事業の概要
- フューネラル事業葬儀社向けに、遺影写真のデジタル加工や通信出力サービスを提供しています。これは、故人の写真をコンピュータで美しく修正し、全国の葬儀社に設置された専用端末を通じて、遠隔操作で高品質な遺影写真を作成・出力するサービスです。手間のかかる作業を効率化し、高品質な遺影写真を短納期で提供することで収益を得ています。
- フォトブック事業個人向けに、デジタルカメラで撮影した写真からオリジナルの写真集(フォトブック)を製造・販売しています。写真館や写真愛好家、一般消費者向けに、1冊からでも高品質な写真集をオンデマンド印刷で提供しており、インターネットを通じて注文を受け付け、フューネラル事業で培った画像加工技術を応用して収益を上げています。
- 空中ディスプレイ事業空中結像技術「ASKA3Dプレート」の開発、製造、販売を行っています。これは、空中に映像を浮かび上がらせる特殊な技術で、新しい映像表現や非接触操作のニーズに応えることを目指しています。現時点では開発・投資段階であり、将来的な収益源として育成を図っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- フューネラル事業遺影写真のデジタル加工や通信出力、葬儀演出サービスの提供が主な内容です。2025年4月期の売上高は33.89901億円、営業利益は8.01799億円で、グループ全体の約46.7%を占める主力事業であり、安定した収益源となっています。
- フォトブック事業個人向け写真集(フォトブック)の製造・販売が主な内容です。2025年4月期の売上高は37.28726億円、営業利益は6.01542億円で、グループ全体の約51.3%を占める最大の事業であり、デジタルカメラの普及を背景に成長を続けています。
- 空中ディスプレイ事業空中結像技術「ASKA3Dプレート」の開発、製造、販売が主な内容です。2025年4月期の売上高は1.44387億円、営業利益は-5.33104億円と赤字であり、グループ全体の約2.0%を占めるに過ぎませんが、将来の成長を見据えた投資段階の事業です。
2025-04 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| FuneralBusinessReportableSegment | 地域 | 34 | 8 | 23.7% |
| PhotobookBusinessReportableSegment | 地域 | 37 | 6 | 16.1% |
| AerialDisplayBusinessReportableSegment | 地域 | 1 | -5 | -369.2% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3 【事業の内容】当社グループは、遺影写真等画像映像のデジタル加工、通信出力を主体としたフューネラル事業、個人向け写真集の作製、販売を主体としたフォトブック事業、空中結像技術を活用したASKA3Dプレートの開発、製造、販売を主体とした空中ディスプレイ事業を行っております。また、連結子会社である株式会社BETではフォトブック事業の新しい分野として、VTuber事務所を運営しております。なお、最近のセグメント別の売上実績は以下のとおりであります。 回次前連結会計年度当連結会計年度決算年月2024年4月2025年4月セグメントの名称売上高(千円)構成比(%)売上高(千円)構成比(%)フューネラル事業3,281,71846.63,389,90146.7フォトブック事業3,611,29251.33,728,72651.3空中ディスプレイ事業145,3362.1144,3872.0合計7,038,347100.07,263,016100.0 (注) セグメント間取引については、相殺消去しております。 当社グループの事業系統図は以下のとおりであります。※ ASKA3Dプレートとは、空中結像を可能にする当社独自技術による特殊なプレートのことです。 (1) フューネラル事業当事業におきましては、主として葬儀葬祭関連の会社に対し、遺影写真等写真画像のデジタル加工、通信出力及びメモリアルビデオなど葬祭関連演出サービスの提供並びに付随するシステム機器、サプライ用品等の販売を行っております。当事業の特徴は以下のとおりであります。 ① 当事業の成り立ち従来より遺影写真は葬儀において不可欠な要素でありましたが、その作成手法は暗室において遺影写真の元となる写真から切り貼りするという大変手間がかかるものでした。また、仕上がりは不自然なものとなるのが実状でありました。当社の前身となる株式会社飛鳥写真館において、写真業を営む傍ら、コンピュータによるデジタル画像処理により、不具合が生じた写真を修正するサービスを提供し、画像処理のノウハウを蓄積いたしました。そのノウハウを元に遺影写真に特化した画像処理技術を研究、確立し、集配可能な地域において取引先を拡大してまいりました。その後、通信インフラ技術、リモートコントロール技術との融合により、葬儀社などでの集配業務を削除でき、高品質、低価格、短納期で遺影写真を全国に提供できるサービスを確立させ、当社を設立し、全国的に展開いたしました。 ② 遺影写真の加工技術遺影写真の加工は最新のコンピュータとソフトウェアを用いて行っておりますが、コンピュータは単なる絵筆であり、ソフトウェアを使用するだけで美しい遺影写真を作成できるわけではありません。加工前写真は小さなものも多く、拡大する必要があり、また、喪家のご要望により、着物を洋装や和装に着せ替える必要が生じます。その際、自然な感じに仕上げるためには、粒子の質感を合わせたり、顔の向きと体の向きを調整したり、顔の大きさのバランスや首の仕上げ、絵画的な表現など、広範囲にわたる特殊な画像加工ノウハウを必要とします。当社では、長年の蓄積による遺影写真に特化したオペレーター教育体制を確立しており、常に高品質の加工技術を用いて作成された遺影写真を提供しております。 ③ ネットワークによる囲い込み遺影写真等写真画像のデジタル加工につきましては、当社の顧客にコンピュータ・スキャナ・プリンタなどから構成される専用端末機械を設置し、加工前写真の取り込みから加工済み写真のプリント出力までを、通信回線を通じ、当社でフルリモートコントロール(注)にて処理しております。(注)フルリモートコントロールとは、加工前写真の取り込み作業及び加工済み写真のプリントアウト作業を当社のオペレーターが通信回線を通じて葬儀社などに設置してある専用端末機械を遠隔操作によって行うものです。従って、葬儀社などにとっては、スキャナ上に遺影写真作成の元となる加工前写真を置くだけで、あとは完成された遺影写真が自動的にプリンタから出力される流れになります。 フルリモートコントロールによるプロセスを示すと、以下のようになります。 このフルリモートコントロールの仕組みにより、地域を問わずサービスの提供が可能となり、全国約3,130か所の葬儀社等とネットワークによる囲い込みを実現しております。 ④ サポート体制万が一専用端末機器が故障した場合に備えて、全国各地に自社社員によるメンテナンスサポート拠点を設置し、何時でも迅速に機器の代替ができる365日自社サポート体制を構築することによって、葬儀社などに安心感を提供しております。 ⑤ 新しい演出サービスの総合的提供当事業においては、遺影写真等のデジタル加工、通信出力サービスの他に、以下のようなサービスを提供しております。・主に葬祭会館祭壇用に開発した、エッジライト(導光板)やLEDを応用した光るパネル(額)を提供し、そのパネルに使用するフィルムへの遺影写真等の出力サービスを行っております。このサービスにより葬祭会場のどの場所からも遺影写真がはっきり見えるようになります。・故人の思い出の写真を川の流れや四季の動画、ナレーションと共に編集を行い、葬儀に際し、ビデオとしてスクリーン投影し、故人を偲ぶ葬儀演出用コンテンツの作成・通信出力サービスを行っております。・家庭に残された故人の子供の頃からの多量の写真を元に、追悼の写真集を製作しております。・故人の写真数枚から製作するイメージポスターをデザインし、製作・通信出力するサービス(メモリアルコラージュ)を提供しております。このサービスは、主に葬祭会館のロビーにおいて、故人の思い出の品とともに展示されています。 ⑥ 葬儀葬祭市場のDX化を実現するサービスの開発・提供当事業においては、葬儀葬祭市場のDX化を目的とした「tsunagoo(つなぐ)」サービスを開発し、以下のようなサービスを提供しております。・このサービスは、葬儀社・喪主・会葬者をDXサービスによりつなぎ、効率化や利便性の向上を実現しています。・喪主は、訃報のオンライン化により、訃報連絡の手間が大幅に削減されます。・会葬者は、オンライン上で正確な訃報連絡を受けたり、供物や供花、弔電等の注文を簡単に行うことができます。・葬儀社は、電話等での受注や代金回収の手間から解放され、業務の効率化が図れるとともに、新しい収益源を確保することができます。・その他、葬儀後のサービスの充実や、不動産や相続など他サービスとの連携を継続しております。 (2) フォトブック事業当事業におきましては、デジタルカメラの急速な普及や、ブロードバンド環境の一般化を背景に、写真館などのプロフェッショナル写真市場、写真愛好家を中心とするハイエンドアマチュア(注1)市場、一般コンシューマ市場向けにオンデマンド写真印刷(注2)による1冊からの少ロットに対応した個人向け写真集(アスカブック、マイブック、オートアルバム等)の製造、販売及び関連するソフトウェアの開発、販売を行っております。