2130

メンバーズ(2130)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

サービス業 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • ネットビジネス支援
    メンバーズは、顧客企業のデジタルビジネスを多角的に支援する「ネットビジネス支援事業」を主軸としています。具体的には、「制作/UIUX」「デジタルマーケティング」「デジタルサービス開発」「データ活用支援」の4つの領域でサービスを提供し、顧客のデジタル化を伴走型で推進しています。
  • DGTサービス
    同社の特徴は「DGT(Digital Growth Team)」サービスです。これは、データ分析、UX(ユーザーエクスペリエンス)、エンジニアリングなど多様な専門スキルを持つデジタルクリエイターが3名以上の専任チームを編成し、顧客企業のデジタルビジネスの成果向上を追求するものです。仮説検証型で継続的に運用を支援します。
  • 炭素生産性向上支援
    さらに、メンバーズは運用を通じて顧客企業の炭素生産性向上も支援しています。商品やサービスの製造・販売・回収時に排出される炭素あたりの利益などを計測し、脱炭素につながるアクションを日々の運用業務で実施することで、環境負荷低減にも貢献するビジネスモデルを展開しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • ネットビジネス支援事業
    メンバーズの主要事業は「ネットビジネス支援事業」の単一セグメントです。この事業は、顧客企業のデジタルビジネスを多角的にサポートすることを目的としています。ウェブサイト制作やUIUX支援、マーケティングDX支援、デジタルサービス開発支援、データ活用支援といった幅広いサービスを提供しています。
  • DGTサービス中心
    この事業の中核をなすのは「DGT(Digital Growth Team)」サービスです。これは、データ分析やUX、エンジニアリングなどの専門スキルを持つデジタルクリエイターがチームを組み、顧客企業のデジタルビジネスの成果向上を伴走型で支援するものです。これにより、顧客との長期的な関係構築と安定的な収益を目指しています。
  • その他事業
    ネットビジネス支援事業が主軸ですが、その他事業として再生可能エネルギー発電事業も手掛けています。ただし、有価証券報告書ではネットビジネス支援事業が単一セグメントであると明記されており、事業の大部分を占めていることが示唆されます。地域構成に関する具体的な記載はありませんが、国内企業を主な顧客としていると考えられます。
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|896 文字
3【事業の内容】 当社は、ネットビジネス支援事業を主たる事業とし、当事業年度末において、当社内における12の本部、社内カンパニー20社によって構成されています。 ・ネットビジネス支援事業「制作/UIUX」「デジタルマーケティング」「デジタルサービス開発」「データ活用支援」の4事業において、「DGT(Digital Growth Team)」サービスを提供。顧客企業のデジタルビジネスに寄与するべく、データ分析やUX(※1)、エンジニアリング等も含む様々な専門スキルを持ったデジタルクリエイターが3名以上で顧客専任チームを編成し、顧客企業のデジタル化を顧客と共に実際に手を動かしながら顧客伴走型で推進・支援を行います。デジタルクリエイターがダイレクトに顧客企業のデジタルビジネスの成果向上を追求し、その運用を仮説検証型で継続的に支援します。また、運用を通じて顧客企業の炭素生産性(※2)向上を支援し、脱炭素につながるアクションを日々の運用業務で実施する取組みも行っております。 (※1)UX(ユーザーエクスペリエンス):製品やサービスなどを利用するにあたって得られる「体験・経験」のこと。(※2)炭素生産性:温室効果ガスの排出量あたりの国内総生産(GDP)のこと。当社では、商品やサービスの製造、販売、回収などの際に排出される炭素あたりの利益などを企業の炭素生産性として計測し、ビジネスモデル構築や運用支援を立案。 ◎提出日現在 当事業年度末においてカンパニー等の再編を行い、事業年度末から提出日現在において、新たに3つの社内カンパニーを設立し、当社内における10の本部、社内カンパニー21社によって構成されています。 事業区分主要製品ネットビジネス支援・ウェブサイト制作/UIUX支援・マーケティングDX支援・デジタルサービス開発支援・データ活用支援・その他事業(再生可能エネルギー発電事業) (注)当社はネットビジネス支援事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。  当社の事業に関わる位置付けは、以下のとおりです。(提出日現在) (※)2025年4月1日設立

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
DX領域およびインターネット関連業界は参入障壁が低く、価格競争激化の可能性。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 なし
DX領域およびインターネット関連業界は参入障壁が低い。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 軽い(資本不要)
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:競合激化と価格競争の激化 / AI等の技術革新による強みの消失 / 新規事業の不確実性
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 9 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★☆☆☆
根拠:中程度ブランド・特許・許認可

デジタルマーケティング分野におけるブランド認知度や顧客からの信頼は一定程度あると推測される。しかし、具体的なブランド価値や特許などの無形資産に関する情報は限定的であり、競争優位性の源泉としてはまだ発展途上。

スイッチングコスト★★★☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

顧客はデジタルマーケティング施策の成果を求めており、一度導入したサービスやプラットフォームからの乗り換えには、学習コストや成果の断絶リスクが伴う可能性がある。特に、独自のノウハウやデータ蓄積があれば、スイッチングコストは高まる。

ネットワーク効果★☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

プラットフォーム型のサービスではないため、直接的なネットワーク効果は限定的。ただし、顧客企業との長期的な関係構築や、業界内での評判が間接的なネットワーク効果を生む可能性はある。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

デジタルマーケティングサービスは、一般的に参入障壁が低く、価格競争に陥りやすい。同社独自のコスト優位性や効率化に関する情報は乏しく、コスト面での明確なモートは確認できない。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

売上高は増加傾向にあるものの、競合他社と比較して規模の経済が明確に働いているかは不明。一定の顧客基盤は形成されているが、圧倒的な市場シェアや規模の優位性には至っていない。

  • 顧客伴走型チーム
    メンバーズは、顧客企業のデジタル化を「顧客伴走型」で推進・支援するビジネスモデルを強みとしています。データ分析やUX、エンジニアリングなど多様な専門スキルを持つデジタルクリエイターが3名以上の専任チームを編成し、顧客と一体となって成果向上を目指すことで、深い信頼関係と継続的な取引を築いています。
  • 高付加価値サービス
    Web運用やデジタルビジネスにおけるコンサルティング、プランニング、プロジェクトマネジメント、インターネット広告代理における付帯業務など、付加価値の高いサービス提供に注力しています。これにより、単なる制作や運用代行に留まらず、顧客のビジネス成長に貢献することで、価格競争に巻き込まれにくい優位性を確保しています。
  • デジタルクリエイター育成
    DX領域の技術進歩が速い中で、同社はデジタルクリエイターの教育や新技術の習得に努めています。AI技術の拡大にも対応し、技術を活用して成果を創出できる人材の育成に力を入れることで、変化の激しい市場においてサービスの質と競争力を維持・向上させています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。(1)経営方針・ミッション「“MEMBERSHIP”で、心豊かな社会を創る」当社では、マーケティングの基本概念を「人の心を動かすもの」と捉えており、インターネット/デジタルテクノロジーは企業と人々のエンゲージメントを高めるものと考えています。メンバーズは企業と人々の自発的貢献意欲を持って組織活動に参加する“MEMBERSHIP”による協力関係づくりを支援し、マーケティングの在り方・企業活動の在り方を「社会をより良くするもの」へと転換することで、世界の人々に心の豊かさ、幸せを広げ、社会をより良くすることに貢献します。・経営指針当社の経営指針である「超会社」コンセプトのもと、「社会への貢献」「社員の幸せ」「会社の発展」を同時に実現することを目指し、妥協することなく追求します。 (2)経営戦略等当社はミッション「“MEMBERSHIP”で、心豊かな社会を創る」を掲げ、顧客企業へのDX現場支援を通じGXを実現させ、顧客企業とともに経営スタイルやマーケティング活動、サービスおよびプロダクトを「地球と社会を持続可能なもの」へと転換させることを目指しております。 2024年4月より、顧客企業のDXニーズに合わせ、各本部および専門カンパニーを「制作/UIUX」「デジタルマーケティング」「デジタルサービス開発」「データ活用支援」の4つの事業領域に再編しました。