1992

神田通信機(1992)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

建設業 建設・資材

事業の概要

  • 情報通信事業
    株式会社日立製作所や三菱電機株式会社の特約店・代理店として、電話交換設備や各種ネットワークシステムの構築・サポートサービスを提供しています。また、連結子会社の日神電子株式会社は、株式会社国際電気の特約店として無線関係やCCTV、放送装置などの電子機器の販売・設計・施工・保守も手掛けており、情報通信分野における幅広いソリューションを提供することで収益を得ています。
  • 照明制御事業
    建物や施設の照明システムに関する企画、提案、構築、そして導入後のサポートサービスを展開しています。省エネルギー化や快適な空間づくりに貢献する照明制御技術を提供することで、顧客のニーズに応え、収益を上げています。
  • 不動産賃貸事業
    自社で保有する不動産を有効活用し、賃貸物件として提供することで安定的な賃料収入を得ています。これは、本業である情報通信事業や照明制御事業とは異なる収益源として、グループ全体の経営基盤を支える役割を担っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 情報通信事業
    この事業は、神田通信機グループの主要な収益源であり、売上高63.51093億円、営業利益4.46521億円を計上しています。電話交換設備やネットワークシステムの構築、サポートサービスを提供しており、株式会社日立製作所や三菱電機株式会社の特約店・代理店として、情報通信インフラの整備を担っています。
  • 照明制御事業
    売上高7.64815億円、営業利益1.46837億円を計上している事業です。照明システムの企画、提案、構築、サポートサービスを通じて、快適で効率的な照明環境の実現に貢献しています。情報通信事業に次ぐ規模で、グループの重要な柱の一つです。
  • 不動産賃貸事業
    売上高0.63797億円、営業利益0.32231億円の事業です。保有する不動産を賃貸することで、安定した収益を確保しています。これはグループ全体の収益基盤を多様化し、安定性を高める役割を担っています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
InformationTechnologyCommunicationsReportableSegment 事業 64 4 7.0%
LightingControlBusinessReportableSegment 地域 8 1 19.2%
RealEstateRentBusiness 地域 1 0 50.5%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|559 文字
3 【事業の内容】当社グループは当社及び連結子会社1社、非連結子会社1社で構成されており、情報通信事業、照明制御事業及び不動産賃貸事業を営んでおります。当社グループの事業における当社及び子会社の位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。情報通信事業当社は、株式会社日立製作所の特約店となっており、建設業法に基づく特定建設業者として、国土交通大臣許可をうけ、電話交換設備、各種ネットワークシステム及びサポートサービスを展開しております。また、三菱電機株式会社の代理店となっており情報機器、ソフトウェアの販売、情報システムの企画・提案・構築及びサポートサービスを展開しております。連結子会社の日神電子株式会社は、株式会社国際電気の特約店となっており、建設業法に基づく一般建設業者として、国土交通大臣許可をうけ、無線関係、CCTV、放送装置等電子機器の販売、設計、施工、保守を展開しております。非連結子会社の日本電話工業株式会社は、通信機器・OA機器の販売・電気通信機器の設備、設計、保守を展開しております。照明制御事業当社は、照明制御の企画、提案、構築及びサポートサービスを展開しております。不動産賃貸事業当社は、所有不動産を有効活用するため、賃貸事業を営んでおります。 事業の系統図は次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 規制
建設業法に基づく特定建設業者・一般建設業者としての国土交通大臣許可。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 低い(分散)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:景気変動による設備投資抑制 / 主力事業(PBX市場)の縮小傾向 / 新規事業の展開が計画通りに進まないリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 7 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

建設業であり、特定のブランド力や特許による強力な無形資産は確認できない。長年の実績による信頼性は存在するが、定量的な評価は難しい。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

顧客は建設プロジェクトごとに最適な業者を選定するため、乗り換えコストは限定的。ただし、一度取引実績を積むと、次のプロジェクトでも指名される可能性はある。

ネットワーク効果★☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

建設業特有のネットワーク効果は限定的。協力会社との関係性は重要だが、それが直接的な競争優位性につながるかは疑問。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

