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ヒビノ(2469)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

サービス業 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • 音響・映像機器の販売と施工
    ヒビノグループは、プロ向けの音響・映像・照明機器の販売、システムの設計・設置、メンテナンスを一貫して手掛けています。LEDディスプレイの開発・製造・販売も行い、顧客のニーズに合わせた最適なソリューションを提供することで収益を上げています。
  • 建築音響の設計と施工
    建物の音響設計や騒音対策に関するコンサルティング、設計、施工を専門としています。音響製品の開発・製造も行い、コンサートホールやスタジオ、オフィスなど、様々な空間の音環境を最適化することで収益を得ています。
  • コンサート・イベントサービス
    コンサートやイベントで使用される音響・映像システムの企画、レンタル、オペレーションを提供しています。イベントの録音、中継、企画運営、さらには専門人材の派遣も行い、イベント全体の成功をサポートすることで収益を上げています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 販売施工事業
    業務用音響・映像・照明・制御機器の販売、システム設計・施工・メンテナンスが主な内容です。LEDディスプレイの開発・製造・販売や、コンシューマー向け音響・映像機器の販売も行い、売上高は305.1億円、営業利益は21.14億円と、グループ内で最も大きな規模を占める稼ぎ頭です。
  • 建築音響施工事業
    建築物の音響設計や騒音対策に関する設計・施工、音響製品の開発・製造・販売、音・振動に関するコンサルティング・調査・測定を手掛けています。売上高は105.97億円、営業利益は10.3億円で、専門性の高い技術で安定した収益を上げています。
  • コンサート・イベントサービス事業
    コンサートやイベント用の音響・映像システムの企画立案、レンタル、オペレートが中心です。イベントの録音・中継・企画運営、人材派遣も行い、売上高は174.67億円、営業利益は24.68億円と、販売施工事業に次ぐ規模で、高い収益性を誇っています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
SalesAndInstallation 事業 305 21 6.9%
ArchitecturalAcousticsDesignAndConstruction 地域 106 10 9.7%
ConcertAndEventProductionServices 事業 175 25 14.1%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|1,042 文字
3【事業の内容】当社グループは、当社(ヒビノ株式会社)と連結子会社29社により構成されており、音響・映像機器の販売・施工、建築音響に関する設計・施工、コンサート・イベントの音響・大型映像サービスを主たる事業としています。当社グループでは、報告セグメントを販売施工事業、建築音響施工事業、コンサート・イベントサービス事業及びその他の事業に区分しています。当社グループの事業内容及び当社と主要な連結子会社の当該事業に係る位置づけは次のとおりであります。 報告セグメント主要な会社主要な事業内容販売施工事業当社ヒビノインターサウンド株式会社株式会社エレクトリヒビノグラフィックス株式会社ヒビノスペーステック株式会社Sama Sound Inc.InSight Systems Holdings Pty LtdInSight Systems Unit TrustSpectrum Audio Visual Pte. Ltd.・業務用音響・映像・照明・制御機器の販売・システム設計・施工・メンテナンス・LEDディスプレイ及び周辺機器の開発・製造・販売・コンシューマー用音響・映像機器の販売建築音響施工事業日本音響エンジニアリング株式会社日本環境アメニティ株式会社・建築音響・騒音対策に関する設計・施工・音響製品の開発・製造・販売・音・振動に関するコンサルティング・調査・測定コンサート・イベントサービス事業当社ヒビノメディアテクニカル株式会社・コンサート・イベント用音響システム・映像システムの企画立案・レンタル・オペレート並びにコンサート・イベントの録音・中継・トラックダウン・オーサリング・イベントの企画立案・運営・コンサルティング・音響・映像・システム関連のオペレーター及びエンジニアの人材派遣その他の事業株式会社オフィックス・オフィス家具の販売及びオフィス空間の設計・施工(注)1.株式会社エヌジーシーは、2025年7月1日付でヒビノグラフィックス株式会社に商号を変更いたしました。2.当社連結子会社のSama Sound Inc.とSama D&I Co.,Ltd.は、2025年4月1日を効力発生日として、Sama Sound Inc.を存続会社とする吸収合併を行いました。3.2025年4月1日にSpectrum Audio Visual Pte.Ltd.の株式75%を取得し、同社を連結子会社化といたしました。 [事業系統図] 当社グループの事業系統図は下記のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2026時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
販売施工事業で低価格化競争が激化しており、機材のコモディティ化も進行
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
音響・映像機器のオペレート、システム設計、メンテナンスには専門的な知識や技術、ノウハウが要求される
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 低い(分散)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:人材の安定的確保 / 情報セキュリティ / 国際情勢の不安定化
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 5 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

ヒビノはイベント・音響・映像関連のサービス提供企業であり、特定の強力なブランド、特許、規制ライセンス、独占的IPといった無形資産による競争優位性は明確ではない。事業内容は技術力やノウハウに依存する部分もあるが、それが参入障壁となるほどの強固な無形資産とは言えない。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

