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ケア21(2373)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

サービス業 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • 多角的な介護サービス
    ケア21グループは、訪問介護、デイサービス、有料老人ホーム、グループホームといった幅広い介護サービスを提供しています。これにより、利用者の状態やニーズに合わせた多様な選択肢を提供し、安定的な収益源を確保しています。
  • 周辺事業による収益補完
    介護事業だけでなく、障がい者雇用促進のための特例子会社運営、介護人材の教育・派遣、施設内給食、訪問看護、福祉用具の販売・貸与、住宅改修など、介護周辺事業も展開しています。これにより、介護保険制度の改定リスクを分散し、事業の安定性を高めています。
  • 介護保険制度に準拠
    主な収益は介護保険法に基づくサービス提供から得られており、サービス対価の大部分(7~9割)が介護保険から給付されます。これにより、利用者の自己負担を抑えつつ、安定した事業運営が可能です。ただし、介護報酬の改定が収益に直接影響を与える可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 在宅系介護事業
    訪問介護、居宅介護支援、デイサービス、小規模多機能型居宅介護など、利用者の自宅や身近な場所で提供されるサービスです。売上高は150.37688億円で、利用者の自宅での生活を支える重要な事業であり、高齢化社会においてニーズが高い分野です。
  • 施設系介護事業
    介護付き有料老人ホームやグループホームなど、入居型の施設で提供される介護サービスです。売上高は255.85582億円で、在宅での生活が困難になった高齢者に対して、専門的なケアと生活支援を提供しており、安定した収益基盤となっています。
  • その他事業
    保育施設の運営、障がい者雇用促進のための軽作業請負、介護人材の教育・派遣、施設内給食、訪問看護、福祉用具の販売・貸与、住宅改修など、介護周辺の多角的な事業が含まれます。これらの事業は、介護事業を補完し、収益源の多様化とリスク分散に貢献しています。
2025-10 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
HomeBasedCare 事業 150
FacilityBasedCare 事業 256
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|3,576 文字
3【事業の内容】(1)事業の概要について 当社グループは、当社、連結子会社(株式会社サポート21、株式会社EE21及びその子会社1社、株式会社美味しい料理、株式会社ケア21メディカル、株式会社たのしい職場、株式会社ケア21ライフプラス、並びにその他子会社5社)及び持分法適用会社2社の計15社で構成されております。 当社は、介護保険法に基づく訪問介護サービス、居宅介護支援サービス、デイサービス、小規模多機能型居宅介護、施設介護サービス(介護付き有料老人ホーム、グループホーム)、保育施設の運営、福祉用具の販売・貸与及び住宅改修を主たる業務としております。 株式会社サポート21は障がいを持つ方々に雇用の場を創出するため2006年5月に設立した障害者雇用促進法に定める「特例子会社」であります。事務や清掃などの軽作業の請負を主たる業務としております。 株式会社EE21は、当社の今後の事業展開において、当社グループの業容拡大に必要不可欠な事業である、介護人財の教育事業並びに紹介・派遣事業を行っております。 株式会社美味しい料理は、主に当社施設(有料老人ホーム)内での給食事業を主たる業務としております。 株式会社ケア21メディカルは、当社が提供している介護サービスと併せ、訪問看護事業を主たる業務としております。 株式会社たのしい職場は、就労継続支援A型事業を主たる業務としております。 株式会社ケア21ライフプラスは、当連結会計年度において会社分割により当社の一部事業(福祉用具の販売及び貸与、住宅改修事業)を譲り受けました。 (2)報告セグメントの種類について① 在宅系介護事業・訪問介護サービス(ホームヘルプサービス) 訪問介護(ホームヘルプサービス)とは、利用者の居宅において介護福祉士(※1)又は訪問介護員(ホームヘルパー)(※2)が行う入浴、排泄、食事等の介護その他日常生活上のお世話を行うサービスをいいます。これは、おむつ交換・入浴介助・食事介助・散歩・通院介助等を行う身体介護及び掃除・洗濯・調理・買い物等を行う生活援助に分けられます。 当社では、ホームヘルパー等の安定的確保及び定期的な研修を通じての質の向上を常に心がけ、24時間365日体制でご利用者に満足頂けるサービスを提供しております。・居宅介護支援サービス 居宅介護支援とは、介護支援専門員(ケアマネジャー)(※3)が、利用者の心身の状況、家族の希望等を勘案して居宅サービス計画(ケアプラン)を作成すること及び同計画に基づくサービスの提供が確保されるようサービス事業者との連絡調整を行うサービスをいいます。・在宅系その他 在宅系介護事業としてその他に、通所介護計画に基づき、要介護者等にデイサービスセンターに通っていただき日常生活上のお世話及び機能訓練を行うデイサービス(通所介護)、及びご利用者のご要望に応じて宿泊と訪問を組み合わせた柔軟な介護サービスの提供が可能な小規模多機能型居宅介護を運営しております。 ② 施設系介護事業・施設介護サービス 施設介護とは、特定施設サービス計画に基づき、要介護者等に入浴・排泄・食事等の介護、生活等に関する相談・助言等の日常生活上のお世話や、機能訓練・療養上のお世話を行う介護付き有料老人ホーム(特定施設入居者生活介護)と認知症対応型共同生活介護計画に基づき、認知症の要介護者等に、共同生活住居において、家庭的な環境と地域住民との交流の下で入浴・排泄・食事等の介護その他の日常生活上のお世話及び機能訓練を行うグループホーム(認知症対応型共同生活介護)をいいます。 ③ その他・保育施設の運営 児童福祉法に基づき都道府県知事等が設置を認可した施設である認可保育所、及び2015年4月にスタートした子ども・子育て支援新制度の1事業である小規模認可保育所を運営しております。・その他 連結子会社の株式会社サポート21では、事務や清掃などの軽作業の請負を行っております。 連結子会社の株式会社EE21では、介護人財の教育事業並びに紹介・派遣事業を行っております。 連結子会社の株式会社美味しい料理では、ダイニング事業(給食・配食サービス)を行っております。 連結子会社の株式会社ケア21メディカルでは、訪問看護サービス及び訪問診療・訪問歯科等のサポートを行っております。 連結子会社の株式会社たのしい職場では、就労継続支援A型事業を行っております。 連結子会社の株式会社ケア21ライフプラスでは、車イスや特殊寝台(ベッド)をはじめとした福祉用具の販売及び貸与、手すりの取付等の住宅改修を行っております。(※1)介護福祉士・・・・・・・高齢者及び心身障害者のお世話又は相談ができる国家資格で、介護保険法に基づく訪問介護もできます。(※2)訪問介護員・・・・・・・(ホームヘルパー)利用者の家庭を訪問し、介護、家事、関係機関との連絡、介護に関する相談、助言を行うものであります。介護保険法に基づく訪問介護をするには介護職員初任者研修以上の研修が条件となります。(※3)介護支援専門員・・・・・(ケアマネジャー)要介護認定申請の代行及び認定調査やケアプランの作成、各サービス事業者との連絡調整を行うために必要となる専門資格です。  以上の内容を事業系統図によって示すと次のとおりであります。 (3)介護保険法について 「介護保険法」は、高齢化社会の到来に備え介護を社会全体で支える仕組みとして、2000年4月より施行されました。 介護保険は市町村及び特別区を保険者とし、区域内に住所を有する65歳以上の者及び40歳以上65歳未満の医療保険加入者を被保険者としております。