事業等のリスク
リニカルグループは、特定の顧客への売上割合が高いことによる業績変動リスクを抱えています。また、CRO業界内での価格競争激化や、国内治験の海外シフトが急速に進むことによる国内受託件数の減少もリスクです。製薬会社の開発戦略変更やDXによる治験効率化の進展で、委託件数減少や規模縮小の可能性もあります。さらに、専門性の高い人材の確保難や、関連法規制の不遵守、サイバー攻撃などによる情報セキュリティリスクも事業運営に影響を与える可能性があります。
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FY2025|3,932 文字
3【事業等のリスク】(1)リスクマネジメント体制 当社グループは、企業活動に影響を及ぼす恐れのあるリスクを想定し、問題発生の未然防止に努めると同時にこれに適切に対処するため、リスクマネジメント委員会を設置しています。これにより、災害、不正、情報漏洩などの事業遂行リスク及び持続的な事業成長を阻害するような環境変化や機会損失などの事業機会リスクの抽出・評価の妥当性と回避策・対応策の実効性に対する評価・モニタリングを行っています。また、これらのリスク管理状況は取締役会に定期的に報告しております。 なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在(2025年6月24日)において当社グループが判断したものです。 (2)重要リスク 上記体制に基づき、各リスクを発生の頻度とダメージ(損害金額)の大きさによりそれぞれ5段階で評価し、重要な影響を及ぼす可能性があると考えられるリスクを重要リスクとしてその対応策の強化に注力しています。中でも特に重大な影響があると判断したリスクは以下のとおりです。 ① 特定の顧客への売上割合の高さに関するリスク 当社グループは、医薬品開発を行う企業から業務を受託しサービスを提供しています。特定の顧客への売上が全体に占める割合が高くなりすぎた場合には、その顧客が当社グループに委託中のプロジェクトを中止・キャンセルした場合に、CRAの稼働率が低下すること等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 引き続きこうしたリスクへの対応として、グローバルビジネスの拡大及び創薬支援事業など顧客のニーズの変化に応じた対応業務の拡大により、新興バイオ医薬品企業のみならず医療機器ソフトウエア(SaMD)開発企業の需要の取り込みを図るなど新規顧客を開拓し、顧客基盤の拡大に努めます。 ② CRO業界内の競争激化に関するリスク 欧米グローバルCROの日本事業拡大や他社CROが行う低価格戦略に伴う価格競争の激化等により、受託件数の減少や受託契約価格の下落が起こった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 こうしたリスクへの対応として、当社グループでは、国内外の製薬会社や新興バイオ医薬品企業の新規性の高い開発品や難易度の高い疾患領域へ注力し、優秀な人材の確保・育成を通じて、迅速かつ高品質にグローバルワンストップで受託業務を遂行することにより、同業他社との差別化を図ってまいります。 ③ 国内における治験の海外シフトに関するリスク 医薬品開発の国際競争は益々過熱しており、主要市場国で迅速に承認を取得し収益を最大化するために、グローバル開発は製薬会社の基本的な戦略となっております。当社グループの想定を大きく超えるスピードで治験環境のグローバル化と海外シフトが起こり、日本国内で行われる治験の規模・数が急速に減少するような場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 こうしたリスクへの対応として、当社グループでは日本以外にも米国、欧州、豪州、アジアに自社拠点を展開しています。また、自社拠点を有しない国においては、短期的には他社CROと協業体制を構築するとともに、自社拠点設立による内製化を検討し、グローバル受託体制の拡充による国際共同治験への対応力の向上や、海外子会社の受注獲得力向上を通じた海外売上比率の拡大を進めています。 ④ 治験の委託件数減少・規模縮小のリスク 当社グループの主要顧客である製薬会社の医薬品開発戦略の変更(重点領域・開発品目の大幅な見直し、他社との共同開発・ライセンス契約締結促進、及びこれらに伴う内製化や外注方針の見直しなど)により、当社グループへの委託件数が減少する可能性があります。また、新薬開発の難易度上昇や競争激化に伴い、開発プロセスの効率化による迅速化やコスト抑制ニーズが高まっており、リアルワールドデータの利活用やDXの進展等による開発効率化が想定以上の速さで進展する場合には、当社グループへ委託する治験の規模が縮小し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 こうしたリスクへの対応として、当社グループでは、国内外の製薬会社・新興バイオ医薬品企業などの新規顧客開拓による顧客基盤の拡大に加え、分散型臨床試験(DCT)などに必要な自社で保有しない機能については、グローバルでパートナリングを拡大しております。今後、ニーズ・市場動向に応じて内製化を検討することにより、多様化する治験効率化ニーズにも対応してまいります。 ⑤ 人材獲得に関するリスク 当社グループは、顧客から臨床試験にかかる業務を受託し、主に人的サービスを提供しています。このため、受託した試験規模に応じた人員数が確保できない、または疾患領域や業務内容に対応できる専門性を持つ人材をタイムリーに獲得できない場合、試験を受託できないリスクがあります。特に大規模試験が多く行われる米国においては人的資本への投資が遅れることによるリスクの影響度は他の地域に比べ高いと判断しています。 こうしたリスクへの対応として、人員の定着率を高めるエンゲージメント活動を継続しているほか、日米欧での工数管理システムの刷新などにより人材配置の精度を高め、採用の遅れ等を防ぐ対応を進めています。 ⑥ 関連法規制の不遵守によるリスク 当社グループが受託する業務の実施等において、関連する諸法令に対して重大な違反の事実があった場合に、その委託者である製薬会社に損害を与え、当社グループが損害賠償の責めを負うとき、または、委託者以外の製薬会社からも信用を失ったときは、訴訟の提起や受託件数の減少により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 こうしたリスクへの対応として、リスクに基づく品質管理プロセスを確立し、定期的に業務手順を見直すことで、業務品質の確保に努めています。また、従業員に対しても業務品質に対する意識向上を目的に継続的な事例研修を行っています。 ⑦ 情報セキュリティに関わるリスク 医薬品の開発業務において情報のデジタル化が進展する中、当社グループにおいてもこれまでITセキュリティの強化を随時実施しておりますが、その想定を超えたサイバー攻撃などにより、当社グループのITを利用したサービスの障害や情報漏洩が起こった場合に、当社の事業運営並びに、顧客や治験実施施設の業務に重大な影響を与えるリスクがあります。 こうしたリスクへの対応として、以下のとおり、外部専門家から指導・助言を得て、情報セキュリティをより一層強化しております。<基本的な考え方とガバナンス体制> 当社グループは、医薬品開発を担う企業として情報セキュリティの重要性を深く認識しており、「情報セキュリティ基本方針」を定め、海外子会社を含む全グループで情報セキュリティの維持に取り組んでいます。 当社グループは、執行役員CIO(Chief Information Officer)がITに関するグループ全体のリスク管理と戦略の策定・実行を担い、代表取締役社長執行役員CEOへ直接報告を行っています。情報セキュリティに関しては、執行役員CIOの配下にあるCISO(Chief Information Security Officer)を最高責任者とし、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)推進体制をグループ全社で構築し運用しています。監督機能としては、経営全般に関するガバナンスの一環として取締役会が最終的な監督責任を担っており、特に情報セキュリティについては重要リスクとしてその対応状況がリスクマネジメント委員会を通じて定期的に報告されています。<対策> 上記の基本的な考え方とガバナンス体制の下、ISMSにおいて定期的に情報セキュリティリスクの特定と分析を行うとともに、顧客等ステークホルダーからの要求や法令等の規制を考慮して情報セキュリティに関する手順と組織的、人的、物理的、技術的セキュリティ対策を整備し運用することでリスク低減を行っています。また災害やインシデント発生時に迅速に復旧や報告・対応できる手順を整備しています。こうした手順の周知とサイバー攻撃を含む情報セキュリティリスクに関する従業員一人一人の対応レベルを高めるため、定期的に全社員を対象とした様々な研修を実施しています。なお、グループ全社を適用範囲としたISMSについて、独立した第三者機関であるNSF-ISRを通じて国際的な認証制度であるISO/IEC27001認証を2024年3月期に取得し維持しています。 今後も継続的にISMSの運用とその有効性評価により情報セキュリティの維持・強化に取り組んでまいります。 ⑧ 個人情報の不適切な取扱いに関するリスク 当社グループが受託・実施した臨床試験等において、個人情報の流出や漏洩、不正利用などが発生した場合において、当社グループが委託者である製薬会社から損害賠償の責めを負うとき、または、その情報の流出により委託者以外の製薬会社からも信用を失ったときには、訴訟の提起、もしくは受託件数の減少により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 こうしたリスクへの対応策として、ISO/IEC27001に適合した情報マネジメントシステム(ISMS)の運用に加えて個人情報保護法ほか各国関連法令に基づき個人情報保護に関する手順を整備し、個人情報保護に関する全社員への研修及びマネジメントクラスやグループ会社を対象とした階層別の研修等を定期的に実施し、発生リスクの低減に努めています。
FY2024|3,834 文字
3【事業等のリスク】(1)リスクマネジメント体制 当社は、企業活動に影響を及ぼす恐れのあるリスクを想定し、問題発生の未然防止に努めると同時にこれに適切に対処するため、リスクマネジメント委員会を設置しております。これにより、災害、不正、情報漏洩などの事業遂行リスクについて年に一度、評価を行い、回避策・対応策の検討と実行を行っています。また、持続的な事業成長を阻害するような環境変化や機会損失などの事業機会リスクについては、代表取締役の指示のもと、各事業部・部門にて評価と対策を行っています。また、これらのリスク管理状況は経営会議及び取締役会に定期的に報告しております。 さらに、2025年3月期には、当期に新たに導入された執行役員CXOが、担当職務ごとに海外グループ会社横断でのリスク抽出・評価、回避策・対応策の検討を行い、リスクマネジメント委員会においてその確認と、重要リスクの評価及びモニタリングを行う体制とします。 なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在(2024年6月27日)において当社グループが判断したものです。 (2)重要リスク 上記体制に基づき、各リスクを発生の頻度とダメージ(損害金額)の大きさによりそれぞれ5段階で評価し、重要な影響を及ぼす可能性があると考えられるリスクを重要リスクとしてその対応策の強化に注力しています。中でも特に重大な影響があると判断したリスクは以下の通りです。 ① 特定の顧客への売上割合の高さに関するリスク 当社グループは、医薬品開発を行う企業から業務を受託しサービスを提供しています。特定の顧客への売上が全体に占める割合が高くなりすぎた場合には、その顧客が当社グループに委託中のプロジェクトを中止・キャンセルした場合に、CRAの稼働率が低下すること等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。これまで当社は日本国内の有望な開発品目を多く有する大手製薬会社を中心に取引を行っており、その業務品質が顧客に認められた結果として特定の国内製薬会社の売上割合が相対的に高くなっていましたが、海外での事業を拡大し顧客数が増加した結果、この状態は改善しております。 引き続きこうしたリスクへの対応として、グローバルビジネスの拡大及び創薬支援事業など業容の拡大により、国内外のバイオテック企業の需要の取り込みを図るなど新規顧客を開拓し、顧客基盤の拡大に努めます。 ② CRO業界内の競争激化に関するリスク 欧米グローバルCROの日本事業拡大や他社CROが行う低価格戦略に伴う価格競争の激化等により、受託件数の減少や受託契約価格の下落が起こった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 こうしたリスクへの対応として、当社グループでは、国内外の製薬会社やバイオテック企業の新規性の高い開発品や難易度の高い疾患領域へ注力し、優秀な人材の確保・育成を通じて、迅速かつ高品質にグローバルワンストップで受託業務を遂行することにより、同業他社との差別化を図ってまいります。 ③ 国内における治験の海外シフトに関するリスク 医薬品開発の国際競争は益々過熱しており、主要市場国で迅速に承認を取得し収益を最大化するために、グローバル開発は製薬会社の基本的な戦略となっております。当社グループの想定を大きく超えるスピードで治験環境のグローバル化と海外シフトが起こり、日本国内で行われる治験の規模・数が急速に減少するような場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 こうしたリスクへの対応として、当社グループでは日本以外にも米国、欧州、アジアに自社拠点を展開しています。また、自社拠点を有しない国においては、短期的には他社CROと協業体制を構築するとともに、自社拠点設立による内製化を検討し、グローバル受託体制の拡充による国際共同治験への対応力の向上や、海外子会社の受注獲得力向上を通じた海外売上比率の拡大を進めています。 ④ 治験の委託件数減少・規模縮小のリスク 当社グループの主要顧客である製薬会社の医薬品開発戦略の変更(重点領域・開発品目の大幅な見直し、他社との共同開発・ライセンス契約締結促進、及びこれらに伴う内製化や外注方針の見直しなど)により、当社グループへの委託件数が減少する可能性があります。また、新薬開発の難易度上昇や競争激化に伴い、開発プロセスの効率化による迅速化やコスト抑制ニーズが高まっており、リアルワールドデータの利活用やDXの進展等による開発効率化が想定以上の速さで進展する場合には、当社グループへ委託する治験の規模が縮小し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 こうしたリスクへの対応として、当社グループでは、国内外の製薬会社・バイオテック企業などの新規顧客開拓による顧客基盤の拡大に加え、分散型臨床試験(DCT)などに必要な自社で保有しない機能については、グローバルでパートナリングを拡大しております。