限に発揮できる環境を整備することで、社員一人ひとりがいきいきと活躍し、共通の価値観のもとで共に成長できる組織を目指します。また、グループ経営を担う中核人材の育成にも注力し、変化を恐れず、積極的に挑戦できるリーダー人材を育成することで、持続的な成長と発展を支えていきます。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 現状と今後の経営環境を踏まえ、以下、当社グループが中長期観点から対処すべき課題は以下のとおりです。 ① 既存事業の継続的な発展 持続的な成長を実現するには強固な収益基盤を構築することが重要であると考えています。その根幹となる既存事業では、継続的な改善及び高付加価値化によって競争優位性を高めることで、安定収益の確保を目指します。また、各事業が持つ強みや顧客基盤を活用し、派生事業の開発を進めることで収益構造の多角化に取り組み、さらなる成長を目指します。 ② 特定事業への依存度の軽減 当社グループの営業利益の構成比は、障がい者雇用支援サービスと人材派遣サービスの2事業で87%を占めています。環境変化などにより主力事業の収益が悪化した場合には、業績に大きな影響を与える可能性があることから、新たな収益の柱の構築が必要であると認識しています。具体的には、市場拡大が期待できる広域行政BPOサービスや環境経営支援サービスなど新たな事業領域での成長を目指していきます。 ③ 優秀な人材の確保 当社グループのビジョンに共鳴する優秀な人材を採用し、組織体制を強化していくことが、持続的な成長のためには必要だと考えています。社会課題を敏感に察知し、主体的に解決に取り組むことができる人材を採用するために、社会的意義のある事業をより一層推進していきます。また、優秀な人材が、高い意欲を持って長期的に活躍できるよう、キャリアチャレンジ制度やカンパニー制など、社員の挑戦を後押しする制度の導入や、従業員持株会の奨励金付与率100%や健康経営の推進などを通して、従業員が安心して働ける環境整備に取り組んでいます。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要① 経営成績の状況 当連結会計年度のわが国経済は、雇用・所得環境の改善や、インバウンド需要の増加などにより緩やかな回復基調で推移しました。一方で、原材料・エネルギー価格の高騰や円安による物価高、地政学的リスクの高まり、金融資本市場の変動等の影響などの要因により、先行きは依然として不透明な状況が続いています。 このような状況下、当社グループは、社会的価値と経済的価値創出の両立を経営の基本方針とし、社会貢献性が高く、付加価値の高い事業を複数展開するポートフォリオ経営を推進しております。中でも優良な顧客基盤を有し、高い成長が期待できる「障がい者雇用支援サービス」、「環境経営支援サービス」、「広域行政BPOサービス」を重点注力分野と定め、事業拡大を推進しております。 そのような中、当社グループの業績につきましては、障がい者雇用支援サービスが堅調に推移したビジネスソリューション事業が、コールセンター向け人材派遣サービスの縮小が続く人材ソリューション事業の減収を補い、増収を維持しました。一方、利益面では、人材ソリューション事業の減収に伴う減益に加え、広域行政BPOサービスの苦戦やロジスティクスアウトソーシングサービスにおける一時費用の影響により、ビジネスソリューション事業も収益性が低下し、全体として減益となりました。 以上の結果、当連結会計年度の売上収益は26,029百万円(前連結会計年度比1.9%増)、営業利益は2,418百万円(前連結会計年度比13.1%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益は1,444百万円(前連結会計年度比31.2%減)となりました。 当連結会計年度のセグメント業績(セグメント間内部取引消去前)は以下のとおりであります。 (ビジネスソリューション事業)[事業概要] ビジネスソリューション事業では、障がい者やシニアなど潜在労働力の活用を支援するサービスのほか、企業や自治体の業務の一部を受託するアウトソーシングサービスおよびコンサルティングサービスを提供しています。 前者においては、株式会社エスプールプラスが、障がい者の就労に適した農園を企業に貸し出し、主に知的障がい者の採用・教育から定着までを支援するサービスを行っています。株式会社エスプールでは、様々な経験やノウハウを有するシニアを企業の経営課題や業務課題の解決に役立てるサービスを提供しています。 後者のアウトソーシングサービスでは、株式会社エスプールロジスティクスが、通販商品の発送を代行する物流サービスを提供しており、株式会社エスプールリンクは、アルバイトやパートの採用業務を代行するサービスを展開しており、株式会社エスプールセールスサポートでは、対面型の会員獲得業務や販売促進業務を行っています。また、株式会社エスプールブルードットグリーンは、温室効果ガス(GHG)排出量の算定や環境情報の開示に関するコンサルティング、カーボンオフセット仲介など、企業の環境経営を支援するサービスを提供しています。