そして、被保険者のうち、要介護認定を受けた者が居宅介護支援事業者、又は地域包括支援センターの作成する居宅サービス計画(ケアプラン)に従い、指定居宅サービス事業者からサービスを受けることができます。このサービス対価のうち、9割から7割は介護保険から給付されるため1割から3割が自己負担額となります。ただし、居宅サービス計画(ケアプラン)に関しては全額介護保険から給付されます。 介護保険から給付されるサービス対価の事業者への支払は、市(区)町村から委託を受けて国民健康保険団体連合会(注)が行います。(注)国民健康保険団体連合会・・・国民健康保険の保険者(市(区)町村及び国民健康保険組合の各組合)の連合体で、共同して目的を達成するために、国民健康保険法の規定に基づいて設立される公法人。都道府県ごとに設置されております。 居宅サービス事業及び居宅介護支援事業を行うには、都道府県知事又は市(区)町村長の指定(開設許可)が必要であり、また介護保険からの給付対象となるサービスにおいて、当社グループが現在提供しているサービスは以下の通りとなります。居宅サービス介護予防サービス・・・・・・・・訪問介護、(介護予防)訪問看護、通所介護(デイサービス)、(介護予防)特定施設入居者生活介護、(介護予防)福祉用具貸与、特定(介護予防)福祉用具販売地域密着型サービス地域密着型介護予防サービス・・・(介護予防)認知症対応型共同生活介護、(介護予防)小規模多機能型居宅介護、(介護予防)認知症対応型通所介護その他・・・・・・・・・・・・・居宅介護支援、介護予防支援、居宅介護(介護予防)住宅改修、介護予防・日常生活支援総合事業 (注) 2018年4月より「介護予防訪問介護、介護予防通所介護」は、「介護予防・日常生活支援総合事業」に移行いたしました。 (4)総合支援法による障害者・障害児への保健福祉サービス(障害者総合支援法、児童福祉法) 障害福祉サービスは2003年4月の「支援費制度」の導入によりスタートし、2006年4月に「障害者自立支援法」、2013年4月に「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(障害者総合支援法)」と変更され、障害者の範囲、支援の拡充が行われました。※18歳未満の障害児に対しては「児童福祉法」を根拠としています。 サービスの対価は、負担能力に応じ、個々に自己負担額が保険者により決められ、自己負担額を控除した残りのサービス対価が、市(区)町村から委託を受けた国民健康保険団体連合会を通じ事業者に支払われます。 給付対象となるサービスにおいて、当社グループが現在提供しているサービスは以下の通りとなります。 障害福祉サービス・・・居宅介護、重度訪問介護、同行援護、短期入所、生活介護、就労継続支援児童通所支援・・・・・児童発達支援、放課後等デイサービス地域生活支援事業・・・移動支援、相談支援、日常生活用具の給付その他・・・・・・・・補装具費

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
介護報酬が介護保険制度により3年ごとに改定され、引き下げリスクがあるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 規制
介護保険法、障害者総合支援法、老人福祉法などに基づく許認可・指定が必要。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 低い(分散)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか ディフェンシブ
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 成長投資
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:介護報酬の引き下げ等の介護保険制度改定 / 有資格者を中心とした人財確保の困難 / 競合激化による競争優位性の低下
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 5 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

公開情報からは、ケア21独自の強力なブランド、特許、規制ライセンス、または独占的IPを示す具体的な情報は確認できませんでした。事業内容から推測される無形資産の優位性は限定的と考えられます。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

介護サービスは、利用者の身体状況や家族のニーズに合わせた個別性が高く、一度契約した事業者を変更するには、情報収集や手続きの手間が発生します。しかし、サービス内容の標準化が進めば、スイッチング・コストは低下する可能性があります。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

ケア21の事業モデルにおいて、ユーザー数の増加がサービス価値を直接的に高めるネットワーク効果は、現時点では確認できません。各事業所が独立してサービスを提供する性質が強いと考えられます。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

介護業界全体として人件費がコストの大部分を占め、構造的なコスト優位性を築くことは困難です。ケア21が規模の経済や効率化でコスト削減を図っている可能性はありますが、競合他社との顕著な差を示す情報は確認できません。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

ケア21は全国に事業所を展開しており、一定の規模を有しています。しかし、介護業界は多数の事業者が存在する競争環境であり、ケア21が業界規模に対して最適化された少数寡占を形成しているとは言えません。規模による効率化の余地は残されています。

  • 幅広いサービス提供体制
    訪問介護から施設介護、さらには保育施設の運営まで、多岐にわたるサービスを提供しています。これにより、利用者のライフステージやニーズの変化に柔軟に対応でき、顧客の囲い込みや長期的な利用を促進する強みがあります。
  • 人材育成と確保への注力
    介護業界で重要となる有資格者の確保と育成に力を入れています。介護福祉士やケアマネジャーなどの専門職を安定的に確保し、定期的な研修を通じてサービスの質を向上させることで、競争が激化する市場での優位性を保っています。
  • 多角的な事業展開
    介護保険制度に依存しすぎないよう、特例子会社での軽作業請負、介護人材の教育・派遣、給食事業、訪問看護、福祉用具販売・貸与など、介護周辺事業を積極的に展開しています。これにより、制度改定リスクを分散し、事業ポートフォリオの強化を図っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針及び中長期的な会社の経営戦略 当社グループは、「100年続くいい会社」となるべく、9つの経営理念を掲げ、その実現とさらなる追求に邁進してまいります。 当社グループが展開する事業は、福祉、医療、教育、文化の4分野にまたがります。それら4分野はサービスを提供することで、ご利用者だけでなく、そのご家族、そして提供させて頂いた当社グループの従業員の成長と生活を助け、社会に貢献することに繋がっております。サービス提供にあたっては、「最大ではなく最高のサービスの提供」、「人間の尊厳を尊重し、ご利用者本位の真心と優しさのこもったサービスの提供」を目標に、ご利用者から最も支持され、信頼される企業となることを目指しております。 これらの実現に向け、「福祉理念と市場原理の融合」を図り、継続的に企業価値を高めることで、株主をはじめとしたステークホルダー(利害関係者)の信頼と期待に応えるべく努めてまいります。そして、すべてのステークホルダーの信頼と期待に応えるためには、当社グループの経営資源の源泉たる従業員の声を聞き、より良い仕組みや体制を構築する必要があります。