今後、ニーズ・市場動向に応じて内製化を検討することにより、多様化する治験効率化ニーズにも対応してまいります。 ⑤ 関連法規制の不遵守によるリスク 当社グループが受託する業務の実施等において、関連する諸法令に対して重大な違反の事実があった場合に、その委託者である製薬会社に損害を与え、当社グループが損害賠償の責めを負うとき、または、委託者以外の製薬会社からも信用を失ったときは、訴訟の提起や受託件数の減少により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 こうしたリスクへの対応として、業務手順の定期的な見直しとリスクに基づく品質管理プロセスの確立や、従業員に対する継続的な事例研修を行うことで業務品質の確保に努めています。 ⑥ 情報セキュリティに関わるリスク 医薬品の開発業務において情報のデジタル化が進展する中、当社グループにおいてもこれまでITセキュリティの強化を随時実施しておりますが、その想定を超えたサイバー攻撃などにより、当社グループのITを利用したサービスの障害や情報漏洩が起こった場合に、当社の事業運営並びに、顧客や治験実施施設の業務に重大な影響を与えるリスクがあります。 こうしたリスクへの対応として、以下の通り、外部専門家から指導・助言を得て、情報セキュリティをより一層強化しております。<基本的な考え方とガバナンス体制> 当社グループは、医薬品開発を担う企業として情報セキュリティの重要性を深く認識しており、「情報セキュリティ基本方針」を定め、海外子会社を含む全グループで情報セキュリティの維持に取り組んでいます。 当社グループは、執行役員CIO(Chief Information Officer)がITに関するグループ全体のリスク管理と戦略の策定・実行を担い、代表取締役へ直接報告を行っています。情報セキュリティに関しては、執行役員CIOの配下にあるCISO(Chief Information Security Officer)を最高責任者とし、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)推進体制をグループ全社で構築し運用しています。監督機能としては、経営全般に関するガバナンスの一環として取締役会が最終的な監督責任を担っており、特に情報セキュリティについては重要リスクとしてその対応状況がリスクマネジメント委員会を通じて定期的に報告されています。<対策> 上記の基本的な考え方とガバナンス体制の下、ISMSにおいて定期的に情報セキュリティリスクの特定と分析を行うとともに、顧客等ステークホルダーからの要求や法令等の規制を考慮して情報セキュリティに関する手順と組織的、人的、物理的、技術的セキュリティ対策を整備し運用することでリスク低減を行っています。また災害やインシデント発生時に迅速に復旧や報告・対応できる手順を整備しています。こうした手順の周知とサイバー攻撃を含む情報セキュリティリスクに関する従業員一人ひとりの対応レベルを高めるため、定期的に全社員を対象とした様々な研修を実施しています。なお、2024年3月期には、グループ全社を適用範囲としたISMSについて、独立した第三者機関であるNSF-ISRを通じて国際的な認証制度であるISO/IEC27001認証を取得しました。 今後も継続的にISMSの運用とその有効性評価により情報セキュリティの維持・強化に取り組んでまいります。 ⑦ 個人情報の不適切な取扱いに関するリスク 当社グループが受託・実施した臨床試験等において、個人情報の流出や漏洩、不正利用などが発生した場合において、当社グループが委託者である製薬会社から損害賠償の責めを負うとき、または、その情報の流出により委託者以外の製薬会社からも信用を失ったときには、訴訟の提起、もしくは受託件数の減少により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 こうしたリスクへの対応策として、ISO/IEC27001に適合した情報マネジメントシステム(ISMS)の運用に加えて個人情報保護法ほか各国関連法令に基づき個人情報保護に関する手順を整備し、個人情報保護に関する全社員への研修及びマネジメントクラスやグループ会社を対象とした階層別の研修等を定期的に実施し、発生リスクの低減に努めています。
FY2023|2,713 文字
3【事業等のリスク】 当社は、企業活動に影響を及ぼす恐れのあるリスクを想定し、問題発生の未然防止に努めると同時にこれに適切に対処するため、専務取締役管理本部長を委員長とするリスクマネジメント委員会を設置しています。これにより、災害、不正、情報漏洩などの事業遂行リスクについて評価を行い、回避策・対応策の検討と実行を行っています。また、持続的事業成長を阻害するような環境変化や機会損失などの事業機会リスクについては、代表取締役社長の指示のもと各事業部・部門にて評価と対応策の検討および対応を行っています。また、これらのリスク管理状況は経営会議および取締役会に適宜報告しております。 上記に基づき、当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、重要な影響を及ぼす可能性があると考えられるリスクとその対応は以下の通りです。 なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在(2023年6月23日)において当社グループが判断したものです。 (1)特定の製薬会社への売上割合の高さに関するリスク 当社グループは、これまで日本国内の有望な開発品目を多く有する大手製薬会社を中心に取引を行っており、その業務品質が顧客に認められた結果として特定の製薬会社の売上割合が相対的に高くなっております。この状態が継続し、主要取引先が当社グループに委託中のプロジェクトを中止・キャンセルした場合に、CRAの稼働率が低下すること等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 こうしたリスクへの対応として、グローバルビジネスの拡大及び創薬支援事業など業容の拡大により、国内外のバイオテック企業の需要の取り込みを図るなど新規顧客を開拓し、顧客基盤の拡大に努めています。 2022年3月期及び2023年3月期における主要販売先への売上割合は以下の通りです。相手先前連結会計年度(自 2021年4月1日至 2022年3月31日)当連結会計年度(自 2022年4月1日至 2023年3月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)中外製薬株式会社1,477,35912.81,322,62610.6エーザイ株式会社1,593,30513.81,314,60010.5 (2)関連法規制の不遵守によるリスク 当社グループが受託する業務の実施等において、関連する諸法令に対して重大な違反の事実があった場合に、その委託者である製薬会社に損害を与え、当社グループが損害賠償の責めを負うとき、または、委託者以外の製薬会社からも信用を失ったときは、訴訟の提起や受託件数の減少により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 こうしたリスクへの対応として、業務手順の定期的な見直しとリスクに基づく品質管理プロセスの確立や、従業員に対する継続的な事例研修を行うことで業務品質の確保に努めています。 (3) CRO業界内の競争激化に関するリスク 欧米グローバルCROの日本事業拡大や他社CROが行う低価格戦略に伴う価格競争の激化等により、受託件数の減少や受託契約価格の下落が起こった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 こうしたリスクへの対応として、当社グループでは、国内外の製薬会社やバイオテック企業の新規性の高い開発品や難易度の高い疾患領域へ注力し、優秀な人材の確保・育成を通じて、迅速かつ高品質にグローバルワンストップで受託業務を遂行することにより、同業他社との差別化を図ってまいります。 (4)国内における治験の海外シフトに関するリスク 医薬品開発の国際競争は益々過熱しており、主要市場国で迅速に承認を取得し収益を最大化するために、グローバル開発は製薬会社の基本的な戦略となっております。当社グループの想定を大きく超えるスピードで治験環境のグローバル化と海外シフトが起こり、日本国内で行われる治験の規模・数が急速に減少するような場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 こうしたリスクへの対応として、当社グループでは日本以外にも米国、欧州、アジアに自社拠点を展開しています。また、自社拠点を有しない国においては、短期的には他社CROと協業体制を構築するとともに、自社拠点設立による内製化を検討し、グローバル受託体制の拡充による国際共同治験への対応力の向上や、海外子会社の受注獲得力向上を通じた海外売上比率の拡大を進めています。 (5)治験の委託件数減少・規模縮小のリスク 当社グループの主要顧客である製薬会社の医薬品開発戦略の変更(重点領域・開発品目の大幅な見直し、他社との共同開発・ライセンス契約締結促進、およびこれらに伴う内製化や外注方針の見直しなど)により、当社グループへの委託件数が減少する可能性があります。また、新薬開発の難易度上昇や競争激化に伴い、開発プロセスの効率化による迅速化やコスト抑制ニーズが高まっており、リアルワールドデータの利活用やDXの進展等による開発効率化が想定以上の速さで進展する場合には、当社グループへ委託する治験の規模が縮小し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 こうしたリスクへの対応として、当社グループでは、国内外の製薬会社・バイオテック企業などの新規顧客開拓による顧客基盤の拡大に加え、分散型臨床試験(DCT)などに必要な自社で保有しない機能については、グローバルでパートナリングを拡大しております。今後、ニーズ・市場動向に応じて内製化を検討することにより、多様化する治験効率化ニーズにも対応してまいります。 (6)情報の流出によるリスク 当社グループが受託・実施した臨床試験等の機密情報が流出した場合において、当社グループが委託者である製薬会社から損害賠償の責めを負うとき、または、その情報の流出により委託者以外の製薬会社からも信用を失ったときには、訴訟の提起、もしくは受託件数の減少により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 また、医薬品の開発業務において情報のデジタル化が進展する中、当社グループにおいてもこれまでITセキュリティの強化を随時実施しておりますが、その想定を超えたサイバー攻撃などにより、当社グループのITを利用したサービスの障害や情報漏洩が起こるリスクも増大しております。 こうしたリスクへの対応として、外部専門家から指導・助言を得て、技術的・組織的な情報セキュリティをより一層強化しております。今後も継続的に情報セキュリティマネジメントシステム運用の維持・強化に取り組んでまいります。
FY2022|5,856 文字
2【事業等のリスク】 以下において、当社グループの事業の状況及び経理の状況等に関する事項のうち、リスク要因となる可能性があると考えられる主な事項及びその他投資者の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる事項を記載しております。 当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社の株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討したうえで行われる必要があると考えております。 なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、別段の記載がない限り、有価証券報告書提出日現在(2022年6月24日)において当社グループが独自に判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。 また、以下の記載は、当社株式への投資に関連するリスクをすべて網羅するものではありませんので、ご留意ください。 (1)特定の製薬会社への売上割合の高さに関するリスク 当社グループは、有望な開発品目を多く有する大手製薬会社を中心に取引を行っていく方針であり、結果として特定の製薬会社への依存度が相対的に高くなっております。2021年3月期及び2022年3月期における主要販売先への売上依存度は以下の通りであります。 相手先前連結会計年度(自 2020年4月1日至 2021年3月31日)当連結会計年度(自 2021年4月1日至 2022年3月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)エーザイ株式会社1,488,23114.51,593,30513.8中外製薬株式会社1,521,28114.81,477,35912.8 当社グループのこれまでの成長は、モニタリング業務の品質が顧客である大手製薬会社に認められた結果であるものと考えております。 しかしながら、特定の製薬会社への依存が継続し、他の製薬会社との業務受託案件に対して適切に人材を配置できない場合、または当社グループの顧客である製薬会社が合併・統合等により経営方針を転換した場合や、主要取引先が消滅した場合には、特定の製薬会社を中心に取引を行う当社グループの事業方針の変更を余儀なくされる可能性や当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 また、製薬会社が当社グループに委託中のプロジェクトの開発中止を決定した場合に、CRAの稼働率が低下すること等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 こうしたリスクへの対応として、創薬支援サービスなど業容の拡大により国内外のバイオベンチャー企業の需要の取り込みを図るなど顧客基盤の拡大に努めてまいります。 (2)治験の事故等によるリスク 治験薬の副作用が生じた場合の直接の責任は製薬会社が負うことになりますが、当社グループを含むCRO業界が関わった治験において、重篤な副作用その他の重大な事故によりCRO業界全体が製薬会社から信用を失った場合、または当社グループが関わった治験において、重篤な副作用その他の重大な事故が発生した際に当社グループが顧客への報告等、十分に対応できなかった場合において、治験受託件数が減少し、もしくは訴訟を受けることにより、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 また、当社グループのCRAが関わった治験において、過失等により、治験標準業務手順書その他の規則の遵守を怠り、回収した症例報告書の信頼性等に問題があることとなった場合において、その治験の委託者である製薬会社に損害を与え、当社グループが損害賠償の責めを負うとき、または、委託者以外の製薬会社からも信用を失ったときは、訴訟の提起や治験受託件数の減少により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 こうしたリスクへの対応として、当社グループではCRAに対して継続的に研修を実施し、業務品質の確保に努めております。 (3)CRO業界内の競争激化に関するリスク 近年、中小規模で特徴を持たないCROにおいては、同業他社との差別化を図ることができず、吸収合併や倒産等により淘汰されてきております。当社は2005年の設立以来、大手製薬会社から治験を継続して受託しており、業績は順調に推移しておりますが、当社グループと類似したビジネスモデルを有するCROの増加や、差別化が難しいCROが行う低価格戦略に伴う価格競争の激化により、受託契約価格の下落が起こった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 こうしたリスクへの対応として、当社グループでは製薬会社のグローバル開発ニーズに対応するべく日亜米欧でのグローバル受託体制をより一層推進し、高品質なグローバルワンストップサービスを提供することにより同業他社との差別化を図ってまいります。 (4)国内における治験の海外シフトに関するリスク 医薬品の審査・承認制度は国ごとに異なっており、新薬の有効性や安全性等のデータには人種差があることから新薬製造承認申請には、基本的に各国で実施した治験のデータが必要です。しかし、「医薬品規制調和国際会議(ICH : International Council for Harmonisation of Technical Requirements for Pharmaceuticals for Human Use)において、新薬の承認審査データを相互活用するための条件整備に向けた、海外臨床試験データの受入れに関するガイドラインが最終合意されたことにより、日本国内においても一定の確認試験を基に、海外臨床試験データを用いて承認申請を行うことが認められるようになりました。また、医薬品開発の国際競争は益々過熱しており、いち早く各国で承認・販売を勝ち得るために、グローバル開発が製薬会社の主要な戦略となっております。当社では、このような医薬品開発の環境変化や製薬会社のグローバル開発ニーズに対応すべく、米国、韓国、台湾等での海外子会社の設立や、韓国、欧州、米国での企業買収を通じて医薬品のグローバル開発体制を整備しております。 しかしながら、当社グループの地域別の売上構成に占める日本の比率は依然大きく、当社グループの医薬品のグローバル開発体制の整備・進展を大きく超えるスピードで治験環境のグローバル化が起こり、海外治験データの国内申請時における利用が急激に加速して国内で行われる治験数が減少し、当社グループの治験受託件数が減少するような場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 こうしたリスクへの対応として、当社グループでは製薬会社のグローバル開発ニーズに対応する日亜米欧でのグローバル受託体制の確立・進行による国際共同治験対応力の向上や海外子会社の受注獲得力向上を通じた海外受注比率の拡大を目指してまいります。 (5)製薬会社による治験の委託数減少のリスク 近年、研究開発のスピードアップと固定費の削減を目的とした医薬品開発業務のアウトソーシング化が加速し、殊に治験のモニタリング業務において、適正な受託費で信頼性の高いデータの収集能力を有するCROに対する製薬会社の高い期待を背景としてCRO業界は堅調に成長しており、今後ともこの傾向は続くものと当社グループは考えております。 しかしながら、当社グループの主要顧客である製薬会社の医薬品開発戦略の変更や治験の内製化等のアウトソーシングに係る方針転換等があった場合に、当社グループの治験受託件数が減少し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (6)法改正及び法規制等に関するリスク① 当社グループが属するCRO業界は、薬機法、薬機法施行規則及びそれらに関連するGCP等の関連法令の規制を受けており、治験の各業務を受託するCROは、これらの法令を遵守し、治験によって得られた資料及びデータを顧客に提供する義務がありますが、これらの規制の強化、または新たな規制の導入により、事業活動が制約され治験の各業務の遅滞が発生した場合等には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。② 当社グループが、受託するモニタリング業務の実施等において、関連する諸法令に対して重大な違反の事実があった場合には、製薬会社から信用を失うことにより当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 こうしたリスクへの対応として、品質管理の仕組みの充実やCRAに対する継続的な研修を通じた業務品質の確保に努めてまいります。 (7)人材獲得に関するリスク 当社グループは、治験の各業務のうちモニタリング業務等に特化することにより、これまでの成長を実現してきたものと考えております。従いまして、当社グループの業容拡大において即戦力となるプロジェクトマネジャー、CRA経験者、医学・薬学知識を有する新卒者、未経験者の確保が必要不可欠であります。また、創薬支援業務については、より高度な知識・経験が求められるため、人材の確保・育成が必要不可欠であります。 これまでのところ、当社グループは人材獲得の面で大きな問題に直面はしておりませんが、製薬会社やCRO業界等における人材獲得競争の激化等により、当社グループの計画どおりに人材を採用できない可能性があります。 モニタリング業務等に必要な人材を確保できなかった場合、人材の教育・研修が遅れた場合、または他社からの人材引抜きにより当社グループの人材流出が生じた場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 こうしたリスクへの対応として、通年採用やキャリア採用など人材獲得手段の多様化に努めるとともに、新卒者や未経験中途採用者への充実した導入研修や継続研修の実施など人材教育の拡充や働き方の多様化に対応する社内体制の整備・充実を図っております。 (8)情報の流出によるリスク 当社グループを含むCRO業界が関わった治験にかかる個人情報の流出によりCRO業界全体が製薬会社から信用を失った場合、または当社グループが関わった治験にかかる個人情報の流出により製薬会社から信用を失った場合において、治験受託件数の減少や、訴訟の提起により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループが関わった治験にかかる症例報告書等の機密情報について、その情報の流出があった場合において、当社グループが委託者である製薬会社から損害賠償の責めを負うとき、または、その情報の流出により委託者以外の製薬会社からも信用を失ったときには、訴訟の提起、もしくは治験受託件数の減少により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 また、医薬品の開発業務において情報のデジタル化が進展する中、当社グループにおいてもこれまでITセキュリティの強化を随時実施しておりますが、その想定を超えたサイバー攻撃などにより、当社グループのITを利用したサービスの障害や情報漏洩が起こるリスクも増大しております。 こうしたリスクへの対応として、外部専門家から指導・助言を得て、技術的・組織的な情報セキュリティをより一層強化しております。今後も継続的に情報セキュリティの運営・監視機能の維持・強化に取り組んでまいります。 (9)海外進出によるリスク 当社は、増加する国際共同治験に対応するために、米国、ドイツ、フランス、イギリス、スペイン、クロアチア、オランダ、ポーランド、チェコ、ルーマニア、ハンガリー、中国、韓国、台湾、シンガポール等に現地法人を有しております。今後、事業を拡大するにあたって追加的な出資を行う場合や計画通りに事業が進展しない場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 また、海外拠点を含め国際共同治験や臨床研究を実施する場合において、日本に機能を持たない業務を海外子会社や国内外の外部ベンダーに委託する必要性が出てきますが、そのマネジメントが適切に行われない等の原因により委託業務で遅延やトラブルが発生し、受託プロジェクトを通じ顧客である製薬会社に損害を与え当社グループが損害賠償の責めを負うとき、または顧客や顧客以外の製薬会社から信用を失ったときは、訴訟の提起や受託件数の減少等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (10)新型コロナウイルス感染症の再燃に関するリスク 当社グループは、この度の新型コロナウイルス感染症の流行状況下においても、従業員の安全を確保するため様々な施策を講じつつ、治験や臨床試験の進捗に影響が出ないようこれまで業務を継続しております。一方、新型コロナウイルス感染症の大規模な再燃等により、以下のようなリスクがあると考えています。 ① 従業員にクラスター感染が発生するリスク 当社グループの事業は医療機関に訪問し業務を行うことが多いため、当社グループの従業員でクラスター感染が発生し、代替の従業員を用意できない等により、業務の継続が長期間にわたり困難になった場合、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 こうしたリスクへの対応として、細心の注意を図り状況に応じた複数の感染対策を講じています ② 依頼者が新型コロナウイルス感染拡大の影響により開発を中断・延期するリスク 依頼者である製薬会社等において、新型コロナウイルス感染症の再燃等の理由から、実施中もしくは予定している治験や臨床研究を中止または延期する状況が長期化した場合、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 医療機関において新型コロナウイルス感染拡大の影響により臨床試験等の実施が困難となるリスク 治験や臨床試験を実施する医療機関において、新型コロナウイルス感染症の再燃等により医療機関のスタッフや施設などの機能が制限または停止し、被験者(患者)の募集や治験の実施に支障が出る場合や、当社の従業員が訪問を制限され業務を実施できない場合など、治験や臨床研究の実施が長期間にわたり影響を受ける場合、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 こうしたリスクへの対応として、治験業務をリモートで実施すること等により治験を継続することが可能な体制を整備しています。
FY2021|6,050 文字
2【事業等のリスク】 以下において、当社グループの事業の状況及び経理の状況等に関する事項のうち、リスク要因となる可能性があると考えられる主な事項及びその他投資者の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる事項を記載しております。 当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社の株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討したうえで行われる必要があると考えております。 なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、別段の記載がない限り、有価証券報告書提出日現在(2021年6月25日)において当社グループが独自に判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。 また、以下の記載は、当社株式への投資に関連するリスクをすべて網羅するものではありませんので、ご留意ください。 (1)特定の製薬会社への売上割合の高さに関するリスク 当社グループは、有望な開発品目を多く有する大手製薬会社を中心に取引を行っていく方針であり、結果として特定の製薬会社への依存度が相対的に高くなっております。2020年3月期及び2021年3月期における主要販売先への売上依存度は以下の通りであります。 相手先前連結会計年度(自 2019年4月1日至 2020年3月31日)当連結会計年度(自 2020年4月1日至 2021年3月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)中外製薬株式会社1,468,84113.41,521,28114.8エーザイ株式会社1,548,43714.21,488,23114.5小野薬品工業株式会社1,513,09813.8727,0477.1(注)本表の金額には、消費税等は含まれておりません。 当社グループのこれまでの成長は、モニタリング業務の品質が顧客である大手製薬会社に認められた結果であるものと考えております。 しかしながら、特定の製薬会社への依存が継続し、他の製薬会社との業務受託案件に対して適切に人材を配置できない場合、または当社グループの顧客である製薬会社が合併・統合等により経営方針を転換した場合や、主要取引先が消滅した場合には、特定の製薬会社を中心に取引を行う当社グループの事業方針の変更を余儀なくされる可能性や当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 また、製薬会社が当社グループに委託中のプロジェクトの開発中止を決定した場合に、CRAの稼働率が低下すること等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 こうしたリスクへの対応として、創薬支援サービスなど業容の拡大により国内外のバイオベンチャー企業の需要の取り込みを図るなど顧客基盤の拡大に努めてまいります。 (2)治験の事故等によるリスク 治験薬の副作用が生じた場合の直接の責任は製薬会社が負うことになりますが、当社グループを含むCRO業界が関わった治験において、重篤な副作用その他の重大な事故によりCRO業界全体が製薬会社から信用を失った場合、または当社グループが関わった治験において、重篤な副作用その他の重大な事故が発生した際に当社グループが顧客への報告等、十分に対応できなかった場合において、治験受託件数が減少し、もしくは訴訟を受けることにより、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 また、当社グループのCRAが関わった治験において、過失等により、治験標準業務手順書その他の規則の遵守を怠り、回収した症例報告書の信頼性等に問題があることとなった場合において、その治験の委託者である製薬会社に損害を与え、当社グループが損害賠償の責めを負うとき、または、委託者以外の製薬会社からも信用を失ったときは、訴訟の提起や治験受託件数の減少により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 こうしたリスクへの対応として、当社グループではCRAに対して継続的に研修を実施し、業務品質の確保に努めております。