2415

ヒューマンホールディングス(2415)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

サービス業 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • 持株会社体制
    ヒューマンホールディングスは、自らが直接事業を行うのではなく、傘下の子会社を管理・指導する「持株会社」という形態をとっています。これにより、各事業間の連携を強化し、グループ全体のシナジー効果(相乗効果)を最大限に引き出すことを目指しています。グループ経営の効率化と専門性の追求が特徴です。
  • 人材関連事業
    主な収益源の一つは、ヒューマンリソシアなどが展開する人材派遣や人材紹介です。企業が求める人材と、仕事を探す人をマッチングさせることで収益を得ています。また、DXソリューション事業など、企業のデジタルトランスフォーメーションを支援するサービスも提供し、多様なニーズに応えています。
  • 教育・介護事業
    ヒューマンアカデミーによる社会人教育や児童教育、ヒューマンライフケアによるデイサービスや有料老人ホーム運営など、幅広い年齢層を対象とした教育・介護サービスも手掛けています。これらの事業は、社会の変化や高齢化といったマクロトレンドに対応した安定的な収益基盤を形成しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 人材関連事業
    この事業は「Human Resources」セグメントに該当し、売上高595.39億円、営業利益24.32億円と、グループの稼ぎ頭です。人材派遣、人材紹介、DXソリューションなどを手掛け、企業と求職者のマッチングを通じて収益を得ています。特に、景気変動や労働市場の動向に影響を受けやすい特性があります。
  • 教育事業
    この事業は「Education」セグメントに該当し、売上高262.70億円、営業利益8.03億円です。ヒューマンアカデミーを中心に、社会人教育、全日制教育、児童教育、国際人教育、保育事業などを展開しています。少子化の影響を受けつつも、幅広い年齢層と海外展開で対応を図っています。
  • 介護事業
    この事業は「Care」セグメントに該当し、売上高123.31億円、営業利益2.01億円です。ヒューマンライフケアがデイサービス、訪問介護、グループホーム、有料老人ホームなどを運営しています。高齢化社会の進展に伴い需要は高いものの、介護保険制度の改定や人材確保が重要な課題となります。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
HumanResources 事業 595 24 4.1%
Education 事業 263 8 3.1%
Care 事業 123 2 1.6%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,239 文字
3【事業の内容】当社は、持株会社であり、事業間のシナジー効果を引き出すべく、子会社に対する経営指導、管理及びこれに附帯する業務を重要な事業内容としております。なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。(1)人材関連事業人材関連事業については、ヒューマンリソシア株式会社、ヒューマングローバルタレント株式会社で行っております。(2)教育事業教育事業については、ヒューマンアカデミー株式会社、ヒューマンスターチャイルド株式会社、Human Academy Europe SASで行っております。(3)介護事業介護事業については、ヒューマンライフケア株式会社で行っております。(4)その他その他の事業については、ヒューマンプランニング株式会社、ダッシングディバインターナショナル株式会社で行っております。 以上の結果、当社グループは、2025年3月31日現在、当社、連結子会社8社、非連結子会社7社、関連会社2社により構成されており、人材関連事業、教育事業、介護事業及びその他の事業を展開しております。 当社グループの事業における関係会社の位置づけ及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。2025年3月31日現在セグメントの名称主な事業内容会社名人材関連事業人材派遣事業人材紹介事業業務受託事業DXソリューション事業インターネットを活用した転職求人情報サービス事業ヒューマンリソシア株式会社(連結子会社)ヒューマングローバルタレント株式会社(連結子会社)教育事業社会人教育事業全日制教育事業児童教育事業国際人教育事業保育事業ヒューマンアカデミー株式会社(連結子会社)ヒューマンスターチャイルド株式会社(連結子会社)Human Academy Europe SAS(連結子会社)介護事業デイサービス事業居宅介護支援事業訪問介護サービス事業グループホーム事業小規模多機能型居宅介護事業介護付き有料老人ホーム事業ヒューマンライフケア株式会社(連結子会社)その他スポーツ事業ネイルサロン運営事業ヒューマンプランニング株式会社(連結子会社)ダッシングディバインターナショナル株式会社(連結子会社)(注)1. 非連結子会社であるPT.Human Mandiri Indonesia、他6社、並びに関連会社である産経ヒューマンラーニング株式会社、他1社は、記載を省略しております。2.前連結会計年度において連結子会社でありました株式会社エフ・ビー・エスは2024年11月1日付、ヒューマンデジタルコンサルタンツ株式会社は、2025年3月1日付でヒューマンリソシア株式会社に吸収合併されたため、連結の範囲から除外しております。 以上の内容を事業系統図によって示すと、次のとおりであります(2025年3月31日現在)。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
介護事業は公的介護保険法内のサービスが中心であり、法令変更や報酬改定の影響を受けるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 規制
人材派遣・人材紹介事業は厚生労働大臣の許可、介護事業は介護保険法及び関連法令による規制を受ける。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:法的規制の変更や抵触 / 人員(派遣、講師、保育士、介護)の確保困難 / 社会保険料負担の増加