(注)1 ハイエンドアマチュアとは、デジタル一眼レフカメラなどを所有し、写真撮影を趣味としている人々のことです。 2 オンデマンド写真印刷とは、フィルムや版を作製することなく写真データを直接印刷することです。当事業の特徴は以下のとおりであります。 ① 当事業の成り立ち当事業は、従来の「写真撮影→プリント→アルバム」から「デジタルカメラ撮影→インターネット→写真集」というデジタルカメラからの新しいアウトプット手法を提案するものであります。フューネラル事業で蓄積してきた画像加工ノウハウと、デジタルカメラの普及、ブロードバンドの一般化という市場環境を融合させ、当事業を開始いたしました。写真データがデジタル化されているため、コンピュータにより自由に加工、編集が可能となり、比較的容易に自分だけのオリジナルデータが作成でき、そのデータをインターネット経由で発注することで、自分だけの写真集を1冊から提供しております。 ② 技術的背景当事業の特色は、特殊なオンデマンド印刷によって作成される印刷画像のクォリティーの優位性にあります。これまで写真集を通常の印刷で製作しようとする場合は、印刷に必要な製版を行う必要があるため、非常に高価となり、数冊レベルの少ロット作製には不向きでした。一方、オンデマンド印刷と呼ばれる無版印刷では、一般的には、色表現や機器制御が難しいため、高品質で安定した写真表現は困難とされていました。当事業では当初から写真プリントと同等の高品質無版印刷を目指し研究開発を行ってまいりました。その結果、高度なカラーマネジメント技術(注1)や当社印刷機専用のカラープロファイル(注2)、高い品質安定度を実現するオンデマンド印刷機器の制御技術、使用用紙の表面処理技術などにより、写真プリントと同等の高品質印刷による写真集を1冊から非常に安価で作製することを実現いたしました。また、一般の写真愛好家でも、特別な編集スキルを必要とせず、自由に発注できる写真集編集用ソフトウェアを各種開発し、提供しております。ユーザーは、そのソフトウェアをWEBなどからダウンロードして使用でき、データ制作後には再びWEBから発注ができるようになっております。発注されたデータは当社のサーバー内にて自動組版されることにより、効率的な生産を行っております。また当事業では、クォリティーや納期を重視するために、写真のデータ化・画像処理・画像用サーバー運用・印刷・製本までの全てを自社内で運用しております。これらにより一冊からの少ロット・多品種であるにもかかわらず非常に安価で高品質な写真集を提供することが可能になっております。(注)1 カラーマネジメント技術とは、正しく設定されたユーザーのモニターやスキャナと当社印刷物の色調を統一的に管理する技術のことです。 2 デジタルカメラなどで作成されたデータは光の三原色(RGB)によって構成されています。カラープロファイルとは、そのデータを印刷用インキの四色(CMYK)のデータに変換する一種のプログラムのことで、印刷品質に大きく影響を与えるものです。 一般的な印刷による写真集作製工程と当事業における写真集作製工程との主な違いは以下のように示すことができます。 ③ サービス概要当事業において提供している製品は、主に、アスカブック、マイブック及びOEMによる提供であります。アスカブックは主としてプロフェッショナル写真市場向けの製品で、サイズが大きく重厚なものや、書店に並んでいる写真集と同様のつくりとなっており、当社が提供しておりますソフトウェア「アスカブックメーカー」による入稿のほか、デジタルカメラで撮影された写真データでの入稿にも対応しております。当市場に対しては、自社営業による顧客開拓のほか、デジタルフォトセミナーを主催し、顧客の囲い込みに努めております。特に婚礼写真市場向けの販売が主力となっておりますが、スタジオ写真、建築写真市場への拡販を進めております。マイブックは主として一般コンシューマ向けの製品で、インターネット経由により簡単に発注でき、安価で提供しており、子供の成長記録や旅行の思い出記録などに適しています。マイブックについても、発注用のソフトウェアを開発し、ユーザーに無償で提供しており、このソフトウェアを用いることによって専門的な知識がなくとも、自由にデザイン、レイアウトすることが可能です。また、ウェブ上で簡単に発注できる仕組みのほかスマホからの様々なフォトグッズを注文できるマイブックライフというサービスも展開しております。OEMでの提供は、大手顧客を中心に相手先ブランドにて写真集やプリントを提供しております。これらすべての製造は、自社工場にて行っております。また、当事業の新しい分野として、連結子会社である株式会社BETにおいて、VTuber事務所の運営を行っております。 ④ 生産フロー当事業では、写真のデータ化、デザイン処理から印刷、製本までを社内一貫生産することで、短納期できめ細かい対応を実現しております。生産フローの概要は以下のとおりであります。 (3) 空中ディスプレイ事業当事業におきましては、空中結像技術を元に、様々な映像画像の新しい表現方法を模索しています。より高度な空中結像を可能にするための研究、それを実現する反射パネル等の製造、当技術が有効に活用される市場のマーケティングを主要な活動としております。当事業の特徴は以下のとおりであります。 ① 当事業の成り立ち当社は、デジタル画像処理やオンデマンド写真印刷等、常に映像画像の新しい表現方法を追求しております。そのような状況の中、空中に映像画像を結像させ表現するという極めてユニークな技術に出会い、その技術者とともに当社に取込み、当事業を開始いたしました。 ② 技術的背景当事業の技術は、別の装置から発光される映像画像が特殊な反射プレート(ASKA3Dプレートといいます。)を通過することによって、空中に再結像させる受動系技術と、自らが映像画像を発して空中に結像させる能動系技術に二分されます。まずは、基盤の試作化に成功しており、反射パネルに独自の技法を施すことにより、高輝度、高精細、高い飛び出し距離を実現しております。また、平面だけでなく立体画像映像も空中に結像させるなど研究を進めてまいります。あわせて、より高度な能動系技術の研究も追随させてまいります。 ③ 現状の課題と今後の方向性受動系技術、能動系技術とも、今までにない新しい技術であり、その実現には様々な課題があります。受動系技術の開発、事業化に重点的に取り組んでまいります。受動系技術につきましては、基本的な技術開発は完了しており、生産体制を構築し、ASKA3Dプレートの製造・販売を行っております。空中結像を可能にするASKA3Dプレートにつきましては、ガラス製、樹脂製の両方にトライしております。ガラス製につきましては、大型かつ高品質な空中結像が可能であり、サイネージ用途に適しており、一定程度生産できる体制は確立しておりますが、さらなるコストの削減を進めてまいります。また、ガラス製ASKA3Dプレートの内製化を目的として技術開発センターを設立し、その研究を行っております。中型サイズまでは試作品が完成しており、大型化および量産化に向けて進めてまいります。樹脂製につきましては、その生産性の高さから、センサーと組み合わせた製品組込用途に適しており、一定量の量産体制は確立しております。しかしながら、継続的なセグメント損失を計上しており、当連結会計年度において、棚卸資産評価損及び減損損失の計上を余儀なくされました。その反省を踏まえ、マーケティング面につきましては、ASKA3Dプレート単体の販売にこだわらず、XR技術などとの融合などで未来感や体験価値を付加したパッケージの販売や、IPを活用した独自製品の開発を進めてまいります。海外につきましては、海外代理店への依存から脱却し、開発・製造・販売面での戦略パートナーとの提携により市場創造に努めてまいります。能動系技術につきましては、簡易的な試作が完了しており、さらなる技術研究を進めてまいります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 高品質化と新サービス提案で販売単価低下を抑制する努力をしているため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 遺影写真の特殊画像加工ノウハウ、フォトブックの画像処理・カラーマネジメント技術。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 中程度 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | ディフェンシブ |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
会社が挙げる主要リスク:葬儀施行価格の低下傾向と直葬の増加 / 競合激化による優位性の喪失 / システム障害による事業への影響
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 2 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
アスカネットは、主に写真・映像関連サービス、および空撮サービスを提供しているが、特許やブランド力、規制ライセンスといった強力な無形資産の存在は確認できない。競合他社との差別化要因となる独自の技術やブランドは現時点では不明瞭である。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