各事業領域においては、様々な専門スキルを持ったデジタルクリエイター(以下、「DC」という。)が3名以上で顧客専任チームを編成し、顧客企業のDXプロジェクトの現場を顧客とともに実際に手を動かしながら改善する伴走支援型モデル「Digital Growth Team(以下「DGT」という。)」を提供し、顧客企業一社あたりの取引規模拡大を図ります。加えて2024年4月より、「中期的な成長に向けた戦略」に基づき事業を推進しており、2025年3月期は、2027年3月期までに高収益ならびに高成長率体制を実現するべく、その土台を固めるための初年度と位置付け、事業基盤を再構築してまいりました。 「中期的な成長に向けた戦略」で掲げる当事業年度における主要戦略等は「(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」に記載のとおりです。 デジタルテクノロジーの更なる進化や世界的な脱炭素への取組み、および日本の人口減少の影響等を受け、企業のデジタル投資は一段と加速すると同時にIT/デジタル人材の不足は更に深刻化するものと捉えております。そのような環境において、当社は引き続き専門スキル育成等への人材投資を通じて、顧客企業への価値創造の源泉であるDCのスキルの向上ならびに社員エンゲージメントの向上等、人的資本の拡充に取組み、顧客企業へのDX支援を通じ、顧客企業とともに社会変革をリードすることを目指してまいります。 (3)経営環境地球温暖化が引き起こす気候変動問題に対し、第28回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP28)では、二酸化炭素などの温室効果ガス排出を2019年対比で2030年までに43%、2035年までに60%削減する必要があることが示されました。世界的に脱炭素化の重要性は高まっており、我が国においては2050年に温室効果ガス排出を実質ゼロにするカーボンニュートラルに向け、2013年度比で2035年度に60%、2040年度に73%の温室効果ガス削減目標を掲げています。目標達成に向け、2023年2月には「GX実現に向けた基本方針」が策定されエネルギー安定供給確保、経済成長、脱炭素を同時実現するためGX(※1)の取組みが日本で始動しています。また2025年2月には、国際情勢の不安定化や電力需要の拡大などの不確実性の高まりを背景に、脱炭素や産業政策の中長期的な方向性を示す「GX2040ビジョン」が策定されました。企業はGXを成長の機会と捉え、持続的な価値創造を実現するためにデジタルを活用し、組織構造やビジネスモデルそのものを抜本的に脱炭素型・社会課題解決型へと変革させることが求められています。 国内DX(デジタルトランスフォーメーション)市場は企業のDX投資の活況を背景に2023年度4兆5,309億円(実績)から2030年度には9兆2,666億円に拡大すると予測されています(株式会社富士キメラ総研 2025 デジタルトランスフォーメーション市場の将来展望 市場編、2025年3月7日発刊)。一方、企業がインターネットやデジタルテクノロジーに精通したクリエイター人材を自社で採用・育成することは難しい状況であり、人材不足が企業のDX化を阻む大きな壁となっています。DX動向2024によると、日本企業の8割以上が、DXを推進する人材は質・量ともに不足していると回答しています。特に、人材の質ないし量が「大幅に不足している」と回答した割合が前年度と比較し増加しており、DX化が進む中で人材不足は深刻化していると言えます(独立行政法人情報処理推進機構 DX動向2024、2024年6月27日発行)。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題参考情報としてIFRSに準拠した数値を記載しております。当社は2024年11月1日を効力発生日として、当社の完全子会社である株式会社メンバーズエナジーを吸収合併したことに伴い、非連結決算に移行しました。そのため、当期は組織再編後のIFRS個別決算の数値、比較情報は組織再編前の従来のIFRS連結決算の数値を掲載しております。 当社では、社会や企業のDXが進展することでデジタル投資は加速度的に拡大し、企業は高度な専門スキルを有したDX人材によるサービスやビジネスモデルの確立に向けた組織変革が求められていると捉えております。加えて、気候変動問題の解決を目指す世界的な潮流を受け、あらゆる企業が利益の創出と社会課題の解決を同時に実現するCSV(※2)経営へと転換する必要があると考えております。 2026年3月期においても引き続き「中期的な成長に向けた戦略」に基づき、人材育成、サービス/営業、将来への投資の3つを重要戦略とし、2027年3月期における高収益ならびに高成長事業の確立へ向け、DX現場支援ポジションへの転換加速と現場中心の全員参加型経営の確立を目指してまいります。主要戦略とKPI、今後の見通しにつきましては下記の通りです。 1.DX現場支援ポジションへの転換加速顧客企業のDX内製化の取組みが大きく進む中で、当社ではプロジェクトの「実行企画・推進」フェーズにおけるサービスにより注力し、以下の人材育成ならびにサービス/営業戦略を推進し、DCが顧客企業専任チームでDXプロジェクトの内製化を伴走支援する体制へポジションの転換を加速させてまいります。 ①人材育成PMO(※3)人材をはじめ、UXデザイナーやマーケティングDX人材など顧客企業のDXプロジェクトを伴走支援するDX人材の育成を強化いたします。2027年3月期に全社の90%以上のDCをDX人材として育成することを目指す「SINCA90」プロジェクトを推進し、専門スキル育成の強化だけでなく案件稼働を見据えたプログラムを展開することで、業界一、顧客企業の現場改善に伴走できるDX人材を数多く輩出することを目指します。また、AI活用を全社規模で本格化させ、業務プロセスの抜本的な効率化と生産性向上を追求するとともに、競争優位性の確立に向けたAIの戦略的な利活用を強力に推進してまいります。これらにより2026年3月期末においてDX人材の比率を65%に引き上げ、新卒1、2年目を除くDCの平均稼働率85%以上を目指してまいります。KPI・新卒1、2年目を除くDCの稼働率・売上総利益率・DX人材比率 ②サービス/営業4つの事業領域ごとに目指すサービスポートフォリオを設計し、専門カンパニーを中心としたDX領域のサービスをクロスセルし、Web運用領域が中心である顧客企業へのサービスを進化させることで、顧客企業からの高い支持獲得と取引規模の拡大につなげます。DXプロジェクト領域を拡大するため、①で育成したPMO人材の提供およびPMOサービスを拡充します。主要顧客に対しては事業領域を跨いだアカウントマネジメントを強化することでDX領域の拡張を更に加速させ、顧客企業一社あたり売上収益を最大化し年間売上収益1億円以上を基準とする大口取引社数を増加させてまいります。これらの取組みにより、2026年3月期末において全社の付加価値売上高(※4)に占めるDX領域の比率55%(2025年3月期末実績41.5%)、新卒1、2年目を除くDCの売上単価を前期比10%向上、顧客企業NPS®(※5)を前期比2ポイント改善させることを目指してまいります。KPI・DGT一社あたり付加価値売上高・年間売上収益1億円以上の取引社数・DX売上比率・売上単価・NPS® 2.将来への投資当社のミッションおよびビジョンの実現に向けて、脱炭素DX(※6)を軸として、関連する複数のサービスを展開し事業基盤を構築することで、顧客企業のサステナブル経営の基盤確立を支援してまいります。そのために、2027年3月期において脱炭素DX人材1,000名の育成・輩出を目指し、GXリテラシーとデジタルスキルを兼ね備えた脱炭素DX人材の育成を推進いたします。顧客企業のDX現場支援におけるチームマネジメント、およびチームビジョンやDC個人のビジョンを軸にアカウントマネジメントやチーム運営を行う現場中心の全員参加型経営の在り方を確立し、挑戦的な文化と社員の幸せを追求いたします。DCの多様なキャリア形成を支援し報酬の引き上げを目指すとともに、当社が掲げる全員参加型経営を推進することで離職率の改善および社員エンゲージメントの向上を図ります。これらにより、2026年3月期における社員エンゲージメントスコアの前回比0.1ポイント改善を目指してまいります。KPI・社員エンゲージメントスコア これらの方針・取組みを着実に実行することにより、2026年3月期の業績予想は売上収益24,318百万円(前期比8.9%増)、営業利益1,214百万円(前期比146.2%増)、税引前利益1,194百万円(前期比152.5%増)、当期利益800百万円(前期比128.7%増)を見込んでおります。また、2027年3月期における付加価値売上高成長率の引き上げ、ならびに営業利益率目標10%の達成を目指してまいります。 (※1)GX(グリーントランスフォーメーション):化石燃料をできるだけ使わず、クリーンなエネルギーを活用するための変革やその実現に向けた活動のこと。経済産業省では、「2050年カーボンニュートラルや、2030年の国としての温室効果ガス排出削減目標の達成に向けた取組みを経済の成長の機会と捉え、排出削減と産業競争力の向上の実現に向けた、経済社会システム全体の変革」と定義。(※2)CSV(Creating Shared Value=共通価値の創造):社会的課題の解決と企業の利益、競争力向上を同時に実現させ、社会と企業の両方に価値を生み出す経営概念。企業の競争戦略論の世界的第一人者として知られる米ハーバード大学のマイケル・ポーター教授が米ハーバード・ビジネス・レビュー誌の2011年1月・2月合併号(日本語版はダイヤモンド社「DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー」2011年6月号)に寄稿した論文で提唱した概念。(※3)PMO(Project Management Office):企業や各組織のプロジェクトを円滑に進めるために、部署の枠をこえて横断的にプロジェクトマネジメントを統括する部門や体制を指す。プロジェクトを統括し、様々な意思決定を担う立場であるPM(Project Manager)に対し、PMOはPMが円滑に意思決定できるよう情報収集や関係各所との調整を行い、PMのプロジェクトマネジメントを支援する立場。(※4)付加価値売上高:売上収益から社外原価(外注や仕入) を差し引いた社内リソースによる売上高。