そのために「現場第一主義」に根ざし、「徹底討論・徹底和解」を行い、「人を大事にし、人を育てる」ために、「常に考え、変わり続ける」企業であり続ける必要があることから、すべての経営理念が当社のグループ経営における根幹を形成しております。 今後の経営環境につきましては、介護市場全体の伸びは継続的に推移するものの、既存事業者間の競争激化や労働力人口減少に伴う介護の担い手不足など、多くの課題を突き付けられており、厳しい経営環境が継続するものと考えられます。また、エネルギー・食料価格の上昇や円安に伴うコスト増によりサービス提供に欠かせない物品の調達・維持コストの上昇は継続し、費用面においても対応が必要となっております。 コンプライアンスを遵守した経営を重視しながら、介護分野におけるご利用者のニーズの変化に応えるため、在宅系訪問介護事業については、緻密な市場分析に基づく出店を行い、不採算事業所の統廃合、M&Aも視野に入れ、収益基盤の一層の向上を目指します。 有料老人ホーム、グループホーム等の施設系介護事業については、入居ペースが持ち直しつつあり、収益が改善傾向にあります。今後は売上高のさらなる伸長が期待される中、徹底したコスト管理を行い、収益性のさらなる向上に努めます。 また、認可保育所、障がい児通所支援事業所、及び福祉用具サービス事業所についても出店を厳選し、新規および既存事業所の収益基盤のさらなる向上に努め、海外に設立した在外子会社において、開業済みの教育事業の他、施設系介護事業など複数の事業計画が進行しており、当社グループの経営理念や介護サービスの特徴について浸透を図り、本格的に海外展開を進めることによって、総合福祉企業としての地位確立に向けた取り組みを加速し、中長期的な事業展開の実現可能性を高め、継続的な企業価値の拡大を図ってまいります。 (2)目標とする経営指標 当社グループでは、長期的・継続的な企業価値の向上及び株主資本の効率的活用が重要であると認識しており、売上高伸長率、売上高経常利益率並びにROE(自己資本利益率)を主要な経営指標として位置づけ、売上高伸長率については新規出店数に沿った着実な成長を、売上高経常利益率及びROEについては前年数値を継続的に上回ることをそれぞれ目標としております。これら目標の達成に邁進することにより、企業規模拡大と利益率向上を果たし、企業価値の最大化を実現してまいります。 (3)会社の対処すべき課題 当社グループの主要事業であります介護事業市場における変化や競争激化に対応するため、以下のテーマを重要課題として取り組んでまいります。① 人財の確保と育成 要介護認定者数の継続的な高い伸びや当社の営業拠点の拡大から、介護サービス提供者(介護福祉士・ホームヘルパー・ケアマネジャー・看護師等)が恒常的に不足しており、また、法改正によるサービス提供責任者の要件変更やサービスの質に対する要求度も高まってきているところから、社内求職者紹介制度の活用などにより、引き続き優秀な人財を確保するとともに、適切な人財配置と教育研修による人財の育成及び雇用条件の向上により、社員及びご利用者に安心・安全を提供できる環境を作ってまいります。これに併せて、2017年11月に技能実習法が施行され、外国人技能実習生の受け入れ人数拡大や制度の拡充が図られるなど、事業者にとってより有用な制度設計がなされたことから、当社グループにおいても技能実習生制度を活用するとともに、外国人留学生についても積極的に受け入れを進めるなど、人財確保手段を多様化することでより安定的に人財が確保できるよう努めてまいります。 ② 社内管理体制の強化 社内管理体制におきましては、内部統制システムの更なる強化を推し進め、業務効率の向上を図るとともに、安心・安全な情報セキュリティー体制、迅速な経営判断と情報開示体制に基づく強固なコンプライアンス体制の構築に取り組んでまいります。また、独自に開発を進めております基幹システムにより、サービスの質の向上、業務の効率化、効果的な予算運用などに努めてまいります。 ③ 新規事業 当社グループは、介護保険制度の変動リスクを軽減するとともに、ご利用者の安心・安全・利便・生きがいの向上に役立つ新規事業開発やM&A案件等の取り組みを積極的に進め、体質強化を図ってまいります。 ④ 財務体質の改善 当社グループは介護事業の市場拡大基調が継続するとの予測の下、積極的に事業の拡大を図っております。当社グループでは、開設時の初期投資軽減のため、主に長期リース契約にて物件を確保しており、有利子負債比率が高い水準にありますが、その一方で、このような環境においても事業拡大のために必要な投資を着実に実行していくことが、当社グループの長期にわたる事業拡大と利益成長の礎となるものと判断しております。そのため、今後も積極的に新規投資を実施いたしますが、投資資金調達については案件に応じ最適化を図ることにより、有利子負債をコントロールすることで、当社グループの財務体質の改善を図ってまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針及び中長期的な会社の経営戦略 当社グループは、「100年続くいい会社」となるべく、9つの経営理念を掲げ、その実現とさらなる追求に邁進してまいります。 当社グループが展開する事業は、福祉、医療、教育、文化の4分野にまたがります。それら4分野はサービスを提供することで、ご利用者だけでなく、そのご家族、そして提供させて頂いた当社グループの従業員の成長と生活を助け、社会に貢献することに繋がっております。サービス提供にあたっては、「最大ではなく最高のサービスの提供」、「人間の尊厳を尊重し、ご利用者本位の真心と優しさのこもったサービスの提供」を目標に、ご利用者から最も支持され、信頼される企業となることを目指しております。 これらの実現に向け、「福祉理念と市場原理の融合」を図り、継続的に企業価値を高めることで、株主をはじめとしたステークホルダー(利害関係者)の信頼と期待に応えるべく努めてまいります。そして、すべてのステークホルダーの信頼と期待に応えるためには、当社グループの経営資源の源泉たる従業員の声を聞き、より良い仕組みや体制を構築する必要があります。そのために「現場第一主義」に根ざし、「徹底討論・徹底和解」を行い、「人を大事にし、人を育てる」ために、「常に考え、変わり続ける」企業であり続ける必要があることから、すべての経営理念が当社のグループ経営における根幹を形成しております。 今後の経営環境につきましては、介護市場全体の伸びは継続的に推移するものの、既存事業者間の競争激化や労働力人口減少に伴う介護の担い手不足など、多くの課題を突き付けられており、厳しい経営環境が継続するものと考えられます。また、エネルギー・食料価格の上昇や円安に伴うコスト増によりサービス提供に欠かせない物品の調達・維持コストの上昇は継続し、費用面においても対応が必要となっております。 コンプライアンスを遵守した経営を重視しながら、介護分野におけるご利用者のニーズの変化に応えるため、在宅系訪問介護事業については、緻密な市場分析に基づく出店を行い、不採算事業所の統廃合、M&Aも視野に入れ、収益基盤の一層の向上を目指します。 有料老人ホーム、グループホーム等の施設系介護事業については、入居ペースが持ち直しつつあり、収益が改善傾向にあります。今後は売上高のさらなる伸長が期待される中、徹底したコスト管理を行い、収益性のさらなる向上に努めます。 また、認可保育所、障がい児通所支援事業所、及び福祉用具サービス事業所についても出店を厳選し、新規および既存事業所の収益基盤のさらなる向上に努め、海外に設立した在外子会社において、開業済みの教育事業の他、施設系介護事業など複数の事業計画が進行しており、当社グループの経営理念や介護サービスの特徴について浸透を図り、本格的に海外展開を進めることによって、総合福祉企業としての地位確立に向けた取り組みを加速し、中長期的な事業展開の実現可能性を高め、継続的な企業価値の拡大を図ってまいります。 (2)目標とする経営指標 当社グループでは、長期的・継続的な企業価値の向上及び株主資本の効率的活用が重要であると認識しており、売上高伸長率、売上高経常利益率並びにROE(自己資本利益率)を主要な経営指標として位置づけ、売上高伸長率については新規出店数に沿った着実な成長を、売上高経常利益率及びROEについては前年数値を継続的に上回ることをそれぞれ目標としております。