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

ヒューマンホールディングスは、特定の強力なブランド、特許、規制ライセンス、または独占的IPを基盤とした明確な無形資産の優位性を示唆する情報は、公開情報からは確認できません。事業は多岐にわたりますが、個別の事業における強力な無形資産の存在は限定的と考えられます。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

人材紹介や教育サービスなど、顧客がサービス提供者を変える際の切り替えコストは限定的です。しかし、特定の専門職や長期的なキャリア支援においては、担当者との関係性や蓄積された情報が一定のスイッチング・コストを生む可能性はあります。ただし、全体として高いスイッチング・コストを持つとは言えません。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

同社の事業モデルにおいて、ユーザー数が増加することでサービスの価値が指数関数的に高まるようなネットワーク効果は、現時点では確認できません。各事業は個別の顧客との関係性に基づいており、プラットフォーム型のビジネスモデルとは異なります。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

人材派遣や教育事業において、規模の経済によるコスト優位性は限定的です。個別の事業部や地域によっては、効率的な運営により一定のコスト競争力を持つ可能性はありますが、業界全体で圧倒的なコスト優位性を築いているとは言えません。M&Aによる事業拡大はありますが、それが直接的なコスト優位に繋がるかは不明です。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

人材派遣、教育、介護など多岐にわたる事業を展開しており、一定の事業規模は有しています。特に人材派遣や教育分野では、ある程度の市場シェアを持つ可能性があります。しかし、業界全体が非常に細分化されており、特定の分野で圧倒的な寡占状態を築いているとは言えません。効率規模の優位性は限定的です。

  • 多角的な事業展開
    人材、教育、介護といった社会インフラに近い複数の事業を展開している点が強みです。特定の市場変動リスクを分散し、安定した経営基盤を築いています。例えば、教育事業で培ったノウハウを人材育成に活かすなど、事業間のシナジーも期待できます。
  • 教育と人材の連携
    教育事業で専門スキルを習得した修了生を、人材派遣事業を通じて企業に送り出す「育成型派遣」に注力しています。これにより、質の高い人材を安定的に確保できるだけでなく、企業側にも即戦力となる人材を提供できるため、顧客満足度の向上につながっています。
  • 専門性と許認可
    人材派遣や人材紹介、介護事業など、多くの事業が国の許認可や指定を受けて運営されています。これは、事業を行う上での信頼性を示すとともに、新規参入障壁となり、競争優位性の一因となっています。特に介護保険法に基づくサービス提供は、専門性と法令遵守が不可欠です。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針ヒューマングループでは経営理念として、綱領「為世為人」、バリュープロミス「SELFing」を掲げております。綱領為世為人「世のため人のため」私たちの使命は、仕事を通じて社会と人々のために貢献することです。バリュープロミスSELFing自分らしい生き方は、「なりたい自分」を思い描くことからはじまります。自分自身の発見と開発。そうすることで生まれる、社会への貢献。この自分らしさをカタチにする循環を、私たちは「SELFing」と呼んでいます。SELFingは、私たちからすべてのステークホルダーの皆さまへ、提供する価値です。当社グループでは、経営理念に基づき、お客様が学んだことを活かして働き、さらに学べるように、「人を育てる」事業と「人を社会に送り出す」事業とをひとつにしたビジネスモデルを掲げております。 (2) 経営環境、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題現在、地政学的リスクなどによる物価上昇の継続や、米国を中心とした各国の政策動向により世界経済の不確実性は高まっているものの、国内では構造的な人口減少による人手不足を背景に、企業の生産性向上ニーズが高まっております。特に専門性の高い人材の確保や育成、DX推進が必要とされるなど、事業環境は回復基調にあります。当社グループはこのような事業環境において、日本の労働人口減という大きな課題に対して、グループの持つリソースを使い、海外人材の活用、生産性の向上、国内労働力の確保、専門教育・リスキリングの4つの視点から解決を図ることにより、事業の高付加価値化と利益率の向上を目指してまいります。また、当社グループでは、従業員の基本給及び初任給について3年連続賃上げを実施し、2022年度比では全体平均14.6%の賃上げとなる予定です。これらの取り組みにより、各事業において競争力を強化し、企業価値の向上を図るとともに、社会と共に持続的な成長を目指してまいります。この方針のもと、当社グループでは各事業分野において、以下の取り組みを推進してまいります。 ①人材関連事業人材関連事業におきましては、労働者においては働き方や価値観の多様化によりキャリア志向が高まっているなかで、国内労働人口の減少と高齢化が進行しており、求人倍率は高水準となっております。企業においては国内人材の確保と育成に加え、海外人材の活用、DX推進による生産性の向上が課題となっております。このような状況に対処すべく、人材派遣では、スタッフに対する無期雇用の継続的な推進やリスキリングを通じたキャリアアップ支援により、長期安定就業が可能な専門性の高い人材の輩出に注力してまいります。海外ITエンジニアにおいては、海外リクルーティングの強化によりエンジニアを確保し、自社アプリを活用した日本語能力習得のための自社研修を推進いたします。