(※5)NPS(Net Promoter Score):顧客が企業の製品やサービスを他の人に薦める意欲を指数で表したもの。サービスに対する顧客企業の総合的な満足度やロイヤリティを測る指標として利用される。なお、NPS®は、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズ(現NICE Systems,Inc)の登録商標です。(※6)脱炭素DX:GHG(Greenhouse Gas=二酸化炭素やメタンなどの温室効果ガス)排出量を減らしながら経済成長を続ける「デカップリング・モデル」をデジタルテクノロジーの力で実現することを指す。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。(1)経営方針・ミッション「“MEMBERSHIP”で、心豊かな社会を創る」当社では、マーケティングの基本概念を「人の心を動かすもの」と捉えており、インターネット/デジタルテクノロジーは企業と人々のエンゲージメントを高めるものと考えています。メンバーズは企業と人々の自発的貢献意欲を持って組織活動に参加する“MEMBERSHIP”による協力関係づくりを支援し、マーケティングの在り方・企業活動の在り方を「社会をより良くするもの」へと転換することで、世界の人々に心の豊かさ、幸せを広げ、社会をより良くすることに貢献します。・経営指針当社の経営指針である「超会社」コンセプトのもと、「社会への貢献」「社員の幸せ」「会社の発展」を同時に実現することを目指し、妥協することなく追求します。 (2)経営戦略等当社はミッション「“MEMBERSHIP”で、心豊かな社会を創る」を掲げ、顧客企業へのDX現場支援を通じGXを実現させ、顧客企業とともに経営スタイルやマーケティング活動、サービスおよびプロダクトを「地球と社会を持続可能なもの」へと転換させることを目指しております。 2024年4月より、顧客企業のDXニーズに合わせ、各本部および専門カンパニーを「制作/UIUX」「デジタルマーケティング」「デジタルサービス開発」「データ活用支援」の4つの事業領域に再編しました。各事業領域においては、様々な専門スキルを持ったデジタルクリエイター(以下、「DC」という。)が3名以上で顧客専任チームを編成し、顧客企業のDXプロジェクトの現場を顧客とともに実際に手を動かしながら改善する伴走支援型モデル「Digital Growth Team(以下「DGT」という。)」を提供し、顧客企業一社あたりの取引規模拡大を図ります。加えて2024年4月より、「中期的な成長に向けた戦略」に基づき事業を推進しており、2025年3月期は、2027年3月期までに高収益ならびに高成長率体制を実現するべく、その土台を固めるための初年度と位置付け、事業基盤を再構築してまいりました。 「中期的な成長に向けた戦略」で掲げる当事業年度における主要戦略等は「(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」に記載のとおりです。 デジタルテクノロジーの更なる進化や世界的な脱炭素への取組み、および日本の人口減少の影響等を受け、企業のデジタル投資は一段と加速すると同時にIT/デジタル人材の不足は更に深刻化するものと捉えております。そのような環境において、当社は引き続き専門スキル育成等への人材投資を通じて、顧客企業への価値創造の源泉であるDCのスキルの向上ならびに社員エンゲージメントの向上等、人的資本の拡充に取組み、顧客企業へのDX支援を通じ、顧客企業とともに社会変革をリードすることを目指してまいります。 (3)経営環境地球温暖化が引き起こす気候変動問題に対し、第28回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP28)では、二酸化炭素などの温室効果ガス排出を2019年対比で2030年までに43%、2035年までに60%削減する必要があることが示されました。世界的に脱炭素化の重要性は高まっており、我が国においては2050年に温室効果ガス排出を実質ゼロにするカーボンニュートラルに向け、2013年度比で2035年度に60%、2040年度に73%の温室効果ガス削減目標を掲げています。目標達成に向け、2023年2月には「GX実現に向けた基本方針」が策定されエネルギー安定供給確保、経済成長、脱炭素を同時実現するためGX(※1)の取組みが日本で始動しています。また2025年2月には、国際情勢の不安定化や電力需要の拡大などの不確実性の高まりを背景に、脱炭素や産業政策の中長期的な方向性を示す「GX2040ビジョン」が策定されました。企業はGXを成長の機会と捉え、持続的な価値創造を実現するためにデジタルを活用し、組織構造やビジネスモデルそのものを抜本的に脱炭素型・社会課題解決型へと変革させることが求められています。 国内DX(デジタルトランスフォーメーション)市場は企業のDX投資の活況を背景に2023年度4兆5,309億円(実績)から2030年度には9兆2,666億円に拡大すると予測されています(株式会社富士キメラ総研 2025 デジタルトランスフォーメーション市場の将来展望 市場編、2025年3月7日発刊)。一方、企業がインターネットやデジタルテクノロジーに精通したクリエイター人材を自社で採用・育成することは難しい状況であり、人材不足が企業のDX化を阻む大きな壁となっています。DX動向2024によると、日本企業の8割以上が、DXを推進する人材は質・量ともに不足していると回答しています。特に、人材の質ないし量が「大幅に不足している」と回答した割合が前年度と比較し増加しており、DX化が進む中で人材不足は深刻化していると言えます(独立行政法人情報処理推進機構 DX動向2024、2024年6月27日発行)。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題参考情報としてIFRSに準拠した数値を記載しております。当社は2024年11月1日を効力発生日として、当社の完全子会社である株式会社メンバーズエナジーを吸収合併したことに伴い、非連結決算に移行しました。そのため、当期は組織再編後のIFRS個別決算の数値、比較情報は組織再編前の従来のIFRS連結決算の数値を掲載しております。 当社では、社会や企業のDXが進展することでデジタル投資は加速度的に拡大し、企業は高度な専門スキルを有したDX人材によるサービスやビジネスモデルの確立に向けた組織変革が求められていると捉えております。加えて、気候変動問題の解決を目指す世界的な潮流を受け、あらゆる企業が利益の創出と社会課題の解決を同時に実現するCSV(※2)経営へと転換する必要があると考えております。 2026年3月期においても引き続き「中期的な成長に向けた戦略」に基づき、人材育成、サービス/営業、将来への投資の3つを重要戦略とし、2027年3月期における高収益ならびに高成長事業の確立へ向け、DX現場支援ポジションへの転換加速と現場中心の全員参加型経営の確立を目指してまいります。主要戦略とKPI、今後の見通しにつきましては下記の通りです。 1.DX現場支援ポジションへの転換加速顧客企業のDX内製化の取組みが大きく進む中で、当社ではプロジェクトの「実行企画・推進」フェーズにおけるサービスにより注力し、以下の人材育成ならびにサービス/営業戦略を推進し、DCが顧客企業専任チームでDXプロジェクトの内製化を伴走支援する体制へポジションの転換を加速させてまいります。 ①人材育成PMO(※3)人材をはじめ、UXデザイナーやマーケティングDX人材など顧客企業のDXプロジェクトを伴走支援するDX人材の育成を強化いたします。2027年3月期に全社の90%以上のDCをDX人材として育成することを目指す「SINCA90」プロジェクトを推進し、専門スキル育成の強化だけでなく案件稼働を見据えたプログラムを展開することで、業界一、顧客企業の現場改善に伴走できるDX人材を数多く輩出することを目指します。また、AI活用を全社規模で本格化させ、業務プロセスの抜本的な効率化と生産性向上を追求するとともに、競争優位性の確立に向けたAIの戦略的な利活用を強力に推進してまいります。これらにより2026年3月期末においてDX人材の比率を65%に引き上げ、新卒1、2年目を除くDCの平均稼働率85%以上を目指してまいります。KPI・新卒1、2年目を除くDCの稼働率・売上総利益率・DX人材比率 ②サービス/営業4つの事業領域ごとに目指すサービスポートフォリオを設計し、専門カンパニーを中心としたDX領域のサービスをクロスセルし、Web運用領域が中心である顧客企業へのサービスを進化させることで、顧客企業からの高い支持獲得と取引規模の拡大につなげます。DXプロジェクト領域を拡大するため、①で育成したPMO人材の提供およびPMOサービスを拡充します。主要顧客に対しては事業領域を跨いだアカウントマネジメントを強化することでDX領域の拡張を更に加速させ、顧客企業一社あたり売上収益を最大化し年間売上収益1億円以上を基準とする大口取引社数を増加させてまいります。これらの取組みにより、2026年3月期末において全社の付加価値売上高(※4)に占めるDX領域の比率55%(2025年3月期末実績41.5%)、新卒1、2年目を除くDCの売上単価を前期比10%向上、顧客企業NPS®(※5)を前期比2ポイント改善させることを目指してまいります。KPI・DGT一社あたり付加価値売上高・年間売上収益1億円以上の取引社数・DX売上比率・売上単価・NPS® 2.将来への投資当社のミッションおよびビジョンの実現に向けて、脱炭素DX(※6)を軸として、関連する複数のサービスを展開し事業基盤を構築することで、顧客企業のサステナブル経営の基盤確立を支援してまいります。そのために、2027年3月期において脱炭素DX人材1,000名の育成・輩出を目指し、GXリテラシーとデジタルスキルを兼ね備えた脱炭素DX人材の育成を推進いたします。顧客企業のDX現場支援におけるチームマネジメント、およびチームビジョンやDC個人のビジョンを軸にアカウントマネジメントやチーム運営を行う現場中心の全員参加型経営の在り方を確立し、挑戦的な文化と社員の幸せを追求いたします。DCの多様なキャリア形成を支援し報酬の引き上げを目指すとともに、当社が掲げる全員参加型経営を推進することで離職率の改善および社員エンゲージメントの向上を図ります。