イベント開催における音響・映像・照明等の統合的なサービス提供は、一度構築された信頼関係や実績に基づき、顧客が他社へ乗り換える際には一定の手間やリスクを伴う可能性がある。特に大規模イベントや長期的なパートナーシップにおいては、スイッチング・コストが働く余地がある。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

ヒビノの事業モデルは、ユーザーが増えることでサービスの価値が増加するようなネットワーク効果を生み出す構造ではない。個々のイベントやプロジェクトが独立しており、顧客基盤の拡大が直接的にサービスの質や魅力を高めるわけではない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

音響・映像機器のレンタルやオペレーションにおいて、規模の経済によるコスト削減の可能性はあるが、業界全体として価格競争が激しい可能性も否定できない。特定の技術やノウハウによるコスト優位性は限定的であり、構造的なコスト優位性は低いと考えられる。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

イベント・音響・映像サービス業界は、多数のプレイヤーが存在する競争環境にある。ヒビノが業界内で一定の規模を有している可能性はあるが、市場全体を寡占するほどの圧倒的な規模の経済による優位性は現時点では見出しにくい。

  • 多角的な事業展開
    ヒビノグループは、音響・映像機器の販売から建築音響、コンサート・イベントサービスまで、幅広い事業を展開しています。これにより、特定の市場の変動リスクを分散し、安定した収益基盤を構築していると考えられます。
  • 専門性と技術力
    長年にわたり培ってきた音響・映像分野における高い専門性と技術力は、顧客からの信頼を得る上で重要な強みです。特に、大規模なコンサートやイベント、複雑な建築音響の設計・施工においては、その専門性が競争優位につながっています。
  • 海外ブランドとの連携
    多数の海外メーカーと輸入販売店契約を結び、優れた音響・映像機器の国内販売権を確保しています。これにより、最新かつ高品質な製品を安定的に供給できる体制を構築しており、顧客への多様な提案力に貢献しています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1) 経営方針当社グループは、「創造と革新」を経営理念に掲げ、「音と映像で、世界に感動をクリエイトする」ことをパーパスとして、企業活動を実践しています。当社グループは、経営理念、パーパス、ビジョン、バリューの4つの要素で構成される「ヒビノグループ理念体系」を定めています。この「ヒビノグループ理念体系」に基づく企業活動を通じて、あらゆるステークホルダーとのコミュニケーションを深め、世界的な社会課題の解決につながる価値創造に取り組むことにより、当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値向上を図ります。そのために、コーポレートガバナンスの充実を重要な経営課題の一つと位置づけ、コーポレートガバナンス・コードの趣旨に賛同し、透明性・公正性を担保しつつ、迅速・果断な意思決定を行う仕組みの充実に努めています。 [ヒビノグループ理念体系]経営理念:経営の根本的な考え方、創業の精神「創造と革新(Creation & Innovation)」 パーパス:企業使命、存在意義「音と映像で、世界に感動をクリエイトする」 ビジョン:ありたい姿、経営目標「世界のヒビノへ」音響と映像を中心に、販売・施工及びサービスを組み合わせたヒビノ独自のビジネスモデルを、アジア、北米、欧州の各地域に展開し、世界トップレベルのAV&ITグループを目指します。 バリュー:価値観、心構え「ヒビノ10訓」01 クオリティを最優先!02 安全第一 現場事故、交通事故ゼロ!03 現場主義経営 現場の意見を尊重!04 とことんこだわるプロ集団!05 業界初の製品、商品、サービスで常に先駆け!06 お客様に感謝され、信頼度ナンバーワン!07 オンリーワン ヒビノグループにしかできないことにこだわる!08 大きな仕事にチャレンジ 目指せ世界ナンバーワン!09 イノベーション 進化し続ける会社!10 健康経営 心身が資本!健康が一番! 「ヒビノグループ行動規範」「ヒビノグループ行動規範」については、当社ホームページをご覧ください。https://www.hibino.co.jp/company/philosophy.html (2) 中期経営計画「ビジョン2025」の振り返り中期経営計画「ビジョン2025」(2023年3月期~2026年3月期)では、グループビジョン「世界のヒビノへ」の実現に向けた取り組みを進めました。中期経営方針として「持続的成長を可能とする経営体質の構築」及び「健全経営の確立」の2つを掲げ、「ハニカム型経営」と「イノベーション」を成長戦略の柱としています。M&Aも活用しながら新領域の開拓を進めるとともに、「適正な利益」「財務の安定」「人的資本の向上」の好循環サイクルの確立を目指しました。本中期経営計画では、計画期間中に6件(21社)のM&Aを実施し、国内外の事業基盤を強化したほか、大阪・関西万博や長崎スタジアムシティをはじめとする大規模プロジェクトにおいてグループ総合力を発揮しました。自律的成長とM&Aの両輪により事業規模を拡大し、売上高は2022年3月期と比べ25,177百万円増加しました。グローバル展開においては、オーストラリア及びシンガポールでのM&Aを通じて、アジア・オセアニア地域における販売施工事業の展開を加速させ、海外売上高は2022年3月期と比べ6,807百万円増加し、12,033百万円(海外売上高比率17.8%)となりました。また、新規事業として、オフィス家具・オフィス空間分野及び映像制作分野に参入し、事業ポートフォリオの拡充を図りました。利益面では、収益性の改善が進み、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益はいずれも目標を達成し、過去最高を更新しました。加えて、自己資本比率は31.6%となり、目標の30%を達成するなど、財務健全性も向上しました。 (単位:百万円) 2022年3月期実績2026年3月期当初計画2026年3月期実績2022年3月期と2026年3月期の比較売上高42,42675,00067,603+25,177( +59.3%)海外売上高比率12.3%30.0%17.8%+5.5pt営業利益1,3394,5005,066+3,726(+278.1%)経常利益1,9214,5005,062+3,141(+163.5%)親会社株主に帰属する当期純利益1,0742,7003,054+1,980(+184.3%) (3) 中期経営計画「Beyond 1000」当社グループを取り巻く経営環境は、米国の通商政策をめぐる不確実性、国際紛争・地政学リスクの高まり、アジア・オセアニア地域の経済成長、為替変動や物価上昇、デジタル化・AI活用の進展などにより、複雑さを増しています。一方で、スタジアム・アリーナ整備、都市再開発、大阪IR計画の進展、大型国際イベントの国内開催、データセンター整備、メディア・コンテンツ分野の投資拡大、快適な音環境への関心、リアルな場で得られる体験価値への期待など、当社グループの事業機会は広がっています。