研究開発活動(本文)
FY2025|6,960 文字
6 【研究開発活動】当社グループでは、「人・街・暮らしの価値共創グループ」として、社会に役立つ価値の創造を目指し、官公庁、国内外の大学、異業種企業とも密接に連携を図りながら、基礎・応用研究から新技術・新商品開発、これらの新技術の建築物や街づくりへの活用・検証まで多岐にわたる研究開発活動を行っております。なお、当連結会計年度の研究開発費は10,816百万円となっております。当連結会計年度の主な活動は次のとおりです。 (1) 戸建住宅事業、賃貸住宅事業、マンション事業・2024年7月、富裕層をターゲットとした鉄骨戸建住宅商品「xevoΣ PREMIUM SMILE Edition(ジーヴォシグマプレミアム スマイルエディション)」並びに木造戸建住宅商品「PREMIUM GranWood SMILE Edition(プレミアムグランウッド スマイルエディション)」を創業70周年記念商品として発売いたしました。「全天候型3電池連携システム」とV2H(※1)を組み合わせ、住宅のレジリエンス(強靭性)をさらに強化しております。新たに開発した業界最高水準(※2)の熱交換型第1種換気システム「風なびRXⅢ」を標準採用いたしました。さらにZEH基準を上回る高断熱仕様(断熱等級6(※3))を標準仕様とするなど、最先端の技術をパッケージした当社住宅のフラッグシップ商品となります。今後もこの商品を起点に当社住宅の性能・技術の高さを訴求してまいります。※1.Vehicle to Homeの略。電気自動車等に蓄えられた電力を住宅内で活用するシステム。※2. 熱交換効率が最大で86%で業界最高水準。※3. 省エネ地域区分5~7地域が対象。なお、プランや採用アイテム等の条件により、断熱等級6に適合しない場合があります。・2025年1月、軽量鉄骨造3階建て戸建住宅商品「xevo M3(ジーヴォ・エムスリー)」を発売いたしました。当商品は、「都市に“ちょうどいい”3階建て」をコンセプトに、当社オリジナルの「内外ダブル断熱」と太陽光発電システムを標準搭載したZEH(※4)標準対応商品です。柱型が室内に出ない軽量鉄骨軸組構法は、都市部に多い重量鉄骨造に比べ、延べ面積126㎡(※5)の3階建ての建物で比較すると、各階約1帖(約2㎡)分(建物全体で約3帖分)のゆとりを生みだします。また、ファサード(※6)には質感を重視したタイル外壁を標準で採用するなど、高い意匠性を実現いたしました。当社重量鉄骨ラーメン構造3階建て商品「skye3(スカイエスリー)」に加え、軽量鉄骨商品「xevo M3」をラインアップしたことで、都市に住むお客様の幅広いニーズに応えることが可能となりました。※4. 『ZEH』、Nearly ZEH、ZEH Oriented含む。※5. 各階の床面積が42㎡の3階建ての場合。※6. 建物を正面から見たときの外観。・2025年3月、ZEH-M(※7)に対応した重量鉄骨ラーメン構造3・4階建て賃貸住宅商品「THE STATELY(ザ ステイトリー)」を発売いたしました。座屈拘束ブレース(※8)耐力壁を採用することで、最も高い耐震性能である耐震等級3(※9)を当社の賃貸住宅商品において初めて標準仕様といたしました。また、遮音性能の高い界壁や界床を採用することで、ご入居者様に快適な住空間を提供いたします。あわせて、構造躯体・防水の初期保証を30年といたしました。さらに、1階部分は物販店舗や事務所等の用途にも対応できるため、建設地エリアのニーズに合わせた提案が可能です。今後も当社は、オーナー様への幅広い土地活用の提案と、ご入居者様から選ばれる賃貸住宅を提供してまいります。※7.ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス・マンションの略称。断熱性・省エネ性能を高め、再生可能エネルギーなどにより、エネルギー収支ゼロを目指す集合住宅のこと。※8.心材となる鋼材(ブレース)を2つの拘束材(鋼管)で挟み込み一体化することで、高い耐震性能を実現した構造部材。※9.「構造躯体の倒壊等防止」に対応。提案内容や一部エリアにおいては対応できない場合があります。 ・大和ライフネクスト株式会社は、株式会社Octa Robotics及び綜合警備保障株式会社と共同で、「ロボットとセキュリティシステムの連携」についての実証実験を2025年1月に実施いたしました。経済産業省による「令和6年度革新的ロボット研究開発等基盤構築事業」に採択された本実験では、夜間等無人環境下においてもロボットがセキュリティシステムの稼働を維持しながら警備・清掃業務を自律的に遂行できることを確認いたしました。今後は、ロボット運用における各種セキュリティの強化や、複数のロボットの同時稼働を実現するためのシステム開発をパートナー会社とともに進め、管理品質の向上につながる新たな建物管理サービスの開発・販売に向けた取組みを加速させてまいります。なお、当事業に係る研究開発費は4,653百万円です。 (2) 商業施設事業、事業施設事業、環境エネルギー事業、その他の事業・当社とキヤノンマーケティングジャパン株式会社は、共同で物流施設におけるトラックドライバーの荷待ち・荷役時間を可視化し、改善を支援するシステムを開発し、2024年11月より当社開発のマルチテナント型物流施設(※10)「DPL平塚」(神奈川県)において、当システムの効果を検証する実証実験を開始いたしました。トラックドライバーの人手不足により懸念される物流の2024年問題に対応するため、当システムでは、AIカメラがトラックの物流施設への入場、入出荷バース(※11)への移動から退場までの動きを把握し、荷待ち・荷役時間を自動計測いたします。これにより事業者のドライバーの負荷軽減と物流効率化を支援いたします。※10.複数の企業テナントが入居可能な物流施設。※11.荷積み・荷下ろしを行うためにトラックを停車させる場所。・当社は、物流施設の床の夏型結露を抑制する「結露予測制御システム」を開発し、2024年6月竣工の当社が開発したマルチテナント型物流施設「DPL小田原」(神奈川県)に搭載いたしました。本システムは、施設に設置した各種センサー(温度・湿度)と気象予報のデータをもとに、翌日に床表面で結露が発生する可能性を予測し、可能性が高い場合はシステム利用者への通知やアラーム表示器の点灯、換気機器の自動停止を行います。これにより、結露の発生頻度を抑えるとともに、施設利用者に事前対処の猶予が生まれ、結露による保管物への悪影響や作業上の支障といったリスクを回避することが可能となります。今後も当社が開発する物流施設に順次導入し、地球温暖化に伴う高湿化への対応を行ってまいります。・当社は、気象や地震の情報を一元管理できる総合災害モニタリングシステム「DoKo-moni(ドコモニ)」(※12)を開発し、2024年12月からお客様への提案を開始いたしました。本システムは、気象や地震に関する最大6種類のデータ(気温・湿度・風速・雨量・加速度・映像)をリアルタイムで取得し、被害の恐れがある際には、施設管理者に即時アラートが発信されるため、近年頻発する大地震や異常気象等の大規模自然災害に備えたBCP対策に有効です。また、複数の建物のモニタリングデータをクラウド上で一元管理でき、大地震時には発生後1分程度で建物の推定被害状況の把握が可能となるため、建物の点検に活用することでより早い初動対応が可能となり、効率的な補修点検や速やかな事業再開に貢献いたします。※12.商標登録出願済み。・当社は、工場等において電気では代替が困難な熱や燃料の早期脱炭素化を目指し、国立大学法人大阪大学先導的学際研究機構との共同研究において、常温・常圧下で、バイオガス(※13)に含まれるメタンガス(※14)からバイオメタノール(※15)を高い変換率で合成する方法を開発いたしました。同大学大久保教授らの研究グループは、2017年に世界で初めて常温・常圧で空気とメタンガスからメタノールを作り出すことに成功しておりましたが、今回の共同研究で、2017年に開発された変換技術によるメタノール変換率(14%)を大きく上回る変換率89%を達成いたしました。今後は更なる効率化を図り、当技術の実用化に向けて、様々なパートナーとの協業も踏まえた可能性を検討し、当社グループをはじめ社会全体の脱炭素化に貢献してまいります。※13.バイオ燃料の一種で、生物の排泄物、有機質肥料、生分解性物質、汚泥、汚水、ゴミ、エネルギー作物等の発酵、嫌気性消化により発生するガス。メタンガス約60%、二酸化炭素約40%を含みます。※14.天然ガスの主成分。地球温暖化係数が二酸化炭素の25倍であり国連等で削減目標が決められております(グラスゴー気候合意)。※15.バイオマス由来のガス(バイオガス)中のメタンガスから合成したメタノール。 ・当社は、カーボンニュートラル実現に向けた非住宅の木造・木質化の取組み「Future with Wood」の一環として、木材を鉄骨の被覆材に使用し、事務所等9階建てまでの建築物に採用できる木鋼ハイブリッド耐火柱「Dkitto-Column(ディキットコラム)」を開発し、1.5時間耐火の大臣認定を取得いたしました。「Dkitto-Column」は、木材や網入強化せっこうボードを被覆材として使用することで、1.5時間耐火を実現した耐火柱で、鉄骨柱の耐火被覆材に使用する木材の樹種に制限はありません。また、高強度の鋼材と炭素固定効果がある木材を採用しているため、従来の柱材(※16)と比較(※17)して、1本あたりの部材製造時に生じる二酸化炭素排出量を117kg削減(※18)することが可能であり、CO₂排出量削減に貢献いたします。※16. 構造躯体「鉄骨造柱」と耐火被覆材「吹付けロックウール」、下地材「軽量鉄骨並びに石膏ボード」、仕上げ材「ビニルクロス」で構成する柱材のこと。※17. 9階建ての1階に使用する柱に要求される1.5時間耐火性能を満たすための従来の柱材と、「Dkitto-Column」による比較。従来の柱は柱高さ3m、柱外角寸法815mmで、「Dkitto-Column」は柱高さ3m、柱外角寸法710mmのもの。※18. 設計仕様により削減量は異なります。・株式会社フジタ(以下「フジタ」)は株式会社トクヤマと共同で、セメントなど材料由来の温室効果ガス排出量を実質ゼロとした環境配慮型の歩道用舗装材「バイオ炭インターロッキングブロック」を開発いたしました。本製品は木質バイオマスガス化発電の副産物であるバイオ炭を有効利用し、歩道用舗装材に必要な曲げ強度は確保しつつ、炭素を貯留することでカーボンニュートラルを実現いたしました。今後も曲げ強度及び保水性等の性能向上と安定供給体制の構築を進めてまいります。・フジタと、2024年4月に大和ハウスグループ投資事業有限責任組合(※19)による出資を受けた株式会社Synspective(以下「Synspective」)は、国立大学法人広島大学と共同で、Synspectiveが運用する小型SAR衛星StriXの撮像データを用いて、能登地震災害復旧工事における広域地盤変位評価の実証実験に着手いたしました。近年、気候変動に伴う豪雨災害の激甚化等により、防災、国土強靭化においてはハード対策に加えてソフト対策の充実が求められております。実証実験を通じて、リモートセンシング技術を活用した災害復旧現場の安全監視等の建設技術の高度化を目指すとともに、小型SAR衛星活用の可能性探索に取組んでまいります。※19.大和ハウスベンチャーズ株式会社が運営するコーポレートベンチャーキャピタルファンド。・当社とフジタは、株式会社芳賀沼製作と共同で、間伐材を利用できる外壁「カンタイパネル」(※20)を開発し、カーテンウォール(※21)形式の木質外壁として、日本で初めて(※22)60分耐火の大臣認定を取得いたしました。今後、高いデザイン性と設計自由度をもつ木質カーテンウォールにより、建物の外壁にも木材を採用したいお客様からの需要に応えつつ、脱炭素化や森林資源の循環利用に貢献し、カーボンニュートラルはもとより、自然環境と調和した社会の実現を目指します。※20.名前の由来:「間(カン)」伐材を主とした国産木材を用いた「耐(タイ)」火「パネル」であること。※21.建物の荷重を負担しない非耐力壁のこと。※22.3社調べ。