これらにより、2026年3月期における社員エンゲージメントスコアの前回比0.1ポイント改善を目指してまいります。KPI・社員エンゲージメントスコア これらの方針・取組みを着実に実行することにより、2026年3月期の業績予想は売上収益24,318百万円(前期比8.9%増)、営業利益1,214百万円(前期比146.2%増)、税引前利益1,194百万円(前期比152.5%増)、当期利益800百万円(前期比128.7%増)を見込んでおります。また、2027年3月期における付加価値売上高成長率の引き上げ、ならびに営業利益率目標10%の達成を目指してまいります。 (※1)GX(グリーントランスフォーメーション):化石燃料をできるだけ使わず、クリーンなエネルギーを活用するための変革やその実現に向けた活動のこと。経済産業省では、「2050年カーボンニュートラルや、2030年の国としての温室効果ガス排出削減目標の達成に向けた取組みを経済の成長の機会と捉え、排出削減と産業競争力の向上の実現に向けた、経済社会システム全体の変革」と定義。(※2)CSV(Creating Shared Value=共通価値の創造):社会的課題の解決と企業の利益、競争力向上を同時に実現させ、社会と企業の両方に価値を生み出す経営概念。企業の競争戦略論の世界的第一人者として知られる米ハーバード大学のマイケル・ポーター教授が米ハーバード・ビジネス・レビュー誌の2011年1月・2月合併号(日本語版はダイヤモンド社「DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー」2011年6月号)に寄稿した論文で提唱した概念。(※3)PMO(Project Management Office):企業や各組織のプロジェクトを円滑に進めるために、部署の枠をこえて横断的にプロジェクトマネジメントを統括する部門や体制を指す。プロジェクトを統括し、様々な意思決定を担う立場であるPM(Project Manager)に対し、PMOはPMが円滑に意思決定できるよう情報収集や関係各所との調整を行い、PMのプロジェクトマネジメントを支援する立場。(※4)付加価値売上高:売上収益から社外原価(外注や仕入) を差し引いた社内リソースによる売上高。(※5)NPS(Net Promoter Score):顧客が企業の製品やサービスを他の人に薦める意欲を指数で表したもの。サービスに対する顧客企業の総合的な満足度やロイヤリティを測る指標として利用される。なお、NPS®は、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズ(現NICE Systems,Inc)の登録商標です。(※6)脱炭素DX:GHG(Greenhouse Gas=二酸化炭素やメタンなどの温室効果ガス)排出量を減らしながら経済成長を続ける「デカップリング・モデル」をデジタルテクノロジーの力で実現することを指す。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要経営者の視点による当社の経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。 ①財政状態及び経営成績の状況 当事業年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりであります。a.財政状態 当社は、適切なる流動性の維持、事業活動のための資金確保および健全なバランスシートの維持を財務方針としております。日本基準に準拠した当事業年度末における財政状態の状況は以下のとおりであります。 (資産)当事業年度末の資産合計は10,789百万円(前事業年度末比176百万円の増加)となりました。これは主として、その他の流動資産が81百万円、売掛金が53百万円、関係会社株式が50百万円減少したものの、現金及び預金が254百万円、繰延税金資産が58百万円、投資有価証券が39百万円増加したことによるものです。 (負債)負債合計は、4,866百万円(前事業年度末比118百万円の増加)となりました。これは主として、預り金が125百万円、未払金が99百万円、買掛金が47百万円減少したものの、賞与引当金が161百万円、未払法人税等が132百万円、リース債務が38百万円、未払消費税等が23百万円、資産除去債務が21百万円増加したことによるものです。 (純資産)純資産合計は、5,923百万円(前事業年度末比58百万円の増加)となりました。これは主として、その他有価証券評価差額金が30百万円、利益剰余金が25百万円増加したことによるものです。  参考情報として、IFRSに準拠した当事業年度末における財政状態の状況は以下のとおりであります。 (資産)当事業年度末の資産合計は11,778百万円(前連結会計年度末比251百万円の増加)となりました。これは主として、その他の金融資産が200百万円、その他の流動資産が106百万円減少したものの、現金及び現金同等物が237百万円、使用権資産が218百万円、繰延税金資産が149百万円増加したことによるものです。 (負債)負債合計は、5,970百万円(前連結会計年度末比377百万円の増加)となりました。これは主として営業債務及びその他の債務が96百万円減少したものの、リース負債が223百万円、未払法人所得税が131百万円、その他の流動負債が82百万円増加したことによるものです。 (資本)資本合計は、5,808百万円(前連結会計年度末比126百万円の減少)となりました。これは主として、資本剰余金が368百万円増加したものの、利益剰余金が392百万円、その他の資本の構成要素が103百万円減少したことによるものです。 b.経営成績<決算の概況>当事業年度の日本基準に準拠した業績は、売上高22,329百万円(前期比9.1%増)、営業利益590百万円(同703.2%増)、経常利益598百万円(同835.7%増)、当期純利益420百万円(同357.1%増)となりました。 なお、参考情報として、以下すべてIFRSに準拠した数値を記載しております。当社は2024年11月1日を効力発生日として、当社の完全子会社である株式会社メンバーズエナジーを吸収合併したことに伴い、非連結決算に移行しました。そのため、当期は組織再編後のIFRS個別決算の数値、比較情報は組織再編前の従来のIFRS連結決算の数値を掲載しております。  IFRSに準拠した当事業年度の売上収益は22,329百万円(前期比9.1%増)、営業利益は493百万円(前期比1,082.0%増)、税引前利益は472百万円(前期比246.1%増)、当期利益は349百万円(前期比176.5%増)となりました。売上収益は前期比9.1%増、重要指標としている付加価値売上高(売上収益から外注・仕入を差し引いた社内リソースによる売上高)は21,277百万円(前期比10.8%増)となり、ともに過去最高を更新しました。高付加価値であり高い需要が見込まれるDX領域においてプロダクト・サービス開発やデータなどの専門カンパニーやPMO(※1)サービスを中心に人材育成ならびに営業体制を戦略的に強化し、Web運用領域からDX領域へ事業領域の転換を進めてまいりました。これにより、当事業年度におけるDX領域の付加価値売上高成長率は前期比30.8%増と高成長を継続し、全社の付加価値売上高に占めるDX領域の比率は前年同期比5.5ポイント増の41.5%と順調に拡大しました。付加価値売上高の成長率に対し採用抑制により人員増加率は低水準で推移した一方、期末に決算賞与を0.6億円支給したことにより、当事業年度における売上総利益率は20.9%(前期比0.1ポイント減)、決算賞与支給前の売上総利益率は21.2%と前期比で改善いたしました。また、中途採用の抑制などコストコントロールを徹底したことで、売上収益に対する販売費及び一般管理費の比率は18.7%(前期比2.1ポイント減)、営業利益は通期業績予想(400百万円)を上回る493百万円と収益性が大幅に向上し、2026年3月期以降の更なる収益性回復に向けた道筋をつけることができたと考えております。 「中期的な成長に向けた戦略」で掲げる当事業年度における主要戦略およびKPIの進捗は下記の通りです。 1.収益性の回復・高収益事業の確立2024年4月に新卒社員が411名入社しましたが、2025年以降は新卒社員の採用数を付加価値売上高の成長率の範囲内に抑制し、人材ポートフォリオにおける新卒割合の改善を図ります。併せて、利益重視のマネジメントを徹底し、稼働率が適切な水準になるまで中途採用の抑制や人員配置の最適化などにより新卒1、2年目を除くDCの稼働率向上に最注力し、未稼働人材を解消いたします。それらの取組みにより売上総利益率を改善し収益性を回復することで、営業利益率を段階的に5%、10%と高めてまいります。 KPI実績値・新卒1、2年目を除くDCの稼働率・売上総利益率・85.4%(前年同期比1.0ポイント低下)・20.9%(前期比0.1ポイント低下) 当事業年度末におけるDC数は2,627名、前期末比145名増(増加率は5.8%)、新卒1、2年目を除くDC数は1,728名、前期末比263名増(増加率は18.0%)となりました。KPIである新卒1、2年目を除くDCの稼働率は85.4%となり前年同期比で低下したものの前四半期比で3.3ポイント改善いたしました。稼働率の改善が道半ばである一方、DX領域の拡大等による売上単価の向上ならびにコストコントロールの徹底に取り組み、当事業年度における売上総利益率は20.9%(前期比0.1ポイント低下)となりました。付加価値売上高成長率の改善およびコスト抑制により通期業績予想を超過達成する見通しとなったことを勘案し、従業員に対し決算賞与を支給したことを考慮すると売上総利益率も改善傾向にあり、筋肉質な組織体制への転換は順調に進捗しております。当事業年度において利益重視マネジメントを徹底したことにより収益性回復の道筋をつけられたと考えており、営業利益率目標(2026年3月期に5%、2027年3月期に10%)に向け、収益性の回復は順調に進捗しております。引き続きコストコントロールを徹底するとともに、新卒1、2年目を除くDCの稼働率の改善を重要課題として取り組んでまいります。 2.高成長事業の確立上記施策と並行し、以下2点を強力に推進することで、付加価値売上高成長率20%超へと中期的に引き上げを図ります。