DX推進による生産性向上ニーズに対しては、AIツールやRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)などのデジタルソリューションツールの販売のみならず、DXコンサルティングなど利活用支援に注力してまいります。 ②教育事業教育事業におきましては、社会人教育では、教育訓練給付の拡充などを背景に、雇用確保やキャリアアップのための社会人のリスキリングニーズは今後も拡大していくと見込まれるため、専門実践教育訓練給付金対象講座やオンライン講座の拡充に加え、独自の学習プラットフォームである「ヒューマンアカデミーassist」にAIを活用した学習質問回答機能を実装するなど学習サポートを強化し、キャリア支援やリスキリング支援に取り組んでまいります。 全日制教育事業では、国内若年層の人口が減少する中で、高等教育機関への進学率は高まっております。学習希望者のニーズにマッチしたカレッジの開発を進めるとともに、既存商品の改良を進めてまいります。また、Web出願や出願時期の前倒しなどの取り組みにより、進学希望者が選びやすい環境の構築に注力してまいります。国際人教育事業における日本語教育では、企業における外国人採用の拡大により、地方や海外での日本語学習ニーズが高まっていることから、日本語学校の新規開校に加え、AIやメタバース空間を活用したオンラインキャンパスを開講いたします。保育事業では、引き続き認可保育所を中心に新規開設を進めるとともに、学童保育事業の拡大に取り組んでまいります。また、特別な支援を必要とする子どもたちの自立と成長を地域社会全体で支えるべく、児童発達支援・放課後等デイサービス事業への拡大に取り組んでまいります。 ③介護事業介護事業におきましては、国内における65歳以上の高齢者が3,600万人を超え、総人口に占める割合は2024年に約30%であったものが、2040年には約35%に増加すると試算されております。その一方で、介護サービスの担い手である介護スタッフについては、2026年までに約30万人の不足が見込まれるなど、深刻な人材不足となっております。このような状況に対処すべく、デイサービスや小規模多機能型居宅介護の稼働率向上に加え、ドミナント展開エリアに介護関連サービスの展開を図ってまいります。人材不足に対しては、継続的な処遇改善の実施、キャリアパス制度の改定、DX化による業務効率化を推進することで、人材の確保と定着率の向上に努めてまいります。また、採用を推進するとともに、日本語教育や住まいの斡旋などのサポートにより、海外人材の獲得に注力してまいります。 ④その他の事業スポーツ事業におきましては、プロバスケットボールクラブ「大阪エヴェッサ」において、2026年に開幕するB.LEAGUE PREMIERへの参入に向けて、SNSの活用、ファンクラブイベントの開催を通じてファン・ブースターとの関係を強化し販売単価の向上に努めるとともに、スポンサーへの営業を強化することで、収益力の向上を図ってまいります。ネイルサロン運営事業におきましては、新規顧客獲得のためのメニュー開発に加え、自社研修を通じた人材育成を進めることでサービス品質の向上に努め、収益力の向上を図ってまいります。加えて、自社ブランド商品の開発強化と拡販に注力してまいります。 (3) 目標とする経営指標当社グループは、現状の経営環境を踏まえて、経営効率の改善を目指して利益率の向上を重要課題として、連結売上高経常利益率5%を当面の目標として取り組んでまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針ヒューマングループでは経営理念として、綱領「為世為人」、バリュープロミス「SELFing」を掲げております。綱領為世為人「世のため人のため」私たちの使命は、仕事を通じて社会と人々のために貢献することです。バリュープロミスSELFing自分らしい生き方は、「なりたい自分」を思い描くことからはじまります。自分自身の発見と開発。そうすることで生まれる、社会への貢献。この自分らしさをカタチにする循環を、私たちは「SELFing」と呼んでいます。SELFingは、私たちからすべてのステークホルダーの皆さまへ、提供する価値です。当社グループでは、経営理念に基づき、お客様が学んだことを活かして働き、さらに学べるように、「人を育てる」事業と「人を社会に送り出す」事業とをひとつにしたビジネスモデルを掲げております。 (2) 経営環境、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題現在、地政学的リスクなどによる物価上昇の継続や、米国を中心とした各国の政策動向により世界経済の不確実性は高まっているものの、国内では構造的な人口減少による人手不足を背景に、企業の生産性向上ニーズが高まっております。特に専門性の高い人材の確保や育成、DX推進が必要とされるなど、事業環境は回復基調にあります。当社グループはこのような事業環境において、日本の労働人口減という大きな課題に対して、グループの持つリソースを使い、海外人材の活用、生産性の向上、国内労働力の確保、専門教育・リスキリングの4つの視点から解決を図ることにより、事業の高付加価値化と利益率の向上を目指してまいります。また、当社グループでは、従業員の基本給及び初任給について3年連続賃上げを実施し、2022年度比では全体平均14.6%の賃上げとなる予定です。これらの取り組みにより、各事業において競争力を強化し、企業価値の向上を図るとともに、社会と共に持続的な成長を目指してまいります。この方針のもと、当社グループでは各事業分野において、以下の取り組みを推進してまいります。 ①人材関連事業人材関連事業におきましては、労働者においては働き方や価値観の多様化によりキャリア志向が高まっているなかで、国内労働人口の減少と高齢化が進行しており、求人倍率は高水準となっております。企業においては国内人材の確保と育成に加え、海外人材の活用、DX推進による生産性の向上が課題となっております。このような状況に対処すべく、人材派遣では、スタッフに対する無期雇用の継続的な推進やリスキリングを通じたキャリアアップ支援により、長期安定就業が可能な専門性の高い人材の輩出に注力してまいります。海外ITエンジニアにおいては、海外リクルーティングの強化によりエンジニアを確保し、自社アプリを活用した日本語能力習得のための自社研修を推進いたします。