このような状況のもと、当社グループは、2027年3月期から2029年3月期までの3ヵ年を対象とする新中期経営計画「Beyond 1000」を策定しました。 ① 期間2027年3月期から2029年3月期 ② 中期経営方針「健全経営2.0による持続的成長の実現」「成長力と収益力の強化」「財務の安定」「従業員の安心と人的資本の向上」の健全経営サイクルを回し、強固な経営基盤を構築することで、持続的成長を実現します。 ③ 成長戦略「ハニカム型経営の進化による事業の創造と革新」M&Aも活用しながら、外部環境の変化に強い事業ポートフォリオを構築し、ナンバーワン、オンリーワンの製品・商品・サービスを持つ事業の集合体を形成します。 ④ 重要な経営課題イ.既存事業領域の強化市場シェア30%水準を見据えた競争優位を確立し、業界トップポジションを追求します。また、重点育成事業領域として、システムエンジニアリング、映像機器販売、騒音対策等を強化するとともに、Hibino.comを軸としたEC・オンラインビジネスの展開、大阪・関西エリアにおける事業基盤の強化を進めます。 ロ.新規事業領域の拡大音と映像にとどまらない新領域を開拓し、事業ポートフォリオの強靭化を図ります。また、アジア・オセアニア地域を起点としたグローバル展開の強化に向け、M&Aを通じた拠点網の拡大と、拠点間連携による営業・技術・商材面での相互展開を推進します。 ハ.グループ連携による価値創造営業開発体制の強化や株式会社梓設計をはじめとする外部連携先との協業により、企画・設計段階からの参画を拡大し、スタジアム・アリーナ、都市再開発、大阪IR、国際園芸博覧会等の大型案件の獲得を目指します。また、製品・商品・サービスのラインアップ拡充、AV&ITシステムのライフサイクルマネジメント強化、ソフトとハードを組み合わせた一体提案を進め、AV&ITのトータル・ソリューションを高度化します。 ニ.事業変革の推進イノベーション活動を通じて、現場・顧客起点の提案を促進し、事業変革を担う人材・組織力を強化します。また、AI・デジタル技術を活用し、事業創出と業務改革を支えるIT基盤の強化を進めます。 ホ.サステナビリティ経営の深化4つのマテリアリティである「世界中に音と映像を届ける」「脱炭素社会への貢献」「健康で働きがいのある職場環境の構築」「安全・安心な社会の実現」に基づき、事業を通じた社会課題の解決と持続可能な成長を実現します。 ⑤ 財務目標売上高 (2029年3月期):1,000億円(海外売上高比率30%)経常利益(2029年3月期):70億円自己資本比率      :35%以上、目標40%
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1) 経営方針当社グループは、「創造と革新」を経営理念に掲げ、「音と映像で、世界に感動をクリエイトする」ことをパーパスとして、企業活動を実践しています。当社グループは、経営理念、パーパス、ビジョン、バリューの4つの要素で構成される「ヒビノグループ理念体系」を定めています。この「ヒビノグループ理念体系」に基づく企業活動を通じて、あらゆるステークホルダーとのコミュニケーションを深め、世界的な社会課題の解決につながる価値創造に取り組むことにより、当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値向上を図ります。そのために、コーポレートガバナンスの充実を重要な経営課題の一つと位置づけ、コーポレートガバナンス・コードの趣旨に賛同し、透明性・公正性を担保しつつ、迅速・果断な意思決定を行う仕組みの充実に努めています。 [ヒビノグループ理念体系]経営理念:経営の根本的な考え方、創業の精神「創造と革新(Creation & Innovation)」 パーパス:企業使命、存在意義「音と映像で、世界に感動をクリエイトする」 ビジョン:ありたい姿、経営目標「世界のヒビノへ」音響と映像を中心に、販売・施工及びサービスを組み合わせたヒビノ独自のビジネスモデルを、アジア、北米、欧州の各地域に展開し、世界トップレベルのAV&ITグループを目指します。 バリュー:価値観、心構え「ヒビノ10訓」01 クオリティを最優先!02 安全第一 現場事故、交通事故ゼロ!03 現場主義経営 現場の意見を尊重!04 とことんこだわるプロ集団!05 業界初の製品、商品、サービスで常に先駆け!06 お客様に感謝され、信頼度ナンバーワン!07 オンリーワン ヒビノグループにしかできないことにこだわる!08 大きな仕事にチャレンジ 目指せ世界ナンバーワン!09 イノベーション 進化し続ける会社!10 健康経営 心身が資本!健康が一番! 「ヒビノグループ行動規範」「ヒビノグループ行動規範」については、当社ホームページをご覧ください。https://www.hibino.co.jp/company/philosophy.html (2) 中期経営計画「ビジョン2025」の振り返り中期経営計画「ビジョン2025」(2023年3月期~2026年3月期)では、グループビジョン「世界のヒビノへ」の実現に向けた取り組みを進めました。中期経営方針として「持続的成長を可能とする経営体質の構築」及び「健全経営の確立」の2つを掲げ、「ハニカム型経営」と「イノベーション」を成長戦略の柱としています。M&Aも活用しながら新領域の開拓を進めるとともに、「適正な利益」「財務の安定」「人的資本の向上」の好循環サイクルの確立を目指しました。本中期経営計画では、計画期間中に6件(21社)のM&Aを実施し、国内外の事業基盤を強化したほか、大阪・関西万博や長崎スタジアムシティをはじめとする大規模プロジェクトにおいてグループ総合力を発揮しました。自律的成長とM&Aの両輪により事業規模を拡大し、売上高は2022年3月期と比べ25,177百万円増加しました。グローバル展開においては、オーストラリア及びシンガポールでのM&Aを通じて、アジア・オセアニア地域における販売施工事業の展開を加速させ、海外売上高は2022年3月期と比べ6,807百万円増加し、12,033百万円(海外売上高比率17.8%)となりました。また、新規事業として、オフィス家具・オフィス空間分野及び映像制作分野に参入し、事業ポートフォリオの拡充を図りました。利益面では、収益性の改善が進み、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益はいずれも目標を達成し、過去最高を更新しました。加えて、自己資本比率は31.6%となり、目標の30%を達成するなど、財務健全性も向上しました。 (単位:百万円) 2022年3月期実績2026年3月期当初計画2026年3月期実績2022年3月期と2026年3月期の比較売上高42,42675,00067,603+25,177( +59.3%)海外売上高比率12.3%30.0%17.8%+5.5pt営業利益1,3394,5005,066+3,726(+278.1%)経常利益1,9214,5005,062+3,141(+163.5%)親会社株主に帰属する当期純利益1,0742,7003,054+1,980(+184.3%) (3) 中期経営計画「Beyond 1000」当社グループを取り巻く経営環境は、米国の通商政策をめぐる不確実性、国際紛争・地政学リスクの高まり、アジア・オセアニア地域の経済成長、為替変動や物価上昇、デジタル化・AI活用の進展などにより、複雑さを増しています。