これら目標の達成に邁進することにより、企業規模拡大と利益率向上を果たし、企業価値の最大化を実現してまいります。 (3)会社の対処すべき課題 当社グループの主要事業であります介護事業市場における変化や競争激化に対応するため、以下のテーマを重要課題として取り組んでまいります。① 人財の確保と育成 要介護認定者数の継続的な高い伸びや当社の営業拠点の拡大から、介護サービス提供者(介護福祉士・ホームヘルパー・ケアマネジャー・看護師等)が恒常的に不足しており、また、法改正によるサービス提供責任者の要件変更やサービスの質に対する要求度も高まってきているところから、社内求職者紹介制度の活用などにより、引き続き優秀な人財を確保するとともに、適切な人財配置と教育研修による人財の育成及び雇用条件の向上により、社員及びご利用者に安心・安全を提供できる環境を作ってまいります。これに併せて、2017年11月に技能実習法が施行され、外国人技能実習生の受け入れ人数拡大や制度の拡充が図られるなど、事業者にとってより有用な制度設計がなされたことから、当社グループにおいても技能実習生制度を活用するとともに、外国人留学生についても積極的に受け入れを進めるなど、人財確保手段を多様化することでより安定的に人財が確保できるよう努めてまいります。 ② 社内管理体制の強化 社内管理体制におきましては、内部統制システムの更なる強化を推し進め、業務効率の向上を図るとともに、安心・安全な情報セキュリティー体制、迅速な経営判断と情報開示体制に基づく強固なコンプライアンス体制の構築に取り組んでまいります。また、独自に開発を進めております基幹システムにより、サービスの質の向上、業務の効率化、効果的な予算運用などに努めてまいります。 ③ 新規事業 当社グループは、介護保険制度の変動リスクを軽減するとともに、ご利用者の安心・安全・利便・生きがいの向上に役立つ新規事業開発やM&A案件等の取り組みを積極的に進め、体質強化を図ってまいります。 ④ 財務体質の改善 当社グループは介護事業の市場拡大基調が継続するとの予測の下、積極的に事業の拡大を図っております。当社グループでは、開設時の初期投資軽減のため、主に長期リース契約にて物件を確保しており、有利子負債比率が高い水準にありますが、その一方で、このような環境においても事業拡大のために必要な投資を着実に実行していくことが、当社グループの長期にわたる事業拡大と利益成長の礎となるものと判断しております。そのため、今後も積極的に新規投資を実施いたしますが、投資資金調達については案件に応じ最適化を図ることにより、有利子負債をコントロールすることで、当社グループの財務体質の改善を図ってまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(経営成績等の状況の概要)(1)経営成績の状況 当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善を背景に緩やかな回復が続きました。個人消費は物価上昇により慎重さがみられるものの、旅行・外食などのサービス分野が底堅く推移し、設備投資も省力化・デジタル化需要に支えられました。一方、エネルギー・食料価格の上昇や円安に伴うコスト増が企業収益や消費者マインドに影響しました。海外では、米国の高金利や通商政策、中国の不動産市場調整、中東情勢の不安定化など外部環境の不確実性が続き、こうした動向が輸出や企業収益を通じて国内景気に下押し圧力を及ぼしました。 当社グループの主力事業である介護業界においては、わが国の高齢化が進展するなかで、在宅介護・施設介護の双方でサービス需要が着実に増加し、事業環境は堅調に推移しました。その一方で、労働需給の逼迫が続き、人財の確保と定着が依然として大きな課題となっています。また、介護人財の不足が一層深刻化するなか、現場の業務負担軽減や生産性向上を図るため、ICT・DXの活用、教育研修体制の強化、処遇改善による就業環境の整備など、持続的なサービス提供体制の構築が求められる状況となりました。 このような状況の中、当社グループは、介護人財の安定的な確保と活用、生産性の改善、サービス品質の持続的な維持・強化を重点課題として、事業基盤の強化に取り組みました。 人財領域では、「インクルーシブカンパニー(多様な人財が活躍できる企業)」の実現を中核テーマに掲げ、国籍や世代、雇用形態を問わず働きやすい環境づくりを推進しております。その取り組みの一つとして、独自の評価制度「チャレンジキャリア制度」を活用し、職員の挑戦機会と専門性向上の仕組みを整えました。また、定年制度の撤廃やパートタイマーの無期雇用化といった既存制度については、継続的な運用と充実を図りつつ、外国籍人財の採用・育成をさらに進め、より多様な人財が活躍できる体制の強化を進めております。 離職防止に向けては、従来から実施してきた従業員意識調査について、今期は新たにツールや運用体制を整備し、継続的に職員の声を把握できる仕組みに強化しました。これにより、業務負担や人間関係、環境面での課題に対する早期フォローを可能とし、職場環境の改善につながる体制を整備しております。また、現場管理職層の配置を拡充し、事業所運営をより安定的に支える体制整備を進めております。 ICT・DXの推進では、業務負担の軽減や生産性の向上を目的に、記録・情報共有の効率化を進めたほか、グループウェアの独自開発・運用を拡大し、業務の標準化と可視化を進展させました。営業・マーケティング面では、需要構造の変化を踏まえた営業力の向上を図り、利用者の獲得およびサービス稼働の最大化に取り組んでおります。 加えて、介護報酬改定において重視される生産性向上や自立支援、地域連携などの評価軸に対応するため、運営体制の強化を進めております。また、外国人財については、特定技能制度をはじめとする受け入れ制度の動向に合わせ、採用・育成の取り組みを継続・拡大するとともに、幅広い国・地域からの受け入れ体制の整備を進め、多様な人財が活躍できる基盤の強化に取り組みました。 こうした施策を継続的に推進するため、中期経営計画を策定し、持続的な成長に向けた戦略基盤の整備も進めております。  これらの結果、当連結会計年度の売上高は481億58百万円(前年同期比6.1%増)、営業利益7億84百万円(前年同期は4億60百万円の営業損失)、経常利益5億43百万円(前年同期は2億39百万円の経常損失)、親会社株主に帰属する当期純利益は3億84百万円(前年同期比38.0%増)となりました。  セグメント別の業績は次のとおりであります。なお、セグメント別の各金額は、セグメント間取引等相殺消去前の金額によっております。① 在宅系介護事業 当事業については、当連結会計年度において、愛知県に2拠点、大阪府に2拠点、滋賀県に1拠点、岡山県に1拠点、山口県に1拠点(当社として初の出店となります)の計7拠点を出店いたしました。出店は緻密な市場分析に基づき早期黒字化を志向し、収益性と地域補完性を重視したM&Aを積極化し利益に貢献しております。併せて、標準化の徹底でサービスの質の均一化・底上げを進め、各種加算の適正取得を通じて処遇改善に努めております。 これにより、当連結会計年度の売上高は150億37百万円(前年同期比1.1%増)、セグメント利益は31億26百万円(同18.9%増)となりました。 ② 施設系介護事業 当事業については、当連結会計年度において、東京都に2拠点、大阪府に1拠点、京都府に1拠点、宮城県に1拠点の計5拠点を出店いたしました。流入経路の拡充と稼働最大化に向けた入居促進部の新設(外部経路の活用・見学対応体制の強化)の効果もあり、入居ペースは持ち直しの動きが続き、入居率は前年同期比/前四半期比で改善しております。一方、食材費(原材料費)や水道光熱費等の販売費及び一般管理費の高止まりが続いておりますが、調達の最適化やエネルギー費対策等により費用を抑制したことで、当セグメントの利益は大幅に改善いたしました。 これにより、当連結会計年度の売上高は255億85百万円(前年同期比8.2%増)、セグメント利益は16億51百万円(同342.5%増)となりました。 ③ その他 その他の事業については、当連結会計年度において、障がい者(児)通所支援事業にて2拠点、ダイニング事業にて1拠点、訪問看護事業にて2拠点、障がい者就労支援事業にて1拠点の計6拠点を出店いたしました。前連結会計年度に開設した障がい事業および保育事業を中心に、売上及び利益伸長に注力いたしました。 これにより、当連結会計年度の売上高は113億28百万円(前年同期比8.8%増)、セグメント利益は7億58百万円(同9.3%減)となりました。 地域別在宅系介護事業所数の推移区分2024年10月期末2025年10月期末増減大阪府訪問介護84851居宅介護支援3029△1デイサービス891その他10△1兵庫県訪問介護28280居宅介護支援660デイサービス110その他110京都府訪問介護990居宅介護支援110デイサービス220その他440奈良県訪問介護330滋賀県訪問介護451東京都訪問介護56560居宅介護支援3331△2デイサービス550神奈川県訪問介護660千葉県訪問介護110居宅介護支援110埼玉県訪問介護550居宅介護支援220愛知県訪問介護891居宅介護支援330デイサービス341その他330三重県訪問介護110福岡県訪問介護880居宅介護支援440デイサービス440その他110岡山県訪問介護121広島県訪問介護330山口県訪問介護011宮城県訪問介護440居宅介護支援110合計 3353383 地域別施設系介護事業所数の推移区分2024年10月期末2025年10月期末増減大阪府有料老人ホーム12120グループホーム20200兵庫県有料老人ホーム11110グループホーム14140京都府有料老人ホーム330グループホーム14151東京都有料老人ホーム16171グループホーム17181千葉県有料老人ホーム330グループホーム220神奈川県有料老人ホーム330グループホーム440埼玉県有料老人ホーム330グループホーム330愛知県有料老人ホーム440グループホーム660福岡県グループホーム440広島県有料老人ホーム110グループホーム330宮城県グループホーム121合計1441484 その他の事業所数の推移区分2024年10月期末2025年10月期末増減大阪府訪問看護770障がい者(児)通所支援1716△1認可保育所11110介護人財の教育990ダイニング1312△1その他10111兵庫県訪問看護21△1障がい者(児)通所支援231介護人財の教育330ダイニング1211△1その他21△1京都府訪問看護220介護人財の教育220ダイニング330その他110奈良県介護人財の教育110滋賀県介護人財の教育110東京都訪問看護110障がい者(児)通所支援440認可保育所76△1介護人財の教育770ダイニング1817△1その他660神奈川県介護人財の教育110ダイニング330千葉県介護人財の教育220ダイニング330埼玉県介護人財の教育110ダイニング330愛知県介護人財の教育440ダイニング440岐阜県介護人財の教育110福岡県訪問看護110介護人財の教育110広島県介護人財の教育110ダイニング110合計 167162△5 (2)財政状態の状況① 資産 当連結会計年度末における資産は、前連結会計年度末に比べ6億38百万円減少し、310億30百万円となりました。 ② 負債 当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ4億2百万円減少し、265億38百万円となりました。 ③ 純資産 当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ2億35百万円減少し、44億91百万円となりました。 (3)キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ10億88百万円増加し、41億65百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動により得られた資金は、21億71百万円(前年同期は7億9百万円の収入)となりました。これは主として、税金等調整前当期純利益6億68百万円、減価償却費13億77百万円、支払利息4億87百万円、減損損失3億9百万円による資金の増加、及び利息の支払額4億86百万円、売上債権の増加額2億44百万円による資金の減少によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動により得られた資金は、1億39百万円(前年同期は10億19百万円の支出)となりました。これは主として、関係会社株式の売却による収入3億15百万円、投資有価証券の売却による収入2億68百万円による資金の増加、及び無形固定資産の取得による支出1億60百万円、有形固定資産の取得による支出1億47百万円による資金の減少によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動により使用した資金は、11億97百万円(前年同期は7億82百万円の収入)となりました。これは主として、長期借入れによる収入24億50百万円による資金の増加、及び長期借入金の返済による支出25億91百万円、リース債務の返済による支出8億74百万円、配当金の支払額2億29百万円による資金の減少によるものであります。 (4)生産、受注及び販売の実績① 仕入実績 当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年11月1日至 2025年10月31日)仕入高(千円)前年同期比(%)在宅系介護事業74,28899.0施設系介護事業292,889113.0その他1,750,704130.2合計2,117,882126.2(注)1 「その他」の仕入の主な内容は、福祉用具、食材及び介護用品、並びに教材の仕入等に係るものであります。2 セグメント間取引については、相殺消去しております。 ② 販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年11月1日至 2025年10月31日)販売高(千円)前年同期比(%)在宅系介護事業15,037,688101.1施設系介護事業25,585,582108.2その他7,534,891109.6合計48,158,162106.1(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2023年11月1日至 2024年10月31日)当連結会計年度(自 2024年11月1日至 2025年10月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)大阪府国民健康保険団体連合会9,397,55520.79,348,60919.4東京都国民健康保険団体連合会5,911,89713.06,236,35112.9 ③ 生産、受注の状況 該当事項はありません。 (経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容) 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1)重要な会計方針及び見積り 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。 当社グループは、連結財務諸表作成にあたって、適切な会計方針を選択し、減損会計における将来キャッシュ・フローの見積りを始めとする、固有の見積りや判断が必要な事象については過去の実績等を勘案して合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるためこれらの見積りと異なる場合があります。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」をご参照ください。 なお、当社グループが採用した会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)6 会計方針に関する事項」をご参照ください。 (2)財政状態 当連結会計年度末における資産は、前連結会計年度末に比べ6億38百万円減少し、310億30百万円となりました。(流動資産) 当連結会計年度末における流動資産は、前連結会計年度末に比べ10億92百万円増加し、132億85百万円となりました。これは主として、現金及び預金の増加10億88百万円、売掛金の増加2億44百万円、及びその他の流動資産の減少2億39百万円によるものであります。 (固定資産) 当連結会計年度末における固定資産は、前連結会計年度末に比べ17億30百万円減少し、177億44百万円となりました。これは主として、リース資産(純額)の減少9億50百万円、投資有価証券の減少7億92百万円、及び建物(純額)の減少2億53百万円によるものであります。  当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ4億2百万円減少し、265億38百万円となりました。(流動負債) 当連結会計年度末における流動負債は、前連結会計年度末に比べ6億53百万円増加し、126億12百万円となりました。これは主として、未払法人税等の増加1億80百万円、預り金の増加1億73百万円、及び1年以内返済予定の長期借入金の増加1億13百万円によるものであります。 (固定負債) 当連結会計年度末における固定負債は、前連結会計年度末に比べ10億55百万円減少し、139億26百万円となりました。これは主として、リース債務の減少8億33百万円、及び長期借入金の減少2億55百万円によるものであります。 (純資産) 当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ2億35百万円減少し、44億91百万円となりました。これは主として、親会社株主に帰属する当期純利益を3億84百万円計上する一方、配当金を2億29百万円支払ったことによる利益剰余金の減少、その他有価証券評価差額金の減少4億16百万円によるものであります。 (3)経営成績① 売上高 当連結会計年度は、在宅系介護事業セグメントにおいて、既存事業所の売上拡大に加え、加算報酬の取得を進めたことにより売上高が拡大いたしました。施設系介護事業セグメントにおいては、流入経路の拡充と稼働最大化に向けた入居促進部の新設(外部経路の活用・見学対応体制の強化)の効果もあり、入居ペースに持ち直しの動きが見られたことから売上高が拡大いたしました。また、その他のセグメントにおいては、ダイニングや障がい者(児)通所支援事業の新規開設に加えて、前期開設の保育園の利用者増加などから売上高が拡大いたしました。その結果、当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べて27億61百万円増加し、481億58百万円となりました。 ② 売上原価 当連結会計年度は、在宅系介護事業セグメントにおいて、事業運営効率の向上により新規開設に伴う人件費増加をカバーしたことで、人件費が減少いたしました。一方で、施設系介護事業セグメントにおいては、新規施設開設に伴う従業員数増加、人財確保に要するコスト増による人件費増加、食材費・水道光熱費等の高騰により、売上原価が増加いたしました。また、その他のセグメントにおいても、ダイニングや障がい者(児)通所支援事業等で新規に出店したことから、これら事業所に係る人件費を始めとする固定費の増加により、売上原価が増加いたしました。その結果、当連結会計年度の売上原価は、前連結会計年度に比べて12億99百万円増加し、370億36百万円となりました。以上により、売上総利益は前連結会計年度に比べて14億61百万円増加し、111億21百万円となりました。 ③ 販売費及び一般管理費 当連結会計年度は、管理部門及び事業支援部門において、人財獲得、入居者獲得に向けて様々な施策に取り組んだことなどから人件費が増加したことに加えて、自社開発システムの償却費が増加いたしました。一方で、在宅系介護事業セグメント、施設系介護事業セグメント、及びその他のセグメントにおいては、事業運営効率の向上により、販売費及び一般管理費が減少いたしました。その結果、当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べて2億15百万円増加し、103億36百万円となりました。以上により、営業損益は前連結会計年度に比べて12億45百万円増加し、7億84百万円の営業利益となりました。 ④ 営業外損益 当連結会計年度の営業外収益は、前連結会計年度に比べて6億24百万円減少し、3億11百万円となり、また、当連結会計年度の営業外費用は、前連結会計年度に比べて1億61百万円減少し、5億53百万円となりました。営業外収益減少は主に、前期に保育園を3拠点開設したことに伴い受領した補助金が剥落し、補助金収入が6億1百万円減少したことであります。以上により、経常損益は前連結会計年度に比べて7億82百万円増加し、経常利益5億43百万円となりました。 ⑤ 特別損益 当連結会計年度は、減損損失を3億9百万円計上しております。以上により、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べて1億5百万円増加し、3億84百万円となりました。 (4)経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループでは、長期的・継続的な企業価値の向上及び株主資本の効率的活用が重要であると認識しており、売上高伸長率、売上高経常利益率並びにROE(自己資本利益率)を主要な経営指標として位置づけております。 当社グループは、介護事業の市場拡大基調が継続するとの予測に基づき、売上高及び市場占有率拡大を優先することが経営指標の持続的向上に寄与するとの判断から、積極的に事業所の開設を進めてまいりました。このような方針の下、当連結会計年度の売上高伸長率は6.1%となりました。また、売上高経常利益率は、前連結会計年度比1.7ポイント改善し1.1%、ROE(自己資本利益率)は、前連結会計年度比3.0ポイント改善し8.4%となりました。売上高の伸長は続いており、ROEと売上高経常利益率のいずれも改善いたしました。在宅系介護事業セグメントでは稼働時間の増加、施設系介護事業セグメントでは空床率及び入院率の低減を図ることによって、これらの指標を一層向上させるべく努めてまいります。 (5)資本の財源及び資金の流動性に関する情報 当連結会計年度に係るキャッシュ・フローにつきましては、「経営成績等の状況の概要 (3)キャッシュ・フローの状況」に記載の通りであります。 当社グループの資金需要のうち、主なものは、新規開設に係る設備資金(主に、介護施設備品、障がい者(児)支援事業所の内装等の初期投資)と人件費であります。人件費については自己資金、新規開設に係る設備資金については金融機関からの借入金により賄い、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。

事業リスク

  • 介護保険制度の改定リスク
    介護事業の収益は主に介護保険制度に依存しており、3年ごとの介護報酬改定が経営に大きな影響を与えます。2024年4月にはプラス改定がありましたが、将来的に介護報酬が引き下げられた場合、財政状態や経営成績が悪化する可能性があります。
  • 人材確保の困難性
    介護業界全体で有資格者や優秀な人材の需要が高まっており、人材の確保が難しくなっています。計画通りに人員を確保できない場合、サービス提供能力が低下し、事業拡大や収益に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 法的規制と行政処分
    介護事業は介護保険法や障害者総合支援法など、多くの法的規制を受けており、従業員の資格要件や人員配置、設備基準などが細かく定められています。これらの基準を満たせない場合、行政処分や指定取り消しとなり、事業運営に重大な影響を与える可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|6,654 文字