DX推進による生産性向上ニーズに対しては、AIツールやRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)などのデジタルソリューションツールの販売のみならず、DXコンサルティングなど利活用支援に注力してまいります。 ②教育事業教育事業におきましては、社会人教育では、教育訓練給付の拡充などを背景に、雇用確保やキャリアアップのための社会人のリスキリングニーズは今後も拡大していくと見込まれるため、専門実践教育訓練給付金対象講座やオンライン講座の拡充に加え、独自の学習プラットフォームである「ヒューマンアカデミーassist」にAIを活用した学習質問回答機能を実装するなど学習サポートを強化し、キャリア支援やリスキリング支援に取り組んでまいります。 全日制教育事業では、国内若年層の人口が減少する中で、高等教育機関への進学率は高まっております。学習希望者のニーズにマッチしたカレッジの開発を進めるとともに、既存商品の改良を進めてまいります。また、Web出願や出願時期の前倒しなどの取り組みにより、進学希望者が選びやすい環境の構築に注力してまいります。国際人教育事業における日本語教育では、企業における外国人採用の拡大により、地方や海外での日本語学習ニーズが高まっていることから、日本語学校の新規開校に加え、AIやメタバース空間を活用したオンラインキャンパスを開講いたします。保育事業では、引き続き認可保育所を中心に新規開設を進めるとともに、学童保育事業の拡大に取り組んでまいります。また、特別な支援を必要とする子どもたちの自立と成長を地域社会全体で支えるべく、児童発達支援・放課後等デイサービス事業への拡大に取り組んでまいります。 ③介護事業介護事業におきましては、国内における65歳以上の高齢者が3,600万人を超え、総人口に占める割合は2024年に約30%であったものが、2040年には約35%に増加すると試算されております。その一方で、介護サービスの担い手である介護スタッフについては、2026年までに約30万人の不足が見込まれるなど、深刻な人材不足となっております。このような状況に対処すべく、デイサービスや小規模多機能型居宅介護の稼働率向上に加え、ドミナント展開エリアに介護関連サービスの展開を図ってまいります。人材不足に対しては、継続的な処遇改善の実施、キャリアパス制度の改定、DX化による業務効率化を推進することで、人材の確保と定着率の向上に努めてまいります。また、採用を推進するとともに、日本語教育や住まいの斡旋などのサポートにより、海外人材の獲得に注力してまいります。 ④その他の事業スポーツ事業におきましては、プロバスケットボールクラブ「大阪エヴェッサ」において、2026年に開幕するB.LEAGUE PREMIERへの参入に向けて、SNSの活用、ファンクラブイベントの開催を通じてファン・ブースターとの関係を強化し販売単価の向上に努めるとともに、スポンサーへの営業を強化することで、収益力の向上を図ってまいります。ネイルサロン運営事業におきましては、新規顧客獲得のためのメニュー開発に加え、自社研修を通じた人材育成を進めることでサービス品質の向上に努め、収益力の向上を図ってまいります。加えて、自社ブランド商品の開発強化と拡販に注力してまいります。 (3) 目標とする経営指標当社グループは、現状の経営環境を踏まえて、経営効率の改善を目指して利益率の向上を重要課題として、連結売上高経常利益率5%を当面の目標として取り組んでまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況当期におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善などを背景に景気は緩やかな回復基調となりましたが、為替相場の不安定な動きや地政学的リスクの高まりなどによる物価上昇、米国の今後の政策動向など、依然として先行き不透明な状態が続いております。当社グループを取り巻く事業環境は、人材関連事業におきましては、国内労働力人口の減少に伴い企業の人手不足が深刻化しており、特にIT分野における人材不足は喫緊の課題となっております。各企業においては人的投資による社員のスキルアップが進められており、人材サービス企業においてもリスキリングやキャリアアップ支援による人材の育成が求められております。教育事業におきましては、社会人向け教育においては、自動化技術の進歩などデジタル技術の発展を背景に、従来職種からのキャリアアップを視野に入れたリスキリング需要が高まっております。若年層向け教育においては、若者の価値観が自分らしい生き方や働き方を重視する方向へ変化しており、自分らしさを実現するための学習ニーズにマッチした商品開発や専門性の高いコンテンツの提供が求められております。介護事業におきましては、国内における65歳以上の高齢者は3,600万人を超えており、特に都市部では75歳以上人口が急速に増加しております。高齢者が住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう、地域包括ケアシステムの構築が推進されている一方で、介護人材不足は依然として深刻な状況であり、介護人材の確保が社会課題となっております。このような状況において、当社グループでは、「事業の高付加価値化と利益率の向上」を成長戦略のテーマとし、教育を中心としたビジネスモデルの強化、DX推進による業務効率化と高付加価値ビジネスの創造、事業戦略に則したM&A推進に注力するとともに、綱領「為世為人」、バリュープロミス「SELFing」から成る当社グループの経営理念に基づき、社会と人々に貢献すべく「人を育てる」事業、「人を社会に送り出す」事業を中心としたビジネスモデルの強化・発展に取り組みました。 以上の結果といたしまして、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。 a.財政状態当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ、440百万円減少し、50,743百万円となりました。当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ、2,403百万円減少し、32,647百万円となりました。当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ、1,963百万円増加し、18,096百万円となりました。 b.