一方で、スタジアム・アリーナ整備、都市再開発、大阪IR計画の進展、大型国際イベントの国内開催、データセンター整備、メディア・コンテンツ分野の投資拡大、快適な音環境への関心、リアルな場で得られる体験価値への期待など、当社グループの事業機会は広がっています。このような状況のもと、当社グループは、2027年3月期から2029年3月期までの3ヵ年を対象とする新中期経営計画「Beyond 1000」を策定しました。 ① 期間2027年3月期から2029年3月期 ② 中期経営方針「健全経営2.0による持続的成長の実現」「成長力と収益力の強化」「財務の安定」「従業員の安心と人的資本の向上」の健全経営サイクルを回し、強固な経営基盤を構築することで、持続的成長を実現します。 ③ 成長戦略「ハニカム型経営の進化による事業の創造と革新」M&Aも活用しながら、外部環境の変化に強い事業ポートフォリオを構築し、ナンバーワン、オンリーワンの製品・商品・サービスを持つ事業の集合体を形成します。 ④ 重要な経営課題イ.既存事業領域の強化市場シェア30%水準を見据えた競争優位を確立し、業界トップポジションを追求します。また、重点育成事業領域として、システムエンジニアリング、映像機器販売、騒音対策等を強化するとともに、Hibino.comを軸としたEC・オンラインビジネスの展開、大阪・関西エリアにおける事業基盤の強化を進めます。 ロ.新規事業領域の拡大音と映像にとどまらない新領域を開拓し、事業ポートフォリオの強靭化を図ります。また、アジア・オセアニア地域を起点としたグローバル展開の強化に向け、M&Aを通じた拠点網の拡大と、拠点間連携による営業・技術・商材面での相互展開を推進します。 ハ.グループ連携による価値創造営業開発体制の強化や株式会社梓設計をはじめとする外部連携先との協業により、企画・設計段階からの参画を拡大し、スタジアム・アリーナ、都市再開発、大阪IR、国際園芸博覧会等の大型案件の獲得を目指します。また、製品・商品・サービスのラインアップ拡充、AV&ITシステムのライフサイクルマネジメント強化、ソフトとハードを組み合わせた一体提案を進め、AV&ITのトータル・ソリューションを高度化します。 ニ.事業変革の推進イノベーション活動を通じて、現場・顧客起点の提案を促進し、事業変革を担う人材・組織力を強化します。また、AI・デジタル技術を活用し、事業創出と業務改革を支えるIT基盤の強化を進めます。 ホ.サステナビリティ経営の深化4つのマテリアリティである「世界中に音と映像を届ける」「脱炭素社会への貢献」「健康で働きがいのある職場環境の構築」「安全・安心な社会の実現」に基づき、事業を通じた社会課題の解決と持続可能な成長を実現します。 ⑤ 財務目標売上高 (2029年3月期):1,000億円(海外売上高比率30%)経常利益(2029年3月期):70億円自己資本比率      :35%以上、目標40%
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】経営成績等の状況の概要(1) 財政状態当連結会計年度末の資産につきましては、44,470百万円となり、前連結会計年度末と比べ357百万円増加しました。これは、契約資産、商品及び製品が増加したことが主な要因であります。負債合計につきましては、29,472百万円となり、前連結会計年度末と比べ2,632百万円減少しました。これは短期借入金が減少したことが主な要因であります。純資産合計につきましては、14,997百万円となり、前連結会計年度末と比べ2,989百万円増加しました。これは親会社株主に帰属する当期純利益の利益剰余金への計上が主な要因であります。 (2) 経営成績当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果により、緩やかな回復が続きました。ただし、物価上昇やアメリカの通商政策の影響による下振れリスクをはじめ、金融資本市場の変動等の影響が懸念され、先行きが見通せない状況にあります。このような状況のもと当社グループは、中期経営計画「ビジョン2025」(2023年3月期~2026年3月期)に基づき、グループビジョン「世界のヒビノへ」の実現に向けた取り組みを進めました。中期経営方針として「持続的成長を可能とする経営体質の構築」及び「健全経営の確立」の2つを掲げ、「ハニカム型経営」と「イノベーション」を成長戦略の柱としています。M&Aも活用しながら新領域の開拓を進めるとともに、「適正な利益」「財務の安定」「人的資本の向上」の健全経営サイクルの確立を目指しました。その一環として、第1四半期には、シンガポールの音響・映像機器の販売施工会社Spectrum Audio Visual Pte. Ltd.を連結子会社化しました。当連結会計年度の売上高は、M&Aに伴う新規連結及び連結範囲の拡大に加え、各事業が堅調に推移したことから、すべてのセグメントで前連結会計年度を上回り、過去最高を更新しました。利益面では、とりわけコンサート・イベントサービス事業が、大阪・関西万博やジャパンモビリティショー等の大規模イベント需要及びコンサート市場の活況を背景に伸長し、グループ全体の利益を大きく押し上げました。これにより、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は、いずれも計画及び前連結会計年度を上回り、過去最高を更新しました。これらの結果、売上高67,603百万円(前連結会計年度比13.7%増)、営業利益5,066百万円(同21.4%増)、経常利益5,062百万円(同29.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益3,054百万円(同77.3%増)となりました。 セグメントの業績は、次のとおりであります。[販売施工事業]販売施工事業は、国内において、前連結会計年度に計上した大型案件の反動があったものの、LEDディスプレイ・システムの販売では、スタジアム・アリーナや都市部ランドマークの街頭ビジョン、商業施設、駅構内向けなど幅広い需要を取り込み、好調に推移しました。また、業務用音響・映像機器等の輸入販売及び施工では、放送局やホール向けの大型案件を計上しました。海外では、第1四半期において、韓国子会社間の合併を実施し、業務効率化とコスト削減を進めています。また、シンガポールのSpectrum Audio Visual Pte. Ltd.を連結子会社化しました。さらに、前連結会計年度の第4四半期から連結対象としたオーストラリアのInSight Systemsグループの業績が期初から寄与したことから、アジア・オセアニア地域における売上規模は拡大しました。利益面では、販売価格の適正化や採算管理の徹底に継続的に取り組んだことに加え、案件構成の変化もあり、売上総利益率は改善基調にありますが、前連結会計年度に計上した高収益の大型案件の反動が大きく、セグメント利益は減少しました。