(3)CRO業界内の競争激化に関するリスク 近年、中小規模で特徴を持たないCROにおいては、同業他社との差別化を図ることができず、吸収合併や倒産等により淘汰されてきております。当社は2005年の設立以来、大手製薬会社から治験を継続して受託しており、業績は順調に推移しておりますが、当社グループと類似したビジネスモデルを有するCROの増加や、差別化が難しいCROが行う低価格戦略に伴う価格競争の激化により、受託契約価格の下落が起こった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 こうしたリスクへの対応として、当社グループでは製薬会社のグローバル開発ニーズに対応するべく日亜米欧でのグローバル受託体制をより一層推進し、高品質なグローバルワンストップサービスを提供することにより同業他社との差別化を図ってまいります。 (4)国内における治験の海外シフトに関するリスク 医薬品の審査・承認制度は国ごとに異なっており、新薬の有効性や安全性等のデータには人種差があることから新薬製造承認申請には、基本的に各国で実施した治験のデータが必要です。しかし、「医薬品規制調和国際会議(ICH : International Council for Harmonisation of Technical Requirements for Pharmaceuticals for Human Use)において、新薬の承認審査データを相互活用するための条件整備に向けた、海外臨床試験データの受入れに関するガイドラインが最終合意されたことにより、日本国内においても一定の確認試験を基に、海外臨床試験データを用いて承認申請を行うことが認められるようになりました。また、医薬品開発の国際競争は益々過熱しており、いち早く各国で承認・販売を勝ち得るために、グローバル開発が製薬会社の主要な戦略となっております。当社では、このような医薬品開発の環境変化や製薬会社のグローバル開発ニーズに対応すべく、米国、韓国、台湾等での海外子会社の設立や、韓国、欧州、米国での企業買収を通じて医薬品のグローバル開発体制を整備しております。 しかしながら、当社グループの地域別の売上構成に占める日本の比率は依然大きく、当社グループの医薬品のグローバル開発体制の整備・進展を大きく超えるスピードで治験環境のグローバル化が起こり、海外治験データの国内申請時における利用が急激に加速して国内で行われる治験数が減少し、当社グループの治験受託件数が減少するような場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 こうしたリスクへの対応として、当社グループでは製薬会社のグローバル開発ニーズに対応する日亜米欧でのグローバル受託体制の確立・進行による国際共同治験対応力の向上や海外子会社の受注獲得力向上を通じた海外受注比率の拡大を目指してまいります。 (5)製薬会社による治験の委託数減少のリスク 近年、研究開発のスピードアップと固定費の削減を目的とした医薬品開発業務のアウトソーシング化が加速し、殊に治験のモニタリング業務において、適正な受託費で信頼性の高いデータの収集能力を有するCROに対する製薬会社の高い期待を背景としてCRO業界は堅調に成長しており、今後ともこの傾向は続くものと当社グループは考えております。 しかしながら、当社グループの主要顧客である製薬会社の医薬品開発戦略の変更や治験の内製化等のアウトソーシングに係る方針転換等があった場合に、当社グループの治験受託件数が減少し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (6)法改正及び法規制等に関するリスク① 当社グループが属するCRO業界は、薬機法、薬機法施行規則及びそれらに関連するGCP等の関連法令の規制を受けており、治験の各業務を受託するCROは、これらの法令を遵守し、治験によって得られた資料及びデータを顧客に提供する義務がありますが、これらの規制の強化、または新たな規制の導入により、事業活動が制約され治験の各業務の遅滞が発生した場合等には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。② 当社グループが、受託するモニタリング業務の実施等において、関連する諸法令に対して重大な違反の事実があった場合には、製薬会社から信用を失うことにより当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 こうしたリスクへの対応として、品質管理の仕組みの充実やCRAに対する継続的な研修を通じた業務品質の確保に努めてまいります。(7)人材獲得に関するリスク 当社グループは、治験の各業務のうちモニタリング業務等に特化することにより、これまでの成長を実現してきたものと考えております。従いまして、当社グループの業容拡大において即戦力となるプロジェクトマネジャー、CRA経験者、医学・薬学知識を有する新卒者、未経験者の確保が必要不可欠であります。 これまでのところ、当社グループは人材獲得の面で大きな問題に直面はしておりませんが、製薬会社やCRO業界等における人材獲得競争の激化等により、当社グループの計画どおりに人材を採用できない可能性があります。 モニタリング業務等に必要な人材を確保できなかった場合、人材の教育・研修が遅れた場合、または他社からの人材引抜きにより当社グループの人材流出が生じた場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 こうしたリスクへの対応として、通年採用やキャリア採用など人材獲得手段の多様化に努めるとともに、新卒者や未経験中途採用者への充実した導入研修や継続研修の実施など人材教育の拡充や働き方の多様化に対応する社内体制の整備・充実を図っております。 (8)情報の流出によるリスク 当社グループを含むCRO業界が関わった治験にかかる個人情報の流出によりCRO業界全体が製薬会社から信用を失った場合、または当社グループが関わった治験にかかる個人情報の流出により製薬会社から信用を失った場合において、治験受託件数の減少や、訴訟の提起により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループが関わった治験にかかる症例報告書等の機密情報について、その情報の流出があった場合において、当社グループが委託者である製薬会社から損害賠償の責めを負うとき、または、その情報の流出により委託者以外の製薬会社からも信用を失ったときには、訴訟の提起、もしくは治験受託件数の減少により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 こうしたリスクへの対応として、継続して社内規程に基づく管理体制の整備・構築と運用の遵守・徹底を図ってまいります。 (9)海外進出によるリスク 当社は、増加する国際共同治験に対応するために、米国、ドイツ、フランス、イギリス、スペイン、クロアチア、オランダ、ポーランド、チェコ、ルーマニア、ハンガリー、中国、韓国、台湾、シンガポール等に現地法人を有しております。今後、事業を拡大するにあたって追加的な出資を行う場合や計画通りに事業が進展しない場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 また、海外拠点を含め国際共同治験や臨床研究を実施する場合において、日本に機能を持たない業務を海外子会社や国内外の外部ベンダーに委託する必要性が出てきますが、そのマネジメントが適切に行われない等の原因により委託業務で遅延やトラブルが発生し、受託プロジェクトを通じ顧客である製薬会社に損害を与え当社グループが損害賠償の責めを負うとき、または顧客や顧客以外の製薬会社から信用を失ったときは、訴訟の提起や受託件数の減少等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (10)新型コロナウイルス感染拡大に関するリスク 当社グループは製薬会社等から新薬開発のための治験や新薬発売後の臨床研究に関する業務を受託しており、医療機関において治験や臨床試験が適切かつ迅速に実施され、新薬が早期に承認・発売され多くの患者様に適切に使用されるための大きな役割を担っています。 当社グループは、企業理念に「医薬品開発のあらゆる場面で常にプロフェッショナルとしての質を提供し、ステークホルダーである製薬会社、医療機関、患者ならびに株主、従業員の幸せを追求する。」を掲げており、この度の新型コロナウイルス感染拡大の状況下においても、従業員の安全を確保するため様々な施策を講じつつ、治験や臨床試験の進捗に影響が出ないよう業務を継続しております。一方、新型コロナウイルス感染症のさらなる感染拡大や再燃等により、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす以下のようなリスクがあると考えています。 当社グループは、リスクの発生を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ですが、今後起こり得るさまざまな要因により、大きな影響を受ける可能性があります。 ① 従業員が新型コロナウイルスに感染するリスク 当社グループの事業は医療機関に訪問し業務を行うことが多いため、従業員に対しては時差出勤や在宅勤務、出社時の体温・体調チェックの徹底に加え、マスク配布と医療機関訪問時の着用の徹底、アルコール消毒薬等の配備と手洗い・咳エチケット等の感染予防策の周知徹底など、新型コロナウイルス感染予防に対して細心の注意を図り感染対策を講じています。一方、当社グループの従業員でクラスター感染が発生し、代替の従業員を用意できない等により、業務の継続が長期間にわたり困難になった場合、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ② 依頼者が新型コロナウイルス感染拡大の影響により開発を中断・延期するリスク 依頼者である製薬会社等において、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止や資金面での問題等の理由から、実施中もしくは予定している治験や臨床研究を中止または延期する状況が発生又は長期化した場合、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 医療機関において新型コロナウイルス感染拡大の影響により臨床試験等の実施が不可能となるリスク 治験や臨床試験を実施する医療機関において、新型コロナウイルスの感染拡大等により医療機関のスタッフや施設などの機能が制限または停止し、被験者(患者)の募集や治験の実施に支障が出る場合や、当社の従業員が訪問を制限され業務を実施できない場合など、治験や臨床研究の実施が長期間にわたり影響を受ける場合、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
FY2020|6,564 文字
2【事業等のリスク】 以下において、当社グループの事業の状況及び経理の状況等に関する事項のうち、リスク要因となる可能性があると考えられる主な事項及びその他投資者の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる事項を記載しております。 当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社の株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討したうえで行われる必要があると考えております。 なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、別段の記載がない限り、有価証券報告書提出日現在(2020年6月26日)において当社グループが独自に判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。 また、以下の記載は、当社株式への投資に関連するリスクをすべて網羅するものではありませんので、ご留意ください。 (1)特定の製薬会社への売上割合の高さに関するリスク 当社グループは、有望な開発品目を多く有する大手製薬会社を中心に取引を行っていく方針であり、結果として特定の製薬会社への依存度が相対的に高くなっております。2019年3月期及び2020年3月期における主要販売先への売上依存度は以下の通りであります。 相手先前連結会計年度(自 2018年4月1日至 2019年3月31日)当連結会計年度(自 2019年4月1日至 2020年3月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)エーザイ株式会社1,146,65910.11,548,43714.2小野薬品工業株式会社2,187,69319.31,513,09813.8中外製薬株式会社1,631,04114.41,468,84113.4(注)本表の金額には、消費税等は含まれておりません。 当社グループのこれまでの成長は、モニタリング業務の品質が顧客である大手製薬会社に認められた結果であるものと考えております。 しかしながら、特定の製薬会社への依存が継続し、他の製薬会社との業務受託案件に対して適切に人材を配置できない場合、または当社グループの顧客である製薬会社が合併・統合等により経営方針を転換した場合や、主要取引先が消滅した場合には、特定の製薬会社を中心に取引を行う当社グループの事業方針の変更を余儀なくされる可能性や当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 また、製薬会社が当社グループに委託中のプロジェクトの開発中止を決定した場合に、CRAの稼働率が低下すること等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 こうしたリスクへの対応として、創薬支援サービスなど業容の拡大により国内外のバイオベンチャー企業の需要の取り込みを図るなど顧客基盤の拡大に努めてまいります。 (2)治験の事故等によるリスク 治験薬の副作用が生じた場合の直接の責任は製薬会社が負うことになりますが、当社グループを含むCRO業界が関わった治験において、重篤な副作用その他の重大な事故によりCRO業界全体が製薬会社から信用を失った場合、または当社グループが関わった治験において、重篤な副作用その他の重大な事故が発生した際に当社グループが顧客への報告等、十分に対応できなかった場合において、治験受託件数が減少し、もしくは訴訟を受けることにより、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 また、当社グループのCRAが関わった治験において、過失等により、治験標準業務手順書その他の規則の遵守を怠り、回収した症例報告書の信頼性等に問題があることとなった場合において、その治験の委託者である製薬会社に損害を与え、当社グループが損害賠償の責めを負うとき、または、委託者以外の製薬会社からも信用を失ったときは、訴訟の提起や治験受託件数の減少により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 こうしたリスクへの対応として、当社グループではCRAに対して継続的に研修を実施し、業務品質の確保に努めております。