建設業は一般的に労働集約型であり、規模の経済によるコスト優位性は築きにくい。効率化努力は存在するが、競合との大きなコスト差は生まれにくい。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

売上規模は中程度であり、業界内での突出した規模の経済は見られない。しかし、一定の事業規模は維持しており、プロジェクト遂行能力の基盤とはなっている。

  • 長年の実績と特約店契約
    株式会社日立製作所や三菱電機株式会社、株式会社国際電気といった大手メーカーの特約店・代理店として長年にわたり事業を展開しており、これらの企業との強固な関係性や実績が信頼の基盤となっています。建設業法に基づく特定建設業者としての許可も取得しており、大規模な工事にも対応できる技術力と信頼性があります。
  • 幅広い顧客基盤と安定性
    特定の取引先に依存することなく、多様な顧客からの受注を確保しているため、安定した顧客基盤を築いています。これにより、特定の業界や企業の景気変動による影響を緩和し、事業の安定性を高めていると考えられます。
  • 情報セキュリティ認証の取得
    2009年にISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)、2012年にはPマーク(プライバシーマーク)の認証を取得しており、顧客の重要な情報や個人情報の保護に高い意識を持って取り組んでいます。これにより、情報を取り扱う事業における信頼性を確保し、顧客からの安心感を得ています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、以下の3点を経営の基本方針としております。① 経営理念に基づいた経営の推進当社グループは、経営理念として「社会貢献」「改革・成長」「明朗・誠実・協力」の3つを掲げ、この理念に基づいて経営を推進しております。「社会貢献」については、当社のすべての技術を結集し、お客様に満足される情報通信ネットワークソリューションを提供することにより、社会に貢献します。「改革・成長」については、日頃から、改革・改善に取組み、毎日毎日の創造と絶えざる前進をし、社会の発展に寄与します。「明朗・誠実・協力」については、明朗・誠実・協力を社是とし、遵法精神の下、良き企業人として活動します。 ② 顧客インフラに対する責任当社グループの主力ビジネスである情報通信事業は、顧客にとって通信・情報の生命線であるインフラに関わる業務です。顧客の業務プロセスに合致したインフラ構築を行う必要があり、公共性、継続性、安定性の維持が求められる責任の重い仕事です。当社グループでは、中長期にわたって安全と安心を提供し続けることを使命と捉え、この業務に取組んでおります。 さらに、近年、無線技術の進化やクラウド化の進展等、技術面での高度化が著しく、顧客の既存設備を最大限に活かしたソリューションサービスを提供するためには、当社グループのコアな技術と先端技術を高め続けていく必要があります。 ③ 企業価値及び株主価値の中長期的な向上「経営理念に基づいた経営の推進」や「顧客インフラに対する責任」を果たしていくためには、ステークホルダーと中長期的な信頼関係を構築することが非常に重要だと認識しております。当社は、上場会社として、資本コストを意識した経営を行うとともに、当社の存在価値を発揮することを通じて、企業価値及び株主価値を向上させてまいります。 (2) 目標とする経営指標当社グループは、株主の皆様への利益還元を経営の最重要課題の一つと位置づけ、収益性の向上と財務体質の強化を図ってまいります。そのため、ROE(自己資本利益率)とDOE(株主資本配当率)を重要な経営指標と捉え、その向上に努めてまいります。 (3) 経営環境及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループは、「顧客の事業環境や事業空間を顧客と共に創り、守り、育てる会社」とした経営方針のもと、IT(情報)×OT(制御)の技術を有する企業グループとして、世の中に新しい価値を創出すべく、ネットワークに繋がる全ての機器を制御するエンジニアリング会社となることを目指し、事業に取組んでまいりました。当社事業への影響としては、地政学リスクの上昇や金融政策に伴う物価高からの原材料の値上げや人件費の上昇で収益性が低くなること、既存事業であるレガシーPBX市場がオンプレからクラウド化にシフトしていることにより市場が縮小していること等が外部要因として、また、企業風土の改善や人的資本への投資として従業員の待遇改善や教育を実施しているものの、人材・労働力共に不足している状況が続いていること等が内部要因として課題となっております。そのような中で全体としては人的資本の強化のために、採用ならびに教育等の投資を継続してまいります。情報通信事業では利用料ビジネスの拡大や技術者レベルの向上は実施できたものの、業績としては従来型のレガシーPBXの分野が変わらず大部分を占めており、そこからの事業転換に遅れが生じているため、レガシー分野から成長分野へシフトするための投資を継続して図ってまいります。