これらの結果、売上高32,690百万円(前連結会計年度比7.1%増)と過去最高を更新し、セグメント利益1,098百万円(同48.0%減)となりました。 [建築音響施工事業]建築音響施工事業は、メディア・コンテンツ関連や製造業等の顧客による設備投資の活発化、都市再開発の進展を背景に、スタジオ、音響実験室、ホールの新設・改修計画が複数進行し、同事業の中核である建築音響施工が引き続き高水準を維持しました。電磁波シールド施工については、機密性要件の高い特定領域において継続的な受注を確保しました。また、騒音対策施工については、データセンターの新設等に伴う需要拡大に加え、清掃工場や製造業向け案件も堅調に推移しました。これら新規案件や追加工事の積み上げにより、売上高は過去最高を更新しました。利益面では、工事内容の変更等に応じた採算管理や原価低減に取り組んだことなどから、前連結会計年度に計上した高収益の大型案件の反動を吸収し、セグメント利益は前連結会計年度と同水準を維持しました。これらの結果、売上高11,628百万円(前連結会計年度比9.7%増)、セグメント利益1,026百万円(同0.4%減)となりました。 [コンサート・イベントサービス事業]コンサート・イベントサービス事業は、主力のコンサート市場において、スタジアム公演やドームツアーを含む大型案件が相次ぎ、音響・映像ともに活発な稼働が続きました。また、大阪・関西万博においては、複数のパビリオンや関連施設、イベント向けに大型映像・音響サービスを提供しました。さらに、ジャパンモビリティショーや自動車メーカーのグローバルイベントといった企業イベント案件が集中しました。これら一連の大型案件の獲得により、売上高は過去にない水準となり、セグメント利益も過去最高を更新し、グループ全体の利益を大きく押し上げました。なお、当社グループにおいて映像制作を担うCHグループ11社のうち、前連結会計年度の第2四半期より連結対象とした3社に加え、新たに当連結会計年度の第1四半期より連結範囲に含めた3社を合わせ、計6社を連結しています。これらの結果、売上高21,342百万円(前連結会計年度比22.2%増)、セグメント利益4,231百万円(同71.4%増)となり、売上高及びセグメント利益ともに過去最高を更新しました。 [その他の事業]その他の事業は、前第2四半期連結会計期間より新たに追加された報告セグメントであります。当連結会計年度は、売上高1,942百万円(前連結会計年度比116.1%増)、セグメント利益59百万円(前連結会計年度はセグメント損失18百万円)となりました。 (3) キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度に比べ340百万円減少し、3,433百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果獲得した資金は8,621百万円(前連結会計年度比140.2%増)となりました。 資金の主な増加要因としては、税金等調整前当期純利益4,894百万円及び減価償却費3,312百万円であります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果使用した資金は3,109百万円(前連結会計年度比35.8%減)となりました。 資金の主な減少要因としては、有形固定資産の取得による支出2,504百万円及び連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出570百万円であります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果使用した資金は6,047百万円(前連結会計年度は718百万円の資金獲得)となりました。 資金の主な減少要因としては、短期借入金の純減額4,773百万円であります。 生産、受注及び販売の実績 (1) 生産実績 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称 当連結会計年度(自 2025年4月1日  至 2026年3月31日) 前年同期比(%)販売施工事業         (百万円)4,379114.7建築音響施工事業         (百万円)7,277107.1合計      (百万円)11,657109.8 (注)1.販売施工事業の金額は、当期完成工事高及び製造原価を記載しております。2.建築音響施工事業の金額は、当期完成工事高を記載しております。 (2) 受注実績 当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%) 販売施工事業10,427115.74,997145.5 建築音響施工事業9,665116.19,29788.9 合計20,093115.914,294102.9 (注)1.販売施工事業の受注実績は、建設工事及び映像製品に係る特注品を対象としております。2.建築音響施工事業の受注実績は、建設工事を対象としております。 (3) 商品仕入実績 当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称 当連結会計年度(自 2025年4月1日  至 2026年3月31日) 前年同期比(%) 販売施工事業          (百万円)12,825105.5 その他の事業          (百万円)1,424179.7 合計      (百万円)14,250110.0 (4) 販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称 当連結会計年度(自 2025年4月1日  至 2026年3月31日) 前年同期比(%) 販売施工事業          (百万円)32,690107.1 建築音響施工事業          (百万円)11,628109.7 コンサート・イベントサービス事業        (百万円)21,342122.2 その他の事業        (百万円)1,942216.1 合計       (百万円)67,603113.7 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において分析、判断したものであります。 (1) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたりまして経営陣は、資産・負債及び収益・費用の計上、偶発債務等の開示に関連した種々の見積りを行っております。これら見積りにつきましては過去の実績や状況を勘案した合理的な仮定に基づき判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しており、重要な会社の見積り及び当該見積りに用いた仮定については、「同注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。 (2) 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容① 売上高及び売上総利益売上高は、M&Aにより連結対象となった国内外子会社の寄与に加え、コンサート・イベントサービス事業において、コンサート市場の活況、大阪・関西万博及びジャパンモビリティショー等の大型イベント需要を捉えたことなどにより、すべてのセグメントで前連結会計年度を上回り、3期連続で過去最高を更新しました。売上総利益は、売上高と同様の理由により、前連結会計年度と比べ増加しました。これらの結果、売上高67,603百万円(前連結会計年度比13.7%増)、売上総利益は24,554百万円(同15.9%増)となりました。 ② 営業損益、経常損益販売費及び一般管理費は、給料等人件費、のれん償却額及び支払手数料が増加したこと等により、前連結会計年度比2,478百万円増加の19,488百万円となりました。営業外収益は、為替差益の計上、受取補償金の増加等により、前連結会計年度比127百万円増加の333百万円となりました。営業外費用は、支払利息が増加した一方、前連結会計年度の為替差損が為替差益に転じたこと等により、前連結会計年度比116百万円減少の336百万円となりました。これらの結果、営業利益は5,066百万円(同21.4%増)、経常利益は5,062百万円(同29.0%増)となりました。 ③ 特別損益及び親会社株主に帰属する当期純損益特別利益はなく、特別損失は、関係会社整理損等を計上しました。前連結会計年度に計上したのれん償却額等がなくなったことにより、前連結会計年度比495百万円減少の168百万円となりました。法人税、住民税及び事業税は2,169百万円、法人税等調整額は△442百万円となりました。これらの結果、親会社株主に帰属する当期純利益は3,054百万円(同77.3%増)となりました。 (3) 経営成績等に重要な影響を与える要因について経営成績等に重要な影響を与える要因は、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に詳述したとおりであります。 (4) 経営戦略の現状と見通し経営戦略の現状と見通しは、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に詳述したとおりであります。 (5) キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報① キャッシュ・フロー当社グループのキャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (3)キャッシュ・フローの状況」に詳述したとおりであります。 ② 資金需要当社グループの資金需要の主なものは、運転資金、子会社取得に要する資金及び設備投資資金であります。設備(機材)投資資金は、最新鋭かつ大量の機材を保有し他社との差別化を図るために欠かすことのできないものです。また運転資金としては、売上債権の入金時期と仕入債務の支払時期に差異が出るため、一定の資金を常に保有しておく必要があります。 ③ 財務政策当社グループは、運転資金、子会社取得に要する資金及び設備投資資金について、必要に応じて借入による資金調達を行っております。運転資金につきましては、貸出コミットメント契約を締結し機動的な調達を行なっております。子会社取得に要する資金及び設備投資資金につきましては、長期借入金による調達を行っております。また、グループ全社資金の効率化を図るため、資金余剰状態にある子会社から当社が資金を借り入れ、資金需要が発生している子会社に貸出を行うグループファイナンスを実施しております。なお、貸出コミットメント契約の締結につきましては以下の財務制限条項が付されており、これに抵触した場合、借入先の請求に基づき、借入金を一括返済することがあり(複数ある場合は、条件の厳しい方を記載しております。)、当社グループの財政状態、経営成績及び信用に影響が及ぶ可能性があります。・各年度及び第2四半期の決算期末日において、貸借対照表(連結及び個別)における純資産の部の金額を、前年度決算期末日における純資産の部の合計額の80%以上に維持すること。・各年度及び第2四半期の決算期末日における、損益計算書(連結及び個別)の営業損益及び経常損益においてそれぞれ損失を計上しないこと。 (6) 経営者の問題認識と今後の方針について経営者の問題認識と今後の方針は、「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に詳述したとおりであります。

事業リスク

  • 国際情勢の不安定化
    世界的な地政学リスクの高まりや通商政策の変動により、海外メーカーからの音響・映像機器の供給遅延や停止、仕入れ価格・輸送費の高騰が発生する可能性があります。これにより、製品の安定供給が困難になり、グループの経営成績や財政状態に悪影響を及ぼす恐れがあります。
  • 景気変動の影響
    日本国内の景気変動は、企業の広告宣伝費や設備投資、公共投資に影響を与え、コンサート・イベントの開催数や規模、プロジェクトの中止・延期につながる可能性があります。特に、一部の事業は景気変動の影響を受けやすく、グループの業績に悪影響を及ぼす恐れがあります。
  • M&A戦略の不確実性
    成長戦略の要であるM&Aにおいて、買収後の事業環境の変化や統合の遅れにより、当初期待したシナジー効果が得られない可能性があります。これにより、投下資本の回収に時間がかかったり、回収不能となったりするリスクがあり、グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|6,528 文字
3【事業等のリスク】当社グループは、経営目標の達成を阻害するあらゆる不確実性をリスクととらえ、そのリスク管理を行う組織としてリスク管理委員会及び傘下の実行委員会(安全管理委員会・防災管理委員会・交通安全管理委員会・衛生委員会)を設置し、グループ横断的なリスクマネジメントサイクルを構築しています。リスク管理委員会は、内部監査室と連携し、グループ全体を対象にリスクを洗い出し、経営への影響度と発生可能性等で評価を行い、優先的に対処すべき重要リスクを特定するとともに所管部門を定めます。重要リスクの所管部門は、リスクを低減する対策を検討・実行し、その進捗状況をリスク管理委員会に報告します。また、内部監査室は、このリスク低減活動についてモニタリング、助言を行っています。当連結会計年度末現在において、経営者が当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与える可能性があると認識している特に重要なリスクは「(8) 人材の安定的確保について」「(9) 情報セキュリティについて」「(3) 国際情勢の不安定化について」の3項目であり、それ以外の重要なリスクと合わせ、計13項目を主要なリスクと捉えています。ただし、これらは当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではありません。 (1) 災害・感染症等の発生について地震、津波、台風等の自然災害、火災、停電、感染症(パンデミック)等が発生した場合、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。