(2025年3月28日時点)・大和リース株式会社(以下「大和リース」)は、1階部分に大型車専用駐車スペース、2階以上に普通乗用車専用駐車スペースを設けた「物流課題対応型 自走式立体駐車場」を開発し、2024年11月に販売を開始いたしました。近年、EC(電子商取引)市場の普及に伴い、宅配便の取扱い個数が増加し続けているなか、物流の2024年問題としてトラックドライバーの労働環境改善が求められております。その結果、運転時間制限等により高速道路のサービスエリアでは、大型車の長時間駐車による駐車スペース不足といった新たな問題が発生しております。「物流課題対応型 自走式立体駐車場」は限られた敷地のなかで、駐車スペースの拡充と効率的な利用を実現いたします。・大和リースは、大阪城公園で廃棄処分していたクスノキの剪定枝から、100%植物由来の生体水(クスノキのアロマ)を開発し、公園事業におけるサーキュラーエコノミーを展開しております。この生体水は、大和リースが管理・運営に参画する大阪城公園の植栽剪定作業によって発生する年間約8tのクスノキ剪定枝を活用し、低温真空抽出法という特別な技術により水や溶剤を使用せずに生成した100%植物由来のアロマです。また、この生体水は、外部機関によって安全性の他に蚊の忌避効果も確認されております。 ・株式会社フレームワークスは、物流の2024年問題への対応としてのトラックドライバーの待機時間削減や、人手不足等日々の改善に必要なデータ活用のニーズが高まる中、倉庫管理システム「Logistics Station iWMS G5(ロジスティクスステーション・アイダブリューエムエス・ジーファイブ)」(※23)に新たに2つの機能を追加いたしました。一つは、株式会社Hacobuの「MOVO Berth(ムーボ・バース)」との連携により、トラック到着情報や作業状況をリアルタイムで共有し、効率的な入出荷作業を支援いたします。2つ目は、KPI管理機能で、倉庫内の実績データを活用して業務効率の向上をサポートし、運用の効率化を支援いたします。※23.物流施設の運営や在庫管理等をサポートするパッケージシステム。・当社とAutodesk, Inc.は、BIMデータを活用したCO₂排出量算定ツール「Integrated Carbon Tool(インテグレーティド カーボン ツール)」(以下、ICT)を共同開発いたしました。このツールは、建物のBIMデータをもとに、設計初期段階から建物の資材製造段階(資材調達や工場への輸送、製造)に関わるCO₂排出量を可視化するもので、設計初期段階からCO₂の削減を検討することが可能です。ICTは、柱や梁(はり)等の部材、鉄や木材等の材料を選択することで、BIMデータでは再現されない接合部材等も含めたCO₂排出量を自動で算定いたします。これにより、設計者は効率的にCO₂の削減効果を検討することが可能です。両社は今後も2050年カーボンニュートラルの実現やBIMを活用した技術開発、業務効率化等で連携を図り、建設業界のDX化を推進いたします。・当社は、環境行動計画「エンドレスグリーンプログラム2026」の一環として、「ネイチャー・ポジティブ」(※24)実現に向け、グループ共通の緑化コンセプト「みどりをつなごう!」を合言葉に、在来種を50%以上採用する緑化活動を進めております。生物多様性のビッグデータ分析を行う株式会社シンク・ネイチャーと共同で、都市部で行った緑化活動の生物多様性保全効果を定量的に評価検証(※25)した結果、在来種による緑化をしなかった場合と比較して約3倍の生物多様性保全効果があることを確認いたしました。また、当社、旭化成ホームズ株式会社及び積水ハウス株式会社の3社協働による都市緑化については、植栽樹種データに基づいた分析によると、在来樹種に着目した3社それぞれの特性のある取組みが、個社別での貢献を生態学的に補完し合い、ネイチャー・ポジティブの実効性におけるシナジーが明示されました。※24.生物多様性の損失を止め、反転させ、回復軌道に乗せること。※25.検証期間は2024年5月1日~2024年7月30日。なお、当事業に係る研究開発費は6,162百万円です。
FY2024|6,159 文字
6 【研究開発活動】当社グループでは、「人・街・暮らしの価値共創グループ」として、社会に役立つ価値の創造を目指し、官公庁、国内外の大学、異業種企業とも密接に連携を図りながら、基礎・応用研究から新技術・新商品開発、これらの新技術の建築物や街づくりへの活用・検証まで多岐にわたる研究開発活動を行っております。なお、当連結会計年度の研究開発費は10,915百万円となっております。当連結会計年度の主な活動は次のとおりです。 (1) 戸建住宅事業、賃貸住宅事業、マンション事業・2023年4月より、快適防音室・快適静音室「音の自由区」の提案を開始いたしました。当社は、2006年より室内の心地よい響きと外部への遮音を両立させた新築戸建住宅向けの防音室「奏でる家」の提案を開始しており、これまでに累計約3,000室(※1)を提供してきました。そしてこのたび、当社が提案してきた防音室を「音の自由区」と名付け、防音仕様が異なる3つのグレード(快適防音室「奏でる家+(プラス)」、「奏でる家」、生活音を減音する快適静音室「やすらぐ家」)を用意し、当社の防音性能に優れた建物との一体設計で、住まいの防音に加え、新たに静音の提案を行ってまいります。またこの取組みは「第17回キッズデザイン賞」(※2)の「子どもたちを産み育てやすいデザイン部門」において、優秀賞「こども政策担当大臣賞」を受賞いたしました。※1.2023年3月末時点。※2.特定非営利活動法人キッズデザイン協議会主催。・2023年5月、自分らしさを表現できる木の家、木造自由設計商品「xevo BeWood」を発売いたしました。xevo BeWood では鉄骨自由設計商品xevoΣとモジュールを統一することで、顧客ニーズに適した工法選択が可能となりました。構造・防水共に初期保証30年、外張り断熱通気外壁による高い断熱性等もxevoΣと同様です。また、高耐久と美しさを両立する、独自のシームレス外壁「GranWood-BOITH工法」により、多様な外観デザインが実現できます。さらに独自の「邸別構造解析」によって確かな耐震性能を発揮しながら、ゆとりある大空間・大開口やダイナミックなあらわし梁を実現し、安心も心地よさも手に入れた空間が、暮らしの質を高めます。・2023年10月、分譲戸建住宅に特化したサプライチェーンを構築することで、お値打ち価格でハウスメーカー品質と長期保証を実現した木造分譲限定商品「ComfortWood」の運用を開始いたしました。木造ならではの落ち着きあるデザインとし、「シンプル」と「デコラティブ」の2タイプの外観バリエーションを準備いたしました。断熱等級5、NearlyZEH仕様、初期保証30年等、一般在来工法でありながらハウスメーカー品質でビルダーにはない安心を提供いたします。・当社と大和リビング株式会社は、エネルギー事業を展開する株式会社サンワ(以下「サンワ」)と共に、サンワが事業主となる新築賃貸住宅「エコンフォート前橋駒形」(以下、本物件)において、雨天時でも約10日間の停電に対応可能(※3)な、「全天候型3電池連携システム」を搭載した、ネット・カーボンマイナス賃貸住宅の実用化に向けた実証実験を開始いたしました。本物件の実証実験は、ご入居者様が日常生活で使うエネルギーや設備の稼働率、余剰電力量のデータを分析することで、ネット・カーボンマイナス賃貸住宅の実用化を目指し、賃貸住宅の脱炭素化による環境負荷の低減に寄与いたします。※3.水道、ガスが使える場合。・当社は、分譲マンションに設置されるディスポーザーを利用した、100戸クラスのマンションに導入可能な小型バイオガス発電システムを開発し、マンションの一次エネルギー消費量の削減とレジリエンス性の向上を実現いたします。ディスポーザー搭載マンションに向けて、浄化槽を小型バイオガス化装置に置き換え、得られたバイオガスをコージェネレーションで熱電併給するものです。この開発により、現在高層マンションにおける創エネ設備が太陽光発電しかない状態を改善、BEI値の更なる改善を図り、ZEH-M化を推進いたします。 ・当社は、分譲マンションをご検討いただくお客様の利便性の向上や竣工物件の販売促進のため、2020年2月より一部の分譲マンションにおいて、VR(※4)モデルルームを導入いたしました。CGで制作したモデルルームや360度カメラで撮影した実際のモデルルームを、場所や時間の制約なくWeb上で内見が可能ですが、地方や郊外でのマンション居住を検討されているお客様や、パソコンやスマートフォンなどを通じてご自宅等からWeb上でモデルルームを気軽に内見したいというお客様のニーズに応えるため、2023年5月以降に販売を開始(※5)するすべての分譲マンション「プレミスト」において、VRモデルルームを導入することといたしました。※4.「Virtual Reality」の略で、「仮想現実」などを指す。※5.一部の分譲マンションではすでに導入済。なお、当事業に係る研究開発費は4,485百万円です。 (2) 商業施設事業、事業施設事業、環境エネルギー事業、その他の事業・当社は、株式会社イシモク・コーポレーションと共同で、植栽ユニットを搭載した独自の個室型ワークブース「ハコノワ」を開発し、2023年7月より販売を開始いたしました。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大の影響で、社内外のコミュニケーションにWeb会議を利用する頻度が増えたことで、騒音対策やスピーチプライバシー(※6)の観点から、個室型ワークブースの需要が堅調に推移しております。「ハコノワ」は、当社グループがオフィスビルを建築・リノベーションする際に、お客様のニーズに合わせて提案いたします。※6.第三者に対し会話が漏れ聞こえてしまうことで発生する機密情報や個人情報の漏えいを防ぐこと。・当社と株式会社デンソー、アスクル株式会社、エレコム株式会社、タカラスタンダード株式会社、三井倉庫ロジスティクス株式会社、安田運輸株式会社の7社は、長距離輸送の効率化に貢献する幹線中継輸送サービス「SLOC(Shuttle Line Of Communication)」の実証実験を2023年7月に実施いたしました。「SLOC」は、荷物を積載する荷台(コンテナ)部分を脱着できるスワップボディコンテナを用いた幹線中継輸送サービスで、一つの行程に中継地点を設け、複数のドライバーで交代しながら輸送する仕組みです。ドライバー一人当たりの拘束時間短縮により、荷主としての労働環境の確保と運輸を両立する方法として期待されております。2024年問題で不足が見込まれるドライバーの確保や環境負荷低減にも貢献いたします。・大和ハウスグループの3社(当社、南国アールスタジオ株式会社、株式会社トラス)はBIM(※7)を使用して作成した、商業施設や事業施設などの建物の3次元モデルを、XR(※8)技術に活用することで、メタバース(仮想空間)「D’s BIM ROOM(ディーズビムルーム)」として可視化させる技術を開発いたしました。「D’s BIM ROOM」によって建設予定地で実寸大の外観イメージなどを体感でき、いつでもどこでもメタバース内で打ち合わせが可能となります。また、株式会社トラスが提供する建材データベースに登録されているアイテムから、実寸大で色味や建材の候補を比較して決めることが可能となり、イメージギャップの解消にもつながります。※7.デジタルモデリングを使用して、初期設計から建設、保守、最終的に廃棄に至るまで、建築資産のライフサイクル全体にわたる情報管理の仕組み。※8.AR(拡張現実)、VR(仮想現実)、MR(複合現実)といった現実世界と仮想世界を融合する表現技術の総称。・当社は、様々な用途でのZEB(※9)化を推進するため、初期設計段階で利用するZEB設計支援ツール「D-ZEB Program」と、詳細設計段階で利用する「BIM連携ZEB設計ツール」を同時に開発し、2023年12月、本格運用を開始いたしました。これにより、ZEB検討に必要な省エネルギー性能の計算時間を、従来の数週間から1時間以内に短縮(※10)することができ、平面図しかない設計初期段階からのZEB提案や、設計変更時のZEB化の検討にも迅速に対応可能となります。