照明制御事業ではマルチゲートウェイを始めとした当社製品・技術の認知度や理解度が高まってきており、営業力の強化および適正利益の確保に繋がっているものの、更なる製品強化のための開発や利用料ビジネスモデルの構築に遅れが生じているため、技術者のスキル強化と共に製品開発を継続し、利用料ビジネスにも繋げることのできる投資を継続して図ってまいります。 (4) 中長期的な経営戦略 当社グループでは、社会の課題解決に向けた以下の取組みを行ってまいります。 ① スマートビルディングの実現に向けたマルチゲートウェイ活用のアライアンス戦略マルチゲートウェイが、スマートビルディングの実現に向けたビルOS(※1)とビル設備を繋ぐゲートウェイとしてゼネコン、キャリアに選定いただいております。アライアンス先との新築ビル・既設ビルへの導入を含め、関係性の強化と、パッケージソリューションとしての展開を図っております。今後も多様な設備メーカー、IoT機器メーカー、ソフトウェアとの接続先の増加とソリューションサービス提供に向けて取組んでまいります。※1 ビル設備に関わる様々なデータを収集・蓄積・連携する機能を備えたソフトウェア/   サービスのこと ② 利用料ビジネスの推進当社は回線コンサルタントとして顧客に寄り添い、電話・ネットワーク回線の見直しと不要回線の整理・削減による管理業務の効率化、さらに「かんだ光」サービスの導入による費用削減を同時にご提案し、お客様の課題を解決します。これにより、福祉向け会員総合情報システム「ここる」、クラウドPBX、マルチゲートウェイも含め、利用料ビジネスの拡大をさらに推進してまいります。 ③ 情報通信事業の事業変革PBXがオンプレからクラウド化へ徐々にシフトしていっており、「モノ」売りから「コト」売りへの事業変革を進めております。お客様へのお困り事の追求、マルチゲートウェイを絡めたソリューションの創出を軸に、オンプレPBX中心の事業体質の変革を実行してまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、以下の3点を経営の基本方針としております。① 経営理念に基づいた経営の推進当社グループは、経営理念として「社会貢献」「改革・成長」「明朗・誠実・協力」の3つを掲げ、この理念に基づいて経営を推進しております。「社会貢献」については、当社のすべての技術を結集し、お客様に満足される情報通信ネットワークソリューションを提供することにより、社会に貢献します。「改革・成長」については、日頃から、改革・改善に取組み、毎日毎日の創造と絶えざる前進をし、社会の発展に寄与します。「明朗・誠実・協力」については、明朗・誠実・協力を社是とし、遵法精神の下、良き企業人として活動します。 ② 顧客インフラに対する責任当社グループの主力ビジネスである情報通信事業は、顧客にとって通信・情報の生命線であるインフラに関わる業務です。顧客の業務プロセスに合致したインフラ構築を行う必要があり、公共性、継続性、安定性の維持が求められる責任の重い仕事です。当社グループでは、中長期にわたって安全と安心を提供し続けることを使命と捉え、この業務に取組んでおります。 さらに、近年、無線技術の進化やクラウド化の進展等、技術面での高度化が著しく、顧客の既存設備を最大限に活かしたソリューションサービスを提供するためには、当社グループのコアな技術と先端技術を高め続けていく必要があります。 ③ 企業価値及び株主価値の中長期的な向上「経営理念に基づいた経営の推進」や「顧客インフラに対する責任」を果たしていくためには、ステークホルダーと中長期的な信頼関係を構築することが非常に重要だと認識しております。当社は、上場会社として、資本コストを意識した経営を行うとともに、当社の存在価値を発揮することを通じて、企業価値及び株主価値を向上させてまいります。 (2) 目標とする経営指標当社グループは、株主の皆様への利益還元を経営の最重要課題の一つと位置づけ、収益性の向上と財務体質の強化を図ってまいります。そのため、ROE(自己資本利益率)とDOE(株主資本配当率)を重要な経営指標と捉え、その向上に努めてまいります。 (3) 経営環境及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループは、「顧客の事業環境や事業空間を顧客と共に創り、守り、育てる会社」とした経営方針のもと、IT(情報)×OT(制御)の技術を有する企業グループとして、世の中に新しい価値を創出すべく、ネットワークに繋がる全ての機器を制御するエンジニアリング会社となることを目指し、事業に取組んでまいりました。当社事業への影響としては、地政学リスクの上昇や金融政策に伴う物価高からの原材料の値上げや人件費の上昇で収益性が低くなること、既存事業であるレガシーPBX市場がオンプレからクラウド化にシフトしていることにより市場が縮小していること等が外部要因として、また、企業風土の改善や人的資本への投資として従業員の待遇改善や教育を実施しているものの、人材・労働力共に不足している状況が続いていること等が内部要因として課題となっております。