経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものである。 (1)NRグループパーパス 当社グループは、「卓越した技術と誠実な施工でインフラを支え、安全・安心な社会と豊かな暮らしを未来につなぐ」というグループパーパスを制定している。時代の移り変わりとともに、当社グループが果たすべき役割も進化しているが、これまで以上に高い安全意識と専門性を兼ね備えた人財育成に取り組み、社会インフラを支える存在として、すべてのステークホルダーとともに未来へ歩んでいく。 (2)経営の基本方針 当社グループは、「当社は、鉄道の技術から発展した総合電気工事会社として、安全を第一に、品質の向上と技術の研鑽に努め、変革に挑み続けます。そして、卓越した技術と誠実な施工により、お客様から信頼され、共に成長し、広く社会基盤の構築に貢献することで、持続可能な社会を目指します。」という経営理念を掲げ、お客様の期待と信頼に応え、社会に貢献していく。また、以下の3つの基本方針を掲げ、時代の変遷に対応するため、「変革と挑戦」への意識改革の取組みをより一層強化するとともに、会社の変革を目指して社員一人ひとりが仕事の仕組みを変え、会社を変革し続けることにより企業価値の向上を図っていく。 (安全) 安全は経営の根幹である。労働災害及び重大事故ゼロを目指して、役員、社員一人ひとりが自らの職責を全うして安全を築き上げます。 (意識改革で会社・社会の発展) 役員、社員一人ひとりが、常にチャレンジ精神で自ら考え行動することにより、競争力と収益力に優れた企業として、持続的に成長し企業価値と社会価値の向上を目指します。 (社員の働きがい) 役員、社員一人ひとりが、仕事に誇りを持って自らの成長に努め、社会への貢献を通じて、仕事と生活の調和のとれた働きがいのある職場を実現します。 (3)環境基本理念 当社グループは、以下のとおり環境基本理念を制定している。省エネルギーの推進、再生可能エネルギーの利用拡大など、事業活動のあらゆる場面で当社グループの環境戦略「REACH:RIETEC’s Environmental Approaches to Create new Horizons」を推進し、2050年カーボンニュートラルの達成に向けて貢献する。なお、「REACH」については当社ホームページ(https://www.j-rietec.co.jp/esg/environment/reach/)を参照されたい。 (環境基本理念) 日本リーテックグループは「広く社会基盤の構築に貢献する」という経営理念のもと、地球環境に対する継続的改善を経営の重要課題と位置づけ、事業活動の全ての場面において、環境負荷の低減に努め、持続可能な社会の実現に向けて貢献いたします。 (4)中長期的な経営環境と対処すべき課題への取り組み今後の日本経済については、緩やかな景気の回復基調を背景に、所得から支出への前向きな循環や企業収益の改善が進むことで、より一層の経済成長が期待されている。しかしながら、長引く地政学的リスクや海外経済の減速傾向、サプライチェーンの混乱による物価高騰など、経済活動に影響を及ぼす不確実性が増しており、依然として先行きの不透明感は続くものと見込まれる。このような中、激動の時代においても、当社グループの持続的成長と企業価値向上を実現すべく、このたび10年後に目指す姿「NR Vision 2035」を定めるとともに、その達成に向けた第1ステップとして、2025年度を初年度とする3年間の「中期経営計画2027」を策定した。建設業界においても、働き手不足や建設コストの上昇など、多くの課題に直面しているが、本中期経営計画で掲げる各種戦略を着実に実行し、成長に繋げていく。そして、資本効率の向上によるROEの改善を目指すとともに、株主価値の向上に努めていく。 (長期ビジョン「NR Vision 2035」)当社グループは、10年後の目指す姿として長期ビジョン「NR Vision 2035」を定めている。当社グループの強みである高い専門性と強固な顧客基盤を活かし、新たな事業領域等の開拓を積極的に行い、持続的成長を実現していく。そして、卓越した技術と誠実な施工でインフラを支え、安全・安心な社会と豊かな暮らしを未来につなぎ、多様な価値を創造し続けることにより、すべてのステークホルダーから「選ばれる企業」を目指していく。 10年後の目指す姿 (「中期経営計画 2027」の骨子)2025年度を初年度とする3年間の「中期経営計画 2027」は、長期ビジョンの実現に向けた第1ステップと位置付け、その方向性を明確化するとともに、成長ドライブとなる以下の戦略を策定している。本計画を着実に実行することで、長期ビジョンへと続く確かな道筋を築き上げ、当社グループの企業価値向上に努めていく。 磨き抜くべき普遍的価値① 安全第一経営の根幹である「安全」は、安全品質№1企業を目指し、当社の安全ポリシー「NR安全の樹」を企業文化として、そのこころをグループ一人ひとりがアイデンティティとなるまでに高めること、そして、安全を支える活力ある職場作りを通じ、私たちの仕事が社会を支えているという高い志「NR品質・NRプライド」を持つ人財の育成に取り組み、お客様から更なる信頼をいただけるよう努める。 ② 品質の維持・向上 「品質の維持・向上」は、当社グループの永遠のテーマであり、工事の品質、業務の品質、サービスの品質の3つの重点項目に注力する。具体的には、施工精度、設計図書との適合性、厳格な工程管理を実施することで品質を確保していく。さらに、顧客の要望への対応や技術提案などの付加価値の提供、施工技術の向上、厳格な品質管理、安全意識の向上など、常に最高水準の品質を目指し、不断の努力を続けていく。 ③ 技術の研鑽従業員一人ひとりが技術力向上に励み、安全・安心で持続可能な社会基盤を築くことで、持続的な成長と社会貢献を目指していく。プロジェクト管理能力、専門技術力、そして人財育成の強化を柱に、技術の研鑽に努めていく。多様な研修や資格取得支援、OJTなどを推進し従業員一人ひとりがプロフェッショナル意識を高め、技術力と人間力を兼ね備えた人財へと成長することで、顧客の期待を超えるサービスを提供し、一層の信頼を獲得していく。 ④ コンプライアンスコンプライアンスの維持・強化は、継続的で不断の努力が必要であり、働きがいのある心理的安全性の高い職場を実現することにつながることを深く認識し、従業員一人ひとりが計画的に取り組む。