当社は、設計段階の川上から川下までスピーディーで質の高いZEB提案を可能とすることで、2030年度に当社が建築する建物のZEB率100%を目指し、カーボンニュートラルの実現に貢献いたします。※9.ネット・ゼロ・エネルギー・ビルの略称。建物で消費する年間の一次エネルギーの収支をゼロにすることを目指した建物のこと。※10.延べ面積2,000㎡程度の事務所の場合。 ・当社が行っている熊本県阿蘇市にある森林住宅地「ロイヤルシティ阿蘇一の宮リゾートASONOHARA及び草原育成プロジェクト」が、一般社団法人いきもの共生事業推進協議会が主催する「第3回ABINC賞」において「特別賞」を受賞いたしました。この地区は阿蘇くじゅう国立公園内にあり、地域特有の草原景観の保全・創出に取組んでおります。草原エリアでは、専門家による生物のモニタリングを実施しながら草刈りなどの管理を行い、絶滅危惧種のナガミノツルキケマンやカヤネズミの球巣などの草原構成種を確認いたしました。今後も、生物多様性に配慮した管理手法の蓄積と地域の方々と連携した自然保全活動を継続し、自然と共生した社会の実現に貢献してまいります。・株式会社フジタ(以下「フジタ」)は、住友重機械エンバイロメント株式会社・国立大学法人東北大学・国際農林水産業研究センター・福山市との共同研究体により応募した「リン吸着バイオ炭によるリン回収及び炭素貯 留技術の実証事業」 (以下、「本実証事業 」という)が、国土交通省の令和5年度補正水道革新的技術実証事業(B-DASHプロジェクト)(※11)「炭化物により下水汚泥資源からリンを回収する技術」(※12)に採択されました。今後、バイオ炭(※13)を用いて下水処理場の脱水ろ液(※14)等からリンを回収することで、より安定的かつ経済的に下水汚泥資源の肥料利用を図る技術について実証事業を実施し、脱炭素・資源循環型の持続可能な社会の実現のために貢献してまいります。※11.国土交通省ウェブサイト「下水道革新的技術実証事業」より。※12.国土交通省ウェブサイト「下水汚泥資源の肥料利用促進に向けて技術実証に取り組みます~令和5年度補正予算により、B-DASH技術を新たに採択~」より。※13.燃焼しない水準に管理された酸素濃度の下、350℃超の温度でバイオマスを加熱して作られる固形物。※14.下水汚泥処理フローの脱水工程において固形分(脱水汚泥)と分離された液体。・フジタは、株式会社地球科学総合研究所と共同で、山岳トンネル掘削のために実施する発破時の振動を利用し、トンネル切羽の地質等の状態(性状)変化を毎日、天気予報のように予測して安全性向上につなげる「切羽予報」を開発いたしました。フジタ施工の新三国トンネル工事(※15)において基礎実験を行い、令和元年~4年度横断道羽ノ浦トンネル工事(※16)にて本技術を適用し、有用性を確認の上、実用化に成功いたしました。トンネル内の切羽の性状変化を天気予報のようにリアルタイムに予測、作業関係者に周知することで、従来に比べ、崩落のリスクを低減し、作業の安全性向上に寄与しております。※15.発注者:国土交通省関東地方整備局高崎河川国道事務所、2021年3月竣工※16.発注者:国土交通省四国地方整備局徳島河川国道事務所、2023年7月竣工・フジタは、国立大学法人東京大学大学院工学系研究科、株式会社アイスクウェアド、株式会社清和ビジネス、株式会社ダイスネクスト、及び明豊ファシリティワークス株式会社と「既存建物情報のデジタル化による空間価値創造(キャンパスマネジメントDX)」社会連携講座(※17)を開設いたしました。本講座は、スクラップ&ビルドによる旧来の施設更新のあり方を脱却するという目的意識のもと、センシングやモニタリング、XR技術やゲームエンジン等の技術を活用し、デジタル空間情報の集約・分析手法やそれに基づく施設マネジメントのための定量的評価・運用手法を確立することで、既存建物群のハード/ソフト両面からの新たなマネジメントのあり方の提案と実証を目指すものです。※17.社会連携講座とは、公共性の高い共通の課題について、東京大学と共同して研究を実施しようとする民間等外部の機関から受け入れる経費等を活用して設置される講座をいい、民間機関等と連携することにより、東京大学における教育研究の進展と充実を図り、人材育成をより活発化させ、もって学術の進歩及び社会の発展に寄与することを目的としている。・大和リース株式会社(以下「大和リース」)は、東京製鐵株式会社と、柱・梁・床の構造材に電炉材を採用することで、従来の立体駐車場建設と比べてCO₂排出量を約55%削減する「環境配慮型 自走式立体駐車場」を共同開発し、大和リースにて販売を開始いたしました。建設事業で発生するCO₂排出量の削減は、建設に携わる企業だけでなく、施設を所有されるお客様にとっても不可欠な課題となっております。本商品は、高炉材(※18)に比べ鋼材製造時のCO₂排出量を大幅に抑制できる電炉材(※19)を使用することで、脱炭素社会の実現と、2050年のカーボンニュートラルの達成に貢献いたします。※18.高炉材は鉄鉱石(酸化鉄)の中から鉄を取り出す際、石炭(コークス)を用いた酸素の除去(還元)が必要となり、その際に大量のCO₂を排出する。※19.電炉材は鉄スクラップを電気で融解して鉄を製造するので、発電の際に生じるCO₂が主な排出となり、鋼材製造時のCO₂排出量が抑えられる。 ・株式会社フレームワークスは物流施設の人手不足への対策としてロボットやマテハン機器(※20)を導入した後に発生する課題解決策として、「PeakPerformPro(ピークパフォームプロ)」を開発いたしました。本ソリューションでは、物流施設運営全体の効率的な運用を実現するため、「物流施設の整流化(※21)」に着目し、物流施設内における整流化を阻害する要因を素早く正確に把握することを起点に、各施設の能力を最大限に発揮した状態を維持することを目指します。今後当システムに蓄積されたデータを活用、分析することで、物流施設全体の更なる効率化・生産性向上の実現に向けたサービスを提供いたします。※20.物流業務を効率化するために用いられる作業機械の総称。※21.生産や物流工程において、モノや情報の停滞を排除し、淀みなく流れている状態にすること。なお、当事業に係る研究開発費は6,430百万円です。
FY2023|6,115 文字
6 【研究開発活動】当社グループでは、「人・街・暮らしの価値共創グループ」として、社会に役立つ価値の創造を目指し、官公庁、国内外の大学、異業種企業とも密接に連携を図りながら、基礎・応用研究から新技術・新商品開発、これらの新技術の建築物や街づくりへの活用・検証まで多岐にわたる研究開発活動を行っております。なお、当連結会計年度の研究開発費は10,427百万円となっております。当連結会計年度の主な活動は次のとおりです。 (1) 戸建住宅事業、賃貸住宅事業、マンション事業・当社は、ZEH-M(※1)に対応した賃貸住宅商品「TORISIA(トリシア)」を発売いたしました。オーナー様の長期安定経営を支えるため、「地球環境・ご入居者・街への3つの持続価値」をコンセプトに掲げ、当社オリジナルの「外張り断熱通気外壁」をはじめ、建物全体を高断熱化するとともに、省エネルギー設備を導入することで、ZEH-M Oriented(※2)を実現いたしました。また、太陽光発電システムを搭載(※3)することで、政府が目指すべき水準(3階建て以下)であるZEH-M、Nearly ZEH-Mの普及促進をしております。あわせて、一次防水に加え、外壁の内部にも防水層を設けた独自の「二重防水構造」を標準採用したことで、構造躯体・防水の初期保証期間を30年(※4)とし、オーナー様の大切な資産を長期にわたりサポートいたします。※1.ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス・マンションの略称。外皮の高断熱化及び高効率な省エネルギー設備を備え、再生可能エネルギー等により、年間の一次エネルギー消費量の収支をゼロとすることを目指した集合住宅。※2.強化外皮基準に適合し、一次エネルギー消費量(再生可能エネルギー等を除く)を20%以上削減した集合住宅。提案内容や一部エリアにおいては対応できない場合あり。※3.オプション対応。※4.初期保証30年は、全戸が住宅・賃貸住宅用途の物件に限る。・当社は、SNSの普及やコロナ禍による住宅展示場への来場者数の減少に伴い、Webサイトを通じて資料請求や情報収集をするお客様が増加(※5)する中、「LiveStyle PARTNER(リブスタイル パートナー)」というデジタル展示場サイトを開設いたしました。当サイトでは、アバター(※6)を用いてお客様と当社担当者がコミュニケーションを図りながら仮想空間上の住宅展示場を自由に見学できる「メタバース住宅展示場」を業界で初めて(※7)公開いたしました。今後もリアルとデジタルを融合し、お客様の理想の家づくりをサポートいたします。※5.株式会社リクルート「2021年注文住宅動向・トレンド調査」より。※6.インターネット上の仮想空間で動作するユーザー分身のこと。※7.当社調べ。・当社は、株式会社バンダイナムコ研究所と株式会社ノイズの3社で、築90年以上の歴史ある古民家を改装した「XR HOUSE 北品川長屋1930」において、建物とデジタル技術を組み合わせることで創出される新しい価値を検証する共同実証実験を行いました。本実証では「XR(※8)技術」を活用し、リアル世界とバーチャル世界の共生を目指した空間や、「人」の動きに「家」が音と光で反応し、家が人格を持ったように感じさせる空間を創出しております。今後、この実証結果をもとに「少し先の未来の暮らし」を具現化するために、XR技術をどのように社会に実装させていくかを検討し、住宅・建築業界の新しい価値の創出につなげていきたいと考えております。※8.AR(拡張現実)、VR(仮想現実)、MR(複合現実)といった現実世界と仮想世界を融合する表現技術の総称。・大和ライフネクスト株式会社(以下「大和ライフネクスト」)は、セントラル警備保障株式会社、セーフィー株式会社とともに、大和ライフネクスト管理受託マンションに対し、遠隔地でも工事品質を担保できる新たなサービスとして、ウエアラブルカメラ(身体等に装着しハンズフリーで撮影することを目的とした小型カメラ)を活用した大規模修繕工事の工事監理業務を実施いたしました。大和ライフネクストの工事監理業務を一部遠隔化し、経験のある工事監理担当者がウエアラブルカメラを活用してリモート監理を実施することで、遠隔地でも大規模修繕工事の品質を担保しながら、担当者の移動経費を削減し、リーズナブルな工事監理の提案が可能となりました。なお、当事業に係る研究開発費は4,356百万円です。 (2) 商業施設事業、事業施設事業、環境エネルギー事業、その他の事業・当社は、工場や倉庫での熱中症対策のため、室内の暑さの原因となる屋根の放射熱(※9)を一般的な折板屋根と比較して80%以上抑制する「低放射折板屋根」を日鉄鋼板株式会社、ニチアス株式会社の技術協力を得ながら開発し、全国36都府県(※10)にて本格運用を開始いたしました(※11)。「低放射折板屋根」は、折板屋根の下面に低放射裏貼材を接着することで放射熱を抑えることができる屋根材です。アルミ系遮熱シートとガラス繊維系断熱材を組み合わせた独自の低放射裏貼材が、日射で高温になった屋根の放射熱を抑制し、室内の暑さを軽減いたします。一般的な折板屋根と同等の高い施工性を維持しつつ、暑さの軽減効果を高めることのできる、費用対効果の高い屋根材です。※9.物体表面から放出される電磁波(遠赤外線)が他の物体に吸収されて発生する熱のこと。高温の物体ほど強い電磁波を放出する。※10.北海道、青森県、秋田県、岩手県、山形県、宮城県、新潟県、富山県、石川県、福井県、沖縄県以外の36都府県。 ※11.関連特許出願済み。 ・当社は、生物多様性の損失ゼロに向けて、生物多様性に配慮した施設整備に取組んでおります。当社で開発中の「Dプロジェクトみえ朝日町」では、中部地方(※12)の物流施設として初、当社の物流施設としても初めて、「いきもの共生事業所認証(ABINC認証)(※13)」を日本トランスシティ株式会社とともに取得いたしました。