そのような中で全体としては人的資本の強化のために、採用ならびに教育等の投資を継続してまいります。情報通信事業では利用料ビジネスの拡大や技術者レベルの向上は実施できたものの、業績としては従来型のレガシーPBXの分野が変わらず大部分を占めており、そこからの事業転換に遅れが生じているため、レガシー分野から成長分野へシフトするための投資を継続して図ってまいります。照明制御事業ではマルチゲートウェイを始めとした当社製品・技術の認知度や理解度が高まってきており、営業力の強化および適正利益の確保に繋がっているものの、更なる製品強化のための開発や利用料ビジネスモデルの構築に遅れが生じているため、技術者のスキル強化と共に製品開発を継続し、利用料ビジネスにも繋げることのできる投資を継続して図ってまいります。 (4) 中長期的な経営戦略 当社グループでは、社会の課題解決に向けた以下の取組みを行ってまいります。 ① スマートビルディングの実現に向けたマルチゲートウェイ活用のアライアンス戦略マルチゲートウェイが、スマートビルディングの実現に向けたビルOS(※1)とビル設備を繋ぐゲートウェイとしてゼネコン、キャリアに選定いただいております。アライアンス先との新築ビル・既設ビルへの導入を含め、関係性の強化と、パッケージソリューションとしての展開を図っております。今後も多様な設備メーカー、IoT機器メーカー、ソフトウェアとの接続先の増加とソリューションサービス提供に向けて取組んでまいります。※1 ビル設備に関わる様々なデータを収集・蓄積・連携する機能を備えたソフトウェア/   サービスのこと ② 利用料ビジネスの推進当社は回線コンサルタントとして顧客に寄り添い、電話・ネットワーク回線の見直しと不要回線の整理・削減による管理業務の効率化、さらに「かんだ光」サービスの導入による費用削減を同時にご提案し、お客様の課題を解決します。これにより、福祉向け会員総合情報システム「ここる」、クラウドPBX、マルチゲートウェイも含め、利用料ビジネスの拡大をさらに推進してまいります。 ③ 情報通信事業の事業変革PBXがオンプレからクラウド化へ徐々にシフトしていっており、「モノ」売りから「コト」売りへの事業変革を進めております。お客様へのお困り事の追求、マルチゲートウェイを絡めたソリューションの創出を軸に、オンプレPBX中心の事業体質の変革を実行してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用・所得環境の改善により、緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、エネルギー・原材料価格の高騰による物価上昇、東欧・中東地域をめぐる情勢や米国の政策動向など、先行きは依然として不透明な状況が続いております。このような経営環境のもと、当社グループは当期より新中期経営計画『Change & Challenge 80th』(2024年4月~2027年3月)をスタートさせました。当社の存在価値である「顧客の事業活動の生命線となるインフラ(事業環境・空間)を顧客と共に創り、守り、育てる会社」であることを実現するため、旧来ビジネスからの事業構造転換に向けた土台作りの3年間と位置づけ、新規ビジネスのメニュー化や人材・事業投資に意欲的に取り組んでまいりました。この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。 a.財政状態当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比較して22百万円増加し、94億85百万円となりました。当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末と比較して3億23百万円減少し、33億70百万円となりました。当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末と比較して3億46百万円増加し、61億15百万円となりました。 b.経営成績当連結会計年度における受注高は62億23百万円(前年同期比17.2%減)となり、売上高は71億79百万円(前年同期比0.4%増)、営業利益は6億25百万円(前年同期比13.3%減)、経常利益は7億12百万円(前年同期比11.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は4億31百万円(前年同期比20.8%減)となりました。 なお、当連結会計年度におけるセグメントの概況は、次のとおりです。 (a) 情報通信事業24時間365日対応の強みを活かし、従来のネットワークインフラの設計・提案・構築、お客様の問題解決につながるソリューション提案を展開いたしました。既存事業であるレガシーPBX市場は縮小傾向にあるものの、依然として、既存設備の継続活用や従前の機能保持といった底堅いニーズも存在し、かつ、当社が特約店となっている日立製作所以外の一部メーカーの事業縮小の影響もあり、この分野における長年の実績により、当社の存在価値が増していることから、想定以上の売上で推移いたしました。