具体的には、コンプライアンス意識醸成の「態勢」、社内ルールや法令等の本質を追求する「知識習得」、コンプライアンスに繋がる行為や振舞いを実践する「行動促進」の3つの推進により、コンプライアンスの維持・強化を図り、行動指針に従った社会の期待に応える経営を実現する。 事業戦略① 収益力の向上a.既存事業の収益力向上・深度化戦略当社グループの持続的成長を確実なものとするため、既存事業の収益力を強化し、事業基盤を一層厚くする。今後の市場動向を的確に捉え、成長分野への経営資源集中を図るとともに、生産性の向上を追求し、収益力の強化・深度化を力強く推進する。 b.多角化戦略当社グループには、鉄道、道路、送電線、各種施設の電気・通信工事等において、それぞれに専門性の高いコア技術やノウハウがあり、これらを融合そして活用した総合力により、新たな社会ニーズや課題の解決に貢献していく。時代の変化をチャンスと捉え、既存事業の周辺領域への進出と未来に向けた価値創造事業への参画を通じて収益源の多角化を図り、新たな成長ストーリーを構築する。 c.グループ会社戦略 グループ各社の強みや専門性を活かした最適な事業体制を構築することで事業基盤と収益力の強化を推進する。 また、各社の独立性を保ちつつ、人事交流やコミュニケーションの活性化を推進し、グループ力の底上げを目指す。 ② 人財確保・エンゲージメント向上a.リクルート戦略従来の価値観に縛られない採用活動と当社グループで働きたいという強い動機付けとなる施策によりブランド力向上を図ることで、将来の当社グループを担う技術者を獲得し、組織の活性化と成長を実現する。 b.キャリアパス戦略従業員が誇りを持って働き、成長を実感しながら自己実現できるよう、明確なキャリアパスを提示する。そのうえで、従業員が自らの価値を自覚・理解し、キャリア形成に意欲的に取り組むことができる仕組みを構築し、個の能力の最大化を図る。 c.多能化戦略従業員一人ひとりのキャリア目標に応じた多様な職務経験の機会を提供し、専門性を高めながら領域を広げるための能力開発を支援することで、従業員の自己成長を促進する。その成長により個々の能力を最大限に引き出し、互いに作用し合うことで組織全体の総合力を高め、収益力強化につなげていく。 d.働きがい・働きやすさ向上戦略従業員のキャリア自律を促すとともに成長支援に重点を置き、従業員一人ひとりが安心して仕事に取り組むことができ、成長できる職場風土を築いていく。 ③ DXや技術開発による生産性向上a.DX戦略工事施工に係る業務から本店・支店における管理部門の業務まで、グループ会社を含む全ての業務にDXを推進していく。DX推進体制の強化と当社グループ全従業員のデジタルスキルおよびリテラシー向上により、当社の目指すイノベーション戦略の未来像である「RICS:RIETEC Innovation & Challenge for Sustainability」の実現を目指す。なお、「RICS」については当社ホームページ(https://www.j-rietec.co.jp/esg/social/social02/)を参照されたい。 b.技術開発戦略現場の開発環境を改善することで、これまで以上に技術開発を推進していく。また、新たな開発体制を構築し、革新的な技術開発に挑戦することで、一層の生産性向上、安全性向上、そして現場施工の変革や新たな価値創出を実現する。 ④ カーボンニュートラルとレジリエンス強化による持続可能な社会への貢献a.事業活動におけるカーボンニュートラル戦略2050年のカーボンニュートラルを目指し、事業活動における環境負荷低減に取り組む。具体的には、省エネルギー化、再生可能エネルギー導入、合理的なCO2排出量算定とデータ収集基盤の構築を進める。 b.再生可能エネルギー関連工事や設備強靭化工事を通じて持続可能な社会の実現に貢献脱炭素社会の実現と地域の安全・安心に貢献するため、再生可能エネルギー事業と防災・減災関連事業を推進する。再生可能エネルギー事業では施工実績を積み、既存建物への設備導入や系統用蓄電池設置等を目指す。防災・減災関連事業では、ライフラインの強靭化を支えるべく、当社が得意とする耐震補強工事や電力連系線強化工事を推進することで、災害に強い地域づくりに参画していく。 企業価値向上に向けた財務戦略当社は2025年5月12日に「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応について」をアップデートし、取り組むべき課題として引き続きROEの改善と成長戦略の着実な実行を掲げ、企業価値と市場評価の向上に取り組んでいる。現在、ROEについては計画策定時の想定ラップを上回る水準で推移しており一定の成果を出している。一方で市場評価(PBR)については依然として低水準(1倍以下)で推移しており、更に踏み込んだ取り組みが必要であることを踏まえ、今般の中期経営計画においても財務戦略としての重点実施事項を掲げ、全てのステークホルダーから選ばれる企業となるために、一つひとつの施策に着実に取り組んでいく。① 資本効率の向上(総資本回転率)「効率的なバランスシート」の実現は、ROE改善の重要な要素であり、加えてキャッシュフロー改善の効果を生み出し、安定的な配当還元や機動的な投資を実現し得ることを踏まえ、適正なキャッシュポジションの確保を目指す。 ② 株主還元の拡充(配当方針)当社は株主の皆様への利益還元を経営の重要課題と位置付けており、安定的な配当の継続と機動的な自己株式の取得を通じて、利益還元の拡充と資本効率の向上を目指すことを株主還元の基本方針としている。今般の中期経営計画においてもその基本方針に則った上で、配当還元の水準と安定性の強化に努めていく。具体的には、短期的な業績に左右されない安定的、かつ累進的な配当を実現すべく、DOE3.2%を目安として決定する。 ③ 株主とのエンゲージメント向上資本コストや株価を意識した経営の実現のためには、株主との対話や財務・非財務両面での情報開示などにより、株主からの理解を深めることが重要であると考え、積極的な株主とのエンゲージメント向上に努める。 事業戦略実現に向けた投資戦略事業戦略の実現に向けて、デジタル化、人財育成、環境対策など、成長機会と捉えられる分野に積極的に投資を実行し、持続的な成長と収益力強化を目指していく。成長投資を機動的に実施していくため、資金は手元資金に限定せず、財務レバレッジを効かせた負債調達も積極的に活用していく。同時に、投資案件ごとに厳格な収益性評価を実施し、市場動向や金利変動などのリスク要因を常にモニタリングすることで、リスクを最小限に抑えながら、着実な成長を実現していく。① 安全関連投資ICT技術導入、遠隔安パト・サポート体制の充実 等 ② 施工基盤強化投資作業環境の整備、協力会社との関係強化 等 ③ 人的資本関連投資採用強化、働きがい向上、多能化強化 等 ④ 新技術・DX関連投資研究開発・技術開発推進、ICT技術導入 等 ⑤ 環境経営・GX関連投資再生可能エネルギー関連、環境負荷低減活動 等 ⑥ 戦略的M&A、資本・事業提携施工体制やエリア拡大に向けた戦略的M&A 等 キャピタル・アロケーション 「中期経営計画2027」の達成目標