今後も、生物多様性に配慮した施設整備における知見の蓄積と在来種による緑化等の標準化を図ることで、当社の様々な物件で生物多様性配慮技術の実装を促進し、自然と共生した社会の実現や生物多様性の主流化に貢献してまいります。※12.新潟県、富山県、石川県、福井県、山梨県、長野県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県。※13.一般社団法人いきもの共生事業推進協議会(ABINC)が、一般社団法人企業と生物多様性イニシアチブ(JBIB)の開発した「いきもの共生事業所®認証ガイドライン」及び「土地利用通信簿」を評価基準として、高い生物多様性への取組みを評価・認証する制度。・当社と株式会社フジタ(以下「フジタ」)は、静電気除去機能付エアシャワーと花粉のアレル物質作用抑制効果のある吸着性光触媒コーティング(※14)を組み合わせた花粉症対策空間「リフレッシュエアルーム」を開発し、フジタのグループ会社である藤田商事株式会社が販売を開始いたしました。「リフレッシュエアルーム」については、奈良県立医科大学監修のもと「『リフレッシュエアルーム』を用いた花粉除去及び花粉のアレル物質作用抑制による花粉症症状の軽減効果確認」(※15)に関する共同研究を実施し、花粉症症状のある被験者の同症状軽減による有意なストレス値の低下を確認しております(※16)。今後、ホテルや商業施設の他、事務所等にも展開してまいります。※14.スギ花粉のアレル物質の作用低減化性能試験を、ITEA株式会社 東京環境アレルギー研究所で実施。コーティング有無のガラス板について、4℃で8時間後のアレル物質の作用成分の濃度を測定。※15.奈良県立医科大学倫理委員会にて承認された内容。※16.大和リゾート株式会社が運営するリゾートホテル「THE KASHIHARA」にて、「リフレッシュエアルーム」に15名、「一般客室」に5名の被験者が心拍センサをつけて宿泊した結果。・当社と大和リース株式会社(以下「大和リース」)、フジタの3社は、建設現場向けの自走掃除ロボットを共同開発いたしました。本ロボットは、作業員による床の清掃作業にかかる労働時間40時間/月に相当する業務の全てを自動化することが可能です。砂利であれば15mm程度、小ねじ・釘なら50g程度のものまで、現場に散乱するさまざまな対象を清掃できます。連続4時間稼働が可能で、一度に最大15リットル分のゴミを回収できます。移動速度は0.5m/sで、1日(8時間)当たり約3,000㎡を清掃できます。これにより、作業の合間に行っていた清掃をロボットが自動で行うことで、作業員が本業に専念できるため、生産性が向上し、衛生的な職場環境の維持も可能となります。また、ロボット本体は、各ユニットに簡単に分割でき、軽量化・小型化して、作業員による持ち運びも可能です。 ・フジタは、株式会社センシンロボティクスと共同で、全球測位衛星システム(GNSS)が受信不能な屋内かつ暗所のトンネル坑内等の環境でも、安定したドローンの自律飛行を実現させ、工事の進捗情報収集を自動化する「トンネル坑内自動巡視ドローンシステム」を開発いたしました。本技術では、ドローンに搭載した360度カメラで取得した画像情報を、VR空間が生成できる現場モニタリングシステムと連携させることで、建設現場の各施工段階を網羅的に記録し、BIM/CIMとあわせて施工管理情報を一元化できます。これにより遠隔拠点及び現場内において迅速な情報共有・分析を行うことを可能とし、現場巡視点検の自動化、省人化を実現、業務の効率化・高度化につなげております。・フジタは、日本コンクリート工業株式会社と共同で、既存杭の撤去孔を効率的に、均質な改良土で埋め戻す「FUNC-RES 工法」を開発いたしました。本工法は、既存杭の撤去孔に堆積した超軟弱土を適切な強さ、かつ均質な土質に改良することで、その後の新設杭打設の施工効率を向上させ、施工期間や施工機械の稼働時間を短縮し、CO2排出量の削減や工事現場周辺の生活環境の負荷低減を実現可能とするものとして開発され、建築技術性能証明を取得いたしました。また、2021年、千葉県柏市内のマンション建替え工事において本工法を採用し、その実効性を確認いたしました。・フジタは、株式会社三井三池製作所と共同で、山岳トンネルの掘削ズリ(掘削によって発生する岩塊)の自動かき込み、積み込みを可能とする、AI機能を搭載した積み込み機「AIロックローダ」を国内で初めて(※17)開発いたしました。本機は、発破後に切羽(掘削の最先端箇所)から運搬されたズリをかき寄せる「掘削ブーム」から直接ズリを重ダンプ等に積み込む「排土ベルコン」、センシング機器、GPU盤(AI自動運転盤)等で構成され、AIによりズリのかき込みから積み込みまでの一連の作業をオペレータ不要とすることで、省力化・省人化を実現いたしました。また、発破後の切羽のズリを迅速に処理、切羽作業エリアを早期解放し、速やかな次工程(支保工作業)への移行により、トンネル掘削サイクルの効率化を可能としました。本機は羽ノ浦トンネルの施工現場で試行・実用化し、円滑な施工性や掘削作業の省力化・安全性向上を確認いたしました。※17.2022年8月2日発表時点。フジタ調べ。・フジタは、株式会社河本組と共同で、水底に溜まった泥土砂(堆砂)により機能が低下している水深が深いダム湖の水質を汚濁させることなく、水底の堆砂を20m以上の高さから吸い上げ除去可能な「ハイリフト無濁浚渫工法」を開発いたしました。本工法は高性能な真空発生装置と、堆砂を搬送するため高い搬送能力を発揮する独自開発の中継ポンプユニットを搭載、効率よく堆砂を除去でき、大型の連続泥土回収タンクも開発したことで、吸引作業と土砂排出作業の切り替え動作を改善、作業にともなう水質汚濁の発生を抑え、長時間の連続吸引作業を可能といたしました。 ・大和リースは、東京製鐵株式会社(以下「東京製鐵」)と株式会社ナベショー(以下「ナベショー」)と、使用済みとなったリース用建築部材の再資源化に関する枠組みを確立し、3社による協定(建材アップサイクル(※18)コンソーシアム)を締結いたしました。本取組みは、大和リースが従来処分していた使用済みのリース用外壁(金属サンドイッチパネル(※19))を、東京製鐵が鋼材の鉄源としてリサイクルし、その鋼材を大和リースが鉄骨材として購入・製品化することで鉄源の循環を構築するものです。ナベショーは金属サンドイッチパネルが排出された時点から東京製鐵に納入されるまでの物流・加工処理のフローを管理いたします。また、本取組みでは、循環型経済(サーキュラーエコノミー)の実現に貢献するだけでなく、製造時のCO2排出量が高炉鋼材の約1/4である電炉鋼材(※20)を使用するので、脱炭素社会の実現と、2050年のカーボンニュートラルの達成にも貢献いたします。※18.捨てられるはずだったものに新しい価値をプラスして元の状態より価値を高めること。※19.表面と裏面の塗装鉄板の間に硬質ウレタンフォーム(断熱材)を挟み込んだ外壁・内壁一体の建材のこと。※20.高炉鋼材は、鉄鉱石(酸化鉄)の中から鉄を取り出すので、石炭(コークス)を用いた酸素の除去(還元)が必要となり、その際に大量のCO2を排出いたします。電炉鋼材は、鉄スクラップを電気で融解して鉄を製造するので、電気を発電する際に生じるCO2が主な排出量となります。・株式会社フレームワークスは、経済産業省公募事業である令和4年度「流通・物流の効率化・付加価値創出に係る基盤構築事業(物流施設におけるサプライチェーン横断的な自動化機器の効果的導入・活用事例の創出)」において、物流施設における自動化機器の制御・管理システムに係る標準化や、商慣行に係る業務対象物の標準化のモデルケース創出の実証実験の提案が採択され、異種の複数事業者(※21)で標準化検討・実証実験を実施いたしました。これらの活動で得られた結果をもとに、今後も経済産業省が推進している、ロボットを導入しやすい環境(ロボットフレンドリー(ロボフレ)環境)の実現に貢献するとともに、サプライチェーン・物流の効率化による生産性の向上と流通・物流業の持続可能な成長に取組みます。※21.自動化機器に関するシステムインテグレーターやメーカー、及びサプライチェーンにおける発荷主・着荷主・物流事業者。(株式会社フレームワークス、株式会社アンシェル、株式会社FAプロダクツ、株式会社オフィスエフエイ・コム、キリンビバレッジ株式会社、ロジスティード株式会社、BIPROGY株式会社、株式会社Mujinの8社) なお、当事業に係る研究開発費は6,070百万円です。
FY2022|5,678 文字
5 【研究開発活動】当社グループでは、「人・街・暮らしの価値共創グループ」として、社会に役立つ価値の創造を目指し、官公庁、国内外の大学、異業種企業とも密接に連携を図りながら、基礎・応用研究から新技術・新商品開発、これらの新技術の建築物や街づくりへの活用・検証まで多岐にわたる研究開発活動を行っております。なお、当連結会計年度の研究開発費は9,503百万円となっております。当連結会計年度の主な活動は次のとおりです。 (1) 戸建住宅事業、賃貸住宅事業、マンション事業、住宅ストック事業・都市部の富裕層向けに、当社最高級戸建商品「Wood Residence MARE-希-(マレ)」を発売いたしました。木造と鉄筋コンクリート造を組み合わせた混構造を採用することで、傾斜地や高低差のある敷地形状を活かした提案が可能です。柱なしで最大9mまでの大開口、最大10mの大空間、最大3.5m(※1)の天井高を実現しております。併せて、日本の気候や風土に適し、高い強度を備えた国産ヒノキを梁や柱等の構造用集成材として採用しております。外壁の仕上げ材にも新たに防耐火認定を取得し、化粧木板や天然石、大判タイル、陶板外壁等、上質な素材の提案を可能といたしました。 ※1.構造階高4m時の水平天井における高さ。・建設中の分譲マンション「プレミストタワー新さっぽろ」は、省エネルギー性能に優れた住まいとして「平成31年度超高層ZEH-M(ゼッチ・マンション)実証事業」(※2)に当社で初めて採択されるとともに、BELS(※3)による最高等級を取得いたしました。二重サッシや Low-E 複層ガラスなどで建物の基本性能を向上させ、パネルヒーターや熱交換形換気機器「ロスナイセントラル換気システム」(※4)などを採用することで、一般的な共同住宅(※5)に比べ、一次エネルギー消費量を約27%削減いたします。※2.地域ごとに設定された断熱性能基準をクリアし、かつ6階以上の賃貸住宅やマンションで、同一規模の一般的な共同住宅と比べてエネルギー消費量を20%以上削減する「ZEH-M Oriented」に認定。 ※3. 建築物省エネルギー性能表示制度のことで、省エネ性能を第三者評価機関が評価し認定する制度。※4. 室外の空気を室内に取り込み、室内の汚れた空気を室外へ排出するシステム。また、熱交換器が外気を室温に近づけて給気し、室外への排気の際も温度を下げて排気するため、冷暖房中の室内の快適さを損なわずに換気可能。あわせて、少ない風量で効果的に換気し、「ロスナイエレメント」が防音材の役目を果たし、室外の音を軽減する。ただし、キッチンのレンジフードは除く。 ※5.国土交通省が公布した「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律」で定める基準建物。・当社とパナソニック株式会社、株式会社アスカネットは、当社が神奈川県で開発中の分譲マンション「プレミスト津田山」のサロンエントランス(※6)において、空中で操作できるインターホン「空中タッチインターホン」の共同実証実験を開始いたしました。集合住宅における空中タッチディスプレイを活用した本実験は、業界初(※7)の取組みです。今後は、店舗やオフィスビルなど大型施設における導入の可能性も検討し、実用化を目指してまいります。 ※6.「プレミスト津田山」への導入予定はなし。 ※7.3社調べ。(2022年1月12日現在) ・大和ライフネクスト株式会社 (以下「大和ライフネクスト」)と株式会社理経は、横浜市との3者連携協定による「次世代型マンション防災コンテンツの共同研究開発」において、マンション居住者様向けVR(バーチャルリアリティ)消防訓練「マンション防災 マンボウ(manbow)」(※8)のサービスを共同で開発し、大和ライフネクストが管理を受託するマンション管理組合様向け(※9)に提供を開始いたしました。