(1)サービス戦略の抜本的強化顧客企業のDX支援領域として「制作/UIUX」「デジタルマーケティング」「デジタルサービス開発」「データ活用支援」の4つの事業領域で、当社の強みを築き上げるサービスを明確にすると同時に事業領域内でのクロスセルにより主力顧客へのサービスを進化させ取引拡大につなげます。主要顧客に対しては事業領域を跨いだアカウントマネジメントを強化し、既存の顧客企業一社あたり売上収益の最大化を強力に推進していくことにより、年間取引額1億円以上を基準とした大口取引社数を増加させてまいります。 KPI実績値・DGT一社あたり付加価値売上高・年間売上収益1億円以上の取引社数・3,150万円(前年同期比2.7%減)・55社(前期末比9社増) 上記方針に基づき、Web運用領域が中心であったDGT上位50社の顧客企業に対し、データ活用支援やプロダクト開発、PMO等のDX領域サービスのクロスセルに注力した結果、全社の付加価値売上高に占めるDX領域の比率は41.5%(前期比5.5ポイント上昇)と着実に拡大しました。また、当第4四半期会計期間におけるDGT上位50社の一社あたり付加価値売上高は7,158万円(前年同期比1.8%増)、当事業年度末における年間売上収益1億円以上の取引社数は55社、前期末比9社増と順調に拡大しました。なお、当事業年度における専門カンパニーの付加価値売上高は7,083百万円、前年同期比36.6%増と引き続き高い成長を継続しております。更なる顧客企業一社あたりの取引規模拡大に向けアカウントマネジメントを強化し、引き続き顧客企業の投資需要が見込まれるAI・データ活用支援やプロダクト開発などのDX領域を中心にクロスセルを進めてまいります。 (2)顧客企業のDX内製化伴走支援ポジションの獲得顧客企業のDX内製化の取組みが大きく進む中で、当社はこれまで「実行運用」フェーズに集中してサービスを提供してまいりましたが、今後はこれまで培ってきたUIUXデザインやアジャイル開発などによるデジタルビジネス成果向上支援の強みを活かしつつ、顧客企業のDX投資効果最大化の実現に貢献するために、「実行企画・推進」フェーズにおけるサービスにより注力し、各段階においてDCが顧客企業に伴走支援する体制へとポジションを転換します。これを実現するべく、プロジェクトの進行、品質および予算管理、チームの人材調整などのプロジェクト全体のマネジメントを行うPMO人材の育成を強化します。従来のデジタルの専門技術育成のみならず、ビジネススキルやコンピテンシーの育成も強化し、業界一、顧客企業の現場改善に伴走できるDX人材を数多く輩出することを目指します。 KPI実績値・売上単価・PMO人材数・912,681円(前年同期比3.5%増)・358名(前期末比291名増) 売上単価は、Web運用領域と比較し単価の高いUIUXやプロダクト・サービス開発、PMOサービス等を中心とするDX領域の売上構成比が高まったことにより前年同期比で3.5%増加しました。特に、新卒1、2年目を除くDCの売上単価は前年同期比7.2%増と順調に向上しております。また、注力していたPMO人材育成においてPMO人材数は358名(前期末比291名増)と、2025年3月期末の目標であった120名を大幅に上回り、当事業年度におけるPMO専門カンパニーの付加価値売上高は前期比56.0%増と順調に拡大しました。これらのポジション転換に向けた取組みにより顧客企業のNPS®(※2)は大幅に改善していることから、当社のDX現場支援のサービスポジションが顧客企業からの支持を得ていると考えています。今後はUXデザイナーやマーケティングDX人材など顧客企業の現場から伴走支援するDX人材の育成を強化し、DX領域への転換を加速させます。また、DCが自主的に学び続けられる環境を整備し顧客企業の現場支援におけるノウハウの蓄積・活用を進めることにより、PMO・DX人材の稼働を推進し売上単価の向上を図ります。 3.将来への投資当社のミッションおよびビジョンの実現に向けて更なる成長を目指すべく、脱炭素DX(※3)事業の確立と脱炭素DX人材の育成に取り組み、顧客企業のサステナブル経営に向けた基盤確立を支援してまいります。当事業年度における脱炭素DXカンパニーの付加価値売上高は前期比147.9%増と大幅に拡大しました。気候変動の影響や国際情勢によりGX市場は急速に拡大し、GXリテラシーとデジタルスキルを兼ね備えた脱炭素DX人材のニーズは加速度的に高まると予想しております。今後3年で脱炭素DX人材1,000名の育成・輩出を目指します。 上記の通り、当事業年度においては新卒・中途採用の抑制をはじめとするコストコントロール等の利益重視マネジメントに加えて、DX領域への転換による売上単価向上、新卒1、2年目を除くDCの稼働率の引き上げに最注力した結果、先行投資フェーズから収益化フェーズへの転換が当初計画以上に進捗しました。付加価値売上高成長率は、Web運用領域の成長率鈍化に対しDX領域の高成長が継続していることから改善傾向にあり、2027年3月期に高収益・高成長事業を確立するため、2026年3月期は成長率を引き上げるべくDX人材育成ならびに顧客企業のDX内製化を伴走支援するポジションの確立を推進し、DX領域への転換を一層加速させてまいります。 なお、当社では事業特性上、第2、第4四半期に売上および利益が増加する季節性が存在するものの、顧客企業のDXプロジェクトの内製化を伴走支援するための人材提供型サービスの割合が増加したことにより、四半期毎の季節性の平準化が進んでおります。当事業年度においては第3四半期会計期間の付加価値売上高成長率は回復傾向にあった一方、季節性が減少することにより第4四半期会計期間の付加価値売上高成長率は第3四半期比で鈍化しました。2026年3月期以降も季節変動による業績の偏りが平準化する傾向が継続し、売上および利益の推移はより緩やかになる見込みです。 (※1)PMO(Project Management Office):企業や各組織のプロジェクトを円滑に進めるために、部署の枠をこえて横断的にプロジェクトマネジメントを統括する部門や体制を指す。プロジェクトを統括し、様々な意思決定を担う立場であるPM(Project Manager)に対し、PMOはPMが円滑に意思決定できるよう情報収集や関係各所との調整を行い、PMのプロジェクトマネジメントを支援する立場。(※2)NPS®(Net Promoter Score):顧客が企業の製品やサービスを他の人に薦める意欲を指数で表したもの。サービスに対する顧客企業の総合的な満足度やロイヤリティを測る指標として利用される。なお、NPS®は、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズ(現NICE Systems,Inc)の登録商標です。(※3)脱炭素DX:GHG(Greenhouse Gas=二酸化炭素やメタンなどの温室効果ガス)排出量を減らしながら経済成長を続ける「デカップリング・モデル」をデジタルテクノロジーの力で実現することを指す。 ②キャッシュ・フローの状況a.キャッシュ・フローの状況当社は、当事業年度より非連結決算に移行したことから、キャッシュ・フローの状況について、前事業年度との比較は行っておりません。日本基準に準拠した当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は4,014百万円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)当事業年度において営業活動の結果獲得した資金は、733百万円となりました。収入の主な内訳は、税引前当期純利益586百万円、賞与引当金の増加額161百万円、法人税等の還付額114百万円、減価償却費105百万円によるものであり、支出の主な内訳は、その他の負債の減少額196百万円、法人税等の支払額97百万円によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)当事業年度において投資活動の結果使用した資金は、49百万円となりました。収入の主な内訳は、投資有価証券の売却による収入49百万円によるものであり、支出の主な内訳は、有形固定資産の取得による支出61百万円、投資有価証券の取得による支出44百万円によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)当事業年度において財務活動の結果使用した資金は、445百万円となりました。支出の主な内訳は、配当金の支払額396百万円、リース負債の返済による支出51百万円によるものであります。 参考情報として、IFRSに準拠した当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。当事業年度末における資金は、前連結会計年度末に比べ258百万円増加(合併に伴う増加20百万円、その他の増加238百万円)し、4,014百万円となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)当事業年度において営業活動の結果獲得した資金は、1,211百万円(前年同期は584百万円の獲得)となりました。収入の主な内訳は、減価償却費及び償却費590百万円、税引前利益472百万円、その他118百万円、法人所得税の還付額114百万円によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)当事業年度において投資活動の結果使用した資金は、49百万円(前年同期は100百万円の使用)となりました。収入の主な内訳は、投資の売却による収入50百万円によるものであり、支出の主な内訳は、有形固定資産の取得による支出61百万円、投資の取得による支出44百万円によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)当事業年度において財務活動の結果使用した資金は、923百万円(前年同期は1,187百万円の使用)となりました。支出の主な内訳は、リース負債の返済による支出529百万円、配当金の支払額396百万円によるものであります。 b.資金調達の方法及び状況並びに資金の主要な使途を含む資金需要の動向(ア)持続的な成長のための財務戦略当社は持続的な成長を実現するため、財務の安全性と収益性、およびステークホルダーへの収益還元の優先順位づけとバランスに留意した財務戦略を立案し、実施しております。 