さらに、株式会社エスプールグローカルでは、複数の自治体の行政業務を一括で受託する広域行政BPOサービスを行っています。[当連結会計年度の経営成績] 障がい者雇用支援サービスは、企業からの農園サービスに対する引き合いは堅調に推移し、営業活動は順調に進捗しました。また、新農園については、地域分散による採用力の強化を図るべく、既存農園が集中する千葉県以外の東京都や神奈川県など、新エリアを中心に展開しました。その結果、障がい者の新規採用も円滑に進み、設備販売も計画どおり推移しました。環境経営支援サービスは、自治体向けの入札で一部苦戦したものの、企業向けのコンサルティングサービスおよびカーボンクレジットの販売が好調だったことにより、増収増益を達成しました。広域行政BPOサービスは、下期以降、国策関連の業務が増加したものの、受注済み案件の拡大が限定的であったことや、獲得を見込んでいた案件の見送り等の影響により、売上・利益ともに伸び悩みました。その他サービスでは、セールスサポートサービスにおいて、対面型プロモーションの評価が高く、ナショナルクライアントとの取引拡大が続いたことから、売上・利益ともに大きく伸長しました。一方、採用支援サービスは、新サービスである健康診断業務代行の受注が進んだものの、一部納品が翌期にずれ込んだことや、立ち上げ初期における運営上の混乱に伴う原価上昇により、収益を大きく圧迫する結果となりました。ロジスティクスアウトソーシングサービスは、抜本的な収益改善に向けて、品川センターを流山センターへ統合することを決定し、減損損失を計上した結果、大幅な赤字となりました。 その結果、当連結会計年度の売上収益は16,554百万円(前連結会計年度比10.2%増)、営業利益は3,585百万円(前連結会計年度比3.1%減)となりました。 (人材ソリューション事業)[事業概要] コールセンター向けの人材派遣サービスについては、売上回復を目指し、シェア拡大に取り組んでまいります。顧客目線でのサービス強化に取り組むことで、他社との差別化を図り、選ばれる人材派遣会社を目指しております。具体的には、サービスの特徴である派遣先に常駐する社員(フィールドコンサルタント)のコンサルティング機能を強化し、専門性を高めていきます。また、派遣スタッフのフォローにも注力し、定着率を向上させることで、顧客企業の生産性向上にも寄与してまいります。また、新たに開始した建設業領域の人材派遣サービスの拡大に向け、体制の強化を図り、早期の立ち上げを目指してまいります。[当連結会計年度の経営成績] 主力であるコールセンター業務の人材派遣については、緩やかな需要回復の傾向が見られたものの、幅広い業種との人材獲得競争の激化等により派遣スタッフの採用が十分に進まず、需要の取り込みは限定的となりました。このような状況のもと、利益率の高い高スキル業務の人材供給を強化した結果、単価および粗利率の改善が進みましたが、稼働人数の多い定型的な業務の縮小により、全体としては売上が減少しました。販売支援業務の人材派遣については、対面での販売ニーズの見直しにより一定の需要はあったものの、担当部署の統合を進めていた影響から対応力が低下し、十分に需要を取り込むことができませんでした。一方、前連結会計年度から開始した施工管理技士派遣は、第1四半期での黒字化を達成して以降、売上は順調に伸長しました。 その結果、当連結会計年度の売上収益は9,579百万円(前連結会計年度比9.8%減)、営業利益は822百万円(前連結会計年度比5.2%減)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度の現金及び現金同等物は230百万円減少し、3,583百万円となりました。各活動によるキャッシュ・フローの状況と要因は以下のとおりです。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度比548百万円増加の5,620百万円の収入(前連結会計年度は5,071百万円の収入)となりました。これは、税引前利益が2,123百万円であったのに加え、減価償却費及び償却費が3,768百万円、営業債務及びその他の債務の増加が1,244百万円あったことによるものです。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度比1,297百万円減少の2,096百万円の支出(前連結会計年度は3,393百万円の支出)となりました。これは、主に株式会社エスプールプラスの新農園建設等による有形固定資産の取得による支出1,904百万円によるものです。(財務活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度比2,512百万円増加の3,755百万円の支出(前連結会計年度は1,242百万円の支出)となりました。収入及び支出の内訳は、短期借入金の純減額600百万円、長期借入金の追加借入による収入1,500百万円、長期借入金の返済による支出1,290百万円、リース負債の返済による支出2,301百万円、配当金の支払額789百万円です。 ③ 生産、受注及び販売の実績(a)生産実績 当社グループは、主に人材派遣・業務請負を中心とした人材関連アウトソーシング事業を行っており、提供するサービスの性格上、生産実績の記載に馴染まないため、記載しておりません。 (b)受注実績 生産実績と同様の理由により、記載しておりません。 (c)販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりとなります。セグメントの名称販売高(百万円)前連結会計年度比(%)ビジネスソリューション事業16,554110.2人材ソリューション事業9,57990.2調整額△104-合計26,029101.9 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 本項の全ての財務情報は、本書に記載している連結財務諸表及び財務諸表に基づいております。また、本項に記載した将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。 ① 重要性がある会計方針並びに重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(以下「連結財務諸表規則」という。)第312条の規定によりIFRS会計基準に準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。 なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要性がある会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針」及び「4.重要な会計上の見積り及び判断」に記載しております。 ② 財政状態 当連結会計年度末の流動資産は、前連結会計年度末から578百万円減少し、8,198百万円となりました。設備投資関係の支払い、営業債権及びその他の債権の回収により現金及び現金同等物が230百万円、営業債権及びその他の債権が436百万円減少しております。 当連結会計年度末の非流動資産は、前連結会計年度末から2,532百万円増加し、33,469百万円となりました。障がい者雇用支援サービス拡大のため、株式会社エスプールプラスにて、新規農園の建設や既存農園の増設をしており、有形固定資産が1,483百万円、使用権資産が732百万円増加しております。 当連結会計年度末の流動負債は、前連結会計年度末から636百万円増加し、12,163百万円となりました。借入金の返済、未払消費税の支払の影響により借入金(流動)が298百万円、その他の流動負債が242百万円減少しましたが、一方で営業債務及びその他の債務が1,244百万円増加しております。 当連結会計年度末の非流動負債は、前連結会計年度末から939百万円増加し、19,299百万円となりました。新規農園の開設等による土地及び建物の賃貸によりリース負債(非流動)が902百万円増加しております。 当連結会計年度末の資本は、親会社の所有者に帰属する当期利益により1,444百万円増加し、一方、第25期期末配当により790百万円減少し、10,204百万円となりました。 前連結会計年度当連結会計年度親会社所有者帰属持分比率24.8%24.5%有利子負債自己資本比率244.0%239.6% ③ 経営成績 当連結会計年度における売上収益は26,029百万円(前連結会計年度比474百万円増)、売上総利益は9,735百万円(前連結会計年度比280百万円増)、販売費及び一般管理費は7,252百万円(前連結会計年度比542百万円増)、営業利益は2,418百万円(前連結会計年度比364百万円減)、親会社の所有者に帰属する当期利益は1,444百万円(前連結会計年度比655百万円減)となっております。 イ 売上収益 事業別の外部顧客に対する売上収益の増減は以下のとおりです。 前連結会計年度(百万円)構成比(%)当連結会計年度(百万円)構成比(%)増減(百万円)前連結会計年度比(%)ビジネスソリューション事業14,96658.616,51163.41,545110.3人材ソリューション事業10,58841.49,51836.6△1,07089.9合計25,554100.026,029100.0474101.9 ビジネスソリューション事業は、13期連続の二桁の増収となりました。障がい者雇用支援サービスは、農園サービスに対する引き合いが堅調で、営業活動は順調に推移しました。また、新設する農園の開設地域を工夫したことにより、障がい者の新規採用が円滑に進み、設備販売も堅調に推移しました。環境経営支援サービスは、企業向けのコンサルティングサービス及びカーボンクレジットの販売が伸長したことにより、増収を達成しました。広域行政BPOサービスは、下期以降、国策関連の業務が増加したものの、受注済み案件の拡大が限定的であったことや、獲得を見込んでいた案件の見送り等の影響により、減収となりました。その他サービスでは、セールスサポートサービスにおいて、対面型プロモーションの評価が高く、ナショナルクライアントとの取引拡大が続いたことから、売上が大きく伸長しました。 