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、当社の財政状態、経営成績及び株価等に影響を及ぼす可能性のある主な事項には、以下のようなものがあります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)介護保険制度等について 当社グループが行っている介護事業は、主に介護保険法に基づく介護サービスが中心であり、同法及び関連諸法令の規制を受けます。介護サービスを行うには、サービス毎に都道府県等自治体の指定を受ける必要があり、これら法令には介護報酬減額や指定取消事由も細かく定められる等、コンプライアンスを強く意識した運営が求められる事業であります。介護保険制度については、3年毎に介護報酬の改定が行われることとされており、2024年4月に改正介護保険法の施行及び介護報酬の改定が行われました。この改正で、介護報酬はプラス改定となりましたが、今後、介護報酬の引き下げ等の介護事業者にとって不利な改正がなされた場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 当社グループでは、介護周辺事業を中心とした新規事業へ積極的に参入し、介護報酬改定が財政状態及び経営成績に及ぼす影響を緩和するための取り組みを進めております。 (2)法的規制について 当社グループが行っている介護事業は、以下の法的規制を受けております。なお、現時点において、当社グループが行っている各事業に許認可等取消事由や営業停止事由は発生しておりません。 介護保険法においては、在宅系の「居宅介護支援事業」を行うには「指定居宅介護支援事業者」の指定を、訪問介護その他の「居宅サービス事業」を行うには「指定居宅サービス事業者」の指定を、それぞれ都道府県等各自治体から受けることが必要とされております。厚生労働省令第37号では、従業員の資格要件及び人員数要件、設備などの一定要件、さらにサービス区分と介護報酬等についても詳細に規定されており、これらの規定に従って事業を遂行する必要があります。 施設系の「有料老人ホーム事業」は、介護保険法による「特定施設入居者生活介護」及び老人福祉法による「介護付有料老人ホーム」との位置づけで、都道府県等各自治体の指定を受ける必要があり、「グループホーム事業」は、介護保険法による「認知症対応型共同生活介護」との位置づけで、市(区)町村長の指定を受ける必要があります。在宅系と同様に厚生労働省令第37号では、「入居者3名に対し、職員1名以上」を配置する人員数規定や、管理者及び計画作成担当者等の人員配置とそれぞれの資格要件等並びに設備などの一定の要件が定められており、これらの規定に従って事業を遂行する必要があります。 障害者総合支援法においては、「居宅介護、重度訪問介護、同行援護」を行うには都道府県等各自治体より「指定障害者福祉サービス事業者」の指定を受けることが必要とされております。厚生労働省令第171号では、事業等の人員、設備及び運営に関する基準が規定されており、これらの規定に従って事業を遂行する必要があります。 介護保険法には、第77条、第78条及び第84条において、指定基準等未充足や介護報酬の不正請求等指定の取消事由に該当する場合に指定を取り消すことができる旨が規定されております。また、第70条、第78条及び第79条において、6年毎に指定の更新を受けなければ、その期間の経過によって、効力を失う旨が規定されております。 また、新規事業であります薬局事業は、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」(薬事法)の規定により薬局開設の許可を受けております。 万が一これらの基準が充足できない事態が生じ、監督官庁から行政処分を受けることとなった場合、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、社内研修の充実、人員配置状況のモニタリング徹底等の施策を推進することにより、法令遵守体制の整備に努めております。 (3)人財確保について 当社グループは、今後もコンプライアンスを遵守し、積極的に事業を拡大していく方針であり、これに伴い介護サービスを提供するための人財が必要不可欠と認識しております。上記の「(1)介護保険制度等について」及び「(2)法的規制について」に記載のとおり、介護サービス事業においては、資格要件を充足した従業員によるサービスの提供を義務付けられているものが多く、今後も、有資格者を中心とした人財の獲得や、教育研修制度を通じて人財の育成及びサービスの質の向上に積極的に取り組む方針であります。 しかしながら、介護業界におきましては、要介護認定者数の継続的な高い伸びや競合の激化から、有資格者や優秀な人財に対する需要が高まっており、その確保が難しくなっております。当社グループは、雇用条件の見直しや、教育研修制度の充実などにより人財確保が行いやすく、かつ人財定着率の向上に資する環境整備に意を用いておりますが、計画どおりに人員を確保できなかった場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 (4)競合について 介護保険制度の開始以降、介護サービス利用者は年々増加しており、今後も高齢化の進行に伴い利用者は増加基調が継続するものと予想され、新規参入や同業他社の事業拡大が一層加速するものと考えられます。当社はサービスメニューを拡充するとともに、サービスの品質向上に努める等、新規利用者の獲得促進と利用者の長期にわたるサービス利用の実現に努めておりますが、当社が事業展開している地域において、新規参入等により想定を超える競争激化や品質向上のためのコスト増が生じた場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 (5)事業展開について 当社グループは、拡大する訪問介護サービスのニーズに対応できるサービス提供能力を確保するため、営業拠点数の増強、介護サービスの提供者(介護福祉士・ホームヘルパー・ケアマネジャー・看護師等)の積極的な採用、当該サービスの質の更なる向上を実現するため、教育研修体制の強化を進める方針であります。また同時に、ご利用者ニーズの高い福祉用具販売・レンタルサービス・住宅改修サービス等を充実し、事業間の相乗効果を高めていく方針であります。 また、これらの事業に加え、デイサービス及び小規模多機能型居宅介護の通所系事業、有料老人ホーム及びグループホームの介護施設、並びに保育事業等の福祉施設を積極的に出店することに加え、介護福祉周辺の新規事業開発を積極的に進め、望ましい事業ポートフォリオを構築することにより、当社グループの体質強化を図っていく方針であります。 しかしながら、こうした課題への対処が適切かつ迅速に行われなかった場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 (6)新規出店について 当社グループでは、出店にあたり緻密なマーケティングと十分な人財育成をベースに介護施設や保育施設の新規開設を推し進めております。また、充分な新規開設案件数確保のため専門部署の設置と機能強化に努めておりますが、好立地に物件を確保できない場合や、地域的及び経済的要因、並びに人員確保が円滑に進まない等、開設事業計画に大幅な乖離が生じた場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 (7)高齢者介護に付随する安全管理・健康管理について 当社グループが提供する介護サービスのうち、在宅系介護事業及び施設系介護事業のサービス受給者は、主に要介護認定を受けた高齢者等であり、サービスの提供時においては、当該サービス受給者の転倒事故・食物誤嚥事故等高齢者特有の事故の発生や体調悪化等が生じる可能性が高いといえます。また、特に施設系介護事業においては、集団感染や食中毒が発生する恐れもあります。 