(3)CRO業界内の競争激化に関するリスク 近年、中小規模で特徴を持たないCROにおいては、同業他社との差別化を図ることができず、吸収合併や倒産等により淘汰されてきております。当社は2005年の設立以来、大手製薬会社から治験を継続して受託しており、業績は順調に推移しておりますが、当社グループと類似したビジネスモデルを有するCROの増加や、差別化が難しいCROが行う低価格戦略に伴う価格競争の激化により、受託契約価格の下落が起こった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 こうしたリスクへの対応として、当社グループでは製薬会社のグローバル開発ニーズに対応するべく日亜米欧でのグローバル受託体制をより一層推進し、高品質なグローバルワンストップサービスを提供することにより同業他社との差別化を図ってまいります。 (4)国内における治験の海外シフトに関するリスク 医薬品の審査・承認制度は国ごとに異なっており、新薬の有効性や安全性等のデータには人種差があることから新薬製造承認申請には、基本的に各国で実施した治験のデータが必要です。しかし、「医薬品規制調和国際会議(ICH : International Council for Harmonisation of Technical Requirements for Pharmaceuticals for Human Use)において、新薬の承認審査データを相互活用するための条件整備に向けた、海外臨床試験データの受入れに関するガイドラインが最終合意されたことにより、日本国内においても一定の確認試験を基に、海外臨床試験データを用いて承認申請を行うことが認められるようになりました。また、医薬品開発の国際競争は益々過熱しており、いち早く各国で承認・販売を勝ち得るために、グローバル開発が製薬会社の主要な戦略となっております。当社では、このような医薬品開発の環境変化や製薬会社のグローバル開発ニーズに対応すべく、米国、韓国、台湾等での海外子会社の設立や、韓国、欧州、米国での企業買収を通じて医薬品のグローバル開発体制を整備しております。 しかしながら、当社グループの地域別の売上構成に占める日本の比率は依然大きく、当社グループの医薬品のグローバル開発体制の整備・進展を大きく超えるスピードで治験環境のグローバル化が起こり、海外治験データの国内申請時における利用が急激に加速して国内で行われる治験数が減少し、当社グループの治験受託件数が減少するような場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 こうしたリスクへの対応として、当社グループでは製薬会社のグローバル開発ニーズに対応する日亜米欧でのグローバル受託体制の確立・進行による国際共同治験対応力の向上や海外子会社の受注獲得力向上を通じた海外受注比率の拡大を目指してまいります。 (5)製薬会社による治験の委託数減少のリスク 近年、研究開発のスピードアップと固定費の削減を目的とした医薬品開発業務のアウトソーシング化が加速し、殊に治験のモニタリング業務において、適正な受託費で信頼性の高いデータの収集能力を有するCROに対する製薬会社の高い期待を背景としてCRO業界は堅調に成長しており、今後ともこの傾向は続くものと当社グループは考えております。 しかしながら、当社グループの主要顧客である製薬会社の医薬品開発戦略の変更や治験の内製化等のアウトソーシングに係る方針転換等があった場合に、当社グループの治験受託件数が減少し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (6)法改正及び法規制等に関するリスク① 当社グループが属するCRO業界は、薬機法、薬機法施行規則及びそれらに関連するGCP等の関連法令の規制を受けており、治験の各業務を受託するCROは、これらの法令を遵守し、治験によって得られた資料及びデータを顧客に提供する義務がありますが、これらの規制の強化、または新たな規制の導入により、事業活動が制約され治験の各業務の遅滞が発生した場合等には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。② 当社グループが、受託するモニタリング業務の実施等において、関連する諸法令に対して重大な違反の事実があった場合には、製薬会社から信用を失うことにより当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 こうしたリスクへの対応として、品質管理の仕組みの充実やCRAに対する継続的な研修を通じた業務品質の確保に努めてまいります。(7)人材獲得に関するリスク 当社グループは、治験の各業務のうちモニタリング業務等に特化することにより、これまでの成長を実現してきたものと考えております。従いまして、当社グループの業容拡大において即戦力となるCRA経験者や医学・薬学知識を有する新卒者、未経験者の確保が必要不可欠であります。 これまでのところ、当社グループは人材獲得の面で大きな問題に直面はしておりませんが、製薬会社、薬局チェーン業界及びCRO業界等における人材獲得競争の激化等により、当社グループの計画どおりに人材を採用できない可能性があります。 モニタリング業務に必要な人材を確保できなかった場合、人材の教育・研修が遅れた場合、または他社からの人材引抜きにより当社グループの人材流出が生じた場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 こうしたリスクへの対応として、通年採用やキャリア採用など人材獲得手段の多様化に努めるとともに、人材教育の拡充や働き方の多様化に対応する社内体制の整備・充実を図っております。 (8)人員増加に伴う品質の低下のリスク 当社グループは製薬会社からの治験受託件数を着実に増加させており、それに伴って受注残高も増加傾向にあります。当社グループでは、更なる業容拡大に備えて必要な人員を積極的に採用しており、その中には新卒者その他のモニタリング業務未経験者を含んでおります。これら未経験者の大量採用を行うことにより、一時的な品質や稼働率の低下及び研修期間の人件費・研修費の負担により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 こうしたリスクへの対応として、新卒者や未経験中途採用者への充実した導入研修や継続研修の実施により人材の育成と業務品質の確保に努めております。 (9)内部管理体制について 当社グループは、グループ企業価値を最大化すべく、コーポレート・ガバナンスの充実を経営の重要課題と位置づけ、多様な施策を実施しております。また、業務の適正及び財務報告の信頼性を確保するため、これらに係る内部統制が有効に機能する体制を構築、整備、運用しております。しかしながら、事業の急速な拡大等により、十分な内部管理体制の構築が追いつかないという状況が生じる場合には、適切な業務運営が困難となり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 こうしたリスクへの対応として、社外取締役の選任や内部監査室のスタッフ拡充など内部管理体制の強化に努めております。 (10)情報の流出によるリスク 当社グループを含むCRO業界が関わった治験にかかる個人情報の流出によりCRO業界全体が製薬会社から信用を失った場合、または当社グループが関わった治験にかかる個人情報の流出により製薬会社から信用を失った場合において、治験受託件数の減少や、訴訟の提起により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループが関わった治験にかかる症例報告書等の機密情報について、その情報の流出があった場合において、当社グループが委託者である製薬会社から損害賠償の責めを負うとき、または、その情報の流出により委託者以外の製薬会社からも信用を失ったときには、訴訟の提起、もしくは治験受託件数の減少により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 こうしたリスクへの対応として、継続して社内規程に基づく管理体制の整備・構築と運用の遵守・徹底を図ってまいります。 (11)海外進出によるリスク 当社は、増加する国際共同治験に対応するために、米国、ドイツ、フランス、イギリス、スペイン、クロアチア、オランダ、ポーランド、チェコ、ルーマニア、ハンガリー、中国、韓国、台湾、シンガポール等に現地法人を有しております。今後、事業を拡大するにあたって追加的な出資を行う場合や計画通りに事業が進展しない場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (12)税務に関するリスク 当社グループを構成する事業法人は、各国の税法に準拠して税額計算し、適正な形で納税を行っております。なお、適用される各国の移転価格税制などの国際税務リスクについて細心の注意を払っておりますが、税務当局との見解の相違等により、結果として追加課税が発生する可能性があります。 こうしたリスクへの対応として、社内スタッフの拡充や社外専門家の活用を図っております。(13)新型コロナウイルス感染拡大に関するリスク 当社グループは製薬会社等から新薬開発のための治験や新薬発売後の臨床研究に関する業務を受託しており、医療機関において治験や臨床試験が適切かつ迅速に実施され、新薬が早期に承認・発売され多くの患者様に適切に使用されるための大きな役割を担っています。 当社グループは、企業理念に「医薬品開発のあらゆる場面で常にプロフェッショナルとしての質を提供し、ステークホルダーである製薬会社、医療機関、患者ならびに株主、従業員の幸せを追求する。」を掲げており、この度の新型コロナウイルス感染拡大の状況下においても、従業員の安全を確保するため様々な施策を講じつつ、治験や臨床試験の進捗に影響が出ないよう業務を継続しております。一方、新型コロナウイルス感染症のさらなる感染拡大や再燃等により、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす以下のようなリスクがあると考えています。 当社グループは、リスクの発生を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ですが、今後起こり得るさまざまな要因により、大きな影響を受ける可能性があります。 ① 従業員が新型コロナウイルスに感染するリスク 当社グループの事業は医療機関に訪問し業務を行うことが多いため、従業員に対しては時差出勤や在宅勤務、出社時の体温・体調チェックの徹底に加え、マスク配布と医療機関訪問時の着用の徹底、アルコール消毒薬等の配備と手洗い・咳エチケット等の感染予防策の周知徹底など、新型コロナウイルス感染予防に対して細心の注意を図り感染対策を講じています。一方、当社グループの従業員でクラスター感染が発生し、代替の従業員を用意できない等により、業務の継続が長期間にわたり困難になった場合、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ② 依頼者が新型コロナウイルス感染拡大の影響により開発を中断・延期するリスク 依頼者である製薬会社等において、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止や資金面での問題等の理由から、実施中もしくは予定している治験や臨床研究を中止または延期する状況が発生又は長期化した場合、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 医療機関において新型コロナウイルス感染拡大の影響により臨床試験等の実施が不可能となるリスク 治験や臨床試験を実施する医療機関において、新型コロナウイルスの感染拡大等により医療機関のスタッフや施設などの機能が制限または停止し、被験者(患者)の募集や治験の実施に支障が出る場合や、当社の従業員が訪問を制限され業務を実施できない場合など、治験や臨床研究の実施が長期間にわたり影響を受ける場合、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
FY2019|4,744 文字
2【事業等のリスク】 以下において、当社グループの事業の状況及び経理の状況等に関する事項のうち、リスク要因となる可能性があると考えられる主な事項及びその他投資者の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる事項を記載しております。 当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社の株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討したうえで行われる必要があると考えております。 なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、別段の記載がない限り、有価証券報告書提出日現在(2019年6月26日)において当社グループが独自に判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。 また、以下の記載は、当社株式への投資に関連するリスクをすべて網羅するものではありませんので、ご留意ください。 (1)特定の製薬会社への売上割合の高さに関するリスク 当社グループは、有望な開発品目を多く有する大手製薬会社を中心に取引を行っていく方針であり、結果として特定の製薬会社への依存度が相対的に高くなっております。2018年3月期及び2019年3月期における主要販売先への売上依存度は以下の通りであります。 相手先前連結会計年度(自 2017年4月1日至 2018年3月31日)当連結会計年度(自 2018年4月1日至 2019年3月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)小野薬品工業株式会社2,006,25622.02,187,69319.3中外製薬株式会社1,684,87618.51,631,04114.4エーザイ株式会社845,8899.31,146,65910.1(注)本表の金額には、消費税等は含まれておりません。 当社グループのこれまでの成長は、モニタリング業務の品質が顧客である大手製薬会社に認められた結果であるものと考えております。 