写真・映像データ管理サービスにおいては、顧客が過去のデータ資産を移行する手間やコストを考慮すると、一定のスイッチング・コストが存在する可能性がある。しかし、サービス内容の汎用性から、乗り換え障壁は限定的と考えられる。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
同社の事業モデルにおいて、ユーザー数の増加がサービスの価値を直接的に高めるネットワーク効果は確認されない。写真・映像データ管理や空撮サービスは、個々の顧客との取引が中心であり、プラットフォーム型のビジネスではない。
コスト優位☆☆☆☆☆
写真・映像データ管理や空撮サービスにおいて、同社が構造的に競合他社よりも低コストでサービスを提供できるような優位性は見られない。価格競争力に依存しない事業モデルである可能性が高い。
規模の経済★☆☆☆☆
空撮サービスにおいては、一定の規模を持つことで、より多くの案件を受注し、固定費を分散できる可能性がある。しかし、業界全体が成熟しており、アスカネットが圧倒的なシェアを持つわけではないため、効率規模の優位性は限定的である。
- 高品質な遺影写真加工技術長年の経験とノウハウに基づき、遺影写真に特化したオペレーター教育体制を確立しています。小さな写真の拡大、着せ替え、顔の向き調整など、広範囲にわたる特殊な画像加工技術により、自然で美しい仕上がりを実現し、他社との差別化を図っています。
- 全国ネットワークとサポート体制全国約3,130か所の葬儀社等に専用端末を設置し、フルリモートコントロールで遺影写真の加工・出力を行うネットワークを構築しています。さらに、365日対応の自社メンテナンスサポート拠点を全国に配置することで、機器故障時にも迅速な対応を可能にし、顧客の安心感を高めています。
- オンデマンド印刷技術の優位性フォトブック事業では、フューネラル事業で培った画像処理ノウハウと高度なカラーマネジメント技術、特殊印刷機制御技術を活かし、高品質なオンデマンド写真印刷を実現しています。これにより、少ロットでも低価格で高品質な写真集を提供でき、競合他社に対して品質面での優位性を保っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。(1) 経営方針① 会社の経営の基本方針当社グループは、コーポレートメッセージとして「未来に感動を」を掲げており、最新のデジタルテクノロジーと独自のネットワークシステムで、映像画像が持つ表現力を深め、広げていくとともに、未来に感動を与えるための新しいビジネスモデルを模索してまいります。 当社グループのビジネスは、ITデジタル技術・印刷および色管理技術・ヒューマンリテラシーなど広範囲にわたる複合的な技術やノウハウの集約によって成り立っています。インターネットなどの通信インフラにより提供された画像データに高度な画像処理技術や写真印刷技術などを施すことで、完全にカスタマイズされたサービスを一人一人のお客様に提供し、究極の顧客満足を得る企業を目指してまいります。さらに、画像映像の新しい表現方法や、ITや最新技術を活用した新規ビジネスなど、新しい取り組みにも常に挑戦してまいります。 ② 目標とする経営指標当社グループは、未来に感動を与えるための映像画像の新しい表現方法の創造を使命としており、事業の拡大を通じて、より多くの感動を提供してまいりたいと考えております。そのために、事業の安定的成長と適切な利益の獲得が重要な経営目標であると認識しております。従いまして、当社グループは、経営指標として、売上高増加率と売上高経常利益率を重要視しております。 ③ 経営環境及び中長期的な会社の経営戦略当社グループは、ニッチストック型ビジネスであるフューネラル事業と安定成長型ビジネスであるフォトブック事業、空中結像という新しい市場の創造を目指す空中ディスプレイ事業という位置づけの異なる3つの事業にバランスよく力を注いでまいります。フォトブック事業においては、VTuber事務所を運営する株式会社BETを子会社化するなど、バーチャルビジネス分野において新しいチャレンジを進めてまいります。3つの事業に共通する経営環境としましては、従来より進んでおりますIT化、ネットワーク化がさらに加速していくとともに、新型コロナウイルス感染症拡大の経験を経て、事業環境の変容がみられます。その環境変化に適応したサービスの開発や、社内体制の適応が不可欠と認識しております。また、ユニークな技術を有するスタートアップ企業と提携することで、新しいビジネスの創出とともに、当社グループの顧客基盤のニーズに対応したサービスの提供も進めていく方針です。 各事業の経営環境および事業戦略は以下のとおりです。 (フューネラル事業)フューネラル事業が属しております葬儀葬祭業界は、高齢化社会の進展とともに葬儀件数の漸増が期待されるものの、家族葬にみられるような葬儀の小規模化が進行し、経営環境は決して楽観できるものではありません。また、新型コロナウイルス感染症拡大の時期を経て、葬儀の小規模化が定着している状況であります。そのような環境のもと、葬儀社からは新たな収益機会の提案や人手不足を背景とした業務効率化ツールに対するニーズが高まってきております。フューネラル事業は、当社設立以来の中核事業であり、長年培ってきた画像処理技術や全国的な自社サポート拠点の設置及び新サービス開発力によって、安定的な成長と利益獲得の基盤が確立しております。当事業では、遺影写真加工のさらなるシェアアップを図るとともに、顧客である葬儀社の新しい収益機会の提供および業務効率化を可能にするITサービス「tsunagoo」の浸透を進めてまいります。さらに生成AIやXRなど最新の技術を取り入れた新サービスを開発してまいります。あわせて、遺影写真加工を担当するオペレーションセンターでの教育体制の充実やより効率的な運営を進めてまいります。 (フォトブック事業)フォトブック事業が属しております写真業界は、デジタル化が進行し、一眼レフカメラでの撮影を主力としたプロフェッショナルを含めたハイエンド層と、スマートフォンでの撮影を主とするカジュアル層の2分化がみられます。インスタグラムなど様々な写真の楽しみ方が見られ、写真撮影の機会は増加傾向にあります。また、プロフェッショナル写真家向けサービスのメインターゲットであるウェディング業界は、新型コロナウイルス感染症拡大の時期を経て、婚礼の小規模化傾向が見られる一方、スタジオ写真業界は家族写真などの撮影サービスが活性化しております。一般消費者向け市場においては、円安による海外旅行の低迷が見られ、また写真のアウトプット市場がコロナ禍以前の状況に戻りきらないなど、厳しい環境が継続しております。 フォトブック事業は、数千億円といわれる写真アウトプット市場をターゲットにしているため、大きなポテンシャルを有しており、当事業の認知度が一定程度広まってまいりましたが、未だ十分とはいえません。当社が誇る高い写真印刷技術や製品開発力及び充実した営業・サポート体制という強みを背景に、当事業の認知度の向上に努め、印刷による1冊から写真集という新しい写真文化の浸透に注力してまいります。高品質・多品種をコンセプトにしておりますプロフェッショナル写真家向けの「アスカブック」及びコンシューマ向けの「マイブック」はそれぞれにおいて、新製品を継続的に投入し成長を持続してまいります。また、少品種・低価格をコンセプトとするOEM供給も進めており、フルラインナップでの生産体制を強みとしております。生産面においては、業容の拡大に応じた適切な生産能力の増加と生産効率の向上に努めるとともに、顧客ニーズに即した発注ツールの開発や製品ラインナップの充実に注力いたします。またスタジオ写真や建築写真などウェディング向け以外のマーケットの開拓を進めるとともに、写真館など顧客での人手不足の課題に応えるためのBPOサービスの拡大や、写真レタッチソフトの拡販などフォトブック製作以外の収益源も確立してまいります。また、子会社である株式会社BETではVTuber事務所としての拡大を図るとともに、新たな事務所の設立や海外マーケティングなどの施策に取り組んでまいります。 (空中ディスプレイ事業)空中ディスプレイ事業は、空中結像という新しいマーケットの創造にチャレンジしております。事業環境としましては、従来より提案しておりました空中結像による非接触操作が、新型コロナウイルス感染症拡大を機に大きな注目を受けております。また、未来的なサイネージとしての活用も見込まれております。 当社独自の空中結像技術は高輝度、高精細、高い飛び出し距離などで優位性があります。この技術を活用して画像映像の新しい表現方法の確立を目指しており、結像を可能にするプレートの開発、生産、販売により当社の成長の原動力とすべくチャレンジしてまいります。用途としては、サイネージ用途と、センサーとの組み合わせによる製品組込用途に分けられ、前者はガラス製プレートが、後者は樹脂製プレートが適しており、ガラス製プレートと樹脂製プレートともに開発、生産、販売を進めております。しかしながら、現状は継続的なセグメント損失を計上しており、当連結会計年度において棚卸資産評価損及び減損損失の計上を余儀なくされました。事業責任者の交代、営業体制の強化、XRチームとの融合などの組織上の変更に加え、量産案件獲得に向けた動きは継続しつつ、高付加価値パッケージの提供、戦略パートナーとの提携、能動系技術研究、XRチームとの連携企画など新たな方針を立て、事業を推進してまいります。また、上記3事業にとどまらず、XRや3D分野をターゲットにした新しいビジネスの創造や、M&Aやスタートアップ企業との提携による事業拡大にも取り組んでまいります。 (2) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題今後の見通しとしましては、当社が属しております葬儀葬祭業界、写真業界ともデジタル化、IT化に対するニーズが増加していることに加え、新型コロナウイルス感染症拡大の経験を経て、消費者の行動に変容が見られ、求められるサービスも変化していると認識しております。また、人手不足や新しい技術の台頭など事業環境の変化も見られます。このような環境のもと、継続して成長していくために、以下の項目を優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題と認識しております。 ① 空中ディスプレイ事業の立て直し当社の独自技術であるASKA3Dプレートによる空中結像は、その鮮明さ、明るさ、大きさにおいて優位性を持っており、その新規性や利用可能性の広さなどから、展示会やデモンストレーションなどでの評価は高いものの、収益化に時間を要しており、空中ディスプレイという市場の創造には至っておりません。この度、多額の棚卸資産の評価損や減損損失の計上を余儀なくされ、その反省のもと、組織体制を変更するとともに、量産案件の獲得に加え、戦略パートナーとの協業、高付加価値パッケージの提案、XRチームとの融合による体験価値の訴求など営業方針を見直し、事業の立て直しを図ってまいります。また、従来から保有しております能動系技術の開発を進め、新たなビジネスの創造にチャレンジしてまいります。 ② 既存事業の環境変化への適切な対応従来より展開しておりますフューネラル事業、フォトブック事業とも安定した事業基盤を確立しておりますが、技術革新や新型コロナウイルス感染症を経ての事業環境変化を認識しており、その適切な対応を課題としております。両事業とも、豊富な顧客基盤や技術力を強みとしており、堅実な売上を計上しておりますが、冠婚葬祭の小規模化やデジタルアウトプットへの移行傾向が見られるなど決して楽観できる状況とはいえません。当社ではこのような変化を新しいビジネスチャンスととらえ、既存サービスのブラッシュアップだけでなく、お客様の業務プロセスの受託や、生成AI、XRなど新技術との融合による新しいサービスの開発・提供を進めてまいります。 ③ イノベーション創出基盤の醸成と新しい領域へのチャレンジ変化の激しいこの時代において持続的な成長をするためには、新しい技術との融合や社員のイノベーティブな発想を通じて、新しいサービスの提案、開発が不可欠となっております。そこで、若手社員に向けたイノベーション教育の継続的な実施、社内提案制度の充実などを通じて社内のイノベーション創出基盤の醸成を継続していくとともに、イノベーション創出の役割を有している経営企画部を中心に、子会社である株式会社BETとの連携強化や社外リソースとの協創などにより新たな領域へのチャレンジを推進してまいります。 ④ 資本効率の向上当社の財務諸表は、自己資本比率が84.8%と高く、また、保有している現金及び預金の期末残高は1,686,873千円と高水準にあります。財務安全性が高い一方、資本効率面の課題があると認識しております。自己株式の取得を進めておりますが、それだけでなく、手元資金の有効活用により成長を促進し、資本効率を高める必要があると考えております。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。(1) 経営方針① 会社の経営の基本方針当社グループは、コーポレートメッセージとして「未来に感動を」を掲げており、最新のデジタルテクノロジーと独自のネットワークシステムで、映像画像が持つ表現力を深め、広げていくとともに、未来に感動を与えるための新しいビジネスモデルを模索してまいります。 当社グループのビジネスは、ITデジタル技術・印刷および色管理技術・ヒューマンリテラシーなど広範囲にわたる複合的な技術やノウハウの集約によって成り立っています。インターネットなどの通信インフラにより提供された画像データに高度な画像処理技術や写真印刷技術などを施すことで、完全にカスタマイズされたサービスを一人一人のお客様に提供し、究極の顧客満足を得る企業を目指してまいります。さらに、画像映像の新しい表現方法や、ITや最新技術を活用した新規ビジネスなど、新しい取り組みにも常に挑戦してまいります。 ② 目標とする経営指標当社グループは、未来に感動を与えるための映像画像の新しい表現方法の創造を使命としており、事業の拡大を通じて、より多くの感動を提供してまいりたいと考えております。そのために、事業の安定的成長と適切な利益の獲得が重要な経営目標であると認識しております。従いまして、当社グループは、経営指標として、売上高増加率と売上高経常利益率を重要視しております。 ③ 経営環境及び中長期的な会社の経営戦略当社グループは、ニッチストック型ビジネスであるフューネラル事業と安定成長型ビジネスであるフォトブック事業、空中結像という新しい市場の創造を目指す空中ディスプレイ事業という位置づけの異なる3つの事業にバランスよく力を注いでまいります。フォトブック事業においては、VTuber事務所を運営する株式会社BETを子会社化するなど、バーチャルビジネス分野において新しいチャレンジを進めてまいります。3つの事業に共通する経営環境としましては、従来より進んでおりますIT化、ネットワーク化がさらに加速していくとともに、新型コロナウイルス感染症拡大の経験を経て、事業環境の変容がみられます。その環境変化に適応したサービスの開発や、社内体制の適応が不可欠と認識しております。また、ユニークな技術を有するスタートアップ企業と提携することで、新しいビジネスの創出とともに、当社グループの顧客基盤のニーズに対応したサービスの提供も進めていく方針です。 各事業の経営環境および事業戦略は以下のとおりです。 (フューネラル事業)フューネラル事業が属しております葬儀葬祭業界は、高齢化社会の進展とともに葬儀件数の漸増が期待されるものの、家族葬にみられるような葬儀の小規模化が進行し、経営環境は決して楽観できるものではありません。また、新型コロナウイルス感染症拡大の時期を経て、葬儀の小規模化が定着している状況であります。そのような環境のもと、葬儀社からは新たな収益機会の提案や人手不足を背景とした業務効率化ツールに対するニーズが高まってきております。フューネラル事業は、当社設立以来の中核事業であり、長年培ってきた画像処理技術や全国的な自社サポート拠点の設置及び新サービス開発力によって、安定的な成長と利益獲得の基盤が確立しております。当事業では、遺影写真加工のさらなるシェアアップを図るとともに、顧客である葬儀社の新しい収益機会の提供および業務効率化を可能にするITサービス「tsunagoo」の浸透を進めてまいります。さらに生成AIやXRなど最新の技術を取り入れた新サービスを開発してまいります。あわせて、遺影写真加工を担当するオペレーションセンターでの教育体制の充実やより効率的な運営を進めてまいります。 (フォトブック事業)フォトブック事業が属しております写真業界は、デジタル化が進行し、一眼レフカメラでの撮影を主力としたプロフェッショナルを含めたハイエンド層と、スマートフォンでの撮影を主とするカジュアル層の2分化がみられます。インスタグラムなど様々な写真の楽しみ方が見られ、写真撮影の機会は増加傾向にあります。また、プロフェッショナル写真家向けサービスのメインターゲットであるウェディング業界は、新型コロナウイルス感染症拡大の時期を経て、婚礼の小規模化傾向が見られる一方、スタジオ写真業界は家族写真などの撮影サービスが活性化しております。一般消費者向け市場においては、円安による海外旅行の低迷が見られ、また写真のアウトプット市場がコロナ禍以前の状況に戻りきらないなど、厳しい環境が継続しております。 フォトブック事業は、数千億円といわれる写真アウトプット市場をターゲットにしているため、大きなポテンシャルを有しており、当事業の認知度が一定程度広まってまいりましたが、未だ十分とはいえません。当社が誇る高い写真印刷技術や製品開発力及び充実した営業・サポート体制という強みを背景に、当事業の認知度の向上に努め、印刷による1冊から写真集という新しい写真文化の浸透に注力してまいります。高品質・多品種をコンセプトにしておりますプロフェッショナル写真家向けの「アスカブック」及びコンシューマ向けの「マイブック」はそれぞれにおいて、新製品を継続的に投入し成長を持続してまいります。また、少品種・低価格をコンセプトとするOEM供給も進めており、フルラインナップでの生産体制を強みとしております。生産面においては、業容の拡大に応じた適切な生産能力の増加と生産効率の向上に努めるとともに、顧客ニーズに即した発注ツールの開発や製品ラインナップの充実に注力いたします。またスタジオ写真や建築写真などウェディング向け以外のマーケットの開拓を進めるとともに、写真館など顧客での人手不足の課題に応えるためのBPOサービスの拡大や、写真レタッチソフトの拡販などフォトブック製作以外の収益源も確立してまいります。また、子会社である株式会社BETではVTuber事務所としての拡大を図るとともに、新たな事務所の設立や海外マーケティングなどの施策に取り組んでまいります。 (空中ディスプレイ事業)空中ディスプレイ事業は、空中結像という新しいマーケットの創造にチャレンジしております。事業環境としましては、従来より提案しておりました空中結像による非接触操作が、新型コロナウイルス感染症拡大を機に大きな注目を受けております。また、未来的なサイネージとしての活用も見込まれております。 当社独自の空中結像技術は高輝度、高精細、高い飛び出し距離などで優位性があります。