ⅰ.健全な挑戦のためのリスクに見合った適正現預金の確保当社ではクリエイター人材の旺盛な需要を見込み、積極的に体制増強を進めております。しかしながら、固定化した人件費はリスクを伴います。体制増強の推進を担保するためのリスクヘッジ策として、想定する危機を回避できるだけの現預金を常に保持することとし、指標化により管理しております。具体的にはリーマンショックと同等の経済混乱ならびに、大口顧客との取引中止および信用不和による新規取引ゼロの事態が発生し、いずれもその状態の解消に1.5年から2年かかると想定した場合、最大の赤字幅は月間平均社内総経費の2.8~3.3ヶ月分と試算しております。したがって、最適現預金を月間社内総経費予算の3ヶ月分と定めております。当事業年度(第30期)の最適現預金額は5,445百万円と試算しており、第31期の適正現預金額の試算額は5,589百万円としております。 ⅱ.資本コストを上回る高収益性の確保資本コストを上回る高い収益性を確保するため、ROE指標と事業ROE指標を設定しております。・ROE指標は、事業ROE指標をもとに運営される事業から生み出される利益に加え、適正現預金指標によって保持される現預金を加味した値とし、25%を目標としております。・事業ROE指標は、メンバーズが行う事業が生み出す利益水準を示し、35%を目標としております。事業運営やM&A等、すべての事業における収益面で本指標をクリアすることを前提として行っております。 ⅲ.株主還元・配当方針当社は、株主への利益還元の充実とさらなる企業価値の向上を図る観点から、ミッション実現に向けた新たな事業への投資及び業容の拡大に備えるための内部留保を行うとともに、経営成績の伸長に見合った成果の配分や配当金額の継続的な増額を実施してまいります。この方針に基づき、目標とする配当の指標を中長期的な目標資本配当率5%としております。 (イ)持続的な成長のための事業投資サービス産業である当社にとって、研究開発とは事業投資やサービス開発投資であり、高収益・高成長を持続的に維持するためには当該領域への投資が不可欠であると認識しております。当社では持続的な成長に向けて、サービスの向上・開発に向けた継続的なサービス開発投資、新規事業開発を進めるための投資枠、経費枠の指標を次のとおり設けております。項 目内 訳当事業年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)指 標付加価値売上高に占める割合事業開発投資サービス開発投資新規事業開発投資生産性向上投資DGT推進252百万円事業開発投資+人材育成投資毎期、付加価値売上高の3.5%~5% 2.8%人材育成投資教育研修費教育研修部門総経費347百万円 ③生産、受注及び販売の実績a.制作実績区分当事業年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)ネットビジネス支援事業(千円)17,591,753-合計(千円)17,591,753-(注)1.上記金額は、製造原価によっております。2.当事業年度より非連結決算に移行したことから、前年同期比は記載しておりません。 b.受注実績区分受注高(千円) 前年同期比(%)受注残高(千円) 前年同期比(%)ネットビジネス支援事業22,651,420-1,706,839-合計22,651,420-1,706,839-(注)1.上記金額は、販売価格によっております。2.当事業年度より非連結決算に移行したことから、前年同期比は記載しておりません。 c.販売実績区分当事業年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)ネットビジネス支援事業(千円)22,329,565-合計(千円)22,329,565-(注)1.外部顧客への販売実績において、損益計算書の売上収益の10%以上を占める相手先がないため、記載を省略しております。2.当事業年度より非連結決算に移行したことから、前年同期比は記載しておりません。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。 ①当事業年度の財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 当社の当事業年度の重要指標・KPIに対する経営成績は次のとおりであります。重要な指標時点前連結会計年度当事業年度増減デジタルクリエイター(DC)数事業年度末2,482名2,627名145名増付加価値売上高事業年度19,208百万円21,277百万円+10.8%売上総利益率事業年度21.0%20.9%▲0.1ptDGT一社あたり付加価値売上高事業年度末3,239万円3,150万円▲2.7%新卒1、2年目を除くDCの稼働率第4四半期86.4%85.4%▲1.0pt年間売上収益1億円以上の取引社数事業年度46社55社9社増売上単価第4四半期882,004円912,681円+3.5%PMO人材数事業年度末67名358名291名増資本配当率(DOE)事業年度6.5%7.0%+0.5pt(注)参考情報としてすべてIFRSに準拠した数値を記載しております。当社は2024年11月1日を効力発生日として、当社の完全子会社である株式会社メンバーズエナジーを吸収合併したことに伴い、非連結決算に移行しました。そのため、当事業年度は組織再編後のIFRS個別決算の数値、前連結会計年度は組織再編前の従来のIFRS連結決算の数値を掲載しております。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報資金需要及び資金調達当社は、事業の競争力を維持・強化することによる持続的な成長を実現するために、事業投資やサービス開発投資や人材育成投資に取り組んでいく考えであります。これらの資金需要は手元資金で賄うことを基本とし、必要に応じて資金調達を実施いたします。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社の財務諸表は、我が国において一般的に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しているほかに国際会計基準審議会によって公表されたIFRSに基づく財務諸表も作成しております。この財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。 なお、当社の財務諸表で採用する重要な会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項(重要な会計方針)(重要な会計上の見積り)」に記載しております。  参考情報として、IFRSに準拠した財務諸表で採用する重要性がある会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (2) 国際会計基準による財務諸表 注記事項 3.重要性がある会計方針 4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載しております。

事業リスク

  • 競争激化と景気変動
    DX領域およびインターネット関連業界は参入障壁が低く、技術進歩が速いため、新規参入や新技術の出現により同社の強みが失われ、規模縮小や価格競争が激化する可能性があります。また、広告市場は景気変動に左右されやすく、景気悪化が経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
  • AI技術の急進展
    生成AIをはじめとするAI技術のビジネス活用が急速に進展しており、単純作業の自動化が進む可能性があります。同社はデジタルクリエイターのスキル向上で対応していますが、想定を超える革新的な新技術や代替技術が登場した場合、サービスの強みが消失し、経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 新規事業と季節性
    同社は新規事業を積極的に展開していますが、必ずしも全てが計画通りの成果を上げるとは限りません。社会ニーズに合致しない場合、投資回収が困難となり、経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。また、売上と利益が第2四半期末と年度末に集中し、期初に販管費が先行する季節性も業績変動要因となります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|9,157 文字
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が会社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 ①当社の事業を取り巻く環境について当社は、Web運用やデジタルビジネスにおけるコンサルティング・プランニング・プロジェクトマネジメント、インターネット広告代理における付帯業務等、付加価値の高いサービスの提供を強みとしております。しかし、DX領域およびインターネット関連業界は参入障壁が低く、技術進歩のスピードが速いことから、今後の新規参入、新技術・サービスの出現等によって当社の強みが消失し、当社主力業務の規模縮小、価格競争の激化等の可能性があります。また、一般に広告市場は景気の動向に左右されやすい傾向があります。インターネット広告は他の広告に比して成長市場ではありますが、景気動向により成長率が鈍化する可能性があります。したがって、わが国経済の景気変動が当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ②AI(人工知能)等の拡大について生成AIをはじめとするAI(人工知能)技術のビジネスへの活用の進展が注目され拡大を続けており、新技術を活用した新サービスの導入が社会全般で進んでおります。今後、AI(人工知能)技術の活用により、ビジネス領域を中心として単純作業等の自動化は進展する可能性があるものの、AI(人工知能)技術の導入だけでなく、運用領域においてその技術を活用し成果を創出するデジタルクリエイターへの需要は今後も拡大すると考えております。当社ではこういった技術革新に対応すべく、技術動向の注視、情報収集、デジタルクリエイターの教育、新技術の習得等のスキルの向上に努めております。