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものである。 (1)NRグループパーパス 当社グループは、「卓越した技術と誠実な施工でインフラを支え、安全・安心な社会と豊かな暮らしを未来につなぐ」というグループパーパスを制定している。時代の移り変わりとともに、当社グループが果たすべき役割も進化しているが、これまで以上に高い安全意識と専門性を兼ね備えた人財育成に取り組み、社会インフラを支える存在として、すべてのステークホルダーとともに未来へ歩んでいく。 (2)経営の基本方針 当社グループは、「当社は、鉄道の技術から発展した総合電気工事会社として、安全を第一に、品質の向上と技術の研鑽に努め、変革に挑み続けます。そして、卓越した技術と誠実な施工により、お客様から信頼され、共に成長し、広く社会基盤の構築に貢献することで、持続可能な社会を目指します。」という経営理念を掲げ、お客様の期待と信頼に応え、社会に貢献していく。また、以下の3つの基本方針を掲げ、時代の変遷に対応するため、「変革と挑戦」への意識改革の取組みをより一層強化するとともに、会社の変革を目指して社員一人ひとりが仕事の仕組みを変え、会社を変革し続けることにより企業価値の向上を図っていく。 (安全) 安全は経営の根幹である。労働災害及び重大事故ゼロを目指して、役員、社員一人ひとりが自らの職責を全うして安全を築き上げます。 (意識改革で会社・社会の発展) 役員、社員一人ひとりが、常にチャレンジ精神で自ら考え行動することにより、競争力と収益力に優れた企業として、持続的に成長し企業価値と社会価値の向上を目指します。 (社員の働きがい) 役員、社員一人ひとりが、仕事に誇りを持って自らの成長に努め、社会への貢献を通じて、仕事と生活の調和のとれた働きがいのある職場を実現します。 (3)環境基本理念 当社グループは、以下のとおり環境基本理念を制定している。省エネルギーの推進、再生可能エネルギーの利用拡大など、事業活動のあらゆる場面で当社グループの環境戦略「REACH:RIETEC’s Environmental Approaches to Create new Horizons」を推進し、2050年カーボンニュートラルの達成に向けて貢献する。なお、「REACH」については当社ホームページ(https://www.j-rietec.co.jp/esg/environment/reach/)を参照されたい。 (環境基本理念) 日本リーテックグループは「広く社会基盤の構築に貢献する」という経営理念のもと、地球環境に対する継続的改善を経営の重要課題と位置づけ、事業活動の全ての場面において、環境負荷の低減に努め、持続可能な社会の実現に向けて貢献いたします。 (4)中長期的な経営環境と対処すべき課題への取り組み今後の日本経済については、緩やかな景気の回復基調を背景に、所得から支出への前向きな循環や企業収益の改善が進むことで、より一層の経済成長が期待されている。しかしながら、長引く地政学的リスクや海外経済の減速傾向、サプライチェーンの混乱による物価高騰など、経済活動に影響を及ぼす不確実性が増しており、依然として先行きの不透明感は続くものと見込まれる。このような中、激動の時代においても、当社グループの持続的成長と企業価値向上を実現すべく、このたび10年後に目指す姿「NR Vision 2035」を定めるとともに、その達成に向けた第1ステップとして、2025年度を初年度とする3年間の「中期経営計画2027」を策定した。建設業界においても、働き手不足や建設コストの上昇など、多くの課題に直面しているが、本中期経営計画で掲げる各種戦略を着実に実行し、成長に繋げていく。そして、資本効率の向上によるROEの改善を目指すとともに、株主価値の向上に努めていく。 (長期ビジョン「NR Vision 2035」)当社グループは、10年後の目指す姿として長期ビジョン「NR Vision 2035」を定めている。当社グループの強みである高い専門性と強固な顧客基盤を活かし、新たな事業領域等の開拓を積極的に行い、持続的成長を実現していく。そして、卓越した技術と誠実な施工でインフラを支え、安全・安心な社会と豊かな暮らしを未来につなぎ、多様な価値を創造し続けることにより、すべてのステークホルダーから「選ばれる企業」を目指していく。 10年後の目指す姿 (「中期経営計画 2027」の骨子)2025年度を初年度とする3年間の「中期経営計画 2027」は、長期ビジョンの実現に向けた第1ステップと位置付け、その方向性を明確化するとともに、成長ドライブとなる以下の戦略を策定している。本計画を着実に実行することで、長期ビジョンへと続く確かな道筋を築き上げ、当社グループの企業価値向上に努めていく。 磨き抜くべき普遍的価値① 安全第一経営の根幹である「安全」は、安全品質№1企業を目指し、当社の安全ポリシー「NR安全の樹」を企業文化として、そのこころをグループ一人ひとりがアイデンティティとなるまでに高めること、そして、安全を支える活力ある職場作りを通じ、私たちの仕事が社会を支えているという高い志「NR品質・NRプライド」を持つ人財の育成に取り組み、お客様から更なる信頼をいただけるよう努める。 ② 品質の維持・向上 「品質の維持・向上」は、当社グループの永遠のテーマであり、工事の品質、業務の品質、サービスの品質の3つの重点項目に注力する。具体的には、施工精度、設計図書との適合性、厳格な工程管理を実施することで品質を確保していく。さらに、顧客の要望への対応や技術提案などの付加価値の提供、施工技術の向上、厳格な品質管理、安全意識の向上など、常に最高水準の品質を目指し、不断の努力を続けていく。 ③ 技術の研鑽従業員一人ひとりが技術力向上に励み、安全・安心で持続可能な社会基盤を築くことで、持続的な成長と社会貢献を目指していく。プロジェクト管理能力、専門技術力、そして人財育成の強化を柱に、技術の研鑽に努めていく。