試験的に開催したVR消防訓練においては、これまでの集合型消防訓練に比べ、参加率が5倍という結果が得られました。近年のマンション居住者様の防災知識の向上や消防訓練への参加率低下、及び感染リスクに対する課題解決策として、より多くの方々に気軽に消防訓練に参加いただくことを可能にいたしました。 ※8.「VR消防訓練」「マンション防災 マンボウ(manbow)」は、商標出願中。 ※9.サービス開始時点では、大和ライフネクストが管理を受託するマンション管理組合を想定しており、今後は広く一般の皆様にもサービス提供をする予定。・当社は、現場監督の業務効率向上を図るため、戸建住宅の全工事現場(※10)でWebカメラを導入いたしました。工事現場に設置されたWebカメラから、工事状況や資材の運搬状況のデータを収集し、複数の工事現場を遠隔管理できるシステム「スマートコントロールセンター」(全国12ヶ所の事業所に設置)で一元管理を行うことにより、工事現場監督は、現地に行かなくとも、タブレット端末やモニターなどを通じて、作業員との円滑なコミュニケーション体制の構築が可能となります。これまでに戸建住宅約3,400棟(※11)の工事現場において試験運用し、現場監督の業務効率が約15%向上し、長時間労働の抑制につながることを確認いたしました。※10.工事現場の状況により設置できない場合を除く。※11.2020年10月~2021年4月は約300現場、2021年5月~2021年12月は約3,100現場(全戸に対して設置率約60%)。 なお、当事業に係る研究開発費は4,175百万円です。 (2) 商業施設事業、事業施設事業、その他の事業・日本最大級のアトランティックサーモンの閉鎖循環型陸上養殖施設を、静岡県の工業団地「D-Project Industry 富士小山Ⅰ」において着工いたしました。当施設は、断熱効果の高い外壁パネルを採用し、屋根を断熱シート防水仕様にすることで断熱性能を高め、水槽温度と室内の空気温度を近づけることで、水温の変化が生じにくいよう配慮いたしました。また、室内の陽圧管理(※12)により、埃や害虫の侵入を防ぎます。閉鎖循環型陸上養殖は、場所を選ばず建設でき、餌・水質を含めた生育環境等を管理することで、餌や排せつ物による環境負荷を軽減いたします。今後も国連が定めた「持続可能な開発目標(SDGs)」や食料自給率の向上等に寄与するため、陸上養殖施設を含む食品関連施設の誘致を積極的に提案いたします。※12.建屋内の気圧を外部より高く保つことで埃等が入り込みにくくする。・当社と株式会社フジタ(以下、フジタ)、十一屋工業株式会社は、3社の知見を集結し、角形鋼管柱の施工現場用溶接ロボットシステム「SWAN®(スワン)」を開発いたしました。「SWAN®」は、溶接技能者の角形鋼管柱継手(※13)における溶接効率を最大2倍まで向上できるロボットシステムです。市販の汎用6軸多関節型ロボットアーム(※14)を組み込んだことで、溶接技能者の作業を再現いたします。建設現場(当社2現場、フジタ1現場)でも、良好な溶接品質を確認できました。今後、当社グループ施工現場での実用化に向けて、事務所ビル、商業施設、物流施設、ホテルなど大型建築物の施工現場に導入してまいります。※13.正方形や長方形の中空鋼材を繋げ合わせる作業のこと。※14.株式会社ダイヘン製。・フジタ、国立大学法人広島大学、東広島市の3者は、地方創生の新たな産官学連携モデルを目指して、東広島市及び周辺地域において、学術研究面、人材育成面、産官学連携面等で政府が提唱するSociety5.0やスマートシティの実現に関する「包括的な連携推進に関する協定」を締結いたしました。フジタは、これまで培った「街づくり」の実績とノウハウ、防災・環境等のICT技術、デジタルによる街のシミュレーション技術等を提供することで、安全と安心を支え、多様な人々が共に暮らし、誰もが健康で生活をエンジョイできるスマートシティの実現を目指します。 ・フジタは、株式会社センシンロボティクスと共同で、「遠隔臨場(※15)ドローンシステム」と「全自動ドローンシステム」を開発いたしました。「遠隔臨場ドローンシステム」は、ドローンを遠隔地からWebブラウザでリモート操作でき、カメラの映像情報等を高画質・4G LTEにより複数拠点で同時共有できるシステムです。「全自動ドローンシステム」は、建設現場において国内初(※16)となる目視外補助者無し飛行(レベル3)(※17)を可能としたもので、ドローン飛行の操縦者・補助者の100%の省人化、現場の出来高測量と安全巡視業務の時短による50%の効率化、及び自動写真測量で出来高測量業務の時間を従来の1/4に短縮いたしました。※15.ウェアラブルカメラやネットワークカメラを活用し、映像と音声を用いて現場に行かずとも離れた場所から確認・立会を行うこと。※16.2021年7月12日発表時点。日本国内の建設現場において。フジタ調べ。※17.無人地帯で補助者なしで飛行できるレベル。現場内はドローン飛行を認知している者のみで、無人地帯として認定される。・当社とNTTコミュニケーションズ株式会社(以下、「NTT Com」)は、当社が開発したマルチテナント型物流施設(※18)「DPL新富士Ⅱ」(静岡県)において、NTT Comの温度や湿度等の環境データを取得可能な2つのセンサーとIoTプラットフォーム「Things Cloud®」(※19)を活用し、熱中症やインフルエンザの発症リスクをリアルタイムに見える化する「倉庫環境監視IoTソリューション」の運用を開始いたしました。コロナ禍でのマスク着用に伴う体温の上昇により、リスクの高まる恐れが指摘されている熱中症やインフルエンザの発生リスクを見える化することで、テナント企業がより安全・安心に利用できる物流施設の実現を目指します。両社は、本ソリューションの継続的な改善に取組むとともに、当社が今後開発する施設への導入を推進し、物流施設のさらなる高付加価値化、維持運用メンテナンスの省力化を進める予定です。※18. 複数のテナント企業が入居できる物流施設。※19.NTT Comが提供するIoTプラットフォームの名称。デバイス接続からデータ収集、可視化、分析、管理等IoTの導入に必要な機能・プロセスを、ノンプログラミングで簡単・短期間に実現できる機能やテンプレートを提供。・経済産業省資源エネルギー庁公募事業である令和3年度「AI・IoT等を活用した更なる輸送効率化推進事業」(※20)において、当社とイオングローバルSCM株式会社、花王株式会社、株式会社日立物流、株式会社豊田自動織機の5社の共同事業(物流施設でのAIを搭載した自動運転フォークリフトなどを活用し、トラック運行と連携させる提案)が、採択されました(※21)。5社は、当該技術を活用して、荷役や物流の効率化や省エネ化に取組みます。※20. 新技術を用いたサプライチェーン全体の輸送効率化推進事業、トラック輸送の省エネ化推進事業及びビッグデータを活用した効率的かつ適切な自動車整備による使用過程車の省エネ性能維持推進事業。※21. 令和3年度「AI・IoT等を活用した更なる輸送効率化推進事業」の応募は、大和ハウス工業株式会社、イオングローバルSCM株式会社、花王株式会社、株式会社日立物流の4社。・大和リース株式会社は、大型システム建築商品ダイワスペースに、柱間隔が最大33mとなる「ダイワスペースWS(※22)(ダブルエス)」を開発し、販売を開始いたしました。中柱のない大空間の実現で、広いスペースが必要な物流倉庫・工場や体育館・室内練習場に適した商品です。※22.WSは「Wide Span(ワイドスパン)」の略称。 ・当社の研修施設「大和ハウスグループ みらい価値共創センター」は、建物・ランドスケープの環境性能や、利用者の健康・快適性、生物多様性等SDGsに関する取組みが高く評価され、米国のGreen Business Certification Inc.TM(GBCI社)による3つの国際的な環境認証「LEED®」(環境関連)、「WELL®」(健康関連)、「SITES®」(ランドスケープ関連)(※23)を日本で初めて同時取得いたしました。国内認証の「BELS」(省エネルギー)や「JHEP」(生物多様性)と合わせて5つの認証を取得したことになります。本施設は同規模の一般建築と比較して、一次エネルギー消費量を63%削減できる省エネルギー性能を備えているだけでなく、利用者の心身の健康増進や快適性の向上、生態系の再生等SDGsの達成につながる様々な取組みを設計に採用いたしました。構造体に奈良県産の集成材を座屈拘束材に用いた「木鋼ハイブリッドブレース」や同じく奈良県産の集成材を耐火被覆に用いた「木鉄ハイブリッド耐火柱」(※24)を採用したことなどが評価され、「ウッドデザイン賞2021」(※25)を受賞いたしました。※23.LEED、SITES、WELL及び関連ロゴは、それぞれU.S. Green Building Council®、Green Business Certification Inc.TM、International WELL Building InstituteTMが商標を所有し、許可を得て使用しております。※24. 日本製鉄株式会社が開発した1時間耐火構造柱。※25. 特定非営利活動法人活木活木森ネットワーク、公益社団法人国土緑化推進機構、株式会社ユニバーサルデザイン総合研究所で構成される「ウッドデザイン賞運営事務局」が主催の林野庁の補助事業。 なお、当事業に係る研究開発費は5,327百万円です。
FY2021|4,054 文字
5 【研究開発活動】当社グループでは、「人・街・暮らしの価値共創グループ」として、社会に役立つ価値の創造を目指し、官公庁、国内外の大学、異業種企業とも密接に連携を図りながら、基礎・応用研究から新技術・新商品開発、これらの新技術の建築物や街づくりへの活用・検証まで多岐にわたる研究開発活動を行っております。なお、当連結会計年度の研究開発費は10,209百万円となっております。当連結会計年度の主な活動は次のとおりです。 (1) 戸建住宅事業、賃貸住宅事業、マンション事業、住宅ストック事業 ・重量鉄骨ラーメン構造3階建て住宅商品「skye3(スカイエスリー)」を発売しました。新構法を採用することで、限られた敷地を最大限に活用できる「敷地対応力」を強化するとともに、大空間・大開口を実現する業界トップクラスの3階建て住宅商品です。今後想定される大地震に備え、重量鉄骨ラーメン構造に新開発の「Σ形制震パネル」を搭載し、繰り返しの地震に対しても建物の構造体の損傷を軽減いたします。 ・Webサイト上で家づくりができるWeb限定戸建住宅商品「Lifegenic(ライフジェニック)」のバリエーションを拡充し、木造戸建住宅商品「Lifegenic W(ライフジェニックダブリュー)」を開発しました。限られた敷地を最大限に活用でき「外に閉じて内に開く」都市の住まいを実現するとともに、「テレワーク提案」・「家事シェアハウス」を追加し、ニューノーマル時代に対応しております。また、邸別構造計算で裏付けられた耐震性に加え、断熱性の高い外壁や太陽光発電パネルを標準搭載することで、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)にも対応可能です。 ・ニューノーマル時代を見据え、仕事に集中できる防音仕様のクローズド空間の「快適ワークプレイス」と、仕事と家事・子育てを両立したいお客様向けのセミクローズド空間「つながりワークピット」を開発しました。また、ウイルスに対する抑制効果が99%以上あり、家中まるごと抗ウイルス化が可能な「吸着性光触媒コーティング」と、換気と空気清浄ができる当社独自の空気清浄装置「空気浄化ef(イーエフ・excellent fresh)」を組み合わせた「抗ウイルス・きれい空気提案」を開始しました。 ・上郷ネオポリス(横浜市栄区)自治会区域及びその隣接区域において、横浜市と郊外戸建住宅団地の持続可能なまちづくりに関する協定を締結しました。経済産業省が公募した「電動車いす等安全対策・普及推進事業」に採択されたことを契機に、人の移動における社会課題の解決や新たな地域の価値創出に向け、新たな移動手段として近距離モビリティ「WHILL(ウィル)」(※1)を活用した実証を開始しました。 ・当社と株式会社ファミリーネット・ジャパンは、「プレミスト平和台」(東京都練馬区、総戸数60戸)において、当社のスマートマンションサービス「D'sエネルギープラン」(※2)で採用している高圧一括受電サービスに、太陽光発電システムで発電した電力を新たに組み合わせることで、再生可能エネルギーをマンション各戸へ供給し、自家消費を実現するスキームを共同開発しました。その結果、経済産業省の「2019年度二酸化炭素排出抑制対策事業等補助金<集合住宅(低層・中層)における低炭素化(ZEH-M化)促進事業>」において「ZEH-M Ready(ゼッチ・マンション レディ)」(※3)に採択されました。 なお、当事業に係る研究開発費は4,725百万円です。 ※1.「全ての人の移動をスマートに楽しくする」をコンセプトに開発されたパーソナルモビリティ。道路交通法上は歩行者扱いにな る。 ※2.高圧一括受電サービス、電力使用量の見える化、インターネット環境の整備を組み合わせたサービス(商標第5973643号)。 ※3.地域ごとに設定された外皮の断熱性能の基準をクリアし、高効率な設備・システムの導入により室内環境の質を維持しつつ、エ ネルギー消費量を50%以上削減した4~5階建の集合住宅が対象。 (2) 商業施設事業、事業施設事業、その他の事業 ・当社と日本電気株式会社(NEC)は、施工現場の状況を遠隔管理できる「スマートコントロールセンター」の設置と、AIとデジタルデータを連携させた作業効率化や危険検知の実証実験を開始しました。実証実験では、施工現場に設置されたカメラやセンサーなどからデータを収集し、センターに配置するモニターを通じて品質管理や安全管理などを遠隔実施いたします。また、施工現場の映像をNECのAI技術で分析し、工事の進捗管理や作業員の安全性向上、健康管理に関するデジタル化とその有効性の検証を行います。 ・当社と株式会社トプコンは、建設現場の全工程をデジタルデータによる一元管理で生産性の向上等を目指す「デジタルコンストラクション」の実現と推進に向け、基本合意書を締結しました。両社が保有するバーチャルな空間で設計・施工の工程管理を行うBIMとデジタル測量システム、ICT自動化施工技術を融合させることで、建設工事の生産性向上をはかります。さらに、3次元のデジタルモデルにコストや仕上げ、管理情報などの属性データ「デジタルエビデンス」を付与することにより、建設現場のDX革命の実現を目指します。 ・株式会社フジタと当社は、株式会社イワタニと共同で、東京大学大学院工学系研究科の野口貴文教授の指導のもとに、より高い不燃性能を有する有機系ハイブリッド型のサンドイッチパネル(※4)を開発しました。今回開発した有機系ハイブリッド型サンドイッチパネルは、火災時の加熱によるパネル内部の燃焼を防止し、パネル嵌合部をメカニカルに強固に固定することで、嵌合部からの火炎の侵入を防止するという2つの特徴を有しております。国際標準化機構規格(ISO)の実大試験においても優れた防火性能を確認しました。 ・当社は、関包スチール株式会社、宇都宮工業株式会社、株式会社澤田建装と共同で、地震時の崩落リスクを低減できる耐震吊り天井「Dタフ天井」を開発しました(関連特許出願中)。東日本大震災などの巨大地震でみられた非構造部材の被害のうち、商業施設や事務所などの建物に多く採用される吊り天井では、クリップの離脱や部材変形などが崩落の原因となり、施設の継続使用が困難となったケースがみられたことを受け、本工法を開発しました。「Dタフ天井」では、大地震(震度7レベル)を想定した加振実験でも崩壊しないことを確認しました。 ・鉄骨の柱や梁をロックウール・モルタルで耐火被覆吹付する「耐火被覆吹付ロボット」を、建設現場(神奈川県横浜市)の実工事に初めて導入しました。「耐火被覆吹付ロボット」は、産業用ロボットアームと走行台車、昇降台車を組み合わせたロボットです。鉄骨の柱や梁をロックウール・モルタルで耐火被覆吹付するために3人の職方を要す作業においては、当ロボットを使用することにより、耐火被覆吹付作業に要する時間を約30%削減することができます。 ・当社とアルケリス株式会社、サンコロナ小田株式会社は、製造現場での立ち作業の負担を軽減するアシストスーツ「アルケリスFX」を開発し、当社の全国9工場に37台導入しました。「アルケリスFX」を着用した作業員が中腰姿勢になると、一定の角度で膝を固定し、椅子に座っている状態を保つことができます。これにより、立ち姿勢の維持や腰の曲げ伸ばし時に動かす脊柱起立筋(※5)の活動量を、最大33%抑える(※6)ことができます。 ・大和リース株式会社と日本電気株式会社(NEC)は、室内緑化・自然音・アロマなどを複合的に組み合わせることで五感に作用し、リラックス効果や新たなコミュニケーションのきっかけを生み出す大和リースの空間商品「VERDENIA (ヴェルデニア)」と、リストバンド型のウェアラブルデバイスを用いて感情を可視化する「NEC 感情分析ソリューション」とを組み合わせ、仕事をされる方々が快適に働けるオフィスづくりに向けて共創し、その第一弾の取組みとして、両者の商品を相互に販売しました。今後も両社は、新システムやビジネスの創出に向け共創を続けます。 ・当社、エリーパワー株式会社、関西電力送配電株式会社は、当社が手掛けたエコモデルタウン「スマ・エコタウン 晴美台」(大阪府堺市)内の一般家庭に設置されている蓄電池をエネルギーリソースとして活用し、電力系統における周期の短い負荷変動に合わせて即時充電させるVPP(バーチャル・パワー・プラント)(※7)構築実証試験を実施しました。一般家庭の蓄電池を周波数制御対応蓄電池として新たに活用することに成功し、各家庭で既に契約されているインターネット回線を利用してLFC制御(※8)、ガバナフリー相当制御(※9)を行うことができました。これらの成果により、今後、太陽光発電の自家消費やバックアップ用途として、既に市場に設置された蓄電池をバージョンアップし、電力系統安定化に寄与できる周波数制御対応蓄電池として活用することが期待されます。 なお、当事業に係る研究開発費は5,484百万円です。※4.サンドイッチパネルとは、断熱材を芯材としその表面(表・裏)に薄型鋼板等を配置した積層パネル。※5.骨盤や背骨から頭部まで付いている腸肋筋、最長筋、棘筋からなる背中で最も大きい筋肉のこと。※6.筋骨格解析ソフト開発会社(株)テラバイトにて検証。※7.分散化された電源をIoT技術などの高度なエネルギーマネジメント技術を用いて統合制御することで、あたかも一つの発電所のように機能させる仕組み。※8.中央給電指令所からの信号を監視制御サーバが受信し、各蓄電池へ信号を送信して行う出力制御。※9.蓄電池側で周波数を計測し、監視制御サーバからの制御情報を基に行う出力制御。
FY2020|2,778 文字
5 【研究開発活動】当社グループでは、「人・街・暮らしの価値共創グループ」として、社会に役立つ価値の創造を目指し、官公庁、国内外の大学、異業種企業とも密接に連携を図りながら、基礎・応用研究から新技術・新商品開発、これらの新技術の建築物や街づくりへの活用・検証まで多岐にわたる研究開発活動を行っています。なお、当連結会計年度の研究開発費は10,128百万円となっています。当連結会計年度の主な活動は次のとおりです。 (1) 戸建住宅事業、賃貸住宅事業、マンション事業、住宅ストック事業・20代~30代をメインターゲットとしたWeb限定の戸建住宅商品「Lifegenic(ライフジェニック)」を開発しました。Webサイト上で「ライフスタイル診断」を行い、その結果に基づいた戸建住宅の提案をします。家づくりにおける複数回にわたる打合せを簡潔にし、お客様に家づくりを楽しんでいただくと共に、接客時間やインテリア提案の効率化を図ります。・当社と株式会社ナスタは、スマートキーを搭載した戸建住宅向け宅配ボックス「Next-Dbox(ネクスト・ディーボックス)」・新型「D’s box(ディーズボックス)」を共同開発しました。これらの宅配ボックスは、スマートフォンのアプリと連動させることができるスマートキーを搭載することにより、従来の暗証番号操作での開錠を不要とし、2タッチで開錠可能としたことで、利便性と安全性を高めました。・当社と大和リース株式会社は、国立大学法人熊本大学と、応急仮設住宅の早期提供を目指した共同研究契約を締結しました。契約の概要として、応急仮設住宅の配置計画及び設計作業の省力化による早期提供を実現させるための研究、応急仮設住宅を3次元で見える化し、ご入居者様や行政、施工者に完成イメージを共有する研究、応急仮設住宅のメンテナンスにBIMを利活用することの研究等があり、今後、応急仮設住宅の供給に関する研究成果を広く活用できるようオープンにしていきます。・建設現場の働き方改革の一環として、建物の天井施工作業を軽減できるアシスト機器を開発しました。「天井施工アシスト機器」は、建物の天井施工作業時に、天井パネルや石膏ボードを天井まで持ち上げ、固定する「(新型)天井ボードリフター」と、床からでも容易にビスが打てる「天井ビス打ち機」を組み合わせることで、高負荷作業を軽減できる機器です。・千葉県船橋市の「AGCテクノグラス中山事業場」跡地での複合開発(以下、「船橋塚田プロジェクト」)において、日本初(※1)の「施工」から「暮らし」まで実質再生可能エネルギー電気(以下、再エネ電気)を100%供給するまちづくりを開始しました。戸建住宅や分譲マンション、賃貸住宅において、ご入居者様が利用可能な電気をはじめ、共用部や街灯の電気等も再エネ電気のみを供給するとともに、居住街区及び商業施設における施工時の工事用電源にも同電気を利用します。また、戸建住宅間の電力融通や分譲マンションでのデマンドコントロールなどにより、当プロジェクト街区外から供給する再エネ電気をさらに削減する取組みも行います。なお、当事業に係る研究開発費は4,951百万円です。 ※1. 当社調べ。 (2) 商業施設事業、事業施設事業、その他の事業・当社と株式会社フジタは、株式会社キッズウェイと共に、クラウド型管理システム「CONNET(コネット)」を共同開発しました。「CONNET」は、建設現場と現場管理者をはじめとした関係者同士をつなぐアプリケーションであり、現場から離れている関係者がリアルタイムで現場の状況を把握することができ、「移動時間の削減」、「確認待ち時間の短縮」など「業務の効率化」に寄与することが期待できます。・日本初の拘束材に木質の集成材を用いた座屈拘束ブレース「木鋼ハイブリッドブレース」を開発しました。当技術は、地震力に抵抗する平鋼の芯材を集成材の拘束材で補強することにより、地震時に作用する圧縮力によって座屈することなく、優れた耐震性能を発揮できるブレース(筋かい)です。近年の建設市場では、非住宅系木造建築物の着工床面積(※2)が増加し、木材利用の機運が高まる中、木質材料の耐震部材への適用を可能としました。・株式会社フジタは、給電装置から電力の供給を受けながら空撮が可能な「建機追従型有線給電ドローン」を開発しました。空撮した映像は、無人化施工の建設機械オペレーターに提供され、あらゆる視点からの映像チェックが可能となり、作業効率の向上と省人化が可能となります。また、バックホウ用遠隔操縦ロボット「ロボQS」(※3)を装着したバックホウと連携させた実証実験を長崎県島原市で実施し、本技術の有用性を確認しました。今後、無人化施工現場への導入や他の建設機械への応用、災害が発生した地域での活用など幅広く利用できるよう実証試験を進め、実工事への本格導入を目指します。・株式会社フジタは、株式会社長府製作所と共同で、静かで風が気にならない寝室用パネルエアコン「眠リッチ®」を開発しました。本製品は、送風を用いる一般的なエアコンとは異なり、赤外線を利用した放射冷暖房システムを採用したもので、睡眠時に最適な室内環境を提供し、ストレスを低減します。今後、全国のマンションや戸建住宅などへ順次導入を目指すほか、全国のデベロッパーや住宅メーカー、ホテル、医療福祉施設等の事業者及び、一般消費者への提案を進めます。・株式会社フジタは、タグチ工業株式会社と共同で、トンネル工事の際、坑内に設置しても広い作業スペースを確保できる中断面トンネル用「上下自在連続ベルトコンベア」を開発しました。掘削作業区間では搬送ベルトを高所に配置することで作業スペースを確保、さらに覆工部では搬送ベルトを低所に配置し覆工設備の通過を優先し効率的に作業することを可能としました。・次世代の農業の在り方として、天候・季節・地域に左右されずに、誰でも簡単に農業に従事できる新たな農業のカタチを実現する「植物工場」が期待される中、当社は三協立山株式会社と共同で「agri-cube ID(アグリキューブ・アイディー)」を開発しました。植物工場システム「agri-cube ID」の特長として、お客様の多様な事業計画に対応し、「フリルレタス」が最短32日間で促成栽培可能なオリジナル技術を採用、安心の栽培サポートプログラムを提案し、“農業の工業化”を推進します。なお、当事業に係る研究開発費は5,177百万円です。※2. 建築着工統計調査をもとに当社が算出。※3. 株式会社フジタが国土交通省九州地方整備局九州技術事務所及び株式会社IHIと共同開発した、市販の汎用油圧ショベルを無 線遠隔操縦するロボット