この技術を活用して画像映像の新しい表現方法の確立を目指しており、結像を可能にするプレートの開発、生産、販売により当社の成長の原動力とすべくチャレンジしてまいります。用途としては、サイネージ用途と、センサーとの組み合わせによる製品組込用途に分けられ、前者はガラス製プレートが、後者は樹脂製プレートが適しており、ガラス製プレートと樹脂製プレートともに開発、生産、販売を進めております。しかしながら、現状は継続的なセグメント損失を計上しており、当連結会計年度において棚卸資産評価損及び減損損失の計上を余儀なくされました。事業責任者の交代、営業体制の強化、XRチームとの融合などの組織上の変更に加え、量産案件獲得に向けた動きは継続しつつ、高付加価値パッケージの提供、戦略パートナーとの提携、能動系技術研究、XRチームとの連携企画など新たな方針を立て、事業を推進してまいります。また、上記3事業にとどまらず、XRや3D分野をターゲットにした新しいビジネスの創造や、M&Aやスタートアップ企業との提携による事業拡大にも取り組んでまいります。 (2) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題今後の見通しとしましては、当社が属しております葬儀葬祭業界、写真業界ともデジタル化、IT化に対するニーズが増加していることに加え、新型コロナウイルス感染症拡大の経験を経て、消費者の行動に変容が見られ、求められるサービスも変化していると認識しております。また、人手不足や新しい技術の台頭など事業環境の変化も見られます。このような環境のもと、継続して成長していくために、以下の項目を優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題と認識しております。 ① 空中ディスプレイ事業の立て直し当社の独自技術であるASKA3Dプレートによる空中結像は、その鮮明さ、明るさ、大きさにおいて優位性を持っており、その新規性や利用可能性の広さなどから、展示会やデモンストレーションなどでの評価は高いものの、収益化に時間を要しており、空中ディスプレイという市場の創造には至っておりません。この度、多額の棚卸資産の評価損や減損損失の計上を余儀なくされ、その反省のもと、組織体制を変更するとともに、量産案件の獲得に加え、戦略パートナーとの協業、高付加価値パッケージの提案、XRチームとの融合による体験価値の訴求など営業方針を見直し、事業の立て直しを図ってまいります。また、従来から保有しております能動系技術の開発を進め、新たなビジネスの創造にチャレンジしてまいります。 ② 既存事業の環境変化への適切な対応従来より展開しておりますフューネラル事業、フォトブック事業とも安定した事業基盤を確立しておりますが、技術革新や新型コロナウイルス感染症を経ての事業環境変化を認識しており、その適切な対応を課題としております。両事業とも、豊富な顧客基盤や技術力を強みとしており、堅実な売上を計上しておりますが、冠婚葬祭の小規模化やデジタルアウトプットへの移行傾向が見られるなど決して楽観できる状況とはいえません。当社ではこのような変化を新しいビジネスチャンスととらえ、既存サービスのブラッシュアップだけでなく、お客様の業務プロセスの受託や、生成AI、XRなど新技術との融合による新しいサービスの開発・提供を進めてまいります。 ③ イノベーション創出基盤の醸成と新しい領域へのチャレンジ変化の激しいこの時代において持続的な成長をするためには、新しい技術との融合や社員のイノベーティブな発想を通じて、新しいサービスの提案、開発が不可欠となっております。そこで、若手社員に向けたイノベーション教育の継続的な実施、社内提案制度の充実などを通じて社内のイノベーション創出基盤の醸成を継続していくとともに、イノベーション創出の役割を有している経営企画部を中心に、子会社である株式会社BETとの連携強化や社外リソースとの協創などにより新たな領域へのチャレンジを推進してまいります。 ④ 資本効率の向上当社の財務諸表は、自己資本比率が84.8%と高く、また、保有している現金及び預金の期末残高は1,686,873千円と高水準にあります。財務安全性が高い一方、資本効率面の課題があると認識しております。自己株式の取得を進めておりますが、それだけでなく、手元資金の有効活用により成長を促進し、資本効率を高める必要があると考えております。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態の状況(全般)当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度に比べ、741,217千円減少し、6,349,226千円となりました。その主な要因は、商品及び製品が268,616千円、投資有価証券が239,980千円、機械装置及び運搬具が94,533千円それぞれ減少したためであります。また、自己資本比率は前連結会計年度に比べ2.0ポイント減少し、84.8%となりました。(流動資産)当連結会計年度末における流動資産は、前連結会計年度に比べ、384,342千円減少し、3,073,565千円となりました。その主な要因は、商品及び製品が268,616千円、売掛金が76,859千円それぞれ減少したためであります。(固定資産)当連結会計年度末における固定資産は、前連結会計年度に比べ、356,875千円減少し、3,275,661千円となりました。その主な要因は、繰延税金資産が114,972千円増加した一方で、投資有価証券が239,980千円、機械装置及び運搬具が94,533千円それぞれ減少したためであります。(流動負債)当連結会計年度末における流動負債は、前連結会計年度に比べ、31,042千円増加し、957,331千円となりました。その主な要因は、未払金が36,753千円増加したためであります。(固定負債)当連結会計年度末における固定負債は、前連結会計年度に比べ、1,799千円減少し、5,541千円となりました。(純資産)当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度に比べ、770,460千円減少し、5,386,354千円となりました。その主な要因は、自己株式が384,428千円増加したこと、及び利益剰余金が378,255千円減少したためであります。 ② 経営成績の状況当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の拡大を背景に、個人消費の持ち直しの動きが見られ、景気は緩やかな回復基調となっている一方、物価上昇による個人消費の頭打ち懸念やアメリカ政府の関税政策による世界経済の不確実性の増大など、依然として先行き不透明な状況が続いております。。このような環境の中、当社は景気動向に左右されにくい葬祭市場に対し、遺影写真等画像映像のデジタル加工や通信出力サービスを主に提供するフューネラル事業、1冊から本格的写真集という新しい写真のアウトプット手法を提案するフォトブック事業、空中結像という今までにないユニークな技術で新しい市場を創造し、夢の実現を目指す空中ディスプレイ事業というそれぞれに位置づけや特色が異なる三つの事業を展開してまいりました。 セグメント別の概況を示すと、次のとおりであります。各セグメントの業績数値にはセグメント間の内部売上を含んでおります。 (フューネラル事業)当事業におきましては、自社営業による新規契約を着実に積み重ね、主力である遺影写真加工収入は堅調に増加いたしました。それに伴い、葬儀演出サービスや額の売上も伸長いたしました。 葬儀業界向けDXサービス「tsunagoo(つなぐ)」につきましては、契約の増加とともに認知が進み、訃報作成件数の増加によって供花・供物・弔電などの利用が活性化し、手数料収入の増加につながりました。 利益面につきましては、人件費が上昇しクラウド利用料が増加したものの、効率的な画像加工部門の運営やサプライ品の適切な粗利の確保が奏功したことにより、セグメント利益は確実に増加いたしました。以上の結果、売上高は3,389,901千円(前連結会計年度比103.3%)、セグメント利益は801,799千円(前連結会計年度比106.6%)となりました。 (フォトブック事業)当事業におきましては、国内プロフェッショナル写真家向け市場は「アスカブック」、国内一般消費者向け市場は「マイブック」ブランドで展開しております。また、スマートフォンで撮影された写真をもとにフォトブックや写真プリントをOEM供給しております。 国内プロフェッショナル写真家向け市場では、スタジオ向け売上は新製品の投入などで堅調に推移いたしましたが、主力であるウェディング市場が、ウェディングの小規模化や写真関連支出の減少傾向により苦戦しました。営業企画機能の強化や、オンラインセミナーの充実、フリーランス向けの営業サポート強化などの施策を実施してまいりました。国内一般消費者向け市場は、撮影写真のアウトプット減少の戻りが遅れているなどの影響を受け、自社ブランドであるマイブック、OEM部門とも厳しい状況が継続しております。このような厳しい状況の中、OEM先への提案、様々なキャンペーンやコンテストの実施、マイブックギャラリーの実施、カスタマイズ対応の強化などの施策を実施してまいりました。バーチャル分野では、子会社である株式会社BETの売上が通年寄与し、施策としては、VTuberの獲得費用が上昇する中、効果的なイベントの実施やグッズの共同企画などを行ってまいりました。また、広島、徳島の2か所でVTuberフェスを実施し、地域活性化の取組として一定の成果を出しました。