また、様々な設備をつなぐソフトウェア[マルチゲートウェイ]等のネットワークインフラ構築などの新規事業に対応したことや利用料・保守料が概ね順調に推移したことに加えて収益性向上策を継続推進いたしました。一方、経営基盤強化の観点では、事業の持続的成長実現に向けた人的資本への投資にも注力し、給与水準の引き上げや事業構造転換に向けた施策の一つとして、社員のスキルアップのため、社内外教育の積極的実施や自己学習費用補助等の施策を積極的に実施いたしました。以上の結果、当セグメントの受注高は57億74百万円(前年同期比14.1%減)、売上高は63億51百万円(前年同期比0.5%減)、営業利益は4億46百万円(前年同期比26.5%減)となりました。 (b) 照明制御事業DALI制御による照明制御システムの設計・販売・施工を軸として、売上規模の拡大のため、ゼネコン等を中心に積極的にビジネスを展開いたしました。新築ビル案件のスマートビル化対応の需要が増えており、大手ゼネコンや照明メーカーとの協創も進めております。これらにより、手持ち工事が順調に進捗したこと、また、利益確保を見据えた適正価格での工事受注への取り組みを継続してきた成果が表れたことや業務効率化に努めたことにより、情報通信事業と同様に人材育成費用や人件費の増加があったものの、売上・利益ともに前年を大幅に上回りました。以上の結果、当セグメントの受注高は3億86百万円(前年同期比47.5%減)、売上高は7億64百万円(前年同期比8.6%増)、営業利益は1億46百万円(前年同期比93.8%増)となりました。 (c) 不動産賃貸事業不動産の賃貸を事業としており、受注高は63百万円(前年同期比3.3%増)、売上高は63百万円(前年同期比3.3%増)、営業利益は32百万円(前年同期比15.2%減)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は25億0百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は4億71百万円となりました。これは主に税金等調整前当期純利益6億14百万円、売上債権の減少3億42百万円等の増加要因があった一方、仕入債務の減少4億26百万円等の減少要因があったことによるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は80百万円となりました。これは主にリース投資資産の回収による収入72百万円等の増加要因があった一方、有形固定資産の解体による支出57百万円、差入保証金の差入による支出55百万円、有形固定資産の取得による支出46百万円等の減少要因があったことによるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は4億24百万円となりました。これは主に自己株式の取得による支出1億99百万円、配当金の支払額1億52百万円、リース債務の返済による支出70百万円によるものです。 ③ 生産、受注及び販売の状況当社グループが展開している事業の大部分を占める情報通信事業及び照明制御事業では請負形態をとっているため、生産実績及び販売実績を定義することは困難であります。よって、記載可能な情報を「経営成績等の状況の概要」における各事業の業績に関連付けて記載しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 (a) 財政状態の分析(資産)当連結会計年度末の総資産は94億85百万円となり、前連結会計年度末と比較して22百万円増加しました。これは主に、投資その他の資産が4億43百万円、有形固定資産が61百万円増加し、受取手形、完成工事未収入金等及び契約資産が3億63百万円、現金預金が1億33百万円減少したこと等によります。(負債)当連結会計年度末の負債は33億70百万円となり、前連結会計年度末と比較して3億23百万円減少しました。これは主に、支払手形・工事未払金等が5億46百万円減少し、電子記録債務が1億19百万円、解体費用引当金が57百万円増加したこと等によります。(純資産)当連結会計年度末の純資産は61億15百万円となり、前連結会計年度末と比較して3億46百万円増加しました。これは主に自己株式が1億90百万円増加したことによる減少要因があった一方、利益剰余金が2億77百万円、その他有価証券評価差額金が2億53百万円増加したこと等によります。 (b) 経営成績の分析(売上高)連結会計年度における売上高は、71億79百万円(前年同期比0.4%増)となり、セグメント別の売上高については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。(売上総利益)当連結会計年度における売上総利益は22億20百万円(前年同期比1.7%増)となりました。売上総利益率は前連結会計年度比0.4ポイント増加し30.9%となりました。(営業利益)当連結会計年度における営業利益は6億25百万円(前年同期比13.3%減)となりました。