FY2019|2,681 文字
5【研究開発活動】当社グループでは、「人・街・暮らしの価値共創グループ」として、社会に役立つ価値の創造を目指し、官公庁、国内外の大学、異業種企業とも密接に連携を図りながら、基礎・応用研究から新技術・新商品開発、これらの新技術の建築物や街づくりへの活用・検証まで多岐にわたる研究開発活動を行っています。なお、当連結会計年度の研究開発費は9,681百万円となっています。当連結会計年度の主な活動は次のとおりです。 (1)戸建住宅事業、賃貸住宅事業、マンション事業、住宅ストック事業・近年の地震や風水害等の自然災害増加による不安を低減するために、防災配慮住宅「災害に備える家」を開発しました。停電時に、雨天でも約10日間の電力供給および暖房・給湯を確保できる日本初「全天候型3電池連携システム」と、巨大地震時の建物の揺れを最大2分の1に低減(※)する耐力壁「KyureK(キュレック)」を開発しました。・自然災害に伴う停電発生など家庭での電気の備えが見直されるなか、家庭用リチウムイオン蓄電池「POWER YIILE HEYA(パワーイレ・ヘヤ)」を賃貸住宅の3商品(「セジュールNewルピナ」「セジュールNewレセンテ」「セジュールウィット 京和風」)に標準搭載し、ご入居者様の災害時の「安全・安心」に配慮した商品としてご好評いただきました。・住宅業界最高クラスの鉄骨住宅商品「xevoΣ PREMIUM(ジーヴォシグマプレミアム)」を発売しました。業界最高水準の断熱グレード「エクストラV」仕様に加え、耐震等級3の1.5倍の強度を有する「持続型耐震xevoΣs(ジーヴォシグマエス)」、業界最大級となる柄の深さ12mmを実現した深彫り新外壁「ベルサイクス(Belxiix)」を開発し、標準装備しました。さらに、当社独自の「外張り断熱通気外壁」の二重防水構造を強化したことで、業界最長クラスの構造・防水初期保証30年を実現しました。なお、当事業に係る研究開発費は4,581百万円です。 ※高い耐震性能を誇る主力戸建住宅商品「xevoΣ(ジーヴォシグマ)」との比較。 (2)商業施設事業、事業施設事業・再生可能エネルギーによる自給自足オフィス「大和ハウス佐賀ビル」が「ジャパン・レジリエンス・アワード(強靭化大賞)2019」において優秀賞を受賞しました。電力自立システムが、日常の系統電力の品質保持や災害時の電力ライフライン確保など、継続的な電力供給を実現するものとして、BCP(事業継続性)への貢献が評価されたものです。「大和ハウス佐賀ビル」の実証実験を2018年2月より開始し、太陽光発電(83.2kW)とリチウムイオン蓄電池(105kWh)を組み合わせた電力自立システムと、井水・太陽熱ハイブリッド空調システムや光ダクトなどの自然エネルギーを活用した省エネ設備機器の効果検証を行っています。・株式会社フジタは、建設会社6社と共同で、コンクリートの乾燥収縮ひずみを制御できる技術を確立し、「フィットクリート」として商標登録を出願しました。フィットクリートを用いて製作した実大試験体の2年間の暴露試験を通して、乾燥収縮ひずみ低減対策に応じたひび割れ抑制効果を確認し、実物件への適用を開始しました。ひび割れ抑制効果は、乾燥収縮ひずみ抑制の程度に応じてひび割れが少なくなり、収縮ゼロクラスのフィットクリートを用いた試験体では、外観上のひび割れ発生はありませんでした。・株式会社フジタは、ジオサーフCS株式会社と共同で、土工事の出来形管理に利用する「重機搭載レーザー計測システム」を開発しました。重機に搭載したレーザースキャナやGNSS(全地球測位衛星システム)受信機などの機器を用いた計測により、移動しながら現場内の任意の位置で面的な出来形座標を取得するシステムです。この計測データをICT建機と連係することで、測量作業が効率化されるとともに、高精度の施工やデータ管理の簡略化が可能となり、生産性の向上につながります。・株式会社フジタは、山岳トンネル工事における近隣への発破音対策として、対象とする周波数が異なる二つの対策技術を組み合わせることにより、掘削段階に応じて効率的に発破音を低減させるシステムを開発しました。100Hzを超える可聴音対策として、既設坑内設備を利用した「チューブセルサイレンサー」、さらに坑外へ伝搬する低周波音対策として逆位相の音を重ね合わせて相殺させる「アクティブターゲットサイレンサー」を構築しました。トンネル工事で検証した結果、騒音(可聴音)レベルで10dB、低周波音レベルで6dBの低減効果を確認し、2016年に開発した超低周波音吸音装置「ドラムサイレンサー」との組み合わせにより、全周波数帯域の発破音を効率的に低減させることが可能になりました。なお、当事業に係る研究開発費は3,454百万円です。 (3)その他の事業・兵庫県三木市の「緑ヶ丘ネオポリス」において、郊外型住宅団地再生のための実証実験を開始しました。高齢化率約40%のオールドタウンと化した現地において、高齢化する地域住民および新たに流入する住民が安心して快適に過ごせる多世代循環コミュニティを形成するために、現状の課題を抽出し、問題解決に向け改善策を講じていきます。実証実験では、団地再生に必要な4つのサービスプラットフォーム(移動・人材・IoT・活動拠点)の構築と6つのサービス(移動配達・子育て・健康増進・新たな働き方・地域互助・住み替え)をパッケージングして街を再生する日本初の試みとなります。本実証実験で得た知見や成果については今後、高度経済成長期に開発したニュータウンで同様の課題を抱える当社の大規模戸建住宅団地「ネオポリス」において展開していきます。・大和リース株式会社は、軽量でローコストな薄型の壁面緑化システム商品「D's グリーンパレット」を当社と共同開発しました。従来商品より薄型の壁面緑化システムであり、湿潤時30㎏/㎡と軽量なため、建物への負担を減らすことが可能です。植物を事前養生するため、施工直後でも緑豊かな壁面を演出できます。・大和リース株式会社は、間伐材や小径木を利用した合板を主要な構造部に使用した環境負荷の少ない構造用合板建築「ベニアハウス」を慶應義塾大学SFC研究所と共同開発しました。店舗や飲食店、休憩所といった本設建築物からイベント用施設などの仮設建築物として活用いただけます。なお、当事業に係る研究開発費は1,645百万円です。
FY2018|2,487 文字
5【研究開発活動】当社グループでは、「人・街・暮らしの価値共創グループ」として、社会に役立つ価値の創造を目指し、官公庁、国内外の大学、異業種企業とも密接に連携を図りながら、基礎・応用研究から新技術・新商品開発、これらの新技術の建築物や街づくりへの活用・検証まで多岐にわたる研究開発活動を行っています。なお、当連結会計年度の研究開発費は8,786百万円となっています。当連結会計年度の主な活動は次のとおりです。 (1)戸建住宅事業、賃貸住宅事業、マンション事業、住宅ストック事業・戸建住宅最上位商品「xevoΣ(ジーヴォシグマ)」にて好評いただいている天井高2m72㎝の提案に天井高2m80㎝のバリエーションを開発しました。リニューアルした「xevoΣ」では更に高い天井高を活かした空間提案、外観デザインにより、より豊かな住空間の提案が可能となります。・木造戸建住宅商品の強化として、自然素材をふんだんに使用した、最高級の木造フルオーダーの家づくりプロジェクト「PREMIUM GranWood(プレミアムグランウッド)」を平成29年4月より始動しました。本プロジェクトに標準採用されるエネルギー吸収型木造制震耐力壁「Gran-Device(グランデバイス)」は、繰り返し地震が発生した際も、初期の耐震性能を維持できる新開発の制震装置です。・全国の都市部を中心に、賃貸併用住宅や医院・店舗併用住宅など、フレキシブルな提案が求められる中、前年度比約180%増と受注棟数が伸びている「skye(スカイエ)」に、新たに開発したオリジナル界床構造「SRスラブ55」と、標準搭載の「遮音スタッド界壁」を組み合わせ、賃貸部居住空間の遮音性能を高めた「skye+ (スカイエ・プラス)サイレントスタイル」を開発しました。・賃貸住宅商品のラインナップの拡充として、分譲住宅に賃貸住宅を組み合せた犬小屋付き賃貸併用分譲住宅商品「SEJOUR DD-1(セジュール ディーディー・ワン)」を開発しました。大和リビング株式会社が管理する「D-room」のうち、持家の購入を理由に退去されるお客様を対象に提案し、退去後も賃貸収入を得ながらマイホームにお住まいいただくことでローン返済を軽減するニーズに応えます。・戸建住宅のIoT化を進め、様々な住宅設備や家電がつながることで、より一層利便性が高く豊かな暮らしを実現するコネクテッドホームブランド「Daiwa Connect(ダイワコネクト)」プロジェクトを平成30年1月より開始しました。複数のIoT機器が有機的につながり、AIを活用して家庭内で得られたデータから「家事の効率化」「健康管理」「防犯」「エンターテイメント」「資産維持管理」など、様々な利便性の高いサービスを提供していきます。なお、当事業に係る研究開発費は5,063百万円です。 (2)商業施設事業、事業施設事業・再生可能エネルギーによる電力自給自足オフィス「大和ハウス佐賀ビル」の実証実験を開始しました。当ビルは、経済産業省が実施した平成29年度「ネット・ゼロ・エネルギー・ビル実証事業」に採択された建築物で、太陽光発電(83.2kW)をはじめ、リチウムイオン蓄電池(75kWh)、井水・太陽熱を利用した空調システムなどの環境配慮技術を導入することによって電力会社からの買電に依存せずに自立できる「ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)」(※)を実現しました。・当社と株式会社フジタは、日鉄住金鋼板株式会社と共同で、新型の金属サンドイッチ外壁パネルを開発し、施工の省力化を可能にする外部無足場工法「(仮称)ノスキャップ工法」を実用化しました。本工法は、地上で複数枚の外壁パネルを接合したユニットパネルを製作し、クレーンで吊り上げて、建物の躯体に取り付けるもので、外壁施工に必要な作業員数を最大3割削減することを可能にしました。・株式会社フジタは切盛土工事の日々の出来高管理にドローンによる測量を活用する技術「デイリードローン」を道路工事の盛土作業で実証し、運用を開始しました。基準測量から点群データ解析までの一連作業に要する時間を当社従来比1/3に短縮し、作業所の職員が土量算出の必要性を感じた時に、手軽に算出できる技術です。基準測量にGPS測位機能付き対空標識を利用することで、測量・データ入力などの煩雑な作業を省略することが可能となりました。・株式会社フジタは、建設現場に生息する動植物の情報をスマートフォン等のGPS機能付き携帯情報端末を使用して、現地でGIS(地理情報システム)に記録し、オンラインで関係者に情報共有する動植物管理手法「いきもの見聞録」を開発しました。この手法により工事中も動植物を随時監視・記録でき、工事場所ごとの適切な保全対策を迅速に実施できます。動植物調査を専門業者に依頼すると高額なコストが発生するため、低コストで有効な保全対策が求められていました。なお、当事業に係る研究開発費は2,844百万円です。 ※再生可能エネルギー発電量とエネルギー消費量が収支ゼロのビル。 (3)その他の事業・当社は、インフラ点検に有効な新機能を搭載したロボット「moogle evo(モーグル エヴォ)」を発売しました。本機は、平成24年に発売した戸建住宅の床下空間向け点検ロボット「moogle」の点検カメラの解像度を従来の約4倍に高め、より微細なクラックを認識できるとともに、クラック幅に応じて自動で色分け表示する機能を追加し、橋梁や共同溝などでの効率的なインフラ点検をサポートするものです。・大和リース株式会社は室内緑化システム商品「i.G wood(アイジーウッド)」を飛騨産業株式会社と共同開発しました。本システムは基本サイズの4種類の単体ユニットを自由に組み合わせることにより、観葉植物を積み木のように上へ組み上げることができるものです。材質を天然木にすることで木のあたたかみと緑がある上質な空間を演出します。なお、当事業に係る研究開発費は878百万円です。