多様な研修や資格取得支援、OJTなどを推進し従業員一人ひとりがプロフェッショナル意識を高め、技術力と人間力を兼ね備えた人財へと成長することで、顧客の期待を超えるサービスを提供し、一層の信頼を獲得していく。 ④ コンプライアンスコンプライアンスの維持・強化は、継続的で不断の努力が必要であり、働きがいのある心理的安全性の高い職場を実現することにつながることを深く認識し、従業員一人ひとりが計画的に取り組む。具体的には、コンプライアンス意識醸成の「態勢」、社内ルールや法令等の本質を追求する「知識習得」、コンプライアンスに繋がる行為や振舞いを実践する「行動促進」の3つの推進により、コンプライアンスの維持・強化を図り、行動指針に従った社会の期待に応える経営を実現する。 事業戦略① 収益力の向上a.既存事業の収益力向上・深度化戦略当社グループの持続的成長を確実なものとするため、既存事業の収益力を強化し、事業基盤を一層厚くする。今後の市場動向を的確に捉え、成長分野への経営資源集中を図るとともに、生産性の向上を追求し、収益力の強化・深度化を力強く推進する。 b.多角化戦略当社グループには、鉄道、道路、送電線、各種施設の電気・通信工事等において、それぞれに専門性の高いコア技術やノウハウがあり、これらを融合そして活用した総合力により、新たな社会ニーズや課題の解決に貢献していく。時代の変化をチャンスと捉え、既存事業の周辺領域への進出と未来に向けた価値創造事業への参画を通じて収益源の多角化を図り、新たな成長ストーリーを構築する。 c.グループ会社戦略 グループ各社の強みや専門性を活かした最適な事業体制を構築することで事業基盤と収益力の強化を推進する。 また、各社の独立性を保ちつつ、人事交流やコミュニケーションの活性化を推進し、グループ力の底上げを目指す。 ② 人財確保・エンゲージメント向上a.リクルート戦略従来の価値観に縛られない採用活動と当社グループで働きたいという強い動機付けとなる施策によりブランド力向上を図ることで、将来の当社グループを担う技術者を獲得し、組織の活性化と成長を実現する。 b.キャリアパス戦略従業員が誇りを持って働き、成長を実感しながら自己実現できるよう、明確なキャリアパスを提示する。そのうえで、従業員が自らの価値を自覚・理解し、キャリア形成に意欲的に取り組むことができる仕組みを構築し、個の能力の最大化を図る。 c.多能化戦略従業員一人ひとりのキャリア目標に応じた多様な職務経験の機会を提供し、専門性を高めながら領域を広げるための能力開発を支援することで、従業員の自己成長を促進する。その成長により個々の能力を最大限に引き出し、互いに作用し合うことで組織全体の総合力を高め、収益力強化につなげていく。 d.働きがい・働きやすさ向上戦略従業員のキャリア自律を促すとともに成長支援に重点を置き、従業員一人ひとりが安心して仕事に取り組むことができ、成長できる職場風土を築いていく。 ③ DXや技術開発による生産性向上a.DX戦略工事施工に係る業務から本店・支店における管理部門の業務まで、グループ会社を含む全ての業務にDXを推進していく。DX推進体制の強化と当社グループ全従業員のデジタルスキルおよびリテラシー向上により、当社の目指すイノベーション戦略の未来像である「RICS:RIETEC Innovation & Challenge for Sustainability」の実現を目指す。なお、「RICS」については当社ホームページ(https://www.j-rietec.co.jp/esg/social/social02/)を参照されたい。 b.技術開発戦略現場の開発環境を改善することで、これまで以上に技術開発を推進していく。また、新たな開発体制を構築し、革新的な技術開発に挑戦することで、一層の生産性向上、安全性向上、そして現場施工の変革や新たな価値創出を実現する。 ④ カーボンニュートラルとレジリエンス強化による持続可能な社会への貢献a.事業活動におけるカーボンニュートラル戦略2050年のカーボンニュートラルを目指し、事業活動における環境負荷低減に取り組む。具体的には、省エネルギー化、再生可能エネルギー導入、合理的なCO2排出量算定とデータ収集基盤の構築を進める。 b.再生可能エネルギー関連工事や設備強靭化工事を通じて持続可能な社会の実現に貢献脱炭素社会の実現と地域の安全・安心に貢献するため、再生可能エネルギー事業と防災・減災関連事業を推進する。再生可能エネルギー事業では施工実績を積み、既存建物への設備導入や系統用蓄電池設置等を目指す。防災・減災関連事業では、ライフラインの強靭化を支えるべく、当社が得意とする耐震補強工事や電力連系線強化工事を推進することで、災害に強い地域づくりに参画していく。 企業価値向上に向けた財務戦略当社は2025年5月12日に「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応について」をアップデートし、取り組むべき課題として引き続きROEの改善と成長戦略の着実な実行を掲げ、企業価値と市場評価の向上に取り組んでいる。現在、ROEについては計画策定時の想定ラップを上回る水準で推移しており一定の成果を出している。一方で市場評価(PBR)については依然として低水準(1倍以下)で推移しており、更に踏み込んだ取り組みが必要であることを踏まえ、今般の中期経営計画においても財務戦略としての重点実施事項を掲げ、全てのステークホルダーから選ばれる企業となるために、一つひとつの施策に着実に取り組んでいく。① 資本効率の向上(総資本回転率)「効率的なバランスシート」の実現は、ROE改善の重要な要素であり、加えてキャッシュフロー改善の効果を生み出し、安定的な配当還元や機動的な投資を実現し得ることを踏まえ、適正なキャッシュポジションの確保を目指す。 ② 株主還元の拡充(配当方針)当社は株主の皆様への利益還元を経営の重要課題と位置付けており、安定的な配当の継続と機動的な自己株式の取得を通じて、利益還元の拡充と資本効率の向上を目指すことを株主還元の基本方針としている。今般の中期経営計画においてもその基本方針に則った上で、配当還元の水準と安定性の強化に努めていく。具体的には、短期的な業績に左右されない安定的、かつ累進的な配当を実現すべく、DOE3.2%を目安として決定する。 ③ 株主とのエンゲージメント向上資本コストや株価を意識した経営の実現のためには、株主との対話や財務・非財務両面での情報開示などにより、株主からの理解を深めることが重要であると考え、積極的な株主とのエンゲージメント向上に努める。 