これらに対し、当社グループは、災害・事故等の発生を防ぎ、また、万が一発生した場合の被害を最小限に抑えるため、リスク管理委員会を設置し、傘下の実行委員会(安全管理委員会・防災管理委員会・交通安全管理委員会・衛生委員会)における活動を通じて各種対策を検討しています。具体的には、事業継続計画(BCP)の策定、大規模地震及び新型インフルエンザ発生時におけるマニュアルの整備、安否確認システムの導入、定期的な防災訓練、テレワークの推進等の対策を実施しています。 (2) 景気変動について当社グループの一部の事業は、日本国内の景気変動の影響を受けやすい傾向があります。企業の販売促進活動やその他のイベントは、景況に応じて広告宣伝費支出を増減させる企業が多いことから、開催数や規模が変動しやすい傾向にあります。また、景況感の悪化により企業の設備投資の抑制が進んだ場合や、政府及び地方自治体の方針により公共投資が削減された場合、計画されていたプロジェクトが中止や延期となる可能性があります。これらの影響により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。これらに対し、当社グループは、「ハニカム型経営」によって事業の多角化を図るとともに、特定の顧客に依存することなく広範囲の業種にわたる顧客基盤を構築しています。また、海外売上高比率を30%にまで引き上げることを目標に、世界4極(日本、アジア、北米、欧州)での展開を進めることで、日本国内の景気変動リスクを最小限に抑えるよう努めてまいります。 (3) 国際情勢の不安定化について当社グループは、商品販売及び役務提供を行うため、音響・映像機器等の多くを海外メーカーから仕入れています。大国間の競争や中東地域等をめぐる地政学リスクの高まり、各国の通商政策や関税措置等によって国際情勢は不安定化しており、国内外の経済社会活動に大きな影響を及ぼしています。当社グループにおいても、メーカーからの商品供給の遅延・停滞、仕入れ価格の上昇、輸送費の高騰といったリスクが生じる可能性があり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。これらに対し、当社グループは、情報収集及び事業に与える影響の分析を行い、対策として、適正在庫の維持、機動的な販売価格の改定等に取り組んでいます。 (4) 為替変動について当社グループは、事業のグローバル化を推進しており、為替相場の変動は、外国通貨建ての売上高や仕入コストに影響を及ぼします。また、連結決算における海外連結子会社の財務諸表の円貨換算額にも影響を及ぼします。為替変動が想定以上となった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。これらに対し、当社グループは、取引先企業との間で円建て等特定通貨による取引の交渉を進めるとともに、外貨通貨建て取引については、為替予約等のヘッジ取引により為替変動リスクの軽減に努めています。また、主要通貨の変動と事業への影響をモニタリングし、適時、経営会議に報告しています。そして、吸収できない為替変動に関しては、競合他社の動きも見つつ適切に売価反映を行うなど、関係部門は事業への影響を軽減する対策を講じています。 (5) 海外ブランド商品の輸入販売店契約について当社グループは、海外メーカーと輸入販売店契約を締結して国内における輸入販売権を取得しています。これらの契約内容はメーカーごとに異なりますが、メーカーとの間で最低仕入額を設けるケースが多くなっており、輸入実績がメーカーの希望する金額を下回った場合は次回の契約に影響が及ぶ可能性があります。また、商品の開発・生産等に関しては、メーカーの事情に影響されるため、新商品の発表や商品供給に対する大幅な遅延や、メーカーの商品戦略に当社グループが考えているものと大きな乖離が発生する可能性があります。また、買収・統合等によりメーカー側の経営方針等が転換した場合、販売店が変更される可能性があります。これらの要因により、仕入先の海外メーカーとの取引関係が継続困難となった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。これらに対し、当社グループは、多数の優秀なブランドの輸入販売権を確保することで、特定仕入先への依存によるリスクを軽減しています。著名なブランドだけではなく、まだ国内での知名度は高くなくても優秀であると当社グループが見極めたブランドの輸入販売店契約締結を推進し、優れた商品を直輸入販売することで業績拡大に努めています。なお、現在、当社グループと仕入先の海外メーカーとの取引関係は安定しており、今後も良好な関係を継続する方針であります。 (6) 安全について当社グループは、多数の施工現場、コンサート・イベント現場で業務を遂行しております。現場の安全確保に万全を期しておりますが、万が一、人身・施工物等に関わる重大な事故が発生した場合には、当社グループの信用、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。これらに対し、当社グループは、災害・事故等の発生を防ぎ、また、万が一発生した場合の被害を最小限に抑えるため、リスク管理委員会を設置し、傘下の実行委員会(安全管理委員会・防災管理委員会・交通安全管理委員会・衛生委員会)における活動を通じて各種対策を検討しています。具体的には、現場におけるヒヤリハット事例の原因究明と共有、安全教育の実施、工事を担当する指定工事業者への教育や指導を通じて安全の確保に努めています。 (7) M&Aについて当社グループは、音響、映像、音楽、ライブの分野でナンバーワン、オンリーワンの企業が集まり連携する仕組みをつくる「ハニカム型経営」の推進を目的として積極的なM&Aを進めており、これを成長戦略の要と位置づけています。しかしながら、M&A後の事業環境の変化等により業績計画との乖離が生じる場合や、事業や人材等の統合が進まず期待するシナジー効果が得られない場合には、投下資本の回収に一定の期間を要する、または回収ができない可能性があり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。当社グループは、M&Aの実施に際して、対象企業の財務、法務、事業等について詳細なデューデリジェンスを行い、リスクを検討し正常収益力を分析したうえで機関決定しています。当社グループの経営戦略との整合性や将来における成長性、シナジー効果等についても、事前に十分に議論し進めるように努めています。M&A後においては、シナジー実現に向けたフォローアップを行うとともに、業績が当初計画から大きく乖離していないかを月次で確認するとともに、経営会議で報告しています。必要に応じて、関係部門は、今後の方向性や業績改善のための対策を検討しています。当社は、2026年3月31日現在において、国内20社、海外9社の連結子会社があり、うち、国内20社、海外5社はM&Aによる子会社であります。子会社化した後に、過去最高売上高、過去最高益を更新した子会社も多く、連結業績に大きく貢献しています。 (8) 人材の安定的確保について当社グループが提供する音響・映像機器のオペレートや、システム設計、メンテナンス等においては、専門的な知識や技術、ノウハウが要求されます。