利益面につきましては、生産の効率化を進めましたものの、売上の伸び悩みによる稼働率の低下や原材料価格の上昇などにより、セグメント利益は苦戦いたしました。以上の結果、売上高は3,734,489千円(前連結会計年度比103.2%)、セグメント利益は601,542千円(前連結会計年度比88.8%)となりました。 (空中ディスプレイ事業)当事業におきましては、空中結像技術を用いた新しい画像・映像表現により市場を創造することを目指しており、独自技術により空中結像を可能にする「ASKA3Dプレート」について、ガラス製、樹脂製それぞれを開発、製造、販売しております。営業面につきましては、国内は自社営業を主として、海外は代理店を主として販売を進めております。国内では自社営業に加え、導入事例の拡散やウェビナー、メルマガなど情報発信などにより一定の設置実績を重ね、海外ではアジア市場を中心にガラス製プレートの販売を行いましたが、空中ディスプレイ市場の創造には至らず、売上実績は前年同期並みに留まりました。海外におきましては、中国では代理店が積極的に活動しており、産業用途での開発を進めておりますが、一定の時間を要しております。また、サイネージ向けのセンサーの供給が想定通りに行われていないこともあり、中東など全般的に海外代理店経由の案件獲得が遅れておりますが、センサー供給には目途が立ってきております。加えて、新たに設置したシンガポール、韓国、タイの代理店による案件獲得をサポートしてまいりました。また、当社が従来より保持しております能動系の技術を活用した初期的な試作開発を受託し、その研究を継続しております。製造・開発面では、環境性能に優れた素材での製造開発を進めており、また自社技術開発センターでは中型サイズの品質向上、製造安定化を進め、一定の成果を得ました。また、量産案件を前提とした品質管理体制の強化に継続的に取り組んでまいりました。損益面につきましては、案件ごとの採算向上を進めるとともに、展示会の出展回数の減少による広告宣伝費の減少やテーマ絞り込みによる研究開発費の減少など経費をコントロールいたしましたが、棚卸資産評価の見直しにより多額の棚卸資産評価損の計上を余儀なくされました。その結果、売上高は144,387千円(前連結会計年度比99.0%)、セグメント損失は533,104千円(前連結会計年度は316,966千円の損失)となりました。 以上の結果、売上高は7,263,016千円(前連結会計年度比103.2%)となり、損益面につきましては、フォトブック事業のセグメント利益が苦戦したことや、空中ディスプレイ事業におきまして棚卸資産評価損を売上原価に計上するとともに、減損損失を特別損失に計上したことに加え、特別損失として投資有価証券評価損を計上したことが主な要因となり、経常利益は178,805千円(前連結会計年度比37.7%)、親会社株主に帰属する当期純損失は263,056千円(前連結会計年度は214,441千円の利益)となりました。 ③ キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、自己株式の取得や配当金の支払いがあった一方、営業活動により獲得したキャッシュ・フローが増加したため、前連結会計年度に比べ、21,858千円増加し、1,681,873千円となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において営業活動の結果獲得した資金は、863,027千円(前連結会計年度は615,744千円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失258,282千円、法人税等の支払額145,564千円による資金の減少があったものの、減価償却費375,855千円、棚卸資産の減少310,948千円、投資有価証券評価損230,492千円による資金の増加があったことによるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は、324,626千円(前連結会計年度は702,731千円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出201,690千円、無形固定資産の取得による支出105,599千円による資金の減少があったことによるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において財務活動の結果使用した資金は、516,542千円(前連結会計年度は301,050千円の使用)となりました。これは主に、自己株式の取得による支出400,072千円、配当金の支払額115,032千円による資金の減少があったことによるものであります。 ④ 生産、受注及び販売の状況 a. 生産実績当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 前連結会計年度(自 2023年5月1日至 2024年4月30日)当連結会計年度(自 2024年5月1日至 2025年4月30日)セグメントの名称生産高(千円)前期比(%)生産高(千円)前期比(%)フォトブック事業1,782,477101.21,722,23596.6空中ディスプレイ事業232,42379.075,77832.6合計2,014,90098.01,798,01489.2 (注) 1 金額は、製造原価によっております。2 フューネラル事業は、主に役務提供及び仕入商品の販売であり、生産を伴わないため、生産実績を記載しておりません。 b. 仕入実績当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 前連結会計年度(自 2023年5月1日至 2024年4月30日)当連結会計年度(自 2024年5月1日至 2025年4月30日)セグメントの名称仕入高(千円)前期比(%)仕入高(千円)前期比(%)フューネラル事業814,869104.5761,23593.4合計814,869104.5761,23593.4 (注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。2 金額は、仕入価格によっております。3 フォトブック事業及び空中ディスプレイ事業は、主に生産であり、仕入を伴わないため、仕入実績を記載しておりません。 c. 受注実績フューネラル事業、フォトブック事業、空中ディスプレイ事業とも受注実績はありますが、受注から売上計上までが、フューネラル事業においては概ね1日以内、フォトブック事業においては概ね20日以内、空中ディスプレイ事業においては概ね1か月以内であるため、記載を省略しております。 d. 販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 前連結会計年度(自 2023年5月1日至 2024年4月30日)当連結会計年度(自 2024年5月1日至 2025年4月30日)セグメントの名称販売高(千円)前期比(%)販売高(千円)前期比(%)フューネラル事業3,281,718104.13,389,901103.3フォトブック事業3,611,29299.43,728,726103.3空中ディスプレイ事業145,33676.8144,38799.3合計7,038,347100.97,263,016103.2 (注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合については、総販売実績の10%以上の相手先がないため、記載を省略しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者はこれらの見積りについて、過去の実績や現状を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。また、連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。 ② 当連結会計年度における経営成績等の状況に関する認識等 a. 経営成績等の状況当連結会計年度の経営成績は、売上高7,263,016千円(前連結会計年度比103.2%)、経常利益178,805千円(前連結会計年度比37.7%)、親会社株主に帰属する当期純損失263,056千円(前連結会計年度は214,441千円の利益)となりました。当社グループは経営指標として、売上高増加率と売上高経常利益率を重要視しております。当連結会計年度の売上高増加率は、前連結会計年度と比べるとプラス3.2%であり、売上の伸びとしましては満足できる結果とはなりませんでした。フューネラル事業は全般的に堅調であったものの、葬儀業界向けDXサービスである「tsunagoo」は利用件数は増加している一方、契約件数が想定より伸びておらず、営業を強化して契約獲得を加速化する必要があると考えております。フォトブック事業は全般的に厳しい環境にあると認識しております。プロフェッショナル部門の主要マーケットであるウェディングは件数、規模とも減少傾向にあり、コンシューマ部門におきましては、コロナ禍以降、写真撮影機会の減少の戻りが遅く、デジタルへの移行傾向も持続しております。そんな中、自社営業による契約の積み重ねや、新製品の投入、各種キャンペーンの実施などの施策を講じてまいりましたが、その成果は今一歩と評価しております。今後は、プロフェッショナル部門においては、お客様の人手不足の課題を解消するBPOサービスやレタッチソフトの販売などフォトブック以外の役務収益の拡大を図り、コンシューマ部門ではコミュニティーマーケティングを強化し、各コミュニティーにマイブックを浸透させる方策を進めてまいります。