事業戦略実現に向けた投資戦略事業戦略の実現に向けて、デジタル化、人財育成、環境対策など、成長機会と捉えられる分野に積極的に投資を実行し、持続的な成長と収益力強化を目指していく。成長投資を機動的に実施していくため、資金は手元資金に限定せず、財務レバレッジを効かせた負債調達も積極的に活用していく。同時に、投資案件ごとに厳格な収益性評価を実施し、市場動向や金利変動などのリスク要因を常にモニタリングすることで、リスクを最小限に抑えながら、着実な成長を実現していく。① 安全関連投資ICT技術導入、遠隔安パト・サポート体制の充実 等 ② 施工基盤強化投資作業環境の整備、協力会社との関係強化 等 ③ 人的資本関連投資採用強化、働きがい向上、多能化強化 等 ④ 新技術・DX関連投資研究開発・技術開発推進、ICT技術導入 等 ⑤ 環境経営・GX関連投資再生可能エネルギー関連、環境負荷低減活動 等 ⑥ 戦略的M&A、資本・事業提携施工体制やエリア拡大に向けた戦略的M&A 等 キャピタル・アロケーション 「中期経営計画2027」の達成目標
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりである。 ① 経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善や円安による旺盛なインバウンド需要等を背景に、個人消費の持ち直しが企業収益の改善を下支えするなど、景気は緩やかな回復基調で推移した。一方で、物価上昇の継続や政策金利の段階的な引き上げ、通商政策をはじめとする米国新政権の動向など、景気の下振れ要因が内在しており、先行きには十分な留意が必要な状況となっている。建設業界においては、人手不足や高齢化、建設コストの高騰など多くの課題を抱えているが、公共投資や民間設備投資は堅調さを維持しており、当面は底堅い受注環境が続くものと思われる。このような状況の中、当連結会計年度は受注高が627億5千万円(前連結会計年度は681億3千9百万円)、売上高が686億6千9百万円(前連結会計年度は585億4千2百万円)となった。利益については、営業利益が51億9千9百万円(前連結会計年度は34億3千2百万円)、経常利益が59億5千5百万円(前連結会計年度は39億1千万円)、親会社株主に帰属する当期純利益が47億3千3百万円(前連結会計年度は27億7千万円)となった。 セグメントごとの経営成績は次のとおりである。 ( 電気設備工事業 )電気設備工事業については、受注工事高が627億5千万円(前連結会計年度は681億3千9百万円)、完成工事高が652億6千3百万円(前連結会計年度は550億2千6百万円)、営業利益が82億4千9百万円(前年度は61億5千4百万円)となった。〔鉄道電気設備部門〕鉄道電気設備工事については、東日本旅客鉄道株式会社の安全・安定輸送に伴う設備更新工事等により、受注工事高が379億8千8百万円(前連結会計年度は352億5千7百万円)、完成工事高が356億3千4百万円(前連結会計年度は324億2千6百万円)となった。〔道路設備部門〕道路設備工事については、高速道路会社各社の標識工事、電気通信工事、警視庁及び各警察本部の交通信号機工事等により、受注工事高が121億1千2百万円(前連結会計年度は118億9百万円)、完成工事高が117億3千1百万円(前連結会計年度は101億6千9百万円)となった。〔屋内外電気設備部門〕屋内外電気設備工事については、官公庁・民間事業者の電気設備工事、太陽光発電設備工事等により、受注工事高が57億5千9百万円(前連結会計年度は54億5千3百万円)、完成工事高が64億6千8百万円(前連結会計年度は39億7千8百万円)となった。〔送電線設備部門〕送電線設備工事については、電力会社各社の架空送電線路工事等により、受注工事高が68億9千1百万円(前連結会計年度は156億1千9百万円)、完成工事高が114億2千8百万円(前連結会計年度は84億5千1百万円)となった。 ( 兼 業 事 業 )兼業事業については、主に道路標識、交通安全用品の販売等により、売上高が30億1千7百万円(前連結会計年度は31億2千6百万円)、営業利益が3億8千7百万円(前連結会計年度は3億3百万円)となった。 ( 不動産賃貸事業 )不動産賃貸事業については、主にオフィスビルの賃貸等により、売上高が3億8千8百万円(前年度は3億8千9百万円)、営業利益が1億8千7百万円(前年度は1億9千5百万円)となった。 ② 財政状態の状況(流動資産)当連結会計年度末における流動資産の残高は、556億9千5百万円(前連結会計年度末は488億9千8百万円)となり、67億9千7百万円増加した。主な要因は、現金預金の減少(89億5百万円から83億1千4百万円へ5億9千1百万円の減)、受取手形・完成工事未収入金等の増加(380億1千9百万円から451億4千1百万円へ71億2千2百万円の増)、未成工事支出金の増加(7億4千7百万円から11億5千8百万円へ4億1千万円の増)である。 (固定資産)当連結会計年度末における固定資産の残高は、389億3千万円(前連結会計年度末は384億1千7百万円)となり、5億1千2百万円増加した。主な要因は、建物・構築物の増加(158億3千4百万円から175億1千4百万円へ16億8千万円の増)、リース資産の減少(34億6千万円から33億6千4百万円へ9千6百万円の減)、建設仮勘定の減少(3億6千4百万円から4百万円へ3億6千万円の減)、繰延税金資産の増加(3億2百万円から4億9千5百万円へ1億9千2百万円の増)である。 (流動負債)当連結会計年度末における流動負債の残高は、244億2百万円(前連結会計年度末は200億1千4百万円)となり、43億8千7百万円増加した。主な要因は、支払手形・工事未払金等の増加(74億3千5百万円から96億6千万円へ22億2千5百万円の増)、未払法人税等の増加(13億5百万円から20億5千7百万円へ7億5千1百万円の増)、賞与引当金の増加(16億7千9百万円から23億8百万円へ6億2千9百万円の増)である。 (固定負債)当連結会計年度末における固定負債の残高は、64億9千4百万円(前連結会計年度末は75億2千4百万円)となり、10億3千万円減少した。主な要因は、リース債務の減少(16億3千万円から12億6千1百万円へ3億6千8百万円の減)、退職給付に係る負債の減少(55億9百万円から48億8千8百万円へ6億2千万円の減)である。 (純資産)当連結会計年度末における純資産の残高は、637億2千8百万円(前連結会計年度末は597億7千5百万円)となり、39億5千2百万円増加した。主な要因は、利益剰余金の増加(531億2千1百万円から569億8千8百万円へ38億6千7百万円の増)、その他有価証券評価差額金の減少(26億8千7百万円から23億2千1百万円へ3億6千6百万円の減)、退職給付に係る調整累計額の増加(9千9百万円から5億5千2百万円へ4億5千2百万円の増)である。 ③ キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の期末残高は、営業活動による資金の流入、投資活動及び財務活動による資金の流出により前連結会計年度末より5億8千8百万円減少し、83億4百万円となった。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動によるキャッシュ・フローの流入額は、20億4千万円(前連結会計年度は38億6千4百万円の流入)となった。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上及び仕入債務の増加による資金の流入、売上債権の増加及び法人税等の支払による資金の流出によるものである。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動によるキャッシュ・フローの流出額は、11億8千5百万円(前連結会計年度は18億4千9百万円の流出)となった。これは主に、NRコンストラクトサポートセンター建物等の有形固定資産の取得による資金の流出、投資有価証券の売却による資金の流入によるものである。(財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動によるキャッシュ・フローの流出額は、14億4千2百万円(前連結会計年度は9億6千万円の流出)となった。これは主に、ファイナンス・リース債務の返済及び配当金の支払による資金の流出によるものである。 ④ 生産、受注及び販売の実績 a.受注実績 (単位:千円)区 分前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)比較増減増減率(%)電気設備工事業 鉄道電気設備35,257,25237,988,3812,731,1287.7道路設備11,809,39112,112,156302,7642.6屋内外電気設備5,453,4595,759,271305,8115.6送電線設備15,619,4476,891,162△8,728,284△55.9合 計68,139,55162,750,971△5,388,579△7.9 b. 売上実績 (単位:千円)区 分前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)比較増減増減率(%)電気設備工事業 鉄道電気設備32,426,56935,634,4393,207,8699.9道路設備10,169,72611,731,7721,562,04515.4屋内外電気設備3,978,6086,468,3582,489,74962.6送電線設備8,451,80811,428,9462,977,13835.2小 計55,026,71465,263,51710,236,80318.6兼業事業3,126,3223,017,620△108,701△3.5不動産賃貸事業389,649388,590△1,059△0.3合 計58,542,68668,669,72810,127,04217.3 (注) 1.当連結グループでは生産実績を定義することが困難であるため「生産の状況」は記載していない。2.セグメント間取引については、相殺消去している。3.売上実績に対する割合が100分の10以上の相手先別の売上高及びその割合は、次のとおりである。第15期東日本旅客鉄道㈱28,646,549千円48.9%第16期東日本旅客鉄道㈱32,206,383千円46.9% c. 繰越高 (単位:千円)区 分前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)比較増減増減率(%)電気設備工事業 鉄道電気設備23,748,21126,102,1532,353,9419.9道路設備4,093,8834,474,268380,3849.3屋内外電気設備8,143,5127,434,424△709,087△8.7送電線設備14,244,5929,706,808△4,537,784△31.9合 計50,230,20047,717,655△2,512,545△5.0 なお、参考のため提出会社個別の事業の状況は次のとおりである。電気設備工事業における受注工事高及び完成工事高の状況 (ⅰ) 受注工事高、完成工事高及び次期繰越工事高 期別区分前期繰越工事高(千円)当期受注工事高(千円)計(千円)当期完成工事高(千円)次期繰越工事高(千円)第15期(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)鉄道電気設備20,862,54934,974,81955,837,36932,119,34423,718,024道路設備1,424,2966,573,9137,998,2105,922,1652,076,045屋内外電気設備6,668,6615,453,45912,122,1213,978,6088,143,512送電線設備7,014,20515,541,42122,555,6268,312,22814,243,398合計35,969,71262,543,61598,513,32750,332,34648,180,980第16期(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)鉄道電気設備23,718,02437,631,54661,349,57035,328,57426,020,996道路設備2,076,0457,408,3509,484,3966,186,9733,297,422屋内外電気設備8,143,5125,759,82913,903,3416,468,9167,434,424送電線設備14,243,3986,774,00121,017,39911,326,6959,690,703合計48,180,98057,573,727105,754,70759,311,16146,443,546 (注) 前期以前に受注した工事で、契約の更改により請負金額に変更があるものについては、当期受注工事高にその増減額を含む。