しかしながら、革新的な新技術、代替技術の登場等、当社の想定を超えてAI(人工知能)に関する技術革新が急激に進んだ場合、当社のサービスの強みが消失し、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③新規事業等に伴う業績推移について当社は、新規事業等を積極的に展開してまいりましたが、必ずしも全ての新規事業が計画どおりの成果をあげたわけではございません。当社は今後も事業内容を陳腐化させないよう、DX領域の業務に軸足を置いたうえで新規事業の展開を積極的に進めていく予定でありますが、新規事業の開始後、社会のニーズに合致しないこととなる場合もありえます。その場合には投資額の回収が困難となり、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ④売上及び利益計上の季節性についてDX領域の拡大等の売上構成比の変化により、改善傾向にあるものの、当社は顧客企業からWebサイト制作業務、広告代理業務等を受託する受注型の業務の影響により、第2四半期末・年度決算期末の9月、3月に納品が集中し、売上収益が大きくなる傾向にあります。また、優秀なデジタルクリエイターの確保を目的として、計画的に多数の新卒人材の採用・育成を行っており、期初に販管費が先行して増える傾向にあります。新卒社員のスキル・生産性の向上による稼働率の増加とともに、受注高が期末にかけて高まる事業形態であることから、利益額は年度決算期末にかけて増加する傾向にあります。 前連結会計年度及び当事業年度の業績変動の状況は以下のとおりであります。 前連結会計年度(2023年4月1日 至 2024年3月31日)中間通期売上収益(千円)(構成比)9,616,516(47.0%)20,467,084(100%)営業利益(△は損失)(千円)(構成比)△551,106(-)41,722(100%)当期利益(△は損失)(千円)(構成比)△398,640(-)126,515(100%) 当事業年度(2024年4月1日 至 2025年3月31日)中間通期売上収益(千円)(構成比)10,384,424(46.5%)22,329,565(100%)営業利益(△は損失)(千円)(構成比)△479,686(-)493,142(100%)当期利益(△は損失)(千円)(構成比)△321,809(-)349,824(100%)(注)当社は2024年11月1日を効力発生日として、当社の完全子会社である株式会社メンバーズエナジーを吸収合併したことに伴い非連結決算に移行しました。そのため、当事業年度(通期)は組織再編後のIFRS個別決算の数値、前連結会計年度および当事業年度(中間)は組織再編前の従来のIFRS連結決算の数値を掲載しております。 ⑤広告業界の取引慣行について広告業界の取引慣行として、広告会社は、自己の名と責任でメディア会社等と取引を行うこととなっており、そのことはインターネット広告業界においても変わりはありません。したがって、当社は、広告主が倒産等により広告料を支払うことが不能となった場合でも、メディア会社等に対しては広告料の支払義務を負うこととなり、広告主の信用リスクを負担しております。当社は当該信用リスクを極小化させるために、一定の信用力のある優良企業と取引することが通常ではありますが、当該リスクはなお残ります。また、広告業界の取引慣行として、一般に、インターネット広告を含めた広告取引に係る契約について契約書その他の書面が取り交わされることは少ないといえます。これは、広告取引においては取引当事者の信頼関係を基礎として迅速かつ柔軟に契約の締結・変更に対応する必要性が高いためですが、反面、取引当事者の合意事項について齟齬が生じてトラブルに発展するリスクがあります。当社は、このリスクを可及的に回避するために、広告取引に当たって顧客企業に発注書の提出を要請するなど契約内容を書面で残す努力を行っておりますが、顧客企業によっては発注書の提出要請に応じない場合もあります。したがって、書面化されていない広告取引に係る契約の成立又は内容についてトラブルが発生し、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥外注の活用について当社では、専門業務分野ごとに特定のパートナー企業を選定し、相互協力してサービスを提供しております。その場合、そのパートナー企業に不測の事態が生じ又は市場の逼迫等によりパートナー企業への発注費用が上昇すると、当社の事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社は、パートナー企業の選定を、その業績、業界での評判、従前の当社との取引関係等を勘案して慎重に行っており、これに加えて、パートナー企業選定後も、パートナー企業の業務運営の監督及びその提供する成果物の検収、品質レベル評価を厳正に行っております。しかし、パートナー企業の提供する成果物に隠れたる瑕疵が存在する可能性がないとはいえず、当該瑕疵により当社の顧客企業が損害を蒙った場合、当社に対する損害賠償の請求その他の責任追及又は当社の社会的信用の失墜等によって当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦システムトラブルについて当社の業務はコンピューターシステムに依存しており、またインターネット回線を通じての顧客企業との取引もあることから、ほぼ全てのサーバーをデータセンターへ設置し、オフィスの選定に関してもシステム保守・保全の点を重視するなどの対策を講じております。しかしながら、想定を超えたシステム障害、自然災害、サイバー攻撃、テロ等によりコンピューターシステムが停止し、又はインターネット回線の接続が不能となった場合、当社の業務の遂行に支障を来すリスクがあり、当該リスクが顕在化すると、機会損失の発生、代金の返還、損害賠償の支払、社会的信用の失墜等によって当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑧情報セキュリティ及び個人情報保護について当社は、システム上の瑕疵、コンピューターウイルス、不正アクセス等に起因するシステム障害、情報の流出・漏洩・改竄等のリスクを未然に防止して情報セキュリティを確保することにより、顧客企業の機密情報及び個人情報を適切に保護することが、当社に対する顧客企業の信用の根幹をなすものであり、経営上の最重要課題であると考えております。そのため、当社は、一般財団法人日本情報経済社会推進協会が付与適格しているプライバシーマークおよび情報セキュリティマネジメントシステム「ISO/IEC27001(JISQ27001)」を取得し、これらの管理手法に基づく情報の適正管理を継続的に行うことにより情報セキュリティ体制を構築・運営しております。しかしながら、こうした対策を講じていても、情報セキュリティ体制に完全はなく、何らかの要因からこれらの問題が発生した場合には、顧客企業の機密情報又は個人情報の漏洩、改竄、不正使用等が生じる余地が考えられ、その場合、当社に対する損害賠償の請求その他の責任追及や当社の社会的信用の失墜等によって当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑨法的規制についてⅰインターネット広告に関する規制現在のところ、当社の事業の阻害要因となる直接的な法規制又はインターネット広告業界の自主規制はありません。しかし、インターネット取引が普及する一方で、インターネット広告を悪用した犯罪が頻発する等、社会情勢が大きく変化すると、インターネット広告事業等に係る法規制又はインターネット広告業界の自主規制が強化される可能性があります。現時点でその規制内容を予測することは困難ではありますが、その内容如何によっては、当社の事業展開に重大な影響を及ぼすおそれがあります。また、広告主を規制する法律としては、不当景品類及び不当表示防止法、特定商取引に関する法律等があります。広告主がこれらの法律に違反しても直ちに広告代理事業者の広告取引が違法となるわけではありませんが、広告代理事業者である当社の行為が広告主の違法行為を助長するものとして損害賠償の対象となり又は当社の社会的評判が失墜するリスクがあります。当社は、一定の信用力のある広告主とのみ広告取引を行い、風俗営業に係る広告取引を行わないことを基本方針としており、違法な広告の掲載に関与しないための防止策をとっておりますが、上記リスクが顕在化する余地がないとはいえません。また、当社は既述のように、サービス提供に当たって外注業者等と相互協力しておりますが、当社が小規模事業者を外注先として選定して取引する場合、当社がその相対的な優越的地位を濫用して代金支払の遅延等を行うと、下請代金支払遅延等防止法に違反するものとして、公正取引委員会からその是正を勧告され又は原状回復措置を求められるリスクがあります。当社では現在までこうしたリスクが顕在化した例はなく、また、顕在化しないように契約管理をしておりますが、当該リスクが完全にないとはいえません。 ⅱ派遣サービスに関する規制当社において提供する人材派遣ビジネスは、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」(労働者派遣法)に基づいた一般労働者派遣事業として厚生労働大臣の許可を受けてサービス提供を行っています。労働者派遣法では、労働者派遣事業の適正な運営を確保するために、当社が一般労働者派遣事業主としての欠格事由(労働者派遣法第6条)、及び、当該事業許可の取消事由(同法第14条)に該当した場合には、厚生労働大臣が事業許可の取消、業務の停止を命じることができる旨を定めております。現時点において認識している限りでは、当社はこれらの法令に定める欠格事由及び取消事由に該当する事実はありません。しかしながら将来、何らかの理由により許可の取消等が発生した場合には、当社のサービス運営に多大な支障を来すとともに、業績及び財政状態に大きな影響を与える可能性があります。 ⑩知的財産権について当社は、第三者の特許権、著作権等の知的財産権を侵害することのないように、システム開発、Webサイト制作等の業務を行っておりますが、当社開発物・制作物の全てにつき特許権等の侵害の有無を厳密に調査することは不可能であり、当該開発物・制作物が第三者の知的財産権を侵害していない保証はありません。