当社グループの持続的成長を可能とするためには、従業員一人ひとりの成長と活躍が欠かせません。今後、人材獲得競争の激化や人材の流動化が加速することが見込まれる中、従業員エンゲージメントの低下等により必要な人材の確保・育成が計画どおりに進まない場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。当社グループでは、新卒社員の採用を強化するとともに、高度な専門性を持つ人材の中途採用を進めています。また、教育研修の実施や自己啓発支援制度の導入により成長に資する機会を提供し、変化を先導するリーダーの育成に取り組んでいます。さらに、評価制度の充実、社内表彰制度の運用、ワークライフバランスを支える各種制度の整備、健康増進支援等の施策により、従業員がいきいきと働き、最大限の能力を発揮できるよう、環境整備に努めています。 (9) 情報セキュリティについて当社グループは、業務の多くを情報システムに依存しています。コンピューターウイルスの侵入や不正アクセス等のサイバー攻撃によって情報システムに何らかの障害が生じた場合、当社グループの業務に重大な支障をきたす可能性があります。また、当社グループが保有する顧客や取引先、あるいは当社グループの機密情報や個人情報が、取扱いの不備や不正アクセス等により漏えいした場合には、当社グループの信用は低下し、損害賠償等を行う必要が生じることにより、当社グループの経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。これらに対し、当社グループは、防御システムの多層化、情報システムの定期的なリプレイス、インシデント発生時の報告・対応体制の整備など、安定的に稼働できるよう対策を講じています。また、当社は、個人情報保護方針及び情報セキュリティ基本方針を定めるとともに、情報セキュリティに関する規程を整備し、情報管理の強化に努めています。具体的には、プライバシーマークを取得し、適切な個人情報の取扱いを実践することに加え、役員・従業員に対し情報セキュリティに関する研修やサイバー攻撃対応訓練を定期的に実施するなど、リテラシー向上に向けた取り組みを推進しています。 (10) コンプライアンスについて当社グループは、事業活動を営むうえで、建設業法、製造物責任法、電気用品安全法、独占禁止法、下請法、労働基準法(その他 労務管理に関わる法令等を含む)等さまざまな法規制の適用を受けています。それらの法令の改廃、法的規制の新設・強化等が行われた場合、何らかの事情により法律に抵触する事態が生じた場合、当社グループの信用、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。当社グループは、「ヒビノグループ行動規範」において法令を遵守することを定め、役員・従業員に対し研修等を通じて徹底を図っています。社内体制としては、代表取締役社長(COO)を委員長、全取締役を委員、全監査役をオブザーバーとする内部統制委員会を設置し、その機能を補完する下部組織であるコンプライアンス委員会に対して指示を行い、報告を求める仕組みとなっています。さらに、代表取締役社長(COO)直轄の内部監査室が子会社を含め内部監査を実施するとともに、内部通報制度を設置し、違法行為等の未然防止や早期発見に努めています。 (11) 資金調達について当社グループは、事業活動に必要な資金調達を、金融機関からの借入等により行っています。金融市況及び景気動向の急激な変動があった場合、当社グループの資金調達に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの業績悪化等により資金調達コストが上昇した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。これらに対し、当社グループは、調達時の金利情勢、外部マクロ環境、当社グループの状況等を総合的に勘案し、資金調達を実施することとしています。また、金融機関との良好な関係を維持し、コミットメントライン等の活用により十分な流動性を確保するとともに、資金調達先及び期間の適度な分散等に努めています。 (12) 競合について当社グループは音響と映像を中心とした製品、商品、サービスを多様な市場に提供しており、他の業務用音響・映像機器メーカーや、コンサート・イベントの音響サービス、大型映像サービス会社をはじめ、さまざまな企業と競合しております。今後、さらなる価格競争の激化や、当社グループよりも顧客のニーズに合った製品、商品及びサービスを提供できる企業が新たに台頭してくることも否定はできません。また、経済のグローバル化に伴い、欧米等先進国の企業だけでなく新興成長国の企業との競争も激化しつつあります。これらの場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの販売施工事業においては、競合他社との間で品質や機能・性能を含むさまざまな要素で競争しており、特に近年は、低価格化競争が激化しています。これらに対し、当社グループは、音と映像をコアとしたトータル・ソリューションの提供、顧客サービスの向上等によって競合他社との差別化を図り、競争力を維持・強化しています。また、コンサート・イベントサービス事業においては、最新鋭かつ大量の機材を保有して競合他社との差別化を図るべく積極的な設備投資を実施していますが、今後、急速な技術革新により保有機材が陳腐化する可能性や、機材のコモディティ化、低価格化が進行した結果、機材での差別化が困難になる可能性があります。これらに対し、当社グループは、技術力やノウハウといった強みを生かすことはもとより、付加価値を生み出す源泉を機材等の有形資産から人的資産へとシフトするビジネスモデル変革を進めています。 (13) 技術革新について当社グループの属する業務用音響・映像業界においては、技術の進化及び変化が著しく、当社グループが競争力を維持するためには、急速な技術革新に適時に対応していく必要があります。しかしながら、技術や市場ニーズの変化の読みと対応が遅れた場合、重点技術領域を強化するために必要な人材確保を含め適切な資源投下ができなかった場合などにおいては、当社グループの製品、商品、サービスの陳腐化、競争力低下等が生じる可能性があります。また、対応が可能な場合であったとしても、研究開発等に多額の費用が発生する可能性があります。かかる場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。これらに対し、当社グループでは、常に最新のソリューションを顧客に提供するため、最新の技術情報を把握し、将来における顧客ニーズや業界トレンドを予測して、新しい技術への投資と事業化を継続的に行っています。また、代表取締役会長(CEO)を責任者とする「ヒビノ・イノベーション活動」(アイデア提案制度)に取り組んでいます。アイデアから事業化までのプロセスの構築と体制整備を行うことで、新規事業のスピーディーな開発を可能としています。

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