したがって、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれる。 (ⅱ) 受注工事高の受注方法別比率工事受注方法は、特命と競争に大別される。 区分第15期(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)第16期(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)特命(%)競争(%)計(%)特命(%)競争(%)計(%)鉄道電気設備92.17.910095.64.4100道路設備37.262.810032.367.7100屋内外電気設備2.897.21002.297.8100送電線設備28.771.310032.068.0100 (注) 百分比は請負金額比である。 (ⅲ) 完成工事高 期別区分官公庁(千円)民間(千円)計(千円)第15期(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)鉄道電気設備739,90031,379,44432,119,344道路設備2,461,5293,460,6355,922,165屋内外電気設備849,6323,128,9763,978,608送電線設備-8,312,2288,312,228計4,051,06246,281,28450,332,346第16期(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)鉄道電気設備28,93335,299,64135,328,574道路設備2,705,5353,481,4386,186,973屋内外電気設備1,007,5775,461,3396,468,916送電線設備-11,326,69511,326,695計3,742,04655,569,11559,311,161 (注) 1.完成工事のうち主なものは、次のとおりである。 第15期の完成工事のうち主なもの 注文者工事件名東日本旅客鉄道(株)千葉(黒砂信・列車)駅連動取替信号設備改良他(独)鉄道建設・運輸施設整備支援機構北陸新幹線 378k8・398k2間電力設備東京電力パワーグリッド(株)川世線№40鉄塔建替工事ならび関連除却工事首都高速道路(株)標識補修2022-1(単契1-3)日本銀行日本銀行広島支店営業所受変電・空調設備等改修電気設備工事 第16期の完成工事のうち主なもの 注文者工事件名東日本旅客鉄道(株)尾久駅(構内)連動取替信号設備改良他東日本旅客鉄道(株)東北新幹線福島・一ノ関間電化柱耐震補強6東京電力パワーグリッド(株)御坂線ルート変更工事並びに関連除却工事(その1)首都高速道路(株)標識補修2024-1(単契1-1)町田市町田市立陸上競技場ナイター照明設備改修工事 (注) 2.完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高及びその割合は、次のとおりである。第15期東日本旅客鉄道㈱28,567,786千円56.8%第16期東日本旅客鉄道㈱32,130,748千円54.2% (ⅳ) 次期繰越工事高 期別区分官公庁(千円)民間(千円)計(千円)第16期(2025年3月31日)鉄道電気設備12,08026,008,91526,020,996道路設備456,3182,841,1033,297,422屋内外電気設備1,887,4855,546,9397,434,424送電線設備-9,690,7039,690,703計2,355,88444,087,66246,443,546 (注) 次期繰越工事のうち主なものは、次のとおりである。 注文者工事件名完成予定東日本旅客鉄道(株)東北本線盛岡駅信号設備改良他2031年1月東京電力パワーグリッド(株)リニア地点8供給工事(6工区)2027年11月東北電力ネットワーク(株)出羽幹線新設鉄塔工事(その2)(5工区)2030年3月(株)大林組(仮称)品川駅車両基地跡地開発 3街区2026年1月東京都東京国際展示場(6)東展示棟改修電気設備工事2026年11月 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。 ① 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されている。この連結財務諸表の作成にあたっては、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる見積りの部分があり、見積り特有の不確実性により、実際の結果が異なる場合があるため、連結財務諸表に影響を及ぼすものと考えられる。なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針、見積り及び当該見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載している。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容a.経営成績当社グループを取り巻く受注環境は、景気の回復基調に支えられ、主要顧客を中心に堅調に推移しているが、前連結会計年度と比較して受注高は53億8千8百万円(7.9%)の減少、繰越工事高は25億1千2百万円(5.0%)の減少となった。これは、鉄道電気設備部門を中心に期首から前年度実績を上回る水準で推移したものの、送電線設備部門で前年度に大型プロジェクト工事を複数受注したことにより反動減となったことが主な要因である。このような状況の中、当社グループは中期経営計画「Change and Innovation RIETEC 2024」を通じて、コロナ禍で落ち込んだ業績の回復と新たな社会ニーズへの貢献を目指し、各種施策に注力してきた。その最終年度となる当連結会計年度の売上高については、前年度からの豊富な繰越工事高に加え、今年度の堅調な受注高を背景に施工が進捗・完成した結果、過去最高額となる686億6千9百万円(前連結会計年度は585億4千2百万円)となった。