FY2017|2,346 文字
6【研究開発活動】当社グループでは、「人・街・暮らしの価値共創グループ」として、社会に役立つ価値の創造を目指し、官公庁、国内外の大学、異業種企業とも密接に連携を図りながら、基礎・応用研究から新技術・新商品開発、これらの新技術の建築物や街づくりへの活用・検証まで多岐にわたる研究開発活動を行っています。なお、当連結会計年度の研究開発費は8,380百万円となっています。当連結会計年度の主な活動は次のとおりです。 (1)戸建住宅事業、賃貸住宅事業、マンション事業、住宅ストック事業・戸建住宅最上位商品「xevoΣ(ジーヴォシグマ)」の商品特長を生かしたラインアップの拡充として、「xevoΣ 平屋暮らし」、「xevoΣ 和暮らし」を開発しました。「xevoΣ」の特長である天井高2m72cm、開口幅最大7m10cmの大空間・大開口が実現する「グランリビング」について、「xevoΣ 平屋暮らし」ではさらに最大高さ約6mの勾配天井、最大深さ約3mの軒下空間を追加して、屋外とつながる開放的で心地よい室内空間のバリエーションを増やしました。「xevoΣ 和暮らし」には「続き間」、「縁」を取り入れた「和のグランリビング」と和に合う外壁柄を採用しました。・賃貸住宅商品のラインアップの拡充として、家庭用リチウムイオン蓄電池を業界に先駆けて標準搭載した「セジュールNewルピナ」を開発しました。北欧風の外観と3階建、店舗併用・保育園併用賃貸住宅、高齢者向け賃貸住宅等のニーズに応えられる対応力を特長とした防犯配慮型賃貸住宅商品です。採用する蓄電池は、収納スペースなどに納まるコンパクトなサイズながら、停電を感知すると自動的に放電モードに切り替わり、家電製品やスマートフォンなどに連続8時間電力供給できる非常用電源になります。停電時に電子レンジ、炊飯器等の消費電力の大きい家電製品が使用できるように最大出力1.4kWのタイプを採用しました。・当社は、街づくりにおいてZET(ネット・ゼロ・エネルギー・タウン)の普及・拡大を推進しています。当社のZETは、自然エネルギーを上手く活用できるパッシブデザインを積極的に採用し、建物自体の断熱性能向上と併せて、大幅な省エネ化を進めています。また、景観向上と防災を兼ね備えた無電柱化の推進にあたり、性能向上とコストダウンを両立させる技術・スキームを開発・採用しています。さらに、「セキュレア豊田柿本」(愛知県)では、電力融通や蓄電池の連携制御等によるデマンド抑制を行っています。ZETの普及・拡大の取り組みが、フジサンケイグループが主催する第26回「地球環境大賞」の「国土交通大臣賞」を受賞しました。なお、当事業に係る研究開発費は,4,324百万円です。 (2)商業施設事業、事業施設事業・当社とロイヤルホームセンター株式会社は、新築大型店舗におけるZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)化を目的として創エネ・省エネを行うアクティブコントロール、自然の力を活かすパッシブコントロールとこれらを適正に制御するエネルギーマネジメントを積極的に導入しています。平成28年4月にオープンした「ロイヤルホームセンター津島店」(愛知県)では延べ床面積10,000㎡を超える商業店舗では日本で初めてZEBを実現しました。大型物販店舗におけるZEB化推進が評価され、一般財団法人省エネルギーセンター主催の平成28年度「省エネ大賞(省エネ事例部門)」において「省エネルギーセンター会長賞」を受賞しました。・大和ハウス東京ビルは、平成29年3月、LEED-EBOM(リード・イーボム)認証(既存建物)において、最高ランクのプラチナ認証を取得しました。当社は、LEED認証におけるノウハウの蓄積や今後の世界的なニーズに対応するため、大和ハウス東京ビルにおいてプロジェクトチームを設立し活動を推進、プラチナ認証取得に至りました。・株式会社フジタは、同業他社と共同(全7社)で、コンクリートの乾燥収縮ひずみを0~800×10-6の範囲で制御する技術を確立しました。コンクリートの乾燥による収縮ひび割れは、建築物の耐久性と美観に大きな影響を及ぼします。乾燥収縮ひずみを通常より小さく制御できる技術の開発により、乾燥収縮ひび割れを大幅に低減することが期待できます。・大和リース株式会社は、店舗用建築を低価格で、スピーディーに提供するため、躯体工事のみを施工する店舗用プレハブシステム「DL-Store(ディーエル-ストア)」を開発しました。自社工場で生産した部材を現場で組み立て、基礎工事から躯体工事まで実働2週間で建築できます。なお、当事業に係る研究開発費は,2,678百万円です。 (3)その他の事業・株式会社フジタは、平成11年に国土交通省九州地方整備局と共同開発した、災害復旧時に現地にある一般の建設機械に装置を取り付けるだけで無人化できる簡易遠隔操縦装置「ロボQ」の改良機「ロボQⅡ」を開発しました。ワンタッチ着脱化、故障モニタリングおよびフェールセーフ機能を搭載し、メンテナンス性・安全性を改善、さらに組立時間を短縮し、緊急時の機動性を向上しました。併せて無人化施工オペレータも育成しています。・大和リース株式会社は、屋上緑化や壁面緑化事業で培ったノウハウを活かし、緑化新商品「D's ガーデン puzzle(ディーズガーデンパズル)」を開発しました。植栽プランターとソファのパーツを自由に組み合わせあらゆる空間にフィットする高いインテリア性を備えています。キッズデザイン協議会主催の「第10回 キッズデザイン賞」を受賞しました。なお、当事業に係る研究開発費は1,377百万円です。
FY2016|2,385 文字
6【研究開発活動】当社グループでは、「人・街・暮らしの価値共創グループ」として、社会に役立つ価値の創造を目指し、官公庁、大学、異業種企業とも密接に連携を図りながら、基礎・応用研究から新技術・新商品開発まで多岐にわたる研究開発活動を行っています。なお、当連結会計年度の研究開発費は7,998百万円、研究開発スタッフは当連結会計年度末現在で377名となっています。当連結会計年度の主な活動は次のとおりです。 (1)戸建住宅事業、賃貸住宅事業、マンション事業、住宅ストック事業・3・4・5階建住宅商品「skye(スカイエ)」向けに重量鉄骨ラーメン構造「DRF構法」を開発しました。制震装置を搭載し、大空間・大開口と敷地の有効活用を可能にし、外張り断熱通気外壁の採用により、断熱性能と耐久性能を高めました。・特殊フィルムを複層ガラスに組み込むことにより、光の屈折、拡散を利用した自然採光の照度向上と目隠し効果に優れた「明るくすウインドウS」を開発しました。北側及び隣地に近接した暗くなりがちな部屋の窓として有効で、都市型住宅商品「skye(スカイエ)」に搭載しました。・大空間・大開口が特長の「xevoΣ(ジーヴォシグマ)」の室内空間バリエーションとして、高い耐震性能は維持したまま、天井高2m72cmに、床の高さに変化をつけることで最大3m8cmの天井高を可能にする構法を開発しました。・沿岸部や臨海部の市街地における津波の被害を軽減するために、屋上部に緊急避難場所を確保した鉄骨ラーメン構造のタワー型の階段室を開発し、3階建賃貸住宅商品「セジュール オッツW-ev(ダブリュー‐イーヴイ)」に採用しました。・女性向け防犯配慮型賃貸住宅「D-room SW(ディールーム エスダブリュ)」の商品力を高めるために、不在時に荷物の受け渡し、ペットの見守りができる、入浴時に気軽に音楽を楽しめるなどの追加機能を開発しました。・平成25年に開発・販売したスマートタウン「SMA×ECO TOWN(スマ・エコタウン)晴美台」(大阪府)が、一般社団法人レジリエンスジャパン推進協議会が主催する「ジャパン・レジリエンス・アワード(強靭化大賞)2016」において、エネルギーとコミュニティの自立に向けた取り組みが評価され、「最優秀レジリエンス賞(まちづくり・コミュニティ)」を受賞しました。なお、当事業に係る研究開発費は4,847百万円です。 (2)商業施設事業、事業施設事業・環境・防災配慮型次世代オフィス「大和ハウス福島ビル」を竣工しました。当ビルは、自然の力を活かす「パッシブコントロール」、創エネ・省エネ・蓄エネを行う「アクティブコントロール」、それらを適正に制御する「スマートマネジメント」を組み合わせることにより、平成25年改正省エネルギー基準における基準値と比較してCO2排出量を最大53%削減できます。従業員が入居、運用しながら次世代オフィス環境配慮技術の効果検証を行い、得られた成果を今後の提案に活かします。・環境配慮型オフィス「D's SMART OFFICE(ディーズ スマート オフィス)」の要素技術として「パッシブエアフローウィンドウ」を開発し、「大和ハウス福島ビル」に搭載しました。春や秋の中間期には自動開閉窓から自然通風を取り入れ、夏季はスクリーンとガラスの間の熱気を排出することで、快適性を失わずに空調負荷を低減して、省エネルギー性能を高めます。・当社とスリーエム ジャパン株式会社、株式会社菱晃の3社による「自然採光システムによる省エネ照明と快適性向上」に対する取り組みが、一般財団法人 省エネルギーセンター主催の平成27年度「省エネ大賞(製品・ビジネスモデル部門)」において「省エネルギーセンター会長賞」を受賞しました。・株式会社フジタは、建築現場の内装仕上げ検査を対象とした管理システム「仕上チェッカー」をマンションの内覧会で検査に初めて適用し、その有効性を確認しました。是正指示書作成時間を90%削減することができ、ミスも削減することができます。・株式会社フジタは、ダム堤体の解体にあたり、異なる3種の雷管を組み合わせた国内初となる発破工法を用いることで、環境負荷(振動・騒音レベル)低減を実証しました。・大和リース株式会社は、屋上緑化事業や壁面緑化事業で培われたノウハウを活かし、4種類の単体ユニットを自由に組み合わせて、お客様のご要望にあったカスタマイズが可能な、癒しのある緑化空間を創り出す室内緑化システム新商品「i.G(アイ・ジー)」を開発しました。・大和リース株式会社は、複合商業施設における環境改善の取組みが評価され、JHEP認証制度(※)で評価ランクAAを取得しました。既存商業施設の環境改善による認証取得は日本初となります。なお、当事業に係る研究開発費は2,339百万円です。 ※.JHEP認証制度:生物多様性の価値を定量的に評価する方法HEPをもとに(公財)日本生態系協会が2008年に創設した認証制度。 (3)その他の事業・当社と大和リース株式会社は幹線道路沿いの立体駐車場等の施設向けに「大気浄化壁面緑化システム」を共同開発しました。汚染された外気をファンで土壌層に取り込み、汚染物質を吸着させ、さらに植物や土壌の微生物が分解することで、空気中のPM2.5を約65%削減、二酸化窒素を約90%削減することができます。・大和リース株式会社は、東京都市大学と、ブラウンフィールドにおけるファイトレメディエーション(植物による土壌浄化)の共同研究を開始し、当社を含む複数企業が参加する研究会を発足しました。臨海部を中心とした地域での土壌浄化に対する有効性を調査・研究し実効性を検証します。なお、当事業に係る研究開発費は811百万円です。