しかしながら、特定の製薬会社への依存が継続し、他の製薬会社との業務受託案件に対して適切に人材を配置できない場合、または当社グループの顧客である製薬会社が合併・統合等により経営方針を転換した場合や、主要取引先が消滅した場合には、特定の製薬会社を中心に取引を行う当社グループの事業方針の変更を余儀なくされる可能性や当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 また、製薬会社が当社グループに委託中のプロジェクトの開発中止を決定した場合に、CRAの稼働率が低下すること等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (2)治験の事故等によるリスク 治験薬の副作用が生じた場合の直接の責任は製薬会社が負うことになりますが、当社グループを含むCRO業界が関わった治験において、重篤な副作用その他の重大な事故によりCRO業界全体が製薬会社から信用を失った場合、または当社グループが関わった治験において、重篤な副作用その他の重大な事故が発生した際に当社グループが顧客への報告等、十分に対応できなかった場合において、治験受託件数が減少し、もしくは訴訟を受けることにより、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 また、当社グループは日常よりCRAに対して継続的に研修を実施し、品質の確保に努めておりますが、当社グループのCRAが関わった治験において、過失等により、治験標準業務手順書その他の規則の遵守を怠り、回収した症例報告書の信頼性等に問題があることとなった場合において、その治験の委託者である製薬会社に損害を与え、当社グループが損害賠償の責めを負うとき、または、委託者以外の製薬会社からも信用を失ったときは、訴訟の提起や治験受託件数の減少により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。(3)CRO業界内の競争激化に関するリスク 近年、当社グループが特定の業務、治験段階に注力するのと同様に特定の業務、治験段階、領域等に注力するCROが登場してきております。一方で、中小規模で特徴を持たないCROにおいては、同業他社との差別化を図ることができず、吸収合併や倒産等により淘汰されてきております。当社は2005年の設立以来、大手製薬会社から治験を継続して受託しており、業績は順調に推移しておりますが、当社グループと類似したビジネスモデルを有するCROの増加や、差別化が難しいCROが行う低価格戦略に伴う価格競争の激化により、受託契約価格の下落が起こった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (4)国内における治験の海外シフトに関するリスク 医薬品の審査・承認制度は国ごとに異なっており、新薬の有効性や安全性等のデータには人種差があることから新薬製造承認申請には、基本的に各国で実施した治験のデータが必要です。しかし、「医薬品規制調和国際会議(ICH : International Council for Harmonisation of Technical Requirements for Pharmaceuticals for Human Use)において、新薬の承認審査データを相互活用するための条件整備に向けた、海外臨床試験データの受入れに関するガイドラインが最終合意されたことにより、日本国内においても一定の確認試験を基に、海外臨床試験データを用いて承認申請を行うことが認められるようになりました。また、医薬品開発の国際競争は益々過熱しており、いち早く各国で承認・販売を勝ち得るために、グローバル開発が製薬会社の主要な戦略となっております。当社では、このような医薬品開発の環境変化や製薬会社のグローバル開発ニーズに対応すべく、米国、韓国、台湾等での海外子会社の設立や、韓国、欧州、米国での企業買収を通じて医薬品のグローバル開発体制を整備しております。 しかしながら、当社グループの地域別の売上構成に占める日本の比率は依然大きく、当社グループの医薬品のグローバル開発体制の整備・進展を大きく超えるスピードで治験環境のグローバル化が起こり、海外治験データの国内申請時における利用が急激に加速して国内で行われる治験数が減少し、当社グループの治験受託件数が減少するような場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (5)製薬会社による治験の委託数減少のリスク 近年、研究開発のスピードアップと固定費の削減を目的とした医薬品開発業務のアウトソーシング化が加速し、殊に治験のモニタリング業務において、適正な受託費で信頼性の高いデータの収集能力を有するCROに対する製薬会社の高い期待を背景としてCRO業界は堅調に成長しており、今後ともこの傾向は続くものと当社グループは考えております。 しかしながら、当社グループの主要顧客である製薬会社の医薬品開発戦略の変更や治験の内製化等のアウトソーシングに係る方針転換等があった場合に、当社グループの治験受託件数が減少し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (6)法改正及び法規制等に関するリスク① 当社グループが属するCRO業界は、薬機法、薬機法施行規則及びそれらに関連するGCP等の関連法令の規制を受けており、治験の各業務を受託するCROは、これらの法令を遵守し、治験によって得られた資料及びデータを顧客に提供する義務がありますが、これらの規制の強化、または新たな規制の導入により、事業活動が制約され治験の各業務の遅滞が発生した場合等には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。② 当社グループが、受託するモニタリング業務の実施等において、関連する諸法令に対して重大な違反の事実があった場合には、製薬会社から信用を失うことにより当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (7)人材獲得に関するリスク 当社グループは、治験の各業務のうちモニタリング業務等に特化することにより、これまでの成長を実現してきたものと考えております。従いまして、当社グループの業容拡大において即戦力となるCRA経験者や医学・薬学知識を有する新卒者、未経験者の確保が必要不可欠であります。 これまでのところ、当社グループは人材獲得の面で大きな問題に直面はしておりませんが、製薬会社、薬局チェーン業界及びCRO業界等における人材獲得競争の激化等により、当社グループの計画どおりに人材を採用できない可能性があります。 モニタリング業務に必要な人材を確保できなかった場合、人材の教育・研修が遅れた場合、または他社からの人材引抜きにより当社グループの人材流出が生じた場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。(8)人員増加に伴う品質の低下のリスク 当社グループは製薬会社からの治験受託件数を着実に増加させており、それに伴って受注残高も増加傾向にあります。当社グループでは、更なる業容拡大に備えて必要な人員を積極的に採用しており、その中には新卒者その他のモニタリング業務未経験者を含んでおります。これら未経験者の大量採用を行うことにより、一時的な品質や稼働率の低下及び研修期間の人件費・研修費の負担により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (9)内部管理体制について 当社グループは、グループ企業価値を最大化すべく、コーポレート・ガバナンスの充実を経営の重要課題と位置づけ、多様な施策を実施しております。また、業務の適正及び財務報告の信頼性を確保するため、これらに係る内部統制が有効に機能する体制を構築、整備、運用しております。しかしながら、事業の急速な拡大等により、十分な内部管理体制の構築が追いつかないという状況が生じる場合には、適切な業務運営が困難となり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (10)情報の流出によるリスク 当社グループを含むCRO業界が関わった治験にかかる個人情報の流出によりCRO業界全体が製薬会社から信用を失った場合、または当社グループが関わった治験にかかる個人情報の流出により製薬会社から信用を失った場合において、治験受託件数の減少や、訴訟の提起により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループが関わった治験にかかる症例報告書等の機密情報について、その情報の流出があった場合において、当社グループが委託者である製薬会社から損害賠償の責めを負うとき、または、その情報の流出により委託者以外の製薬会社からも信用を失ったときには、訴訟の提起、もしくは治験受託件数の減少により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (11)海外進出によるリスク 当社は、増加する国際共同治験に対応するために、米国、ドイツ、フランス、イギリス、スペイン、クロアチア、オランダ、ポーランド、チェコ、ルーマニア、ハンガリー、中国、韓国、台湾、シンガポール等に現地法人を有しております。今後、事業を拡大するにあたって追加的な出資を行う場合や計画通りに事業が進展しない場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (12)税務に関するリスク 当社グループを構成する事業法人は、各国の税法に準拠して税額計算し、適正な形で納税を行っております。なお、適用される各国の移転価格税制などの国際税務リスクについて細心の注意を払っておりますが、税務当局との見解の相違等により、結果として追加課税が発生する可能性があります。
FY2018|4,760 文字
2【事業等のリスク】 以下において、当社グループの事業の状況及び経理の状況等に関する事項のうち、リスク要因となる可能性があると考えられる主な事項及びその他投資者の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる事項を記載しております。 当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社の株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討したうえで行われる必要があると考えております。 なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、別段の記載がない限り、有価証券報告書提出日現在(平成30年6月27日)において当社グループが独自に判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。 また、以下の記載は、当社株式への投資に関連するリスクをすべて網羅するものではありませんので、ご留意ください。 (1)特定の製薬会社への売上割合の高さに関するリスク 当社グループは、有望な開発品目を多く有する大手製薬会社を中心に取引を行っていく方針であり、結果として特定の製薬会社への依存度が相対的に高くなっております。平成29年3月期及び平成30年3月期における主要販売先への売上依存度は以下の通りであります。 相手先前連結会計年度(自 平成28年4月1日至 平成29年3月31日)当連結会計年度(自 平成29年4月1日至 平成30年3月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)小野薬品工業株式会社2,050,81924.52,006,25622.0中外製薬株式会社1,089,56713.01,684,87618.5塩野義製薬株式会社935,03611.2550,2176.0(注)本表の金額には、消費税等は含まれておりません。 当社グループのこれまでの成長は、モニタリング業務の品質が顧客である大手製薬会社に認められた結果であるものと考えております。 しかしながら、特定の製薬会社への依存が継続し、他の製薬会社との業務受託案件に対して適切に人材を配置できない場合、または当社グループの顧客である製薬会社が合併・統合等により経営方針を転換した場合や、主要取引先が消滅した場合には、特定の製薬会社を中心に取引を行う当社グループの事業方針の変更を余儀なくされる可能性や当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 また、製薬会社が当社グループに委託中のプロジェクトの開発中止を決定した場合に、CRAの稼働率が低下すること等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (2)治験の事故等によるリスク 当社グループは日常よりCRAに対して継続的に研修を実施し、品質の確保に努めております。また、治験薬の副作用が生じた場合の直接の責任は製薬会社が負うことになりますが、当社グループを含むCRO業界が関わった治験において、重篤な副作用その他の重大な事故によりCRO業界全体が製薬会社から信用を失った場合、または当社グループが関わった治験において、重篤な副作用その他の重大な事故が発生した際に当社グループが顧客への報告等、十分に対応できなかった場合において、治験受託件数が減少し、もしくは訴訟を受けることにより、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 また、当社グループのCRAが関わった治験において、過失等により、治験標準業務手順書その他の規則の遵守を怠り、回収した症例報告書の信頼性等に問題があることとなった場合において、その治験の委託者である製薬会社に損害を与え、当社グループが損害賠償の責めを負うとき、または、委託者以外の製薬会社からも信用を失ったときは、訴訟の提起や治験受託件数の減少により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。(3)CRO業界内の競争激化に関するリスク 近年、当社グループが特定の業務、治験段階に注力するのと同様に特定の業務、治験段階、領域等に注力するCROが登場してきております。一方で、中小規模で特徴を持たないCROにおいては、同業他社との差別化を図ることができず、吸収合併や倒産等により淘汰されてきております。当社は平成17年の設立以来、大手製薬会社から治験を継続して受託しており、業績は順調に推移しておりますが、当社グループと類似したビジネスモデルを有するCROの増加や、差別化が難しいCROが行う低価格戦略に伴う価格競争の激化により、受託契約価格の下落が起こった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (4)国内における治験の海外シフトに関するリスク 医薬品の審査・承認制度は国ごとに異なっており、新薬の有効性や安全性等のデータには人種差があることから新薬製造承認申請には、基本的に各国で実施した治験のデータが必要です。