万一、当社が第三者の知的財産権を侵害した場合には、当該開発物・制作物の使用の差止請求、損害賠償請求、使用許諾料の支払請求等により、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑪新たな会計制度や税制等の変更について当社は、税務方針を定め、わが国の会計制度および税法に準拠して税額計算し、適正な形で納税を行っております。しかしながら予期しない会計基準や税制の新たな導入・変更により、当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、税制等の改正や税務申告における税務当局との見解の相違により、当社に予想以上の税負担が生じる可能性があります。 ⑫のれんの減損損失のリスクについて当社は、事業の成長加速のためM&Aも必要に応じて実施しております。その結果、のれんを有しております。のれんについて、少なくとも年に一度、あるいは減損の兆候が認められる場合はより頻繁に減損テストを行っております。かかるテストの結果、これらの資産が十分な将来キャッシュ・フローを生み出さない場合は、減損損失を認識する必要性が生じます。多額の減損損失を認識した場合、当社の財政状態及び業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。 ⑬人材の確保、育成及び労務について当社が、参入障壁が低く技術進歩のスピードが速いDX領域およびインターネット業界において、高付加価値のサービスの提供を継続し拡大するためには、高度な専門知識・能力を有する人材の確保・育成が最重要課題であります。しかし、DX領域およびインターネット業界は比較的新しくかつ急成長している業界であることから人材の裾野は狭く、また、昨今のDX領域を中心とした技術者に対する需要の高まりから優秀な人材の採用が困難となっております。当社では、新卒の採用・教育や優秀な人材の中途採用、社員の離職率の抑制に取組むとともに、地方拠点での採用やグローバル採用も行っておりますが、日本国内の人口減少や少子高齢化の一層の加速に伴う人材確保の難航、事業拡大の速度に比して中途採用の確保、新卒採用者の戦力化が遅れる場合、又は採用・育成した社員の離職率が高い場合等には、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社では諸規程の整備及び運用など適宜、内部管理体制及び教育制度等を整備しております。適切な内部統制システムの整備及び運用については、事業展開の状況に応じて徹底を図っており、内部通報制度の整備、リスク・コンプライアンス委員会の設置等、不法行為の防止およびコンプライアンスの遵守に取り組んでおります。しかしながら、当社及び役職員の瑕疵に関わらず、役職員間で予期せぬトラブルが発生し、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑭人的資本の拡充に伴うマネジメント人材の育成について当社のビジネスモデルは、デジタル人材による労働集約型のプロフェッショナルサービスを主体としているため、多くの人材を採用し、当社の成長ドライバーである人的資本を拡充してまいりました。さらなる企業価値の向上および組織力の充実のため、採用した人材の育成に加えて、マネジメント人材の育成が重要な課題と認識しております。マネジメント人材の育成が円滑に進展しない場合、また、既存のマネジメント人材の過度な流出があった場合は、当社の事業運営に重要な影響を与え、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。人的資本の価値を向上させるためには、人的資本のみならず、人材が置かれる環境、すなわち、組織資本の最大化が必須であると考えております。当社は有価証券報告書において開示している人的資本ストーリーに基づき、マネジメント人材の育成、採用および定着に努めております。 ⑮配当政策について当社は、株主の皆様への利益還元の充実とさらなる企業価値の向上を図る観点から、長期的な利益成長に向けた新たな事業投資及び業容の拡大に備えるための内部留保を行うとともに、経営成績の伸長に見合った成果の配分や配当金額の継続的な増額を基本方針とし、中期的には資本配当率(DOE)は5%程度を目標としております。しかしながら、将来の経営成績、財政状態等によっては、株主への配当等による利益還元が困難となる場合があります。 ⑯新株予約権について当社は、長期的な企業価値の向上に対する役員及び社員等の士気を高める目的等のため、新株予約権を発行しております。現在発行し又は今後発行する新株予約権が行使された場合、発行済株式総数が増加し、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があり、この株式価値の希薄化が株価形成に影響を及ぼす可能性があります。 ⑰自然災害等について当社は既述のように、サーバーのデータセンター設置やオフィス選定において災害・事故への対策を講じており、伝染病・感染症の世界的流行(パンデミック)、地震・洪水等の大規模災害、テロ等の犯罪行為、情報システムの機能不全等によって業務遂行が阻害されるような事態が生じた場合であっても、その影響を最小限に抑えるべく、テレワーク・在宅勤務制度の拡充および事業継続計画(BCP)の整備を行っています。しかしながら、想定を超える自然災害等が発生した場合は、オフィス、設備、人的被害も含め甚大な損失が生じる可能性があり、当社における全ての事業又は一部の事業が一時的又は中長期的に中断され、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、災害による停電や電力制限、計画停電等により電力供給が十分得られなかった場合、当社の事業活動やサービスの提供が停止し、当社の経営成績等に大きな影響を与える可能性があります。なお、当社が直接被災しない場合であっても、自然災害等に起因する世界経済の減速、顧客企業、協力会社の被災、災害等に起因する個人消費の落込みや企業の広告自粛により、企業の広告宣伝費及び販売促進費等の抑制につながる可能性があり、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑱気候変動に係るリスクについて当社は、従来型のマーケティング活動がもたらしたとも言える社会課題「地球温暖化および気候変動による環境変化」に着目し、解決に取り組むことを宣言しています。また、当社は2021年4月に「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」の最終提言に賛同し、TCFDコンソーシアムに加入しました。TCFD提言に沿い、気候変動による事業へのリスクと機会を特定するシナリオ分析を実施し、リスクの把握・分析と管理の強化、およびそれらの適切な情報開示に努めています。 シナリオ分析による定性評価の結果、気候変動により当社の業務遂行および財政状態及び経営成績に中~甚大な損害を与える可能性があると特定したリスクは以下のとおりです。 新たな規制リスク省エネ政策の強化等による対応コストの増加市場リスク(1)電力調達の不確実性(2)電力の環境価値証書の価格高騰 電力調達および証書の調達コストの増加緊急性の物理リスク台風や洪水などの異常気象の重大性と頻度の上昇による業務遂行およびコストの増加慢性の物理リスク酷暑日の増加による電力需要のひっ迫に伴う空調費用等のコスト増加、海面上昇による業務遂行への影響その他リスク水資源・食料・エネルギー資源の競合、地政学的な紛争等を要因とする景気減退による影響 なお、当社は上記のとおりリスクの把握・評価や情報開示の拡充に取り組み、その対応に努めておりますが、気候変動等に関する各国の政策及び法規制等が予測を超えて厳格化された場合や、想定以上に気候変動が進行した場合、当社の財政状態及び経営成績にさらなる影響を及ぼす可能性があります。※TCFDに基づく情報開示につきましては、別途下記サイトに詳細を記載しております。<https://www.members.co.jp/sustainability/tcfd/> ⑲大規模プロジェクトに関するリスクについて当社では、顧客企業との取引にあたり大規模なシステム開発等のプロジェクトを受注する場合があり、大規模なプロジェクトには高いプロジェクトマネジメントスキルおよびその強化が不可欠であると当社は認識しております。しかしながら大規模プロジェクトを担えるプロジェクトマネージャーが市場全般において不足している現状に加え、顧客企業との工数・仕様に関する認識のギャップを含めた当初見積からの乖離、その差異による追加コストの発生や予見できないトラブルの発生、仕様変更等を含む種々の要因による納期の変更が発生し、中小規模のプロジェクトに比べて期間の売上及び利益に大きな影響を与えると同時に、人員の追加等により大きな機会損失が発生し、その結果、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクに対し、当社は受注前の見積段階における複数の監査体制、専門の監査部門における工数等のチェック、アジャイル型開発への移行、納期が長期にわたる案件の受注を控え短期的な納期とすることでチェック機能を強化する等の対策を講じております。また、業績、財務状況に影響を及ぼす可能性が高い一定の大規模プロジェクトの受注に際し、グループ経営会議でモニタリングを行うことでリスクの低減に努めております。 ⑳大口取引先の変動リスクについて当社は各事業における大口取引先が存在しますが、現時点で売上収益の割合が10%を超える取引先はございません。しかしながら、経済情勢などの変化、取引先の事業方針及びデジタル投資等の計画の変更など、何らかの理由により大口取引先との取引が終了または大幅に縮小した場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社は、大口取引先との関係を継続するために、顧客ニーズの把握、技術動向の注視、情報収集、デジタル人材の教育、新技術の習得等の提供価値の向上に努めております。また、定期的な顧客満足度調査を通じ顧客企業との信頼関係の維持に努めると同時に、新規顧客開拓により顧客基盤の拡大に努めております。

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