一方、現在活況となっておりますフォトウェディングや、スタジオ写真、建築写真など一般ウェディング以外の市場に向けた売上は順調に計上されました。また、空中ディスプレイ事業につきましては、一定の設置実績は重ねてまいりましたが、前期並みの売上に留まりました。海外においては代理店に依拠しており、案件の長期化が継続し、クロージングに至らない案件が多くありました。また、国内においても問い合わせへの対応が中心となり、ターゲットを絞った営業が十分に行えませんでした。このような状況の中、組織の変更、営業体制の強化、XRチームとの融合により、量産案件の獲得を目指しつつも、空中ディスプレイの未来感や体験価値を提供できるパッケージ販売や、IPを活用したコンシューマ向け製品の開発、戦略パートナーとの提携による市場創造など、これまでとは違った取り組みを進めて、売上の拡大を図っていきたいと考えております。 売上高経常利益率は2.5%となり、前連結会計年度に比べ、4.2ポイントと大きく落としてしまいました。最も大きな要因は、空中ディスプレイ事業におきまして、棚卸資産評価損を大きく計上したことによるものであります。製造の安定化を優先した結果、販売動向と乖離した在庫保有となり大きな反省点となりました。また、フォトブック事業において、原材料費の増加などにより粗利率が下落したことも要因となっております。今後は適切な粗利率を確保するための施策を進めてまいります。空中ディスプレイ事業につきましては、継続してセグメント損失を計上しており、事業化に想定以上の時間を要していることにより、上記の棚卸資産評価損に加え、減損損失の計上を余儀なくされたことは重く受け止めております。売上の増加に加え、適切な在庫の保有、粗利の確保、研究開発テーマの絞り込みなどに取り組んでまいります。 b. キャッシュ・フローの状況の分析キャッシュ・フローの分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載しております。 c. 資本の財源及び資金の流動性についての分析当社グループは、十分な手元流動性を有しており、運転資金及び投資資金は基本的に自己資金で賄うこととしております。当社グループの事業活動における資金需要の主なものは、フォトブック事業における生産設備や空中ディスプレイ事業における生産設備や研究開発費等になります。翌連結会計年度においては、フォトブック事業における印刷機の購入や写真集関連ソフトウェアの開発などの資金需要がありますが、これらは自己資金で賄う予定であります。
事業リスク
- 葬儀施行価格の低下と直葬の増加高齢化社会で葬儀市場は拡大が見込まれるものの、会葬者の減少により葬儀施行価格が低下傾向にあります。遺影写真の単価低下や、遺影写真を作成しない直葬の増加は、フューネラル事業の売上や利益に影響を与える可能性があります。
- 競合激化と新技術の出現フューネラル事業では、現在のところ当社に優位性があるものの、将来的に新たな技術や手法による画像加工サービスが出現した場合、当社のサービスが置き換わる可能性があります。フォトブック事業でも、技術開発力のある企業の参入により競争が激化し、当社の優位性が失われるリスクがあります。
- システム障害と情報漏洩インターネットを利用した事業のため、自然災害やサイバー攻撃などによるシステム障害が発生した場合、事業に大きな影響を与える可能性があります。また、個人情報や顧客情報を扱うため、情報漏洩や紛失が発生した場合には、社会的信用の低下や賠償責任により業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況及び経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社の株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、別段の記載がない限り、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。また、以下の記載は、当社株式への投資に関連するリスクを全て網羅するものではありませんので、ご留意下さい。 (1) 葬儀施行価格の低下傾向の影響等について当社グループのフューネラル事業が対象とする葬儀業界においては、高齢化社会が一段と進行する中でマーケット自体の拡大が見込まれるものの、会葬者の減少により、葬儀施行価格が全般的に低下傾向にあります。当社が取扱う遺影写真等の葬儀施行価格全体に占める割合は相対的に低く、葬儀施行価格の低下の影響は限定的なものと考えており、また、遺影写真自体の高品質化による他社との差別化や葬儀演出関連の新サービスの提案により販売単価の低下を抑制するよう努めております。さらに、画像加工業務の効率化などにより利益率向上にも努めております。しかしながら、このような施策を行ったにもかかわらず、全体的な葬儀施行価格の低下の影響を受け、遺影写真の販売単価の低下が余儀なくされた場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、昨今、お亡くなりになった方を葬儀を行わず直接火葬場へ送る、いわゆる直葬が増加傾向にあり、直葬におきましては遺影写真を作成しないことが多くあります。現在のところ、全体に占める割合は僅少でありますが、将来大きく増加した場合、当社グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (2) 競合の影響について当社グループが、フューネラル事業において主として行っている、遺影写真等画像のデジタル加工、通信出力サービスは、当社が独自に他社に先駆けて開発したものであり、長年培ってきた技術やノウハウによって高い品質を維持するとともに、全国的な自社サポート拠点の設置による安定的なサービス供給体制を構築しており、他社の追随を許さないものとなっております。当サービスにおきましては、全体の遺影写真に対する、フルリモートコントロールによる通信出力を活用したデジタル画像加工が占める割合は現在のところまだ相対的に低く、今後も同方法への切り替え需要が見込めるものと認識しております。現在のところ、当社と類似したサービスを提供している会社はありますが、品質、サポート体制、顧客基盤、新サービス開発力において当社に優位性があるものと認識しております。従いまして、当事業を推進していくうえで、他社との競合が激化するような可能性は低いものと考えておりますが、将来において、新たな技術、手法による遺影写真等の画像加工サービスが開発され、当社が提供するサービスに置き換わるような事象が生じた場合には、当社グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。また、フォトブック事業において提供しております、高品質なオンデマンド写真印刷による、少ロット、低価格の個人向け写真集の作製は、フューネラル事業で蓄積してきた高い画像処理ノウハウや、高度なカラーマネジメント技術、特殊印刷機制御技術など広範囲にわたる技術やノウハウを基として確立した事業であります。当社と同様の事業を行う会社は存在しますが、品質、営業・サポート体制、顧客基盤、新製品開発力において当社に優位性があるものと認識しております。しかしながら将来において、技術開発とマーケティングの両面において能力の高い企業が市場に参入し、競争の激化によって当社の優位性が失われた場合には、当社グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (3) システム障害について当社グループの事業はインターネットなど通信ネットワークを利用しているため、地震や水害等の自然災害、火災・電力供給の停止等の事故あるいはコンピューターウィルス等の外部からの不正な手段によるコンピューターへの侵入等により、通信ネットワークの切断、ネットワーク機器等の作動不能や誤作動等の事態が生じた場合に、当社の事業に大きな影響を与える可能性があります。当社グループにおいては、このようなリスクを回避するため、自動バックアップシステムの構築や、緊急時のシステム対応の徹底、自家発電設備の導入等の対策を講じておりますが、このような対策にもかかわらず何らかの要因でシステムに障害が発生した場合、当社グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (4) 情報資産の管理について当社グループは、事業を遂行するにあたり、個人情報や顧客情報をはじめとする多様な情報資産を取扱うことになります。そうした情報資産の機密保持につきましては、情報を取扱うデータベースへのパスワードによるアクセス制御等セキュリティ対策を整えるほか、徹底した社員へのモラル教育実施や内部監査の強化などを行うことで、当社グループ内部からの漏洩防止に努めるとともに、ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)の認証を取得し、ISMS認証基準に準拠した管理体制による運用を行っており、情報資産の管理体制を強化しております。また、顧客資産の管理につきましては、管理手法の徹底、教育、付保などの対策を講じております。こうした対策にもかかわらず、不測の事態により情報資産の漏洩または紛失が発生した場合、当社グループの社会的信用の低下や賠償の支払などにより、当社グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (5) サービスの展開について当社グループは、新しい写真文化の創造を目指して、常に他社に先駆けて積極的に新サービスを展開する方針であります。