人材ソリューション事業は、減収となったものの、減収幅は縮小傾向となりました。主力であるコールセンター業務の人材派遣については、緩やかな需要回復の傾向が見られたものの、幅広い業種との人材獲得競争の激化等により派遣スタッフの採用が十分に進まず、需要の取り込みは限定的となりました。このような状況のもと、利益率の高い高スキル業務の人材供給を強化した結果、単価及び粗利率の改善が進みましたが、稼働人数の多い定型的な業務の縮小により、全体としては売上が減少しました。販売支援業務の人材派遣については、対面での販売ニーズの見直しにより一定の需要はあったものの、担当部署の統合を進めていた影響から対応力が低下し、十分に需要を取り込むことができませんでした。一方、前期から開始した施工管理技士派遣は、第1四半期での黒字化を達成して以降、売上は順調に伸長しました。 以上の結果、当連結会計年度の売上収益は、前連結会計年度比474百万円増の26,029百万円となりました。 ロ 売上総利益率 売上総利益率は、人材ソリューション事業において、利益率の高い高スキル案件の強化を進めたことで、単価及び粗利率の改善が進み、連結では売上総利益率は37.4%となりました。(前連結会計年度から0.4ポイント増加)セグメント別では、ビジネスソリューション事業の売上総利益率は47.9%、人材ソリューション事業の売上総利益率は19.9%となりました。 ハ 販売費及び一般管理費 当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度から542百万円増加し、7,252百万円となりました。主な費目別の内訳は以下のとおりです。 前連結会計年度(百万円)売上に対する比率(%)当連結会計年度(百万円)売上に対する比率(%)前連結会計年度比(%)従業員給付費用3,73314.64,07715.7109.2減価償却費及び償却費1,0614.21,1454.4107.9登録スタッフ募集費2240.92220.999.2地代家賃・賃借料2280.92711.0118.7その他1,4625.71,5355.9105.0合計6,70926.37,25227.9108.1 前連結会計年度と比較して、販売費及び一般管理費は542百万円増加しておりますが、その主な要因は、事業拡大に向けた人員の積極的な採用であります。従業員給付費用の増加だけで344百万円と増加額の約64%を占めます。その他、事業の拡大に伴った拠点の拡大移転・新設により減価償却費及び償却費が増加しております。事業別の販売費及び一般管理費の内訳は以下のとおりです。 前連結会計年度(百万円)当連結会計年度(百万円)前連結会計年度比(%)ビジネスソリューション事業3,8024,169109.6人材ソリューション事業1,1671,08192.6調整額1,7392,001115.0合計6,7097,252108.1 その他の損益項目では、採用支援サービス及び広域行政BPOサービスに係る助成金124百万円をその他の収益に、ロジスティクスアウトソーシングサービスで減損損失178百万円をその他の費用に、それぞれ計上しております。 以上の結果、営業利益は前連結会計年度比364百万円減の2,418百万円となりました。 ニ 金融収益及び費用 金融費用項目には、支払利息286百万円を計上しております。 ホ 次期の見通し 各セグメントにおける2026年11月期の事業戦略は、以下のとおりとなります。 ① ビジネスソリューション事業 障がい者雇用支援サービスについては、2026年7月の法定雇用率の引き上げを控え、企業における障がい者雇用への取り組みは引き続き活発であると見込まれます。こうした環境下、2026年11月期は、農園開設をこれまでどおり進めるとともに、農園の利用価値向上を目的として、野菜の収益化に関する施策及び農園就労者のキャリアアップ支援の強化に注力してまいります。また、事業領域の拡大を視野に入れ、新たな雇用支援モデルの開発を進めるとともに、就労移行支援サービスや放課後等デイサービスなど、障害福祉領域への進出に向けた検討を開始いたします。さらに、中長期的な持続的成長に向けて、障がい者の就労及び社会での活躍を支援する技術や支援手法の高度化を図るべく、大学・研究機関や外部パートナーとの連携を通じて、研究・実証や新たな施策を推進してまいります。 広域行政BPOサービスにおいては、安定収益の基盤となる広域行政の基礎業務の積み上げに重点を置いてまいります。全体売上の8割を目指し、自治体との連携を強化しながら、予算化に向けた提案活動を積極的に推進するとともに、新年度となる2026年4月以降の受注の最大化を図るべく、営業体制の強化を進めてまいります。 環境経営支援サービスについては、環境情報の個別の開示支援にとどまらず、プライム市場上場企業に義務化の動きが進められているサステナビリティ情報の開示全般を支援するサービスへの転換を図ってまいります。この方針のもと、コンサルティングサービスの提供内容及び体系の再構築を行うほか、収益の安定化に向けて現在無料で提供しているコミュニティサービスについても、価値向上を図りつつ有料化に向けた準備を進めてまいります。 