研究開発活動(本文)
FY2025|2,927 文字
6【研究開発活動】 当連結会計年度の研究開発活動は、その活動テーマを「建物の環境を創る」、「地球の環境を守る」、「新たな環境に挑む」、「地域環境に貢献する」の3+αの柱を掲げ、脱炭素社会の実現、地球環境保全、生産性向上・働き方改革、その他多様な顧客ニーズに応える技術と商品の創出に注力してまいりました。 具体的には産業空調向け省エネ技術の開発、再生可能エネルギー・未利用エネルギー利活用技術の開発、資源循環型利用技術の開発、高砂熱学イノベーションセンター導入技術の性能向上・検証に取り組んでおります。 特に脱炭素の推進への寄与が期待される水素エネルギー利用技術を重要開発課題と位置付け、関連する技術開発、事業開発を継続して推進しております。 2020年より運用開始した高砂熱学イノベーションセンターにて、導入した当社独自の空調システムや省・創・蓄エネルギーシステムの継続的な運用改善に取り組みました。その結果、オフィス棟でZEBを継続して達成いたしました。 当連結会計年度における当社グループの研究開発費の総額は、2,971百万円でありました。 セグメントごとの主な成果は、次のとおりであります。 (設備工事事業)(1)水素エネルギー利用技術これまで20年以上にわたり建築設備向け水素利用システム開発で培ってきた技術を基に上市しました水素製造用水電解装置は、順調に市場展開しております。当社製水電解装置と太陽光発電、二次電池、燃料電池を融合して構築した北海道石狩市の厚田地区マイクログリッドは、運用事業の開始から3年間順調に需要家に電源供給を行いました。引き続きグリッドのさらなる運用改善に取り組んでまいります。また、水素社会実現を加速化することのできる大型水電解装置(メガワット級)の開発は、2025年の市場投入にあわせ商品機の設計を完成させました。将来の受注増に対応すべく、装置製造体制の整備等を進めております。さらには、将来の月面経済圏でのビジネス展開可能性に着目し、月面にあるとされる水を使って燃料となる水素および人が生きていくための酸素を生成するために、「月面環境での稼働を想定した水電解装置」を、宇宙スタートアップ企業の株式会社ispaceが提供する月着陸船に搭載し、月面環境下で世界初となる水素・酸素生成実証実験に挑戦しました。月着陸船は2025年6月に予定していた月面着陸に至らず、当社は月面での実証実験を行うことはできませんでした。当社の月面用水電解装置は、打ち上げ後、月着陸船との定期的な通信により、ロケット打ち上げ時の大きな振動や衝撃、急激な圧力低下、宇宙空間の真空・高放射線・無重力といった過酷な環境に約5か月間晒されながら、着陸直前まで健全な状態であることが確認されておりました。当社は月面用水電解装置開発を通じて得た知見を今後の様々な分野の研究開発に活かしてまいります。 (2)高砂熱学イノベーションセンター 茨城県つくばみらい市に新たな研究開発拠点として「高砂熱学イノベーションセンター」を開設し、運用開始から5年が経過しました。「地球環境負荷低減と知的生産性向上を両立したサスティナブル建築」を設計コンセプトとし、再生可能エネルギーの積極的活用による「ZEB」の達成やワークスタイルの変革に対応した多様な執務空間や地域貢献の場の提供を実現しております。 再生可能エネルギー利用として、太陽光発電200kWに加え、北関東圏産の木質チップを燃料としたバイオマスガス化発電80kWを継続して運転している他、大容量蓄電池やグリーン水素による小型燃料電池発電、自社開発のエネルギーマネジメントシステムにより、システムの最適運用を行っております。研究開発の進捗により使用電力量は増加しておりますが、その受電電力も水力発電由来のグリーン電力とすることによりカーボンフリーを継続して実現しております。また、地下水とバイオマスガス化発電の排熱を利用したデシカント外調機や天井放射空調パネル、パーソナル端末で操作できる個別空調機により、執務者の健康性や快適性を実現しております。これらの実績が評価され、当連結会計年度には、次の賞を受賞いたしました。・「コージェネ大賞2024 民生用部門 理事長賞『木質バイオマスCHPと 太陽光発電・蓄電池を組合せた サスティナブルなエネルギー需給システム ~ 高砂熱学イノベーションセンターへの導入事例 ~』」(一般財団法人コージェネレーション・エネルギー高度利用センター) (3)カーボンニュートラル事業開発部 当連結会計年度において、設置後3年目を迎えたカーボンニュートラル事業開発部による取組みは、当社が保有する環境技術を活用して、カーボンニュートラル実現に向けた取組みを進める自治体・企業や先端技術を持つ学会・スタートアップなどと連携し、水素を軸にクリーンエネルギーを「つくる・ためる・つかう」領域を「ツナグ」ビジネスモデルの構築を目指しております。新たな事業への取り組みとして、パートナー企業とともにキリンビール北海道千歳工場にて、2026年6月より同社が利用する化石燃料由来の都市ガスをグリーン水素へエネルギー転換する実証事業を開始する予定です。期間は10年間を予定しており、グリーン水素へのエネルギー転換によるGHG排出量削減効果や技術的な課題を検証予定です。この他に当社は三菱商事株式会社、北海道電力株式会社及びエア・ウォーター北海道株式会社の4社コンソーシアムにより北海道千歳エリアにおけるグリーン水素供給に向け共同検討を行っており、グリーン水素サプライチェーンの実現を目指しております。 なお、当連結会計年度における研究開発費(設備工事事業関連)は、2,747百万円でありました。 (設備機器の製造・販売事業) 2022年度から開発を継続している新たな空調機で2024年度に取り組んだのは大きく2種類、全6機種のシリーズです。2種類のうち、一つは既存機種のASPACシリーズをベースにした空冷一体型空調機、もう一つはPAFMACシリーズをベースにしたハイブリッド型空調機となります。昨年度リリースした空冷一体型空調機で、換気ができる体育館用空調システム「フレッシュクール」は今年度納品を開始しました。2024年度、新たに着手した製品開発としては、現在販売している二次側空調機へ熱源水を供給するための熱源機開発及び熱源機を含めた空調システム全体をコントロールするための監視制御システムの開発です。建物の空調システム全体をPMACの機器だけで完結できるオールピーマックシステムの完成を目指しております。これらの新規開発製品は2025~27年度中の製品化を目標に開発を継続中です。 また、既存製品については環境性能を向上させるべく、使用している冷媒を地球温暖化係数(GWP値)の低い冷媒へ改良開発を全機種進めており、2025年度は5機種を製品化予定です。 なお、当連結会計年度における研究開発費(設備機器の製造・販売事業関連)は、224百万円でありました。 (その他) 該当事項はありません。
FY2024|2,611 文字
6【研究開発活動】 当連結会計年度の研究開発活動は、その活動テーマを「建物の環境を創る」、「地球の環境を守る」、「新たな環境に挑む」、「地域環境に貢献する」の3+αの柱を掲げ、脱炭素社会の実現、地球環境保全、生産性向上・働き方改革、その他多様な顧客ニーズに応える技術と商品の創出に注力してまいりました。 具体的には産業空調向け省エネ技術の開発、再生可能エネルギー・未利用エネルギー利活用技術の開発、資源循環型利用技術の開発、高砂熱学イノベーションセンター導入技術の性能向上・検証に取り組んでおります。 特に脱炭素の推進への寄与が期待される水素エネルギー利用技術を重要開発課題と位置付け、関連する技術開発、事業開発を継続して推進しております。 2020年より運用開始した高砂熱学イノベーションセンターにて、導入した当社独自の空調システムや省・創・蓄エネルギーシステムの継続的な運用改善に取り組みました。その結果、オフィス棟でZEBを継続して達成いたしました。 当連結会計年度における当社グループの研究開発費の総額は、2,746百万円でありました。 セグメントごとの主な成果は、次のとおりであります。 (設備工事事業)(1)水素エネルギー利用技術 これまで20年以上にわたり建築設備向け水素利用システム開発で培ってきた技術を基に上市しました水素製造用水電解装置は、順調に市場展開しております。当社製水電解装置と太陽光発電、二次電池、燃料電池を融合して構築した北海道石狩市の厚田地区マイクログリッドは、運用事業の開始から2年間順調に需要家様に電源供給を行いました。引き続きグリッドのさらなる運用改善に取り組んでまいります。また、水素社会実現を加速化することのできる高性能水素製造装置の開発は、商品化前の試作機が完成し細部の機能設計の確立段階にあります。2025年の市場投入に向けて、選定した製造委託先企業との協業で製造設計を進めております。さらには、将来の月面経済圏でのビジネス展開可能性に着目し、現在世界最小・最軽量の水電解装置を宇宙スタートアップ企業の株式会社ispaceがミッション2にて提供する月面着陸船に搭載し、月面環境下で世界初となる水素・酸素生成実証実験に挑戦しております。月面実証用の水電解装置は、2024年1月に完成し、株式会社ispaceへの引き渡しが完了いたしました。2024年冬頃に予定されている打上げに向けて、月面着陸船側との通信確認などの最終調整を進めてまいります。 (2)高砂熱学イノベーションセンター 茨城県つくばみらい市に新たな研究開発拠点として「高砂熱学イノベーションセンター」を開設し、2020年3月より運用しております。「地球環境負荷低減と知的生産性向上を両立したサステナブル建築」を設計コンセプトとし、再生可能エネルギーの積極的活用による「ZEB」の達成やワークスタイルの変革に呼応した多様な執務空間や地域貢献の場の提供を実現しております。 再生可能エネルギー利用として、太陽光発電200kWに加え、地元茨城県産の木質チップを燃料としたバイオマスガス化発電80kWを導入するとともに、受電電力量の比率を下げ、その電力も水力発電由来のグリーン電力とすることによりカーボンフリーを実現しております。また、地下水とバイオマスガス化発電の排熱を利用したデシカント外調機や天井放射空調パネル、パーソナル端末で操作できる個別空調機により、執務者の健康性や快適性を実現しております。これらの実績が評価され、当連結会計年度には、次の賞を受賞いたしました。・2023年度「省エネ大賞 省エネ事例部門 経済産業大臣賞」(省エネルギーセンター)・「Second Place in the ASHRAE Technology Award Competition in the Commercial Buildings (New) category 2024」(ASHRAE 米国暖房冷凍空調学会) (3)カーボンニュートラル事業開発部 当連結会計年度において、設置後2年目を迎えたカーボンニュートラル事業開発部による取組みは、当社が保有する環境技術を活用して、カーボンニュートラル実現に向けて取組みを進める自治体・企業や先端技術を持つ学会・スタートアップなどと連携し、水素を軸にクリーンエネルギーを「つくる・ためる・つかう」領域を「ツナグ」ビジネスモデルの構築を目指しております。 