経営成績当連結会計年度末の経営成績は、売上高は、前期比4.6%増の100,328百万円となりました。利益面では、営業利益は前期比8.1%増の3,404百万円、経常利益は前期比8.6%増の3,576百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比20.8%増の2,607百万円となりました。 セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。なお、連結子会社の合併に伴うセグメント区分の変更により、その他の事業に含まれていたIT事業を除外したことから、セグメント変更後の区分に基づいた前期実績を用いて前期比較を実施しております。 (人材関連事業)人材関連事業におきましては、人材派遣では、堅調な人材需要を背景に就業スタッフ数が増加したことに加え、継続して取り組んでいる単価改定の効果から、売上が増加いたしました。DXソリューションでは、海外ITエンジニアの派遣先への受入を推進したことから、稼働者数が増加いたしました。RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)やAIなどの自動化ツールの利活用支援を行うデジタルソリューションサービスでは、RPAの開発支援などの受託案件が増加したことから好調に推移いたしました。業務受託では、行政関連や医療事業関連の受託案件が増加したことから好調に推移いたしました。この結果、人材関連事業の売上高は前期比5.4%増の59,539百万円、営業利益は前期比44.8%増の2,432百万円となりました。(教育事業)教育事業におきましては、独自の学習プラットフォームである「ヒューマンアカデミーassist」を活用し、「SELFing」を通じたキャリアカウンセリングなどの学習サポートを強化することでサービス品質の向上に注力いたしました。また、11月には文部科学省の認定する登録日本語教員養成機関として日本語教師養成講座を提供しているヒューマンアカデミーの全国28校舎が、登録実践研修機関として全国28校舎に加えヒューマンアカデミー日本語学校2校舎が審査を通過し、登録されました。社会人教育事業では、5月にヒューマンアカデミー町田モディ校(東京都)をはじめ、合計5校を開校いたしました。日本語教師が国家資格となることを背景に日本語教師養成講座の契約数が、リスキリング需要の拡大などを受けてキャリアコンサルタント養成講座の契約数がそれぞれ増加いたしました。全日制教育事業では、4月に総合学園ヒューマンアカデミー岡山校を開校いたしました。動画クリエイターカレッジやeスポーツカレッジ、チャイルドケアカレッジでは在校生数が増加いたしましたが、パフォーミングアーツカレッジやゲームカレッジにおいては在校生数が減少したことにより、全体の在校生数が減少となりました。児童教育事業では、こどもプログラミング教室の在籍者数は増加いたしましたが、主力であるロボット教室の在籍者数が減少したことにより、全体の在籍者数が減少となりました。国際人教育事業では、在留外国人の増加を背景に、日本語学校の在籍者数が大幅に増加いたしました。また、4月にヒューマンアカデミー日本語学校神戸校を開校し、サービス提供を開始いたしました。保育事業では、4月に鶴ヶ峰ナーサリー(神奈川県)を含む3ヶ所の認可保育所を開設いたしました。また、都市部における学童待機児童問題への対応として、4月にスターチャイルド学童クラブ千駄木校(東京都)を開設し、学童保育事業を開始いたしました。この結果、教育事業の売上高は前期比2.6%増の26,270百万円となりましたが、営業利益は全日制教育事業の在籍者減少や行政関連売上が減少したことなどにより、前期比23.3%減の802百万円となりました。 (介護事業)介護事業におきましては、採用強化により人員確保に注力するとともに、介護スタッフの働き方改革への取り組み推進や定期面談の実施、研修制度の拡充などにより、定着率の向上に努めました。小規模多機能型居宅介護施設においては、営業体制の強化により稼働率が改善いたしました。グループホームでは、前期に開設した施設を中心に利用者数が増加いたしました。デイサービスでは、介護スタッフの採用を進め、各施設の人員配置を強化したことから、稼働率が改善いたしました。この結果、介護事業の売上高は、前期比5.2%増の12,330百万円となりましたが、営業利益は処遇改善による人件費率の上昇などにより前期比14.5%減の200百万円となりました。 (その他の事業)スポーツ事業におきましては、クラブ創設20年となるプロバスケットボールクラブ「大阪エヴェッサ」において、ファンクラブ限定イベントの実施など、各種マーケティング施策を強化したことから、チケット販売数やファンクラブ会員数が増加いたしました。ネイルサロン運営事業におきましては、店舗運営では、ネイリストの採用と育成に注力し、サービス品質の向上に努めることで、固定客の獲得に注力いたしました。商品販売では、自社ブランド商品の開発と拡販に努めました。この結果、その他の事業の売上高は、前期比8.0%増の2,179百万円となりましたが、利益面では、スポーツ事業において、クラブ強化などの投資を実施したことなどから、184百万円の営業損失(前期は58百万円の営業利益)となりました。 ②生産、受注及び販売の実績a.提供能力当連結会計年度における人材関連事業の派遣労働者の登録者数は、次のとおりであります。2024年3月31日現在(人)増加数(人)減少数(人)2025年3月31日現在(人)527,29818,3362,626543,008(注)減少数につきましては、当連結会計年度において、稼働見込みのない登録派遣スタッフの登録を抹消したものであります。 前連結会計年度における人材関連事業の派遣労働者の登録者数は、次のとおりであります。2023年3月31日現在(人)増加数(人)減少数(人)2024年3月31日現在(人)510,63019,2822,614527,298(注)減少数につきましては、当連結会計年度において、稼働見込みのない登録派遣スタッフの登録を抹消したものであります。 教育事業における受講生を収容できる教室数及び収容座席数は、次のとおりであります。 