しかし、「医薬品規制調和国際会議(ICH : International Council for Harmonisation of Technical Requirements for Pharmaceuticals for Human Use)において、新薬の承認審査データを相互活用するための条件整備に向けた、海外臨床試験データの受入れに関するガイドラインが最終合意されたことにより、日本国内においても一定の確認試験を基に、海外臨床試験データを用いて承認申請を行うことが認められるようになりました。また、医薬品開発の国際競争は益々過熱しており、いち早く各国で承認・販売を勝ち得るために、グローバル開発が製薬会社の主要な戦略となっております。当社では、このような医薬品開発の環境変化や製薬会社のグローバル開発ニーズに対応すべく、米国、韓国、台湾等での海外子会社の設立や、韓国、欧州、米国での企業買収を通じて医薬品のグローバル開発体制を整備してまいりました。 しかしながら、当社グループの地域別の売上構成に占める日本の比率は依然大きく、当社グループの医薬品のグローバル開発体制の整備・進展を大きく超えるスピードで治験環境のグローバル化が起こり、海外治験データの国内申請時における利用が急激に加速して国内で行われる治験数が減少し、当社グループの治験受託件数が減少するような場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (5)製薬会社による治験の委託数減少のリスク 近年、研究開発のスピードアップと固定費の削減を目的とした医薬品開発業務のアウトソーシング化が加速し、ことに治験のモニタリング業務において、適正な受託費で信頼性の高いデータの収集能力を有するCROに対する製薬会社の高い期待を背景としてCRO業界は堅調に成長しており、今後ともこの傾向は続くものと当社グループは考えております。 しかしながら、当社グループの顧客である製薬会社の医薬品開発戦略の変更や治験の内製化等のアウトソーシングに係る方針転換等があった場合に、当社グループの治験受託件数が減少し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (6)法改正及び法規制等に関するリスク① 当社グループが属するCRO業界は、薬機法、薬機法施行規則及びそれらに関連するGCP等の関連法令の規制を受けており、治験の各業務を受託するCROは、これらの法令を遵守し、治験によって得られた資料及びデータを顧客に提供する義務がありますが、これらの規制の強化、または新たな規制の導入により、事業活動が制約され治験の各業務の遅滞が発生した場合等には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。② 当社グループが、受託するモニタリング業務の実施等において、関連する諸法令に対して重大な違反の事実があった場合には、製薬会社から信用を失うことにより当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (7)人材獲得に関するリスク 当社グループは、治験の各業務のうちモニタリング業務等に特化することにより、これまでの成長を実現してきたものと考えております。従いまして、当社グループの業容拡大において即戦力となるCRA経験者や医学・薬学知識を有する新卒者、未経験者の確保が必要不可欠であります。 これまでのところ、当社グループは人材獲得の面で大きな問題に直面はしておりませんが、製薬会社、薬局チェーン業界及びCRO業界等における人材獲得競争の激化等により、当社グループの計画どおりに人材を採用できない可能性があります。 モニタリング業務に必要な人材を確保できなかった場合、人材の教育・研修が遅れた場合、または他社からの人材引抜により当社グループの人材流出が生じた場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。(8)人員増加に伴う品質の低下のリスク 当社グループは製薬会社からの治験受託件数を着実に増加させており、それに伴って受注残高も増加傾向にあります。当社グループでは、更なる業容拡大に備えて必要な人員を積極的に採用しており、その中には新卒者その他のモニタリング業務未経験者を含んでおります。これら未経験者の大量採用を行うことにより、一時的な品質や稼働率の低下及び研修期間の人件費・研修費の負担により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 また、当社グループは、CRAに対して入社時のみならず入社後も継続的に研修を実施し、一定水準の品質のモニタリング業務の提供に努めておりますが、研修の遅延等により、これら大量採用を行ったモニタリング業務未経験者の育成が順調に進まない場合には、当社グループのモニタリング業務の品質の低下を招き、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (9)内部管理体制について 当社グループは、グループ企業価値を最大化すべく、コーポレート・ガバナンスの充実を経営の重要課題と位置づけ、多様な施策を実施しております。また、業務の適正及び財務報告の信頼性を確保するため、これらに係る内部統制が有効に機能する体制を構築、整備、運用しております。しかしながら、事業の急速な拡大等により、十分な内部管理体制の構築が追いつかないという状況が生じる場合には、適切な業務運営が困難となり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (10)情報の流出によるリスク 当社グループを含むCRO業界が関わった治験にかかる個人情報の流出によりCRO業界全体が製薬会社から信用を失った場合、または当社グループが関わった治験にかかる個人情報の流出により製薬会社から信用を失った場合において、治験受託件数の減少や、訴訟の提起により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループが関わった治験にかかる症例報告書等の機密情報について、その情報の流出があった場合において、当社グループが委託者である製薬会社から損害賠償の責めを負うとき、または、その情報の流出により委託者以外の製薬会社からも信用を失ったときには、訴訟の提起、もしくは治験受託件数の減少により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (11)海外進出によるリスク 当社は、増加する国際共同治験に対応するために、米国、ドイツ、フランス、イギリス、スペイン、クロアチア、オランダ、ポーランド、チェコ、ルーマニア、中国、韓国、台湾、シンガポールに現地法人を有しております。今後、当事業を拡大するにあたって追加的な出資を行う場合や計画通りに事業が進展しない場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
FY2017|4,554 文字
4【事業等のリスク】 以下において、当社グループの事業の状況及び経理の状況等に関する事項のうち、リスク要因となる可能性があると考えられる主な事項及びその他投資者の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる事項を記載しております。 当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社の株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討したうえで行われる必要があると考えております。 なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、別段の記載がない限り、有価証券報告書提出日現在(平成29年6月30日)において当社グループが独自に判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。 また、以下の記載は、当社株式への投資に関連するリスクをすべて網羅するものではありませんので、ご留意ください。 (1)特定の製薬会社への売上割合の高さに関するリスク 当社グループは、有望な開発品目を多く有する大手製薬会社を中心に取引を行っていく方針であり、結果として特定の製薬会社への依存度が相対的に高くなっております。平成28年3月期及び平成29年3月期における主要販売先への売上依存度は以下の通りであります。 相手先前連結会計年度(自 平成27年4月1日至 平成28年3月31日)当連結会計年度(自 平成28年4月1日至 平成29年3月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)小野薬品工業株式会社1,511,55419.72,050,81924.5中外製薬株式会社779,13510.21,089,56713.0塩野義製薬株式会社1,113,37714.5935,03611.2(注)本表の金額には、消費税等は含まれておりません。 当社グループのこれまでの成長は、当社グループのモニタリング業務の品質が顧客である大手製薬会社に認められた結果であるものと考えております。 しかしながら、特定の製薬会社への依存が継続し、他の製薬会社との業務受託案件に対して適切に人材を配置できない場合、または当社グループの顧客である製薬会社が合併・統合等により経営方針を転換した場合や、主要取引先が消滅した場合には、特定の製薬会社を中心に取引を行う当社グループの事業方針の変更を余儀なくされる可能性や当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 また、製薬会社が当社グループに委託中のプロジェクトの開発中止を決定した場合に、CRAの稼働率が低下すること等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (2)治験の事故等によるリスク 当社グループは日常よりCRAに対して継続的に研修を実施し、品質の確保に努めております。また、治験薬の副作用が生じた場合の直接の責任は製薬会社が負うことになりますが、当社グループを含むCRO業界が関わった治験において、重篤な副作用その他の重大な事故によりCRO業界全体が製薬会社から信用を失った場合、または当社グループが関わった治験において、重篤な副作用その他の重大な事故が発生した際に当社グループが顧客への報告等、十分に対応できなかった場合において、治験受託件数が減少し、もしくは訴訟を受けることにより、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 また、当社グループのCRAが関わった治験において、過失等により、治験標準業務手順書その他の規則の遵守を怠り、回収した症例報告書の信頼性等に問題があることとなった場合において、その治験の委託者である製薬会社に損害を与え、当社グループが損害賠償の責めを負うとき、または、委託者以外の製薬会社からも信用を失ったときは、訴訟の提起や治験受託件数の減少により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。(3)CRO業界内の競争激化に関するリスク 近年、当社グループが特定の業務、治験段階に注力するのと同様に特定の業務、治験段階、領域等に注力するCROが登場してきております。一方で、中小規模で特徴を持たないCROにおいては、同業他社との差別化を図ることができず、吸収合併や倒産等により淘汰されてきております。当社は平成17年の設立以来、大手製薬会社から治験を継続して受託しており、業績は順調に推移しておりますが、当社グループと類似したビジネスモデルを有するCROの増加や、差別化が難しいCROが行う低価格戦略に伴う価格競争の激化により、受託契約価格の下落が起こった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (4)国内における治験の海外シフトに関するリスク 日本での新薬製造承認申請には、基本的に国内で実施した治験のデータが必要です。これまで、厚生労働省及び文部科学省により「新たな治験活性化5ヵ年計画(注)」が策定され、国内における治験の活性化に向けた取り組みが図られております。 しかしながら、当該計画が実効性の低いものにとどまり、かつガイドラインに基づき海外治験データの国内申請時における利用が加速された場合には、国内で行われる治験数が減少し、当社グループの治験受託件数が減少することにより当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (注)「新たな治験活性化5カ年計画」とは、平成19年3月に文部科学省とともに厚生労働省が策定した「新たな治験活性化5カ年計画」のことを指します。同計画は、平成15年4月に策定された「全国治験活性化3カ年計画」の成果と課題を踏まえ、国民に品質の高い最先端の医療が提供され、国際競争力強化の基礎となる医薬品・医療機器の治験・臨床研究実施体制を確保するために、我が国における治験環境の充実を図り、医薬品の開発に資する魅力ある創薬環境を実現するために策定されました。なお、平成24年3月30日に「臨床研究・治験活性化5カ年計画2012」が公表されております。 (5)製薬会社による治験の委託数減少のリスク 近年、研究開発のスピードアップと固定費の削減を目的とした医薬品開発業務のアウトソーシング化が加速し、ことに治験のモニタリング業務において、適正な受託費で信頼性の高いデータの収集能力を有するCROに対する製薬会社の高い期待を背景としてCRO業界は堅調に成長しており、今後ともこの傾向は続くものと当社グループは考えております。 しかしながら、当社グループの顧客である製薬会社の医薬品開発戦略の変更や治験の内製化等のアウトソーシングに係る方針転換等があった場合に、当社グループの治験受託件数が減少し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (6)法改正及び法規制等に関するリスク① 当社グループが属するCRO業界は、薬機法、薬機法施行規則及びそれらに関連するGCP等の関連法令の規制を受けており、治験の各業務を受託するCROは、これらの法令を遵守し、治験によって得られた資料及びデータを顧客に提供する義務がありますが、これらの規制の強化、または新たな規制の導入により、事業活動が制約され治験の各業務の遅滞が発生した場合等には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。② 当社グループが、受託するモニタリング業務の実施等において、関連する諸法令に対して重大な違反の事実があった場合には、製薬会社から信用を失うことにより当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (7)人材獲得に関するリスク 当社グループは、治験の各業務のうちモニタリング業務等に特化することにより、これまでの成長を実現してきたものと考えております。従いまして、当社グループの業容拡大において即戦力となるCRA経験者や医学・薬学知識を有する新卒者、未経験者の確保が必要不可欠であります。 