その他サービスでは、セールスサポートサービスにおいて、対面型プロモーション業務の伸長が続いており、堅調な成長を見込んでおります。採用支援サービスは、新サービスである健康診断業務代行の拡大に注力するほか、ロジスティクスアウトソーシングサービスについては、流山センターへの統合に伴う品川センターの負担軽減効果により、大幅な利益改善を見込んでおります。 ② 人材ソリューション事業 コールセンター向けの人材派遣サービスについては、稼働人数の多い定型的な業務の縮小が続いているものの、一部地域では依然として同業務に対する人材需要が一定数存在しています。このため、当該地域において営業及び供給の体制を強化しつつ、集中的にシェアの拡大を図ってまいります。また、高い需要のある高スキル業務の強化を進めることで、案件構成の見直しを通じた利益率の向上に努めてまいります。一方、コールセンター業務のアウトソーシング領域では、企業の業務効率化や人手不足への対応ニーズを背景に、堅調な需要が見込まれます。これまで受注は限定的でしたが、都内に専門拠点を設置し、本格的な営業展開を推進することで、受注拡大に取り組んでまいります。 販売支援業務については、体制整備が整ったことを踏まえ、需要が集中する三大都市圏を中心に売上回復に注力してまいります。また、堅調に伸長している施工管理技士派遣については、引き続き注力職種と位置付け、体制の充実を図りながら事業拡大を加速させてまいります。 ④ キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度は、営業活動によるキャッシュ・フローは5,620百万円の収入(前連結会計年度は5,071百万円の収入)となりました。税引前利益が2,123百万円であったのに加え、減価償却費及び償却費が3,768百万円、営業債務及びその他の債務の増加が1,244百万円発生した結果、営業活動によるキャッシュ・フローの収入は前連結会計年度に比べて548百万円増加することとなりました。 投資活動によるキャッシュ・フローは2,096百万円の支出(前連結会計年度は3,393百万円の支出)となりました。これは、拡大が続く障がい者雇用支援サービスを中心に、積極的に実施した設備投資等に伴う有形固定資産の取得による支出1,904百万円によるものです。 財務活動によるキャッシュ・フローは3,755百万円の支出(前連結会計年度は1,242百万円の支出)となりました。これは、短期借入金の純減額600百万円、長期借入金の追加借入による収入1,500百万円、長期借入金の返済による支出1,290百万円、リース負債の返済による支出2,301百万円、配当金の支払額789百万円によるものです。 当連結会計年度末時点での現金及び現金同等物の残高は3,583百万円であります。今後も、障がい者雇用支援サービスを中心として当連結会計年度以上の投資を予定しております。中期的には現状の利益率が維持できれば、営業キャッシュ・フローの収入によって投資活動によるキャッシュ・フローによる支出を賄えるものと考えておりますが、短期的には営業活動によるキャッシュ・フローの収入が投資活動によるキャッシュ・フローの支出を下回ることもあるものと思われます。しかし、コミットメントライン契約の借入未実行残高も含め、本報告書提出日現在ではこの投資活動を含めた事業遂行に必要な流動性が確保されていると考えております。 ⑤ 資本の財源及び資金の流動性 当社グループの資金需要の主なものは、事業投資資金と経常運転資金の2つであります。事業投資資金には、障がい者雇用支援サービスのための農園建設資金、事業買収に係る資金、拠点開設や移転・増床のための資金及びサーバーやソフトウエア等のIT関連投資資金があります。これらのうち、前者の事業投資資金については、営業活動によるキャッシュ・フローである自己資金及び長期借入金による調達を基本とし、状況に応じて銀行からの短期借入金にて対応する等柔軟な調達を行っております。一方、後者の経常運転資金については、自己資金を基本としつつ必要に応じて銀行からの短期借入金により調達しております。 なお、当連結会計年度末における借入金及びリース負債を含む有利子負債の残高は24,468百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は3,583百万円となっております。 株主還元につきましては、事業投資資金(成長投資)及び経常運転資金(手許現金)を優先させた上で、連結配当性向を30%以上とすることを目標として、安定的な株主還元に努めてまいります。 ⑥ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を実現するために収益性を重視しております。その指標としましては、連結売上営業利益率10%以上の継続的な維持を目指しています。 当連結会計年度における連結売上高営業利益率は、前連結会計年度から1.6ポイント低下して9.3%であり、当該指標の改善に邁進していく所存でございます。