新サービスの展開にあたっては、当社において研究開発やシステム開発を行う必要があり、当該開発が様々な要因により時間を要して対応が遅れた場合や、必ずしも当初の想定どおりに進捗しなかった場合には、当社グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。また、開発が想定どおりに進捗した場合であっても、販売網の構築や新サービスの認知に時間がかかることや顧客ニーズに十分応えることができないなどの原因により、収益獲得が想定どおりに進捗しなかった場合には、当社グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (6) 空中ディスプレイ事業について当社グループは、映像画像の新しい表現方法として、空中結像技術を取得し、空中ディスプレイ事業として、事業を開始しました。非常に斬新でユニークな技術であるがゆえに、さらなる技術開発に想定より時間がかかったり、コストがかかる可能性があります。また、空中結像を可能にするプレートの少量生産には成功しており、本格量産段階への移行を進めていますが、量産化が想定どおりに進まない可能性があります。マーケティングが上手く行えなかったり、包括的な提携を行う戦略パートナーとの契約や、販売パートナーの開拓、または製品・技術の認知に時間がかかったり、顧客ニーズに十分応えることができない可能性があります。これらの原因により、収益獲得が想定どおりに進捗しなかった場合には、当社グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。また、当技術は、高輝度、高精細、高い飛び出し距離など優位性を持っておりますが、当技術より優れた技術が出現し、当技術が陳腐化する等の原因により、収益獲得が想定どおりに進捗しなかった場合には、当社グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (7) 海外での事業展開の進捗について当社グループは、フォトブック事業においては、新しい写真文化の創造を目指して、アメリカなど海外に事業を展開する方針であります。また、空中ディスプレイ事業においても、海外市場を含めて営業展開を図っております。海外への事業展開にあたっては、文化、言語、習慣の違いなどからマーケティングに想定以上の時間がかかったり、適切な代理店網の構築が十分にできないことやサービスの認知に想定以上の時間がかかるなどの原因により、収益獲得が想定どおりに進捗しなかった場合には、当社グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (8) 販売代理店との関係について当社グループは、海外におけるフォトブック事業及び空中ディスプレイ事業の展開においては、各エリアごとに販売代理店を設置し、販売代理店と協働して市場の拡大を図っております。何らかの理由により有力な販売代理店との関係が悪化した場合、当社グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (9) 為替変動の影響について当社グループは、フォトブック事業及び空中ディスプレイ事業においては、主に海外代理店を通じての海外展開を図っており、海外向け売上も一定の規模があります。海外向け売上は外貨建て取引が中心であり、急激な円高となった場合は、海外向け売上の採算が悪化し、当社グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (10) 知的財産権について当社グループは、積極的に特許権、商標権等の出願を行い、知的財産権の保全を図っていく方針でありますが、これらの登録出願が認められない可能性があり、そのような場合には当社グループの今後の業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社の知的財産権が侵害された場合には、解決までに多くの時間及び費用が発生するなど、当社グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。当社グループではこれまで知的財産権に関しての侵害訴訟等を提起されておりません。しかしながら、当社グループの事業分野における知的財産権の現況を完全に把握することは非常に困難であり、当社グループが把握できないところで知的財産権を侵害している可能性は否定できません。また、今後当社グループの事業分野における第三者の特許権など知的財産権が新たに成立し、損害賠償または使用差止等の請求を受ける可能性があり、そのような場合には当社グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (11) 生産能力の集中について当社グループは、フューネラル事業の生産能力の約3分の2、フォトブック事業の生産能力のほとんどが広島県広島市の本社及びその周辺に集中しております。これは生産能力の集中による生産設備の高稼動や、効率的な生産体制の構築、生産人員の教育の容易さなど集中させているメリットが十分にあると判断しているためであります。フューネラル事業では、オペレーションセンターを国内3か所(広島・千葉・滋賀)に分けて設置するなど、そのリスクを分散すべく対策をとっておりますが、地震や水害等の自然災害、火災・電力供給の停止等の事故、物流網の障害などが生じた場合、製品・サービスの供給が滞り、当社グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (12) 特定取引先への集中について当社グループは、フォトブック事業において、株式会社NTTドコモへのOEM供給を行っており、一定以上の販売比率となっております。 当連結会計年度末現在、株式会社NTTドコモとは良好かつ安定的な関係を構築しておりますが、同社との取引条件の変更等があった場合、当社グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (13) ベンチャー企業への投資について当社グループは、持続的な成長を実現するために、優秀な技術を有するベンチャー企業に投資を行い、シナジー効果により当社事業が進展することや、ベンチャー企業の成長を通して当社の業績に寄与することを期待しております。そのために、経営者との面談、保有技術の評価、市場性や事業計画の吟味など必要な手続きをとっております。 しかしながら、ベンチャー企業との相乗効果が想定ほど得られなかったり、ベンチャー企業の成長が想定以上の時間がかかるなどの原因により、投資からの収益獲得が想定どおりに進まなかった場合には、当社グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (14) M&Aについて当社グループは、事業拡大等を目的として、M&Aを一つの選択肢として考えております。M&Aの実行に際しては、ビジネスや財務、法務等に関する詳細なデューデリジェンスを行い、リスクの低減に努める方針であり、その方針に基づき2024年4月期において、株式会社BETの全株式を取得いたしました。 しかしながら、これらのデューデリジェンスで想定・確認がされなかった事項がM&A等の実行後に判明あるいは発生した場合、市場環境の変化等により事業展開が想定どおりに進まない場合、のれんの減損処理の必要が生じた場合等には、当社グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (15) 小規模組織であることについて当社グループは、当連結会計年度末現在、取締役6名、監査役3名並びに従業員430名と規模が比較的小さく、社内管理体制もこの規模に応じたものになっております。今後につきましては、事業拡大に伴い人員増強を図り、社内管理体制もあわせて強化・充実させていく方針でありますが、事業の拡大及び人員の増加に適時適切に組織的対応ができなかった場合は、結果として当社グループの事業遂行及び拡大に悪影響を与える可能性があります。また、小規模な組織であるため、業務を特定の個人に依存している場合があります。2018年5月より執行役員を設け、権限委譲を進めており、今後も、さらなる権限委譲や業務の定型化、代替人員の確保・育成などを進める予定でありますが、特定の役職員の社外流出などにより、当社グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (16) ダイバーシティについて当社グループは、持続的な成長を実現するためには、多様な考え方、バックグラウンドを持つ人材がそれぞれの個性を発揮して活躍することによる新たな価値創造が不可欠であり、それを可能にする環境整備が重要と考えております。多様な人材がパフォーマンスを発揮できる制度や環境を醸成できない場合には、当社グループのレピュテーションが損なわれる可能性、優秀な人材を確保できず、多様性がもたらすイノベーション創出が達成できない可能性があり、その結果、当社グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。なお、当社グループの人材育成方針及び社内環境整備については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2)重要なサステナビリティ項目 ①人的資本」に記載のとおりです。