当社グループは、介護サービス提供中における安全管理・健康管理に細心の注意を払うとともに、研修センターにおける徹底したスキルアップ研修やマニュアルの整備等により、事故の発生防止や緊急時対応について積極的に取り組んでおりますが、万が一、介護サービス提供時に事故やサービス受給者の体調悪化等が発生し、過失責任が問われるような事態が生じた場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 (8)情報管理について 当社グループの介護サービス提供対象者は、主に要介護認定を受けた高齢者等であり、その個人情報については、高度な機密性が必要なものと認識しております。当該情報に関しては、介護保険法及び個人情報保護法等の関連諸法令を遵守し、その取り扱いには管理体制の充実と細心の注意を払っておりますが、万が一、外部からの不正アクセスや社内管理の不手際等から、情報の漏洩が発生した場合、損害賠償請求や社会的信用の失墜等により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える場合があります。 また、当社グループは、ご利用者情報管理や業務の効率化を目的として、基幹業務システムを使用しておりますが、かかるサーバの故障等に備えデータの定期的なバックアップ体制を整備しております。しかしながら、地震などの天変地異によるオンライン不能やサーバの停止等により、業務遂行に大きな支障をきたした場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 (9)施設の賃貸借契約について 当社グループが運営する「有料老人ホーム」「グループホーム」は、主に初期投資を抑えるために家主との間で一棟毎の賃貸借契約を締結しております。賃貸借契約時に敷金、建設協力金を差し入れており、当連結会計年度末時点での差入保証金の残高が3,219,274千円となっており、総資産に占める比率は10.4%となっております。また、契約期間は主として20~25年間であり、家主にとっては長期安定収入が得られ、当社にとっても安定継続的に施設を賃借・運営できます。しかしながら、短期間での施設閉鎖や入居費用の見直しが困難であることから、近隣家賃や同業者の入居費用相場等が大幅に下落し、既存施設の競争優位性が損なわれた場合や、家主の信用状況の悪化等により、差し入れている敷金、建設協力金の一部又は全額について回収できなくなった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 (10)減損について 当社グループが保有する固定資産について、今後当社グループ各社の収益性が低下した場合、減損損失の計上が必要となり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。当社グループではこの影響を軽減するため、個々の投資案件の収益性を厳しく見定めるとともに、事業所別の損益管理を厳格化することを通じ、減損の兆候が生じる事業所を減らせるよう努めております。 (11)有利子負債依存度について 当社グループは、「(5)事業展開について」及び「(6)新規出店について」において記載の通り、介護福祉分野を中心とした新規事業所開設を積極的に推し進める方針を取っておりますが、こうした事業計画を達成するためには多額の資金が必要となります。上記を鑑みて、当社グループでは従来、施設建物を主に家主からの長期リース契約とすることで、新規事業所の初期投資を抑えるよう努めるとともに、不足する資金を銀行からの借入れにより賄ってきたことから、当連結会計年度末時点での有利子負債の残高が18,545,395千円、総資産に占める有利子負債残高の比率は59.8%(うち、リース債務の残高は9,191,957千円、総資産に占めるリース債務残高の比率は29.6%)となっており、有利子負債依存度が高い水準にあります。 以上のことから、金融情勢の変化などにより計画通りに資金が調達出来ない場合や金利水準が上昇した場合、事業計画の修正や支払利息の増大により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 (12)教育事業について 当社グループが行う介護人財の教育事業は、新たな介護保険法の改正がおこなわれ、介護報酬が引き下げられた場合、介護サービス従事者の待遇改善の課題がより深刻化し、介護業界離れが進行することにより受講者数が減少し、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 (13)人財サービス事業について 当社グループが行う人財サービス事業は、「労働者派遣法」に基づく一般労働者派遣事業許可を受けて行っている事業及び「職業安定法」に基づく有料職業紹介事業許可を受けて行っている事業です。 今後、何らかの理由により当該許可の取消事由及び欠格事由に該当した場合、業務の全部若しくは一部の停止が命ぜられることにより、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 (14)保育事業について 当社グループの保育事業においては、介護事業同様、人員基準及び設置基準が厚生労働省令及び各自治体条例で規定されています。このため、保育事業においても有資格者や優秀な人財に対する需要が高まっており、計画通り人員が確保できない場合、当社グループの事業運営に影響を与える可能性があります。また、感染症の蔓延、不測の事故等による監督官庁からの行政処分やその風評による2次的影響を受けた場合や、我が国における少子化が、想定を超えて進行した場合、計画通りの稼働が出来ないことにより、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 (15)風評等の影響について 当社グループが事業を展開する介護業界は、利用者及びその介護に関わる関係者の信頼や評判が当社グループの事業運営に大きな影響を与えるものと認識しております。当社グループでは、経営理念を浸透させるとともに、充実した研修等を実施することにより、利用者の信頼を得られる高品質なサービスを提供できるよう努めておりますが、何らかの理由により当社グループの評判を棄損する情報や風評が流れた場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 (16)食中毒について 当社グループが運営する介護施設においては、ご利用者に対し食事を提供しております。厨房の整理・整頓及び食材の安心・安全な調達・調理に取り組んでおりますが、喫食されたご利用者の中から食中毒による集団感染が広がった場合、営業停止等の行政処分やご利用者離れにより、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 (17)自然災害について 当社グループが運営する介護施設においては、地震や水害等の大規模な自然災害が発生した場合に備え、各施設においてBCP(事業継続計画)を策定するとともに、定期的に防災訓練を実施しておりますが、想定を上回る規模の自然災害が発生した場合、事業運営に支障をきたし、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 (18)海外における事業展開について 当社グループは、ベトナム社会主義共和国に設立した在外子会社において、本格的な海外展開の基盤構築のための取り組みを進め、中長期的には海外事業を成長の柱に育てることを計画しておりますが、海外事業の展開には、これら子会社が所在する地域での政治・経済情勢の変化、予期しえない法規・租税制度等の変更、商慣行の相違、自然災害や感染症の発生、為替レートの変動等、数多のリスクが内在し、これらリスクの顕在化により当初計画通りに事業が展開できない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 このようなリスクを極小化するため、当社グループでは、拙速な海外展開を厳に慎み、現地におけるマーケティングと当社グループの経営理念や介護サービスの特徴についての浸透を優先するとともに、現地への従業員派遣に加えて、海外展開に精通したコンサルティング会社との情報交換を密に行うことにより、現地情勢の適時、適確な把握に努めております。

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