2024年3月31日現在2025年3月31日現在教室数(室)収容座席数(席)教室数(室)前期比(%)収容座席数(席)前期比(%)北海道・東北地区3861438100.0614100.0関東地区2164,079232107.44,294105.3中部地区6299668109.71,074107.8近畿地区1583,21615799.43,15598.1中国・四国地区3542236102.9436103.3九州・沖縄地区861,4228598.81,40698.9海外(フランス)81598100.0159100.0合計60310,908624103.511,138102.1 b.受注実績該当事項はありません。c.販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前期比(%)販売高(千円)構成比(%)販売高(千円)構成比(%)人材関連事業 人材派遣事業47,715,45049.849,535,35749.4103.8DXソリューション事業(注)4,402,1724.64,738,9464.7107.7業務受託事業2,514,8512.63,006,9153.0119.6人材紹介事業1,431,1851.51,778,1341.8124.2その他附帯事業437,5310.5479,6600.4109.6小計56,501,19059.059,539,01359.3105.4教育事業 社会人教育事業8,197,6678.68,189,9058.299.9全日制教育事業7,267,2857.66,466,6806.489.0児童教育事業1,775,2071.81,755,2021.898.9国際人教育事業2,909,5953.03,544,4563.5121.8保育事業5,443,3735.76,313,8496.3116.0小計25,593,12826.726,270,09326.2102.6介護事業11,723,95012.212,330,86012.3105.2その他2,017,6532.12,179,2702.2108.0合計95,835,922100.0100,319,239100.0104.7(注)当連結会計年度より、従来「人材派遣事業」、「業務受託事業」、「その他付帯事業」に含めておりました「DXソリューション事業」については、主力事業として管理区分を作成し独立表示しております。この表示方法の変更を反映させるために、前連結会計年度について実績の組替えを行っております。 人材関連事業における派遣スタッフ及び期間スタッフの月平均稼働人数は、次のとおりであります。  前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日) 当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前期比(%)月平均稼働スタッフ数13,050人13,258101.6 教育事業における受講生の月平均人数は、次のとおりであります。  前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日) 当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前期比(%)月平均受講生数18,096人19,384107.1 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、以下のとおりであります。 (売上)当連結会計年度の売上高は、全事業において増収となったことから、前連結会計年度の95,895百万円から4,433百万円増加し、100,328百万円となりました。 (営業利益)当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度の3,149百万円から255百万円増加し、3,404百万円となりました。また、売上高営業利益率は、3.4%となりました。 (経常利益)当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度の3,294百万円から281百万円増加し、3,576百万円となりました。また、売上高経常利益率は、3.6%となりました。 (親会社株主に帰属する当期純利益)当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度の2,157百万円から449百万円増加し、2,607百万円となりました。また、売上高当期純利益率は、2.6%となりました。 セグメント毎の経営成績に関しましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。 ③キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報(キャッシュ・フロー)当社グループでは、教育事業におきましては前受金として役務提供前に資金を収受し、人材関連事業及び介護事業におきましては役務提供後に売掛金の回収を行っており、それぞれキャッシュ・インの時期が異なっております。当社グループは、キャッシュマネジメントシステム(CMS)を導入しており、子会社の余剰資金を当社において集中管理し、運転資金または設備投資資金を必要とする子会社に配分して、当社グループの資金をできる限り効率的に活用しております。また、グループ全体の資金需要に応じて必要な調達も行っており、その結果、有利子負債の残高は9,804百万円となり、前連結会計年度末の10,620百万円から816百万円(前期比7.7%)減少いたしました。 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,311百万円減少し、27,836百万円となりました。当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は、以下のとおりであります。a.営業活動によるキャッシュ・フロー当連結会計年度における営業活動による資金の増加は、1,523百万円となりました(前期は4,621百万円の増加)。これは主に、未払金減少が1,175百万円、法人税等支払が1,078百万円あったものの、税金等調整前当期純利益が3,633百万円あったことによるものであります。b.投資活動によるキャッシュ・フロー当連結会計年度における投資活動による資金の減少は、1,378百万円となりました(前期は1,233百万円の減少)。これは主に、教育事業の校舎の改修、保育事業の事業所の開設等の設備投資によるものであります。c.