利益については、建設コストの高騰影響等により採算は厳しい収益構造が続いているが、売上高の伸長に加え、顧客との価格協議や効率的な要員操配、経費節減など原価低減に向けた各種施策を推し進めた結果、営業利益が過去最高額となる51億9千9百万円(前連結会計年度は34億3千2百万円)、経常利益が59億5千5百万円(前連結会計年度は39億1千万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は投資有価証券売却益の計上もあり47億3千3百万円(前連結会計年度は27億7千万円)となった。なお、部門別の経営成績に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりである。 (鉄道電気設備部門)受注工事高は、主な顧客である東日本旅客鉄道㈱の東北線矢板・西那須野間架空送電線路撤去工事や京浜東北線川崎・東神奈川間ATACS装置新設工事等を受注した結果、379億8千8百万円(前連結会計年度は352億5千7百万円)となった。完成工事高は、尾久駅連動取替信号設備改良工事や新幹線電化柱耐震補強工事の他、矢向駅ほかホームモニタ地上通信設備新設工事など各大型工事が順調に進捗・竣工した結果、356億3千4百万円(前連結会計年度は324億2千6百万円)となった。(道路設備部門)受注工事高は、高速道路会社の照明工事や構造物改良工事、警視庁及び各警察本部の交通信号機改良等の工事を受注した結果、121億1千2百万円(前連結会計年度は118億9百万円)となった。完成工事高は、首都高速道路の標識補修工事や東海北陸自動車道のトンネル照明工事の他、全国の交通信号機工事が順調に進捗・竣工した結果、117億3千1百万円(前連結会計年度は101億6千9百万円)となった。(屋内外電気設備部門)受注工事高は、東京国際展示場や駅ビルをはじめとした商業施設の電気設備改修・更新工事等を受注した結果、57億5千9百万円(前連結会計年度は54億5千3百万円)となった。完成工事高は、品川開発プロジェクトや工場施設の電気設備新設工事の他、大学等教育施設の電気設備改修工事等が順調に進捗・竣工したことにより、64億6千8百万円(前連結会計年度は39億7千8百万円)となった。(送電線設備部門)受注工事高は、前年度の大型プロジェクト工事受注による反動減となったが、各電力会社からの送電線鉄塔建替工事や電線張替工事、地域間連系線工事等、受注が堅調に推移した結果、68億9千1百万円(前連結会計年度は156億1千9百万円)となった。完成工事高は、地域間連系線工事の他、各地区における大型送電線建設・改修工事が順調に進捗・竣工したことにより、114億2千8百万円(前連結会計年度は84億5千1百万円)となった。 b.財政状態当連結会計年度末における資産合計の残高については、946億2千5百万円(前連結会計年度末は873億1千5百万円)となり73億9百万円増加した。主な要因は現金預金の減少、受取手形・完成工事未収入金等の増加、建物・構築物の増加、リース資産の減少である。負債合計の残高については、308億9千6百万円(前連結会計年度末は275億3千9百万円)となり33億5千6百万円増加した。主な要因は支払手形・工事未払金等の増加、未払法人税等の増加、賞与引当金の増加、退職給付に係る負債の減少である。純資産合計の残高については、637億2千8百万円(前連結会計年度末は597億7千5百万円)となり39億5千2百万円増加した。主な要因は利益剰余金の増加、退職給付に係る調整累計額の増加である。以上の結果、自己資本比率は67.3%(前連結会計年度末は68.5%)となり前連結会計年度末同様、安定的な財政状態を維持している。 c.キャッシュ・フロー並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当連結会計年度末におけるフリーキャッシュ・フローについては、NRコンストラクトサポートセンター建物等の有形固定資産の取得による資金の流出があったものの、営業活動による資金の流入により、黒字となった。当連結会計年度の現金及び現金同等物の期末残高は83億4百万円(前連結会計年度末は88億9千2百万円)となり当社グループの連結売上高を勘案すると、適正な水準を維持している。また、当社グループの資金需要は、事業を行う上で必要となる運転資金、持続的成長のための成長投資及び配当金がある。これらの資金は営業キャッシュ・フローを主とした内部資金を基本としているが、当社が営業活動から得られるキャッシュ・フローは季節的変動があり短期的に資金が不足した場合には金融機関からの借入にて資金調達を行っている。借入金は安定的なキャッシュポジションを見極めながら営業活動から得られるキャッシュ・フローで返済しており、今後においても適切に調達することが可能である。 当社キャッシュ・フロー指標のトレンドについては下記のとおりである。 2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期自己資本比率(%)69.568.568.567.3時価ベースの自己資本比率(%)40.628.238.938.9キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)0.00.00.10.2インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)41.036.062.723.2 (注) 1.各指標の算出方法は以下のとおりである。自己資本比率:自己資本/総資産時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フローインタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い 2.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出している。3.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出している。4.営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用している。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、リース債務を除く利子を支払っている負債を対象としている。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用している。 d.経営成績に重要な影響を与える要因当社グループの経営に影響を与える大きな要因は、3「事業等のリスク」に記載している。