セグメント別の営業利益については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。(親会社株主に帰属する当期純利益)当連結会計年度における営業外収益は92百万円(前年同期比7.1%増)となり、営業外費用は5百万円(前年同期比102.7%増)となりました。営業利益の減少により、経常利益は前連結会計年度と比較して92百万円減少し7億12百万円(前年同期比11.5%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、繰延税金資産の計上に伴う法人税等調整額が前連結会計年度の△20百万円に対し、当連結会計年度は△21百万円であったこと等により、前連結会計年度と比較して1億13百万円減少し4億31百万円(前年同期比20.8%減)となりました。 (c) 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況(中期経営計画の進捗状況等)当社グループは、2027年3月期を最終年度とする中期経営計画(2024年4月~2027年3月)を策定しており、目標とする経営指標とその進捗状況については次のとおりであります。  <目標とする経営指標>指 標2025年3月期2026年3月期2027年3月期売上高6,400百万円6,700百万円7,000百万円経常利益450百万円547百万円611百万円ROE(自己資本利益率)4.9%8.5%9.0%  <当連結会計年度までの実績>指 標2025年3月期売上高7,179百万円経常利益712百万円ROE(自己資本利益率)7.3% 当社グループは、ROEを重要な指標として位置づけております。 (d) 今後の見通し企業を取り巻く環境は、企業収益や雇用・所得環境の改善による、緩やかな回復基調の継続は期待できるものの、原材料やエネルギー価格の高止まり、東欧・中東情勢の長期化といった地政学リスクの高まりに加えて、米国の新政権による政策動向の影響への懸念により、依然として先行きは不透明な状況が続くものと予想されます。当社は、このような環境下、情報通信事業では、様々な設備をつなぐソフトウェア[マルチゲートウェイ]等のネットワークインフラ構築などの新規事業の拡販に注力するとともに、利用料ビジネスへの取り組みも加速していきます。照明制御事業では、引き続き省エネと快適性を両立する環境を構築、提供していきます。次期の見通しにつきましては、売上高は67億00百万円を予定しております。利益面では、会社の持続的な発展を遂げるために必要な企業文化や風土をはじめとする会社変革のための投資、人的資本への投資を見込んでいることにより、営業利益が3億15百万円(前年比56.3%減)、経常利益が3億75百万円(前年比53.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は2億95百万円(前年比45.9%減)を予定しております。なお、企業を取り巻く環境が不透明であることから、今後の国内の設備投資動向等により、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。業績見通しに修正の必要が生じた場合は、速やかに開示いたします。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりです。当社グループの資金需要のうち主なものは、サービス提供の為に必要な材料費、労務費、経費、販売費及び一般管理費等の費用および設備改修等に係る投資であります。これらの必要資金につきましては、自己資金および短期借入金で賄っております。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されており、その作成にあたって適用している重要な会計方針については「第5 経理の状況」に記載しております。また、この連結財務諸表の作成において必要とされる見積りについては、一定の会計基準の範囲内で継続して検証し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際とは異なる結果となることがあります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、特に重要と考えるものは以下のとおりであります。 (工事契約の履行義務の充足に係る進捗度の見積りによる収益認識)当社グループは、工事契約に係る収益について、履行義務を充足するにつれて、一定の期間にわたり収益を認識する方法にて算出しております。 工事原価総額は、個々の案件に特有の状況を織り込んだ実行予算を使用しておりますが、工事着工後の作業内容の変更や機器材料価格又は外注価格の変動等に伴い、履行義務の充足に係る進捗度が変動することにより、認識する収益の金額に影響を与える可能性があります。 (繰延税金資産の回収可能性)当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいて課税所得を見積り、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。