財務活動によるキャッシュ・フロー当連結会計年度における財務活動による資金の減少は、1,464百万円となりました(前期は1,426百万円の減少)。これは、長期借入金により3,000百万円を調達したものの、長期借入金の返済が3,815百万円、配当金の支払が648百万円あったことによるものであります。 (資本の財源及び資金の流動性)当社グループの運転資金需要の主なものは、派遣スタッフの給与のほか、販売費及び一般管理費等の営業経費であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、事業の買収等によるものであります。当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資、事業の買収等の資金の調達につきましては、自己資金及び金融機関からの長期借入を基本としております。なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は9,804百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、27,836百万円となっております。 なお、当社グループの主な経営指標は、次のとおりであります。 2023年3月期2024年3月期2025年3月期自己資本比率(%)30.231.535.7時価ベースの自己資本比率(%)20.627.532.5キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)4.52.36.4インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)87.6126.830.5(注)1.自己資本比率:自己資本/総資産時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フローインタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い2.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。3.株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。4.キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。

事業リスク

  • 法的規制の変更
    人材派遣、人材紹介、介護事業など、多くの事業が労働者派遣法や職業安定法、介護保険法といった法的規制の対象です。これらの法律が改正されたり、規制に抵触する事態が発生したりした場合、事業許可の取り消しや業務停止命令を受け、業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
  • 人材確保の困難
    人材派遣事業における派遣スタッフ、教育事業における専門講師、保育事業における保育士、介護事業における介護スタッフの確保は、事業運営の生命線です。雇用情勢の変化や少子高齢化の進行により、必要な人材を十分に確保できなくなった場合、事業規模の維持・拡大が困難となり、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 社会保険料の負担増
    現行の社会保険制度において、派遣スタッフの社会保険加入を徹底しています。今後、社会保険制度が改正され、会社が負担する社会保険料が大幅に増加した場合、人件費の増加を通じて、グループ全体の業績に影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|3,658 文字
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2025年6月27日)現在において、当社グループが判断したものであります。 ①法的規制等について当社グループの事業の中には、行政、政府機関などの許可または指定を受けているものがあります。また、消費者契約法やその他の一般的な法規制の適用も受けております。これらについて、当局による法改正がなされた場合、あるいは万一これらの規制に抵触する事態が生じた場合には、当社グループの事業活動が制限される可能性があります。 a.人材派遣について人材派遣事業におきましては、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」(以下、「労働者派遣法」)に基づき、主として一般労働者派遣事業として、厚生労働大臣の許可を受けて行っております。労働者派遣法は、労働者派遣事業の適正な運営を確保するために設けられた欠格事由に該当した場合や、法令に違反した場合に、事業許可の取り消しもしくは、業務停止などが命じられることが規定されております。当社グループは、コンプライアンス部や内部監査室により、関連法規の遵守状況の確認を行うとともに、徹底した社員教育にも努めておりますが、当社グループ各社もしくは役職員による重大な法令違反が発生し、事業許可の取り消しや業務停止が命じられた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 b.人材紹介について人材紹介事業におきましては、職業安定法に基づき、有料職業紹介事業として、厚生労働大臣の許可を受けて行っております。職業安定法には、職業紹介事業の適正な運営を確保するために設けられた欠格事由に該当した場合や、当該許可の取消事由に該当した場合に、厚生労働大臣により事業許可の取り消しが行われ、事業の停止が命じられることが規定されております。当社グループは、コンプライアンス部や内部監査室により、関連法規の遵守状況の確認を行うとともに、徹底した社員教育にも努めておりますが、当社グループ各社もしくは役職員による重大な法令違反が発生し、事業許可の取り消しや業務停止が命じられた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 c.介護保険法等について介護事業におきましては、公的介護保険法内のサービスが中心であり、サービス内容、報酬、事業所展開、運営及びその他事業全般に関して、介護保険法及び各関連法令などによる法的規制を受けております。