これまでのところ、当社グループは人材獲得の面で大きな問題に直面はしておりませんが、製薬会社、薬局チェーン業界及びCRO業界等における人材獲得競争の激化等により、当社グループの計画どおりに人材を採用できない可能性があります。 モニタリング業務に必要な人材を確保できなかった場合、人材の教育・研修が遅れた場合、または他社からの人材引抜により当社グループの人材流出が生じた場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。(8)人員増加に伴う品質の低下のリスク 当社グループは製薬会社からの治験受託件数を着実に増加させており、それに伴って受注残高も増加傾向にあります。当社グループでは、更なる業容拡大に備えて必要な人員を積極的に採用しており、その中には新卒者その他のモニタリング業務未経験者を含んでおります。これら未経験者の大量採用を行うことにより、一時的な品質や稼働率の低下及び研修期間の人件費・研修費の負担により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 また、当社グループは、CRAに対して入社時のみならず入社後も継続的に研修を実施し、一定水準の品質のモニタリング業務の提供に努めておりますが、研修の遅延等により、これら大量採用を行ったモニタリング業務未経験者の育成が順調に進まない場合には、当社グループのモニタリング業務の品質の低下を招き、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (9)社内管理体制について 当社グループは平成29年3月31日時点において、従業員599名と組織が小さく、社内管理体制もこの規模に応じたものとなっております。今後、事業拡大に伴い人員増加を図る方針であり、内部管理体制もこれに合わせて強化させていく予定ですが、事業の拡大や人員の増加に対して適切かつ十分な組織対応ができなかった場合には、当社グループの事業遂行及び拡大に制約が生じ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (10)情報の流出によるリスク 当社グループを含むCRO業界が関わった治験にかかる個人情報の流出によりCRO業界全体が製薬会社から信用を失った場合、または当社グループが関わった治験にかかる個人情報の流出により製薬会社から信用を失った場合において、治験受託件数の減少や、訴訟の提起により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループが関わった治験にかかる症例報告書等の機密情報について、その情報の流出があった場合において、当社グループが委託者である製薬会社から損害賠償の責めを負うとき、または、その情報の流出により委託者以外の製薬会社からも信用を失ったときには、訴訟の提起、もしくは治験受託件数の減少により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (11)海外進出によるリスク 当社は、増加する国際共同治験に対応するために、米国、ドイツ、フランス、イギリス、スペイン、クロアチア、オランダ、ポーランド、韓国、台湾、シンガポールに現地法人を有しております。今後、当事業を拡大するにあたって追加的な出資を行う場合や計画通りに事業が進展しない場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
FY2016|4,545 文字
4【事業等のリスク】 以下において、当社グループの事業の状況及び経理の状況等に関する事項のうち、リスク要因となる可能性があると考えられる主な事項及びその他投資者の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる事項を記載しております。 当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社の株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討したうえで行われる必要があると考えております。 なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、別段の記載がない限り、有価証券報告書提出日現在(平成28年6月22日)において当社グループが独自に判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。 また、以下の記載は、当社株式への投資に関連するリスクをすべて網羅するものではありませんので、ご留意ください。 (1)特定の製薬会社への売上割合の高さに関するリスク 当社グループは、有望な開発品目を多く有する大手製薬会社を中心に取引を行っていく方針であり、結果として特定の製薬会社への依存度が相対的に高くなっております。平成27年3月期及び平成28年3月期における主要販売先への売上依存度は以下の通りであります。 相手先前連結会計年度(自 平成26年4月1日至 平成27年3月31日)当連結会計年度(自 平成27年4月1日至 平成28年3月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)小野薬品工業株式会社614,72012.61,511,55419.7塩野義製薬株式会社1,162,53723.91,113,37714.5中外製薬株式会社451,3609.3779,13510.2(注)本表の金額には、消費税等は含まれておりません。 当社グループのこれまでの成長は、当社グループのモニタリング業務の品質が顧客である大手製薬会社に認められた結果であるものと考えております。 しかしながら、特定の製薬会社への依存が継続し、他の製薬会社との業務受託案件に対して適切に人材を配置できない場合、または当社グループの顧客である製薬会社が合併・統合等により経営方針を転換した場合や、主要取引先が消滅した場合には、特定の製薬会社を中心に取引を行う当社グループの事業方針の変更を余儀なくされる可能性や当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 また、製薬会社が当社グループに委託中のプロジェクトの開発中止を決定した場合に、CRAの稼働率が低下すること等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (2)治験の事故等によるリスク 当社グループは日常よりCRAに対して継続的に研修を実施し、品質の確保に努めております。また、治験薬の副作用が生じた場合の直接の責任は製薬会社が負うことになりますが、当社グループを含むCRO業界が関わった治験において、重篤な副作用その他の重大な事故によりCRO業界全体が製薬会社から信用を失った場合、または当社グループが関わった治験において、重篤な副作用その他の重大な事故が発生した際に当社グループが顧客への報告等、十分に対応できなかった場合において、治験受託件数が減少し、もしくは訴訟を受けることにより、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 また、当社グループのCRAが関わった治験において、過失等により、治験標準業務手順書その他の規則の遵守を怠り、回収した症例報告書の信頼性等に問題があることとなった場合において、その治験の委託者である製薬会社に損害を与え、当社グループが損害賠償の責めを負うとき、または、委託者以外の製薬会社からも信用を失ったときは、訴訟の提起や治験受託件数の減少により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。(3)CRO業界内の競争激化に関するリスク 近年、当社グループが特定の業務、治験段階に注力するのと同様に特定の業務、治験段階、領域等に注力するCROが登場してきております。一方で、中小規模で特徴を持たないCROにおいては、同業他社との差別化を図ることができず、吸収合併や倒産等により淘汰されてきております。当社は平成17年の設立以来、大手製薬会社から治験を継続して受託しており、業績は順調に推移しておりますが、当社グループと類似したビジネスモデルを有するCROの増加や、差別化が難しいCROが行う低価格戦略に伴う価格競争の激化により、受託契約価格の下落が起こった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (4)国内における治験の海外シフトに関するリスク 日本での新薬製造承認申請には、基本的に国内で実施した治験のデータが必要です。これまで、厚生労働省及び文部科学省により「新たな治験活性化5ヵ年計画(注)」が策定され、国内における治験の活性化に向けた取り組みが図られております。 しかしながら、当該計画が実効性の低いものにとどまり、かつガイドラインに基づき海外治験データの国内申請時における利用が加速された場合には、国内で行われる治験数が減少し、当社グループの治験受託件数が減少することにより当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (注)「新たな治験活性化5カ年計画」とは、平成19年3月に文部科学省とともに厚生労働省が策定した「新たな治験活性化5カ年計画」のことを指します。同計画は、平成15年4月に策定された「全国治験活性化3カ年計画」の成果と課題を踏まえ、国民に品質の高い最先端の医療が提供され、国際競争力強化の基礎となる医薬品・医療機器の治験・臨床研究実施体制を確保するために、我が国における治験環境の充実を図り、医薬品の開発に資する魅力ある創薬環境を実現するために策定されました。なお、平成24年3月30日に「臨床研究・治験活性化5カ年計画2012」が公表されております。 (5)製薬会社による治験の委託数減少のリスク 近年、研究開発のスピードアップと固定費の削減を目的とした医薬品開発業務のアウトソーシング化が加速し、ことに治験のモニタリング業務において、適正な受託費で信頼性の高いデータの収集能力を有するCROに対する製薬会社の高い期待を背景としてCRO業界は堅調に成長しており、今後ともこの傾向は続くものと当社グループは考えております。 しかしながら、当社グループの顧客である製薬会社の医薬品開発戦略の変更や治験の内製化等のアウトソーシングに係る方針転換等があった場合に、当社グループの治験受託件数が減少し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (6)法改正及び法規制等に関するリスク① 当社グループが属するCRO業界は、薬機法、薬機法施行規則及びそれらに関連するGCP等の関連法令の規制を受けており、治験の各業務を受託するCROは、これらの法令を遵守し、治験によって得られた資料及びデータを顧客に提供する義務がありますが、これらの規制の強化、または新たな規制の導入により、事業活動が制約され治験の各業務の遅滞が発生した場合等には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。② 当社グループが、受託するモニタリング業務の実施等において、関連する諸法令に対して重大な違反の事実があった場合には、製薬会社から信用を失うことにより当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (7)人材獲得に関するリスク 当社グループは、治験の各業務のうちモニタリング業務等に特化することにより、これまでの成長を実現してきたものと考えております。従いまして、当社グループの業容拡大において即戦力となるCRA経験者や医学・薬学知識を有する新卒者、未経験者の確保が必要不可欠であります。 これまでのところ、当社グループは人材獲得の面で大きな問題に直面はしておりませんが、製薬会社、薬局チェーン業界及びCRO業界等における人材獲得競争の激化等により、当社グループの計画どおりに人材を採用できない可能性があります。 モニタリング業務に必要な人材を確保できなかった場合、人材の教育・研修が遅れた場合、または他社からの人材引抜により当社グループの人材流出が生じた場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。(8)人員増加に伴う品質の低下のリスク 当社グループは製薬会社からの治験受託件数を着実に増加させており、それに伴って受注残高も増加傾向にあります。当社グループでは、更なる業容拡大に備えて必要な人員を積極的に採用しており、その中には新卒者その他のモニタリング業務未経験者を含んでおります。これら未経験者の大量採用を行うことにより、一時的な品質や稼働率の低下及び研修期間の人件費・研修費の負担により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 また、当社グループは、CRAに対して入社時のみならず入社後も継続的に研修を実施し、一定水準の品質のモニタリング業務の提供に努めておりますが、研修の遅延等により、これら大量採用を行ったモニタリング業務未経験者の育成が順調に進まない場合には、当社グループのモニタリング業務の品質の低下を招き、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (9)社内管理体制について 当社グループは平成28年3月31日時点において、従業員529名と組織が小さく、社内管理体制もこの規模に応じたものとなっております。今後、事業拡大に伴い人員増加を図る方針であり、内部管理体制もこれに合わせて強化させていく予定ですが、事業の拡大や人員の増加に対して適切かつ十分な組織対応ができなかった場合には、当社グループの事業遂行及び拡大に制約が生じ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (10)情報の流出によるリスク 当社グループを含むCRO業界が関わった治験にかかる個人情報の流出によりCRO業界全体が製薬会社から信用を失った場合、または当社グループが関わった治験にかかる個人情報の流出により製薬会社から信用を失った場合において、治験受託件数の減少や、訴訟の提起により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループが関わった治験にかかる症例報告書等の機密情報について、その情報の流出があった場合において、当社グループが委託者である製薬会社から損害賠償の責めを負うとき、または、その情報の流出により委託者以外の製薬会社からも信用を失ったときには、訴訟の提起、もしくは治験受託件数の減少により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (11)海外進出によるリスク 当社は、増加する国際共同治験に対応するために、米国、ドイツ、フランス、イギリス、スペイン、クロアチア、オランダ、韓国、台湾、シンガポールに現地法人を有しております。今後、当事業を拡大するにあたって追加的な出資を行う場合や計画通りに事業が進展しない場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。