また、東京都が公募した「グリーン水素製造・利用の実機実装等支援事業」においては、狭小地での水素利活用を目指して、一般事務所ビル機械室で製造するグリーン水素での空調用の「温水供給モデル」を申請し、モデルプランとして採択されました。 また、エネルギー・リソースアグリゲーション・ビジネスへの参入検討を目的に、「令和5年度分散型エネルギーリソースの更なる活用実証事業」に参画し、リソースアグリゲーターとしての事業参入要件と技術的知見を習得いたしました。 なお、当連結会計年度における研究開発費は、2,662百万円でありました。 (設備機器の製造・販売事業) 2023年3月期より取り組んでいる新たな空調機開発は大きく2種類、全6機種のシリーズを開発中となっております。2種類のうち、1つは既存機種のASPACシリーズをベースにした空冷一体型の空調機、もう1つはPAFMACシリーズをベースにしたハイブリッド型の空調機となります。この6機種の中で空冷一体型空調機の一つである、換気ができる体育館用空調システムの本体空調機及び専用給気ユニットの開発が完了し、製品名「フレッシュクール」として当連結会計年度にリリースいたしました。その他5機種の開発も2026年3月期~2027年3月期中の製品化を目標に開発を継続しております。また、既存製品については環境性能を向上させるべく、使用している冷媒の改良開発を開始し、今期はノンフロン冷媒への改良を行った1機種の開発を行い、業務用空調機としては初めてノンフロン冷媒を使用した空調機として販売を開始しております。今後も地球温暖化係数(GWP値)の低い冷媒への改良開発を全機種、進めてまいります。 なお、当連結会計年度における研究開発費は、84百万円でありました。 (その他) 該当事項はありません。
FY2023|2,166 文字
6 【研究開発活動】当連結会計年度の研究開発活動は、その活動テーマを「建物の環境を創る」、「地球の環境を守る」、「新たな環境に挑む」、「地域環境に貢献する」の3+αの柱を掲げ、脱炭素社会の実現、地球環境保全、生産性向上・働き方改革、その他多様な顧客ニーズに応える技術と商品の創出に注力してまいりました。具体的には再生可能エネルギー・未利用エネルギー利活用技術の開発、資源循環型利用技術の開発、高砂熱学イノベーションセンター導入技術の性能向上・検証に取り組んでおります。特に脱炭素の推進への寄与が期待される水素エネルギー利用技術を重要開発課題と位置付け、関連する技術開発、事業開発を推進いたしました。2020年より運用開始した高砂熱学イノベーションセンターにて、導入した当社独自の空調システムや省・創・蓄エネルギーシステムの継続的な運用改善に取り組みました。その結果、エネルギーの自立性をさらに高めることに成功し、オフィス棟でZEBを、敷地全体でNeary ZEBを継続して達成いたしました。当連結会計年度における当社グループの研究開発費の総額は、2,621百万円でありました。セグメントごとの主な成果は、次のとおりであります。 (設備工事事業)(1) 水素エネルギー利用技術これまで20年近くにわたり建築設備向け水素利用システム開発で培ってきた技術を基に上市しましたグリーン水素製造用水電解装置は、順調に市場展開しております。北海道石狩市の厚田地区マイクログリッド事業向けに当社製水電解装置に太陽光発電、二次電池、燃料電池、これらを制御するエネルギーマネジメントシステムと融合させ、環境性と強靭性を兼ね備えた分散型電源系統を2022年3月に構築を実現いたしました。同年4月より当社は運用事業者として石狩市より委託を請け、1年間順調に需要家様に電源供給を行いました。引き続きグリッドのさらなる運用改善に取り組んでまいります。また、水素社会実現を加速化することのできる高性能水素製造装置の開発にも引き続き取り組んでおります。さらには、将来の月面経済圏でのビジネス展開可能性に着目し、現在世界最小・最軽量の水電解装置を宇宙ベンチャー企業の株式会社ispaceがミッション2にて提供する月面着陸船に搭載し、月面環境下で世界初となる水素・酸素生成実証実験に挑戦しております。 (2) 高砂熱学イノベーションセンター茨城県つくばみらい市に新たな研究開発拠点として「高砂熱学イノベーションセンター」を開設し、2020年3月より運用しています。「地球環境負荷低減と知的生産性向上を両立したサスティナブル建築」を設計コンセプトとし、再生可能エネルギーの積極的活用による「ZEB」の達成やワークスタイルの変革に呼応した多様な執務空間や地域貢献の場の提供を目指してまいりました。再生可能エネルギー利用として、太陽光発電200kWに加え、地元茨城県産の木質チップを燃料としたバイオマスガス化発電80kWを導入するとともに、受電電力量の比率を下げ、その電力も水力発電由来のグリーン電力とすることによりカーボンフリーを実現しております。また、地下水とバイオマスガス化発電の排熱を利用したデシカント外調機や天井放射空調パネル、パーソナル端末で操作できる個別空調機により、執務者の健康性や快適性を実現しております。これらの実績が関連学協会等に評価され、当連結会計年度には、次の賞を受賞いたしました。 ・第61回空気調和・衛生工学会学会賞「技術賞 建築設備部門」(空気調和・衛生工学会)・第11回カーボンニュートラル賞「カーボンニュートラル大賞」(建築設備技術者協会)・第21回環境・設備デザイン賞(建築・設備統合デザイン部門)「優秀賞」(建築設備綜合協会) (3)カーボンニュートラル事業開発部当連結会計年度において、カーボンニュートラル事業開発部を新設し、当社が保有する環境技術を活用して、カーボンニュートラル実現に向けて取組を進める自治体・企業や先端技術を持つ学会・スタートアップなどと連携し、水素を軸に「つくる・ためる・つかう」を「ツナグ」事業をビジネスモデルとして構築していくことを目指しております。 なお、当連結会計年度における研究開発費は、2,525百万円でありました。 (設備機器の製造・販売事業)建物のZEB化とコロナ禍での換気設備需要に対応した製品として、除湿精度の高い冷却除湿型でありながら、低温冷水を必要とせず、冷水製造時の効率が高い高温冷水や再生可能エネルギーである地下水等を主熱源にできる独自のヒートポンプモジュールを組込んだ「低湿度空気供給型外気処理機」を開発し販売を開始いたしましたが、今年度は同外気処理機のバリエーション拡充、およびこれらと組み合わせる監視装置、創エネユニットの開発にも着手し2024年度販売開始に向けて進めております。昨年度より当社と包括連携協定を締結しているつくばみらい市の市立富士見ヶ丘小学校にて実装検証中の体育館空調機は、1年間の検証結果をもとに改善を重ね2024年度量産品初回納品を目標に進めております。 なお、当連結会計年度における研究開発費は、96百万円でありました。 (その他)該当事項はありません。
FY2022|2,032 文字
5 【研究開発活動】当連結会計年度の研究開発活動は、エネルギーバリューチェーン技術、資源の循環利用技術、生産システムの変革技術と先進的な環境提供技術の開発を活動方針に掲げ、脱炭素社会の実現、地球環境保全、生産性向上・働き方改革、その他多様な顧客ニーズに応える技術と商品の創出に注力してまいりました。具体的には、再生可能エネルギー・未利用エネルギー利活用技術の開発、資源循環利用技術の開発、現場作業の効率化ツールの開発、高砂熱学イノベーションセンター導入技術の性能向上・検証に取り組んでおります。特に、脱炭素の推進への寄与が期待される水素エネルギー利用技術を重要開発課題と位置付け、関連する技術開発、事業開発を推進いたしました。一昨年より運用開始した高砂イノベーションセンターにて、導入した当社独自の空調システムや省・創・蓄エネルギーシステムの継続的な運用改善に取り組みました。その結果、エネルギーの自立性をさらに高めることに成功し、敷地全体でNeary ZEBを達成いたしました。当連結会計年度における当社グループの研究開発費の総額は、1,133百万円でありました。セグメントごとの主な成果は、次のとおりであります。 (設備工事事業)(1) 水素エネルギー利用技術これまで二十年近くにわたり建築設備向け水素利用システム開発で培ってきた技術を基に上市しましたグリーン水素製造用水電解装置は、順調に市場展開しております。北海道石狩市の厚田地区マイクログリッド事業向けに導入を2022年3月に完了し、太陽光発電、二次電池、燃料電池、これらを制御するエネルギーマネジメントシステムと融合させ、環境性と強靭性を兼ね備えた分散型電源系統の構築を実現いたしました。同年4月より当社は運用事業者として石狩市より委託を請け、グリッドのさらなる運用改善に取り組んでまいります。なお、当連結会計年度には本取組みにおいて石狩市と共同で、「NIKKEI脱炭素アワード大賞」を受賞いたしました。また、水素社会実現を加速化することのできる高性能水素製造装置の開発にも引き続き取り組んでおります。さらには、将来の月面経済圏でのビジネス展開可能性に着目し、月面での世界初の水電解による水素製造への挑戦にも継続して取り組んでおります。 (2) 高砂熱学イノベーションセンター茨城県つくばみらい市に新たな研究開発拠点として「高砂熱学イノベーションセンター」を開設し、2020年3月より運用しています。「地球環境負荷低減と知的生産性向上を両立したサスティナブル建築」を設計コンセプトとし、再生可能エネルギーの積極的活用による「ZEB」の達成やワークスタイルの変革に呼応した多様な執務空間や地域貢献の場の提供を目指してきました。再生可能エネルギー利用として、太陽光発電200kWに加え、地元茨城県産の木質チップを燃料としたバイオマスガス化発電80kWを導入するとともに、余剰電力を電力会社の系統に逆潮流できないという制約のなか再生可能エネルギーの有効活用のために2021年4月に大規模な蓄電池(蓄電量、約4,200kWh)を増設しました。2年間の運用改善と検証の結果、敷地全体でNearly ZEBを達成するとともに、受電電力量の比率を20%まで下げその電力も水力発電由来のグリーン電力とすることによりカーボンフリーを実現しております。また、地下水とバイオマスガス化発電の排熱を利用したデシカント外調機や天井放射空調パネル、パーソナル端末で操作できる個別空調機により、執務者の健康性や快適性を実現しております。これらの結果は各学協会の報文や、関連雑誌にて発表しており、当連結会計年度には「茨城建築文化賞知事賞」、「日経ニューオフィス賞 関東ニューオフィス奨励賞」を受賞いたしました。 なお、当連結会計年度における研究開発費は、1,055百万円でありました。 (設備機器の製造・販売事業)建物のZEB化とコロナ禍での換気設備需要に対応した製品として、除湿精度の高い冷却除湿型でありながら、低温冷水を必要とせず、冷水製造時の効率が高い高温冷水や再生可能エネルギーである地下水等を主熱源にできる独自のヒートポンプモジュールを組込んだ「低湿度空気供給型外気処理機」を開発し販売を開始いたしました。既に販売されている個別空調用小型パーソナルクーラー「ミニマック」をWEB会議の増加に伴って需要が増加している個別ブースに向けた「ブース用小型空調機」として改良開発および実証試験を実施、2022年度の汎用製品化を目指します。温泉地特有の腐食性ガスを有する環境下でも、これまでより高い耐久性を実現した「温泉地用高耐久型水熱源ヒートポンプ付きファンコイルユニット」の開発に成功し、2022年4月より販売を開始しております。 なお、当連結会計年度における研究開発費は、78百万円でありました。 (その他)該当事項はありません。