事業リスク

  • 景気変動による影響
    幅広い顧客基盤を持つものの、景気の動向によっては企業の設備投資が抑制される可能性があります。これにより、計画されていたプロジェクトが延期や中止となり、情報通信事業や照明制御事業の受注が減少し、グループ全体の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 主力事業の市場縮小
    主力事業であるPBX(構内交換機)市場は、クラウド化や高速大容量通信の普及により縮小傾向にあります。既存設備の維持・保守ニーズは残るものの、市場縮小が急激に進み、契約が大幅に減少した場合には、グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。
  • 新規事業の不確実性
    主力事業の市場縮小に対応するため、独自の技術「マルチゲートウェイ」を活用した新規事業を展開していますが、計画通りに進まないリスクがあります。見通しと異なる状況が発生した場合、新規事業からの収益が期待できず、グループ全体の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,451 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 景気変動について当社グループは、特定の取引先に依存することなく、幅広い顧客からの受注を確保しており、安定した顧客基盤を有しております。しかしながら、景気の動向によっては、設備投資等の抑制が進み、計画されていたプロジェクトが延期・中止となる等、業績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 主力事業の縮小傾向について当社グループの主力事業であるPBX市場は、PBXのクラウド化や高速大容量の通信環境の充実により、市場規模が相対的に縮小傾向にあります。一方で、既存設備の継続活用や従前の機能保持ニーズも存在し、一定規模のPBX市場は残っているため、顧客の事業環境を守るとの観点から設備の新設、維持・保守については継続して取組んでまいります。しかしながら、市場縮小傾向が急激に加速し、各企業との契約が大幅に減少した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 新規事業について当社グループの主力事業の市場環境の縮小傾向への対応として、新規事業として、当社独自の技術である、あらゆる設備を一元管理するためのシステム「マルチゲートウェイ」の展開を主軸とし、その利便性を武器に情報通信・制御システムなどの得意分野を活かした上で、大手企業との連携による需要の掘り起こし、システムの開発、制御システムによるZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)化の実現など、あらゆる施策を駆使した事業拡大を図ってまいります。しかしながら、見通しとは異なる状況が発生する等により新規事業の展開が計画通りに進まない場合、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。 (4) 災害等について当社グループの展開地域において、地震・台風等の自然災害が発生し、当社グループの支店・営業所及びその他の施設に物理的な損害が生じた場合、並びに取引先や仕入・流通ネットワークに影響を及ぼす何らかの事故等が発生した場合も同様に、当社グループの事業計画や業績に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 情報漏洩に関するリスクについて当社グループは、2009年9月にISMS(情報セキュリティーマネジメントシステム)、2012年1月にはPマーク(プライバシーマーク)の認証を取得し、個人情報の保護には細心の注意を払っております。しかしながら、個人情報保護管理について不適合が生じた場合、当社グループの社会的信用並びに当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 工事契約の履行義務の充足に係る収益認識について電話交換設備工事、照明制御システム工事等における建設工事の請負契約に係る収益は、履行義務の充足に係る進捗度(見積総原価に対する実際原価の割合)を見積り、当該進捗度に基づき収益を一定の期間にわたり認識しております。当社グループでは、工事案件ごとに継続的に見積総原価の見直しを行い、適切な原価管理に取組んでおります。 しかしながら、工事着工後の作業内容の変更や機器材料価格又は外注価格の変動が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

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