今後、法令の変更や報酬改定により、サービスの設計や料金体系の見直しが必要となった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ②人員の確保についてa.派遣スタッフの確保について人材派遣事業におきましては、その事業の性質上、派遣スタッフの確保が非常に重要であります。登録スタッフの募集は、インターネットや新聞、雑誌などの広告によるものをはじめ、教育事業との連携により、専門知識を身に付けた修了生への働きかけを行い、実社会に送り出す育成型派遣にも注力しております。また、給与や福利厚生面の充実、教育・研修などの実施によるスキル向上のサポートなどにより、派遣スタッフの満足度を高め、安定確保に努めております。しかしながら、雇用情勢や労働需給の変化により、派遣需要に対して十分なスタッフの確保を行えなかった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 b.講師の確保について教育事業におきましては、業界直結型の講座を展開しているため、業界の第一線で活躍する人物に講師を依頼することを原則としております。社会的ニーズの高い講座を開発するよう努めておりますが、専門性の高い講座については、講師として教授できる人物の採用が困難な場合があります。このように人材の確保が困難となった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 c.保育士の確保について保育事業におきましては、保育士などの資格保有者の人材確保が非常に重要であります。当社グループでは、年間研修計画に基づく研修の実施やOJTによる人材育成により、保育士の採用・育成・定着を図ってまいりますが、今後保育士の確保が困難となった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 d.介護スタッフの確保について介護事業におきましては、事業規模を維持・拡大していくため、人材の確保が非常に重要であります。当社グループでは、介護スタッフを育成するとともに、中途採用を中心とした労働力の確保及び定着率向上のため、社内資格を設置し、教育研修制度を充実させるなどの取り組みを積極的に行っております。しかしながら、介護スタッフの確保や配置が進まない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ③社会保険料の負担について当社グループでは、現行の社会保険制度において社会保険加入対象者となる派遣スタッフの完全加入を徹底しております。今後、社会保険制度の改正により会社負担金額が大幅に上昇する場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ④少子化について当社グループの教育事業においては、主要顧客層が比較的若年層に集中しております。そのため、幼児から高齢者まで幅広い年齢層を対象に、それぞれのニーズに応じた教育商品の開発を推進するとともに、新たなマーケットとして海外展開にも着手し、国内の少子化に対応した施策を進めております。しかしながら、今後、日本における少子化が、予想を大幅に超えて急速に進行し、教育市場全体が著しく縮小した場合は、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤人材の確保と育成について当社グループは、持続的な事業の成長を実現させるため、継続した人材の確保が必要であると考えております。特に、経営戦略や組織運営といったマネジメント能力に優れた人材の確保、育成を継続的に推進していくとともに、新卒採用や中途採用に努めております。また、教育研修体制の整備に加え、継続的な賃上げを図ることで、人材の育成と定着に努めてまいります。しかしながら、今後、採用環境の変化などにより、人材の確保、育成が計画通りに行えない場合には、長期的視点から、事業展開、業績及び成長見通しに大きな影響を及ぼす可能性があります。 ⑥海外での事業活動について当社グループは、今後経済発展が見込まれる新興国を中心とした事業拡大を事業戦略の一つとしています。しかしながら海外では、予期しない法規制の変更、経済情勢の変動、テロ・戦争・その他の要因による社会的または政治的混乱などのリスクが存在します。こうしたリスクが顕在化した場合、事業活動の継続が困難になるおそれがあるため、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦M&A(企業買収)について当社グループは、事業拡大を加速させるうえで有効な手段となる場合や、市場において短期間で優位性の確立が見込める場合などには、M&Aを有効に活用する方針です。M&A実施に当たっては、市場動向や顧客のニーズ、対象企業の業績、財務状況、契約関係などについて十分に事前審査を行ったうえで可否を判断いたします。しかしながら、買収後の想定外の事態の発生や、市場動向の著しい変化により、買収事業が計画通りに展開することができず、その企業の収益性が著しく低下した場合、当社グループの業績や成長見通し及び事業展開などに大きな影響を及ぼす可能性があります。 ⑧個人情報の取扱いについて当社グループにおきましては、人材関連事業における派遣スタッフなどの個人情報、教育事業における受講生の個人情報、介護事業における利用者の個人情報を取り扱っております。当社及びグループ各社は、個人情報を適切に取扱い、その安全性を確保することを目的として、「プライバシーマーク」(認定機関 一般財団法人日本情報経済社会推進協会)の認証を取得し、「個人情報保護方針」、「個人情報保護規程」に基づき、定期的な従業員教育を実施するなど、管理体制強化を推進しております。しかしながら、何らかの原因により、個人情報の漏えいや不正使用などの事態が発生した場合、損害賠償請求や社会的信用の失墜などにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑨自然災害や感染症の発生について当社グループが事業活動を行う地域において、大規模な地震・台風などの自然災害や感染症などの発生により、当社グループの顧客や従業員に人的被害が発生した場合や、校舎・施設などに損害が生じた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

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