FY2021|1,786 文字
5 【研究開発活動】当連結会計年度の研究開発活動は、エネルギーバリューチェーン技術、資源の循環利用技術、生産システムの変革技術と先進的な環境提供技術の開発を活動方針に掲げ、脱炭素社会の実現、地球環境保全、生産性向上・働き方改革、その他多様な顧客ニーズに応える技術と商品の創出に注力してまいりました。具体的には、現場作業の効率化ツールの開発、高砂熱学イノベーションセンター導入技術の性能検証、再生可能エネルギー・未利用エネルギー利活用技術の開発、資源循環利用技術の開発に取り組んでおります。特に、脱炭素の推進に寄与する低温廃熱を有効利用できる蓄熱・搬送・利用システム、水素エネルギー利用技術、地球環境保全と省エネルギー、資源循環利用を実現する有機溶剤回収システムなどの開発を推進いたしました。本年より運用開始した高砂イノベーションセンターに、当社独自の空調システムや省エネルギー・創エネルギーシステムを導入し、評価いたしました。その結果、オフィス棟でZEB、全体でZEB Redyを達成いたしました。当連結会計年度における当社グループの研究開発費の総額は、888百万円でありました。セグメントごとの主な成果は、次のとおりであります。 (設備工事事業)(1) 生産システムの変革技術建設業における生産性向上や働き方改革を実現する目的で、先進的な施工管理技術の研究開発に取り組んでおります。従来からエアコンに採用されてきた空調用被覆銅管と比較して、軽量かつCO₂排出量を大幅に削減するアルミ冷媒配管の開発と展開および配管工事の品質向上と省力化に貢献するエルブレイズ®工法の開発と展開を行ってまいりました。同時に様々な新材料・工法や昨今増えつつあるDX関連技術の施工現場への採用に向けた検証や試行も実施中であります。またBIMと連携した3次元モデルでの高い表現力による関係者との合意形成や、シミュレーション・各種計算・施工計画に活用しております。またタブレット端末の開発アプリにより、施工管理の省力化を図っております。 (2) 水素エネルギー利用技術これまで二十年近くにわたり建築設備向け水素利用システム開発で培ってきた技術により、グリーン水素製造用水電解装置の市場展開を開始いたしました。北海道石狩市様の厚田地区マイクログリッド事業向けに導入を予定しており、太陽光発電、二次電池、燃料電池、これらを制御するエネルギーマネジメントシステムと融合させ、環境性と強靭性を兼ね備えた分散型電源系統の構築に取り組んでおります。また、水素社会実現を加速化することのできる高性能水素製造装置、超高効率燃料電池の開発にも取り組んでおります。さらには、将来の月面経済圏でのビジネス展開可能性に着目し、月面での世界初の水電解による水素製造への挑戦に着手いたしました。 (3) 有機溶剤回収システム印刷工場や粘着テープ工場で使用される溶剤乾燥工程からの排気を処理して、給気として循環再利用することでVOC(揮発性有機化合物)の大気放出量を大幅に削減できる技術を開発いたしました。本システムを粘着テープ生産ラインにて実証運転をした結果、VOC排出量、CO2排出量ともに大幅に削減できることを国内で初めて確認いたしました。製造環境の安定性は向上し、製造品質に問題もなく、優れた省エネルギー性も確認いたしました。回収した溶剤は高純度であり再利用も期待できます。本取り組みは、第48回「環境賞」(主催:国立環境研究所・日刊工業新聞社、後援:環境省)「優秀賞」を受賞いたしました。環境保全・環境の質向上へ貢献する技術として評価されました。今後、溶剤回収や再利用が期待できる印刷・粘着テープなどの単一成分の溶剤を使用した製造工程に対して導入を目指しております。 なお、当連結会計年度における研究開発費は、792百万円でありました。 (設備機器の製造・販売事業)海外市場での使用などを考慮し、AC100V~240Vの範囲で使える空調機の圧縮機駆動用インバータ基板を開発いたしました。今後、PMACの新製品に順次搭載していく予定であります。その他、スポット空調機のマイナーチェンジを行い、暖房性能を強化いたしました。なお、当連結会計年度における研究開発費は、95百万円でありました。 (その他)該当事項はありません。
FY2020|1,537 文字
5 【研究開発活動】当連結会計年度の研究開発活動は、引き続きエネルギーミニマムでの最適環境の実現、生産効率向上のための環境制御技術の提供、高品質・省力化に貢献する施工技術の開発を基本方針に掲げ、脱炭素、省エネルギー、地球環境保全、事業継続、その他多様な顧客ニーズに応える技術と商品の創出に注力してまいりました。具体的には、エネルギー最適・有効利用のための要素技術とそれらのシステム化技術、AI・IoT技術を駆使した高度な設備運用や監視制御技術、地球環境負荷の低減技術などの研究開発さらにその展開に取り組んでおります。特に、脱炭素の推進に寄与する低温廃熱を有効利用できる蓄熱・搬送・利用システム、次世代エネルギーマネジメントシステム、特にリニューアル工事での施工性向上が期待できるアルミ冷媒配管施工技術などの開発を推進いたしました。当連結会計年度における当社グループの研究開発費の総額は、1,356百万円でありました。セグメントごとの主な成果は、次のとおりであります。 (設備工事事業)(1) 吸着材を用いた低温廃熱蓄熱システム今まで利用が難しかった100℃以下の低温廃熱を高密度に蓄熱し利用する技術について、一昨年度より継続して、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、国立研究開発法人産業技術総合研究所、石原産業株式会社、東京電力エナジーパートナー株式会社、日野自動車株式会社、森松工業株式会社、東京都羽村市との共同にて実証事業を行いました。定置での廃熱利用、オフラインでの熱輸送による廃熱利用について複数現場に導入し、実オペレーションによる様々なデータの収集を行い、技術面に加えて経済性の評価を行いました。現在、多くの自治体、企業よりご関心を頂いており、今後導入を推進してまいります。 (2) 次世代エネルギーマネジメントシステムお客様の建物・施設の設備運用をライフサイクルにわたって見える化し、運転支援や運用最適化をするエネルギーマネジメントシステム(GDoc®)を、当社クラウド基盤である「高砂スマートプラットフォーム」に実装し、更なる展開を進めています。GDoc®はAIの一種であるルールエンジンを装備しており、より省エネルギー、より省コストとなる空調システムの運転支援や、施設運用データの一括管理による複数の建物のエネルギー消費量や熱源の運用評価、異常や劣化に関わる情報を提供いたします。 (3) アルミ冷媒配管施工技術ビル用マルチ空調システムにおいて、アルミ冷媒配管、アルミ冷媒配管用機械式継手、アルミ冷媒配管用分岐管ユニットの開発済みの部材群に加え、アルミ冷媒配管用ろう付工法を開発し、昨年4月から全店への展開を始めました。これまで累計9件の物件に導入を行いました。これと並行して、一般社団法人アルミ配管設備工業会(APEA)において、アルミ冷媒配管を採用する場合の技術資料を機器メーカ等と協働で策定しました。さらにアルミ冷媒配管の施工上の留意点をまとめた施工指針を策定しました。これらの技術資料を基に、品質や性能を確保し本技術の展開を進め、現場での施工効率を向上させていきます。 なお、当連結会計年度における研究開発費は、1,251百万円でありました。 (設備機器の製造・販売事業)PMACの新規監視盤を開発し、製品化を行いました。さらに、次期空調機制御基板を開発し、今後開発するPMAC新製品に順次搭載していく予定です。その他、空調機リモコンをスマートホンから操作できるアプリケーションソフトを開発し、今後製品化を行う予定です。なお、当連結会計年度における研究開発費は、105百万円でありました。 (その他)該当事項はありません。
FY2019|1,343 文字
5 【研究開発活動】当連結会計年度の研究開発活動は、引き続きエネルギーミニマムでの最適環境の実現、生産効率向上のための環境制御技術の提供、高品質・省力化に貢献する施工技術の開発を基本方針に掲げ、脱炭素、省エネルギー、地球環境保全、事業継続、その他多様な顧客ニーズに応える技術と商品の創出に注力してまいりました。具体的には、エネルギー最適・有効利用のための要素技術とそれらのシステム化技術、AI・IoT技術を駆使した高度な設備運用や監視制御技術、地球環境負荷の低減技術などの研究開発さらにその展開に取り組んでおります。特に、脱炭素の推進に寄与する低温廃熱を有効利用できる蓄熱・搬送・利用システム、次世代エネルギーマネジメントシステム、特にリニューアル工事での施工性向上が期待できるアルミ冷媒配管施工技術などの開発を推進いたしました。当連結会計年度における当社グループの研究開発費の総額は、945百万円でありました。セグメントごとの主な成果は、次のとおりであります。 (設備工事事業)(1) 吸着材を用いた低温廃熱蓄熱システム今まで利用が難しかった100℃以下の低温廃熱を高密度に蓄熱し利用する技術について、一昨年度末で実用化に成功し、当年度、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、国立研究開発法人産業技術総合研究所、石原産業株式会社、東京電力エナジーパートナー株式会社、日野自動車株式会社、森松工業株式会社との共同にて実証段階に入りました。定置での廃熱利用、オフラインでの熱輸送による廃熱利用について複数現場で導入中であり、実オペレーションによる様々なデータの収集により技術面に加えて経済性の評価を行い、市場投入を目指しています。 (2) 次世代エネルギーマネジメントシステムお客様の建物・施設の設備運用を、ライフサイクルにわたって見える化し、運転支援や運用最適化をするクラウド型エネルギーマネジメントシステム(GDoc®)を開発し、展開を進めています。GDoc®はAIの一種であるルールエンジンを装備しており、より省エネルギー、より省コストとなる空調システムの運転出力や、施設運用データの一括管理による複数の建物のエネルギー消費量や熱源の運用評価、異常や劣化に関わる情報を提供いたします。 (3) アルミ冷媒配管施工技術冷媒配管工事で主流である銅配管と比べ、重量が3分の1と軽量かつ廉価でリサイクルが容易なアルミ冷媒配管施工技術の開発を行いました。アルミメーカーとアルミ配管の仕様を定めると共に、アルミ配管用の機械式継手を東尾メック株式会社と、分岐管継手を株式会社ベンカンと共同開発いたしました。さらにアルミ冷媒配管の接続方法の「アルミろう付工法」も開発が完成し、アルミ冷媒配管工法の展開を加速していきます。 なお、当連結会計年度における研究開発費は、851百万円でありました。 (設備機器の製造・販売事業)エレベータ内の空調用としてドレン配管を不要にしたエレベータ用空調機および工場作業員等の局所空調としてドレンレススポットエアコンを開発し展開を行いました。なお、当連結会計年度における研究開発費は、94百万円でありました。 (その他)該当事項はありません。
FY2018|1,430 文字
5 【研究開発活動】当連結会計年度の研究開発活動は、引続きエネルギーミニマムでの最適環境の実現、生産効率向上のための環境制御技術の提供、高品質・省力化に貢献する施工技術の開発を基本方針に掲げ、脱CO2、省エネルギー、地球環境保全、事業継続、その他多様な顧客ニーズに応える技術と商品の創出に注力してまいりました。具体的には、エネルギー最適・有効利用のための要素技術とそれらのシステム化技術、人工知能や情報通信技術を駆使した高度な設備運用や監視技術、地球環境負荷の低減技術などの研究開発に取り組んでおります。特に、脱CO2の推進に寄与する低温廃熱を有効利用できる蓄熱システム、次世代型のエネルギーマネジメントシステム、特にリニューアル工事での施工性向上が期待できるアルミ冷媒配管施工技術などの開発を推進いたしました。当連結会計年度における当社グループの研究開発費の総額は、1,063百万円でありました。セグメントごとの主な成果は、次のとおりであります。 (設備工事事業)(1) 吸着材を用いた低温廃熱蓄熱システム国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、石原産業株式会社、大塚セラミックス株式会社、森松工業株式会社と共同で開発した特殊吸着材を用いた蓄熱システムについて、運用・設計に関わる基礎データの更なる収集と実証導入に向けた企画を行いました。本開発では、産業技術総合研究所(産総研)の技術を基に、吸着材の更なる高性能化と量産技術を確立し、今まで利用が難しかった100℃以下の低温廃熱を高密度に蓄熱し利用することが可能となりました。定置での廃熱利用に加え、日野自動車株式会社と共同開発した可搬コンパクト型蓄熱システムの利用により、オフラインでの熱輸送も可能となりました。今後、商品化に向けて複数現場での実証導入を予定しております。 (2) 次世代エネルギーマネジメントシステム顧客建物や施設の設備運用を、ライフサイクルにわたって「見える化」、「運転支援」、「運用最適化」するクラウド型エネルギーマネジメントシステム(GDoc)について、開発を継続し、顧客施設での実証導入を更に進めております。熱源間の熱融通、蓄熱対応および負荷予測対応などの機能拡充を行うことで展開範囲を拡大してまいります。今後は、施設運用データの蓄積と一括管理により、複数の建物のエネルギー消費量や設備の運用評価、異常・劣化診断機能を強化するとともに、全体最適運用に向けたシステム開発を重点化してまいります。 (3) アルミ冷媒配管施工技術冷媒配管工事で主流である銅配管と比べ、重量が3分の1と軽量かつ廉価でリサイクルが容易なアルミ冷媒配管施工技術の開発を行いました。アルミメーカーとアルミ配管の仕様を定めると共に、アルミ配管用の機械式継手を東尾メック株式会社と共同開発いたしました。今後、堅調なリニューアル工事に適するアルミ冷媒配管工法の展開を加速していきます。 なお、当連結会計年度における研究開発費は、957百万円でありました。 (設備機器の製造・販売事業)ホテル等の2管式冷温水システムで年間自動冷暖房を可能にしたファンコイルとヒートポンプを一体化したユニットにおいて、小部屋の空調負荷に見合った小容量薄型タイプの製品を開発し商品ラインナップの強化を図りました。なお、当連結会計年度における研究開発費は、106百万円でありました。 (その他)該当事項はありません。
FY2017|1,535 文字
6 【研究開発活動】当連結会計年度の研究開発活動は、エネルギーミニマムでの最適環境の実現、生産効率向上のための環境制御技術の提供、高品質・省力化に貢献する施工技術の開発を基本方針に掲げ、脱CO2、省エネルギー、地球環境保全、事業継続、その他多様な顧客ニーズに応える技術と商品の創出に注力してまいりました。具体的には、エネルギー最適利用のための要素技術とそれらの複合化、IoTやAIを駆使した高度な設備運用や監視技術、地球環境負荷の低減や製造環境の最適化技術の研究開発に取り組んでおります。特に、脱CO2を推進する次世代型のエネルギーマネジメントシステム、研究施設等における作業者の安全確保に寄与する給排気制御・監視システム、低温廃熱を有効利用できる蓄熱システム、施工の信頼性を向上させる冷媒配管施工技術などの開発を推進いたしました。当連結会計年度における当社グループの研究開発費の総額は、902百万円でありました。セグメントごとの主な成果は、次のとおりであります。 (設備工事事業)(1) 次世代エネルギーマネジメントシステム顧客建物や施設の設備運用を、ライフサイクルにわたって「見える化」、「運転支援」、「運用最適化」するクラウド型エネルギーマネジメントシステム(GDoc)の開発を行い、顧客施設での実証導入をさらに進めております。引き続き、熱源システム間の熱融通などの機能の高度化を行うなど展開範囲を拡大してまいります。今後は、施設運用データの一括管理により、複数の建物のエネルギー消費量や熱源の運用評価、異常や劣化診断機能を強化するとともに、全体最適運用のためのシステム開発を重点化してまいります。 (2) 高速VAV装置および給排気制御・監視システム医薬・化学系メーカーや大学研究施設などで利用されるヒュームフード向けの高速VAV装置に大風量対応の角型モデルを追加するとともに、中小規模施設向けの簡易型高速VAV給排気制御・監視システム「i-Fume mini(アイ・ヒューム・ミニ)」を開発し、商品ラインナップの強化を図りました。引き続き、多様なニーズに対応するための商品群の充実を図ってまいります。 (3) 特殊吸着材を用いた低温排熱蓄熱システムNEDO(国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)、石原産業株式会社、大塚セラミックス株式会社、森松工業株式会社と共同で特殊吸着材を用いた蓄熱システムを開発しました。本開発では、国立研究開発法人産業技術総合研究所(産総研)の技術を基に、吸着材の更なる高性能化と量産技術の確立を行うことで、今まで利用が難しかった100℃以下の低温廃熱を高密度に蓄熱し利用することが可能となりました。定置での廃熱利用に加え、日野自動車株式会社と共同開発した可搬コンパクト型蓄熱システムの利用により、オフラインでの熱輸送も可能となりました。今後、実証導入を経て商品化を行ってまいります。 (4) 冷媒配管施工技術局所窒素置換型銅管溶接工法として開発済みのNフリーブ工法の改良型として、エルブレイズ工法の開発を行いました。本工法は、溶接前配管内の窒素注入位置の変更により、施工の信頼性を高めた工法です。今後、全国の施工現場において導入を行ってまいります。 なお、当連結会計年度における研究開発費は、800百万円でありました。 (設備機器の製造・販売事業)既設の2管式ファンコイルユニットにおいて、冷房/暖房の自動運転を可能とした冷温水変換機の開発、および工場作業員用のドレンレススポットエアコンを開発し展開を行いました。なお、当連結会計年度における研究開発費は、102百万円でありました。 (その他)該当事項はありません。
FY2016|1,445 文字
6 【研究開発活動】当連結会計年度の研究開発活動は、エネルギーミニマムでの最適環境の実現、生産効率向上のための環境制御技術の提供、高品質・省力化に貢献する施工技術の開発を基本方針に掲げ、省エネルギー、地球環境保全、事業継続、その他多様な顧客ニーズに応える技術と商品の創出に注力してまいりました。具体的には、エネルギー最適利用のための要素技術とそれらの複合化、情報通信技術を駆使した高度な設備運用や監視技術、地球環境負荷の低減や製造環境の最適化技術の研究開発に取り組んでおります。特に、更なる省エネルギーを推進する次世代型のエネルギーマネジメントシステム、オフィス空調システム、データセンタ空調システムの開発、研究施設等における作業者の安全確保に寄与する給排気制御・監視システム、低温廃熱を有効利用できる除湿機などの開発を推進いたしました。当連結会計年度における当社グループの研究開発費の総額は、917百万円でありました。セグメントごとの主な成果は、次のとおりであります。 (設備工事事業)(1) 次世代エネルギーマネジメントシステム顧客建物や施設の設備運用を、ライフサイクルにわたって「見える化」、「運転支援」、「運用最適化」するためのクラウド型エネルギーマネジメントシステムの開発を行い、顧客施設へ実証導入を行いました。引き続き、機能の高度化を行うとともに顧客施設への導入を拡大してまいります。今後は、運用データの一括管理により、複数の建物のエネルギー消費量や熱源の運用評価、異常や劣化診断機能を強化するとともに、最適運用制御のためのシステム開発を重点化してまいります。 (2) 高速VAV装置および給排気制御・監視システム昨年度開発したヒュームフード向けの高速VAV装置に耐食仕様モデルを追加するとともに、室内に多数配置された高速VAV群の給排気制御・監視システム「i-Fume(アイ・ヒューム)」を開発し、顧客施設への導入を本格開始いたしました。 (3) 次世代パーソナルオフィス空調システム三菱地所株式会社、株式会社三菱地所設計、早稲田大学 田辺新一教授と共同で、冷温水を活用してデスク単位で温度調節できる、快適性と省エネ性の両立を果たす次世代パーソナルオフィス空調としての冷暖房付オフィスデスクを開発しました。 (4) 省エネ型データセンタ空調システムNTTデータ先端技術株式会社、大阪大学、株式会社国際電気通信基礎技術研究所と共同で「データセンタの抜本的低炭素化とオフィス等への廃熱利用に関する技術」を開発いたしました。本技術は、世界初の連携制御技術で省エネ率70%を実現したもので、内閣府主催の産学官連携功労者表彰「環境大臣賞」を受賞いたしました。 なお、当連結会計年度における研究開発費は、767百万円でありました。 (設備機器の製造・販売事業)高い省エネ性と調湿性を備えた水熱源外気処理空調機(デシマック)および水熱源セパレート型マルチ空調システム(ミズマルチシステム)の開発と展開を行いました。さらに、リチウムイオン電池等の蓄電デバイスならびに有機ELデバイスの製造等に用いられるドライルーム向けに、工場内の余剰排熱やヒートポンプ排熱を有効活用して年間で最大60%の省エネルギー化を実現する新型除湿機「WINDS-Ⅲ(ウインズ・スリー)」を開発し本格展開いたしました。なお、当連結会計年度における研究開発費は、149百万円でありました。 (その他)該当事項はありません。